(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
当業者が本開示における技術的解決策をより良好な方式で理解するために、本開示の実施形態における添付図面とともに、本開示の実施形態における技術的解決策が明確かつ完全に説明される。明らかに、説明される実施形態は、本開示の実施形態の一部を表しているにすぎず、全てを表しているわけではない。いずれの創造的な努力なしに本開示の実施形態に基づいて当業者によって得られる全ての他の実施形態は、本開示の保護の範囲内にあるものとする。
【0026】
図1は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払を制御する第1の方法を示すフローチャートである。
【0027】
図1を参照して、ネットワーク支払を制御する方法は、以下の方法のブロックを含む。
【0028】
S11は、取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得する。
【0029】
S12、支払記録に基づいて取引の優先支払手段を判定する。
【0030】
本開示の実施形態では、支払記録に基づいて取引の優先支払手段を判定することは、支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得することと、支払成功率を比較することと、最大支払成功率を有する支払手段を、取引の優先支払手段として判定することと、を含んでも良い。支払記録は、サーバのデータベースに記憶されても良い。
【0031】
支払記録は、取引と関連付けられた支払情報であり、ならびに少なくともビジネスシナリオ、使用される支払手段、及び支払状態(成功または失敗)を含む。例えば、表1は、S11で取得される現在のビジネスシナリオ(001と番号付けされる)の下での支払記録の実施例を示し、支払手段A、B及びCは、支払人によってサポートされる全ての支払手段である。
【0033】
上記10の取引記録では、支払手段Aの支払成功率は20%であり、支払手段Bの支払成功率は30%であり、及び支払手段Cの支払成功率は40%である。
【0034】
表1に従って、取引の優先支払手段は、支払手段Cとなるように判定されても良い。
【0035】
上記技術的解決策から理解することができるように、本開示の実施形態は、支払手段の選択が必要とされるときに支払記録を取得し、及び支払記録に基づいて取引の優先支払手段を設定する。特に、現在のビジネスシナリオの下で支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率は、支払記録を分析することによって取得されても良く、及び最大支払成功率を有する支払手段は、取引の優先支払手段として設定される。したがって、本開示の実施形態は、支払手段の自動選択を実装することが可能であり、支払人の手動業務を削減することが可能であり、支払工程を簡易化することが可能であり、ならびに支払効率及び取引効率を改善することが可能である。加えて、最大支払成功率を有する支払手段を取引の優先支払手段として使用することは、1回の支払の成功確率を向上させて、支払手段の再選択を回避し、それによって、支払効率及び取引効率を改善し得る。
【0036】
上記技術的解決策は、取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払手段の自動選択を実装することができる。取引を完了することが可能な支払手段が1つのみ存在する場合、その支払手段は、取引の優先支払手段として直接使用される。
【0037】
説明を容易にするために、取引に対応するビジネスシナリオでサポートされる全ての支払手段は、組W1を形成すると見なされ、及び取引の支払人によってサポートされる全ての支払手段は、組W2を形成すると見なされる。本開示の実施形態では、以下の3つの条件、
第1の条件:W1における要素の数が2以上であることと、
第2の条件:W2における要素の数が2以上であることと、
第3の条件:W1とW2との間の積集合(W1∩W2)における要素の数が2以上であることと、
を使用して、取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するかの判定が行われても良い。
【0038】
それらの3つの条件が全て満たされるとき、取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するとの判定が行われても良い。上記3つの条件のうちの少なくとも1つが満たされないとき、取引を完了することが可能な支払手段が1つのみ存在するとの判定が行われても良い。
【0039】
図2は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払を制御する第2の方法を示すフローチャートである。
図2を参照して、ネットワーク支払を制御する方法は、以下の方法のブロックを含む。
【0040】
S21は、取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得する。
【0041】
S22は、支払記録に基づいて取引に対する優先支払手段を判定する。
【0042】
S23は、取引が完了すると、取引の支払記録を記憶する。
【0043】
支払記録における情報は、取引のビジネスシナリオ、受取人、支払手段、及び支払状態(支払成功または支払失敗)を含んでも良く、ならびに受取人情報などの他の関連する情報をさらに含んでも良い。
【0044】
取引の完了は、以下の取引結果
1)支払人が最大支払成功率を有する支払手段を介して支払を行い、及び支払が成功したことと、
2)支払人が最大支払成功率を有する支払手段を介して支払を行い、支払が失敗し、及び取引が取り消されたことと、
3)支払人が最大支払成功率を有する支払手段を介して支払を行い、支払が失敗し、及び手動で選択された別の支払手段を介して支払が成功したことと、
4)支払人が最大支払成功率を有する支払手段を使用せず、及び支払が成功する別の支払手段に手動で変更したことと
のうちのいずれかを含んでも良い。
【0045】
記憶された後の取引の支払記録は、後続の取引に対する分析の参照として使用されても良い。より多くの数の支払記録が記憶されると、判定された支払手段の支払成功率がより高くなる。
【0046】
図3は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払を制御する第3の方法を示すフローチャートである。
【0047】
図3を参照して、ネットワーク支払を制御する方法は、以下の方法のブロックを含む。
【0048】
S31は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録を取得し、及び第1の支払記録を取得することが失敗したことに応じて、現在のビジネスシナリオの下で全ての支払人の第2の支払記録を取得する。
【0049】
現在の取引のビジネスシナリオが「クレジットカード支払」であり、及び現在の支払人が「ユーザ」である場合、第1の支払記録における各取引は、以下の条件、その支払人が「ユーザ」であり、及びそのビジネスシナリオが「クレジットカード支払」であること、を満たす。理解することができるように、第1の支払記録における各取引の支払手段は、現在の取引を完了することが可能な支払手段に対応する。
【0050】
最初に現在のビジネスシナリオの下で取引を行う支払人に対し、条件を満たす第1の支払記録が存在しないので、第1の支払記録を取得することを試みることは失敗する。このケースでは、取引の優先支払手段は、現在のビジネスシナリオの下での他の支払人の支払記録、すなわち、第2の支払記録を参照の基準として使用して判定される。
【0051】
S32は、取得した支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得する。
【0052】
第1の支払記録が取得される場合、第1の支払記録は分析対象として使用される。第2の支払記録が取得される場合、第2の支払記録は分析対象として使用される。
【0053】
S33は、支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を現在の取引に対する優先支払手段として判定する。
【0054】
本開示のこの実施形態は、第1の支払記録を参照の基準として使用して、現在の取引に対する優先支払手段を判定し、ならびに最後に判定された支払手段が現在の取引の支払人またはビジネスシナリオによってサポートされない事象を回避することが可能であり、よって、現在の取引に対する最後に判定された支払手段が最大支払成功確率を有することを保証する。第1の支払記録が存在しないとき、取引に対する優先支払手段は、現在のビジネスシナリオの下での他の支払人の第2の支払記録を参照の基準として使用して判定される。第2の支払記録の存在を理由に、参照基準が存在しないことによって取引に対する優先支払手段を判定することができない事象が発生しない。
【0055】
図4は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払を制御する第4の方法を示すフローチャートである。
【0056】
図4を参照して、ネットワーク支払を制御する方法は、以下の方法のブロックを含む。
【0057】
S41は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録を取得し、第1の支払記録を取得することができなかったことに応じて、任意のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第3の支払記録を取得し、及び第3の支払記録を取得することができなかったことに応じて、現在のビジネスシナリオの下で全ての支払人の第2の支払記録を取得する。
【0058】
S42は、取得した支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得する。
【0059】
第1の支払記録が取得される場合、第1の支払記録は分析対象として使用される。第3の支払記録が取得される場合、第3の支払記録は分析対象として使用される。第2の支払記録が取得される場合、第2の支払記録は分析対象として使用される。
【0060】
S43は、支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を現在の取引に対する優先支払手段として判定する。
【0061】
本開示の上記実施形態では、第1の支払記録における各取引のそれぞれの支払人及びそれぞれのビジネスシナリオは、現在の取引のそれらと同一であり、それによって、第1の支払記録における各取引のそれぞれの支払手段を、現在の取引を完了することが可能な支払手段としても良い。現在の取引の優先支払手段は、第1の支払記録を参照基準として使用して判定され、それは、最後に判定された支払手段が現在の取引の支払人またはビジネスシナリオによってサポートされない事象を回避することができ、ならびに最後に判定された支払手段の支払成功確率が現在の取引において最大であることを保証する。
【0062】
最初に現在のビジネスシナリオの下で取引を行う支払人に対し、第1の支払記録が存在しないので、第1の支払記録の取得は失敗する。このケースでは、他のビジネスシナリオの下での現在の取引の支払人の支払記録(すなわち、第3の支払記録)は参照の基準として使用され、よって、最後に判定された優先支払手段が支払人に対して最も適切な支払手段であることを保証する。
【0063】
いずれの取引業務を行わない支払人に対し、第1の支払記録及び第3の支払記録は存在しない。このケースでは、取引の優先支払手段は、現在のビジネスシナリオの下での他の支払人の支払記録(すなわち、第2の支払記録)を通じて参照基準として判定されても良い。第2の支払記録が確実に存在するので、参照基準が存在しないことによって取引の優先支払手段を判定することができない事象が発生しない。
【0064】
図5は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払を制御する第5の方法のフローチャートである。
【0065】
図5を参照して、ネットワーク支払を制御する方法は、以下の方法のブロックを制御する。
【0066】
S51は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得する。
【0067】
本開示の実施形態では、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録を取得する試みが最初に行われる。考えられる実施態様で、第1の支払記録を取得する試みが失敗する場合、現在のビジネスシナリオの下での全ての支払人の第2の支払記録が直接取得されても良い。別の考えられる実施態様では、任意のビジネスシナリオの下での現在の支払人の支払完了の第3の支払記録を取得する試みが最初に行われても良く、次いで、第3の支払記録を取得する試みが失敗する場合、現在のビジネスシナリオの下での全ての支払人の第2の支払記録が取得される。
【0068】
S52は、取得した支払記録が現在のビジネスシナリオの下での現在の支払人の支払完了の第1の支払記録であるかを判定する。肯定的である場合、方法のブロックS53が実行される。そうでない場合、方法のブロックS54が実行される。
【0069】
S53は、第1の支払記録に基づいて、現在のビジネスシナリオの下で成功した支払での最新の取引において現在の支払人によって使用される支払手段を、現在の取引に対する優先支払手段として判定する。
【0070】
第1の支払記録を取得する試みが成功する場合、これは、現在の支払人が現在のビジネスシナリオの下で取引を行ったのが最初でないことを示す。したがって、支払成功率を保証するために、取引の優先支払手段は、現在の支払人の取引記録に基づいて判定される。本開示の実施形態では、現在のビジネスシナリオの下で成功した支払での最新の取引において現在の支払人によって使用される支払手段は、第1の支払記録から読み込まれ、ならびにこの支払手段は、いずれの統計及び計算業務を行うことなく、取引の優先支払手段として直接使用され、それは、単純かつ高速であり、及び取引効率を改善することが可能である。
【0071】
S54は、取得した支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得し、支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を、取引に対する優先支払手段として判定する。
【0072】
上記実施形態では、現在のビジネスシナリオの下での現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録が存在しないとき、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率が第2の支払記録または第3の支払記録に基づいて計算され、及び最大支払成功率を有する支払手段が取引に対する優先支払手段として使用される。第1の支払記録が取得される場合、現在のビジネスシナリオの下で成功した支払での最新の取引において現在の支払人によって使用される支払手段が取引に対する優先支払手段として直接使用され、よって、取引に対する優先支払手段をより迅速に判定し、取引効率を改善することを可能にする。
【0073】
図6は、本開示の実施形態に従った、第1のネットワーク支払制御装置100の構造ブロック図である。ネットワーク支払制御装置100は、サーバであっても良い。
【0074】
図6を参照して、ネットワーク支払制御装置100は、取得ユニット110及び判定ユニット120を含む。
【0075】
取得ユニット110は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得するように構成される。
【0076】
判定ユニット120は、取得した支払記録に基づいて現在の取引の優先支払手段を判定するように構成される。
【0077】
判定ユニット120は、分析ユニット121及び第1の判定サブユニット122を含む。
【0078】
分析ユニット121は、支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得するように構成される。
【0079】
第1の判定サブユニット122は、支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を、現在の取引に対する優先支払手段として判定するように構成される。
【0080】
上記技術的解決策から理解することができるように、本開示の実施形態は、支払手段の選択が必要とされるときに支払記録を取得し、及び支払記録に基づいて、現在の取引に対する優先支払手段を判定する。特に、現在のビジネスシナリオの下で支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率は、支払記録を分析することによって取得されても良く、及び最大支払成功率を有する支払手段は、取引の優先支払手段として設定される。したがって、本開示の実施形態は、支払手段の自動選択を実装することができ、支払人の手動業務を削減することができ、支払工程を簡易化することができ、ならびに支払効率及び取引効率を改善することができる。加えて、最大支払成功率を有する支払手段を取引の優先支払手段として使用することは、1回の支払の成功確率を向上させて、支払手段の再選択を回避し、それによって、支払効率及び取引効率を改善することができる。
【0081】
図7は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払制御装置200の構造ブロック図である。ネットワーク支払制御装置200は、サーバであっても良い。
【0082】
図7を参照して、ネットワーク支払制御装置200は、取得ユニット210、判定ユニット220及び記憶ユニット230を含む。
【0083】
取得ユニット210は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得するように構成される。
【0084】
判定ユニット220は、取得した支払記録に基づいて現在の取引の優先支払手段を判定するように構成される。
【0085】
記憶ユニット230は、現在の取引が完了した後に、現在の取引の支払記録を記憶するように構成される。
【0086】
記憶された後の現在の取引の支払記録は、後続の取引に対する分析の参照として使用されても良い。より多くの支払記録が記憶されると、判定された支払手段の支払成功率がより高くなる。
【0087】
図8は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払制御装置300の構造ブロック図である。ネットワーク支払制御装置300は、サーバであっても良い。
【0088】
図8を参照して、ネットワーク支払制御装置300は、取得ユニット310及び判定ユニット320を含む。
【0089】
取得ユニット310は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得するように構成される。
【0090】
判定ユニット320は、取得した支払記録に基づいて現在の取引の優先支払手段を判定するように構成される。
【0091】
取得ユニット310は、第1の取得サブユニット311及び第2の取得サブユニット312を含む。
【0092】
第1の取得サブユニット311は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録を取得するように構成される。
【0093】
第2の取得サブユニット312は、第1の支払記録を取得する試みが失敗した場合に、現在のビジネスシナリオの下で全ての支払人の第2の支払記録を取得するように構成される。
【0094】
判定ユニット320は、分析ユニット321及び第1の判定サブユニット322を含む。
【0095】
分析ユニット321は、取得ユニット310によって取得された支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得するように構成される。
【0096】
第1の判定サブユニット322は、支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を、現在の取引に対する優先支払手段として判定するように構成される。
【0097】
本開示の実施形態は、第1の支払記録を参照として使用して、現在の取引に対する優先支払手段を判定し、よって、最後に判定された支払手段が現在の取引の支払人またはビジネスシナリオによってサポートされない事象を回避し、ならびに最後に判定された支払手段が現在の取引において最大支払成功確率を有することを保証する。第1の支払記録が存在しないとき、現在の取引に対する優先支払手段は、現在のビジネスシナリオの下での他の支払人の第2の支払記録を参照として使用して判定される。第2の支払記録が確実に存在するので、参照が存在しないことによって現在の取引に対する優先支払手段を判定することができない事象が発生しない。
【0098】
図9は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払制御装置400の構造ブロック図である。ネットワーク支払制御装置400は、サーバであっても良い。
【0099】
図9を参照して、ネットワーク支払制御装置400は、取得ユニット410及び判定ユニット420を含む。
【0100】
取得ユニット410は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得するように構成される。
【0101】
判定ユニット420は、取得した支払記録に基づいて現在の取引に対する優先支払手段を判定するように構成される。
【0102】
取得ユニット410は、第1の取得サブユニット411、第3の取得サブユニット413及び第4の取得サブユニット414を含む。
【0103】
第1の取得サブユニット411は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録を取得するように構成される。
【0104】
第3の取得サブユニット413は、第1の支払記録を取得する試みが失敗した場合に、任意のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第3の支払記録を取得するように構成される。
【0105】
第4の取得サブユニット414は、第3の支払記録を取得する試みが失敗した場合に、現在のビジネスシナリオの下で全ての支払人の第2の支払記録を取得するように構成される。
【0106】
判定ユニット420は、分析ユニット421及び第1の判定サブユニット422を含む。
【0107】
分析ユニット421は、取得ユニット410によって取得された支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得するように構成される。
【0108】
第1の判定サブユニット422は、支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を、現在の取引に対する優先支払手段として判定するように構成される。
【0109】
本開示の上記実施形態では、第1の支払記録における各取引のそれぞれの支払人及びそれぞれのビジネスシナリオは、現在の取引のそれらと同一であり、それによって、第1の支払記録における各取引のそれぞれの支払手段を、現在の取引を完了することが可能な支払手段としても良い。現在の取引の優先支払手段は、第1の支払記録を参照基準として使用して判定され、それは、最後に判定された支払手段が現在の取引の支払人またはビジネスシナリオによってサポートされない事象を回避することができ、ならびに最後に判定された支払手段の支払成功確率が現在の取引において最大であることを保証する。最初に現在のビジネスシナリオの下で取引を行う支払人に対し、第1の支払記録が存在しないので、第1の支払記録を取得することは失敗する。このケースでは、他のビジネスシナリオの下での現在の取引の支払人の第3の支払記録は参照基準として使用され、よって、最後に判定された優先支払手段が支払人に対して最も適切な支払手段であることを保証する。いずれの取引業務を行わない支払人に対し、第1の支払記録及び第3の支払記録は存在しない。第2の支払記録は参照基準として使用され、及び参照基準が存在しないことによって取引の優先支払手段を判定することができない事象が発生しない。
【0110】
図10は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク支払制御装置500の構造ブロック図である。ネットワーク支払制御装置500は、サーバであっても良い。
【0111】
図10を参照して、ネットワーク支払制御装置500は、取得ユニット510及び判定ユニット520を含む。
【0112】
取得ユニット510は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得するように構成される。判定ユニット520は、取得した支払記録に基づいて現在の取引に対する優先支払手段を判定するように構成される。
【0113】
取得ユニット510は、第1の取得サブユニット511及び第5の取得サブユニット515を含む。
【0114】
第1の取得サブユニット511は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録を取得するように構成される。
【0115】
第5の取得サブユニット515は、第1の取得サブユニット511が第1の支払記録を取得することができない場合に、任意のビジネスシナリオの下で現在の支払人の支払完了と関連付けられた第3の支払記録を取得し、または現在のビジネスシナリオの下で全ての支払人の第2の支払記録を取得するように構成される。
【0116】
判定ユニット520は、分析ユニット521、第1の判定サブユニット522及び第2の判定サブユニット523を含む。
【0117】
分析ユニット521は、第5の取得サブユニット515によって取得された支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得するように構成される。
【0118】
第1の判定サブユニット522は、分析ユニット521によって取得された支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を、現在の取引に対する優先支払手段として判定するように構成される。
【0119】
第2の判定サブユニット523は、第1の取得サブユニット511によって取得された第1の支払記録に基づいて、現在のビジネスシナリオの下で成功した支払での最新の取引において現在の支払人によって使用される支払手段を、現在の取引に対する優先支払手段として判定するように構成される。
【0120】
上記実施形態では、現在のビジネスシナリオの下での現在の支払人の支払完了と関連付けられた第1の支払記録が存在しないとき、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率が第2の支払記録または第3の支払記録に基づいて計算され、及び最大支払成功率を有する支払手段が現在の取引に対する優先支払手段として使用される。第1の支払記録が取得される場合、現在のビジネスシナリオの下で成功した支払での最新の取引において現在の支払人によって使用される支払手段が現在の取引に対する優先支払手段として直接使用され、よって、取引の優先支払手段をより迅速に判定することを可能にする。
【0121】
上記実施形態における装置に対し、種々のユニットによって実行される動作の例示的な実施態様は、本明細書で詳細に説明されない方法の実施形態で詳細に説明されてきた。
【0122】
図11は、例示的な実装形態に従った、ネットワーク支払制御に対して使用されるサーバ600のブロック図である。
図11を参照して、サーバ600は、さらに1つまたは複数のプロセッサを含む処理構成要素602、及び処理構成要素602によって実行可能な命令、例えば、アプリケーションを記憶するように構成された記憶デバイス604によって表される記憶リソースを含む。記憶デバイス604に記憶されたアプリケーションは、各々が命令の組に対応する1つまたは複数のモジュールを含んでも良い。さらに、処理構成要素602は、ネットワーク支払を制御する上記方法を実行する命令を実行するように構成される。
【0123】
サーバ600はさらに、サーバ600の電力供給管理を実行するように構成された電力供給構成要素606、サーバ600をネットワークに接続するように構成された有線もしくは無線ネットワークインタフェース608、及び入力/出力(I/O)インタフェース610を含んでも良い。サーバ600は、記憶デバイス604に記憶されたオペレーティングシステム、例えば、Windows Server(商標)、Mac OS X(商標)、Unix(商標)、Linux(登録商標)、またはFreeBSD(商標)などを動作させても良い。
【0124】
本開示の実施形態はさらに、命令を含む不揮発性コンピュータ可読記憶媒体、例えば、命令を含む記憶デバイス604を提供する。命令は、上記ネットワーク支払制御方法を実装するように処理構成要素602によって実行されても良い。実施例として、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光学データ記憶デバイスなどを含んでも良い。
【0125】
不揮発性コンピュータ可読記憶媒体における命令がサーバの処理構成要素によって実行されるとき、サーバは、ネットワーク支払制御方法を実行することが可能である。方法は、現在の取引を完了することが可能な複数のタイプの支払手段が存在するときに、支払記録を取得することと、支払記録を分析して、現在のビジネスシナリオの下で現在の支払人によってサポートされる各支払手段の支払成功率を取得することと、支払成功率を比較し、及び最大支払成功率を有する支払手段を、現在の取引に対する優先支払手段として判定することと、を含む。
【0126】
図12は、
図6〜11で説明された装置100〜500及びサーバ600などの例示的な装置1200をさらに詳細に示す。実施形態では、装置1200は、1つまたは複数のプロセッサ(CPU)1202、入力/出力インタフェース1204、ネットワークインタフェース1206、及びメモリ1208を含んでも良い。
【0127】
メモリ1208は、揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/または不揮発性メモリ、例えば、リードオンリメモリ(ROM)もしくはフラッシュRAMなどのコンピュータ可読媒体の形式を含んでも良い。メモリ1208は、コンピュータ可読媒体の実施例である。
【0128】
コンピュータ可読媒体は、永続的または非永続的タイプの、着脱可能または着脱不能媒体を含んでも良く、それは、任意の方法または技術を使用して情報の記憶を達成し得る。情報は、コンピュータ可読コマンド、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータを含んでも良い。コンピュータ記憶媒体の実施例は、相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、クイックフラッシュメモリもしくは他の内部記憶技術、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学式記憶装置、磁気カセットテープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、またはコンピューティングデバイスによってアクセスされ得る情報を記憶するために使用され得る任意の他の非伝送媒体を含むが、それらに限定されない。本明細書で定義されるように、コンピュータ可読媒体は、変調データ信号及び搬送波などの一時的媒体を含まない。
【0129】
実施形態では、メモリ1208は、プログラムユニット1210及びプログラムデータ1212を含んでも良い。プログラムユニット1210は、上述した実施形態で説明された1つまたは複数のユニットを含んでも良い。例えば、プログラムユニット1210は、取得ユニット1213(第1の取得サブユニット1214、第2の取得サブユニット1215、第3の取得サブユニット1216、第4の取得サブユニット1217及び/もしくは第5の取得サブユニット1218を含んでも良い)、判定ユニット1219(分析ユニット1220、第1の判定サブユニット1221及び/もしくは第2の判定サブユニット1222を含んでも良い)、ならびに記憶ユニット1223のうちの1つまたは複数を含んでも良い。それらのユニットの詳細は、上述した実施形態で説明されており、したがって、本明細書で繰り返して説明されない。
【0130】
「first」及び「second」などの本明細書で説明された関係語は、一つのエンティティまたは操作を、実際にこれらのエンティティまたは操作の間のそのような関係または順序の任意の存在を必ずしも要求及び非自明的に示すことなく別のエンティティまたは操作と区別するためにのみ使用されることに留意するべきである。さらに、「comprise」、「include」及びそれらのいずれかの他の変形などの用語は、非排他的包含をカバーすることが意図される。一連の要素を含む処理、方法、製品もしくはデバイスは、それらの要素を含むだけでなく、明示的に示されていない他の要素も含み、またはそのような処理、方法、製品もしくはデバイスに既に存在する要素をさらに含む。さらなる制限がない条件では、フレーズ「includea/an…」によって定義される用語は、処理、方法、製品もしくはデバイスに存在するいずれかの他の類似の要素を排除しない。
【0131】
上記説明は、当業者が本開示を理解または実装することを可能にするための本開示の例示的な実施態様にすぎない。これらの実施形態になされる変更が当業者にとって自明であり、及び本明細書で定義される一般的原理は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく他の実施形態で具体化されても良い。したがって、本開示は、本明細書で説明されたこれらの実施形態に限定されないが、本明細書で開示された原理及び発明の特徴の最も広い範囲と一致する。