【実施例】
【0019】
図1〜17に示す実施例1(G1)は3列の島を並設し、島ユニットは各島の同じ側の端に設けられ、左側の島に研磨機付島ユニットを配置し、中間の島に中間島ユニットを,右端の端末に島ユニット(端末島ユニット)を配置し、一本の正逆送り可能なラインコンベヤにメダルの島間移動を可能にした例である。
図18(a)に示す実施例2は4つの島での使用例で、左から研磨機付島ユニットと、2台の中間島ユニットと、右端に端末島ユニットを配置した例である。
そして、
図18(b)の実施例は、5つの島で各島には左側から端末島ユニット,中間島ユニット,研磨機付島ユニット,中間島ユニット,端末島ユニットを配置し、研磨機付島ユニットを左側,右側に分けて左右交代的に使用済みメダルの回収と研磨と研磨済みメダルの供給を行う例である。研磨機付島ユニット内のラインシュートは内部のラインコンベヤの最右・最左側にそれぞれ設け、しかもラインコンベヤ上のメダルを通過させることも、又ラインコンベヤで送られるメダルを全量取り込んでラインホッパーへ送ることも電動的切換制御で行える構造を有していて、この
図18(b)の実施例3のラインシュートは実施例1の取り込み器と同じ構造としている。
【0020】
(実施例1の図面の符号の説明)
G1は実施例1の遊技場におけるメダルの研磨移送設備、Sは遊技場PHの島、Pは遊技機、CONは研磨移送設備G1の電気制御部である。又、UKは研磨機付島ユニット、UEはラインコンベヤ1の終端を内部に有する端末島ユニット、UMは前記研磨機付島ユニットUKと前記端末島ユニットUEとの間に配置される中間島ユニットである。
【0021】
図1〜17に示す実施例1の構造を示すもので、
図2に研磨機付島ユニットUKの内部構造とその駆動機構とコインの貯り具合とを説明している。
図3,4に中間島ユニットUMの内部構造と配置例を示している。
図5に端末島ユニットUEの内部構造を示している。各島Sの供給コンベヤ3及び回収コンベヤ4は細長のケーシングに収納され、その端にコンベヤを作動する駆動モータを用いた駆動部3a,4aを有している。又、
図8,10,11,12,13,14に示す第1メダルリフト6及び第2メダルリフト10も略同じような構造を有し、下方でその無端垂直コンベヤ6bを回動する回動軸6gに逆転防止のラチェット6hとつめ6iが取付けられた回動軸6gを駆動モータ6kで回動する構造である。ラインコンベヤ1も
図8,16,17に示すようにその終端にあるベルトリターン車の回動軸1bを駆動モータ1aで回動させている。取り込み器5の構造は、
図6,7の構造でメダルを必要個数島ホッパー2へ取り込めるようになっている。
【0022】
更に、図中、1は複数の島Sの上部に架設した正逆両方向送り可能なラインコンベヤであって、外側はケーシング1dで封止されている。1aは同ラインコンベヤ1の駆動モータ、1bはラインコンベヤ1のリターンローラの回動軸、1cは駆動モータ1aの駆動力を伝達するチェーン、1dはラインコンベヤのケーシングである。2は島ユニットUK・UM・UE内に設けた島ホッパー、2aは同島ホッパー2の下部に設けたメダル払出器で、島ホッパー2内のメダルを所定数払出できる。3は島ホッパー2のメダルを前記メダル払出器で払出されたメダルを受けて島Sの遊技機Pへ供給する供給コンベヤ、3aは供給コンベヤ3のモータを用いた駆動部、4は遊技機Pで使用されたメダルを回収する回収コンベヤ、4aは回収コンベヤのモータを用いた駆動部である。5はラインコンベヤ1の島ユニット内に設けられる取り込み器であって、5aは常時はスプリング5gで持ち上げられたメダルを通過させ、電磁ソレノイド5cの通電で下方へ引き降されてラインコンベヤ1上のメダルを取り込むガイド板、5a
1は同ガイド板の先端に設けたラインコンベヤの送りと斜交したメダルガイド面、5bは同ガイド板の枢支軸、5cはガイド板5aを枢支軸5bまわりに回動させるための電磁ソレノイドであり、ガイド板5aを持ち上げて開放するとメダルを通過させ、ガイド板5aをラインコンベヤ1の面に接する位置まで下降させるとラインコンベヤ1で送られるメダルをガイド板5aのメダルガイド面5a
1によってコンベヤの外側へ取り込んで落下させて島ホッパー2へ送れるようになっている。5fは取り込み器5の下方の排出筒部、5gはスプリングである。6は第1メダルリフト、6aは同第1メダルリフトの下部に設けたメダ
ル投入口、6bは無端垂直コンベヤ、6cは無端垂直コンベヤに一定間隔で取付けたメダル受羽根、6dはその上方吐出口、6d
1は上方吐出口6dに絡がった上方吐出路、6eは下方吐出口、6e
1は下方吐出口6eに絡がった下方吐出路、6fは第1メダルリフト6のケーシング、6gは無端垂直コンベヤ6bの回動軸、6hは同回動軸に軸着したラチェット、6iは同ラチェットと係合した逆転防止のつめ、6jは回動軸に軸着したチェーン車、6kは同チェーン車を回転させる駆動モータ、6lは駆動モータ6kの伝達チェーン、7は投入口6aに設けた投入メダル受けホッパー、8は同投入メダル受けホッパー7に設けた投入メダルセンサー、9はラインコンベヤ1の終端から落下するメダルを受けてラインホッパー12へ送る構造のラインシュート、91は端末島ユニットUEのラインコンベヤ1の終端に設けたラインコンベヤ1の終端から落下するメダルを島ホッパー2へ落下させる落下シュート、10は第1メダルリフトと同じ垂直コンベヤを用いたモータで駆動する第2メダルリフト、10aは第2メダルリフト10のメダル投入口、10bは第2メダルリフト10の上方にあるメダル吐出部、11は第2メダルリフト10の下部のメダル投入口10aに連設した投入メダル受けホッパーであって、第1メダルリフト6と同様に所定枚数のメダル量を検出するメダルセンサー(図示せず)を有し、これでもって第2メダルリフト10の駆動モータ(図示せず)を作動させている。12は大量のメダルを貯えられるラインホッパー、12aはラインホッパー12の下部に設けたコンベヤを用いた払出器、12bは払出器12aのメダル落下口、13は回転ブラシを用いた研磨機で、内部構造は省略している。13aは研磨機13の研磨したメダルを投入メダル受けホッパー7へ送り出す排出シュートである。
【0023】
図中、14は供給コンベヤ3と回収コンベヤ4との間のメダルの遊技機P内を経て移動するメダル経路であり、又
図18(b)の研磨機付島ユニットUK内部の最外側にある2台のラインシュート15は取り込み器5と同じ構造で、常時はラインコンベヤ1のメダルを通過させ、電磁ソレノイド5cの通電でガイド板5aが下降して送られるメダルを全量取り込んでラインホッパー12へ送り込むこともでき、右側の島ユニット群と左側の島ユニット群との間で交代的にメダルの回収・研磨・供給を行うことができるようになっている。
【0024】
(実施例1の動作)
図1〜17に示す実施例1は、3つの島Sの各端に左側から研磨機付島ユニットUK,中間島ユニットUM,右端に端末島ユニットUEを設け、それらを一本の正逆方向にメダル送り可能なラインコンベヤ1で連絡した例である。
【0025】
空中ライントラブル時は、ラインコンベヤ1を停止させる。この停止状態でのメダルの流れを
図15に示している。
島ホッパー2内のメダルはその下部のメダル払出器2aによって供給コンベヤ3へ送り出され、供給コンベヤ3に落下したメダルはモータを用いた駆動部3aの作動によってメダルを各遊技機Pへ供給し、各遊技機Pで使用されたメダルは回収コンベヤ4によって回収される。供給コンベヤ3,遊技機P,回収コンベヤ4のメダルの移動路をメダル経路14として示している。
【0026】
研磨機付島ユニットUKの内部構造を
図2に示している。回収コンベヤ4で回収されたメダルは、投入メダル受けホッパー11で一時貯えられ、それらメダルをメダル投入口10aを介して送り込んで、第2メダルリフト10によって持ち上げて上方のメダル吐出部10bからラインホッパー12へ落下させる。同ラインホッパー12に貯えられたメダルは
図9に示す払出器12a(払出しコンベヤ使用)によって研磨機13に送られる。同研磨機13の回転ブラシ(図示せず)によってメダルは研磨・清掃されて、その排出シュート13aから排出されて下方の投入メダル受けホッパー7に受けられ一時貯えられる。それらメダルは
メダル投入口6aから第1メダルリフト6に送られ、内部に設けられた無端垂直コンベヤ6bのメダル受羽根6cに載ってメダルは上方に持ち上げられる。第1メダルリフト6の構造及び投入メダルセンサー8及び投入メダル受けホッパー7の構造を
図10,11,12に示している。
【0027】
第1メダルリフト6の無端垂直コンベヤ6bの逆転防止機能付きの駆動部を
図11に示している。無端垂直コンベヤ6bの回動軸6gを駆動モータ6kと伝達チェーン6lで回動させることで無端垂直コンベヤ6bを作動させているが、この回動軸6gにラチェット6hとつめ6iを取付けることでメダルの持ち上げ方向にのみ送るようにし、メダル重さ等で無端垂直コンベヤ6bが逆転しないようにしている。及び第1メダルリフト6を作動させない場合に逆転方向に動かないようにしている。この作動を
図11,12,13,14に示している。
【0028】
更に、第1メダルリフト6で持ち上げられたメダルは、上方吐出口6d又は下方吐出口6eから吐出される。ラインコンベヤ1が停止している場合は上方吐出口6dから吐出されたメダルが上方吐出口6dからラインコンベヤ1までのメダル送り路途中がメダルで詰ってしまう。その時は、持ち上げられたメダルは下方吐出口6eから吐出される。
ラインコンベヤ1が正常にメダルを送っている場合は上方吐出口6dから吐出され、ラインコンベヤ1上に載置されて搬送される。この状態を
図13に示している。
そして、
図15はラインコンベヤ1は停止させている状態であるので、第1メダルリフト6のメダルは下方吐出口6eから吐出され、島ホッパー2へメダルは戻される。
【0029】
常時第2メダルリフト10が作動していて、回収されたメダルは持ち上げられ、ラインホッパー12へ送られる。
このように、研磨機付島ユニットUKでは島ホッパー2,供給コンベヤ3,メダル経路14,第2メダルリフト10,ラインホッパー12,研磨機13,投入メダル受けホッパー7,第1メダルリフト6,下方吐出口6e,島ホッパー2と循環し、メダルは遊技機Pに供給されるとともに、研磨機13で研磨されている。
【0030】
本実施例の他の島ユニットUM,UEでは、ラインコンベヤ1が停止時のメダルの流れは
図15に示すように島ホッパー2,払出器2a,供給コンベヤ3,メダル経路14,第1メダルリフト6,下方吐出路6e
1,島ホッパー2と循環するように流れる。但し、島ユニットUM,UEではラインホッパー12,研磨機13がないので、遊技の為に島ホッパー2のメダルを循環させている。これが通常の遊技状態のメダル流れとなる。
【0031】
次に、各島Sで使用しているメダルを清掃・研磨する場合は、
図16に示すようにラインコンベヤ1を研磨機付島ユニットUKの方へ送るようにする。島ユニットUM,島ユニットUEでのメダルは第1メダルリフト6の上方吐出口6dから上方吐出路6d
1を経て、メダルはラインコンベヤ1上に置かれてラインコンベヤ1の送りでその上のメダルは全て研磨機付島ユニットUKへ送られる。このとき島ユニットUM,UKの取り込み器5のガイド板5aを上方に持ち上げ状態にしてメダルを通過させている。ラインコンベヤ1で送られてきたベルト上のメダルは研磨機付島ユニットUK内のベルト終端にあるラインシュート9へ全量落下して、ラインホッパー12へ投入される。
【0032】
中間島ユニットUM,端末島ユニットUEの島ホッパー2には所要数のメダルを残し、循環させて島の遊技機Pの遊技を一定時間可能にすることもできる。
又は、補給中にリフトのセンサーにメダルがタッチしたら15秒間回収に切り替える。各島ホッパー2の全メダルを研磨機付島ユニットUKのラインホッパー12に集めることもできる。
【0033】
常時回収で島ホッパーのメダルが少なくなった時、(センサーで検出)磨いたメダルを島ホッパーに補給する。UKユニットも補給時メダルを磨いて、取り込み器から島ホッパーに送る(他ユニットと同じ)。
【0034】
どれかのユニットの島ホッパーにメダルを補給する場合は、
図17のようにラインコンベヤ1を右方向に送る。ラインホッパー12内のメダルは研磨機13で研磨され、第1メダルリフト6によって持ち上げられ、上方吐出口6d,上方吐出路6d
1からラインコンベヤ1に移載されて右方向に送られる。ラインコンベヤ1上のメダルは各島で取り込み器5が一定時間作動し、又は落下シュート91によってラインコンベヤ1で流れてくるメダルを所定数量だけ島ホッパー2へ落下させる。各島Sの島ホッパー2に所定量のメダルが貯えられると、ラインコンベヤ1を停止する。
【0035】
その後、島ホッパー2の払出器2aを作動すると、
図15に示すように供給コンベヤ3,メダル経路14,回収コンベヤ4,投入メダル受けホッパー7,下方吐出口6e,下方吐出路6e
1,島ホッパー2とメダルは循環して、遊技できる状態となる。
【0036】
このように、各島Sの島ホッパー2内のメダルを、遊技場の営業前、営業後及び営業中においてメダルを研磨を行うことで、メダルの汚れを除去して清潔なメダル遊技を可能とする。
【0037】
尚、研磨機での研磨によってメダル表面の汗,汚れ,油脂,研磨粉,ゴミ,微粉の除去ばかりでなく、軽い除菌や油除去液による洗滌もすることもできる。
【0038】
ラインコンベヤ1の作動,正逆送りの起動信号,第1メダルリフト6の作動信号,投入メダルセンサーの信号入力,供給コンベヤ3,回収コンベヤ4,メダル払出器2a,払出器12a,取り込み器の電磁ソレノイド5cの作動等は、電気制御はコンピュータを用いた電気制御部CONのコントローラーによって行って上記のメダルの流れを可能としている。ここで、メダル研磨する時間帯の決定等も行っている。
【0039】
図18(a)は本発明の他の実施例を示す説明図で、研磨機付島ユニットUKを最左に、中間に2台の中間島ユニットUMを、そして最右に端末島ユニットUEを配置した例で、島ユニットの構造・動作は実施例1と同様である。
又、
図18(b)は研磨機付島ユニットUKを中間に配置した例である。左右側それぞれに中間島ユニットUM,端末島ユニットUEを有している。研磨機付島ユニットUKにはラインシュート9相当の取り込み器5と同じ構造を有し、メダルの通過と通過するメダルの全量取り込みを可能にするラインシュート15を研磨機付島ユニットUK内の最左,最右に設け、右側の島のメダル回収・研磨メダル戻しの作業と、左側の島のメダル回収・研磨メダル戻しを左右交代的に行うようにした例である。他は、実施例1の同様な構造・作用効果のものである。