(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0003】
したがって、前述の問題を回避するために、一部の端末の撮影プレビューの際、携帯端末の側部にあるボリュームキーを用いて焦点距離が調整されることがある。しかしながら、ボリュームキーの大半は機械式キーであり、ボリュームキーはたいてい、端末の両側の一方の側に配置されている。ボリュームキーが押下されると、押圧力が画像のジッタを惹起し、その結果として撮像品質は低い。
【0004】
本発明の実施形態は、画像のジッタ、および片手で携帯端末を保持し他方の手で焦点距離調整操作を行って焦点距離を調整することに起因するユーザプレビューを遮るという問題を解決するように、タッチパッドを用いて携帯端末の撮影焦点距離を調整する方法および携帯端末を提供する。
【0005】
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、タッチパッドを用いて携帯端末の撮影焦点距離を調整する方法を提供し、方法は、携帯端末に適用され、携帯端末は、タッチパッドを備える。方法は、
携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示するときに、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令を受信することと、
焦点距離調整開始命令を実行すること、および、焦点距離表示バーをディスプレイ上に表示することとであって、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる、ことと、
ユーザの指がタッチパッド上を動き始めるときに、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報を取得することと、
ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定することと、
焦点距離を焦点距離調整命令にしたがって調整し、焦点距離が調整された後に取得される画像を撮影プレビュー画面上に表示することと、を含む。
【0006】
第1の態様に関連して、第1の可能な実装方式においては、操作がスライド操作である場合、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報を取得することは、
方向情報を有し、かつユーザの指がタッチパッド上をスライドすることによって生成されるスライド軌跡を取得することを含む。
【0007】
第1の態様の第1の可能な実装方式に関連して、第2の可能な実装方式においては、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定することは、
スライド軌跡の軌跡の長さを判定すること、および方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定することと、
スライド方向にしたがって焦点距離調整方向を判定することであって、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインと焦点距離を縮小させるズームアウトとを含む、ことと、
軌跡の長さ、および、軌跡の長さと焦点距離調整量との間の事前に設定された対応関係にしたがって、軌跡の長さに対応する焦点距離調整量を決定すること、および焦点距離調整方向と焦点距離調整量とを含む焦点距離調整命令を取得することと、を含む。
【0008】
第1の態様の第2の可能な実装方式に関連して、第3の可能な実装方式においては、スライド軌跡は、円形軌跡または直線軌跡を含み、
スライド軌跡が円形軌跡である場合、スライド方向は反時計回り方向または時計回り方向であり、または、
スライド軌跡が直線軌跡である場合、スライド方向は第1方向および第2方向を含み、第1方向および第2方向の一方は、携帯端末のディスプレイの水平方向に沿って右方向であり、他方のものはディスプレイの水平方向に沿って左方向であり、もしくは、第1方向および第2方向の一方はディスプレイの垂直方向に沿って右方向であり、他方のものはディスプレイの垂直方向に沿って左方向である。
【0009】
第1の態様の第3の可能な実装方式に関連して、第4の可能な実装方式においては、スライド軌跡が円形軌跡である場合、焦点距離調整方向をスライド方向にしたがって判定することは、
スライド方向が反時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定し、もしくは、スライド方向が時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、または
スライド方向が反時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、もしくは、スライド方向が時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定し、または、
スライド軌跡が直線軌跡である場合、スライド方向にしたがって焦点距離調整方向を判定することは、
スライド方向が第1方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、もしくは、スライド方向が第2方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定することを含む。
【0010】
第1の態様に関連して、第5の可能な実装方式においては、操作がタップ操作である場合、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報を取得することは、
ユーザの指によってタッチパッド上で行われるタップ操作のタップ量を取得することを含む。
【0011】
第5の可能な実装方式に関連して、第6の可能な実装方式においては、タップ量は、タップとダブルタップとを含み、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定することは、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を事前に設定された単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、または、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成することを含む。
【0012】
第1の態様または前述の実装方式のいずれか1つに関連して、第7の可能な実装方式においては、タッチパッドは背面指紋タッチパッドまたは前面指紋タッチパッドである。
【0013】
第2の態様によれば、携帯端末が提供され、携帯端末はタッチパッドを備え、携帯端末は、
携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示する場合に、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令を受信するように構成されたトリガ部と、
焦点距離調整開始命令を実行して、焦点距離表示バーをディスプレイ上に表示するように構成された表示部であって、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる、表示部と、
ユーザの指がタッチパッド上を動き始めるときに、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報を取得するように構成された収集部と、
ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定するように構成された判定部と、
焦点距離を焦点距離調整命令にしたがって調整し、焦点距離が調整された後に取得される画像を撮影プレビュー画面上に表示するように構成された処理部と、をさらに備える。
【0014】
第2の態様に関連して、第1の可能な実装方式においては、操作がスライド操作である場合、収集部が、
方向情報を有し、かつユーザの指がタッチパッド上をスライドすることによって生成されるスライド軌跡を取得するように特に構成される。
【0015】
第1の可能な実装方式に関連して、第2の可能な実装方式においては、判定部は、
スライド軌跡の軌跡の長さを判定し、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定するように構成された軌跡認識部と、
スライド方向にしたがって焦点距離調整方向を判定するように構成されたズーム制御部であって、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインおよび焦点距離を縮小させるズームアウトを含む、ズーム制御部と、
軌跡の長さ、および、軌跡の長さと焦点距離調整量との間の事前に設定された対応関係にしたがって、軌跡の長さに対応する焦点距離調整量を決定して、焦点距離調整方向と焦点距離調整量とを含む焦点距離調整命令を取得するように構成された調整制御部と、を備える。
【0016】
第2の態様に関連して、第3の可能な実装方式においては、操作がタップ操作である場合、収集部は、
ユーザの指によってタッチパッド上で行われるタップ操作のタップ量を取得するように特に構成される。
【0017】
第6の可能な実装方式に関連して、第7の可能な実装方式においては、タップ量は、タップとダブルタップとを含み、判定部は、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を事前に設定された単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、または、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成するように特に構成される。
【0018】
第2の態様または前述の実装方式のいずれか1つに関連して、第4の可能な実装方式においては、タッチパッドは背面指紋タッチパッドまたは前面指紋タッチパッドである。
【0019】
第3の態様によれば、携帯端末が提供され、携帯端末はタッチパッドを備え、携帯端末は、プロセッサと、メモリと、インタフェースとをさらに備え、プロセッサと、メモリと、インタフェースとは、バスを用いて接続され、インタフェースは別のデバイスと相互作用するように構成され、メモリは、ソフトウェアプログラムを格納するように構成され、プロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行するように構成され、プロセッサはソフトウェアプログラムを実行して、
携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示するときに、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令を受信し、
焦点距離調整開始命令を実行して、焦点距離表示バーをディスプレイ上に表示し、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられ、
ユーザの指がタッチパッド上を動き始めるときに、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報を取得し、
ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定し、
焦点距離を焦点距離調整命令にしたがって調整し、焦点距離が調整された後に取得される画像を撮影プレビュー画面上に表示する。
【0020】
第3の態様に関連して、第1の可能な実装方式においては、操作がスライド操作である場合、プロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行して特に、
方向情報を有し、かつユーザの指がタッチパッド上をスライドすることによって生成されるスライド軌跡を取得する。
【0021】
第1の可能な実装方式に関連して、第2の可能な実装方式においては、プロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行して特に、
スライド軌跡の軌跡の長さを判定して、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定し、
スライド方向にしたがって焦点距離調整方向を判定し、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインおよび焦点距離を縮小させるズームアウトを含み、
軌跡の長さ、および、軌跡の長さと焦点距離調整量との間の事前に設定された対応関係にしたがって、軌跡の長さに対応する焦点距離調整量を決定して、焦点距離調整方向と焦点距離調整量とを含む焦点距離調整命令を取得する。
【0022】
第3の態様に関連して、第3の可能な実装方式においては、操作がタップ操作である場合、プロセッサはソフトウェアプログラムを実行して特に、
ユーザの指によってタッチパッド上で行われるタップ操作のタップ量を取得する。
【0023】
第6の可能な実装方式に関連して、第7の可能な実装方式においては、タップ量は、タップとダブルタップとを含み、プロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行して特に、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を事前に設定された単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、または、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成する。
【0024】
第1の態様または前述の実装方式のいずれか1つに関連して、第4の可能な実装方式においては、タッチパッドは背面指紋タッチパッドまたは前面指紋タッチパッドである。
【0025】
本発明の実施形態は、タッチパッドを用いて携帯端末の撮影焦点距離を調整する方法、および携帯端末を提供し、携帯端末は、タッチパッドを備える。携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して、携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示するときに、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令が受信される。焦点距離調整開始命令が実行され、焦点距離表示バーがディスプレイ上に表示され、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。ユーザの指がタッチパッド上を動き始めるときに、スライド軌跡またはタップ量といった、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報が取得される。そして、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令が判定される。最後に、焦点距離が焦点距離調整命令にしたがって調整され、焦点距離が調整された後に取得される画像が撮影プレビュー画面上に表示される。ユーザは1本の指を使うだけで撮影焦点距離を調整することができ、画像のジッタ、および片手で携帯端末を保持し他方の手で焦点距離調整操作を行って焦点距離を調整することに起因するユーザプレビューを遮るという問題を解決できるようになることがわかる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策および有利な点について明確にするため、以下、本発明の実施形態における技術的解決策について、本発明の実施形態における添付の図面を参照しつつ、明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施形態は本発明の実施形態の一部であってすべてではない。本発明の実施形態に基づいて創作的な取り組みなしに当業者によって得られる他のすべての実施形態が本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0028】
本発明の実施形態は、携帯端末100を提供する。携帯端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、販売時点情報管理(Point of Sales、略してPOS)、車載コンピュータ等を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0029】
携帯端末100の一例として携帯電話を用いており、
図1は本発明のこの実施形態に関連する携帯端末100の部分構成図を示したものである。
図1を参照すると、携帯端末100は、高周波(Radio Frequency、略してRF)装置110、メモリ120、入力装置130、ディスプレイ140、センサ150、低周波回路160、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、略してWiFi)モジュール170、プロセッサ180、および電源管理部190等のコンポーネントを備える。当業者は、
図1に示す携帯電話の構成は携帯電話に対するいかなる限定をも構成することはなく、代わりに、携帯電話は図に示したものより多いまたは少ないコンポーネントを備えてよく、または、いくつかのコンポーネントを組み合わせてもよく、または、異なるコンポーネント配置を備えるようにしてよいることを理解することがある。
【0030】
以下、携帯端末100の各内部コンポーネントについて、
図1を参照して具体的に説明する。
【0031】
RF回路110は、情報受信もしくは情報送信プロセスまたはコールプロセスにおいて信号を受信および送信するように構成してよい。特に、基地局のダウンリンク情報を受信した後に、RF回路110は、ダウンリンク情報をプロセッサ180に処理のために送信して、事前に設定されたアップリンクデータを基地局に送信する。一般的には、RF回路110は、アンテナと、少なくとも1つの増幅器、送受信機、結合器、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier、略してLNA)、デュプレクサ等を備えるがこれらに限定されるものではない。また、RF回路110は、さらに、無線通信によって、ネットワークおよび別装置と通信してよい。無線通信は、任意の通信標準またはプロトコルを利用してよく、それは、グローバル移動通信システム(Global System
for Mobile communication
s、略してGSM)、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、略してGPRS)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、略してCDMA)、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、略してWCDMA)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、略してLTE)、電子メール、ショートメッセージサービス(Short Messaging Service、略してSMS)等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
メモリ120は、ソフトウェアプログラムおよびコンピュータ命令を格納するように構成してよい。メモリ120に格納された、ソフトウェアプログラムまたはコンピュータ命令を実行することで、プロセッサ180は、携帯端末100の様々な機能アプリケーションを実行してデータ処理を行う。メモリ120は主に、プログラム格納領域とデータ格納領域とを含むことがある。プログラム可能領域は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(サウンド再生機能または画像再生機能など)によって必要とされるアプリケーションプログラム等を格納してよく、データ格納領域は、携帯端末100の利用にしたがって作成されたデータ(音声データや連絡先など)等を格納してよい。さらに、メモリ120は、高速ランダムアクセスメモリを含んでよく、さらに、少なくとも1つの磁気ディスクメモリコンポーネント、フラッシュメモリコンポーネント、または別の揮発性ソリッドステートメモリコンポーネントなどの不揮発性メモリ(Non Volatile Memory、略してNVM)を含んでよい。
【0033】
入力装置130は、入力された数値情報または文字情報を受け付け、携帯端末100のユーザ設定および機能制御に関するキー信号入力を生成するように構成してよい。具体的には、入力装置130は、タッチパッド131と、タッチパネル132と、別の入力装置133とを含むようにしてよい。タッチパッド131は、指紋タッチパッドとしてよく、指紋タッチパッドは、ユーザの指紋を認識することができ、さらにはユーザのタッチ操作を受け付けることができる。指紋タッチパッドは、前面指紋タッチパッド、または背面指紋タッチパッドでよい。本実施形態においては、焦点距離調整を容易にするために背面タッチパッドが用いられてもよい。タッチパネル132は、タッチパネル132上またはタッチパネル132近傍でのユーザのタッチ操作(例えば、指またはスタイラスなど、任意の適切なオブジェクトまたはアクセサリを用いることによりタッチパネル132上またはタッチパネル132近傍でのユーザの操作)を収集し、事前に設定されたプログラムにしたがって、対応する接続機器を駆動することができる。任意選択的に、タッチパネル132は、2つの部分、すなわち、タッチ検出装置とタッチコントローラとを含むようにしてよい。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ位置を検出し、タッチ操作によってもたらされる信号を検出し、信号をタッチコントローラに転送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、タッチ情報をタッチポイントの座標に変換し、次にタッチポイントの座標をプロセッサ180に送信し、プロセッサ180によって送信されたコマンドを受信および実行することができる。さらに、タッチパネル132は、抵抗膜方式、赤外線方式、超音波表面弾性波方式といった複数の方式において実装されてよい。入力装置130は、タッチパネル132に加えて別の入力装置133を含むようにしてよい。具体的には、別の入力装置133は、1つまたは複数の物理的キーボード、ファンクションキー(音量コントロールキーまたはオン/オフキーなど)、トラックボール、マウス、操作レバー等を含んでよいがこれらに限定されるものではない。
【0034】
ディスプレイ140は、ユーザによって入力された情報、またはユーザによって提供された情報、および携帯端末100の様々なメニューを表示するように構成するようにしてよい。ディスプレイ140は、ディスプレイパネル141を備えるようにしてよい。任意選択的に、ディスプレイパネル141を構成するために、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、略してLCD)または有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode、略してOLED)といった方式が使用されることがある。さらに、タッチパネル132は、ディスプレイパネル141を覆うようにしてよい。タッチ操作をタッチパネル132上またはタッチパネル132近傍で検出するときに、タッチパネル132は、タッチイベントの種別を判定するためにタッチ操作をプロセッサ180に転送し、次にプロセッサ180は、タッチイベントの種別に応じて、対応する視覚的出力をディスプレイパネル141上に提供する。
図1においては、タッチパネル132およびディスプレイパネル141は、携帯端末100の入力機能および出力機能を実装するために2つの独立したコンポーネントとして用いられる。しかしながら、いくつかの実施形態においては、タッチパネル132およびディスプレイパネル141は、携帯端末100の入力機能および出力機能を実装するために一体化してよい。
【0035】
携帯端末100は、光センサ、モーションセンサおよび別のセンサなどの少なくとも1種類のセンサ150を備えることがある。具体的には、光センサは、周囲光センサおよび近接センサを含むことがある。周囲光センサは、周囲光の明るさに応じてディスプレイパネル141の輝度を調整してよく、また、携帯端末100が耳に近づいたときに、近接センサは、ディスプレイパネル141および/またはバックライトをオフにしてよい。モーションセンサの方式の1つとして、加速度センサは各方向(一般的には3軸)における加速度の値を検出することができ、静止モードで重力の値および方向を検出することができるし、また、電話ジェスチャ(ランドスケープモードとポートレートモードとの間の画面切替え、関連するゲーム、および磁力計によるジェスチャキャリブレーション)、振動認識に関連する機能(歩数計またはストロークなど)等を識別するアプリケーションに用いることができる。携帯端末100については、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ、および他のセンサがさらに構成されることができるが、これらについてはここでは繰り返し詳細に説明されない。
【0036】
低周波回路160、スピーカ161およびマイクロホン162は、ユーザと携帯端末100との間のオーディオインタフェースを提供することがある。低周波回路160は、受信した音声データから変換された電気信号をスピーカ161に送信してよく、スピーカ161は、出力のために、電気信号を音声信号に変換する。別の態様においては、マイクロホン162は、収集された音声信号を電気信号に変換し、電気信号は、周波数回路160によって受信された後に、音声データに変換され、音声データは、例えば、別の携帯電話に送信するためのRF回路108へ出力される、または、音声データはさらなる処理のためにメモリ120へ出力される。
【0037】
WiFiは、短距離無線送信技術に属する。携帯端末100は、WiFiモジュール170を用いて、ユーザが電子メールを受信および送信し、ウェブページを閲覧し、ストリーミングメディアにアクセスする等を支援する。WiFiモジュール170は、ユーザにブロードバンドインターネットアクセスを提供する。
図1はWiFiモジュール170を示すが、WiFiモジュール170は携帯端末100の必須部分ではなく、本発明の本質を変更せずに必要性に応じて完全に省略されることあることが理解され得る。
【0038】
プロセッサ180は、携帯端末100のコントロールセンタであり、様々なインタフェースやケーブルを用いて、携帯電話全体の様々な部分に接続し、メモリ120に格納されるソフトウェアプログラムもしくはモジュール、または両方を動作させまたは実行することにより、かつメモリ120に格納されたデータを呼び出すことにより、携帯端末100の様々な機能およびデータ処理を実行し、携帯電話に対する全体的な監視を行うようにする。任意選択的に、プロセッサ180は、1つまたは複数の処理部を備えるようにしてよい。好ましくは、アプリケーションプロセッサおよびモデムプロセッサは、プロセッサ180に一体化されていてもよい。アプリケーションプロセッサは、主としてオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等を処理し、モデムプロセッサは主として無線通信を処理する。前述のモデムプロセッサはプロセッサ180に一体化しないことがあることが理解され得る。
【0039】
携帯端末100は、各コンポーネントに電力を供給する電源190(バッテリなど)をさらに備える。好ましくは、電源は、電源管理システムを用いることにより充電、放電および電力消費の管理といった機能を実装するために、電力管理システムを用いてプロセッサ180に論理的に接続されるようにしてよい。
【0040】
図示されていないが、携帯端末100は、カメラ、ブルートゥースモジュール等をさらに備えるようにしてよいが、これらについてはここでは繰り返し説明しない。
【0041】
以下、本実施形態において提供され、タッチパッドを用いることにより撮影焦点距離を調整することができる携帯端末について詳細に説明する。
【0042】
携帯端末100のユーザが写真を撮りたいとき、ユーザは、指を使って、ディスプレイ140上に表示されるカメラアプリケーションプログラムのアイコンをタップする必要がある。この場合、ディスプレイパネル141を覆っているタッチパネル132は、ユーザの指によるタップ操作を検出し、タッチ信号を生成し、タッチ信号をプロセッサ180に送信する。プロセッサ180は、タッチ信号にしたがってタッチイベントの種別を判定し、プロセッサ180は、タッチイベントが、ユーザがカメラアプリケーションプログラムをタップすることであることを判定した後に、カメラアプリケーションプログラムを実行する。
【0043】
この場合、携帯端末100は、カメラアプリケーションプログラムに移行して携帯端末100のディスプレイ140上に撮影プレビュー画面を表示し、カメラによって取得される画像が、撮影プレビュー画面上に表示される。ユーザが撮影焦点距離を調整する必要があるときには、指がタッチパッド131上に置かれる必要があり、ユーザが指をタッチパッド131上に置くときに、タッチパッド131がトリガされて、焦点距離調整開始命令を生成して焦点距離調整開始命令をプロセッサ180に送信する。そして、プロセッサ180は、焦点距離調整開始命令を実行する。プロセッサは、表示命令をディスプレイパネル141に送信し、ディスプレイパネル141は、表示命令を実行して、ディスプレイ140上に表示された撮影プレビュー画面上に焦点距離表示バーを表示する。
図3に示すように、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。
【0044】
ユーザの指がタッチパッド131上を動き始めると、タッチパッド131は、タッチパッド131上で操作をしているユーザの指によって生成されるジェスチャタッチ情報を取得する。タッチ情報は、円形軌跡または直線軌跡といった方向情報をもつスライド軌跡であり得る。さらに、スライド軌跡はまた、楕円形軌跡、正方形軌跡または円弧形軌跡といった別の軌跡であることもある。楕円形軌跡または正方形軌跡といった閉じたスライド軌跡の実装方法は、円形軌跡の実装方法と同様であり、また、円弧形軌跡といった閉じていないスライド軌跡の実装方法は、直線軌跡の実装方法と同様である。代替的には、ジェスチャタッチ情報はタップ量であることがある。
【0045】
そして、タッチパッド131は、取得されたジェスチャタッチ情報をプロセッサ180に送信し、プロセッサ180は、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定して焦点距離調整命令をカメラに送信する。
【0046】
最後に、カメラは、焦点距離調整命令にしたがって焦点距離を調整し、焦点距離が調整された後に、取得される画像をプロセッサ180に返す。ディスプレイパネル141を用いることにより、プロセッサ180は、ディスプレイ140上にある撮影プレビュー画面上に、焦点距離が調整された後に取得される画像を表示する。
【0047】
以下、プロセッサ180がジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定するプロセスを詳細に説明する。
【0048】
前述のジェスチャタッチ情報が、方向情報をもつスライド軌跡であるか、またはタップ量であるかは、ユーザの指がタッチパッド131上で行う操作による。操作がスライド操作である場合、プロセッサ180は、方向情報を有し、かつユーザの指がタッチパッド131上をスライドすることにより生成されるスライド軌跡を取得する。
【0049】
方向情報を有するスライド軌跡を取得した後に、プロセッサ180は、
スライド軌跡の軌跡の長さを判定し、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定するように特に構成されている。例えば、ユーザの指がタッチパッド131上で直線的スライドを行う場合、プロセッサ180は、ユーザの指によってタッチパッド131上で行われる直線的スライドの開始点座標および終了点座標にしたがって、スライド軌跡の軌跡の長さ、およびスライド方向を判定してよい。ユーザの指がタッチパッド131上で円形スライドを行う場合、プロセッサ180は、以下の態様にしたがって、軌跡の長さを計算してよい。すなわち、単位軌跡の長さがタッチパッド131上の円形スライドの1つの円に対してあらかじめ設定され、スライド軌跡の軌跡の長さは、ユーザの指がスライドする円の数、および単位軌跡の長さにしたがって取得することができる。さらに、スライド方向が時計回り方向または反時計回り方向であるかは、指によってタッチパッド131上で行われる
円形スライドの開始点時刻および終了点時刻にしたがって判定することができる。代替的には、指のスライドのプロセスにおける軌跡についてサンプリングを行うことにより、プロセッサ180は、計算により、サンプリングポイントの座標および時間にしたがって、スライド軌跡の軌跡の長さおよびスライド方向を取得することができる。いうまでもなく、前述の方法は例にすぎず、それらの方法が含まれるもののそれらに限定されるものではない。
【0050】
スライド方向を判定した後に、プロセッサ180は、メモリ120にあらかじめ格納済みのスライド方向と焦点距離調整方向との間の対応関係にアクセスし、対応関係にしたがって、判定されたスライド方向を用いて焦点距離調整方向を判定するが、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインと焦点距離を縮小させるズームアウトとを含む。
【0051】
例えば、スライド軌跡が円形軌跡である場合、スライド方向は、反時計回り方向または時計回り方向であり得る。
【0052】
スライド方向が反時計回り方向である場合、プロセッサ180は焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定し、または、スライド方向が時計回り方向である場合、プロセッサ180は焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定する。
【0053】
代替的には、スライド方向が反時計回り方向である場合、プロセッサ180は焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、または、スライド方向が時計回り方向である場合、プロセッサ180は焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定する。
【0054】
スライド軌跡が直線軌跡である場合、スライド方向は第1方向および第2方向を含む。第1方向および第2方向の一方は、携帯端末のディスプレイ140の水平方向に沿って右方向であり、他方のものは、ディスプレイ140の水平方向に沿って左方向であり、または、第1方向および第2方向の一方は、ディスプレイ140の垂直方向に沿って右方向であり、他方のものは、ディスプレイ140の垂直方向に沿って左方向である。
【0055】
スライド方向が第1方向である場合、プロセッサ180は焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、または、スライド方向が第2方向である場合、プロセッサ180は焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定する。
【0056】
いうまでもなく、前述のスライド方向と焦点距離調整方向との対応関係は例にすぎず、これが含まれるがこれに限定されるものではない。
【0057】
焦点距離調整方向を判定した後に、プロセッサ180は、取得された軌跡の長さ、および、軌跡の長さと焦点距離調整量との間の事前に設定された対応関係にしたがって、軌跡の長さに対応する焦点距離調整量を決定して、焦点距離調整方向と焦点距離調整量とを含む焦点距離調整命令を取得する。
【0058】
代替的には、別の実装形式においては、プロセッサ180は、ユーザの指のスライドプロセスにおけるスライド軌跡の相対的軌跡の長さを判定し、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定してよい。相対的軌跡の長さは、最後の焦点距離調整命令が生成されたときにユーザの指が置かれていた位置からユーザの指の現在の位置までユーザの指のスライドした軌跡の長さである。スライド方向を判定する方法は前述の方法と同様であり、ここでは繰り返し説明しない。
【0059】
スライド方向を判定した後に、プロセッサ180は、メモリ120にあらかじめ格納済みのスライド方向と焦点距離調整方向との間の対応関係にアクセスし、対応関係にしたがって、判定されたスライド方向を用いて焦点距離調整方向を判定する。焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインと焦点距離を縮小させるズームアウトとを含む。具体的な方法は前述の方法と同様であり、ここでは繰り返し説明しない。
【0060】
焦点距離調整方向を判定した後に、プロセッサ180は、相対的軌跡の長さが事前に設定された単位長さに達したかどうかを判定する。単位長さに達する場合、プロセッサ180は、焦点距離調整命令を生成する。焦点距離調整命令は、焦点距離調整方向と事前に設定された単位焦点距離調整量とを含み、、スライド方向およびスライド軌跡の相対的軌跡の長さを判定するステップを再度実行する。この実装態様を用いる利点は、ユーザの指のスライドにともなって撮影焦点距離が拡大または縮小され得ることである。焦点距離調整命令は、1単位焦点距離調整量の変化のたびに生成される。したがって、ディスプレイ140に反映される効果は、撮影プレビュー画面上の画像がユーザの指のスライドにともなって変化するというものであり、ユーザの指がスライドをやめると焦点距離調整もまたそれに応じて停止し、これにより、ユーザが焦点距離調整の程度を制御することをより容易にする。
【0061】
ユーザの指によってタッチパッド131上で行われる操作がタップ操作である場合、プロセッサ180によってタッチパッド131から取得されるジェスチャタッチ情報は、ユーザの指によってタッチパッド131上で行われるタップ操作のタップ量である。
【0062】
タップ量は、タップおよびダブルタップを含む。タップ量を取得した後に、プロセッサ180は、メモリ120にアクセスして、タップ量と焦点距離調整方向との間で、かつメモリ120に格納済みの対応関係、および、焦点距離を一度調整するための単位焦点距離調整量を取得し、これらは焦点距離調整命令を生成するのに用いられる。
【0063】
具体的には、タップ操作がタップである場合、プロセッサ180は、事前に設定された単位焦点距離調整量にしたがって、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、プロセッサ180は、単位焦点距離調整量にしたがって、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を生成し、または、
タップ操作がタップである場合、プロセッサ180は、単位焦点距離調整量にしたがって、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、プロセッサ180は、単位焦点距離調整量にしたがって、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を生成する。
【0064】
いうまでもなく、タップ量にしたがって焦点距離調整命令を決定する前述の方法は例にすぎず、これが含まれるものがこれに限定されるものではない。さらに、プロセッサによって実行される前述のプロセスは、ソフトウェアプログラムの形態でメモリ120に格納され得る。ソフトウェアプログラムは、カメラアプリケーションプログラムの一部であることがある。ユーザの指がディスプレイ140上に表示されたカメラアプリケーションプログラムのアイコンをタップしたとき、カメラアプリケーションプログラムが動作を開始した後に、ユーザの指がタッチパッド131をタッチしたとき、プロセッサ180はソフトウェアプログラムを実行して前述のプロセスを実行する。
【0065】
任意選択的に、タッチパッド131は、背面指紋タッチパッドまたは前面指紋タッチパッドとしてよい。
【0066】
本発明のこの実施形態は、携帯端末を提供し、携帯端末は、タッチパッドを含む。携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示するときに、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令が受信される。焦点距離調整開始命令が実行され、焦点距離表示バーがディスプレイ上に表示されてユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。ユーザの指がタッチパッド上で動き始めると、スライド軌跡またはタップ量といった、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報が取得される。そして、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令が判定される。最後に、焦点距離が、焦点距離調整命令にしたがって調整されて、焦点距離が調整された後に取得される画像が撮影プレビュー画面上に表示される。ユーザは1本の指を使うだけで撮影焦点距離を調整することができ、画像のジッタ、および片手で携帯端末を保持して他方の手で焦点距離調整操作を行って焦点距離を調整することに起因するユーザプレビューを遮るという問題を解決できるようになることがわかる。
【0067】
本発明の実施形態は、タッチパッドを用いて携帯端末の撮影焦点距離を調整するための方法を提供する。
図2に示すように、方法は、以下のステップを含む:
【0068】
ステップ101:携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して、携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示したとき、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令を受信する。
【0069】
ステップ102:焦点距離調整開始命令を実行し、焦点距離表示バーをディスプレイ上に表示するが、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。
【0070】
ステップ103:ユーザの指がタッチパッド上を動き始めたとき、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報を取得する。
【0071】
ステップ104:ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定する。
【0072】
ステップ105:焦点距離調整命令にしたがって焦点距離を調整して、焦点距離が調整された後に取得される画像を撮影プレビュー画面上に表示する。
【0073】
本発明のこの実施形態は、タッチパッドを用いて携帯端末の撮影焦点距離を調整するための方法を提供し、携帯端末は、タッチパッドを備える。携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して、携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示すると、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令が受信される。焦点距離調整開始命令が実行され、焦点距離表示バーがディスプレイ上に表示され、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。ユーザの指がタッチパッド上を動き始めると、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成される、スライド軌跡またはタップ量といったジェスチャタッチ情報が取得される。そして、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令が判定される。最後に、焦点距離が焦点距離調整命令にしたがって調整され、焦点距離が調整された後に取得される画像が撮影プレビュー画面上に表示される。ユーザは1本の指を使うだけで撮影焦点距離を調整することができ、これにより画像のジッタ、および片手で携帯端末を保持し、他方の手で焦点距離調整操作を行って焦点距離を調整することに起因するユーザプレビューを遮るという問題を解決できるようになることがわかる。
【0074】
本発明の実施形態において提供される技術的解決策を当業者により明確に理解させるために、以下、本発明の実施形態によるタッチパッドを用いることにより携帯端末の撮影焦点距離を調整するための方法について、具体的な実施形態を用いて詳細に説明する。本実施形態においては、スライド操作およびタップ操作は、ユーザの指によってタッチパッド上で行われる操作の例として別々に用いられている。
図3に示すように、ユーザの指によってタッチパッド上で行われる操作がスライド操作である場合、方法は以下のステップを含む:
【0075】
ステップ201:携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して、携帯端末のディスプレイ上に撮影プレビュー画面を表示すると、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令を受信する。
【0076】
ステップ202:焦点距離調整開始命令を実行して、焦点距離表示バーをディスプレイ上に表示するが、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。
【0077】
例えば、
図4は撮影プレビュー画面の模式図であり、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するように、図
4に示され得る。
【0078】
ステップ203:ユーザの指がタッチパッド上を動き始めるとき、方向情報を有し、かつユーザの指がタッチパッド上をスライドすることによって生成されるスライド軌跡を取得する。
【0079】
タッチパッドは、携帯端末の前面タッチパッドまたは背面タッチパッドとしてよい。タッチパッドは、携帯端末の既存のタッチパッド、例えば、前面指紋タッチパッドまたは背面指紋タッチパッドとしてよい。指紋タッチパッドを利用する利点は、新たなタッチパッドを追加的に携帯端末上に配置する必要がないことである。例えば、この実施形態においては、背面指紋タッチパッドが説明のための例として使用される。
【0080】
スライド軌跡は、円形軌跡および直線軌跡を含むが、これらに限定されない。スライド軌跡はまた、楕円形軌跡、正方形軌跡または円弧形軌跡といった別の軌跡としてよい。楕円形軌跡または正方形軌跡といった閉じたスライド軌跡の実装方法は、円形軌跡の実装方法と同様であり、円弧形軌跡といった閉じていないスライド軌跡の実装方法は、直線軌跡の実装方法と同様である。したがって、円形軌跡および直線軌跡は、以下では説明のための例として別々に用いられる。
【0081】
ステップ204:スライド軌跡の軌跡の長さを判定して、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定する。
【0082】
スライド軌跡が円形軌跡である場合、スライド方向は反時計回り方向または時計回り方向である。携帯端末の背面図が
図5に示されている。
【0083】
スライド軌跡が直線軌跡である場合、スライド方向は第1方向および第2方向を含み、ここで、第1方向および第2方向の一方は、携帯端末のディスプレイの水平方向に沿って右方向であり、他方のものは、ディスプレイの水平方向に沿って左方向であり、これは
図6に示されている。または、
第1方向および第2方向の一方は、ディスプレイの垂直方向に沿って右方向であり、他方のものはディスプレイの垂直方向に沿って左方向であり、これは
図7に示されている。
【0084】
軌跡の長さとは、スライド軌跡の全長をいう。スライド軌跡が円形軌跡である場合、スライド軌跡は、ユーザの指がタッチパッド上で円を描くことにより取得されることを理解すべきである。1つの円があることがあり、円を描くことが繰り返されることがある。円を描くことが繰り返されると、軌跡は重ね合わせられる。したがって、スライド軌跡が円形軌跡である場合、軌跡の長さは、ユーザの指によってタッチパッド上で描かれるすべての円の外周の和となるものとする。
【0085】
ステップ205:スライド方向にしたがって、焦点距離調整方向を判定し、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインと焦点距離を縮小させるズームアウトとを含む。
【0086】
例えば、スライド軌跡が円形軌跡であるときは、
スライド方向が反時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定され、もしくは、スライド方向が時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定され、または、
スライド方向が反時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定され、もしくは、スライド方向が時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定される、または、
スライド軌跡が直線軌跡であるときは、
スライド方向が第1方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定され、もしくは、スライド方向が第2方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定される。
【0087】
第1方向および第2方向がディスプレイの垂直方向または水平方向に沿うものであっても、第1方向および第2方向のうち一方向は焦点距離を縮小させるズームアウトであり、他の方向は焦点距離を拡大させるズームインであることが理解されることがある。
【0088】
円形軌跡または直線軌跡を指紋タッチパッド上でスライドさせることにより焦点距離を調整するための前述の解決策のいずれか1つまたはすべてが、選択され得る。具体的には、前述の解決策のすべてが携帯端末に組み込まれることがあり、したがってユーザはカメラ操作の選択肢からの選択を行う。スライド方向と焦点距離調整方向との間の前述のいくつかの対応関係から、1つの対応関係があらかじめ選択されて携帯端末に設定されることがあるし、または、スライド方向と焦点距離調整方向との間の前述の幾つかの対応関係のすべてが、携帯端末に設定されることがあり、したがってユーザはカメラアプリケーションの選択肢からの選択を行うし、またはさらには、ユーザは、ユーザによる利用の習慣にしたがって対応関係をランダムに設定することがある。
【0089】
ステップ206:軌跡の長さ、および、軌跡の長さと焦点距離調整量との間の事前に設定された対応関係にしたがって、軌跡の長さに対応する焦点距離調整量を決定して、焦点距離調整方向と焦点距離調整量とを含む焦点距離調整命令を取得する。
【0090】
軌跡の長さと焦点距離調整量との間の対応関係とは、異なる軌跡の長さと異なる焦点距離調整量との間の対応関係をいう。例えば、焦点距離がズームインにより拡大され、または、焦点距離がズームアウトにより縮小されるにせよ、より長い軌跡の長さはより大きな焦点距離調整量に対応し、より短い軌跡の長さはより小さい焦点距離調整量に対応する。焦点距離調整量は、焦点距離の変化の倍数を指すことがある。携帯端末のカメラが4倍ズームのカメラであり、カメラアプリケーションが起動したときにデフォルトの焦点距離が1倍の焦点距離(これは一般的に1.0xと表記され得る)であり、かつ、軌跡の長さが単位長さごとに拡大されるたびに焦点距離が単位倍数だけ拡大されると仮定する。例えば、単位長さが0.3cmに設定されることがあり、単位倍数は0.1倍に設定されることがある。軌跡の長さが1.5cmである場合、焦点距離は0.4倍拡大されてデフォルト焦点距離(これは1.4xと表記されることがある)の1.4倍に変更される必要がある。残りは、の類推により考えれてよく、焦点距離は、デフォルト焦点距離の最大で4倍まで拡大されることがある(これは4.0xと表記されることがある)。いうまでもなく、前述の具体的なデータは、単なる例であって、本実施形態に対して限定を課すものではない。具体的な値は、実際の要求にしたがって設定するようにしてよい。
【0091】
倍数単位が変更されない場合、より短い単位長さは焦点距離調整のより高い感度を提供し、より長い単位長さは、焦点距離調整のより低い感度を提供する。指紋タッチパッドの領域が比較的小さいので、円形軌跡をスライドさせる解決策が用いられる場合、単位長さは相対的に長めに設定されてよい、または、直線軌跡をスライドさせる解決策が用いられる場合、単位長さは比較的短めに設定されてよい。
【0092】
焦点距離調整方向が判定され焦点距離調整量が取得された後に、焦点距離調整方向と焦点距離調整量とを含む焦点距離調整命令が取得される。
【0093】
ステップ207:焦点距離調整命令にしたがって焦点距離を調整し、焦点距離が調整された後に取得される画像を撮影プレビュー画面上に表示する。
【0094】
代替的には、別の実装形式において、
図8に示すように、ステップ203の後に以下のステップが実行されるようにしてよい。
【0095】
ステップ208:スライド軌跡の相対的軌跡の長さを判定し、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定する。
【0096】
相対的軌跡の長さは、最後の焦点距離調整命令が生成されたときにユーザの指が置かれている位置からユーザの指の現在の位置までユーザの指がスライドした軌跡の長さである。
【0097】
ステップ209:スライド方向にしたがって、焦点距離調整方向を判定し、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインと焦点距離を縮小させるズームアウトとを含む(これはステップ205と完全に同一であり、ステップ205を参照すればよく、詳細は繰り返し説明しない)。
【0098】
ステップ210:軌跡の長さが事前に設定された単位長さに達しているかどうかを判定する。
【0099】
単位長さに達する場合、ステップ211が実行される、または、単位長さに達しない場合、ステップ210が再度実行される。
【0100】
ステップ211:焦点距離調整命令を生成し、焦点距離調整命令は、焦点距離調整方向と事前に設定された単位焦点距離調整量とを含む。ステップ211が実行された後に、ステップ212が実行され、ステップ208ないしステップ212が再度実行される。
【0101】
ステップ211は、ステップ206と類似のものである。焦点距離調整量は、焦点距離変化の倍数を指してよく、単位焦点距離調整量は焦点距離変化の単位倍数と理解されてよい。したがって、ステップ210は、軌跡の長さが単位長さだけ増すたびに、焦点距離調整命令が生成され、したがって、軌跡の長さが単位長さだけ増すたびに、焦点距離は単位倍数だけ調整されると理解され得る。例えば、携帯端末のカメラが4倍ズームのカメラであり、カメラアプリケーションが起動されたときにデフォルト焦点距離が1倍の焦点距離(これは一般的に1.0xと表記されることがある)であると引き続き仮定する。単位長さは0.3cmに設定されてよく、単位倍数は0.1倍に設定されてよい。計算は、ユーザの指が指紋タッチパッド上をスライドし始めたときに開始される。スライド軌跡の長さが0.3cmに達すると、焦点距離調整命令が生成され、焦点距離を0.1倍拡大させるズームインを指示するために用いられ、拡大された焦点距離はデフォルト焦点距離の1.1倍(これは1.1xと表記されることがある)である。焦点距離調整命令が生成された後に、ユーザの指がスライドする軌跡の長さが再度カウントされる。スライド軌跡の長さが再び0.3cmに達すると、焦点距離調整命令が生成されて焦点距離を0.1倍拡大させるズームインを指示し、拡大された焦点距離はデフォルト焦点距離の1.2倍(これは1.2xと表記されることがある)である。残りは類推により考えてよく、焦点距離は、デフォルト焦点距離の最大で4倍まで拡大されてもよい(これは4.0xと表記されてもよい)。いうまでもなく、前述の具体的なデータは、単なる例であって、この実施形態に対する限定を課すものではない。具体的な値は、実際の要求にしたがって設定されてよい。
【0102】
倍数単位が変更されない場合、より短い単位長さは焦点距離調整のより高い感度を提供し、より長い単位長さは、焦点距離調整のより低い感度を提供する。指紋タッチパッドの領域が比較的小さいため、円形軌跡をスライドさせる解決策が用いられる場合、単位長さは相対的に長めに設定されてよい、または、直線軌跡をスライドさせる解決策が用いられる場合、単位長さは比較的短めに設定されてよい。
【0103】
ステップ212:焦点距離調整命令にしたがって焦点距離を調整し、焦点距離が調整された後に取得された画像を撮影プレビュー画面上に表示する。
【0104】
具体的には、ステップ208ないしステップ211で説明したように、軌跡の長さが単位長さだけ増すたびに焦点距離調整命令が生成され、したがって、軌跡の長さが単位長さだけ増すたびに焦点距離は単位倍数だけ調整される。焦点距離が焦点距離調整命令にしたがって調整された後に毎回、調整後に取得された画像が撮影プレビュー画面上に表示される。
【0105】
さらに、現在の焦点距離に関するプロンプト情報が撮影プレビュー画面上にさらに表示されてよい。例えば、携帯端末のカメラが4倍ズームのカメラであり、現在の焦点距離がデフォルト焦点距離の2倍である場合、「2.0x」が撮影プレビュー画面上(例えば、インタフェースの左上隅または右上隅)に表示される。
【0106】
したがって、ユーザの指がスライドすると、焦点距離が変化するにつれて撮影プレビュー画面上の画像がリアルタイムで変化し、ユーザが異なる焦点距離に対応する画像を撮影プレビュー画面上で見ることができるようにすることを実現することができる。ユーザによって要求される焦点距離に達すると、調整はこれにあわせて停止し、したがって焦点距離調整はより高速でより容易かつより便利である。
【0107】
代替的には、
図9に示すように、ユーザの指によってタッチパッド上で行われる操作がタップ操作である場合、ステップ202の後に、方法は以下のステップを含む。
【0108】
ステップ213:ユーザの指によってタッチパッド上で行われるタップ操作のタップ量を取得する。
【0109】
タップ量はタップまたはダブルタップとしてよく、タップ操作がタップである場合、ステップ214が実行され、または、タップ操作がダブルタップである場合、ステップ215が実行される。代替的には、
図10に示すように、タップ操作がタップである場合、ステップ215が実行され、または、タップ操作がダブルタップである場合、ステップ214が実行される。
【0110】
ステップ214:事前に設定された単位焦点距離調整量にしたがって焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を生成する。
【0111】
ステップ215:単位焦点距離調整量にしたがって焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を生成する。
【0112】
ステップ211と同様、単位焦点距離調整量は、焦点距離変化の単位倍数として理解され得る。したがって、ユーザがタップ操作を行うたびに、焦点距離調整命令が生成されて、焦点距離は、単位焦点距離調整量にしたがって拡大または縮小され、したがってユーザがタップ操作を行うたびに、焦点距離は単位倍数だけ調整される。例えば、携帯端末のカメラが4倍ズームのカメラであり、カメラアプリケーションが起動されたときにデフォルト焦点距離が1倍の焦点距離(これは一般的に1.0xと表記されることがある)であると引き続き仮定する。単位倍数は0.1倍に設定されてよい。ユーザが指紋タッチパッド上でタップを行うたびに、焦点距離調整命令が生成され、焦点距離を0.1倍だけ拡大させるズームインを指示するために用いられ、拡大された焦点距離はデフォルト焦点距離の1.1倍(これは1.1xと表記されることがある)である。残りは類推により考えれてよく、焦点距離は、デフォルト焦点距離の最大で4倍まで拡大されてよい(これは4.0xと表記されることがある)。ユーザが指紋タッチパッド上でダブルタップを行うたびに、焦点距離調整命令が生成され、焦点距離を0.1倍だけ縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる。例えば、現在の焦点距離がデフォルト焦点距離の2倍(これは、2.0xと表記されることがある)であり、ユーザが指紋タッチパッド上でダブルタップを行うと、焦点距離は、デフォルト焦点距離の1.9倍になる(これは、1.9xと表記されることがある)。いうまでもなく、前述の具体的なデータは、単なる例であって、本実施形態に対する限定を課すものではない。具体的な値は、実際の要求にしたがって設定されてよい。
【0113】
ステップ216:焦点距離調整命令にしたがって焦点距離を調整し、焦点距離が調整された後に取得される画像を撮影プレビュー画面上に表示する。
【0114】
本発明のこの実施形態は、タッチパッドを用いて携帯端末の撮影焦点距離を調整するための方法を提供し、携帯端末は、タッチパッドを備える。携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して、撮影プレビュー画面を携帯端末のディスプレイ上に表示すると、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令が受信される。焦点距離調整開始命令が実行され、焦点距離表示バーがディスプレイ上に表示され、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。ユーザの指がタッチパッド上を動き始めるとき、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるスライド軌跡またはタップ量といったジェスチャタッチ情報が取得される。そして、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令が判定される。最後に、焦点距離が焦点距離調整命令にしたがって調整され、焦点距離が調整された後に取得される画像が撮影プレビュー画面上に表示される。ユーザは1本の指を使うだけで撮影焦点距離を調整することができ、したがって画像のジッタ、および片手で携帯端末を保持し、他方の手で焦点距離調整操作を行って焦点距離を調整することに起因するユーザプレビューを遮るという問題を解決できることがわかる。
【0115】
本発明の実施形態は、携帯端末20を提供し、携帯端末はタッチパッド210を備える。
図11に示すように、携帯端末20は、
携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行して撮影プレビュー画面を携帯端末のディスプレイ上に表示したとき、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令を受信するように構成されたトリガ部220と、
焦点距離調整開始命令を実行し、焦点距離表示バーをディスプレイ上に表示するように構成された表示部230であって、焦点距離表示バーは、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる、表示部230と、
ユーザの指がタッチパッド上を動き始めたとき、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報を取得するように構成された収集部240と、
ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令を決定するように構成された判定部250と、
焦点距離を焦点距離調整命令にしたがって調整し、焦点距離が調整された後に取得される画像を撮影プレビュー画面上に表示するように構成された処理部260とをさらに備える。
【0116】
任意選択的に、操作がスライド操作である場合、収集部240は、
方向情報を有し、かつユーザの指がタッチパッド210上をスライドすることによって生成されるスライド軌跡を取得するように特に構成される。
【0117】
任意選択的に、
図12に示すように、判定部250は、
スライド軌跡の軌跡の長さを判定し、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定するように構成された軌跡認識部251と、
焦点距離調整方向をスライド方向にしたがって判定するように構成されたズーム制御部252であって、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインおよび焦点距離を縮小させるズームアウトを含む、ズーム制御部252と、
軌跡の長さ、および、軌跡の長さと焦点距離調整量との間の事前に設定された対応関係にしたがって、軌跡の長さに対応する焦点距離調整量を決定して、焦点距離調整方向と焦点距離調整量とを含む焦点距離調整命令を取得するように構成された調整制御部253とを含むようにしてよいし、
代替的に、スライド軌跡の相対的軌跡の長さを判定し、方向情報にしたがってスライド軌跡のスライド方向を判定するように構成された軌跡認識部251であって、相対的軌跡の長さは、最後の焦点距離調整命令が生成されたときにユーザの指が置いてある位置からユーザの指の現在の位置までユーザの指がスライドする軌跡の長さである、軌跡認識部251と、焦点距離調整方向をスライド方向にしたがって判定するように構成されたズーム制御部252であって、焦点距離調整方向は、焦点距離を拡大させるズームインと焦点距離を縮小させるズームアウトとを含む、ズーム制御部252と、軌跡の長さが事前に設定された単位長さに達したかどうかを判定し、単位長さに達する場合、焦点距離調整命令を生成するように構成された調整制御部253であって、焦点距離調整命令は、焦点距離調整方向と事前に設定された単位焦点距離調整量とを含む、調整制御部253とを含み、スライド方向およびスライド軌跡の相対的軌跡の長さを判定することは軌跡認識部によって再実行されるようにしてよい。
【0118】
任意選択的に、スライド軌跡は円形軌跡または直線軌跡を含む。
【0119】
スライド軌跡が円形軌跡である場合、スライド方向は反時計回り方向または時計回り方向であり、または、
スライド軌跡が直線軌跡である場合、スライド方向は第1方向および第2方向を含み、第1方向および第2方向の一方は、携帯端末のディスプレイの水平方向に沿って右方向であり、かつ、他方のものは、ディスプレイの水平方向に沿って左方向であり、または、第1方向および第2方向の一方は、ディスプレイの垂直方向に沿って右方向であり、かつ、他方のものは、ディスプレイの垂直方向に沿って左方向である。
【0120】
任意選択的に、スライド軌跡が円形軌跡である場合、ズーム制御部252は、
スライド方向が反時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定し、もしくは、スライド方向が時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、または、
スライド方向が反時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、もしくは、スライド方向が時計回り方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定するように特に構成するようにしてよく、または、
スライド軌跡が直線軌跡である場合、
ズーム制御部は、スライド方向が第1方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を拡大させるズームインであると判定し、または、スライド方向が第2方向である場合、焦点距離調整方向が焦点距離を縮小させるズームアウトであると判定するように特に構成される。
【0121】
任意選択的に、操作がタップ操作である場合、収集部240は、
ユーザの指によってタッチパッド210上で行われるタップ操作のタップ量を取得するように特に構成されている。
【0122】
任意選択的に、タップ量は、タップとダブルタップとを含み、判定部250は、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を、事前に設定された単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、または、
タップ操作がタップである場合、焦点距離を縮小させるズームアウトを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成し、もしくは、タップ操作がダブルタップである場合、焦点距離を拡大させるズームインを指示するのに用いられる焦点距離調整命令を単位焦点距離調整量にしたがって生成するように特に構成されてよい。
【0123】
任意選択的に、タッチパッド210は背面指紋タッチパッドまたは前面指紋タッチパッドとしてよい。
【0124】
本実施形態は、前述の方法の実施形態を実装するのに用いられる。本実施形態におけるすべてのユニットの実施手順および実施原理については、前述の方法の実施形態における説明を参照し、詳細はここでは詳細に繰り返して説明しない。
【0125】
本発明のこの実施形態は、携帯端末を提供し、携帯端末は、タッチパッドを備える。携帯端末がカメラアプリケーションプログラムに移行し、撮影プレビュー画面を携帯端末のディスプレイ上に表示するとき、ユーザがタッチパッドにタッチすることによりトリガされる焦点距離調整開始命令が受信される。焦点距離調整開始命令が実行され、焦点距離表示バーがディスプレイ上に表示され、ユーザに対して焦点距離調整の程度を提示するのに用いられる。ユーザの指がタッチパッド上を動き始めるとき、スライド軌跡またはタップ量といった、ユーザの指がタッチパッド上で操作をすることにより生成されるジェスチャタッチ情報が取得される。そして、ジェスチャタッチ情報に対応する焦点距離調整命令が判定される。最後に、焦点距離が焦点距離調整命令にしたがって調整され、焦点距離が調整された後に取得される画像が撮影プレビュー画面上に表示される。ユーザは1本の指を使うだけで撮影焦点距離を調整することができ、画像のジッタ、および片手で携帯端末を保持し他方の手で焦点距離調整操作を行って焦点距離を調整することに起因するユーザプレビューを遮るという問題を解決できるようになることがわかる。
【0126】
本発明において提供されたいくつかの実施形態においては、開示された装置および方法は、他の態様で実装されてよいことが理解されるべきである。例えば、記述された装置の実施形態は単なる例示的なものにすぎない。例えば、ユニット区分は、単なる論理的機能にすぎず、実際の実装においては他の区分としてよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わせられまたは別のシステムに統合されてよく、または、無視されてもよいし、遂行されなくてもよい。さらに、表示されたまたは論じられた相互結合もしくは直接的結合または通信接続は、いくつかのインタフェースを利用して実装されてよい。装置またはユニット間の間接的結合または通信接続は、電子的、機械的または他の方式において実装されてよい。
【0127】
別個のコンポーネントとして記述したユニットは、物理的に別個のものであってもなくてもよいし、ユニットとして表示したコンポーネントは、物理的なユニットであってもなくてもよいし、1つの位置に配置するようにしてよいし、複数のネットワークユニット上に分散するようにしてよい。ユニットの一部または全部が、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の必要性に応じて選択されるようにしてよい。
【0128】
さらに、本発明の実施形態における機能ユニットは、1つの処理部に統合されてもよいし、または、ユニットの各々が物理的に単独で存在していてもよいし、または、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されていてもよい。統合されたユニットは、ハードウェアの形で実装されてよいし、ソフトウェア機能ユニットに加えて、ハードウェアの形で実装されてよい。
【0129】
前述の統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形で実装される場合、統合されたユニットはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。ソフトウェア機能ユニットは記憶媒体に格納され、コンピュータ装置(それはパーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置とし得る)またはプロセッサに本発明の実施形態で記載された方法のステップの一部を行うよう指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、または光ディスクなどのプログラムコードを格納可能な任意の媒体を含む。
【0130】
便宜かつ簡潔な説明の目的のため、前述の機能モジュールの区分は説明のための例とみなされることが当業者によって明確に理解されることがある。実際の用途においては、前述の機能は異なる機能モジュールに割り当てられ、要求にしたがって実装されることができる、すなわち、装置の内部構成が上述した機能の全部または一部を実行するために異なった機能モジュールに分割される。前述の装置の詳細な実施プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスが参照されてよいので、詳細についてはここでは再度説明しない。
【0131】
最後に、前述の実施形態は、本発明の技術的解決策を説明することを単に意図したにすぎず、本発明を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。本発明は前述の実施形態を参照して詳細に説明されるが、本発明の実施形態の技術的解決策の範囲を逸脱することなく、当業者が前述の実施形態で説明された技術的解決策をさらに変更し、または、技術的特徴の一部または全部に対して等価的置換を行うことがあることを当業者は理解すべきである。