特許第6562444号(P6562444)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6562444心電図検査装置の表示部の作動方法、及び心電図検査装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6562444
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】心電図検査装置の表示部の作動方法、及び心電図検査装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/044 20060101AFI20190808BHJP
   A61B 5/0402 20060101ALI20190808BHJP
   A61N 1/362 20060101ALN20190808BHJP
【FI】
   A61B5/04 314G
   A61B5/04 310N
   !A61N1/362
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-192827(P2014-192827)
(22)【出願日】2014年9月22日
(65)【公開番号】特開2016-59771(P2016-59771A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 弘誠
(72)【発明者】
【氏名】山来 貴
(72)【発明者】
【氏名】大月 宏行
【審査官】 九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−025836(JP,A)
【文献】 特開2008−237882(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0188765(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/04−5/053
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
心電図検査装置の表示部を作動させる作動方法であって、
前記表示部において、
1つのテンプレート波形と1つの測定波形とからなる1組の比較対象波形と、
前記比較対象波形の前記1つのテンプレートとして選択可能な1つ以上のテンプレート波形と、
前記比較対象波形の前記1つの測定波形として選択可能な2つ以上の測定波形と、
を同一画面上に同時に表示する、
心電図検査装置の表示部の作動方法。
【請求項2】
前記1組の比較対象波形は、前記同一画面上に同時に表示した、前記テンプレート波形と前記測定波形との中から、ユーザーによって選択されたものである、
請求項1に記載の作動方法。
【請求項3】
前記1組の比較対象波形である前記1つのテンプレート波形と前記1つの測定波形を、同一画面上に隣接又は重ねて表示する、
請求項1又は請求項2に記載の作動方法。
【請求項4】
前記1組の比較対象波形である前記1つのテンプレート波形と前記1つの測定波形との類似度を算出し、算出した類似度を前記同一画面上に表示する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の作動方法。
【請求項5】
前記測定波形は、ペーシング波形である、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の作動方法。
【請求項6】
1つ以上のテンプレート波形と、2つ以上の測定波形とを記憶する記憶部と、
1つのテンプレート波形と1つの測定波形とからなる1組の比較対象波形と、前記比較対象波形の前記1つのテンプレートとして選択可能な1つ以上のテンプレート波形と、前記比較対象波形の前記1つの測定波形として選択可能な2つ以上の測定波形と、を同一画面上に同時に表示する表示制御部と、
を具備する心電図検査装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記比較対象波形の前記1つのテンプレートとして選択可能な1つ以上のテンプレート波形と、前記比較対象波形の前記1つの測定波形として選択可能な2つ以上の測定波形との中から、ユーザーによって選択された1つのテンプレート波形と1つの測定波形とを、前記1組の比較対象波形として表示する、
請求項6に記載の心電図検査装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、
前記1組の比較対象波形である前記1つのテンプレート波形と前記1つの測定波形を、同一画面上に隣接又は重ねて表示する、
請求項6又は請求項7に記載の心電図検査装置。
【請求項9】
ユーザーによって選択された1つのテンプレート波形と1つの測定波形との類似度を算出する類似度算出部を、さらに具備し、
前記表示制御部は、前記類似度算出部によって算出された類似度を前記同一画面に表示する、
請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の心電図検査装置。
【請求項10】
前記測定波形は、ペーシング波形である、
請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の心電図検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心臓異常時のテンプレート波形と、電気刺激を与えたときのペーシング波形等の測定波形とを同一画面に同時に表示する、心電図検査装置における表示方法及び心電図検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、心室頻拍(VT)や多発する心室期外収縮(VPC)等の頻脈性不整脈に対して、心筋を焼灼(アブレーション)して頻脈性不整脈の発生を抑えるという治療が行われている。この際、心臓の各部位を電気刺激し、自然発生した頻脈性不整脈の心電波形であるテンプレート波形と、各部位を電気刺激したときに現れる心電波形であるペーシング波形とを比較し、テンプレート波形と同一又は似たペーシング波形が得られた電気刺激部位をアブレーションする部位として選択する。因みに、心電波形としては、例えば体表12誘導心電図が用いられる。
【0003】
このような、テンプレート波形とペーシング波形とを利用した例を、図1を用いて説明する。ディスプレイの同一画面上にテンプレート波形W1とペーシング波形W2とを同時に表示する。テンプレート波形W1とペーシング波形W2が似ていると判断したときに、医師は電気刺激した部位がVPC等の起源であると判断し、その部位をアブレーションする。また、装置により算出されたテンプレート波形W1とペーシング波形W2との類似度がディスプレイに表示され(図1の「94.3」、「96.1」………)、医師はこの類似度を参照してその部位をアブレーションするか否かの判断を行う。このようなテンプレート波形とペーシング波形とを利用した技術については、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−025836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、心臓の異常部位の検査は、心臓の各刺激部位に応じた複数のペーシング波形をテンプレート波形と比較することで行う。このため、比較に要する時間が長くなり、結果として検査時間が長くなる欠点がある。加えて、心臓の異常部位が複数箇所存在する場合には、テンプレート波形も複数となり、このような場合には比較対象も増えるため、一層検査時間が長くなる。
【0006】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、心臓の異常部位を検査するための検査時間を短縮できる、心電図検査装置における表示方法、及び心電図検査装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の心電図検査装置の表示部の作動方法の一つの態様は、
前記表示部において、
1つのテンプレート波形と1つの測定波形とからなる1組の比較対象波形と、
前記比較対象波形の前記1つのテンプレートとして選択可能な1つ以上のテンプレート波形と、
前記比較対象波形の前記1つの測定波形として選択可能な2つ以上の測定波形と、
を同一画面上に同時に表示する。
【0008】
本発明の心電図検査装置の一つの態様は、
1つ以上のテンプレート波形と、1つ以上の測定波形とを記憶する記憶部と、
1つのテンプレート波形と1つの測定波形とからなる1組の比較対象波形と、前記比較対象波形の候補である1つ以上のテンプレート波形と、前記比較対象波形の候補である1つ以上の測定波形と、を同一画面上に同時に表示する表示制御部と、
を具備する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、心臓の異常部位を検査するための検査時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】従来のテンプレート波形とペーシング波形の表示例を示す図
図2】実施の形態に係るポリグラフの全体構成を示す概略図
図3】実施の形態におけるテンプレート波形とペーシング波形の表示例を示す図
図4】実施の形態による表示を実現するための構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
<ポリグラフの全体構成>
図2は、本実施の形態によるポリグラフ100の全体構成を示す外観図である。本実施の形態のポリグラフ100は、心臓カテーテル用検査装置として用いられるポリグラフである。また、ポリグラフ100は、体表面心電図及び心内心電図を計測及び解析する機能を有する。このため、ポリグラフ100は心電図検査装置と呼ぶこともできる。
【0013】
ポリグラフ100は、本体ユニット200と、インターフェースユニット300と、EPS(Electrophysiological Study:電気生理学的検査)ユニット400と、を有する。本体ユニット200とインターフェースユニット300はケーブルL1によって接続されており、インターフェースユニット300とEPSユニット400はケーブルL2によって接続されている。なお、図では、インターフェースユニット300を介して本体ユニット200とEPSユニット400を接続した例を示しているが、本体ユニット200とEPSユニット400をケーブルL2によって直接接続してもよい。
【0014】
本体ユニット200には、専用キーボード11、キーボード12、マウス13等の入力装置10と、複数のディスプレイ20(21、22、23)と、サーマルレコーダ30等の記録装置と、が接続されている。また、本体ユニット200には、インターフェースユニット300が接続されている。本体ユニット200は、ポリグラフ100の中央処理ユニットとしての機能を有する。本体ユニット200は、インターフェースユニット300を介して入力した各生体情報に対してプログラムに従った演算処理や解析処理を施すことにより、各生体情報を所望の表示形態でディスプレイ20に表示する。また、本体ユニット200は、入力装置10から入力された操作信号に基づいて、各生体情報の表示形態や、インターフェースユニット300及びEPSユニット400、並びにそれらに接続される各装置の動作を制御するようになっている。
【0015】
インターフェースユニット300は、ECG(心電図)用入力端子、非観血血圧用入力端子、SpO用入力端子及び体温用入力端子などからなる生体情報入力端子群310を有する。また、インターフェースユニット300は、ECG用出力端子311及び観血血圧用出力端子312を有する。また、インターフェースユニット300は、専用キーボードを接続するための入力端子313等を有する。
【0016】
インターフェースユニット300には、アンプが内蔵されており、生体情報入力端子群310から入力された所定の信号はアンプによって増幅された後に本体ユニット200に出力される。
【0017】
EPSユニット400は、刺激用のケーブルが接続される端子411、アブレーター用のケーブルが接続される端子412を有し、EPSユニット400は、これらの端子411、412を介して刺激装置(図示せず)及びアブレーター装置(図示せず)と接続される。また、EPSユニット400は、体表面心電図用入力端子413を有し、この端子413には被検者の体表に装着された電極が接続される。これにより、刺激装置によって心臓の所定部位に刺激を与えたときの体表面心電図を得ることができる。本実施の形態の場合には、体表面心電図用入力端子413には12誘導心電図を得るための電極が接続される。
【0018】
さらに、EPSユニット400は、中継ボックス500、510が接続される端子414、415を有する。各中継ボックス500、510には、電極カテーテルに設けられた各電極に対応する端子を接続するための多数の端子600が設けられている。
【0019】
本実施の形態の場合には、1つの中継ボックス500(510、520、530)に双極で40チャネル(つまり80個の端子600)が設けられている。EPSユニット400は2つの中継ボックス500、510を接続できるようになっており、従ってEPSユニット400は80(=2×40)チャネル分の心内心電波形を入力可能とされている。
【0020】
さらに、EPSユニット400には、拡張用のEPSユニット410が接続可能とされている。拡張用EPSユニット410も2つの中継ボックス520、530を接続できるようになっており、従ってEPSユニット400は拡張用EPSユニット410を接続すれば、160(=4×40)チャネル分の心内心電波形の信号を入力することができる。
【0021】
EPSユニット400および拡張用のEPSユニット410には、アンプが内蔵されており、中継ボックス500、510、520、530から入力された心内心電波形はアンプによって増幅された後、インターフェースユニット300を介して本体ユニット200に送出される。また、刺激用のケーブルが接続される端子411から入力された刺激装置(図示せず)からの刺激信号は中継ボックス500(510、520、530)を介して電極カテーテル(図示せず)に出力される。さらに、電極カテーテルから心臓へと実際に与えられた刺激信号に基づく刺激波形は、心内心電波形と共にEPSユニット400および拡張用のEPSユニット410のアンプによって増幅された後、インターフェースユニット300を介して本体ユニット200に送出される。また、EPSユニット400は、ECG用出力端子416、スピーカ417を有する。
【0022】
<テンプレート波形及びペーシング波形の表示>
図3は、本実施の形態によるテンプレート波形及びペーシング波形の表示例を示す図である。図3の画像は、ディスプレイ20(つまりディスプレイ21、22、23のいずれか)に表示される。
【0023】
図3に示すように、本実施の形態では、複数のテンプレート波形VPC1、VPC2、VPC3と、複数のペーシング波形(図では「計測対象波形」として示されている)PACE1、PACE2とを、同一画面上に同時に表示するようになっている。
【0024】
また、医師などの医療従事者が、同時に表示された複数のテンプレート波形VPC1、VPC2、VPC3と、複数のペーシング波形PACE1、PACE2のうち、いずれか1組のテンプレート波形及びペーシング波形を画面上で選択できるようになっており、選択された1組のテンプレート波形及びペーシング波形を隣接して表示すると共に、それらの波形の類似度を算出して画面上に表示するようになっている。図3の例では、テンプレート波形VPC1とペーシング波形PACE1が選択され、それらが画面の左側に隣接して表示され、それらの類似度(図の「91」、「98」………)が算出されて表示されている。なお、選択された1組のテンプレート波形及びペーシング波形は、隣接して表示せずに、重ねて表示してもよい。
【0025】
図4に、図3に示したような本実施の形態による表示を実現するための構成を示す。
【0026】
テンプレート波形記憶部201、ペーシング波形記憶部202、表示制御部203及び類似度算出部204は、本体ユニット200に設けられている。
【0027】
テンプレート波形記憶部201には、VPCなどの心臓異常時の心電波形がテンプレート波形として記憶されている。ペーシング波形記憶部202には、刺激装置によって心臓の各検査部位に電気刺激を与えたときの心電波形がペーシング波形として記憶されている。図2のポリグラフ100では、インターフェースユニット300或いはEPSユニット400に接続された12誘導心電図用電極からの電気信号に基づいて得た12誘導心電図波形が、テンプレート波形及びペーシング波形としてそれぞれテンプレート波形記憶部201及びペーシング波形記憶部202に記憶される。なお、テンプレート波形記憶部201に記憶されるテンプレート波形は、ポリグラフ100によって測定されたものに限らず、他の心電計によって予め測定された心臓異常時の心電波形であってもよい。
【0028】
テンプレート波形記憶部201には、1つ以上のテンプレート波形が記憶される。つまり、異常部位が異なると心電波形が異なるので、異常部位が複数ある場合には、それぞれの異常部位に対応した複数の心電波形がテンプレート波形として記憶される。同様に、ペーシング波形記憶部202には、1つ以上のペーシング波形が記憶される。つまり、電気刺激を与える部位が異なると心電波形が異なるので、電気刺激を与えた部位が複数ある場合には、それぞれの刺激部位に対応した複数の心電波形がペーシング波形として記憶される。
【0029】
なお、本実施の形態では、12誘導波形の12個の波形は、誘導にかかわらず、1つのテンプレート波形、1つのペーシング波形と定義しており、12個の波形と定義しているのではないので注意されたい。
【0030】
表示制御部203は、テンプレート波形記憶部201及びペーシング波形記憶部202に記憶された心電波形をディスプレイ20に表示する。図3の例では、「テンプレート波形履歴」として3つまでのテンプレート波形を表示できると共に、「計測対象波形履歴」として3つまでのペーシング波形を表示できるようになっている。
【0031】
ここで、テンプレート波形記憶部201及びペーシング波形記憶部202に記憶されている心電波形が3つよりも多い場合には、「テンプレート履歴編集」及び「計測波形履歴編集」のアイコンをクリック操作して、「テンプレート波形履歴」として表示するテンプレート波形及び「計測対象波形履歴」として表示するペーシング波形を編集できるようになっている。
【0032】
医師などの医療従事者は、同一画面に同時に表示された、複数のテンプレート波形と複数のペーシング波形を見ながら、入力装置10によって比較対象の1組のテンプレート波形及びペーシング波形を選択する。すると、表示制御部203は、入力装置10からの操作信号に基づいて、比較対象の1組のテンプレート波形及びペーシング波形を隣接してディスプレイ20に表示する(図3の例では、テンプレート波形VPC1とペーシング波形PACE1)。また、類似度算出部204は、選択された1組のテンプレート波形及びペーシング波形についての類似度を算出する。算出された類似度は、表示制御部203によってディスプレイ20に表示される。
【0033】
なお、画面上には、表示されたテンプレート波形及びペーシング波形を表示させないようにするための「削除」のアイコンが表示され、ユーザーはこのアイコンをクリックすることで表示したくない波形を表示させないようにすることができる。これにより、明らかに対象外であり、画面に表示されると煩わしい波形などを画面から消すことができるので、比較対象波形の選択が容易となる。
【0034】
以上説明したように、本実施の形態によれば、複数のテンプレート波形VPC1、VPC2、VPC3と、複数のペーシング波形PACE1、PACE2とを、同一画面上に同時に表示したことにより、テンプレート波形とペーシング波形とを1つずつ比較しながら異常部位を判断する場合と比較して、検査時間を短縮することができる。また、臨床の現場では、比較する対象が複数表示されていた方が比べ易いといったメリットもある。
【0035】
なお、上述の実施の形態では、同一画面上に同時に表示するテンプレート波形及びペーシング波形を3つずつとした場合について述べたが、勿論これに限らない。例えばテンプレート波形を2つ、ペーシング波形を5つ同一画面上に同時に表示するようにしてもよい。また、テンプレート波形は1つ表示し、ペーシング波形は複数表示してもよい。この場合でも、従来のように同時に表示するテンプレート波形とペーシング波形が1つずつの場合よりも検査時間を短縮できる。
【0036】
また、上述の実施の形態では、本発明の心電図検査装置における表示方法をポリグラフ100に適用した場合について述べたが、ポリグラフ100以外の心電図検査装置にも広く適用可能である。
【0037】
さらに、上述の実施の形態では、テンプレート波形と比較する対象波形をペーシング波形とした場合について述べたが、テンプレート波形と比較するのはペーシング波形以外の測定波形であってもよい。つまり、本発明は、テンプレート波形と測定された心電波形とを比較する場合に広く適用可能であり、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。例えば比較対象の測定波形として、運動負荷や薬剤負荷を与えたときの心電波形を用いてもよい。
【0038】
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することの無い範囲で、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、心臓異常時のテンプレート波形と電気刺激を与えたときのペーシング波形とを同一画面に同時に表示する、心電図検査装置における表示方法及び心電図検査装置に適用し得る。
【符号の説明】
【0040】
10 入力装置
20 ディスプレイ
100 ポリグラフ
200 本体ユニット
201 テンプレート波形記憶部
202 ペーシング波形記憶部
203 表示制御部
204 類似度算出部
300 インターフェースユニット
400 EPS(Electrophysiological Study:電気生理学的検査)ユニット
500、510、520、530 中継ボックス
VPC1、VPC2、VPC3 テンプレート波形
PACE1、PACE2 ペーシング波形
図1
図2
図3
図4