(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6560122
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】ノズルヒーターを有する流体吐出システム
(51)【国際特許分類】
B05C 5/04 20060101AFI20190805BHJP
B05C 9/14 20060101ALI20190805BHJP
B05B 7/16 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
B05C5/04
B05C9/14
B05B7/16
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-533117(P2015-533117)
(86)(22)【出願日】2013年9月12日
(65)【公表番号】特表2015-534503(P2015-534503A)
(43)【公表日】2015年12月3日
(86)【国際出願番号】US2013059431
(87)【国際公開番号】WO2014046959
(87)【国際公開日】20140327
【審査請求日】2016年8月23日
(31)【優先権主張番号】61/702,565
(32)【優先日】2012年9月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/946,766
(32)【優先日】2013年7月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100171251
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス エイチ.レイランド
(72)【発明者】
【氏名】ラリー ダブリュ.フラット
(72)【発明者】
【氏名】ポール エム.ジェンキンス
【審査官】
横島 隆裕
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−239521(JP,A)
【文献】
特開昭61−259776(JP,A)
【文献】
特開2003−245590(JP,A)
【文献】
特開2012−137186(JP,A)
【文献】
特開2009−028727(JP,A)
【文献】
実開平05−022054(JP,U)
【文献】
特開2012−081376(JP,A)
【文献】
特開2007−245629(JP,A)
【文献】
特開2004−026284(JP,A)
【文献】
特開2010−131812(JP,A)
【文献】
特開平08−281173(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/096547(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 1/00−21/00
B05B 7/00−9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流体を供給する第1の流体供給装置と、
第2の流体を供給する第2の流体供給装置と、
前記第1の流体を第1の所定の温度に加熱する第1のヒーターと、
前記第2の流体を第2の所定の温度に加熱する第2のヒーターと、
前記第1の流体及び前記第2の流体を該流体吐出システムから吐出するノズルであって、該ノズルは、前記第1の流体と前記第2の流体とを互に密接に接触した状態で吐出し、前記第1の流体及び前記第2の流体は所定の吐出温度で吐出されるようにしたノズルと、
前記ノズルにおいて外方に面した表面に接触させて該ノズルの外部に配置され、該ノズルを直接加熱して、該ノズルを前記第1の所定の温度及び前記第2の所定の温度とは独立した第3の所定の温度に維持する、ノズルヒーターとを具備し、
前記第1の流体供給装置は前記第2の流体供給装置に接触し、かつ、前記ノズルには接触しないように配置されており、
前記第2の供給装置が前記ノズルに接触するように配置されている流体吐出システム。
【請求項2】
前記第2のヒーターは空気加熱器であり、前記第2の流体は空気である請求項1に記載の流体吐出システム。
【請求項3】
前記ノズルヒーターの温度を検知する少なくとも1つの温度センサーを備える請求項1に記載の流体吐出システム。
【請求項4】
コントローラーを備えており、前記温度センサーは該コントローラーに信号を送って、前記第3の所定の温度を制御するようになっている請求項3に記載の流体吐出システム。
【請求項5】
前記ノズルヒーターはヒーターブロックに配置され、該ヒーターブロックは前記ノズルに直接接触するか、近くに近接する請求項1に記載の流体吐出システム。
【請求項6】
前記コントローラーは、前記第3の所定の温度を概ね前記吐出温度に維持する請求項1に記載の流体吐出システム。
【請求項7】
複数のノズルを備えており、前記ノズルヒーターは該複数のノズルを前記第3の所定の温度に維持する請求項1に記載の流体吐出システム。
【請求項8】
前記ノズルヒーターは電気ヒーターである請求項1に記載の流体吐出システム。
【請求項9】
前記第1の所定の温度及び前記第2の所定の温度は、互に独立している請求項1に記載の流体吐出システム。
【請求項10】
前記ノズルヒーターは、締結具を受けて前記ノズルヒーターを前記ノズルに固定するための締結穴を備えている請求項1に記載の流体吐出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の記載は流体吐出システムに関し、特に、ノズルヒーターを有する流体吐出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
流体吐出システムが多くの産業において、例えば、接着剤又は他の熱可塑性材料を物品上に吐出するのに用いられる。それらの用途の1つが、紙おむつの製造であり、この製造において、接着剤を弾性ストランドに吐出して、このストランドをおむつ本体に固定することができる。他の用途は、接着剤を包装容器又は包装カートンに塗布して、カートンのフラップをシールすることを含む。
【0003】
これらのシステムはしばしば、満足のいく製造量を維持するように、高速で駆動される。また、高い生産量を維持するために、吐出ノズルを吐出温度に維持して、吐出材料が所望の温度にあることを確実にしなければならない。
【0004】
現在の接着剤を繊維状にする技術では、能動的に加熱された供給ブロックと、空気熱交換器との組合せを用いて、押し出される接着剤が、塗布ノズルを出る際に所望の塗布温度にあることを確実にするようになっている。ノズルの温度の維持は、接着剤塗布供給ブロックからバルブモジュールを通ってノズル組立体に伝わる熱伝導により達成される。空気熱交換器は塗布装置に組み込まれて、接着剤が塗布される際にノズルを通る過熱空気の流れにより、ノズル温度が維持されることを更に確実にする。
【0005】
しかし、塗布供給ブロックからモジュールを通ってノズルに伝わる熱伝導、及び過熱空気の使用の信頼性は、ノズルを所望の塗布温度に維持するのに不十分である。この不足分は、ノズルを通る空気量が増えるにつれて更に増大する。この結果、所望の設定温度を、華氏100度(摂氏38度)を超えて下回る温度が、ノズルの出口で観測される。
【0006】
この温度の低下により、バルブモジュール及びノズル組立体を通って流れる際に、接着剤が冷却される。接着剤の温度の低下により、熱接着剤の粘性が増し、接着剤がノズルの細い通路を通って流れることが更に困難になる。このことにより、空気がノズルを通って流れるとともに、長引いた時間の間、接着剤がバルブモジュール及びノズル内で滞留するため、接着剤が付加的な冷却時間を有する際に、ノズルを通る流れが制限され、接着剤の塗布パターンが劣化し、また、特に塗布装置の不使用期間の後に、潜在的にノズルが詰まることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、ノズルの温度、ひいては接着剤の温度を最低限度の所望の温度に維持するように構成される吐出システムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
流体吐出システムは、第1の流体を供給する第1の流体供給装置と、第2の流体を供給する第2の流体供給装置とを備える。また、本システムは、前記第1の流体を第1の所定の温度に加熱する第1のヒーターと、前記第2の流体を第2の所定の温度に加熱する第2のヒーターと、前記第1の流体及び前記第2の流体を吐出するノズルであって、該ノズルは、第1の流体と第2の流体とを互に密接に接触した状態で吐出し、前記第1の流体及び前記第2の流体は、吐出温度で吐出される、ノズルと、ノズルヒーターとを備える。前記ノズルヒーターは前記ノズルを、前記第1の所定の温度及び/又は前記第2の所定の温度とは独立した第3の温度に維持する。
【0009】
前記第2のヒーターは空気加熱器であることができ、前記第2の流体は空気とすることができる。
【0010】
少なくとも1つの温度センサーを、前記ノズルヒーターの温度を測定するように設けることができる。前記温度センサーはコントローラーに信号を送って、前記第3の所定の温度を制御することができる。例示的な一実施形態において、前記コントローラーは、前記第3の所定の温度を、前記吐出温度程度に維持する。
【0011】
前記ノズルヒーターはヒーターブロックに配置することができ、前記ヒーターブロックは、前記ノズルに直接接触又は近くに近接する。前記ノズルヒーターは、締結具を受けて、前記ノズルヒーターを前記ノズルに固定するように構成された締結穴を備えることもできる。
【0012】
前記ノズルは、複数のノズルであることができ、前記ノズルヒーターは、前記複数のノズルを前記第3の所定の温度に維持することができる。
【0013】
前記ノズルヒーターは電気ヒーターとすることができる。
【0014】
前記第1の所定の温度及び前記第2の所定の温度は互に独立するようにできる。
【0015】
本システムは、前記ノズルに直接接触するか、極端に近く近接して取り付けられる、独立制御式の、能動的に加熱される装置(ノズルヒーター)の直接取付け具を用いる。このようなシステムは、所望のノズル温度を維持して、前記接着剤を所望の吐出温度に維持することを確実にすることを補助し、したがって、ノズルを通る流れの制限、接着剤塗布パターンの劣化、及び潜在的なノズルの詰りを生じる可能性がある、接着材がバルブモジュール及び前記ノズルを通って流れる際の接着材の冷却を防止又は制限する。
【0016】
本開示の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面と併せて以下の記載から明らかとなるであろう。添付の図面において、同様の参照符号は同様の部分、部材、部品、ステップ及びプロセスを指す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】例示的な一実施形態による吐出システムの端部の斜視図である。
【
図2】例示的な一実施形態による吐出システムの下面の平面図である。
【
図3】例示的な一実施形態による吐出システムの頂面を示す斜視図である。
【
図4A】例示的な一実施形態による吐出システムの側面図である。
【
図4B】例示的な一実施形態による吐出システムの部分分解側面図である。
【
図5A】例示的な一実施形態によるノズルヒーターブロックの正面図である。
【
図5B】例示的な一実施形態によるノズルヒーターブロックの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示は種々の形態の実施形態が可能であるが、本開示は、単なる例示とみなされ、また、本開示を記載又は図示されているいかなる特定の実施形態にも限定しないことが意図されることの了解の下、1つ又は複数の実施形態が図面に示されるとともに以下で記載される。
【0019】
図を参照すると、流体吐出システムが全体として10で示されている。
図1は、吐出システム10の斜視図を示している。
図1を参照すると、吐出システム10は、ノズル12、第1の流体供給装置14、ノズルヒーター16、及び第2の流体供給装置18を備える。一実施形態では、ノズル12は複数積層プレート技術(LPT:laminated plate technology)によるノズル12である。ノズル12は、単一のノズルとして形成するか、複数のノズルを含んでもよい。さらに、ノズル12は、単一のセグメントに形成するか、複数のセグメントを含んでもよい。
【0020】
ノズル12は、第1の流体供給装置14と流体連通して取り付けられる。第1の流体供給装置14は、ポンプ(図示せず)から吐出システム10に第1の流体を供給するように構成されている。第1の流体は、第1の流体供給装置14及びノズル12を通って吐出される。第1の流体は、接着剤又は熱可塑性樹脂等とすることができる。第1のヒーター20(概略的に示す)が、第1の流体を第1の所定の温度に加熱するとともに維持する。第1のヒーター20は、第1の流体供給装置14内、又は第1の流体供給装置14に隣接して配置することができる。一実施形態では、第1の流体供給装置14は供給ブロックである。
【0021】
ノズルヒーター16は、ノズル12に接触又は近くに近接して取り付けられている。一実施形態では、ノズルヒーター16はノズル12に直接接触する。ノズルヒーター16は、直接的又は間接的に、ノズル12又は吐出システム10の他の隣接するコンポーネント、例えば第2の流体供給装置18に固定されてもよい。
【0022】
第2の流体供給装置18は、ノズル12及び第1の流体供給装置14に隣接して配置される。第2の流体供給装置18は第2の流体を吐出システム10に供給するように構成されている。第2のヒーター22(概略的に示す)が、第2の流体供給装置18内、又は第2の流体供給装置18に隣接して配置され、第2の流体を、第1の所定の温度とは独立した第2の所定の又は所望の温度に加熱することができる。第2の流体は、例えば、空気とすることができる。例示的な一実施形態では、第2の流体は、吐出温度よりも約華氏60度だけ高い温度に加熱される。第2の流体供給装置18は、加熱された第2の流体を供給して、第1の流体を流れやすくする。例示的な一実施形態では、第2の流体供給装置18は空気ヒーター組立体であり、第2のヒーター22は空気加熱器である。
【0023】
図2は、一実施形態による吐出システム10の下面の平面図である。
図2を参照すると、ノズルヒーター16は2つ以上のノズルヒーター16を含んでもよく、各ノズルヒーター16は、同様に形成するとともに、互に隣接して位置付けされてもよい。したがって、1つ又は複数のノズルヒーター16を、ノズル又はノズル12に隣接して取付け及び/又は位置付けすることができる。ノズルヒーター16は、ノズル12に接触又は近くに近接して配置されるヒーターブロック16aとして形成されるか、このヒーターブロック16a内に配置されてもよい。一実施形態では、ヒーターブロック16aは、ノズル12に直接接触する。ノズルヒーター16は、ノズル12に熱を供給して、ノズル12を第3の所望の又は所定の温度に維持するように構成されている。一実施形態では、ノズルヒーター16は、ノズル12をノズルヒーター16とほぼ同じ温度に維持する。
【0024】
図3は、一実施形態による吐出システム10の頂面の斜視図である。
図3を参照すると、各ノズルヒーター16は、その上に取り付けられる連結ブロック24と、この連結ブロック24から伸びるケーブル集成体26とを備える。連結ブロック24は、ケーブル集成体26をそれぞれのノズルヒーター16に通す機能を果たす。ケーブル集成体26は、それぞれのノズルヒーター16に電力を供給するように構成されている。
【0025】
図4A、4Bは、吐出システム10の側面図、及び吐出システム10の部分分解側面図をそれぞれ示している。
図4Aを参照すると、更なるケーブル集成体26を、それぞれの第1の流体供給装置14及び第2の流体供給装置18に作動的に接続して、これらの第1の流体供給装置14及び第2の流体供給装置18に電力を供給することができる。一実施形態では、ケーブル集成体26は、第1の流体供給装置14の第1のヒーター20と、第2の流体供給装置18の第2のヒーター22とのそれぞれに電力を供給する。
【0026】
さらに、ノズルヒーター16は1つ又は複数の加熱要素28を備えることで、ノズルヒーター16を所望の又は所定の温度に維持するようになっている。一実施形態では、加熱要素28は電気加熱要素である。電力が、ケーブル集成体26を介して加熱要素28に供給される。加熱要素28をノズルヒーター16に配置することで、ノズルヒーター16からノズル12に直接熱が印加されるようにすることができる。
【0027】
図4A、4Bを更に参照すると、吐出システム10は、抵抗温度検知器(「RTD」)又は熱電対等の温度センサー30を備えることができ、また、ノズルヒーター16、連結ブロック24、又は他の所望の位置に設置して、ノズルヒーター16が維持される温度を監視及び制御することができる。コントローラー32が温度センサー30及び加熱要素28に操作可能に接続され、ノズルヒーター16の温度を監視及び制御し、ノズルヒーター16を所望の又は所定の温度に維持する。すなわち、このコントローラーは温度センサー30から受信する情報に基づいてノズルヒーター16の温度を監視することができ、また、温度センサーから受信する情報に応答して加熱要素28を制御することで、ノズルヒーター16の温度を調整することができる。したがって、コントローラーは、ノズル12の温度及び第3の所定の温度を維持することができる。
【0028】
図5A、5Bは、連結ボックス24及びケーブル集成体26を有するノズルヒーター16の、分離している正面図及び側面図をそれぞれ示している。ノズルヒーター16は、フライス加工等により、ノズル12に設置されるか、ノズル12に接することを可能にするように構成されてもよい。さらに、ノズル12に面するノズルヒーター16の面は、ネジ、ボルト、又はピン等の締結具を受ける締結穴34を備え、
図5Aに示されるように、ノズルヒーター16をノズル12に固定することができる。したがって、一実施形態では、ノズルヒーター16は、少なくとも1つの締結具により、連結ボックス24及びケーブル集成体26と一体に形成され、次いで吐出システム10、例えばノズル12に固定することができる。ノズルヒーター16をノズル12に固定する他の適切な締結具が構想されること、及び、上述した実施形態は、ノズルヒーター16の締結穴に受けられる締結具に限定されないことが理解される。
【0029】
稼働中は、コントローラーは、ノズルヒーター16の加熱要素28に供給される電力を制御する。したがって、ノズルヒーター16の温度を所望の又は所定の温度に維持することができる。加熱要素28は、ノズルヒーター16に配置されることで、ノズル12に直接熱を印加するようになっている。ノズルヒーター16がノズル12に近接しているため、ノズル12は、ノズルヒーター16とほぼ同じ温度に維持される。電気ヒーター以外の加熱形式が、直接ノズル12を加熱するのに用いることができることが理解される。単一のノズルヒーター16が、単一のノズル12又は複数のノズル12に熱を供給することができることも理解される。他の例示的な実施形態では、複数のノズルヒーター16が、単一のノズル12、又は代替的には、複数のノズル12に熱を供給してもよい。
【0030】
吐出システム10の一実施形態では、ノズルヒーター16を吐出温度(例えば、ポリウレタン接着剤では華氏285度)程度に維持し、ノズル12を高温に維持して、接着剤が流体の状態のままであるとともに、硬化するか、別様に第1の流体の吐出の妨げとなることがないことを確実にするようになっている。他の適切な、所望の吐出温度が、当業者によって理解される。第2の流体供給装置18を出る空気の温度が、所望の接着剤又は他の流体の吐出温度に応じて変化できることも理解される。第1の流体及び第2の流体は、吐出温度で、互に密接に接触してノズル12から吐出される。
【0031】
本ノズルヒーター16は、接着剤又は他の流体の、第1の流体供給装置14のバルブモジュール及びノズル12を通って流れる際の冷却に関連する問題に対処する。そうでなければ、ノズル12を通る第1の流体又は接着剤の流れが制限される場合があり、流体又は接着剤の塗布パターンが劣化する場合があり、また、潜在的に、ノズル12が、特に吐出システム10の不使用期間の後に、詰まる場合がある。本明細書に記載される本構成は、LPTノズル12に直接接触又は近くに近接して取り付けられることで、ノズルヒーターブロック16からノズル12に熱を伝達することができ、これにより、ノズル12における直接の制御された熱を提供するようになっている、独立して制御され、能動的に加熱されるノズルヒーター16を設けることにより、これらの問題に対処する。
【0032】
本ノズルヒーター16はLPTノズル12に関連して記載され、また、いくつかの例では、接着剤の吐出に使用するように記載されているが、ノズルヒーター16は、様々なノズルのタイプにおける使用、及び、様々な流体とともに使用するのに適合させることができることが、理解及び解釈される。
【0033】
現時点で開示されている実施形態に対する様々な変形及び変更は、当業者には明らかであろうことも理解されるべきである。そのような変形及び変更は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、また、その意図する利点を減じることなく行うことができる。したがって、そのような変形及び変更は添付の特許請求の範囲によって包含されることを意図する。
【符号の説明】
【0034】
10 吐出システム
12 ノズル
14 第1の流体供給装置
16 ノズルヒーターブロック
16 本ノズルヒーター
16 ノズルヒーター
16a ヒーターブロック
18 第2の流体供給装置
20 第1のヒーター
22 第2のヒーター
24 連結ブロック
26 ケーブル集成体
28 加熱要素
30 温度センサー
32 コントローラー
34 締結穴