【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
最も一般的には、本発明は、コンテンツが再生される各クライアントコンピュータにおけるコンピュータユーザにオンラインで提供されるコンテンツの有効性を計測する問題をサポートすることにおいて、動画広告応答の構造内にコンピュータユーザ挙動データ収集機能を提供することを提案する。本発明は、したがって、コンピュータユーザ挙動データ(たとえば感情状態データを含む)が、動画コンテンツを再生するのに用いられる動画プレイヤーのタイプに関わらず、メディアコンテンツ(たとえば動画または音声)に対して収集されることを可能にし得る。
【0008】
ここで、「動画広告応答(video ad response)」という用語は、動画プレイヤーからの呼出に従う広告サーバから供される応答を意味し、それは、動画コンテンツを表示するための必要な情報、たとえばメディアファイルを含む。コンピュータユーザ挙動データ収集機能は、動画広告応答内における動画広告の場所を取るか、または動画がそれを介して再生される、対話型ウェブアプリケーションであってもよい。
【0009】
ここで、「挙動データ(behavioural data)」という用語は、ユーザの活動またはステータスに関する任意のデータを示すよう用いられる。それは、感情状態データ、つまり任意の所与の時間におけるユーザの感情を示す情報を含んでもよい。感情状態データは、任意の態様で、たとえばウェブカムを介して得られる顔の画像または他の生理学的指標から得られてもよい。挙動データは、さらに、ユーザのコンピュータとの対話に関するデータ、たとえば表示のうちのある部分におけるユーザの興味を示す音声データ、クリックデータまたは他のデータを含んでもよい。挙動データに加えて、本発明は、さらに、たとえば、性別、年齢、場所などのような、ユーザについての他の詳細を示す他のユーザデータの収集、処理および送信を斟酌してもよい。
【0010】
ここで、「リモートサーバ」、およびさらに一般的には「サーバ」という用語は、本発明の1つ以上の実施の形態と関連して有用である機能を実施するために、中にある、メモリストア(たとえばRAM)から受取られた命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有するコンピュータを意味するよう用いられる。サーバは、さらに、通信を、ネットワークを介して、サーバと、コンピュータユーザ挙動データが捕捉されている1つおよび複数間のローカルコンピュータとの間において可能にするよう構成されるハードウェアを含むネットワークインターフェイスコンポーネントを含む。例として、限定されずに、通信は、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)またはインターネットプロトコル(IP)に従って構築されるデータパケットを含み得る。
【0011】
注記されるように、本発明に従うコンピュータユーザ挙動データ収集機能は、リモートサーバに送信されることに先立ってローカルコンピュータにおいて収集されているデータに関する時間的な情報に関するさらなる「挙動データ」を含み得る。
【0012】
本発明に従い、およびオンラインコンテンツを配給する分野において対応されている問題を捗らせることにおいて、コンピュータユーザ挙動データを収集する方法が提供され、この方法は、たとえば、広告サーバにおいて、クライアントコンピュータで動作する動画プレイヤーから、動画広告応答に対する呼出を受信することと、動画広告応答をクライアントコンピュータに供することと、前記動画広告応答を前記クライアントコンピュータ上の動画プレイヤーにおいて実行することとを含み、動画広告応答が実行されると、実行可能なデータ収集および処理モジュールを動画プレイヤーにおいて実行して、クライアントコンピュータにおけるメディアの再生中に挙動データを収集および処理する。動画広告応答は、動画プレイヤーにおける動画広告応答の実行で実行可能なデータ収集および処理モジュールをトリガするためのコードを含んでもよい。この方法においては、動画プレイヤーは、データ収集および処理モジュールのための実行時環境を提供してもよい。コンピュータユーザ挙動データの収集は、したがって、動画再生プロセスにおいて、よりよく統合され得る。
【0013】
本発明のより具体的な局面においては、オンラインコンテンツの表示との関連においてコンピュータユーザ挙動データが収集されるクライアントコンピュータにおいてデータパケットが構築されてもよい。データパケットの構築は、生画像捕捉状態から、たとえばローカルコンピュータと関連づけられるウェブカメラからの収集されたデータを、TCP/IPネットワークなどのようなネットワークを介する送信のために、ストリーミングデータプロトコルと互換性のあるパケット化された構造に変換するために、コードがそこで実行されることによって構成されるクライアントコンピュータのプロセッサを利用して、収集されたコンピュータユーザ挙動データをローカル処理することを含む。
【0014】
本発明のさらにより特定の局面においては、捕捉されたコンピュータユーザ挙動データを、ローカルコンピュータでの動画広告のメディア再生中における少なくとも瞬間またはセグメントを含む、メディア再生中においてローカルコンピュータに提供される動画の瞬間またはセグメントと調整するために、収集されたデータは、パケット化された構造への変換前に、さらなる処理を経てもよい。そのような処理は、動画の時間コードまたはある範囲の時間コードを捕捉されたコンピュータユーザ挙動データと関連づけることによってのように、捕捉されている画像をクライアントコンピュータにおいて再生されているメディア内のある時間的な位置に同期させる、ローカルコンピュータのプロセッサにおいて実行される命令を含む。同期は、ローカルプロセス(ストリーミングされるコンテンツのローカルコンピュータへの送信に対するメディア再生のタイミングを変えるかもしれないもののような)に関連する、ローカルコンピュータにおけるストリーミングされるコンテンツの受信に関連づけられるレイテンシ問題、およびメディア再生のタイムウィンドウにも影響し得るローカルコンピュータにおけるイベント(たとえば1つの非限定的な例として、ユーザは再生を停止させるかまたは巻戻す)に関連づけられるレイテンシ問題を解決するのに重要であり得る。
【0015】
本発明のこの局面に従うさらなる処理は、コンピュータユーザ挙動データそれ自体をリモートサーバに送信することに加えて、コンピュータユーザ挙動データに関する時間的情報を、リモートサーバに送信されているデータパケット間に含ませる。
【0016】
さらにより特定化された局面においては、コンピュータユーザ挙動データが捕捉されている間の瞬間またはセグメントに対する時間コードは、動画広告に対して、および選択肢的にメディア再生アプリケーションにおいて再生されている他の動画コンテンツに対して、時間オフセットを含み得る。
【0017】
本発明のさらにさらなる局面においては、クライアントコンピュータは、再生中のメディアの中断を最小限にするように、それらのリソースをさらに効率よく利用するよう構成される。これに関して、システムコンポーネントがモニタリングされ、それらのパフォーマンスまたは値が、あるローカル処理をいつ実行すべきかに関する判断において利用される。したがって、コンピュータユーザ挙動データの処理は、処理が実行されているクライアントコンピュータのパフォーマンス能力に鑑み、およびさらにはクライアントコンピュータとそれが接続されるネットワークとの間の接続性に鑑みて、動的に実行(開始および停止)され得る。
【0018】
収集された挙動データは、生データ、たとえば画像、音声であってもよく、挙動情報を得るよう(コンピュータにおいて、および/または外部で)解析され得る。収集された挙動データの処理はいくつかのサブ処理ステップを含んでもよく、少なくとも、収集された対話型データを、リモートサーバへの送信に対して好適なデータパケットに、さらに好ましくは、動画再生に関係づけられる時間的情報、およびコンピュータユーザ挙動データの収集中にクライアントコンピュータにおいて再生されていた瞬間またはセグメントを含むよう、変換するものを含んでもよい。
【0019】
挙動データの収集中に再生されるメディア(たとえば動画コンテンツまたは音声コンテンツ)は、動画広告応答において実行可能なメディアファイルによって提供されてもよい。代替的に、画像の収集中に再生される動画コンテンツは、動画広告応答とは別に供されてもよい。
【0020】
実行可能なデータ収集および処理モジュールの実行を引起すことは、動画広告応答におけるリソース識別子を呼出すことを含んでもよく、リソース識別子はデータ収集および処理モジュールを指し示す。代替的に、データ収集および処理モジュールは、それ自体が、供される動画広告応答内における実行可能なアプリケーションであってもよい。ここにおいて、「リソース識別子」とは、別の場所、たとえばリモートサーバからデータ収集および処理モジュールを呼出すことができる、動画広告応答における任意の値を意味する。リソース識別子は統一資源識別子(URI)であってもよい。
【0021】
挙動データは、コンピュータユーザの感情状態を示す情報を含んでもよい。一実施の形態においては、この情報は、ユーザの画像、特にユーザの顔の画像を収集することによって得られる。データ収集および処理モジュールの実行は、したがって、クライアントコンピュータに接続されるウェブカムを起動し、必要とされる場合には、ユーザの画像を収集するようウェブカムの活性化を促してもよい。画像は、挙動情報、特に感情状態情報を得るよう解析され得る。したがって、データ収集および処理モジュールは、感情トラッキングアプリケーションであってもよく、またはそれを含んでもよい。したがって、データ収集および処理モジュールは、リモートサーバに送信されるデータパケットに含まれるよう、選択肢的にはサーバに送信されている他の挙動データを含むデータパケット内において送信されるよう、画像を解析し、解析の結果としてトラッキングされる感情に関するデータを出力する、コンテンツが再生されているクライアントコンピュータのプロセッサ内において実行可能な命令を含み得る。
【0022】
データ収集および処理モジュールは、収集された挙動データを解析のためにリモートサーバに送信するよう配されてもよい。データ収集および処理モジュールは、リモートサーバとの接続性を得、リモートサーバとの間におけるデータの伝送を制御してもよい。これらの機能は、たとえば、データ収集および処理モジュールの実行で表示されるプロンプトの適当な選択に基づいて、ユーザによって活性化可能であってもよい。データ収集および処理モジュールは、たとえば、データ収集および処理モジュールのステータスを示すために、および/またはユーザがデータ収集および処理モジュールと対話することを可能にするために、動画プレイヤー上またはそれに近接してグラフィカルユーザインターフェイスを表示するよう配されてもよい。
【0023】
データ収集および処理モジュールは、画像の収集中に再生されるメディアと関連づけられてもよい。たとえば、データ収集および処理モジュール(またはそのリソース識別子)およびメディアの両方が同じ動画広告応答に含まれてもよい。代替的に、データ収集および処理モジュールはメディアに直接関連づけられなくてもよい。たとえば、動画広告応答は、データ収集および処理モジュール(およびそれのリソース識別子)を動画の代わりに含んでもよく、つまり、データ収集および処理モジュールの実行は動画広告を再生することの代わりに置換される。この状況においては、メディアは、異なるソース、たとえば他の広告サーバから得られてもよく、または動画プレイヤーに既に存在してもよく、たとえばユーザによってライブラリまたはメディア共有ウェブサイトから選択されてもよい。
【0024】
動画広告応答は、インタラクティブ広告協議会(Interactive Advertising Bureau)(IAB)によって製造される動画広告掲出テンプレート(Video Ad Serving Template)(VAST)3.0と互換性のあるXMLベースの構造を有してもよい。データ収集および処理モジュール(またはそのリソース識別子)は、VAST応答の創造的要素において提供されてもよい。この構成の利点は、それによって、VAST互換性動画プレイヤーにおけるデータ収集および処理モジュールの実行が確実にされ得るという点である。したがって、データ収集および処理モジュールを特定の動画プレイヤーに調整したり、またはデータ収集および処理モジュール内に動画プレイヤーのタイプを検出したり、それに従ってそれ自体を再構成する手段を設けたりする必要がなくてもよい。
【0025】
たとえば、動画広告応答は、VASTインライン応答、つまり表示されるべき動画広告をそれ自体が含む広告応答であってもよい。本発明のそのような構成に従うと、動画広告応答は、画像の収集中における再生のためのメディアを提供するメディアファイルを含んでもよい。メディアは、任意のタイプのものであってもよく、たとえば動画コンテンツ、音声コンテンツなどであってもよい。VASTインライン応答は、広告ポッドを形成する複数の連続的なリニア広告を含んでもよい。データ収集および処理モジュールのためのリソース識別子は、複数の連続的なリニア広告によって、またはそれらの1つにおいて提供されてもよい。画像の収集中における再生のためのメディアは、たとえばデータ収集および処理モジュール以降の連続番号を伴う、複数の連続リニア広告のうちの別のものであってもよい。このようにして、VAST構造は、データ収集および処理モジュールの開始シーケンス後に再生されるメディアが完了されることを確実にする。
【0026】
データ収集および処理モジュールのためのリソース識別子は、VASTインライン応答に含まれるコンパニオン広告によって、またはその中に提供されてもよい。コンパニオン広告は、動画プレイヤーそれ自体上において表示されるメディアを表示するかまたはそれとは別に動作するよう配されることができる。
【0027】
データ収集および処理モジュールのためのリソース識別子は、VASTインライン応答のCreativeExtension部分内に設けられてもよい。CreativeExtension部分は、ある特定のアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)が動作するよう呼出す必要があり得る実行可能なエンティティが提供され得るVAST構造のうちのあるセクションである。
【0028】
VASTインライン応答はノンリニア広告を含んでもよい。しかしながら、静的な広告コンテンツではなく、ノンリニア広告は、データ収集および処理モジュールのためのリソース識別子を、それの静的リソース部分に含んでもよい。
【0029】
上記のように、データ収集および処理モジュールのためのリソース識別子は、画像の収集中における再生のためのメディアとともに提供される必要はない。たとえば、動画広告応答は、VASTインライン応答を呼出すためのリソース識別子とデータ収集および処理モジュールとを含むVASTリダイレクト応答であってもよい。画像の収集中における再生のためのメディアは、呼出されたVASTインライン応答において、たとえばメディアファイルとして存在してもよい。データ収集および処理モジュールそれ自体は、VASTリダイレクト応答に含まれるコンパニオン広告によって、またはその中において提供されてもよい。
【0030】
上記の例においては、動画広告応答それ自体は、データ収集および処理モジュール、またはデータ収集および処理モジュールのためのリソース識別子を含む。しかしながら、ある代替的な実施の形態では、この方法は、動画広告応答におけるメディアファイルリソース識別子を、データ収集および処理モジュールのためのリソース識別子と置換するステップを含んでもよい。換言すれば、動画プレイヤーは、標準メディアファイル要求を、データ収集および処理モジュールを実行する態様でリダイレクトするよう作用する。たとえば、データ収集および処理モジュールのためのリソース識別子は、メディアファイルリソース識別子を含むプロキシアドレスであってもよい。
【0031】
データ収集および処理モジュールは、画像の収集中におけるメディアの再生のためのメディアプレイヤー部分を含む。メディアプレイヤー部分は、メディアが動画プレイヤー内において実行されているように見えるように、動画プレイヤー上に重なってもよい。代替的に、メディアの再生は、従来のように、動画プレイヤーそれ自体によってでもよい。
【0032】
さらに、再生のためのメディアは動画広告応答環境外にあることも可能であり得る。換言すれば、動画広告応答環境はデータ収集および処理モジュールの起動を斟酌し、一方で、再生のためのメディアは、ユーザにとって、たとえば動画共有ウェブサイトまたはソーシャルネットワークからの自由な選択である。この場合、VASTインライン応答は、動画プレイヤーとデータ収集および処理モジュールとの間において通信を確立するための動画プレイヤーインターフェイスモジュールを含んでもよい。動画プレイヤーインターフェイスモジュールは、動画プレイヤーメディアおよび/または再生されているメディアのステータスに関する情報をデータ収集および処理モジュールに渡すよう動作可能であってもよい。データ収集および処理モジュールは、動画プレイヤー広告提供インターフェイス定義(Video Player Ad-Serving Interface Definition)(VPAID)2.0と互換性があるプロトコルを用いて、動画プレイヤーと通信してもよい。データ収集および処理モジュールは、動画プレイヤーと直接通信してもよく、または動画プレイヤーインターフェイスモジュールを介して間接的に通信してもよい。
【0033】
本発明は、たとえば、複数の異なる場所に位置する複数のユーザの各々からデータを収集し処理するためにウェブベースのシステム内において用いられてもよい。本発明の1つの利点は、データ収集ソフトウェアがユーザのローカルコンピュータシステムに予めインストールされる必要がないことにより、可能性のあるユーザのプールを広げることになり得ることである。
【0034】
上記のように、収集された挙動データは、メディアを見ているユーザの感情状態に関してもよい。収集された挙動データがユーザの顔の画像を含む場合には、この方法は、顔の画像を解析して、ユーザの感情状態についての情報を抽出することを含んでもよい。したがって、挙動データは、ウェブカムからの画像または動画ストリーム、マウス移動データ、マウスクリックデータ、音声データを含んでもよい。データは、データ収集および処理モジュールによって部分的に処理されて、たとえば解析サーバに対する通信を容易にしてもよい。たとえば、ユーザデータ、質問事項応答などのような、他のデータも収集および処理されてもよい。収集されたデータを用いて、たとえば測定された視聴者反応に基づいて、マーケットリサーチを駆動し得る。まとめて、データ収集および処理モジュールによるコンピュータユーザ挙動データの処理は、各ローカルコンピュータから解析サーバへの、より効率的なデータ転送のために、異なる情報をデータパケットに結合し、その結果、計算リソースの使用の改善、および各個々のローカルコンピュータからのデータアップロードに対する影響をより最小限にすることをもたらす。
【0035】
顔の画像の解析は任意の公知の態様で行なわれてもよい。たとえば、この解析は、たとえば、顔の特徴の周りの領域に対応し得る、検出された顔の画像の複数のサブ領域をトラッキングし識別することによって、1つ以上の特定の顔の特徴の動きをトラッキングすることを含んでもよい。それぞれの顔の特徴の動きは、各サブ領域内における画像の特性を比較して、サブ領域における画像に対する変化を示すパラメータを抽出することによってトラッキングされてもよい。感情は、サブ領域の1つ以上からの抽出されたパラメータに基づいて直接判断されてもよい。この解析は、さらに、幾何学的な特徴のみをトラッキングすることにより、または上記の技術の組合せを実行することにより、なされてもよい。顔は、それをサブ領域に分割することなく、全体として解析されてもよい。ある実施の形態では、この解析は、データ収集および処理モジュールによって実行され、解析サーバへのデータ伝送のために、解析されたデータの出力を引起す。
【0036】
この解析は、さらに、他のユーザの動きまたはジェスチャ、たとえば、上半身の動き、頭部のジェスチャなどをモニタリングしてもよく、それを、単独、または上記の技術との組合せにおいて用いることができる。
【0037】
本発明においては、データ収集および処理モジュールは、収集された顔の画像を解析サーバに送信するように配されてもよい。データは、動画ストリーム、または一連の抽出された(たとえば周期的に抽出された)画像として送信されてもよい。画像は、ウェブカムによって捕捉された完全な画像であってもよく、またはトラッキングされるべき顔の特徴もしくは領域に対応する画像の部分を抽出するよう予め処理されてもよい。代替的に、予備的な解析が、クライアントコンピュータ上において、データ収集および処理モジュールによって実行されてもよく、それによって、純粋な挙動データのみが送信される。
【0038】
解析サーバは、入力を、別に、または同時に、複数のデータ収集および処理モジュールから受信するよう配されてもよい。解析サーバは、画像を解析することによって入力を処理し、1つ以上の感情状態のデータ表現を抽出するよう配されてもよい。たとえば、解析は、6つの普遍的な感情、たとえば幸福、悲しみ、驚き、恐怖、嫌悪および怒りの各々についての感情メトリックを生成してもよい。感情メトリックは、顔または顔の特徴のテクスチャにおける顔の特徴または変化の幾何学的変形に基づいてもよい。加えて、または代替的に、これらまたは他の感情メトリックは、頷き、頭部を振ること、もしくは頭部が小刻みに動くことなどのような頭部のポーズの変化、または手、肩、目のジェスチャなどのような他の身体のジェスチャに基づいてもよい。これらおよび他の感情メトリックは、さらに、対象のコンピュータから受信される音声信号を、独立して、またはパーソナルコンピュータで一般的に測定可能な動画および他の信号と縦列して処理することに基づいてもよい。感情メトリックは、各ローカルコンピュータからリモートサーバへの効率のよいデータ転送のために、生の捕捉された画像データの代わりにリモートサーバに送信され得、ここでも、計算リソースの使用の改善、および各個々のローカルコンピュータからのデータアップロードに対する、より最小化された影響をもたらす結果となる。
【0039】
この解析は、さらに、感情から独立しているか、または顔の特徴の動きの他の組合せに基づいてもよい、1つ以上のさらなるメトリックを生成してもよい。たとえば、さらなるメトリックは、関与、中立性、および誘意性(valence)を含んでもよい。
【0040】
解析サーバは、複数のユーザの各々ごとに計算されたメトリックを集計するよう配されてもよい。解析サーバは、集計されたメトリックを、たとえば対話型グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を介して表示するよう配されてもよい。対話型GUIは消費者にとってウェブリンクを介してアクセス可能であってもよい。それは、動的に、たとえばリアルタイムで、またはリフレッシュ動作の実行で更新してもよい。
【0041】
対話型GUIは、集計されたメトリックの1つ以上の時間展開を提示することによって、提示されたメディア内における領域のインパクトが評価されることを可能にしてもよい。
【0042】
本発明の例を、以下に、詳細に、添付の図面を参照して論じる。