(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559785
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】EGFR及びPI3Kの小分子阻害剤
(51)【国際特許分類】
C07D 239/94 20060101AFI20190805BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20190805BHJP
C07D 401/04 20060101ALI20190805BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20190805BHJP
A61K 31/517 20060101ALI20190805BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20190805BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20190805BHJP
A61K 41/00 20060101ALI20190805BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20190805BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20190805BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
C07D239/94CSP
C07D471/04 102
C07D401/04
C07D401/14
A61K31/517
A61K31/5377
A61K45/00
A61K41/00
A61P43/00 111
A61P43/00 105
A61P35/00
A61P43/00 121
A61P35/02
【請求項の数】10
【全頁数】106
(21)【出願番号】特願2017-532165(P2017-532165)
(86)(22)【出願日】2015年12月15日
(65)【公表番号】特表2017-537959(P2017-537959A)
(43)【公表日】2017年12月21日
(86)【国際出願番号】US2015065827
(87)【国際公開番号】WO2016100347
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2017年8月8日
(31)【優先権主張番号】62/091,969
(32)【優先日】2014年12月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507238218
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ホワイトヘッド,クリストファー エミール
(72)【発明者】
【氏名】レオポルド,ジュディス エス.
【審査官】
佐溝 茂良
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−532320(JP,A)
【文献】
特表2000−504713(JP,A)
【文献】
特開平10−152477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 201/00−521/00
A61K 31/33− 33/44
A61P 1/00− 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1】
及び
【化2】
からなる群から選択され
る化合物、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物
であって、
EGFRタンパク質及びPI3Kタンパク質の阻害剤である、化合物、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物。
【請求項2】
前記EGFRタンパク質が、ERBB1、ERBB2、及びERBB4のうちの1つ以上である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記PI3Kタンパク質が、PIK3Cα、PIK3δ、PIK3β、PIK3Cγ、及びPI3Kαのうちの1つ以上である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物の使用であって、過剰増殖性疾患の治療及び予防のための医薬品の製造のための前記使用。
【請求項5】
前記過剰増殖性疾患が、異常なEGFR活性またはPI3K活性の細胞を有することを特徴とする、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
前記過剰増殖性疾患ががんであり、異常なEGFR活性またはPI3K活性の細胞を有することを特徴とする請求項4または5に記載の使用。
【請求項7】
前記がんが、NSCLC、頭頸部がん、神経膠芽腫多形、または結腸直腸がんである、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記化合物、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物が、EGFR活性及びPI3IK活性を阻害することが可能である、請求項4または5に記載の使用。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、または溶媒和物と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【請求項10】
さらに、抗がん剤を含む、請求項9に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
連邦政府資金による研究開発の記載
本発明は、国立衛生研究所によって付与された認可番号R01 CA155198の下で政府支援を受けてなされた。政府は本発明の所定の権利を有する。
【0002】
本発明は、医薬品化学の分野に属する。具体的には、本発明は、EGFRタンパク質及びPI3Kタンパク質の二重阻害剤の役割を果たすキナゾリン構造またはキノリン構造を有する新たなクラスの小分子、ならびにがん及び他の疾患を治療するための治療薬としてのそれらの使用に関する。
【0003】
[背景技術]
緒言
結腸直腸がんは、米国で3番目に多くみられる悪性腫瘍であり、2005年におよそ145,000人が新たにそれと診断され、56,000人が死亡したと推定されている(例えば、Cancer Facts and Figures 2005,Surveillance Research(Washington,D.C.:American Cancer Society,Inc.),2005参照)。結腸直腸がんの治療は外科手術が中心であるが、再発の頻繁が高い。5−フルオロウラシルとレバミゾールとの組合せを用いて限定された成果が達成されているものの、結腸直腸がんは化学療法に耐性があることが証明されている。外科手術は生存率に大きな効果を与え、一部の限局性疾患の患者では治癒を得る。しかしながら、外科手術では大きな腫瘍が除去され、顕微鏡的遺残病変は残され、これが結局は再発をもたらす。
【0004】
結腸直腸がんの予防方法及び/または治療方法の改良が必要とされている。
【0005】
[発明の概要]
本発明の実施形態の開発の過程で実施された実験で、ホスホイノシチド3’OHキナーゼファミリー(PIK3)(例えば、PIK3Cα、PIK3δ、PIK3β、PIK3Cγ、PI3Kα)のタンパク質の活性または機能の調節(例えば、阻害)及び上皮成長因子EGFRファミリー(例えば、ERBB受容体チロシンキナーゼファミリー(例えば、ERBB1、ERBB2、ERBB4、ERBB1))のタンパク質の活性または機能の調節(例えば、阻害)のためのキナゾリン誘導体ならびにキノリン誘導体を合成した。具体的には、既知のPI3K及びEGFR阻害剤から収集したx線結晶構造及び構造活性相関を活用し、かかる実験は、PI3Kに対する高阻害活性を促進するPI3K阻害剤の「活性コア」の特定、ならびにEGFRに対する高阻害活性を促進するEGFR阻害剤の「活性コア」の特定をそれぞれもたらした(実施例I参照)。本発明のキナゾリン化合物及びキノリン化合物は、それに応じて、PI3Kに対する「活性コア」及びEGFRに対する「活性コア」を標的にするように合成され、それによりかかる化合物をPI3K及びEGFRに対して「二重効力」を有するようにした。
【0006】
PI3Kは、ホスファターゼ・テンシン・ホモログ(PTEN)によって負に調節される(例えば、Hamada K,et al.,2005 Genes Dev 19(17):2054−65参照)。多くの研究で、全生存の低下につながるPIK3CA変異/PTEN欠失とEGFR標的耐性の間との関連性が示されている(例えば、Atreya CE,Sangale Z,Xu N,et al.Cancer Med.2013;2:496−506;Sawai H,et al.,BMC Gastroenterol.2008;8:56;Bethune G,et al.,J Thorac Dis.2010;2:48−51;Spano JP,et al.,Ann Oncol.2005;16:189−194;Heimberger AB,et al.,J Transl Med.2005;3:38参照)。本発明の実施形態の開発の過程で合成されたキナゾリン化合物及びキノリン化合物は、EGFR陽性かつPIK3CA変異またはヌルPTEN発現体のいずれかである結腸直腸がんの患者において、EGFR及びPIK3CAの二重標的化が有効であるという主要仮説に基づいて設計された(例えば、Psyrri A,et al.,Am Soc Clin Oncol Educ Book.2013:246−255;Lui VW,et al.,Cancer Discov.2013;3:761−769;Jin G,et al.,Lung Cancer.2010;69:279−283;Buck E,et al.,Mol Cancer Ther.2006;5:2676−2684;Fan QW,et al.,Cancer Res.2007;67:7960−7965;Gadgeel SM,et al.,Clin Lung Cancer.2013;14:322−332参照)。
【0007】
したがって、本発明は、EGFRタンパク質及びPI3Kタンパク質の二重阻害剤の役割を果たすキナゾリン構造またはキノリン構造を有する新たなクラスの小分子、ならびに異常なEGFR及びPI3K発現によって特徴づけられる疾患(例えば、がん及び他の疾患(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、アレルギー、喘息、膵炎、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集、精子の運動性、移植拒絶反応、移植片拒絶反応、肺損傷、等))の治療のための治療薬としてのそれらの使用に関する。実際、EGFR及びPI3Kの両方の標的化により、本発明の化合物は、PI3Kαにおける活性化突然変異を有するか、またはPTENヌルであるEGFR陽性結腸直腸がんの対象の治療に有用である。
【0008】
したがって、本発明は、異常なEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)によって特徴づけられる疾患(例えば、がん(例えば、及び/またはがん関連疾患)の動物(例えば、ヒト)を、EGFR及びPI3Kの両方の活性を阻害するキナゾリン構造を有する(例えば、キナゾリン構造を有する小分子)、またはキノリン構造を有する(例えば、キノリン構造を有する小分子)薬物(複数可)の治療有効量に曝露することが、異常なEGFR及びPI3Kタンパク質の発現によって特徴づけられる細胞(例えば、異常なEGFR及びPI3Kタンパク質の発現を有する結腸直腸がん細胞)の成長を阻害すること、及び/または、かかる細胞を、追加の治療薬(例えば、がん治療薬もしくは放射線療法)の細胞死誘導活性の影響をより受けやすい集団にすることを企図する。本発明は、EGFR及びPI3Kの両方の阻害剤が、異常なEGFR及びPI3K活性で特徴づけられる複数の疾患(例えば、がん)の治療に対して、かかる細胞(例えば、がん細胞)における細胞成長阻害、アポトーシス、及び/または細胞周期停止を誘導するために単剤療法として投与される場合、または、追加薬(複数可)、例えば、他の細胞死誘導性もしくは細胞周期破壊性の治療薬(例えば、がん治療薬もしくは放射線療法)(併用療法)との時間的関係で投与し、アポトーシスプログラムを実行しやすい細胞(例えば、がん細胞)または支持細胞の割合を、該治療薬もしくは放射線療法単独のみで処理される動物における対応する細胞の割合と比較して高くする場合のいずれかで、まだ満たされていない需要を満たすことを企図する。
【0009】
治療される疾患が、異常なEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)で特徴づけられるがん(例えば、結腸直腸がん)である本発明の特定の実施形態では、動物における治療有効量の本発明の化合物及び一連の抗がん剤の併用療法は、かかる動物において、該化合物または抗がん剤/放射線単独で処理された動物と比較して、より大きな腫瘍反応及び臨床的有効性をもたらす。承認されたすべての抗がん剤及び放射線療法に対する用量は既知であるため、本発明では、それらと本発明の化合物との様々な組合せが企図される。
【0010】
上述のように、本出願者らは、特定のキナゾリン化合物及びキノリン化合物がEGFR及びPI3Kの両方の阻害剤として機能し、がん及び他の疾患の治療のための治療薬の役割を果たすことを見出した。したがって、本発明は、EGFR及びPI3Kの活性を阻害し(例えば、それにより細胞のアポトーシスを促進し)、アポトーシス及び/または細胞周期停止の誘導剤に対する細胞の感受性を向上させるのに有用なキナゾリン化合物及びキノリン化合物に関する。本発明の特定のキナゾリン化合物及びキノリン化合物は、光学異性体を含む立体異性体として存在してもよい。本発明は、すべての立体異性体を、純粋な個々の立体異性体調製物及び各々の濃縮調製物の両方として含み、また、かかる立体異性体のラセミ混合物ならびに当業者に周知の方法に従って分離され得る個々のジアステレオマー及びエナンチオマーの両方を含む。
【0013】
を有するキナゾリン化合物を、その医薬的に許容される塩、溶媒和物、及び/またはプロドラッグを含めて提供する。
【0016】
を有するキノリン化合物を、その医薬的に許容される塩、溶媒和物、及び/またはプロドラッグを含めて提供する。
【0017】
式I及びIIは、R1及びR2の特定の化学部分に限定されない。いくつかの実施形態では、R1及びR2の該特定の化学部分は独立して、得られる化合物がEGFRタンパク質(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質(例えば、PI3Kα)を阻害することを可能にする任意の化学部分を含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、R1は置換された、または非置換のアリール部分である。いくつかの実施形態では、R1は、
【0023】
いくつかの実施形態において、R2は置換された、または非置換のアリール部分である。いくつかの実施形態では、R2は、
【0028】
いくつかの実施形態において、以下の化合物が式I及びIIについて企図される。
【0030】
本発明はさらに、本発明の任意の化合物の調製方法を提供する。
【0031】
本発明はまた、異常なEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)で特徴づけられる細胞での細胞周期停止及び/またはアポトーシスを誘導するための化合物の使用を提供する。本発明はまた、アポトーシス及び/または細胞周期停止の誘導剤等の追加剤(複数可)に対して細胞を感作させるため、ならびに化学療法剤での処理前の細胞周期停止の誘導による正常細胞の化学防御のための化合物の使用に関する。
【0032】
本発明の化合物は、アポトーシス細胞死の誘導に反応性の疾患等、例えば、異常なEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)の細胞で特徴づけられるがん(例えば、結腸直腸がん)等の過剰増殖性疾患を含む、アポトーシスの調節不全によって特徴づけられる疾患の治療、改善、または予防に有用である。特定の実施形態では、該化合物は、がん療法に対する耐性によって特徴づけられるタイプ(例えば、化学療法耐性、放射線耐性、ホルモン耐性等のがん細胞)のがん(例えば、結腸直腸がん)の治療、改善、または予防に用いることができる。特定の実施形態では、該がんは、結腸直腸がん、頭頸部がん、神経膠芽腫多形、及び/または非小細胞肺がん(NSCLC)である。他の実施形態では、該化合物は、EGFR及びPI3Kタンパク質の異常発現によって特徴づけられる他(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、心臓血管疾患、神経変性疾患、アレルギー、喘息、膵炎、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集、精子の運動性、移植拒絶反応、移植片拒絶反応、肺損傷等)の治療に用いることができる。
【0033】
本発明はまた、本発明の化合物を医薬的に許容される担体中に含む医薬組成物を提供する。
【0034】
本発明はまた、本発明の化合物及び該化合物を動物に投与するための説明書を含むキットを提供する。該キットは、他の治療薬、例えば、抗がん剤またはアポトーシス調節剤を任意に含んでよい。
【0035】
さらに、本発明は、細胞のEGFRタンパク質活性及びPI3Kタンパク質活性の両方を、かかる細胞を本発明のキナゾリンまたはキノリン化合物の1つ以上に曝露することによって、同時に阻害する方法を提供する。
【0036】
[図面の簡単な説明]
[
図1A] EGFR阻害剤を示す。
[
図1B] EGFR阻害剤を示す。
[
図1C] EGFR阻害剤を示す。
[
図2A] PI3K阻害剤を示す。
[
図2B] PI3K阻害剤を示す。
[
図2C] PI3K阻害剤を示す。
[
図2D] PI3K阻害剤を示す。
[
図2E] PI3K阻害剤を示す。
[
図3] ラパチニブ(PDBコード:1XKK)及びHKI−272(PDBコード:3W2Q)に対するEGFR(プロテインキナーゼのATP競合部位)のX線結晶キノロン結合様式を示す。
[
図4A] GSK2126458(PDBコード:3L08)のEGFR及びPI3KとのX線結晶結合様式、PF−04979064(PDBコード:4HVB)のPI3KとのX線結晶結合様式、ならびにラパチニブのEGFRとのX線結晶結合様式を示す。
[
図4B] PI3KでのBEZ235の結合様式を示す。
[
図4C] ラパチニブ及びGSK2126458(PDBコード:3L08)に対するキノリンの脂質対プロテインキナーゼ結合様式の比較を示す。
[
図5A] EGFRのリン酸化が、MOL−162の単回経口投与後2時間でHCT−116腫瘍(100mg/kg)において完全に抑制されることが見出されたことを示す。
[
図5B] MOL−160、MOL−161、MOL−162、及びMOL−163に対する細胞増殖の測定値を示す。
[
図5C] 様々な化合物に対するHCT−116細胞の生存率を示す。
【0037】
図5Dは、2時間処理したHCT−116細胞でのpAKT及びpEGFRに対するMOL−162の影響を示す。
[
図6] EGFR及びPIK3CAに対する様々な化合物のIC50を示す。
[
図7] 10μMの化合物について、選択化合物のNCI−60比較パネルに対する成長%を示す。
[
図8]
図8A、8B、8C、8D、及び8Eは、HCT−116異種移植片、A431異種移植片、COL−205異種移植片、SK−MEL5異種移植片、及びMDA−MB−468異種移植片に対するMOL−201のインビボ効力を示す。
【0038】
[発明を実施するための形態]
定義
本明細書で用いられる「抗がん剤」という用語は、(例えば、哺乳類での、例えば、ヒトでの)がん等の過剰増殖性疾患の治療に用いられる、任意の治療薬(例えば、化学療法化合物及び/または分子治療化合物)、アンチセンス療法、放射線療法、または外科的介入を指す。
【0039】
本明細書で用いられる「プロドラッグ」という用語は、当該プロドラッグを放出するため、または活性薬物に変換(例えば、酵素的、生理的、機械的、電磁的に)するための、標的の生理系内の生体内変化(例えば、自然または酵素的)を要する、親「薬物」分子の薬理学的に不活性な誘導体を指す。プロドラッグは、安定性、水溶性、毒性、特異性の欠如、または限られた生体利用効率に伴う問題を克服するように設計される。例示的なプロドラッグは、活性薬物分子自体及び化学的マスキング基(例えば、該薬物の活性を可逆的に抑制する基)を含む。いくつかのプロドラッグは、代謝条件下で切断可能な基を有する化合物の変形または誘導体である。プロドラッグは、当技術分野で既知の方法、例えば、A Textbook of Drug Design and Development,Krogsgaard−Larsen and H.Bundgaard(eds.),Gordon & Breach,1991,特にChapter 5:’’Design and Applications of Prodrugs’’;Design of Prodrugs,H.Bundgaard(ed.),Elsevier,1985;Prodrugs:Topical and Ocular Drug Delivery,K.B.Sloan(ed.),Marcel Dekker,1998;Methods in Enzymology,K.Widder et al.(eds.),Vol.42,Academic Press,1985,特にpp.309−396;Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery,5th Ed.,M.Wolff(ed.),John Wiley & Sons,1995,特にVol.1 pp.172−178及びpp.949−982;Pro−Drugs as Novel Delivery Systems,T.Higuchi and V.Stella(eds.),Am.Chem.Soc.,1975;ならびにBioreversible Carriers in Drug Design,E.B.Roche(ed.),Elsevier,1987に記載の方法を用いて当該親化合物から容易に調製できる。
【0040】
例示的なプロドラッグは、生理的条件下で加溶媒分解が行われる際、または酵素的分解もしくは他の生化学的変換(例えば、リン酸化、水素化、脱水素化、グリコシル化)が行われる際にインビボまたはインビトロで薬学的に活性になる。プロドラッグは、多くの場合、水溶性、組織適合性、または哺乳類生物での遅延放出の利点をもたらす(例えば、Bundgard,Design of Prodrugs,pp.7−9,21−24,Elsevier,Amsterdam(1985);及びSilverman,The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action,pp.352−401,Academic Press,San Diego,CA(1992)参照)。一般的なプロドラッグとしては、酸の誘導体、例えば、親酸と適切なアルコール(例えば、低級アルカノール)との反応で調製されるエステルもしくは親アルコールと適切なカルボン酸(例えば、アミノ酸)との反応で調製されるエステル、当該親酸化合物とアミンとの反応で調製されるアミド、アシル化塩基誘導体(例えば、低級アルキルアミド)を形成するように反応させた塩基性基、またはリン含有誘導体、例えば、環状リン酸、ホスホン酸、及びアミド亜リン酸を含むリン酸、ホスホン酸、及びアミド亜リン酸エステルが挙げられる(例えば、米国特許出願公開第US2007/0249564A1参照、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
【0041】
本明細書で用いられる「医薬的に許容される塩」という用語は、当該標的動物(例えば、哺乳類)において生理的に許容される本発明の化合物の任意の塩(例えば、酸または塩基との反応で得られる)を指す。本発明の化合物の塩は、無機または有機酸及び塩基から得ることができる。酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン−p−スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、スルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ベンゼンスルホン酸等が挙げられるがこれらに限定されない。シュウ酸等の他の酸は、それら自体は医薬的に許容されないものの、本発明の化合物及びそれらの医薬的に許容される酸付加塩を得る際の中間体として有用な塩の調製に使用される場合もある。
【0042】
塩基の例としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)水酸化物、アンモニア、及び式NW
4+(式中、WはC
1−4アルキルである)の化合物等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0043】
塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩(flucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩等が挙げられるが、これらに限定されない。塩のその他の例としては、Na
+、NH
4+、及びNW
4+(式中、WはC
1−4アルキル基である)等の適切なカチオンを有する本発明の化合物のアニオンが挙げられる。治療的使用については、本発明の化合物の塩は、医薬的に許容されることが企図される。しかしながら、医薬的に許容されない酸及び塩基の塩でもまた、例えば、医薬的に許容される化合物の調製または精製において用途が見出され得る。
【0044】
本明細書で用いられる「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物と、有機または無機にかかわらず1つ以上の溶媒分子との物理的会合を指す。この物理的会合は多くの場合水素結合を含む。場合によっては、該溶媒和物は、例えば、1つ以上の溶媒和物分子が当該結晶性固体の結晶格子に組み込まれている場合に単離することが可能である。「溶媒和物」は、溶液相の及び単離可能な溶媒和物の両方を包含する。典型的な溶媒和物としては、水和物、エタノラート、及びメタノラートが挙げられる。
【0045】
本明細書で用いられる「治療有効量」という用語は、疾患の1つ以上の症状の改善をもたらす、疾患の進行を抑制する、または該疾患の退行を引き起こすのに十分な当該治療薬の量を指す。例えば、がんの治療に関して、1つの実施形態では、治療有効量とは、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも100%腫瘍成長速度を低下させる、腫瘍量を減少させる、転移の数を減少させる、腫瘍進行までの時間を延長する、または生存期間を延長する治療薬の量を指す。
【0046】
本明細書で用いられる「sensitize(感作させる)」及び「sensitizing(感作させること)」という用語は、第一の薬剤(例えば、本発明のキナゾリン化合物)の投与によって、第二の薬剤の生物学的効果(例えば、細胞分裂、細胞成長、増殖、浸潤、血管形成、壊死、もしくはアポトーシスが挙げられるがこれらに限定されない細胞機能面の促進または遅延)に対して、動物または動物の細胞の感受性を高める、または反応性を高めることを指す。第一の薬剤が標的細胞に及ぼす感作効果は、該第一の薬剤の投与した場合及び投与しなかった場合の、第二の薬剤の投与時に観察される目的の生物学的効果(例えば、細胞成長、増殖、浸潤、血管形成、もしくはアポトーシスが挙げられるがこれらに限定されない細胞機能面の促進または遅延)の相違として測定することができる。感作させた細胞の反応は、該第一の薬剤の非存在下での反応より少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、少なくとも300%、少なくとも約350%、少なくとも約400%、少なくとも約450%、または少なくとも約500%増加し得る。
【0047】
本明細書で用いられる「アポトーシスの調節不全」という用語は、アポトーシスを介して細胞死が生じる細胞の能力(例えば、素因)の任意の異常を指す。アポトーシスの調節不全は、様々な疾患を伴うか、またはそれらによって誘導される。該疾患の非限定的な例としては、自己免疫疾患(例えば、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、移植片対宿主病、重症筋無力症、またはシェーグレン症候群)、慢性炎症性疾患(例えば、乾癬、喘息、またはクローン病)、過剰増殖性疾患(例えば、腫瘍、B細胞リンパ腫、またはT細胞リンパ腫)、ウイルス感染症(例えば、ヘルペス、パピローマ、またはHIV)、ならびに変形性関節症及びアテローム性動脈硬化症等の他の疾患が挙げられる。
【0048】
本明細書で用いられる「過剰増殖性疾患」という用語は、動物における限局した増殖細胞集団が正常な成長の通常の制限によって抑制されない任意の疾患を指す。過剰増殖性疾患の例としては、腫瘍、新生物、リンパ腫等が挙げられる。新生物は、浸潤または転移を経ない場合には良性、それらのどちらかを経る場合には悪性であると考えられている。「転移性の」細胞とは、隣接する身体構造に浸潤してそれを破壊し得る細胞を意味する。過形成とは、構造または機能の顕著な変化を伴わない、組織または器官における細胞数の増加を伴う細胞増殖の形態である。化生とは、1つのタイプの完全に分化した細胞が別のタイプの分化細胞と置き換わる、制御された細胞成長の形態である。
【0049】
活性化されたリンパ系細胞の病的成長は、多くの場合、自己免疫疾患または慢性炎症性疾患をもたらす。本明細書で用いられる「自己免疫疾患」という用語は、生物が、該生物自体の分子、細胞、もしくは組織を認識する抗体または免疫細胞を産生する任意の疾患を指す。自己免疫疾患の非限定的な例としては、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、バージャー病もしくはIgA腎症、セリアック病、慢性疲労症候群、クローン病、皮膚筋炎、線維筋痛症、移植片対宿主病、グレーブス病、橋本甲状腺炎、特発性血小板減少性紫斑病、扁平苔癬、多発性硬化症、重症筋無力症、乾癬、リウマチ熱、関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、1型糖尿病、潰瘍性大腸炎、白斑等が挙げられる。
【0050】
本明細書で用いられる「腫瘍性疾患」という用語は、良性(非がん性)または悪性(がん性)のいずれかである細胞の任意の異常成長を指す。
【0051】
本明細書で用いられる「正常細胞」という用語は、異常な成長または分裂を経ていない細胞を指す。正常細胞は、非がん性であり、いかなる過剰増殖性疾患または障害の一部でもない。
【0052】
本明細書で用いられる「抗腫瘍剤」という用語は、標的とされる(例えば、悪性)新生物の増殖、成長、または拡張を遅延させる任意の化合物を指す。
【0053】
本明細書で用いられる「prevent(予防する)」、「preventing(予防すること)」、及び「prevention(予防)」という用語は、動物における病的細胞(例えば、過剰増殖性または腫瘍性細胞)の発生の低下を指す。予防とは、完全なもの、例えば、対象における病的細胞が皆無であることであり得る。予防はまた、対象における病的細胞の発生が本発明なしで生じた場合よりも少なくなるように部分的ものである場合もある。
【0054】
「医薬的に許容される担体」または「医薬的に許容される媒体」という用語は、標準的な医薬担体、溶媒、界面活性剤、または媒体のいずれかを包含する。適切な医薬的に許容される媒体としては、水性媒体及び非水性媒体が挙げられる。標準的な医薬担体及びそれらの処方は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,19th ed.1995に記載されている。
【0055】
[発明を実施するための形態]
PI3K/AKT経路の活性化がEGFR標的薬剤に対する耐性をもたらすことを示す有力な証拠があるにもかかわらず、ごく最近になって研究者らは、EGFR標的薬剤とPI3K/AKT/MTOR経路阻害剤とを前臨床的にかつ臨床的に結びつけようとしている。例えば、Buckらは、エルロチニブ単独処理に対して耐性があるいくつかの細胞株で、mTOR阻害剤ラパマイシンがEGFR阻害剤エルロチニブと相乗作用することを立証した(例えば、Ratushny V,et al.,Cell Signal.2009;21:1255−1268)。しかしながら、ラパマイシンはAKTのリン酸化を誘導して経路の再活性化をもたらすため、この相乗的な組合せの潜在能力は十分に得られない(例えば、Ratushny V,et al.,Cell Signal.2009;21:1255−1268)。他の研究者らはいくつかの細胞株及びがんの組織型でのEGFR及びPI3K/AKT経路の二重阻害を研究し、この併用治療法に対するさらなる裏付けを提供した(例えば、Eichhorn PJ,et al.,Cancer Res.2008;68:9221−9230参照)。本発明の化合物は、かかる制限を克服し、EGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)の両方の二重効力阻害剤に相当する。具体的には、既知のPI3K及びEGFR阻害剤から収集したx線結晶構造及び構造活性相関を活用し、かかる実験は、PI3Kに対する高阻害活性を促進するPI3K阻害剤の「活性コア」、ならびにEGFRに対する高阻害活性を促進するEGFR阻害剤の「活性コア」をそれぞれ特定した(実施例I参照)。本発明のキナゾリン及びキノリン化合物は、それに応じて、PI3Kに対する「活性コア」及びEGFRに対する「活性コア」を標的とするために合成され、それによりかかる化合物をEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)に対して「二重効力」を有するようにした。
【0056】
したがって、本発明は、EGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)の阻害剤として機能する化合物に関する。EGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)の活性を阻害することによって、これらの化合物は、アポトーシス及び/または細胞周期停止の誘導剤に対して細胞を感作させ、場合によっては、それら自体がアポトーシス及び/または細胞周期停止を誘導する。したがって、本発明は、アポトーシス及び/または細胞周期停止の誘導剤に対して細胞を感作させる方法、ならびに細胞のアポトーシス及び/または細胞周期停止の誘導方法であって、該細胞と本発明の化合物とを、単独で、または追加薬(複数可)、例えば、アポトーシスの誘導剤もしくは細胞周期かく乱物質と組み合わせて接触させることを含む、方法に関する。
【0057】
本発明はさらに、異常なEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)を有する細胞で特徴づけられる患者における疾患、例えば、アポトーシスの誘導に反応性の疾患の治療、改善、または予防方法であって、本発明の化合物及び追加薬(複数可)、例えば、アポトーシスの誘導剤を該患者に投与することを含む、方法に関する。かかる疾患としては、アポトーシスの調節不全によって特徴づけられるものならびに異常なEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)を有する細胞の増殖によって特徴づけられるもの(例えば、結腸直腸がん)が挙げられる。実際、EGFR及びPI3Kの両方の標的化により、本発明の化合物は、PI3Kαにおける活性化突然変異を有するか、またはPTENヌルであるEGFR陽性結腸直腸がんの対象の治療に有用である。
【0060】
を有するキナゾリン化合物を、その医薬的に許容される塩、溶媒和物、及び/またはプロドラッグを含めて提供する。
【0063】
を有するキノリン化合物を、その医薬的に許容される塩、溶媒和物、及び/またはプロドラッグを含めて提供する。
【0064】
式I及びIIは、R1及びR2の特定の化学部分に限定されない。いくつかの実施形態では、R1及びR2の該特定の化学部分は独立して、得られる化合物がEGFRタンパク質(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質(例えば、PI3Kα)を阻害することを可能にする任意の化学部分を含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、R1は置換された、または非置換のアリール部分である。いくつかの実施形態では、R1は、
【0070】
いくつかの実施形態において、R2は置換された、または非置換のアリール部分である。いくつかの実施形態では、R2は、
【0075】
いくつかの実施形態において、以下の化合物が式I及びIIについて企図される。
【0077】
本発明の重要な態様は、本発明の化合物が細胞周期停止及び/またはアポトーシスを誘導し、また細胞周期停止及び/またはアポトーシスの誘導を単独で、または追加のアポトーシス誘導シグナルに応答して高めることである。したがって、これらの化合物は、かかる誘導刺激に対して耐性である細胞を含む細胞を、細胞周期停止及び/またはアポトーシスの誘導に対して感作させることが企図される。本発明のEGFR及びPI3K阻害剤(例えば、キナゾリン化合物)(例えば、キノリン化合物)は、アポトーシスの誘導によって治療、改善、または予防され得る任意の疾患においてアポトーシスを誘導するために使用することができる。
【0078】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物及び方法を用いて、動物(例えば、ヒト及び獣医学的動物が挙げられるがこれらに限定されない哺乳類患者)における病変細胞、組織、器官、または病状及び/または病態を治療する。この点において、様々な疾患及び病変に本発明の方法及び組成物を用いる治療または予防が適している。これら疾患及び状態の非限定的な例のリストには、結腸直腸がん、非小細胞肺がん、頭頸部がん(head or neck carcinoma)、神経膠芽腫多形がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん(prostate cancer)、リンパ腫、皮膚がん、結腸がん(colon cancer)、黒色腫、悪性黒色腫、卵巣がん(ovarian cancer)、脳がん、原発性脳腫瘍、頭頸部がん(head−neck cancer)、神経膠腫、神経膠芽腫、肝臓がん、膀胱がん、非小細胞肺がん、乳がん、卵巣がん(ovarian carcinoma)、肺がん、小細胞肺がん、ウィルムス腫瘍、子宮頸がん、精巣がん、膀胱がん、膵臓がん、胃がん、結腸がん(colon carcinoma)、前立腺がん(prostatic carcinoma)、泌尿生殖器がん、甲状腺がん、食道がん、骨髄腫、多発性骨髄腫、副腎がん、腎細胞がん、子宮内膜がん、副腎皮質がん、悪性膵臓インスリノーマ、悪性カルチノイドがん、絨毛がん、菌状息肉腫、悪性高カルシウム血症、子宮頸肥大症、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性顆粒球性白血病、ヘアリー細胞白血病、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、カポジ肉腫、真性多血症、本態性血小板血症、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、軟部肉腫、骨肉腫、原発性マクログロブリン血症、ならびに網膜芽細胞腫等、T及びB細胞媒介性自己免疫疾患;炎症性疾患;感染症;過剰増殖性疾患;エイズ;変性状態、血管疾患等が含まれるこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、治療されるがん細胞は転移性である。他の実施形態では、治療されるがん細胞は、抗がん剤に耐性がある。
【0079】
他の実施形態において、該疾患は、異常なEGFRタンパク質活性(例えば、ERBB1)及びPI3Kタンパク質活性(例えば、PI3Kα)を有する細胞を有する任意の疾患(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、心臓血管疾患、神経変性疾患、アレルギー、喘息、膵炎、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集、精子の運動性、移植拒絶反応、移植片拒絶反応、肺損傷等))である。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態は、有効量の本発明の化合物及び少なくとも1つの追加の治療薬(化学療法抗腫瘍剤、アポトーシス調節剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、及び抗炎症薬が挙げられるがこれらに限定されない)ならびに/または治療技術(例えば、外科的介入及び/または放射線療法)の投与方法を提供する。特定の実施形態では、該追加の治療薬(複数可)は抗がん剤である。
【0081】
多くの適切な抗がん剤が本発明の方法に企図される。実際、本発明は:アポトーシスを誘導する薬剤;ポリヌクレオチド(例えば、アンチセンス、リボザイム、siRNA);ポリペプチド(例えば、酵素及び抗体);生物学的模倣剤;アルカロイド;アルキル化剤;抗腫瘍性抗生物質;代謝拮抗物質;ホルモン;白金化合物;モノクローナルもしくはポリクローナル抗体(例えば、抗がん剤、毒素、デフェンシンと結合した抗体)、毒素;放射性核種;生物反応修飾物質(例えば、インターフェロン(例えば、IFN−α)及びインターロイキン(例えば、IL−2));養子免疫療法剤;造血成長因子;腫瘍細胞の分化を誘導する薬剤(例えば、オールトランス型レチノイン酸);遺伝子治療試薬(例えば、アンチセンス治療試薬及びヌクレオチド);腫瘍ワクチン;血管形成阻害剤;プロテアソーム阻害剤:NF−КBモジュレーター;抗CDK化合物;HDAC阻害剤等の多数の抗がん剤の投与を企図するが、これらに限定されない。開示の化合物との同時投与に適する多数の他の化学療法化合物及び抗がん療法の例は、当業者には既知である。
【0082】
特定の実施形態において、抗がん剤は、アポトーシスを誘導または刺激する媒介物を含む。アポトーシスを誘導する媒介物としては、放射線(例えば、X線、ガンマ線、UV);腫瘍壊死因子(TNF)関連因子(例えば、TNFファミリー受容体タンパク質、TNFファミリーリガンド、TRAIL、TRAIL−R1またはTRAIL−R2に対する抗体);キナーゼ阻害剤(例えば、上皮成長因子受容体(EGFR)キナーゼ阻害剤、血管増殖因子受容体(VGFR)キナーゼ阻害剤、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)キナーゼ阻害剤、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)キナーゼ阻害剤、及びBcr−Ablキナーゼ阻害剤(GLEEVEC等));アンチセンス分子;抗体(例えば、ハーセプチン、リツキサン、ゼバリン、及びアバスチン);抗エストロゲン(例えば、ラロキシフェン及びタモキシフェン);抗アンドロゲン(例えば、フルタミド、ビカルタミド、フィナステリド、アミノグルテタミド(aminoglutethamide)、ケトコナゾール、及びコルチコステロイド);シクロオキシゲナーゼ2(COX−2)阻害剤(例えば、セレコキシブ、メロキシカム、NS−398、及び非ステロイド性抗炎症薬(NSAID));抗炎症薬(例えば、ブタゾリジン、デカドロン、デルタゾン、デキサメタゾン、デキサメタゾンインテンソール、デキソン、ヘキサドロール、ヒドロキシクロロキン、メチコルテン、オラデキソン、オラソン、オキシフェンブタゾン、ペディアプレッド(PEDIAPRED)、フェニルブタゾン、プラケニル(PLAQUENIL)、プレドニゾロン、プレドニゾン、プレロン、及びタンデリル);ならびにがんの化学療法薬(例えば、イリノテカン(CAMPTOSAR)、CPT−11、フルダラビン(フルダラ(FLUDARA))、ダカルバジン(DTIC)、デキサメタゾン、ミトキサントロン、マイロターグ、VP−16、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、5−FU、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ボルテゾミブ、ゲフィチニブ、ベバシズマブ、タキソテールまたはタキソール);細胞シグナル伝達分子;セラミド及びサイトカイン;スタウロスポリン等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0083】
さらに他の実施形態において、本発明の組成物及び方法は、本発明の化合物ならびにアルキル化剤、代謝拮抗物質、及び天然物(例えば、ハーブ及び他の植物及び/または動物由来の化合物)から選択される少なくとも1つの抗過剰増殖性薬剤または抗腫瘍薬を提供する。
【0084】
本組成物及び方法での使用に適するアルキル化剤としては:1)ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン(L−サルコリシン);及びクロラムブシル);2)エチレンイミンならびにメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン及びチオテパ);3)アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン);4)ニトロソウレア(例えば、カルムスチン(BCNU);ロムスチン(CCNU);セムスチン(メチルCCNU);及びストレプトゾシン(ストレプトゾトシン));ならびに5)トリアゼン(例えば、ダカルバジン(DTIC;ジメチルトリアゼノイミダゾールカルボキサミド)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0085】
いくつかの実施形態において、本組成物及び方法での使用に適する代謝拮抗物質としては:1)葉酸類似体(例えば、メトトレキサート(アメトプテリン));2)ピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル(5−フルオロウラシル;5−FU)、フロクスウリジン(フルオロデオキシウリジン;FudR)、及びシタラビン(シトシンアラビノシド));ならびに3)プリン類似体(例えば、メルカプトプリン(6−メルカプトプリン;6−MP)、チオグアニン(6−チオグアニン;TG)、及びペントスタチン(2’−デオキシコホルマイシン))が挙げられるがこれらに限定されない。
【0086】
さらに他の実施形態において、本組成物及び方法での使用に適する化学療法剤としては:1)ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン(VLB)、ビンクリスチン);2)エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシドおよびテニポシド);3)抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン(ダウノマイシン;ルビドマイシン)、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、及びマイトマイシン(マイトマイシンC));4)酵素(例えば、L−アスパラギナーゼ);5)生物反応修飾物質(例えば、インターフェロンアルファ);6)白金配位錯体(例えば、シスプラチン(cis−DDP)及びカルボプラチン);7)アントラセンジオン(例えば、ミトキサントロン);8)置換尿素(例えば、ヒドロキシ尿素);9)メチルヒドラジン誘導体(例えば、プロカルバジン(N−メチルヒドラジン;MIH));10)副腎皮質抑制剤(例えば、ミトタン(o,p’−DDD)及びアミノグルテチミド);11)副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニゾン);12)プロゲスチン(例えば、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、及び酢酸メゲストロール);13)エストロゲン(例えば、ジエチルスチルベストロール及びエチニルエストラジオール);14)抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン);15)アンドロゲン(例えば、プロピオン酸テストステロン及びフルオキシメステロン);16)抗アンドロゲン(例えば、フルタミド):ならびに17)ゴナドトロピン放出ホルモン類似体(例えば、ロイプロリド)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0087】
がん療法の中で通常用いられる任意の腫瘍崩壊剤では、本発明の組成物及び方法における用途が見出される。例えば、米国食品医薬品局は、米国での使用が認可された腫瘍崩壊剤の処方集を保持する。U.S.F.D.A.と同等の国際的な機関が同様の処方集を保持する。表1は、米国での使用が認可された例示的な抗腫瘍薬のリストを提供する。当業者は、すべての米国認可化学療法に必要な「製品ラベル」には、当該例示的薬剤に関する、承認された適応症、投薬に関する情報、毒性データ等を記載されていることを理解する。
【0089】
抗がん剤はさらに、抗がん活性を有すると特定された化合物を含む。例としては、3−AP、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート、17AAG、852A、ABI−007、ABR−217620、ABT−751、ADI−PEG 20、AE−941、AG−013736、AGRO100、アラノシン、AMG 706、抗体G250、アンチネオプラストン、AP23573、アパジコン、APC8015、アチプリモド、ATN−161、アトラセンテン(atrasenten)、アザシチジン、BB−10901、BCX−1777、ベバシズマブ、BG00001、ビカルタミド、BMS 247550、ボルテゾミブ、ブリオスタチン−1、ブセレリン、カルシトリオール、CCI−779、CDB−2914、セフィキシム、セツキシマブ、CG0070、シレンジチド、クロファラビン、コンブレタスタチンA4ホスフェート、CP−675,206、CP−724,714、CpG 7909、クルクミン、デシタビン、DENSPM、ドキセルカルシフェロール、E7070、E7389、エクチナサイジン743、エファプロキシラル、エフロルニチン、EKB−569、エンザスタウリン、エルロチニブ、エクシスリンド、フェンレチニド、フラボピリドール、フルダラビン、フルタミド、フォテムスチン、FR901228、G17DT、ガリキシマブ、ゲフィチニブ、ゲニステイン、グルフォスファミド、GTI−2040、ヒストレリン、HKI−272、ホモハリングトニン、HSPPC−96、hu14.18−インターロイキン−2融合タンパク質、HuMax−CD4、イロプロスト、イミキモド、インフリキシマブ、インターロイキン−12、IPI−504、イロフルベン、イクサベピロン、ラパチニブ、レナリドマイド、レスタウルチニブ、ロイプロリド、LMB−9免疫毒素、ロナファルニブ、ルニリキシマブ(luniliximab)、マホスファミド、MB07133、MDX−010、MLN2704、モノクローナル抗体3F8、モノクローナル抗体J591、モテキサフィン、MS−275、MVA−MUC1−IL2、ニルタミド、ニトロカンプトテシン、ノラトレキセド二塩酸塩、ノルバデックス、NS−9、O6−ベンジルグアニン、オブリメルセンナトリウム、ONYX−015、オレゴボマブ、OSI−774、パニツムマブ、パラプラチン、PD−0325901、ペメトレキセド、PHY906、ピオグリタゾン、ピルフェニドン、ピクサントロン、PS−341、PSC 833、PXD101、ピラゾロアクリジン、R115777、RAD001、ランピルナーゼ、レベッカマイシン類似体、rhuアンジオスタチン(rhuAngiostatin)タンパク質、rhuMab 2C4、ロシグリタゾン、ルビテカン、S−1、S−8184、サトラプラチン、SB−、15992、SGN−0010、SGN−40、ソラフェニブ、SR31747A、ST1571、SU011248、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、スラミン、タラボスタット、タランパネル、タリキダル、テムシロリムス、TGFa−PE38免疫毒素、サリドマイド、チマルファシン、チピファルニブ、チラパザミン、TLK286、トラベクテジン、グルクロン酸トリメトレキサート、TroVax、UCN−1、バルプロ酸、ビンフルニン、VNP40101M、ボロシキシマブ、ボリノスタット、VX−680、ZD1839、ZD6474、ジロイトン、及びゾスキダル三塩酸塩が挙げられるがこれらに限定されない。
【0090】
抗がん剤及び他の治療薬のより詳細な説明については、当業者は、Physician’s Desk Reference及びGoodman and Gilman’s ’’Pharmaceutical Basis of Therapeutics’’tenth edition,Eds.Hardman et al.,2002が挙げられるがこれらに限定されない様々な指示マニュアルを参照のこと。
【0091】
本発明は、本発明の化合物を放射線療法とともに投与するための方法を提供する。本発明は、動物へ治療量の放射線を送達するために使用されるタイプ、量、または送達及び投与システムによって限定されない。例えば、該動物は、光子放射線療法、粒子線照射療法、他のタイプの放射線療法、及びそれらの組合せを受ける場合がある。いくつかの実施形態では、該放射線は、線形加速器を用いて該動物へ送達される。さらに他の実施形態では、該放射線は、ガンマナイフを用いて送達される。
【0092】
放射線源は動物に対して外部のものでも内部のものでもよい。外部放射線療法が最も一般的であり、高エネルギー放射線ビームを、例えば、線形加速器を用いて皮膚を介して腫瘍部位に導くことを含む。該放射線ビームは該腫瘍部位に限局されるものの、正常な健常組織の被ばくを避けることは不可能に近い。しかしながら、外部放射線は通常、動物には良好な忍容性を示す。内部放射線療法は、放射線放出源、例えば、ビーズ、ワイヤ、ペレット、カプセル、粒子等を体内の当該腫瘍部位やその付近に埋め込むことを含み、これには、がん細胞を特異的に標的とする送達システムを用いること(例えば、がん細胞結合性リガンドに結合した粒子を用いること)が含まれる。かかる埋没物は、治療後に除去してもよく、または体内に不活性のまま残してもよい。内部放射線療法のタイプとしては、小線源療法、組織内照射、腔内照射、放射免疫療法等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0093】
該動物は任意に放射線増感剤(例えば、メトロニダゾール、ミソニダゾール、動脈内Budr、静脈内ヨードデオキシウリジン(IudR)、ニトロイミダゾール、5−置換−4−ニトロイミダゾール、2H−イソインドールジオン、[[(2−ブロモエチル)アミノ]メチル]ニトロ−1H−イミダゾール−1−エタノール、ニトロアニリン誘導体、DNA親和性低酸素選択的細胞毒、ハロゲン化DNAリガンド、1,2,4−ベンゾトリアジンオキシド、2−ニトロイミダゾール誘導体、含フッ素ニトロアゾール誘導体、ベンズアミド、ニコチンアミド、アクリジンインターカレーター、5−チオトレトラゾール(5−thiotretrazole)誘導体、3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、4,5−ジニトロイミダゾール誘導体、ヒドロキシル化テキサフィリン(hydroxylated texaphrin)、シスプラチン、マイトマイシン、チリパザミン(tiripazamine)、ニトロソウレア、メルカプトプリン、メトトレキサート、フルオロウラシル、ブレオマイシン、ビンクリスチン、カルボプラチン、エピルビシン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンデシン、エトポシド、パクリタキセル、熱(温熱療法)等)、放射線防護剤(例えば、システアミン、アミノアルキルジハイドロジェンホスホロチオエート、アミホスチン(WR 2721)、IL−1、IL−6等)を受けてもよい。放射線増感剤は、腫瘍細胞の破壊を増強する。放射線防護剤は、放射線の有害な影響から健常組織を防護する。
【0094】
放射線量が当該動物によって許容できない負の副作用なく許容される限り、任意のタイプの放射線を該動物に投与することができる。適切な放射線療法のタイプとしては、例えば、電離(電磁)放射線療法(例えば、X線もしくはガンマ線)または粒子線照射療法(例えば、高線形エネルギー放射線)が挙げられる。電離放射線は、イオン化をもたらす、すなわち、電子を獲得または喪失するために十分なエネルギーを有する粒子または光子を含む放射線と定義される(例えば、参照よってその全体が本明細書中に組み込まれるU.S.5,770,581に記載されている)。放射線の影響は、少なくとも部分的に、当該臨床医によって制御され得る。1つの実施形態では、放射線量は、最大標的細胞の曝露及び毒性の低減のために分割される。
【0095】
1つの実施形態において、動物に投与される総放射線量は、約.01Gray(Gy)〜約100Gyである。別の実施形態では、約10Gy〜約65Gy(例えば、約15Gy、20Gy、25Gy、30Gy、35Gy、40Gy、45Gy、50Gy、55Gy、または60Gy)が治療期間中に投与される。いくつかの実施形態では、全放射線量を1日のうちに投与することができるものの、該全線量は理想的には分割され、数日にわたって投与される。望ましくは、放射線療法は少なくとも約3日間、例えば少なくとも5、7、10、14、17、21、25、28、32、35、38、42、46、52、または56日間(約1〜8週間)にわたって投与される。したがって、1日の放射線量は、およそ1〜5Gy(例えば、約1Gy、1.5Gy、1.8Gy、2Gy、2.5Gy、2.8Gy、3Gy、3.2Gy、3.5Gy、3.8Gy、4Gy、4.2Gy、もしくは4.5Gy)、または1〜2Gy(例えば、1.5〜2Gy)からなる。該1日の放射線量は、当該標的細胞の破壊を誘導するのに十分なものとなるべきである。一定期間延長される場合、1つの実施形態では、放射線を毎日は投与せず、それによって当該動物を休息させかつ該療法の効果を実現させる。例えば、毎週の治療では、放射線を望ましくは5日間連続で投与し、2日間は投与せず、それにより、1週間に2日の休みを設ける。しかしながら、放射線は、当該動物の反応性及び任意の潜在的副作用に応じて、1日/週、2日/週、3日/週、4日/週、5日/週、6日/週、または全7日/週投与することができる。放射線療法は、治療期間の任意の時点で開始することができる。1つの実施形態では、放射線は1週目または2週目に開始し、当該治療期間の残りの期間投与される。例えば、放射線は、例えば、6週間の固形腫瘍治療を含む治療期間の第1〜6週目または2〜6週目に投与される。代替として、放射線は、5週間からなる治療期間の1〜5週目または2〜5週目に投与される。しかし、これらの例示的な放射線療法の投与スケジュールは、本発明を限定することを意図しない。
【0096】
抗菌治療薬もまた、本発明における治療薬として使用され得る。微生物を殺傷し、阻害し、さもなければその機能を減衰させることができる任意の薬剤、ならびにかかる活性を有することが企図される任意の薬剤が使用され得る。抗菌剤としては、単独または組み合わせて用いられる、天然及び合成抗生物質、抗体、阻害タンパク質(例えば、ディフェンシン)、アンチセンス核酸、膜破壊剤等が挙げられるが、これらに限定されない。実際、抗細菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤等が挙げられるがこれらに限定されない任意のタイプの抗生物質が使用され得る。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態において、本発明の化合物及び1つ以上の治療薬または抗がん剤は、以下の条件、すなわち、種々の周期性、種々の継続期間、種々の濃度、種々の投与経路等の1つ以上の下で動物に投与される。いくつかの実施形態では、該化合物は、該治療薬または抗がん剤の前に、例えば、該治療薬または抗がん剤の投与の0.5、1、2、3、4、5、10、12、もしくは18時間、1、2、3、4、5、もしくは6日、または1、2、3、もしくは4週間前に投与される。いくつかの実施形態では、該化合物は、該治療薬または抗がん剤の後に、例えば、該抗がん剤の投与の0.5、1、2、3、4、5、10、12、もしくは18時間、1、2、3、4、5、もしくは6日、または1、2、3、もしくは4週間後に投与される。いくつかの実施形態では、該化合物及び該治療薬または抗がん剤は、同時にではあるが、異なるスケジュールで投与され、例えば、該化合物を毎日投与する一方、該治療薬または抗がん剤は1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、または4週間に1回投与される。他の実施形態では、該化合物を週1回投与する一方、該治療薬または抗がん剤は毎日、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、または4週間に1回投与される。
【0098】
本発明の範囲内の組成物は、本発明の化合物が、その意図される目的を達成するのに有効な量で含まれるすべての組成物を含む。個々の要求は異なるが、各成分の有効量の最適範囲の決定は、当該分野の技術の範囲内のものである。通常、該化合物は、哺乳類、例えばヒトに、アポトーシスの誘導に反応する疾患が治療される該哺乳類の体重当たり1日につき0.0025〜50mg/kgの用量で経口投与され得るか、または同等の用量のその医薬的に許容される塩が経口投与され得る。1つの実施形態では、約0.01〜約25mg/kgが経口投与され、かかる疾患を治療、改善、または予防する。筋肉内注射については、該用量は一般に該経口用量の約半分である。例えば、適切な筋肉内用量は、約0.0025〜約25mg/kg、または約0.01〜約5mg/kgとなる。
【0099】
単位経口用量は、約0.01〜約1000mg、例えば、約0.1〜約100mgの該化合物を含み得る。該単位用量は、各々が約0.1〜約10mg、便宜上約0.25〜50mgの該化合物またはその溶媒和物を含む1つ以上の錠剤またはカプセル剤として、1日に1回以上投与され得る。
【0100】
局所製剤には、該化合物は、担体1グラムあたり約0.01〜100mgの濃度で存在し得る。1つの実施形態では、該化合物は、約0.07〜約1.0mg/ml、例えば、約0.1〜0.5mg/ml、及び、1つの実施形態では、約0.4mg/mlの濃度で存在する。
【0101】
該化合物を未加工の化学物質として投与することに加えて、本発明の化合物は、医薬的に使用することができる製剤への該化合物の加工を容易にする賦形剤及び補助剤を含む、医薬的に許容される適切な担体を含む医薬品の一部として投与され得る。該製剤、特に経口的もしくは局所的に投与することができ、かつ、投与の1つのタイプ、例えば、錠剤、糖衣錠、徐放性ロゼンジ剤及びカプセル剤、マウスリンス及びマウスウォッシュ、ゲル、懸濁液、ヘアリンス、毛髪用ゲル、シャンプーに使用することができる製剤、また、坐剤等の直腸投与することができる製剤、ならびに静脈内注入、注射、局所、もしくは経口投与に適する溶液は、約0.01〜99パーセント、1つの実施形態では、約0.25〜75パーセントの活性化合物(複数可)を、該賦形剤とともに含む。
【0102】
本発明の医薬組成物は、本発明の化合物の有益な効果が認められ得る任意の患者に投与され得る。かかる患者のうちで最初に挙げられるのは、哺乳類、例えばヒトであるが、本発明はそのように限定されることを意図しない。他の患者としては、獣医学的動物(ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、イヌ、ネコ等)が挙げられる。
【0103】
該化合物及びその医薬組成物は、それらの意図する目的を達成する任意の手段で投与され得る。例えば、投与は、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮、口腔内、髄腔内、頭蓋内、鼻腔内、または局所経路によるものでよい。代替として、または同時に、投与は経口経路によるものであってもよい。投与される用量は、当該レシピエントの年齢、健康状態、及び体重、(ある場合は)併用療法の種類、治療の頻度、ならびに所望の効果の性質により決定される。
【0104】
本発明の医薬品は、既知である方法、例えば、従来の混合、造粒、糖衣錠製造、溶解、または凍結乾燥の過程によって製造される。したがって、経口使用用の医薬品は、該活性化合物を固体賦形剤と混合し、任意に得られた混合物を粉砕して該顆粒混合物を加工し、所望または必要に応じて適切な補助剤の添加後、錠剤や糖衣錠のコアを得ることによって得ることができる。
【0105】
適切な賦形剤は、特に、糖類等の充填剤、例えば、ラクトースもしくはスクロース、マンニトールもしくはソルビトール、セルロース調製物及び/またはリン酸カルシウム、例えば、リン酸三カルシウムもしくはリン酸水素カルシウム、ならびに結合剤、例えば、デンプンペースト、例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプンを使用するもの、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び/またはポリビニルピロリドンである。所望の場合、崩壊剤、例えば、上述のデンプンならびにカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩、例えばアルギン酸ナトリウムが添加されてもよい。補助剤は、特に、流動調節剤及び滑沢剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸もしくはその塩、例えばステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウム、及び/またはポリエチレングリコールである。糖衣錠のコアは、所望の場合、耐胃液性の適切なコーティングが施される。このために、濃縮糖溶液を用いてもよく、これは任意にアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及び/または二酸化チタン、ラッカー溶液ならびに適切な有機溶媒または溶媒混合物を含んでよい。耐胃液性コーティングを製造するため、アセチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の適切なセルロース調製物溶液が使用される。染料または顔料を、例えば、活性化合物用量の組合せを識別するまたは特徴付けるために、該錠剤または糖衣錠のコーティングに添加してもよい。
【0106】
経口的に使用することができる他の医薬品としては、ゼラチン製の押し込み型カプセル剤、ならびにゼラチン及びグリセロールまたはソルビトール等の可塑剤からなる密封軟カプセル剤が挙げられる。該押し込み型カプセル剤は、該活性化合物を、ラクトース等の充填剤、デンプン等の結合剤、及び/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、また任意に安定剤と混合され得る顆粒状で含むことができる。軟カプセル剤の該活性化合物は、1つの実施形態において、適切な液体、例えば、脂肪油、または流動パラフィンに溶解または懸濁される。さらに、安定剤を添加してもよい。
【0107】
直腸に使用することができる想定される医薬品としては、例えば、坐薬が挙げられ、これは該活性化合物の1つ以上と坐剤の基剤との組合せからなる。適切な坐剤の基剤は、例えば、天然もしくは合成トリグリセリド、またはパラフィン炭化水素である。さらに、該活性化合物と基剤との組合せからなるゼラチン直腸カプセル剤の使用も可能である。想定される基剤材料としては、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコール、またはパラフィン炭化水素が挙げられる。
【0108】
非経口投与に適する製剤としては、水溶性形態の該活性化合物の水溶液、例えば、水溶性塩及びアルカリ性溶液が挙げられる。さらに、適切な油状注射懸濁液としての該活性化合物の懸濁液を投与してもよい。適切な親油性溶媒または媒体としては、脂肪油、例えば、ゴマ油、または合成脂肪酸エステル、例えば、オレイン酸エチルもしくはトリグリセリドまたはポリエチレングリコール−400が挙げられる。水性注射懸濁液は、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、及び/またはデキストラン等、該懸濁液の粘度を増加させる物質を含んでもよい。任意に、該懸濁剤はまた安定剤を含有してよい。
【0109】
本発明の局所用組成物は、1つの実施形態において、適切な担体の選択によって、油、クリーム、ローション、軟膏等として処方される。適切な担体としては、植物油または鉱油、白色ワセリン(白色軟パラフィン)、分岐鎖脂肪または油、動物性脂肪、及び高分子量アルコール(C
12超)が挙げられる。該担体は、該活性成分が可溶であるものでよい。所望される場合、乳化剤、安定剤、湿潤剤、及び抗酸化剤、ならびに色または香りを与える薬剤もまた含まれ得る。さらに、経皮浸透促進剤をこれらの局所用組成物に使用することができる。かかる促進剤の例は、各々参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許第3,989,816号及び同第4,444,762号に見出すことができる。
【0110】
軟膏は該活性成分のアーモンド油等の植物油溶液を温軟パラフィンと混合し、該混合物を冷却することによって製剤化され得る。かかる軟膏の典型的な例は、アーモンド油約30重量%と白色軟パラフィン約70重量%を含むものである。ローションは便宜上、該活性成分をプロピレングリコールまたはポリエチレングリコール等の適切な高分子量アルコールに溶解することによって調製され得る。
【0111】
当業者であれば、上記が単に本発明の特定の好ましい実施形態の詳細な説明を表すものであることを容易に理解する。上記の組成物及び方法の様々な修正及び変更は、当技術分野で利用可能な専門知識を使用して容易に達成することができ、本発明の範囲内のものである。
【0112】
[実施例]
以下の実施例は、本発明の化合物、組成物、及び方法を例示するものであって、限定するものではない。臨床治療において通常みられ、かつ当業者には明らかである様々な条件及びパラメータの他の適切な修正及び適応は、本発明の趣旨及び範囲内のものである。
【0113】
実施例1.
化合物のデータベースから収集したx線結晶構造及び構造活性相関を活用し、すべての精選された文献のEGFR阻害剤(
図1A〜C)及びPI3K阻害剤(
図2A〜E)の編集されたデータベースを作成した。
【0114】
次に、各標的に対する「活性コア」を別々に生成し、かかるコアは両方のキナーゼに対する高活性と比較した。かかるコアを、選択性について照合した。3つの「選択的」コアを特定した。該活性かつ選択的コアのX線結晶構造を、結合様式について分析した。
【0115】
図3は、ラパチニブ(PDBコード:1XKK)及びHKI−272(PDBコード:3W2Q)に対するEGFR(プロテインキナーゼのATP競合部位)のX線結晶キノロン結合様式を示す。ラパチニブについては、キノリン窒素がヒンジ骨格のMET793と水素結合を形成する。キナゾリン環系の6位は、溶媒に向かって外に出ており、これはキノリンのPI3K結合様式に対して反転される。HKI−272(3−ニトリルを備えたキノリン)については、キナゾリンコアと同様の結合様式が保持されるが、PI3K結合様式と比較した場合は反転される。これら2つの系の間のSARは、収束性であると予測される。
【0116】
図4Aは、GSK2126458(PDBコード:3L08)のEGFRとPI3KとのX線結晶結合様式、PF−04979064(PDBコード:4HVB)とPI3KとのX線結晶結合様式、及びラパチニブとEGFRとのX線結晶結合様式を示す。図示のように、PI3Kに結合するGSK2126458(3L08)のX線結晶構造のキノリン窒素は、ヒンジ骨格のバリンと水素結合を形成する。6位から離れたピリジルは、PI3Kの特異性ポケット内に位置する。スルホンアミドはLYS833と相互作用し、芳香族基はリン酸結合ポケット内に位置する。
【0117】
図4Bは、PI3KでのBEZ235の結合様式を示す。PI3K内で結合するBEZ235のモデルのキノリン窒素は、ヒンジ骨格バリンと水素結合を形成する。6位から離れた第二のキノリンは、PI3Kの特異性ポケット内に位置する。ニトリルはLYS833と相互作用し、芳香族基はリボース結合ポケットとリン酸結合ポケット間の架橋である。
【0118】
図4Cは、ラパチニブ及びGSK2126458(PDBコード:3L08)に対するキノリンの脂質対プロテインキナーゼ結合様式の比較を示す。図示のように、キノリン(キナゾリン)コアの結合様式はEGFRに対するPI3Kで反転する。
【0119】
かかる結合情報に基づいて、PI3K及びEGFRに対する二重効力のために新たな化合物を合成した。共通のコア(例えば、
【0125】
(ペリチニブ))を選択し、リガンドをEGFR及びPIK3CAに対する効力に対して設計した。これらの分子のそれぞれのコア部分は、PIK3CAまたはEGFRに対する活性を有する共通コア構造の構造モチーフを示す。これらの共通コアは、EGFR及びPI3Kの両方に対する潜在的活性を備えた新たな分子の設計の基礎としての役割を果たした。かかるコアは、既知の結合様式の分子とともに、それらのEGFR及びPI3Kのそれぞれの活性部位で活用し、その結果、両方に対する活性を備えた新規なリガンドが設計された(
図4C参照)。
【0126】
多数のヒットはEGFR及びPIK3CAに対するナノモル効力で示された。予想外に、該分子を多種多様なチロシン、セリン/スレオニン及び脂質キナーゼを含む39キナーゼの広範なパネルに対してプロファイリングした場合、ERBB(ERBB1、ERBB2、及びERBB4)ならびにPI3K(PIK3アルファ、P110ガンマ、P110デルタ、MTOR、及びDNA−PK)ファミリーのみが一様に10μMで>50%阻害された。MOL−162に対する代表的なデータは、精製EGFR及びPIK3CAの強力な二重阻害が、両径路の細胞調節及びKRAS変異HCT−116細胞に対する細胞毒性を伴うことを示した。構造活性相関が、これら生化学的標的の両方に対するこれらの薬剤について示された。さらに、選択性は、他のHERファミリーメンバー及びMTORに対して示された。PI3Kファミリーメンバーに対するかかる結果に基づいて、かかる化合物はPIK3CAを越えてPI3Kの他のイソ型に対して等しく効力があり、それ故、結腸直腸がんを越えて治療的有用性が広がることが予測される。
【0127】
MOL−153のクリーンなキナーゼプロファイルによって、皮下HCT−116腫瘍に対するインビボ薬力学的活性についてこの化合物が評価された。この化合物100mg/kgの腹腔内投与でpAKTの阻害が生じたが、恐らくはEGFR(349nM)に対する効力が不十分であるため、pEGFRの阻害は検出されなかった。両主要標的に対する改善された二重効力を有し、かつ経口活性も示すことになる近縁類似体を次に合成した。MOL−153より溶解性が顕著に高いMOL−162は、これらの取り組みから生じた。
図5Aに示すように、EGFRのリン酸化は、MOL−162の単回経口投与後2時間で、HCT−116腫瘍において完全に抑制されることが分かった(100mg/kg)。AKTのリン酸化は、それほど強くは阻害されなかった。しかしながら、毎日の1回及び反復投与後に、両標的の標的化阻害の最大次数を測定するための完全な薬力学的経時試験を行うため、MOL−162の追加合成が必要である。
【0128】
図5Bは、MOL−160、MOL−161、MOL−162、及びMOL−163に対する細胞増殖の測定値を示す。細胞増殖は、Cell Titer Gloアッセイ(Promega,Madison,WI)を用いて測定した。細胞株を96ウェルプレートに1ウェル当たり2,000〜5,000細胞の密度で播種した。播種の24時間後、細胞に異なる濃度の薬物を単剤または組合せのいずれかで投与した。Cell Titer Gloの信号は、投与の72または96時間後に測定した。
【0129】
図5Cは、様々な化合物に対するHCT−116細胞の生存率を示す。
【0130】
図5Dは、2時間処理した後HCT−116細胞でのpAKT及びpEGFRに対するMOL−162の影響を示す。
【0131】
図6は、EGFR及びPIK3CAに対する様々な化合物のIC50を示す。様々な化合物は、それらのEGFR及びPIK3CAを阻害する能力について試験した。阻害を測定するアッセイは、実施例2のアッセイ−Z´−LYTE(登録商標)及びADAPTAに記載されている。
【0132】
図7は、10μMの化合物について、NCI−60比較パネルに対する選択された化合物の成長%を示す。二重EGFR及びPIK3CA阻害剤は、NCI−60細胞パネルの腫瘍成長をインビトロで抑制した。MOL−201は、このパネル内で広範な細胞死(10uMで負の成長)を示した。本方法は、実施例2−NCI比較パネルに概説されている。
【0133】
図8A、8B、8C、8D、及び8Eは、HCT−116、A431、COL−205、SK−MEL5、及びMDA−MB−468異種移植片に対するMOL−201のインビボ効力を示す。20及び100mg/kgで10日間毎日処理されたマウスは、毒性が臨床的に観察されず、MOL−201に対する忍容性が良好であった。T/C及びT−C値で示されるように、HCT−116、A431、SK−MEL5、及びCOL−205異種移植片では、より高用量で抗腫瘍活性が認められた。MOL−201は、20mg/kgの低用量で抗腫瘍活性を誘発した。本方法は、実施例2−異種移植片試験に概説されている。
【0134】
実施例2.
実施例1の材料及び方法を説明する。
【0135】
アッセイ:Z´−LYTE(登録商標)生化学アッセイは、蛍光ベースの共役酵素型を採用し、リン酸化及び非リン酸化ペプチドのタンパク質分解的切断に対する感受性差に基づいている(
図6)。このペプチド基質は、FRET対を構成する、各端に1つある2つのフルオロフォアで標識される。第一の反応で、キナーゼはATPのガンマ−リン酸を、合成FRET−ペプチドの単一のチロシン、セリン、またはスレオニン残基に転移させる。第二の反応で、部位特異的プロテアーゼが非リン酸化FRET−ペプチドを認識して切断する。FRET−ペプチドのリン酸化によりこの開発試薬による切断が抑制される。切断により、FRET−ペプチド上の供与体(すなわち、クマリン)と受容体(すなわち、フルオレセイン)フルオロフォアとの間でFRETが分断される一方、未切断のリン酸化FRET−ペプチドはFRETを維持する。400nmで供与体フルオロフォアを励起後の受容体発光に対する供与体発光の比(発光比)を計算するレシオメトリック法を用いて、反応の進行を定量化する。
【0136】
反応の進行を定量化するこのレシオメトリック法の重要な利点は、FRET−ペプチド濃度及び信号強度のウェル間の変動の排除である。結果としてこのアッセイにより極めて高いZ´−ファクター値(>0.7)が低リン酸化パーセントで得られる。
【0137】
切断及び未切断のFRET−ペプチドはともにこの蛍光信号ひいては発光比に寄与する。FRET−ペプチドのリン酸化の程度は、発光比から計算できる。発光比は、FRET−ペプチドがリン酸化される(すなわち、キナーゼ阻害がない)場合は低いままであり、FRET−ペプチドがリン酸化されない(すなわち、キナーゼ阻害)場合は高くなる。
【0138】
酵素:ADAPTAユニバーサルキナーゼアッセイは、ADP検出用の均質な蛍光ベースのイムノアッセイである。ATP枯渇アッセイとは対照的に、ADAPTAアッセイは、ADP生成に極めて感受性があり、このため、信号変化の大部分がATPからADPへの最初の10〜20%の変換で生じる。これは、ADAPTAユニバーサルキナーゼアッセイを低活性のキナーゼでの使用に理想的に適したものにする。
【0139】
ADAPTAユニバーサルキナーゼアッセイの原理を以下に概説する。このアッセイはそれ自体2段階、すなわちキナーゼ反応段階及びADP検出段階に分けることができる。キナーゼ反応段階では、キナーゼ反応に必要なすべての成分をウェルに添加し、この反応物を60分間インキュベートする。反応後、ユーロピウム標識抗ADP抗体、Alexa Fluor(登録商標)647標識ADPトレーサ、及びEDTA(キナーゼ反応停止用)からなる検出液をアッセイウェルに添加する。キナーゼ反応(阻害剤の非存在下)によって生じるADPは、抗体からAlexa Fluor(登録商標)647標識ADPトレーサを外し、その結果TR−FRET信号が低下する。阻害剤の存在下では、キナーゼ反応によって生じるADP量は減少し、得られる無傷の抗体−トレーサ相互作用が高いTR−FRET信号をもたらす。
【0140】
Z´−LYTE(登録商標)アッセイ条件:
試験化合物 試験化合物は、ウェル内の1%DMSO(最終)中でスクリーニングする。10点滴定については、顧客が選択する開始濃度から3倍連続希釈を行う。
【0141】
ペプチド/キナーゼ混合物 すべてのペプチド/キナーゼ混合物は、適切なキナーゼ緩衝液で2倍の作用濃度に希釈する。
【0142】
ATP溶液 すべてのATP溶液は、キナーゼ緩衝液(50mM HEPES pH 7.5、0.01% BRIJ−35、10mM MgCl2、1mM EGTA)で4倍の作用濃度に希釈する。ATPの見かけのKmは、Z´−LYTE(登録商標)アッセイを用いてあらかじめ測定される。
【0143】
開発試薬溶液 開発試薬は開発緩衝液で希釈する。
【0144】
10X新規PKC脂質混合物:2mg/mlホスファチジルセリン、0.2mg/ml DAGの20mM HEPES、pH7.4溶液、0.3%CHAPS。5mLの10X新規PKC脂質混合物用:1.ホスファチジルセリン(Avanti Polar Lipids Part# 8400032Cまたは840039C)10mg及びDAG(Avanti Polar Lipids Part# 800811C)1mgをガラス管に添加する。2.窒素流下、透明な薄膜に蒸着することによって脂質混合物からクロロホルムを除去する。脂質溶液の最大表面積を確保する角度で管を連続回転させることにより、最も薄い膜が形成されるよう促進されることになる。3. 5mLの再懸濁用緩衝液、すなわち20mM HEPES、0.3%CHAPS、pH7.4をこの乾燥脂質混合物に添加する。4. 50〜60℃まで1〜2分間緩徐に加熱し、脂質が溶解して透明またはわずかに濁った溶液になるまで短い間隔でボルテックスする。脂質は通常2〜3サイクルの加熱/ボルテックス後に溶解する。5.室温まで冷却し、単回使用体積に等分し、−20℃で保存する。
【0145】
アッセイプロトコル:バーコード化コーニング、低容量NBS、黒色384ウェルプレート(コーニングカタログ番号4514)1. 2.5μL−4X試験化合物または100nL 100Xプラス2.4μLキナーゼ緩衝液。2. 5μL−2Xペプチド/キナーゼ混合物。3. 2.5μL−4X ATP溶液。4. 30秒間プレート振とう。5.室温で60分間のキナーゼ反応インキュベーション。6. 5μL−開発試薬溶液。7. 30秒間プレート振とう。8.室温で60分間開発反応インキュベーション。9.蛍光プレートリーダーでの読み取り及びデータの分析。
【0146】
ADP生成は、アッセイウェルからの発光比を計算することで測定される。発光比は、下記式で示すように、615nmでのEu(供与体)の発光強度でトレーサ(受容体)の発光強度を除算することで計算される。
【0147】
ADAPTA技術は、ADP生成(すなわち、ATPのADPへの変換)を測定するため、キナーゼの内因性ATPアーゼ活性を含む任意のタイプのATP加水分解の測定に使用することができる。この場合、基質は水であり、脂質またはペプチドではない。SelectScreen(登録商標)サービスは、CHUKをこの方法でスクリーニングするため、このキナーゼ反応には基質は含まれない。内因性ATPアーゼ活性を用いてキナーゼ阻害剤をスクリーニングするための参照を以下に示す。
【0148】
Adapta(登録商標)アッセイ条件
試験化合物:試験化合物は、ウェル内の1%DMSO(最終)中でスクリーニングする。10点滴定については、顧客が選択する開始濃度から3倍連続希釈を行う。
【0149】
基質/キナーゼ混合物:すべての基質/キナーゼ混合物は、適切なキナーゼ緩衝液で2倍の作用濃度に希釈する(完全な説明については、キナーゼ特異的アッセイ条件の節を参照のこと)。
【0150】
ATP溶液 すべてのATP溶液は、水で4倍の作用濃度に希釈する。ATPの見かけのKmは、基質が利用できずAdapta(登録商標)アッセイが行われる場合を除いて、放射測定アッセイを用いてあらかじめ測定される。
【0151】
検出混合物:検出混合物はTR−FRET希釈緩衝液中で調製する。この検出混合物は、EDTA(30mM)、Eu−抗ADP抗体(6nM)、及びADPトレーサからなる。この検出混合物は、5〜150μMのATPに対してEC60濃度のトレーサを含む。
【0152】
アッセイプロトコル:バーコード化コーニング、低容量、白色384ウェルプレート(コーニングカタログ番号4512)1. 2.5μL−4X試験化合物の30mM HEPES溶液または100nL 100Xの100%DMSO溶液プラス2.4μLの30mM HEPES.2. 2.5μL−4X ATP溶液。3. 5μL−2X基質/キナーゼ混合物。4. 30秒間プレート振とう。5. 1000×gで1分間遠心分離。6.室温で60分間のキナーゼ反応インキュベーション。7. 5μL−検出混合物。8. 30秒間プレート振とう。9. 1000×gで1分間遠心分離。10.室温で60分間検出混合物の平衡化。11.蛍光プレートリーダーでの読み取り及びデータの分析。
【0153】
タンパク質溶解物の調製及びウェスタンブロッティング[50mmol/L Tris−HCl(pH8.0)、150mmol/L NaCl、1% NP40、0.5%デオキシコール酸Na、0.1%SDS、プロテアーゼ(P8340、Sigma、St.Louis、MO)及びホスファターゼ(P5726、Sigma)阻害剤のカクテル含有]。可溶性タンパク質の濃度は、マイクロウシ血清アルブミンアッセイ(Pierce、Rockford、IL)で測定した。タンパク質の免疫検出は、SDS−PAGEで分離されたタンパク質のニトロセルロースへの電気泳動転写、抗体とのインキュベーション、及び化学発光による第二段階の検出(PicoWest、Pierce)によって行った。抗体はEGFR、リン酸化EGFR(Y1068)、リン酸化p42/p44、リン酸化Akt(473)、リン酸化Akt(308)、全Akt、リン酸化S6(235/236)、及び全S6を含んでいた。すべての抗体は、Cell Signaling Technologies(Danvers、MA)から入手した。
【0154】
治療試験 下流のシグナル伝達タンパク質のリン酸化に対する本明細書に開示の分子の影響の分析のため、細胞株を70%コンフルエンスまで成長させ、この時点でMOL−162及び/または同様の化合物を指示濃度で添加し、細胞を37℃で1または2時間インキュベートした。指示された場合、10ng/mLのEGFリガンドを5分間添加した。培地を除去し、細胞をPBSで2回洗浄し、先に記載の通り細胞を溶解した。
【0155】
ウェスタンブロッティング 細胞抽出物は界面活性剤による溶解で調製し[25mmol/L Tris−HCl(pH7.6)、150mmol/L NaCl、1%Nonidet P−40、10%グリセロール、1mM EDTA、1mmol/Lジチオスレイトール(DTT)、ならびにプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤、4℃で30分間揺動させ、4℃で20分間14,000rpmで遠心分離した。タンパク質濃度はBioRadのタンパク質アッセイで測定し、続いて溶解物に対してSDSゲル電気泳動を行った。タンパク質をポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜に転写し、EGFR、リン酸化EGFR(Y1068)、リン酸化p42/p44、リン酸化Akt(473)、リン酸化Akt(308)、全Akt、及びGAPDH(Abcam)を認識する一次抗体でプローブした。抗ウサギHRPまたは抗マウスHRPを連結した二次抗体(Jackson ImmunoResearch Laboratories,Inc.)のいずれかとのインキュベーション後、タンパク質を、化学発光(GE Healthcare)を用いて検出した。
【0156】
NCI比較パネル。がんスクリーニングパネルのヒト腫瘍細胞株は、5%ウシ胎児血清及び2mMのL−グルタミンを含むRPMI 1640培地で成長させる。通常のスクリーニング実験では、細胞を96ウェルのマイクロタイタープレートに、100μL中、個々の細胞株の倍加時間に応じて5,000〜40,000細胞/ウェルの播種密度で接種する。細胞接種後、実験薬物を添加する前に、これらマイクロタイタープレートを37℃、5%のCO2、95%の空気、及び100%の相対湿度で24時間インキュベートする。
【0157】
24時間後、薬物添加時(Tz)の各細胞株についての細胞集団の測定値を表すため、各細胞株の2枚のプレートをインサイチュでTCAによって固定する。実験薬物は、所望の最終最大試験濃度の400倍でジメチルスルホキシドに溶解し、使用まで凍結保存する。薬物添加時、凍結濃縮物の分割量を解凍し、50μg/mlのゲンタマイシンを含む完全培地で所望の最終最大試験濃度の2倍に希釈する。さらなる4、10倍、または
1/2ログの連続希釈を行い、計5つの薬物濃度及び対照を得る。これら異なる薬物希釈物の100μlの分割量を100μlの培地がすでに入った適切なマイクロタイターウェルに添加し、所要の最終薬物濃度を得る。
【0158】
薬物添加後、これらプレートを37℃、5%のCO2、95%、の空気、及び100%の相対湿度でさらに48時間インキュベートする。接着細胞については、このアッセイを冷TCAの添加で終了する。細胞は50μlの冷50%(w/v)TCA(最終濃度、10%TCA)を緩徐に添加することによってインサイチュで固定し、4℃で60分間インキュベートする。この上清を廃棄し、これらのプレートを水道水で5回洗浄し、空気乾燥させる。0.4%(w/v)のスルホローダミンB(SRB)の1%酢酸溶液(100μl)を各ウェルに添加し、プレートを室温で10分間インキュベートする。染色後、未結合の染料を1%酢酸で5回洗浄して除去し、これらのプレートを空気乾燥する。その後、結合した染色剤を10mMのトリズマ塩基で可溶化し、波長515nmでの吸光度を自動プレートリーダーにて読み取る。懸濁細胞については、方法は、ウェルの底に沈んだ細胞を50μlの80%TCA(最終濃度、16%TCA)を緩徐に添加することで固定してアッセイを終了すること以外は同じである。7つの吸光度測定[ゼロ時間、(Tz)、対照の成長、(C)、及び5つの濃度レベルの薬物の存在下での試験成長(Ti)]を用い、成長パーセントを各々の薬物濃度レベルで計算する。成長阻害パーセントは、以下のように計算される:
Ti>/=Tzの濃度に対して[(Ti−Tz)/(C−Tz)]x100
Ti<Tzの濃度に対して[(Ti−Tz)/Tz]x100。
【0159】
単回投与アッセイ用に示されるこの数は、無薬物対照に対する、及びゼロ時間の細胞数に対する成長である。これは、成長阻害(0〜100の値)及び致死率(0未満の値)の両方の検出を可能にする。例えば、100の値は、成長阻害がないことを意味する。40の値は、60%の成長阻害を意味する。0の値は、実験の間に正味の成長がないことを意味する。−40の値は、40%の致死率を意味する。−100の値は、すべての細胞の死を意味する。この単回投与平均グラフの情報は、比較分析に利用可能である。このヒートマップは、緑(成長%<0%、成長%>0%であるが50%未満、成長%>50%について詳述する。
【0160】
異種移植片試験。雌の6〜7週齢NCRヌードマウス(CrTac:NCr−Foxnlnu、Taconic)、6〜7週齢に対して、1:1無血清培地/Matrigel(登録商標)混合物中で1×10
6〜1×10
7細胞を右腋窩領域に皮下移植した。マウスを処理群に無作為化し、腫瘍が100〜200mgに達したときに処理を開始した。MTX−201を5%DMSO/95%PEG300の透明黄色溶液として、個々の動物の体重に基づいて(0.2ml/20g)10日間毎日、強制経口投与した。皮下腫瘍体積及び体重を週2〜3回測定した。腫瘍体積は、2つの直交する直径をノギスで測定し、かつ式:腫瘍体積=(長さ×幅2)/2を使用することにより算出した。処理の停止後、腫瘍量が約1000mgに達して腫瘍成長遅延の計算を可能になるまでマウスを保持した。処理/対照パーセント(%T/C)は、処理の最終日、平均処理腫瘍重量を平均対照腫瘍重量で除算し、100で乗算して算出した。腫瘍成長遅延(T−C)は、処理群が評価サイズ(750mg)に達する平均時間を対照群の評価サイズへの平均時間を減算して算出した。部分退縮(PR)は、ベースライン腫瘍体積の<=50%に退縮した腫瘍として定義される。完全緩解(CR)は、触診限界未満(<40mg)の腫瘍として定義される。
【0161】
実施例3.
本実施例は、ミシガン大学キナゾリンライブラリー3−実験(MOL−160〜163及びMOL−165の合成)を示す。
【0163】
反応条件:(i)iPrOH、80℃、一夜;(ii)SiliaCatDpp−Pd 5mol%、10%K
2CO
3、EtOH、125℃、5〜60分、uW
2A− 3−クロロ−4−フルオロアニリン
2B− 3−クロロアニリン
2C− 3−アミノ−5−クロロピリジン
2D− 3−ブロモアニリン
2E− 3−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン
N−(5−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−160.
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(0.3g、1.30mmol)の2−プロパノール(30mL)からなる溶液に、3−クロロ−4−フルオロアニリン(0.189g、1.30mmol)を添加した。この反応混合物を加熱し(80℃)、N
2流下で一夜攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後この反応混合物をフリット漏斗で濾過した。濾過した固体を過剰の2−プロパノールですすぎ、高真空下で乾燥させ、6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(3A)をオフホワイトの固体として得た(350mg、収率85%)。MS: (ESI
+ m/z 353.9, ESI
− m/z 351.9)。6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(0.185g、0.526mmol)の無水エタノール(3mL)からなる溶液を、攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、5−(メチルスルホンアミド)ピリジン−3−イルボロン酸ピナコールエステル(4、0.164g、0.553mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.101g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.76mL、1.05mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をして、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて125℃で1時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、N−(5−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5A、MOL−160、96mg、収率41%、純度96%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.17 (br. s, 1H), 10.03 (s, 1H), 8.83−8.87 (m, 2H), 8.66 (s, 1H), 8.49 (d, J=2.38Hz, 1H), 8.13−8.20 (m, 2H), 7.90−7.98 (m, 2H), 7.83 (ddd, J=2.65, 4.25, 9.01 Hz, 1H), 7.47 (t, J=9.15 Hz, 1H), 3.14 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 444.1, ESI
− m/z 442.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.32。
【0164】
N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−162
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(0.448g、1.84mmol)の2−プロパノール(10mL)からなる溶液に、3−クロロアニリン(0.246g、1.93mmol)を添加した。この反応混合物を加熱し(80℃)、N
2流下で一夜攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後この反応混合物をフリット漏斗で濾過した。濾過した固体を過剰の2−プロパノールですすぎ、高真空下で乾燥させ、6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(3B)をオフホワイトの固体として得た(490mg、収率79%、純度98%)。MS (ESI
+ m/z 335.9, ESI
− m/z 333.9)。6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(0.200g、0.597mmol)の無水エタノール(3mL)からなる溶液を、攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、5−(メチルスルホンアミド)ピリジン−3−イルボロン酸ピナコールエステル(4、0.187g、0.627mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.115g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.87mL、1.20mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をし、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で30分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製で、N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5B、MOL−162、78mg、収率31%、純度97%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.20 (br. s., 1H), 10.04 (s, 1H), 8.89 (dd, J−1.74, 13.45 Hz, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.50 (d, J=2.38Hz, 1H), 8.19 (dd, J=1.65, 8.60 Hz, 1H), 8.11 (t, J=2.01 Hz, 1H), 7.91−8.04 (m, 1H), 7.67−7.91 (m, 1H), 7.45 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.22 (m, 1H), 3.16 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 426.1, ESI
− m/z 424.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.49.
N−(5−(4−((5−クロロピリジン−3−イル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−163
2−プロパノール(10mL)中、6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(0.448g、1.84mmol)からなる溶液に、3−アミノ−5−クロロピリジン(0.248g、1.93mmol)を添加した。この反応混合物を加熱し(80℃)、N
2流下で一夜攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後この反応混合物をフリット漏斗で濾過した。濾過した固体を過剰の2−プロパノールですすぎ、高真空下で乾燥させ、6−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(3C)をオフホワイトの固体として得た(575mg、収率93%、純度93%)。MS (ESI
+ m/z 336.9, ESI
− m/z 334.9).無水エタノール(3mL)中、6−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(0.136g、0.405mmol)からなる溶液を、攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、5−(メチルスルホンアミド)ピリジン−3−イルボロン酸ピナコールエステル(4、0.127g、0.425mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.082g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.59mL、0.81mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をして、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で30分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて、0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、N−(5−(4−((5−クロロピリジン−3−イル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5C、MOL−163、70mg、収率40%、純度98%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.21 (br. s., 2H), 8.94−9.03 (m, 1H), 8.86−8.88 (d, J=4.65 Hz, 2H), 8.73 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.50 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.32−8.44 (m, 1H), 8.20 (d, J=8.97 Hz, 1H), 7.90−8.04 (m, 2H), 3.15 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 427.0, ESI
− m/z 425.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.47。
【0165】
N−(5−(4−((5−ブロモピリジン−3−イル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−165
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(0.448g、1.84mmol)の2−プロパノール(10mL)からなる溶液に、3−ブロモアニリン(0.332g、1.93mmol)を添加した。この反応混合物を加熱し(80℃)、N
2流下で一夜攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後この反応混合物をフリット漏斗で濾過した。濾過した固体を過剰の2−プロパノールですすぎ、高真空下で乾燥させ、6−ブロモ−N−(5−ブロモピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(3D)をオフホワイトの固体として得た(605mg、収率87%、純度98%)。MS (ESI
+ m/z 379.9, ESI
− m/z 377.8)。6−ブロモ−N−(5−ブロモピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(0.150g、0.395mmol)の無水エタノール(4mL)からなる溶液を、攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、5−(メチルスルホンアミド)ピリジン−3−イルボロン酸ピナコールエステル(4、0.120g、0.400mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.080g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.60mL、0.79mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をして、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で30分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、N−(5−(4−((5−ブロモピリジン−3−イル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5D、MOL−165、39mg、収率21%、純度85%)を白色固体として得た。この生成物は、85:15の5D:5D−Bの混合物であり、5D−Bは、鈴木カップリング反応の副産物として生じるN−(5’−((6−ブロモキナゾリン−4−イル)アミノ)−[3,3’−ビピリジン]−5−イル)メタンスルホンアミドである。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.17 (br. s., 1H), 10.00 (s, 1H), 8.84−8.94 (m, 2H), 8.70 (s, 1H), 8.51 (d, J=2.38 Hz, 1H), 8.15−8.25 (m, 2H), 7.89−8.03 (m, 2H), 7.33−7.41 (m, 2H), 3.16 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 470, 472); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.62。
【0166】
N−(5−(4−((3−エチニルフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−161
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(1.2g、4.9mmol)及び3−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1.1g、5.9mmol、Ute F.Rohrig,JMC,2012,55(11),5270−5290に記載の通りに調製)の30mLの1,4−ジオキサンからなる溶液を90℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテルで希釈し、フリットガラスを介して濾過した。この固体を20mLのイソプロピルアルコール下で粉砕し、濾過し、乾燥させて6−ブロモ−N−(3−((トリメチルシリル)エチニル)フェニル)キナゾリン−4−アミン(3E)を固体として得た(940mg、48%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 11.8 (br s, 1H), 9.29 (d, J=1.7 Hz, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.26 (dd, J=1.7, 8.8 Hz, 1H), 7.95 (d, J=8.9 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.81 (d, J=8.1 Hz,1H), 7.51 (t, J=7.9 Hz, 1H), 7.41 (d, J=7.7 Hz, 1H), 0.25 (s, 9H)。6−ブロモ−N−(3−((トリメチルシリル)エチニル)フェニル)キナゾリン−4−アミン(0.250g、0.631mmol)の無水エタノール(4mL)からなる溶液を、攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、5−(メチルスルホンアミド)ピリジン−3−イルボロン酸ピナコールエステル(4、0.200g、0.662mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.126g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.91mL、1.26mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をして、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で5分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。5〜65%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製で、5EとTMS保護5Eの混合物を得た。この混合物をメタノールに溶解し、その後過剰の10%炭酸カリウム(1mL)で処理した。この溶液を35℃まで加熱し、TMSを除去した後、TLC(90:10:0.5、DCM:MeOH:NH
4OH)を除去した。反応終了後、この溶液をpH約5に酸性化し(1N HCl)、その後DCM:MeOH(90:10混合物、75mL)で3回抽出した。この有機層を減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。1〜13%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの脱保護粗生成物の精製で、N−(5−(4−((3−エチニルフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5E、MOL−161、68mg、収率26%、純度97.5%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.16 (br. s., 1H), 9.97 (s, 1H), 8.75−8.94 (m, 2H), 8.66 (s, 1H), 8.48 (d, J=2.38Hz, 1H), 8.16 (dd, J=1.65, 8.60 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.85−7.98 (m, 4H), 7.42 (t, J=7.87 Hz, 1H), 7.42 (d, J=7.69 Hz, 1H), 4.21 (s, 1H), 3.13 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 416.1, ESI
− m/z 414.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.6。
【0167】
実施例4.
本実施例は、ミシガン大学キナゾリン実験(MOL−166〜167及びMOL−153の合成)を示す。
【0169】
反応条件:(i)iPrOH、80℃、一夜;(ii)SiliaCatDpp−Pd 5mol%、10%K
2CO
3、EtOH、125℃、5〜60分、uW;(iii)(7F−H)、ピリジン、メタンスルホニルクロリド、室温、15分
2F− 4−(ピリジン−4−イルオキシ)アニリン
2G− ベンジルアミン
2H− 3−クロロ−4−メトキシアニリン
N−(5−(4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−166
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(0.448g、1.84mmol)の2−プロパノール(10mL)からなる溶液に、4−(ピリジン−4−イルオキシ)アニリン(0.360g、1.93mmol)を添加した。この反応混合物を加熱し(80℃)、N
2流下で一夜攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後この反応混合物をフリット漏斗で濾過した。濾過した固体を過剰の2−プロパノールですすぎ、高真空下で乾燥させて6−ブロモ−N−(4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン(3F)をオフホワイトの固体として得た(313mg、43収率%、純度97%)。MS (ESI
+ m/z 394.0, ESI
− m/z 392.0)。次に、6−ブロモ−N−(4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン(0.306g、0.77mmol)の無水エタノール(10mL)からなる溶液を、攪拌棒を備えた20mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、3−アミノピリジン−5−ボロン酸ピナコールエステル(6、0.176g、0.80mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.150g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、1.15mL、1.6mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をして、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて125℃で1時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、7Fの6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−(4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン(50mg、収率15%、純度92%)をオフホワイトの固体として得た。MS (ESI
+ m/z 407.1, ESI
− m/z 405.1)。6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−(4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン(50mg、0.12mmol)のピリジン(3mL)の室温溶液に、メタンスルホニルクロリド(56mg、0.5mmol)を添加した。この反応混合物は暗赤色になり、この状態が持続した。これを15分間攪拌した。この反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、有機物質を酢酸エチルで抽出した。この有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下濃縮した。この粗固体をメタノールに溶解し、1/9〜3/7メタノール/酢酸エチル勾配で溶出するシリカカラムに「乾燥充填」し、N−(5−(4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5F、MOL−166、20mg、収率33%、純度96%)を固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.07 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.79 (d, J=1.9 Hz, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.4−8.5 (m, 3H), 8.15 (dd, J=1.7, 8.6 Hz, 1H), 7.85−8.0 (m, 4H), 7.24 (d, J=8.9 Hz, 2H), 6.94 (d, J=4.7 Hz, 2H), 3.08 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 485.1, ESI− m/z 483.0)。
【0170】
5G、N−(5−(4−(ベンジルアミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−167
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(1.2g、4.9mmol)とベンジルアミン(633mg、5.9mmol)との混合物を含む30mLの1,4−ジオキサンを45℃で2時間、その後90℃で1時間加熱した。ベンジルアミンの追加量(500mg、4.7mmol)を添加し、この反応混合物を90℃でさらに2時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテルで希釈し、フリットガラスを介して濾過した。この濾液を真空下で濃縮し、この粗固体をイソプロピルアルコール下で粉砕し、濾過し、乾燥させてN−ベンジル−6−ブロモキナゾリン−4−アミン(3G)を固体として得た(950mg、収率62%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 8.91 (t, J=5.9 Hz, 1H), 8.60 (d, J=2.2 Hz, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.88 (dd, J=2.2, 8.9 Hz, 1H), 7.62 (d, J=8.9 Hz,1H), 7.25−7.40 (m, 4H), 7.23 (t, J=9 Hz, 1H), 4.75 (d, J=5.8 Hz, 2H)。次に、N−ベンジル−6−ブロモキナゾリン−4−アミン(0.314g、1.0mmol)の無水エタノール(10mL)からなる溶液を、攪拌棒を備えた20mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、3−アミノピリジン−5−ボロン酸ピナコールエステル(6、0.231g、1.05mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.200g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、1.5mL、1.26mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をし、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で5分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−ベンジルキナゾリン−4−アミン(7G)を白色固体として得た(59mg、収率18%、純度85%)。MS: (ESI
+ m/z 328.1, ESI
− m/z 326.1)。6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−ベンジルキナゾリン−4−アミン(59mg,0.18mmol)のピリジン(4mL)の室温溶液に、メタンスルホニルクロリド(83mg、0.72mmol)を添加した。この反応混合物は暗赤色になり、これが持続した。これを1時間攪拌した。この反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、有機物質を酢酸エチルで抽出した。この有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。この粗固体をメタノールに溶解し、1/9〜3/7メタノール/酢酸エチル勾配で溶出するシリカカラムに「乾燥充填」し、部分的に精製された淡黄色固体を得た。この粗固体を2−プロパノール/ジクロロメタン/酢酸エチル溶液下で粉砕し、濾過し、乾燥させて、N−(5−(4−(ベンジルアミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5G、MOL−167、6mg、収率8%、純度96%)を白色粉体として得た。MS: (ESI
+ m/z 406.1, ESI
− m/z 404.1)。
【0171】
5H、N−(5−(4−((3−クロロ−4−メトキシフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−153
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(1.65g、6.5mmol)と3−クロロ−4−メトキシアニリン(1.2g、7.8mmol)との混合物を含む40mLの1,4−ジオキサンを90℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテルで希釈し、フリットガラスを介して濾過した。この固体をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)キナゾリン−4−アミン(3H)を黄色−金色固体として得た(2.1g、89%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 11.5 (br s, 1H), 9.15 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.21 (d, J=9 Hz, 1H), 7.8−8.0 (m, 2H), 7.66 (dd, J=8.9, 2.3 Hz, 1H), 7.25 (d, J=8.9 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 364.0, 366.0 (Br同位体), ESI
− m/z 362.0, 364.0 (Br同位体))。6−ブロ−N−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)キナゾリン−4−アミン(1.85g、5.08mmol)及び3−アミノピリジン−5−ボロン酸ピナコールエステル(6、932mg、4.23mmol)の1,4−ジオキサン(90mL)及び水(7.6mL)溶液を脱気した。この溶液に炭酸セシウム(6.9g、21.1mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン]ジクロロパラジウム(II)(366mg)を添加した。この反応混合物をN
2下にて90℃〜95℃で4時間加熱した。この反応混合物を酢酸エチル、ジクロロメタン、及びメタノールで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム、水、及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。この原料を2/98〜25/75メタノール/酢酸エチルの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)キナゾリン−4−アミン(7H)を白色固体として得た(524mg、収率33%)。6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)キナゾリン−4−アミン(250mg、0.66mmol)のピリジン(15mL)の室温溶液に、メタンスルホニルクロリド(303mg、2.65mmol)を添加した。この反応混合物は暗赤色になり、これが持続した。これを1時間攪拌した。この反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、有機物質を酢酸エチルで抽出した。この有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。この黄色の粗固体をメタノールに溶解した。酢酸エチル及びジエチルエーテルを濁りが認められるまで添加した。この混合物を1時間攪拌し、得られた固体を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥させてN−(5−(4−((3−クロロ−4−メトキシフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(5H、MOL−153、120mg、収率40%、純度94%)を鮮黄色粉体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 11.6 (br s, 1H), 10.3 (br s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.88 (br s, 1H), 8.52 (br s, 1H), 8.40 (dd, J=1.3, 8.6 Hz,1H), 8.0−8.1 (m, 1H), 7.89 (d, J=2.6 Hz, 1H), 7.66 (dd, J=2.6, 8.9 Hz, 1H), 7.28 (d, J=9.0 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.16 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 456)。
【0172】
実施例5.
本実施例は、ミシガン大学キナゾリン実験(MOL−154の合成)を示す。
【0174】
反応条件:(i)ピリジン、3−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、室温、1時間
8、(N−(5−(4−((3−クロロ−4−メトキシフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)−3−フルオロベンゼンスルホンアミド、MOL−154)
6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)キナゾリン−4−アミン(7H、250mg、0.66mmol)のピリジン(15mL)の室温溶液に、3−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(516mg、2.65mmol)を添加した。この反応混合物は暗赤色になり、これが持続した。これを1時間攪拌した。この反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、有機物質を酢酸エチルで抽出した。この有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。ヘプタンでの回転蒸発で黄色の粗固体を得、これをメタノールと酢酸エチルとジエチルエーテルとの混合物の下で1時間粉砕し、得られた固体を濾過し、乾燥させてN−(5−(4−((3−クロロ−4−メトキシフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)−3−フルオロベンゼンスルホンアミド(8、MOL−154、120mg、収率34%、純度100%)を黄色粉体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.8 (br s, 1H), 10.0 (br s, 1H), 8.82 (s, 2H), 8.62 (s, 1H), 8.29 (d, J=2.2 Hz, 1H), 8.07 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.96 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.93 (d, J=1.9 Hz, 1H), 7.87 (d, J=8.9 Hz, 1H), 7.72 (dd, J=2.4, 8.9 Hz,1H), 7.6−7.7 (m, 2H), 7.45−7.55 (m, 1H), 7.28 (d, J=9.0 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 536)。
【0175】
実施例6.
本実施例は、ミシガン大学キナゾリンライブラリー4−実験(MOL−171〜177、MOL−181〜186、及びMOL−191〜196の合成)を示す。
【0177】
反応条件:(i)SiliaCatDpp−Pd 5mol%、10%K
2CO
3、EtOH、100℃、12〜30分、uW
3A− 6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン
3B− 6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン
3C− 6−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
9A− (2−アミノピリミジン−5−イル)ボロン酸
9B− 5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
9C− 1−メチル−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ウレア
9D− N−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
9E− (3−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)ボロン酸
9F− (1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸
10A、6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン、MOL−171
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(3B、0.115g、0.343mmol)の無水エタノールからなる溶液を(4mL)、攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、(2−アミノピリミジン−5−イル)ボロン酸(9A、0.50g、0.361mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.068g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.50mL、0.68mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をして、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で15分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(10A、MOL−171、26.4mg、収率22%、純度95%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 9.88 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.76 (m, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.20 (dd, J = 1.65, 8.60Hz, 1H), 8.10 (t, J=1.92 Hz, 1H), 7.73−7.99 (m, 2H), 7.45 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.07−7.31 (m, 1H), 6.95 (s, 2H); MS: (ESI
+ m/z 348.8, ESI
− m/z 346.8); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.52。
以下の各々(10B〜10F)は、別途示されない限り、10Aについて記載した方法で調製した。
【0178】
10B、N−(3−クロロフェニル)−6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−172
9Aの代わりに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン9Bを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.022g、収率20%、純度97%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 11.81 (br. s., 1H), 10.06 (br. s., 1H), 8.86 (s, 1H), 8.75 (d, J=1.83 Hz, 1H), 8.56 (br. s., 1H), 8.42 (d, J =2.01 Hz, 1H), 8.22 (d, J=8.05 Hz, 1H), 8.05 (br. s., 1H), 7.68−7.93 (m, 2H), 7.56 (d, J=3.29 Hz, 1H), 7.40 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.12 (d, J=7.14 Hz, 1H), 6.56 (d, J=5.51 Hz, 1H); MS: (ESI
+ m/z 371.8, ESI
− m/z 369.8); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.54。
【0179】
10C、1−(4−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)−3−メチルウレア、MOL−173
9Aの代わりに1−メチル−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ウレア9Cを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.037g、収率28%、純度96%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 9.96 (s, 1H), 8.77 (d, J=1.83 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.14−8.41 (m, 1H), 8.01−8.14 (m, 1H), 7.69−7.96 (m, 2H), 7.59 (d, J=8.60 Hz, 1H), 7.45 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.06−7.31 (m, 1H), 6.07 (d, J=4.57 Hz, 1H), 3.33 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 403.8, ESI
− m/z 401.8); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.54。
【0180】
10D、N−(3−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)メタンスルホンアミド、MOL−174
9Aの代わりにN−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミドウレア9Dを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.049g、収率39%、純度96%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.04 (s, 1H), 9.91 (s, 1H), 8.81 (d, J=1.83 Hz, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.02−8.22 (m, 2H), 7.75−8.01 (m, 2H), 7.59−7.67 (m, 1H), 7.50−7.59 (m, 1H), 7.45 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.31 (d, J=8.60 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=1.74, 7.78 Hz, 1H) 3.07 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 425.8, ESI
− m/z 423.7); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.62。
【0181】
10E、6−(3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン、MOL−175
9Aの代わりに(3−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)ボロン酸9Eを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.049g、収率21%、純度98%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.10 (br. s., 1H), 8.94 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.29 (d, J=8.78 Hz, 1H), 8.03−8.19 (m, 2H), 7.96 (d, J=8.60 Hz, 1H), 7.64−7.92 (m, 2H), 7.46 (t, J=8.05 Hz, 1H), 7.22 (dd, J=1.30, 7.90 Hz, 1H); MS: (ESI
+ m/z 400.0, ESI
− m/z 398.1); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.56。
【0182】
10F、N−(3−クロロフェニル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−176
9Aの代わりに(1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸9Fを使用して表題化合物を白色固体として得た(0.010g、収率9%、純度98%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 13.11 (br. s., 1H), 9.80 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.35 (br. s., 1H) 8.09−8.21 (m, 2H), 7.88 (dd, J= 1.80, 8.00 Hz, 1H), 7.80 (d, J=8.78 Hz, 1H), 7.46 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=1.80, 8.34 Hz, 1H); MS: (ESI
+ m/z 322.0, ESI
− m/z 320.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.54。
【0183】
N−(3−クロロフェニル)−6−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−177
攪拌棒を備えた2mLのマイクロ波反応バイアル中、6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(0.133g、0.36mmol)及び1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−ボロン酸ピナコールエステル(0.133g、0.54mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)からなる溶液に2MのK
2CO
3(0.72mL、1.44mmol)を添加した。この混合物を脱気した(真空/窒素、3回)後にSiliCat DPP−Pd(0.10g、0.26mmol/g充填)を添加し、その後、Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて140℃で20分間3回加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、使い捨てピペットでこの水層を除去し、残りの有機相をフリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を室温のメタノールですすぎ、この濾液を確保した。その後、濾過した固体を熱メタノールで十分に洗浄し、この濾液を減圧下で濃縮して表題化合物を淡黄色固体として得た(43mg、32%、純度94.9%)。TLC R
f 0.10 (溶媒系: 7:3 v/v酢酸エチル−ヘプタン); MS (ES−API+) m/z 373.0 (M+1), 375.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 371.0 (M−1), 373.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 9.01 (d, J=1.28 Hz, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.18−8.25 (m, 2H), 8.01 (s, 1H), 7.80 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.75 (br d, J=8.23 Hz, 1H), 7.37 (t, J=7.96 Hz, 1H), 7.09 (br d, J=7.87 Hz, 1H)。
【0184】
11A、6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン、MOL−181
攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアル中に、6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(3A、0.150g、0.425mmol)の無水エタノール(4mL)からなる溶液を入れた。次に、(2−アミノピリミジン−5−イル)ボロン酸(9A、0.62g、0.447mmol)に続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.085g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.62mL、0.85mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をして、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で15分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%メタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(11A、MOL−181、75mg、収率48%、純度95%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 9.91 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 8.69−8.78 (m, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.04−8.29 (m, 1H), 7.78−7.92 (m, 1H), 7.49 (t, J=9.06 Hz, 1H), 6.96 (s, 2H); MS: (ESI
+ m/z 367.0, ESI
− m/z 365.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.58。
【0185】
以下の各々(11B〜11F)は、別途示されない限り、11Aについて記載した方法で調製した。
【0186】
11B、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−182
9Aの代わりに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン9Bを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.067g、収率41%、純度98%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 11.84 (br. s., 1H), 10.01 (s, 1H), 8.83−8.99 (m, 1H), 8.78 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.44 (d, J =2.01 Hz, 1H), 8.17−8.37 (m, 2H), 7.83−7.95 (m, 1H), 7.57 (t, J=2.93 Hz, 1H), 7.49 (t, J=9.15 Hz, 1H), 6.41−6.67 (m, 1H); MS: (ESI
+ m/z 390.1, ESI
− m/z 388.1); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.63。
【0187】
11C、1−(4−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)−3−メチルウレア、MOL−183
9Aの代わりに1−メチル−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ウレア9Cを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.022g、収率13%、純度100%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 9.98 (s, 1H), 8.75 (d, J=1.40 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.06−8.27 (m, 1H), 7.70−7.91 (m, 2H), 7.59 (d, J=8.60 Hz, 1H), 7.49 (t, J=9.06 Hz, 1H), 6.08 (d, J=4.76 Hz, 1H), 3.33 (s, 3H), 2.67 (d, J=4.57 Hz, 2H); MS: (ESI
+ m/z 422.1, ESI
− m/z 420.1); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.58。
【0188】
11D、N−(3−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)メタンスルホンアミド、MOL−184
9Aの代わりにN−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミドウレア9Dを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.056g、収率30%、純度96%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.06 (s, 1H), 9.91 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.19 (dd, J=2.47, 6.86 Hz, 1H), 8.11 (dd, J=1.37, 8.69 Hz, 1H), 7.72−7.99 (m, 2H), 7.41−7.65 (m, 3H), 7.30 (d, J=7.87 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 443.1, ESI
− m/z 441.1); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.66。
【0189】
11E、6−(3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン、MOL−185
9Aの代わりに(3−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)ボロン酸9Eを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.007g、収率4%、純度83%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.24 (br. s., 1H), 9.03 (s, 1H), 8.66 (m, 2H), 8.28 (m, 2H), 8.10 (d, J=7.32 Hz, 1H), 7.81−8.03 (m, 2H), 7.68 (t, J=7.32Hz, 1H), 7.48 (t, J=9.00 Hz, 1H); MS: (ESI
+ m/z 418.0, ESI
− m/z 416.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.22。
【0190】
11F、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−186
9Aの代わりに(1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸9Fを使用して表題化合物を白色固体として得た(0.022g、収率15%、純度97%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 13.11 (br. s., 1H), 9.80 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.35 (br. s., 1H) 8.02−8.28 (m, 2H), 7.80−7.92 (m, 1H), 7.79 (d, J=8.78 Hz, 1H), 7.49 (t, J=9.14 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=1.80, 8.34 Hz, 1H); MS: (ESI
+ m/z 340.0, ESI
− m/z 338.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.54。
【0191】
3−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド、MOL−214
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン−HCl(100mg、0.26mmol)、(3−(N−シクロプロピルスルファモイル)フェニル)ボロン酸(94mg、0.39mmol)、及び1.4MのK
2CO
3(1.1mL)からなる混合物を含む3mLの1,4−ジオキサンを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(50mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で12分間加熱した。この反応混合物に、追加の2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(40mg、0.16mmol)及びSiliCat DPP−Pd(30mg)を添加した。この反応混合物を再度120℃で15分間加熱し、冷却した。この水相を除去し、残りの有機相を、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をメタノールで洗浄した。この濾液を減圧下で濃縮した。この白色固体残渣を、乾燥充填法を用いて40gのシリカカラムに加え、4:6酢酸エチル−ヘプタン〜100%酢酸エチルの勾配で溶出し、20mg(16%、純度96%)の表題化合物を淡黄色固体として得た。MS (ES−API+) m/z 469.0 (M+1), 471.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.13 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.14−8.27 (m, 4H), 8.01 (d, J=2.65 Hz, 1H), 7.95 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.87−7.92 (m, 1H), 7.79−7.87 (m, 2H), 7.49 (t, J=9.06 Hz, 1H), 2.17 (dt,J=3.34, 6.75 Hz, 1H), 0.37−0.54 (m, 4H)。
【0192】
13 N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−151
6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(3A、275mg、0.78mmol)及び(6−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸(9G、119mg、0.78mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)及び水(1.4mL)の溶液を脱気した。この溶液に炭酸セシウム(1.0g、3.1mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(44mg)を添加した。この反応混合物をN
2下にて80℃で2時間加熱した。この反応混合物をトルエンで希釈し、揮発性物質を真空下で除去し、この原料をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより3/7〜6/4の酢酸エチル/ヘプタン勾配で溶出して精製して、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(13、MOL−151,40mg、13%、HPLCによる純度95%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 9.93 (s, 1H), 8.77 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.69 (d, J=2.6 Hz, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.1−8.24 (m, 3H), 7.78−7.92 (m, 2H), 7.46 (t, J=9.15 Hz, 1H), 7.00 (d, J=8.8 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 381.1, ESI
− m/z 379.1)。
【0193】
12A、6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(5−クロロピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−191
6−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(3C、0.150g、0.447mmol)の無水エタノール(4mL)からなる溶液を、攪拌棒を備えた5mLのマイクロ波反応バイアルに入れた。次に、(2−アミノピリミジン−5−イル)ボロン酸(9A、0.65g、0.469mmol)、続いてSiliCat DPP−Pd(5mol%、0.26mmol/g充填、0.090g)及び10%炭酸カリウム水溶液(2当量、0.65mL、0.89mmol)を添加した。この反応混合物をN
2雰囲気下に置き、蓋をし、その後Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で15分間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、その後フリット漏斗で濾過してSiliCat DPP−Pdを集めた。濾過した固体を過剰のエタノールですすぎ、この濾液を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。4〜100%の酢酸エチルを含むヘプタンの勾配に続いて0〜10%のメタノールを含むジクロロメタンの勾配を用いたBiotage Isoleraフラッシュクロマトグラフィーによるこの粗生成物の精製により、6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(5−クロロピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(12A、MOL−191、44mg、収率28%、純度95%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.06 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.62 (br. s., 1H), 8.39 (d, J=1.50 Hz, 1H), 8.23 (d, J=8.23 Hz 1H), 7. 89(d, J=8.60 Hz, 1H), 6.97 (s, 2H); MS: (ESI
+ m/z 350.0, ESI
− m/z 348.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.40。
【0194】
以下の各々(12B〜12F)は、別途示されない限り、12Aについて記載した方法で調製した。
【0195】
12B、N−(5−クロロピリジン−3−イル)−6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−192
9Aの代わりに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン9Bを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.052g、収率31%、純度98%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 11.84 (br. s., 1H), 10.16 (s, 1H), 9.03 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.89 (m, 1H), 8.78 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.63 (t, J =2.01 Hz, 1H), 8.44 (d, J =2.01 Hz, 1H), 8.14−8.41 (m, 2H), 7.93 (d, J =8.60 Hz, 1H), 7.57 (t, J=2.93 Hz, 1H), 6.57 (dd, J=1.83, 3.48 Hz, 1H); MS: (ESI
+ m/z 373.1, ESI
− m/z 371.1); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.50。
【0196】
12C、1−(4−(4−((5−クロロピリジン−3−イル)アミノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)−3−メチルウレア、MOL−193
9Aの代わりに1−メチル−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ウレア9Cを使用して表題化合物を白色固体として得た(0.016g、収率9%、純度98%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.14 (br. s., 1H), 9.02 (br. s., 1H), 8.65−8.88 (m, 2H), 8.62 (br. s., 1H), 8.38 (br. s., 1H), 8.21 (d, J=8.78 Hz, 1H), 7.88 (d, J=8.42 Hz, 1H), 7.79(d, J=8.42 Hz, 1H), 7.59 (d, J=8.42 Hz, 1H), 6.08 (d, J=4.76 Hz, 1H), 3.33 (s, 3H), 2.67 (d, J=4.21 Hz, 2H); MS: (ESI
+ m/z 405.1, ESI
− m/z 403.1); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.49。
【0197】
12D、N−(3−(4−((5−クロロピリジン−3−イル)アミノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)メタンスルホンアミド、MOL−194
9Aの代わりにN−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミドウレア9Dを使用して表題化合物を白色固体として得た(0.049g、収率26%、純度97%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.23 (s, 1H), 9.93 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.61 (br. s., 1H), 8.39 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.14 (dd, J=1.37, 8.69 Hz, 1H), 7.95 (d, J=8.78 Hz, 1H), 7.43−7.65 (m, 2H), 7.32 (d, J=7.87 Hz, 1H), 3.08 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 426.0, ESI
− m/z 424.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.51。
【0198】
12E、6−(3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−N−(5−クロロピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−195
9Aの代わりに(3−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)ボロン酸9Eを使用して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(0.030g、収率17%、純度95%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 10.28 (s, 1H), 9.01 (d, J=1.83 Hz, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.61 (t, J=1.83 Hz, 2H), 8.54 (s, 1H), 8.40 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.32 (dd, J=1.46, 8.78 Hz, 1H), 8.10 (dd, J=8.05, 13.91 Hz, 2H), 7.99 (t, J=8.60Hz, 1H), 7.81 (t, J=7.78 Hz, 1H); MS: (ESI
+ m/z 401.0, ESI
− m/z 399.1); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.08。
【0199】
12F、N−(5−クロロピリジン−3−イル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)キナゾリン−4−アミン、MOL−196
9Aの代わりに(1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸9Fを使用して表題化合物を白色固体として得た(0.010g、収率7%、純度99%)。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 13.12 (br. s., 1H), 9.98 (s, 1H), 9.01 (br. s., 1H), 8.60−8.72 (m, 3H), 8.38 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.18 (d, J=8.42 Hz, 2H), 7.83 (d, J=8.23 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H); MS: (ESI
+ m/z 323.0, ESI
− m/z 321.0); TLC: (90:10:0.5, DCM:MeOH:NH
4OH) R
f = 0.37。
【0200】
実施例7.
本実施例は、EMDキナゾリン実験(EMD−151の合成)を示す。
【0202】
反応条件:(i)ジオキサン、Cs
2CO
3、PdCl
2(dppf)、80℃、2時間
13 N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン、EMD−151
6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(3A、275mg、0.78mmol)及び(6−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸(9G、119mg、0.78mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)及び水(1.4mL)の溶液を脱気した。この溶液に炭酸セシウム(1.0g、3.1mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(44mg)を添加した。この反応混合物をN
2下にて80℃で2時間加熱した。この反応混合物をトルエンで希釈し、揮発性物質を真空下で除去し、この原料をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより3/7〜6/4の酢酸エチル/ヘプタン勾配で溶出して精製し、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(13、EMD−151、40mg、13%、HPLCによる純度95%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 9.93 (s, 1H), 8.77 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.69 (d, J=2.6 Hz, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.1−8.24 (m, 3H), 7.78−7.92 (m, 2H), 7.46 (t, J=9.15 Hz, 1H), 7.00 (d, J=8.8 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 381.1, ESI
− m/z 379.1)。
【0203】
実施例8.
本実施例は、本発明のさらなるキナゾリン系化合物の合成を記載する。
【0205】
反応条件:(i)SiliaCatDpp−Pd 5mol%、10%K
2CO
3、EtOH、100℃、12〜30分、uW、(ii)ピリジン、室温、一夜
3A− 6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン
3B− 6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン
9H− 2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン
9I− 2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン
9J− 2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン
10H− 6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン
10I− 6−(5−アミノ−6−メトキシピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン
11H− 6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン
11J− 6−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(3B)、MOL−200
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(10.0g、26.9mmol)及び2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン(9H)(6.8g、26.9mmol)の1,4−ジオキサン(250mL)からなる溶液に、1.4MのK
2CO
3(58mL、81mmol)を添加した。この混合物を脱気した(真空/窒素、3回)後、SiliCat DPP−Pd(3.5g、0.26mmol/g充填)を添加し、その後、95℃で攪拌しながら一夜加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル、メタノール、及びジクロロメタンで希釈した。この混合物を水で2回洗浄し、その後ブラインで洗浄した。この有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この残渣を、酢酸エチル50mL、ジクロロメタン40mL、メタノール10mL、水酸化アンモニウム0.25mLの混合溶媒下で1時間粉砕して濾過した。この固体を酢酸エチルで洗浄し、高真空中で乾燥させて表題化合物を得た(5.92g、57%)。この濾液を2:35:63のメタノール−酢酸エチル−ジクロロメタンで溶出するシリカカラムに加え、別のロットの表題化合物を白色固体として得た(0.2g、純度100%)。TLC R
f 0.16 (溶媒系: 65:35 v/v 酢酸エチル−ヘプタン); MS (ES−API+) m/z 382.1 (M+1), 384.1 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 380.0 (M−1), 382.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.00 (s, 1H), 8.82 (d, J=1.74 Hz, 1H),8.67 (s, 1H), 8.05−8.15 (m, 3H), 7.89 (d, J=8.60 Hz, 1H), 7.82−7.87 (m, 1H), 7.51 (d, J=2.20 Hz, 1H), 7.43 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.15−7.22 (m, 1H), 5.74 (s, 2H)。
【0206】
N−(2−クロロ−5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−201
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(1.99g、5.2mmol)のピリジン(25mL)からなる混合物に、メタンスルホニルクロリド(0.35g、3.0mmol)、続いて3時間後にさらなる追加のメタンスルホニルクロリド(0.35g、3.0mmol)、及び30分後にさらに(0.46mg、4.0mmol)を添加した。この反応混合物を室温で一夜攪拌した。この氷冷反応混合物に、2NのNaOH(5mL、10mmol)を添加し、室温まで加温し、3時間後に0℃でさらに添加(5mL、10mmol)した。この混合物を室温まで加温しながら1時間攪拌し、1NのHCl(3mL、3mmol)及びブラインを添加した。有機物質を酢酸エチル−メタノール(8:2)で2回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この残渣をトルエンに懸濁し、濃縮し、続いて酢酸エチルに懸濁して濃縮し、ほぼ白色の固体を得た。この固体を20mL/30mLのメタノール/酢酸エチル下で一夜粉砕し、濾過して表題化合物をオフホワイトの固体として得た(1.55g、65%、純度99.6%)。MS (ES−API+) m/z 460.0 (M+1), 462.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 457.9 (M−1), 459.9 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.04 (s, 1H), 9.93 (br s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.14−8.23 (m, 2H), 8.09 (t, J=1.92 Hz, 1H), 7.91 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.83 (dd, J=1.01, 8.33 Hz, 1H), 7.43 (t, J=8.10 Hz, 1H), 7.19 (d, J=8.14 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H)。
【0207】
N−(2−クロロ−5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド、MOL−201B
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(255mg、0.67mmol)のピリジン(1.2mL)からなる混合物に、メタンスルホニルクロリド(458mL、4.0mmol)を少量ずつ添加した。この反応混合物を室温で5時間攪拌し、その後3℃で一夜保存した。この結晶性物質を濾過し、2mLのメタノールで洗浄し、5mLのメタノール下で3時間粉砕した。この固体を濾過し、高真空中で乾燥させて表題化合物を得た(125mg、23%、純度88%)。MS (ES−API+) m/z 538 (M+1), 541 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 535.9 (M−1), 537.9 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 11.47 (br s, 1H), 9.57 (s, 1H), 9.20 (d, J=2.29 Hz, 1H), 8.97 (d, J=2.29 Hz, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.52 (dd, J=1.60, 8.74 Hz, 1H), 8.14 (t, J=1.88 Hz, 1H), 8.02 (d, J=8.78 Hz, 1H), 7.93 (d, J=7.64 Hz, 1H), 7.49 (t, J=8.10 Hz, 1H), 7.30 (d, J=7.57 Hz, 1H), 3.76 (s, 6H)。
【0208】
6−(5−アミノ−6−メトキシピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(10I)、MOL202A
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン−HCl(800mg、2.15mmol)、2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン(550mg、2.20mmol)、及び1.4MのK
2CO
3(6.1mL)の10mLの1,4−ジオキサンからなる混合物を脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(250mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で8分間加熱した。この反応混合物を冷却し、水相を除去し、残りの有機相を、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をメタノールで洗浄した。この反応手順を9回繰り返した。合わせた濾液を減圧下で濃縮した。この残渣を、酢酸エチル、メタノール、ジクロロメタン、及びヘプタンの混合物下で一夜粉砕した。この懸濁液を濾過し、高真空下で乾燥させた後、2.46gの表題化合物を灰褐色の固体として得た。この濾液を120gのシリカカラムに加え、それを1:1酢酸エチル−ヘプタン〜100%酢酸エチルの勾配で溶出し、1.20gの表題化合物を暗黄色固体として得た。総量:3.66g(45%)。MS (ES−API+) m/z 378.1 (M+1), 380.1 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 9.97 (s, 1H), 8.74 (d, J=1.55 Hz, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.10 (t, J=1.92 Hz, 1H), 8.05 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.81−7.90 (m, 3H), 7.42 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.30 (d, J=2.20 Hz, 1H), 7.17 (d, J=7.67 Hz, 1H), 5.13 (s, 2H), 3.92 (s, 3H)。
【0209】
N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−202
6−(5−アミノ−6−メトキシピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(300mg、0.79mmol)のピリジン(2mL)からなる混合物に、メタンスルホニルクロリド(121mg、1.06mmol)を添加した。この反応混合物を室温で2.75時間攪拌した。この反応混合物を濾過し、この固体を酢酸エチルで洗浄し、2−プロパノール下で3時間粉砕した。この混合物を濾過し、高真空下で乾燥させ、表題化合物(267mg、74%)を淡オフホワイトの固体として得た。TLC R
f 0.25 (溶媒系: 1:1 v/v 酢酸エチル−ヘプタン); MS (ES−API+) m/z 456 (M+1), 458 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 453.9 (M−1), 456.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 12.35 (br s, 1H), 9.62 (br s, 1H), 9.40 (s,1H), 8.89 (s, 1H), 8.72 (d, J=2.29 Hz, 1H), 8.39 (br d, J=8.87 Hz, 1H), 8.17 (d, J=2.10 Hz, 1H), 8.12 (d, J=8.60 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.86 (br d, J=8.33 Hz, 1H), 7.48 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.34 (br d, J=8.42 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.17 (s, 3H)。
【0210】
N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド、MOL−202B
N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(150mg、0.33mmol)のピリジン(0.5mL)からなる混合物に、メタンスルホニルクロリド(227mg、1.98mmol)を添加した。この反応混合物を室温で2時間、その後40℃で4時間攪拌した。この反応混合物を0℃で一夜保存し、ジクロロメタン1mL及びモルホリン3滴で希釈し(モルホリンの添加で均質溶液が得られた)、精製用の25gのシリカゲルカラムに直接加えた。このカラムを4:6〜8:2v/vの酢酸エチル−ヘプタンの勾配で溶出し、表題化合物(18mg、10%)を淡褐色固体として単離した。TLC R
f 0.36 (溶媒系: 1:1 v/v 酢酸エチル−ヘプタン); MS (ES−API+) m/z 534 (M+1), 536 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 532 (M−1),534 (Cl同位体)。
【0211】
N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)シクロプロパンスルホンアミド、MOL−204
6−(5−アミノ−6−メトキシピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(200mg、0.53mmol)のピリジン(0.8mL)からなる混合物に、シクロプロパンスルホニルクロリド(278mg、1.98mmol)を均等に2回に分けて1時間空けて添加した。この反応混合物を室温でさらに2.25時間攪拌した。この反応混合物に、メタノール(185mg、5.3mmol)の1mLジクロロメタン溶液及びモルホリン3滴を添加し(モルホリンの添加で均質溶液が得られた)、この混合物を精製用の40gのシリカゲルカラムに直接加えた。このカラムを0:100〜10:90v/vのメタノール−酢酸エチルの勾配で溶出し、表題化合物(45mg、18%)を固体として単離した。TLC R
f 0.25 (溶媒系: 1:1 v/v 酢酸エチル−ヘプタン); MS (ES−API+) m/z 482 (M+1), 484 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 480 (M−1), 482 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 9.97 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.53 (d, J=2.10 Hz, 1H), 8.17 (dd, J=1.33, 8.74 Hz, 1H), 8.05−8.11 (m, 2H), 7.88 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.80−7.86 (m, 1H), 7.43 (t, J=8.10 Hz, 1H), 7.15−7.21 (m, 1H), 3.99 (s, 3H), 2.69−2.79 (m, 1H), 1.96 (s, 1H), 0.83−0.98 (m, 4H)。
【0212】
N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−2−モルホリノエタン−1−スルホンアミド、MOL−205
2つの反応容器内:6−(5−アミノ−6−メトキシピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(300mg、0.79mmol)及びN−メチルモルホリン(239mg、2.37mmol)のジクロロメタン(20mL)懸濁液を含む2つの反応容器の各々に、2−クロロエタンスルホニルクロリド(258mg、1.58mmol)を緩徐に添加した。室温で4時間攪拌した後、2−クロロエタンスルホニルクロリド(280mg、1.7mmol)及びN−メチルモルホリン(276mg、2.7mmol)を添加した。約3時間後、両方の反応混合物にモルホリン(241mg、2.8mmol)を添加し、この反応物を室温で一夜攪拌した。この反応混合物を合わせ、酢酸エチル−ヘプタン(8:2v/v)で平衡化された120gのシリカカラムに直接充填し、この原料を溶液中に維持するのを助けとなる十分なジクロロメタンを用いた。このシリカカラムをメタノール−酢酸エチル(0:100v/v〜10:90v/v)の勾配で溶出した。適切な画分の部分濃縮で得られた沈殿物を濾過し、表題化合物をほぼ白色の固体として得た(125mg、28%)。TLC R
f 0.13 (溶媒系:酢酸エチル); MS (ES−API+) m/z 555 (M+1), 557 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 553 (M−1), 555 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 9.97 (s, 1H), 9.47 (br s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.51 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.15 (dd, J=1.46, 8.69 Hz, 1H), 8.05−8.12 (m, 2H), 7.88 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.80−7.86 (m, 1H), 7.84 (dd, J=1.88, 8.19 Hz, 1H), 7.43 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.18 (dd, J=2.01, 7.96 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.49 (t, J=4.48 Hz, 4H), 3.34−3.42 (m, 2H), 2.76 (br t, J=7.18 Hz, 2H), 2.37 (m, 4H)。
【0213】
N−(5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−4−メチルピペラジン−1−スルホンアミド、MOL−207
6−(5−アミノ−6−メトキシピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(25mg、0.07mmol)からなる混合物を含むピリジン(0.5mL)に、4−メチルピペラジン−1−スルホニルクロリド(40mg、0.20mmol)を添加した。この反応混合物を40℃で一夜攪拌し、室温まで冷却し、44日間置いた。この混合物を濾過し、メタノール2mLで洗浄し、室温で高真空下にて乾燥させ、表題化合物(13mg、34%)を固体として得た。MS (ES−API+) m/z 540.1 (M+1), 542.1 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 538.0 (M−1), 540.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6及びD
2O) δ 8.80 (s, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.53 (d, J=1.95 Hz, 1H), 8.12−8.20 (m, 1H), 8.10 (d, J=1.95 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.90 (d, J=8.99 Hz, 1H), 7.80 (br d, J=7.82 Hz, 1H), 7.43 (t, J=8.01 Hz, 1H), 7.19 (br d, J=8.21 Hz, 1H), 3.31−3.50 (m, 4H), 3.00 (br t, J=11.14 Hz, 2H), 2.75 (s, 3H), 2.67 (br t, J=12.51 Hz, 2H)。
【0214】
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(11H)、MOL−210
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン−HCl(700mg、1.80mmol)、2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン(467mg、1.80mmol)、及び1.4MのK
2CO
3(5.1mL)からなる混合物を含む15mLの1,4−ジオキサンを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(300mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で10分間加熱した。この反応混合物を冷却し、水相を除去し、残りの有機相を、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をメタノールで洗浄した。この濾液を減圧下で濃縮した。この残渣を、酢酸エチル、メタノール、ジクロロメタン、及びヘプタンの混合物に溶解し、120gのシリカカラムに加え、それを35:65〜75:25の酢酸エチル−ヘプタンの勾配で溶出し、399mg(55%)の表題化合物を固体として得た。MS (ES−API+) m/z 400.0 (M+1), 402.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 397.9 (M−1), 400.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.02 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.18 (dd, J=2.61, 6.91 Hz, 1H), 8.04−8.12 (m, 2H), 7.88 (d, J=8.69 Hz, 1H),7.80−7.86 (m, 1H), 7.50 (d, J=2.20 Hz, 1H), 7.41−7.48 (t, 1H), 5.74 (s, 2H)。
【0215】
N−(2−クロロ−5−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−211
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(300mg、0.75mmol)の3mLのピリジンからなる室温攪拌混合物に、メタンスルホニルクロリド(92mg、0.6mmol(2×))を2回に分けて4時間開けて添加した。この反応混合物をその後一夜攪拌した。この反応混合物に2NのNaOH(1.0mL、2mmol)を添加し、それを30分間攪拌した。この反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液及び1mLの1N HClで希釈した(pH=9)。この混合物を酢酸エチルで抽出した。この有機相を飽和塩化アンモニウム溶液、続いてブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。この固体残渣に対して、7:3の酢酸エチル−ヘプタン〜100%酢酸エチルの勾配で溶出する80gのシリカカラムのクロマトグラフィーを行った。適切な画分から得られた固体物質を酢酸エチル(4mL)及びメタノール(2mL)下で粉砕し、濾過し、高真空中で乾燥させ、167mg(46%、純度95%)の表題化合物を得た。MS (ES−API+) m/z 478.0 (M+1), 480.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 476.0 (M−1), 478.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.05 (br s, 1H), 9.96 (br s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.80 (d, J=2.10 Hz, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.28 (d, J=2.10 Hz, 1H),8.22−8.27 (m, 1H), 8.18 (dd, J=2.38, 6.86 Hz, 1H), 7.93 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.77−7.89 (m, 1H), 7.49 (t, J=9.06 Hz, 1H), 3.19 (s, 3H)。
【0216】
6−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(11J)、MOL−212
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン−HCl(350mg、0.90mmol)、2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(251mg、0.99mmol)、及び1.4MのK
2CO
3(2.8mL)からなる混合物を含む10mLの1,4−ジオキサンを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(150mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で12分間加熱した。この反応混合物に追加の2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(40mg、0.16mmol)及びSiliCat DPP−Pd(30mg)を添加した。この反応混合物を再度100℃で6分間加熱し、冷却した。この水相を除去し、残りの有機相を、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をメタノールで洗浄した。この濾液を減圧下で濃縮した。この残渣を、120gのシリカカラムに加え、35:65〜75:25の酢酸エチル−ヘプタンの勾配で溶出し、126mg(35%)の表題化合物を無色固体として得た。MS (ES−API+) m/z 399.0 (M+1), 401.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 397.0 (M−1), 399.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.04 (s, 1H), 8.73 (d, J=1.74 Hz, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.20 (dd, J=2.65, 6.86 Hz, 1H), 8.06 (dd, J=1.83, 8.69 Hz, 1H), 7.83−7.90 (m, 2H), 7.47 (t, J=9.10 Hz, 1H), 7.37 (d, J=8.23 Hz, 1H), 7.23 (d, J=2.20 Hz, 1H), 7.03 (dd, J=2.20, 8.23 Hz, 1H), 5.51 (s, 2H)。
【0217】
N−(2−クロロ−5−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)メタンスルホンアミド、MOL−213
6−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−アミン(126mg、0.32mmol)の1.5mLのピリジンからなる室温攪拌混合物に、メタンスルホニルクロリド(45mg、0.39mmol)を添加した。この反応混合物をその後一夜攪拌した。この反応混合物に2NのNaOH(1.0mL、2mmol)を添加し、それを10分間攪拌した。この反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液及び0.5mLの1N HClで希釈した。この混合物を酢酸エチルで抽出した。この有機相を飽和塩化アンモニウム溶液、次にブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。この固体残渣を酢酸エチル(4mL)及びメタノール(2mL)下で20時間粉砕し、濾過し、高真空中で乾燥させて83mg(54%、純度97%)の表題化合物を得た。MS (ES−API+) m/z 477.0 (M+1), 479.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 474.9 (M−1), 477.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.05 (s, 1H), 9.67 (s, 1H), 8.79 (d, J=1.56 Hz, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.12−8.19 (m, 2H), 7.84−7.92 (m, 2H), 7.81 (ddd, J=2.74, 4.30, 9.06 Hz, 1H), 7.73−7.78 (m, 1H), 7.68−7.73 (m, 1H), 7.46 (t, J=9.10 Hz, 1H), 3.10 (s, 3H)。
【0218】
6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン塩酸塩
6−ブロモ−4−クロロキナゾリン(1.0g、4.1mmol)及び3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)アニリン(1.15g、4.9mmol)からなる混合物を含む40mLの1,4−ジオキサンを80℃で一夜加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、20mLのジエチルエーテルで希釈し、濾過した。この固体を高真空中で乾燥させて1.98g(100%、純度90%)の表題化合物を得た。MS (ES−API+) m/z 441.0 (M+1) 443.0 (Cl/Br同位体), (ES−API−) m/z 439.0 (M−1) 441.0 (Cl/Br同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 11.49 (br s, 1H), 9.15 (d, J=1.92 Hz, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.61 (d, J=5.03 Hz, 1H), 8.20 (dd, J=2.01, 8.87 Hz, 1H), 7.90−7.96 (m, 2H), 7.87 (d, J=8.97 Hz, 1H), 7.59−7.69 (m, 2H), 7.41 (dd, J=4.99, 6.54 Hz, 1H), 7.34 (d, J=9.06 Hz, 1H), 5.34 (s, 2H)。
【0219】
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン
6−ブロモ−N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン−HCl(900mg、1.88mmol)、2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン(832mg、4.3mmol)、及び2.0MのK
2CO
3(4.4mL)からなる混合物を含む15mLの1,4−ジオキサンを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(450mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で20分間加熱した。この反応混合物を冷却し、水相を除去し、この混合物を、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をメタノール、次に熱メタノールで洗浄した。この濾液を減圧下で濃縮した。この残渣を、メタノール及び酢酸エチルで希釈し、減圧下で濃縮して固体を得た。この固体を20mLの酢酸エチルに懸濁した。2mLのメタノールの添加によって均質溶液が得られた。15mLのヘプタンを緩徐に添加することで固体が析出し、この懸濁液を30分間攪拌し、濾過し、乾燥させて530mgの表題化合物を薄緑/褐色固体として得た。この母液を一夜置いて沈殿物を生成させ、これを濾過して300mgの追加の淡緑色固体を得た。合計:880mg(96%、純度90%)。MS (ES−API+) m/z 489.1 (M+1), 491.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 487.0 (M−1), 489.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) 9.84−10.20 (br s, 1H), 8.79 (br s, 1H), 8.58 (br d, J=4.39 Hz, 1H), 8.50 (br s, 1H), 8.07 (br d, J=1.65 Hz, 1H), 7.95−8.04 (m, 2H), 7.82−7.90 (m, 1H), 7.78 (br d, J=8.88 Hz, 1H), 7.69 (br d, J=7.69 Hz, 1H), 7.53−7.60 (m, 2H), 7.30−7.38 (m, 1H), 7.24 (br d, J=8.78 Hz, 1H), 5.73 (s, 2H), 5.27 (s, 2H)。
【0220】
N−(2−クロロ−5−(4−((3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−215
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−N−(3−クロロ−4−(ピリジン−2−イルメトキシ)フェニル)キナゾリン−4−アミン(300mg、0.61mmol)の3.5mLのピリジンからなる室温攪拌混合物に、メタンスルホニルクロリド(140mg、2.45mmol(2×))を2時間空けて2回に分けて添加した。この反応混合物を一夜攪拌した。この反応混合物に2NのNaOH(1.5mL、3mmol)を添加した。0.5時間で2NのNaOHの追加量(0.5mL、1mmol)を添加し、攪拌をさらに0.5時間継続した。この反応物に2NのNaOH(2.0mL、4mmol)を添加し、30分後、TLCによってこの反応(加水分解)が完了したことが考えられた。この反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液及び酢酸エチルで希釈し、分液漏斗で振盪した。この混合物に、水、ブライン、メタノール、イソプロパノール(25mL)を添加し、エマルションを破壊した。この混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この残渣をトルエンに取り、濃縮した。この固体をメタノール/酢酸エチルに取り、濾過し、濾液を9:1の酢酸エチル−ヘプタン〜100%酢酸エチル−1:9メタノール−酢酸エチルで溶出する120gのシリカカラムに加え、140mg(40%、純度97%)の表題化合物を黄色固体として得た。MS (ES−API+) m/z 567.0 (M+1), 569.1 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 565.0 (M−1), 567.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 9.96 (br s, 2H), 8.88 (s, 1H), 8.81 (d, J=2.10 Hz, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.60 (br d, J=4.39 Hz, 1H), 8.29 (d, J=2.01 Hz, 1H), 8.24 (br d, J=8.78 Hz, 1H), 8.02 (d, J=2.47 Hz, 1H), 7.86−7.93 (m, 2H), 7.72 (dd, J=2.38, 8.87 Hz, 1H), 7.59 (d, J=7.87 Hz, 1H), 7.34−7.41 (m, 1H), 7.31 (d, J=9.06 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H), 3.20 (s, 3H)。
【0221】
6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン、MOL−310
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン−HCl(500mg、1.49mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン(274mg、1.24mmol)、及び2.0MのK
2CO
3(3.1mL)からなる混合物を含む15mLの1,4−ジオキサンを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(60mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、95℃で1.25時間加熱した。この反応に、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン(90mg、0.41mmol)を添加し、再度95℃で一夜加熱した。この反応混合物を冷却し、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をエタノールで洗浄した。この濾液を減圧下濃縮した。この残渣に対して、乾燥充填法を用いて40gのシリカカラムのクロマトグラフィーを行い、1:99〜15:85のメタノール−酢酸エチルの勾配で溶出し、126mg(24%、純度97.4%)の表題化合物を得た。MS (ES−API+) m/z 348.0 (M+1), 350.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 346.0 (M−1), 348.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 9.99 (s, 1H), 8.81 (d, J=1.65 Hz, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.24 (d, J=1.92 Hz, 1H), 8.05−8.14 (m, 2H), 7.99 (d, J=2.47 Hz, 1H), 7.81−7.93 (m, 2H), 7.42 (t, J=8.10 Hz, 1H), 7.29 (t, J=2.29 Hz, 1H), 7.18 (d, J=8.18 Hz, 1H), 5.48 (s, 2H)。
【0222】
6−(5−(1H−テトラゾール−1−イル)ピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン、MOL−311
6−(5−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン(100mg、0.29mmol)からなる混合物を含む2mLの酢酸に、オルトギ酸トリメチル(92mg、0.86mmol)及びアジ化ナトリウム(56mg、0.86mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で4時間加熱した。この反応物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチし、酢酸エチル抽出した。この有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、黄色固体まで減圧下で濃縮した。この固体を、4:1ジクロロメタン(dichloromethan)−酢酸エチル下で粉砕し、続いてジクロロメタン−酢酸エチル−テトラヒドロフラン下で粉砕し、濾過して40mg(34、純度91%)の表題化合物を得た。MS (ES−API+) m/z 401.1 (M+1), 403.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 399.0 (M−1), 401.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.26 (s, 1H), 10.00 (s, 1H), 9.33 (s, 1H), 9.19 (d, J=2.10 Hz, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.76−8.88 (m, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.38 (d, J=8.60 Hz, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.95 (d, J=8.60 Hz, 1H), 7.84 (br d, J=8.23 Hz, 1H), 7.44 (t, J=8.10 Hz, 1H), 7.20 (d, J=7.96 Hz, 1H)。
【0223】
5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ニコチノニトリル、MOL−312
6−ブロモ−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン−HCl(500mg、1.49mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチノニトリル(286mg、1.24mmol)、及び2MのK
2CO
3(3.1mL)からなる混合物を含む15mLの1,4−ジオキサンを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(70mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、95℃で4時間加熱した。この反応混合物を冷却し、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をエタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。トルエンをこの残渣に添加し、減圧下で濃縮した。この残渣に対して、乾燥充填法を用いて40gのシリカカラムのクロマトグラフィーを行い、25:75〜95:5の酢酸エチル−ジクロロメタンの勾配で溶出させ、続いてこの95:5の酢酸エチル−ジクロロメタン系に5%メタノール〜9%メタノールを添加して、147mg(33%)の表題化合物を淡黄色固体として得た。MS (ES−API+) m/z 358.0 (M+1), 360.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 356.0 (M−1), 358.0 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 9.95 (s, 1H), 9.41 (d, J=2.20 Hz, 1H), 9.08 (d, J=1.83 Hz, 1H), 8.94 (d, J=1.74 Hz, 1H), 8.82 (t, J=2.10 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.34 (dd, J=1.83, 8.69 Hz, 1H), 8.07 (t, J=1.97 Hz, 1H), 7.92 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.84 (dd, J=1.19, 8.23 Hz, 1H), 7.44 (t, J=8.14 Hz, 1H), 7.20 (dd, J=1.33, 7.91 Hz, 1H)。
【0224】
6−(5−(1H−テトラゾール−5−イル)ピリジン−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)キナゾリン−4−アミン、MOL−313
5−(4−((3−クロロフェニル)アミノ)キナゾリン−6−イル)ニコチノニトリル(50mg、0.14mmol)、アジ化ナトリウム(18mg、0.28mmol)、塩化アンモニウム(15mg、0.28mmol)、及び塩化リチウム(1.2mg)からなる混合物を100℃で一夜加熱した。この反応物を冷却し、トルエンを添加し、この混合物を減圧下で1mL未満まで濃縮した。この残渣に、0.5:5:95の酢酸−メタノール−ジクロロメタン混合物を添加し、この混合物を濾過した。濾液を25gのシリカカラムに加え、これを0.5:10:90〜0.5:40:60の酢酸−メタノール−ジクロロメタン勾配で溶出して34mg(60%、純度96%)の表題化合物を固体として得た。MS (ES−API+) m/z 401.0 (M+1), 403.1 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.25 (br s, 1H), 9.18 (s, 1H), 9.03 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.29 (d, J=8.69 Hz, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.92 (d, J=8.69 Hz, 1H), 7.88 (br d, J=8.42 Hz, 1H), 7.42 (t, J=8.10 Hz, 1H), 7.18 (d, J=7.96 Hz, 1H)。
【0225】
実施例9.
本実施例は、本発明のさらなるキノリン系化合物の合成手順を示す。
【0227】
反応条件:(i)2A、ジオキサン、90℃、2時間。(ii)9G、ジオキサン、Cs
2CO
3、PdCl
2(dppf)、80℃、2時間
4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)キノリン−3−カルボニトリル、MOL−150
6−ブロモ−4−クロロキノリン−3−カルボニトリル(14、200mg、0.75mmol)及び3−クロロ−4−フルオロアニリン(2A、130mg、0.90mmol)の混合物を含む4mLの1,4−ジオキサンを90℃で2時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテルで希釈し、0℃まで冷却し、フリットガラスを介して濾過した。この固体をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて6−ブロモ−4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル(15、280mg、100%)を暗黄色固体として得た。6−ブロモ−4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル(278mg、0.77mmol)及び(6−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸(9G、118mg、0.77mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)及び水(1.4mL)の溶液を脱気した。この溶液に、炭酸セシウム(1.0g、3.1mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(44mg)を添加した。この反応混合物をN
2下にて80℃で2時間加熱した。この反応混合物をトルエンで希釈し、この揮発性物質を真空下で除去し、この原料を3/7〜7/3の酢酸エチル/ヘプタンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。この黄色固体をジクロロメタン/ジエチルエーテル下で粉砕し、濾過し、乾燥させて4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)キノリン−3−カルボニトリル(16、MOL−150,44mg、14%、純度100%)を白色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 9.95 (s, 1H), 8.75 (d, J=1.9 Hz, 1H), 8.70 (d, J=1.9 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.21 (t, J=6.2 Hz, 2H), 7.99 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.64 (d, J=6.6 Hz, 1H), 7.48 (t, J=8.8 Hz, 1H), 7.3−7.4 (m, 1H), 6.99 (d, J=8.5 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H); MS: (ESI
+ m/z 405.1, ESI
− m/z 403.1)。
【0228】
6−ブロモ−4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル塩酸塩、MOL−400
6−ブロモ−4−クロロキノリン−3−カルボニトリル(440mg、1.64mmol)及び4−(ピリジン−4−イルオキシ)アニリン(291mg、1.56mmol)からなる混合物を含む3mLのエトキシエタノールを、密封容器内にて125℃で2時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、濾過して193mgの表題化合物を淡褐色固体として得た。この濾液を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。この水相を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この残渣に対して、45:55の酢酸エチル−ヘプタン〜100%酢酸エチル〜2:98メタノール−酢酸エチルの勾配で溶出する25gのシリカのクロマトグラフィーを行い、160mgの表題化合物を淡褐色固体として得た。合計:353mg(54%)。この淡褐色固体の試料を、大部分2:8のメタノール−ジクロロメタン5mLに溶解し、ジエチルエーテル15mL及びヘプタン5mLを攪拌しながら添加した。この懸濁液を一夜攪拌し、濾過した。濾液を室温で固化させ、生成した結晶性物質を濾過してほぼ白色の固体を得た(純度99.9%)。MS (ES−API+) m/z 417.0 (M+1) 419.0 (Br同位体), (ES−API−) m/z 414.9 (M−1) 417.0 (Br同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO− d6) δ 10.03 (br s, 1H), 8.78 (d, J=1.92 Hz, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.44−8.51 (m, 2H), 7.97 (dd, J=2.10, 8.87 Hz, 1H), 7.85 (d, J=8.87 Hz, 1H), 7.45 (d, J=8.69 Hz, 2H), 7.21−7.30 (m, 2H), 6.97−7.03 (m, 2H)。
【0229】
6−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル、MOL−402
6−ブロモ−4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル塩酸塩(40mg、0.096mmol)、(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)ボロン酸(19mg、0.125mmol)、及び2.0MのK
2CO
3(0.24mL)を含む2mLの1,4−ジオキサン及び1mLのエタノールからなる混合物を脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(25mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、95℃で2時間加熱した。この反応混合物を冷却し、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をエタノールで洗浄した。この濾液を減圧下で濃縮した。この残渣を1.5mLのメタノール下で粉砕し、濾過して25mg(58%、純度98.4%)の表題化合物を固体として得た。MS (ES−API+) m/z 445.2 (M+1), (ES−API−) m/z 443.2 (M−1);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.11 (br s, 1H), 8.75−8.88 (m, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.44 (d, J=5.37 Hz, 2H), 8.17 (dd, J=1.69, 8.65 Hz, 1H), 7.99 (d, J=8.60 Hz, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.76 (br d, J=7.96 Hz, 1H), 7.43−7.54 (m, 3H), 7.38 (d, J=7.50 Hz, 1H), 7.26 (d, J=8.78 Hz, 2H), 6.93−7.02 (m, 2H), 5.28 (t, J=5.67 Hz, 1H), 4.60 (d, J=5.58 Hz, 2H)。
【0230】
N−(5−(3−シアノ−4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−401
6−ブロモ−4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル塩酸塩(80mg、0.19mmol)、N−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド(74mg、0.25mmol)、及び2.0MのK
2CO
3(0.47mL)からなる混合物を含む4mLの1,4−ジオキサン及び2mLのエタノールを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(50mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、95℃で2時間加熱した。この反応混合物を冷却し、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をエタノールで洗浄した。この濾液を減圧下で濃縮した。この残渣に対して、100%酢酸エチル〜25:75のメタノール/酢酸エチルの勾配で溶出する12gのシリカカラムのクロマトグラフィーを行い、65mgの黄色固体を得た。この固体をメタノール−酢酸エチル−ジクロロメタンの混合物下で粉砕し、濾過して32mgの表題化合物を黄色固体として得た(33%、純度91%)。MS (ES−API+) m/z 509.1 (M+1), (ES−API−) m/z 507.0 (M−1);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.14 (s, 2H), 8.86 (s, 2H), 8.58 (s, 1H), 8.44−8.51 (m, 3H), 8.13−8.22 (m, 1H), 8.13−8.22 (m, 1H), 8.05 (br d, J=8.60 Hz, 1H), 8.00 (t, J=2.10 Hz, 1H), 7.49 (br d, J=8.33 Hz, 2H), 7.27 (d, J=8.69 Hz, 2H), 6.98 (d, J=5.37 Hz, 2H), 3.13 (s, 3H)。
【0231】
6−(3−ヒドロキシフェニル)−4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル、MOL−403
6−ブロモ−4−((4−(ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル塩酸塩(80mg、0.19mmol)、(3−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(34mg、0.25mmol)、及び2.0MのK
2CO
3(0.47mL)からなる混合物を含む4mLの1,4−ジオキサン及び2mLのエタノールを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(50mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、95℃で2時間加熱した。この反応混合物を冷却し、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をエタノールで洗浄した。この濾液をトルエンで希釈し、減圧下で濃縮した。この残渣に対して、8:2の酢酸エチル−ジクロロメタン〜100%酢酸エチル〜1:9のメタノール−酢酸エチルの勾配で溶出する12gのシリカカラムのクロマトグラフィーを行い、15mg(18%、純度95.9%)の表題化合物を得た。MS (ES−API+) m/z 431.1 (M+1), (ES−API−) m/z 429.1 (M−1);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.91−10.48 (br s, 1H), 9.47−9.91 (br s, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.38−8.52 (m, 3H), 8.07 (br d, J=7.96 Hz, 1H), 7.92 (br d, J=8.69 Hz, 1H), 7.41 (br d, J=8.05 Hz, 2H), 7.25−7.36 (m, 3H), 7.22 (br d, J=8.60 Hz, 2H), 6.96 (d, J=6.13 Hz, 2H), 6.82 (br d, J=7.23 Hz, 1H)。
【0232】
6−ブロモ−4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル塩酸塩
6−ブロモ−4−クロロキノリン−3−カルボニトリル(1.0g、3.7mmol)及び3−クロロ−4−フルオロアニリン(653mg、4.5mmol)からなる混合物を含む40mLの1,4−ジオキサンを80℃で一夜加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、20mLのジエチルエーテルで希釈し、濾過した。この固体を高真空中で乾燥させて1.36g(89%)の表題化合物を得た。MS (ES−API+) m/z 376.0 (M+1) 378.0 (Cl/Br同位体), (ES−API−) m/z 373.9 (M−1) 375.9 (Cl/Br同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) 9.07 (d, J=1.83 Hz, 1H), 8.99 (s, 1H),8.16 (dd, J=1.92, 8.97 Hz, 1H), 8.00 (d, J=8.88 Hz, 1H), 7.75 (dd, J=2.52, 6.63 Hz, 1H), 7.50−7.59 (m, 1H), 7.43−7.50 (m, 1H)。
【0233】
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル
6−ブロモ−4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル−HCl(1.2g、2.9mmol)、2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−アミン(1.1g、4.3mmol)、及び2.0MのK
2CO
3(5.8mL)からなる混合物を含む15mLの1,4−ジオキサンを脱気した(真空/窒素、3回)。この反応混合物にSiliCat DPP−Pd(650mg、0.26mmol/g充填)を添加した。この反応混合物を密閉し、Biotage Emrys Optimizerのマイクロ波にて100℃で20分間加熱した。この反応混合物を冷却し、ガラスフリットを介して濾過した。この固体をメタノールで、その後熱メタノールで洗浄した。この濾液を減圧下で濃縮した。この残渣をトルエンで希釈し、減圧下で濃縮し、その後酢酸エチル下で1時間粉砕した。この固体を濾過し、乾燥させて2.98gの表題化合物を固体として得た。MS (ES−API+) m/z 424.0 (M+1), 426.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 422.0 (M−1), 423.9 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) 8.52 (s, 1H), 7.88 (d, J=2.01 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.62−7.68 (m, 1H), 7.38−7.50 (m, 2H), 7.08 (t, J=9.24 Hz, 1H), 6.77 (br d, J=6.68 Hz, 1H), 6.60−6.69 (m, 1H), 5.61 (s, 2H)。
【0234】
N−(2−クロロ−5−(4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)−3−シアノキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)メタンスルホンアミド、MOL−216
6−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−((3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ)キノリン−3−カルボニトリル(1.00g、2.35mmol)の12mLのピリジンからなる室温攪拌混合物に、2つに分けたメタンスルホニルクロリド(0.54g、9.4mmol(2×))を2時間空けて2回に分けて添加した。この反応混合物を合計5時間攪拌した。この反応混合物に2NのNaOH(5.0mL、10mmol)を添加した。1.5時間で2NのNaOHの追加量(3mL、6mmol)を添加し、さらに0.5時間攪拌を継続した。この濃いオレンジ/赤色反応混合物に6NのHCl(1mL、6mmol)を滴下した。この赤/褐色反応混合物を飽和塩化ナトリウム溶液で希釈し、この混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。この固体残渣をメタノールと酢酸エチルの混合物下で粉砕し、濾過した。この母液を65:35の酢酸エチル−ヘプタン〜100%酢酸エチル〜15:85のメタノール−酢酸エチルの勾配で溶出する120gのシリカカラムに加えた。生成物を含む清浄画分を合わせ、淡黄色固体を析出させた。これを濾過し、乾燥させて30mg(2.5%)の表題化合物を得た。上記からの濾過した固体を熱メタノール−酢酸エチル(9:1、250mL)に溶解した。この溶液に、シリカ25gを添加し、この混合物を用いて、この試料を65:35の酢酸エチル−ヘプタン〜100%酢酸エチル〜1:9のメタノール−酢酸エチルの勾配で溶出する220gのシリカカラムに乾燥充填した。清浄な生成物を含むこれらの画分を減圧下で濃縮し、52mg(4.2%)の表題化合物をオフホワイトの固体として得た。MS (ES−API+) m/z 502.0 (M+1), 504.0 (Cl同位体), (ES−API−) m/z 500.0 (M−1), 501.9 (Cl同位体);
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) 10.06 (s, 1H), 9.93 (br s, 1H), 8.84 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.24 (br d, J=9.15 Hz, 1H), 8.05 (br d, J=8.51 Hz, 1H), 7.67 (br d, J=4.67 Hz, 1H), 7.45−7.54 (m, 1H), 7.42 (br s, 1H), 3.16 (s, 3H)。
【0235】
本発明を十分に説明したため、当業者には、本発明の範囲またはその任意の実施形態に影響を与えることなく、条件、処方、及び他のパラメータの広範かつ同等の範囲内で本発明を実施することができることが理解されよう。本明細書に引用される全ての特許、特許出願、及び刊行物は、参照によりそれらの全体が完全に本明細書に組み込まれる。
【0236】
文献の援用
本明細書に言及する各特許文献及び科学論文の全体の開示は、あらゆる目的のため、参照によって組み込まれる。
【0237】
同等物
本発明は、その趣旨または本質的特質から逸脱することなく他の特定の形態で具体化され得る。上記実施形態は、したがって、あらゆる点で、本明細書に記載の本発明を限定するものではなく例示的なものであると見なされる。本発明の範囲は、したがって、上記の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、また、該特許請求の範囲の同等の意味及び範囲内のすべての変更は、その中に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0238】
【
図3】ラパチニブ(PDBコード:1XKK)及びHKI−272(PDBコード:3W2Q)に対するEGFR(プロテインキナーゼのATP競合部位)のX線結晶キノロン結合様式を示す。
【
図4A】GSK2126458(PDBコード:3L08)のEGFR及びPI3KとのX線結晶結合様式、PF−04979064(PDBコード:4HVB)のPI3KとのX線結晶結合様式、ならびにラパチニブのEGFRとのX線結晶結合様式を示す。
【
図4B】PI3KでのBEZ235の結合様式を示す。
【
図4C】ラパチニブ及びGSK2126458(PDBコード:3L08)に対するキノリンの脂質対プロテインキナーゼ結合様式の比較を示す。
【
図5A】EGFRのリン酸化が、MOL−162の単回経口投与後2時間でHCT−116腫瘍(100mg/kg)において完全に抑制されることが見出されたことを示す。
【
図5B】MOL−160、MOL−161、MOL−162、及びMOL−163に対する細胞増殖の測定値を示す。
【
図5C】様々な化合物に対するHCT−116細胞の生存率を示す。
【
図5D】2時間処理したHCT−116細胞でのpAKT及びpEGFRに対するMOL−162の影響を示す。
【
図6】EGFR及びPIK3CAに対する様々な化合物のIC50を示す。
【
図7】10μMの化合物について、選択化合物のNCI−60比較パネルに対する成長%を示す。
【
図8A】
図8A、8B、8C、8D、及び8Eは、HCT−116異種移植片、A431異種移植片、COL−205異種移植片、SK−MEL5異種移植片、及びMDA−MB−468異種移植片に対するMOL−201のインビボ効力を示す。
【
図8B】
図8A、8B、8C、8D、及び8Eは、HCT−116異種移植片、A431異種移植片、COL−205異種移植片、SK−MEL5異種移植片、及びMDA−MB−468異種移植片に対するMOL−201のインビボ効力を示す。
【
図8C】
図8A、8B、8C、8D、及び8Eは、HCT−116異種移植片、A431異種移植片、COL−205異種移植片、SK−MEL5異種移植片、及びMDA−MB−468異種移植片に対するMOL−201のインビボ効力を示す。
【
図8D】
図8A、8B、8C、8D、及び8Eは、HCT−116異種移植片、A431異種移植片、COL−205異種移植片、SK−MEL5異種移植片、及びMDA−MB−468異種移植片に対するMOL−201のインビボ効力を示す。
【
図8E】
図8A、8B、8C、8D、及び8Eは、HCT−116異種移植片、A431異種移植片、COL−205異種移植片、SK−MEL5異種移植片、及びMDA−MB−468異種移植片に対するMOL−201のインビボ効力を示す。