(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施形態の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
本発明の半導体装置用基板は、金属板を除去した後に半導体素子を搭載する半導体装置用基板であり、
金属板を有するとともに、所定幅または径の第1の所定形状に形成された内部端子領域と、その一端が内部端子領域に接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも幅が細い細長形状に形成された配線部領域と、配線部領域の他端と接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも大きな幅または径の第2の所定形状に形成された外部端子領域とを、水平方向の異なる位置に備えためっき形成領域を金属板上に有する半導体装置用基板において、金属板上
のめっき形成領域の全域に金属板側から内部端子となる
部位を有する内部端子面をなす第1の貴金属めっき層が
金属板の面に接した状態に形成され、第1の貴金属めっき層の上に第1の貴金属めっき層と同一形状で金属めっき層が形成され、金属板および金属めっき層の上に、金属めっき層における
、めっき形成領域の外部端子領域に対応する部位を開口させた永久レジストが形成され、更に、永久レジストの開口部に位置する金属めっき層の上に外部端子となる第2の貴金属めっき層が形成されている。
【0016】
本発明の半導体装置用基板のように、従来の半導体装置用基板において半導体装置の製造過程で設ける樹脂を半導体装置用基板に永久レジストとして予め設けるとともに、永久レジストの開口部に、内部端子及び配線部とは厚みの異なる外部端子を予め設け、内部端子及び配線部を永久レジストで封止し、外部端子のみを露出させておけば、従来の半導体装置用基板とは異なり半導体装置の製造過程で外部部材との接続面に開口部を有する絶縁層を設ける必要がなくなり、半導体装置の製造時の工程数が減少し生産性が向上する。
【0017】
この点について、詳述する。
本件出願人は、試行錯誤の末、半導体装置を製造する際に用いる
、金属板を有するとともに、所定幅または径の第1の所定形状に形成された内部端子領域と、その一端が内部端子領域に接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも幅が細い細長形状に形成された配線部領域と、配線部領域の他端と接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも大きな幅または径の第2の所定形状に形成された外部端子領域とを、水平方向の異なる位置に備えためっき形成領域を金属板上に有する半導体装置用基板における内部端子と外部端子の電気的な接続面を、従来の半導体装置用基板とは逆にすることを着想した。
即ち、従来の半導体装置用基板では、半導体装置を製造する際には、外部端子面は金属板側の面、内部端子面は金属板とは反対側の面を露出させた状態で用いるように構成されている。
これに対し、本発明の半導体装置用基板では、半導体装置を製造する際には、外部端子面は金属板とは反対側の面、内部端子面は金属板側の面を露出させた状態で用いる着想のもとに、内部端子及び配線部を構成するめっき層よりも外部端子を構成するめっき層を金属板から高くなるように構成する。そのために、金属板および内部端子となる金属めっき層の上に、金属めっき層における所定部位を開口させた永久レジストを形成し、更に、永久レジストの開口部に位置する金属めっき層の上に外部端子となる第2の貴金属めっき層を形成する。
【0018】
例えば、本発明の半導体装置用基板における金属板をエッチングによる溶解等により除去すると、金属板除去後には、金属板を除去した側の内部端子となる第1の貴金属めっき層の面が金属板の表面に倣って段差のない(高低差1μm以下の)状態で露出することになる。この金属板は、リードフレーム等に使用される一般的な圧延材である。
ここで、従来の半導体装置用基板を用いた半導体装置と同様に、第1の貴金属めっき層上に半導体素子を搭載するが、第1の貴金属めっき層の面が段差のない状態で露出しているので、接続面は全体がフラットであるため、接続が安定する。
この場合、外部端子は金属板側とは反対側の面を露出させる必要がある。そこで、本件出願人は、金属板上における、内部端子、外部端子及び配線部となる部位に貴金属めっき、金属めっきを施した後、従来の半導体装置用基板とは異なり、更に、外部端子となる部位のみに、さらに貴金属めっき(又は金属めっき及び貴金属めっき)を積み増して施すことで、内部端子、配線部とは高低差のある外部端子を形成させるべく、金属板および内部端子となる金属めっき層の上に、金属めっき層における所定部位を開口させた永久レジストを形成し、更に、永久レジストの開口部に位置する金属めっき層の上に外部端子となる第2の貴金属めっき層を形成した本発明の半導体装置用基板を想到するに至った。
【0019】
本発明の半導体装置用基板のように、外部端子と、内部端子及び配線部とに高低差を設け、永久レジストで内部端子及び配線部のみを封止し、外部端子のみを露出させれば、従来の半導体装置用基板とは異なり、半導体装置の製造工程において外部部材との接続面に開口部を形成する加工の必要がなく、その分、工程数が減少し、生産性が向上する。
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態にかかる半導体装置用基板の構成を示す図で、(a)は外部端子側からみた部分平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
図2は
図1に示す半導体装置用基板の製造工程を示す説明図である。
図3は
図2の製造工程における半導体装置用基板の状態の変化を示す平面図である。
【0021】
第1実施形態の半導体装置用基板は、
図1(b)に示すように、
金属板1を有するとともに、所定幅または径の第1の所定形状に形成された内部端子領域と、その一端が内部端子領域に接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも幅が細い細長形状に形成された配線部領域と、配線部領域の他端と接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも大きな幅または径の第2の所定形状に形成された外部端子領域とを、水平方向の異なる位置に備えためっき形成領域を金属板1上に有し、金属板1上
のめっき形成領域の全域に内部端子となる
部位を有する内部端子面をなす第1の貴金属めっき層11が
金属板1の面に接した状態に形成され、第1の貴金属めっき層11の上に第1の貴金属めっき層11と同一形状で金属めっき層12が形成され、金属板1および金属めっき層
12の上に、金属めっき層
12における
、めっき形成領域の外部端子領域に対応する部位を開口させた永久レジスト16が形成され、永久レジスト16の開口部に位置する金属めっき層
12の上に第2の金属めっき層13が形成され、第2の金属めっき層13の上に第2の金属めっき層13と同一形状で外部端子となる第2の貴金属めっき層14が形成されている。
金属板1は、例えば、銅板で構成されている。
第1の貴金属めっき層11は、例えば、金属板1側から順に形成された、Auめっき層11aと、Pdめっき層11b上とで構成されている。
金属めっき層12、第2の金属めっき層13は、例えば、Niめっき層で構成されている。
第2の貴金属めっき層14は、例えば、金属板1側から順に形成された、Pdめっき層14aと、Auめっき層14bとで構成されている。
そして、第2の貴金属めっき層14の表面(即ち、Auめっき層14bの表面)の金属板1の面からの高さH2が、金属めっき層12の表面の金属板1の面からの高さH1に比べて高くなっている。
【0022】
このように構成される第1実施形態の半導体装置用基板は、例えば、次のようにして製造できる。なお、製造の各工程において実施される、薬液洗浄や水洗浄等を含む前処理・後処理等は、便宜上説明を省略する。
まず、
図2(a)に示すように、基板となる金属板の両面にレジストマスク用のドライフィルムレジストをラミネートする。このとき金属板には、
図3(a)に示すように、めっき層は形成されていない。
次いで、
図2(b)に示すように、表面側のドライフィルムレジストに対しては、所定位置に、内部端子、配線部及び外部端子の基部を形成するパターン(ここでは
、所定幅または径の第1の所定形状に形成された内部端子領域と、その一端が内部端子領域に接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも幅が細い細長形状に形成された配線部領域と、配線部領域の他端と接続し、かつ、内部端子領域の幅または径よりも大きな幅または径の第2の所定形状に形成された外部端子領域とを、水平方向の異なる位置に備えためっき形成領域の全域に対応するパターンAとする)が形成されたガラスマスクを用いて、表面側を露光・現像するとともに、裏面側のドライフィルムレジストに対しては、全面を照射するガラスマスクを用いて裏面側を露光・現像する。そして、
図2(c)に示すように、表面にはパターンAのレジストマスクを形成し、裏面には全面を覆うレジストマスクを形成する。なお、露光・現像は従来公知の方法により行う。例えば、ガラスマスクで覆った状態で紫外線を照射し、ガラスマスクを通過した紫外線が照射されたドライフィルムレジストの部位の現像液に対する溶解性を低下させて、それ以外の部分を除去することで、レジストマスクを形成する。なお、ここでは、レジストとしてネガ型のドライフィルムレジストを用いたが、レジストマスクの形成には、ネガ型の液状レジストを用いてもよい。さらには、ポジ型のドライフィルムレジスト又は液状レジストを用いて、ガラスマスクを通過した紫外線が照射されたレジストの部分の現像液に対する溶解性を増大させて、その部分を除去することでレジストマスクを形成するようにしてもよい。さらにまた、レジストマスクを形成するためのレジストとしては、ソルダーレジストを用いてもよい。
次いで、レジストマスクから露出している金属板の部位に、第1の貴金属めっき層11として、例えば、Auめっき層11a、Pdめっき層11bの順で夫々所定の厚さとなるように、Auめっき、Pdめっきを夫々施す。
次いで、Pdめっき層11bの上に金属めっき層12として、例えば、Niめっき層が貴金属めっき層と平面形状が同形状に形成されるように、Niめっきを施す。
図2(d)はこのときの状態を示している。
【0023】
次いで、両面のレジストマスクを剥離する。
図3(b)は、このときの半導体装置用基板に施されたパターンAのめっき層を示す図、
図3(c)は
図3(b)において矩形で囲んだ一部の領域を拡大して示す図である。そして、
図2(e)に示すように、めっき層を形成した表面側にフィルムタイプの永久レジストをラミネートし、裏面側に
図2(a)で用いたのと同様のドライフィルムレジストをラミネートする。
次いで、
図2(f)に示すように、先に形成したNiめっき層の一部であって外部端子となる部位に重ねてめっき層を形成するためのパターン(ここでは
、めっき形成領域の外部端子領域に対応する部位が露出するパターンBとする)が形成されたガラスマスクを用いて、表面側を露光・現像するとともに、裏面側のレジストフィルムに対しては、全面を照射するガラスマスクを用いて裏面側を露光・現像する。そして、
図2(g)に示すように、表面にはパターンBの永久レジストからなるレジストマスク(
図1に示す永久レジスト16)を形成し、裏面には全面を覆うレジストマスクを形成する。
次いで、レジストマスクから露出している、金属めっき層12を構成するNiめっきの表面に、第2の金属めっき層13として、例えば、Niめっき層が形成されるように、Niめっきを施す。
次いで、第2の金属めっき層13であるNiめっき層の表面に、第2の貴金属めっき層14として、例えば、Pdめっき層14a、Auめっき層14bの順で夫々所定の厚さとなるように、Pdめっき、Auめっきを夫々施す。
図2(h)は、このときの状態を示している。なお、第2の金属めっき層13を設けずに、第2の貴金属めっき層14として、例えば、Pdめっき層14a、Auめっき層14bの順で夫々所定の厚さとなるように、Pdめっき、Auめっきを夫々施してもよい。
図2(i)は、このときの状態を示している。
次いで、
図2(j)に示すように、裏面のレジストマスクを剥離することで、本実施形態の半導体装置用基板が完成する。
図3(d)は、このときの半導体装置用基板に施されたパターンBのめっき層を示す図、
図3(e)は
図3(d)において矩形で囲んだ一部の領域を拡大して示す図である。なお、
図3(e)、(d)では、便宜上、永久レジスト16を省略して示してある。
【0024】
このようにして製造された第1実施形態の半導体装置用基板を用いた半導体装置の製造は次のようにして行う。
図4は
図2に示す製造工程を経て製造された第1実施形態の半導体装置用基板を用いた樹脂封止型半導体装置の製造工程の一例を示す説明図である。
まず、
図4(a)に示す半導体装置用基板の金属板に対してエッチングを施し、金属板を溶解等により除去する。これにより、内部端子、配線部、外部端子の表面が永久レジスト面から面一に露出する。
図4(b)は、このときの状態を示している。
次いで、半導体素子を金属板を除去したことで現れた内部端子面側に搭載し、半導体素子の電極を、永久レジスト面から面一に露出した内部端子と接続させる。この場合、フリップチップ方式では、
図4(c)に示すように、半導体素子の電極と内部端子とを接続させる。また、ワイヤー方式では、
図4(d)に示すように、半導体素子の電極と内部端子とをワイヤーで連結する。なお、第1実施形態の半導体装置用基板を用いて
図4(a)、
図4(b)に示す半導体装置の製造工程を経て露出した内部端子の表面が永久レジスト面と面一となるため、半導体素子を安定した状態で搭載できる。なお、ここでは、便宜上、半導体素子を固定するダイボンディングに関しては説明を省略する。
次いで、
図4(e)に示すように、半導体素子を搭載した面を樹脂で封止する。これにより、半導体装置が完成する。なお、
図4(a)〜
図4(e)は、半導体装置用基板の上下方向を変えないで図示している。
【0025】
完成した半導体装置を、
図4(e)に示した向きとは上下方向の向きを反転させて外部部材に搭載する。この場合、外部端子のみが永久レジストから露出していることで、外部部材に設けられた接続用端子と容易に接続できる。
図4(f)はこのときの状態を示している。
【0026】
比較例
次に、本実施形態の半導体装置用基板の比較例として、従来の半導体装置用基板の構成を説明する。
図5は比較例にかかる従来の半導体装置用基板の製造工程を示す説明図である。
図6は
図5の製造工程における半導体装置用基板の状態の変化を示す平面図である。
【0027】
比較例の半導体装置用基板は、
図5(d)に示すように、金属板上に形成される内部端子、配線部、外部端子の表面が、金属板の面から略同じ高さに形成されている。
【0028】
このように構成される比較例の半導体装置用基板は、例えば、次のようにして製造される。
図5(a)〜
図5(d)に示すように、半導体装置用基板となる金属板の両面へのレジストマスク用のドライフィルムレジストのラミネート、表面側及び裏面側におけるガラスマスクを用いた露光・現像によるパターンA及び全面のレジストマスクの形成、レジストマスクから露出している金属板の部位へのめっきまでは、
図2(a)〜
図2(d)に示した第1実施形態の半導体装置用基板の製造工程と略同じである。
比較例の半導体装置用基板は、
図5(d)の状態から両面のレジストマスクを剥離することによって完成し、
図2(e)〜
図2(i)に示した工程を経ない点で第1実施形態の半導体装置用基板の製造工程とは異なる。
【0029】
このようにして製造された比較例の半導体装置用基板を用いた半導体装置の組立ては次のようにして行われる。
図7は
図5に示す製造工程を経て製造された比較例の半導体装置用基板を用いた樹脂封止型半導体装置の製造工程を示す説明図である。
まず、
図7(a)、
図7(b)に示す半導体装置用基板の金属板における内部端子、配線部、外部端子となるめっき層が突出した側に、半導体素子を搭載し半導体素子の電極を内部端子と接続させる。この場合、フリップチップ方式では、
図7(a)に示すように、半導体素子の電極と内部端子とを接続させる。また、ワイヤー方式では、
図7(b)に示すように、半導体素子の電極と内部端子とをワイヤーで連結する。なお、半導体素子を搭載する面は、めっき加工による形成された厚さのばらつきから高低差を有しているため安定した状態には搭載することが難しい。そこで、半導体素子を搭載する金属板と半導体素子との隙間にフィルム状やペースト状の接着材料を用いた接着層を設け、半導体素子を搭載した際に半導体素子と内部端子の一部が接触して半導体素子が傾くことが無いよう接着層を介して金属板に半導体素子を固定させる。
次いで、
図7(c)に示すように、半導体素子を搭載した面を樹脂で封止する。
次いで、半導体装置用基板の金属板にエッチングを施し、金属板を溶解除去する。これにより、半導体装置の裏面側には内部端子、配線部、外部端子の表面が樹脂面から面一に露出する。
図7(d)は、このときの状態を示している。
次いで、
図7(e)に示すように、半導体装置の裏面側を樹脂で覆い、外部端子の一部の表面が露出するように、樹脂に開口部を加工して外部絶縁層を形成する。これにより、半導体装置が完成する。
【0030】
なお、外部絶縁層の形成は、次のようにして行われる。
例えば、
図7(f)に示す樹脂面から内部端子、配線部、外部端子の表面が面一に露出した側に、
図7(g)に示すように、レジストマスク用の液状ソルダーレジストを塗布し、ガラス転移点を僅かに下回る温度で加熱しプレキュア(予備硬化)を行う(
図7(h))。
次いで、
図7(i)に示すように、外部端子となる部位に開口部を形成するためのパターンが形成されたガラスマスクを用いて、予備硬化したソルダーレジストを露光・現像する。そして、
図7(j)に示すように、外部端子となる部位に開口部を形成するためのパターンのレジストマスクを形成する。その後、レジストマスクに対し最終的な強度を得るために更に加熱するポストキュアを行う(
図7(k))。
これにより、
図7(e)に示す半導体装置が完成する。
【0031】
完成した半導体装置を外部部材に搭載する。この場合、外部端子がレジストマスクの開口面より内側で露出している。そこで、開口部に半田ボールを埋設することで外部部材の端子と電気的に接続させる。
図7(l)は、このときの状態を示している。
【0032】
第1実施形態と比較例の半導体装置の比較
このように、比較例の半導体装置用基板では、外部端子と内部端子及び配線部を構成するめっき層の厚みが、ほぼ同じに形成されているため、その後の半導体装置の製造工程において、めっき層を埋設するための絶縁層を形成し、その絶縁層に外部端子と接続するための開口部を加工する必要があり、半導体装置の組立てにおける工程が増える結果、製造の遅延等を招き、生産性が悪化する。
これに対し、第1実施形態の半導体装置用基板によれば、外部端子と、内部端子及び配線部とに高低差を設け、永久レジスト等で内部端子及び配線部のみを封止し、外部端子のみを露出させたので、比較例の半導体装置用基板とは異なり、半導体装置の製造工程において、外部部材との接続面に開口部を有する絶縁層を設ける必要がなく、その分、工程数が減少し、生産性が向上する。さらに、第1実施形態の半導体装置用基板によれば、金属板を除去した配線部材として出荷することもできる。そのようにすれば、半導体装置の製造時における金属板除去のためのエッチング工程も不要となり、生産性がより一層向上する。
【0033】
また、比較例の半導体装置用基板では、複数の内部端子の上面の高さは数μm(例えば3〜7μm)の高低差を有するばらつきを持っためっき層で形成されるため、半導体素子を搭載して内部端子部と電気的な接続を行う際に、半導体素子が傾いた状態で搭載されたり、電気的な接続において導通不良となる。
これに対し、第1実施形態の半導体装置用基板によれば、その後の半導体装置の製造工程において、半導体素子を搭載する内部端子面および半導体素子と電気的接続をする内部端子部の高さが均一になるため、半導体素子と内部端子部との電気的な接続の信頼性が向上する。
【0034】
実施例
次に、本発明の半導体装置用基板及びその製造方法の実施例を説明する。
なお、各工程には、薬液洗浄や水洗浄等を含む前処理・後処理を実施するが一般的な処理であるので記載を省略する。
まず、金属板として、リードフレーム材としても使用されている板厚0.15mmの銅材を用意した。
レジストマスク形成工程においては、金属板の両面に、厚さ25μmのドライフィルムレジスト(旭化成社製:AQ−2558)をラミネートした(
図2(a)参照)。
次に、表面側に所定の位置にめっきを形成するためのパターンAが形成されたガラスマスクを用いて表面側のドライフィルムレジストに露光・現像を行い、めっきを形成する部分が開口されたレジストマスクを形成した(
図2(b)、
図2(c)参照)。裏面側のドライフィルムレジストに対しては、金属板の裏面全体を覆うレジストマスクを形成した。この露光・現像は従来工法と同様で、露光用のガラスマスクをドライフィルムレジストに密着させ、紫外線を照射することによって、パターンAをドライフィルムレジストに露光し、炭酸ナトリウムにより現像を行なった。
次のめっき工程では、形成したレジストマスクから露出している金属板に一般的なめっき前処理を行なった後、順にAuを0.003μm以上、Pdを0.01μm以上、Niを6μm以上となるようにめっきを施した(
図2(d)参照)。
次に、両面のレジストマスクを剥離し、先にめっき層を形成した表面側にフィルムタイプの永久レジスト(日立化成製:KI−1000T4F)をラミネートし、裏面側は上記同様のドライフィルムレジストをラミネートした(
図2(e)参照)。このとき、形成する第2の金属めっき層の厚さに応じて永久レジストの厚さを選定する必要があるが、本実施例では第2の金属めっき層を15〜40μmとなるよう形成するため厚さが50μmの永久レジストを用いた。また、裏面側は厚さが25μmのレジストを用いた。
そして、先に形成しためっき層の一部であって、外部端子となる部分に重ねてめっきを形成するためのパターンBが形成されたガラスマスクを用いて露光・現像を行ってレジストマスクを形成した(
図2(f)、
図2(g)参照)。なお、裏面側は、前回のレジストマスク形成工程と同様、全体を覆うレジストマスクを形成した。
次のめっき工程では、形成したレジストマスクから露出しているNiめっき面に順にPdを0.01μm以上、Auを0.003μm以上となるようにめっきを施した基板と、順にNiを15μm以上、Pdを0.01μm以上、Auを0.003μm以上となるようにめっきを施した基板の2種類のめっきが施された基板を作り(
図2(h)、
図2(i)参照)、次いで、夫々の基板の裏面のレジストマスクを除去して、2種類の半導体装置用基板を作製した(
図2(j)参照)。
完成した半導体装置用基板の金属板(銅材)をエッチング除去し(
図4(b)参照)、永久レジストで固定されためっき層を配線として、金属板と接していた面側に半導体素子を搭載して内部端子と導通をとり(
図4(c)参照)、樹脂封止することで外部端子の表面が永久レジストの面からほぼ面一に露出した状態(
図4(e)参照)と、永久レジストの面から凹となった状態(
図4(g)に示すように、開口部に半田ボールを埋設することで外部部材の接続用端子と電気的に接続させることのできる状態)の2種類の半導体装置を得た。
【0035】
以上、本発明の半導体装置用基板の実施形態及び実施例について説明したが、本発明の半導体装置用基板は、上記実施形態及び実施例の構成に限定されるものではない。
例えば、第1実施形態の半導体装置用基板では、第1の貴金属めっき層にAu、Pd、金属めっき層にNi、第2の金属めっき層にNi、第2の貴金属めっき層にPd、Auを用いたが、本発明の半導体装置用基板における第1の貴金属めっき層、金属めっき層(又は金属めっき層と第2の金属めっき層)、第2の貴金属めっき層の形成に用いるめっきの組み合わせは、これに限定されるものではなく、変形例として、次の表1に示すようなめっきを施した第1の貴金属めっき層、金属めっき層(又は金属めっき層と第2の金属めっき層)、第2の貴金属めっき層を組み合わせて、本発明の半導体装置用基板を構成してもよい。なお表1では、めっきが各変形例において欄の上から順に施されるものとして示してある。
また、本願では、表1中の変形例2、5、7、8、9に示すめっきの組合せのものを特許請求の範囲に記載の発明とし、その他のめっきの組合せのものを参考例とした。
【表1】
半導体装置用基板を構成するめっきの組合せ