特許第6562297号(P6562297)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6562297
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】蓄電装置、及びスペーサ
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6557 20140101AFI20190808BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20190808BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20190808BHJP
   H01M 10/651 20140101ALI20190808BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20190808BHJP
   H01M 10/6566 20140101ALI20190808BHJP
   H01G 11/82 20130101ALN20190808BHJP
   H01G 11/18 20130101ALN20190808BHJP
【FI】
   H01M10/6557
   H01M2/10 E
   H01M10/613
   H01M10/651
   H01M10/647
   H01M10/6566
   !H01G11/82
   !H01G11/18
【請求項の数】6
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2015-136251(P2015-136251)
(22)【出願日】2015年7月7日
(65)【公開番号】特開2017-21898(P2017-21898A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2018年3月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】西村 洋介
【審査官】 原 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−220234(JP,A)
【文献】 特開2009−277471(JP,A)
【文献】 特開2014−035971(JP,A)
【文献】 特開2012−064355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 11/00−11/86
H01M 2/10
2/14−2/18
10/52−10/667
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一方向に並ぶ第一のスペーサ及び第二のスペーサと、
前記第一のスペーサ及び前記第二のスペーサの間に配置される蓄電素子と、を備え、
前記第一のスペーサは、
前記第一方向と直交する方向に広がり且つ前記蓄電素子を向く第一の面を有すると共に、前記蓄電素子との間に流体が流通可能な流路を形成する第一のベースと、
前記蓄電素子における第一方向と直交する第二方向の端部に沿って前記第一のベースから第一方向に延びる第一の規制部と、
前記第一のベースの前記第一の面及び前記第一の規制部から前記蓄電素子に向けて突出し且つ該蓄電素子に接する第一の突部と、を有し、
前記第一の突部は、前記第一のベースの前記第一の面において前記第二方向に延びる第一部位と、前記第一の規制部において前記第一のベース側から該第一の規制部の先端まで延びる第二部位と、を含むと共に、少なくとも前記第一部位における前記第一の規制部側の端部から前記第二部位の先端まで連続し、
前記第二のスペーサは、
前記第一方向と直交する方向に広がり且つ前記蓄電素子を向く第二の面を有すると共に、前記蓄電素子との間に流体が流通可能な流路を形成する第二のベースと、
前記蓄電素子における前記第二方向の前記端部に沿って前記第二のベースから前記第一方向に延びる第二の規制部と、
前記第二のベースの前記第二の面及び前記第二の規制部から前記蓄電素子に向けて突出し且つ該蓄電素子に接する第二の突部と、を有し、
前記第二の突部は、前記第二のベースの前記第二の面において前記第二方向に延び、且つ前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向において前記第一の突部の前記第一部位と異なる位置に配置される第三部位と、前記第二の規制部において前記第二のベース側から該第二の規制部の先端まで延びる第四部位と、を含むと共に、少なくとも前記第三部位における前記第二の規制部側の端部から前記第四部位の先端まで連続し、
前記第一のスペーサの前記第一の規制部の先端と前記第二のスペーサの前記第二の規制部の先端とは、前記第一方向において対向し、
前記第一のスペーサにおける前記第二部位の先端と、前記第二のスペーサにおける前記第四部位の先端とは、対向する、蓄電装置。
【請求項2】
前記第二部位と前記第四部位とは、前記第三方向の同じ位置において前記第一方向にそれぞれ延び、
前記第三部位は、前記第三方向において前記第二部位及び前記第四部位と同じ位置に配置され、
前記第一の突部は、前記第一部位と前記第二部位とを接続する接続部位を含み、
前記接続部位は、前記第一部位から前記第二部位に向かうにつれて前記第三方向の位置を連続的に変化させる、請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記第一のベースは、板状の部位であり、且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記蓄電素子に向けて膨出する第一の膨出部位を有し、
前記第一部位は、前記第一の膨出部位に配置され、
前記第一のベース、前記第一の規制部、及び前記第一の突部は、樹脂製の一体品であり、
前記接続部位は、前記第一の膨出部位と前記第一の規制部とが接続される角部に配置され、
前記接続部位の第三方向の寸法は、前記第一部位の第三方向の寸法より小さい、請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記第一部位は、前記第三方向において、前記第二部位、前記第三部位、及び前記第四部位より前記第一のベースの端部に近い位置に配置される、請求項2又は3に記載の蓄電装置。
【請求項5】
蓄電素子を備える蓄電装置において前記蓄電素子と隣り合うように配置可能なスペーサであって、
一方向と直交する方向に広がると共に、前記第一方向の一方を向く第一の面及び前記第一方向の他方を向く第二の面を有するベースと、
前記ベースにおける前記第一方向と直交する第二方向の端部から前記第一方向の一方に延びる第一の規制部と、
前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向における前記第一の規制部と同じ位置において前記ベースの前記端部から前記第一方向の他方に延びる第二の規制部と、
前記ベースの前記第一の面及び前記第一の規制部から突出する第一の突部と、
前記ベースの前記第二の面及び前記第二の規制部から突出する第二の突部と、を備え、
前記第一の突部は、前記第一の面において前記第二方向に延びる第一部位と、前記第一の規制部において前記ベース側から該第一の規制部の先端まで延びる第二部位と、を含むと共に、少なくとも前記第一部位の前記第一の規制部側の端部から前記第二部位の先端まで連続し、
前記第二の突部は、前記第二の面において前記第二方向に延び且つ前記第三方向において前記第一の突部の前記第一部位と異なる位置に配置される第三部位と、前記第二の規制部において前記ベース側から該第二の規制部の先端まで延びる第四部位と、を含むと共に、少なくとも前記第三部位の前記第二の規制部側の端部から前記第四部位の先端まで連続し、
前記第二部位の先端と、前記第四部位の先端とは、前記第三方向において同じ位置である、スペーサ。
【請求項6】
前記ベースは、
板状の部位であり且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記第一方向の一方側に膨出する第一の膨出部位と、
板状の部位であり且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記第一方向の他方側に膨出する第二の膨出部位と、を有し、
前記第一の膨出部位と前記第二の膨出部位とは、前記ベースにおいて前記第三方向の異なる位置に配置され、
前記第一部位は、前記第一の膨出部位に設けられ、
前記第三部位は、前記第二の膨出部位に設けられ、
前記ベース、前記第一の規制部、前記第二の規制部、前記第一の突部、及び前記第二の突部は、樹脂製の一体品であり、
前記第一の突部は、前記第一部位と前記第二部位とを接続し、且つ前記第一の膨出部位と前記第一の規制部とが接続される角部に配置される接続部位を含み、
前記接続部位の前記第三方向の寸法は、前記第一部位の前記第三方向の寸法より小さい、請求項5に記載のスペーサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の方向に並ぶスペーサと、隣り合うスペーサ間に配置される蓄電素子と、を備える蓄電装置、及び蓄電装置に用いられるスペーサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の電池セルと、隣り合う電池セルの間に配置される複数の蓄電セルホルダと、を備えた蓄電装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
具体的に、この蓄電装置は、図21及び図22に示されるように、所定の方向(積層方向)に並ぶ複数の電池セル501と、隣り合う電池セル501の間に配置される複数の蓄電セルホルダ502と、を備える。蓄電セルホルダ502は、電池セル501の間に配置され且つ積層方向と直交する方向に広がる波板状のプレート部503と、プレート部503の四隅から積層方向に突出する係合部504と、を備える。係合部504が相互に係合することで隣り合う蓄電セルホルダ502同士が相互に位置決めされるとともに、係合部504が電池セル501の四隅に係合することで、蓄電セルホルダ502に対して電池セル501が位置決めされる。このとき、波板状のプレート部503と、該プレート部503と隣り合う電池セル501との間に、電池セル501の幅方向に延びる複数の冷却媒体通路505が形成される。そして、蓄電セルホルダ502のプレート部503の上縁および下縁には、幅方向に延びるシール突起506が設けられ、このシール突起506が電池セル501の表面に設けられた絶縁シートに食い込むように圧接されることで、冷却媒体通路505の上部および下部から冷却空気よりなる冷却媒体が漏れないようにシールされる。
【0004】
蓄電装置500では、図22に示すように、電池セル501を挟んで隣り合う一対の蓄電セルホルダ502における一方の蓄電セルホルダ502のプレート部503の電池セル501を向いた面(図22において左側の蓄電セルホルダ502の右側を向いた面)と面(図22において右側の蓄電セルホルダ502の左側を向いた面)とに設けられたシール突起506の高さ位置が異なっている。そして、各蓄電セルホルダ502において、係合部504の電池セル501を向いた部位ではプレート部503から係合部504の先端までシール突起506が積層方向に真っ直ぐ延びている。このため、積層方向の一方側(図22において中央の電池セル501の左側の蓄電セルホルダ502における右側)に延びる係合部504に設けられたシール突起506と、他方側(図22において中央の電池セル501の右側の蓄電セルホルダ502における左側)に延びる係合部504に設けられたシール突起506との高さ位置は、異なる。このとき、積層方向において電池セル501の両側に配置される蓄電セルホルダ502の対応する係合部504同士は、先端を対向させているが、これら先端を対向させた一対の係合部504において、シール突起506の高さ位置は、それぞれ異なっている。これにより、前記一対の係合部504において、前記一方側に延びる係合部504に設けられたシール突起506の先端と、前記他方側に延びる係合部504に設けられたシール突起506の先端との間隔が大きくなり(具体的には、係合部504の先端同士の間隔より大きくなり)、その結果、前記間隔(電池セル501と、該電池セル501の四隅において積層方向に延びる係合部504との間)から、冷却流体が漏れる。この場合、電池セル501の冷却効率等が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−35969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、蓄電素子とスペーサとの間を流れる流体が蓄電素子とスペーサの規制部との間から外部に漏れ難い蓄電装置、及び前記蓄電装置に用いられるスペーサを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る蓄電装置は、
第一方向に並ぶ第一のスペーサ及び第二のスペーサと、
前記第一のスペーサ及び前記第二のスペーサの間に配置される蓄電素子と、を備え、
前記第一のスペーサは、
前記第一方向と直交する方向に広がり且つ前記蓄電素子を向く第一の面を有すると共に、前記蓄電素子との間に流体が流通可能な流路を形成する第一のベースと、
前記蓄電素子における第一方向と直交する第二方向の端部に沿って前記第一のベースから第一方向に延びる第一の規制部と、
前記第一のベースの前記第一の面及び前記第一の規制部から前記蓄電素子に向けて突出し且つ該蓄電素子に接する第一の突部と、を有し、
前記第一の突部は、前記第一のベースの前記第一の面において前記第二方向に延びる第一部位と、前記第一の規制部において前記第一のベース側から該第一の規制部の先端まで延びる第二部位と、を含むと共に、少なくとも前記第一部位における前記第一の規制部側の端部から前記第二部位の先端まで連続し、
前記第二のスペーサは、
前記第一方向と直交する方向に広がり且つ前記蓄電素子を向く第二の面を有すると共に、前記蓄電素子との間に流体が流通可能な流路を形成する第二のベースと、
前記蓄電素子における前記第二方向の前記端部に沿って前記第二のベースから前記第一方向に延びる第二の規制部と、
前記第二のベースの前記第二の面及び前記第二の規制部から前記蓄電素子に向けて突出し且つ該蓄電素子に接する第二の突部と、を有し、
前記第二の突部は、前記第二のベースの前記第二の面において前記第二方向に延び、且つ前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向において前記第一の突部の前記第一部位と異なる位置に配置される第三部位と、前記第二の規制部において前記第二のベース側から該第二の規制部の先端まで延びる第四部位と、を含むと共に、少なくとも前記第三部位における前記第二の規制部側の端部から前記第四部位の先端まで連続し、
前記第一のスペーサの前記第一の規制部の先端と前記第二のスペーサの前記第二の規制部の先端とは、前記第一方向において対向し、
前記第一のスペーサにおける前記第二部位の先端と、前記第二のスペーサにおける前記第四部位の先端とは、対向する。
【0008】
かかる構成によれば、第一のスペーサの第一の面と第二のスペーサの第二の面とにおいて突部(第一部位と第三部位)の第三方向の位置が異なっていても、蓄電素子の第二方向の端部において対向する一対の規制部(第一の規制部と第二の規制部)の先端まで突部(第一の突部及び第二の突部)がそれぞれ延び且つ先端同士が互いに対向しているため、蓄電素子の第二方向の端部では、対向する一対の規制部同士の間隔分しか突部の先端間に隙間が形成されない。これにより、対向する一対の規制部のそれぞれに形成された突部同士の間からの流体(流路を流れる流体)の漏れ、即ち、蓄電素子と規制部(先端を対向させている第一の規制部及び第二の規制部)との間からの流体の漏れを抑えることができる。
【0009】
また、前記蓄電装置では、
前記第二部位と前記第四部位とは、前記第三方向の同じ位置において前記第一方向にそれぞれ延び、
前記第三部位は、前記第三方向において前記第二部位及び前記第四部位と同じ位置に配置され、
前記第一の突部は、前記第一部位と前記第二部位とを接続する接続部位を含み、
前記接続部位は、前記第一部位から前記第二部位に向かうにつれて前記第三方向の位置を連続的に変化させてもよい。
【0010】
かかる構成によれば、接続部位が第三方向において位置の異なる第一部位と第二部位とをなだらかに接続しているため、第一の突部に屈曲した部位が形成されず、これにより、蓄電素子と第一の突部との間からの流体の漏れが好適に抑えられる。
【0011】
また、前記蓄電装置では、
前記第一のベースは、板状の部位であり、且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記蓄電素子に向けて膨出する第一の膨出部位を有し、
前記第一部位は、前記第一の膨出部位に配置され、
前記第一のベース、前記第一の規制部、及び前記第一の突部は、樹脂製の一体品であり、
前記接続部位は、前記第一の膨出部位と前記第一の規制部とが接続される角部に配置され、
前記接続部位の第三方向の寸法は、前記第一部位の第三方向の寸法より小さいことが好ましい。
【0012】
かかる構成によれば、第一のベースに第一方向の力が加わる等によって第一の膨出部位が第三方向に伸びても(変形しても)、樹脂製の薄い(第三方向の寸法の小さい)接続部位が変形して第一部位と第二部位との第三方向における相対位置の変動を吸収し、これにより、蓄電素子と接続部位との間からの流体の漏れを抑えることができる。
【0013】
また、前記蓄電装置では、
前記第一部位は、前記第三方向において、前記第二部位、前記第三部位、及び前記第四部位より前記第一のベースの端部に近い位置に配置されてもよい。
【0014】
かかる構成によれば、第一部位のみが第一のベースの第三方向の端部に近い位置に配置される(即ち、第二〜第四部位が第三方向において前記端部から離れた位置に配置される)ため、寸法誤差等によって蓄電素子の第三方向の寸法が設定値より小さくても、第二〜第四部位が蓄電素子と当接し易く、これにより、前記寸法誤差等に起因する流体の漏れの増大を抑えることができる。
【0015】
また、本発明に係るスペーサは、
第一方向と直交する方向に広がると共に、前記第一方向の一方を向く第一の面及び前記第一方向の他方を向く第二の面を有するベースと、
前記ベースにおける前記第一方向と直交する第二方向の端部から前記第一方向の一方に延びる第一の規制部と、
前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向における前記第一の規制部と同じ位置において前記ベースの前記端部から前記第一方向の他方に延びる第二の規制部と、
前記ベースの前記第一の面及び前記第一の規制部から突出する第一の突部と、
前記ベースの前記第二の面及び前記第二の規制部から突出する第二の突部と、を備え、
前記第一の突部は、前記第一の面において前記第二方向に延びる第一部位と、前記第一の規制部において前記ベース側から該第一の規制部の先端まで延びる第二部位と、を含むと共に、少なくとも前記第一部位の前記第一の規制部側の端部から前記第二部位の先端まで連続し、
前記第二の突部は、前記第二の面において前記第二方向に延び且つ前記第三方向において前記第一の突部の前記第一部位と異なる位置に配置される第三部位と、前記第二の規制部において前記ベース側から該第二の規制部の先端まで延びる第四部位と、を含むと共に、少なくとも前記第三部位の前記第二の規制部側の端部から前記第四部位の先端まで連続し、
前記第二部位の先端と、前記第四部位の先端とは、前記第三方向において同じ位置である。
【0016】
かかる構成によれば、スペーサと蓄電素子とを第一方向に交互に配置することで、蓄電素子を挟んで対向するスペーサの第一の面と第二の面とにおいて突部(第一部位と第三部位)の第三方向の位置が異なっていても、蓄電素子の第二方向の端部において対向する一対の規制部(第一の規制部と第二の規制部)の先端まで突部(第一の突部及び第二の突部)がそれぞれ延び且つ先端同士が互いに対向しているため、蓄電素子の第二方向の端部では、対向する一対の規制部同士の間隔分しか突部の先端間に隙間が形成されない。これにより、対向する一対の規制部のそれぞれに形成された突部同士の間からの流体(流路を流れる流体)の漏れ、即ち、蓄電素子と規制部(先端を対向させている第一の規制部及び第二の規制部)との間からの流体の漏れを抑えることができる。
【0017】
また、前記スペーサでは、
前記ベースは、
板状の部位であり且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記第一方向の一方側に膨出する第一の膨出部位と、
板状の部位であり且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記第一方向の他方側に膨出する第二の膨出部位と、を有し、
前記第一の膨出部位と前記第二の膨出部位とは、前記ベースにおいて前記第三方向の異なる位置に配置され、
前記第一部位は、前記第一の膨出部位に設けられ、
前記第三部位は、前記第二の膨出部位に設けられ、
前記ベース、前記第一の規制部、前記第二の規制部、前記第一の突部、及び前記第二の突部は、樹脂製の一体品であり、
前記第一の突部は、前記第一部位と前記第二部位とを接続し、且つ前記第一の膨出部位と前記第一の規制部とが接続される角部に配置される接続部位を含み、
前記接続部位の前記第三方向の寸法は、前記第一部位の前記第三方向の寸法より小さいことが好ましい。
【0018】
かかる構成によれば、スペーサと蓄電素子とを第一方向に交互に配置したときに、第一のベースに第一方向の力が加わる等によって第一の膨出部位が第三方向に伸びても(変形しても)、樹脂製の薄い(第三方向の寸法の小さい)接続部位が変形して第一部位と第二部位との第三方向における相対位置の変動を吸収し、これにより、蓄電素子と接続部位との間からの流体の漏れを抑えることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上より、本発明によれば、蓄電素子とスペーサとの間を流れる流体が蓄電素子とスペーサの規制部との間から外部に漏れ難い蓄電装置、及び前記蓄電装置に用いられるスペーサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本実施形態に係る蓄電装置の斜視図である。
図2図2は、前記蓄電装置の分解斜視図である。
図3図3は、前記蓄電装置が備える蓄電素子の斜視図である。
図4図4は、前記蓄電素子の分解斜視図である。
図5図5は、前記蓄電装置が備える内部スペーサの第一面側の正面図である。
図6図6は、前記内部スペーサの第二面側の正面図である。
図7図7は、図5におけるVII−VII位置の断面図である。
図8図8は、前記内部スペーサの第一面側の斜視図である。
図9図9は、前記内部スペーサの第二面側の斜視図である。
図10図10は、前記内部スペーサの第一面側の斜視図である。
図11図11は、前記内部スペーサの第二面側の斜視図である。
図12図12は、前記内部スペーサがX軸方向に並んだ状態の断面図である。
図13図13は、前記内部スペーサにおける第一の角規制部及びその周辺の拡大斜視図である。
図14図14は、前記内部スペーサにおける第二の角規制部及びその周辺の拡大斜視図である。
図15図15は、前記内部スペーサにおける第三の角規制部及びその周辺の拡大斜視図である。
図16図16は、前記内部スペーサにおける第四の角規制部及びその周辺の拡大斜視図である。
図17図17は、前記蓄電装置が備える外部スペーサを説明するための分解斜視図である。
図18図18は、他実施形態に係るシール部を説明するための模式図である。
図19図19は、他実施形態に係るシール部を説明するための模式図である。
図20図20は、他実施形態に係るシール部を説明するための模式図である。
図21図21は、従来技術に係る蓄電装置の構成を説明するための分解斜視図である。
図22図22は、前記蓄電装置の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について、図1図17を参照しつつ説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
【0022】
蓄電装置は、図1及び図2に示すように、所定の方向(第一方向)に並ぶ複数の蓄電素子10と、隣り合う蓄電素子10の間に配置される複数のスペーサ2Aと、を備える。本実施形態の蓄電装置1は、蓄電素子10の列の外側に配置されるスペーサ2Bも備える。また、蓄電装置1は、複数の蓄電素子10及び複数のスペーサ2A、2Bをひとまとめに保持する保持部材3と、蓄電素子10と保持部材3との間に配置されるインシュレータ4と、隣り合う二つの蓄電素子10の外部端子13同士を電気的に接続するバスバー5と、を備える。
【0023】
蓄電素子10は、図3及び図4にも示すように、正極及び負極を含む電極体11と、電極体11を収容するケース12と、ケース12の外面上に配置された一対の外部端子13と、を備える。また、蓄電素子10は、電極体11とケース12との間に配置される絶縁部材15等も備える。
【0024】
ケース12は、開口を有するケース本体120と、ケース本体120の開口を閉じる蓋板121と、を有する。
【0025】
ケース本体120は、板状の閉塞部123と、閉塞部123の周縁に接続された筒状の胴部124と、を備える。
【0026】
胴部124は、間隔をあけて互いに対向する一対の第一壁125と、一対の第一壁125を挟んで互いに対向する一対の第二壁126と、を備える。
【0027】
第一壁125及び第二壁126のそれぞれは、矩形状に形成される。第一壁125及び第二壁126は、互いの端縁を突き合わせた状態で隣り合う。隣り合う第一壁125及び第二壁126の端縁同士は、全長に亘って接続されている。これにより、胴部124は、角筒状となる。胴部124の一端は、閉塞部123によって閉塞され、胴部124の他端は、開口する。即ち、ケース本体120は、有底角筒形状を有する。本実施形態の胴部124は、扁平な角筒状に形成されている。この胴部124の角部127、即ち、第一壁125と第二壁126との接続部位は、開口方向視において円弧状である。
【0028】
蓋板121は、ケース本体120の開口を塞ぐ板状の部材である。具体的に、蓋板121は、法線方向視において、ケース本体120の開口周縁部に対応した輪郭形状を有する。即ち、蓋板121は、法線方向視において、一方向(一対の第二壁126が対向する方向)に長い矩形状の板材である。この蓋板121の四隅は、円弧状である。
【0029】
本実施形態のケース12では、蓋板121の周縁部がケース本体120の開口周縁部に重ねられて該ケース本体120の開口が塞がれた状態で、蓋板121とケース本体120との境界部が溶接されている。
【0030】
本実施形態の蓄電装置1は、上述のように、一方向に整列する複数の蓄電素子10を備える。複数の蓄電素子10のそれぞれは、ケース12の第一壁125を一方向に向けて整列している。
【0031】
尚、以下の説明では、蓄電素子10の整列する方向(第一方向)を直交座標におけるX軸方向とする。また、蓄電素子10の第二壁126の対向する方向(第二方向)を直交座標におけるY軸方向とし、蓋板121と閉塞部123との対向する方向(第三方向)を直交座標におけるZ軸方向とする。これに伴い、各図面に、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれに対応する直交座標軸を補助的に図示する。
【0032】
本実施形態の蓄電装置1は、上述のように、2種類のスペーサ2A、2Bを備える。具体的に、蓄電装置1は、隣り合う二つの蓄電素子10の間に配置される内部スペーサ2Aと、複数の蓄電素子10のうちの最も端にある蓄電素子10と隣り合う外部スペーサ2Bと、を備える。本実施形態の内部スペーサ2Aと外部スペーサ2Bとは、樹脂製であり、一体成形されている。
【0033】
内部スペーサ2Aは、図5図12にも示すように、蓄電素子10(詳しくは、ケース本体120の第一壁125)に隣り合うベース20Aと、該ベース20Aに隣り合う二つの蓄電素子10の該ベース20Aに対する位置ずれを防止する規制部21Aと、を有する。また、内部スペーサ2Aは、X軸方向の両側においてベース20A及び規制部21Aから隣り合う蓄電素子10に向けて突出し且つ該隣り合う蓄電素子10に接する一対のシール部(突部)22を有する。本実施形態の内部スペーサ2Aは、Z軸方向の両端部に一対のシール部22をそれぞれ有する。以下では、Z軸方向において蓄電素子10の蓋板121に近いシール部を蓋側シール部23A、23Bと称し、蓄電素子10の閉塞部123に近いシール部を底側シール部24A、24Bと称する。
【0034】
内部スペーサ2Aのベース20Aは、隣り合う蓄電素子10の間においてX軸方向と直交する方向(Y−Z面(Y軸及びZ軸を含む面)方向)に広がり、且つX軸方向の両側において隣り合う蓄電素子10の少なくとも一方との間に流体が流通可能な流路を形成する。このベース20Aは、X軸方向の一方を向く第一面(図5に示す面)と、該第一面と反対側を向く第二面(図6に示す面)と、を有する。
【0035】
ベース20Aは、蓄電素子10の蓋板121に対応する位置に配置される第一端(図5における上端)と、該第一端とは反対側の第二端であって、蓄電素子10の閉塞部123に対応する位置に配置される第二端(図5における下端)と、を有する。また、内部スペーサ2Aのベース20Aは、蓄電素子10の一方の第二壁126に対応する位置に配置される第三端(図5における左端)と、該第三端とは反対側の第四端であって、蓄電素子10の他方の第二壁126に対応する位置に配置される第四端(図5における右端)と、を有する。
【0036】
このベース20Aは、該ベース20Aの第一端と第三端とが接続される部分である第一角部(図5における左上の角部)と、第一端と第四端とが接続される部分である第二角部(図5における右上の角部)とを有する。また、ベース20Aは、第二端と第三端とが接続される部分である第三角部(図5における左下の角部)と、第二端と第四端とのそれぞれが接続される部分である第四角部(図5における右下の角部)とを有する。
【0037】
尚、ベース20Aの第一端及び第二端のぞれぞれは、Y軸方向に延びる。また、ベース20Aの第三端及び第四端のそれぞれは、Z軸方向に延びる。これにより、ベース20Aは、X軸方向視において略矩形状の輪郭を有する。この輪郭は、X軸方向視において、蓄電素子10の第一壁125と略同じ大きさである。
【0038】
ベース20Aは、該ベース20Aの第一面と、該第一面と隣り合う蓄電素子10との間、及び該ベース20Aの第二面と、該第二面と隣り合う蓄電素子10との間の少なくとも一方に、流体(例えば、蓄電素子10の温度調整用の流体)を通過させるための流路を形成する。
【0039】
本実施形態のベース20Aは、X軸方向の両側に(第一面側と第二面側とに)流路を形成する。具体的に、ベース20Aは、矩形波形状に形成される(図7参照)。このベース20Aは、隣り合う二つの蓄電素子10のうちの一方の蓄電素子10のみに当接する第一当接部200Aと、隣り合う二つの蓄電素子10のうちの他方の蓄電素子10のみに当接する第二当接部201Aと、第一当接部200Aと第二当接部201Aとを接続する連接部202Aと、を有する。より詳しくは、以下の通りである。
【0040】
ベース20Aは、複数の第一当接部200Aと、複数の第二当接部201Aとを有する。第一当接部200A及び第二当接部201Aのそれぞれは、Y軸方向に長い矩形状である。そして、第一当接部200Aと第二当接部201Aとは、X軸方向の異なる位置に配置され、且つZ軸方向において交互に並ぶ。これにより、第一当接部200Aにおける蓄電素子10と当接する面とは反対側の面と、第一当接部200AのZ軸方向の両端に繋がる一対の連接部202Aと、第二当接部201Aに当接する蓄電素子10と、によって、流路が形成される。また、第二当接部201Aにおける蓄電素子10と当接する面とは反対側の面と、第二当接部201AのZ軸方向の両端に繋がる一対の連接部202Aと、第一当接部200Aと当接する蓄電素子10と、によって、流路が形成される。これにより、ベース20Aの第一面と、該第一面と隣り合う蓄電素子10との間、及びベース20Aの第二面と、該第二面と隣り合う蓄電素子10との間、のそれぞれに流路が形成される。以上のように構成される各流路は、流体をY軸方向に流通させる。
【0041】
また、ベース20Aは、Z軸方向の両端部のそれぞれにおいて、Y軸方向に延びる湾曲部位(第一の膨出部位及び第二の膨出部位)205を有する。この湾曲部位205のそれぞれは、図7に示すように、X−Z面(X軸とZ軸とを含む面)方向の断面がZ軸方向の異なる位置でX軸方向の一方側(ベース20Aの第一面側)と他方側(ベース20Aの第二面側)とに膨出するS字状の部位である。詳しくは、湾曲部位205は、板状の部位であり且つX−Z面に沿った断面がX軸方向の一方側(図7に示す例では左側)に膨出する第一の膨出部位206と、板状の部位であり且つX−Z面に沿った断面がX軸方向の他方側(図7に示す例では右側)に膨出する第二の膨出部位207と、を有する。そして、これら第一の膨出部位206と第二の膨出部位207とは、Z軸方向に連なっている。X軸方向において、湾曲部位205の前記一方側に膨出している部位(第一の膨出部位)206は、端部(膨出方向の先端)が第一当接部200Aの位置まで、又は当該位置より膨出し、湾曲部位205の前記他方側に膨出している部位(第二の膨出部位)207は、端部(膨出方向の先端)が第二当接部201Aの位置まで、又は当該位置より膨出している。
【0042】
規制部21Aは、図2図5図11に示すように、ベース20Aと隣り合う蓄電素子10におけるY軸方向の端部に沿って該ベース20AからX軸方向の両側に向けてそれぞれ延びている。即ち、規制部21Aは、ベース20Aの第一面に隣り合う蓄電素子10と、ベース20Aの第二面に隣り合う蓄電素子10とに向かってベース20Aから延びる。そして、X軸方向において蓄電素子10の両側に配置される内部スペーサ2Aの対応する規制部21A同士は、先端を対向させている(図12参照)。この規制部21Aは、上述のように、ベース20Aに隣り合う二つの蓄電素子10の該ベース20Aに対するY−Z面方向の位置ずれを防止する。これにより、規制部21Aは、内部スペーサ2Aに隣り合う二つの蓄電素子10のY−Z面方向の相対移動を規制する。
【0043】
より具体的に説明する。規制部21Aは、ベース20Aの各角部に形成される。即ち、内部スペーサ2Aは、複数(本実施形態の例では四つ)の規制部21Aを有する。具体的に、内部スペーサ2Aは、第一角部に形成される第一の角規制部211Aと、第二角部に形成される第二の角規制部212Aと、第三角部に形成される第三の角規制部213A、第四角部に形成される第四の角規制部214Aと、を有する。尚、以下において、各角規制部211A〜214AにおけるX軸方向の一方側(図2における左側)に延びる部位を第一の規制部と称し、X軸方向の他方側(図2における右側)に延びる部位を第二の規制部と称することもある。
【0044】
第一の角規制部211Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの胴部124の一方の第二壁126に沿って延び且つ該一方の第二壁126と対向する第一対向面2111を有する(図8参照)。また、第一の角規制部211Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの蓋板121に沿って延び且つ該蓋板121と対向する第二対向面2112を有する。第一の角規制部211Aの第一対向面2111と第二対向面2112とは、接続されている。そして、X軸方向において蓄電素子10の両側に配置される内部スペーサ2Aの第一の角規制部211A同士は、先端を対向させている(図12参照)。即ち、蓄電素子10を挟んで隣り合う二つの内部スペーサ2Aのうちの一方の内部スペーサ2Aの第一の角規制部211A(詳しくは、第一の規制部)と、他方の内部スペーサ2Aの第一の角規制部211A(詳しくは、第二の規制部)とは、先端を対向させている。
【0045】
第二の角規制部212Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの胴部124の他方の第二壁126に沿って延び且つ該他方の第二壁126と対応する第一対向面2111を有する。また、第二の角規制部212Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの蓋板121に沿って延び且つ該蓋板121と対向する第二対向面2112を有する。第二の角規制部212Aの第一対向面2111と第二対向面2112とは、接続されている。そして、X軸方向において蓄電素子10の両側に配置される内部スペーサ2Aの第二の角規制部212A同士は、先端を対向させている(図2参照)。即ち、蓄電素子10を挟んで隣り合う二つの内部スペーサ2Aのうちの一方の内部スペーサ2Aの第二の角規制部212A(詳しくは、第一の規制部)と、他方の内部スペーサ2Aの第二の角規制部212A(詳しくは、第二の規制部)とは、先端を対向させている。
【0046】
第三の角規制部213Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの胴部124の一方の第二壁126に沿って延び且つ該一方の第二壁126と対向する第三対向面2113を有する(図10参照)。また、第三の角規制部213Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの閉塞部123に沿って延び且つ該閉塞部123と対向する第四対向面2114を有する。第三の角規制部213Aの第三対向面2113と第四対向面2114とは、接続されている。そして、X軸方向において蓄電素子10の両側に配置される内部スペーサ2Aの第三の角規制部213A同士は、先端を対向させている(図12参照)。即ち、蓄電素子10を挟んで隣り合う二つの内部スペーサ2Aのうちの一方の内部スペーサ2Aの第三の角規制部213A(詳しくは、第一の規制部)と、他方の内部スペーサ2Aの第三の角規制部213A(詳しくは、第二の規制部)とは、先端を対向させている。
【0047】
第四の角規制部214Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの胴部124の他方の第二壁126に沿って延び且つ該他方の第二壁126と対向する第三対向面2113を有する。また、第四の可動規制部214Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側に配置される蓄電素子10のそれぞれの閉塞部123に沿って延び且つ該閉塞部123と対向する第四対向面2114を有する。第四の角規制部214Aの第三対向面2113と第四対向面2114とは、接続されている。そして、X軸方向において蓄電素子10の両側に配置される内部スペーサ2Aの第四の角規制部214A同士は、先端を対向させている(図2参照)。即ち、蓄電素子10を挟んで隣り合う二つの内部スペーサ2Aのうちの一方の内部スペーサ2Aの第四の角規制部214A(詳しくは、第一の規制部)と、他方の内部スペーサ2Aの第四の角規制部211A(詳しくは、第二の規制部)とは、先端を対向させている。
【0048】
本実施形態の第三の角規制部213Aと第四の角規制部214Aとは、ベース20Aの第二端に沿って延び且つ繋がっている。即ち、第三の角規制部213Aの第四対向面2114と、第四の角規制部214Aの第四対向面2114とは、Y軸方向に連接している。即ち、第三の角規制部213Aの第四対向面2114と第四の角規制部214Aの第四対向面2114とは、共通の面である。
【0049】
一対のシール部(突部)22のそれぞれは、図5図7に示すように、ベース20Aの第一面と第二面とにおけるZ軸方向の異なる位置においてY軸方向に延びると共に、規制部21Aの先端まで連続して延びる。蓄電素子10を挟んで配置された内部スペーサ2Aの対向する一対の規制部21A(第一の規制部及び第二の規制部)において、該規制部21Aの先端まで延びるシール部22の先端同士は、互いに対向している(図12参照)。
【0050】
以下では、一対の蓋側シール部23A、23Bと一対の底側シール部24A、24Bとのそれぞれについて詳細に説明する。
【0051】
ベース20Aの第一面側の蓋側シール部(以下、「第一の蓋側シール部」と称する。)23Aは、図5図7図8図12、及び図13に示すように、ベース20Aに配置された第一部位231と、第一の角規制部211A(詳しくは、第一の角規制部211Aの第一の規制部)及び第二の角規制部212A(詳しくは、第二の角規制部212Aの第一の規制部)に配置された第二部位232と、を含む。また、第一の蓋側シール部23Aは、第一部位231と第二部位232とを接続する第一の接続部位235を含む。本実施形態の第一の蓋側シール部23Aは、第一部位231の端部から、第一の角規制部211A及び第二の角規制部212AにおけるZ軸方向の略同じ位置においてX軸方向に延びる延設部位236も含む。
【0052】
第一の蓋側シール部23Aの第一部位231は、ベース20Aの湾曲部位205における第一面側(一方側)に膨出する位置に設けられる。詳しくは、第一部位231は、図5図7及び図8に示すように、ベース20AのZ軸方向における一方の端部(図7における上端部)に設けられた湾曲部位205における第一の膨出部位206の先端(膨出方向の先端)においてY軸方向に延びている。
【0053】
第一の蓋側シール部23Aの第二部位232は、図7図8、及び図13に示すように、第一の角規制部211A及び第二の角規制部212Aにおいて、Z軸方向における第一部位231と異なる位置に配置されている。本実施形態の第二部位232は、Z軸方向において第一部位231より閉塞部123側(図7における下端側)の位置に配置されている。この第二部位232は、第一の角規制部211A及び第二の角規制部212Aにおける第一対向面2111においてX軸方向に延びている。
【0054】
第一の蓋側シール部23Aの第一の接続部位235は、蓄電素子10のケース12の角部127に当接する部位である。この第一の接続部位235(詳しくは、第一の接続部位235の先端)は、図5図7図8、及び図13に示すように、第一部位231から第二部位232に向かうにつれてZ軸方向の位置を連続的に変化させている。本実施形態の第一の接続部位235は、第一部位231の端部から第二部位232の端部に向かうにつれて閉塞部123側にZ軸方向の位置を連続的に変化させている。この第一の接続部位235は、湾曲部位205と第一の角規制部211A又は第二の角規制部212Aとが接続される角部に配置される。そして、第一の接続部位235の厚さ(Z軸方向の寸法)は、該第一の接続部位235と連続する第一部位231の厚さ及び第二部位232の厚さより小さい。これにより、第一の接続部位235は、変形可能である。第一の接続部位235の先端(端縁)は、ケース12の角部127より曲率半径の大きな円弧状である。
【0055】
第一の蓋側シール部23Aの延設部位236は、第一部位231の端部から連続して第一の角規制部211A又は第二の角規制部212Aの先端まで延びている。
【0056】
ベース20Aの第二面側の蓋側シール部(以下、「第二の蓋側シール部」と称する。)23Bは、図6図7図9、及び図14に示すように、ベース20Aに配置された第三部位233と、第一の角規制部211A(詳しくは、第一の角規制部211Aの第二の規制部)及び第二の角規制部212A(詳しくは、第二の角規制部212Aの第二の規制部)に配置された第四部位234と、を含む。また、第二の蓋側シール部23Bは、第三部位233と第四部位234とを接続する第二の接続部位237を含む。
【0057】
第二の蓋側シール部23Bの第三部位233は、ベース20Aの湾曲部位205における第二面側(他方側)に膨出する位置に設けられる。即ち、第二の蓋側シール部23Bの第三部位233は、Z軸方向において第一の蓋側シール部23Aの第一部位231より閉塞部123側に配置される。詳しくは、第三部位233は、図6図7及び図9に示すように、ベース20AのZ軸方向における一方の端部(図7における上端部)に設けられた湾曲部位205における第二の膨出部位207の先端(膨出方向の先端)においてY軸方向に延びている。
【0058】
第二の蓋側シール部23Bの第四部位234は、図7図9、及び図14に示すように、第一の角規制部211A及び第二の角規制部212Aにおいて、Z軸方向における第三部位233と同じ位置に配置されている。この第四部位234は、第一の角規制部211A及び第二の角規制部212Aにおける蓄電素子10の第二壁126と対向する第二対向面2112においてX軸方向に延びている。
【0059】
第二の蓋側シール部23Bの第二の接続部位237は、蓄電素子10のケース12の角部127に当接する部位である。この第二の接続部位237は、図6図7図9、及び図14に示すように、湾曲部位205と第一の角規制部211A又は第二の角規制部212Aとが接続される角部において、Z軸方向の同じ位置にある第三部位233と第四部位234とを接続している。第二の接続部位237の厚さ(Z軸方向の寸法)は、該第二の接続部位237と連続する第三部位233の厚さ及び第四部位234の厚さと同じである。第二の接続部位237は、変形可能である。この第二の接続部位237の先端(端縁)は、ケース12の角部127より曲率半径の大きな円弧状である。
【0060】
以上のように構成される第二の蓋側シール部23B(第三部位233及び第四部位234)は、Z軸方向において、第一の蓋側シール部23Aの第二部位232と同じ位置である。そして、蓄電素子10を挟んで配置された内部スペーサ2Aの対向する第一の角規制部211Aと第二の角規制部212Aとにおいて先端まで延びる第一の蓋側シール部23Aと第二の蓋側シール部23Bとの先端同士は、互いに対向している(図12参照)。
【0061】
ベース20Aの第一面側の底側シール部(以下、「第一の底側シール部」と称する。)24Aは、図5図7図10図12、及び図15に示すように、ベース20Aに配置された第一部位241と、第三の角規制部213A(詳しくは、第三の角規制部213Aの第一の規制部)及び第四の角規制部214A(詳しくは、第四の角規制部214Aの第一の規制部)に配置された第二部位242と、を含む。また、第一の底側シール部24Aは、第一部位241と第二部位242とを接続する第一の接続部位245を含む。本実施形態の第一の底側シール部24Aは、第一部位241の端部から、第三の角規制部213A及び第四の角規制部214AにおけるZ軸方向の略同じ位置においてX軸方向に延びる延設部位246も含む。
【0062】
第一の底側シール部24Aの第一部位241は、ベース20Aの湾曲部位205における第一面側(一方側)に膨出する位置に設けられる。詳しくは、第一部位241は、図5図7及び図10に示すように、ベース20AのZ軸方向における他方の端部(図7における下端部)に設けられた湾曲部位205における第一の膨出部位206の先端(膨出方向の先端)においてY軸方向に延びている。
【0063】
第一の底側シール部24Aの第二部位242は、図7図10、及び図15に示すように、第三の角規制部213A及び第四の角規制部214Aにおいて、Z軸方向における第一部位241と異なる位置に配置されている。本実施形態の第二部位242は、Z軸方向において第一部位241より蓋板121側の位置に配置されている。この第二部位242は、第三の角規制部213A及び第四の角規制部214Aにおける蓄電素子10の第二壁126と対向する第三対向面2113においてX軸方向に延びている。
【0064】
第一の底側シール部24Aの第一の接続部位245は、図5図7図10、及び図15に示すように、第一部位241から第二部位242に向かうにつれてZ軸方向の位置を連続的に変化させている。本実施形態の第一の接続部位245(詳しくは、第一の接続部位245の先端)は、第一部位241の端部から第二部位242の端部に向かうにつれて蓋板121側(図7における上端側)にZ軸方向の位置を連続的に変化させている。この第一の接続部位245は、湾曲部位205と第三の角規制部213A又は第四の角規制部214Aとが接続される角部に配置される。そして、第一の接続部位245の厚さ(Z軸方向の寸法)は、該第一の接続部位245と連続する第一部位241の厚さ及び第二部位242の厚さより小さい。これにより、第一の接続部位245は、変形可能である。第一の接続部位245の先端(端縁)は、ケース12の角部127より曲率半径の大きな円弧状である。
【0065】
第一の底側シール部24Aの延設部位246は、第一部位241の端部から連続して第三規制部213A又は第四規制部214Aの先端まで延びている。
【0066】
ベース20Aの第二面側の底側シール部(以下、「第二の底側シール部」と称する。)24Bは、図6図7図11、及び図16に示すように、ベース20Aに配置された第三部位243と、第三の角規制部213A(詳しくは、第三の角規制部213Aの第二の規制部)及び第四の角規制部214A(詳しくは、第四の角規制部214Aの第二の規制部)に配置された第四部位244と、を含む。また、第二の底側シール部24Bは、第三部位243と第四部位244とを接続する第二の接続部位247を含む。
【0067】
第二の底側シール部24Bの第三部位243は、ベース20Aの湾曲部位205における第二面側(他方側)に膨出する位置に設けられる。即ち、第二の底側シール部24Bの第三部位243は、Z軸方向において第一の底側シール部24Aの第一部位241より蓋板121側(図7における上端側)に配置される。詳しくは、第三部位243は、図6図7及び図11に示すように、ベース20AのZ軸方向における他方の端部(図7における下端部)に設けられた湾曲部位205における第二の膨出部位207の先端(膨出方向の先端)においてY軸方向に延びている。
【0068】
第二の底側シール部24Bの第四部位244は、図7図11、及び図16に示すように、第三の角規制部213A及び第四の角規制部214Aにおいて、Z軸方向における第三部位243と同じ位置に配置されている。この第四部位244は、第三の角規制部213A及び第四の角規制部214Aにおける蓄電素子10の第二壁126と対向する第三対向面2113においてX軸方向に延びている。
【0069】
第二の底側シール部24Bの第二の接続部位247は、図6図7図11、及び図16に示すように、湾曲部位205と第三の角規制部213A又は第四の角規制部214Aとが接続される角部において、Z軸方向の同じ位置にある第三部位243と第四部位244とを接続している。第二の接続部位247の厚さ(Z軸方向の寸法)は、該第二の接続部位247と連続する第三部位243の厚さ及び第四部位244の厚さと同じである。第二の接続部位247は、変形可能である。この第二の接続部位247の先端(端縁)は、ケース12の角部127より曲率半径の大きな円弧状である。
【0070】
以上のように構成される第二の底側シール部24B(第三部位243及び第四部位244)は、Z軸方向において、第一の底側シール部24Aの第二部位242と同じ位置である。そして、蓄電素子10を挟んで配置された内部スペーサ2Aの対向する第三の角規制部213Aと第四の角規制部214Aとにおいて先端まで延びる第一の底側シール部24Aと第二の底側シール部24Bとの先端同士は、互いに対向している(図12参照)。
【0071】
外部スペーサ2Bは、図2及び図17に示すように、蓄電素子10を介して該内部スペーサ2Aと隣り合うように配置される。本実施形態の蓄電装置1は、一対の外部スペーサ2Bを備える。一対の外部スペーサ2Bのぞれぞれは、複数の蓄電素子10のうちの最も端にある蓄電素子10に隣り合う。即ち、外部スペーサ2Bは、X軸方向に整列する複数の蓄電素子10を挟み込むように一対設けられる。
【0072】
具体的に、外部スペーサ2Bは、Y−Z面方向に広がるベース20Bと、該ベース20Bと隣り合う蓄電素子10の位置ずれを規制する規制部21Bとを有する。また、本実施形態の外部スペーサ2Bは、ベース20B及び規制部21Bから隣り合う蓄電素子10に向けて突出し且つ該隣り合う蓄電素子10に接するシール部25を有する。
【0073】
本実施形態の外部スペーサ2Bのベース20Bは、保持部材3の終端部材30と対向する(隣り合う)。即ち、外部スペーサ2Bは、蓄電素子10と終端部材30との間に配置される。
【0074】
外部スペーサ2Bのベース20Bは、Y−Z面方向に広がるプレート状のベース本体201Bを有する。このベース本体201Bは、蓄電素子10(ケース本体120の第一壁125)に対向する第一面及び該第一面とは反対側の第二面を有する。また、ベース20Bは、ベース本体201Bの第二面から終端部材30に向けて突出し且つ終端部材30に当接する外部接触部202Bと、ベース本体201Bの第一面から蓄電素子10に向けて突出し且つ該蓄電素子10に当接する内部接触部203Bと、を有する。
【0075】
ベース本体201Bは、蓄電素子10の蓋板121に対応する位置に配置される第一端と、該第一端とは反対側の第二端であって、蓄電素子10の閉塞部123に対応する位置に配置される第二端と、を有する。また、ベース本体201Bは、蓄電素子10の一方の第二壁126に対応する位置に配置される第三端と、該第三端とは反対側の第四端であって、蓄電素子10の他方の第二壁126に対応する位置に配置される第四端と、を有する。
【0076】
ベース本体201Bは、第一端と第三端とが接続される部分である第一角部と、第一端と第四端とが接続される部分である第二角部と、を有する。また、ベース本体201Bは、第二端と第三端とが接続される部分である第三角部と、第二端と第四端とのそれぞれが接続される部分である第四角部と、を有する。
【0077】
尚、ベース本体201Bの第一端及び第二端のそれぞれは、Y軸方向に延びる。また、ベース本体201Bの第三端及び第四端のそれぞれは、Z軸方向に延びる。これにより、ベース本体201Bは、X軸方向視において略矩形状の輪郭を有する。この輪郭は、X軸方向視において、蓄電素子10の第一壁125と略同じである。
【0078】
ベース20Bは、第一面と、該第一面と隣り合う蓄電素子10との間に、流体(例えば、蓄電素子10の温度調整用の流体)を通過させるための流路を形成する。
【0079】
より具体的に説明する。内部接触部203Bは、Y軸方向に延びる突条である。本実施形態のベース20Bは、複数の内部接触部203Bを有する。そして、複数の内部接触部203Bのそれぞれは、Z軸方向に間隔をあけて平行に並ぶ。これにより、ベース20Bと、該ベース20Bと隣り合う蓄電素子10との間に、複数の流路が形成される。各流路は、Y軸方向に流体を流通させる。
【0080】
外部接触部202Bは、ベース本体201Bから終端部材30に向けて突出し、終端部材30に当接している。これにより、ベース本体201Bと終端部材30との間に、隙間が形成される。
【0081】
規制部21Bは、ベース20Bの第一面と隣り合う蓄電素子10に向かって延びる。この規制部21Bは、上述のように、ベース20Bに隣り合う蓄電素子10の該ベース20Bに対するY−Z面方向の位置ずれを防止する。即ち、規制部21Bは、外部スペーサ2Bと、該外部スペーサ2Bと隣り合う蓄電素子10とのY−Z面方向の相対移動を規制する。以下では、X軸方向の一方側(図2における左側)に延びる規制部21Bを第一の規制部と称し、X軸方向の他方側(図2における右側)に延びる規制部21Bを第二の規制部と称することもある。
【0082】
規制部21Bは、ベース20B(詳しくは、ベース本体201B)の各角部に形成される。詳しくは、外部スペーサ2Bは、ベース20Bの第一角部に形成される第一の角規制部211Bと、ベース20Bの第二角部に形成される第二の角規制部212Bと、ベース20Bの第三角部に形成される第三の角規制部213Bと、ベース20Bの第四角部に形成される第四の角規制部214Bと、を有する。本実施形態の第三の角規制部213Bと第四の角規制部214Bとは、ベース20Bの第二端において繋がっている。
【0083】
これらの各規制部21B(第一〜第四の角規制部211B〜214B)と、外部スペーサ2Bと蓄電素子10を挟んで対向する内部スペーサ2Aの対応する規制部21A(第一〜第四の角規制部211A〜214A)とは、先端同士を対向させている。
【0084】
シール部25は、ベース20Bの第一面においてY軸方向に延びると共に、規制部21Bの先端まで連続して延びる。本実施形態のシール部25は、Z軸方向における外部スペーサ2Bの両端部にそれぞれ配置される。各シール部25は、Z軸方向において、外部スペーサ2Bと蓄電素子10を挟んで対向する内部スペーサ2Aのシール部22と対応する位置に配置されている。具体的には、外部スペーサ2Bのシール部25の端部(シール部25における規制部21Bに配置された部位の先端)と、内部スペーサ2Aのシール部22の端部(シール部22における規制部21Aに配置された部位の先端)とは、対向している。
【0085】
保持部材3は、金属製であり、図1及び図2に示すように、各外部スペーサ2Bと隣り合う位置のそれぞれに配置される一対の終端部材30と、該一対の終端部材30のそれぞれを接続するフレーム31と、を備える。
【0086】
一対の終端部材30のそれぞれは、Y−Z面方向に広がる。一対の終端部材30のそれぞれは、外部スペーサ2Bのベース20Bから延びる外部接触部202Bに当接する圧接部300を有する。
【0087】
フレーム31は、X軸方向に延び、一対の終端部材30同士を接続する。本実施形態の保持部材3では、フレーム31は、一対の終端部材30のY軸方向の両端同士をそれぞれ接続する。即ち、保持部材3は、一対のフレーム31を有する。
【0088】
具体的に、フレーム31は、Z軸方向における蓄電素子10の蓋板121と対応する位置においてX軸方向に延びる第一接続部310と、Z軸方向における蓄電素子10の閉塞部123と対応する位置においてX軸方向に延びる第二接続部311と、を有する。
【0089】
また、フレーム31は、Y軸方向に延び且つ第一接続部310と第二接続部311とのX軸方向の端部同士を接続する一対の支持部312を有する。また、フレーム31は、Y軸方向に延び且つ第一接続部310と第二接続部311とのX軸方向の中間部位同士を接続する補強部313を有する。
【0090】
以上のように、第一接続部310と第二接続部311との端部同士を一対の支持部312が接続することによって、フレーム31は、枠体状に形成される。
【0091】
インシュレータ4は、絶縁性を有する材料で構成されている。そして、インシュレータ4は、フレーム31と、複数の蓄電素子10との間に配置される。具体的に、インシュレータ4は、X軸方向に延び、且つ第一接続部310と複数の蓄電素子10との間に配置される第一絶縁部40と、X軸方向に延び、且つ第二接続部311と前記複数の蓄電素子10との間に配置される第二絶縁部41と、を有する。また、インシュレータ4は、Y軸方向に延び、且つ、支持部312と蓄電素子10との間に配置される一対の第三絶縁部42を有する。さらに、インシュレータ4は、Y軸方向に延び、且つ補強部313と蓄電素子10との間に配置される第四絶縁部43を有する。
【0092】
一対の第三絶縁部42のぞれぞれは、第一絶縁部40と第二絶縁部41とのX軸方向の端部同士を接続する。また、第四絶縁部43は、X軸方向における補強部313と対応する位置において第一絶縁部40と第二絶縁部41とを接続する。
【0093】
以上の蓄電装置1では、X軸方向に隣り合う一方側の内部スペーサ2Aの第一面と他方側の内部スペーサ2Aの第二面とにおいてシール部22(詳しくは、第一部位231と第三部位233)のZ軸方向の位置が異なっていても、蓄電素子10のY軸方向の端部において対向する一対の規制部21A(詳しくは、第一の規制部と第二の規制部)の先端までシール部22がそれぞれ延び且つ先端同士が互いに対向している。このため、蓄電素子10のY軸方向の端部では、対向する一対の規制部21A(詳しくは、第一の規制部と第二の規制部)同士の間隔分しかシール部22の先端間に隙間が形成されない。これにより、対向する一対の規制部21Aのそれぞれに形成されたシール部22同士の間からの流体(流路を流れる流体)の漏れ、即ち、蓄電素子10と規制部21A(先端を対向させている第一の規制部及び第二の規制部)との間からの流体の漏れを抑えることができる。
【0094】
また、本実施形態の蓄電装置1では、第一の接続部位235、245は、第一部位231、241から第二部位232、242に向かうにつれてZ軸方向の位置を連続的に変化させている。即ち、第一の接続部位235、245は、Z軸方向において位置の異なる第一部位231、241と第二部位232、242とをなだらかに接続している。このため、シール部23A、24Aに屈曲した部位が形成されず、これにより、蓄電素子10とシール部23A、24Aとの間からの流体の漏れが好適に抑えられる。
【0095】
本実施形態の蓄電装置1では、第一の接続部位235、245は、蓄電素子10の角部127に当接し且つ変形可能である。このため、第一の接続部位235、245を蓄電素子10の角部127に押し当てることで該第一の接続部位235、245が変形して該角部127に密接する。これにより、当該部位(蓄電素子10の角部127と第一の接続部位235、245との接触部位)での流体の漏れがより好適に抑えられる。
【0096】
また、本実施形態の蓄電装置1では、樹脂製の内部スペーサ2Aが、一体成形され、ベース20Aが、X−Z面に沿った断面がZ軸方向の異なる位置でX軸方向の一方側と他方側とに膨出するS字状の湾曲部位205(第一の膨出部位206及び第二の膨出部207)を有し、第一の接続部位235、245が、湾曲部位205(第一の膨出部位206)と規制部21Aとが接続される角部に配置されている。そして、第一の接続部位235、245のZ軸方向の寸法は、第一部位231、241及び第二部位232、242のZ軸方向の寸法より小さい。これにより、内部スペーサ2Aの両側に配置された蓄電素子10に挟まれて該スペーサの湾曲部位205がZ軸方向に伸びても(変形しても)、樹脂製の薄い(Z軸方向の寸法の小さい)第一の接続部位235、245は、変形して第一部位231、241と第二部位232、242とのZ軸方向における相対位置の変動を吸収することができる。その結果、蓄電素子10と第一の接続部位235、245との間からの流体の漏れをより好適に抑えることができる。
【0097】
また、本実施形態の蓄電装置1では、第一部位231、241は、Z軸方向において、第二部位232、242、第三部位233、243、及び第四部位234、244よりベース20Aの端部(第一端又は第二端)に近い位置に配置されている。かかる構成によれば、第一部位231、241のみがベース20AのZ軸方向の端部(第一端又は第二端)に近い位置に配置される(即ち、第二〜第四部位232、242、233、243、234、244がZ軸方向において前記端部から離れた位置に配置される)ため、寸法誤差等によって蓄電素子10のZ軸方向の寸法等が設定値より小さくても、第二〜第四部位232、242、233、243、234、244が蓄電素子10と当接し易い。これにより、前記寸法誤差等に起因する流体の漏れの増大が抑えられる。
【0098】
また、本実施形態の蓄電装置1では、一対のシール部22が、内部スペーサ2AにおけるZ軸方向の両端部に配置されている。これにより、蓄電素子10と内部スペーサ2Aとの間に形成される流路の流路断面積を確保しつつ、該流路をY軸方向に流れる流体がZ軸方向の両端から外部に漏れるのをより効果的に防ぐことができる。
【0099】
尚、本発明の蓄電装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0100】
シール部22における規制部21Aに配置された部位の具体的構成は、限定されない。例えば、上記実施形態の蓄電装置1では、対向する一対の規制部21Aのそれぞれに配置されるシール部22の先端部は、X軸方向に延びた状態で互いに対向しているが、例えば、前記先端部は、図18及び図19に示すように、X軸方向に対して傾斜した状態で互いに対向してもよく、図20に示すように、Z軸方向に延びた状態で互いに対向していてもよい。また、シール部22は、先端の少なくとも一部を互いに対向させていればよい。
【0101】
また、シール部22は、ベース20Aにおいて真っ直ぐ延びているが、この構成に限定されず、湾曲、屈曲等していてもよい。
【0102】
上記実施形態の内部スペーサ2Aにおける一対の蓋側シール部23A、23Bでは、第一の蓋側シール部23Aの第一部位231が、第二の蓋側シール部23Bの第三部位233よりZ軸方向の外側に配置されているが、この構成に限定されない。第二の蓋側シール部23Bの第三部位233が、第一の蓋側シール部23Aの第一部位231よりZ軸方向の外側に配置されてもよい。同様に、一対の底側シール部24A、24Bにおいて、第二の底側シール部24Bの第三部位243が、第一の底側シール部24Aの第一部位241よりZ軸方向の外側に配置されてもよい。
【0103】
また、上記実施形態の蓄電装置1では、一対のシール部22は、内部スペーサ2AにおけるZ軸方向の両端部にそれぞれ配置されているが、この構成に限定されない。一対のシール部22は、内部スペーサ2AにおけるZ軸方向の少なくとも一方の端部に配置されていればよい。また、内部スペーサ2AにおけるZ軸方向の一方の端部において、複数対のシール部22が配置されていてもよい。
【0104】
また、一対のシール部22は、ベース20AのZ軸方向における中間部位に配置されていてもよい。この場合、規制部21Aも、ベース20AのZ軸方向における中間部位(シール部と対応する位置)に配置される。
【0105】
上記実施形態の蓄電装置1において、シール部の各部位(第一〜第四部位)は、X軸方向又はY軸方向に真っ直ぐ延びているが、この構成に限定されない。前記各部位は、湾曲又は屈曲等している部位を含んでいてもよい。
【0106】
シール部22を備える部材の具体的構成は限定されない。上記実施形態の蓄電装置1では、シール部(突部)22は、X軸方向に並ぶ複数の内部スペーサ2Aのぞれぞれにおいて、両面に設けられているが、この構成に限定されない。例えば、蓄電素子10を挟んで対向する一対のスペーサのうちの一方(第一)のスペーサ2A、2Bの蓄電素子10を向いた面側の部位、及び、他方(第二)のスペーサ2A、2Bの蓄電素子10を向いた面側の部位に設けられていればよい。この場合、例えば具体的には、以下の通りである。
【0107】
一方のスペーサ2A、2Bは、X軸方向と直交する方向に広がり且つ蓄電素子10を向く第一の面を有すると共に、蓄電素子10との間に流体が流通可能な流路を形成する第一のベース20A、20Bと、蓄電素子10におけるY軸方向の端部に沿って第一のベース20A、20BからX軸方向に延びる規制部21A、21B(詳しくは、第一の規制部)と、第一のベース20A、20Bの第一の面及び第一の規制部から蓄電素子10に向けて突出し且つ該蓄電素子10に接する第一の突部22と、を有する。そして、第一の突部22は、第一のベース20A、20Bの第一の面においてY軸方向に延びる第一部位231、241と、第一の規制部において第一のベース20A、20B側から該第一の規制部の先端まで延びる第二部位232、242と、を含むと共に、少なくとも第一部位231、241における第一の規制部側の端部から第二部位232、242の先端まで連続している。
【0108】
また、他方のスペーサ2A、2Bは、X軸方向と直交する方向に広がり且つ蓄電素子10を向く第二の面を有すると共に、蓄電素子10との間に流体が流通可能な流路を形成する第二のベース20A、20Bと、蓄電素子10におけるY軸方向の端部に沿って第二のベース20A、20BからX軸方向に延びる規制部21A、21B(詳しくは、第二の規制部)と、第二のベース20A、20Bの第二の面及び第二の規制部から蓄電素子10に向けて突出し且つ該蓄電素子10に接する第二の突部22と、を有する。そして、第二の突部22は、第二のベース20A、20Bの第二の面においてY軸方向に延び、且つZ軸方向において第一の突部22の第一部位231、241と異なる位置に配置される第三部位233、243と、第二の規制部において第二のベース20A、20B側から該第二の規制部の先端まで延びる第四部位234、244と、を含むと共に、少なくとも第三部位233、243における第二の規制部側の端部から第四部位234、244の先端まで連続している。
【0109】
このようなスペーサ2A、2Bにおいて、一方のスペーサ2A、2Bの第一の規制部の先端と他方のスペーサ2A、2Bの第二の規制部の先端とは、X軸方向において対向し、一方のスペーサ2A、2Bにおける第二部位232、242の先端と、他方のスペーサ2A、2Bにおける第四部位234、244の先端とは、対向していればよい。
【0110】
また、この場合、スペーサ2A、2Bのベース20A、20Bは、Y−Z面方向に広がる板状でなくてもよい。即ち、一方のスペーサ2A、2Bにおける蓄電素子10と反対側の部位の形状、及び他方のスペーサ2A、2Bにおける蓄電素子10と反対側の部位の形状は、限定されない。
【0111】
本発明は、以下の形で実施することができる。
【0112】
(1)
第一方向に並ぶ第一のスペーサ及び第二のスペーサと、
前記第一のスペーサ及び前記第二のスペーサの間に配置される蓄電素子と、を備え、
前記第一のスペーサは、
前記第一方向と直交する方向に広がり且つ前記蓄電素子を向く第一の面を有すると共に、前記蓄電素子との間に流体が流通可能な流路を形成する第一のベースと、
前記蓄電素子における第一方向と直交する第二方向の端部に沿って前記第一のベースから第一方向に延びる第一の規制部と、
前記第一のベースの前記第一の面及び前記第一の規制部から前記蓄電素子に向けて突出し且つ該蓄電素子に接する第一の突部と、を有し、
前記第一の突部は、前記第一のベースの前記第一の面において前記第二方向に延びる第一部位と、前記第一の規制部において前記第一のベース側から該第一の規制部の先端まで延びる第二部位と、を含むと共に、少なくとも前記第一部位における前記第一の規制部側の端部から前記第二部位の先端まで連続し、
前記第二のスペーサは、
前記第一方向と直交する方向に広がり且つ前記蓄電素子を向く第二の面を有すると共に、前記蓄電素子との間に流体が流通可能な流路を形成する第二のベースと、
前記蓄電素子における前記第二方向の前記端部に沿って前記第二のベースから前記第一方向に延びる第二の規制部と、
前記第二のベースの前記第二の面及び前記第二の規制部から前記蓄電素子に向けて突出し且つ該蓄電素子に接する第二の突部と、を有し、
前記第二の突部は、前記第二のベースの前記第二の面において前記第二方向に延び、且つ前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向において前記第一の突部の前記第一部位と異なる位置に配置される第三部位と、前記第二の規制部において前記第二のベース側から該第二の規制部の先端まで延びる第四部位と、を含むと共に、少なくとも前記第三部位における前記第二の規制部側の端部から前記第四部位の先端まで連続し、
前記第一のスペーサの前記第一の規制部の先端と前記第二のスペーサの前記第二の規制部の先端とは、前記第一方向において対向し、
前記第一のスペーサにおける前記第二部位の先端と、前記第二のスペーサにおける前記第四部位の先端とは、対向する、蓄電装置。
【0113】
(2)
前記第二部位と前記第四部位とは、前記第三方向の同じ位置において前記第一方向にそれぞれ延び、
前記第三部位は、前記第三方向において前記第二部位及び前記第四部位と同じ位置に配置され、
前記第一の突部は、前記第一部位と前記第二部位とを接続する接続部位を含み、
前記接続部位は、前記第一部位から前記第二部位に向かうにつれて前記第三方向の位置を連続的に変化させる、上述の(1)に記載の蓄電装置。
【0114】
(3)
前記第一のベースは、板状の部位であり、且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記蓄電素子に向けて膨出する第一の膨出部位を有し、
前記第一部位は、前記第一の膨出部位に配置され、
前記第一のベース、前記第一の規制部、及び前記第一の突部は、樹脂製の一体品であり、
前記接続部位は、前記第一の膨出部位と前記第一の規制部とが接続される角部に配置され、
前記接続部位の第三方向の寸法は、前記第一部位の第三方向の寸法より小さい、上述の(2)に記載の蓄電装置。
【0115】
(4)
前記第一部位は、前記第三方向において、前記第二部位、前記第三部位、及び前記第四部位より前記第一のベースの端部に近い位置に配置される、上述の(2)又は(3)に記載の蓄電装置。
【0116】
(5)
前記接続部位は、前記蓄電素子の角部に当接し且つ変形可能である、上述の(2)〜(3)のいずれかに記載の蓄電装置。
【0117】
(6)
前記流路は、前記流体を第二方向に流通させ、
前記第一の突部は、前記第一のベースの第一の面における前記第三方向の両端部に配置され、
前記第二の突部は、前記第二のベースの第二の面における前記第三方向の両端部に配置される、上述の(1)〜(5)のいずれかに記載の蓄電装置。
【0118】
(7)
前記蓄電素子は、角部が湾曲した角筒状の周面を有するケースを備え、
前記接続部位における突出方向の端縁は、前記ケースの前記角部より曲率半径の大きな円弧状である、上述の(2)〜(5)のいずれかに記載の蓄電装置。
【0119】
(8)
前記蓄電素子は、平面と角部とが交互に連なる角筒状の周面を有するケースを備え、
前記接続部位は、前記周面において、一つの平面から該平面と角部を介して隣り合う他の平面まで連続して接している、上述の(2)〜(5)、(7)のいずれかに記載の蓄電装置。
【0120】
(9)
第一方向と直交する方向に広がると共に、前記第一方向の一方を向く第一の面及び前記第一方向の他方を向く第二の面を有するベースと、
前記ベースにおける前記第一方向と直交する第二方向の端部から前記第一方向の一方に延びる第一の規制部と、
前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向における前記第一の規制部と同じ位置において前記ベースの前記端部から前記第一方向の他方に延びる第二の規制部と、
前記ベースの前記第一の面及び前記第一の規制部から突出する第一の突部と、
前記ベースの前記第二の面及び前記第二の規制部から突出する第二の突部と、を備え、
前記第一の突部は、前記第一の面において前記第二方向に延びる第一部位と、前記第一の規制部において前記ベース側から該第一の規制部の先端まで延びる第二部位と、を含むと共に、少なくとも前記第一部位の前記第一の規制部側の端部から前記第二部位の先端まで連続し、
前記第二の突部は、前記第二の面において前記第二方向に延び且つ前記第三方向において前記第一の突部の前記第一部位と異なる位置に配置される第三部位と、前記第二の規制部において前記ベース側から該第二の規制部の先端まで延びる第四部位と、を含むと共に、少なくとも前記第三部位の前記第二の規制部側の端部から前記第四部位の先端まで連続し、
前記第二部位の先端と、前記第四部位の先端とは、前記第三方向において同じ位置である、スペーサ。
【0121】
(10)
前記ベースは、
板状の部位であり且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記第一方向の一方側に膨出する第一の膨出部位と、
板状の部位であり且つ前記第一方向及び前記第三方向を含む面に沿った断面が前記第一方向の他方側に膨出する第二の膨出部位と、を有し、
前記第一の膨出部位と前記第二の膨出部位とは、前記ベースにおいて前記第三方向の異なる位置に配置され、
前記第一部位は、前記第一の膨出部位に設けられ、
前記第三部位は、前記第二の膨出部位に設けられ、
前記ベース、前記第一の規制部、前記第二の規制部、前記第一の突部、及び前記第二の突部は、樹脂製の一体品であり、
前記第一の突部は、前記第一部位と前記第二部位とを接続し、且つ前記第一の膨出部位と前記第一の規制部とが接続される角部に配置される接続部位を含み、
前記接続部位の前記第三方向の寸法は、前記第一部位の前記第三方向の寸法より小さい、上述の(11)に記載のスペーサ。
【0122】
(11)
前記第一の膨出部位と前記第二の膨出部位とは、前記第三方向において連なる、上述の(10)に記載のスペーサ。
【0123】
(12)
複数の蓄電素子と、
上述の(10)又は(11)に記載の複数のスペーサと、を備え、
前記蓄電素子と前記スペーサとが前記第一方向において交互に配置された、蓄電装置。
【符号の説明】
【0124】
1…蓄電装置、2A…内部スペーサ(スペーサ)、2B…外部スペーサ、20A、20B…ベース、200A…第一当接部、201A…第二当接部、202A…連接部、201B…ベース本体、202B…外部接触部、203B…内部接触部、205…湾曲部位、206…第一の膨出部位、207…第二の膨出部位、21A、21B…規制部、211A、211B…第一の角規制部、212A、212B…第二の角規制部、213A、213B…第三の角規制部、214A、214B…第四の角規制部、2111…第一対向面、2112…第二対向面、2113…第三対向面、2114…第四対向面、22…シール部(突部)、23A、23B…蓋側シール部(突部)、24A、24B…底側シール部(突部)、231、241…第一部位、232、242…第二部位、233、243…第三部位、234、244…第四部位、235、245…第一の接続部位、236、246…延設部位、237、247…第二の接続部位、25…シール部(突部)、3…保持部材、30…終端部材、300…圧接部、31…フレーム、310…第一接続部、311…第二接続部、312…支持部、313…補強部、4…インシュレータ、40…第一絶縁部、41…第二絶縁部、42…第三絶縁部、43…第四絶縁部、5…バスバー、10…蓄電素子、11…電極体、12…ケース、120…ケース本体、121…蓋板、123…閉塞部、124…胴部、125…第一壁、126…第二壁、127…角部、13…外部端子、15…絶縁部材、500…蓄電装置、501…電池セル、502…蓄電セルホルダ、503…プレート部、504…係合部、505…冷却媒体通路、506…シール突起
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