【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明はそれゆえに、超音波エネルギの適用により加工材料を切断する改良した方法を提供し、同様にこの方法に従って作動する刃を有する改良した切断装置を提供する目的に基づくものである。
【0012】
本発明の方法では、刃は、最適動作点においてできるだけ長く作動される。更に、刃はできるだけ優しく作動され、その結果、ひずみ及び摩耗が避けられる。
【0013】
本発明では、より高い効率で、特により高いクロックサイクルで切断装置を作動することが可能である。
【0014】
加工材料は、高精度で高クロックサイクル、そして一貫した高い切断品質で切断される。切断された製品、特に食品のスライスは、平らな切断面及び均一の厚みを呈する。このことにより、それに対して平行に供給される食材又は食品単位の一貫性が変化する場合、精度が維持されなければならない。
【0015】
加工材料の特性の変化が起こった場合、特に加工材料の異なる装入物を処理する時には、品質の欠如、及び、刃又は更なる装置部品に高いひずみが起きてはならない。
【0016】
超音波エネルギの適用により加工材料を切断する方法、及び、それぞれ請求項1又は13において定められる特徴を含み、この方法により作動する切断装置で本発明の目的に達することができる。本発明の好都合な実施態様は、更なる請求項において定められる。
【0017】
方法は、加工材料、特に食材を切断するために設計され、少なくとも一つの刃を有する切断装置であって、駆動装置によって駆動され、超音波エネルギが少なくとも一つのエネルギ変換器及び結合要素を経て超音波ユニットから供給される切断装置を作動させるのに役立つ。
【0018】
本発明によると、1つの結合要素のみを通じて刃に供給される超音波エネルギの周波数が少なくとも第1及び第2の動作周波数の間で調節される、あるいは超音波エネルギが、第1の動作周波数で第1の結合要素を経て、そして第2の動作周波数で第2の結合要素を経て刃に供給され、その周波数が少なくとも2つの動作周波数間で固定する又は調節されるように、超音波ユニットを制御する制御ユニットが提供される。
【0019】
本発明の超音波エネルギの適用により、刃は、ほとんどエネルギを必要とせず、実際に力を加えずに加工材料を切断することができる。刃に起こる表面波は、刃が加工材料へとより深く動かされる前に加工材料の構造を分割する。これにより、加工材料の変形を引き起こさずに刃の迅速な侵入が可能になる。
【0020】
動作周波数のキーイング、又は2つの異なる動作周波数の結合のために、適用された超音波エネルギの均一な分配は、刃の最前部に沿うことになる。第1の周波数で起こる定在波の波節は重畳される、あるいは第2の周波数で起こる波腹により取って代わられる。それにより最前部は隙間なしで共振し、それゆえに、刃が加工材料を貫通するときに最適な結果に達することになる。超音波エネルギが効果を有しない静止波節は、避けられる。
【0021】
刃への超音波エネルギの良好なあるいは最適な結合に達するように、少なくとも2つの好適な動作周波数の間でキーイングすることによって、刃が常に最適に作動することが保証される。超音波周波数の走査又は掃引は避けられるので、好ましくない範囲の超音波周波数では横移動しない。それゆえに、本発明により常に最適な動作周波数が選ばれ、一方で段階的走査又は掃引の間、少数のみが最適の結果を提供するような多数の異なる周波数が選ばれる。
【0022】
刃は前後に動かされる、又は、駆動軸に対して垂直である平面で同様に回転することができる。更に、複合的な切断運動が可能である。例えば、刃は前方に動き、それから横に動くことができる。刃を回転させる場合、刃を減速して再び加速する必要はないが、連続的に同じ方向にエネルギ損失なしで回転することができる。ナイフの作動サイクルの制御は、単に駆動モータを制御することにより実行される。このことにより、最大動作周波数は駆動装置の能力によって決定されないが、刃が加工材料を通じて導かれる最大切断速度によって決定されることになる。本発明の超音波エネルギの適用のためにこの最大切断速度は非常に速いので、非常に高いクロックサイクルに達することができる。
【0023】
切断装置では、いかなる加工材料も、処理される又は切断することができる。特に肉、パン、パスタ、乳製品のような食材、紙、段ボール、プラスチック、金属、金及び銀のような貴金属は、この切断装置によって都合よく切断することができる。
【0024】
例えば30−40kHzの範囲の動作周波数での超音波エネルギの適用により、本発明のナイフに特に好都合な特性が提供される。超音波エネルギは好ましくは、ナイフの切断方向に垂直に刃の後ろの広い横の平面に結合される。このことにより、刃に面している結合要素の端の部分は、好ましくは刃に垂直に伸びる。超音波エネルギの適用の間、刃の表面の中及び/又はその上の弾性波は、最前部の方へ向けて強くなる。湾曲した又は好ましくはU型に曲げられた結合要素の実施態様によるものが、特に好都合な波につながる。
【0025】
刃は、片側又は対向する側の最前部に出すことができる。このことにより、切断装置は、刃が両方向に動く又は回転することができて加工材料の方へ導かれるように、設計される。
【0026】
回転刃を使用する場合、刃は、少なくとも1つの軸受要素で支えられる駆動軸に結合され、その駆動軸は、歯車及び歯付きベルトのような駆動要素を経て例えば電子モータのような駆動ユニットと直接又は間接的に結合される。更に、駆動軸は、エネルギ変換器、あるいは、エネルギ変換器及び超音波ユニットを支持する。原則として、例えば圧電素子のような結合要素に結合されるエネルギ変換器が、駆動軸と共に回転することが必要であるのみである。好ましい実施態様においてのみ、超音波ユニットも駆動軸に結合されて、同様に回転する。
【0027】
エネルギ及び/又は制御信号は、エネルギ変換器及び/又は超音波発生器へ伝達される、あるいは、電気結合ユニットを経て制御ユニットがそれに対し結合され、回転可能に保持される。制御信号はまた、例えばブルートゥースにより作動するような無線インタフェースを経て伝達される。制御信号の光伝送も可能である。
【0028】
回転刃では、超音波エネルギは、結合要素を経て、又は、刃に対して垂直に配置された2つの同軸的に整列配置された結合要素を経て伝達される。前後に動く刃では、超音波エネルギは、結合要素を経て、又は、複数の結合要素を経て結合することができる。好ましくは、結合要素は各々刃の両面に提供される。第1及び第2の周波数を有する超音波エネルギは、互いに分離した結合要素を経て刃に結合することができる。
【0029】
本発明によると、動作周波数は振幅の最大値を考慮して選ばれ、随意に、刃が加工材料を貫通する時に起こる共振周波数により選ばれる。
【0030】
このため、好ましくは、刃に起こる機械的な超音波を感知し、例えば信号処理器において評価される対応する電気信号にその波を変換するエネルギ変換器又はセンサが提供される。
【0031】
最大値又は共振周波数は、好ましくは決定され、一方で加工材料は切断される。決定された最大値又は共振周波数によって、動作周波数は都合よく設定される。2つ以上の最大値又は共振周波数、すなわち測定された振幅の全体の最大値及び極大値が生じた場合、動作周波数は、これらの2つの共振周波数又は最大値の間で切替えられる又は調節される。この場合、刃は常に、共振周波数又は最大値で作動する。刃の全体の周波数域及び作動範囲で1つの最大値のみが発生する場合、第1の動作周波数は共振周波数に設定され、第2の動作周波数は、第2の動作周波数でも最小限の損失のみが生じるように共振周波数の隣接した範囲に設定される。あるいは、動作周波数は、一方が共振周波数より下に設定され、もう一方が共振周波数より上に設定されるように選ばれる。共振周波数からの距離は、好ましくは、可能な限り損失が低く、同時に必要な定在波又は波節の必要な移動に達するために等しい又は等しくないように選ばれる。動作周波数の間の距離は、例えば好ましくは5Hzから10kHzの範囲で選ばれる。
【0032】
第1及び第2の動作周波数の間でのキーイングは、適時に対称的又は非対称的に実行することができる。例えばより長い第1の時間間隔の間、好適な動作周波数が選ばれ、そして、より短い第2の時間間隔の間、共振周波数から逸脱する又はより高い損失が起こる動作周波数が選ばれる。
【0033】
動作周波数の間でのキーイングは、好ましくは2Hzから500Hzの範囲のキーイング周波数で実行される。すべてのパラメータ、特にキーイング周波数は好ましくは、加工材料の一貫性、及び/又は加工材料の分子構造、及び/又は切断速度に従って選ばれる。それゆえに、切断速度が高速であっても、2つの固定した動作周波数又は調節された動作周波数の干渉のために、材料が圧縮されて切断が遅延するのみである切断領域で妨害波節を発生せずに切断が適切に実行されることが保証される。通常柔らかい加工材料を切断する場合、より高いキーイング周波数が選ばれる。しかしながら、結晶質の加工材料を切断する際に、より高いキーイング周波数が選ばれてもよい。
【0034】
切断品質を最適化するため、切断プロセスの前及び/又は好ましくはその間に測定が実行される。これらの測定値によって、特定の周波数で超音波エネルギを適用する場合に起こる刃の振動挙動が検出される。特に関心があるのは、刃が加工材料を通じて導かれる際の刃の挙動である。
【0035】
好ましい実施態様において、刃は、直接、あるいは、好ましくは、刃の振動を検出し、電気信号として変換して、制御ユニットへ伝達し、そこで評価される変換要素であるセンサを有する結合要素のうちの1つを経て結合される。このような方法で、刃の振動挙動は、完全な周波数範囲又は作動範囲を通じて決定することができる。
【0036】
センサによって、刃の振動振幅、及び/又は、刃の振動の基準信号及び/又は減衰に関する刃の振動の位相は決定され、それは通常指数曲線をたどる。例えば、超音波変換器によって提供される超音波が基準信号として役立つ。データは特に、新規又はすでに決定された共振周波数、動作周波数及び/又は新規な試験周波数のために集められる。
【0037】
好ましい実施態様において、広帯域パルスが試験信号として刃に適用され、その後に結果として生じる振動が測定される。例えば、複数の周波数を有する信号が刃に適用され、それは好ましくは動作周波数と一致する。その後、急速に又はゆっくり減衰する結果として生じる振動は、減衰時間と同様に共振周波数及びそれらの振幅を決定するため、例えばフーリエ変換によって評価することができる。
【0038】
代わりに、周波数掃引の周波数応答は、超音波信号を関連した周波数範囲に通すことによって測定され、結果として生じる振動が検出される。
【0039】
刃が良好な又は最適な振動挙動を呈する周波数を決定した後、動作周波数はこれらの周波数の数値に設定される、あるいは、最大振幅及び/又は位相転移の減少及び/又は振動のより遅い減衰が見つかる範囲に移される。
【0040】
測定は連続的に又は間隔を置いて実行され、それによって、動作周波数は好ましくは最適化され、一方で刃は加工材料を通じて導かれる。
【0041】
刃から得られる超音波エネルギは好ましくは間隔を置いて受信され、そこで、超音波エネルギは刃に適用されない、あるいは、超音波振動がゼロ交差を呈して刃に適用される。
【0042】
代わりに、超音波エネルギは連続的に刃に適用され、その後に適用された超音波エネルギの対応する部分は、刃の固有周波数を決定するため、受信された超音波エネルギから減じられる。
【0043】
好ましい実施態様において、制御ユニットは、刃に適用される超音波の振幅が、所望の出力レベルを刃に適用するために制御される又は調整されるように、設計される。
【0044】
好ましい実施態様において、動作周波数の最適化は、最初に実行される。その後、目標値への振動振幅の再調整が実行される。この結果として生じる振動振幅の再調整は、刃の振動挙動を測定することで再び調べることができる。
【0045】
加えて、好ましい実施態様において、少なくとも温度センサ、例えば、赤外線センサが提供され、それによって、発振器又は刃あるいは結合要素の温度が好ましくは無接触で測定される。温度は特に、転移が存在して、超音波エネルギが第1から第2の媒体に結合される場所の範囲で好ましくは測定される。切断装置の動作の間、特に超音波の振幅の調整の間、不適当な組合せ又は更なる欠如を検出するために温度が好ましくは観測される。刃の温度上昇又は高電力消費が検出されるとすぐに、アラームを発し、切断装置のスイッチを切ることができる。代わりに、最大温度を上回る場合、適用された超音波出力を減少することができる。続いて、エラーの原因を見つけるために、切断装置、加工材料及び/又は処理パラメータは調べられる。
【0046】
本発明の方法は、加工材料を切断するために刃を用いる切断装置に都合よく適用することができる。しかしながら、本発明の方法は、異なる発振器を用いる装置においても都合よく適用することができ、それによって、例えば食材又は製薬製品のような加工材料が処理される。例えば、本発明の方法は、切断には用いられず、加工材料を原子化する又は輸送するのに用いられる発振器として刃を有する装置によって都合よく使うことができる。例えば本発明の方法は、発振器としてふるいを有する装置によって用いることができ、それによって、食材又は製薬物質がふるい分けられる。これにより、波節が、発振器又はふるいの個々の孔の範囲に残るのを避けることができる。
【0047】
本発明の切断装置は、加工材料を切断するためにいかなる装置にも結合することができる。切断装置は、例えば加工材料がバラバラに切断されるコンベアチェーンの端部に配置される。大きな利点を備えて、本発明の切断装置はまた押出機の出力側に配置することができ、押出加工された材料は随意に、短いあるいは長い要素に切断することができる。このことにより、単一の切断装置は、複数の押出機又はコンベア装置として役立つ。それゆえに、本発明の装置は、例えばバルク材を流動化するように、切断、濾過、ふるい分け、原子化、運搬、及び流動化といった異なるタスクを実現する発振器を備えることができる。