(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6561060
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】炭化水素坑井の掘削と操作のためのねじ付き接続部を形成する組立体およびねじ付き接続部
(51)【国際特許分類】
F16L 15/06 20060101AFI20190805BHJP
F16L 15/04 20060101ALI20190805BHJP
E21B 17/042 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
F16L15/06
F16L15/04 A
E21B17/042
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-538077(P2016-538077)
(86)(22)【出願日】2014年12月5日
(65)【公表番号】特表2017-504767(P2017-504767A)
(43)【公表日】2017年2月9日
(86)【国際出願番号】EP2014076765
(87)【国際公開番号】WO2015086466
(87)【国際公開日】20150618
【審査請求日】2017年11月17日
(31)【優先権主張番号】1362379
(32)【優先日】2013年12月10日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】504255249
【氏名又は名称】ヴァルレック オイル アンド ガス フランス
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルタン,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ポルケル,ギョーム
【審査官】
柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】
特表昭60−501172(JP,A)
【文献】
特開平11−223284(JP,A)
【文献】
特開平05−272668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 15/06
E21B 17/042
F16L 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ付き接続部を形成する組立体であって、
回転軸(10)を有する第1の管状コンポーネントと第2の管状コンポーネントを備え、前記管状コンポーネントの各々は、第1のテーパ母線(41)と第2のテーパ母線(42)を夫々有する第1の螺旋または第2の螺旋の形で、ねじ付き端部が雄型か雌型かによって前記コンポーネントの端部(20,30)の外周表面または内周表面に夫々形成される、少なくとも第1の連続的ねじ付きゾーン(21,31)と第2の連続的ねじ付きゾーン(22,32)を備え、前記第1の螺旋に従って形成される前記第1のねじ付きゾーン(21,31)は組立において協働し、且つ前記第2の螺旋に従って形成される前記第2のねじ付きゾーン(22,32)は組立において協働し、ねじプロファイルを画定する前記ねじ付きゾーン(21,22,31,32)は、前記回転軸(10)を通る長手方向断面に於いて、ロードフランク(21a,22a,31a,32a)、スタビングフランク(21b,22b,31b,32b)、ねじ山の頂(21c,22c,31c,32c)、およびねじ底(21d,22d,31d,32d)を備え、
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)のねじ山の高さ(TH1)および前記第2のねじ付きゾーン(22,32)のねじ山の高さ(TH2)は、各々1mm〜2.5mmの範囲内にあり、
前記回転軸(10)への垂線に対する前記第1のねじ付きゾーンおよび前記第2のねじ付きゾーンのロードフランク(LFA1,LFA2)の角度は1°〜20°の範囲内にあり、
前記回転軸(10)への垂線に対する前記第1のねじ付きゾーンおよび前記第2のねじ付きゾーンのスタビングフランク(SFA1,SFA2)の角度は3°〜25°の範囲内にあり、
前記第1のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度は、前記第2のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度から絶対値として少なくとも0.5°だけ異なる
ことを特徴とするねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項2】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)の前記ねじ山の高さ(TH1)と前記第2のねじ付きゾーン(22,32)の前記ねじ山の高さ(TH2)との差は、絶対値として0.05mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項3】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)および/または前記第2のねじ付きゾーン(22,32)のねじの頂およびねじ底は、各々回転軸(10)に対する角度を0°〜10°に形成することを特徴とする請求項1または2に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項4】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)および前記第2のねじ付きゾーン(22,32)の前記ねじの頂とねじ底は、前記回転軸(10)に対して同じ角度を形成しないことを特徴とする請求項3に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項5】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)のねじ山の高さ(TH1)および前記第2のねじ付きゾーン(22,32)のねじ山の高さ(TH2)は、各々1.3mm〜2mmの範囲内にあり、
前記回転軸(10)への垂線に対する前記第1および前記第2のねじ付きゾーンの前記ロードフランクの角度は、3°〜15°の範囲内にあり、
前記回転軸(10)への垂線に対する前記第1および前記第2のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度は、10°〜25°の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項6】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)または前記第2のねじ付きゾーン(22,32)の前記ねじの頂とねじ底は、前記回転軸(10)に対して平行であり、前記第1または前記第2のねじ付きゾーンの前記ねじの頂およびねじ底は、前記ねじ付きゾーンの前記テーパ母線に対して平行であることを特徴とする請求項5に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項7】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)の前記テーパ母線(41)は、前記第2のねじ付きゾーン(22,32)の前記テーパ母線(42)とは異なることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項8】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)の前記テーパ母線(41)は、前記第2のねじ付きゾーン(22,32)の前記テーパ母線(42)と等しいことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項9】
前記第1のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度は、前記第2のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度から絶対値として少なくとも5°だけ異なることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項10】
前記接続部が組み立てられたとき、前記第1のねじ付きゾーン(21,31)と前記第2のねじ付きゾーン(22,32)の前記スタビングフランク(21b,22b,31b,32b)間に隙間が設けられることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項11】
前記第1のねじ付きゾーン(21,31)のスタビングフランク間の前記隙間の値と前記第2のねじ付きゾーン(22,32)のスタビングフランク間の前記隙間の値の差は、0.05mmから0.5mmの範囲内にあることを特徴とする請求項10に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項12】
前記第1の管状コンポーネントおよび前記第2の管状コンポーネントの前記端部(20,30)は、前記接続部が組み立てられた状態にあるとき、シールされた締りばめに協働することができる少なくとも一つのシーリング表面(23,33)を備えることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項13】
前記第1の管状コンポーネントおよび前記第2の管状コンポーネントの前記端部(20,30)は、前記接続部が組み立てられた状態のとき、当接に協働できる少なくとも一つの当接表面(24,34)を備えることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載のねじ付き接続部を形成する組立体。
【請求項14】
請求項1〜13の何れか1項に係る組立体を組み立てることによって得られるねじ付き接続部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素坑井の掘削および/または操作のためのねじ付き接続部に関し、より正確には、接続部が引張‐圧縮状態で動作時に於ける、効率とシールの観点での、接続部の総合的性能の最適化に関する。
【背景技術】
【0002】
用語「ねじ付き接続部」は、実質的に管状要素によって構成される任意の組立体を意味し、管状要素は金属であり、特に炭化水素坑井を掘削するためのステムまたはライザのような、坑井を操作するためのワークオーバーライザまたはストリング、または坑井の操作に使用されるケーシングや管状ストリングを構成するために、組み立てによって連結される。
【0003】
各管状コンポーネントは、類似の要素の対応する端部と組み立てる雄ねじ付きゾーンや雌ねじ付きゾーンを備える端部を備えている。これらが連結され、接続部として知られるものを形成する。
【0004】
接続部を形成するねじ付きコンポーネントは、運転条件によって課されるクランピングやシーリングの要件を満たすために所定の負荷下で連結される。更に、ねじ付き管状コンポーネントは、特に、運転中に幾つかの組立分解サイクルを経る可能性があることを理解する必要がある。
【0005】
そのようなねじ付き管状コンポーネントの使用条件が、広範囲のねじ付きゾーン、当接ゾーンまたはシーリング表面のような、これらのコンポーネントの傷付きやすい部分に働く広範囲の機械的負荷を生じる。
【0006】
このため、接続部の設計は、同時に幾つかのパラメータを考慮することを必要とする複雑な仕様である。このように、接続部が引張状態と圧縮状態で動作するとき、接続部の効率とシーリング表面を支える管状コンポーネントのゾーンの厚みが保持され且つシーリング接触点の変位のリスクが可能な限り最小であることが推奨される。
【0007】
米国特許第7416374号の明細書には、ダブル螺旋の二つのねじ切りを使用し、且つねじの頂が丸みを帯びた接続部が記載されている。
【0008】
しかしながら、このタイプの解決策は疲労性能を向上するに過ぎない。ダブルスタート構成における二つのねじ付きゾーンを有することの本質は、組立と分解を促進する目的で使用されるに過ぎない。
【0009】
米国特許第7475917号の明細書には、スタビングフランクとロードフランクの角度がねじの全長に沿って変化する接続部が記載されている。
【0010】
しかしながら、ねじ切りにおけるロードフランク角度またはスタビングフランク角度に対する導入点変化に向けられるこのタイプの解決策は、負荷集中の分散を最適化するために使用されるに過ぎない。このタイプの解決策は、組立グリースの圧力を制御するために、または変化する負荷下で現れる軸方向変位を減少するために引張/圧縮性能を向上するために使用することができない。
【0011】
米国特許第6767035号の明細書には、蟻継ぎ第1のねじ切りと正の角度第2のねじ切りを使用して高い組立トルクを発生することを目的としている。この明細書の
図9に示される代替例は、二つのねじ切りの使用を提案し、スタビングフランクが接続部の軸への垂線に対して形成する角度が等しいか、または高度に傾斜されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、これらの解決策は、良好な引張強度と良好な圧縮強度を同時に提供するために使用することができない。
【0013】
このため、本発明の目的は、少なくとも二つの螺旋またはマルチ螺旋を有するねじ切り(threadings)を提供することであり、このねじ切りは、引張強度、圧縮強度または疲労強度等の品質を追加するという点で従来とは異なっている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
より正確には、本発明は、ねじ付き接続部を形成する組立体であって、回転軸を有する第1の管状コンポーネントと第2の管状コンポーネントを備え、前記管状コンポーネントの各々は、第1のテーパ母線と第2のテーパ母線を夫々有する第1の螺旋または第2の螺旋の形で、ねじ付き端部が雄型か雌型かによって前記コンポーネントの端部の外周表面または内周表面に夫々形成される、少なくとも第1の連続的ねじ付きゾーンと第2の連続的ねじ付きゾーンを備え、前記第1の螺旋に従って形成される前記第1のねじ付きゾーンは組立において協働し、且つ前記第2の螺旋に従って形成される前記第2のねじ付きゾーンは組立において協働し、ねじプロファイルを画定する前記ねじ付きゾーンは、前記回転軸を通る長手方向断面に於いて、ロードフランク、スタビングフランク、ねじ山の頂、およびねじ底を備え、前記第1のねじ付きゾーンのねじ山の高さおよび前記第2のねじ付きゾーンのねじ山の高さは、各々1mm〜2.5mmの範囲内にあり、前記回転軸への垂線に対する前記第1のねじ付きゾーンおよび前記第2のねじ付きゾーンのロードフランクの角度は1°〜20°の範囲内にあり、前記回転軸への垂線に対する前記第1のねじ付きゾーンおよび前記第2のねじ付きゾーンのスタビングフランクの角度は3°〜25°の範囲内にあることを特徴とする。
【0015】
本発明の、補足的または置換型の選択的特徴は下記の通りである。
【0016】
前記第1のねじ付きゾーンの前記ねじ山の高さと前記第2のねじ付きゾーンの前記ねじ山の高さとの差は、絶対値として0.05mm以上であってもよい。
【0017】
前記第1のねじ付きゾーンおよび/または前記第2のねじ付きゾーンのねじの頂およびねじ底は、各々回転軸に対する角度を0°〜10°に形成してもよい。
【0018】
前記第1のねじ付きゾーンおよび前記第2のねじ付きゾーンの前記ねじの頂とねじ底は、前記回転軸に対して同じ角度を形成してもよい。
【0019】
前記第1のねじ付きゾーンのねじ山の高さおよび前記第2のねじ付きゾーンのねじ山の高さは、各々1.3mm〜2mmの範囲に限定されてもよく、前記回転軸への垂線に対する前記第1および前記第2のねじ付きゾーンの前記ロードフランクの角度は、3°〜15°の範囲に限定されてもよく、前記回転軸への垂線に対する前記第1および前記第2のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度は、10°〜25°の範囲に限定されてもよい。
【0020】
前記第1のねじ付きゾーンまたは前記第2のねじ付きゾーンの前記ねじの頂とねじ底は、前記回転軸に対して平行であり、前記第1または前記第2のねじ付きゾーンの前記ねじの頂およびねじ底は、前記ねじ付きゾーンの前記テーパ母線に対して平行であってもよい。
【0021】
前記第1のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度は、前記第2のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度から絶対値として少なくとも0.5°だけ異なってもよい。
【0022】
前記第1のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度は、前記第2のねじ付きゾーンの前記スタビングフランクの角度から絶対値として少なくとも5°だけ異なってもよい。
【0023】
前記第1のねじ付きゾーンの前記テーパ母線は、前記第2のねじ付きゾーンの前記テーパ母線とは異なってもよい。
【0024】
前記第1のねじ付きゾーンの前記テーパ母線は、前記第2のねじ付きゾーンの前記テーパ母線と等しくてもよい。
【0025】
前記接続部が組み立てられたとき、前記第1のねじ付きゾーンと前記第2のねじ付きゾーンの前記スタビングフランク間に隙間が設けられてもよい。
【0026】
前記第1のねじ付きゾーンのスタビングフランク間の前記隙間の値と前記第2のねじ付きゾーンのスタビングフランク間の前記隙間の値の差は、0.05mmから0.5mmの範囲内にあってもよい。
【0027】
前記第1の管状コンポーネントおよび前記第2の管状コンポーネントの前記端部は、前記接続部が組み立てられた状態にあるとき、シールされた締りばめに協働することができる少なくとも一つのシーリング表面を備えてもよい。
【0028】
前記第1の管状コンポーネントおよび前記第2の管状コンポーネントの前記端部は、前記接続部が組み立てられた状態のとき、当接に協働できる少なくとも一つの当接表面を備えてもよい。
【0029】
また、本発明は、組立体を組み立てることによって生じるねじ付き接続部に関する。
【0030】
本発明の特徴と効果は、添付図面を参照して以下に詳細に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、本発明の一実施の形態に係る、組立によって二つの管状コンポーネントの連結によって生じた接続部の長手方向断面の線図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施の形態に係る二つの管状コンポーネントを組立てることによって連結されたねじ切りの長手方向断面の線図である。
【
図3】
図3は、組み立てられる2つのコンポーネントの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、一般的にはスチールで形成され、回転軸10を有し、各々が端部20,30を有する第1と第2の管状金属コンポーネントを備える、ねじ付き接続部を形成する組立体を示している。
【0033】
雄型として知られる端部20は、管状コンポーネントの内の一方の端部の外周表面に形成される第1の連続的ねじ付きゾーン21と、第2の連続的ねじ付きゾーン22を備えている。第1と第2のねじ付きゾーン21,22は、第1のテーパ母線41と第2のテーパ母線42を各々が備える第1の螺旋と第2の螺旋に従って夫々形成される。第1の連続的ねじ付きゾーン21と第2の連続的ねじ付きゾーン22は交互になっている、すなわち、第1の連続的ねじ付きゾーン21または第2の連続的ねじ付きゾーン22の一方の二つの連続ピッチは、他方の互い違いの第1の連続的ねじ付きゾーン21または第2の連続的ねじ付きゾーン22からねじ山ピッチだけ分離される。ねじ付きゾーンは絡み合わされる。
【0034】
雌型として知られる端部30は、他方の管状コンポーネントの端部の内側表面に突出する第1の連続的ねじ付きゾーン31と、第2の連続的ねじ付きゾーン32を備えている。第1と第2のねじ付きゾーン31,32は、第1のテーパ母線41と第2のテーパ母線42を各々が備える第1の螺旋と第2の螺旋に従って夫々形成される。第1の連続的ねじ付きゾーン31と第2の連続的ねじ付きゾーン32は交互になっている、すなわち、第1の連続的ねじ付きゾーン31または第2の連続的ねじ付きゾーン32の一方の二つの連続ピッチは、他方の互い違いの第1の連続的ねじ付きゾーン31または第2の連続的ねじ付きゾーン32からねじ山ピッチだけ分離される。ねじ付きゾーンは絡み合わされる。
【0035】
ねじ付きゾーンは連続していてもよく、実際は、中断されてもよいことは明白である。
【0036】
第1の端部20と第2の端部30の第1のねじ付きゾーン21,31は、同じテーパ母線41を有し、組立において協働できる。同様に、第1の端部20と第2の端部30の第2のねじ付きゾーン22,32は、同じテーパ母線42を有し、組立において協働できる。
【0037】
ねじ付きゾーン21,22,31,32の各々には、ロードフランク21a,22a,31a,32a、スタビングフランク21b,22b,31b,32b、ねじ山の頂(thread crests)21c,22c,31c,32c、およびねじ底(thread roots)21d,22d,31d,32dを備え、回転軸10を通る長手方向断面で見て、ねじプロファイルを画定している。
【0038】
第1のコンポーネントを第2のコンポーネントにねじ込むため、第1のねじ付きゾーン21,31のピッチは、第2のねじ付きゾーン22,32のピッチと同一である。
【0039】
本発明に従って、第1のねじ付きゾーン21,31のねじ山の高さTH1と第2のねじ付きゾーン22,32のねじ山の高さTH2は、各々1mm〜2.5mmの範囲内にある。
【0040】
本発明に従って、回転軸10への垂線に対する第1と第2のねじ付きゾーンのロードフランクLFA1,LFA2の角度は、1°〜20°の範囲内にある。
【0041】
本発明に従って、回転軸10への垂線に対する第1と第2のねじ付きゾーンのスタビングフランクSFA1、SFA2の角度は3°〜25°の範囲内にある。
【0042】
これらの角度の値と符号は、接続部の軸10への垂線に対して反時計回り方向に定義されることは明白である。
【0043】
好ましくは、第1のねじ付きゾーン21,31のねじ山の高さTH1と第2のねじ付きゾーン22,32のねじ山の高さTH2の差は、絶対値として0.05mmより大きいか、または等しい。このために、雄コンポーネントと雌コンポーネントのねじ切りの歯間で引っ掛かるリスクはない。実際、
図3の小さな円に見られるように、組立中に、雄端部のねじ付きゾーンのねじ山の頂が、雌端部のねじ付きゾーンのねじ山の頂を捕えることで回避されることを意味している。同様に、歯の高さのこの差は、全体としての第1のねじ付きゾーン21,31と全体としての第2のねじ付きゾーン22,32の正確な組立を可能とする一種の誰でも扱える手段として働く。
【0044】
一実施の形態では、第1のねじ付きゾーン21,31と第2のねじ付きゾーン22,32のねじ山の頂とねじ底は、各々回転軸10に対して0°〜10°の範囲内の角度を形成している。このように、スタビングフランクの表面は、過剰には減少されず、且つ圧縮において良好な挙動が保持され、組み立てられたとき、雌端部と雄端部との間で正確なスタビング特性を保持することを意味している。
【0045】
特定のケースでは、第1のねじ付きゾーン21,31と第2のねじ付きゾーン22,32のねじ山の頂とねじ底が、回転軸10に対して形成する角度は、第1のねじ付きゾーン21,31と第2のねじ付きゾーン22,32に対して同じである。このように、ねじ付きゾーンの各々のねじ山の直径を同じ工具で制御することがより容易である。
【0046】
好適な実施の形態では、第1のねじ付きゾーン21,31のねじ山の高さTH1と第2のねじ付きゾーン22,32のねじ山の高さTH2は、各々1.3mm〜2mmの範囲内にある。同時に、回転軸10への垂線に対する第1と第2のねじ付きゾーンのロードフランクの角度は3°〜15°の範囲内にあり、且つ回転軸10への垂線に対する第1と第2のねじ付きゾーンのスタビングフランクの角度は10°〜25°の範囲内にある。
【0047】
また、同時に且つ上述の好適な実施の形態において、第1のねじ付きゾーン21、31のねじ山の頂とねじ底は、回転軸10に対して平行であり、他方、第2のねじ付きゾーン22,32のねじ山の頂とねじ底は、第2のねじ付きゾーン22,32のテーパ母線42に対して平行である。このように、組立は、より容易に実行されることができ、雄端部と雌端部との間でスタビング動作中にねじ付きゾーンを横切るリスクを回避し、誰でも取り扱える手段を提供している。これは、組立中に、ねじ付きゾーン21がねじ付きゾーン31に正確にねじ込まれ且つねじ付きゾーン32にはねじ込まれず、またはねじ付きゾーン22がねじ付きゾーン32に正確にねじ込まれ且つねじ付きゾーン31にはねじ込まれないことを意味している。
【0048】
上述の好適な実施の形態の変形例において、第2のねじ付きゾーン22,32のねじ山の頂とねじ底は、回転軸10に対して平行であり、他方、第1のねじ付きゾーン21,31のねじ山の頂とねじ底は、ねじ付きゾーン21、31のテーパ母線41に対して平行である。このように、組立は、より容易に実行されることができ、雌端部と雄端部との間でスタビング動作中にねじ付きゾーンを横切るリスクを回避し、誰でも取り扱える手段を提供している。
【0049】
好都合には、第1のねじ付きゾーンのスタビングフランクSFA1の角度は、絶対値として少なくとも0.5°だけ第2のねじ付きゾーンのスタビングフランクSFA2の角度とは異なっている。このように、これは、ねじ付きゾーンの一方がより高い圧縮強度を備えることを意味している。この特徴は、第1のねじ付きゾーンのスタビングフランクの角度と第2のねじ付きゾーンのスタビングフランクの角度との間の差を5°にすることによって増強されることができる。
【0050】
一実施の形態では、第1のねじ付きゾーン21,31のテーパ母線41は、第2のねじ付きゾーン22、32のテーパ母線42とは異なっている。この構成は、補充的な誰でも扱える手段を得るために使用されることができる。今後は、テーパ母線41を有する第1のねじ付きゾーンの二つの連続するねじ山の頂21または31は、異なるテーパ母線42を有する第2のねじ付きゾーンの少なくとも一つのねじ山の頂22または32だけ分離される。
【0051】
或いは、第1のねじ付きゾーン21,31のテーパ母線41は、第2のねじ付きゾーン22、32のテーパ母線42と等しい。この構成により、機械加工を容易にすることができる。
【0052】
好都合には、
図2に見られるように、接続部が組み立てられるとき、第1のねじ付きゾーン21,31のスタビングフランク21b,31bの間および第2のねじ付きゾーン22,32のスタビングフランク22b,32bの間に隙間を設けることが望ましい。実際に、これらの隙間は、組立グリースを集める自由容量を構成し、それによって、組立中に、組立中にねじ山の係合解除を引き起こす過剰圧の問題を防止する。このように、ねじ付きゾーンの一方により小さな隙間を設けてこのねじ付きゾーンが良好な圧縮強度を有し且つ他方のねじ付きゾーンにより高い隙間を設けて他方のねじ付きゾーンが組立グリースを集めることは興味深いことである。好都合には、第1のねじ付きゾーン21,31のスタビングフランク間の隙間の値と第2のねじ付きゾーン22,32のスタビングフランク間の隙間の値は、0.05mm〜0.5mmの範囲内にある。
【0053】
任意ではあるが、第1と第2の管状コンポーネントの端部20,30は、各々接続部が組み立てられると、締りばめとして協働できる少なくとも一つのシーリング表面23,33を備えている。
【0054】
二つのコンポーネント間の接続部での高圧力に対応するシーリングレベルの向上を保証することが必要である。このため、出願人のカタログ番号第940号に記述されたVAM(登録商標)TOPのような他のタイプの接続部に関して、ねじ付きゾーンを越える接続部の雄端部に、接続部の雌端部に設けられたシーリング表面との締まりばめとして協働するように意図されたシーリング表面を設けることが知られている。
【0055】
雄端部と雌端部のシーリング表面23,33は、雄端部の終端表面に近接して、または実際に雌端部の終端表面に近接して配置できることを留意すべきである。
【0056】
シーリング表面の一方は、当該終端表面に向かって減少する直径と、半径方向外方に湾曲するドーム状表面を有することができる。このドーム状表面の半径は、30mm〜100mmの範囲内にあることが好ましい。大き過ぎる場合、ドーム状表面の半径(>150mm)は、円錐同士の接触の問題と同じ問題を引き起こす。小さ過ぎると、このドーム状表面の半径(<30mm)は、不十分な接触幅をもたらす。
【0057】
ドーム状表面に面して、雌端部は、雄端部の終端表面の方向に減少する直径を有する、半径方向内方に湾曲するテーパ状表面を有している。テーパ状の表面のピーク半角への接線は、0.025〜0.075の範囲内、すなわち5%〜15%の範囲内のテーパである。低過ぎる場合、テーパ状表面のためのテーパ(<5%)は組立において“かじり”のリスクを生じ、高過ぎる場合、テーパ(>15%)は、非常に狭い機械加工公差を必要とする。
【0058】
実際、テーパ状表面とドーム状表面との間のこのような接触ゾーンは、接触ゾーンの端部で二つの狭い有効接触ゾーンを有する二つのテーパ状表面間の接触ゾーンとは対照的に、高い有効軸方向接触幅と有効接触ゾーンに沿って接触圧の実質的に半楕円分布を得るために使用できることが知られている。
【0059】
任意ではあるが、第1と第2の管状コンポーネントの端部20,30は、各々接続部が組み立てられた状態にあるとき、当接して協働することができる少なくとも一つの当接表面24,34を備えている。これらの当接表面は、
図1に見られるように、内側当接部を形成することができ、すなわち、当接表面24は、雄コンポーネントの自由端に配置され、この自由端は、接続部の軸10に関して略半径方向表面に沿って延在する。当接表面34は、当接表面24に面し、雌コンポーネントの肩部に配置される。
【0060】
この当接表面は、欧州特許出願公開第0488912号に開示されたテーパ形状、米国特許第3870351号または国際公開第2007/017082号に開示されたトロイダル形、米国特許第4611838号に開示された段付き形状、米国特許第6047797号明に開示された突出形状、またはこれらの形状の組合せを有することができる。
【0061】
好都合には、−20〜5°の範囲内の角度を有するテーパ状形態が好ましく、この角度は、接続部の軸10への垂線に対して当接表面によって形成される角度である。
【0062】
また、本発明は、組立体を組立てて得られるねじ付き接続部に関する。
【0063】
本発明は、連結タイプ、面一タイプ、半面一タイプにかかわらず、任意のタイプの接続部に適用することができる。