(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2の昇降設備は、ドロップリフター(昇降装置)を昇降可能に支持する支柱が乾燥ブースの外に設けられているため、乾燥ブースにおいてドロップリフター(昇降装置)を移動させる部分にスリット(間隙)を設ける必要がある。そのため、乾燥炉の高温区域の空気が乾燥ブースのスリット(間隙)から炉外へ逃げ易くなり(乾燥ブース内部の熱損失が大きく)、乾燥炉の熱効率が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、乾燥炉の高温区域における空気の炉外への漏れを防止し、乾燥炉の熱効率を向上可能な昇降設備及び搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、本発明のうち請求項1に記載の昇降設備は、ワークを乾燥する乾燥炉に設けられるワークの昇降設備であって、前記ワークを乾燥炉に搬入する搬入位置又は前記ワークを乾燥炉から搬出する搬出位置と、前記搬入位置及び前記搬出位置より上方に形成され前記ワークを乾燥させる高温区域と、の間で前記ワークを昇降可能に搬送する昇降装置と、前記昇降装置を昇降可能に支持する支柱と、
前記昇降装置の上限位置を検出する検出装置と、を備え、前記支柱を前記乾燥炉内であって前記高温区域まで延設
し、前記検出装置は、前記高温区域においてその一端部が前記昇降装置に当接することにより昇降する昇降部と、前記乾燥炉外において前記昇降部の他端部の昇降位置を検出する検出部と、を備えるものである。
上記構成では、昇降装置の作動を乾燥炉内の高温区域まで延設した支柱において行う。
【0009】
上記構成では、昇降装置の上限位置の検出を、高温区域において昇降装置と当接して昇降する昇降部の昇降位置を検出することにより行う。すなわち、昇降装置の上限位置の検出を、昇降部を介して間接的に行う。
【0010】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の昇降設備において、前記ワークはワーク支持部材により支持された状態で前記搬入位置に搬入され、前記昇降装置は、前記搬入位置で前記ワークを停止させる第1停止装置を備え、前記第1停止装置は、前記ワーク支持部材を係止する機械式の係止機構により構成されるとともに、前記高温区域において前記ワーク支持部材を作動可能に構成されるものである。
上記構成では、搬入位置でのワークの停止を、高温区域において作動可能な機械式の係止機構により行う。
【0011】
請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の昇降設備において、前記第1停止装置は、前記ワーク支持部材を係止する係止部と、前記係止部に当接して前記係止部を作動させることにより前記係止部による前記ワーク支持部材の係止を解除する当接部と、前記係止部の作動を規制する規制部と、を備えるものである。
上記構成では、ワークの停止を
係止部によるワーク支持部材の係止により行い、ワークの停止解除を当接部による係止部への当接により行う。
【0012】
請求項4に記載の搬送システムは、ワークを乾燥する乾燥炉に設けられるワークの搬送システムであって、前記ワークを乾燥炉に搬入する搬入位置より上方に形成され前記ワークを乾燥させる高温区域まで前記ワークを上昇搬送する第1昇降設備と、
前記第1昇降設備により上昇搬送されたワークを前記高温区域において搬送する搬送設備と、
前記搬送設備により搬送されたワークを乾燥炉から搬出する搬出位置まで下降搬送する第2昇降設備と、を備え、前記第1昇降設備及び前記第2昇降設備は、前記ワークを昇降搬送する昇降装置と、前記昇降装置を昇降可能に支持する支柱と、
前記昇降装置の上限位置を検出する検出装置と、を備え、前記支柱を前記乾燥炉内であって前記高温区域まで延設
し、前記検出装置は、前記高温区域においてその一端部が前記昇降装置に当接することにより昇降する昇降部と、前記乾燥炉外において前記昇降部の他端部の昇降位置を検出する検出部と、を備えるものである。
上記構成では、昇降装置の作動を乾燥炉内の高温区域まで延設した支柱において行う。
【0013】
請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載の搬送システムにおいて、
前記搬送設備は、ワーク支持部材により支持されたワークを搬送し、前記第2昇降設備の昇降装置は、前記搬送設備から前記ワークを受け取るワーク受け取り位置で前記ワークを停止させる第2停止装置を備え、前記第2停止装置は、前記ワーク支持部材を係止する機械式の係止機構により構成されるとともに、前記高温区域において前記ワーク支持部材を作動可能に構成されるものである。
上記構成では、ワーク受け取り位置でのワークの停止を、高温区域において作動可能な機械式の係止機構により行う。
【発明の効果】
【0014】
本発明の昇降設備及び搬送システムによれば、昇降装置を昇降可能に支持する支柱を乾燥炉内の高温区域まで延設することにより、支柱全体を乾燥炉内に設けたことから、乾燥ブースにおいて昇降装置を移動させる部分にスリット(間隙)を設ける必要がない。そのため、乾燥炉の高温区域における空気の炉外への漏れを防止することができ(乾燥ブース内部の熱損失が小さくなり)、乾燥炉の熱効率を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
まず、本発明に係る搬送システム10(昇降設備20、40)を設ける乾燥炉1について説明する。
図1から
図3に示すように、搬送システム10(昇降設備20、40)を設ける乾燥炉1は、塗装後の自動車ボディ等のワークWを乾燥するものである。乾燥炉1において乾燥されるワークWは、その上端部がワーク支持部材80に吊り下げられた状態で支持される。ワーク支持部材80は、その上部に複数のガイドローラ81(
図4)を有し、ワークWを吊り下げた状態で走行可能に構成されている。
乾燥炉1は、略逆U字形状の箱体から構成される乾燥ブース3によって形成される。乾燥ブース3は、その両端に設けられる直方体状の第1壁部4及び第2壁部5と、直方体状の乾燥ブース本体6と、から構成される。第1壁部4、第2壁部5、及び乾燥ブース本体6は、その内部が中空状に形成されている。
乾燥ブース3は、第1壁部4の下部にワークWを乾燥炉1内に搬入するための搬入口90(搬入位置91)が設けられる。乾燥ブース3は、第2壁部5の下部にワークWを乾燥炉1から搬出するための搬出口93(搬出位置94)が設けられる。乾燥ブース3は、第1壁部4及び第2壁部5の上部に載置される乾燥ブース本体6内に、ワークWを乾燥させるための高温区域92が設けられる。すなわち、高温区域92は、搬入口90(搬入位置91)及び搬出口93(搬出位置94)より上方に形成される。乾燥ブース本体6(高温区域92)は、ワークWを乾燥させるために充分な高温雰囲気(例えば190℃)で保持されている。また、第1壁部4及び第2壁部5は、その上部から下部にかけて、温度区域が段階的に(例えば、中温区域、中低温区域、低温区域)分かれて保持されている。
【0017】
また、乾燥ブース3内には、ワーク支持部材80によって吊り下げられた状態のワークWを搬送するための搬送経路Kが形成されている。搬送経路Kは、第1壁部4の内部であって搬入口90(搬入位置91)と高温区域92との間に形成される経路と、乾燥ブース本体6内部であって高温区域92に形成される経路と、第2壁部5の内部であって搬出口93(搬出位置94)と高温区域92との間に形成される経路と、から構成される。
乾燥炉1においては、ワーク支持部材80によって吊り下げられた状態のワークWが、乾燥炉1外に設けられる搬送設備(図示せず)によって搬入口90から搬入され、搬入位置91において受け渡される。搬入位置91において受け渡されたワークWは、ワーク支持部材80によって吊り下げられた状態で、搬入位置91から高温区域92まで上昇搬送される。高温区域92まで上昇搬送されたワークWは、ワーク支持部材80によって吊り下げられた状態で高温区域92内において搬送されながら乾燥される。そして、乾燥されたワークWは、高温区域92から搬出位置94まで下降搬送され、搬出位置94において、乾燥炉1外に設けられる搬送設備(図示せず)に引き渡され、搬出口93から搬出される。
【0018】
次に、本発明に係る搬送システム10について説明する。
図1に示すように、搬送システム10は、ワーク支持部材80によって支持されるワークWを搬送経路Kに沿って搬送するためのものである。搬送システム10は、乾燥炉1(乾燥ブース3)の内部に、搬送経路Kに沿って設けられる。搬送システム10は、第1昇降設備20(「昇降設備」の一例)と、搬送設備60と、第2昇降設備70(「昇降設備」の一例)と、から主に構成されている。
【0019】
まず、第1昇降設備20について説明する。
第1昇降設備20は、ワークWを搬入位置91から高温区域92まで上昇搬送させるものである。第1昇降設備20は、乾燥ブース3の第1壁部4の内部であって、搬入位置91から高温区域92にかけて設けられる。第1昇降設備20は、乾燥炉1外に設けられる搬送設備(図示せず)によって搬送されるワークWを搬入位置91において受け入れる。そして、第1昇降設備20は、受け入れたワークWをワーク支持部材80によって支持された状態で高温区域92まで上昇搬送させる。第1昇降設備20は、第1ドロップリフト21(「昇降装置」の一例)と、第1支柱22と、第1上限位置検出装置23(「検出位置」の一例)と、第1下限位置検出装置24と、を備える。
【0020】
第1ドロップリフト21は、ワーク支持部材80に吊り下げられた状態のワークWを、搬入位置91から高温区域92まで上昇搬送させるものである。第1ドロップリフト21は、第1支持部25と、第1駆動部31と、第1停止装置36と、から主に構成される。
第1支持部25は、ワークWを吊り下げた状態のワーク支持部材80を支持する部分である。第1支持部25は、ワーク支持部材80を第1支柱22に沿って昇降可能に構成されている。
図2及び
図3に示すように、第1支持部25は、第1支持部材26と、第1アーム部材27と、から主に構成される。
第1支持部材26は、ワークWを吊り下げた状態のワーク支持部材80を支持する部材である。第1支持部材26は、搬入口90(搬入位置91)におけるワークWの搬送方向(ワーク支持部材80に支持されるワークWに対して直交する方向)に沿って長尺状に形成される。
図4に示すように、第1支持部材26は、その下部に、ワーク支持部材80のガイドローラ81をガイドするガイドレール28が設けられている。第1支持部材26は、ガイドレール28を介してワーク支持部材80を支持する。また、第1支持部材26は、その上部に、後述する第1上限位置検出装置23の昇降部45が当接する当接体29が設けられている。当接体29は、第1ドロップリフト21が上昇する際に、第1上限位置検出装置23の昇降部45における当接部材47の一端部(下端部)が当接し、当接した状態で当接部材47を押し上げ可能な棒状の部材により構成される。
図1から
図3に示すように、第1アーム部材27は、第1支持部材26を支持する部材である。第1アーム部材27は、高温区域92における高温雰囲気下でも耐熱性の高い部材により形成される。第1アーム部材27は、その一端部が上下方向に回動する昇降チェン34を介して第1支柱22に昇降可能に支持される。第1アーム部材27は、第1支柱22に支持される部分にローラー30を設け、昇降チェン34の回動によりローラー30が回動することによって第1支柱22に沿って昇降する。また、第1アーム部材27は、その他端部が第1支柱22に対して略垂直に突出し、その先端部において第1支持部材26を支持する。さらに、第1アーム部材27は、その下端部に第1下限位置検出装置24を熱から保護するための遮蔽板53が設けられている。
【0021】
第1駆動部31は、第1支持部25を昇降可能に駆動する部分である。第1駆動部31は、第1支持部25の第1アーム部材27を第1支柱22に沿って昇降させる。第1駆動部31は、第1支柱22の下端部に設けられる駆動ユニット32と、第1支柱22の上端部に設けられる従動ユニット33と、駆動ユニット32と従動ユニット33との間で回動可能に架け渡される昇降チェン34と、から主に構成されている。
図1に示すように、駆動ユニット32は、その本体を形成するユニットフレーム32Aに回動軸32Bが貫通する。回動軸32Bには、ベアリングユニット32Cとスプロケット32Dとが嵌合されるとともに、その一端部にモータ32Eが設けられる。ユニットフレーム32A(ベアリングユニット32C及びスプロケット32D)は乾燥炉1(乾燥ブース3)内に設けられる。モータ32Eは乾燥炉1(乾燥ブース3)外に設けられる。
図3に示すように、従動ユニット33は、その本体を形成するユニットフレーム33Aに回動軸33Bが軸支される。回動軸33Bには、スプロケット33Cが嵌合される。従動ユニット33(ユニットフレーム33A、回動軸33B及びスプロケット33C)は乾燥炉1(乾燥ブース3)外に設けられる。
昇降チェン34は、高温区域92における高温雰囲気下でも耐熱性の高い部材により形成される。
図1及び
図3に示すように、昇降チェン34は、第1支柱22に沿って環状に構成され、その一端が駆動ユニット32のスプロケット32Dに架け渡され、その他端が従動ユニット33のスプロケット33Cに架け渡される。
【0022】
図2から
図6に示すように、第1停止装置36は、乾燥炉1外に設けられる搬送設備(図示せず)から受け入れたワークWを搬入位置91で停止させるためのものである。第1停止装置36は、第1支持部25のガイドレール28に設けられる。第1停止装置36は、ワーク支持部材80のガイドローラ81から突出する突出部82(
図4)と係合することにより、ワーク支持部材80を係止し、ワーク支持部材80に支持されたワークWを搬入位置91で停止させる。
第1停止装置36は、乾燥炉1(乾燥ブース3)内に設けられ、高温区域92において作動可能に構成される。そのため、第1停止装置36の各部材は、高温区域92における高温雰囲気下でも耐熱性の高い部材により形成される。第1停止装置36は、装置本体37と、係止アーム38(「係止部」の一例)と、弾性部材39(「規制部」の一例)と、アーム検出スイッチ40と、第1フィーダー62のフィーダーフレーム64に設けられる固定ガイド66(「当接部」の一例)と、から主に構成されている。
【0023】
装置本体37は、第1停止装置36を構成する主たる部分であり、第1支持部25のガイドレール28に対して直交するように設けられる。装置本体37は、その一部分において第1支持部25のガイドレール28を狭持する。
係止アーム38は、ワーク支持部材80を係止する部分である。
図6に示すように、係止アーム38は、装置本体37に設けられる第1回動軸41に軸支される。係止アーム38は、その一端部の当接部分42が固定ガイド66に当接して下方に押されることにより第1回動軸41を中心に回動する。すなわち、係止アーム38は、固定ガイド66の当接により機械的に作動する。第1停止装置36においては、高温区域92を含む乾燥炉1(乾燥ブース3)内で係止アーム38を作動させることによりワーク支持部材80の係止を行う。そのため、係止アーム38を作動可能な高温雰囲気下でも耐熱性の高い駆動源が必要となる。しかしながら、そのような駆動源はコストが高く、そのような駆動源を用いると装置全体のコストアップとなる。そこで、第1停止装置36においては、ワーク支持部材80を係止する係止アーム38を機械式の係止機構により構成し、係止アーム38をエアシリンダ等の駆動源を用いずに作動可能としている。また、係止アーム38は、その他端部がアーム検出スイッチ40に当接するように設けられる。
弾性部材39は、係止アーム38の回動を規制するものである。弾性部材39は、装置本体37と、係止アーム38の一端部と、の間に設けられる。弾性部材39は、固定ガイド66との当接により係止アーム38が回動する方向(下方向)と逆方向に係止アーム38を規制する。係止アーム38の回動を規制する部材を弾性部材39により形成することにより、乾燥炉1内で発生するヤニ等による影響を受け難くなる。
アーム検出スイッチ40は、装置本体37に設けられる。アーム検出スイッチ40は、係止アーム38の他端部が当接することにより、係止アーム38がワーク支持部材80のガイドローラ81の突出部82を係止していることを検出する。
【0024】
図1から
図3に示すように、第1支柱22は、第1ドロップリフト21を昇降可能に支持するものである。具体的には、第1支柱22は、第1支持部25の第1アーム部材27を昇降可能に支持する。第1支柱22は、乾燥炉1(乾燥ブース3)内であって、搬入位置91から高温区域92まで延設されている。すなわち、第1支柱22が乾燥炉1(乾燥ブース3)の内部に覆われた状態で設けられている。そのため、第1支柱22は、高温区域92における高温雰囲気下でも耐熱性の高い部材により形成される。
【0025】
図1、
図3及び
図7に示すように、第1上限位置検出装置23は、第1ドロップリフト21の高温区域92における位置(上限位置)を検出するものである。
図7に示すように、第1上限位置検出装置23は、高温区域92において第1ドロップリフト21に当接することにより昇降する昇降部45と、乾燥炉1外において昇降部45の昇降位置を検出する検出部49と、から主に構成される。
第1上限位置検出装置23は、高温区域92における第1ドロップリフト21の位置(上限位置)を検出することから、本来であれば、高温区域92において位置検出の可能な高温雰囲気下でも耐熱性の高い検出部(検出装置)を乾燥炉1(乾燥ブース3)内に備える必要がある。しかしながら、そのような検出部(検出装置)はコストが高く、そのような検出装置を用いると装置全体のコストアップとなる。そこで、第1上限位置検出装置23は、乾燥炉1(乾燥ブース3)外に設けた検出部49によって、第1ドロップリフト21と当接しながら上昇する昇降部45の昇降位置を検出することにより、第1ドロップリフト21の位置(上限位置)を間接的に検出する。具体的には、昇降部45を高温区域92まで上昇する第1ドロップリフト21に当接させることにより、第1ドロップリフト21の上昇と連動して昇降部45を上昇させる。そして、第1ドロップリフト21の上昇と連動して上昇する昇降部45の昇降位置を、乾燥炉1(乾燥ブース3)外に設けた検出部49により検出する。これにより、第1ドロップリフト21の高温区域92における位置(上限位置)を、昇降部45の昇降位置を介して間接的に検出する。
【0026】
図7に示すように、昇降部45は、円筒部材46と、当接部材47と、弾性部材48と、から主に構成されている。
円筒部材46は、昇降部45の本体部分を形成する管状の部材である。円筒部材46は、第1ドロップリフト21が昇降する位置の上方の乾燥ブース本体6に挿通される。円筒部材46には、弾性部材48に挿通された当接部材47が弾性部材48とともに挿通される。
当接部材47は、一端が鋭角状に形成された棒状の部材である。当接部材47は、その一端部(下端部)が第1ドロップリフト21の当接体29に当接するとともに、その他端部(上端部)が検出部49により検出される。当接部材47は、弾性部材48により下方向に付勢され、第1ドロップリフト21の当接体29に当接して押されることで上昇する。
【0027】
検出部49は、検出スイッチ50と、検出装置51と、から構成される。
検出スイッチ50は、昇降部45の当接部材47の他端部(上端部)と接触する部分であり、当接部材47の昇降位置に設けられる。検出スイッチ50は、当接部材47と接触し上方に押し上げられることで入り状態(ON状態)となる。
検出装置51は、検出スイッチ50の入り状態(ON状態)を検出する装置である。検出装置51が検出スイッチ50の入り状態(ON状態)を検出することで、検出信号が制御装置(図示せず)に送信される。当該制御装置は、検出装置51からの検出信号を受けることにより、第1ドロップリフト21が所定の位置まで上昇したことを検出する。
また、検出部49は、複数の検出部49a、49b、49cにより構成される。検出部49a、49b、49cは、所定の位置に所定の間隔で配置される。例えば、検出部49aは、第1ドロップリフト21を高速走行から低速走行に切り替える位置まで第1ドロップリフト21が上昇した際に昇降部45の当接部材47の他端部(上端部)が検出スイッチ50と接触する位置に設けられる。同様に、検出部49bは、第1ドロップリフト21を低速走行から超低速走行に切り替える位置まで、検出部49cは、第1ドロップリフト21を超低速走行から停止状態に切り替える位置まで第1ドロップリフト21が上昇した際に昇降部45の当接部材47の他端部(上端部)が検出スイッチ50と接触する位置に設けられる。
【0028】
図1及び
図3に示すように、第1下限位置検出装置24は、高温区域92から搬入位置91まで下降する第1ドロップリフト21の搬入位置91における位置(下限位置)を検出するものである。第1下限位置検出装置24は、ラインセンサ等からなる複数の検出部24a、24b、24cにより構成される。検出部24a、24b、24cは、所定の位置に所定の間隔で配置される。例えば、検出部24aは、第1ドロップリフト21を高速走行から低速走行に切り替える位置まで第1ドロップリフト21が下降した際に第1ドロップリフト21を検出可能な位置に設けられる。同様に、検出部24bは、第1ドロップリフト21を低速走行から超低速走行に切り替える位置まで、検出部24cは、第1ドロップリフト21を超低速走行から停止状態に切り替える位置まで第1ドロップリフト21が上昇した際に第1ドロップリフト21を検出可能な位置に設けられる。
【0029】
次に、搬送設備60について説明する。
図1から
図3に示すように、搬送設備60は、高温区域92において乾燥されるワークWを搬送するものである。搬送設備60は、乾燥ブース3の乾燥ブース本体6の内部に高温区域92に沿って延設される。搬送設備60は、第1昇降設備20から上昇搬送されたワークWを高温区域92の一端部位置61において受け入れる。そして、搬送設備60は、受け入れたワークWをワーク支持部材80によって支持された状態で高温区域92に沿って搬送させる。搬送設備60は、第1フィーダー62と、搬送コンベヤ67と、を備える。
第1フィーダー62は、第1ドロップリフト21により上昇搬送されたワークWを搬送コンベヤ67において受け入れる際に、ワークWを支持するワーク支持部材80を第1ドロップリフト21から搬送コンベヤ67へ押し出すものである。第1フィーダー62は、ワーク支持部材80を押し出すプッシャー63と、プッシャー63を支持するフィーダーフレーム64と、プッシャー63を駆動するシリンダユニット65と、から主に構成されている。プッシャー63及びフィーダーフレーム64は、乾燥炉1(乾燥ブース3)内に設けられ、高温区域92における高温雰囲気下でも耐熱性の高い部材により形成される。シリンダユニット65は、乾燥炉1(乾燥ブース3)外に設けられる。
また、
図6に示すように、フィーダーフレーム64には、係止アーム38の当接部分42と当接する固定ガイド66が設けられる。
搬送コンベヤ67は、ワーク支持部材80に吊り下げられた状態のワークWを、高温区域92に沿って搬送させるものである。搬送コンベヤ67は、乾燥炉1(乾燥ブース3)内に設けられ、高温区域92における高温雰囲気下でも耐熱性の高い部材により形成される。
【0030】
次に、第2昇降設備70について説明する。
図1に示すように、第2昇降設備70は、ワークWを高温区域92から搬出位置94まで下降搬送させるものである。第2昇降設備70は、乾燥ブース3の第2壁部5の内部であって、高温区域92から搬出位置94にかけて設けられる。第2昇降設備70は、搬送コンベヤ67によって搬送されるワークWを高温区域92の他端部位置68において受け入れる。そして、第2昇降設備70は、受け入れたワークWをワーク支持部材80によって吊り下げられた状態で搬出位置94まで下降搬送させ、乾燥炉1外に設けられる搬送設備(図示せず)に受け渡す。第2昇降設備70は、第2ドロップリフト71(「昇降装置」の一例)と、第2支柱76と、第2上限位置検出装置85(「検出装置」の一例)と、第2下限位置検出装置77と、を備える。
【0031】
第2ドロップリフト71は、ワーク支持部材80に吊り下げられた状態のワークWを、高温区域92から搬出位置94まで下降搬送させるものである。第2ドロップリフト71は、第2支持部72と、第2駆動部73と、第2停止装置74と、から主に構成される。
第2支持部72及び第2駆動部73は、第1ドロップリフト21の第1支持部25及び第1駆動部31と同様の構成である。
【0032】
第2停止装置74は、搬送コンベヤ67から受け入れたワークWを高温区域92の他端部位置68で停止させるためのものである。
図8に示すように、第2停止装置74は、第2支持部72のガイドレール75に設けられる。第2停止装置74は、ワーク支持部材80のガイドローラ81から突出する突出部82と係合することにより、ワーク支持部材80を係止し、ワーク支持部材80に支持されたワークWを高温区域92の他端部位置68で停止させる。第2停止装置74は、装置本体37と、係止アーム38(「係止部」の一例)と、弾性部材39(「規制部」の一例)と、アーム検出スイッチ40と、第2フィーダー78のフィーダーフレーム79に設けられる固定ガイド66A(「当接部」の一例)と、から主に構成されている。第2停止装置74の各部材は、高温区域92における高温雰囲気下でも耐熱性の高い部材により形成される。また、第2停止装置74は、第1停止装置36と同様に、ワーク支持部材80を係止する部分を機械式の係止機構により構成し、係止アーム38をエアシリンダ等の駆動源を用いずに作動可能としている。
【0033】
装置本体37は、第2停止装置74を構成する主たる部分であり、第2支持部72のガイドレール28に対して直交するように設けられる。装置本体37は、その一部分において第2支持部72のガイドレール28を狭持する。
係止アーム38は、ワーク支持部材80を係止する部分である。係止アーム38は、係止アーム本体38Aと、本体駆動アーム38Bと、から構成されている。
係止アーム本体38Aは、ワーク支持部材80のガイドローラ81の突出部82と係合する部分である。係止アーム本体38Aは、装置本体37に設けられる第1回動軸41に軸支される。係止アーム本体38Aは、その一端部の当接部分42が本体駆動アーム38Bに当接して下方に押されることにより第1回動軸41を中心に回動する。また、係止アーム本体38Aは、その他端部がアーム検出スイッチ40に当接するように設けられる。
本体駆動アーム38Bは、係止アーム本体38Aを回動させるためのものである。本体駆動アーム38Bは、装置本体37であって、第1回動軸41とは異なる位置に設けられる第2回動軸41Aに軸支される。本体駆動アーム38Bは、その一端部の当接部分42Aが後述する固定ガイド66Aに当接して下方に押されることにより第2回動軸41Aを中心に回動する。また、本体駆動アーム38Bは、第2回動軸41Aを中心に回動することにより、その他端部の当接部分42Bが係止アーム本体38Aの一端部の当接部分42に当接して係止アーム本体38Aを下方に押し下げる。
このように、係止アーム38は、固定ガイド66Aの当接により回動した本体駆動アーム38Bが係止アーム本体38Aに当接することで機械的に作動する。
弾性部材39は、係止アーム本体38Aの回動を規制するものである。弾性部材39は、装置本体37と、係止アーム本体38Aの一端部と、の間に設けられる。弾性部材39は、本体駆動アーム38Bとの当接により係止アーム本体38Aが回動する方向(下方向)と逆方向に係止アーム本体38Aを規制する。係止アーム本体38Aの回動を規制する部材を弾性部材39により形成することにより、乾燥炉1内で発生するヤニ等による影響を受け難くなる。
また、搬出位置94には、第2ドロップリフト71から下降搬送されたワークWを乾燥炉1外に設けられる搬送設備(図示せず)に引き渡す際に、ワークWを支持するワーク支持部材80を第2ドロップリフト71から当該搬送設備へ引き出すための第2フィーダー78が設けられている。そして、第2フィーダー78のフィーダーフレーム79には、係止アーム38の本体駆動アーム38Bの当接部分42Aと当接する固定ガイド66Aが設けられる。
第2支柱76、第2上限位置検出装置85及び第2下限位置検出装置77については、第1支柱22、第1上限位置検出装置23及び第1下限位置検出装置24と同一の構成であるため説明を省略する。
【0034】
次に、第1停止装置36の動作について説明する。
図6(b)に示すように、第1停止装置36は、第1ドロップリフト21が搬入位置91においてワークWを受け入れる際には、ワーク支持部材80を搬入位置91で停止させるために、係止アーム38を水平に保持する。これより、係止アーム38がワーク支持部材80のガイドローラ81の突出部82と係合可能な状態となる。この時、係止アーム38は、弾性部材39によってその回動が規制されているため、水平を保持したまま、ワーク支持部材80を係止する。また、係止アーム38は、第1ドロップリフト21がワークWを搬入位置91から高温区域92まで上昇搬送する際にも、弾性部材39の規制により、水平(ワーク支持部材80を係止する位置)に保持される。
図6(a)に示すように、第1停止装置36は、第1ドロップリフト21がワークWを高温区域92まで上昇搬送した際には、係止アーム38の一端部の当接部分42が固定ガイド66に当接して下方に押される。これにより、係止アーム38が第1回動軸41を中心に回動してその他端部が上方に跳ね上がり、ワーク支持部材80のガイドローラ81の突出部82との係合を解除する(ワーク支持部材80の係止を解除する)。
このように、第1停止装置36においては、係止アーム38の一端部を固定ガイド66に当接させることで、係止アーム38を機械的に作動させる。
【0035】
次に、第2停止装置74の動作について説明する。
図8(a)に示すように、第2停止装置74は、第2ドロップリフト71が搬送コンベヤ67からワークWを受け入れる際には、ワーク支持部材80を高温区域92の他端部位置68で停止させるために、係止アーム本体38Aを水平に保持する。これにより、係止アーム本体38Aがワーク支持部材80のガイドローラ81の突出部82と係合可能な状態となる。この際、係止アーム本体38Aは、弾性部材39によってその回動が規制されているため、水平を保持したまま、ワーク支持部材80を係止する。また、係止アーム本体38Aは、第2ドロップリフト71がワークWを高温区域92から搬出位置94まで下降搬送する際にも、弾性部材39の規制により、水平(ワーク支持部材80を係止する位置)に保持される。
図8(b)に示すように、第2停止装置74は、第2ドロップリフト71がワークWを搬出位置94まで下降搬送した際には、本体駆動アーム38Bの一端部の当接部分42Bが搬出位置94に配置される第2フィーダー78のフィーダーフレーム79に設けられる固定ガイド66に当接して上方に押し上げられる。これにより、本体駆動アーム38Bが第2回動軸41Aを中心に回動して係止アーム本体38Aの一端部を下方に押し下げる。係止アーム本体38Aは、本体駆動アーム38Bの回動(押し下げ)と連動して、第1回動軸41を中心に回動する。これにより係止アーム本体38Aの他端部が上方に跳ね上がり、ワーク支持部材80の係止を解除する。
このように、第2停止装置74においては、本体駆動アーム38Bの一端部を固定ガイド66に当接させることで、係止アーム本体38Aを機械的に作動させる。
【0036】
次に、第1上限位置検出装置23の動作について説明する。なお、第2上限位置検出装置85の動作は、第1上限位置検出装置23の動作と同様のため、その説明を省略する。
図7に示すように、第1ドロップリフト21が搬入位置91から高温区域92まで上昇すると、第1ドロップリフト21の第1支持部25(第1支持部材26)に設けられる当接体29が、第1上限位置検出装置23の昇降部45(当接部材47の下端部)に当接する。さらに第1ドロップリフト21が上昇すると、当接部材47は当接体29に押し上げられることで上昇する。そして、当接部材47の上端部が検出部49aの検出スイッチ50に接触する。これにより検出部49aの検出スイッチ50が入り状態(ON状態)となり、第1ドロップリフト21が高速走行から低速走行に切り替える位置まで上昇していることが検出される。
同様に第1ドロップリフト21がさらに上昇し、当接部材47がさらに当接体29により押し上げられて検出部49bの検出スイッチ50を入り状態(ON状態)にすると、第1ドロップリフト21が低速走行から超低速走行に切り替える位置まで上昇していることが検出され、検出部49cの検出スイッチ50を入り状態(ON状態)にすると、第1ドロップリフト21が超低速走行から停止状態に切り替える位置まで上昇していることが検出される。
このように、第1上限位置検出装置23においては、昇降部45の当接部材47を当接体29に当接させながら上昇させ、上昇した当接部材47の位置を検出することで、第1ドロップリフト21の上限位置を間接的に検出している。
【0037】
以上のように、本実施の形態によると、第1ドロップリフト21(第2ドロップリフト71)を昇降可能に支持する第1支柱22(第2支柱76)を乾燥炉1内の高温区域92まで延設することにより第1支柱22(第2支柱76)全体を乾燥炉1の内部に覆われた状態で設けたことから、乾燥ブース3において第1ドロップリフト21(第2ドロップリフト71)を移動させる部分にスリット(間隙)を設ける必要がない。そのため、乾燥炉1の高温区域92における空気の炉外への漏れを防止することができ(乾燥ブース3内部の熱損失が小さくなり)、乾燥炉1の熱効率を向上させることができる。また、第1ドロップリフト21(第2ドロップリフト71)及び第1支柱22
(第2支柱76)を乾燥炉1内に収めることができ乾燥炉1本体を小型化できる。そのため、乾燥炉1の設置スペースを削減することができる。
本実施の形態によると、第1上限位置検出装置23(第2上限位置検出装置85)が、第1ドロップリフト21(第2ドロップリフト71)の上限位置の検出を、高温区域92において第1ドロップリフト21(第2ドロップリフト71)と当接して昇降する昇降部45の昇降位置の検出を介して間接的に行うことから、検出部49を高温区域92に設ける必要がない。そのため、検出部49を常温の仕様で構成することができ、装置全体のコストを削減することができる。
本実施の形態によると、第1停止装置36及び第2停止装置74を機械式の係止機構により構成することで、第1停止装置及び第2停止装置74を作動させるための動力が不要となる。
【0038】
なお、本実施の形態においては、第1昇降設備20及び第2昇降設備70は、ワーク支持部材80に吊り下げられた状態のワークWを昇降搬送しているが、これに限定されるものではなく、第1支柱22及び第2支柱76が乾燥炉1(乾燥ブース3)の内部に設けられるものであれば、第1昇降設備20及び第2昇降設備70は、ワークWを載置台等に載置した状態で昇降搬送させる構成であっても構わない。
本実施の形態においては、ワークWの昇降を第1昇降設備20及び第2昇降設備70の2か所に分けて行っているが、これに限定されるものではなく、昇降設備の支柱が乾燥炉1(乾燥ブース3)の内部に設けられるものであれば、1か所の昇降設備でワークWの昇降を行っても構わない。
本実施の形態においては、第1上限位置検出装置23(第2上限位置検出装置85)の昇降部45における当接部材47を当接させる当接体29を棒状の部材により構成しているが、これに限定されるものではなく、第1ドロップリフト21が上昇する際に、第1上限位置検出装置23(第2上限位置検出装置85)の当接部材47に当接し、当接した状態で当接部材47を押し上げ可能な構成であれば、例えば、当接体29を板状の部材により構成しても構わない。また、当接体29を設けず、直接、第1ドロップリフト21の第1支持部25(第1支持部材26)に当接させる構成であっても構わない。
本実施の形態においては、第1上限位置検出装置23(第2上限位置検出装置85)の当接部材47が弾性部材48により下方向へ付勢されているが、これに限定されるものではなく、当接部材47が下方向へ付勢される構成であれば、例えば、エアシリンダ等の動力源により当接部材47を下方向へ付勢する構成であっても構わない。