(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6561842
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】信号電位変換回路
(51)【国際特許分類】
H03K 19/0175 20060101AFI20190808BHJP
H03K 19/0185 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
H03K19/0175 240
H03K19/0185 240
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-554540(P2015-554540)
(86)(22)【出願日】2014年12月16日
(86)【国際出願番号】JP2014006258
(87)【国際公開番号】WO2015098039
(87)【国際公開日】20150702
【審査請求日】2017年10月11日
(31)【優先権主張番号】特願2013-267929(P2013-267929)
(32)【優先日】2013年12月25日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江渕 剛志
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 誠司
【審査官】
工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2012/157031(WO,A1)
【文献】
特開2006−279918(JP,A)
【文献】
特開2004−205957(JP,A)
【文献】
特開平10−32483(JP,A)
【文献】
実公平3−14864(JP,Y2)
【文献】
特開昭62−241423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K19/0175
H03K19/0185
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号が一端に与えられ、他端が終端ノードと接続されたコンデンサと、
前記終端ノードの電位を受けるクランプ回路と、
前記終端ノードに接続された電圧保持回路とを備え、
前記クランプ回路は、
第1の電源と前記終端ノードとの間に設けられた第1の接続素子と、
前記終端ノードと、電源電圧が前記第1の電源よりも低い第2の電源との間に設けられた第2の接続素子とを備えており、
前記第1の接続素子は、前記終端ノードの電位が、前記第2の電源の電源電圧よりも高い第1の電位よりも低くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、
前記第2の接続素子は、前記終端ノードの電位が、前記第1の電源の電源電圧よりも低く、かつ、前記第1の電位よりも高い第2の電位よりも高くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、
前記電圧保持回路は、前記終端ノードの電位が、前記第1の電位よりも高くかつ前記第2の電位よりも低い第3の電位よりも高いときは、前記終端ノードの電位を上げるように動作し、前記終端ノードの電位が前記第3の電位よりも低いときは、前記終端ノードの電位を下げるように動作する
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項2】
請求項1記載の信号電位変換回路において、
前記電圧保持回路は、
前記第1の電源に接続された第1の電流源と、
前記第2の電源に接続された第2の電流源と、
前記第1の電流源と前記第2の電流源との間に並列に設けられた第1および第2のインバータ回路部を有する、クロスラッチ回路部とを備え、
前記クロスラッチ回路部は、
前記第1のインバータ回路部の出力端、および、前記第2のインバータ回路部の入力端が、前記終端ノードに接続されており、
前記第1のインバータ回路部の入力端、および、前記第2のインバータ回路部の出力端に、前記第3の電位が与えられている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項3】
請求項1記載の信号電位変換回路において、
前記電圧保持回路は、
前記第2の電位を供給する第1のバッファ回路部と、
前記第1の電位を供給する第2のバッファ回路部と、
前記第1のバッファ回路部と前記第2のバッファ回路部との間に並列に設けられた第1および第2のインバータ回路部を有する、クロスラッチ回路部とを備え、
前記クロスラッチ回路部は、
前記第1のインバータ回路部の出力端、および、前記第2のインバータ回路部の入力端が、前記終端ノードに接続されており、
前記第1のインバータ回路部の入力端、および、前記第2のインバータ回路部の出力端に、前記第3の電位が与えられている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項4】
請求項2または3記載の信号電位変換回路において、
前記入力信号をレベルシフトするレベルシフタをさらに備え、
前記クロスラッチ回路部は、
前記第2のインバータ回路部の入力端が、前記終端ノードに接続されている代わりに、前記レベルシフタの出力電圧が与えられている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項5】
請求項1記載の信号電位変換回路において、
前記クランプ回路は、
前記第1の接続素子として、ドレインが前記第1の電源に接続されるとともに、ソースが前記終端ノードに接続された第1のNMOSトランジスタを備えており、かつ、
前記第1のNMOSトランジスタのゲートに与える制御電位を生成する制御電位発生回路を備えている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項6】
請求項1記載の信号電位変換回路において、
前記クランプ回路は、
前記第2の接続素子として、ドレインが前記第2の電源に接続されるとともに、ソースが前記終端ノードに接続された第1のPMOSトランジスタを備えており、かつ、
前記第1のPMOSトランジスタのゲートに与える制御電位を生成する制御電位発生回路を備えている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項7】
差動信号を構成する正信号が一端に与えられ、他端が第1の終端ノードと接続された第1のコンデンサと、
前記第1の終端ノードの電位を受ける第1のクランプ回路と、
前記差動信号を構成する負信号が一端に与えられ、他端が第2の終端ノードと接続された第2のコンデンサと、
前記第2の終端ノードの電位を受ける第2のクランプ回路と、
前記第1および第2の終端ノードに接続された差動電圧保持回路とを備え、
前記第1のクランプ回路は、
第1の電源と前記第1の終端ノードとの間に設けられた第1の接続素子と、
前記第1の終端ノードと、電源電圧が前記第1の電源よりも低い第2の電源との間に設けられた第2の接続素子とを備えており、
前記第1の接続素子は、前記第1の終端ノードの電位が、前記第2の電源の電源電圧よりも高い第1の電位よりも低くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、
前記第2の接続素子は、前記第1の終端ノードの電位が、前記第1の電源の電源電圧よりも低く、かつ、前記第1の電位よりも高い第2の電位よりも高くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、
前記第2のクランプ回路は、
前記第1の電源と前記第2の終端ノードとの間に設けられた第3の接続素子と、
前記第2の終端ノードと、前記第2の電源との間に設けられた第4の接続素子とを備えており、
前記第3の接続素子は、前記第2の終端ノードの電位が、前記第1の電位よりも低くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、
前記第4の接続素子は、前記第2の終端ノードの電位が、前記第2の電位よりも高くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、
前記差動電圧保持回路は、前記第1の終端ノードの電位が前記第2の終端ノードの電位よりも高いときは、前記第1の終端ノードの電位を上げるとともに前記第2の終端ノードの電位を下げるように動作し、前記第1の終端ノードの電位が前記第2の終端ノードの電位よりも低いときは、前記第1の終端ノードの電位を下げるとともに前記第2の終端ノードの電位を上げるように動作する
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項8】
請求項7記載の信号電位変換回路において、
前記差動電圧保持回路は、
前記第1の電源に接続された第1の電流源と、
前記第2の電源に接続された第2の電流源と、
前記第1の電流源と前記第2の電流源との間に並列に接続された第1および第2のインバータ回路部を有する、クロスラッチ回路部とを備え、
前記クロスラッチ回路部は、
前記第1のインバータ回路部の出力端、および、前記第2のインバータ回路部の入力端が、前記第1の終端ノードに接続されており、
前記第1のインバータ回路部の入力端、および、前記第2のインバータ回路部の出力端が、前記第2の終端ノードに接続されている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項9】
請求項7記載の信号電位変換回路において、
前記差動電圧保持回路は、
前記第2の電位を供給する第1のバッファ回路部と、
前記第1の電位を供給する第2のバッファ回路部と、
前記第1のバッファ回路部と前記第2のバッファ回路部との間に並列に設けられた第1および第2のインバータ回路部を有する、クロスラッチ回路部とを備え、
前記クロスラッチ回路部は、
前記第1のインバータ回路部の出力端、および、前記第2のインバータ回路部の入力端が、前記第1の終端ノードに接続されており、
前記第1のインバータ回路部の入力端、および、前記第2のインバータ回路部の出力端が、前記第2の終端ノードに接続されている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項10】
請求項8または9記載の信号電位変換回路において、
前記正信号をレベルシフトする第1のレベルシフタと、
前記負信号をレベルシフトする第2のレベルシフタとをさらに備え、
前記クロスラッチ回路部は、
前記第1のインバータ回路部の入力端が、前記第2の終端ノードに接続されている代わりに、前記第2のレベルシフタの出力電圧が与えられており、
前記第2のインバータ回路部の入力端が、前記第1の終端ノードに接続されている代わりに、前記第1のレベルシフタの出力電圧が与えられている
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項11】
請求項7記載の信号電位変換回路において、
前記第1のクランプ回路は、
前記第1の接続素子として、ドレインが前記第1の電源に接続されるとともに、ソースが前記第1の終端ノードに接続された第1のNMOSトランジスタを備えており、
前記第2のクランプ回路は、
前記第3の接続素子として、ドレインが前記第1の電源に接続されるとともに、ソースが前記第2の終端ノードに接続された第2のNMOSトランジスタを備えており、
前記第1および第2のクランプ回路は、
前記第1および第2のNMOSトランジスタのゲートに与える制御電位を生成する制御電位発生回路を、共有している
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【請求項12】
請求項7記載の信号電位変換回路において、
前記第1のクランプ回路は、
前記第2の接続素子として、ドレインが前記第2の電源に接続されるとともに、ソースが前記第1の終端ノードに接続された第1のPMOSトランジスタを備えており、
前記第2のクランプ回路は、
前記第4の接続素子として、ドレインが前記第2の電源に接続されるとともに、ソースが前記第2の終端ノードに接続された第2のPMOSトランジスタを備えており、
前記第1および第2のクランプ回路は、
前記第1および第2のPMOSトランジスタのゲートに与える制御電位を生成する制御電位発生回路を、共有している
ことを特徴とする信号電位変換回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、異電位信号の受け渡しのために、入力信号の電位を変換する信号電位変換回路に関する。
【背景技術】
【0002】
最近のトランジスタは、微細化に伴い、動作電圧の低電圧化が進んでいる。一方、外部インターフェースに関しては電圧規格が決まっており、集積回路は、旧来のデバイスとも接続できるように、例えば5Vや3.3Vで動作させなければならない。このため、微細トランジスタで駆動される信号と例えば5Vや3.3Vで駆動される信号とのやりとりのために、レベルシフト回路(信号電位変換回路)が用いられる。特に、高速信号の伝達のためには、コンデンサを用いたAC結合回路が有効である。
【0003】
特許文献1では、信号電位変換回路について、変換後の信号にジッタが発生しないように、終端ノードの電位の減衰を抑制する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2012/157031号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、複数のインターフェース規格に対応するハイブリッドコアのニーズが高まっている。例えば、数Gbps程度の高速動作から、データが長時間変化しないバースト信号が入力される低速動作まで、1つのコアで対応する必要がある。このようなコアに、例えば特許文献1に開示された信号電位変換回路を用いた場合には、高速動作には対応できるものの、低速動作時や、バースト信号が入力された場合には、コンデンサの電荷が徐々に放電してしまい、信号の振幅が保持できず、正常動作が必ずしも保証されない。
【0006】
本開示は、高速動作が可能であり、かつ、低速動作時やバースト信号入力時であっても、信号の振幅が保持でき、正常動作する信号電位変換回路を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様では、信号電位変換回路は、入力信号が一端に与えられ、他端が終端ノードと接続されたコンデンサと、終端ノードの電位を受けるクランプ回路と、終端ノードに接続された電圧保持回路とを備え、クランプ回路は、第1の電源と終端ノードとの間に設けられた第1の接続素子と、終端ノードと、電源電圧が第1の電源よりも低い第2の電源との間に設けられた第2の接続素子とを備えており、第1の接続素子は、終端ノードの電位が、第2の電源の電源電圧よりも高い第1の電位よりも低くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、第2の接続素子は、終端ノードの電位が、第1の電源の電源電圧よりも低く、かつ、第1の電位よりも高い第2の電位よりも高くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、電圧保持回路は、終端ノードの電位が、第1の電位よりも高くかつ第2の電位よりも低い第3の電位よりも高いときは、終端ノードの電位を上げるように動作し、終端ノードの電位が第3の電位よりも低いときは、終端ノードの電位を下げるように動作する。
【0008】
この態様によると、クランプ回路によって、終端ノードの電位が第1の電位から第2の電位までの範囲に規定される。また、終端ノードの電位は、第3の電位よりも高いときは、電圧保持回路によって上げられ、第3の電位よりも低いときは、電圧保持回路によって下げられる。このため、例えば低速動作時やバースト信号の入力時において、コンデンサの電荷が徐々に放電してしまう場合であっても、電圧保持回路によって、終端ノードの電位の低下または上昇が抑制される。これにより、信号の振幅を保持することができる。
【0009】
本開示の他の態様では、信号電位変換回路は、差動信号を構成する正信号が一端に与えられ、他端が第1の終端ノードと接続された第1のコンデンサと、第1の終端ノードの電位を受ける第1のクランプ回路と、差動信号を構成する負信号が一端に与えられ、他端が第2の終端ノードと接続された第2のコンデンサと、第2の終端ノードの電位を受ける第2のクランプ回路と、第1および第2の終端ノードに接続された差動電圧保持回路とを備え、第1のクランプ回路は、第1の電源と第1の終端ノードとの間に設けられた第1の接続素子と、第1の終端ノードと、電源電圧が第1の電源よりも低い第2の電源との間に設けられた第2の接続素子とを備えており、第1の接続素子は、第1の終端ノードの電位が、第2の電源の電源電圧よりも高い第1の電位よりも低くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、第2の接続素子は、第1の終端ノードの電位が、第1の電源の電源電圧よりも低く、かつ、第1の電位よりも高い第2の電位よりも高くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、第2のクランプ回路は、第1の電源と第2の終端ノードとの間に設けられた第3の接続素子と、第2の終端ノードと、第2の電源との間に設けられた第4の接続素子とを備えており、第3の接続素子は、第2の終端ノードの電位が、第1の電位よりも低くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、第4の接続素子は、第2の終端ノードの電位が、第2の電位よりも高くなったとき、インピーダンスが低下するものであり、差動電圧保持回路は、第1の終端ノードの電位が第2の終端ノードの電位よりも高いときは、第1の終端ノードの電位を上げるとともに第2の終端ノードの電位を下げるように動作し、第1の終端ノードの電位が第2の終端ノードの電位よりも低いときは、第1の終端ノードの電位を下げるとともに第2の終端ノードの電位を上げるように動作する。
【0010】
この態様によると、第1および第2のクランプ回路によって、第1および第2の終端ノードの電位が第1の電位から第2の電位までの範囲に規定される。また、第1の終端ノードの電位が第2の終端ノードよりも高いときは、差動電圧保持回路によって、第1の終端ノードの電位が上げられるともに第2の終端ノードの電位が下げられる。第1の終端ノードの電位が第2の終端ノードよりも低いときは、差動電圧保持回路によって、第1の終端ノードの電位が下げられるともに第2の終端ノードの電位が上げられる。このため、例えば低速動作時やバースト信号の入力時において、第1および第2のコンデンサの電荷が徐々に放電してしまう場合であっても、差動電圧保持回路によって、第1および第2の終端ノードの電位の低下または上昇が抑制される。これにより、差動信号の振幅を保持することができる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によると、高速動作が可能であり、かつ、低速動作時やバースト信号入力時であっても、信号の振幅が保持できる信号電位変換回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態1に係る信号電位変換回路の構成を示す図である。
【
図2】
図1の信号電位変換回路の動作を示すタイミングチャートである。
【
図4】
図1における電圧保持回路の他の構成例である。
【
図5】
図1における電圧保持回路の他の構成例である。
【
図6】実施形態2に係る信号電位変換回路の構成を示す図である。
【
図7】
図6の信号電位変換回路の動作を示すタイミングチャートである。
【
図8】
図6における差動電圧保持回路の構成例である。
【
図9】
図6における差動電圧保持回路の他の構成例である。
【
図10】
図6における差動電圧保持回路の他の構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の実施形態では、特に問題のない限りにおいて、電源とその電源電圧について同一の符号を用いて説明を行っている。
【0014】
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る信号電位変換回路とその前後の回路構成を示す図である。
図1に示す信号電位変換回路はAC結合を利用したものである。
図1において、10は終端ノードNDの信号INを受信し、出力信号OUTを生成する受信回路、20は入力信号CINが一端に与えられるとともに他端が終端ノードNDと接続されたコンデンサ、30は入力信号CINを駆動する信号駆動回路、40は終端ノードNDの電位(信号IN)を受けるクランプ回路、50は終端ノードNDに接続された電圧保持回路である。コンデンサ20、クランプ回路40および電圧保持回路50によって、本実施形態に係る信号電位変換回路が構成されている。
【0015】
図2は
図1に示す信号電位変換回路の動作を示すタイミングチャートである。
【0016】
信号駆動回路30は、電源電圧VDDLが印加されており、振幅がVDDLである信号CINを出力する。受信回路10は、電源電圧VDDHが印加されており、基準電位VTTに対する信号INの電位を増幅して、振幅がVDDHの出力信号OUTを生成する。受信回路10が適正に動作するためには、信号INが基準電位VTTを中心にして振幅している必要がある。
【0017】
クランプ回路40は、信号INが基準電位VTTを中心にして振幅する信号になるように、信号電位の変更を行う機能を有する。すなわち、クランプ回路40は、信号INが電位VCLBを下回ったときは信号INの電位を上げ、信号INが電位VCLT(>VCLB)を超えたときは信号INの電位を下げる。クランプ回路40は、電源VDDHと終端ノードNDとの間に設けられた第1の接続素子と、終端ノードNDと電源VSS(VSS<VDDH)との間に設けられた第2の接続素子とを備えている。第1の接続素子は、終端ノードNDの電位が第1の電位としての電位VCLB(>VSS)よりも低くなったときインピーダンスが低下する。第2の接続素子は、終端ノードNDの電位が第2の電位としての電位VCLT(<VDDH)よりも高くなったときインピーダンスが低下する。
【0018】
電圧保持回路50は、終端ノードNDの電位(信号INの電位)が第3の電位としての電位Vbiasよりも高いときは、終端ノードNDの電位を上げるように動作し、終端ノードNDの電位が電位Vbiasよりも低いときは、終端ノードNDの電位を下げるように動作する。電位Vbiasは、電位VCLBよりも高くかつ電位VCLTよりも低い(VSS<VCLB<Vbias<VCLT<VDDH)。
【0019】
電圧保持回路50を備えていない場合には、低速動作時、または、データが長時間変化しないバースト信号が入力された場合には、
図2において一点鎖線で示したように、信号レベルが徐々に変化する。これは、コンデンサ20に接続された素子を介して、コンデンサ20に蓄積された電荷が少しずつ放電してしまうためである。この結果、信号の振幅が保持できないので、正常動作が困難になる。
【0020】
これに対して本実施形態では、電圧保持回路50の動作によって、信号レベルの変化を抑制することができる。また例えば、電圧保持回路50が終端ノードNDの電位を上げるように動作している場合であっても、終端ノードNDの電位が電位VCLTに達するとクランプ回路40によってその電位が一定に保たれる。
【0021】
このように本実施形態によると、低速動作時やバースト信号入力時であっても、正常動作が可能となる。したがって、高速動作と低速動作の両立を実現することが可能になる。
【0022】
図3は
図1の電圧保持回路50の構成例である。なお、
図3〜
図5において、クランプ回路40は、ドレインが第1の電源としての電源VDDHに接続されるとともに、ソースが終端ノードNDに接続されたNMOSトランジスタ41と、ドレインが第2の電源としての接地電源VSSに接続されるとともに、ソースが終端ノードNDに接続されたPMOSトランジスタ42とを備えている。すなわち、ここでのクランプ回路40は、第1の接続素子としてのNMOSトランジスタ41、および第2の接続素子としてのPMOSトランジスタ42を備えている。そして、NMOSトランジスタ41およびPMOSトランジスタ42のゲートには、それぞれ、制御電位発生回路100,200によって生成された制御電位NBIAS,PBIASが与えられている。本実施形態では、
図2に示すように、信号INの電位がVCLBより下がったときNMOSトランジスタ41がONとなるように、また、信号INの電位がVCLTより上がったときPMOSトランジスタ42がONとなるように、制御電位NBIAS,PBIASを制御している。なお、制御電位発生回路100,200の構成および動作については、例えば特許文献1に詳細に記載されており、ここでは説明を省略する。
【0023】
なお、本実施形態では、NMOSトランジスタ41およびPMOSトランジスタ42を用いて終端ノードNDを終端するものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、終端ノードNDの電位がVCLBよりも低くなったときインピーダンスが低下する接続素子であれば、NMOSトランジスタ41の代わりに用いることができるし、終端ノードNDの電位がVCLTよりも高くなったときインピーダンスが低下する接続素子であれば、PMOSトランジスタ42の代わりに用いることができる。
【0024】
図3に示す電圧保持回路50は、電源VDDHに接続された第1の電流源51と、接地電源VSSに接続された第2の電流源52と、第1の電流源51と第2の電流源52との間に設けられたクロスラッチ回路部53とを備えている。クロスラッチ回路部53は、終端ノードNDの電位と、電位Vbiasとを受ける。
【0025】
クロスラッチ回路部53は、PMOSトランジスタTR1,TR2およびNMOSトランジスタTR3,TR4を備えている。PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR3は、ゲート同士およびドレイン同士が接続されており、第1のインバータ回路部53aを構成している。PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR4は、ゲート同士およびドレイン同士が接続されており、第2のインバータ回路部53bを構成している。PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR3のゲートおよびドレインが、それぞれ、第1のインバータ回路部53aの入力端および出力端に相当する。PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR4のゲートおよびドレインが、それぞれ、第2のインバータ回路部53bの入力端および出力端に相当する。第1のインバータ回路部53aの出力端、および、第2のインバータ回路部53bの入力端が、終端ノードNDに接続されている。第1のインバータ回路部53aの入力端、および、第2のインバータ回路部53bの出力端に、電位Vbiasが与えられている。
【0026】
図3に示す電圧保持回路50の動作について説明する。終端ノードNDの電位(信号INの電位)が電位Vbiasよりも高い場合、PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR4は導通状態になり、一方、PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR3は非導通状態になる。このとき、電源VDDHからPMOSトランジスタTR1を介して終端ノードNDに電流が流れる。この電流は、コンデンサ20の電荷を保ち、終端ノードNDの電位を上げる働きをする。これにより、信号INの電位の低下が抑制される。
【0027】
また、終端ノードNDの電位(信号INの電位)が電位Vbiasよりも低い場合、PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR4は非導通状態になり、一方、PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR3は導通状態になる。このとき、終端ノードNDからNMOSトランジスタTR3を介して接地電源VSSに電流が流れる。この電流は、コンデンサ20の電荷を保ち、終端ノードNDの電位を下げる働きをする。これにより、信号INの電位の上昇が抑制される。
【0028】
このように
図3の電圧保持回路50は、終端ノードNDの電位が電位Vbiasよりも高い場合は、終端ノードNDの電位を上げる働きをし、終端ノードNDの電位が電位Vbiasよりも低い場合は、終端ノードNDの電位を下げる働きをする。しかも、スイッチング動作が高速であり、かつ、回路規模も小さい。
【0029】
図4は電圧保持回路50の他の構成例である。
図4の回路構成は
図3とほぼ同様であるが、クロスラッチ回路部53が、終端ノードNDの電位および電位Vbiasの他に、レベルシフタ70の出力電圧を受ける。レベルシフタ70は、コンデンサ20の一端に与えられた入力信号CINをレベルシフトする。そして、第2のインバータ回路部53bは入力端に、レベルシフタ70の出力電圧、すなわち入力信号CINをレベルシフトした信号が与えられている。この信号は、終端ノードNDにおける信号INと、実質的には同一の信号である。
【0030】
図4に示す電圧保持回路50の動作は、
図3に示す電圧保持回路50の動作と同様である。ただし、第2のインバータ回路部53bのトランジスタTR2,TR4のゲートが、終端ノードNDの電位ではなく、入力信号CINをレベルシフトした信号によって駆動される。これにより、終端ノードNDの寄生容量を小さくできるため、高速動作が可能になる。
【0031】
図5は電圧保持回路50の他の構成例である。
図5の回路構成は
図3とほぼ同様であるが、クロスラッチ回路部53に、動作電圧として電圧VCLT,VCLBが与えられている。第1のバッファ回路部としてのバッファ54は、電圧VCLTを受けるボルテージフォロワであり、インピーダンス変換を行う。第2のバッファ回路部としてのバッファ56は、電圧VCLBを受けるボルテージフォロワであり、インピーダンス変換を行う。55,57はクロスラッチ回路部53に電流を流すための高抵抗である。
【0032】
図5に示す電圧保持回路50の動作は、
図3に示す電圧保持回路50の動作と同様である。ただし、クロスラッチ回路部53が、電圧VCLTと電圧VCLBとの間で動作する。このため、電圧VCLT,VCLBを制御することによって、電圧保持回路50による終端ノードNDにおける電圧保持動作を適切に制御することができる。なお、
図5の回路構成は、
図4の回路構成と組み合わせることも可能である。
【0033】
以上のように本実施形態によると、クランプ回路40によって、終端ノードNDの電位が電位VCLBから電位VCLTまでの範囲に規定される。また、終端ノードNDの電位は、電位Vbiasよりも高いときは、電圧保持回路50によって上げられ、電位Vbiasよりも低いときは、電圧保持回路50によって下げられる。このため、例えば低速動作時やバースト信号の入力時において、コンデンサ20の電荷が徐々に放電してしまう場合であっても、電圧保持回路50によって、終端ノードNDの電位の低下または上昇が抑制される。これにより、信号INの振幅を保持することができる。
【0034】
(実施形態2)
実施形態1では、信号が単相信号(シングルエンド)であるものとして説明を行った。本開示内容は、差動信号をレベル変換する構成にも適用可能である。
【0035】
図6は実施形態2に係る信号電位変換回路とその前後の回路構成を示す図である。
図6の構成では、差動信号を構成する正信号および負信号のそれぞれについて、受信回路15a,15b、コンデンサ20a,20b、信号駆動回路30a,30b、およびクランプ回路40a,40bが設けられている。受信回路15a,15bによって、差動ドライバ回路15が構成されている。そして、差動電圧保持回路60は、正信号の終端ノードNDaと負信号の終端ノードNDbとに接続されている。コンデンサ20a,20b、クランプ回路40a,40bおよび差動電圧保持回路60によって、本実施形態に係る信号電位変換回路が構成されている。
【0036】
図7は
図6に示す信号電位変換回路の動作を示すタイミングチャートである。
【0037】
信号駆動回路30a,30bは、電源電圧VDDLが印加されており、振幅がVDDLである信号CINa,CINbを出力する。差動ドライバ回路15は、電源電圧VDDHが印加されており、信号INa,INbの電位を増幅して、振幅がVDDHの差動信号を生成する。
【0038】
クランプ回路40aは、信号INaが電位VCLBを下回ったときは信号INaの電位を上げ、信号INaが電位VCLTを超えたときは信号INaの電位を下げる。クランプ回路40aは、実施形態1のクランプ回路40と同様に、電源VDDHと終端ノードNDaとの間に設けられた第1の接続素子と、終端ノードNDaと電源VSSとの間に設けられた第2の接続素子とを備えている。第1の接続素子は、終端ノードNDaの電位が電位VCLBよりも低くなったときインピーダンスが低下する。第2の接続素子は、終端ノードNDaの電位が電位VCLTよりも高くなったときインピーダンスが低下する。
【0039】
同様に、クランプ回路40bは、信号INbが電位VCLBを下回ったときは信号INbの電位を上げ、信号INbが電位VCLTを超えたときは信号INbの電位を下げる。クランプ回路40bは、実施形態1のクランプ回路40と同様に、電源VDDHと終端ノードNDbとの間に設けられた第1の接続素子と、終端ノードNDbと電源VSSとの間に設けられた第2の接続素子とを備えている。第1の接続素子は、終端ノードNDbの電位が電位VCLBよりも低くなったときインピーダンスが低下する。第2の接続素子は、終端ノードNDbの電位が電位VCLTよりも高くなったときインピーダンスが低下する。
【0040】
差動電圧保持回路60は、終端ノードNDaの電位(信号INaの電位)が終端ノードNDbの電位(信号INbの電位)よりも高いときは、終端ノードNDaの電位を上げるともに終端ノードNDbの電位を下げるように動作する。また、終端ノードNDaの電位が終端ノードNDbの電位よりも低いときは、終端ノードNDaの電位を下げるとともに終端ノードNDbの電位を上げるように動作する。
【0041】
差動電圧保持回路60を備えていない場合には、低速動作時、または、データが長時間変化しないバースト信号が入力された場合には、
図7において一点鎖線で示したように、信号レベルが徐々に変化する。これは、コンデンサ20a,20bに接続された素子を介して、コンデンサ20a,20bに蓄積された電荷が少しずつ放電してしまうためである。この結果、信号の振幅が保持できないので、正常動作が困難になる。
【0042】
これに対して本実施形態では、差動電圧保持回路60の動作によって、信号レベルの変化を抑制することができる。また例えば、差動電圧保持回路60が終端ノードNDaの電位を上げるとともに終端ノードNDbの電位を下げるように動作している場合であっても、終端ノードNDaの電位が電位VCLTに達するとクランプ回路40aによってその電位が一定に保たれ、また、終端ノードNDbの電位が電位VCLBに達するとクランプ回路40bによってその電位が一定に保たれる。
【0043】
このように本実施形態によると、差動信号をレベル変換する構成において、低速動作時やバースト信号入力時であっても、正常動作が可能となる。したがって、高速動作と低速動作の両立を実現することが可能になる。
【0044】
図8は
図6の差動電圧保持回路60の構成例である。なお、
図8〜
図10において、クランプ回路40a,40bの構成および動作は、
図3などに示したクランプ回路40と実質的に同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。クランプ回路40aは、第1の接続素子としてのNMOSトランジスタ41a、および第2の接続素子としてのPMOSトランジスタ42aを備えている。また、クランプ回路40bは、第3の接続素子としてのNMOSトランジスタ41b、および第4の接続素子としてのPMOSトランジスタ42bを備えている。また、
図8の構成では、クランプ回路40a,40bは、制御電位NBIAS,PBIASを生成する制御電位発生回路100,200を共有している。ただし、クランプ回路40a,40bが、制御電位発生回路100,200をそれぞれ個別に備えてもかまわない。
【0045】
図8に示す差動電圧保持回路60は、電源VDDHに接続された第1の電流源61と、接地電源VSSに接続された第2の電流源62と、第1の電流源61と第2の電流源62との間に設けられたクロスラッチ回路部63とを備えている。クロスラッチ回路部63は、終端ノードNDaの電位と、終端ノードNDbの電位とを受ける。
【0046】
クロスラッチ回路部63は、PMOSトランジスタTR1,TR2およびNMOSトランジスタTR3,TR4を備えている。PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR3は、ゲート同士およびドレイン同士が接続されており、第1のインバータ回路部63aを構成している。PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR4は、ゲート同士およびドレイン同士が接続されており、第2のインバータ回路部63bを構成している。PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR3のゲートおよびドレインが、それぞれ、第1のインバータ回路部63aの入力端および出力端に相当する。PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR4のゲートおよびドレインが、それぞれ、第2のインバータ回路部63bの入力端および出力端に相当する。第1のインバータ回路部63aの出力端、および、第2のインバータ回路部63bの入力端が、終端ノードNDaに接続されている。第1のインバータ回路部63aの入力端、および、第2のインバータ回路部63bの出力端が、終端ノードNDbに接続されている。
【0047】
図8に示す差動電圧保持回路60の動作について説明する。終端ノードNDaの電位(信号INaの電位)が終端ノードNDbの電位(信号INbの電位)よりも高い場合、PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR4は導通状態になり、一方、PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR3は非導通状態になる。このとき、電源VDDHからPMOSトランジスタTR1を介して終端ノードNDaに電流が流れる。この電流は、コンデンサ20aの電荷を保ち、終端ノードNDaの電位を上げる働きをする。これにより、信号INaの電位の低下が抑制される。またこのとき、終端ノードNDbからNMOSトランジスタTR4を介して接地電源VSSに電流が流れる。この電流は、コンデンサ20bの電荷を保ち、終端ノードNDbの電位を下げる働きをする。これにより、信号INbの電位の上昇が抑制される。
【0048】
また、終端ノードNDaの電位(信号INaの電位)が終端ノードNDbの電位(信号INbの電位)よりも低い場合、PMOSトランジスタTR1およびNMOSトランジスタTR4は非導通状態になり、一方、PMOSトランジスタTR2およびNMOSトランジスタTR3は導通状態になる。このとき、終端ノードNDaからNMOSトランジスタTR3を介して接地電源VSSに電流が流れる。この電流は、コンデンサ20aの電荷を保ち、終端ノードNDaの電位を下げる働きをする。これにより、信号INaの電位の上昇が抑制される。またこのとき、電源VDDHからPMOSトランジスタTR2を介して終端ノードNDbに電流が流れる。この電流は、コンデンサ20bの電荷を保ち、終端ノードNDbの電位を上げる働きをする。これにより、信号INbの電位の低下が抑制される。
【0049】
このように
図8の差動電圧保持回路60は、終端ノードNDaの電位が終端ノードNDbの電位よりも高い場合は、終端ノードNDaの電位を上げるとともに終端ノードNDbの電位を下げる働きをする。また、終端ノードNDaの電位が終端ノードNDbの電位よりも低い場合は、終端ノードNDaの電位を下げるとともに終端ノードNDbの電位を上げる働きをする。しかも、スイッチング動作が高速であり、かつ、回路規模も小さい。
【0050】
図9は差動電圧保持回路60の他の構成例である。
図9の回路構成は
図8とほぼ同様であるが、クロスラッチ回路部63が、終端ノードNDa,NDbの電位の他に、レベルシフタ70a,70bの出力電圧を受ける。レベルシフタ70aは、コンデンサ20aの一端に与えられた入力信号CINaをレベルシフトする。レベルシフタ70bは、コンデンサ20bの一端に与えられた入力信号CINbをレベルシフトする。そして、第1のインバータ回路部63aは入力端に、レベルシフタ70bの出力電圧、すなわち入力信号CINbをレベルシフトした信号が与えられている。この信号は、終端ノードNDbにおける信号INbと、実質的には同一の信号である。第2のインバータ回路部63bは入力端に、レベルシフタ70aの出力電圧、すなわち入力信号CINaをレベルシフトした信号が与えられている。この信号は、終端ノードNDaにおける信号INaと、実質的には同一の信号である。
【0051】
図9に示す差動電圧保持回路60の動作は、
図8に示す差動電圧保持回路60の動作と同様である。ただし、第1のインバータ回路部63aのトランジスタTR1,TR3のゲートが、終端ノードNDbの電位ではなく、入力信号CINbをレベルシフトした信号によって駆動される。また、第2のインバータ回路部63bのトランジスタTR2,TR4のゲートが、終端ノードNDaの電位ではなく、入力信号CINaをレベルシフトした信号によって駆動される。これにより、終端ノードNDa,NDbの寄生容量を小さくできるため、高速動作が可能になる。
【0052】
図10は差動電圧保持回路60の他の構成例である。
図10の回路構成は
図8とほぼ同様であるが、クロスラッチ回路部63に、動作電圧として電圧VCLT,VCLBが与えられている。第1のバッファ回路部としてのバッファ64は、電圧VCLTを受けるボルテージフォロワであり、インピーダンス変換を行う。第2のバッファ回路部としてのバッファ66は、電圧VCLBを受けるボルテージフォロワであり、インピーダンス変換を行う。65,67はクロスラッチ回路部63に電流を流すための高抵抗である。
【0053】
図10に示す差動電圧保持回路60の動作は、
図8に示す差動電圧保持回路50の動作と同様である。ただし、クロスラッチ回路部63が、電圧VCLTと電圧VCLBとの間で動作する。このため、電圧VCLT,VCLBを制御することによって、差動電圧保持回路60による終端ノードNDa,NDbにおける電圧保持動作を適切に制御することができる。なお、
図10の回路構成は、
図9の回路構成と組み合わせることも可能である。
【0054】
以上のように本実施形態によると、差動信号をレベル変換する構成においても、実施形態1と同様の効果が得られる。すなわち、クランプ回路40a,40bによって、終端ノードNDa,NDbの電位が電位VCLBから電位VCLTまでの範囲に規定される。また、終端ノードNDaの電位が終端ノードNDbよりも高いときは、差動電圧保持回路60によって、終端ノードNDaの電位が上げられるともに終端ノードNDbの電位が下げられる。終端ノードNDaの電位が終端ノードNDbよりも低いときは、差動電圧保持回路60によって、終端ノードNDaの電位が下げられるともに終端ノードNDbの電位が上げられる。このため、例えば低速動作時やバースト信号の入力時において、コンデンサ20a,20bの電荷が徐々に放電してしまう場合であっても、差動電圧保持回路60によって、終端ノードNDa,NDbの電位の低下または上昇が抑制される。これにより、差動信号INa,INbの振幅を保持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本開示に係る信号電位変換回路では、高速動作が可能であり、かつ、低速動作時やバースト信号入力時であっても、信号の振幅が保持できるので、例えば、ハイブリッドコアのインターフェース回路に用いるのに有効である。
【符号の説明】
【0056】
CIN 入力信号
CINa 正信号
CINb 負信号
ND 終端ノード
NDa 第1の終端ノード
NDb 第2の終端ノード
20 コンデンサ
20a 第1のコンデンサ
20b 第2のコンデンサ
40 クランプ回路
40a 第1のクランプ回路
40b 第2のクランプ回路
41,41a NMOSトランジスタ(第1の接続素子)
42,42a PMOSトランジスタ(第2の接続素子)
41b NMOSトランジスタ(第3の接続素子)
42b PMOSトランジスタ(第4の接続素子)
51 第1の電流源
52 第2の電流源
53 クロスラッチ回路部
53a 第1のインバータ回路部
53b 第2のインバータ回路部
54 バッファ(第1のバッファ回路部)
56 バッファ(第2のバッファ回路部)
60 差動電圧保持回路
61 第1の電流源
62 第2の電流源
63 クロスラッチ回路部
63a 第1のインバータ回路部
63b 第2のインバータ回路部
64 バッファ(第1のバッファ回路部)
66 バッファ(第2のバッファ回路部)
100 制御電位発生回路
200 制御電位発生回路