(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ブラックマトリックスが、前記複数の第1タッチ電極および前記複数の第2タッチ電極上に直接形成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン一体型表示装置。
前記ブラックマトリックスが、前記複数の第1タッチ電極および前記複数の第2タッチ電極との間に配置されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン一体型表示装置。
前記ブラックマトリックスが、第1方向に配置された複数の第1ブラックマトリックスおよび第1方向とは異なる第2方向に配置された複数の第2ブラックマトリックスを含み、前記第1および第2ブラックマトリックスは、互いに交差して、格子形状を有することを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン一体型表示装置。
前記複数のブリッジ電極が、前記第1および第2タッチ電極が配置された層と異なる層に配置され、前記第2タッチ電極と交差することを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン一体型表示装置。
前記ブラックマトリックス、前記第1カラーフィルター、前記第2カラーフィルターおよび前記第3カラーフィルター中のいずれか一つは、前記複数の第1タッチ電極と前記複数の第2タッチ電極との間に配置されることを特徴とする請求項14に記載のタッチスクリーン一体型表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述する実施例を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現されるものであり、単に本実施例は、本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0020】
本発明の実施例を説明するために図で開示された、形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものなので、本発明は、図に示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一の構成要素を指す。また、本発明を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が、本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0021】
本明細書で言及した「備える」、「有する」、「からなる」などが使用されている場合には、「〜だけ」が使用されていない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現する場合には、特に、明示的な記載事項がない限り、複数が含まれる。
【0022】
構成要素を解釈するに当たり、別途の明示的な記載がなくても誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0023】
位置関係の説明である場合には、例えば、「〜上に」、「〜の上部に」、「〜の下部に」、「〜の隣に」など2つの部分の位置関係が説明されている場合には、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、二つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0024】
時間の関係に対する説明である場合には、例えば、「〜の後」、「〜に続いて」、「〜次に」、「〜前に」などで時間的前後関係が説明されている場合は、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続していない場合も含むことができる。
【0025】
第1、第2などが、さまざまな構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって制限されない。これらの用語は、ただ一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下に記載されている第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもある。
【0026】
「X軸方向」、「Y軸方向」および「Z軸方向」は、互いの関係が垂直方向からなる幾何学的な関係だけに解釈してはならず、本発明の構成は、機能的に作用することができる範囲内で、より広い方向性を有することを意味する。
【0027】
「少なくとも一つ」の用語は、一つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。たとえば、「第1項目、第2項目および第3項目のうち少なくとも一つ」の意味は、第1項目、第2項目または第3項目のそれぞれのみならず、第1項目、第2項目および第3項目の中で2つ以上から提示することができるすべての項目の組み合わせを意味する。
【0028】
本発明のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に様々な連動と駆動が可能であり、各実施例が互いに独立して実施可能であり、連関関係で一緒に実施することもできる。
【0029】
以下、添付の図を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置を示す斜視図である。
図2は、本発明の一実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置を示すブロック図である。
【0031】
図1および
図2を参照すると、本発明の一実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置は、表示パネル110、スキャン駆動部120、データ駆動部130、タイミングコントローラー160、ホストシステム170、タッチ駆動部180、およびタッチ座標算出部190を備える。
【0032】
本発明の実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、電界放出表示装置(Field Emission Display:FED)、プラズマ表示装置(Plasma Display Panel:PDP)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display:OLED)、電気泳動表示装置(Electrophoresis:EPD)などの平板表示装置に実装することができる。以下の実施例では、本発明の実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置が、有機発光表示装置に実装された例を中心に説明するが、これに限定されないことに注意しなければならない。
【0033】
表示パネル110は、第1基板111と第2基板112とを備える。第2基板112は、封止基板であり得る。第1基板111は、プラスチックフィルム(plastic film)またはガラス基板(glass substrate)であり得る。第2基板112は、プラスチックフィルム、ガラス基板、または封止フィルム(保護フィルム)であり得る。
【0034】
表示パネル110は、画素(P)が設けられ画像を表示する領域である表示領域を備える。表示パネル110には、データライン(D1〜Dm、mは2以上の正の整数)とスキャンライン(S1〜Sn、nは2以上の正の整数)が形成される。データライン(D1〜Dm)は、スキャンライン(S1〜Sn)と交差するように形成することができる。画素(P)は、ゲートラインとデータラインとの交差構造によって定義される領域に形成され得る。
【0035】
表示パネル110の画素(P)のそれぞれは、データライン(D1〜Dm)のいずれか一つとスキャンライン(S1〜Sn)のいずれか一つに接続することができる。表示パネル110の画素(P)のそれぞれは、ゲート電極に印加されたデータ電圧に応じてドレイン・ソース間電流を調整する駆動トランジスタ(transistor)、スキャンラインのスキャン信号によってターンオンされ、データラインのデータ電圧を駆動トランジスタのゲート電極に供給するスキャントランジスタ、駆動トランジスタのドレイン・ソース間電流によって発光する有機発光ダイオード(organic Light Emitting diode)、および駆動トランジスタのゲート電極の電圧を保存するためのコンデンサ(capacitor)を含むことができる。これにより、画素(P)のそれぞれは、有機発光ダイオードに供給される電流によって発光することができる。
【0036】
スキャン駆動部120は、タイミングコントローラー160からスキャン制御信号(GCS)を入力する。スキャン駆動部120は、スキャン制御信号(GCS)によってスキャン信号をスキャンライン(S1〜Sn)に供給する。
【0037】
スキャン駆動部120は、表示パネル110の表示領域の片側または両側の外側の非表示領域にGIP(gate drive in panel)方式で形成することができる。または、スキャン駆動部120は、駆動チップに製作して軟性フィルムに実装してTAB(tape automated bonding)方式で表示パネル110の表示領域の片側または両側の外側の非表示領域に設置することもできる。
【0038】
データ駆動部130は、タイミングコントローラー160からのデジタルビデオデータ(DATA)とデータ制御信号(DCS)を入力する。データ駆動部130は、データ制御信号(DCS)によってデジタルビデオデータ(DATA)をアナログ正極性/負極性データ電圧に変換してデータラインに供給する。つまり、スキャン駆動部120のスキャン信号によって,データ電圧が供給される画素が選択され、選択された画素にデータ電圧が供給される。
【0039】
データ駆動部130は、
図1のように、複数のソースドライブIC131を含むことができる。複数のソースドライブIC131のそれぞれは、COF(chip on film)またはCOP(chip on plastic)方式で軟性フィルム140に実装することができる。軟性フィルム140は、異方性導電フィルム(antisotropic conducting film)を利用して、表示パネル110の非表示領域に設けられたパッド上に設置され、これにより、複数のソースドライブIC131は、パッドに接続することができる。
【0040】
回路基板150は、軟性フィルム140に設置することができる。回路基板150は、駆動チップに具現された多数の回路が実装され得る。例えば、回路基板150には、タイミングコントローラー160を実装することができる。回路基板150は、プリント回路基板(printed circuit board)またはフレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit board)であり得る。
【0041】
タイミングコントローラー160は、ホストシステム170からのデジタルビデオデータ(DATA)とタイミング信号とが入力する。タイミング信号は、垂直同期信号(vertical synchronization signal)、水平同期信号(horizontal synchronization signal)、データイネーブル信号(data enable signal)、ドットクロック(dot clock)などを含むことができる。垂直同期信号は、1フレーム期間を定義する信号である。水平同期信号は、表示パネル(DIS)の1水平ラインの画素にデータ電圧を供給するのに必要な1水平期間を定義する信号である。データイネーブル信号は、有効なデータが入力される期間を定義する信号である。ドットクロックは、所定の短い周期で反復する信号である。
【0042】
タイミングコントローラー160は、スキャン駆動部120とデータ駆動部130の動作タイミングを制御するために、タイミング信号に基づいてデータ駆動部130の動作タイミングを制御するためのデータ制御信号(DCS)とスキャン駆動部120の動作タイミングを制御するためのスキャン制御信号(GCS)を発生する。タイミングコントローラー160は、スキャン駆動部120にスキャン制御信号(GCS)を出力し、データ駆動部130にデジタルビデオデータ(DATA)とデータ制御信号(DCS)を出力する。
【0043】
ホストシステム170は、ナビゲーションシステム、セットトップボックス、DVDプレーヤー、ブルーレイプレーヤー、パーソナルコンピュータ(PC)、ホームシアターシステム、放送受信機、携帯電話システム(Phone system)などに実装することができる。ホストシステム170は、スケーラー(scaler)を内蔵したSoC(System on Chip)を含み入力映像のデジタルビデオデータ(DATA)を表示パネル110に表示するのに適した形式に変換する。ホストシステム170は、デジタルビデオデータ(DATA)とタイミング信号をタイミングコントローラー160に送信する。
【0044】
表示パネル110には、データライン(D1〜Dm)とスキャンライン(S1〜Sn)以外に、第1および第2タッチ電極を形成することができる。第1タッチ電極は、第2タッチ電極と交差するように形成することができる。第1タッチ電極は、第1タッチライン(T1〜Tj、jは2以上の正の整数)を通じて、第1タッチ駆動部181に接続することができる。第2タッチ電極は、第2タッチライン(R1〜Ri、iは2以上の正の整数)を通じて、第2タッチ駆動部182に接続することができる。第1タッチ電極と第2タッチ電極の交差部のそれぞれには、タッチセンサを形成することができる。本発明の実施例では、タッチセンサが相互容量(mutual capacitance)で実装された例を例示したが、これに限定されないことに注意しなければならない。第1および第2タッチ電極の詳細な説明は、
図4とともに後述する。
【0045】
タッチ駆動部180は、第1タッチライン(T1〜Tj)を通じて、第1タッチ電極に駆動パルスを供給し、第2タッチライン(R1〜Ri)を通じてタッチセンサのそれぞれの占める変化量をセンシングする。すなわち、
図2は、第1タッチライン(T1〜Tj)が駆動パルスを供給するTxラインであり、第2タッチライン(R1〜Ri)がタッチセンサそれぞれの占める変化量をセンシングするRxラインであることを中心に説明した。
【0046】
タッチ駆動部180は、第1タッチ駆動部181、第2タッチ駆動部182、およびタッチコントローラー183を備える。第1タッチ駆動部181、第2タッチ駆動部182、およびタッチコントローラー183は、一つのROIC(Read−out IC)内に集積される。
【0047】
第1タッチ駆動部181は、タッチコントローラー183の制御下に駆動パルスを出力する第1タッチラインを選択して、選択した第1タッチラインに駆動パルスを供給する。例えば、第1タッチ駆動部181は、第1タッチライン(T1〜Tj)に順次に駆動パルスを供給することができる。
【0048】
第2タッチ駆動部182は、タッチコントローラー183の制御下にタッチセンサの占める変化量を受信する第2タッチラインを選択して、選択した第2タッチラインを通じてタッチセンサの占める変化量を受信する。第2タッチ駆動部182は、第2タッチライン(R1〜Ri)を通じて受信したタッチセンサの占める変化量をサンプリングしてデジタルデータであるタッチローデータ(touch raw data:TRD)に変換する。
【0049】
タッチコントローラー183は、第1タッチ駆動部181で駆動パルスが出力される第1タッチラインを設定するためのTxセットアップ信号と、第2タッチ駆動部182でタッチセンサ電圧を受信する第2タッチラインを設定するためのRxセットアップ信号を発生することができる。また、タッチコントローラー183は、第1タッチ駆動部181と第2タッチ駆動部182との動作タイミングを制御するためのタイミング制御信号を発生する。
【0050】
タッチ座標算出部190は、タッチ駆動部180からタッチローデータ(TRD)が入力される。タッチ座標算出部190は、タッチ座標の算出方法に基づいて、タッチ座標(複数)を算出し、タッチ座標(複数)の情報を含むタッチ座標データ(HIDx)をホストシステム170に出力する。
【0051】
タッチ座標算出部190は、MCU(Micro Controller Unit:MCU)で実装され得る。ホストシステム170は、タッチ座標算出部190から入力するタッチ座標データ(HIDxy)を分析して、使用者によってタッチが発生した座標と連携した応用プログラム(application program)を実行する。ホストシステム170は、実行された応用プログラムに応じて、デジタルビデオデータ(DATA)とタイミング信号をタイミングコントローラー160に伝送する。
【0052】
タッチ駆動部180は、ソースドライブIC131に含むか、または別途の駆動チップに製作して回路基板150上に実装され得る。また、タッチ座標算出部190は、駆動チップに製作して回路基板150上に実装され得る。
【0053】
図3は、
図1の表示パネルの片側を模式的に示す断面図である。
【0054】
図3を参照すると、表示パネル110は、第1基板111、第2基板112、第1および第2基板111、112の間に配置された薄膜トランジスタ層10、有機発光素子層20、封止層30、タッチセンシング層40およびカラーフィルター層50を含むことができる。
【0055】
第1基板111は、プラスチックフィルムやガラス基板であり得る。
【0056】
第1基板111上に薄膜トランジスタ層10が形成される。薄膜トランジスタ層10は、スキャンライン、データライン、および薄膜トランジスタを含むことができる。薄膜トランジスタの各々は、ゲート電極、半導体層、ソースおよびドレイン電極を備える。スキャン駆動部がGIP(gate drive in panel)方式で形成される場合には、スキャン駆動部は、薄膜トランジスタ層10と一緒に形成することができる。
【0057】
薄膜トランジスタ層10上には、有機発光素子層20が形成される。有機発光素子層20は、第1電極、有機発光層、第2電極、およびバンクを備える。有機発光層の各々は、正孔輸送層(hole transporting layer)、発光層(Organic Light Emitting layer)、および電子輸送層(electron transporting layer)を含むことができる。この場合には、第1電極と第2電極に電圧が印加されると、正孔と電子がそれぞれ正孔輸送層と電子輸送層を通じて発光層に移動し、発光層で互いに結合して発光するようになる。有機発光素子層20が形成された領域には、画素が設けられるので、有機発光素子層20が形成された領域は、表示領域と定義することができる。表示領域の周辺領域は、非表示領域として定義することができる。
【0058】
有機発光素子層20上には、封止層30が形成される。封止層30は、有機発光素子層20に酸素または水分が浸透することを防止する役割をする。封止層30は、少なくとも一つの無機膜を含むことができる。
【0059】
封止層30上には、タッチセンシング層40が形成される。タッチセンシング層40は、使用者のタッチをセンシングするための第1および第2タッチ電極を含み、第1および第2タッチ電極上に形成されたブラックマトリクスと、ブリッジ電極とを含むことができる。ここで、本発明の実施例は、ブラックマトリックスにコンタクトホールを形成し、コンタクトホールを通じて、ブリッジ電極を第1タッチ電極に接続させることで、タッチセンシング層40によってタッチスクリーン一体型表示装置の厚さが増加することを最小限に抑えることができる。タッチセンシング層40の平面構造は、
図4および
図5とともに後述する。また、タッチセンシング層40の断面構造の詳細な説明は、
図6〜
図10を用いて後述する。
【0060】
タッチセンシング層40上には、カラーフィルター層50が形成される。有機発光素子層20が、赤色、緑色、および青色の光を発光する有機発光層を含む場合には、カラーフィルター層50は、省略することができる。
【0061】
カラーフィルター層50上には、第2基板112を形成する。第2基板112は、第1基板111を覆うカバー(cover)基板またはカバーウィンドウ(window)のような役割をする。第2基板112は、プラスチックフィルム、ガラス基板または封止フィルム(保護フィルム)であり得る。
【0062】
図4は、
図1のタッチスクリーン一体型表示装置のタッチセンシング層を示す平面図であり、
図5は、
図4のタッチセンシング層を拡大した図である。
図6は、
図5のII−II’線に沿った断面を示す図であり、
図7は、
図5のIII−III’線に沿った断面を示す図である。
図8は、
図4のI−I’線に沿った断面を示す図である。
【0063】
図4〜
図8を参照すると、第1基板111上に薄膜トランジスタ層10が形成される。薄膜トランジスタ層10は、薄膜トランジスタ210と、ゲート絶縁膜220、層間絶縁膜230、保護膜240、および平坦化膜250を備える。
【0064】
第1基板111の一方の面上には、バッファ膜が形成される。バッファ膜は透湿に脆弱な第1基板111を通じて浸透する水分から薄膜トランジスタ210と、有機発光素子260を保護するために、第1基板111の一方の面上に形成される。第1基板111の一方の面は、第2基板112と向き合う面であり得る。バッファ膜は交互に積層された、複数の無機膜からなり得る。例えば、バッファ膜は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、SiONの中のいずれか一つ以上の無機膜が交互に積層した多重膜で形成することができる。バッファ膜は省略することができる。
【0065】
バッファ膜上には、薄膜トランジスタ210が形成される。薄膜トランジスタ210は、アクティブ層211、ゲート電極212、ソース電極214およびドレイン電極215を備える。
図6には、薄膜トランジスタ210は、ゲート電極212がアクティブ層211の上部に位置する上部ゲート(トップゲート:top gate)方式で形成されたものを例示したが、これに限定されるものではない。つまり、薄膜トランジスタ210は、ゲート電極212がアクティブ層211の下部に位置する下部ゲート(ボトムゲート:bottom gate)方式またはゲート電極212がアクティブ層211の上部と下部の両方に位置するダブルゲート(double gate)方式で形成され得る。
【0066】
バッファ膜上には、アクティブ層211が形成される。アクティブ層211は、シリコン系半導体物質または酸化物系半導体物質で形成することができる。バッファ膜とアクティブ層211との間には、アクティブ層211に入射する外部光を遮断するための遮光層が形成され得る。
【0067】
アクティブ層211上には、ゲート絶縁膜220が形成され得る。ゲート絶縁膜220は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多重膜で形成することができる。
【0068】
ゲート絶縁膜220上には、ゲート電極212とゲートラインが形成され得る。ゲート電極212とゲートラインは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、および銅(Cu)の中のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成され得る。
【0069】
ゲート電極212とゲートライン上には、層間絶縁膜230が形成され得る。層間絶縁膜230は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多重膜で形成され得る。
【0070】
層間絶縁膜230上には、ソース電極214、ドレイン電極215、およびデータラインが形成され得る。ソース電極214とドレイン電極215のそれぞれは、ゲート絶縁膜220と層間絶縁膜230を貫通するコンタクトホールを通じて、アクティブ層211に接続され得る。ソース電極214、ドレイン電極215、およびデータラインは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)の中のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成され得る。
【0071】
ソース電極214、ドレイン電極215、およびデータライン上に薄膜トランジスタ210を絶縁するための保護膜240を形成し得る。保護膜240は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多重膜で形成され得る。
【0072】
保護膜240上には、薄膜トランジスタ210に起因する段差を平坦にするための平坦化膜250が形成され得る。平坦化膜250は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)などの有機膜で形成され得る。
【0073】
薄膜トランジスタ層10上には、有機発光素子層20が形成される。有機発光素子層20は、有機発光素子260とバンク270を備える。
【0074】
有機発光素子260とバンク270は、平坦化膜250上に形成される。有機発光素子は、第1電極261、有機発光層262、および第2電極263を備える。第1電極261は、アノード電極であり、第2電極263は、カソード電極であり得る。
【0075】
第1電極261は、平坦化膜250上に形成され得る。第1電極261は、保護膜240と平坦化膜250を貫通するコンタクトホールを通じて薄膜トランジスタ210のソース電極214に接続される。第1電極261は、アルミニウムとチタンの積層構造(Ti/Al/Ti)、アルミニウムとITOの積層構造(ITO/Al/ITO)、APC合金、およびAPC合金とITOの積層構造(ITO/APC/ITO)のような反射率の高い金属物質で形成することができる。APC合金は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、および銅(Cu)の合金である。
【0076】
バンク270は、画素(P1、P2、P3)を区画するために平坦化膜250上で第1電極261の端を覆うように形成され得る。つまり、バンク270は、画素(P1、P2、P3)を定義する画素定義膜としての役割をする。
【0077】
画素(P1、P2、P3)のそれぞれは、アノード電極に該当する第1電極、有機発光層、およびカソード電極に対応する第2電極が順次に積層され、第1電極からの正孔と第2電極からの電子が有機発光層で互いに結合して発光する領域を示す。ここで、第1画素(P1)は、赤色サブ画素で定義することができ、第2画素(P2)は、緑色サブ画素で定義することができ、第3画素(P3)は、青色サブ画素で定義することができる。そして、第1、第2および第3の画素(P1、P2、P3)は、一つの単位画素として定義することができる。しかし、本発明の実施例は、これに限定されず、白色のサブ画素を追加で定義することもできる。
【0078】
第1電極261とバンク270上には、有機発光層262が形成される。有機発光層262は、画素(P1、P2、P3)に共通的に形成される共通層であり、白色光を発光する白色発光層であり得る。この場合には、有機発光層262は、2スタック(stack)以上のタンデム構造で形成することができる。スタックは、それぞれ、正孔輸送層(hole transporting layer)、少なくとも一つの発光層(light emitting layer)、および電子輸送層(electron transporting layer)を含むことができる。
【0079】
また、スタックの間には、電荷生成層が形成され得る。電荷生成層は、下部スタックと隣接して位置するn型電荷生成層とn型電荷生成層上に形成され、上部スタックと隣接して位置するp型電荷生成層を含むことができる。n型電荷生成層は、下部スタックに電子(electron)を注入し、p型電荷生成層は、上部スタックに正孔(hole)を注入する。n型電荷生成層は、電子輸送能力がある有機ホスト物質にLi、Na、K、またはCsなどのアルカリ金属、またはMg、Sr、Ba、またはRaなどのアルカリ土類金属がドープされた有機層であり得る。p型電荷生成層は、正孔輸送能力のある有機ホスト物質にドーパントがドープされた有機層であり得る。
【0080】
第2電極263は、有機発光層262上に形成される。第2電極263は、有機発光層262を覆うように形成され得る。第2電極263は、画素(RP、GP、BP、WP)に共通的に形成される共通層であり得る。
【0081】
第2電極263は、光を透過させることができるITO、IZOのような透明な金属物質(TCO:Transparent Conductive Material)、またはマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、またはマグネシウム(Mg)と銀(Ag)との合金のような半透過金属物質(Semi−transmissive Conductive Material)で形成され得る。第2電極263が半透過金属物質で形成される場合には、マイクロキャビティ(micro cavity)によって出光効率が高くなり得る。第2電極263上には、キャッピング層(capping layer)が形成され得る。
【0082】
有機発光素子層260上には、封止層30が形成される。封止層30は、封止膜280を備える。
【0083】
第2電極263上には、封止膜280が配置される。封止膜280は、有機発光層262と第2電極263に酸素または水分が浸透することを防止する役割をする。このため、封止膜280は、少なくとも一つの無機膜と少なくとも一つの有機膜を含むことができる。例えば、封止膜280は、第1無機膜281、有機膜282、および第2無機膜283を含むことができる。
【0084】
第2電極263上には、第1無機膜281が配置され得る。第1無機膜281は、第2電極263を覆うように形成され得る。第1無機膜281上には、有機膜282が配置され得る。有機膜282は、異物(particles)が第1無機膜281を突破して有機発光層262と第2電極263に投入されることを防止するために十分な厚さで形成することができる。このよな有機膜282は、
図8に示すようにパッド330を覆わないようにダム340によって遮断され得る。有機膜282上には、第2無機膜283が配置され得る。第2無機膜283は、有機膜282を覆うように形成され得る。
【0085】
第1および第2無機膜281、283のそれぞれは、シリコン窒化物、窒化アルミニウム、ジルコニウム窒化物、チタン窒化物、ハフニウム窒化物、タンタル窒化物、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、または酸化チタンで形成され得る。有機膜282は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)またはポリイミド樹脂(polyimide resin)で形成され得る。
【0086】
封止層30上には、タッチセンシング層40が形成される。タッチセンシング層40は、第1タッチ電極(TE)、第2タッチ電極(RE)、ブリッジ電極(BE)、およびブラックマトリックス(BM)を備える。
【0087】
封止層30上には、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)が形成される。第1タッチ電極(TE)は、第1方向(y軸方向)に配置されて相互に接続し、第2タッチ電極(RE)は、第2方向(x軸方向)に配置されて相互に接続する。第1方向(y軸方向)は、スキャンライン(S1〜Sn)と平行な方向であり、第2方向(x軸方向)は、データライン(D1〜Dm)と平行な方向であり得る。または、第1方向(y軸方向)は、データライン(D1〜Dm)と平行な方向であり、第2方向(x軸方向)は、スキャンライン(S1〜Sn)と平行な方向であり得る。
【0088】
第1方向(y軸方向)に接続された第1タッチ電極(TE)のそれぞれは、第2方向(x軸方向)に隣接する第1タッチ電極(TE)と電気的に絶縁される。第2方向(x軸方向)に接続された第2タッチ電極(RE)のそれぞれは、第1方向(y軸方向)に隣接する第2タッチ電極(RE)と電気的に絶縁される。
【0089】
これにより、第1タッチ電極(TE)と第2タッチ電極(RE)の交差領域には、タッチセンサに対応する相互容量(mutual capacitance)が形成され得る。
【0090】
第1方向(y軸方向)に互いに接続された第1タッチ電極(TE)の中で、一側端に配置された第1タッチ電極(TE)は、第1タッチライン(TL)と接続することができる。第1タッチライン(TL)は、パッド(PAD)330を通じて第1タッチ駆動部181に接続することができる。パッド(PAD)330は、第1タッチ駆動部181に接続されたリンクライン350と接続することができる。したがって、第1方向(y軸方向)に互いに接続された第1タッチ電極(TE)は、第1タッチライン(TL)を通じて、第1タッチ駆動部181から駆動パルスの入力を受けることができる。
【0091】
第2方向(x軸方向)に互いに接続された第2タッチ電極(RE)の中で、一側端に配置された第2タッチ電極(RE)は、第2タッチライン(RL)と接続することができる。第2タッチライン(RL)は、パッド(PAD)330を通じて第2タッチ駆動部182に接続することができる。パッド(PAD)330は、第2タッチ駆動部182に接続されたリンクライン350と接続することができる。したがって、第2タッチ駆動部182は、第2方向(x軸方向)に互いに接続された第2タッチ電極(RE)のタッチセンサの占める変化量の入力を受けることができる。
【0092】
第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)上には、ブラックマトリックス(BM)が形成される。ブラックマトリックス(BM)は、第1方向(y軸方向)に配置された第1ブラックマトリックス(BM1)および第2方向(x軸方向)に配置された第2ブラックマトリックス(BM2)を備える。ブラックマトリックス(BM)は、第1ブラックマトリックス(BM1)と第2ブラックマトリックス(BM2)とが互いに交差して格子形状を有し、第1〜第3画素(P1、P2、P3)のそれぞれに対応するように第1〜第3カラーフィルター311、312、313を区画する。ブラックマトリックス(BM)は、発光部ではなく、非発光部に形成され、バンク270と重畳するように配置することができる。これらのブラックマトリックス(BM)は、ブラック顔料を含む有機膜で形成することができる。
【0093】
ブラックマトリックス(BM)上には、ブリッジ電極(BE)が形成される。第1タッチ電極(TE)と第2タッチ電極(RE)とが、それらの交差領域で互いに短絡することを防止するために、第1方向(y軸方向)に互いに隣接した第1タッチ電極(TE)は、ブリッジ電極(BE)を通じて電気的に接続することができる。ブリッジ電極(BE)は、第1および第2タッチ電極(TE、RE)と互いに異なる層に配置され、コンタクトホール(CT)を通じて互いに隣接した第1タッチ電極(TE)に接続することができる。ブリッジ電極(BE)は、第2タッチ電極(RE)と交差することができる。
【0094】
ここで、コンタクトホール(CT)は、ブラックマトリックス(BM)、特に、第1タッチ電極(TE)が配置された方向と平行の第1方向に配置された第1ブラックマトリックス(BM1)を貫通して形成され得る。ブリッジ電極(BE)は、第1ブラックマトリックス(BM1)に形成され、隣接した2つの第1タッチ電極(TE)を露出させる2つのコンタクトホール(CT)を通じて、隣接した2つの第1タッチ電極(TE)と接続し、2つのコンタクトホール(CT)を連結する。これにより、ブリッジ電極(BE)は、第1ブラックマトリックス(BM1)上に重畳するように配置される。
【0095】
一方、第1タッチ電極(TE)、第2タッチ電極(RE)、第1タッチライン(TL)および第2タッチライン(TL)は、同一の層に配置することができる。ブラックマトリックス(BM)は、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)上に配置されるだけでなく、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)との間に配置することもできる。第1タッチ電極(TE)のそれぞれは、ブラックマトリックス(BM)によって第2タッチ電極(RE)のそれぞれと絶縁され得る。
【0096】
タッチセンシング層40上には、カラーフィルター層50が形成される。カラーフィルター層50は、第1〜第3カラーフィルター311、312、313を備える。タッチセンシング層40上には、互いに異なる透過波長範囲を有する第1〜第3カラーフィルター311、312、313がブラックマトリックス(BM)によって区画された領域内に配置される。第1カラーフィルター311は、第1画素(P1)に対応するように配置される赤色カラーフィルターであり、第2カラーフィルター312は、第2画素(P2)に対応するように配置される緑色カラーフィルターであり、第3カラーフィルター313は、第3画素(P3)に対応するように配置される青色カラーフィルターであり得る。
【0097】
第1カラーフィルター311は、赤色顔料を含む有機膜で形成され、第2カラーフィルター312は、緑色顔料を含む有機膜で形成され、第3カラーフィルター313は、青色顔料を含む有機膜で形成することができる。
【0098】
図に示していないが、カラーフィルター層50は、白色サブ画素に対応するように配置される透明有機膜をさらに含むことができる。ここで、透明有機膜は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)またはポリイミド樹脂(polyimide resin)で形成され得る。
【0099】
第1〜第3カラーフィルター311、312、313のうち少なくとも一つは、ブラックマトリックス(BM)上に形成され得る。本発明の一実施例は、ブラックマトリックス(BM)上に第1〜第3カラーフィルター311、312、313を形成することで、ブラックマトリックス(BM)上に隣接する2つのカラーフィルターが重畳するように形成することもできる。例えば、カラーフィルター層50は、タッチセンシング層40上に第1カラーフィルター311、第2カラーフィルター312、第3カラーフィルター313が,順番に形成され得る。ここで、第1カラーフィルター311と第2カラーフィルター312との間に配置されたブラックマトリックス(BM)上には、第1カラーフィルター311と第2カラーフィルター312とが、順番に重畳するように形成することができる。第2カラーフィルター312と第3カラーフィルター313との間に配置されたブラックマトリックス(BM)上には、第2カラーフィルター312と第3カラーフィルター313とが、順番に重畳するように形成することができる。第3カラーフィルター313と第1カラーフィルター313との間に配置されたブラックマトリックス(BM)上には、第1カラーフィルター311と第3カラーフィルター313とが、順番に重畳するように形成することができる。
【0100】
一方、第1ブラックマトリックス(BM1)上には、ブリッジ電極(BE)が形成されているため、第1〜第3カラーフィルター311、312、313のうち少なくとも一つは、ブリッジ電極(BE)の上に形成することもできる。本発明の一実施例は、
図7に示すように、ブリッジ電極(BE)上に隣接する2つのカラーフィルターが重畳するように形成され得る。例えば、カラーフィルター層50は、タッチセンシング層40上に第1カラーフィルター311、第2カラーフィルター312、第3カラーフィルター313が、順番に形成され得る。ここで、第1カラーフィルター311と第2カラーフィルター312との間に配置されたブリッジ電極(BE)の上には、第1カラーフィルター311と第2カラーフィルター312とが、順番に重畳するように形成することができる。第2カラーフィルター312と第3カラーフィルター313との間に配置されたブリッジ電極(BE)の上には、第2カラーフィルター312と第3カラーフィルター313とが、順番に重畳するように形成することができる。第3カラーフィルター313と第1カラーフィルター313との間に配置されたブリッジ電極(BE)の上には、第1カラーフィルター311と第3カラーフィルター313とが、順番に重畳するように形成することができる。
【0101】
本発明の実施例は、ブラックマトリックス(BM)上には、ブリッジ電極(BE)が形成される。ここで、ブリッジ電極(BE)は、金属物質からなるので、外部から入射する光を反射する問題が発生し得る。しかしながら、本発明の実施例は、ブリッジ電極(BE)の上に、第1〜第3カラーフィルター311、312、313のうちの少なくとも2つが、重畳するように形成することにより、ブリッジ電極(BE)による外光の反射を低減させることができる。
【0102】
一方、第1〜第3カラーフィルター311、312、313は、ブラックマトリックス(BM)が形成されない領域で第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)との間の空間を埋めることができる。これにより、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)との間に、第1〜第3カラーフィルター311、312、313が配置され、それぞれを分離させることができる。
【0103】
本発明の実施例は、封止層30上にタッチセンシング層40を直接形成し、タッチセンシング層40上にカラーフィルター層50を直接形成することにより、第1基板111と第2基板112とを合着時に整列する必要がなく、接着層を別途設ける必要がない。
【0104】
また、本発明の実施例は、第1タッチ電極(TE)の上にブラックマトリックス(BM)を直接形成して、ブラックマトリックス(BM)を貫通するコンタクトホール(CT)を通じて、隣接する第1タッチ電極(TE)を電気的に接続するブリッジ電極(BE)を形成することを特徴とする。このような本発明の実施例は、第1タッチ電極(TE)とブリッジ電極(BE)との間に、絶縁膜を別途形成しなくてもよい。
【0105】
また、本発明の実施例は、第2タッチ電極(RE)とブリッジ電極(BE)との間に、ブラックマトリックス(BM)を配置することにより、第2タッチ電極(RE)とブリッジ電極(BE)との間に、絶縁膜を別途形成しなくても、第2タッチ電極(RE)のそれぞれとブリッジ電極(BE)のそれぞれとを、絶縁させることができる。
【0106】
また、本発明の実施例は、第1タッチ電極(TE)と第2タッチ電極(RE)との間に、ブラックマトリックス(BM)または第1〜第3カラーフィルター311、312、313が配置され得る。このような本発明の実施例は、第1タッチ電極(TE)と第2タッチ電極(RE)との間に、絶縁膜を別途形成しなくても、第1タッチ電極(TE)のそれぞれと第2タッチ電極(RE)のそれぞれとを絶縁させることができる。
【0107】
その結果、本発明の実施例は、タッチセンシング層40の製造工程を簡素化させることができるとともに、タッチセンシング層40により、タッチスクリーン一体型表示装置の厚さが増加することを最小限に抑えることができる。
【0108】
また、本発明の実施例は、ブリッジ電極(BE)上に、第1〜第3カラーフィルター311、312、313を形成するが、ここで、隣接した2つのカラーフィルターが重畳するように形成され得る。これにより、本発明の実施例は、製造工程を別途追加することなく、ブリッジ電極(BE)による外光の反射を低減させることができる。
【0109】
その結果、本発明の実施例は、製造工程を別途追加することなく、コントラスト比を向上させることができる。また、本発明の実施例は、偏光板を使用しなくても外光の反射を低減させることができるため、タッチセンシング層40の厚さを最小限に抑えることができる。
【0110】
図9は、
図5のII−II’線に沿った他の断面を例示する図であり、
図10は、
図5のIII−III’線に沿った他の断面を例示する図である。
【0111】
図9および
図10に例示された断面図は、ブリッジ電極(BE)上に、第1〜第3カラーフィルター311、312、313すべてが形成されることを除いては、
図6および
図7を結びつけて説明したものと実質的に同一である。したがって、
図6および
図7に示された、第1基板111、第2基板112、薄膜トランジスタ10、有機発光素子20および封止層30に対する詳細な説明は省略する。
【0112】
図9および
図10を参照すると、タッチセンシング層40は、封止層30上に形成される。タッチセンシング層40は、第1タッチ電極(TE)、第2タッチ電極(RE)、ブリッジ電極(BE)、およびブラックマトリックス(BM)を備える。
【0113】
封止層30上には、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)が形成される。第1タッチ電極(TE)は、第1方向(y軸方向)に配置されて相互に接続し、第2タッチ電極(RE)は、第2方向(x軸方向)に配置されて相互に接続する。第1方向(y軸方向)に互いに接続した第1タッチ電極(TE)中の一側端に配置された第1タッチ電極(TE)は、第1タッチライン(TL)と接続することができる。第2方向(x軸方向)に互いに接続した第2タッチ電極(RE)中の一側端に配置された第2タッチ電極(RE)は、第2タッチライン(RL)と接続することができる。第2タッチライン(RL)は、パッド(PAD)330を通じて第2タッチ駆動部182に接続することができる。
【0114】
第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)の上には、ブラックマトリックス(BM)が形成される。ブラックマトリックス(BM)は、第1方向(y軸方向)に配置された、第1ブラックマトリックス(BM1)および第2方向(x軸方向)に配置された第2ブラックマトリックス(BM2)を備える。ブラックマトリックス(BM)は、第1ブラックマトリックス(BM1)と第2ブラックマトリックス(BM2)が互いに交差して格子形状を有し、第1〜第3画素(P1、P2、P3)のそれぞれに対応するように、第1〜第3カラーフィルター311、312、313を区画する。ブラックマトリックス(BM)は、発光部ではない非発光部に形成され、バンク270と重畳するように配置することができる。これらのブラックマトリックス(BM)は、ブラック顔料を含む有機膜で形成することができる。
【0115】
ブラックマトリックス(BM)上には、ブリッジ電極(BE)が形成される。ブリッジ電極(BE)は、ブラックマトリックス(BM)、特に、第1ブラックマトリックス(BM1)を貫通するコンタクトホール(CT)を通じて互いに隣接した第1タッチ電極(TE)に接続することができる。これらのブリッジ電極(BE)は、第1ブラックマトリックス(BM1)上に重畳するように配置される。
【0116】
一方、第1タッチ電極(TE)、第2タッチ電極(RE)、第1タッチライン(TL)および第2タッチライン(TL)は、同一の層に配置することができる。ブラックマトリックス(BM)は、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)の上に配置するだけでなく、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)との間に配置することもできる。第1タッチ電極(TE)のそれぞれは、ブラックマトリックス(BM)によって第2タッチ電極(RE)のそれぞれと絶縁することができる。
【0117】
タッチセンシング層40上には、カラーフィルター層50が形成される。カラーフィルター層50は、第1〜第3カラーフィルター311、312、313を備える。タッチセンシング層40上には、ブラックマトリックス(BM)と互いに異なる透過波長範囲を有する第1〜第3カラーフィルター311、312、313が,ブラックマトリックス(BM)によって区画された領域内に配置される。第1カラーフィルター311は、第1画素(P1)に対応するように配置される赤色カラーフィルターであり、第2カラーフィルター312は、第2画素(P2)に対応するように配置される緑色カラーフィルターであり、第3カラーフィルター313は、第3画素(P3)に対応するように配置される青色カラーフィルターであり得る。
【0118】
第1カラーフィルター311は、赤色顔料を含む有機膜で形成し、第2カラーフィルター312は、緑色顔料を含む有機膜で形成し、第3カラーフィルター313は、青色顔料を含む有機膜で形成することができる。
【0119】
図に示していないが、カラーフィルター層50は、白色サブ画素に対応するように配置される透明有機膜をさらに含むことができる。ここで、透明有機膜は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)またはポリイミド樹脂(polyimide resin)で形成され得る。
【0120】
第1〜第3カラーフィルター311、312、313のうち少なくとも一つは、ブラックマトリックス(BM)上に形成され得る。本発明の一実施例は、ブラックマトリックス(BM)上に第1〜第3カラーフィルター311、312、313を形成することにより、ブラックマトリックス(BM)上に隣接する2つのカラーフィルターを重畳するように形成することができる。例えば、カラーフィルター層50は、タッチセンシング層40上に、第1カラーフィルター311、第2カラーフィルター312、第3カラーフィルター313が、順番に形成され得る。ここで、第1カラーフィルター311と第2カラーフィルター312との間に配置されたブラックマトリックス(BM)上には、第1カラーフィルター311と第2カラーフィルター312とが、順番に重畳するように形成することができる。第2カラーフィルター312と第3カラーフィルター313との間に配置されたブラックマトリックス(BM)上には、第2カラーフィルター312と第3カラーフィルター313とが、順番に重畳するように形成することができる。第3カラーフィルター313と、第1カラーフィルター313との間に配置されたブラックマトリックス(BM)上には、第1カラーフィルター311と第3カラーフィルター313とが、順番に重畳するように形成することができる。
【0121】
一方、第1〜第3カラーフィルター311、312、313のすべては、
図9および
図10に示すように、ブリッジ電極(BE)の上に形成され得る。本発明の実施例は、ブリッジ電極(BE)の上に隣接した2つのカラーフィルターだけでなく、隣接しないカラーフィルターまで重畳するように形成され得る。例えば、カラーフィルター層50は、タッチセンシング層40上に第1カラーフィルター311、第2カラーフィルター312、第3カラーフィルター313が、順番に形成され得る。ここで、ブリッジ電極(BE)は、第1カラーフィルター311、第2カラーフィルター312、および第3カラーフィルター313が、順番に重畳するように形成することができる。
【0122】
図9および
図10では、ブリッジ電極(BE)が形成された第1ブラックマトリックス(BM1)全面に、第1〜第3カラーフィルター311、312、313が全て重畳するように配置されることを示しているが、これに限定されない。他の一実施例において、ブリッジ電極(BE)が形成された領域でのみ、第1〜第3カラーフィルター311、312、313が、全て重畳するように配置することもできる。
【0123】
図9および
図10に示した実施例は、ブリッジ電極(BE)上に、第1〜第3カラーフィルター311、312、313すべてを重畳するように配置することにより、ブリッジ電極(BE)に反射した光が透過することを最小限に抑えることができる。
【0124】
一方、
図9および
図10に示したカラーフィルター層50は、ブリッジ電極(BE)上に、第1〜第3カラーフィルター311、312、313すべてを重畳するように配置することにより段差が発生するため、第1〜第3カラーフィルター311、312、313上に段差を平坦化させるためのオーバーコート層(overcoat layer)320をさらに形成することができる。
【0125】
図11は、本発明の一実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置の製造方法を示すフローチャートである。
図12A〜
図12Fは、本発明の一実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置の製造方法を説明するためのII−II’の断面図であり、
図13A〜
図13Fは、本発明の一実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置の製造方法を説明するためのIII−III’の断面図である。
【0126】
まず、第1基板111上に薄膜トランジスタ10、有機発光素子20および封止層30を形成する(S1101)。
【0127】
図12Aおよび
図13Aに示すように、第1基板111上に薄膜トランジスタ210と、有機発光素子260および封止膜280を形成する。具体的には、第1基板111上にバッファ膜を形成することができる。バッファ膜は、透湿に脆弱な第1基板111を通じて、浸透する水分から薄膜トランジスタ210と、有機発光素子260を保護するためのものであり、交互に積層された複数の無機膜からなり得る。例えば、バッファ膜は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、SiON中のいずれか一つ以上の無機膜が交互に積層された多重膜で形成することができる。バッファ膜は、CVD法(Chemical Vapor Deposition)を利用して形成することができる。
【0128】
そして、バッファ膜上に薄膜トランジスタのアクティブ層211を形成する。具体的には、スパッタリング法(Sputtering)またはMOCVD法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)などを利用して、バッファ膜上の全面に、アクティブ金属層を形成する。その後、フォトレジストパターンを利用したマスク工程でアクティブ金属層をパターニングして、アクティブ層211を形成する。アクティブ層211は、シリコン系半導体物質または酸化物系半導体物質で形成することができる。
【0129】
そして、アクティブ層211上にゲート絶縁膜220を形成する。ゲート絶縁膜220は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多重膜で形成することができる。
【0130】
そして、ゲート絶縁膜220上に薄膜トランジスタ210のゲート電極212を形成する。具体的には、スパッタリング法やMOCVD法などを用いて、ゲート絶縁膜220上の全面に第1金属層を形成する。次に、フォトレジストパターンを利用したマスク工程で、第1金属層をパターニングしてゲート電極212を形成する。ゲート電極212は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)中のいずれか一つ、またはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成され得る。
【0131】
そして、ゲート電極212上に層間絶縁膜230を形成する。層間絶縁膜230は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多重膜で形成することができる。
【0132】
そして、ゲート絶縁膜220と層間絶縁膜230とを貫通して、アクティブ層211を露出させるコンタクトホールを形成する。
【0133】
そして、層間絶縁膜230上に薄膜トランジスタ210のソース電極214およびドレイン電極215を形成する。具体的には、スパッタリング法やMOCVD法などを用いて層間絶縁膜230上の全面に第2金属層を形成する。次に、フォトレジストパターンを利用したマスク工程で、第2金属層をパターニングして、ソース電極214およびドレイン電極215を形成する。ソース電極214およびドレイン電極215のそれぞれは、ゲート絶縁膜220と層間絶縁膜230とを貫通するコンタクトホールを通じて、アクティブ層211に接続され得る。ソース電極214およびドレイン電極215は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)中のいずれか一つ、またはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成され得る。
【0134】
そして、薄膜トランジスタ210のソース電極214およびドレイン電極215上に保護膜240を形成する。保護膜240は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはそれらの多重膜で形成することができる。保護膜240は、CVD法を用いて形成することができる。
【0135】
そして、保護膜240上に薄膜トランジスタ210に起因する段差を平坦化するための平坦化膜250を形成する。平坦化膜250は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)などの有機膜で形成され得る。
【0136】
そして、平坦化膜250上に有機発光素子260の第1電極261を形成する。具体的には、スパッタリング法やMOCVD法などを用いて平坦化膜280上の全面に第3金属層を形成する。そして、フォトレジストパターンを利用したマスク工程で、第3金属層をパターニングして第1電極261を形成する。第1電極261は、保護膜240と平坦化膜250を貫通するコンタクトホールを通じて、薄膜トランジスタ210のソース電極214に接続され得る。第1電極261は、アルミニウムとチタンの積層構造(Ti/Al/Ti)、アルミニウムとITOの積層構造(ITO/Al/ITO)、APC合金、およびAPC合金とITOの積層構造(ITO/APC/ITO)のような反射率の高い金属物質で形成することができる。
【0137】
そして、画素(P1、P2、P3)を区画するために平坦化膜250上で第1電極261の端を覆うようにバンク270を形成する。バンク270は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)などの有機膜で形成することができる。
【0138】
そして、第1電極261とバンク270上に有機発光層262を蒸着工程または溶液工程で形成する。有機発光層262は、画素(P1、P2、P3)に共通的に形成される共通層であり得る。この場合には、有機発光層262は、白色光を発光する白色発光層で形成することができる。
【0139】
そして、有機発光層262上に第2電極263を形成する。第2電極263は、画素(P1、P2、P3)に共通的に形成される共通層であり得る。第2電極263は、光を透過させることができるITO、IZOのような透明な金属物質(TCO:Transparent Conductive Material)で形成され得る。第2電極263は、スパッタリング法などの物理気相蒸着法(physical vapor deposition)で形成され得る。第2電極263上にキャッピング層(capping layer)が形成され得る。
【0140】
そして、第2電極263上に封止膜280を形成する。封止膜280は、有機発光層262と第2電極263に酸素または水分が浸透することを防止する役割をする。このため、封止膜280は、少なくとも一つの無機膜と、少なくとも一つの有機膜を含むことができる。
【0141】
例えば、封止膜280は、第1無機膜281、有機膜282および第2無機膜283を含むことができる。この場合、第1無機膜281は、第2電極263を覆うように形成される。有機膜282は、第1無機膜を覆うように形成される。有機膜282は、異物(particles)が第1無機膜を突き抜けて、有機発光層262と第2電極263に投入されることを防止するために十分な厚さで形成することが好ましい。第2無機膜283は、有機膜を覆うように形成される。
【0142】
第1および第2無機膜281、283のそれぞれは、シリコン酸化物、窒化ケイ素、シリコンオキシナイトライド、アルミニウム酸化物、窒化アルミニウム、ジルコニウム窒化物、チタン窒化物、ハフニウム窒化物、タンタル窒化物、または酸化チタンで形成され得る。有機膜282は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)またはポリイミド樹脂(polyimide resin)で形成され得る。
【0143】
その後、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)を形成する(S1102)。
【0144】
図12Bおよび
図13Bに示すように、封止膜280上に第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)を形成する。具体的には、第1タッチ電極(TE)は、第1方向(y軸方向)に配置して、一定の間隔で離隔するように形成し、第2タッチ電極(RE)は、第2方向(x軸方向)に配置して互いに接続するように形成する。ここで、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)のそれぞれは、長方形、八角形、円形またはひし形の形態を有することができる。
【0145】
このような第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)は、光を透過させることができるITO、IZOのような透明な金属物質(TCO:Transparent Conductive Material)で形成され得る。第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)は、スパッタリング法などの物理気相蒸着法(physical vapor deposition)で形成され得る。
【0146】
次に、ブラックマトリックス(BM)を形成する(S1103)。
【0147】
図12Cおよび
図13Cのように、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)の上にブラックマトリックス(BM)を形成する。具体的には、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)の上に、第1方向(y軸方向)に配置された第1ブラックマトリックス(BM1)および第2方向(x軸方向)に配置された第2ブラックマトリックス(BM2)を形成する。ブラックマトリックス(BM)は、第1ブラックマトリックス(BM1)と第2ブラックマトリックス(BM2)が互いに交差して格子形状を有し、第1〜第3画素(P1、P2、P3)のそれぞれに対応するように、第1〜第3カラーフィルター311、312、313を区画する。ブラックマトリックス(BM)は、ブラック顔料を含む有機物質であり得る。
【0148】
次に、ブリッジ電極(BE)を形成する(S1104)。
【0149】
図12Dおよび
図13Dのように、第1ブラックマトリックス(BM1)上にブリッジ電極(BE)を形成する。具体的には、第1ブラックマトリックス(BM1)に隣接した第1タッチ電極(TE)の一部を露出させるコンタクトホール(CT)を形成する。
【0150】
そして、フォトレジストパターンを利用したマスク工程で、第1ブラックマトリックス(BM1)上にブリッジ電極(BE)を形成する。ブリッジ電極(BE)は、第1ブラックマトリックス(BM1)を貫通するコンタクトホール(CT)を通じて、隣接した第1タッチ電極(TE)に接続して電気的に接続することができる。ブリッジ電極(BE)は、ブラックマトリックスと重畳するように形成するので、導電性物質であればよく、第1タッチ電極(TE)および第2タッチ電極(RE)と同じ透明な金属物質である必要はない。このようなブリッジ電極(BE)は、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)からなる群から選択された一つの金属または一つ以上の合金、ITO、IZO(Indium Zinc Oxide)などの透明な導電物質または導電性ポリマーなどで形成することができるが、これに限定されない。
【0151】
次に、カラーフィルター層50を形成する(S1105)。
【0152】
図12Eおよび
図13Eに示すように、タッチセンシング層40上にカラーフィルター層50を形成する。具体的には、第1タッチ電極(TE)、第2タッチ電極(RE)、ブラックマトリックス(BM)、およびブリッジ電極(BE)を含むタッチセンシング層40上に第1〜第3カラーフィルター311、312、313を形成する。例えば、ブラックマトリックス(BM)によって区画された格子領域のうち、赤色サブ画素(P1)と対応する格子領域内に赤色顔料を含む有機物質を塗布し、フォト工程を実行して、第1カラーフィルター311を形成する。そして、緑色サブ画素(P2)と対応する格子領域内に緑色顔料を含む有機物質を塗布し、フォト工程を実行して、第2カラーフィルター312を形成する。そして、青色サブ画素(P3)と対応する格子領域内に青色顔料を含む有機物質を塗布し、フォト工程を実行して、第3カラーフィルター313を形成する。
【0153】
ここで、ブラックマトリックス(BM)上には、隣接した2つのカラーフィルターが重畳して形成され得る。そしてブラックマトリックス(BM)の中でブリッジ電極(BE)が形成された第1ブラックマトリックス(BM1)上には、第1〜第3カラーフィルター311、312、313すべてが重畳して形成され得る。
【0154】
前記では、赤色、緑色、青色のカラーフィルターの順に形成することを例示したが、カラーフィルターの形成順序は、これに限定されない。
【0155】
そして、第1〜第3カラーフィルター311、312、313上には、段差を平坦化させるためのオーバーコート層(overcoat layer)320を形成する。
【0156】
次に、第1基板111と第2基板112を合着する(S1106)。
【0157】
図12Fおよび
図13Fのように、カラーフィルター層50上に第2基板112を合着する。具体的には、接着層(未図示)を用いて、第1基板111のカラーフィルター層50と第2基板112とを接着することにより、第1基板111と第2基板112とを合着することができる。接着層(未図示)は、透明な接着レジン(OCR:Optically Clear Resin)または透明な接着レジンフィルム(OCA:Optically Clear Adhesive Film)であり得る。
【0158】
以上、添付の図を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるのではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施することができる。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解されなければならない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。