特許第6561435号(P6561435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6561435
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】撮影装置、画像生成方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20190808BHJP
   G03B 15/00 20060101ALI20190808BHJP
   G03B 17/00 20060101ALI20190808BHJP
   G03B 17/18 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   H04N5/232 933
   H04N5/232 290
   G03B15/00 H
   G03B17/00 Q
   G03B17/18 Z
【請求項の数】12
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-134846(P2014-134846)
(22)【出願日】2014年6月30日
(65)【公開番号】特開2016-12890(P2016-12890A)
(43)【公開日】2016年1月21日
【審査請求日】2017年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 淳一
(72)【発明者】
【氏名】星野 博之
(72)【発明者】
【氏名】西坂 信義
【審査官】 吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−151693(JP,A)
【文献】 特開2014−081649(JP,A)
【文献】 特開平02−069725(JP,A)
【文献】 特開2012−253448(JP,A)
【文献】 特開2013−162247(JP,A)
【文献】 特開2012−004763(JP,A)
【文献】 特開2006−067464(JP,A)
【文献】 特開2014−048382(JP,A)
【文献】 特開2001−238115(JP,A)
【文献】 特開2003−143458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
G03B 15/00
G03B 17/00
G03B 17/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像画像を取得する撮像手段と、
逐次取得される前記撮像画像をライブビュー画像として表示する表示手段と、
被写体である人物の顔画像に、当該顔画像をより美しく見せるためにメイクアップ処理を施すための複数のパラメータの種類として肌のなめらかさ及び肌の色を特定する特定手段と、
この特定手段により特定された複数のパラメータの種類毎の設定状態を、前記顔画像を含むライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら、当該複数のパラメータの種類毎の値を設定可能にするための設定操作手段と、
この設定操作手段により設定された前記複数のパラメータのうちの前記肌のなめらかさの設定値による撮影状態を前記撮像画像に反映させて撮影画像を生成し当該生成された撮影画像を基に、前記複数のパラメータのうちの前記肌の色の値を、前記設定操作手段により設定された前記肌の色の設定値を含む複数の値の各々に変化させて、複数の撮影画像を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
前記設定操作手段は、前記特定手段により特定された複数のパラメータの種類毎の値を設定するために最適化された設定画面であることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記生成手段が生成する、前記設定操作手段により設定される複数のパラメータの種類毎の設定値による撮影状態を反映させた撮影画像をライブビュー画像として表示する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮影装置。
【請求項4】
撮影の実行が指示された際に、前記生成手段が生成する前記複数の撮影画像を記憶する記憶手段を、更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮影装置。
【請求項5】
前記生成手段は、前記肌の色の値を、前記設定操作手段による前記肌の色の設定値を基準として値を変化させて前記複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮影装置。
【請求項6】
前記生成手段は、前記肌の色の値を、前記設定操作手段による前記肌の色の設定値を基準として値を変化させる際に、値の変化可能な範囲内における前記肌の色の設定値の位置に応じて、変化の幅または変化の数を自動的に変化させる
ことを特徴とする請求項5に記載の撮影装置。
【請求項7】
前記設定された肌の色の値を反映させた撮影画像を生成するための処理時間は、前記設定された肌のなめらかさの値を反映させた撮影画像を生成するための処理時間よりも短い、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮影装置。
【請求項8】
前記肌の色は、当該肌の色の値の撮影状態を反映させるための画像処理が複数からなり、
前記生成手段は、前記設定操作手段による前記肌の色の設定値に応じて、画像処理を複数のうちから切り替えて撮影状態を反映させて、前記複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする請求項乃至7のいずれか1項に記載の撮影装置。
【請求項9】
前記生成手段は、前記肌の色の値の撮影状態を反映させるための画像処理が複数からなる場合であって、前記設定操作手段による前記肌の色の設定値を基準として変化する前記肌の色に応じた画像処理が複数にまたがる場合は、画像処理を切り替えながら、撮影状態を反させて、前記複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする請求項に記載の撮影装置。
【請求項10】
前記設定操作手段による設定値を基準として、値を変化させた複数の撮影画像を生成するパラメータの種類を更に変更可能とし、
前記生成手段は、撮影の実行が指示された際に、前記設定操作手段による変更された設定値を基準として、値を変化させた複数の撮影画像を更に生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮影装置。
【請求項11】
撮像画像を取得する撮像手段と、逐次取得される撮像画像をライブビュー画像として表示する表示手段と、を備える撮影装置で実行される画像生成方法であって、
被写体である人物の顔画像に、当該顔画像をより美しく見せるためにメイクアップ処理を施すための複数のパラメータの種類として肌のなめらかさ及び肌の色を特定する特定処理と、
この特定処理において特定された複数のパラメータの種類毎の設定状態を、前記顔画像を含むライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら、当該複数のパラメータの種類毎の値を設定可能にするための設定操作手段により設定された前記複数のパラメータのうちの前記肌のなめらかさの設定値による撮影状態を前記撮像画像に反映させて撮影画像を生成し、当該生成された撮影画像を基に、前記複数のパラメータのうちの前記肌の色の値を、前記設定操作手段により設定された前記肌の色の設定値を含む複数の値の各々に変化させて、複数の撮影画像を生成する生成処理と、
を含むことを特徴とする画像生成方法。
【請求項12】
撮像画像を取得する撮像手段と、逐次取得される撮像画像をライブビュー画像として表示する表示手段と、を備える撮影装置を制御するコンピュータに、
被写体である人物の顔画像に、当該顔画像をより美しく見せるためにメイクアップ処理を施すための複数のパラメータの種類として肌のなめらかさ及び肌の色を特定する特定機能と、
この特定機能により特定された複数のパラメータの種類毎の設定状態を、前記顔画像を含むライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら、当該複数のパラメータの種類毎の値を設定可能にするための設定操作機能と、
この設定操作機能により設定された前記複数のパラメータのうちの前記肌のなめらかさの設定値による撮影状態を前記撮像画像に反映させて撮影画像を生成し、当該生成された撮影画像を基に、前記複数のパラメータのうちの前記肌の色の値を、前記設定操作機能により設定された前記肌の色の設定値を含む複数の値の各々に変化させて、複数の撮影画像を生成する生成機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影装置、画像生成方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、撮影パラメータの値を変更しながら複数回の撮影を連続して行い、所望する撮影画像を取得するブラケット撮影が広く使用されている。撮影環境によって適切な変更する撮影パラメータの値は異なるものであり、撮影の都度複数の撮影パラメータの値を設定することは面倒である。このため、特許文献1のように、タッチパネルを使用し、中心となる基準値を容易に設定できるようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−48382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、1の撮影パラメータの値の設定にとどまっている。一方、人物の顔の撮影時に肌の色や滑らかさ、或いは目の開き具合等を補正するメイクアップ画像処理をかける技術も広く使用されている。補正をかける適切な強度は、撮影対象とする人物の顔や撮影環境に応じて異なるものであり、更に、撮影者の好みによっても異なるものである。また、メイクアップ画像処理の複数の補正をかける技術も開示されているが、それぞれの補正毎に補正をかける強度を設定するには手間がかかるという問題もある。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザの所望する画像を容易に取得できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の撮影装置は、
撮像画像を取得する撮像手段と、
逐次取得される前記撮像画像をライブビュー画像として表示する表示手段と、
被写体である人物の顔画像に、当該顔画像をより美しく見せるためにメイクアップ処理を施すための複数のパラメータの種類として肌のなめらかさ及び肌の色を特定する特定手段と、
この特定手段により特定された複数のパラメータの種類毎の設定状態を、前記顔画像を含むライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら、当該複数のパラメータの種類毎の値を設定可能にするための設定操作手段と、
この設定操作手段により設定された前記複数のパラメータのうちの前記肌のなめらかさの設定値による撮影状態を前記撮像画像に反映させて撮影画像を生成し当該生成された撮影画像を基に、前記複数のパラメータのうちの前記肌の色の値を、前記設定操作手段により設定された前記肌の色の設定値を含む複数の値の各々に変化させて、複数の撮影画像を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの所望する画像を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る撮影装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態におけるパラメータの設定レベルを説明するための模式図である。
図3】本実施形態における肌の色のパラメータ値の設定を示す模式図である。
図4】本実施形態におけるパラメータの設定画面の表示例を示す模式図である。
図5】本実施形態におけるパラメータの設定画面の表示例を示す模式図である。
図6】メイクアップ設定処理を経たライブビュー画像の表示画面の表示例を示した模式図である。
図7図1の撮影装置の機能的構成のうち、撮影処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
図8図7の機能的構成を有する図1の撮影装置が実行する撮影処理の流れを説明するフローチャートである。
図9】撮影処理にうち、メイクアップ設定処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る撮影装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
撮影装置1は、例えばデジタルカメラとして構成される。
【0011】
撮影装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、撮像部16と、入力部17と、出力部18と、記憶部19と、通信部20と、ドライブ21と、を備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラム、又は、記憶部19からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0013】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0014】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、撮像部16、入力部17、出力部18、記憶部19、通信部20及びドライブ21が接続されている。
【0015】
撮像部16は、図示はしないが、光学レンズ部と、イメージセンサと、を備えている。
【0016】
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0017】
イメージセンサは、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部16の出力信号として出力される。
このような撮像部16の出力信号を、以下、「撮像画像のデータ」という。撮像画像のデータは、CPU11等に適宜供給される。また、撮影装置1では、撮像部16から順次出力される撮像画像をライブビュー画像として取得し、後述の入力部17によるユーザの撮影指示操作により撮像部16から出力される撮像画像を撮影画像として取得する。
【0018】
入力部17は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部18は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部19は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
通信部20は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0019】
ドライブ21には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ21によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部19にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部19に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部19と同様に記憶することができる。
【0020】
このように構成される撮影装置1は、取得したライブビュー画像や撮影画像等の画像に対して画像処理を施して、被写体である人の顔をより美しく見せてメイクアップの効果を付加した画像(以下、「メイクアップの処理を施した画像」ともいう。)を生成する機能を有する。
【0021】
ここで、本実施形態におけるメイクアップの処理を施した画像の生成手法について説明する。
メイクアップの処理を施した画像(以下、「処理画像」という。)は、取得した画像の顔部分に対して、肌の状態を変化させるパラメータを変化させる画像処理を施すことにより生成される。
【0022】
本実施形態において処理画像は、例えば、「目の開き具合」、「充血除去」、「歯の美白」、「肌の色」、「肌のなめらかさ」等のメイクアップの複数のパラメータのうち、視覚的な変化量がより大きい「肌の色」や「肌のなめらかさ」のパラメータについて画像処理を行うことで生成する。
【0023】
複数のパラメータのうち、「肌の色」のパラメータは、人の顔の肌の色を変更するパラメータであり、褐色と、ナチュラルと、美白との間で肌の色をユーザが任意に変更可能に構成される。
また、複数のパラメータのうち、「肌のなめらかさ」のパラメータは、人の顔の肌のなめらかさを変更するパラメータであり、肌のなめらかさの度合いをユーザが任意に変更可能に構成される。
【0024】
図2は、本実施形態におけるパラメータの設定レベルを説明するための模式図である。
本実施形態においては、図2に示すように、「パラメータ:肌の色」では、[レベル1]乃至[レベル6]までを、褐色の度合いが最も強い[褐色+6]乃至褐色の度合いが最も弱い[褐色+1]とし、[レベル7]を、画像処理を施さないナチュラルである[0(切)]とし、[レベル8]乃至[レベル13]までを、美白の度合いが最も弱い[美白+1]乃至美白の度合いが最も強い[美白+6]としている。即ち、メイクアップの1パラメータである「肌の色」の設定段階は、従来、2段階(ナチュラルと美白)であったものを7段階、(ナチュラル+美白方向6段階)と細かく設定可能とした。
【0025】
また、「パラメータ:肌のなめらかさ」では、[レベル1]を、画像処理を施さない[0(切)]とし、[レベル2]乃至[レベル13]を、肌のなめらかさの程度[+1(弱)]乃至[+12]としている。なお、[レベル7]においては、標準的な肌のなめらかさとなる[+6(標準)]としている。
【0026】
また、本実施形態においては、「パラメータ:肌のなめらかさ」のパラメータ値を13のレベルの中で任意に設定した値で固定し、「パラメータ:肌の色」のパラメータを可変にして、2種類のパラメータの組み合わせで複数枚の異なる画像処理を施した画像を生成する。具体的には、「パラメータ:肌の色」において、設定した設定値と、設定値を基準にして変更した値(以下、「ブラケット値」という。)とで、各々固定した「パラメータ:肌のなめらかさ」と組み合わせた画像処理を施して、複数枚の処理画像を生成する。
したがって、撮影装置1では、複数の異なるパラメータの値を変えて、複数の処理画像を生成するために、簡易的な2軸ブラケットが行えることになる。
【0027】
本実施形態においては、基本的に、設定値を基準に変更したブラケット値は、設定値から±2レベル(段階)変更した値を用いる。ブラケット値は、基本的に、設定値から±2段階変更した値であるため、設定値が上下限値から2段階以内に設定された場合、即ち、上下限値に設定された場合や上下限値から1段階手前に設定された場合には、変更した値とするか、上下限値と設定値との間の1段階に変更した値とするように構成する。即ち、基準値である設定値の設定時に設定可能範囲の端部で+2/−2が確保できない場合は、ブラケット値は、+1/−1に変化量を縮める、或いは、省くため枚数が減ることになる。
【0028】
図3は、本実施形態における肌の色のパラメータ値の設定を示す模式図である。
本実施形態においては、図3に示すように、肌の色の設定値に応じて、画像処理を変えた最大3枚の処理画像を生成する。2枚目に設定される値が肌の色の設定値となり、前後2枚(1枚目と3枚目)の画像がブラケット値となる。
【0029】
具体的には、[肌の色の設定値:0(切)]の場合には、1枚目に設定される値は、設定値の−2段階となるため[+2(褐色)]となり、2枚目に設定される値は、設定値の[0(切)]となり、3枚目に設定される値は、設定値の+2段階となるため[+2(美白)]となる。
【0030】
また、肌の色の下限値である[肌の色の設定値:+6(褐色)]の場合には、1枚目に設定される値は、設定値の−2段階となり下限値を超えるため[−(作成しない)]となり、2枚目に設定される値は、設定値の[+6(褐色)]となり、3枚目に設定される値は、設定値の+2段階となるため[+4(褐色)]となる。
また、下限値から−1段階低い[肌の色の設定値:+5(褐色)]の場合には、1枚目に設定される値は、設定値の−2段階となり下限値を超えるが、設定値より下限値の方が低い値となるため下限値の[+6(褐色)]となる。
【0031】
また、肌の色の上限値である[肌の色の設定値:+6(美白)]の場合には、1枚目に設定される値は、設定値の−2段階となり[+4(美白)]となり、2枚目に設定される値は、設定値の[+6(美白)]となり、3枚目に設定される値は、設定値の+2段階となり下限値を超えるため[−(作成しない)]となる。
また、上限値から−1段階低い[肌の色の設定値:+5(美白)]の場合には、3枚目に設定される値は、設定値の+2段階となり上限値を超えるが、設定値より上限値の方が高い値となるため上限値の[+6(美白)]となる。
【0032】
なお、本実施形態においては、「肌のなめらかさ」の画像処理よりも、「肌の色」の画像処理の方の処理が軽いため、「肌の色」についてのパラメータ値を複数変更したブラケットを行うように構成する。
【0033】
このように構成される撮影装置1では、メイクアップの他のパラメータである「肌のなめらかさ」は、「肌の色」とは各々独立の設定画面で設定する必要があったものを1の画面で両方を設定可能な設定画面を提供する。
【0034】
図4は、本実施形態におけるパラメータの設定画面の表示例を示す模式図である。
本実施形態におけるパラメータの設定画面では、図4に示すように、ライブビュー画像を表示する領域R1と共に、メイクアップに適切であると特定されたパラメータの設定されたパラメータ値を表すスライドバーSB1,SB2を重畳表示しており、画面の下部には、選択されたパラメータの名称と、パラメータ値が表示される領域R2が設けられる。
【0035】
「肌の色」と「肌のなめらかさ」をメイクアップのパラメータとしている本例では、上段に「肌の色」のパラメータ値を表すスライドバーSB1、下段に「肌のなめらかさ」のパラメータ値を表すスライドバーSB2が表示されている。
パラメータ値の変更可能なスライドバーは、強調表示(図中、スライドバーの太線表示が強調表示)され、ユーザによる入力部17への操作により、変更可能なスライドバーを切り替え可能にする。
【0036】
また、スライドバーには、パラメータの効果を視覚的に表現した指標と、パラメータの上限値と下限値が表示される。具体的には、「肌の色」のスライドバーSB1には、美白を表す指標IC1、褐色を表す指標IC2が表示され、「肌のなめらかさ」のスライドバーSB2には、肌のなめらかさを示す指標IC3と、肌のなめらかさの画像処理を施さない旨の表示である「OFF」の文字が表示される。
このため撮影装置1では、複数のパラメータに対して別途異なる設定画面を設けることなく、1の画面で設定可能であり、特定された複数のパラメータを設定するために最適化された設定画面を提供することができる。
【0037】
また、撮影装置1では、「肌の色」のように、美白の効果を付す画像処理(以下、「美白処理」という。)や褐色の効果を付す画像処理(以下、「褐色処理」という。)の異なる画像処理を行う場合でも、1つの操作で設定可能な操作画面を提供する。具体的には、パラメータに対して、1つのスライドバーを設けて、スライドバーの中で連続して設定可能としている。このため、撮影装置1では、美白処理と褐色処理は内部的には異なる画像処理を行うものでも、連続する1のスライドバーを操作することで使い分けを意識することなく設定可能となる。
【0038】
図5は、本実施形態におけるパラメータの設定画面の表示例を示す模式図である。
図5の例では、複数の画像処理からなる「肌の色」のパラメータ値の変更を示している。「肌の色」のパラメータ値は、褐色、美白の異なる画像処理の要素で構成されるが、それぞれを同一線上に扱う同軸のスライドバーSB1として構成される。即ち、「肌の色」のパラメータにおいては、従来、美白方向のみであったものを、褐色方向も1つのスライドバーの中で連続して設定と可能とし、合わせて13段階(褐色方向6段階+ナチュラル+美白方向6段階)とした。
具体的には、左端の1目盛り目が褐色の最大値(+6)であり、6目盛り目で褐色の最小値となり、7目盛り目(0)がナチュラルとなり、8目盛り目が美白の最小値となり、右端の13目盛り目(+6)が美白の最大値となる。
【0039】
このように構成されるスライドバーSB1上でバーBR1の位置をスライドして変更することにより、パラメータ値を変更する。「肌の色」のパラメータでは、異なる画像処理を横断的に設定することになるが、異なる画像処理であってもバーBR1の位置を変更することで設定を行う。具体的には、図5(a)の例では、+6段階の褐色処理の位置にあるのに対して、バーBR1の位置を図5(c)の位置に変更すると異なる画像処理である+6段階の美白処理の位置に変更することができる。ユーザは、バーBR1の位置を変更するだけで、画像処理の別を指定等する操作を特段行う必要なく設定を可能にする。
【0040】
また、「肌の色」のパラメータ値は、上述したようにユーザにより設定される設定値と、設定値を基準にして設定されるブラケット値から構成されるが、本例では、設定値とブラケット値の表示を、設定値が黒塗りのバーBR1で表示し、ブラケット値は白抜きのバーBR2,BR3と異なる配色で表示している。このため、ユーザは、生成される処理画像のパラメータ値を全体的に把握することができると共に、設定値やブラケット値の別を把握することができる。このため、異なる画像処理にまたがるブラケットの設定が、連続する1のスライドバーでユーザが使い分けを意識することなく可能となる。
【0041】
具体的には、図5(b)の例では、バーBR1が[肌の色の設定値:0(切)]の場合であるため、ブラケット値を表すバーBR2,BR3は、それぞれ設定値の−2段階となるため[+2(褐色)]と、設定値の+2段階となるため[+2(美白)]となる。
即ち、図5(b)の例のような場合には、基準値である設定値の設定時に設定可能範囲の端部で+2/−2として表示される。
【0042】
これに対して、肌の色の下限値[肌の色の設定値:+6(褐色)]の図5(a)の例では、ブラケット値を表すバーBR2は、設定値の−2段階となり下限値を超えており作成されないため、表示されず、バーBR3は、設定値の+2段階となるため[+4(褐色)]となる。また、肌の色の上限値[肌の色の設定値:+6(美白)]の図5(c)の例では、ブラケット値を表すバーBR2は、設定値の+2段階となり上限値を超えており作成されないため表示されず、バーBR3は、設定値の−2段階となり[+4(美白)]となる。即ち、図5(a)及び図5(c)の例の場合には、基準値である設定値の設定時に設定可能範囲の端部でブラケット値の設定ができないバーBR2、BR3は表示しない。
【0043】
また、肌の色の下限値の1段階上[肌の色の設定値:+5(褐色)]の図5(d)の例では、ブラケット値を表すバーBR2は、設定値の−1段階となるため[+6(褐色)]となり、バーBR3は、設定値の+2段階となるため[+3(褐色)]となる。また、肌の色の上限値の1段階下[肌の色の設定値:+5(美白)]の図5(e)の例では、ブラケット値を表すバーBR2は、設定値の−2段階となるため[+3(美白)]となり、バーBR3は、設定値の+1段階となるため[+6(美白)]となる。即ち、図5(d)及び図5(e)の例の場合には、基準値の設定時に設定可能範囲の端部で+2/−2が確保できないが、+1/−1の段階が存在する場合には変化量を縮める。
【0044】
また、本実施形態では、設定値に対応して、ライブビュー画像から処理画像を生成して、リアルタイムに設定画面に表示させる。このため、ユーザは、画面での肌の仕上がりを確認しながら、その後の撮影処理等を行うことができる。
【0045】
また、撮影装置1では、上述した画面表示に加えて以下のような表示も行う。
メイクアップ設定処理を経たライブビュー画像の表示画面の表示例について説明する。
図6は、メイクアップ設定処理を経たライブビュー画像の表示画面の表示例を示した模式図である。
図6の例に示すようにメイクアップ設定処理を経たライブビュー画像の表示画面では、ライブビュー画像に重畳してメイクアップ設定がされた旨を示す指標IC4と、処理画像が3枚生成される旨を示す指標IC5が表示される。
これにより、ユーザは、表示画面を確認すれば、メイクアップ設定がされていることと、撮影した場合に、何枚の処理画像が生成されることを把握することができる。
【0046】
このように構成される撮影装置1では、画面上でライブビュー画像を表示しながら、撮影対象に対応した複数のパラメータの設定を1の画面で可能とするUI(User Interface)を提供することができる。
【0047】
図7は、このような撮影装置1の機能的構成のうち、撮影処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
「撮影処理」とは、特定したパラメータでのパラメータ値(設定値及びブラケット値)を設定し、設定したパラメータ値に基づいて画像処理を施した処理画像を生成して取得し、ライブビュー画像を表示したり、撮影画像を記憶したりするまでの一連の処理である。
また、「メイクアップ設定処理」とは、画像処理の行程で施すことが適切であるパラメータを特定して、特定したパラメータのパラメータ値を設定する処理である。「メイクアップ設定処理」では、パラメータ値の設定に際して、選択したパラメータ値で画像処理を施したライブビュー画像を表示する。
【0048】
メイクアップ設定処理を含む撮影処理を実行する場合には、図7に示すように、CPU11において、撮像制御部51と、操作検出部52と、モード設定部53と、画像取得部54と、画像処理部55と、表示制御部56と、記憶制御部57と、パラメータ設定部58と、を備える。
【0049】
記憶部19の一領域には、パラメータ情報記憶部71と、画像記憶部72と、が設けられる。
【0050】
パラメータ情報記憶部71には、メイクアップの画像処理を施すためのパラメータに関する情報が記憶されている。具体的には、パラメータ情報記憶部71には、図2及び3に示すような構成のテーブルがパラメータ値の参照用に記憶されており、現在の設定値についても合わせて記憶されている。
【0051】
画像記憶部72には、撮像部16から出力される撮像画像を取得した撮影画像やその撮影画像に画像処理を施した撮影画像が記憶される。
【0052】
撮像制御部51は、ユーザからの入力部17を介した撮影開始指示に基づいて、撮像処理を実行させたり、ライブビュー画像の表示を開始したりするように撮像部16を制御する。
【0053】
操作検出部52は、ユーザによる入力部17への操作を検出する。具体的には、操作検出部52は、モード設定を行う操作、メイクアップ設定処理を開始させる操作、撮影指示操作、メイクアップ設定処理における設定値の変更操作、処理の終了操作等の各種操作を検出する。
【0054】
モード設定部53は、操作検出部52により検出された入力部17へのモード設定を行う操作に基づいて、例えば、通常・夜景・風景・花等の撮影の状態に適した撮影設定を行う撮影のモードを設定する。本実施形態のメイクアップの画像処理を行う「メイクアップモード」も撮影のモードの1として設定される。モード設定部53によりモード設定されない場合には、例えば、通常撮影モード等の初期設定のモードや前回設定したモードとなる。
【0055】
画像取得部54は、撮像部16から出力された撮像画像を取得する。
【0056】
画像処理部55は、画像取得部54によって取得された撮像画像に対して、設定されたパラメータでの画像処理を施して処理画像(画像処理が施された撮影画像)を生成する。
【0057】
画像処理部55は、「肌の色」をパラメータにして画像処理を施す場合には、肌の色に対して、肌の色に適した褐色の度合いを変化させる画像処理である褐色処理を施し、肌の色に適した白の度合いを変化させる画像処理である美白処理を施す。なお、褐色処理及び美白処理は、各々周知の画像処理技術を用いることで実現可能であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
また、画像処理部55は、「肌のなめらかさ」をパラメータにして画像処理を施す場合には、肌の領域に対して、なめらかさの程度を変更する画像処理を施す。なお、肌領域のなめらかさを変更する画像処理は、周知の画像処理技術を用いることで実現可能であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0058】
また、画像処理部55は、パラメータが「肌の色」と「肌のなめらかさ」である場合には、「肌のなめらかさ」による画像処理を行ってから、「肌の色」についての画像処理を行う。即ち、撮像画像に対して設定されている「肌のなめらかさ」による画像処理を行った処理画像を基に、設定されている「肌の色」のブラケットを行い、複数の処理画像を生成する。これにより、撮影装置1では、簡易的な2軸ブラケットが行えることになる。
【0059】
具体的には、画像処理部55は、まず、「肌のなめらかさ」のパラメータの任意に設定されている設定値で画像処理を施して処理画像を生成する。
そして、画像処理部55は、「肌のなめらかさ」のパラメータで画像処理した処理画像に対して、図3のテーブルに従って、順次「肌の色」の画像処理を施して、3枚の処理画像を生成する。即ち、画像処理部55は、「肌のなめらかさ」のパラメータで画像処理した処理画像に対して、「肌の色」において設定値よりもレベルの低い側のブラケット値で画像処理を施して、1枚目の処理画像を生成する。そして、画像処理部55は、「肌のなめらかさ」のパラメータで画像処理した処理画像に対して、「肌の色」の設定値で画像処理を施して、2枚目の処理画像を生成する。最後に、画像処理部55は、「肌のなめらかさ」のパラメータで画像処理した処理画像に対して、「肌の色」において設定値よりもレベルの高い側のブラケット値で画像処理を施して、3枚目の処理画像を生成する。
【0060】
本実施形態においては、画像処理部55は、「肌のなめらかさ」のパラメータ値である設定値と、「肌の色」のパラメータ値である設定値及びその設定値から所定値増減したブラケット値とで画像処理を施す。結果として、最大3枚の処理画像が生成されることとなる。
【0061】
表示制御部56は、画像等を表示出力するように出力部18を制御する。
具体的には、表示制御部56は、ライブビュー画像を表示出力したり、メイクアップの設定がある場合には、設定されたパラメータ値で画像処理を施したライブビュー画像を表示出力したり、パラメータの設定画面をライブビュー画像と共に表示出力したりするように出力部18を制御する。
【0062】
記憶制御部57は、撮像部16から出力される撮像画像を取得した撮影画像を画像記憶部72に記憶させる。メイクアップの設定がある場合には、画像処理部55が、設定されたパラメータ値で画像処理を施した撮影画像を画像記憶部72に記憶させる。
【0063】
パラメータ設定部58は、画像処理部55が、画像処理において施すパラメータの種類を特定する。本実施形態においては、パラメータ設定部58は、パラメータとして、例えば、「目の開き具合」、「充血除去」、「歯の美白」等のメイクアップの複数のパラメータのうち、視覚的な変化量がより大きい「肌の色」や「肌のなめらかさ」のパラメータの2種類のパラメータを特定する。
また、パラメータ設定部58は、特定したパラメータおけるパラメータ値を設定する。本実施形態においては、パラメータ設定部58は、「肌の色」のパラメータに対しては、設定値と、ブラケット値を設定し、「肌のなめらかさ」のパラメータに対しては設定値のみを設定する。
具体的には、パラメータ設定部58は、メイクアップ設定処理において、メイクアップ設定処理の終了操作があった場合の時点の値をパラメータ値として設定する。
【0064】
図8は、図7の機能的構成を有する図1の撮影装置1が実行する撮影処理の流れを説明するフローチャートである。
撮影処理は、ユーザによる入力部17への開始の操作により開始される。
【0065】
ステップS11において、撮像制御部51は、ライブビュー画像の表示を開始するように撮像部16を制御する。
【0066】
ステップS12において、操作検出部52は、ユーザにより入力部17に対してモード設定操作があったか否かを判定する。
メイクアップモードでなく、メイクアップモードに設定する必要であるためモード設定操作があった場合には、ステップS12においてYESと判定されて、処理はステップS13に進む。
既にメイクアップモードであり、モードの設定する必要がないためモード設定操作がない場合には、ステップS12においてNOと判定されて、処理はステップS14に進む。
【0067】
ステップS13において、モード設定部53は、ユーザによる入力部17の操作に応じてメイクアップモードを設定する。
【0068】
ステップS14において、操作検出部52は、ユーザにより入力部17に対してメイクアップ設定処理操作があったか否かを判定する。
メイクアップ設定処理操作があった場合には、ステップS14においてYESと判定されて、処理はステップS15に進む。
メイクアップ設定処理操作がない場合には、ステップS14においてNOと判定されて、処理はステップS16に進む。
【0069】
ステップS15において、画像取得部54と、画像処理部55と、表示制御部56と、パラメータ設定部58は、メイクアップ設定処理を実行する。メイクアップ設定処理の詳細な流れについては、後述する。
メイクアップ設定処理が実行された結果、画像処理に用いるパラメータ(本実施形態においては、「肌の色」と、「肌のなめらかさ」のパラメータ)と、パラメータのパラメータ値(本実施形態においては、「肌の色」のパラメータについては設定値とブラケット値のパラメータ値と、「肌のなめらかさ」のパラメータについては設定値のパラメータ値)が設定される。
【0070】
ステップS16において、操作検出部52は、撮影指示操作があったか否かを判定する。
撮影指示操作があった場合には、ステップS16においてYESと判定されて、処理はステップS21に進む。ステップS21以降の処理は、後述する。
撮影指示操作があった場合には、ステップS16においてNOと判定されて、処理はステップS17に進む。
【0071】
ステップS17において、画像取得部54は、撮像部16から出力される撮像画像をライブビュー画像として取得する。
【0072】
ステップS18において、パラメータ設定部58は、メイクアップ設定があったか否かを判定する。即ち、パラメータ設定部58は、ステップS15において、メイクアップ設定処理により、画像処理に用いるパラメータと、パラメータのパラメータ値が設定されたか否かを判定する。
メイクアップ設定があった場合には、ステップS18においてYESと判定されて、処理はステップS19に進む。
メイクアップ設定がない場合には、ステップS18においてNOと判定されて、処理はステップS20に進む。
【0073】
ステップS19において、画像処理部55は、画像取得部54により取得したライブビュー画像に対して、画像処理を施して処理画像を生成する。詳細には、画像処理部55は、取得したライブビュー画像に対して、設定されたパラメータ値で画像処理を施す。画像処理部55は、メイクアップ設定処理で設定したパラメータが「肌の色」と、「肌のなめらかさ」である場合には、「肌のなめらかさ」のパラメータ値である設定値で画像処理を施した処理画像を生成し、処理画像に対して、さらに「肌の色」のパラメータ値である設定値で画像処理を施して処理画像を生成する。
【0074】
ステップS20において、表示制御部56は、ライブビュー画像を表示出力するように出力部18を制御する。その結果、出力部18には、ステップS17で取得したライブビュー画像又は、ステップS19でメイクアップ設定がされている場合には、図6に示すような表示画面が表示され、メイクアップの処理を施したライブビュー画像(詳細には、取得したライブビュー画像に対して、設定したパラメータ値で画像処理を施して生成した処理画像)が表示される。
その後、処理はステップS25に進む。ステップS25の処理については後述する。
【0075】
ステップS21において、画像取得部54は、ユーザによる入力部17への撮影指示操作が行われ、撮像制御部51により撮像処理を行うように撮像部16が制御された結果、撮像部16から出力される撮像画像を撮影画像として取得する。
【0076】
ステップS22において、パラメータ設定部58は、メイクアップ設定があったか否かを判定する。即ち、パラメータ設定部58は、ステップS15において、メイクアップ設定処理により、画像処理に用いるパラメータと、パラメータのパラメータ値が設定されたか否かを判定する。
メイクアップ設定があった場合には、ステップS22においてYESと判定されて、処理はステップS23に進む。
メイクアップ設定がない場合には、ステップS22においてNOと判定されて、処理はステップS24に進む。
【0077】
ステップS23において、画像処理部55は、画像取得部54により取得した撮影画像に対して、画像処理を施して処理画像を生成する。詳細には、画像処理部55は、取得した撮影画像に対して、設定されたパラメータ値で画像処理を施す。画像処理部55は、メイクアップ設定処理で設定したパラメータが「肌の色」と、「肌のなめらかさ」である場合には、「肌のなめらかさ」のパラメータ値である設定値で画像処理を施した処理画像を生成し、さらに処理画像に対して、「肌の色」のパラメータ値である設定値とブラケット値で画像処理を施して処理画像を生成する。
具体的には、画像処理部55は、図3のテーブルに従って、まず、「肌のなめらかさ」のパラメータ値である設定値で画像処理を施した処理画像に対して、「肌の色」においてパラメータ値として設定値よりもレベルの低い側のブラケット値で画像処理を施して、1枚目の処理画像を生成する。次に、「肌のなめらかさ」の設定値で画像処理を施した処理画像に対して、「肌の色」の設定値で画像処理を施して、2枚目の処理画像を生成する。最後に、「肌のなめらかさ」の設定値で画像処理を施した処理画像に対して、「肌の色」において設定値よりもレベルの高い側のブラケット値で画像処理を施して、3枚目の処理画像を生成する。
【0078】
ステップS24において、記憶制御部57は、画像記憶部72に撮影画像を記憶させる。詳細には、記憶制御部57は、メイクアップ設定がされている場合には、設定されたパラメータ値で画像処理を施した撮影画像(詳細には、撮影画像に対して、設定されたパラメータ値で画像処理を施して生成した処理画像)を記憶させるように画像記憶部72を制御する。
【0079】
ステップS25において、操作検出部52は、ユーザにより入力部17に対して、終了操作があったか否かを判定する。
終了操作がない場合には、ステップS25においてNOと判定されて、処理はステップS12に戻る。
終了操作があった場合には、ステップS25においてYESと判定されて、撮影処理は終了する。
【0080】
図9は、撮影処理にうち、メイクアップ設定処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0081】
ステップS41において、パラメータ設定部58は、複数のパラメータのうち、メイクアップに用いるパラメータを特定する。本実施形態においては、パラメータ設定部58は、複数のパラメータのうち、メイクアップに適した「肌の色」と、「肌のなめらかさ」の2種類のパラメータを特定する。
【0082】
ステップS42において、画像取得部54は、撮像部16から出力されるライブビュー画像を取得する。
【0083】
ステップS43において、操作検出部52は、ユーザによる入力部17への設定値の変更操作があったか否かを判定する。具体的には、ユーザによる入力部17への設定値の変更操作として、図6に示すような各パラメータのスライドバーにおける設定値を表すバーBR1の位置を変更するような操作が行われたか否かを判定する。
設定値の変更操作があった場合には、ステップS43においてYESと判定されて、処理はステップS44に進む。
設定値の変更操作がない場合には、ステップS43においてNOと判定されて、処理はステップS45に進む。
【0084】
ステップS44において、画像処理部55は、画像取得部54により取得したライブビュー画像に対して、画像処理を施して処理画像を生成する。詳細には、画像処理部55は、ライブビュー画像に対して、設定されたパラメータ値で画像処理を施す。画像処理部55は、メイクアップ設定処理で設定したパラメータが「肌の色」と、「肌のなめらかさ」である場合には、「肌のなめらかさ」のパラメータ値である設定値で画像処理を施した処理画像を生成し、処理画像に対して、さらに「肌の色」のパラメータ値である設定値で画像処理を施して処理画像を生成する。
【0085】
ステップS45において、表示制御部56は、ライブビュー画像と現在のパラメータ値を表示出力するように出力部18を制御する。その結果、出力部18には、図6に示すような表示画面が表示され、メイクアップの処理を施したライブビュー画像(詳細には、ライブビュー画像に対して、ステップS42で取得されたライブビュー画像或いはステップS44で設定したパラメータ値で画像処理を施して生成した処理画像)が表示される。
【0086】
ステップS46において、操作検出部52は、ユーザにより入力部17に対して、終了操作があったか否かを判定する。
終了操作がない場合には、ステップS46においてNOと判定されて、処理はステップS42に戻る。
終了操作があった場合には、ステップS46においてYESと判定されて、メイクアップ設定処理は終了する。
【0087】
したがって、撮影装置1においては、画面上でライブビュー画像を表示しながら、撮影対象に対応した複数のパラメータの設定を、それら複数のパラメータに最適化された1の画面で可能とするUI(User Interface)を提供することができる。
【0088】
以上のように構成される撮影装置1は、撮像部16と、出力部18と、パラメータ設定部58と、入力部17と、画像処理部55と、を備える。
撮像部16は、撮像画像を取得する。
出力部18は、逐次取得される撮像画像をライブビュー画像として表示する。
パラメータ設定部58は、撮影対象に特有の撮影状態を変化させるための複数のパラメータを特定する。
入力部17は、この特定された複数のパラメータの設定状態をライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら各々のパラメータを設定可能にする。
画像処理部55は、この入力部17により設定された複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映した撮影画像を生成する。
これにより、撮影装置1においては、撮影対象に適した複数のパラメータをライブビュー画像と合わせて同時に確認しながらまとめて設定し、反映した撮影画像を生成できるので、手間をかけることなく、効果的で、かつ使用者が所望する画像を容易に得ることができる。
【0089】
入力部17は、パラメータ設定部58により特定された複数のパラメータを設定するために最適化された設定画面(本実施形態においては、例えば、図4、5に示すような設定画面)である。
これにより、撮影装置1においては、ユーザが容易に複数のパラメータを設定をすることができる。
【0090】
出力部18は、画像処理部55が生成する、入力部17により設定される複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映させた画像をライブビュー画像として表示する。
これにより、撮影装置1においては、より効果的で、かつ使用者が所望する画像をリアルタイムに表示出力することができる。
【0091】
撮影装置1は、撮影の実行が指示された際に、画像処理部55が生成する、入力部17により設定された複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映した撮影画像を記憶する画像記憶部72を、更に備える。
これにより、撮影装置1においては、より効果的で、かつ使用者が所望する画像を記憶することができる。
【0092】
パラメータ設定部58は、撮影対象に特有の撮影状態を変化させるための複数のパラメータのうち、そのパラメータの設定を優先して反映するパラメータを更に特定する。
画像処理部55は、撮影の実行が指示された際に、特定されたパラメータを変化させた複数の撮影画像を生成する。
これにより、撮影装置1においては、より効果的で、かつ使用者が所望する画像を生成することができる。
【0093】
画像処理部55は、優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータを入力部17による設定値を基準として、値を変化させて複数の撮影画像を生成する。
これにより、撮影装置1においては、より効果的な画像を生成することができる。
【0094】
画像処理部55は、優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータを、入力部17による設定値を基準として値を変化させる際に、パラメータの変化可能な範囲内における設定値の位置に応じて、変化の幅または変化の数を自動的に変化させる。
これにより、撮影装置1においては、ユーザが設定を意識することなく、設定値の設定のみで複数の画像を容易に生成することができる。
【0095】
画像処理部55は、優先して反映するパラメータとして特定されていないパラメータによる撮影状態を反映して生成された撮影画像を基に、優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータによる撮影状態を反映して、複数の撮影画像を生成する。
これにより、撮影装置1においては、優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータによる撮影状態を反映するため、より使用者が所望する画像を生成することができる。
【0096】
画像処理部55は、優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータと優先して反映するパラメータとして特定されていないパラメータによる撮影状態を合わせて反映して、複数の撮影画像を生成する。
これにより、撮影装置1においては、優先して反映するパラメータと、優先して反映しないパラメータの撮影状態を合わせて反映するため、より効果的で、かつ使用者が所望する画像を生成することができる。
【0097】
パラメータ設定部58は、そのパラメータの設定を反映した撮影画像を生成するための処理時間がより短いパラメータを特定する。
これにより、撮影装置1においては、処理負担を少なく画像の生成をすることができる。
【0098】
パラメータ設定部58は、そのパラメータの設定を反映することで視覚的な変化量がより大きいパラメータを特定する。
これにより、撮影装置1においては、視覚的な変化量がより大きいパラメータをブラケットの対象とするため、より効果的な画像を生成することができる。
【0099】
また、撮影装置1では、複数のパラメータのうちの少なくとも一は、そのパラメータの撮影状態を反映させるための画像処理が複数からなる。
画像処理部55は、入力部17による設定値に応じて、画像処理を複数のうちから切り替えて撮影状態を反映して、複数の撮影画像を生成する。
これにより、撮影装置1においては、ユーザは画像処理の別を意識することなく容易に画像を生成することができる。
【0100】
画像処理部55は、特定されたパラメータの撮影状態を反映させるための画像処理が複数からなる場合であって、入力部17による設定値を基準として変化するパラメータに応じた画像処理が複数にまたがる場合は、画像処理を切り替えながら、撮影状態を反映して、複数の撮影画像を生成する。
これにより、撮影装置1においては、ユーザは画像処理の別を意識することなく容易に画像を生成することができる。
【0101】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0102】
上述の実施形態では、メイクアップ機能について言及したが、これに限られず、複数のパラメータの設定をライブビュー画面上で撮影対象に対応した1の画面で可能とするようなものであれば、よい。
【0103】
また、上述の実施形態では、1枚の撮像画像に対して複数回の画像処理をかけて複数枚の撮影画像を生成しているが、パラメータの値の組み合わせを撮影毎に変更して複数回の撮影を行い複数枚の撮影画像を生成する、通常のブラケット撮影であってもよい。
【0104】
また、上述の実施形態では、処理時間の短い「肌の色」をブラケットの対象としているが、視覚的な変化量(効果)が大きいパラメータがより適切であるとして、ブラケットの対象としてもよい。
ここで、メイクアップの他のパラメータの例としては、「目の開き具合」、「充血除去」、「歯の美白」等が挙げられる。
また、他の撮影対象の例として、「花」で「彩度」や「背景ぼかし」、「紅葉」で「コントラスト」や「赤の強調」等が挙げられる。
【0105】
また、上述の実施形態では、設定可能なパラメータの種類は2であるが、3以上でもよく、その場合、スライドバーも相当する数となるように構成する。
【0106】
また、上述の実施形態では、例えば、図6に示すように、撮影処理前のライブビュー画像の表示状態において、メイクアップ設定がされている場合には、メイクアップ設定を行っている旨の指標を重畳表示するように構成する。本実施形態においては、3枚の画像を処理画像として生成するため、指標では3枚の画像を模している。
例えば、生成される処理画像の枚数を5枚、7枚等にして構成することもでき、その場合、指標も枚数に相当する表示となるように構成することができる。
【0107】
また、上述の実施形態では、ブラケット値は、設定値を基準としてプラスマイナス方向に各々所定量変化させた値としたが、これに限られず、基準は中心でなくてもよく、全てのパラメータ値をユーザが任意に設定できるように構成してもよい。
【0108】
また、上述の実施形態では、ブラケットを行うパラメータは「肌の色」の1であるが、「肌の色」と「肌のなめらかさ」の両方でもよく、その場合、指標も相当する表示となる。更に、種類が3以上の場合もその組み合わせは任意に設定することができる。
【0109】
また、上述の実施形態では、ブラケットの対象となるパラメータの入れ替えを可能とするように構成することができる。
具体的には、撮影装置1においては、入力部17による設定値を基準として、値を変化させた複数の撮影画像を生成するパラメータを更に変更可能とする。
画像処理部55は、撮影の実行が指示された際に、入力部17による変更されたパラメータの設定値を基準として、値を変化させた複数の撮影画像を更に生成する。
【0110】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される撮影装置1は、デジタルカメラを例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、撮影処理機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0111】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮影装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図7の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0112】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記憶媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0113】
このようなプログラムを含む記憶媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図1のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記憶媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記憶媒体は、例えば、プログラムが記憶されている図1のROM12や、図1の記憶部19に含まれるハードディスク等で構成される。
【0114】
なお、本明細書において、記憶媒体に記憶されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0115】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0116】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
撮像画像を取得する撮像手段と、
逐次取得される前記撮像画像をライブビュー画像として表示する表示手段と、
撮影対象に特有の撮影状態を変化させるための複数のパラメータを特定する特定手段と、
この特定手段により特定された複数のパラメータの設定状態をライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら各々のパラメータを設定可能にする設定操作手段と、
この設定操作手段により設定された複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映した撮影画像を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする撮影装置。
[付記2]
前記設定操作手段は、前記特定手段により特定された複数のパラメータを設定するために最適化された設定画面であることを特徴とする付記1に記載の撮影装置。
[付記3]
前記表示手段は、前記生成手段が生成する、前記設定操作手段により設定される複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映させた撮影画像をライブビュー画像として表示する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の撮影装置。
[付記4]
撮影の実行が指示された際に、前記生成手段が生成する、前記設定操作手段により設定された複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映した撮影画像を記憶する記憶手段を、更に備える、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載の撮影装置。
[付記5]
前記特定手段は、前記撮影対象に特有の撮影状態を変化させるための複数のパラメータのうち、パラメータの設定を優先して反映するパラメータを更に特定し、
前記生成手段は、撮影の実行が指示された際に、前記特定されたパラメータを変化させた複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の撮影装置。
[付記6]
前記生成手段は、前記優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータを、前記設定操作手段による設定値を基準として値を変化させて複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする付記5に記載の撮影装置。
[付記7]
前記生成手段は、前記優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータを、前記設定操作手段による設定値を基準として値を変化させる際に、パラメータの変化可能な範囲内における設定値の位置に応じて、変化の幅または変化の数を自動的に変化させる、
ことを特徴とする付記6に記載の撮影装置。
[付記8]
前記生成手段は、前記優先して反映するパラメータとして特定されていないパラメータによる撮影状態を反映して生成された撮影画像を基に、前記優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータによる撮影状態を反映して、複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする付記5乃至7のいずれか1つに記載の撮影装置。
[付記9]
前記生成手段は、前記優先して反映するパラメータとして特定されたパラメータと前記優先して反映するパラメータとして特定されていないパラメータによる撮影状態を合わせて反映して、複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする付記5に記載の撮影装置。
[付記10]
前記特定手段は、そのパラメータの設定を反映した撮影画像を生成するための処理時間がより短いパラメータを特定する、
ことを特徴とする付記1乃至9のいずれか1つに記載の撮影装置。
[付記11]
前記特定手段は、そのパラメータの設定を反映することで視覚的な変化量がより大きいパラメータを特定する、
ことを特徴とする付記1乃至10のいずれか1つに記載の撮影装置。
[付記12]
複数のパラメータのうちの少なくとも一は、そのパラメータの撮影状態を反映させるための画像処理が複数からなり、
前記生成手段は、前記設定操作手段による設定値に応じて、画像処理を複数のうちから切り替えて撮影状態を反映して、複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする付記1乃至11のいずれか1つに記載の撮影装置。
[付記13]
前記生成手段は、前記特定手段により特定されたパラメータの撮影状態を反映させるための画像処理が複数からなる場合であって、前記設定操作手段による設定値を基準として変化するパラメータに応じた画像処理が複数にまたがる場合は、画像処理を切り替えながら、撮影状態を反映して、複数の撮影画像を生成する、
ことを特徴とする付記12に記載の撮影装置。
[付記14]
前記設定操作手段による設定値を基準として、値を変化させた複数の撮影画像を生成するパラメータを更に変更可能とし、
前記生成手段は、撮影の実行が指示された際に、前記設定操作手段による変更されたパラメータの設定値を基準として、値を変化させた複数の撮影画像を更に生成する、
ことを特徴とする付記1乃至13のいずれか1つに記載の撮影装置。
[付記15]
撮像画像を取得する撮像手段と、逐次取得される撮像画像をライブビュー画像として表示する表示手段と、を備える撮影装置で実行される画像生成方法であって、
撮影対象に特有の撮影状態を変化させるための複数のパラメータを特定する特定ステップと、
この特定ステップにより特定された複数のパラメータの設定状態をライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら各々のパラメータを設定可能にする設定操作ステップと、
この設定操作ステップにより設定された複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映した撮影画像を生成する生成ステップと、
を含むことを特徴とする画像生成方法。
[付記16]
撮像画像を取得する撮像手段と、逐次取得される撮像画像をライブビュー画像として表示する表示手段と、を備える撮影装置を制御するコンピュータに、
撮影対象に特有の撮影状態を変化させるための複数のパラメータを特定する特定機能と、
この特定機能により特定された複数のパラメータの設定状態をライブビュー画像と合わせて同時に確認しながら各々のパラメータを設定可能にする設定操作機能と、
この設定操作機能により設定された複数のパラメータの組み合わせによる撮影状態を反映した撮影画像を生成する生成機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0117】
1・・・撮影装置,11・・・CPU,12・・・ROM,13・・・RAM,14・・・バス,15・・・入出力インターフェース,16・・・撮像部,17・・・入力部,18・・・出力部,19・・・記憶部,20・・・通信部,21・・・ドライブ,31・・・リムーバブルメディア,51・・・撮像制御部,52・・・操作検出部,53・・・モード設定部,54・・・画像取得部,55・・・画像処理部,56・・・表示制御部,57・・・記憶制御部,58・・・パラメータ設定部,71・・・パラメータ情報記憶部,72・・・画像記憶部
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