【文献】
仲尾 由雄,大規模シミュレーションに基づく自然エネルギーの最適運用,FUJITSU,富士通株式会社,2014年 3月 1日,Vol.65 No.2,p.28−33
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の、未来時刻における予測発電量は、直近係数の平均値に基づき算出されるため、日射量の不確定性を含む気象学的因子と、太陽光発電装置の電気特性を含む電子工学的因子と、が複合的に考慮された場合計算に基づく精密な発電量計算は、困難である。
【0007】
従来手法では、日射量の平均値から日射量の総量を決定し、発電装置の発電効率と当該総量とに基づき、発電量予測が行われる。そのため、出力特性に起因するピークカットロスは正確に計算されず、発電量の精密予測は、困難である。
【0008】
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、ピークカットロスの影響を受ける自然エネルギー発電装置の発電量を、精密に予測することを、解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、期待値計算による発電量精密予測法であって、データベースに格納された日射量データに基づき、日射量および日射量出現確率を、演算装置を用いて決定する日射量分析ステップと、日射量に基づき発電量を、演算装置を用いて決定し、日射量に対応する発電量および日射量出現確率に基づき発電量期待値を、演算装置を用いて決定する発電量予測ステップと、をコンピュータのプロセッサに実行させること、を特徴とする。このような構成とすることで、複数の因子からなる気象学的因子に影響される日射量を、確率的解釈に基づき単純化し、日射量毎の場合計算に基づく発電量の精密予測を、実現できる。また、このような構成とすることで、発電量の計算に必要な日射量の統計データを簡素化し、データ参照およびデータ格納を含むデータベース負荷を軽減できる、という更なる技術的効果を奏する。
【0010】
本発明の好ましい形態では、発電量予測ステップは、日射量が第1の日射量を下回る場合、第1の発電量を発電量として、演算装置を用いて決定し、データベースに格納し、日射量が第2の日射量を上回る場合、第2の発電量を発電量として、演算装置を用いて決定すること、を特徴とする。このような構成とすることで、気象学的因子ならびに電子工学的因子を複合的に考慮した、発電量の場合計算を実現できる。また、このような構成とすることで、日射量に基づき、発電量を所定値として一意的に決定でき、発電量予測に係る計算コストを軽減できる、という更なる技術的効果を奏する。
【0011】
本発明の好ましい形態では、発電量予測ステップは、データベースに格納された発電特性データおよび出力特性データに基づき、第1の日射量および第1の発電量と、第2の日射量および第2の発電量と、を、演算装置を用いて決定すること、を特徴とする。このような構成とすることで、太陽光パネルを含む発電装置の性能と、パワーコンディショナーを含む出力装置の性能とに基づき、発電量の所定値を動的に設定できる。また、このような構成とすることで、発電量予測に要されるデータベースへの登録データが標準化され、データ参照およびデータ格納を含むデータベース負荷を軽減できる、という更なる技術的効果を奏する。
【0012】
本発明の好ましい形態では、データベースに格納された発電特性データは、発電効率を含み、データベースに格納された出力特性データは、出力効率および容量を含むこと、を特徴とする。このような構成とすることで、太陽光パネルを含む発電装置の性能と、パワーコンディショナーを含む出力装置の性能とに基づき、発電量の所定値を動的に設定できる。また、このような構成とすることで、発電量予測に要されるデータベースへの登録データが標準化され、データ参照およびデータ格納を含むデータベース負荷を軽減できる、という更なる技術的効果を奏する。
【0013】
本発明は、期待値計算による発電量精密予測システムであって、データベースに格納された日射量データに基づき、日射量および日射量出現確率を、演算装置を用いて決定する日射量分析手段と、日射量に基づき発電量を決定し、前記発電量および日射量出現確率に基づき発電量期待値を、演算装置を用いて決定する発電量予測手段と、を有すること、を特徴とする。
【0014】
本発明は、期待値計算による発電量精密予測プログラムであって、コンピュータを、データベースに格納された日射量データに基づき、日射量および日射量出現確率を決定する日射量分析手段と、日射量に基づき発電量を、演算装置を用いて決定し、発電量および日射量出現確率に基づき発電量期待値を、演算装置を用いて決定する発電量予測手段と、として機能させること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、単位時間毎の日射量出現確率を用いた場合計算に基づく期待値計算により、発電量の精密予測を実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて、本発明に係るシステム1について説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。また、当該システム1は、期待値計算による発電量精密予測システムである。
【0018】
本実施形態では、システム1の構成、動作などについて説明するが、同様の構成の方法、プログラム、記録媒体なども、同様の作用効果を奏する。
【0019】
本実施形態におけるプログラム2001は、好ましくは、非一過性の記録媒体に記録され、当該記録媒体を用いることでコンピュータ装置2に導入される。
【0020】
システム1に係る機能は、コンピュータ装置2に格納されたプログラム2001を含むアプリケーションにおいて、当該コンピュータ装置2の計算機資源を用いて実現される。当該アプリケーションは、インストール型ソフトウェア、もしくは、クラウド型ソフトウェアの態様で実現される。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係るシステム1の機能ブロック図を示す。
【0022】
システム1は、コンピュータ装置2、発電装置3および出力装置4を備える。コンピュータ装置2は、入力手段21、表示手段22、管理手段23、日射量分析手段24、発電量予測手段25、および、収益性評価手段26を有する。なお、システム1は、発電装置3および出力装置4の少なくとも一方を、備えなくてもよい。
【0023】
本実施形態における入力手段21、表示手段22、管理手段23、日射量分析手段24、発電量予測手段25、および、収益性評価手段26に係る機能ならびに発揮される効果は、それぞれ、入力ステップ、表示ステップ、管理ステップ、日射量分析ステップ、発電量予測ステップ、および、収益性評価ステップに係る機能ならびに発揮される効果と、同様である。
【0024】
入力手段21は、システム1に係る入力処理のために用いられる。例として、日射量データD10、発電特性データD20、出力特性データD30および設備投資データD40の入力処理のために用いられる。本実施形態では、入力手段21により入力処理されたデータは、コンピュータ装置2におけるデータベースDBに格納される。
【0025】
入力手段21は、複数のコンピュータ装置2において、ネットワークNWおよびアプリケーションプログラミングインターフェースを介して入力処理を行う構成としてもよい。
【0026】
表示手段22は、システム1に係る表示処理のために用いられる。表示手段22は、一例として、入力手段21により入力処理されたデータを含む、データベースDBに格納された各種データを、表示処理する。また、表示手段22は、当該入力処理のための、ユーザインタフェースを、表示処理する構成としてもよい。なお、本実施形態における表示処理は、Java Script(登録商標)言語を一例とするオブジェクト指向スクリプト言語に基づき複数のコンピュータ装置2が協調することで、行われてもよい。
【0027】
管理手段23は、入力手段21により入力処理されるデータ、日射量分析手段24により決定されるデータ、発電量予測手段25により決定されるデータ、および、収益性評価手段26により決定されるデータの少なくとも1つを、データベースDBに格納する。
【0028】
本実施形態におけるデータベースDBは、リレーショナルデータベース、カラム型データベース、もしくは、キーバリューストアの態様で構築される。なお、本実施形態における、データベースDBにおけるデータは、一方向性関数に基づき、暗号化されてもよい。
【0029】
本実施形態におけるデータベースDBは、ネットワークNWを介してアクセス可能である構成としてもよい。また、データベースDBは、複数の補助記憶装置からなる分散型データベースの態様をとってもよい。
【0030】
日射量分析手段24は、日射量データD10に基づき、日射量および日射量出現確率を決定する。本実施形態における日射量は、好ましくは、全天日射量を指し、当該全天日射量の範囲としてもよい。本実施形態における日射量出現確率は、単位時間における当該日射量の出現確率を指す。
【0031】
発電量予測手段25は、日射量に基づき発電量を決定し、発電量および日射量出現確率に基づき発電量期待値を決定する。当該発電量は、発電特性データD20に含まれる発電効率および日射量に対応する光強度に基づき決定される。
【0032】
発電量予測手段25は、日射量が第1の日射量を下回る場合、第1の発電量を、発電量として決定する。発電量予測手段25は、日射量が第2の日射量を上回る場合、第2の発電量を、発電量として決定する。このとき、発電量予測手段25は、少なくとも、発電特性データD20に含まれる発電効率と、出力特性データD30に含まれる出力効率および容量と、に基づき、第1の日射量および第1の発電量と、第2の日射量および第2の発電量と、を決定する。
【0033】
本実施形態における発電特性データD20は、少なくとも、発電効率と、その温度特性データと、を含む。
【0034】
本実施形態における出力特性データD30は、少なくとも、出力効率と、その温度特性データと、容量と、を含む。当該出力効率には、出力に係る損失係数と、最低出力電力と、に係る情報が含まれる。本実施形態における容量とは、ピークカットラインを、指す。
【0035】
収益性評価手段26は、設備投資データD40と、発電量期待値と、に基づき、演算装置を用いて、収益性を決定する。このとき、設備投資データD40は、発電装置3を含む発電装置の単価、出力装置4を含む出力装置の単価、発電装置3を含む発電装置の数量、出力装置4を含む出力装置の数量、発電装置の設置場所に係る土地価格、および、売電価格を含む。
【0036】
収益性評価手段26は、設備投資データD40に基づき、演算装置を用いて、投資額を決定し、設備投資データD40および発電量期待値に基づき、演算装置を用いて、収入を決定する。収益性評価手段26は、当該投資額および収入に基づき、利回を決定し、収益性指数および内部収益率を含む収益性を、決定する。なお、当該収益性は、発電装置および出力装置に係る過積載率毎に決定され、データベースDBに格納される。
【0037】
収益性評価手段26は、利回、収益性指数または内部収益率が最大化される過積載率を、推奨過積載率として決定し、データベースDBに格納してもよい。収益性評価手段26により決定される各種情報は、表示手段22により、表示処理される。
【0038】
図1は、本発明の実施形態に係るシステム1のハードウェア構成図を示す。
【0039】
コンピュータ装置2は、演算装置201と、主記憶装置202と、補助記憶装置203と、入力装置204と、表示装置205と、通信装置206と、相互接続のためのバスインタフェースと、を備える。
【0040】
発電装置3は、光電変換装置301と、通信装置302と、を備える。出力装置4は、電力変換装置401と、通信装置402と、を備える。このとき、発電装置3および出力装置4は、電気的に接続されている。
【0041】
演算装置201は、命令セットを実行可能なプロセッサを備える。
【0042】
主記憶装置202は、RAMを一例とする揮発性メモリを備える。
【0043】
本実施形態では、演算装置201および主記憶装置202を備えるSoCが、コンピュータ装置2に備えられてもよい。当該SoCには、符号化や機械学習を含む特定用途に最適化された集積回路を含むコプロセッサが、備えられる構成としてもよい。
【0044】
補助記憶装置203は、システム1に係る各種データの格納先であるデータベースDBとして用いられる。補助記憶装置203は、不揮発性メモリを備える。当該不揮発性メモリには、フラッシュメモリを一例とする半導体メモリの他に、ハードディスクドライブが用いられてもよく、その記録方式に、制限はない。
【0045】
補助記憶装置203には、プログラム2001の他に、オペレーティングシステム(OS2002)と、入力装置204、表示装置205および通信装置206の少なくとも1つに対応するデバイスドライバと、が記憶される。
【0046】
入力装置204は、入力手段21により行われる入力処理をユーザが行うために用いられる。入力装置204は、キーボードもしくはタッチパネルを備え、その入力方式に、制限はない。
【0047】
表示装置205は、表示手段22により行われる表示処理のために用いられる。表示装置205は、表示処理に係るフレームバッファを記憶するビデオメモリと、ディスプレイと、を備える。なお、本実施形態におけるディスプレイの駆動方式に、制限はない。
【0048】
通信装置206、302および402は、無線WAN、LANおよびPANの少なくとも1つを介し、ネットワークNWにおける通信処理を行うために用いられる。当該通信処理は、有線通信規格もしくは無線通信規格に基づく。
【0049】
本実施形態におけるコンピュータ装置2は、入力装置204および表示装置205を備えない構成としてもよい。また、複数のコンピュータ装置2が協調して、システム1に係る機能の少なくとも一部を、実現する構成としてもよい。
【0050】
光電変換装置301は、少なくとも、発電部と、支持部と、を備える。当該発電部は、光起電力効果に基づき、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換し、その半導体材料に、制限はない。当該支持部は、少なくとも、当該発電部の支持のために用いられ、その材料に、制限はない。また、光電変換装置301は、全天日射量を測定するための、測定部を有する構成としてもよい。
【0051】
電力変換装置401は、少なくとも、変換部と、支持部と、を備える。当該変換部は、直流電力を交流電力に変換するためのインバータ素子を、少なくとも備える。インバータ素子の半導体材料に制限はない。当該支持部は、少なくとも、当該発電部の支持のために用いられ、その材料に、制限はない。
【0052】
通信装置302は、少なくとも、発電装置3における発電量、測定部において測定された実測日射量を、コンピュータ装置2へ送信するために、用いられる。
【0053】
通信装置402は、少なくとも、発電装置3から供給された直流電力としての発電量に係る情報、および、変換部において変換された交流電力に係る情報を、コンピュータ装置2へ送信するために、用いられる。
【0054】
本実施形態におけるネットワークNWは、例えば、通信プロトコルにTCP/IPを用いる。なお、ネットワークNWは、CATV回線や、移動体通信網、航空通信網、衛星通信網を利用でき、その種別に、制限はない。
【0055】
図2は、本実施形態における発電量期待値の決定に係る処理フローチャートを示す。
【0056】
本実施形態では、まず、初期設定として、日射量データD10、発電特性データD20および出力特性データD30の入力処理または指定が、入力手段21により、行われる(ステップS10)。このとき、データベースDBにおいて既に格納されているデータが指定される場合、管理手段23は、当該データの参照処理を行う。当該ステップでは、入力手段21により地理データが入力処理または指定され、当該地理データに対応する日射量データD10がデータベースDBにおいて参照される構成としてもよい。
【0057】
管理手段23は、発電装置3からコンピュータ装置2へ送信されたデータに基づき、発電特性データD20を決定/指定する。管理手段23は、出力装置4からコンピュータ装置2へ送信されたデータに基づき、出力特性データD30を決定/指定してもよい。
【0058】
ステップS10が完了した後は、単位時間および計算対象時間の入力処理または指定が、入力手段21により、行われる(ステップS20、S30)。本実施形態における単位時間は、発電量予測の対象となる時間範囲の多寡を、示す。また、計算対象時間は、発電量予測の対象となる時間帯を、示す。具体的には、単位時間は、1時間などの時間の長さを示し、計算対象時間は、1月1日の午後1時などの日時を示す。
【0059】
日射量分析手段24は、入力処理または指定された日射量データD10、単位時間および計算対象時間に基づき、日射量および日射量出現確率を含む、日射量出現確率分布を決定する(ステップS40)。
【0060】
発電量予測手段25は、日射量分析手段24により決定された日射量出現確率分布に基づき、発電量の場合計算を行う。
【0061】
日射量出現確率分布に含まれる日射量が、第1の日射量を下回る場合(ステップS50、条件C1)、発電量は、第1の発電量として決定される(ステップS60A)。このとき、当該第1の発電量は、好ましくは、ゼロである。このとき、当該第1の発電量を満たす発電量が得られる場合の日射量が、当該第1の日射量として決定される。具体的には、出力特性データD30が示す最低出力電力を得るために要される日射量を、発電特性データD20に基づき決定する。なお、本実施形態では、第1の日射量は、入力処理する態様で、一意的に決定されてもよい。
【0062】
日射量出現確率分布に含まれる日射量が、第1の日射量以上かつ第2の日射量以下である場合(ステップS50、条件C2)、発電量は、日射量および入力処理または指定された発電特性データD20における発電効率に基づき、決定される(ステップS60B)。
【0063】
日射量出現確率分布に含まれる日射量が、第2の日射量を上回る場合(ステップS50、条件C3)、発電量は、第2の発電量として決定される(ステップS60C)。このとき、当該第2の発電量は、好ましくは、入力処理または指定された出力特性データD30に含まれる容量である。また、当該容量を満たす、発電量が得られる場合の日射量が、当該第2の日射量として、決定される構成が好ましい。本実施形態における第2の発電量に係る超過分の発電量は、ピークカットロスを、指す。このとき、第2の日射量は、第2の発電量と発電特性データD20における発電効率に基づき、決定される。なお、本実施形態では、第の日射量は、入力処理する態様で、一意的に決定されてもよい。
【0064】
発電量予測手段25は、場合計算によって得られた発電量および当該場合計算における日射量出現確率の積の総和を、発電量期待値として決定する(ステップS70)。なお、本実施形態では、3種の場合計算の例を示したが、場合計算の種数に、制限はない。
【0065】
最後に、計算対象時間の変更(更新)を行う場合(ステップS80でYes(Y))、ステップS30の直前の状態へ遷移する。計算対象時間の変更(更新)を行わない場合(ステップS80でNo(N))、処理を終了する。
【0066】
図4は、従来手法における発電量予測の処理フローチャートを図示している。当該処理フローチャートは、日射量出現確率分布の決定に係る処理ステップと、場合計算に係る処理ステップとが、含まれていない。
図2における場合計算(ステップS60A)および場合計算(ステップS60C)が含まれていないため、日射量に依存せず、発電量が一意的に所定量になる場合を好適に考慮できない、という問題点を有する。本発明によれば、当該問題点を解消し、発電量の精密予測を実現できる。
【0067】
図3は、発電量予測結果を示すグラフ図である。当該グラフ図の縦軸に対応する発電量の数値は一例を示している。なお、当該発電量予測結果は、表示手段22により、表示処理される構成としてもよい。
【0068】
図3に示すとおり、発電量平均値推移P1および発電量期待値推移P2は、それぞれ、発電量期待値の決定に係る処理フローチャート(
図2)に基づく予測結果と、従来手法における発電量予測の処理フローチャート(
図4)に基づく予測結果と、を示している。なお、発電量平均値推移P1および発電量期待値推移P2の算出例(
図3)において用いられた、発電特性データD20および出力特性データD30は、同一である。
【0069】
図3に示すとおり、従来手法における発電量予測(P1に対応)では予測結果がピークカットラインP0近傍となる時間帯が現れるのに対し、本発明の手法(P2に対応)ではピークカットラインP0を下回る時間帯が現れる。これは、前述のとおり、本発明の手法では、日射量に依存せず発電量が一意的に所定量になる場合が考慮された期待値計算が行われるためである。具体的には、ピークカットラインP0を瞬間的に上回る場合を、確率論的に逐次考慮しているため、ピークカット分を除去した発電量を精密に予測できる。
【0070】
なお、本実施形態では、日射量出現確率分布に基づく近似式としての数理モデルを用いて、発電量期待値が計算されてもよい。当該数理モデルは、好ましくは、1以上の確率密度関数に基づく。
単位時間毎の日射量出現確率を用いた場合計算に基づく期待値計算による、発電量精密予測法であって、日射量データに基づき、日射量および日射量出現確率を決定する日射量分析ステップと、日射量に基づき発電量を決定し、発電量および日射量出現確率に基づき発電量期待値を決定する発電量予測ステップと、をコンピュータのプロセッサに実行させること、を特徴とする。