特許第6561131号(P6561131)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6561131SCPTMサービスを提供するセルのリストを送受信する方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6561131
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】SCPTMサービスを提供するセルのリストを送受信する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/06 20090101AFI20190805BHJP
   H04W 36/26 20090101ALI20190805BHJP
【FI】
   H04W4/06 150
   H04W36/26
【請求項の数】8
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2017-546695(P2017-546695)
(86)(22)【出願日】2016年3月15日
(65)【公表番号】特表2018-507656(P2018-507656A)
(43)【公表日】2018年3月15日
(86)【国際出願番号】KR2016002541
(87)【国際公開番号】WO2016148475
(87)【国際公開日】20160922
【審査請求日】2017年9月4日
(31)【優先権主張番号】62/134,011
(32)【優先日】2015年3月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/204,467
(32)【優先日】2015年8月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ビョン, デウク
(72)【発明者】
【氏名】スー, ジアン
【審査官】 齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0124686(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0254352(US,A1)
【文献】 LG Electronics Inc.,Discussion on system architecture impact for SC-PTM transmission[online],3GPP TSG-RAN WG3#88 R3-150988,2015年 5月29日,Section2,Retrieved from the Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_88/Docs/R3-150988.zip>
【文献】 Nokia Networks,Switch between SC-PTM and MBSFN[online],3GPP TSG-RAN WG3#88 R3-150990,2015年 5月29日,Sections2.1,2.3,Retrieved from the Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_88/Docs/R3-150990.zip>
【文献】 Huawei,MBMS baseline for Rel-9[online],3GPP TSG-RAN WG2♯65bis R2-092184,2009年 3月27日,Section15.7.1.2,Retrieved from the Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_65bis/Docs/R2-092184.zip>
【文献】 Samsung,Coordination between distributed MCEs managing a single MBSFN area[online],3GPP TSG-SA WG2#110 S2-152398,2015年 7月 6日,Retrieved from the Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_110_Dubrovnik/Docs/S2-152398.zip>
【文献】 Huawei,SC-PTM architecture[online],3GPP TSG-RAN WG3#88 R3-151203,2015年 5月29日,Retrieved from the Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_88/Docs/R3-151203.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて連続的に第1の基地局(BS)によってSCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)サービスを提供する方であって前記方法は、
識別(ID)リストをMCE(Multi−cell Coordination Entity)から受信することであって、前記セルIDリストは、第1のSCPTMサービスを提供する第1のセルのIDと、第2のSCPTMサービスを提供する第2のセルのIDと、前記第1のSCPTMサービスを提供する第3のセルのIDとを含み、前記第1のSCPTMサービスを提供する前記第1のセルは、前記第1のBSによって管理され、前記第2のSCPTMサービスを提供する前記第2のセルは、第2のBSによって管理され、前記第1のSCPTMサービスを提供する前記第3のセルは、第3のBSによって管理され、前記セルIDリストは、前記MCEによってMME(Mobility Management Entity)から受信されたものである、ことと
前記MCEから受信された前記セルIDリストに基づいて、前記第1のSCPTMサービスが提供される前記第3のセルと、前記第2のSCPTMサービスが提供される前記第2のセルとを識別することと、
前記第1のセルを介して前記第1のSCPTMサービスを受信している端末(UE)が前記第2のセルと前記第3のセルとの重複領域へ移動するときに、前記第1のSCPTMサービスのサービス連続性をサポートするために前記UEの前記第3のBSへのハンドオーバを実行すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記MCEから受信された前記セルIDリストは、MBMS(Multimedia Broadcast/Multicast Service)セッション開始要求メッセージまたはMBMSセッションアップデート要求メッセージに含まれて受信される請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のBSによって、前記MCEから受信された前記セルIDリストを格納することをさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記MCEから受信された前記セルIDリストは、MBMSセッション中断要求メッセージに含まれて受信される請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記MBMSセッション中断要求メッセージが受信されるときに、前記第1のBSによって、前記MCEから受信された前記セルIDリストを除去することをさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項6】
無線通信システムにおいて連続的にSCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)サービスを提供する第1の基地局(BS)であって、前記第1のBSは
メモリと、送受信機と、前記メモリおよび前記送受信機に作用可能に連結されるプロセッサを含み、前記プロセッサは、
識別(IDリストをMCE(Multi−cell Coordination Entity)から受信するように前記送受信機を制御することであって、前記セルIDリストは、第1のSCPTMサービスを提供する第1のセルのIDと、第2のSCPTMサービスを提供する第2のセルのIDと、前記第1のSCPTMサービスを提供する第3のセルのIDとを含み、前記第1のSCPTMサービスを提供する前記第1のセルは、前記第1のBSによって管理され、前記第2のSCPTMサービスを提供する前記第2のセルは、第2のBSによって管理され、前記第1のSCPTMサービスを提供する前記第3のセルは、第3のBSによって管理され、前記セルIDリストは、前記MCEによってMME(Mobility Management Entity)から受信されたものである、ことと
前記MCEから受信された前記セルIDリストに基づいて、前記第1のSCPTMサービスが提供される前記第3のセルと、前記第2のSCPTMサービスが提供される前記第2のセルとを識別することと、
前記第1のセルを介して前記第1のSCPTMサービスを受信している端末(UE)が前記第2のセルと前記第3のセルとの重複領域へ移動するときに、前記第1のSCPTMサービスのサービス連続性をサポートするために前記UEの前記第3のBSへのハンドオーバを実行することと
を行うように構成されている、第1のBS
【請求項7】
前記MCEから受信された前記セルIDリストは、MBMSセッション中断要求メッセージに含まれて受信される、請求項6に記載の第1のBS。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記MBMSセッション中断要求メッセージが受信されるときに、前記MCEから受信された前記セルIDリストを除去するように構成されている、請求項7に記載の第1のBS。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関し、より詳しくは、MCE(Multi−cell Coordination Entity)がSCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)サービスを提供するセルのリストをMMEから受信して基地局に伝達する方法及びこれをサポートする装置に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の向上である3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)は、3GPPリリース(release)8で紹介されている。3GPP LTEは、ダウンリンクでOFDMA(orthogonal frequency division multiple access)を使用し、アップリンクでSC−FDMA(Single Carrier−frequency division multiple access)を使用する。最大4個のアンテナを有するMIMO(multiple input multiple output)を採用する。最近、3GPP LTEの進化である3GPP LTE−A(LTE−Advanced)に対する議論が進行中である。
【0003】
MBMS(Multimedia Broadcast/Multicast Service)は、既存のCBS(Cell Broadcast Service)と同様に、データパケットを多数のユーザに同時に送信するサービスである。しかし、CBSは、低速のメッセージ基盤サービスであり、それに対し、MBMSは、高速のマルチメディアデータ送信を目的とする。また、CBSは、IP(internet protocol)基盤ではなく、それに対し、MBMSは、IPマルチキャストに基づいて行われるという相違点がある。MBMSによると、一定水準のユーザが同じセルに存在する場合、ユーザは、共有リソース(または、チャネル)を使用して同じマルチメディアデータを受信することができるため、無線リソースの効率が高まってマルチメディアサービスを安価に利用できる。
【0004】
MBMSは、一つのサービスを複数の端末が効率的にデータを受信するようにするために、共用チャネルを使用する。一つのサービスデータに対して、基地局は、一セルで前記サービスを受信しようとする端末の数ほど専用チャネルを割り当てずに、一つの共用チャネルのみを割り当てる。そして、複数の端末は、前記共用チャネルを同時に受信するため、無線リソースの効率性が高まる。MBMSと関連し、端末は、該当セルに対するシステム情報(System information)受信後にMBMSを受信することができる。
【0005】
公共安全、GCSE_LTE(Group Communication System Enablers for LTE)のような重要な通信技術がRel−12で紹介された。Rel−12 GCSEで、グループ通信は、eMBMSに指定された。eMBMSは、あらかじめ計画された広い領域(即ち、MBSFN領域)にメディアコンテンツを供給するために設計された。MBSFN領域は、静的(例えば、O&Mにより設定)であり、ユーザ分布によって動的に調整されることができない。たとえ、周波数領域の全ての無線リソースが使われないとしても、eMBMS送信は、全体システム帯域幅を占有し、同じサブフレームでユニキャストと多重化が許容されない。MBSFNサブフレーム設定も、静的(例えば、O&Mにより設定)である。即ち、MBSFNサブフレームは、動的なグループの個数及び動的なグループのトラフィック負荷によって動的に調整されることができない。したがって、重要な通信サービスを提供する時、eMBMSに対する無線リソース設定は、不要に浪費されることができる。したがって、無線リソースの効率的な使用のためにSCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)送信が提案された。MBSFN送信が複数のセルで同時に識別可能な信号を送信し、それに対して、SCPTM送信は、単一セルでMBMSサービスを送信する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
SCPTMサービスは放送されるが、DTCH(Dedicated Traffic Channel)を介して送信されるため、端末が同じSCPTMサービスをサービスしない隣接基地局のセルに移動すると、SCPTMサービス受信の連続性に問題が発生できる。したがって、サービング基地局は、隣接基地局のSCPTMサービス情報を知る必要がある。したがって、本発明は、SCPTMサービスを提供するセルのリストを送信または受信する方法及びこれをサポートする装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施例において、無線通信システムにおけるMCEがSCPTMサービスを提供するセルのリストを送信する方法が提供される。前記MCEは、セルIDリストをMMEから受信し、前記MMEから受信されたセルIDリストを基地局に送信することを含む。前記基地局に送信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じである。
【0008】
前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含む。前記SCPTMサービスを提供するセルは、前記MMEが管理するセルのうち前記SCPTMサービスを提供するセルである。前記MMEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージ、MBMSセッションアップデート要求メッセージまたはMBMSセッション中断要求メッセージのうちいずれか一つに含まれて受信される。前記基地局に送信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージ、MBMSセッションアップデート要求メッセージまたはMBMSセッション中断要求メッセージのうちいずれか一つに含まれて送信される。
【0009】
前記MCEは、MBMSセッション開始応答メッセージ、MBMSセッションアップデート応答メッセージまたはMBMSセッション中断応答メッセージのうちいずれか一つを受信することをさらに含む。
【0010】
他の実施例において、無線通信システムにおける基地局がSCPTMサービスを提供するセルのリストを受信する方法が提供される。前記基地局は、MMEから受信されたセルIDリストをMCEから受信し、前記MCEから受信されたセルIDリストに基づいてSCPTMサービスを実行する。前記MCEから受信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じである。
【0011】
前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含む。前記SCPTMサービスを提供するセルは、前記MMEが管理するセルのうち前記SCPTMサービスを提供するセルである。
【0012】
前記MCEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージまたはMBMSセッションアップデート要求メッセージに含まれて受信される。前記基地局は、前記MCEから受信されたセルIDリストを格納することをさらに含む。
【0013】
前記MCEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション中断要求メッセージに含まれて受信される。前記基地局は、前記MCEから受信されたセルIDリストを除去することをさらに含む。
【0014】
他の実施例において、無線通信システムにおけるSCPTMサービスを提供するセルのリストを受信する基地局が提供される。メモリ;送受信機;及び、前記メモリと前記送受信機を連結するプロセッサ;を含み、前記プロセッサは、前記送受信機がMMEから受信されたセルIDリストをMCEから受信するように制御し、前記MCEから受信されたセルIDリストに基づいてSCPTMサービスを実行するように構成され、前記MCEから受信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じである。
【0015】
前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含む。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信システムにおけるMCE(Multi−cell Coordination Entity)がSCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)サービスを提供するセルのリストを送信する方法において、
セルIDリストをMME(Mobility Management Entity)から受信し、
前記MMEから受信されたセルIDリストを基地局に送信することを含み、
前記基地局に送信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じであることを特徴とする方法。
(項目2)
前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含むことを特徴とする項目1に記載の方法。
(項目3)
前記SCPTMサービスを提供するセルは、前記MMEが管理するセルのうち前記SCPTMサービスを提供するセルであることを特徴とする項目2に記載の方法。
(項目4)
MBMSセッション開始応答メッセージ、MBMSセッションアップデート応答メッセージまたはMBMSセッション中断応答メッセージのうちいずれか一つを受信することをさらに含むことを特徴とする項目1に記載の方法。
(項目5)
前記MMEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージ、MBMSセッションアップデート要求メッセージまたはMBMSセッション中断要求メッセージのうちいずれか一つに含まれて受信されることを特徴とする項目2に記載の方法。
(項目6)
前記基地局に送信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージ、MBMSセッションアップデート要求メッセージまたはMBMSセッション中断要求メッセージのうちいずれか一つに含まれて送信されることを特徴とする項目2に記載の方法。
(項目7)
無線通信システムにおける基地局がSCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)サービスを提供するセルのリストを受信する方法において、
MME(Mobility Management Entity)から受信されたセルIDリストをMCE(Multi−cell Coordination Entity)から受信し、
前記MCEから受信されたセルIDリストに基づいてSCPTMサービスを実行することを含み、
前記MCEから受信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じであることを特徴とする方法。
(項目8)
前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含むことを特徴とする項目7に記載の方法。
(項目9)
前記SCPTMサービスを提供するセルは、前記MMEが管理するセルのうち前記SCPTMサービスを提供するセルであることを特徴とする項目8に記載の方法。
(項目10)
前記MCEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージまたはMBMSセッションアップデート要求メッセージに含まれて受信されることを特徴とする項目8に記載の方法。
(項目11)
前記基地局は、前記MCEから受信されたセルIDリストを格納することをさらに含むことを特徴とする項目10に記載の方法。
(項目12)
前記MCEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション中断要求メッセージに含まれて受信されることを特徴とする項目8に記載の方法。
(項目13)
前記基地局は、前記MCEから受信されたセルIDリストを除去することをさらに含むことを特徴とする項目12に記載の方法。
(項目14)
無線通信システムにおけるSCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)サービスを提供するセルのリストを受信する基地局において、
メモリ;送受信機;及び、前記メモリと前記送受信機を連結するプロセッサ;を含み、前記プロセッサは、
前記送受信機がMMEから受信されたセルIDリストをMCE(Multi−cell Coordination Entity)から受信するように制御し、
前記MCEから受信されたセルIDリストに基づいてSCPTMサービスを実行するように構成され、
前記MCEから受信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じであることを特徴とする基地局。
(項目15)
前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含むことを特徴とする項目14に記載の基地局。
【発明の効果】
【0016】
隣接基地局からSCPTMサービスに対する情報を受信してSCPTMサービス受信の連続性をサポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】LTEシステムの構造を示す。
【0018】
図2】MBMSのためのネットワーク構造を示す。
【0019】
図3】制御平面及びユーザ平面に対するLTEシステムの無線インターフェースプロトコルを示す。
【0020】
図4】初期電源がオンになったRRCアイドル状態の端末がセル選択過程を介してネットワークに登録し、必要な場合、セル再選択をする手順を示す。
【0021】
図5】RRC接続を設定する過程を示す。
【0022】
図6】RRC接続再構成手順を示す。
【0023】
図7】RRC接続再確立手順を示す。
【0024】
図8】MBSFNサブフレームの構造を示す。
【0025】
図9】MBMSサービスを実行するためのMBSFNサブフレーム構成の一例を示す。
【0026】
図10】サービス連続性サポートに対する問題を示す。
【0027】
図11】本発明の一実施例によって、SCPTMサービスをサポートする基地局が隣接基地局に識別情報を提供する方法を示す。
【0028】
図12】本発明の一実施例によって、SCPTMサービスをサポートする基地局が隣接基地局に識別情報を提供する方法を示す。
【0029】
図13】本発明の一実施例によって、MCEがセルIDリストを基地局に提供する方法を示す。
【0030】
図14】本発明の一実施例によって、MCEがSCPTMサービスを提供するセルのリストを送信する方法を示すブロック図である。
【0031】
図15】本発明の一実施例によって、基地局がSCPTMサービスを提供するセルのリストを受信する方法を示すブロック図である。
【0032】
図16】本発明の実施例が具現される無線通信システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような多様な無線通信システムに使われることができる。CDMAは、UTRA(universal terrestrial radio access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)で具現されることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(global system for mobile communications)/GPRS(general packet radio service)/EDGE(enhanced data rates for GSM(登録商標) evolution)のような無線技術で具現されることができる。OFDMAは、IEEE(institute of electrical and electronics engineers)802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802−20、E−UTRA(evolved UTRA)などのような無線技術で具現されることができる。IEEE802.16mは、IEEE802.16eの進化であり、IEEE802.16eに基づくシステムとの後方互換性(backward compatibility)を提供する。UTRAは、UMTS(universal mobile telecommunications system)の一部である。3GPP(3rd generation partnership project)LTE(long term evolution)は、E−UTRA(evolved−UMTS terrestrial radio access)を使用するE−UMTS(evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(advanced)は、3GPP LTEの進化である。
【0034】
説明を明確にするために、LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0035】
図1は、LTEシステムの構造を示す。通信ネットワークは、IMS(IP multimedia subsystem)を介したVoIP(voice over IP)及びパケットデータのような多様な通信サービスを提供するために広範囲に配置される。
【0036】
図1を参照すると、LTEシステム構造は、E−UTRAN(evolved UMTS terrestrial radio access network)、EPC(evolved packet core)及び一つ以上の端末(UE;user equipment)10を含む。UE10は、ユーザにより運搬される通信装置を示す。UE10は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(mobile station)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)または無線装置(wireless device)などと呼ばれることもある。
【0037】
E−UTRANは、一つ以上のeNB(evolved node−B)20を含むことができ、一つのセルに複数の端末が存在できる。eNB20は、制御平面(control plane)とユーザ平面(user plane)の終端点を端末に提供する。eNB20は、一般的に端末10と通信する固定局(fixed station)を意味し、BS(base station)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(access point)等、他の用語で呼ばれることもある。一つのeNB20は、セル毎に配置されることができる。eNB20のカバレッジ内に一つ以上のセルが存在できる。一つのセルは、1.25、2.5、5、10及び20MHzなどの帯域幅のうち一つを有するように設定され、複数の端末にダウンリンク(DL;downlink)またはアップリンク(UL;uplink)送信サービスを提供することができる。このとき、互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定されることができる。
【0038】
以下、ダウンリンク(DL;downlink)は、eNB20からUE10への通信を示し、アップリンク(UL;uplink)は、UE10からeNB20への通信を示す。DLにおいて、送信機はeNB20の一部であり、受信機はUE10の一部である。ULにおいて、送信機はUE10の一部であり、受信機はeNB20の一部である。
【0039】
EPCは、制御平面の機能を担当するMME(mobility management entity)、ユーザ平面の機能を担当するS−GW(system architecture evolution(SAE)gateway)を含むことができる。MME/S−GW30は、ネットワークの端に位置でき、外部ネットワークと連結される。MMEは、端末の接続情報や端末の能力に対する情報を有し、このような情報は、主に端末の移動性管理に使われることができる。S−GWは、E−UTRANを終端点として有するゲートウェイである。MME/S−GW30は、セッションの終端点と移動性管理機能を端末10に提供する。EPCは、PDN(packet data network)−GW(gateway)をさらに含むことができる。PDN−GWは、PDNを終端点として有するゲートウェイである。
【0040】
MMEは、eNB20へのNAS(non−access stratum)シグナリング、NASシグナリングセキュリティ、AS(access stratum)セキュリティ制御、3GPPアクセスネットワーク間の移動性のためのinterCN(core network)ノードシグナリング、アイドルモード端末到達可能性(ページング再送信の制御及び実行を含む)、トラッキング領域リスト管理(アイドルモード及び活性化モードである端末のために)、P−GW及びS−GW選択、MME変更と共にハンドオーバのためのMME選択、2Gまたは3G 3GPPアクセスネットワークへのハンドオーバのためのSGSN(serving GPRS support node)選択、ローミング、認証、専用ベアラ設定を含むベアラ管理機能、PWS(public warning system:地震/津波警報システム(ETWS)及び常用モバイル警報システム(CMAS)を含む)メッセージ送信サポートなどの多様な機能を提供する。S−GWホストは、ユーザ別基盤パケットフィルタリング(例えば、深層パケット検査を介して)、合法的な遮断、端末IP(internet protocol)アドレス割当、DLで送信レベルパッキングマーキング、UL/DLサービスレベル課金、ゲーティング及び等級強制、APN−AMBRに基づくDL等級強制の各種機能を提供する。明確性のためにMME/S−GW30は、“ゲートウェイ”と単純に表現し、これはMME及びS−GWを両方とも含むことができる。
【0041】
ユーザトラフィック送信または制御トラフィック送信のためのインターフェースが使われることができる。端末10及びeNB20は、Uuインターフェースにより連結されることができる。eNB20は、X2インターフェースにより相互間連結されることができる。隣接したeNB20は、X2インターフェースによるネットワーク型ネットワーク構造を有することができる。eNB20は、S1インターフェースによりEPCと連結されることができる。eNB20は、S1−MMEインターフェースによりEPCと連結されることができ、S1−UインターフェースによりS−GWと連結されることができる。S1インターフェースは、eNB20とMME/S−GW30との間に多対多数関係(many−to−many−relation)をサポートする。
【0042】
eNB20は、ゲートウェイ30に対する選択、RRC(radio resource control)活性(activation)の間にゲートウェイ30へのルーティング(routing)、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、BCH(broadcast channel)情報のスケジューリング及び送信、UL及びDLで端末10へのリソースの動的割当、eNB測定の設定(configuration)及び提供(provisioning)、無線ベアラ制御、RAC(radio admission control)及びLTE活性状態で連結移動性制御機能を実行することができる。前記言及のように、ゲートウェイ30は、EPCでページング開始、LTEアイドル状態管理、ユーザ平面の暗号化、SAEベアラ制御及びNASシグナリングの暗号化と無欠性保護機能を実行することができる。
【0043】
図2は、MBMS(Multimedia Broadcast/Multicast Service)のためのネットワーク構造を示す。
【0044】
図2を参照すると、無線接続ネットワーク(E−UTRAN)200は、多重セル調整エンティティ(Multi−cell Coordination Entity、以下MCE)210と基地局(eNB)220を含む。MCE210は、MBMSを制御する主要エンティティ(main entity)であって、MBSFN地域内での基地局220のセッション管理、無線リソース割当(radio resource allocation)や許可制御(admission control)の役割を遂行する。MCE210は、基地局220内に具現されることもでき、基地局220とは独立的に具現されることもできる。MCE210と基地局220との間のインターフェースは、M2インターフェースという。M2インターフェースは、無線接続ネットワーク200の内部制御平面(internal control plane)インターフェースであって、MBMS制御情報が送信される。MCE210が基地局220内に具現される場合、M2インターフェースは、論理的にのみ存在できる。
【0045】
EPC(Evolved Packet Core)250は、MME260とMBMSゲートウェイ(MBMS GW)270を含む。MBMSゲートウェイ270は、MBMSサービスデータを送信するエンティティであって、基地局220とBM−SCとの間に位置し、基地局220へのMBMSパケット送信とブロードキャストを実行する。MBMSゲートウェイ270は、ユーザデータを基地局220に送信するためにPDCPとIPマルチキャストを利用し、無線接続ネットワーク200に対してセッション制御シグナリングを実行する。
【0046】
MME260とMCE210との間のインターフェースは、無線接続ネットワーク200とEPC250との間の制御平面インターフェースであって、M3インターフェースといい、MBMSセッション制御と関連した制御情報が送信される。MME260とMCE210は、セッション開始(Session start)またはセッション中断(session stop)のためのセッション開始/中断(session start/stop)メッセージのようなセッション制御シグナリングを基地局220に送信し、基地局220は、セル通知(notification)を介して該当MBMSサービスが開始または中断されたことを端末に知らせることができる。
【0047】
基地局220とMBMSゲートウェイ270との間のインターフェースは、ユーザ平面のインターフェースであって、M1インターフェースといい、MBMSサービスデータが送信される。
【0048】
図3は、制御平面及びユーザ平面に対するLTEシステムの無線インターフェースプロトコルを示す。図3(a)は、制御平面に対するLTEシステムの無線インターフェースプロトコルであり、図3(b)は、ユーザ平面に対するLTEシステムの無線インターフェースプロトコルである。
【0049】
端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの階層は、通信システムで広く知られたOSI(open system interconnection)モデルの下位3個階層に基づいてL1(第1の階層)、L2(第2の階層)及びL3(第3の階層)に区分される。端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルは、水平的に物理階層、データリンク階層(datalink layer)、及びネットワーク階層(network layer)に区分されることができ、垂直的に制御信号送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)である制御平面(control plane)とデータ情報送信のためのプロトコルスタックであるユーザ平面(user plane)とに区分されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層は、端末とE−UTRANで対(pair)で存在でき、これはUuインターフェースのデータ送信を担当することができる。
【0050】
物理階層(PHY;physical layer)は、L1に属する。物理階層は、物理チャネルを介して上位階層に情報送信サービスを提供する。物理階層は、上位階層であるMAC(media access control)階層とトランスポートチャネル(transport channel)を介して連結される。物理チャネルは、トランスポートチャネルにマッピングされる。トランスポートチャネルを介してMAC階層と物理階層との間にデータが送信されることができる。互いに異なる物理階層間、即ち、送信機の物理階層と受信機の物理階層との間のデータは、物理チャネルを介して無線リソースを利用して送信されることができる。物理階層は、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式を利用して変調されることができ、時間と周波数を無線リソースとして活用する。
【0051】
物理階層は、いくつかの物理制御チャネル(physical control channel)を使用する。PDCCH(physical downlink control channel)は、PCH(paging channel)及びDL−SCH(downlink shared channel)のリソース割当、DL−SCHと関連するHARQ(hybrid automatic repeat request)情報に対して端末に報告する。PDCCHは、アップリンク送信のリソース割当に対して端末に報告するためにアップリンクグラントを伝送することができる。PCFICH(physical control format indicator channel)は、PDCCHのために使われるOFDMシンボルの個数を端末に知らせ、全てのサブフレーム毎に送信される。PHICH(physical hybrid ARQ indicator channel)は、UL−SCH送信に対するHARQ ACK(acknowledgement)/NACK(non−acknowledgement)信号を伝送する。PUCCH(physical uplink control channel)は、ダウンリンク送信のためのHARQ ACK/NACK、スケジューリング要求及びCQIのようなUL制御情報を伝送する。PUSCH(physical uplink shared channel)は、UL−SCH(uplink shared channel)を伝送する。
【0052】
物理チャネルは、時間領域で複数のサブフレーム(subframe)と周波数領域で複数の副搬送波(subcarrier)で構成される。一つのサブフレームは、時間領域で複数のシンボルで構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(RB;resource block)で構成される。一つのリソースブロックは、複数のシンボルと複数の副搬送波で構成される。また、各サブフレームは、PDCCHのために該当サブフレームの特定シンボルの特定副搬送波を利用することができる。例えば、サブフレームの最初のシンボルがPDCCHのために使われることができる。PDCCHは、PRB(physical resource block)及びMCS(modulation and coding schemes)のように動的に割り当てられたリソースを伝送することができる。データが送信される単位時間であるTTI(transmission time interval)は、1個のサブフレームの長さと同じである。サブフレーム一つの長さは、1msである。
【0053】
トランスポートチャネルは、チャネルが共有されるかどうかによって共通トランスポートチャネル及び専用トランスポートチャネルに分類される。ネットワークから端末にデータを送信するDLトランスポートチャネル(DL transport channel)は、システム情報を送信するBCH(broadcast channel)、ページングメッセージを送信するPCH(paging channel)、ユーザトラフィックまたは制御信号を送信するDL−SCHなどを含む。DL−SCHは、HARQ、変調、コーディング及び送信電力の変化による動的リンク適応及び動的/半静的リソース割当をサポートする。また、DL−SCHは、セル全体にブロードキャスト及びビームフォーミングの使用を可能にすることができる。システム情報は、一つ以上のシステム情報ブロックを伝送する。全てのシステム情報ブロックは、同じ周期に送信されることができる。MBMS(multimedia broadcast/multicast service)のトラフィックまたは制御信号は、MCH(multicast channel)を介して送信される。
【0054】
端末からネットワークにデータを送信するULトランスポートチャネルは、初期制御メッセージ(initial control message)を送信するRACH(random access channel)、ユーザトラフィックまたは制御信号を送信するUL−SCHなどを含む。UL−SCHは、HARQ及び送信電力及び潜在的な変調及びコーディングの変化による動的リンク適応をサポートすることができる。また、UL−SCHは、ビームフォーミングの使用を可能にすることができる。RACHは、一般的にセルへの初期接続に使われる。
【0055】
L2に属するMAC階層は、論理チャネル(logical channel)を介して上位階層であるRLC(radio link control)階層にサービスを提供する。MAC階層は、複数の論理チャネルから複数のトランスポートチャネルへのマッピング機能を提供する。また、MAC階層は、複数の論理チャネルから単数のトランスポートチャネルへのマッピングによる論理チャネル多重化機能を提供する。MAC副階層は、論理チャネル上のデータ送信サービスを提供する。
【0056】
論理チャネルは、送信される情報の種類によって、制御平面の情報伝達のための制御チャネルとユーザ平面の情報伝達のためのトラフィックチャネルとに分けられる。即ち、論理チャネルタイプのセットは、MAC階層により提供される他のデータ送信サービスのために定義される。論理チャネルは、トランスポートチャネルの上位に位置してトランスポートチャネルにマッピングされる。
【0057】
制御チャネルは、制御平面の情報伝達のみのために使われる。MAC階層により提供される制御チャネルは、BCCH(broadcast control channel)、PCCH(paging control channel)、CCCH(common control channel)、MCCH(multicast control channel)及びDCCH(dedicated control channel)を含む。BCCHは、システム制御情報を放送するためのダウンリンクチャネルである。PCCHは、ページング情報の送信及びセル単位の位置がネットワークに知られていない端末をページングするために使われるダウンリンクチャネルである。CCCHは、ネットワークとRRC接続を有しない時、端末により使われる。MCCHは、ネットワークから端末にMBMS制御情報を送信するのに使われる一対多のダウンリンクチャネルである。DCCHは、RRC接続状態で端末とネットワークとの間に専用制御情報送信のために端末により使われる一対一の双方向チャネルである。
【0058】
トラフィックチャネルは、ユーザ平面の情報伝達のみのために使われる。MAC階層により提供されるトラフィックチャネルは、DTCH(dedicated traffic channel)及びMTCH(multicast traffic channel)を含む。DTCHは、一対一のチャネルで一つの端末のユーザ情報の送信のために使われ、アップリンク及びダウンリンクの両方ともに存在できる。MTCHは、ネットワークから端末にトラフィックデータを送信するための一対多のダウンリンクチャネルである。
【0059】
論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のアップリンク連結は、UL−SCHにマッピングされることができるDCCH、UL−SCHにマッピングされることができるDTCH、及びUL−SCHにマッピングされることができるCCCHを含む。論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のダウンリンク連結は、BCHまたはDL−SCHにマッピングされることができるBCCH、PCHにマッピングされることができるPCCH、DL−SCHにマッピングされることができるDCCH、DL−SCHにマッピングされることができるDTCH、MCHにマッピングされることができるMCCH、及びMCHにマッピングされることができるMTCHを含む。
【0060】
RLC階層は、L2に属する。RLC階層の機能は、下位階層がデータの送信に適するように無線セクションで上位階層から受信されたデータの分割/連接によるデータの大きさ調整を含む。無線ベアラ(RB;radio bearer)が要求する多様なQoSを保障するために、RLC階層は、透明モード(TM;transparent mode)、非確認モード(UM;unacknowledged mode)、及び確認モード(AM;acknowledged mode)の三つの動作モードを提供する。AM RLCは、信頼性のあるデータ送信のためにARQ(automatic repeat request)を介して再送信機能を提供する。一方、RLC階層の機能は、MAC階層内部の機能ブロックで具現されることができ、このとき、RLC階層は、存在しないこともある。
【0061】
PDCP(packet data convergence protocol)階層は、L2に属する。PDCP階層は、相対的に帯域幅が小さい無線インターフェース上でIPv4またはIPv6のようなIPパケットを導入して送信されるデータが効率的に送信されるように不要な制御情報を減らすヘッダ圧縮機能を提供する。ヘッダ圧縮は、データのヘッダに必要な情報のみを送信することによって無線セクションで送信効率を上げる。さらに、PDCP階層は、セキュリティ機能を提供する。セキュリティ機能は、第3者の検査を防止する暗号化及び第3者のデータ操作を防止する無欠性保護を含む。
【0062】
RRC(radio resource control)階層は、L3に属する。L3の最も下段部分に位置するRRC階層は、制御平面でのみ定義される。RRC階層は、端末とネットワークとの間の無線リソースを制御する役割を実行する。そのために、端末とネットワークは、RRC階層を介してRRCメッセージを交換する。RRC階層は、RBの構成(configuration)、再構成(re−configuration)、及び解除(release)と関連して論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために、L1及びL2により提供される論理的経路である。即ち、RBは、端末とE−UTRANとの間のデータ送信のために、L2により提供されるサービスを意味する。RBが設定されるということは、特定サービスを提供するために無線プロトコル階層及びチャネルの特性を規定し、各々の具体的なパラメータ及び動作方法を決定することを意味する。RBは、SRB(signaling RB)とDRB(data RB)の二つに区分されることができる。SRBは、制御平面でRRCメッセージを送信する通路として使われ、DRBは、ユーザ平面でユーザデータを送信する通路として使われる。
【0063】
RRC階層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)階層は、連結管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を実行する。
【0064】
図3(a)を参照すると、RLC及びMAC階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、スケジューリング、ARQ及びHARQのような機能を実行することができる。RRC階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、放送、ページング、RRC接続管理、RB制御、移動性機能及び端末測定報告/制御のような機能を実行することができる。NAS制御プロトコル(ネットワーク側でゲートウェイのMMEで終了)は、SAEベアラ管理、認証、LTE_IDLE移動性ハンドリング、LTE_IDLEでページング開始及び端末とゲートウェイとの間のシグナリングのためのセキュリティ制御のような機能を実行することができる。
【0065】
図3(b)を参照すると、RLC及びMAC階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、制御平面での機能と同じ機能を実行することができる。PDCP階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、ヘッダ圧縮、無欠性保護及び暗号化のようなユーザ平面機能を実行することができる。
【0066】
以下、端末のRRC状態(RRC state)とRRC接続方法に対して詳述する。
【0067】
RRC状態は、端末のRRC階層がE−UTRANのRRC階層と論理的に連結されているかどうかを指示する。RRC状態は、RRC接続状態(RRC_CONNECTED)及びRRCアイドル状態(RRC_IDLE)のように二つに分けられる。端末のRRC階層とE−UTRANのRRC階層との間のRRC接続が設定されている時、端末は、RRC接続状態になり、そうでない場合、端末は、RRCアイドル状態になる。RRC_CONNECTEDの端末は、E−UTRANとRRC接続が設定されているため、E−UTRANは、RRC_CONNECTEDの端末の存在を把握することができ、端末を効果的に制御することができる。一方、E−UTRANは、RRC_IDLEの端末を把握することができず、核心ネットワーク(CN;core network)がセルより大きい領域であるトラッキング領域(tracking area)単位で端末を管理する。即ち、RRC_IDLEの端末は、より大きい領域の単位で存在のみが把握され、音声またはデータ通信のような通常の移動通信サービスを受けるために、端末は、RRC_CONNECTEDに遷移しなければならない。
【0068】
RRC_IDLE状態で、端末がNASにより設定されたDRX(discontinuous reception)を指定する間に、端末は、システム情報及びページング情報の放送を受信することができる。そして、端末は、トラッキング領域で端末を固有に指定するID(identification)の割当を受け、PLMN(public land mobile network)選択及びセル再選択を実行することができる。また、RRC_IDLE状態で、どのようなRRC contextもeNBに格納されない。
【0069】
RRC_CONNECTED状態で、端末は、E−UTRANでE−UTRAN RRC接続及びRRC contextを有し、eNBにデータを送信及び/またはeNBからデータを受信することが可能である。また、端末は、eNBにチャネル品質情報及びフィードバック情報を報告することができる。RRC_CONNECTED状態で、E−UTRANは、端末が属するセルを知ることができる。したがって、ネットワークは、端末にデータを送信及び/または端末からデータを受信することができ、ネットワークは、端末の移動性(ハンドオーバ及びNACC(network assisted cell change)を介したGERAN(GSM(登録商標) EDGE radio access network)にinter−RAT(radio access technology)セル変更指示)を制御することができ、ネットワークは、隣接セルのためにセル測定を実行することができる。
【0070】
RRC_IDLE状態で、端末は、ページングDRX周期を指定する。具体的に、端末は、端末特定ページングDRX周期毎の特定ページングオケージョン(paging occasion)にページング信号をモニタリングする。ページングオケージョンは、ページング信号が送信される間の時間間隔である。端末は、自分のみのページングオケージョンを有している。
【0071】
ページングメッセージは、同じトラッキング領域に属する全てのセルにわたって送信される。もし、端末が一つのトラッキング領域から他の一つのトラッキング領域に移動すると、端末は、位置をアップデートするためにTAU(tracking area update)メッセージをネットワークに送信する。
【0072】
ユーザが端末の電源を最初オンにした時、まず、端末は、適切なセルを探索した後、該当セルでRRC_IDLEにとどまる。RRC接続を確立する必要がある時、RRC_IDLE状態の端末は、RRC接続手順を介してE−UTRANのRRCとRRC接続を確立してRRC_CONNECTEDに遷移できる。RRC_IDLE状態の端末は、ユーザの通話試みなどの理由でアップリンクデータ送信が必要な時、またはE−UTRANからページングメッセージを受信し、これに対する応答メッセージ送信が必要な時などにE−UTRANとRRC接続を確立する必要がある。
【0073】
NAS階層で端末の移動性を管理するために、EMM−REGISTERED(EPS Mobility Management−REGISTERED)及びEMM−DEREGISTEREDの二つの状態が定義されており、この二つの状態は、端末とMMEに適用される。初期端末は、EMM−DEREGISTERED状態であり、この端末がネットワークに接続するために、初期連結(Initial Attach)手順を介して該当ネットワークに登録する過程を実行する。前記連結(Attach)手順が成功的に実行されると、端末及びMMEは、EMM−REGISTERED状態となる。
【0074】
端末とEPCとの間のシグナリング接続(signaling connection)を管理するために、ECM(EPS Connection Management)−IDLE状態及びECM−CONNECTED状態の二つの状態が定義されており、この二つの状態は、端末及びMMEに適用される。ECM−IDLE状態の端末がE−UTRANとRRC接続を確立すると、該当端末は、ECM−CONNECTED状態となる。ECM−IDLE状態にあるMMEは、E−UTRANとS1接続(S1 connection)を確立すると、ECM−CONNECTED状態となる。端末がECM−IDLE状態にある時、E−UTRANは、端末のcontext情報を有していない。したがって、ECM−IDLE状態の端末は、ネットワークの命令を受ける必要無しで、セル選択(cell selection)またはセル再選択(reselection)のような端末ベースの移動性関連手順を実行する。それに対し、端末がECM−CONNECTED状態にある時、端末の移動性は、ネットワークの命令により管理される。ECM−IDLE状態で端末の位置が、ネットワークが知っている位置と変わる場合、端末は、トラッキング領域更新(Tracking Area Update)手順を介してネットワークに端末の該当位置を知らせる。
【0075】
図4は、初期電源がオンになったRRCアイドル状態の端末がセル選択過程を介してネットワークに登録し、必要な場合、セル再選択をする手順を示す。
【0076】
図4を参照すると、端末は、自分がサービスを受けようとするネットワークであるPLMN(public land mobile network)と通信するためのラジオアクセス技術(radio access technology;RAT)を選択する(S410)。PLMN及びRATに対する情報は、端末のユーザが選択することができ、USIM(universal subscriber identity module)に格納されていることを使用することもできる。
【0077】
端末は、測定した基地局と信号強度や品質が特定の値より大きいセルの中から最も大きい値を有するセルを選択する(Cell Selection)(S420)。これは電源がオンになった端末がセル選択を実行することであり、初期セル選択(initial cell selection)ということができる。セル選択手順に対して以後に詳述する。セル選択以後、端末は、基地局が周期的に送るシステム情報を受信する。前記特定の値は、データ送/受信での物理的信号に対する品質の保証を受けるためにシステムで定義された値を意味する。したがって、その値は、適用されるRATによって異なる。
【0078】
端末は、ネットワーク登録必要がある場合、ネットワーク登録手順を実行する(S430)。端末は、ネットワークからサービス(例:Paging)を受けるために自分の情報(例:IMSI)を登録する。端末は、セルを選択するたびに接続するネットワークに登録をするものではなく、システム情報から受けたネットワークの情報(例:Tracking Area Identity;TAI)と自分が知っているネットワークの情報が異なる場合にネットワークに登録をする。
【0079】
端末は、セルで提供されるサービス環境または端末の環境などに基づいてセル再選択を実行する(S440)。端末は、サービスを受けている基地局から測定した信号の強度や品質の値が隣接したセルの基地局から測定した値より低い場合、端末が接続した基地局のセルより良い信号特性を提供する他のセルの中から一つを選択する。この過程を2番過程の初期セル選択(Initial Cell Selection)と区分するためにセル再選択(Cell Re−Selection)という。このとき、信号特性の変化によって頻繁にセルが再選択されることを防止するために時間的な制約条件をおく。セル再選択手順に対して以後に詳述する。
【0080】
図5は、RRC接続を設定する過程を示す。
【0081】
端末は、RRC接続を要求するRRC接続要求(RRC Connection Request)メッセージをネットワークに送る(S510)。ネットワークは、RRC接続要求に対する応答としてRRC接続設定(RRC Connection Setup)メッセージを送る(S520)。RRC接続設定メッセージを受信した後、端末は、RRC接続モードに進入する。
【0082】
端末は、RRC接続確立の成功的な完了を確認するために使われるRRC接続設定完了(RRC Connection Setup Complete)メッセージをネットワークに送る(S530)。
【0083】
図6は、RRC接続再構成手順を示す。
【0084】
RRC接続再構成(reconfiguration)は、RRC接続の修正に使われる。これはRB構成/修正(modify)/解除(release)、ハンドオーバ実行、測定セットアップ/修正/解除するために使われる。
【0085】
ネットワークは、端末にRRC接続を修正するためのRRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージを送る(S610)。端末は、RRC接続再構成に対する応答として、RRC接続再構成の成功的な完了を確認するために使われるRRC接続再構成完了(RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージをネットワークに送る(S620)。
【0086】
以下、端末がセルを選択する手順に対して詳細に説明する。
【0087】
電源がオンになり、またはセルにとどまっている時、端末は、適切な品質のセルを選択/再選択してサービスを受けるための手順を実行する。
【0088】
RRCアイドル状態の端末は、常に適切な品質のセルを選択し、このセルを介してサービスの提供を受けるための準備をしなければならない。例えば、電源がオンになった端末は、ネットワークに登録をするために適切な品質のセルを選択しなければならない。RRC接続状態の前記端末がRRCアイドル状態に進入すると、前記端末は、RRCアイドル状態でとどまるセルを選択しなければならない。このように、前記端末がRRCアイドル状態のようなサービス待機状態にとどまっているために、ある条件を満たすセルを選択する過程をセル選択(Cell Selection)という。重要な点は、前記セル選択は、前記端末が前記RRCアイドル状態にとどまっているセルを現在決定することができない状態で実行するため、可能な限り速やかにセルを選択することが何より重要である。したがって、一定基準以上の無線信号品質を提供するセルの場合は、たとえ、このセルが端末に最も良い無線信号品質を提供するセルでないとしても、端末のセル選択過程で選択されることができる。
【0089】
以下、3GPP LTEにおいて、端末がセルを選択する方法及び手順に対して詳述する。
【0090】
セル選択過程は、大いに、二つに分けられる。
【0091】
まず、初期セル選択過程であって、この過程では前記端末が無線チャネルに対する事前情報がない。したがって、前記端末は、適切なセルを探すために全ての無線チャネルを検索する。各チャネルで、前記端末は、最も強いセルを探す。以後、前記端末がセル選択基準を満たす適切な(suitable)セルを探した時、該当セルを選択する。
【0092】
次に、端末は、格納された情報を活用し、またはセルで放送している情報を活用してセルを選択することができる。したがって、初期セル選択過程に比べてセル選択が迅速である。端末がセル選択基準を満たすセルを探した時、該当セルを選択する。もし、この過程を介してセル選択基準を満たす適切なセルを探すことができない場合、端末は、初期セル選択過程を実行する。
【0093】
前記端末がセル選択過程を介してどんなセルを選択した以後、端末の移動性または無線環境の変化などで、端末と基地局との間の信号の強度や品質が変わることができる。したがって、もし、選択したセルの品質が低下される場合、端末は、より良い品質を提供する他のセルを選択することができる。このようにセルを再び選択する場合、一般的に現在選択されたセルより良い信号品質を提供するセルを選択する。このような過程をセル再選択(Cell Reselection)という。前記セル再選択過程は、無線信号の品質観点で、一般的に端末に最も良い品質を提供するセルを選択することに基本的な目的がある。
【0094】
無線信号の品質観点以外に、ネットワークは、周波数別に優先順位を決定して端末に知らせることができる。このような優先順位を受信した端末は、セル再選択過程でこの優先順位を無線信号品質基準より優先的に考慮するようになる。
【0095】
前記のように無線環境の信号特性によってセルを選択または再選択する方法があり、セル再選択時、再選択のためのセルを選択するにあたって、セルのRATと周波数(frequency)特性によって下記のようなセル再選択方法がある。
【0096】
−イントラ周波数(Intra−frequency)セル再選択:端末がキャンプ(camp)中であるセルと同じRATと同じ中心周波数(center−frequency)を有するセルを再選択
【0097】
−インター周波数(Inter−frequency)セル再選択:端末がキャンプ中であるセルと同じRATと異なる中心周波数を有するセルを再選択
【0098】
−インターRAT(Inter−RAT)セル再選択:端末がキャンプ中であるRATと異なるRATを使用するセルを再選択
【0099】
セル再選択過程の原則は、下記の通りである。
【0100】
第一に、端末は、セル再選択のためにサービングセル(serving cell)及び隣接セル(neighboring cell)の品質を測定する。
【0101】
第二に、セル再選択は、セル再選択基準に基づいて実行される。セル再選択基準は、サービングセル及び隣接セル測定に関連して以下のような特性を有している。
【0102】
イントラ周波数セル再選択は、基本的にランキング(ranking)に基づいて行われる。ランキングとは、セル再選択評価のための指標値を定義し、この指標値を利用してセルを指標値の大きさ順に順序付ける作業である。最も良い指標を有するセルを一般的に最高順位セル(highest ranked cell)と呼ぶ。セル指標値は、端末が該当セルに対して測定した値を基本にして、必要によって周波数オフセットまたはセルオフセットを適用した値である。
【0103】
インター周波数セル再選択は、ネットワークにより提供された周波数優先順位に基づいて行われる。端末は、最も高い周波数優先順位を有する周波数にとどまる(camp on)するように試みる。ネットワークは、ブロードキャストシグナリング(broadcast signaling)を介してセル内の端末が共通的に適用する周波数優先順位を提供し、または、端末別シグナリング(dedicated signaling)を介して端末別に各々周波数別優先順位を提供することができる。ブロードキャストシグナリングを介して提供されるセル再選択優先順位を共用優先順位(common priority)ということができ、端末別にネットワークが設定するセル再選択優先順位を専用優先順位(dedicated priority)ということができる。端末は、専用優先順位を受信すると、専用優先順位と関連した有効時間(validity time)を共に受信することができる。端末は、専用優先順位を受信すると、共に受信した有効時間として設定された有効性タイマ(validity timer)を開始する。端末は、有効性タイマが動作する間に、RRCアイドルモードで専用優先順位を適用する。有効性タイマが満了されると、端末は、専用優先順位を廃棄し、再び共用優先順位を適用する。
【0104】
インター周波数セル再選択のために、ネットワークは、端末にセル再選択に使われるパラメータ(例えば、周波数別オフセット(frequency−specific offset))を周波数別に提供することができる。
【0105】
イントラ周波数セル再選択またはインター周波数セル再選択のために、ネットワークは、端末にセル再選択に使われる隣接セルリスト(Neighboring Cell List、NCL)を端末に提供することができる。このNCLは、セル再選択に使われるセル別パラメータ(例えば、セル別オフセット(cell−specific offset))を含む。
【0106】
イントラ周波数またはインター周波数セル再選択のために、ネットワークは、端末にセル再選択に使われるセル再選択禁止リスト(black list)を端末に提供することができる。禁止リストに含まれているセルに対し、端末は、セル再選択を実行しない。
【0107】
次に、セル再選択評価過程で実行するランキングに対して説明する。
【0108】
セルの優先順位付けに使われるランキング指標(ranking criterion)は、数式1のように定義される。
【0109】
【数1】
【0110】
ここで、Rsはサービングセルのランキング指標であり、Rnは隣接セルのランキング指標であり、Qmeas、sは端末がサービングセルに対して測定した品質値であり、Qmeas、nは端末が隣接セルに対して測定した品質値であり、Qhystはランキングのためのヒステリシス(hysteresis)値であり、Qoffsetは二つのセル間のオフセットである。
【0111】
イントラ周波数で、端末がサービングセルと隣接セルとの間のオフセット(Qoffsets、n)を受信した場合にはQoffset=Qoffsets、nであり、端末がQoffsets、nを受信しない場合にはQoffset=0である。
【0112】
インター周波数で、端末が該当セルに対するオフセット(Qoffsets、n)を受信した場合、Qoffset=Qoffsets、n+Qfrequencyであり、端末がQoffsets、nを受信しない場合、Qoffset=Qfrequencyである。
【0113】
サービングセルのランキング指標(Rs)と隣接セルのランキング指標(Rn)が互いに類似している状態で変動すると、変動結果、ランキング順位が頻繁に変わって端末が二つのセルを交互に再選択することができる。Qhystは、セル再選択でヒステリシスを与え、端末が二つのセルを交互に再選択することを防止のためのパラメータである。
【0114】
端末は、前記数式によってサービングセルのRs及び隣接セルのRnを測定し、ランキング指標値が最も大きい値を有するセルを最高順位(highest ranked)セルと見なし、このセルを再選択する。もし、再選択したセルが正規セル(suitable cell)でない場合、端末は、該当周波数または該当セルをセル再選択対象から除外する。
【0115】
図7は、RRC接続再確立手順を示す。
【0116】
図7を参照すると、端末は、SRB 0(Signaling Radio Bearer #0)を除外して設定された全ての無線ベアラ(radio bearer)使用を中断し、AS(Access Stratum)の各種副階層を初期化させる(S710)。また、各副階層及び物理階層を基本構成(default configuration)として設定する。このような過程中、端末は、RRC接続状態を維持する。
【0117】
端末は、RRC接続再確立手順を実行するためのセル選択手順を実行する(S720)。RRC接続再確立手順のうちセル選択手順は、端末がRRC接続状態を維持しているにもかかわらず、端末がRRCアイドル状態で実行するセル選択手順と同じく実行されることができる。
【0118】
端末は、セル選択手順を実行した後、該当セルのシステム情報を確認して該当セルが適したセルかどうかを判断する(S730)。もし、選択されたセルが適切なE−UTRANセルと判断された場合、端末は、該当セルとRRC接続再確立要求メッセージ(RRC connection reestablishment request message)を送信する(S740)。
【0119】
一方、RRC接続再確立手順を実行するためのセル選択手順を介して選択されたセルがE−UTRAN以外の他のRATを使用するセルと判断された場合、RRC接続再確立手順を中断し、端末は、RRCアイドル状態に進入する(S750)。
【0120】
端末は、セル選択手順及び選択したセルのシステム情報受信を介してセルの適切性確認は、制限された時間内に終えるように具現されることができる。そのために、端末は、RRC接続再確立手順を開始することによってタイマを駆動させることができる。タイマは、端末が適したセルを選択したと判断された場合、中断されることができる。タイマが満了された場合、端末は、RRC接続再確立手順が失敗したと見なしてRRCアイドル状態に進入できる。このタイマを以下で無線リンク失敗タイマという。LTEスペックTS36.331ではT311という名称のタイマが無線リンク失敗タイマとして活用されることができる。端末は、このタイマの設定値をサービングセルのシステム情報から取得できる。
【0121】
端末からRRC接続再確立要求メッセージを受信して要求を受諾した場合、セルは、端末にRRC接続再確立メッセージ(RRC connection reestablishment message)を送信する。
【0122】
セルからRRC接続再確立メッセージを受信した端末は、SRB1に対するPDCP副階層とRLC副階層を再構成する。また、セキュリティ設定と関連した各種キー値を再び計算し、セキュリティを担当するPDCP副階層を新しく計算したセキュリティキー値で再構成する。それによって、端末とセルとの間のSRB1が開放されてRRC制御メッセージをやり取りすることができるようになる。端末は、SRB1の再開を完了し、セルにRRC接続再確立手順が完了したというRRC接続再確立完了メッセージ(RRC connection reestablishment complete message)を送信する(S760)。
【0123】
それに対し、端末からRRC接続再確立要求メッセージを受信して要求を受諾しない場合、セルは、端末にRRC接続再確立拒絶メッセージ(RRC connection reestablishment reject message)を送信する。
【0124】
RRC接続再確立手順が成功的に実行されると、セルと端末は、RRC接続再確立手順を実行する。それによって、端末は、RRC接続再確立手順を実行する前の状態を回復し、サービスの連続性を最大限保障する。
【0125】
以下、MBMS及びMBSFN(multicast/broadcast single frequency network)に対して説明する。
【0126】
MBSFN送信またはMBSFNモードでの送信は、複数のセルで同じ時間に同じ信号を送信することによって具現される同時送信技法を意味する。端末は、MBSFN領域内にある複数のセルからのMBSFN送信を単一送信と見なす。
【0127】
MBMSサービスは、セル基盤(cell−based)または地理基盤(geography−based)に管理または地域化(localization)されることができる。MBMSサービス地域(service area)は、特定のMBMSサービスが提供される地域を一般的に称する用語である。例えば、特定のMBMSサービスAが進行される地域をMBMSサービス地域Aとする場合、MBMSサービス地域AでネットワークはMBMSサービスAを送信している状態である。このとき、端末は、端末の性能(capability)によってMBMSサービスAを受信することができる。MBMSサービス領域は、特定のサービスが一定地域で提供されるかどうかに対する応用(application)及びサービスの観点で定義されることができる。
【0128】
MBMSのための送信チャネルMCH(Multicast Channel)には論理チャネルMCCH(Multicast Control Channel)またはMTCH(Multicast Traffic Channel)がマッピングされることができる。MCCHは、MBMS関連RRCメッセージを送信し、MTCHは、特定MBMSサービスのトラフィックを送信する。同じMBMS情報/トラフィックを送信する一つのMBSFN(MBMS Single Frequency Network)地域毎に一つのMCCHがあり、複数のMBSFN地域が一つのセルで提供される場合、端末は、複数のMCCHを受信することもできる。MCCHは、一つのMBSFN領域設定RRCメッセージを含み、全てのMBMSサービスのリストを有する。特定MCCHでMBMS関連RRCメッセージが変更される場合、PDCCH(physical downlink control channel)は、M−RNTI(MBMS Radio Network Temporary Identity)と特定MCCHを指示する指示子を送信する。MBMSをサポートする端末は、前記PDCCHを介してM−RNTIとMCCH指示子を受信し、特定MCCHでMBMS関連RRCメッセージが変更されたことを把握し、前記特定MCCHを受信することができる。MCCHのRRCメッセージは、変更周期(modification period)毎に変更されることができ、反復周期毎に繰り返して放送される。通知メカニズム(notification mechanism)は、MCCHセッション開始またはMBMSカウンティング要求メッセージの存在に起因したMCCHの変更を知らせるために使われる。端末は、変更周期でのMCCHモニタリングを介して、通知メカニズムによらずに知らされるMCCH変更を検出する。MTCHは、MBMSサービスを有している論理チャネルであって、MBSFN区域内に提供されるサービスが多い場合には複数個のMTCHが設定されることができる。
【0129】
端末は、MBMSサービスの提供を受ける間、専用サービス(Dedicated Service)を受けることもできる。例えば、あるユーザは、自分が有しているスマートフォンを介して、MBMSサービスを介してTVを視聴する同時に、前記スマートフォンを利用してMSNまたはSkypeのようなIM(instant messaging)サービスを利用してチャットすることができる。この場合、MBMSサービスは、複数の端末が共に受信するMTCHを介して提供され、IMサービスのように各々の端末に個別的に提供されるサービスは、DCCHまたはDTCHのような専用ベアラ(dedicated bearer)を介して提供される。
【0130】
一地域で、ある基地局は、同時に複数の周波数を使用することができる。この場合、ネットワークは、無線リソースを効率的に使用するために、複数個の周波数の中から一つを選択し、その周波数でのみMBMSサービスを提供し、そして、全ての周波数で各端末に専用ベアラを提供することができる。この場合、MBMSサービスが提供されない周波数で専用ベアラを利用してサービスの提供を受けた端末が、MBMSサービスの提供を受けたい場合、前記端末は、MBMSが提供される周波数にハンドオーバされなければならない。そのために、端末は、MBMS関心指示子(interest Indication)を基地局に送信する。即ち、端末は、MBMSサービスを受信したい場合、MBMS関心指示子(interest indication)を基地局に送信し、基地局は、前記指示を受けると、端末がMBMSサービスを受信したいと認識して前記端末をMBMSが提供される周波数に移動させる。ここで、MBMS関心指示子は、端末がMBMSサービスを受信したいという情報を意味し、追加的に、どの周波数に移動したいかに対する情報を含む。
【0131】
特定MBMSサービスを受信しようとする端末は、まず、前記特定サービスが提供される周波数情報と放送時間情報を把握する。前記MBMSサービスが既に放送中または放送を開始すると、端末は、前記MBMSサービスが提供される周波数の優先順位を最も高く設定する。端末は、再設定された周波数優先順位情報を利用してセル再選択プロシージャを実行することによってMBMSサービスを提供するセルに移動してMBMSサービスを受信する。
【0132】
端末がMBMSサービスを受信中または受信に関心がある場合及びMBMSサービスが提供される周波数にキャンプオンされる間、MBMSサービスを受信することができる場合、再選択されたセルがSIB13(System Information Block 13;システム情報ブロック13)をブロードキャストしている状況で、以下のような状況が持続する限り、MBMSセッションの間に該当周波数に最優先順位が適用されたと考慮することができる。
【0133】
−一つまたはそれ以上のMBMS SAIs(Service Area Identities)が該当サービスのUSD(User Service Description)に含まれていることがサービングセルのSIB15により指示される場合
【0134】
−SIB15がサービングセル内で放送されずに、該当周波数は該当サービスのUSD内に含まれる場合
【0135】
端末は、RRC_IDLE、RRC_CONNECTED状態でMBMS受信が可能にならなければならない。
【0136】
RRC_IDLE状態で、端末は、次のように動作できる。1)上位階層により端末特定的なDRXが設定されることができる。2)端末は、コール、システム情報変化、ETWS通知などを検出するためにページングチャネルをモニタリングし、隣接セル測定及びセル選択(再選択)を実行する。端末は、システム情報を取得し、可能な測定を実行することができる。
【0137】
RRC_CONNECTED状態で、端末は、ユニキャストデータを伝達し、下位レイヤで端末特定的なDRXが設定されることができる。CAをサポートする端末は、一つまたはそれ以上のセカンダリセルをプライマリセルと共に利用できる。
【0138】
端末は、ページングチャネルをモニタリングし、システム情報変更を検出するためにSIB1内容をモニタリングする。データが自分のためにスケジューリングされたかどうかを決定するために共有データチャネルに関連された制御チャネルをモニタリングする。また、チャネル品質及びフィードバック情報を提供する。端末は、隣接セルを測定して測定結果を報告することができ、システム情報を取得する。
【0139】
図8は、MBSFNサブフレームの構造を示す。
【0140】
図8を参照すると、MBSFN送信は、サブフレーム単位で設定される。MBSFN送信を実行するように設定されたサブフレームをMBSFNサブフレームという。MBSFNサブフレームに設定されたサブフレームでは、PDCCH送信のための最初2個のOFDMシンボルを除外した残りのOFDMシンボルでMBSFN送信が実行される。便宜上、MBSFN送信のために使われる領域をMBSFN領域という。MBSFN領域では、ユニキャストのためのCRSは送信されず、送信に参加する全てのセルに共通的なMBMS専用RSを使用する。
【0141】
MBMSを受信しない端末にもMBSFN領域でCRSが送信されないことを知らせるためにセルのシステム情報にMBSFNサブフレームの設定情報を含んで放送する。大部分の端末がCRSを利用してRRM(radio resource management)、RLF(radio link failure)処理、同期化を実行するため、CRSが特定領域に無いことを知らせることは重要である。MBSFNサブフレームでPDCCHとして使われる最初2個のOFDMシンボルではCRSが送信され、このCRSは、MBSFN用途のためのものではない。MBSFNサブフレームでPDCCHとして使われる最初2個のOFDMシンボルでは送信されるCRSのCPは(即ち、前記CRSが一般CPを使用するか、または拡張CPを使用するか)、一般サブフレーム、即ち、MBSFNサブフレームでないサブフレームで適用されるCPによる。例えば、一般サブフレーム811で一般CPを使用する場合、MBSFNサブフレームの最初2個のOFDMシンボル812でも一般CPによるCRSが使われる。
【0142】
一方、MBSFNサブフレームに設定されることができるサブフレームは、FDD、TDD別に各々指定されており、ビットマップを介してMBSFNサブフレームかどうかを知らせることができる。即ち、ビットマップで特定サブフレームに対応されるビットが1の場合、前記特定サブフレームは、MBSFNサブフレームに設定されることを示す。
【0143】
図9は、MBMSサービスを実行するためのMBSFNサブフレーム構成の一例を示す。
【0144】
図9を参照すると、端末は、MBMSサービスを実行するためにMBSFNサブフレーム構成情報、MBSFN通知(notification)構成情報及びMBSFN地域(area)情報リストを取得する。
【0145】
端末は、SIB2とRRC専用シグナリング(dedicated signaling)を介してMBSFNサブフレーム構成情報、即ち、MBSFNサブフレームの位置を知ることができる。例えば、MBSFNサブフレーム構成情報は、MBSFN−SubframeConfig情報要素(IE:Information Element)に含まれることができる。
【0146】
また、端末は、SIB13を介してMBMSサービスを実行することができる一つまたはそれ以上のMBSFN地域と関連されたMBMS制御情報を取得するために必要な情報として、MBSFN地域情報リスト及びMBMS通知構成情報を取得することができる。ここで、MBSFN地域情報リストは、各々のMBSFN地域別にMBSFN地域ID、該当MBSFN地域でMBSFNサブフレーム内でのMBSFN領域(region)に対する情報及びMBMS制御情報チャネルであるMCCH送信が発生されるMBSFNサブフレーム位置などのような情報を含むことができる。例えば、MBSFN地域情報リストは、MBSFN−AreaInfoList情報要素に含まれることができる。一方、MBSFN通知構成情報は、MCCHを介して端末に送信されるMBSFN地域構成情報に変化があることを知らせるMBMS通知が発生するサブフレーム位置に対する構成情報である。例えば、MBSFN通知構成情報は、MBMS−NotificationConfig情報要素に含まれることができる。MBSFN通知構成情報は、全てのMBSFN地域で適用されることができるMCCHの変更通知に活用された時間情報を含む。例えば、前記時間情報は、通知反復係数(notificationRepetitionCoeff)、通知オフセット(notificationOffset)及び通知サブフレームインデックス(notificationSF−Index)を含むことができる。ここで、通知反復係数は、全てのMCCHのための共通の変更通知反復周期(notification repetition period)を意味する。通知オフセットは、MCCH変更通知情報がスケジューリングされる無線フレームのオフセットを指示する。そして、通知サブフレームインデックスは、PDCCH上でMCCH変更通知を送信するために使われるサブフレームインデックスである。
【0147】
端末は、SIB13を介して得られたMBSFN地域に対して各々に対応するMCCHを介してMBSFN地域構成情報を得ることができる。MBSFN地域構成情報は、MBSFNAreaconfigurationメッセージに含まれることができ、該当MBSFN地域が使用するPMCH(physical multicast channel)に対する情報を含んでいる。例えば、各々のPMCHに対する情報は、該当PMCHが位置したMBSFNサブフレームの位置と該当サブフレームでのデータ送信のために使われるMCS(Modulation and Coding Scheme)レベル情報、該当PMCHが送信するMBMSサービス情報などを含むことができる。
【0148】
端末は、PMCHに基づいてMTCHを介してMCHデータを受けるようになる。該当MCHデータに対する時間上でのスケジューリングは、PMCHを介して受けるMSI(MCH Scheduling Information;MCHスケジューリング情報)を介して知ることができる。MSIは、該当MCHデータ送信が持続される時間に対する情報を含んでいる。
【0149】
以下、SCPTM(Single−Cell Point−to−Multipoint)送信に対して説明する。
【0150】
MBMSサービスの送信方法は、SCPTM送信とMBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)送信がある。MBSFN送信が複数のセルで同時に識別可能な信号を送信し、それに対し、SCPTM送信は単一セルでMBMSサービスを送信する。したがって、SCPTM送信は、MBSFN送信と違ってセル間の同期化が必要ない。また、SCPTM送信は、既存のPDSCHをそのまま使用するため、MBSFN送信と違ってユニキャストの特性を有する。即ち、複数の端末が同じPDCCHを読み取り、サービス別RNTIを取得してSCPTMサービスを受信する。SCPTM専用MCCHが導入され、端末は、MCCHを介して自分が所望するサービスがSCPTMサービスと判断すると、該当RNTI値を取得し、該当RNTIを介してPDCCHを読み取ることによってSCPTMサービスを受信することができる。
【0151】
現在eMBMS構造で、端末がRRC_CONNECTEDモード状態にある間に、端末は、サービス連続性をサポートするためにサービングセルに関心あるMBMSサービスがスケジューリングされる搬送波周波数に対して知らせることができる。基地局は、MBMSサービスを伝送する搬送波周波数上のセルに端末を移動させる確率が高い。しかし、サービス連続性をサポートするために前述した方法をSCPTM送信に適用する場合には下記のような問題点が発生できる。
【0152】
図10は、サービス連続性サポートに対する問題を示す。
【0153】
図10を参照すると、現在端末は、RRC_CONNECTED状態にあり、セル2のSCPTMを介して第1のグループコールサービスを受信すると仮定する。また、前記端末がセル2のSCPTMを介して第1のグループコールサービスを受信する間に、前記端末は、セル6及びセル7の重複領域へ移動すると仮定する。しかし、第1の基地局は、第2のグループコールサービスをサービスする第2の基地局のセル6及び第1のグループコールサービスをサービスする第3の基地局のセル7に対して知らないため、第1の基地局が第2のグループコールサービスをサービスする第2の基地局のセル6にハンドオーバを実行すると、第1のグループコールサービスに対する妨害が発生できる。本発明は、このような問題を解決するための方法を提案する。
【0154】
図11は、本発明の一実施例によって、SCPTMサービスをサポートする基地局が隣接基地局に識別情報を提供する方法を示す。基地局と隣接基地局は、X2連結を有することができる。
【0155】
図11を参照すると、第1の基地局は、前記第1の基地局のセル別情報を含むX2設定要求メッセージ(X2 Setup Request Message)を第2の基地局に送信することができる(S1110)。前記第1の基地局のセル別情報は、前記第1の基地局のセルでサービス中であるグループコールサービスを識別することができる情報(例えば、臨時モバイルグループ識別子;TMGI)である。
【0156】
第2の基地局は、前記第2の基地局のセル別情報を含むX2設定応答メッセージ(X2 Setup Response Message)を第1の基地局に送信することができる(S1120)。前記第2の基地局のセル別情報は、前記第2の基地局のセルでサービス中であるグループコールサービスを識別することができる情報(例えば、臨時モバイルグループ識別子;TMGI)である。
【0157】
X2 SETUP手順以後、もし、SCPTM動作を介してグループコールサービスを受信した端末が第1の基地局から第2の基地局へハンドオーバすると、第2の基地局が提供して第1の基地局が受信したグループコールサービスに対する情報によって、端末のターゲットセルは、第1の基地局により決定されることができる。
【0158】
図12は、本発明の一実施例によって、SCPTMサービスをサポートする基地局が隣接基地局に識別情報を提供する方法を示す。基地局と隣接基地局は、X2連結を有することができる。一つ以上のセルに対するSCPTM動作が変更される場合、SCPTM動作が変更された基地局が隣接基地局に変更された構成を知らせる方法を提案する。
【0159】
図12を参照すると、第1の基地局は、第1の基地局の一つ以上のセルに対するSCPTM動作を開始、アップデートまたは中断することができる(S1210)。
【0160】
第1の基地局は、前記第1の基地局のセル別アップデート情報を基地局設定アップデートメッセージ(eNB Configuration Update Message)を利用して第2の基地局に知らせることができる(S1220)。前記第1の基地局のセル別アップデート情報は、前記第1の基地局のセルでサービス中であるグループコールサービスを識別することができる情報(例えば、臨時モバイルグループ識別子;TMGI)である。
【0161】
第1の基地局から前記基地局設定アップデートメッセージを受信するとき、第2の基地局は、第1の基地局から受信された情報をアップデートすることができる(S1230)。
【0162】
同じ過程で、第2の基地局のセル別情報が第1の基地局に送信されることができる。基地局設定アップデート手順以後、もし、SCPTM動作を介してグループコールサービスを受信した端末が第1の基地局から第2の基地局へハンドオーバすると、第2の基地局が提供して第1の基地局が受信したグループコールサービスに対する情報によって、端末のターゲットセルは、第1の基地局により決定されることができる。
【0163】
図11及び図12で説明された方法のために、サービングされるセル情報(Served Cell Information)にTMGI情報を含ませることができる。前記TMGIは、MBMSベアラサービスを唯一に識別することができ、下記表1の情報を含むことができる。
【0164】
【表1】
【0165】
図11及び図12の実施例において、説明を明確にするためにグループコールサービスを例示したが、これに限定されるものではなく、他の種類のSCPTMサービスにも適用できる。
【0166】
図13は、本発明の一実施例によって、MCE(Multi−cell Coordination Entity)がセルIDリストを基地局に提供する方法を示す。前記MCEは、基地局に隣接基地局のSCPTMサービスを指示するために、前記MCEがコアネットワーク(CN;Core Network)から受信したセルIDリストをそのまま提供することができる。
【0167】
図13を参照すると、MCEは、MBMSセッション開始要求メッセージ(MBMS SESSION START REQUEST MESSAGE)、MBMSセッションアップデート要求メッセージ(MBMS SESSION UPDATE REQUEST MESSAGE)またはMBMSセッション中断要求メッセージ(MBMS SESSION STOP REQUEST MESSAGE)のうちいずれか一つを介してMMEからセルIDリストを受信することができる(S1310)。例えば、MMEは、セルIDリースを含むMBMSセッション開始要求メッセージまたはMBMSセッションアップデート要求メッセージをMCEに送信することができる。前記セルIDリストは、MBMSサービスのためのセルの最大値を含むことができる。MBMSサービスのためのセルの最大値は、4096である。
【0168】
MCEは、MMEから受信されたセルIDリストを含むMBMSセッション開始要求メッセージ、MBMSセッションアップデート要求メッセージまたはMBMSセッション中断要求メッセージのうちいずれか一つを介して基地局に送信できる(S1320)。例えば、SCPTM動作で、MCEは、MBMSセッション開始要求メッセージまたはMBMSセッションアップデート要求メッセージにSCPTM情報(即ち、MMEから受信されたセルIDリスト及びQoS情報)を含むことができる。前記SCPTM情報は、MBMSサービスのためのセルの最大値を含むことができる。MBMSサービスのためのセルの最大値は、4096である。前記MMEが送信する前記セルIDリストに含まれているMBMSサービスのためのセルの最大値と前記MCEが送信する前記SCPTM情報に含まれているMBMSサービスのためのセルの最大値は、同じである。即ち、前記基地局に送信されたセルIDリストは、前記MMEから受信されたセルIDリストと同じである。即ち、前記MCEは、MMEから受信されたセルIDリストをそのまま前記基地局に伝達することができる。
【0169】
MBMSセッション開始要求メッセージまたはMBMSセッションアップデート要求メッセージを受信するとき、メッセージに含まれているTMGI及びセルIDリストに基づいて、基地局は、同じSCPTMサービスを提供する隣接基地局のセルを識別することができる(S1330)。前記同じSCPTMサービスは、同じグループコールサービスである。基地局は、隣接基地局に属するセル別TMGI及びセルIDリストを格納し、サービス連続性をサポートするためにこの情報を利用することができる。MBMSセッション中断要求メッセージを受信すると、基地局は、隣接基地局に属するセル別TMGI及びセルIDリストを除去することができる。
【0170】
基地局は、MBMSセッション開始応答メッセージ、MBMSセッションアップデート応答メッセージまたはMBMSセッション中断応答メッセージをMCEに送信することができる(S1340)。
【0171】
図14は、本発明の一実施例によって、MCEがSCPTMサービスを提供するセルのリストを送信する方法を示すブロック図である。
【0172】
図14を参照すると、前記MCEは、セルIDリストをMMEから受信することができる(S1410)。前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含むことができる。前記SCPTMサービスを提供するセルは、前記MMEが管理するセルのうち前記SCPTMサービスを提供するセルである。前記MMEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージ、MBMSセッションアップデート要求メッセージまたはMBMSセッション中断要求メッセージのうちいずれか一つに含まれて受信されることができる。
【0173】
前記MCEは、前記MMEから受信されたセルIDリストを基地局に送信することができる(S1420)。前記基地局に送信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じである。即ち、前記MCEは、前記MMEから受信されたセルIDリストをそのまま(即ち、変更せずに)前記基地局に送信することができる。前記基地局に送信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージ、MBMSセッションアップデート要求メッセージまたはMBMSセッション中断要求メッセージのうちいずれか一つに含まれて送信されることができる。
【0174】
前記MCEは、MBMSセッション開始応答メッセージ、MBMSセッションアップデート応答メッセージまたはMBMSセッション中断応答メッセージのうちいずれか一つを受信することをさらに含むことができる。
【0175】
図15は、本発明の一実施例によって、基地局がSCPTMサービスを提供するセルのリストを受信する方法を示すブロック図である。
【0176】
図15を参照すると、前記基地局は、MMEから受信されたセルIDリストをMCEから受信することができる(S1510)。前記MCEから受信されたセルIDリストと前記MMEから受信されたセルIDリストは、同じである。即ち、前記基地局は、前記MMEから受信されたセルIDリストをそのまま(即ち、変更せずに)前記MCEから受信することができる。前記MMEから受信されたセルIDリストは、前記SCPTMサービスを提供するセルのリストを含むことができる。前記SCPTMサービスを提供するセルは、前記MMEが管理するセルのうち前記SCPTMサービスを提供するセルである。
【0177】
前記基地局は、前記MCEから受信されたセルIDリストに基づいてSCPTMサービスを実行することができる(S1520)。前記MCEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション開始要求メッセージまたはMBMSセッションアップデート要求メッセージに含まれて受信されることができ、前記基地局は、前記MCEから受信されたセルIDリストを格納することをさらに含むことができる。前記MCEから受信されたセルIDリストは、MBMSセッション中断要求メッセージに含まれて受信されることができ、前記基地局は、前記MCEから受信されたセルIDリストを除去することをさらに含むことができる。
【0178】
図16は、本発明の実施例が具現される無線通信システムのブロック図である。
【0179】
基地局1600は、プロセッサ(processor)1601、メモリ(memory)1602及び送受信機(transceiver)1603を含む。メモリ1602は、プロセッサ1601と連結され、プロセッサ1601を駆動するための多様な情報を格納する。送受信機1603は、プロセッサ1601と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ1601は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した実施例において、基地局の動作は、プロセッサ1601により具現されることができる。
【0180】
端末1610は、プロセッサ1611、メモリ1612及び送受信機1613を含む。メモリ1612は、プロセッサ1611と連結され、プロセッサ1611を駆動するための多様な情報を格納する。送受信機1613は、プロセッサ1611と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ1611は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した実施例において、端末の動作は、プロセッサ1611により具現されることができる。
【0181】
プロセッサは、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリは、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。送受信機は、無線信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリに格納され、プロセッサにより実行されることができる。メモリは、プロセッサの内部または外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサと連結されることができる。
【0182】
前述した一例に基づいて本明細書による多様な技法が図面と図面符号を介して説明された。説明の便宜のために、各技法は、特定の順序によって複数のステップやブロックを説明したが、このようなステップやブロックの具体的順序は、請求項に記載された発明を制限するものではなく、各ステップやブロックは、異なる順序で具現され、または異なるステップやブロックと同時に実行されることが可能である。また、通常の技術者であれば、各ステップやブロックが限定的に記述されたものではなく、発明の保護範囲に影響を与えない範囲内で少なくとも一つの他のステップが追加されたり削除されたりすることが可能であるということを知ることができる。
【0183】
前述した実施例は、多様な一例を含む。通常の技術者であれば、発明の全ての可能な一例の組み合わせが説明されることができないという点を知ることができ、また、本明細書の技術から多様な組み合わせが派生することができるという点を知ることができる。したがって、発明の保護範囲は、請求の範囲に記載された範囲を外れない範囲内で、詳細な説明に記載された多様な一例を組み合わせて判断しなければならない。
図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16