(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のシステムを工事現場で用いる場合、各建機の稼働状況や工事の計画が考慮されていない上に、各建機に対して別々のタイミングで給油指示がなされてしまうため、適切な給油計画の策定が困難である。また、特許文献1では、契約車両が必要とする給油量に対して、給油車に搭載されている燃料が十分であることが前提となっているため、当該契約車両に足して満タンに給油することだけしか考慮されておらず、当該契約車両への給油量を予め見積もることはできない。これに対して、工事現場では1回の給油によって、全ての建機に対して満タンになるまで給油するだけの燃料を確保できないことがあり、各建機への給油量を適切に決定する必要があるが、特許文献1のシステムではこのような要請に対応できない。さらに、特許文献1のシステムでは、全ての建機への給油のために作業を中止する時間をなるべく短くする必要があるという点が考慮されていない。
【0007】
このような従来の問題点に鑑み、本願の実施形態の課題は、車両ないし機械の燃料の残量を遠隔監視し、状況に応じて各車両ないし機械に対して適切な給油計画を策定することができる遠隔燃料監視システム、車載器、車両ないし機械、サーバ、遠隔燃料監視方法、遠隔燃料監視プログラム及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態の上記目的は、以下の構成によって達成できる。すなわち、本発明の第1の態様の遠隔燃料監視システムは、
車両ないし機械の
燃料センサ出力信号を含む車両情報を収集する車載器と、
前記車載器から受信された前記車両情報に基づき前記車両ないし機械の燃料残量を監視すると共に、前記車両ないし機械への燃料の給油時期及び給油量を含む給油計画を演算し、給油手段に対して前記車両ないし機械に対する給油計
画を出力するサーバと、
からなる遠隔燃料監視システムであって、
前記サーバは、
前記車載器により収集された前記車両情報を入力する入力手段と、
少なくとも前記車両ないし機械の稼働スケジュールに関する情報を記憶する記憶手段と、
前記燃料センサ出力信号に基づき燃料満タン、燃料ゼロ、及び、燃料補給報知残量の各数値を学習する学習手段と、
前記燃料センサ出力信号、前記稼働スケジュール、及び、前記学習手段で演算された各数値から、燃料補給報知残量を含む燃料残量に関する情報を分析する分析手段と、
前記分析手段により分析された燃料残量に関する情報により前記車両ないし機械に対する給油計画を演算する給油計画演算手段と、
前記給油手段に対して前記車両ないし機械に対する前記給油計画を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の第2の態様の遠隔燃料監視システムは、第1の態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記車載器は、前記車両ないし機械の種類を問わず共通であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第3の態様の遠隔燃料監視システムは、第1又は第2の態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記車両情報には、前記車両ないし機械の稼働情報が含まれるており、
前記分析手段における燃料残量の分析には、前記稼働情報が考慮されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第
4の態様の遠隔燃料監視システムは、第1〜第
3のいずれかの態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記分析手段及び/又は前記給油計画演算手段においては、学習により燃料残量の分析又は給油計画の演算が実行されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第
5の態様の遠隔燃料監視システムは、第1〜第
4のいずれかの態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記分析手段においては、燃料残量が所定量以下になる時期を予測することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第
6の態様の遠隔燃料監視システムは、第1〜第
5のいずれかの態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記給油計画には前記車両ないし機械に給油するスケジュールが含まれていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の第
7の態様の遠隔燃料監視システムは、第1〜第
6のいずれかの態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記サーバは、さらに、ユーザ端末に対して、
前記車両情報、
前記記憶手段に記憶された情報、
前記分析手段により分析された燃料残量に関する情報、又は
前記給油計画演算手段で演算された給油計画に関する情報
の中のいずれか少なくとも1つの情報を出力することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第
8の態様の遠隔燃料監視システムは、第1〜第
7のいずれかの態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記車両情報は前記給油手段により給油された給油量を含み、
前記サーバは、前記車両ないし機械への給油量を把握することができることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第
9の態様の遠隔燃料監視システムは、第1〜第
8のいずれかの態様の遠隔燃料監視システムにおいて、前記サーバは、前記車両ないし機械からの燃料の盗難を報知することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の第
10の態様のサーバは、車両ないし機械の
燃料センサ出力信号を含む車両情報を収集する車載器から受信された前記車両情報に基づき前記車両ないし機械の燃料残量を監視すると共に、前記車両ないし機械への燃料の給油時期及び給油量を含む給油計画を演算し、給油手段に対して前記車両ないし機械に対する給油計
画を出力する遠隔燃料監視のためのサーバであって、
前記車載器により収集された前記車両情報を入力する入力手段と、
少なくとも前記車両ないし機械の稼働スケジュールに関する情報を記憶する記憶手段と、
前記燃料センサ出力信号に基づき燃料満タン、燃料ゼロ、及び、燃料補給報知残量の各数値を学習する学習手段と、
前記燃料センサ出力信号、前記稼働スケジュール、及び、前記学習手段で演算された各数値から、燃料補給報知残量を含む燃料残量に関する情報を分析する分析手段と、
前記分析手段による分析された燃料残量に関する情報により前記車両ないし機械に対する給油計画を演算する給油計画演算手段と、
前記給油手段に対して前記車両ないし機械に対する前記給油計画を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする
【0023】
また、本発明の第
11の態様の遠隔燃料監視方法は、車両ないし機械の燃料センサ出力信号を含む車両情報を収集する車載器から受信された前記車両情報に基づき前記車両ないし機械の燃料残量を監視すると共に、前記車両ないし機械への燃料の給油時期及び給油量を含む給油計画を演算し、給油手段に対して前記車両ないし機械に対する給油計
画を出力する遠隔燃料監視方法であって、
入力手段によって前記車載器により収集された前記車両情報を
入力し、
次に、学習手段によって前記燃料センサ出力信号に基づき燃料満タン、燃料ゼロ、及び、燃料補給報知残量の各数値を学習し、
次に、分析手段により前記燃料センサ出力信号、記憶手段に記憶された車両ないし機械の稼働スケジュールに関する情報、及び、前記学習手段で演算された各数値から、燃料補給報知残量を含む燃料残量に関する情報を分析し、
次に、給油計画演算手段により、前記分析手段に
よって分析された燃料残量に関する情報により前記車両ないし機械に対する給油計画を
演算し、
次に、出力手段により前記給油手段に対して前記車両ないし機械に対する前記給油計画を出力
する、
ことを特徴とする。
【0024】
また、本発明の第
12の態様の遠隔燃料監視プログラムは、第
11の態様の遠隔燃料監視方
法をコンピュータにより実行可能なことを特徴とする。
【0025】
また、本発明の第
13の態様の記憶媒体は、第
12の態様の遠隔燃料監視プログラムを記憶したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明の第1の態様の遠隔燃料監視システムによれば、車両ないし機械の燃料の残量を遠隔監視し、状況に応じて各車両ないし機械に対して適切な給油計画を策定することができる遠隔燃料監視システムを提供することができる。
【0027】
本発明の第2の態様の遠隔燃料監視システムによれば、車両ないし機械の種類を問わず共通の車載器を使用できる。これにより、車両ないし機械の種類ごとに異なる複数種類の車載器を別個に用意する必要が無いため、汎用性が向上し、コスト削減も可能となる。
【0028】
本発明の第3の態様の遠隔燃料監視システムによれば、車両ないし機械の稼働情報を考慮して車両ないし機械の燃料残量に関する情報を分析することができる。
【0030】
本発明の第
4の態様の遠隔燃料監視システムによれば、学習により車両ないし機械の状況に応じた適切な燃料残量の分析を行うことがで、また、学習により適切な給油計画の演算を行うことができる。
【0031】
本発明の第
5の態様の遠隔燃料監視システムによれば、燃料残量が所定量以下になる時期を予測することができる、これにより、燃料切れを確実に防止すると共に、燃料残量が少ないことを報知することもできる。
【0032】
本発明の第
6の態様の遠隔燃料監視システムによれば、車両ないし機械に給油するスケジュールを演算することが可能であるため、各車両ないし機械に対する給油時期を適切に管理し、給油のために現場の作業を中止する時間を短縮することができる。また、各車両ないし機械への給油スケジュールを調整することにより、現場での作業を継続したままでの給油を実現することもできる。
【0033】
本発明の第
7の態様の遠隔燃料監視システムによれば、ユーザ端末に対して、前記車両情報、前記記憶手段に記憶された情報、前記分析手段により分析された燃料残量に関する情報、又は、前記給油計画演算手段で演算された給油計画に関する情報の中のいずれか少なくとも1つの情報を出力し、ユーザに対してそれらの情報を提供することができる。例えば、前記分析手段により分析された燃料残量に関する情報としては、燃料残量が所定量以下になる時期の報知を含む。
【0034】
本発明の第
8の態様の遠隔燃料監視システムによれば、車両ないし機械への給油量を把握することができる。これにより、各車両ないし機械への給油量の情報を記録することが可能となるため、これらの記録を燃料税の申請、例えば燃料税の減免申請等に活用することができる。
【0035】
本発明の第
9の態様の遠隔燃料監視システムによれば、車両ないし機械からの燃料の盗難を報知することができるため、車両ないし機械からの燃料の盗難に対する対策に寄与する。
【0040】
本発明の第
10の態様のサーバによれば、車両ないし機械の燃料の残量を遠隔監視し、状況に応じて各車両ないし機械に対して適切な給油計画を策定することができる遠隔燃料監視のためのサーバを提供することができる。
【0041】
本発明の第
11の態様の遠隔燃料監視方法によれば、車両ないし機械の燃料の残量を遠隔監視し、状況に応じて各車両ないし機械に対して適切な給油計画を策定することができる遠隔燃料監視方法を提供することができることができる。
【0042】
本発明の第
12の態様の遠隔燃料監視プログラムによれば、第
11の態様の遠隔燃料監視方法と同様の効果を奏する遠隔燃料監視プログラムを提供することができる。
【0043】
本発明の第
13の態様の記憶媒体によれば、第
12の態様の遠隔燃料監視プログラムを記憶したこと記憶媒体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る遠隔燃料監視システム、車載器、車両ないし機械、サーバ、遠隔燃料監視方法、遠隔燃料監視プログラム及び記憶媒体について説明する。但し、以下に示す各実施形態は本発明の技術思想を具体化するための遠隔燃料監視システム、車載器、車両ないし機械、サーバ、遠隔燃料監視方法、遠隔燃料監視プログラム及び記憶媒体を例示するものに過ぎず、本発明の実施形態をこれらに特定するものではなく、特許請求の範囲に含まれる他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
【0046】
[実施形態1]
実施形態1に係る与信審査支援システムを
図1〜4を用いて説明する。
図1は、遠隔燃料監視システムの全体図である。車両ないし機械10には、車載器11が取り付けられている。車両ないし機械10としては、特に限定されるものではないが、公道上を走行できないものが想定され、建機、農機、発電機等を含む。建機としては、例えばクローラ車両、バックフォー、クレーン、ショベルカー、ブルドーザー、杭打ち機、ボーリングマシーン、ロードローラー等が挙げられる。また、農機としては、例えばクローラ車両、耕耘機、田植機、コンバイン等があげられ、これらの中には小型特殊自動車または大型特殊自動車として公道を走行できるものがあるが、燃料補給のために作業場所を離れることは作業効率の観点からも好ましくないため、給油車を用いて作業場所において給油を行うことに利点がある。発電機は、工事現場での電力確保のために必要なもので、電源車を除けば、固定式のものが多く、給油車を用いた給油が必要となる。イベント会場などに配置される車両ないし機械10も、イベント会場から移動しないものの一種であり、給油車によってイベント会場において給油が行われる。
【0047】
車載器11には、燃料残量センサ12から出力され、燃料メータ13に入力される、燃料メータ入力信号が入力されるように接続されている。また、車載器11は、アワメータ14、イグニッション線(IGN)15等にも接続されており、燃料の残量、給油量、稼働情報等の情報を収集することができる。稼働情報としては、特に限定されるものではないが、例えばGPSによる位置情報、速度情報、回転数情報、タコメータ情報、データレコーダ情報、各種操作情報等が挙げられる。
【0048】
車載器11は、1台の車両に1個設置される。車載器1の車両への設置場所は、車両のどの場所でも構わない。車載器1が後付けの場合には、助手席のシートの下等の設置作業が容易所、例えばエンジンルームの下部やインパネの内部に配置することもできる。さらには、車載器1を車両2の製造時に予め内蔵しておくこともできる。
【0049】
車載器11の配線には、車載LANを介さない直接接続が可能である。例えば、車載器11は、燃料残量センサ12から出力され、燃料メータ13に入力される配線に、直接接続することができる。アワメータ14やIGN15も車載器11に直接接続可能である。車載器11の配線が車載LANを介さない直接接続の場合には、例えば車載制御ネットワークとして広く使われているController Area Network(CAN)におけるセキュリティに対する脆弱性に関する問題点を、簡単な手段で解決することができる。
【0050】
一方、車載器11としては、データ通信モジュール(Data Communication Module、以下「DCM」という。)を活用し、車載LANを介してDCMを各種車載ECUに接続することにより、燃料の残量、給油量、稼働情報等の情報を含む収集車両情報を収集することが可能である。
【0051】
車載器11は、車両ないし機械10の種類に関わらず、共通のものを使用することができる。タンクの容量、燃料計の表示(アナログ、デジタル等)等は車両ないし機械10の仕様によって異なる。このように仕様が異なる場合であっても、例えば、車載器11が車載LANを介さないで直接接続である場合には、車載器11に複数の入力端子及びAD変換機等を設けておけば、汎用性が高く、共通のものを使用することができ、また、後述のようにサーバ20における学習により、例えば機械学習により、燃料の残量を適切に予測することが可能である。また、燃料の残量のデータは、車載器11により自動的に収集できるため、車両ないし機械10のそれぞれの燃料計の表示を管理者が目視で確認する必要がなく、省力化が図れる。
【0052】
サーバ20には、入力手段21が設けられており、入力手段21は、無線通信ネットワーク16を介して、1台以上の車両ないし機械10に設けられた車載器11からの車両情報を受信することができる。サーバ20は例えばクラウドサーバにより実現することができる。無線通信ネットワーク16としては任意のものでよく、例えば2G、3G、4G、5G、Wi−Fi(登録商標)、WiMAX(登録商標)、無線LAN、ビーコン、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、V2X、その他の専用回線等が挙げられる。入力手段21が受信した車両情報は、サーバ20において、燃料残量の監視、燃料残量が所定量以下になる時期の予測、学習による燃料残量の分析、燃料給油時期及び給油量を含む給油計画の演算、給油スケジュールの演算、燃費計算、車両ないし機械10の稼働スケジュールの演算、燃料盗難などの異常の検出等に用いられる。
【0053】
入力手段21が受信した車両情報は、分析手段22に入力される。分析手段22では後述のように学習手段23によって、車両情報等から学習により燃料残量を分析する。車両情報には車両ないし機械10の稼働情報、例えば、アワメータの情報やIGNからの情報が含まれており、また、記憶手段24には車両ないし機械10の稼働スケジュールが記憶されており、これらの情報は分析手段22での燃料残量の分析に利用される。分析手段22では、時間に対する燃料の増減のデータ(上限値、下限値、燃料補給を報知する値等)を把握し、燃料上限値、燃料下限値、学習による燃料残量の分析、燃料残量の監視、燃料残量が所定量以下になる時期の予測、燃費計算、燃料盗難などの異常の検出等を行う。記憶手段24には、各車両ないし機械10の仕様に関する情報記憶されており、分析手段22の燃料残量の分析において、燃料タンクの容量を含む仕様に関する情報を用いることにより、燃料残量の割合(パーセント)だけでなく、具体的な容量(リットル)を把握することができる。
【0054】
分析手段22の燃料残量の分析結果は給油計画演算手段25での給油計画演算に利用される。給油計画演算手段25は、車両ないし機械10のぞれぞれの給油の優先順位や給油量、総給油量等を把握し、記憶手段24に記憶された車両ないし機械10の稼働スケジュールも参酌し、車両ないし機械10のそれぞれの給油量及び給油スケジュールを含む給油計画を演算する。燃料残量が所定量以下になる時期の予測の結果、燃料盗難などの異常の検出等は、例えば管理用端末29及びユーザ端末28に報知される。給油計画演算手段25で計算された給油計画は出力手段26を介して、給油手段27へ出力される。給油手段27はガソリンスタンド、燃料販売業者等であり、出力手段26から出力された給油計画給油計画に基づいて、車両ないし機械10の作業場所に給油車を手配し、車両ないし機械10のそれぞれに所定量の燃料を所定のスケジュール(燃料給油計画)に従って補給する。
【0055】
車両ないし機械10に給油車による燃料の補給がなされると、その給油量のデータは車載器11により検出され、サーバ20の分析手段22に送信されるため、分析手段22は、各車両ないし機械10の給油量を把握できる。エコ燃料に対する減税申請のためには、車両ないし機械10のそれぞれに、どれだけの給油を行ったかを記録しなければならないが、これらのデータは分析手段22において把握されているので、減税申請のための管理者の作業負担も大幅に効率化される。
【0056】
ユーザ端末28では、サーバ20において演算された燃料残量の監視、燃料残量が所定量以下になる時期の予測、学習による燃料残量の分析、燃料給油時期及び給油量を含む給油計画の演算、給油スケジュールの演算、燃費計算、車両ないし機械10の稼働スケジュールの演算等による情報を受信することができる。ユーザ端末28としては、表示装置を有するものが望ましく、例えばパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話、その他の専用端末等が挙げられる。例えば、ユーザ端末には、選択した車両ないし機械10の燃料残量を例えばデジタル表示により、例えば10段階表示により、車両ないし機械10の燃料計の仕様に依存しない、分かり易く、統一した表示が実現でき、併せて、燃料が所定量以下になる時期や、燃料盗難などの異常等が報知される。サーバ20とユーザ端末28との間の通信には、前述の無線通信ネットワーク16と同様な通信手段を利用可能である。
【0057】
管理用端末29は、全ての車両ないし機械10の燃料残量を監視したり、サーバ20に対して各種演算のための設定(車両ないし機械10の稼働スケジュールの設定、分析手段22や給油計画演算手段25の設定等)を行ったり、演算結果の表示や確認を行ったりするものであり、表示装置を有するものが望ましく、例えばPC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話等が利用できる。例えば、管理者は、管理用端末29により記憶手段24に記憶されている稼働スケジュールや給油計画演算手段25による給油計画を承認することができる。また、管理者は、管理用端末29により、全ての車両ないし機械10の燃料残量を監視したり、サーバ20に対して各種演算のための設定を行ったり、分析手段22や給油計画演算手段25における演算結果に対する確認を行ったり、あるいは、これらの演算の一部を行ったりすることができる。例えば、最終的な給油計画は管理用端末29による許可を得た後に有効として、出力手段26から給油手段27に送信されるようにすることができる。管理用端末29においては、サーバ20における演算に関する詳細なデータを監視することが可能である。また、管理用端末29において、分析手段22や給油計画演算手段25における演算の一部を行うようにすれば、管理者の感覚を反映した給油計画を策定することができるが、反面、管理者の負担が増すことになる。このため、管理用端末29において分析手段22や給油計画演算手段25における演算の一部を行うようにする場合、あるいは、管理用端末29においてサーバ20における演算に関する詳細なデータを監視する場合には、管理者の負担を考慮して、その演算の内容や監視内容を決定することが望ましい。
【0058】
[燃料残量センサ12について]
図2には、燃料残量センサ12の一例の概念図を示す。燃料残量センサ12は、液面検出回路30及びフロート31からなる。車両ないし機械10には、燃料タンクの残量に応じて可動なフロート31が設けられている。フロート31の動きに連動して、摺動片32が抵抗器33に対して摺動移動する。すなわち、フロート31が燃料タンクの液面の高さに応じて昇降すると、抵抗器33と摺動片32との接点V3は、抵抗器の右端から左端の間を移動する。例えば、燃料が多くフロートが高い位置にある時には、摺動片32は抵抗器33の右側に位置し、燃料が少なくフロートが低い位置にある時には、摺動片32は抵抗器33の左側に位置する。抵抗器33の右端は端子V1を介して電源電圧(直流のプラス電圧)に接続されており、抵抗器33の左端は端子V2を介してアースされている。接点V3は検出回路出力端子V4に接続されており、検出回路出力端子V4は燃車両ないし機械10に設けられた燃料メータ13に端子V5にて接続されている。
【0059】
そして、検出回路出力端子V4から燃料メータ13の端子V5までの間の配線に対して、車載器11が接続されている。このため、車載器11により検出される電圧は、電源電圧とアース電位との間で可変であり、燃料が多くフロートが高い位置にある時には、接点V3は抵抗器33の右側に位置し、高い電圧が車載器11により検知され、燃料が少なくフロートが低い位置にある時には、接点V3は抵抗器33の左側に位置し、低い電圧が車載器11により検知される。
【0060】
車両ないし機械10の仕様に応じて、液面検出回路30及び燃料メータの仕様も異なるため、車両ないし機械10の仕様に応じて、車載器11で検出される電圧値ないし電流値は異なる。車載器11は複数の入力端子を備えており、A/Dコンバータを内蔵しており、仕様が異なる場合でも、幅広い範囲の電圧値ないし電流値を検出することができるように構成されている。また、液面検出回路30がデジタル値を出力する仕様である場合には、車載器11に設けられたデジタル入力端子によりデジタル値を検出することが可能である。車両ないし機械10の仕様によって、車載器11が収集するデータの仕様が異なる場合であっても、後述の分析手段22により、各車両ないし機械10の燃料残量を分析することができる。
【0061】
[学習手段23について]
図3には、学習手段23の説明図である。なお、
図3は一例にすぎず、このグラフは各車両ないし機械10の仕様によって異なる。車載器11で収集された車両情報は入力手段21を介して、分析手段22に送信される。分析手段22では学習手段23を用いて各車両ないし機械10の燃料残量を分析する。
図3の縦軸は燃料メータ入力信号で、
図2の検出回路出力端子V4の値に対応し、(F)は燃料満タンを、(E)が燃料ゼロを、(E1)が燃料補給報知残量を示す。
図3の横軸は時間であり、T1,T2,T3,T4は、燃料補給時間を示す。なお、ここでは、T1,T2,T3,T4がほぼ一定間隔である例を示すが、実際の現場では燃料補給間隔は一定とは限らない。
【0062】
原点では、燃料が(F)満タンであるが、作業時間に応じて、燃料は減っていき、時刻T1において、満タン近くまで燃料補給されている。時刻0からT1までの間で横軸と平行となっている期間は燃料が減っていない時間であり、車両ないし機械10が作業を行っていない時間を意味する。
図3では省略されているが、学習手段23においては、稼働情報を含む車両情報が参酌されているため、アワメータやIGNからの情報により、車両が可能状態である時間帯を正確に把握することができる。したがって、グラフの傾きから対応する車両ないし機械10の燃費(単位稼働時間当たりの燃料消費量を意味する。)が計算できる。例えば建機は油圧可動式のものが多く、油圧ポンプの稼働状況は、公道を走行する車両のエンジンの場合と比較すると、負荷変動は比較的小さく、燃費の分析結果は線形に近くなる傾向がある。学習手段23における分析においてはこの線形の特徴を利用して近似的に燃費計算を行うことが可能である。
【0063】
なお、より厳密に燃費計算を行うためには車両情報及び記憶手段24に記憶されている稼働スケジュールから、作業内容に応じた分析を行うことも可能である。例えば、負荷が大きな作業を行う期間は燃費が大きく(すなわち、燃料を消費が多く)、負荷が小さな作業を行う期間は燃費が小さい(すなわち、燃料消費が少ない)。燃費が異なる場合には、
図3におけるグラフの傾きが異なる。なお、
図3ではグラフの傾きはほぼ一様である場合、つまり作業負荷がほぼ一定である場合を例示している。
【0064】
時刻T1〜T2の期間でも作業時間に応じで燃料が減っており、時刻T2では燃料残量は燃料補給報知残量(E1)を下回っている。時刻T2〜T3の期間では、時刻T2からしばらくの間は燃料が減っておらず、作業が行われていなかったことが分る。また、時刻T3では満タン(F)まで燃料補給されている。時刻T3〜T4の間では、作業時間に応じで燃料が減っており、時刻T4において燃料補給されている。このような経過を分析することにより、車載器11で収集された
図2の検出回路出力端子V4の値から、燃料満タン(F)、燃料ゼロ(E)、燃料補給報知残量(E1)等を学習により、例えば機械学習により分析することが可能である。
【0065】
学習手段23における分析では、車両ないし機械10の仕様を問わず、如何なる仕様にも対応することが可能である。しかも、車両情報を参酌することにより、より正確な燃費演算を行うことも可能である。また、この分析では、車両ないし機械10の実際の燃料メータ13の値を確認する必要がないため、管理者の負担を大幅に軽減できる。また、記憶手段24には、各車両ないし機械10の仕様に関する情報記憶されており、学習手段23の燃料残量の分析において、燃料タンクの容量を含む仕様に関する情報を用いることにより、燃料残量の割合(パーセント)だけでなく、具体的な容量(リットル)を把握することができる。
【0066】
[燃料残量予測(分析手段22)について]
図4には、分析手段22の説明図を示す。分析手段22では、学習手段23での分析結果を利用して、燃料残量を予測することが可能である。
図4の縦軸は燃料残量であり、Fは燃料満タン、Eは燃料ゼロ、E1は燃料補給報知残量である。
図4の横軸は時間であり、t0〜t8は所定の時間を示す。横軸の下方の稼働計画については、対象となる車両ないし機械10が稼働されている時間が斜線で示されている。この稼働計画は記憶手段24に対応するものであるが、車載器11で収集された例えばアワメータやIGN等の情報を含む稼働情報により修正されたデータを用いることができ、この修正された後のデータを用いる方が、燃料残量予測の精度が向上する。
【0067】
実線のグラフ(時刻t0〜t4まで)が実測値で、破線のグラフ(時刻t4以降)は分析手段22による予測値である。時刻t0〜t1では、燃料が満タン(F)で、対象となる車両ないし機械10は稼働していない。時刻t1〜t2では、対象となる車両ないし機械10が稼働中であるため、時間の経過とともに燃料残量は低下していく。
図4では、燃料残量の特性は、直線状で表されているが、これは、前述のとおり例えば油圧可動式の建機等においては、負荷変動は比較的小さく、燃費の分析結果は線形に近くなる傾向があるためである。ただし、時刻t0〜t4までが実測値においては、例えば作業内容に応じて燃費が変動することもあるため、燃料残量が必ずしも直線状の変化になるとは限らない。
【0068】
時刻t2〜t3では、対象となる車両ないし機械10は稼働していないため、燃料残量に変化がない。時刻t3〜t5では、対象となる車両ないし機械10は稼働しているため、燃料残量は低下していく。ここで時刻t3〜t4は実測値であるが、時刻t4以降は予測値である。この予測値は、予測される燃費から計算されるもので、
図4においては負荷が一定であると想定され、線形の特性で燃料残量の予測値が計算されている。時刻t5〜t6では、稼働スケジュール上は、対象となる車両ないし機械10は稼働していないため、燃料残量は一定であると予測される。時刻t6〜t8では、稼働スケジュール上は、対象となる車両ないし機械10は稼働しているため、燃料残量の予測値は減少していくものとして予測され、
図4の場合においては、線形の特性で燃料残量の予測値が計算されている。時刻t7においては、燃料補給報知残量E1となるため、事前に燃料補給報知残量E1となる時刻が把握でき、早めに燃料補給の必要性を報知することが可能である。
【0069】
図4の例では、車両ないし機械10の負荷が一定であると想定され、線形の特性で燃料残量の予測値が計算されているが、本実施例はこれに限定されるものではなく、例えば稼働スケジュールにおいて作業内容が特定されている場合には、作業内容に応じた負荷を反映して、燃費が変化することを想定し、予定されている作業内容に応じた燃費に応じた燃料残量予測を行うことが可能である。
図4の稼働計画は、稼働中、稼働停止中の2値(斜線有の時間帯と斜線なしの時間帯の2つ)であるが、燃費変化を考慮する場合には、稼働計画は燃費変化に対応したグラフ(縦軸が燃費、横軸が時間のグラフ)として表現される。
図4から予測されたは、給油計画演算手段25において、燃料計画の演算に用いられる。
【0070】
[給油計画演算手段25について]
表1には、給油計画演算手段25の演算の一例が示されている。表1では、「車両番号」は、車両ないし機械10がA〜Fまでの6台の場合を示す。「残量予測」は所定の燃料補給時期における前述の分析手段22による燃料残量予測値であり、表1では説明のために「十分余裕あり」、「余裕あり」、「少ない」、「きわめて少ない」の4段階とした。ただし、実際の燃料予測は、もっと細かい段階(例えば10段階表示)、あるいは、燃料残量(リットル表示、または、パーセント表示)で表すことができ、この場合にはよりきめ細かい燃料補給計画の演算が可能となる。
【表1】
【0071】
「給油時の稼働状況」は、所定の燃料補給時期における記憶手段24に記憶された稼働スケジュールであり、表1では「稼働中」と「休止中」の2値で表現されている。稼働スケジュールにおいて、「稼働中」として作業内容に応じた負荷の程度が設定され、また、「稼働中」及び「休止中」の時間帯の情報も設定されることが可能であり、この場合、「給油時の稼働状況」がより詳細に設定されるため、よりきめ細かい燃料補給計画の演算が可能となる。
【0072】
「給油順序」は「残量予測」及び「給油時の稼働状況」に応じて演算された給油順序である。「給油時刻」は、給油計画演算手段25において演算された給油時刻である。また、「給油量」は、所定の燃料補給時期における給油計画演算手段25による燃料残量予測値から演算されたものである。「合計T」は、各車両ないし機械10の給油量を合計した値である。
【0073】
表1において、給油順序は、残量予測が少ないものが、給油の優先順位が高く、かつ、給油時の稼働状況が休止中の方が、給油の優先順位が高くなるように演算される。すなわち、残量予測については、「きわめて少ない」に対応するBが給油の優先順位が最も高く、次に優先順位が高いのは、「少ない」に対応するCとEであり、その次に優先順位が高いのは、「余裕がある」に対応するDとFであり、優先順位が最も低いのが「十分余裕あり」に対応するAである。ここで、残量予測においては、CとEの優先順位は同じだが、給油時の稼働状況で見ると休止中であるEの方が、稼働中であるCよりも優先順位が高く設定される。また、残量予測においては、DとFの優先順位は同じだが、給油時の稼働状況で見ると休止中であるDの方が、稼働中であるFよりも優先順位が高く設定される。この結果、表1では、給油順序は、B,E,C,D,F,Aの順番となる。
【0074】
実際には、残量予測において、もっと細かい段階(例えば10段階表示)、あるいは、燃料残量(リットル表示、または、パーセント表示)が用いられた場合、また、給油時の稼働状況において、「稼働中」として作業内容に応じた負荷の程度が設定され、また、「稼働中」及び「休止中」の時間帯の情報も設定されることが可能である場合には、よりきめ細かい燃料補給計画の演算が可能となり、車両ないし機械10の台数が多い場合にも、適切な燃料補給計画が可能となる。
【0075】
給油量は、車両ないし機械10毎に、分析手段22において算出された燃料残量予測値に基づいて演算される。給油手段27における給油車の燃料積載量には制限があるため、1回の給油では全ての車両ないし機械10を満タンにするには十分でない場合がある。この場合には、合計Tが給油車における燃料積載量の上限と等しいか、あるいは、上限よりも小さい値となるように給油量が設定される。
合計T≦(給油車における燃料積載量の上限)
すわなち、各車両ないし機械10の給油量を満タンとするために必要な給油量よりも減量する必要がある。この減量のための演算は、合計Tに対して減量が必要な燃料の総量、次の給油時期までの各車両ないし機械10の稼働状況(記憶手段24に記憶された稼働スケジュール)、各車両ないし機械10の給油時の残量予測(分析手段により演算され燃料残量予測値)等に応じて、給油計画演算手段25又は分析手段22において実行される。
【0076】
例えば、次の給油時期までに予定される稼働時間に応じて、各車両ないし機械10に必要とされる燃料の量を演算し、必要とされる給油量を求める。次の給油時期までに予定される稼働時間に応じた、各車両ないし機械10に必要とされる燃料の量は、分析手段22によって、演算することができる。
図3の例で説明すると、時刻T2における給油では、次の給油時期T3までに長い休止時間が予測されるため、給油量が満タンよりも少ない量に設定されている。これに対し、時刻T3における給油では、次の給油時期T4までに長い稼働時間が予測されるため、満タンまで給油するように設定されている。また、各車両ないし機械10の給油時の残量予測によって、より燃料残量が少ないと予測された車両ないし機械10に対して優先的に給油した方が、全体としての給油作業の効率がよいため、給油量の演算には給油時の残量予測も考慮することが望ましい。
【0077】
給油計画演算手段25で演算された給油計画に基づいて、給油手段27は合計Tに対応するか、それ以上の量の燃料を積載した給油車を、車両ないし機械10が作業している現場に向けて手配し、演算された給油スケジュールに基づいて、給油順序に従って、各車両ないし機械10に給油を行う。給油手段においては、給油車の運行はGPS,Geofence等を用いて管理することが可能であり、現場においても給油車の到着時刻を把握することができるので、給油のための車両ないし機械10の待機時間を短縮することが可能である。給油時刻は、記憶手段24に記憶された稼働スケジュールにおける給油時期、各車両ないし機械10の給油順序及び給油量等から演算される。
【0078】
また、給油計画演算手段25で演算された給油計画に基づいて、記憶手段24に記憶された稼働スケジュールにおける給油時期を修正することが可能である。給油時期は、現場での作業の進捗状況、給油手段による条件等により、記憶手段24に記憶された稼働スケジュールにおける給油時期として設定されているが、この給油時期は実際の作業の進捗状況、給油車の運行状況等に応じて変更されることがある。この場合に、当初の計画された給油時期と、給油計画との間でずれが生じ、給油のために車両ないし機械10の待機時間が延長される恐れがある。そこで、実際の作業の進捗状況、給油計画演算手段に基づく給油計画に基づいて、記憶手段に記憶されている稼働スケジュールを調整することにより、給油計画と整合の取れた作業計画のもと、効率的な給油作業を実現することができる。例えば、ある車両ないし機械10に対して燃料補給報知が発報された場合には、給油スケジュールを前倒しにして、あるいは、給油手段27において臨時の給油車を手配して、適切な時期に給油車による燃料補給を行えるため、燃料切れによる特定の車両ないし機械10の作業休止を防止し、また、これにより全体の作業スケジュールの遅延を防止し、作業スケジュールどおりに効率的な作業を行うことができる。
【0079】
給油手段27は給油車を用いて各車両ないし機械10に対して、給油計画に基づいて所定の順序及び所定量の給油を行う。給油量は給油車側のメータにより把握することができるが、これに替えて、あるいは、これに加えて、車載器11から収集された燃料残量センサの情報を用いて、サーバ20において各車両ないし機械10に給油された給油量を把握することもできる。サーバ20において把握された給油量は、ユーザ端末28を用いて表示することが可能であり、給油手段27における給油車による給油の際にこの情報を参酌することも可能である。また、実施形態2で説明するようにサーバにより、各車両ないし機械10の給油量を把握して、エコ燃料による減税のための申請書類の作成に用いることもできる。
【0080】
給油計画演算手段25における演算においても、学習により、例えば機械学習により、適切な給油計画を策定することが可能である。車両ないし機械10が作業している現場では給油開始の当初は管理者が手動により給油計画を変更することもあるが、給油計画演算手段25における学習が進めば、適切な給油計画が自動で演算できるようになる。工事現場などでは2〜3年等の工期が予定されることもあり、給油計画演算手段25における学習による給油計画の演算の効果は大きい。
【0081】
[ユーザ端末28について]
ユーザ端末28では、分析手段22で監視される各車両ないし機械10の中から、選択した車両ないし機械10の燃料残量を表示することが可能である。この時に表示態様は、実際の車両ないし機械10に設けられた燃料メータの表示態様とは無関係に、全ての車両ないし機械10に対して統一した表示態様を採用することができる。このため、管理者は各車両ないし機械10の燃料残量を把握しやすい。ユーザ端末28による燃料残量の表示態様としては、数段階〜20段階程度のデジタル表示、例えば
図1に示されている10段階のデジタル表示とすることができる。なお、ユーザ端末28による燃料残量の表示態様をアナログ表示、例えば指針型メータの表示とすることも可能である。
【0082】
また、ユーザ端末28においては、分析手段22により演算された燃料残量予測結果を表示することができるため、燃料補給報知時期等を把握することが可能である。また、車両ないし機械10の中で燃料残量が少なくなったものがあれば、対象となる車両ないし機械10を特定した上で、燃料補給報知がユーザ端末28に発報される。また、ユーザ端末28においては、給油計画演算手段25による給油計画の表示も可能である。さらに、ユーザ端末28においては、サーバで管理されている任意の情報を表示するようにしてもよく、例えば記憶手段に記憶されている稼働スケジュールを表示させることも可能である。
【0083】
[管理用端末29について]
管理用端末29は、全ての車両ないし機械10の燃料残量を監視したり、サーバ20に対して各種演算のための設定(車両ないし機械10の稼働スケジュールの設定、分析手段22や給油計画演算手段25の設定等)を行ったり、演算結果の表示を行ったりする。管理用端末29では、全ての車両ないし機械10の燃料残量を監視するために、各車両ないし機械10の燃料残量の表示態様が統一されていると、管理者は各車両ないし機械10の燃料残量を把握しやすい。管理用端末29では、記憶手段24に記憶されている稼働スケジュールを管理することができる。稼働スケジュールは車両ないし機械10の作業現場における作業計画に基づいて決定されるが、
(1)実際の作業の進捗に応じた修正
(2)給油計画演算手段25で演算された給油計画に基づく修正、及び、
(3)給油手段27の給油車の運行に基づく修正
等が必要となる場合がある。このため、管理者が管理用端末29を用いて稼働スケジュールを管理できるようにしている。稼働スケジュールの修正は自動的に行うことができるが、管理者の承認を得てから管理スケジュールに修正を加えるようにすることもできる。また、管理者が管理用端末29を用いて稼働スケジュールに修正を加えることも可能である。また、給油計画演算手段25による給油計画は、管理者による許可を得た後に、最終的に有効にされるようにすることができる。
【0084】
なお、本実施形態の遠隔燃料監視方法は、サーバにおいて実行される遠隔燃料監視プログラムにより実現可能であり、また、この遠隔燃料監視プログラムは、任意の記憶媒体に記憶させることができる。
【0085】
[実施形態2]
実施形態2は、実施形態1の燃料遠隔制御システムを利用して、給油量を把握し、エコ燃料による減税のための申請書類の作成に用いる方法である。
図1〜4について、実施形態1と同様の構成には同一の符号を用い、その説明は省略する。実施形態1で説明したとおり、サーバ20において、給油手段27の給油車による各車両ないし機械10への給油量を把握することができる。つまり、サーバ20では、分析手段22によって、いつ、どの車両ないし機械10に、どれだけの量の燃料を補充したかを正確に把握することができる。
【0086】
エコ燃料による減税を受けるためには、車両ないし機械10ごとに給油情報を全て報告する必要があるが、従来は車両ないし機械10ごとに給油情報を把握することが困難であった。本実施形態では、サーバ20により車両ないし機械10ごとの給油情報を正確に把握しているため、この給油情報から減税のための報告書を容易に作成できるため、管理者の作業負担を軽減し、かつ、適切なエコ燃料減税申請を行うことができる。
【0087】
[実施形態3]
実施形態3は、実施形態1又は2の燃料遠隔制御システムを利用して、車両ないし機械10からの燃料の盗難を監視する方法である。
図1〜4について、実施形態1又は2と同様の構成には同一の符号を用い、その説明は省略する。実施形態1又は2で説明したとおり、車載器によって検出された車両情報、例えば各車両ないし機械10の燃料残量の情報、及び、アワメータやIGNの情報は、サーバ20において監視することができる。すなわち、分析手段22においては、車両ないし機械10の稼働状況に応じた燃料残量の変化を監視している。もしも車両ないし機械10から燃料を抜き取る盗難が発生した場合には、当該車両ないし機械10が稼働していないにも関わらず、燃料残量が減少することになる。したがって、分析手段22において、各車両ないし機械10の稼働状況に応じた燃料残量の変化を監視することによって、車両ないし機械10からの燃料の盗難を検出することが可能となる。
【0088】
車両ないし機械10からの燃料の盗難を検出された場合には、盗難の発生を管理用端末29及びユーザ端末に対して報知する。
この場合の報知の内容には、
a)盗難が発生したことに加え、
b)被害にあった車両ないし機械10の特定、
c)盗難が発生した時刻、
d)抜き取られた燃料の量、及び、
e)当該車両ないし機械10のその後の作業への影響
などの情報が含まれる。
【0089】
また、上記e)に関し、盗難により燃料が抜き取られた車両ないし機械10については、給油計画演算手段25によって優先的に早めの給油となるような給油計画が演算されるため、その後の稼働スケジュールが調整され、当該車両ないし機械10の休止時間が発生しないように、あるいは、休止時間を短縮できるように、早めの給油を実施できる。また、盗難の発生が迅速に報知され、その被害を正確に把握できるため、盗難被害を最小化でき、犯人の逮捕にもつながり、さらに、盗難監視機能が備えられていることの開示により、盗難を予防する効果もある。
【0090】
以上の実施形態では、分析手段22での燃料残量の分析、及び、給油計画演算手段における給油計画の演算に、例えば機械学習を用いることを説明したが、これらの実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば人工知能を用いた分析や演算を用いることも可能である。
車両ないし機械の燃料の残量を遠隔監視し、状況に応じて各車両ないし機械に対して適切な給油計画を策定する。本願の1つの実施形態に係る遠隔燃料監視システムは、車載器と、前記車載器から受信された車両情報に基づき前記車両ないし機械の燃料残量を監視すると共に、前記車両ないし機械への燃料の給油時期及び給油量を含む給油計画を演算し、給油手段に対して前記車両ないし機械に対する給油計画に基づく給油指令を出力するサーバとからなり、前記サーバは、入力手段と、記憶手段と、前記車両情報及び前記記憶手段に記憶された情報に基づき前記車両ないし機械の燃料残量に関する情報を分析する分析手段と、前記分析手段による分析された燃料残量に関する情報により前記車両ないし機械に対する給油計画を演算する給油計画演算手段と、前記給油手段に対して前記車両ないし機械に対する前記給油計画を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。