(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電気的フィードスルーの位置決めは、第1位置決め突起の突出方向と実質的に鉛直の方向に突出する前記電気的フィードスルーの第3位置決め突起を、前記第1陥凹位置決め表面と実質的に同じ平面に存在する前記ベースの対応する第3陥凹位置決め表面に位置決めすることを含み、これにより前記電気的フィードスルーの位置が、前記ベースの前記第3陥凹位置決め表面により垂直的に抑制される、請求項14に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
電気的フィードスルーを安定した位置に取り付ける方法について記述する。以下の記述においては、説明を目的として、本出願において記述される発明の実施形態の完全な理解を与えるために、複数の専門的詳細にわたり記述する。しかし、本出願において記述される発明の実施形態をこれらの詳細なしに実施できることは明かであろう。他の例においては、本出願において記述される発明の実施形態を不必要に分かり難くすることを避けるために、周知の構造及び装置は、ブロックダイアグラムの形態で示される。
【0012】
例証的作動状態の物理的記述
実施形態は、ハードディスクドライブ(HDD)の電気的フィードスルーの状況において利用することができる。したがって、実施形態による例示作動状態を示すためにHDD100を示す平面図を
図1に示す。
【0013】
図1は、磁気読み取り書き込みヘッド110aを含むスライダー110bを含むHDD100の構成要素の機能的配置を示す。スライダー110b及びヘッド110aは、まとめて、ヘッドスライダーと呼ばれることがある。HDD100は、ヘッドスライダーを含む少なくとも1つのヘッドジンバルアセンブリ(HGA)110、一般的に屈曲部によりヘッドスライダーに取り付けられるリードサスペンション110c、及びリードサスペンション110cに取り付けられるロードビーム110dを含む。HDD100は、スピンドル124上に回転可能なように搭載されている少なくとも1つの記録媒体120及び媒体120を回転するためにスピンドル124に取り付けられている駆動モーター(示されていない)も含んでいる。トランスデューサとも呼ばれる読み取り書き込みヘッド110aは、HDD100の媒体120上に格納されている情報をそれぞれ書き込むため及び読み取るための書き込み要素及び読み取り要素を含んでいる。媒体120すなわち複数のディスク媒体は、ディスククランプ128によりスピンドル124に取り付けることができる。
【0014】
HDD100は、さらに、HGA110に取り付けられているアーム132、キャリッジ134、キャリッジ134に取り付けられている音声コイル140を含むアーマチュア136を含む音声コイルモーター(VCM)及び音声コイルマグネット(示されていない)を含むステーター144を含んでいる。VCMのアーマチュア136は、キャリッジ134に取り付けられており、且つ、アーム132及びHGA110を動かして媒体120の一部にアクセスするように構成されているが、これらは、すべて、挿入ピボットベアリングアセンブリ152によりピボットシャフト148の上にまとめて搭載されている。複数のディスクを有するHDDの場合、キャリッジ134は、「Eブロック」又はコームと呼ばれることがある。なぜならば、キャリッジは、アームの集団配列を移動するように構成されているので、これにより櫛のように見えるからである。
【0015】
ヘッドスライダーの結合される屈曲部を含むヘッドジンバルアセンブリ(たとえば、HGA110)、アクチュエーターアーム(たとえば、アーム132)及び/又は屈曲部が結合されるロードビーム、及びアクチュエーターアームが結合されるアクチュエーター(たとえば、VCM)を含むアセンブリは、まとめてヘッドスタックアセンブリ(HSA)と呼ばれることがある。しかしHSAは、いま記述したより多い要素又は少ない要素を含み得る。たとえば、HSAは、さらに電気的相互接続構成要素を含むアセンブリを指すことがある。一般的に、HSAは、読み取り及び書き込み動作のためにヘッドスライダーを動かして媒体120の一部にアクセスするように構成されているアセンブリである。
【0016】
さらに
図1を参照する。ヘッド110aへの書き込み信号及びそれからの読み取り信号を含む電気信号(たとえば、VCMの音声コイル140への電流)は、可撓ケーブルアセンブリ(FCA)156(又は「フレックスケーブル」)により伝達される。フレックスケーブル156とヘッド110aとの間の相互接続は、アーム電子回路(AE)モジュール160を含み得る。このモジュールは、読み取り信号のための搭載前置増幅器並びにその他の読み取りチャネル及び書き込みチャネルの電子回路構成要素を含むことができる。AEモジュール160は、図示のようにキャリッジ134に取り付けることができる。フレックスケーブル156は、一定の構成ではHDDハウジング168に設けられる電気的フィードスルー経由で電気通信接続を与える電気的コネクタブロック164と結合することができる。HDDハウジング168(又は「筐体ベース」又は単に「ベース」)は、HDDカバーとともに、HDD100の情報格納構成要素のための半密閉(又は一部の構成では密閉)保護筐体を提供する。
【0017】
ディスクコントローラ及びデジタル信号プロセッサ(DSP)を含むサーボ電子回路を含むその他の電子回路構成要素は、ドライブモーター、VCMの音声コイル140及びHGA110のヘッド110aに電気信号を与える。ドライブモーターに与えられた電気信号はドライブモーターの回転を可能とし、これによりスピンドル124にトルクが与えられる。このトルクが次にスピンドル124に取り付けられている媒体120に転送される。その結果、媒体120は、方向172に回転する。回転する媒体120は、スライダー110bのエアベアリング面(ABS)を載せるエアベアリングとして働く空気のクッションを生成する。これによりスライダー110bは、情報が記録される薄い磁気記録層と接触することなく媒体120の表面上を飛翔する。同様に、非制限的例示としてヘリウムなどの空気より軽い気体を利用しているHDDにおいて、回転する媒体120は、スライダー110bを載せる気体又は流体のベアリングとして働く気体のクッションを生成する。
【0018】
VCMの音声コイル140に与えられる電気信号は、HGA110のヘッド110aが情報の記録されているトラック176にアクセスすることを可能にする。このようにして、VCMのアーマチュア136が弧180を描いて揺れ、これによりHGA110のヘッド110aは媒体120上の種々のトラックにアクセスすることが可能になる。情報は、セクタ184のような媒体120上のセクタとして整列される複数の半径方向ネスト化トラック中の媒体120に格納される。それに対応して、各トラックは、セクタ化トラック部分188のような複数のセクタ化トラック部分(又は「トラックセクタ」)から構成される。各セクタ化トラック部分188は、記録された情報並びにABCDサーボ−バースト−信号パターンのようなヘッダー包含誤り修正コード情報及びサーボ−バースト−信号パターンを含むことができる。これらは、トラック176を識別する情報である。トラック176へのアクセスにおいて、HGA110のヘッド110aの読み取り要素がサーボ−バースト−信号パターンを読み取り、これが位置−誤り−信号(PES)をサーボ電子回路に与え、この電子回路がVCMの音声コイル140に与えられる電気信号を制御し、これによりヘッド110aがトラック176に向かうことを可能にする。トラック176を発見し、且つ、特定のセクタ化トラック部分188を識別した後、ヘッド110aは、外部回路、たとえばコンピュータシステムのマイクロプロセッサからディスクコントローラが受け取った命令に応じてトラック176から情報を読み取るか、又はトラック176に情報を書き込む。
【0019】
HDDの電子回路アーキテクチャは、ハードディスクコントローラ(“HDC”)、インターフェースコントローラ、アーム電子回路モジュール、データチャネル、モータードライバー、サーボプロセッサ、バッファメモリ等のHDDの作動のためにそれぞれの機能を果たす複数の電子回路構成要素を含んでいる。2つ又はそれ以上のかかる構成要素を「システムオンチップ」(“SOC”)と呼ばれる単一の搭載集積回路基板として組み合わせることができる。かかる電子回路構成要素のうち全部ではなくとも数個は、一般的にプリント基板上に構成され、その基板がHDDハウジング168のようなHDDの底部側に結合される。
【0020】
図1を参照して説明したHDD100のようなハードディスクドライブに関する本出願における参考文献は、時々「ハイブリッドドライブ」と呼ばれる情報記憶装置を含み得る。ハイブリッドドライブは、一般的に、電気的に消去でき、且つ、プログラム可能なフラッシュ又はその他のソリッドステート(たとえば、集積回路)メモリなどの非揮発メモリを使用するソリッドステート記憶装置(SSD)と組み合わされる装置であり、通常のHDD(たとえば、HDD100参照)の機能も有する記憶装置を指す。いろいろな種類の記憶媒体の動作、管理及び制御は一般的に異なっているので、ハイブリッドドライブのソリッドステート部分は、それ自身に対応するコントローラ機能を含み、そしてこの機能はHDD機能とともに単一のコントローラに組み込まれ得る。ハイブリッドドライブは、非制限的な例示であるが、頻繁にアクセスされるデータ、頻繁にI/Oされるデータ等を格納するキャッシュメモリとしてソリッドステートメモリを使用する方法などのいくつかの方法によりソリッドステート部分を動作させ、且つ、利用するように設計し、且つ、構成することができる。さらに、ハイブリッドドライブは、基本的に、ホスト接続として単一又は複数のインターフェースを有する単一筐体中の2つの記憶装置、すなわち通常のHDD及びSSDとして設計し、且つ、構成することができる。
【0021】
序論
用語、「密閉」は、気体の漏れ又は浸透経路が名目上全くない(又は無視できる)ように設計される封止構成を記述するものとして理解されるものとする。「密閉」、「無視できる漏洩」「漏洩なし」等が本出願において使用されるが、かかるシステムは、それでも、しばしば一定量の漏洩度を有しており、したがって全く無漏洩ではないことに注意せよ。したがって、本出願のいずれかの場所において、望ましいか又は目標「漏洩率」の概念に言及するであろう。すでに述べたように、密閉された内部体積を必要とする電子回路システム(たとえば、空気より軽い気体の充填された、密閉HDD)は、筐体通過して電気的線路を接続する方法を必要とし、したがって、低い漏洩率対適切な電気的フィードスルーの費用、製造性、及び信頼性に関する課題を解決しなければならない。
【0022】
用語、「実質的に」は、大体において又はほぼ、意図どおりに構造化され、構成され、寸法決定された等の特徴を有しているが、製造誤差等のために実際には構造、構成、寸法等が必ずしも正確にそのとおりにならない状況を記述するものとして理解されるものとする。たとえば、構造を「実質的に垂直」として記述することは、側壁が実際的な目途上垂直であるが正確には90度ではないかもしれないといったような平易な意味をこの用語に与える。
【0023】
図2は、1つの実施形態によるハードディスクドライブ(HDD)を示す断面図である。たとえば、HDD200は、記録媒体220の回転を駆動するドライブモーターのスピンドル224(たとえば、
図1のスピンドル124のような)に回転可能なように搭載される少なくとも1つの記録媒体220(たとえば、
図1の磁気記録媒体120のような)及び記録媒体220から情報を読み取り、且つ、それに情報を書き込むために読み取り−書き込みトランスデューサを収容しているヘッドスライダーを記録媒体220の上の場所に運んで移動するヘッドスタックアセンブリ(HSA)226を含んでいる。HDD200は、さらに、HDD200に結合できるプリント基板(たとえば、”SOC”、すなわちシステムオンチップ)のようなHDD200の密閉内部環境の外部の電子回路構成要素にHSA226を電気的に接続する可撓ケーブルアセンブリ(FCA)256を含んでいる。この接続に際し、FCA256は、インターフェース250(たとえば、機械的及び/又は電気的)経由で配線される。このインターフェースは、小さな開口部を含み、且つ、HDD筐体ベース268と関連している(たとえば、
図1のハウジング168の密閉バージョンと同様なもの)。
図2は、さらに、インターフェース250に近く、且つ、それを含む領域A−Aを示している。この領域については、本出願のほかの場所でも言及する。
【0024】
上述したように、密閉ハードディスクドライブの状況では、密閉電気コネクタを使用して(たとえば、内部可撓ケーブルを外部搭載プリント基板アセンブリに)電気的に接続することができるが、この場合の1つの方法は、低漏洩度であるが比較的高価なフィードスルー(たとえば、ガラスメタルフィードスルー)を使用することである。これは、一般的にフィードスルー側壁においてHDDベースにはんだ付けされる。別案として、プリント基板ベース(又は「PCBベース」)の密閉バルクヘッド(SBH)コネクタ(又は「フィードスルー」)を使用することもできる。これによりSBHは、はんだ付け又は接着剤固定によりベースに取り付けることができる。SBHフィードスルーは、本出願においてはPCBベースフィードスルーと呼ばれる。なぜならば、それは、一般的にPCBに関係する材料及び工程を使用して製造されるからである。PCBベース構成要素一般及びPCBベース電気的フィードスルーを使用することの1つの利点は、特に、いまや成熟している製造方法に関連する比較的低廉なコストである。
【0025】
SBHコネクタに関して、側壁は、はんだ付けにとって役に立たない。なぜならばSBHコネクタはPCBであり、又はんだパターンはPCB側壁上に実際上形成できないからである。したがって、はんだ又は接着は、一般的にSBHコネクタの底部とベース表面との間に適用される。このような構造の場合、SBHコネクタの高さは、はんだ又は接着剤の高さに応じて変化する。さらに、ガラスメタルフィードスルーコネクタの場合より厳しい高さ要件がSBHコネクタによりもたらされる可能性がある。なぜならば、圧縮式接触ピンを使用する圧縮式コネクタがSBHコネクタとフレックスケーブル及び搭載PCBアセンブリのそれぞれの間の電気的接続のために使用されることがあるからである。したがって、SBHコネクタとフレックスケーブル及びPCBアセンブリのそれぞれの間のそれぞれの距離は、圧縮式ピンに適する指定された範囲内に保持されるべきである。したがって、SBHコネクタの高さを制御することが望ましい。
【0026】
図3A−Cは、それぞれの密閉バルクヘッドコネクタ〜ベースインターフェースを示す断面側面図である。
図3A−Cのそれぞれは、本出願において記述されている独創的実施形態の実現によらない場合に生じ得るアセンブリ問題を示している。
図3Aは、圧縮式コネクタ303の取り付けられている密閉バルクヘッド(SBH)電気的フィードスルー302がインターフェース350において筐体ベース368に接着剤304により接着されるシナリオを描いている。電気的フィードスルー位置決め突起(たとえば、
図4の位置決め突起404a)及び整合ベース陥凹位置決め表面(たとえば、
図5の陥凹位置決め表面504a)の実現により行われるz方向の高さ制御がない場合、接着剤304はインターフェース350経由の適切な漏洩率にとっては厚くなりすぎる可能性がある。また、
図3Bを参照するが、電気的フィードスルー位置決め突起(たとえば、位置決め突起404a)及び整合ベース陥凹位置決め表面(たとえば、陥凹位置決め表面504a)の実現により行われるz方向の高さ制御がない場合、接着剤314a、314bは、SBHフィードスルー302の傾きを引き起こし、この場合も、インターフェース350経由の漏洩率は不適切となる可能性がある。
図3Cを参照する。電気的フィードスルー位置決め突起(たとえば、位置決め突起404a)及び整合ベース陥凹位置決め表面(たとえば、陥凹位置決め表面504a)の実現により行われるz方向の高さ制御がない場合、接着剤324は薄くなりすぎるため(又は皆無となり)、インターフェース350経由の漏洩率は不適切となる可能性がある。
【0027】
位置決め突起を有する電気的フィードスルー
図4は、1つの実施形態による密閉バルクヘッド電気的フィードスルーコネクタの透視図である。電気的フィードスルー400コネクタ(以下、「フィードスルー400」)は、PCB(プリント基板)ベースフィードスルーとも呼ばれ、一般的にPCBに関係する材料及び工程を使用して製造される。
【0028】
フィードスルー400のようなPCBベース電気的フィードスルーは、絶縁材料(たとえば、FR−4ガラス強化樹脂、又はプラスチック積層板)の1つ又は複数の層402を有するラミネート構造を含むことができ、本体403及び本体403から突起している1つ又は複数の位置決め突起404a、404b、404c(まとめて「位置決め突起404」)のような少なくとも1つの位置決め突起を有する。また、フィードスルー400は、フィードスルー400の頂部側と底部側のそれぞれに複数の電気端子406(ときとして一般的に「電気パッド」又は「電気的接続」と呼ばれる)を含んでいる。本体403は、複数の電気端子406を囲んでおり、ここで頂部及び底部側の電気端子406の少なくとも一部は、本体403を通過するそれぞれのビアにより電気的に相互接続されている。
【0029】
1つの実施形態によると、電気端子406のうち、フィードスルー400の頂部又は底部側の上の少なくとも1つは、はんだパッドを含んでいる。1つの実施形態によると、フィードスルー400の頂部側と底部側両方の電気端子406は、はんだパッドを含んでいる。1つの実施形態によると、フィードスルー400は、さらに、ばね端子(「圧力式端子」又は「圧力式ピン」とも呼ばれる)を有するコネクタ部分408を含んでおり、ここでコネクタ部分408は、フィードスルー400の少なくとも一方の側の電気端子406に電気的に結合され、且つ、接続される。1つの実施形態によると、コネクタ部分408は、圧力式コネクタ、すなわち、PCBと電気的に接続し、且つ、通信するために使用できる型のコネクタを含んでいる。
【0030】
フィードスルー400のような電気的フィードスルーを構成する電気端子406の個数は、実現事例により異なる。したがって、
図4に示されている電気端子406の個数は、単なる例示のためである。フィードスルー400のような電気的フィードスルーは、
図4に描かれているように正確に形成する必要はないが、しかし、実現事例ごとに、たとえば、インターフェースの形状(たとえば、
図2のインターフェース250)及びベースの対応する開口部(たとえば、
図5の開口部502)に応じて変わり得ることにも注意せよ。
【0031】
1つの実施形態によると、フィードスルー400は、本体403から第1の方向に突出している第1位置決め突起404aを含む。たとえば、位置決め突起404aは、本体403からx方向に突出している。
【0032】
1つの実施形態によると、フィードスルー400は、本体403から第1の方向と反対の方向に突出している第2位置決め突起404bを含む。たとえば、位置決め突起404bは、本体403からx方向と反対の方向(すなわち、マイナスx方向)に突出している。
【0033】
1つの実施形態によると、フィードスルー400は、本体403から第1の方向と実質的に鉛直の方向に突出している第3位置決め突起404cを含む。たとえば、位置決め突起404cは、本体403からy方向(又はマイナスy方向)に突出している。
【0034】
しかし、フィードスルー400のような電気的フィードスルーを構成する位置決め突起404の個数及び位置は、実現事例により異なるが、それでも考慮している実施形態の範囲内に属する。
【0035】
位置決め突起を有し、ベースに取り付けられる電気的フィードスルー
図5は、1つの実施形態による密閉バルクヘッド電気的フィードスルーコネクタ及びベースの分解透視図である。
図5において分解されて描かれているアセンブリは、筐体ベース500(たとえば、
図2のベース268)から分解されているSBHフィードスルー400を含んでおり、これからフィードスルー400がベース500に組み付けられているものとして説明する。フィードスルー400は、
図4においてフィードスルー400が描かれた位置と反対の位置に描かれている(たとえば、逆さまに)ことに注意せよ。
【0036】
1つの実施形態によると、ベース500は、フィードスルー400により囲まれている開口部502、開口部を囲んでいる環状陥凹表面503、及び環状陥凹表面503から離れて一定の方向に伸びる少なくとも1つの陥凹位置決め表面504a、504b、及び/又は504c(まとめて、陥凹位置決め表面504)を含んでいる。1つの実施形態によると、フィードスルー400上の位置決め突起404と同数の陥凹位置決め表面504がベース500上に存在する。
【0037】
図示されているように環状陥凹表面503及び陥凹位置決め表面504のそれぞれは、周囲表面501から凹んでいる。1つの実施形態によると、開口部502を囲んでいるベース500の構造は段付き構造であり、この場合、環状陥凹表面503は1つのレベルすなわち平面にあり、また、陥凹位置決め表面504は第2のレベル(環状陥凹表面503のレベルより高いレベルすなわち平面)にあるが、これらの両方とも周囲表面501から凹んでいる。
図5から分かるように、各位置決め突起404a、404b、及び/又は404cは、フィードスルー400の位置をベース500に対して垂直的に抑制するために、それぞれ、対応する陥凹位置決め表面504a、504b、及び/又は504cと物理的に結合することを意図している。
【0038】
1つの実施形態によると、フィードスルー400は、位置決め突起404aのような第1の方向に突出する第1位置決め突起を含み、また、ベース500は、陥凹位置決め表面504aのような第1の方向に伸びる対応する第1陥凹位置決め表面を含む。これにより、対応する位置決め構造は、組み立てられた状態において、フィードスルー400の位置をベース500に対して垂直的に抑制するために物理的に結合するように構成される。
【0039】
1つの実施形態によると、フィードスルー400は、さらに、位置決め突起404bのような第1方向と反対方向に突出する第2位置決め突起を含み、また、ベース500は、陥凹位置決め表面504bのような第1方向と反対の方向に伸びる対応する第2陥凹位置決め表面を含み、これにより、対応する位置決め構造(たとえば、第1陥凹位置決め表面504aに対向する第1位置決め突起404a、及び第2陥凹位置決め表面504bに対向する第2位置決め突起404b)は、組み立てられた状態において、フィードスルー400の位置をベース500に対して垂直的に抑制するために物理的に結合するように構成される。
【0040】
1つの実施形態によると、フィードスルー400は、さらに、位置決め突起404cのような第1方向と実質的に鉛直方向に突出する第3位置決め突起を含み、また、ベース500は、陥凹位置決め表面504cのような第1方向と実質的に鉛直の方向に伸びる対応する第3陥凹位置決め表面を含み、これにより、対応する位置決め構造(たとえば、第1陥凹位置決め表面504aに対向する第1位置決め突起404a、第2陥凹位置決め表面504bに対向する第2位置決め突起404b、及び第3陥凹位置決め表面504cに対向する第3位置決め突起404c)は、組み立てられた状態において、フィードスルー400の位置をベース500に対して垂直的に抑制するために物理的に結合するように構成される。
【0041】
フィードスルー400の位置決め突起404、及びベース500の対応する陥凹位置決め表面504の正確な個数、形状、及び位置は、たとえば、周囲の構造的制約条件等に応じて、実施事例により変化し得ることに注意せよ。
【0042】
図5の分解図において描かれているアセンブリは、さらに、実施形態に従って、環状陥凹表面503とフィードスルー400との間に置かれてフィードスルー400をベース500に固定する働きを有する接着剤506(又は接着リング)を含む。1つの実施形態によると、接着剤506は、予備はんだを含む。しかし、エポキシ接着剤又は熱融着材料等のようなその他の種類の材料もフィードスルー400をベース500に接着するために使用することができる。
【0043】
図6は、1つの実施形態に従ってベース上に組み立てられた密閉バルクヘッド電気的フィードスルーコネクタの透視図である。
図6において描かれているアセンブリは、筐体ベース500の内側に配置され、結合され、接着され、且つ、固定されたSBHフィードスルー400を含んでいる。すでに述べたように、1つの実施形態によると、フィードスルー400上の位置決め突起404と同数の陥凹位置決め表面504がベース500上に存在する。なぜならば、各位置決め突起404は、フィードスルー400の位置を垂直的に抑制するために対応する陥凹位置決め表面504と物理的に結合することを意図しているからである。
【0044】
図7は、1つの実施形態による密閉バルクヘッド電気的フィードスルーのコネクタ〜ベースインターフェースを示す断面側面図である。
図2に戻って領域A−Aも参照する。
図7は、圧縮式コネクタ408の取り付けられている密閉バルクヘッド(SBH)フィードスルー400が筐体ベース500にインターフェース550において接着剤506により接着されるシナリオを描いている。
図3A−Cに描かれているシナリオと比較すると、ここでは、z方向高さ制御は、電気的フィードスルー400の位置決め突起404(位置決め突起404a、404bが示されている)及び対応するベース500の陥凹位置決め表面504(陥凹位置決め表面504a、504bが示されている)の実現により与えられており、接着剤506は、インターフェース550経由の適切な漏洩率を与えることができる。
【0045】
フィードスルー400のようなSBH電気的フィードスルーの1つの可能な実現は、HDDベース500を通過して伸びる開口部を有し、密閉気体(たとえば、非制限的例として、ヘリウム、窒素などの空気より軽い気体)の充填された筐体(たとえば、
図1のハウジング168の密閉版に類似するもの)を含む密閉ハードディスクドライブで使用に供するすることができる。このような実現では、電気的コネクタは、筐体内に開口部近くに配置することができ、且つ、このコネクタは、この開口部を通過するフィードスルー400のような電気的フィードスルーに電気的に接続することができる。たとえば、電気的コネクタは、電気端子406により内部HDD可撓相互接続ケーブル(たとえば
図1のフレックスケーブル156、
図2の可撓ケーブルアセンブリ256)及びフィードスルー400と電気的に接続することができる。別案として、内部HDD可撓相互接続ケーブルは、フィードスルー400と電気端子406により直接接続することもできる。概して、フィードスルー400は、密閉キャビティ/筐体の外部と内部との間の電気的接触及び接続を容易にすることができる。このようにして、1つの実施形態に従って、
図6及び7に描かれている構造的構成が空気より軽い気体を含む密閉筐体を有するデータ記憶装置(たとえば、HDD)において実現される。
【0046】
前述の結合構造(すなわち、SBHフィードスルー400の位置決め突起404及び対応するベース500の陥凹位置決め表面504)により予期されている潜在的、非制限的利益は、製造誤差制御に関する。この場合、ベース500の陥凹位置決め表面504は、機械加工により形成することができるので、高さ誤差を小さくし、且つ、十分に制御することができる。したがって、ベース500への取り付け後におけるフィードスルー400のz方向位置決めも同様に十分に制御され、且つ、小さな誤差範囲内に収まる。さらに、たとえば、フィードスルー400のz方向位置決めを正確に制御することにより、コネクタ部分408(及び圧縮式コネクタの場合における圧縮式端子)の高さも指定値内に収めることができ、且つ、したがって関連電気接続の品質も確実に維持することができる。さらに、たとえば、接着剤506の厚さも前述の構造的構成により十分に制御することができる。したがって、接着剤506が、フィードスルー400をベース500に十分な強度をもって取り付けることと、密閉装置の場合に内部の空気より軽い気体(たとえば、ヘリウム)を密閉することの両方の働きをすることができるので、接着剤506の厚さを制御することにより(すなわち、比較的薄い接着剤506を維持することにより)インターフェース(たとえば、
図2のインターフェース250、領域A−A)及び対応する低透過率接着剤506経由の適切な漏洩率を維持することができる。
【0047】
データ記憶装置を組み立てる方法
図8は、1つの実施形態に従ってデータ記憶装置を組み立てる方法を示す流れ図である。
【0048】
任意選択的ブロック802(点線ブロックにより任意選択的項目として描いた)において、1つの実施形態に従って、接着剤を筐体ベースの環状陥凹表面上に置く。この場合、環状陥凹表面は、ベースの第1陥凹位置決め表面から下がっている。たとえば、予備はんだリングなどの接着剤506(
図5)は、筐体ベース500(
図5、6)の環状陥凹表面503(
図5)に置かれる。この場合、環状陥凹表面503は、陥凹位置決め表面504a、504b、504c(
図5)から下がっている(すなわち、より低い)。
【0049】
ブロック804において、電気的フィードスルーをベース中の開口部を囲む陥凹の中に置く。これは、電気的フィードスルーの本体から突起している第1位置決め突起をベースの対応する第1陥凹位置決め表面に対して位置決めすることにより、電気的フィードスルーの位置がベースの第1陥凹位置決め表面により垂直的に抑制されるようにすることを含む。たとえば、電気的フィードスルー400(
図4−7)は、ベース500中の開口部502(
図5)を囲む陥凹に置かれるが、これは、電気的フィードスルー400の本体403(
図4)から突出している第1位置決め突起404a(
図4−7)をベース500の対応する第1陥凹位置決め表面504aに位置決めさせて、電気的フィードスルー400の位置をベース500の第1陥凹位置決め表面504aにより垂直的に抑制することを含んでいる。任意選択的ブロック802の状況において、電気的フィードスルー400は、ブロック804において、ブロック802において配置された接着剤506の上に置かれる。さらに、予備はんだ接着剤506が置かれている状況において、1つの実施形態に従って、このはんだは、フィードスルー400及びベース500を加熱することによりリフローされる。
【0050】
1つの実施形態によると、電気的フィードスルー400は、密閉環境と外部環境との間のインターフェースとなるように構成される。たとえば、密閉環境は、空気より軽い気体の封入された密閉ハードディスクドライブの内部キャビティである。任意選択的ブロック806(点線ブロックにより任意選択的項目として描いた)において、1つの実施形態に従って、ベースを含む密閉筐体に空気より軽い気体を実質的に充填する。たとえば、本出願において記述されたフィードスルー400及びベース500を有するHDD200(
図2)のような密閉HDDを製造し、それにヘリウムなどの空気より軽い気体を充填する。
【0051】
拡張及び別案
本出願において記述された実施形態の実現及び利用は、個別データ記憶装置又はHDDのみに限られない。それどころか、確実に位置決めされ、且つ、制御される密閉インターフェースを与える筐体ベースインターフェースとしての電気的フィードスルーの使用を含む実施形態は、He又はN
2などの気体を含むボックスに収容された複数のHDDのシステムレベル密閉トレイ又はボックス及び密閉電子回路装置一般(たとえば、光システム、光データ記憶装置等)にも適用することができる。
【0052】
前記記述において、本発明の実施形態は、実施事例に応じて変化する複数の特定の詳細を参照して記述された。したがって、それらの実施形態の広い精神及び範囲から逸脱することなく、それらに対する種々の修正及び変更がなされ得る。したがって、本発明の内容、すなわち、出願人が本発明として意図する内容を排他的に示すものは、この出願から由来する請求項を表現する特定の形態の一連の請求項(その後の修正を含む)のみである。かかる請求項に含まれている用語について本出願において明記された定義は、本出願の請求項において使用されたかかる用語の意味を支配するものとする。したがって、請求項において明記されていない制限、要素、特性、特徴、長所又は属性は、かかる請求項の範囲を決して制限するべきではない。よって、明細書及び図面は、制限的な意味を有するものではなく、説明と見なすべきである。
【0053】
また、この記述においては、一定の工程段階が特定の順序で記載され、また、アルファベット又は英数字のラベルが一定のステップを示すために使用されることがある。記述中において特に指定されていない限り、実施形態は、かかるステップを行う特定の順番に必ずしも制限されない。特に、ラベルは、単にステップの便利な識別のために使用されており、且つ、かかるステップを行う特定の順序を指定又は要求することを意図していない。