(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6560606
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】回転電機
(51)【国際特許分類】
H02K 3/28 20060101AFI20190805BHJP
【FI】
H02K3/28 J
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-241875(P2015-241875)
(22)【出願日】2015年12月11日
(65)【公開番号】特開2017-108572(P2017-108572A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年5月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱日立パワーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】田中 清輝
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和彦
(72)【発明者】
【氏名】武藤 徹
【審査官】
三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−183102(JP,A)
【文献】
特公昭54−006683(JP,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0195105(US,A1)
【文献】
特開2015−091205(JP,A)
【文献】
特開2009−100549(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0096312(US,A1)
【文献】
米国特許第02778962(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
nを1以上の整数としたとき、2n極の回転子、84n個のスロット、3相の電機子巻線を有し、前記スロットの内径側に上コイル片及び外径側に下コイル片が収容され、前記上コイル片と前記下コイル片が接続されて前記電機子巻線を形成し、前記電機子巻線は1相につき2n個の相帯を有し、前記相帯は2個の並列巻線から成る回転電機において、
前記相帯を構成する全ての前記上コイル片及び前記下コイル片の円周方向平均位置を相帯中心とし、少なくとも1個の相帯における第1及び第2の前記並列巻線の配置を相帯中心に近い順に見た時、前記上コイル片若しくは前記下コイル片が第2、第1、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1の前記並列巻線の順に配置され、それらと接続される前記下コイル片若しくは前記上コイル片が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の前記並列巻線の順に配置されることを特徴とする回転電機。
【請求項2】
請求項1に記載の回転電機において、
前記上コイル片若しくは前記下コイル片の配置は、電圧の不平衡度合いを示す電圧不平衡率が0.07%であることを特徴とする回転電機。
【請求項3】
nを1以上の整数としたとき、2n極の回転子、84n個のスロット、3相の電機子巻線を有し、前記スロットの内径側に上コイル片及び外径側に下コイル片が収容され、前記上コイル片と前記下コイル片が接続されて前記電機子巻線を形成し、前記電機子巻線は1相につき2n個の相帯を有し、前記相帯は2個の並列巻線から成る回転電機において、
前記相帯を構成する全ての前記上コイル片及び前記下コイル片の円周方向平均位置を相帯中心とし、少なくとも1個の相帯における第1及び第2の前記並列巻線の配置を相帯中心に近い順に見た時、前記上コイル片若しくは前記下コイル片が第2、第1、第1、第2、第1、第、第2、第1、第1、第2、第2、第1、第2、第1の前記並列巻線の順に配置され、それらと接続される前記下コイル片若しくは前記上コイル片が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の前記並列巻線の順に配置されることを特徴とする回転電機。
【請求項4】
請求項3に記載の回転電機において、
前記上コイル片若しくは前記下コイル片の配置は、電圧の不平衡度合いを示す電圧不平衡率が0.15%であることを特徴とする回転電機。
【請求項5】
nを1以上の整数としたとき、2n極の回転子、84n個のスロット、3相の電機子巻線を有し、前記スロットの内径側に上コイル片及び外径側に下コイル片が収容され、前記上コイル片と前記下コイル片が接続されて前記電機子巻線を形成し、前記電機子巻線は1相につき2n個の相帯を有し、前記相帯は2個の並列巻線から成る回転電機において、
前記相帯を構成する全ての前記上コイル片及び前記下コイル片の円周方向平均位置を相帯中心とし、少なくとも1個の相帯における第1及び第2の前記並列巻線の配置を相帯中心に近い順に見た時、前記上コイル片若しくは前記下コイル片が第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第2、第1の前記並列巻線の順に配置され、それらと接続される前記下コイル片若しくは前記上コイル片が第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第1、第2の前記並列巻線の順に配置されることを特徴とする回転電機。
【請求項6】
請求項5に記載の回転電機において、
前記上コイ片ル若しくは前記下コイル片の配置は、電圧の不平衡度合いを示す電圧不平衡率が0.16%であることを特徴とする回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に係り、例えばタービン発電機等の大型発電機に好適な回転電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、タービン発電機等の大型発電機は、回転軸と共に回転し、回転子鉄心及び回転子コイルを備えた回転子と、この回転子と所定間隙をもって対向配置され、固定子鉄心及び固定子コイル(電機子コイル)を備えた固定子とから成り、積層鋼板から成る固定子鉄心は、内周側に電機子コイルを収容するため、軸方向に伸延し周方向に所定間隔をもってスロットが形成されており、このスロットの周方向間にはティースが存在し、そして、電機子コイルは、スロット内を径方向の上下(内外周側)に2本収容され、内周側に収容されたコイルを上コイル
片、外周側に収容されたコイルを下コイル
片と呼んでいる。
【0003】
ところで、大容量の発電機は出力電流が大きいために、電機子コイルの電磁力や発熱が大きい。その対策として、電機子コイルを複数の並列回路により構成することで、コイル1本当たりの電流を減らし、電磁力や温度上昇を緩和する方法が取られる。
【0004】
しかし,並列回路数が極数の約数とならない場合、並列回路の電流に偏りが生じ、並列回路間を循環する電流が生じる。この循環電流により電機子コイルの損失が増加してコイルの温度が上昇し、効率の低下やコイル絶縁の損傷の可能性が生じる問題があった。
【0005】
上述した循環電流を抑制する方法として、コイル接続の組合せを変更する方法がある。これは、並列回路解放時の電圧のバランスを考慮してコイル接続の組合せを変更して配置することで、電圧の不平衡を抑制するものである。
【0006】
このような循環電流を抑制し、電圧の不平衡を抑制するものとして特許文献1を挙げることができる。この特許文献1には、2極3相4並列回路84スロットの回転電機の電機子巻線の結線方法が開示され、電圧の不平衡の度合である電圧不平衡率が、0.18%となる結線方法が開示されている。なお、電圧不平衡率は、小さい方が電圧の不平衡が小さいことを示す指標である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第5060325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した特許文献1では、2極3相4並列84スロットの回転電機の電機子巻線における電圧の不平衡を抑制した結線パターンを示している。特許文献1のように、電圧の不平衡を抑制することは、損失を低減すること、即ち、発熱量の低減につながる。
【0009】
従って、電圧の不平衡を小さくすることは、発電機の小型・大容量化・信頼性の確保の観点から重要な技術であることから、更なる電圧不平衡の抑制が行なえ、発電機の損失を低減することが望まれている。
【0010】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、従来の電機子巻線における電圧の不平衡を更に抑制し、損失を低減した回転電機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の回転電機では、上記目的を達成するために、nを1以上の整数としたとき、2n極の回転子、84n個のスロット、3相の電機子巻線を有し、前記スロットの内径側に上コイル
片及び外径側に下コイル
片が収容され、前記上コイル
片と前記下コイル
片が接続されて前記電機子巻線を形成し、前記電機子巻線は1相につき2n個の相帯を有し、前記相帯は2個の並列巻線から成る回転電機において、前記相帯を構成する全ての前記上コイル
片及び前記下コイル
片の円周方向平均位置を相帯中心とし、少なくとも1個の相帯における第1及び第2の前記並列巻線の配置を相帯中心に近い順に見た時、前記上コイル
片若しくは前記下コイル
片が第2、第1、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1の前記並列巻線の順に配置され、それらと接続される前記下コイル
片若しくは前記上コイル
片が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の前記並列巻線の順に配置されるか、
或いは、前記相帯を構成する全ての前記上コイル
片及び前記下コイル
片の円周方向平均位置を相帯中心とし、少なくとも1個の相帯における第1及び第2の前記並列巻線の配置を相帯中心に近い順に見た時、前記上コイル
片若しくは前記下コイル
片が第2、第1、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第1、第2、第2、第1、第2、第1の前記並列巻線の順に配置され、それらと接続される前記下コイル
片若しくは前記上コイル
片が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の前記並列巻線の順に配置されるか、
或いは、前記相帯を構成する全ての前記上コイル
片及び前記下コイル
片の円周方向平均位置を相帯中心とし、少なくとも1個の相帯における第1及び第2の前記並列巻線の配置を相帯中心に近い順に見た時、前記上コイル
片若しくは前記下コイル
片が第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第2、第1の前記並列巻線の順に配置され、それらと接続される前記下コイル
片若しくは前記上コイル
片が第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第1、第2の前記並列巻線の順に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、従来の電機子巻線における電圧の不平衡を更に抑制し、損失を低減した電機子巻線を備えた回転電機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の回転電機の実施例1における相帯1つの結線方法を示した図である。
【
図2】本発明の回転電機の実施例2における相帯1つの結線方法を示した図である。
【
図3】本発明の回転電機の実施例3における相帯1つの結線方法を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図示した実施例に基づいて本発明の回転電機を説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には同符号を使用する。
【実施例1】
【0015】
図1に、本発明の回転電機の実施例1における相帯1つの結線方法を示す。
【0016】
該図に示す如く、本実施例では、nを1以上の整数としたとき、2n極の回転子、84n個のスロット、3相の電機子巻線を有し、スロットの内径側に上コイル
片1及び外径側に下コイル
片2が収容され、上コイル
片1と下コイル
片2が接続されて電機子巻線を形成し、この電機子巻線は1相につき2n個の相帯3を有し、該相帯3は2個の並列巻線から成り、相帯3を構成する全ての上コイル
片1及び下コイル
片2の円周方向平均位置を相帯3の中心(極中心6)とし、少なくとも1個の相帯3における第1及び第2の並列巻線の配置を相帯3の中心(極中心6)に近い順に見た時、上コイル
片1が第2、第1、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1の並列巻線の順に配置され、上コイル
片1と接続される下コイル
片2が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の並列巻線の順に配置されることで、電圧の不平衡度合いを示す電圧不平衡率が0.07%となる結線方法としたものである。
【0017】
この電圧不平衡率は、下記式(1)で示される各コイルの収容されるスロット毎に発生する電圧Vをベクトル計算し、導き出したものである。なお、式(1)中のSnは各コイルが収納されるスロット番号を指し、Aは、1スロット当たりの電圧ベクトルの位相角を示す。各コイルに発生する電圧Vを第1の回路、第2の回路に配置される各コイルそれぞれに対して計算する。その計算結果を基に、第1、第2の回路の振幅の平均値と第1、第2の回路間の振幅の比から電圧不平衡率を求めた。
【0018】
ここで、相帯3とは1極分に配置される上コイル
片1及び下コイル
片2のコイル群と定義する。なお、符号4は口出し線、符号5はジャンパ線である。
【0019】
このような本実施例の構成とすることにより、特許文献1では0.18%であった電圧不平衡率を0.07%と小さくすることができるので、電圧の不平衡を抑制し、循環電流による発熱が低減することででき、小型で大容量な回転電機を得ることができると共に、損失低減の観点から回転電機の効率(性能)向上にもつながる。
【0020】
なお、上述した上コイル
片1と下コイル
片2の配置を入れ替えても同等の電気性能が得られることから、特別な記載がない限り、上コイル
片1と下コイル
片2を入れ替えた結線も含むものとする。
【0021】
即ち、上コイル
片1が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の前記並列巻線の順に配置され、下コイル
片2が第2、第1、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1の並列巻線の順に配置される結線も含むものである。
【0022】
このような構成であっても、その効果は上述した効果と変わらない。
【実施例2】
【0023】
図2に、本発明の回転電機の実施例2における相帯1つの結線方法を示す。
【0024】
該図に示す如く、本実施例では、nを1以上の整数としたとき、2n極の回転子、84n個のスロット、3相の電機子巻線を有し、スロットの内径側に上コイル
片1及び外径側に下コイル
片2が収容され、上コイル
片1と下コイル
片2が接続されて電機子巻線を形成し、この電機子巻線は1相につき2n個の相帯3を有し、該相帯3は2個の並列巻線から成り、相帯3を構成する全ての上コイル
片1及び下コイル
片2の円周方向平均位置を相帯3の中心(極中心6)とし、少なくとも1個の相帯3における第1及び第2の並列巻線の配置を相帯3の中心(極中心6)に近い順に見た時、上コイル
片1が第2、第1、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第1、第2、第2、第1、第2、第1の並列巻線の順に配置され、上コイル
片1と接続される下コイル
片2が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の並列巻線の順に配置されることで、電圧の不平衡度合いを示す電圧不平衡率が0.15%となる結線方法としたものである。
【0025】
この電圧不平衡率の0.15%の計算に関しては,実施例1に記載の方法と同じである。本実施例の電圧不平衡率の0.15%は、実施例1に記載の方法と同じように各コイルの収容されるスロット毎に発生する電圧Vを第1、第2の回路毎に求め、その振幅の平均と第1、第2の回路に発生する電圧の振幅の比から求めた。
【0026】
ここで、相帯3とは1極分に配置される上コイル
片1及び下コイル
片2のコイル群と定義する。
【0027】
このような本実施例の構成とすることにより、特許文献1では0.18%であった電圧不平衡率を0.15%と小さくすることができるので、電圧の不平衡を抑制し、循環電流による発熱が低減することででき、小型で大容量な回転電機を得ることができると共に、損失低減の観点から回転電機の効率(性能)向上にもつながる。
【0028】
なお、上述した上コイル
片1と下コイル
片2の配置を入れ替えても同等の電気性能が得られることから、特別な記載がない限り、上コイル
片1と下コイル
片2を入れ替えた結線も含むものとする。
【0029】
即ち、上コイル
片1が第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2の並列巻線の順に配置され、下コイル
片2が第2、第1、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第1、第2、第2、第1、第2、第1の前記並列巻線の順に配置される結線も含むものである。
【0030】
このような構成であっても、その効果は上述した効果と変わらない。
【実施例3】
【0031】
図3に、本発明の回転電機の実施例3における相帯1つの結線方法を示す。
【0032】
該図に示す如く、本実施例では、nを1以上の整数としたとき、2n極の回転子、84n個のスロット、3相の電機子巻線を有し、スロットの内径側に上コイル
片1及び外径側に下コイル
片2が収容され、上コイル
片1と下コイル
片2が接続されて電機子巻線を形成し、この電機子巻線は1相につき2n個の相帯3を有し、該相帯3は2個の並列巻線から成り、相帯3を構成する全ての上コイル
片1及び下コイル
片2の円周方向平均位置を相帯3の中心(極中心6)とし、少なくとも1個の相帯3における第1及び第2の並列巻線の配置を相帯3の中心(極中心6)に近い順に見た時、上コイル
片1が第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第2、第1の並列巻線の順に配置され、上コイル
片1と接続される下コイル
片2が第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第1、第2の並列巻線の順に配置されることで、電圧の不平衡度合いを示す電圧不平衡率が0.16%となる結線方法としたものである。
【0033】
この電圧不平衡率の0.16%の計算に関しては,実施例1に記載の方法と同じである。本実施例の電圧不平衡率の0.16%は、実施例1に記載の方法と同じように各コイルの収容されるスロット毎に発生する電圧Vを第1、第2の回路毎に求め、その振幅の平均と第1、第2の回路に発生する電圧の振幅の比から求めた。
【0034】
ここで、相帯3とは1極分に配置される上コイル
片1及び下コイル
片2のコイル群と定義する。
【0035】
このような本実施例の構成とすることにより、特許文献1では0.18%であった電圧不平衡率を0.16%と小さくすることができるので、電圧の不平衡を抑制し、循環電流による発熱が低減することででき、小型で大容量な回転電機を得ることができると共に、損失低減の観点から回転電機の効率(性能)向上にもつながる。
【0036】
なお、上述した上コイル
片1と下コイル
片2の配置を入れ替えても同等の電気性能が得られることから、特別な記載がない限り、上コイル
片1と下コイル
片2を入れ替えた結線も含むものとする。
【0037】
即ち、上コイル
片1が第2、第1、第2、第1、第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第1、第2の前記並列巻線の順に配置され、下コイル
片2が第1、第2、第1、第2、第2、第1、第2、第1、第2、第1、第1、第2、第2、第1の前記並列巻線の順に配置される結線も含むものである。
【0038】
このような構成であっても、その効果は上述した効果と変わらない。
【0039】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0040】
1…上コイル、2…下コイル、3…相帯、4…口出し線、5…ジャンパ線、6…極中心。