特許第6561657号(P6561657)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6561657
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】紙葉類処理装置及び紙葉類鑑別装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 7/00 20160101AFI20190808BHJP
   G07D 11/16 20190101ALI20190808BHJP
   G07D 11/00 20190101ALI20190808BHJP
   G07D 7/04 20160101ALI20190808BHJP
   G07D 7/12 20160101ALI20190808BHJP
   G07D 7/164 20160101ALI20190808BHJP
   B65H 29/60 20060101ALI20190808BHJP
   B65H 5/38 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   G07D7/00 A
   G07D11/16 101Z
   G07D11/00 141
   G07D7/04
   G07D7/12
   G07D7/164
   B65H29/60 C
   B65H5/38
【請求項の数】13
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2015-149614(P2015-149614)
(22)【出願日】2015年7月29日
(65)【公開番号】特開2017-33088(P2017-33088A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2017年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082740
【弁理士】
【氏名又は名称】田辺 恵基
(72)【発明者】
【氏名】西濃 信晴
【審査官】 小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第00531983(EP,A1)
【文献】 特開2004−157639(JP,A)
【文献】 特開2014−047073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 7/00
B65H 5/38
B65H 29/60
G07D 7/04
G07D 7/12
G07D 7/164
G07D 11/00
G07D 11/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類が搬送される鑑別部搬送路を形成すると共に、該鑑別部搬送路に前記紙葉類の特徴を読み取る読取手段を設けた鑑別部と、
前記鑑別部が着脱可能で、該鑑別部が取り付けられることにより、前記鑑別部との間に、前記鑑別部搬送路と接続され該鑑別部搬送路と異なる方向に前記紙葉類を搬送する搬送部搬送路を形成する搬送部と
前記紙葉類の搬送方向を前記鑑別部搬送路から分岐する前記搬送部搬送路のうちの搬送部第1搬送路又は搬送部第2搬送路の何れかへ振り分ける振分機構と
を有する紙葉類処理装置。
【請求項2】
前記鑑別部は、前記鑑別部搬送路を形成する鑑別部フレームを有し、
前記搬送部は、前記搬送部搬送路を形成する搬送部フレームを有し、
前記搬送部搬送路は、前記鑑別部フレームに設けられた鑑別部搬送ガイドと前記搬送部フレームに設けられた搬送部搬送ガイドとにより形成される
請求項1に記載の紙葉類処理装置。
【請求項3】
前記鑑別部フレームは、前記鑑別部搬送路の一方に設けられ、該鑑別部搬送路から前記搬送部第1搬送路にかけて一体に形成された鑑別部第1搬送ガイドが設けられた鑑別部第1フレームと、前記鑑別部搬送路の他方に設けられ、該鑑別部搬送路から前記搬送部第2搬送路にかけて一体に形成された鑑別部第2搬送ガイドが設けられた鑑別部第2フレームとを有し、
前記搬送部搬送ガイドは、前記搬送部第1搬送路及び前記搬送部第2搬送路を介し前記鑑別部第1搬送ガイド及び前記鑑別部第2搬送ガイドと対向する
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項4】
前記振分機構と前記読取手段との間に設けられるローラは、前記紙葉類を搬送する一対のローラのみである
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項5】
前記振分機構は、前記搬送部に設けられる
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項6】
前記鑑別部フレームは、前記鑑別部搬送路の一方に設けられ、該鑑別部搬送路と接続される鑑別部後側搬送路から、該鑑別部搬送路を介し前記搬送部第1搬送路にかけて一体に形成された鑑別部第1搬送ガイドが設けられた鑑別部第1フレームと、前記鑑別部搬送路の他方に設けられ、該鑑別部搬送路から前記搬送部第2搬送路にかけて一体に形成された鑑別部第2搬送ガイドが設けられた鑑別部第2フレームとを有し、
前記搬送部搬送ガイドは、前記搬送部第1搬送路及び前記搬送部第2搬送路を介し前記鑑別部第1搬送ガイド及び前記鑑別部第2搬送ガイドと対向し、前記鑑別部後側搬送路を介し前記鑑別部第1搬送ガイドと対向する
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項7】
前記鑑別部後側搬送路は、前記鑑別部搬送路と同じ方向に前記紙葉類を搬送する
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項8】
前記紙葉類の搬送方向を前記鑑別部後側搬送路から前記鑑別部搬送路又は所定の収納庫側搬送路の何れかへ振り分ける第2振分機構をさらに有する
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項9】
前記鑑別部第1フレームは、軸を中心に回動可能である
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項10】
前記搬送部搬送路の端部には、外部と前記紙葉類を受け渡す第1受渡部が形成されている
請求項に記載の紙葉類処理装置。
【請求項11】
前記読取手段は、前記鑑別部に対して着脱可能に取り付けられる
請求項1に記載の紙葉類処理装置。
【請求項12】
前記読取手段は、厚さ情報取得部、光学情報取得部及び磁気情報取得部の何れか、又は複数の組み合わせである
請求項1に記載の紙葉類処理装置。
【請求項13】
所定の搬送部に対し着脱可能で、紙葉類が搬送される鑑別部搬送路を形成すると共に、該鑑別部搬送路に前記紙葉類の特徴を読み取る読取手段を設け、前記搬送部に取り付けられることにより、前記搬送部との間に、前記鑑別部搬送路と接続され該鑑別部搬送路と異なる方向に前記紙葉類を搬送する搬送部搬送路を形成し、所定の振分機構により、前記紙葉類の搬送方向を前記鑑別部搬送路から分岐する前記搬送部搬送路のうちの搬送部第1搬送路又は搬送部第2搬送路の何れかへ振り分けられる
紙葉類鑑別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紙葉類処理装置及び紙葉類鑑別装置に関し、例えば紙幣等の媒体を投入して所望の取引を行う現金自動取引装置(ATM:Automatic Teller Machine)に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、金融機関や店舗等で使用される現金自動取引装置等においては、顧客との取引内容に応じて、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させ、また顧客へ現金を出金する。現金自動取引装置としては、例えば顧客との間で紙幣の授受を行う入出金部と、投入された紙幣の金種及び真偽を鑑別する鑑別部と、投入された紙幣を一時的に保留する一時保留部と、紙幣を搬送する搬送部と、金種毎に紙幣を格納する紙幣収納庫とを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−205940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような現金自動取引装置においては、鑑別部を有する紙葉類処理装置と紙葉類鑑別装置全体とを小型化することが望まれている。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、小型化し得る紙葉類処理装置及び紙葉類鑑別装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の紙葉類処理装置においては、紙葉類が搬送される鑑別部搬送路を形成すると共に、該鑑別部搬送路に紙葉類の特徴を読み取る読取手段を設けた鑑別部と、鑑別部が着脱可能で、該鑑別部が取り付けられることにより、鑑別部との間に、鑑別部搬送路と接続され該鑑別部搬送路と異なる方向に紙葉類を搬送する搬送部搬送路を形成する搬送部と、紙葉類の搬送方向を鑑別部搬送路から分岐する搬送部搬送路のうちの搬送部第1搬送路又は搬送部第2搬送路の何れかへ振り分ける振分機構とを設けるようにした。
【0007】
また本発明の紙葉類鑑別装置においては、所定の搬送部に対し着脱可能で、紙葉類が搬送される鑑別部搬送路を形成すると共に、該鑑別部搬送路に紙葉類の特徴を読み取る読取手段を設け、搬送部に取り付けられることにより、搬送部との間に、鑑別部搬送路と接続され該鑑別部搬送路と異なる方向に紙葉類を搬送する搬送部搬送路を形成し、所定の振分機構により、紙葉類の搬送方向を鑑別部搬送路から分岐する搬送部搬送路のうちの搬送部第1搬送路又は搬送部第2搬送路の何れかへ振り分けられるようにした。
【0008】
これにより本発明は、鑑別部搬送路と搬送部搬送路との間に受渡部を設けないことにより鑑別部搬送路の長さを短くできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、鑑別部搬送路と搬送部搬送路との間に受渡部を設けないことにより鑑別部搬送路の長さを短くできる。かくして本発明は、小型化し得る紙葉類処理装置及び紙葉類鑑別装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】現金自動取引装置の構成を示す斜視図である。
図2】第1の実施の形態による紙幣入出金機の構成を示す左側面図である。
図3】第1の実施の形態による通常状態の鑑別部の構成を示す左側面図である。
図4】第1の実施の形態による搬送部の構成を示す左側面図である。
図5】第1の実施の形態による鑑別センサ部の構成を示す左側面図である。
図6】第1の実施の形態による開放状態の鑑別部の構成を示す左側面図である。
図7】第2の実施の形態による紙幣入出金機の構成を示す左側面図である。
図8】第2の実施の形態による通常状態の鑑別部の構成を示す左側面図である。
図9】第2の実施の形態による搬送部の構成を示す左側面図である。
図10】第2の実施の形態による鑑別センサ部の構成を示す左側面図である。
図11】第2の実施の形態による厚さ情報取得部の構成を示す左側面図である。
図12】第2の実施の形態による光学情報取得部の構成を示す左側面図である。
図13】第2の実施の形態による磁気情報取得部の構成を示す左側面図である。
図14】第2の実施の形態による開放状態の鑑別部の構成を示す左側面図である。
図15】従来の鑑別部及び搬送部の構成(1)を示す左側面図である。
図16】従来の鑑別部及び搬送部の構成(2)を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。なお各図は、本発明を十分に理解できる程度に概略的に示してあるに過ぎない。よって本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0012】
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動取引装置の構成]
図1に外観を示すように、現金自動取引装置1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、顧客との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行う。筐体2は、その前側に顧客が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所に顧客応対部3が設けられている。
【0013】
顧客応対部3は、カード入出口4、入出金口5、操作表示部6、テンキー7及びレシート発行口8が設けられており、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行う。カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。入出金口5は、顧客が入金する紙幣が投入されると共に、顧客へ出金する紙幣が排出される部分である。操作表示部6は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチパネルとが一体化されている。テンキー7は、「0」〜「9」の数字等の入力を受け付ける物理的なキーであり、暗証番号や取引金額等の入力操作時に用いられる。レシート発行口8は、取引処理の終了時に取引内容等を印字したレシートを発行する部分である。
【0014】
筐体2内には、現金自動取引装置1全体を統轄制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣入出金機10等が設けられている。主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。
【0015】
以下では、現金自動取引装置1のうち利用者が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
【0016】
[1−2.紙幣入出金機の内部構成]
紙幣入出金機10は、図2に示すように、箱状の入出金機筐体11を中心に構成されており、制御部12が各部(入出金部16、鑑別部18、一時保留部20、偽券庫22、搬送部24、紙幣収納庫26及びリジェクト庫28)を統轄制御する。
【0017】
制御部12は、図示しないCPUを中心に構成されており、ROM、RAM、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部14から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。
【0018】
紙幣入出金機10の内部の上側には、入出金部16、紙幣の金種や真偽を判定する鑑別部18、入金紙幣等を一時的に保留する一時保留部20及び偽造紙幣(以下、偽券と呼ぶ)と判断された紙幣を収納する偽券庫22等が設けられている。
【0019】
入出金部16は、入出金機筐体11内における前側上部に配され、顧客から投入された紙幣を1枚ずつ分離し搬送部24へ繰り出す。
【0020】
搬送部24は、図示しないローラやベルト等により、図中実線で示す搬送路に沿って長方形の紙幣を短手方向に搬送する。搬送部24は、鑑別部18を前後方向に挿通させるように紙幣を搬送し、該鑑別部18の後側と一時保留部20、紙幣収納庫26及び偽券庫22とをそれぞれ接続している。また搬送部24は、鑑別部18の前側と入出金部16及びリジェクト庫28とを接続している。搬送部24の分岐点には、セレクタ(図中三角形で示す)が設けられており、制御部12の制御に基づき回動することにより、紙幣の搬送先を切り替える。
【0021】
鑑別部18は、その内部で紙幣を搬送しながら、光学素子や磁気検出素子等を用いて該紙幣の金種及び真偽、並びに損傷の程度等(正損)を鑑別し、その鑑別結果を制御部12へ通知する。また鑑別部18は、撮像した紙幣の画像データから記番号を読み取り識別し、その識別結果を制御部12へ通知する。これに応じて制御部12は、取得した鑑別結果及び識別結果に基づいて紙幣の搬送先を決定する。この鑑別部18は、後述する鑑別接続搬送部30と鑑別センサ部40とにより構成されている。
【0022】
一時保留部20は、入出金機筐体11内における前後方向のほぼ中央部であって搬送部24の上に隣接する位置に配され、いわゆるテープエスクロ方式を採用しており、円筒形状のドラムの周側面に紙幣をテープと共に巻き付けることで該紙幣を収納し、またこの周側面から該テープを引き剥がすことで紙幣を繰り出す。
【0023】
偽券庫22は、入出金機筐体11内における後側上部であって搬送部24の上に隣接する位置に配され、内部に紙幣を収納する空間を有している。この偽券庫22は、鑑別部18及び制御部12により偽券と判断された紙幣が搬送部24により搬送されてくると、これを内部に収納する。
【0024】
紙幣入出金機10の内部の下側には、再利用すべきでない紙幣を収納するリジェクト庫28と、再利用可能な紙幣を収納する5個の紙幣収納庫26とが設けられている。
【0025】
リジェクト庫28は、入出金機筐体11内における前側下部に配され、上下方向に長い直方体状に形成されると共に内部に紙幣を集積して収納する空間を有している。このリジェクト庫28は、鑑別部18及び制御部12により損傷の程度が大きく再利用すべきで無いと判断された紙幣が搬送部24により搬送されて来ると、該紙幣を内部に収納する。
【0026】
入出金機筐体11内におけるリジェクト庫28の後方には、前側から後側へ向けて順に5個の紙幣収納庫26(26A、26B、26C、26D及び26E)が設けられている。各紙幣収納庫26は、何れも同様に構成されており、上下方向に長い直方体状に形成されると共に内部に紙幣を集積して収納する空間を有している。各紙幣収納庫26は、それぞれ収納すべき紙幣の金種が予め設定されている。この紙幣収納庫26は、鑑別部18及び制御部12により損傷の程度が小さく再利用が可能であると判断された紙幣が、その金種に応じて搬送部24により搬送されてくると、該紙幣を内部に集積して収納する。また紙幣収納庫26は、制御部12から紙幣を繰り出す指示を受け付けると、集積している紙幣を1枚ずつに分離して繰り出し、搬送部24に受け渡す。
【0027】
かかる構成において現金自動取引装置1は、鑑別部18による紙幣の鑑別結果及び識別結果等をもとに主制御部9及び制御部12が各部を制御して、紙幣の入金処理及び出金処理等を行う。
【0028】
すなわち現金自動取引装置1は、入金取引時、顧客により操作表示部6を介して入金取引が選択され入出金部16に紙幣が投入されると、投入された紙幣を入出金部16から1枚ずつ鑑別部18に搬送して該鑑別部18内を搬送する。ここで現金自動取引装置1は、鑑別部18の鑑別結果及び識別結果に基づき入金可能と判定された入金可能紙幣については一時保留部20に搬送して一時的に収納する。一方で現金自動取引装置1は、入金に適さないと判定された入金リジェクト紙幣については入出金部16へ戻して顧客に返却する。その後顧客により入金金額が確定されると、現金自動取引装置1は、一時保留部20に収納している紙幣のうち収納可能と判定された紙幣については、その金種に応じて各紙幣収納庫26へ搬送して保管する。一方で現金自動取引装置1は、偽券と判定された紙幣については、偽券庫22へ搬送する。また現金自動取引装置1は、収納に適さないと判定された紙幣については、リジェクト庫28へ搬送する。
【0029】
一方出金取引時、現金自動取引装置1は、顧客により操作表示部6を介して出金取引が選択され出金金額が入力されると、要求金額に応じて必要な金種毎の紙幣枚数を認識し、この金種毎の紙幣枚数に応じて各紙幣収納庫26から紙幣を繰り出して鑑別部18に搬送して該鑑別部18内を搬送し、鑑別結果及び識別結果を得る。ここで現金自動取引装置1は、鑑別部18の鑑別結果及び識別結果に基づき出金可能と判定された出金可能紙幣については入出金部16に搬送する。一方で現金自動取引装置1は、出金に適さないと判定された出金リジェクト紙幣についてはリジェクト庫28へ搬送して収納する。そして要求金額分の紙幣が入出金部16へ集積されると、現金自動取引装置1は、シャッタを開ける。これにより入出金部16内に集積されている紙幣の受け取りが可能な状態となり、顧客がこの紙幣を受け取る。その後現金自動取引装置1は、一時保留部20に収納している出金リジェクト紙幣をリジェクト庫28へと搬送して保管する。
【0030】
[1−3.鑑別部の構成]
図3に示すように、鑑別部18は、図4で示すL型形状の鑑別接続搬送部30と、図5で示す、鑑別接続搬送部30の後方上側に配され該鑑別接続搬送部30に着脱可能な直方体状の鑑別センサ部40とにより構成されている。ここで図3は、通常通り現金自動取引装置1が運用されている通常状態における鑑別部18を示している。
【0031】
鑑別接続搬送部30は、前後方向に延びる箱型の搬送下フレーム39Aと、該搬送下フレーム39Aの前方に配され上下方向に延びる箱型の搬送前フレーム39Bとを有している。鑑別センサ部40は、前後方向に延びる箱型の鑑別上フレーム49Aと、該鑑別上フレーム49Aの下方に配され前後方向に延びる箱型の鑑別下フレーム49Bとを有している。以下では搬送下フレーム39A及び搬送前フレーム39Bをまとめて搬送部フレーム39とも呼び、鑑別部第1フレームとしての鑑別上フレーム49A及び鑑別部第2フレームとしての鑑別下フレーム49Bをまとめて鑑別部フレーム49とも呼ぶ。この搬送下フレーム39A、搬送前フレーム39B、鑑別下フレーム49B及び鑑別上フレーム49Aは、鑑別部18内の各構成部品を支持するフレーム部材である。鑑別下フレーム49Bと鑑別上フレーム49Aの間と、鑑別下フレーム49Bと搬送前フレーム39Bとの間と、搬送下フレーム39Aと搬送前フレーム39Bとの間と、鑑別上フレーム49Aと搬送前フレーム39Bとの間とには、紙幣BLを搬送する搬送路43が設けられている。
【0032】
鑑別上フレーム49Aは、前端部分に設けられた回動支点37を軸として後端が上方へ移動するよう回動可能に構成されている。鑑別上フレーム49Aは、搬送路43に詰まった紙幣が取り除かれる保守作業が行われる際、保守作業者により回動支点37を軸として回動されることにより、図3に示す通常状態から図6に示す開放状態となり、鑑別センサ搬送路43A(後述する)を外部に開放し、保守作業者にアクセスし易い状態となる。
【0033】
搬送下フレーム39Aは、前後方向に延びる上側の板状部分から鑑別下フレーム49Bの下側の板状部分に向かうよう上方に突出する鑑別センサ部取付箇所35A及び鑑別センサ部取付箇所35Bが形成されている。鑑別下フレーム49Bは、それぞれ鑑別センサ部取付箇所35Aにネジ等の鑑別センサ部固定部材46Aが、鑑別センサ部取付箇所35Bにネジ等の鑑別センサ部固定部材46Bが螺合することにより、搬送下フレーム39Aに着脱可能に固定されている。
【0034】
搬送路43は、鑑別センサ搬送路43A、分岐部43B、入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dにより構成されている。鑑別センサ搬送路43Aは、鑑別上フレーム49Aと鑑別下フレーム49Bとの間における、鑑別センサ部40の後端において搬送部24(図2)における鑑別部18の後方と紙幣を受け渡す箇所である搬送路受渡部80Aから、分岐部43Bまで延び、該搬送路受渡部80Aと該分岐部43Bとの間で紙幣BLを前後方向に走行させる。分岐部43Bは、鑑別上フレーム49Aと鑑別下フレーム49Bと搬送前フレーム39Bとの間における、鑑別センサ搬送路43Aの前端と入出金部側搬送路43Cの下端とリジェクト庫側搬送路43Dの上端との間に配され、鑑別センサ搬送路43Aの前端から鑑別センサ部40の上方と下方とに分岐する。搬送部第1搬送路としての入出金部側搬送路43Cは、鑑別上フレーム49Aと搬送前フレーム39Bとの間における、分岐部43Bから、鑑別センサ部40の上端において入出金部16と紙幣を受け渡す箇所である第1受渡部としての入出金部側受渡部80Bまで延び、該分岐部43Bと該入出金部側受渡部80Bとの間で紙幣BLを上下方向に走行させる。搬送部第2搬送路としてのリジェクト庫側搬送路43Dは、鑑別下フレーム49B及び搬送下フレーム39Aと搬送前フレーム39Bとの間における、分岐部43Bから、鑑別センサ部40の下端においてリジェクト庫28と紙幣を受け渡す箇所であるリジェクト庫受渡部80Cまで延び、該分岐部43Bと該リジェクト庫受渡部80Cとの間で紙幣BLを上下方向に走行させる。以下では入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dをまとめて搬送部搬送路43CDとも呼ぶ。
【0035】
紙幣入出金機10は、制御部12の制御に基づいて、紙幣BLを搬送路43に沿って入出金部側受渡部80Bから搬送路受渡部80Aへ、又は搬送路受渡部80Aから入出金部側受渡部80Bへ、又は搬送路受渡部80Aからリジェクト庫受渡部80Cへ走行させながら、紙幣BLの鑑別処理を行う。
【0036】
鑑別部18は、搬送路43の周囲に、搬送下側搬送ガイド31、搬送前側搬送ガイド32、鑑別上側搬送ガイド41及び鑑別下側搬送ガイド42と、駆動ローラ33A、33B、33C、44A、44B及び44Cと、従動ローラ34A、45D、45E、45A、45B及び45Cと、振分機構36と、厚さ情報取得部50と、光学情報取得部60と、磁気情報取得部70とを有している。
【0037】
搬送下側搬送ガイド31は、搬送下フレーム39Aの前端に設けられ紙幣をガイドするガイド部材である。搬送前側搬送ガイド32は、搬送前フレーム39Bの後端に設けられ搬送下側搬送ガイド31、鑑別上側搬送ガイド41及び鑑別下側搬送ガイド42と対向し紙幣をガイドするガイド部材である。鑑別部第1搬送ガイドとしての鑑別上側搬送ガイド41は、前後方向に沿って延び前端が上方に向かって湾曲する形状であり、鑑別上フレーム49Aの前端及び下端に設けられ鑑別下側搬送ガイド42及び搬送前側搬送ガイド32と対向し紙幣をガイドするガイド部材である。鑑別部第2搬送ガイドとしての鑑別下側搬送ガイド42は、前後方向に沿って延び前端が下方に向かって湾曲する形状であり、鑑別下フレーム49Bの前端及び上端に設けられ鑑別上側搬送ガイド41及び搬送前側搬送ガイド32と対向し紙幣をガイドするガイド部材である。以下では搬送下側搬送ガイド31及び搬送前側搬送ガイド32をまとめて搬送部搬送ガイドとも呼び、鑑別上側搬送ガイド41及び鑑別下側搬送ガイド42をまとめて鑑別部搬送ガイドとも呼ぶ。厚さ情報取得部50は紙幣BLの厚さ情報を、光学情報取得部60は紙幣BLの画像情報を、磁気情報取得部70は紙幣BLの磁気情報をそれぞれ取得する。以下では、厚さ情報取得部50、光学情報取得部60及び磁気情報取得部70をまとめて読取手段76とも呼ぶ。
【0038】
搬送前側搬送ガイド32には、駆動ローラ33A、33B及び33Cが左右方向を軸に、すなわち紙幣BLの搬送方向と直交する方向に向けるよう、それぞれ左右方向に所定の間隔を空けて回転可能に取り付けられている。駆動ローラ33A、33B及び33Cは、それぞれの外周面の一部を搬送前側搬送ガイド面32Sに形成された開口部から搬送路43に突出させている。鑑別下側搬送ガイド42の上側には、駆動ローラ44A、44B及び44C並びに厚さ基準ローラ51が左右方向を軸にそれぞれ左右方向に所定の間隔を空けて回転可能に取り付けられている。また、磁気ギャップローラ73も左右方向を軸に回転可能で且つ上下方向に移動可能に左右方向に所定の間隔を空けて取り付けられている。鑑別下側搬送ガイド42の前側には、従動ローラ45Dが左右方向を軸に回転可能で且つ前後方向に移動可能に左右方向に所定の間隔を空けて取り付けられている。磁気ギャップローラ73、駆動ローラ44A、44B及び44C、厚さ基準ローラ51並びに従動ローラ45Dは、それぞれの外周面の一部を鑑別下側搬送ガイド面42Sに形成された開口部から搬送路43に突出させている。鑑別上側搬送ガイド41の下側には、従動ローラ45A、45B及び45Cが左右方向を軸に回転可能且つ上下方向に移動可能にそれぞれ左右方向に所定の間隔を空けて取り付けられている。鑑別上側搬送ガイド41の前側には、従動ローラ45Eが左右方向を軸に回転可能で且つ前後方向に移動可能に左右方向に所定の間隔を空けて取り付けられている。従動ローラ45A、45B、45C及び45Eは、それぞれの外周面の一部を鑑別上側搬送ガイド面41Sに形成された開口部から搬送路43内に突出させている。搬送下側搬送ガイド31には、従動ローラ34Aが左右方向を軸に回転可能且つ前後方向に移動可能にそれぞれ左右方向に所定の間隔を空けて取り付けられている。従動ローラ34Aは、外周面の一部を搬送下側搬送ガイド面31Sに形成された開口部から搬送路43に突出させている。従動ローラ34A、45D、45E、45A、45B及び45Cは、図示しない圧縮ばねである付勢部材により、それぞれ駆動ローラ33A、33B、33C、44A、44B及び44Cに押し付けられている。
【0039】
厚さ情報取得部50は、厚さ検知ローラ部52と、ギャップセンサ55と、厚さ基準ローラ51とを有している。厚さ検知ローラ部52は、支点部52Aにおいて左右方向を軸に回動可能に鑑別上フレーム49Aに取り付けられている。厚さ検知ローラ部52のローラ部分は、外周面の一部を鑑別上側搬送ガイド面41Sに形成された開口部から搬送路43内に突出させている。厚さ検知ローラ部52のローラ部分は、回転支点部52Bにおいて左右方向を軸に回転可能に厚さ検知ローラブラケットに取り付けられている。厚さ検知ローラ部52は、図示しない圧縮ばねである付勢部材により、厚さ基準ローラ51に押し付けられている。ギャップセンサ55は、厚さ検知ローラ部52の上方に設けられおり、厚さ検知ローラ部52が厚さ基準ローラ51へ当接するときの位置を基準とし、厚さ検知ローラ部52の相対的な変位量を検出して、その検出結果を厚さ情報として制御部12へ送出する。制御部12は、この検出結果と予め記憶している厚さの基準値とを比較することにより、変位量が紙幣1枚分又は複数枚分の何れに相当するかを判定し、折れ曲がりや異物の貼り付け等の有無を判断する。
【0040】
光学情報取得部60は、上側に位置する反射透過センサユニット61Uと下側に位置する反射センサユニット61Dとにより構成されている。反射透過センサユニット61Uと反射センサユニット61Dとは反射センサ部が同一の構成であり、鑑別センサ搬送路43Aを挟んで上下に対向して配置されている。以下では主に反射透過センサユニット61Uについて説明し、反射センサユニット61Dについての説明は省略する。また、反射センサユニット61Dにおいて符号の末尾に"D"が付された部材は、反射透過センサユニット61Uにおいて符号の数字が反射センサユニット61Dと同一であり末尾に"U"が付された部材と対応している。また符号の末尾に"U"又は"D"を付さずに記載する場合、反射透過センサユニット61U及び反射センサユニット61D両方の部材をまとめて示している。反射透過センサユニット61Uは、光学センサケース62Uを有している。光学センサケース62Uは、下方が開放された箱型形状であり、前側及び後側の下端部が鑑別上側搬送ガイド41に接着固定されている。光学情報取得部60は、紙幣BLの反射パターン及び透過パターンを検出し、その検出結果を画像情報として制御部12へ送出する。これに応じて制御部12は、光学情報取得部60から取得した紙幣BLの反射パターン及び透過パターンを用いて該紙幣BLの真偽や金種、或いは損傷の程度(正損)等を判定する。
【0041】
磁気情報取得部70は、鑑別センサ搬送路43Aの上側において磁気センサ71が鑑別上側搬送ガイド41に固定されている。磁気ギャップローラ73は、その外周面と磁気センサ71の検出面との間に間隙を空けるように図示しない圧縮ばねである付勢部材により、図示しないリミッタ部材に押し付けられている。磁気情報取得部70は、磁気センサ71により、鑑別センサ搬送路43Aを搬送される紙幣BLの磁気を検出し、その検出結果を磁気情報として制御部12へ送出する。これに応じて制御部12は、磁気情報取得部70から取得した紙幣BLの磁気検出結果を用いて該紙幣の真偽や金種等を判定する。
【0042】
駆動ローラ33A、33B、33C、44A、44B及び44C、厚さ基準ローラ51並びに磁気ギャップローラ73は、それぞれ図示しないアクチュエータから駆動力が伝達されることにより回転する。このとき、従動ローラ34A、45D、45E、45A、45B及び45C並びに厚さ検知ローラ部52はそれぞれ対向するローラに紙幣BLを押し付けながら、該ローラの回転に従動して回転する。これにより鑑別部18は、搬送路43に沿って紙幣BLを搬送する。
【0043】
振分機構36は、先端が後方を向くブレードであり、上端面の上側振分面36Aと下端面の下側振分面36Bとを有し、回動軸36Cを中心に回動可能に左右方向に複数個が搬送前フレーム39Bに取り付けられている。振分機構36は、図示しないアクチュエータによって回動することによりブレードの傾斜方向を変化させて紙幣の搬送経路を2通りに切り替えるようになっており、鑑別センサ搬送路43Aと入出金部側搬送路43Cとを結ぶ搬送経路を形成するか、又は鑑別センサ搬送路43Aとリジェクト庫側搬送路43Dとを結ぶ搬送経路を形成する。これにより振分機構36は、分岐部43Bにおいて、上側振分面36Aにより、入出金部側搬送路43C内を上方から下方へ向けて搬送された紙幣BLを鑑別センサ搬送路43Aへ、又は鑑別センサ搬送路43A内を後方から前方へ向けて搬送された紙幣BLを入出金部側搬送路43Cへ振り分ける一方、下側振分面36Bにより、鑑別センサ搬送路43A内を後方から前方へ向けて搬送された紙幣BLをリジェクト庫側搬送路43Dへ振り分ける。
【0044】
[1−4.鑑別部の動作]
かかる構成において鑑別部18は、入金処理を行う場合、制御部12の制御に基づき、図示しないアクチュエータにより振分機構36を駆動し先端が下方向を向くよう切り替えることにより、入出金部側搬送路43Cから鑑別センサ搬送路43Aへ紙幣BLが通過できるようにする。次に鑑別部18は、駆動ローラ33C、44C、44B及び44A、厚さ基準ローラ51並びに磁気ギャップローラ73に図示しないアクチュエータにより駆動力を伝達する。
【0045】
紙幣BLが入出金部16から入出金部側受渡部80Bを介し鑑別部18に搬送されると、鑑別部18は、まず駆動ローラ33Cと従動ローラ45Eとで紙幣を挟み、従動ローラ45Eにより駆動ローラ33Cに該紙幣BLを押し付けて下方向への駆動力を伝達し、該紙幣BLを下方向に移動させ振分機構36に搬送する。紙幣BLは、振分機構36の上側振分面36Aに当たることにより、後方向に向きを変え、鑑別センサ搬送路43Aへ搬送される。
【0046】
続いて鑑別部18は、駆動ローラ33C及び従動ローラ45Eの駆動力により紙幣BLを鑑別センサ搬送路43Aで後方向へ搬送し、該紙幣BLにより従動ローラ45Cを押し上げさせる。これにより鑑別部18は、駆動ローラ44Cと従動ローラ45Cとで紙幣を挟み、従動ローラ45Cにより駆動ローラ44Cに該紙幣BLを押し付けて後方向への駆動力を伝達し、該紙幣BLを磁気情報取得部70へ搬送する。続けて紙幣BLは、磁気情報取得部70の磁気ギャップローラ73の駆動力により、磁気センサ71の検出面と磁気ギャップローラ73との間に設けられた間隙を、詰まることなく搬送される。紙幣BLが磁気情報取得部70を通過している間、鑑別部18は、磁気情報取得部70により紙幣BL表面の磁気インク等の磁気情報を取得する。
【0047】
続いて鑑別部18は、駆動ローラ44C及び従動ローラ45Cの駆動力により紙幣BLを後方向へ搬送し、該紙幣BLにより従動ローラ45Bを押し上げさせる。これにより鑑別部18は、駆動ローラ44Bと従動ローラ45Bとで紙幣を挟み、従動ローラ45Bにより駆動ローラ44Bに該紙幣BLを押し付けて後方向への駆動力を伝達し、該紙幣BLを光学情報取得部60へ搬送する。紙幣BLが光学情報取得部60に搬送され該光学情報取得部60を通過している間、鑑別部18は、光学情報取得部60により紙幣BL表面の反射画像や透過画像等の画像情報を取得する。
【0048】
続いて鑑別部18は、駆動ローラ44B及び従動ローラ45Bの駆動力により紙幣BLを後方向へ搬送し、該紙幣BLにより従動ローラ45Aを押し上げさせる。これにより鑑別部18は、駆動ローラ44Aと従動ローラ45Aとで紙幣を挟み、従動ローラ45Aにより駆動ローラ44Aに該紙幣BLを押し付けて後方向への駆動力を伝達し、該紙幣BLを厚さ情報取得部50へ搬送する。続いて鑑別部18は、駆動ローラ44A及び従動ローラ45Aの駆動力により紙幣BLを後方向へ搬送し、該紙幣BLにより厚さ検知ローラ部52を押し上げさせる。これにより鑑別部18は、厚さ検知ローラ部52と厚さ基準ローラ51とで紙幣を挟み、厚さ検知ローラ部52により厚さ基準ローラ51に該紙幣BLを押し付けて後方向への駆動力を伝達する。紙幣BLが厚さ情報取得部50を通過している間、鑑別部18は、厚さ検知ローラ部52の動きの変化をギャップセンサ55により検出し、紙幣BLの厚さ情報を取得する。
【0049】
その後鑑別部18は、厚さ検知ローラ部52及び厚さ基準ローラ51の駆動力により紙幣BLを後方向へ搬送し、搬送路受渡部80Aを介し鑑別部18の後方へ繰り出す。制御部12は、磁気情報取得部70、光学情報取得部60及び厚さ情報取得部50において取得された紙幣BLの情報を図示しない信号伝達手段により取得して紙幣BLの真贋や金種、汚損の度合い等を鑑別し、鑑別結果に基づき、該紙幣BLを一時保留部20へ搬送して貯留するか、又は入出金部16へ搬送して返却する。
【0050】
以上は入金処理時において紙幣BLが搬送される場合の動作について説明したが、収納処理時において紙幣BLが一時保留部20から紙幣収納庫26又はリジェクト庫28に搬送される場合と、出金処理時において紙幣BLが紙幣収納庫26から入出金部16又はリジェクト庫28に搬送される場合、鑑別部18は、入金処理時に対して各ローラの回転方向を逆にすると共に振分機構36を適宜切り替える。
【0051】
[1−5.効果等]
ここで、従来の紙幣入出金機としては、図3と対応する部材に同一符号を付した図15に示すように、鑑別部18(図3)に代えて鑑別部218と搬送部224とを設けたものがある。搬送部224は、直方体状でありフレーム211に着脱可能に構成されている。鑑別部218は、直方体状であり、搬送部224の後方に配されフレーム211に着脱可能に構成されている。鑑別部218と搬送部224との間には、該鑑別部218と該搬送部224との間で紙幣を受け渡す受渡部280Gが形成されている。
【0052】
紙幣BLは、鑑別部218と搬送部224との間の受渡部280Gを通過する。ここで、光学情報取得部60や磁気情報取得部70において精度良く情報を取得するためには、紙幣BLの上下位置の違いによる情報のばらつきを低減することが望ましい。このため、鑑別部218の搬送路243の上下方向の幅は、紙幣BLがジャム(紙詰まり)とならない程度に狭くしておくことが望ましい。しかしながら、搬送部224と鑑別部218との上下方向の位置は、部品の製造ばらつき等により一致しない場合があるため、搬送路243の上下方向の幅を狭くすると、紙幣BLが受渡部280Gにおいてジャムとなる可能性がある。
【0053】
また、鑑別部218及び搬送部224は、受渡部280Gが存在するために、駆動ローラ33B及び33Cと駆動ローラ44Cとの間の距離が長くなってしまう。このため、鑑別部218及び搬送部224は、受渡部280Gの前側に駆動ローラ234B及び従動ローラ245Bを配置する必要があったため、部品点数を削減できず複雑な構成となっていたと共に、前後方向の長さが長くなっていた。
【0054】
これに対し、従来の紙幣入出金機として、図15と対応する部材に同一符号を付した図16に示すように、鑑別部218(図15)に代えて鑑別部318を設けたものがある。鑑別部318は鑑別部218と比べて、駆動ローラ44C及び従動ローラ45Cが省略されている。鑑別部318は、鑑別部218に対し駆動ローラ44C及び従動ローラ45Cが省略されているため、該駆動ローラ44C及び従動ローラ45Cが占めていた空間の分だけ前後方向の長さを鑑別部218よりも短くできる。
【0055】
しかしながら鑑別部318及び搬送部224は、入金処理時において磁気情報取得部70の上流側の最近傍に配置される駆動ローラ234B及び従動ローラ245Bが、鑑別部318ではなく搬送部224に設けられることとなる。
【0056】
一般に、磁気情報取得部70は、搬送部224を含まない鑑別部318単体でセンサ出力調整や検査を行っており、基本出力等の情報を記憶している。また磁気情報取得部70は、紙幣BLの微弱な磁気反応を検出できるようになっているため、極めて感度が高い。このため、鑑別部318及び搬送部224がフレーム211に装着され駆動ローラ234B及び従動ローラ245Bが回転した際に、搬送部224の駆動ローラ234Bや従動ローラ245Bの金属部分が着磁している場合や、金属製の異物が付着している場合は、磁気情報取得部70が磁気情報にノイズ成分として検出することとなり、鑑別部318単体でセンサ出力調整や検査した条件よりも、磁気情報の検出性能が悪化してしまう。
【0057】
これに対し鑑別部18は、鑑別接続搬送部30と鑑別センサ部40とを組み合わせ、鑑別部218における駆動ローラ234B及び従動ローラ245Bと駆動ローラ44C及び従動ローラ45C(図15)とを兼用した機能を一対の駆動ローラ44C及び従動ローラ45C(図3)に集約することにより、駆動ローラ234B及び従動ローラ245Bを省略できるため、搬送路43の前後方向の長さを短くし、装置サイズを小さくできる。
【0058】
また鑑別部18は、鑑別接続搬送部30と鑑別センサ部40とを着脱可能に構成するようにした。これにより鑑別部18は、従来の鑑別部218及び318のように鑑別センサ部40を容易に交換させ保守性を保つことができる。
【0059】
また鑑別部18は、鑑別接続搬送部30と鑑別センサ部40とを組み合わせることにより、鑑別センサ搬送路43Aの上方に設けられた鑑別上側搬送ガイド41を、読取手段76よりも振分機構36から離隔する側である後方から振分機構36を介し入出金部側受渡部80Bまで分断されることなく一体に形成し、鑑別センサ搬送路43Aの下方に設けられた鑑別下側搬送ガイド42を、読取手段76よりも後方から振分機構36を介しリジェクト庫受渡部80Cまで分断されることなく一体に形成するようにした。このように鑑別部18は、受渡部を介することなく鑑別センサ搬送路43Aが入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dに分岐する搬送路43を形成するようにした。これにより鑑別部18は、鑑別部218(図15)及び鑑別部318(図16)のような受渡部280Gを持たない構造となるため、ジャムを低減し、搬送品質を向上させることができると共に、搬送路43の前後方向の長さを短くし、装置サイズを小さくできる。
【0060】
また鑑別部18は、磁気情報取得部70の上流側の駆動ローラ44C及び従動ローラ45Cを、鑑別接続搬送部30ではなく鑑別センサ部40に含むようにした。これにより鑑別部18は、鑑別センサ部40単体で検査した際に、該鑑別センサ部40内部に含まれ位置精度が保証された駆動ローラ44C及び従動ローラ45Cの状態を検出することができ、磁気情報の検出性能を向上させることができる。
【0061】
以上の構成によれば鑑別部18は、紙葉類としての紙幣BLが搬送される鑑別部搬送路としての鑑別センサ搬送路43Aを形成すると共に、該鑑別センサ搬送路43Aに紙幣BLの特徴を読み取る読取手段76を設けた鑑別センサ部40と、鑑別センサ部40が着脱可能で、該鑑別センサ部40が取り付けられることにより、鑑別センサ部40との間に、鑑別センサ搬送路43Aと接続され該鑑別センサ搬送路43Aと異なる方向に紙幣BLを搬送する搬送部搬送路43CDを形成する鑑別接続搬送部30とを設けるようにした。
【0062】
これにより鑑別部18は、従来の鑑別部218及び搬送部224と同様に鑑別センサ部40の保守性能と磁気情報取得部70の検出性能とを保ちつつ、鑑別センサ搬送路43Aと入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dとの間に受渡部を設けないことにより、搬送路43の前後方向の長さを搬送路243よりも短くし装置の前後方向の長さを短くすると共に、紙幣のジャムの発生を軽減できる。
【0063】
[2.第2の実施の形態]
[2−1.紙幣入出金機の構成]
図1と、図2と対応する部材に同一符号を付した図7とに示すように、第2の実施の形態による現金自動取引装置101の紙幣入出金機110は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1の紙幣入出金機10と比べて、鑑別部118が鑑別部18と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
【0064】
[2−2.鑑別部の構成]
図3図4及び図5それぞれと対応する部材に同一符号を付した図8図9及び図10に示すように、鑑別部118は、U型形状の鑑別接続搬送部130(図9)と、該鑑別接続搬送部130の上方に配され該鑑別接続搬送部130に着脱可能な略直方体状の鑑別センサ部140(図10)とにより構成されている。ここで図8は、通常通り現金自動取引装置101が運用されている通常状態における鑑別部118を示している。
【0065】
鑑別接続搬送部130は、鑑別接続搬送部30(図4)と比べて、搬送下フレーム139Aが、搬送下フレーム39Aの後端部が上方へ延設されたような形状となっていると共に、該搬送下フレーム139Aの後方に、上下方向に延びる箱型の搬送後フレーム139Cが配されている。鑑別センサ部140は、鑑別センサ部40(図5)と比べて、鑑別下フレーム149Bが鑑別下フレーム49Bよりも後方へ延在していると共に、鑑別上フレーム149Aが鑑別下フレーム49Bよりも後方へ延在し、後端部が鑑別下フレーム149Bの後端よりも後方に位置している。以下では搬送下フレーム139A、搬送前フレーム139B及び搬送後フレーム139Cをまとめて搬送部フレーム139とも呼び、鑑別下フレーム149B及び鑑別上フレーム149Aをまとめて鑑別部フレーム149とも呼ぶ。鑑別上フレーム149Aと鑑別下フレーム149Bとの間と、鑑別下フレーム149Bと搬送前フレーム139Bとの間と、搬送下フレーム139Aと搬送前フレーム139Bとの間と、鑑別上フレーム149Aと搬送前フレーム139Bとの間と、鑑別上フレーム149Aと搬送後フレーム139Cの間と、搬送後フレーム139Cと搬送下フレーム139Aとの間とには、紙幣BLを搬送する搬送路143が設けられている。鑑別部118は、鑑別部18よりも搬送部24の後方まで、すなわち搬送部24と紙幣収納庫26Aとの接続箇所まで含んだ構成となっている。
【0066】
鑑別上フレーム149Aは、前端部分に設けられた回動支点137を軸として後端が上方へ移動するよう回動可能に構成されている。鑑別上フレーム149Aは、搬送路143に詰まった紙幣が取り除かれる保守作業が行われる際、保守作業者により回動支点137を軸として回動されることにより、図8に示す通常状態から図14に示す開放状態となり、鑑別センサ搬送路143A及び鑑別部後側搬送路143Gを外部に開放し、保守作業者にアクセスし易い状態となる。
【0067】
搬送下フレーム139Aは、前後方向に延びる上側の板状部分から鑑別下フレーム149Bの下側の板状部分に向かうよう上方に突出する鑑別センサ部取付箇所35A及び鑑別センサ部取付箇所35Bが形成されている。鑑別下フレーム149Bは、それぞれ鑑別センサ部取付箇所35Aにネジ等の鑑別センサ部固定部材46Aが、鑑別センサ部取付箇所35Bにネジ等の鑑別センサ部固定部材46Bが螺合することにより、搬送下フレーム139Aに着脱可能に固定されている。
【0068】
搬送路143は、搬送路43(図3)と比べて、それぞれ鑑別センサ搬送路43A、分岐部43B、入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dと対応する鑑別センサ搬送路143A、分岐部43B、入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dに、収納庫側搬送路143E、分岐部143F及び鑑別部後側搬送路143Gが追加されている。鑑別センサ搬送路143Aは、鑑別上フレーム149Aと鑑別下フレーム149Bとの間における分岐部43Bから分岐部143Fまで延びている。分岐部143Fは、鑑別上フレーム149Aと搬送後フレーム139Cと搬送下フレーム139Aとの間における鑑別部後側搬送路143Gの前端と鑑別センサ搬送路143Aの後端と収納庫側搬送路143Eの上端との間に配され、鑑別部後側搬送路143Gの前端から前方と下方とに分岐する。収納庫側搬送路143Eは、搬送後フレーム139Cと搬送下フレーム139Aとの間における、分岐部143Fから、鑑別接続搬送部130の下端の後寄りにおいて紙幣収納庫26Aと紙幣を受け渡す箇所である収納庫受渡部180Dまで延び、該分岐部143Fと該紙幣収納庫26Aとの間で紙幣BLを上下方向に走行させる。鑑別部後側搬送路143Gは、鑑別上フレーム149Aと搬送下フレーム139Aとの間における、搬送部24における鑑別部118の後方と紙幣を受け渡す箇所である搬送路受渡部180Aから、分岐部143Fまで延びている。このように搬送路143は、搬送路43よりも後方へ延在し、後方の搬送部24まで含んだ構成となっている。
【0069】
紙幣入出金機110は、制御部12の制御に基づいて、紙幣BLを搬送路143に沿って入出金部側受渡部180Bから搬送路受渡部180Aへ、又は搬送路受渡部180Aから入出金部側受渡部180Bへ、又は搬送路受渡部180Aからリジェクト庫受渡部180Cへ、又は搬送路受渡部180Aから収納庫受渡部180Dへ、又は収納庫受渡部180Dから搬送路受渡部180Aへ走行させながら、紙幣BLの鑑別処理を行う。
【0070】
鑑別部118は、鑑別部18と比べて、搬送路143の周囲に、それぞれ搬送下側搬送ガイド31、搬送前側搬送ガイド32、鑑別上側搬送ガイド41及び鑑別下側搬送ガイド42と、駆動ローラ33A、33B、33C、44A、44B及び44Cと、従動ローラ34A、45D、45E、45A、45B及び45Cと、振分機構36と、厚さ情報取得部50と、光学情報取得部60と、磁気情報取得部70と対応する、搬送下側搬送ガイド31、搬送前側搬送ガイド32、鑑別上側搬送ガイド141及び鑑別下側搬送ガイド142と、駆動ローラ33A、33B、33C、44A、44B及び44Cと、従動ローラ34A、45D、45E、45A、45B及び45Cと、振分機構36と、厚さ情報取得部150と、光学情報取得部160と、磁気情報取得部170とを有していると共に、後方後側搬送ガイド82及び後方前側搬送ガイド84と、駆動ローラ44F、44G及び44Hと、従動ローラ45F、45G及び45Hと、振分機構86とが追加されている。
【0071】
後方後側搬送ガイド82は、搬送後フレーム139Cの上端及び前端に設けられ紙幣をガイドするガイド部材である。後方前側搬送ガイド84は、搬送下フレーム139Aの後端に設けられ紙幣をガイドするガイド部材である。以下では搬送下側搬送ガイド31、搬送前側搬送ガイド32、後方後側搬送ガイド82及び後方前側搬送ガイド84をまとめて搬送部搬送ガイドとも呼び、鑑別上側搬送ガイド141及び鑑別下側搬送ガイド142をまとめて鑑別部搬送ガイドとも呼ぶ。読取手段176は、読取手段76と比べて、それぞれ厚さ情報取得部50、光学情報取得部60及び磁気情報取得部70に代えて厚さ情報取得部150、光学情報取得部160及び磁気情報取得部170が設けられている。
【0072】
後方後側搬送ガイド82の上側には、駆動ローラ44Fが左右方向を軸に回転可能に取り付けられている。駆動ローラ44Fは、外周面の一部を後方後側搬送ガイド面82Sに形成された開口部から搬送路143内に突出させている。鑑別下側搬送ガイド142の上側には、駆動ローラ44Gが左右方向を軸に回転可能に取り付けられている。駆動ローラ44Gは、外周面の一部を鑑別下側搬送ガイド面142Sに形成された開口部から搬送路143内に突出させている。後方前側搬送ガイド84の後側には、駆動ローラ44Hが左右方向を軸に回転可能に取り付けられている。駆動ローラ44Hは、外周面の一部を後方前側搬送ガイド面84Sに形成された開口部から搬送路143内に突出させている。鑑別上側搬送ガイド141の下側には、従動ローラ45F及び45Gが左右方向を軸に回転可能且つ上下方向に移動可能に取り付けられている。従動ローラ45F及び45Gは、それぞれの外周面の一部を鑑別上側搬送ガイド面141Sに形成された開口部から搬送路143内に突出させている。後方後側搬送ガイド82の前側には、従動ローラ45Hが左右方向を軸に回転可能で且つ前後方向に移動可能に取り付けられている。従動ローラ45Hは、外周面の一部を後方後側搬送ガイド面82Sに形成された開口部から搬送路143内に突出させている。
【0073】
駆動ローラ33A、33B、33C、44A、44B、44C、44F、44G及び44H、厚さ基準ローラ51並びに磁気ギャップローラ73は、それぞれ図示しないアクチュエータから駆動力が伝達されることにより回転する。このとき、従動ローラ34A、45D、45E、45A、45B、45C、45F、45G及び45H並びに厚さ検知ローラ部52はそれぞれ対向するローラに紙幣BLを押し付けながら、該ローラの回転に従動して回転する。これにより鑑別部118は、搬送路143に沿って紙幣BLを搬送する。
【0074】
第2振分機構としての振分機構86は、先端が後方を向くブレードであり、上端面の上側振分面86Aと下端面の下側振分面86Bとを有し、回動軸86Cを中心に回動可能に左右方向に複数個が搬送下フレーム139Aに取り付けられている。振分機構86は、図示しないアクチュエータによって回動することによりブレードの傾斜方向を変化させて紙幣の搬送経路を2通りに切り替えるようになっており、鑑別部後側搬送路143Gと鑑別センサ搬送路143Aとを結ぶ搬送経路を形成するか、鑑別部後側搬送路143Gと収納庫側搬送路143Eとを結ぶ搬送経路を形成する。これにより振分機構86は、分岐部143Fにおいて、上側振分面86Aにより、鑑別部後側搬送路143G内を後方から前方へ向けて搬送された紙幣BLを鑑別センサ搬送路143Aへ、又は鑑別センサ搬送路143A内を前方から後方へ向けて搬送された紙幣BLを鑑別部後側搬送路143Gへ振り分ける一方、下側振分面86Bにより、鑑別部後側搬送路143G内を後方から前方へ向けて搬送された紙幣BLを収納庫側搬送路143Eへ、又は収納庫側搬送路143E内を下方から上方へ向けて搬送された紙幣BLを鑑別部後側搬送路143Gへ振り分ける。
【0075】
図11に示すように厚さ情報取得部150は、厚さ検知ローラ部52と、ギャップセンサ55と、厚さセンサフレーム153と、厚さ基準ローラ51とを有している。厚さ検知ローラ部52と、ギャップセンサ55と、厚さ検知ローラ部52を厚さ基準ローラ51に押圧する図示しない付勢部材とは、厚さセンサフレーム153に取り付けられている。厚さセンサフレーム153は、下方が開放された箱型形状であり、前側の下端部から前方に突出する厚さセンサ取付部153Aと、後側の下端部から後方に突出する厚さセンサ取付部153Bとが形成されている。
【0076】
鑑別上側搬送ガイド141は、前後方向に延びる板状部分からそれぞれ厚さセンサ取付部153A及び厚さセンサ取付部153Bに向かうよう上方に突出する厚さセンサ取付部141F及び厚さセンサ取付部141Gが形成されている。鑑別上側搬送ガイド141は、ネジ等の厚さセンサ固定部材154により、それぞれ厚さセンサ取付部153Aを厚さセンサ取付部141Fに、厚さセンサ取付部153Bを厚さセンサ取付部141Gに着脱可能に固定している。
【0077】
図12に示すように光学情報取得部160は、上側に位置する反射透過センサユニット161Uと下側に位置する反射センサユニット161Dとにより構成されている。反射透過センサユニット161Uと反射センサユニット161Dとは反射センサ部が同一の構成であり、鑑別センサ搬送路143Aを挟んで上下に対向して配置されている。以下では主に反射透過センサユニット161Uについて説明し、反射センサユニット161Dについての説明は省略する。また、反射センサユニット161Dにおいて符号の末尾に"D"が付された部材は、反射透過センサユニット161Uにおいて符号の数字が反射センサユニット161Dと同一であり末尾に"U"が付された部材と対応している。
【0078】
反射透過センサユニット161Uは、光学センサケース162Uを有している。光学センサケース162Uは、下方が開放された箱型形状であり、前側の下端部から前方に突出する光学センサ取付部162AUと後側の下端部から後方に突出する光学センサ取付部162BUとが形成されている。
【0079】
鑑別上側搬送ガイド141は、前後方向に延びる板状部分からそれぞれ光学センサ取付部162AU及び光学センサ取付部162BUに向かうよう上方に突出する光学センサ取付部141D及び光学センサ取付部141Eが形成されている。鑑別上側搬送ガイド141は、ネジ等の光学センサ固定部材167Uにより、それぞれ光学センサ取付部162AUを光学センサ取付部141Dに、光学センサ取付部162BUを光学センサ取付部141Eに着脱可能に固定している。
【0080】
光学センサケース162Uと鑑別上側搬送ガイド141との間には、光学センサ封止部材168Uが設けられている。反射透過センサユニット161Uは、光学センサ固定部材167Uにより光学センサケース162Uが鑑別上側搬送ガイド141に押し付けられると、光学センサ封止部材168Uが潰されて光学センサケース162Uと鑑別上側搬送ガイド141との隙間を埋めるため、反射透過センサユニット161Uの外部から内部への塵埃の侵入を防止できる。
【0081】
鑑別下側搬送ガイド142は、ネジ等の光学センサ固定部材167Dにより、それぞれ反射センサユニット161Dの光学センサ取付部162ADを光学センサ取付部142Dに、光学センサ取付部162BDを光学センサ取付部142Eに着脱可能に固定している。
【0082】
図13に示すように磁気情報取得部170は、磁気センサ171と磁気ギャップローラ73とを有している。磁気センサ171は、前側の下端部から前方に突出する磁気センサ取付部171Aと、後側の下端部から後方に突出する磁気センサ取付部171Bとが形成されている。
【0083】
鑑別上側搬送ガイド141は、前後方向に延びる板状部分からそれぞれ磁気センサ取付部171A及び磁気センサ取付部171Bに向かうよう上方に突出する磁気センサ取付部141A及び磁気センサ取付部141Bが形成されている。鑑別上側搬送ガイド141は、ネジ等の磁気センサ固定部材172により、それぞれ磁気センサ取付部171Aを磁気センサ取付部141Aに、磁気センサ取付部171Bを磁気センサ取付部141Bに着脱可能に固定している。
【0084】
磁気センサ171と鑑別上側搬送ガイド141との間には、磁気センサ封止部材175が設けられている。磁気センサ171は、磁気センサ固定部材172により該磁気センサ171が鑑別上側搬送ガイド141に押し付けられると、磁気センサ封止部材175が潰されて該磁気センサ171と鑑別上側搬送ガイド141との隙間を埋めるため、磁気センサ171の外部から内部への塵埃の侵入を防止できる。
【0085】
[2−3.鑑別部の動作]
かかる構成において、厚さ情報取得部150(図11)に異常発生時の修理を行う場合や、厚さ情報取得部150をより分解能の良いセンサに交換する場合、作業者は厚さセンサ固定部材154を取り外し、厚さセンサフレーム153と、該厚さセンサフレーム153に設けられた厚さ検知ローラ部52とギャップセンサ55とを交換する。
【0086】
光学情報取得部160(図12)に異常発生時の修理を行う際や、反射透過センサユニット161U又は反射センサユニット161Dをより解像度の高いセンサや、異なる波長の画像情報が取得できるセンサに交換する場合、作業者は光学センサ固定部材167を取り外し、反射透過センサユニット161U又は反射センサユニット161Dを交換する。
【0087】
このとき、光学センサ封止部材168は、光学センサ固定部材167により光学センサケース162が鑑別上側搬送ガイド141又は鑑別下側搬送ガイド142に押し付けられているため、光学センサ固定部材167が外されることにより、光学センサ封止部材168の封止状態が解除される。反射透過センサユニット161Uの交換後は、光学センサ固定部材167Uにより光学センサケース162Uが鑑別上側搬送ガイド141に押し付けられるため、該反射透過センサユニット161Uは、再度封止される。同様に反射センサユニット161Dの交換後は、光学センサ固定部材167Dにより光学センサケース162Dが鑑別下側搬送ガイド142に押し付けられるため、該反射センサユニット161Dは、再度封止される。
【0088】
このように光学情報取得部160は、容易に封止状態を解除すると共に封止状態に戻すことができるため、塵埃が内部に侵入し塵埃を誤検出することにより発生する性能の低下を防止できる。
【0089】
磁気情報取得部170(図13)に異常発生時の修理を行う際や、磁気センサ171をより分解能や精度の良いセンサに交換する場合、作業者は磁気センサ固定部材172を取り外し、磁気センサ171を交換する。
【0090】
このとき、磁気センサ封止部材175は、磁気センサ固定部材172により磁気センサ171が鑑別上側搬送ガイド141に押し付けられているため、磁気センサ固定部材172が外されることにより、磁気センサ封止部材175の封止状態が解除される。磁気センサ171の交換後は、磁気センサ固定部材172により磁気センサ171が鑑別上側搬送ガイド141に押し付けられるため、磁気センサ171は再度封止される。
【0091】
このように磁気情報取得部170は、容易に封止状態を解除すると共に封止状態に戻すことができるため、磁気インク等の塵埃が内部に侵入し磁気インク等を誤検出することにより発生する性能の低下を防止できる。
【0092】
[2−4.効果等]
以上の構成において鑑別部118は、紙幣BLが搬送される鑑別部搬送路としての鑑別センサ搬送路143Aを形成すると共に、該鑑別センサ搬送路143Aに紙幣BLの特徴を読み取る読取手段176を設けた鑑別センサ部140と、鑑別センサ部140が着脱可能に固定され、該鑑別センサ部140が固定された際、鑑別センサ部140との間に、鑑別センサ搬送路143Aと接続され該鑑別センサ搬送路143Aと同じ前後方向に紙幣BLを搬送する搬送部搬送路としての鑑別部後側搬送路143Gを形成する鑑別接続搬送部130とを設けるようにした。ここで、鑑別部18(図3)は、入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dが鑑別センサ搬送路43Aとは異なる方向に紙幣BLを搬送するが、鑑別部118は、鑑別部後側搬送路143Gが鑑別センサ搬送路43Aと同じ方向に紙幣BLを搬送するように構成されている。
【0093】
また鑑別部118は、搬送部24と紙幣収納庫26Aとの接続箇所まで含むようにした。このため鑑別部118は、開放状態において鑑別部18の鑑別センサ搬送路43Aよりも鑑別センサ搬送路143Aの広い範囲を外部に開放することができるため、より一層保守作業者にアクセスさせ易くでき、保守時の視認性を向上させ作業性を向上できる。
【0094】
また従来の鑑別部においては、厚さ情報取得部150の厚さセンサフレーム153が、鑑別部フレーム149の一部と一体化している物があったが、この場合分解が困難であるため、厚さ情報取得部150の厚さ検知ローラ部52とギャップセンサ55を個別に取り外す必要があり、作業者が交換することが容易でなかった。また従来、光学情報取得部160は反射透過センサユニット161U及び反射センサユニット161Dの封止に接着剤を用いる物があったが、この場合接着剤を除去する必要があり、分解が困難であるため、光学情報取得部160の反射透過センサユニット161U及び反射センサユニット161Dを作業者が交換することが容易でなかった。また従来、磁気情報取得部170は磁気センサ171の封止に接着剤を用いる物があったが、この場合接着剤を除去する必要があり、分解が困難であるため、磁気情報取得部170は磁気センサ171を作業者が交換することが容易でなかった。
【0095】
これに対し鑑別部118の鑑別センサ部140は、厚さ情報取得部150の厚さセンサフレーム153と、光学情報取得部160の反射透過センサユニット161U及び反射センサユニット161Dと、磁気情報取得部170の磁気センサ171とを、鑑別上側搬送ガイド141又は鑑別下側搬送ガイド142に対し着脱可能に取り付けられるようにした。これにより鑑別部118は、異常発生時の修理を行う際や、性能の異なるセンサに変更する場合に、作業者に容易にセンサを交換させることができる。
【0096】
その他第2の実施の形態による鑑別部118は、第1の実施の形態による鑑別部18とほぼ同様の作用効果を奏する。
【0097】
[3.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、振分機構36を搬送前フレーム39Bに取り付ける場合について述べた。本発明はこれに限らず振分機構36を搬送下フレーム39Aに取り付けても良い。
【0098】
また上述した第2の実施の形態においては、振分機構86を搬送下フレーム139Aに取り付ける場合について述べた。本発明はこれに限らず振分機構86を鑑別上フレーム149Aに取り付けても良い。この場合、開放状態において振分機構86が鑑別上フレーム149Aと共に移動するため、収納庫側搬送路143Eの視認性を向上できる。
【0099】
さらに上述した第1の実施の形態においては、ほぼ水平な鑑別センサ搬送路43Aに沿って紙幣を前後方向へ走行させる鑑別センサ部40と、ほぼ鉛直な入出金部側搬送路43C及びリジェクト庫側搬送路43Dに沿って紙幣を上下方向へ走行させる鑑別接続搬送部30とに本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、種々の方向に沿う鑑別センサ搬送路に沿って紙幣を走行させる鑑別センサ部と、該鑑別センサ搬送路と異なる方向に紙幣を走行させる鑑別接続搬送部とに本発明を適用しても良い。第2の実施の形態においても同様である。
【0100】
さらに上述した第2の実施の形態においては、搬送部24の搬送路が入出金部16又はリジェクト庫28へ分岐する分岐部43Bから、搬送部24の搬送路が紙幣収納庫26Aへ分岐する分岐部143Fまでを鑑別部118に含める場合について述べた。本発明はこれに限らず、搬送部24の搬送路が入出金部16又はリジェクト庫28へ分岐する分岐部から、搬送部24の搬送路が紙幣収納庫26B、26C、26D又は26Eの何れかへ分岐する分岐部までを鑑別部118に含めても良い。
【0101】
さらに上述した第1の実施の形態においては、鑑別上フレーム49A及び鑑別下フレーム49Bを鑑別センサ部40に含め、搬送下フレーム39A及び搬送前フレーム39Bを鑑別接続搬送部30に含める場合について述べた。本発明はこれに限らず、鑑別上フレーム49A及び鑑別下フレーム49Bに加えて搬送下フレーム39Aを鑑別センサ部40に含める、搬送前フレーム39Bと、鑑別上フレーム49A、鑑別下フレーム49B及び搬送下フレーム39Aとが、所定のフレームに対し着脱可能に設けられていても良い。第2の実施の形態においても同様である。
【0102】
さらに上述した第1の実施の形態においては、鑑別センサ部40の内部に、後方から前方へ向かって厚さ情報取得部50、光学情報取得部60及び磁気情報取得部70の順に読取手段76を配置する場合について述べた。本発明はこれに限らず、厚さ情報取得部50、光学情報取得部60及び磁気情報取得部70を任意の順番で鑑別センサ部40の内部に配置して良い。また厚さ情報取得部50、光学情報取得部60及び磁気情報取得部70は、何れかが省略されていても良い。第2の実施の形態においても同様である。
【0103】
さらに上述した実施の形態においては、左右方向に所定の間隔を空けてそれぞれ複数個のローラが配された上下一対のローラである駆動ローラ44C及び従動ローラ45Cを設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、左右方向に1個のローラが配された上下一対のローラである駆動ローラ及び従動ローラを設けても良い。
【0104】
さらに上述した第1の実施の形態による鑑別部18において読取手段76に代えて第2の実施の形態における読取手段176を設けても良く、第2の実施の形態による鑑別部118において読取手段176に代えて読取手段76を設けても良い。さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【0105】
さらに上述した実施の形態においては、現金を取引する現金自動取引装置1及び101において、媒体としての紙幣を鑑別する鑑別部において本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば債権、証書、商品券、金券や入場券等のような薄い紙状の媒体を鑑別する種々の装置に適用しても良い。
【0106】
また、例えば紙幣を入出する紙幣入出金機や紙幣を所定枚数毎に施封する施封小束支払機等、紙幣や硬貨の取引に関する種々の処理を行う複数種類の装置の組み合わせにより構成された現金処理装置に本発明を適用してもよい。
【0107】
さらに上述した実施の形態においては、入金取引及び出金取引を行う現金自動取引装置に本発明を適用する場合について述べたが、入金取引又は出金取引の何れか一方のみを行う装置に本発明を適用しても良い。
【0108】
さらに上述した実施の形態においては、鑑別部としての鑑別センサ部40と、搬送部としての鑑別接続搬送部30とによって、紙葉類処理装置としての鑑別部18を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる鑑別部と、搬送部とによって、紙葉類処理装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、紙幣等の紙状の媒体を鑑別する種々の装置でも利用できる。
【符号の説明】
【0110】
1、101……現金自動取引装置、2……筐体、3……顧客応対部、4……カード入出口、5……入出金口、6……操作表示部、7……テンキー、8……レシート発行口、9……主制御部、10、110……紙幣入出金機、11……入出金機筐体、12……制御部、14……記憶部、16……入出金部、18、118、218、318……鑑別部、20……一時保留部、22……偽券庫、24、224……搬送部、26……紙幣収納庫、28……リジェクト庫、30、130……鑑別接続搬送部、31……搬送下側搬送ガイド、31S……搬送下側搬送ガイド面、32……搬送前側搬送ガイド、32S……搬送前側搬送ガイド面、33A、33B、33C、44A、44B、44C、44F、44G、44H、234B……駆動ローラ、34A、45A、45B、45C、45D、45E、45F、45G、45H、245B……従動ローラ、35A、35B……鑑別センサ部取付箇所、36、86……振分機構、36A、86A……上側振分面、36B、86B……下側振分面、36C、86C……回動軸、37……回動支点、39A、139A……搬送下フレーム、39B……搬送前フレーム、39、139……搬送部フレーム、139C……搬送後フレーム、40、140……鑑別センサ部、41、141……鑑別上側搬送ガイド、41S、141S……鑑別上側搬送ガイド面、42、142……鑑別下側搬送ガイド、42S、142S……鑑別下側搬送ガイド面、43、143、243……搬送路、43A、143A……鑑別センサ搬送路、43B……分岐部、43C……入出金部側搬送路、43D……リジェクト庫側搬送路、43CD……搬送部搬送路、143E……収納庫側搬送路、143F……分岐部、143G……鑑別部後側搬送路、46A、46B……鑑別センサ部固定部材、49A、149A……鑑別上フレーム、49B、149B……鑑別下フレーム、49、149……鑑別部フレーム、211……フレーム、50、150……厚さ情報取得部、51……厚さ基準ローラ、52……厚さ検知ローラ部、52A……支点部、52B……回転支点部、55……ギャップセンサ、60、160……光学情報取得部、70、170……磁気情報取得部、71、171……磁気センサ、73……磁気ギャップローラ、76、176……読取手段、80A、180A……搬送路受渡部、80B、180B……入出金部側受渡部、80C、180C……リジェクト庫受渡部、180D……収納庫受渡部、280G……受渡部、82……後方後側搬送ガイド、82S……後方後側搬送ガイド面、84……後方前側搬送ガイド、84S……後方前側搬送ガイド面、153……厚さセンサフレーム、153A、153B……厚さセンサ取付部、141F、141G……厚さセンサ取付部、154……厚さセンサ固定部材、171A、171B……磁気センサ取付部、141A、141B……磁気センサ取付部、172……磁気センサ固定部材、175……磁気センサ封止部材、61U、161U……反射透過センサユニット、61D、161D……反射センサユニット、62U、62D、162U、162D……光学センサケース、162AU、162AD、162BU、162BD……光学センサ取付部、141D、141E……光学センサ取付部、167……光学センサ固定部材、168……光学センサ封止部材。
図1
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