【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、両親媒性ポリアミノ酸高分子を提供する。
【0006】
また、本発明は、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子の製造方法を提供する。
【0007】
また、本発明は、スクアレンを担持し、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を含有する水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子を含む免疫補助剤組成物を提供する。
【0008】
また、本発明は、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を含む水溶液と、スクアレンを含む溶液と、を混合するステップを含む免疫補助剤組成物の製造方法を提供する。
【0009】
また、本発明は、抗原と、スクアレンを担持し、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を含有する水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子とを含むワクチン組成物を提供する。
【0010】
また、本発明は、抗原を含む溶液と、スクアレンを担持し、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を含むエマルジョン溶液とを混合するステップを含むワクチン組成物の製造方法を提供する。
【0011】
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
【0012】
本発明は、下記化1で表される両親媒性ポリアミノ酸高分子を提供する:
【0013】
【化1】
【0014】
上記化1において、
R
1は、
【化2】
からなる群より選択された一つであり、
【0015】
R
2は、
【化3】
であり、
【0016】
x、y、zは、1より大きい整数である。
【0017】
一具体例において、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子は、
R1が
【0018】
【化4】
であり、R2が
【0019】
【化5】
である両親媒性ポリアミノ酸高分子を含むことができる。
【0020】
また、本発明は、下記化2の化合物と下記化3の化合物とを反応させて下記化1の両親媒性ポリアミノ酸高分子を製造するステップを含む両親媒性ポリアミノ酸高分子の製造方法を提供する:
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
上記化1〜化3において、
R
1は、
【化9】
からなる群より選択された一つであり、
【0025】
R
2は、
【化10】
であり、
【0026】
x、y、zは、1より大きい整数である。
【0027】
本発明において、上記化1のxとyは、1:0.1〜1:10、例えば、1:0.5〜1:5、1:0.5〜1:2、好ましくは、1:1で含まれることができる。上記範囲に化2の化合物と化3の化合物のモル量比を調整することで、前記両親媒性ポリアミノ酸の両親媒性を維持することができる。
【0028】
一具体例において、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子は、両親媒性の特性を通じて疎水性コアと親水性シェルを有する球状粒子形態のマイセル(micelle)形態で存在してもよく、中が空いている親水性コアを疎水性シェルと親水性シェルが二重で取り囲んでいるポリマーソーム(polymersome)形態で存在してもよい。
【0029】
本発明の一実施例によれば、上記化1でのxとyを1:0.1〜1:10になるように上記化2の化合物及び化3の化合物を有機溶媒に溶かした後、24時間〜60時間、例えば、48時間の間、30℃〜40℃で重合反応を進行することができる。反応が終結した混合溶液は、沈澱法を通じて高分子を分離し、十分に透析した後に凍結乾燥して分岐構造(branched structure)の両親媒性ポリアミノ酸高分子を得ることができる。
【0030】
また、本発明は、スクアレンを担持し、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を含有する水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子を含む免疫補助剤組成物を提供する。
【0031】
前記免疫補助剤組成物において、上述した両親媒性ポリアミノ酸高分子の全ての内容をそのまま適用または準用することができる。
【0032】
本発明において、前記水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子は、両親媒性ポリアミノ酸高分子内にスクアレンを担持するものであってもよい。前記スクアレン(squalene)は、抗原補強剤または免疫補助剤(免疫増強剤)の役割を行い、ワクチンの効果を増幅させるために用いられる。
【0033】
本発明において、用語「免疫補助剤(adjuvant)」は、免疫増強剤、抗原補強剤またはアジュバント(adjuvant)と呼ばれる物質を意味し、より具体的に、ワクチンに対する反応を高めて免疫システムにより多量の抗体が生成されるように補助する物質を意味する。前記スクアレンは、通常、深海鮫の肝臓から抽出されるものであってもよく、その外に多くの経路を通じて生成されたものであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0034】
一具体例において、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子内に担持されたスクアレンの含量は、0.5%(v/v)〜10%(v/v)、例えば、1%(v/v)〜8%(v/v)、3%(v/v)〜7%(v/v)、4%(v/v)〜6%(v/v)、好ましくは、5%(v/v)あってもよい。上記範囲にスクアレンの含量を調整することで、スクアレンが免疫補助剤としての機能を実行することができる。
【0035】
一具体例において、前記スクアレンと両親媒性ポリアミノ酸高分子のモル量比は、1:0.001〜1:0.999、例えば、1:0.001〜0.5、1:0.001〜1:0.005であってもよい。
【0036】
上記範囲に両親媒性ポリアミノ酸高分子とスクアレンのモル量比を調整することで、水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒径を調節することができる。
【0037】
本発明による両親媒性ポリアミノ酸高分子は、アミノ酸高分子を用いることで、生体適合性が高く免疫補助剤として使用することが適合である。
【0038】
また、前記水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子は、平均粒径が10nm〜1μm、例えば、100nm〜500nm、200nm〜400nmであってもよい。
【0039】
本発明の組成物は、従来の免疫補助剤組成物で使われた界面活性剤の代わりに両親媒性ポリアミノ酸高分子を使用するものであって、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を使用することで、一層生体適合性を有し、高い抗体力価を有する免疫補助剤組成物を提供することができる。
【0040】
上記製造方法において、両親媒性ポリアミノ酸高分子、水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子及び免疫補助剤は、上述した全ての内容をそのまま適用または準用することができる。
【0041】
また、本発明は、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を含む水溶液とスクアレンを含む溶液とを混合して、水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子を製造するステップを含む免疫補助剤組成物の製造方法を提供する。
【0042】
上記製造方法において、両親媒性ポリアミノ酸高分子、水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子、免疫補助剤及びスクアレンは、上述した全ての内容をそのまま適用または準用することができる。
【0043】
また、本発明は、抗原と、スクアレンを担持し、前記両親媒性ポリアミノ酸高分子を含有する水中油型エマルジョン状態の両親媒性高分子粒子とを含むワクチン組成物を提供する。
【0044】
一具体例において、抗原は、インフルエンザウイルス抗原または豚流行性下痢症ウイルス抗原であってもよいが、これらに制限されるものではない。前記ウイルス抗原は、免疫補助剤としてスクアレンがワクチンと共に投与される場合、免疫増強の効果を示すことができるウイルス抗原であれば、特に制限されるものではない。
【0045】
本発明のワクチン組成物は、薬学的に許容可能な担体を含むことができる。本発明で用語「薬学的に許容可能な担体」とは、生物体を刺激せず投与成分の生物学的活性及び特性を阻害しない担体または希釈剤を意味する。本発明における薬学的に許容可能な担体は、食塩水、滅菌水、リンガー液、緩衝食塩水、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセロール、エタノール及びこれら成分のうち1つの成分または1つの成分以上を混合して使用することができ、必要に応じて、抗酸化剤、緩衝液及び静菌剤など他の通常の添加剤を添加し、組職または臓器に注入するに適合な注射剤の形態に剤形化することができる。また、等張性滅菌溶液、または場合によって、滅菌水や生理食塩水を添加して注射可能な溶液になることができる乾燥製剤(特に凍結乾燥製剤)に剤形化してもよい。また、標的器官に特異的に作用するように標的器官特異的抗体またはその他リガンドを前記担体と結合させて使用することができる。
【0046】
また、好ましくは、本発明の組成物は、充填剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤及び滑沢剤などを追加で含むことができる。また、本発明の組成物は、哺乳動物に投与された後、活性成分の迅速、持続または遅延された放出を提供するように当業界に公知の方法を利用して剤形化することができる。
【0047】
本発明で用語「投与」は、適切な方法で患者に本発明の組成物を導入することを意味し、本発明の組成物の投与経路は、目的とする組職に到逹することができる限り、経口または非経口の多様な経路を通じて投与することができる。腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、経口投与、局所投与、鼻内投与、肺内投与、直腸内投与を行うことができるが、これらに制限されない。
【0048】
本明細書で「有効量」は、目的とする治療すべき特定疾患の発症または進行を遅延するか全面的に中止させるに必要な量を意味する。本発明で組成物は、薬学的有効量で投与することができる。適合な1日当たりの総使用量は、正しい医学的判断範囲内で処方医師によって決まることは当業者にとって自明である。
【0049】
本発明の目的上、特定の患者に対する具体的な治療的有効量は、達成しようとする反応の種類と程度、場合によって、他の製剤の使用有無、及び具体的組成物、患者の年齢、体重、一般健康状態、性別及び食餌、投与時間、投与経路、及び組成物の分泌率、治療期間、具体的組成物と共に用いられるか同時に用いられる薬物を含めた多様な因子と、医薬分野によく知られている類似因子によって異ならせて適用することが好ましい。
【0050】
また、本発明は、抗原を含む溶液と、スクアレンを担持する両親媒性ポリアミノ酸高分子を含むエマルジョン溶液と、を混合するステップを含むワクチン組成物の製造方法を提供する。
【0051】
前記ワクチン組成物は、抗原を含む溶液と前記エマルジョン溶液とを1:0.2〜1:5、例えば、1:1の体積比で混合して製造することができる。