(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559935
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】モニタースタンド
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20190805BHJP
A47B 21/00 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B21/00 Z
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-169155(P2014-169155)
(22)【出願日】2014年8月22日
(65)【公開番号】特開2016-43027(P2016-43027A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2017年8月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(73)【特許権者】
【識別番号】390005452
【氏名又は名称】伊藤喜オールスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092679
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 盛之助
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 昇
【審査官】
中村 百合子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−314908(JP,A)
【文献】
特開2012−100871(JP,A)
【文献】
意匠登録第1296064(JP,S)
【文献】
意匠登録第1343077(JP,S)
【文献】
特開2008−119350(JP,A)
【文献】
特開2000−333738(JP,A)
【文献】
特開2001−154605(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
机装置における天板の側端部に、液晶ディスプレイ等の薄型表示装置(以下、モニターという)を配置するためのモニタースタンドであって、該モニタースタンドは、前記天板の側端部の上方に前面側に取付けた前記モニターを位置付けることができる高さに形成した略門形のスタンドフレームと、前記モニターより下方に設置した前記スタンドフレームの内周面に当該スタンドフレームに水平に架設した横棧部材を介して張設した幕板と、前記スタンドフレーム後面に着脱式で設置されて前記スタンドフレームの後面略全域を覆うように形成したバックパネルと、前記スタンドフレームの奥行き幅より大きい奥行き幅に形成して前記スタンドフレームの下端部に取付けた平板状の安定板を備え、前記安定板は、前記スタンドフレームの奥行きの前方側に偏位させて配置され、且つ前部辺側の上面に前記机装置の脚体の下辺部材を係合するための手段を有することを特徴とするモニタースタンド。
【請求項2】
前記スタンドフレームの前面側には、前記装置の天板下面に結合される天板結合用のブラケットを設け、前記安定板の上方において前記ブラケットを前記机装置に結合するようにした請求項1に記載のモニタースタンド。
【請求項3】
前記スタンドフレームに架設した横棧部材には、着脱可能なトレー部材を取付けた請求項1又は2に記載のモニタースタンド。
【請求項4】
前記トレー部材及び/又は前記横桟部材には、余長ラインを結束するための結束ベルトを備えた請求項3に記載のモニタースタンド。
【請求項5】
前記バックパネルを前記スタンドフレームの後面に装着するため、当該バックパネルの下部をケンドン式で前記スタンドフレームに着脱できるように形成する一方、当該バックパネルの上半側は前記フレームの前面側からねじ込まれる止めネジの呼び込み作用で前記スタンドフレームに固定、離脱できるようにした請求項1〜4のいずれかに記載のモニタースタンド。
【請求項6】
前記モニターは、床から立上る電源ラインと信号ラインを、前記幕板又は前記バックパネルの下端と前記安定板の間に形成された隙間から前記バックパネルと前記幕板の間に導入し、前記モニターに接続するようにした請求項1〜5のいずれかに記載のモニタースタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は机やテーブル等の天板付き家具(以下、単に「机装置」という)における天板の側端部に、液晶ディスプレイ等の薄型表示装置(以下、モニターという)を配置するためのモニタースタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、複数人用の大型天板を備えた机装置が、オフィス等におけるチーム業務などの打合せや会議などにおいて広く使用されるようになった。
【0003】
上記の机装置は、大型天板と該天板を支持した脚体とからなるテーブル状のものであるため、キャビネットやデスク衝立てなどの付属部材は設けられていない。
【0004】
しかし、上記机装置に複数の人員が着いて行われる打合せや会議などにおいては、資料等の提示のためにモニターがあることが好ましい場合がしばしばある。
【0005】
上記のような点に鑑み、従来より机装置に後からモニターを設置することができるようにしたモニタースタンドが特許献上1,2などにより提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4510194号公報
【特許文献2】特開2012−100871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記文献1のモニタースタンドは、スタンド底板の面積を大きくして自立可能にすると共に、該底板にキャスターを設けて移動できるようにした点で汎用性の高いものであったが、移動用のキャスターを備えているため机装置と結合されないのみならず、床面からキャスターが突出して人の足に当るなど前記キャスターが邪魔になりやすく、また、地震等による転倒防止のため、底板面積をかなり大きく形成していることによりスペース効率もよくなく、さらに
、前記底板に立設されてモニターを前面に取付けるスタンドも内部を配線収納部としているために前後幅をかなり厚目に形成していることにより、見映えの面でもスマート感に欠けていた。
【0008】
一方、前記文献2のモニタースタンドは、上記文献1のモニタースタンドの問題に鑑み、移動可能性を担保する構造を採らず、机装置にモニタースタンドを直接取り付ける方式を採用したので、モニタースタンドの平面投影面積を小さくすることはできた。しかし、モニタースタンド全体が机装置と一体化して取付けられているため、これが地震による震動を受けるとモニタースタンドを一体化した机装置の耐震性(転倒しないこと)に難のあることが判った。
【0009】
そこで本発明では、机装置に結合はされるがモニタースタンド側の構成によって当該スタンドの自重を安定に支持できる構造を備えたモニタースタンドを提供することを課題として、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明モニタースタンドの構成は、
机装置における天板の側端部に、液晶ディスプレイ等の薄型表示装置(以下、モニターという)を配置するためのモニタースタンドであって、該
モニタースタンドは、前記天板の
側端部の上方に前面側に取付けた
前記モニターを位置付けることができる高さに形成した略門形のスタンドフレームと、前記モニターより下方に設置した前記
スタンドフレームの内周面に当該
スタンドフレームに水平に架設した横棧部材を介して張設した幕板と、前記
スタンドフレーム後面に着脱式で設置されて前記スタンドフレームの後面略全域を覆うように形成したバックパネルと、
前記スタンドフレームの奥行き幅より大きい奥行き幅に形成して前記スタンドフレームの下端部に取付けた平板状の安定板を備え、前記安定板は、前記スタンドフレームの奥行きの前方側に偏位させて配置され、且つ前部辺側の上面に前記机装置の脚体の下辺部材を係合するための手段の係合爪部を有することを特徴とするものである。
上記において、
前記モニターの床から立上る電源ラインと信号ラインは、前記幕板又はバックパネルの下端と安定板の間に形成された隙間から前記バックパネルと幕板の間に導入し、前記モニターに接続する。
【0011】
前記モニタースタンドにおいて、前記フレームの下端部に、当該フレームの奥行幅(前後幅)より前後幅を大きく形成した平板状の安定板を、その前部辺が前記フレームの奥行き前方側に偏位するように取付け、該安定板が前記フレームの奥行手前側(バックパネル側)に一切突出しないように設け、また、前記フレームの前面側に、机装置の天板下面に結合される天板結合用のブラケットを設けると共に前記安定板の上面
に、机装置の脚体下辺部材に係合される係合爪部を設け、前記ブラケットと爪部によ
ってモニタースタンドを机装置に結合するようにした。
【0012】
また、前記フレームに架設した横棧部材には、着脱可能なトレー部材を取付け、前記バックパネル下端部から導入した前記電源,信号の両ラインの余長部を該トレー部材に支持させるなどトレー部材の上で処理できるようにしている。このためトレー部材には、余長ラインを結束するための結束ベルトを備えるとよい。
【0013】
本発明では、上記バックパネルを、スタンドフレームの後面に当該パネルの下部をケンドン式で前記フレームに着脱できるようにする一方、このパネルの上半側は前記フレームの前面側からねじ込まれる止めネジの呼び込み作用で前記フレームに固定、離脱できるようにしたから、バックパネルの略全域に当該パネルの着脱のための手掛り切欠部やハンドル、或は、止めねじなどが存在せず、この点で本発明モニタースタンドはバックパネル側からの見映えが良好である。
【発明の効果】
【0014】
本発明モニタースタンドは、前記天板の側端部の上方に前面側に取付けたモニターを位置付けることができる高さに形成した略門形のスタンドフレームと、該フレームの下端部に取付けられた当該フレームの奥行幅(前後幅)より前後幅を大きく形成した平板状の安定板と、前記モニターより下方の前記フレームの内周面に、当該フレームに水平に架設した横棧部材を介して張設した幕板と、前記フレーム後面に着脱式で装着されて前記スタンドフレームの後面の略全域を覆うように形成したバックパネルにより形成したから、前記スタンドフレームに設けた天板結合用のブラケットと安定板に設けた係合爪部によって机装置に結合することができ、また、前記安定板を平板とし机の脚フレームと一体化したことにより得られる橇効果によって、地震時の免震効果が向上するとともに、取付けたモニターに人が当たったような場合でもスタンドフレームの振れ(揺れ)時間を短縮できるから、モニタースタンドを後付けした机装置の耐震性や転倒防止性を高いレベルに保持できる。
さらに、前記モニタースタンドの前面に取付けたモニターの電源ラインと信号ラインは、床から立上った両ラインを前記安定板とバックパネル下端の間に形成された隙間から前記フレーム内に導入してモニターに接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明モニタースタンドの一例を机装置に設備した状態を背面側から見た斜視図。
【
図2】
図1のモニタースタンドを正面側から見た斜視図。
【
図3】本発明はモニタースタンドにおいてのスタンドフレームを床に倒して安定板の取付け状態を説明するための斜視図。
【
図4】
図1、
図2のモニタースタンドの正面側の構造を説明するための斜視図。
【
図5】本発明モニタースタンドを机装置に設備するため机装置に対置した状態の俯瞰斜視図。
【
図6】
図5のモニタースタンドを机装置に設備している状態の蛙観斜視図。
【
図7】本発明モニタースタンドの下部と机装置の脚体の下辺部材との関係を説明するための側面図。
【
図8】本発明モニタースタンドのバックパネルの取付状態を説明するための斜視図。
【
図9】本発明モニタースタンドのバックパネルをスタンドフレームにケンドン式で取付けるための第一段階の側面図。
【
図10】
図9のバックパネルをスタンドフレームに取付け終えた状態の側面図。
【
図11】本発明モニタースタンドの別例を説明するための斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明モニタースタンドの実施の形態例について図を参照して説明する。
図1,
図2において、Tは複数の人員が周囲に付くことができる天板、Lは前記天板Tを支える脚体で、前記天板Tの長さ方向の左右側端部に配置され、前記天板Tと左右の脚体Lによって本発明モニタースタンドが設備される机装置DSの一例を形成している。
【0017】
図1、
図2に例示した机装置DSに設備される本発明モニタースタンドの一例は、以下に説明する構成を具備したものである。
【0018】
図3において、1は角パイプ材やチャンネル材などにより形成した略門型をなすスタンドフレームで、その大きさの目安としては、例えば高さを1500mm内外に、幅を500mm程度に形成したものであるが、スタンドフレーム1の大きさは上記数値のものに限られるものではない。
【0019】
図3のスタンドフレーム1
では、下端側に上下幅100mm前後の隙間g1が形成され、かつ、上方にフレームの高さの1/3〜1/4程度の上下幅で開口部g2が残るように、該フレーム1の内側を幕板2で塞いでいる。
また、該フレーム1は、左右支柱1a、1bの中間部の内側に複数本の横棧部材31〜33が架設されている。なお、前記フレーム1の上端部の上部梁1cの下部側の折曲げ部による補助梁11cと幕板2の下端の折曲げ部による補助梁2a
は、前記梁1cや横棧部材31〜33と同様のフレーム補強作用をすると同時に、後述するモニターMdの取付部や機器用天板12の取付部、或は、配線トレーWtの取付部として機能する。
図3において2bは幕板2において横棧部材32の上方に形成した配線口である。
【0020】
図3において、4は、スタンドフレーム1の左右の支柱1a、1bの下端部にビスbにより取付けられる安定板で、ここでは、平面から視て大略長方形状の鋼板製平板によって長辺をスタンドフレーム1の左右幅(外側寸法)と略同等に、短辺を前記フレーム1の前後幅の略3倍に形成している。スタンドフレーム1の材質や寸法も上記は一例であって、上記例以外であってもよいこと勿論である。
【0021】
前記安定板4は、その前後幅の中心から見てスタンドフレーム1の前面側(奥行き前方側)に前部辺側をオフセット進出させて配置し、安定板の後部辺側は、後述するバックパネル7の平面投影の内側に隠れる(机と反対側には安定板が一切突出しない)ように左右の隅部を斜めにカットして斜辺4aに形成すると共に、該斜辺4aに挟まれた中間部を略凹状に切り落として凹陥部4bを形成している。
該凹陥部4bは、床(フリーアクセスフロアなど)から引き出したテーブルタップなどがあっても該タップに安定板4が干渉せず、それゆえレイアウト変更の自由度が高まるなど、安定板4の凹陥部4bが床からの配線の立上げ阻
害を少なくする。安定板4の面積が凹陥部4bにより減少しても、左右側に斜辺4aを有するコーナー部が残っているから、安定性が損なわれることはない。なお、
図3は前記スタンドフレーム1を床に倒して安定板4の取付状態を示しており、GLは床の水平ラインである。
【0022】
上記スタンドフレーム1は、
図4〜
図7に示すように、右の支柱1a、1bの前面に、調整用長孔51aを備えた支柱取付部5aと天板取付部5bを有する天板結合用の左右のブラケット5、5が取付けられると共に、安定板4の上面に、机装置DSにおける脚体Lの下辺部材L1の内部構造に係止される側断面略L状の2つの係合爪部6、6をそなえている。(
図4〜
図7参照)
【0023】
前面側と背面側に上記の構成(ブラケット5と爪部6)が付与されたスタンドフレーム1は、
図8に例示するように、さらに、上部の開口部g2における補助梁11cと上位の横棧部材31の前面に、モニターMdを取付けるための縦棧状の取付装置8を取付ける。また、スタンドフレーム1は、その背面に、当該フレーム1の背面全体をカバーするバックパネル7を着脱自在に取付けるようにした。
図8において、Wbは横棧部材31や配線トレーWtに着脱可能に設けた結束バンドで、前記電源と信号のラインW1、又はW2の余長部を結束する。
図7においてW1はカメラや電子機器から出てスタンドフレーム1の内部を通り幕板2の下から天板Tの下方側に行く電源,信号のライン、W2はスタンドフレーム1に取付けたバックパネル7の下方の隙間から外に出る電源,信号のラインである(
図11も参照)。
【0024】
バックパネル7のスタンドフレーム1への着脱構造としては、バックパネル7の下端部の左右の側面に設けた略L状の溝7aと、この溝7aに対応する前記フレーム1の内側面に設けた前記溝7aに嵌まる軸ピン9とにより、当該バックパネル7の下部がケンドン式でスタンドフレーム1に着脱されるケンドン式着脱方式を採用する(
図8の拡大図参照)一方、このバックパネル7の上半側は、前記スタンドフレーム1の前面側から該バックパネル7のネジ受部11にねじ込まれ
、このパネル7を前記フレーム1に呼び込む止めネジ10により着脱するようにした(
図10参照)。
【0025】
すなわち、
図9に示すように、直立したスタンドフレーム1の下部の軸ピン9に、バックパネル7を少し後傾させた状態で該パネル下部の溝7aを、
図8の拡大図に示す要領で嵌め、しかる後、当該バックパネル7を
図10に示すように正立させ、この状態で前記フレーム1の前面側から止めネジ10を前記パネル側のネジ受部11にねじ込んで当該パネル7をスタンドフレーム1の側に呼込むことにより、バックパネル7をスタンドフレーム1に着脱自在に固定するようになっている。以上に説明したスタンドフレーム1から止めネジ10とネジ受部11までの部材によって本発明モニタースタンドの一例を形式するので、次にその使用態様について説明する。
【0026】
上述した本発明モニタースタンドは、
図1,
図2に例示したように、スタンドフレーム1の前面上部に設けた取付部材8にモニターMdを架装した状態、又は、モニター未架装の状態で前にフレーム1の前面にブラケット5を調整用長穴51aのビスbにより仮止めした状態で机装置DSの天板Tの一側面に近接させて置く。
【0027】
次いで、
図7(a)に示すように前記机装置DSの天板Tの一側部を持上げて脚体Lの下部を床面から浮かせた状態(脚体Lの下辺部材L1が係合爪部6を越えられる状態)に少し持ち上げ、この状態で前記スタンドフレーム1を前記脚体Lに当接するまで近付けてから、持上げていた前記机装置DSを下すと、
図7(b)に示すように前記爪部6が脚体Lの下辺部材L1に係合した状態になる。なお、この状態でスタンドフレーム1を
図7の右方に引いても、前記爪部6と脚体Lの下辺部材L1が係合していることによって当該フレーム1は図の右側には動かせない。
【0028】
フレームスタンド1と机装置DSの脚体Lが前記の
図7(b)の状態になったら前記フレーム1の支柱1a,1bの前面に支柱取付部5aのビスbで仮止めしていたブラケット5の天板取付部5bを天板Tの裏面に当接させてビスbにより固定する。前記天板取付部5bの固定が済んだら支柱取付部5aに仮止めしていた前記ビスbを本締めして前にフレーム1の支柱1b(1a)に前記取付部5aを固定する。これによって本発明モニタースタンドは、机装置DSの天板Tの側面に当接して結合される。
【0029】
上記のように机装置DSの天板Tの側面に設備されたバックパネル7を外したモニタースタンドは、スタンドフレーム1の前面側上部の取付装置8にモニターMdを取付ける一方(
図8参照)、床から取出した電源と信号の両ラインW1又はW2をモニタースタンド下部における幕板2の下端の隙間から、該幕板2とバックパネル7の間に引込み(
図7参照)、前記両ラインW1またはW2の先端部を前記モニターMdの背面の接続用コネクタに接続する(
図7参照)。
【0030】
電源,信号の両ラインのW1又はW2のモニターMdへの接続が終ったら両ラインW1又はW2の余長部分を束ねて配線トレーWtに収容する。その際、配線結束バンドWbで束ねた部分を結束すると余長部分をコンパクトに処理できる。
【0031】
配線が終わり、余長部分の処理が終了したら、外していたバックパネル7を、
図9,
図10に例示した態様でスタンドフレーム1の背面に、前記パネル7の下部をケンドン式で仮止めしてから上半側を前にフレーム1の背面に押当て、止めネジ10をバックパネル7のネジ受部11にねじ込んで、当該パネル7を前記フレーム1の側に引込みつつ取付けることにより、前記モニターMdを使用可能状態にする。
【0032】
上記の本発明モニタースタンドは、
図11に示すような形態をとることもある。すなわち、前記スタンドフレーム1の前面であって前記ブラケット5と配線口2bの位置より下方に、テレビ会議システム用の受信機(チューナー等)の機器を載せるための機器用天板12をブラケット12aを介して設けると共に、該フレーム1の上部梁1cにおける補助梁11cに、断面が略逆L状のブラケット13aを介してカメラ台13を設けることができる。なお、カメラ台13には図示しないが一例として撮影用カメラを設置する。また、前記機器用天板12のブラケット12aは、幕板2を通して裏側の横棧部材32又は同33を選択して取付けるようにしている。前記天板12を選択的に横棧部材32又は同33にビスbで取付けることにより、この天板12の上面と天板Tの下面の間隔を調節し、当該機器用天板12に載せる機器の厚さ(上下方向)に応じてこの天板12の高さを選択できる。
【0033】
本発明モニター用スタンドは以上の通りであるから、モニターの設置手段が設けられていない多人数用の机装置に後付けでモニターを設けるための手段として、耐震性が高く、かつ見た目も良好なモニタースタンドを提供することができる。
【符号の説明】
【0034】
DS 机装置
T 天板
L 脚体
L1 脚体の下辺部材
1 スタンドフレーム
1a,1b 支柱
1c 上部梁
11c 補助梁
2 幕板
2a 補助梁
2b 配線口
31,32,33 横棧部材
4 安定板
4a 斜辺
4b 凹陥部
5 天板結合用のブラケット
5a 支柱取付部
5b 天板取付部
6 安定板4に設けた係合爪部
7 バックパネル
7a 略L状の溝
8 モニター取付装置
9 溝7に嵌まる軸ピン
10 止めネジ
11 ネジ受部
12 機器用天板
13 カメラ台