(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態に係る操舵装置1について
図1〜
図8を参照して説明する。
【0015】
図1は、操舵装置1の概略構成の一例を模式的に示す模式図である。
図1に示すように、操舵装置1は、運転者による操舵操作を受け付ける操舵部10、及び操舵部10が受け付けた操舵操作に応じて車輪400を転舵する転舵部20を備えている。
【0016】
なお、操舵装置1の例として、
図1に示すように、操舵部10と転舵部20とが常時機械的に接続されたものを例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、操舵装置1は、例えばステア・バイ・ワイヤ方式の操舵装置であってもよい。
【0017】
(操舵部10)
図1に示すように、操舵部10は、操舵部材102、ステアリングシャフト104、第1の自在継手106、及び中間シャフト108を備えており、操舵部材102、ステアリングシャフト104、及び中間シャフト108は、互いにトルク伝達可能に接続されている。ここで、「トルク伝達可能に接続」とは、一方の部材の回転に伴い他方の部材の回転が生じるように接続されていることを指し、例えば、一方の部材と他方の部材とが一体的に成形されている場合、一方の部材に対して他方の部材が直接的又は間接的に固定されている場合、及び、一方の部材と他方の部材とが継手部材等を介して連動するよう接続されている場合を少なくとも含む。
【0018】
本実施形態においては、ステアリングシャフト104の上端は、操舵部材102に固定され、操舵部材102と一体的に回転する。また、ステアリングシャフト104の下端と、中間シャフト108の上端とは、第1の自在継手106を介して互いに連動するように接続されている。
【0019】
なお、「上端」とは、運転者の操舵操作に応じた操舵力の伝達経路において上流側の端部(すなわち、入力側の端部)のことを指し、「下端」とは、操舵力の伝達経路において下流側の端部(すなわち、出力側の端部)のことを指す(以下同様)。
【0020】
また、操舵部材102の例として、
図1に示すように、円環状のステアリングホイールを例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、運転者による操舵操作を受け付けることができるものであれば他の形状や機構を有するものであってもよい。
【0021】
(転舵部20)
一方、転舵部20は、
図1に示すように、第2の自在継手202、ピニオンシャフト204、ピニオンギヤ206、ラック軸208、タイロッド210、及びナックルアーム212を備えており、中間シャフト108、ピニオンシャフト204、及びピニオンギヤ206は、互いにトルク伝達可能に接続されている。
【0022】
本実施形態では、ピニオンギヤ206は、ピニオンシャフト204の下端に固定され、ピニオンシャフト204と一体的に回転する。中間シャフト108の下端とピニオンシャフト204の上端とは、第2の自在継手202を介して互いに連動するように接続されている。
【0023】
ラック軸208は、ピニオンギヤ206の回転に応じて、軸方向に変位することにより、ラック軸208の両端に設けられたタイロッド210、及びタイロッド210に連結されたナックルアーム212を介して、車輪400を転舵させるための構成である。ラック軸208には、ピニオンギヤ206と噛み合うラック歯が形成されている。
【0024】
なお、
図1では図示を省略したが、転舵部20は、ピニオンシャフト204の下端側、ピニオンギヤ206、及びラック軸208を収容するハウジングを備えている。
【0025】
上記のように構成された操舵装置1では、運転者が操舵部材102を介した操舵操作を行うと、ピニオンギヤ206が回転し、ラック軸208の軸方向に沿って、ラック軸208が変位する。これにより、ラック軸208の両端に設けられたタイロッド210、及び、タイロッド210に連結されたナックルアーム212を介して、車輪400が転舵される。
【0026】
なお、
図1に示す例では、ピニオンシャフト204とラック軸208との間の操舵力の伝達をピニオンギヤ206及びラック歯によって行う構成を例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、ピニオンシャフト204とラック軸208との間の操舵力を伝達できるものであれば、他の構成であってもよい。例えば、転舵部20は、ラック軸において、ピニオンギヤ206と噛み合うラック歯とは別の位置に、アシストピニオンギヤと噛み合うラック歯が形成されたDPA−EPS(デュアルピニオンアシストシステム)の転舵部であってもよい。
【0027】
図2は、本実施形態に係る転舵部20の構成の一例を示す斜視図である。
図1に示したピニオンシャフト204の下端側、ピニオンギヤ206、及びラック軸208は、
図2では、ハウジング40に収容されている。また、タイロッド210のラック軸側の一部は、ダストブーツ44に収容されている。
【0028】
ハウジング40には、ピニオンシャフト204が突出する開口部が形成されており、この開口部は、
図2に示すように、ピニオンシャフト204が貫通する貫通孔が形成されたカバー部材50によって覆われている。
【0029】
(ラック軸208)
続いて、
図3〜
図8を参照して、本実施形態に係るラック軸208についてより具体的に説明する。
【0030】
図3は、本実施形態に係るラック軸208を示す断面図である。
図3に示すように、ラック軸208は、歯部301、第1の結合部材302、第2の結合部材303、ラックエンド結合部304、及びラック軸本体305を有している。歯部301には、操舵部材102に対してトルク伝達可能に接続されたピニオンギヤ206に噛み合うラック歯331が形成されている。
【0031】
<ラック軸本体305>
図4に、本実施形態に係るラック軸本体305を
図3に示すz方向から見たときの断面図と、x方向から見たときの側面図とを示す。
図4に示すように、ラック軸本体305は、筒状の部材であり、ラック軸本体305には、軸方向に沿った開口部315が形成されている。
【0032】
図3に示すように、ラック軸本体305の内部には、第1の結合部材302及び第2の結合部材303が結合され、第1の結合部材302及び第2の結合部材303に対して歯部301が固定されることにより、歯部301がラック軸本体305に対して結合される。この際、歯部301に形成されたラック歯331が開口部315から露出するようにして、歯部301は第1の結合部材302及び第2の結合部材303に結合されている。
【0033】
ラック軸本体305は、例えば、炭素鋼(S45C等)、アルミニウム合金、チタン合金及びマグネシウム合金等の金属材料又はFRP等の樹脂材料から製造することができる。ラック軸本体305をFRPから製造することにより、ラック軸208の軽量化に寄与することができる。
【0034】
ここで、FRPとは、樹脂製の母体内を、複数の強化繊維が配列することで構成されている。母体を形成する樹脂は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂から選択することができるが、強度及び成形性の点から熱硬化性樹脂が好ましい。
【0035】
また、FRPは、強化繊維として炭素繊維を用いたCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic;炭素繊維強化プラスチック)であってもよいし、強化繊維としてガラス繊維を用いたGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic;ガラス繊維強化プラスチック)であってもよい。FRPは、強化繊維としてSiC繊維及びアラミド等の有機繊維を用いたものであってもよい。強化繊維は、連続繊維が好ましいが、不連続の繊維であってもよい。
【0036】
FRPの強度及び剛性は、強化繊維とラック軸208の軸方向とのなす角度をもって調整することができる。例えば、強化繊維がラック軸208の軸方向に沿って連続して延びるように強化繊維とラック軸208の軸方向とのなす角度を調整すると、強化繊維がラック軸208の軸方向に沿って連続して延びているので、FRPのラック軸208の軸方向における強度及び剛性は強くなる。
【0037】
したがって、FRP、すなわちラック軸本体305に、ラック軸208の軸方向において圧縮又は引張の荷重が作用しても、ラック軸本体305が変形し難くなる。また、同一の目標強度及び剛性とする場合において、強化繊維がラック軸208の軸方向に沿って延びていない構成に対して、FRPの体積及び質量を小さくできる。したがって、ラック軸208を軽量化できる。
【0038】
また、強化繊維がラック軸208の軸方向に対して傾斜するように強化繊維とラック軸208の軸方向とのなす角度を調整すると、強化繊維がラック軸208の軸方向に対して傾斜した方向で延びているので、傾斜した方向におけるFRPの強度及び剛性は高くなる。
【0039】
したがって、例えば、ラック軸208の組み付け時等において取り回した際、FRP、すなわちラック軸本体305に、ラック軸208に傾斜した方向、つまり捩り方向(ひねり方向)において圧縮又は引張の荷重が作用しても、ラック軸本体305の変形及び破損を抑制できる。
【0040】
また、FRPにおける強化繊維とラック軸208の軸方向とのなす角度は、上述のものに限定されず、ラック軸本体305に必要な強度及び剛性等に応じて調整することができる。なお、FRPの強度及び剛性は、FRPの厚さをもって調整することも可能である。そこで、ラック軸本体305に必要な強度及び剛性に応じて、FRPにおける強化繊維とラック軸208の軸方向とのなす角度だけでなく、FRPの厚さも調整してもよい。
【0041】
<歯部301>
図5に、本実施形態に係る歯部301を
図3に示すz方向から見たときの断面図と、x方向から見たときの側面図とを示す。
図5に示すように、歯部301は、第1の連結部311aと、第2の連結部311bと、ラック歯部331とを有している。
【0042】
第1の連結部311a及び第2の連結部311bは、歯部301の両端部に形成されている。第1の連結部311aは、第1の凸部321a及び第1の穴316aを有している。第2の連結部311bは、第2の凸部321b及び第2の穴316bを有している。詳細は後述するが、第1の連結部311a及び第2の連結部311bを用いて、歯部301を第1の結合部材302及び第2の結合部材303に結合させている。
【0043】
ラック歯部331には、操舵部材102に対してトルク伝達可能に接続されたピニオンギヤ206に噛み合うラック歯が形成されている。なお、このラック歯は、必ずしもピニオンギヤ206に噛み合うものでなくてもよく、ピニオンギヤ206以外の歯車に噛み合うものであってもよい。
【0044】
なお、歯部301の軸方向に沿った長さは、ラック軸本体305の開口部315の軸方向に沿った長さ以下であることが好ましい。これにより、歯部301をラック軸本体305の開口部315から嵌め込める際、歯部301を容易に開口部315から嵌め込めることができ、効率的にラック軸208を製造することができる。
【0045】
歯部301は、ラック軸本体305の内側面から離間して配置されており、歯部301とラック軸本体305との間には空隙307が形成されている。この場合、歯部301とラック軸本体305との間に空隙がない構造と比較して、ラック軸208を軽量化することができる。
【0046】
歯部301は、炭素鋼(S45C等)、アルミニウム合金、チタン合金及びマグネシウム合金等の金属材料又はFRP等の樹脂材料で形成することができる。
【0047】
<第1の結合部材302>
図6に、本実施形態に係る第1の結合部材302を
図3に示すz方向から見たときの断面図と、x方向から見たときの側面図とを示す。
図6に示すように、第1の結合部材302は、第3の連結部(第1の結合部)312と、第1の固定部332とを有している。
【0048】
第3の連結部312は、第1の結合部材302の一方の端部に形成されており、第1の凹部322を有している。この第1の凹部322を歯部301の第1の凸部321aと嵌合させ、歯部301を第1の結合部材302に結合させている。なお、歯部301と第1の結合部材302との連結部分を接着又は溶接することにより歯部301と第1の結合部材302とを固着させてもよいし、歯部301を第1の結合部材302に圧入することによって、歯部301を第1の結合部材302に緊嵌させてもよい。
【0049】
あるいは、歯部301の第1の連結部311aに形成された第1の穴316aと、第1の結合部材302の第3の連結部312に形成された第3の穴326aとにより形成される第1のボルト用穴306aにボルトを止めることにより、歯部301と第1の結合部材302とを結合してもよい。また、歯部301と第1の結合部材302との結合は、接着、溶接、圧入及びボルト締結等の結合方法の併用によって行われてもよい。
【0050】
第1の固定部332は、第1の結合部材302の他方の端部に形成されており、ラック軸本体305内に固定される部分である。なお、第1の固定部332とラック軸本体305とは、接着又は溶接することにより第1の固定部332とラック軸本体305とを固着させてもよいし、第1の固定部332をラック軸本体305に圧入することによって、第1の固定部332をラック軸本体305に緊嵌させてもよい。これにより、第1の結合部材302に結合された歯部301がラック軸本体305内に結合される。
【0051】
第1の固定部332の形状に特に限定はないが、第1の固定部332を筒状に形成することが好ましい。これにより、ラック軸208の軽量化に寄与することができる。
【0052】
第1の結合部材302は、炭素鋼(S45C等)、アルミニウム合金、チタン合金及びマグネシウム合金等の金属材料又はFRP等の樹脂材料で形成することができる。
【0053】
<第2の結合部材303>
図7に、本実施形態に係る第2の結合部材303を
図3に示すz方向から見たときの断面図と、x方向から見たときの側面図とを示す。
図7に示すように、第2の結合部材303は、第4の連結部(第2の結合部)313と、第2の固定部333と、第1の結合端部343とを有している。
【0054】
第4の連結部313は、第2の結合部材303の一方の端部に形成されており、第2の凹部323を有している。この第2の凹部323を歯部301の第2の凸部321bと嵌合させ、歯部301を第2の結合部材303に結合させている。なお、歯部301と第2の結合部材303との連結部分を接着又は溶接することにより歯部301と第2の結合部材303とを固着させてもよいし、歯部301を第2の結合部材303に圧入することによって、歯部301を第2の結合部材303に緊嵌させてもよい。
【0055】
あるいは、歯部301の第2の連結部311bに形成された第2の穴316bと、第2の結合部材303の第4の連結部313に形成された第4の穴326bとにより形成される第2のボルト用穴306bにボルトを止めることにより、歯部301と第2の結合部材303とを結合してもよい。また、歯部301と第2の結合部材303との結合は、接着、溶接、圧入及びボルト締結等の結合方法の併用によって行われてもよい。
【0056】
第2の結合部材303の他方の端部には、第1の結合端部343が形成されており、第4の連結部313と第1の結合端部343との間には、第2の固定部333が形成されている。第2の固定部333は、ラック軸本体305の軸方向において、開口部315の中心を挟んで第1の固定部332とは反対側に配置され、ラック軸本体305内に固定される部分である。なお、第2の固定部333とラック軸本体305とは、接着又は溶接することにより第2の固定部333とラック軸本体305とを固着させてもよいし、第2の固定部333をラック軸本体305に圧入することによって、第2の固定部333をラック軸本体305に緊嵌させてもよい。これにより、第2の結合部材303に結合された歯部301がラック軸本体305内に結合される。
【0057】
第2の固定部333の形状に特に限定はないが、第2の固定部333を筒状に形成することが好ましい。これにより、ラック軸208の軽量化に寄与することができる。なお、ラック軸208の軽量化のために、第1の結合部材302の第1の固定部332と、第2の結合部材303の第2の固定部333との双方を筒状に形成することが好ましい。ただし、両者の少なくとも一方を筒状に形成するだけでもラック軸208の軽量化に寄与することができる。
【0058】
第1の結合端部343は、車輪に転舵力を伝達するタイロッド210に結合する部分であり、第1の当接部353を有している。第2の結合部材303の第4の連結部313側をラック軸本体305の端部から挿入することにより、第1の当接部353がラック軸本体305の端部に当接し、第1の結合端部343がラック軸本体305の外部に位置した状態で第2の結合部材303はラック軸本体305に結合される。
【0059】
第2の結合部材303は、炭素鋼(S45C等)、アルミニウム合金、チタン合金及びマグネシウム合金等の金属材料又はFRP等の樹脂材料で形成することができる。
【0060】
第2の結合部材303は、歯部301をラック軸本体305に結合させるための結合部材としての機能と、タイロッド210に結合するためのラックエンド結合部材としての機能とを併せ持っており、歯部301をラック軸本体305に結合させるための結合部材と、ラックエンド結合部材とが一体的に形成された部材となっている。これにより、ラックエンド結合部材を別体で設けた場合と比較して、ラック軸208を製造するために必要な工程数を減らすことができる。
【0061】
また、第2の結合部材303の第1の当接部353と、第2の結合部材303に結合された歯部301とで、ラック軸本体305を挟み込むため、第2の結合部材303及び歯部301のラック軸本体305に対する結合はより強固なものとなる。
【0062】
このように、本実施形態に係るラック軸208では、ラック歯が形成された歯部301と、当該歯部301をラック軸本体305に結合させるための第1の結合部材302及び第2の結合部材303とは、ラック軸本体305とは別体として形成されている。このため、ラック軸本体305を筒状に形成することができ、ラック軸208を軽量化することができる。
【0063】
また、歯部301と第1の結合部材302及び第2の結合部材303とは、ラック軸本体305とは別体として形成されているため、強度が必要な歯部301と第1の結合部材302及び第2の結合部材303とは鋼材から製造しながらも、ラック軸本体305は軽量なCFRP等のFRPから製造することができる。これにより、ラック軸208のさらなる軽量化を実現することができる。
【0064】
<ラックエンド結合部304>
歯部301をラック軸本体305に結合させるための結合部材と、タイロッド210に結合するためのラックエンド結合部材とは必ずしも一体的に形成されていなくてもよく、ラック軸208は、ラックエンド結合部材を別体で有していてもよい。本実施形態に係るラック軸208は、ラックエンド結合部304を、ラックエンド結合部材として別体で有している。
【0065】
図8に、本実施形態に係るラックエンド結合部304を
図3に示すz方向から見たときの断面図と、x方向から見たときの側面図とを示す。
図8に示すように、ラックエンド結合部304は、第3の固定部314と、第2の結合端部324とを有している。
【0066】
第3の固定部314は、ラックエンド結合部304の一方の端部に形成されており、ラック軸本体305内に固定される部分である。なお、第3の固定部314とラック軸本体305とは、接着又は溶接することにより第3の固定部314とラック軸本体305とを固着させてもよいし、第3の固定部314をラック軸本体305に圧入することによって、第3の固定部314をラック軸本体305に緊嵌させてもよい。
【0067】
第3の固定部314の形状に特に限定はないが、第3の固定部314を筒状に形成することが好ましい。これにより、ラック軸208の軽量化に寄与することができる。
【0068】
第2の結合端部324は、ラックエンド結合部304の他方の端部に形成されており、タイロッド210に結合する部分であり、第2の当接部334を有している。ラックエンド結合部304の第3の固定部314側をラック軸本体305の端部から挿入することにより、第2の当接部334がラック軸本体305の端部に当接し、第2の結合端部324がラック軸本体305の外部に位置した状態でラックエンド結合部304はラック軸本体305に結合される。
【0069】
なお、第2の結合端部324は、ラック軸208が変位した際に車輪400を転舵するための転舵力を、タイロッド210及びナックルアーム212に伝達し得るようにタイロッド210と結合されている。
【0070】
ラックエンド結合部304は、炭素鋼(S45C等)、アルミニウム合金、チタン合金及びマグネシウム合金等の金属材料又はFRP等の樹脂材料で形成することができる。
【0071】
本実施形態に係るラック軸208では、ラック軸本体305の両端にラックエンド結合部304を有していてもよい。この場合は、第2の結合部材303の代わりに、ラックエンド結合部304をラック軸本体305の端部に設け、歯部301をラック軸本体305に結合させるために新たな結合部材(すなわち、第2の結合部材303の第4の連結部313及び第2の固定部333に相当する部分)を別途設ければよい。
【0072】
(ラック軸208の組み立て方法)
本実施形態に係るラック軸208の組み立て方法について簡単に説明する。まず、予め製造したラック軸本体305の開口部315からラック軸本体305内に第1の結合部材302を入れ込み、第2の結合部材303をラック軸本体305の端部からラック軸本体305内に挿入する。これにより、ラック軸本体305の内部に第1の結合部材302及び第2の結合部材303を結合させる。
【0073】
続いて、ラック軸本体305の開口部315からラック軸本体305内に歯部301を入れ込み、第1の結合部材302及び第2の結合部材303に対して歯部301を結合させる。これにより、歯部301がラック軸本体305に対して結合されたラック軸208が組み立てられる。
【0074】
このように、本実施形態に係るラック軸208は、製造工程において、歯部301、第1の結合部材302、及び第2の結合部材303を、ラック軸本体305内に入れ込むことによって製造されるので、容易に製造することができる。また、ラック軸本体305については、単純なパイプ形状をしているため、量産に適している。
【0075】
このように、本実施形態に係るラック軸208は、軽量化を実現しながらも、高い量産性で容易に製造することができる。
【0076】
なお、以上の工程は、作業者の手作業によって行われてもよいし、各工程の一部又は全部を、作業装置等を用いて自動的に行ってもよい。
【0077】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。