(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の特許文献1及び特許文献2の金属端子部材のように、バネ部とフレーム本体部の断面形状が所謂V字形状の場合、バネ部の折り返しの程度(フレーム本体部とバネ部との成す角度である折り返し角度)が低く、自由状態におけるバネ部が延びる方向(バネ部の長手方向)と軸線方向との成す角度A(Aは、90°以下)が大きくなる場合がある。角度Aが大きくなると、センサの製造過程において、検出素子によってバネ部が押されてフレーム本体部側に弾性変形した場合に、素子当接部の軸線方向に沿った移動量が大きくなる。よって、電極端子部と素子当接部との接触を確実に図るために、移動量を考慮して電極端子部を軸線方向に沿って大きく形成する必要が生じ得る。電極端子部が大きくなるとセンサ全体の製造コストが高くなる場合がある。
【0006】
また、角度Aを小さくするために、フレーム本体部の先端部を軸線方向先端側にさらに延ばしてバネ部の折り返しの程度を高くする技術も考えられる。しかしながら、この場合、金属端子部材が内燃機関の排気ガスなどの熱源により近い位置に配置されるために、熱によって金属端子部材の特性(例えばバネ弾性)が変化する等の不具合が生じ得る。またこの場合、センサ内の予め定められた電極端子部と素子当接部との接触領域に素子当接部を位置させるために、バネ部の長さをより長くする必要が生じる。バネ部の長さがより長くなると、端子接触部の電極端子部への押圧力が小さくなる恐れが生じる。押圧力が小さくなると、端子接触部と電極端子部とが電気的な接続が良好に維持できない場合がある。また、フレーム本体部の先端部を軸線方向先端側にさらに延ばした場合、金属端子部材よりも先端側に配置されるセンサの他の部材(例えば、主体金具)と金属端子部材との接触を避けるために、センサの軸線方向の長さを大きく設計する必要がある。このため、センサが大型化する場合がある。
【0007】
また、特許文献2の金属端子部材のように、バネ部とフレーム本体部の断面形状が所謂U字形状の場合、フレーム本体部とバネ部に変曲点を有さない為、センサの製造工程における素子挿入時に、軸線方向に沿った素子の移動に伴い素子当接部の移動量が大きくなり、素子との当接位置が所定の位置よりもずれる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[形態1]
軸線方向に延びる板状形状をなし、前記軸線方向の先端側が測定対象物に向けられ、前記軸線方向の後端側に電極端子部が形成される検出素子と、
前記検出素子の後端側を挿通するための挿通部と、前記挿通部の内壁面に形成された前記軸線方向に延びる複数の溝部と、を有するセパレータと、
前記複数の溝部のうちの少なくとも1つに挿通された状態で、前記検出素子と前記セパレータとの間に挟持されると共に、前記電極端子部に電気的に接続されて電流経路を形成する金属端子部材と、を備えるセンサであって、
前記金属端子部材は、
前記軸線方向に延びる長尺形状のフレーム本体部と、
前記フレーム本体部の先端部に接続され、前記フレーム本体部から前記検出素子が位置する側に向かって延びる内側延出部と、
前記内側延出部のうち前記検出素子が位置する側の端部である内側端部に接続され、前記内側延出部から前記軸線方向の後端側に向かうと共に前記軸線方向と交差する方向に延びるバネ部と、
前記バネ部に形成され、前記電極端子部に当接する素子当接部と、を備え、
前記バネ部は、前記内側延出部よりも剛性が低い、ことを特徴とするセンサ。
この形態のセンサによれば、金属端子部材は、フレーム本体部とバネ部との間にフレーム本体部から検出素子が位置する側に向かって延びる内側延出部を有することから、金属端子部材が軸線方向に大型化することを抑制しつつ、自由状態におけるバネ部が延びる方向と軸線方向との成す角度を小さくできる。これにより、素子当接部に電極端子部を接触させる際の素子当接部の軸線方向に沿った移動量を小さくできる。よって、電極端子部の軸線方向に沿った寸法を抑制しつつ、電極端子部と素子当接部とを接触させることができる。またこの形態のセンサによれば、バネ部と内側延出部との剛性が同じ場合に比べ、検出素子から力が加えられることでバネ部が弾性変形した場合でも、内側延出部の変形量を抑制できる。これにより、素子当接部に電極端子部を接触させる際の素子当接部の軸線方向に沿った移動量をより小さくできる。
【0009】
(1)本発明の一形態によれば、軸線方向に延びる板状形状をなし、前記軸線方向の先端側が測定対象物に向けられ、前記軸線方向の後端側に電極端子部が形成される検出素子と、前記検出素子の後端側を挿通するための挿通部と、前記挿通部の内壁面に形成された前記軸線方向に延びる複数の溝部と、を有するセパレータと、前記複数の溝部のうちの少なくとも1つに挿通された状態で、前記検出素子と前記セパレータとの間に挟持されると共に、前記電極端子部に電気的に接続されて電流経路を形成する金属端子部材と、を備えるセンサが提供される。このセンサの金属端子部材は、前記軸線方向に延びる長尺形状のフレーム本体部と、前記フレーム本体部の先端部に接続され、前記フレーム本体部から前記検出素子が位置する側に向かって延びる内側延出部と、前記内側延出部のうち前記検出素子が位置する側の端部である内側端部に接続され、前記内側延出部から前記軸線方向の後端側に向かうと共に前記軸線方向と交差する方向に延びるバネ部と、前記バネ部に形成され、前記電極端子部に当接する素子当接部と、を備える。
この形態のセンサによれば、金属端子部材は、フレーム本体部とバネ部との間にフレーム本体部から検出素子が位置する側に向かって延びる内側延出部を有することから、金属端子部材が軸線方向に大型化することを抑制しつつ、自由状態におけるバネ部が延びる方向と軸線方向との成す角度を小さくできる。これにより、素子当接部に電極端子部を接触させる際の素子当接部の軸線方向に沿った移動量を小さくできる。よって、電極端子部の軸線方向に沿った寸法を抑制しつつ、電極端子部と素子当接部とを接触させることができる。
【0010】
(2)上記形態のセンサであって、前記バネ部は、前記内側延出部よりも剛性が低くても良い。
この形態のセンサによれば、バネ部と内側延出部との剛性が同じ場合に比べ、検出素子から力が加えられることでバネ部が弾性変形した場合でも、内側延出部の変形量を抑制できる。これにより、素子当接部に電極端子部を接触させる際の素子当接部の軸線方向に沿った移動量をより小さくできる。
【0011】
(3)上記形態のセンサであって、前記バネ部と前記内側延出部とはそれぞれ板状形状であり、前記バネ部は、前記内側延出部よりも幅が小さくても良い。
この形態のセンサによれば、内側延出部とバネ部との幅で同じである場合に比べ、検出素子から力が加えられることでバネ部が弾性変形した場合でも、内側延出部の変形量を抑制できる。
【0012】
(4)上記形態のセンサであって、前記バネ部は、前記内側延出部よりも自身が延びる方向に沿った長さが長くても良い。
この形態のセンサによれば、内側延出部とバネ部との自身が延びる方向に沿った長さが同じ場合に比べ、検出素子から力が加えられることでバネ部が弾性変形した場合でも、内側延出部の変形量を抑制できる。
【0013】
(5)上記形態のセンサであって、前記内側延出部は、前記フレーム本体部の前記先端部から直線状に延びる部材であっても良い。
この形態によれば、内側延出部を直線状に延びる部材によって容易に形成できる。なお、「直線状に延びる部材」とは、表面が平らでありまっすぐに延びる部材に加え、製造時のばらつきで生じる凹凸を表面に有する部材も含む。
【0014】
(6)上記形態のセンサであって、前記内側延出部は、前記軸線方向に直交する方向と、前記軸線方向の後端側に向かう方向とのいずれかの方向に延びても良い。
この形態のセンサによれば、金属端子部材の軸線方向の長さを抑制できるためセンサの大型化を抑制できる。
【0015】
(7)上記形態のセンサであって、自由状態における、前記フレーム本体部と前記内側延出部とが成す角度を角度A1(但し、0°<A1<180°)とし、前記内側延出部と前記バネ部との成す角度を角度B1(但し、0°<B1<180°)とし、前記金属端子部材を前記センサの構成部材として組み付けた状態における、前記フレーム本体部と前記内側延出部とが成す角度を角度A2(但し、0°<A2<180°)とし、前記内側延出部と前記バネ部との成す角度を角度B2(但し、0°<B2<180°)とした場合に、(B1−B2)>(A1−A2)の関係を満たしても良い。
この形態のセンサによれば、(B1−B2)>(A1−A2)の関係を満たすことで、素子当接部を電極端子部に接触させる際の素子当接部の軸線方向に沿った移動量をより小さくできる。
【0016】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、センサの他に、センサに用いられる金属端子部材、金属端子部材の製造方法、センサの製造方法等の態様で実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
A.実施形態:
図1は、本発明の実施形態としてのセンサ2の全体構成を示す断面図である。このセンサ2は、図示しない内燃機関(エンジン)の排気管に固定されて、被測定ガスである排気ガス中の酸素濃度を測定する。
図1は、センサ2の軸線CLに平行な方向である軸線方向CD(センサ2の長手方向)と平行な断面を示している。以下、
図1における下方向(下側)をセンサ2の先端側ASと呼び、
図1における上方向(上側)をセンサ2の後端側BSと呼ぶ。
【0019】
センサ2は、軸線方向CDに延びる板状形状の検出素子4と、検出素子4のうち後端側BSを挿通するセパレータ66と、検出素子4のうち後端側BSに形成された電極端子部30と接触する金属端子部材10と、セパレータ66よりも先端側ASの位置で検出素子4の周囲を取り囲む主体金具38と、を備える。電極端子部30と金属端子部材10とはそれぞれ4つずつ設けられている。なお、
図1では電極端子部30と金属端子部材とは2つのみ図示されている。
【0020】
検出素子4は、測定対象ガスである排気ガス中の酸素濃度を検出するための信号を出力する。検出素子4は、主面を構成する第1板面21と第2板面23とを有する。第1板面21と第2板面23とは対向する。ここで、軸線方向CDと直交し、第1板面21と第2板面23とが対向する方向を対向方向FDと呼ぶ。検出素子4は、先端側ASに位置し、被測定ガスに向けられる検出部8と、後端側BSに位置し、対応する金属端子部材10が接触する4つの電極端子部30とを有する。4つの電極端子部30のうち2つは第1板面21に形成され、残りの2つは第2板面23に形成されている。検出素子4は、検出部8が主体金具38の先端より突出すると共に、電極端子部30が主体金具38の後端より突出した状態で、主体金具38の内部に固定される。検出素子4の詳細は後述する。
【0021】
セパレータ66は、アルミナ等の絶縁部材によって形成されている。セパレータ66は略筒状である。セパレータ66は、検出素子4のうち電極端子部30が位置する後端側部分の周囲を取り囲む。セパレータ66は、検出素子4の後端側部分を挿通するための挿通部65aと、挿通部65aの内壁面に形成された4つの溝部65b(図では2つのみ図示)とを有する。4つの溝部65bは、軸線方向CDに延びてセパレータ66の先端側端面68から後端側端面62まで貫通する。4つの溝部65bには、対応する金属端子部材10が挿通される。また、セパレータ66は、後端側BSに径方向外向きに突出する鍔部67を有する。
【0022】
金属端子部材10は、対応する溝部65bに挿通された状態で、対向方向FDにおいて検出素子4とセパレータ66との間に位置する。金属端子部材10は、検出素子4とセパレータ66とによって挟持される。金属端子部材10は、検出素子4と酸素濃度を算出するための外部機器との間の電流経路を形成する。金属端子部材10は、センサ2の外部から内部に配設されるリード線46に電気的に接続されると共に、検出素子4の電極端子部30に電気的に接続される。リード線46は、電極端子部30の個数に対応して4つ設けられ、外部機器に電気的に接続されている(図では2つのみ図示)。
【0023】
主体金具38は、略筒状である。主体金具38は、軸線方向CDに貫通する貫通孔54と、貫通孔54の径方向内側に突出する棚部52とを有する。主体金具38は、検出部8が貫通孔54よりも先端側ASに位置し、電極端子部30が貫通孔54よりも後端側に位置するように、検出素子4を貫通孔54内で保持する。棚部52は、軸線方向CDに垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。主体金具38の外表面には、排気管にセンサ2を固定するためのネジ部39が形成されている。
【0024】
貫通孔54の内部には、検出素子4の径方向周囲を取り囲む状態で、環状形状のセラミックホルダ51と、粉末充填層53,56(以下、滑石リング53,56ともいう)と、セラミックスリーブ6とが、この順に先端側ASから後端側BSにかけて積層されている。また、セラミックスリーブ6と主体金具38の後端部40との間には、加締パッキン57が配置されている。主体金具38の後端部40は、加締パッキン57を介してセラミックスリーブ6を先端側に押し付けるように、加締められている。なお、他の実施形態では、セラミックホルダ51と主体金具38の棚部52との間には、滑石リング53やセラミックホルダ51を保持し、気密性を維持するための金属ホルダを配置しても良い。
【0025】
センサ2は、さらに、主体金具38の後端側BS外周に固定された外筒44と、セパレータ66を保持するための保持部材69と、外筒44の後端部に配置されたグロメット50と、主体金具38の先端側AS外周に固定された外部プロテクタ42及び内部プロテクタ43とを有する。
【0026】
外筒44は金属製の部材である。外筒44の先端部外周はレーザ溶接等によって主体金具38に取り付けられている。また外筒44の後端部は外径が細められており、細められた開口内にはグロメット50が嵌め込まれている。グロメット50には、リード線46を挿通させるための4つのリード線挿通孔61(図では2つのみ図示)が形成されている。
【0027】
保持部材69は金属製の筒状の部材である。保持部材69は、外筒44に固定され外筒44内に位置決めされている。セパレータ66の鍔部67が保持部材69の後端部に当接することで保持部材69によってセパレータ66が保持される。
【0028】
外部プロテクタ42及び内部プロテクタ43は有底筒状である。外部プロテクタ42及び内部プロテクタ43は、主体金具38の先端側AS外周にレーザ溶接等によって取り付けられている。外部プロテクタ42及び内部プロテクタ43は複数の孔部を有する金属製の部材である。外部プロテクタ42及び内部プロテクタ43は、検出素子4の検出部8を覆うことで保護する。複数の孔部を通過して内部プロテクタ43内に被測定ガスが流入する。
【0029】
図2は、検出素子4の分解斜視図である。検出素子4は、絶縁層421と、固体電解質層430と、絶縁層422と、絶縁層423とを備える。絶縁層421、固体電解質層430、絶縁層422、絶縁層423は、対向方向FDに沿って積層されている。
【0030】
固体電解質層430は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアを主成分に形成されており、安定化剤としてイットリア又はカルシアを添加している。
【0031】
絶縁層421、422、423は、アルミナを主成分に用いて形成されている。固体電解質層430と絶縁層421、422、423とはそれぞれ、原材料のシートを用いて形成されている(例えば、ジルコニアやアルミナ等のセラミックのシート)。
【0032】
固体電解質層430と絶縁層421との間には、被測定ガス側電極441が配置されており、固体電解質層430と絶縁層422の間には、基準ガス電極442が配置されている。被測定ガス側電極441から後端側BSへ向かって検知リード部41aが延び、基準ガス電極442からも後端側BSへ向かって検知リード42aが延びている。なお、被測定ガス側電極441、基準ガス電極442は、例えばプラチナ、ロジウム、鉛などを用いて形成する。
【0033】
被測定ガスである排気ガス中の酸素濃度の検出は、検出部8(
図1)としての酸素濃淡電地により行う。酸素濃淡電池は、固体電解質層430と、被測定ガス側電極441と、基準ガス電極442とからなる。被測定ガス側電極441は、検知リード部41aから、絶縁層421に形成されたスルーホール21aを介して電極端子部32に電気的に接続される。基準ガス電極442は、検知リード42aから、固体電解質層430に形成されたスルーホール30aと、絶縁層421に形成されたスルーホール21bとを介して電極端子部31に電気的に接続される。
【0034】
絶縁層421の先端側には、アルミナなどからなる多孔質保護層460を備える。多孔質保護層460は、被測定ガス側電極441に侵入する気体(被測定ガス)を拡散するために設けられた多孔質層である。
【0035】
絶縁層422と絶縁層423の間には、軸線方向CDに沿って延びるヒータ450が埋設されている。ヒータ450は、検出素子4を所定の活性温度に昇温し、固体電解質層の酸素イオンの伝導性を高めてセンサ2の動作を安定させるために用いられる。ヒータ450は、タングステンなどの伝導体によって形成された発熱抵抗体であり、供給された電力によって熱を生じる。なお、ヒータ450は、絶縁層422と絶縁層423によって挟持されている。
【0036】
ヒータ450は、発熱部50aと電極端子50b、50cを備える。発熱部50aは、先端側ASに位置する。発熱部50aは、発熱線が蛇行状に配置されており、通電により発熱する。ヒータ450は、電極端子50b、50cから、絶縁層423に形成されたスルーホール23a、23bを介して、それぞれ、電極端子部34、36に電気的に接続される。ここで、本実施形態において4つの電極端子部31,32,34,36を区別することなく用いる場合は符号「30」を用いている。
【0037】
4個の電極端子部31,32,34,36は、検出素子4の後端側部分に形成されている。詳細には、2個の電極端子部31,32は、軸線方向CDと対向方向FDとに直交する方向に並んで第1板面21に形成されている。また、2個の電極端子部34,36は、軸線方向CDと対向方向FDとに直交する方向に並んで第2板面23に形成されている。電極端子部30は、白金を主成分とした材料で形成されている。例えば、白金を主成分とするペーストをスクリーン印刷することで電極端子部30は形成される。なお、電極端子部30は、他の金属(例えば、ロジウム、鉛など)を用いて形成しても良い。電極端子部30は、表面が略矩形状である。
【0038】
図3は、金属端子部材10の第1の斜視図である。
図4は、金属端子部材10の正面図である。
図5は、金属端子部材10を説明するための図である。
図5(A)は、金属端子部材10の上面図である。
図5(B)は、金属端子部材10の左側面図である。
図5(C)は、金属端子部材10の底面図である。
図3〜
図5には、センサ2の構成部材として組み付けられる前の自由状態のときの金属端子部材10を図示している。また、センサ2が備える4つの金属端子部材10は、第1種と第2種の金属端子部材10A,10Bという2種類のタイプがある。本実施形態のセンサ2は、第1種と第2種の金属端子部材10A,10Bをそれぞれ2つずつ備えている。第1種の金属端子部材10Aと第2種の金属端子部材10Bでは、後述する係止部13の位置のみが異なる。よって、以下では、第1種の金属端子部材10Aについて説明すると共に、第2種の金属端子部材10Bの特有の構成について併せて説明する。なお、第1種と第2種の金属端子部材10A,10Bとを区別することなく用いる場合は、「金属端子部材10」と呼ぶ。
【0039】
金属端子部材10(
図3)は、リード線接続部12と、フレーム本体部15と、内側延出部16と、バネ部18と、素子当接部181とを備える。金属端子部材10は、インコネルやステンレス鋼などの金属によって形成されている。金属端子部材10は、平板状の金属部材をプレス加工などの加工を施すことで形成される。すなわち、金属端子部材10の以下に説明する各部は、単一の共通する部材によって形成されている。なお、他の実施形態では、金属端子部材10は異なる部材の組み合わせによって形成されていても良い。
【0040】
図4に示すように、フレーム本体部15は、軸線方向CDに延びる長尺形状である。フレーム本体部15の後端にはリード線接続部12が一体に設けられている。リード線接続部12は、リード線46の芯線が内部に挿通された状態で内向きに加締められることで、リード線46と接続される。フレーム本体部15のうち幅方向W(
図4の紙面左右方向)の両側には、検出素子4に近づく方向に突出する一対の張り出し部14が設けられている。張り出し部14は、フレーム本体部15の板面に対して垂直に交わる板部材であり、その先端部はハの字形状の係止片を有する。セパレータ66に形成された溝部65bの壁面に張り出し部14の係止片が当接することで、溝部65b内における金属端子部材10の幅方向Wの動きが規制される。ここで、幅方向Wは、軸線方向CDと対向方向FD(
図5(B))とに直交する方向である。
【0041】
図3に示すように、フレーム本体部15のうち張り出し部14よりも先端側ASには係止部13が設けられている。係止部13は、フレーム本体部15のうち幅方向Wにおける両側の側端部のうちの一方の側端部に設けられている。第1種の金属端子部材10Aの係止部13は、正面視(
図4)においてフレーム本体部15の右側側端部に設けられている。一方で、第2種の金属端子部材10Bは、正面視においてフレーム本体部15の左側側端部に設けられている。係止部13は、フレーム本体部15から幅方向Wにおける外方に突出する板状部材である。係止部13は、セパレータ66に係止されてることで、フレーム本体部15が検出素子4側に変形することを抑制する。
【0042】
内側延出部16(
図5(B))は板状形状である。内側延出部16は、フレーム本体部15の先端部151に接続され、フレーム本体部15から検出素子4が位置する側(検出素子4に近づく側)に向かって直線状に延びる。本実施形態では、内側延出部16は、軸線方向CDと直交する方向である対向方向FDに延びる。なお、本実施形態では、内側延出部16は屈曲することなく先端部151から直線状に延びる部材であることから「直線部16」とも呼ぶことができる。また、先端部151は、フレーム本体部15と内側延出部16との接続部分であって、屈曲する部分を構成する。
【0043】
バネ部18は、直線部16のうち検出素子4が位置する側の端部である内側端部161に接続され、直線部16から軸線方向CDの後端側BSに向かって延びる。また、バネ部18は軸線方向CDと交差する方向に延びる。本実施形態では、バネ部18は、内側端部161から後端側BSかつ検出素子4に近づく側に向かって延びる。内側端部161は、直線部16とバネ部18との接続部分であって、屈曲する部分を構成する。
【0044】
素子当接部181は、バネ部18のうち直線部16に接続された直線部側端部183(内側端部161)とは反対側の端部を構成する。素子当接部181は、電極端子部30に当接する部分である。また、金属端子部材10は、素子当接部181からフレーム本体部15側に延びる屈曲部19を有する。
【0045】
バネ部18は、自由状態に比べ検出素子4に当接した状態である組付状態では、直線部側端部183を支点としてフレーム本体部15に近づく側に弾性変形している。これにより、素子当接部181が検出素子4の電極端子部30を押圧した状態で両者181,30が接触する。よって、振動等の外力がセンサ2に加わった場合でも、素子当接部181と電極端子部30とが非接触状態になる可能性を低減できる。
【0046】
図5(B)に示すように、直線部16の自身が延びる方向に沿った長さL16と、バネ部18の自身が延びる方向に沿った長さL18では、直線部16の自身が延びる方向に沿った長さL16よりもバネ部18の自身が延びる方向に沿った長さ18の方が長い。また、直線部16の厚みとバネ部18の厚みとは略同一である。また、
図5(A)に示すように直線部16の幅W16とバネ部18の幅W18とは略同一である。
【0047】
図6は、セパレータ66に金属端子部材10を配置したときの斜視図である。セパレータ66の挿通部65aの内壁面に形成された4つの溝部65bには、それぞれ金属端子部材10が挿通されている。詳細には、4つの溝部65bには、フレーム本体部15(
図4)が挿通されている。直線部16は、セパレータ66の先端側端面68から先端側ASに突出して配置されている。バネ部18は直線部16から後端側BSへと折り返すことで、素子当接部181が挿通部65a内に配置されている。
【0048】
4つの金属端子部材10のうち、係止部13にシングルハッチングを付した2つの金属端子部材10が、酸素濃淡電池として機能する検出部8と電気的に接続された2つの電極端子部31,32(
図2)と接触する。4つの金属端子部材10のうち残りの2つは、発熱部50aと電極端子50b、50cに電気的に接続された2つの電極端子部34,36(
図2)と接触する。また、2つの金属端子部材10のバネ部18は、検出素子4を挟んで対向するように配置されている。また、検出素子4が組み付けられる前の状態(組付前状態)では、対向する素子当接部181は接触している。なお、バネ部18の弾性力によって検出素子4を押圧するために、組付前状態において対向する素子当接部181の間隔は、検出素子4の厚みよりも小さい。
【0049】
図7は、センサ2の製造方法を説明するための図である。センサ2は、まず、セパレータ66,保持部材69,金属端子部材10,リード線46(
図1)を組み付けた第1の組立部品と、主体金具38,加締パッキン57,セラミックスリーブ6,粉末充填層53,セラミックホルダ51を組み付けた第2の組立部品とを準備する。そして、第2の組立部品が備える検出素子4の後端側部分を第1の組立部品が備えるセパレータ66の挿通部65a(
図6)に対して、電極端子部30が素子当接部181に接触するように軸線方向CDに沿って後端側BSへ向かって挿入する。検出素子4を挿通部65aに挿入して、電極端子部30と素子当接部181との接触が完了した後に、他の部材を組み付ける。例えば、外筒44,外部プロテクタ42,内部プロテクタ43を主体金具38にレーザ溶接によって取り付ける。また、例えば、グロメット50が配置された外筒44の後端側開口部を加締め加工することで、グロメット50を外筒44内に固定する。
【0050】
ここで、金属端子部材10よりも先端側ASの位置から後端側BSへ移動させて電極端子部30と素子当接部181とを接触させるまでの検出素子4の組付過程において、検出素子4はバネ部18に当接することでバネ部18に外力Fを加える。この外力Fは、軸線方向CDと直交する方向であって、バネ部18がフレーム本体部15に向かう方向の成分を含む。この外力Fによって、バネ部18は直線部側端部183を支点としてフレーム本体部15側に近づくように弾性変形する。よって、バネ部18の弾性変形によって素子当接部181の軸線方向CDに沿った位置が移動する。直線部16を有さない従来のセンサに比べ、本実施形態のセンサ2は組付過程における素子当接部181の軸線方向CDに沿った移動量を低減できる。また、本実施形態のセンサ2は、金属端子部材10が軸線方向CDに大型化することを抑制しつつ、上記移動量を低減できる。以下にこれらの理由を詳述する。
【0051】
図8は、従来のセンサが備える金属端子部材10tを説明するための図である。
図8(A)は、金属端子部材10tの構成を説明するための図であり、
図8(B)は、素子当接部181の移動量について説明するための図である。従来のセンサは、本実施形態の金属端子部材10に代えて、
図8(A)に示す金属端子部材10tを備える。金属端子部材10tは、直線部16を有さない点で本実施形態の金属端子部材10と異なる。すなわち、フレーム本体部15の先端部151にはバネ部18が接続されている。また、自由状態におけるバネ部18が延びる方向と軸線方向CDとの成す角度は、角度E1である。
図8(B)に示すように、金属端子部材10tを自由状態から検出素子4を組み付けた状態(点線で示す状態)に変化させた場合、検出素子4からバネ部18に外力が加えられることで先端部151を主な支点としてバネ部18は弾性変形する。素子当接部181は検出素子4の厚さ2D1に応じて移動する。具体的には、素子当接部181は厚さ2D1の半分である距離D1だけフレーム本体部15に近づくように移動する。また、距離D1だけ素子当接部181が移動したときの、軸線方向CDに沿った素子当接部181の移動量はL1となる。
【0052】
図9は、効果を説明するための図である。
図9(A)は、金属端子部材10の自由状態を示す模式図であり、
図9(B)は、素子当接部181の移動量について説明するための図である。ここで、センサ2内における素子当接部181と電極端子部30とが接触する軸線方向CDにおける範囲は、他の部材等の関係上、予め一定範囲の位置に設計されている。
図9(A)に示すように、金属端子部材10はフレーム本体部15から検出素子4が位置する側に向かって延びる直線部16を有する。これにより、バネ部18の折り返しの程度を従来の金属端子部材10tのバネ部18よりも低くできる。すなわち、自由状態におけるバネ部18が延びる方向と軸線方向CDとの成す角度E2は、
図8(A)に示す角度E1よりも小さくできる。
【0053】
図9(B)に示すように金属端子部材10を自由状態から検出素子4を組み付けた状態(点線で示す状態)に変化させた場合に、素子当接部181は厚さ2D1の半分である距離D1だけフレーム本体部15に近づくように移動する。角度E2は角度E1よりも小さいため、従来と同様に距離D1だけ素子当接部181が移動した場合でも、素子当接部181の軸線方向CDに沿った移動量はL1よりも小さいL2となる。これにより、電極端子部30の軸線方向CDに沿った寸法を小さくしても、電極端子部30と素子当接部181との接触を良好に図ることができる。ここで、角度E2は、45°以下であることが好ましく、35°以下であることがさらに好ましい。こうすることで、素子当接部181の軸線方向CDに沿った移動量をさらに小さくできる。
【0054】
ここで、フレーム本体部15を軸線方向CDの延ばし、先端部151を
図8(A)に示す位置よりも先端側ASに位置させることで、角度E1を角度E2に近づけることも考えられる。しかしながらこの場合、金属端子部材10と他の部材(例えば主体金具38)との接触を避けるために、センサ2の軸線方向CDの長さを従来よりも大きく設計する必要がある。一方で、本実施形態では、直線部16によって、金属端子部材10を従来の金属端子部材10tよりも先端側ASに延ばすことなく角度E2を角度E1よりも小さくできる。よって、センサ2が軸線方向CDに大型化することを抑制できる。
【0055】
また、上記実施形態によれば、
図5(B)に示すようにバネ部18の長さL18は直線部16の長さL16よりも長い。これにより、組付過程で検出素子4からバネ部18に外力が加えられた場合でも直線部16に加わる力を低減できる。よって、バネ部18が弾性変形した場合でも直線部16の軸線方向CDにおける変形量を抑制できるため、組付過程における素子当接部181の軸線方向CDの移動量をより小さくできる。
【0056】
図10は、金属端子部材10について更に説明するための図である。
図10(A)は、自由状態における金属端子部材10を示す模式図であり、
図10(B)は金属端子部材10をセンサ2の構成部材として組み付けた後の金属端子部材10を示す模式図である。
図10(A)に示すように、自由状態におけるフレーム本体部15と直線部16とが成す角度を角度A1(但し、0°<A1<180°)とし、直線部16とバネ部18との成す角度を角度B1(但し、0°<B1<180°)とする。
図10(B)に示すように、金属端子部材10をセンサ2の構成部材として組み付けた状態における、フレーム本体部15と直線部16とが成す角度を角度A2(但し、0°<A2<180°)とし、直線部16とバネ部18との成す角度を角度B2(但し、0°<B2<180°)とする。この場合、本実施形態のセンサ2は、(B1−B2)>(A1−A2)の関係を満たす。このようなセンサ2は、例えば、先端部151を内側端部161よりも強度を高くすることで実現できる。具体的には、先端部151を内側端部161よりも厚みを大きくしたり、直線状の板部材に曲げ加工を施して角度A1を角度B1よりも大きくすることで先端部151の残留応力を大きくすることで先端部151の強度を高くできる。このように、直線部16とバネ部18との成す角度の変化量(A1−A2)が小さいため、直線部16の軸線方向CDにおける変位量をさらに小さくできる。これにより、検出素子4の組付過程において素子当接部181の軸線方向CDにおける移動量をさらに小さくできる。
【0057】
B.金属端子部材の他の実施形態:
本発明の金属端子部材はフレーム本体部15から検出素子4に近づく方向に延びる直線部16を有していれば上記実施形態の金属端子部材10とは異なる構成であっても良い。以下に、金属端子部材の他の例について説明する。
【0058】
図11は、第1の他の実施形態の金属端子部材10aの斜視図である。上記第1実施形態の金属端子部材10(
図3)と異なる点は、バネ部18a及び屈曲部19の幅である。その他の構成については第1実施形態と同様の構成であるため、上記第1実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。金属端子部材10aにおいて、バネ部18a及び屈曲部19の幅は、直線部16の幅よりも小さい。このようにしても、上記実施形態と同様に、金属端子部材10aが直線部16を有することで、素子当接部181に電極端子部30を接触させる際の素子当接部181の軸線方向CDにおける移動量を小さくできる。よって、電極端子部30の軸線方向CDに沿った寸法を小さくできる。また、金属端子部材10aは、バネ部18aの幅が直線部16の幅よりも小さいことから、直線部16とバネ部18との幅で同じである場合に比べ、検出素子4から力が加えられることでバネ部18aが弾性変形した場合でも、直線部16の変形量を抑制できる。
【0059】
図12は金属端子部材の第2〜第5の他の実施形態を説明するための模式図である。
図12(A)は、第2の他の実施形態の金属端子部材10bを説明するための模式図である。
図12(B)は、第3の他の実施形態の金属端子部材10cを説明するための模式図である。
図12(C)は、第4の他の実施形態の金属端子部材10dを説明するための模式図である。
図12(D)は第5の他の実施形態の金属端子部材10eを説明するための模式図である。
図12(A)〜(D)は、金属端子部材10b〜10eをセンサ2に組み付けて検出素子4と接触した状態の金属端子部材10b〜10eを模式的に示した図である。
【0060】
直線部16は先端部151から検出素子4側に近づく側に向かって延びる形状であれば、水平方向(対向方向FDに平行な方向)に延びていなくても良い。例えば、
図12(A)に示す金属端子部材10bの直線部16は、先端部151から後端側BSかつ検出素子4に近づく側に向かって延びる。また、例えば
図12(B)に示す金属端子部材10cの直線部16は、先端部151から先端側ASかつ検出素子4に近づく側に向かって延びる。なお、直線部16は、軸線方向CDと直交する方向と軸線方向CDの後端側BSに向かう方向とのいずれかに延びることが好ましい。こうすることで、金属端子部材10,10bの軸線方向CDの長さを抑制できるためセンサ2の大型化を抑制できる。
【0061】
また、バネ部18は、内側端部161から直線状に延びる形状でなくても良い。例えば、
図12(C)に示すように、バネ部18は、直線部側端部183と素子当接部181との間に蛇腹形状の中間部182を有していても良い。また、バネ部18が平板形状でなく、主面が曲面を形成する形状であっても良い。
【0062】
また、上記実施形態では直線部16は平板形状であり、先端部151から検出素子4に近づく側に向かって直線状に延びる形状であったが、先端部151から検出素子4が位置する側に向かって延びる形状であれば直線部16は他の形状であっても良い。直線部16が直線状に延びていない場合は、符号16を付した部材は、内側延出部16と呼ぶ。例えば、
図12(D)に示すように、内側延出部16は、主面が曲面を形成する形状であっても良い。
【0063】
上記第2〜第5の他の実施形態は上記実施形態と同様に直線部(内側延出部)16を有することで、自由状態においてバネ部18が延びる方向と軸線方向CDとの成す角度E2を小さくできる。これにより、素子当接部181に電極端子部30を接触させる際の素子当接部181の軸線方向CDにおける移動量を小さくできる。
【0064】
また、上記実施形態および第2〜第5の他の実施形態において、バネ部18は内側延出部(直線部)16よりも剛性が低いことが好ましい。例えば、バネ部18の厚みを内側延出部(直線部)16の厚みよりも小さくすることで、バネ部18の剛性を低くできる。剛性の大小は、以下の評価方法を用いる。バネ部18の一端部である直線部側端部183を固定し、他端部である素子当接部181に対して一定の力Fcを加える。この力Fcは、バネ部18を内側に弾性変形させる方向に素子当接部181の主面に対して垂直な方向から加えられる。力Fcを加えたときの素子当接部181の変位量をC18とする。また、直線部16の一端部である先端部151を固定し、他端部である内側端部161に対して一定の力Fcを加える。この力Fcは、バネ部18を内側に弾性変形させる方向に内側端部161の主面に対して垂直な方向に加えられる。力Fcを加えたときの内側端部161の変位量をC16とする。変位量C18が変位量C16よりも大きい場合、バネ部18は内側延出部(直線部)16よりも剛性が低いと評価できる。
【0065】
上記のごとく、バネ部18は内側延出部(直線部)16よりも剛性が低い場合、バネ部18と内側延出部(直線部)16との剛性が同じ場合に比べ、検出素子4から力が加えられることでバネ部18が弾性変形した場合でも、内側延出部(直線部)16の変形量を抑制できる。これにより、素子当接部181に電極端子部30を接触させる際の素子当接部181の軸線方向CDにおける移動量をより小さくできる。
【0066】
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【0067】
上記実施形態では、バネ部18の端部が素子当接触部181を構成していたが、素子当接部181はバネ部18に形成されていればその位置は変更可能である。例えば、素子当接部181は、バネ部18の一方の端部である内側端部161と他方の端部との間に形成されていても良い。また、素子当接部181は、バネ部18に突起部を取り付けることで形成されても良い。
【0068】
上記実施形態では、被測定ガス中の特定成分の濃度を検出するためのガスセンサについて説明したがこれに限定されるものではなく、検出素子の電極端子部に電気的に接続されて電流経路を形成する金属端子部材を有する各種センサに本実施形態は適用可能でなる。例えば、各種センサとしては、圧力センサや温度センサなどが挙げられる。圧力センサの場合、検出素子は圧力を検出するための信号を出力し、温度センサの場合、検出素子は圧力を検出するための信号を出力する。
【0069】
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。