【実施例】
【0016】
請求項1について説明する。本願排気促進装置(1)の構造は、車両の進行方向を前端部(1A)とし、前端部(1A)に車両が自装する発動機の排気管(3)を接続する。前端部(1A)の反対側を後端部(1B)とし、開口して排気口(1BA)とする。前端部(1A)から排気口(1BA)迄の間を減容消音室(1D)とし、任意の容積を確保する。地面側を下面(1E)にして、下面(1E)の反対面を上面(1F)とし、前端部(1A)から後端部(1B)にかけ、下面(1E)中央部付近(1EA)付近に、容易に揚力を発生し得る所定の形状を有する膨らみ(1EB)を与え、後端部(1B)に向かうにつれ上下方向を狭める。車両の走行速度が速くなるにつれ、負圧を増大させ、車輪を地面側に引き寄せ、密着させる力を生じさせて走行の安定を図る。上面(1F)と車体底部(2)との間に間隙(1H2)を設けて外気を通して冷却を図る。
【0017】
本願排気促進装置(1)を車体底部(2)に固定する複数の保持板(1B)を車体進行方向に平行させて取付け、本願排気促進装置(1)の冷却効果を高める。本願排気促進装置(1)の前端部(1A)を車両の進行方向に向け、下面(1E)を地面側に向け、長手方向を車幅方向に向けて車両の車体底部(2)の所定の位置に取付ける。上面(1F)には進行方向に平行して保持板(1B)を複数取付け、両端の保持板(1B)は上流側を所定の位置から左右、外側へ曲げ、外気の取り込み量を多くするようにして取付ける。下面(1E)には保持板(1B)と同様、進行方向に平行して複数の冷却整流板(1EC)を取付け、排気促進装置(1)の冷却と外気の整流化を図る。
【0018】
下面中央部
減容消音室(1D)内には必要に応じて、耐熱性を有する吸音材(3)を所定の位置に必要数を配置する。吸音材(3)の利用参考材料としては、硝子毛、金属毛、岩毛等を挙げる。排気促進装置(1)の膨らんだ下面中央部(1EA)付近は地面に向かって揚力を効率く発生させるべく所定の形状に膨らませ、下面(1E)にも保持板(1G2)と同様、冷却整流板(1EB)を車体の進行方向に平行して複数枚を設ける。冷却整流板(1EB)の前縁近傍には、乱流を整流化させると同時に風切り音を低減させるべく複数の乱流発生突起(7A)を設け、所定の距離を置いて複数の乱流整流化突起(7B)を設ける。
【0019】
請求項2について説明する。減容消音室(1A)内を独立して貫通し、外気の流通を可能にする冷却墜道(1DB)を、前端部(1A)から後端部(1B)の排気口(1BA)間に設け、その構造は前後端が開口して中空で、前端部(1A)から下流の所定の位置迄の間に所定の角度か捻りを与えた複数の冷却墜道外気過流発生板(1DBA)を取付け、浸入外気を過流回転させ、下流側部分を所定の位置から細く絞って複数の排気吸引孔(1DBC)を外面上流側から内面下流側に向って貫通させ、終端部を排気口(1BA)の近傍に設ける。冷却墜道(1DB)は排気を冷却し、減容と静音化を図り、排気促進と消音化の一翼を担う。後端部を絞って、外気を加速し、ここに設けた複数の排気吸引孔(1DBC)から排気を吸引させて外気と共に排気口(1BA)から排出する。
【0020】
本願排気促進装置(1)は排気の冷却性を高めて排気の減容を図って静音、消音化と排気
を促進させる故、冬季間、排気に含まれる水分が結露し、本発明の排気促進装置(1)の
下面中央部(1EA)付近の膨らみ(1EB)部分に貯まる。酸性故に腐食が進み、膨らみ(1EB)部分に孔が生じる可能性あり。これを防ぐ手段として、所定の径を有する水分放出管(1DD)を必要数、膨らみ(1EB)部に取付け、水分放出管(1DD)内部に耐熱繊毛(1DE)を充填して毛細管現象を利用して吸い上げ、水分放出管(1DD)の終端部を各冷却墜道(1DB)の所定の位置か或いは細く絞った複数の排気吸引孔(1DBC)の位置の付近に設ける。膨らみ(1EB)部に酸性水分が貯まらぬように毛細管現象を利用し常時吸い上げて排気口(1BA)から排出する。
【0021】
請求項3について説明する。下面(1E)側の所定の位置から上面(1F)側に向って減容消音室(1D)内を独立して貫通し、外気の流通を可能にする複数の冷却洞(1DA)を設ける。構造は両端が開口し、中空で、上面(1F)側の開口部を冷却洞外気導入口(1DAA)とし、下面(1E)側の開口部を冷却洞外気排出口(1DAB)とし、冷却洞(1DA)内には所定の角度か捻りを与えた複数の冷却洞外気過流発生板(1DAC)を取付け、浸入する外気を強制的に過流回転させ壁面への接触面積の拡大と接触時間の増大を図る。冷却洞外気排出口(1DAD)の取付け位置は最大揚力が発生する場所に設け、下面(1E)との面位置に複数枚の冷却洞外気排出口整流板(1DAE)を取付け、熱交換された浸入外気を、発生負圧で吸引排出を円滑にする。取付け角度は水平線に対し、直角又は垂直、鉛直方向に設け、冷却洞外気導入口(1DAA)は上面に位置させ、全冷却洞外気導入口(1DAA)の面位置の下流部分に冷却洞外気導入鍔(1DAB)を各位置に取付ける。
【0022】
又、効率を上げる為に全冷却洞(1DA)を所定の角度を与えて上流側に斜めに前傾させて、冷却洞外気導入口(1DAA)を前端部(1A)近傍の上流側に設け、冷却洞外気排出口(1DAD)は下面(1E)の最大揚力が発生する位置に設け、冷却洞外気排出口(1DAD)後端部には下面(1E)との面位置に冷却洞外気排出口整流板(1DAE)を複数枚取付け、熱交換された浸入外気を発生負圧で吸引排出を円滑にさせる。冷却洞(1DA)内には前段0018段に記す、所定の角度か捻りを与えた複数の冷却洞外気過流発生板(1DAC)を所定の位置に取付け、浸入する外気を強制的に過流回転させる。
【0023】
請求項4について説明する。減容消音室(1D)内に接続される排気管(3)の後端部の近傍に所定の角度か捻りを与えた複数の排気過流発生板(3A)を取付けて減容消音室(1D)内に浸入する排気を強制的に過流回転させ、その下流に車速に応じて電気的、機械的に動作する可動変流板(3B)を取付ける。
【0024】
可動変流板(3B)の下流に排気旋回流機構(3C)を設け、排気旋回流機構(3C)の中心近傍の所定の位置に冷却洞(1DA)を設ける。可動変流板(3B)は自装発動機の動作状態や車両の走行速度に応じ、車両の走行速度が遅い場合は排出される排気を真直ぐ排気口(1BA)に向け、発動機の動作が活発で車両の走行速度が速い場合は、排気を排気旋回流機構(3C)に向ける役をさせる。排気旋回流機構(3C)の中心近傍から冷却洞(1DA)の中芯を偏芯させて設け、浸入する排気を冷却洞(1DA)の外周を周回させて冷却を図り、排気拡散板(3CB)を介して前端部(1A)へ導き、湾曲か任意の角度で折り曲げるかした排気反転板(3CC)を取付けて排気を冷却反転させて排気口(1BA)へ排出する。
【0025】
請求項5について説明する。排気促進装置(1)の排気口(1BA)の断面積を拡縮変化させるために、下面(1E)の排気口(1BA)端部に、車速に応じて電気的、機械的に動作する排気排出加減板(1BB)を設けた。車速が遅い場合、排気口(1BA)の断面積を広げて排気抵抗を減じ、車速が速く、自装発動機の動作が高回転の時、排気促進装置(1)の下面(1E)から流れ来る外気流を利用するためにその構造を、下面(1E)の排気口(1BA)近傍の所定部を動作可能にして排気排出加減板(1BB)とし、排気促進装置(1)の前端部(1A)近傍に検知器(4)をつけて、可変抵抗器(4AC)を動かし、電流量を制御して電動機(5A)の回転子に接続された軸を介して器具や連結棒(4AB)を動かし、最終の排気排出加減板(1BB)を機械的に動作させ、排気口(1BA)の断面積を拡縮変化させる。検知器としてはピトー管を推奨する。
【0026】
請求項6について説明する。排気促進装置(1)の排気口(1BA)から所定の間隔を置いて相対する位置に排気促進板(1C)を設け、排気促進板(1C)の上流の前端部(1A)側を促進板外気取入口(1CA)とし、下流の後端部(1B)側を促進板外気排出口(1CB)とし、車速に応じて、電気的、機械的に動作させ、促進板外気排出口(1CB)の断面積や促進板外気取入口(1CA)の断面積の何れか一方を拡縮変化させる。下流の後端部(1B)の近傍に、排気口(1BA)から所定の距離を置いて排気口(1BA)に相対する面を上面とし、上面が膨らんだ形状を有する排気促進板(1C)を排気口(1BA)に被せるように、相対させて設ける。動作装置は前段0023段と兼用にして連動させる
【0027】
排気口(1BA)には排気の排出を助ける為に排気整流板(1BC)を複数取付ける。
0025段に記す排気排出加減板(1BB)及び0026段に記す排気促進板(1C)の効率を上げるため整流化し排気の排出を補助させる。
【0028】
請求項7について説明する。排気促進装置(1)の下面(1E)の前端部(1A)から所定の間隔を置いて集外気板(1AA)を設ける。前端部(1B)近傍に下面(4A)を流れる外気の流量を、車速に応じて制御するために、検知器(4)を排気促進装置(1)の前端部(1A)の近傍に取付けて、検知器(4)をつけ、外気の風圧を検知させて可変抵抗器(4)を動作させ、同期直線電動機(6)を可動させて、磁石をつけた集外気板(1AA)及び副集外気板(1AAA)を動作させる。検知器としてはピトー管を推奨する。
【0029】
排気促進装置(1)の下面(1E)の前端部(1A)下流から、後端部(1B)にかけて下面(1E)に流れる外気の整流化を図る為に冷却整流板(1EC)を複数枚取付け、冷却整流板(1EC)の前端部には複数の乱流発生突起(7A)をつけ、下流の所定の位置に複数の乱流整流化突起(7B)をつけ走行時に発生する風切り音を低減させる。
【0030】
図1に対する説明をする。左側前方からみた左立体斜視断面図である。左下から集外気板(1AA)と副集外気板(1AAA)、内部に冷却洞(1DA)の垂直鉛直形状型と冷却墜道(1DB)、下面(1E)に耐熱性吸音材(1DC)そして右後方に排気排出加減板(1BB)、排気促進板(1C)を描いた。
【0031】
図2に対する説明をする。右側上後方から見た右立体斜視断面図である。右から排気促進板(1C)、排気排出加減板(1BB)、冷却墜道(1DB)、冷却洞(1DA)の垂直鉛直形状型、下面(1E)に耐熱性吸音材(1DC)、左側前端部(1A)に集外気板(1AA)と副集外気板(1AAA)、直上に排気管(3)を描いた。
【0032】
図3に対する説明をする。正面断面図である。図の左が上流側、前端部(1A)進行方向である。高速走行時に於ける状態を示す。
【0033】
図4に対する説明をする。
図3を上から見た上面平面図である。上が上流側前端部(1A)で、下が下流側後端部(1B)、排気口(1BA)側を示す。
【0034】
図5に対する説明をする。冷却洞(1DA)を上面(1F)から下面(1E)に向け垂直、鉛直方向に貫通させるのでは無く、斜めに前傾させて設け、外気の浸入、流入を容易にした正面断面を示す参考図である。
【0035】
図6に対する説明をする。左側面図である。上流前端部(1A)側からみた参考図である。
【0036】
図7に対する説明をする。右側面図である。下流後端部(1B)側からみた参考図である。
【0037】
図8に対する説明をする。請求項4を真上から見た平面の参考断面図である。可動変流板(3B)と直下流に設けた排気旋回流機構(3C)を上から見た断面図である。垂直、鉛直方向にとりつけられた冷却洞(1DA)中心を排気旋回流機構(3C)の中心から偏芯させて設け、一体化を図り、可動変流板(3B)によって車速が遅い場合、可動変流板(3B)は排気の流れを排気口(1BA)に向け、車速が速い場合は排気を排気旋回流機構(3C)に向け、排気を冷却洞(1DA)の外周を周回させて、最も冷える前端部(1A)に向かわせる。そして排気反転板(3CC)に衝突させ、排気を反転させて排気口(1BA)に向かわせる。
【0038】
図9に対する説明をする。請求項4を真上から見た平面の参考断面図である。排気旋回流機構(3C)を2個1組にして、左右に1個ずつ分け、2個の可動変流板(3B)を排気管(3)の両端に設け、車速が遅い場合中心、中央を開いて開放し、排気を真直ぐ排気口(1BA)へ向かわせ、車速が速い場合は、中心、中央を閉じて排気を左右に分け、左右の排気旋回流機構(3C)に向ける。そして所定の角度か捻りを与えられた複数の排気過流発生板(3A)取付けて、排気を過流回転させて冷却洞(1DA)の外周を周回させて冷却を図り、最も冷える前端部(1A)に向かわせる。そして排気反転板(3CC)に衝突させ、排気を反転させて排気口(1BA)に向かわせる。
【0039】
図10に対する説明をする。横から見た感じがするも、正面図である。可動変流板(3B)と排気旋回流機構(3C)の正面断面図である。
【0040】
図11に対する説明をする。集外気板(1AA)及び副集外気板(1AAA)や排気促進板(1C)そして排気排出加減板(1BB)を電気的、機械的に動作させる動作制御参考
図である。検知器(4)は前端部(1A)の近傍に取付け、可変抵抗器(4AC)を動作させ、電流量を増減して同期直線電動機(6)の電流量を制御して集外基板(1AA)及び副集外気板(1AAA)を動作や、電動機の回転子の回転を制御し、排気促進板(1C)そして排気排出加減板(1BB)を動作させる参考図である。点線部分は通電作動状態を示し、実線部分は電源切断、不通電、不作動状態を示す。検知器としてはピトー管を推奨する。
【0041】
図12に対する説明をする。
図8そして
図9に示す排気旋回流機構(3C)の上流に装備された可動変流板(3B)の動作参考図である。検知器(4)は排気促進装置(1)の前端部(1A)近傍に取付けられ、外気の風量に応じて可変抵抗器(4AC)を動かして電流量を増減させ、同期直線電動機(6)を動かし、連結棒(4AB)を介して可動変流板(3B)を開閉動作させる。車速が遅い場合、検知器(4)の接点は「切断、OFF」の位置にあり、電源(5)から同期直線電動機(6)へは通電せず、可動変流板(3B)は点線位置の閉となり、排気は排気旋回流機構(3C)へは行かず、真直ぐ排気口(1BA)へ直行する。車速が速い場合、検知器(4)の接点は「接続,ON」となり、実線の位置にあって開となり、排気は排気旋回流機構(3C)へ振り向けられる。検知器としてはピトー管を推奨する。
【0042】
図13に対する説明をする。排気促進装置(1)の下面(1E)の形状は丸みを持たせて図(a)示す湾曲曲面型にするか、図(b)に示す、複数回折れ曲がって膨らませた形状にして、何れも地面側に向かって揚力を発生させる。