特許第6562613号(P6562613)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6562613圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法、並びにタッチパネル付き表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6562613
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法、並びにタッチパネル付き表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20190808BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20190808BHJP
   G01L 1/20 20060101ALI20190808BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   G06F3/041 600
   G01L5/00 Z
   G01L1/20 A
   G06F3/044 Z
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-206874(P2014-206874)
(22)【出願日】2014年10月8日
(65)【公開番号】特開2016-76136(P2016-76136A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2017年1月23日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】平木 克良
【審査官】 桜井 茂行
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/091600(WO,A1)
【文献】 特開2013−246610(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0147739(US,A1)
【文献】 特開2006−184098(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/050683(WO,A1)
【文献】 特開2011−134000(JP,A)
【文献】 特開2014−167783(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0218337(US,A1)
【文献】 特開2002−048658(JP,A)
【文献】 特開2014−049011(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0148811(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/00−1/26
G01L 5/00−5/28
G01L 25/00
G06F 3/03−3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電容量方式のタッチパネルに圧力センサを組み合わせた圧力センサ付きタッチパネルであって、
前記タッチパネルのタッチセンサ電極および前記タッチパネルの配線と、前記圧力センサの圧力センサ用電極とがカバープレートの下面に形成され、
圧力に応じて変形する感圧素子が、前記圧力センサ用電極を覆うように配置されて固定されて前記カバープレートの下面に結合される筐体によって支持されることにより、前記圧力センサが前記タッチパネルに一体化されており、前記感圧素子は前記筐体と直接接触するとともに前記カバープレートと前記筐体とを固定する接着剤とは平面方向から見て重ならず、かつ、前記圧力センサの圧力センサ用電極は、同一のプロセスを通じて前記タッチパネルのタッチセンサ電極または前記タッチパネルの配線と同一材料を含む、
圧力センサ付きタッチパネル。
【請求項2】
前記感圧素子は、感圧ラバーである
請求項1に記載の圧力センサ付きタッチパネル。
【請求項3】
前記タッチパネルのタッチパネルコントローラは、前記タッチセンサ電極に接続されるタッチ検出回路と、前記圧力センサ用電極に接続される圧力検出回路と、前記タッチ検出回路および前記圧力検出回路に接続されるCPUとを有し、
前記タッチ検出回路は、前記タッチパネルに対するタッチ位置の座標データを出力し、
前記圧力検出回路は、前記圧力センサに加えられる圧力の圧力データを出力し、
前記CPUは、前記タッチ検出回路および前記圧力検出回路の検出タイミングを制御する
請求項1または請求項2に記載の圧力センサ付きタッチパネル。
【請求項4】
前記圧力検出回路は、ADコンバータである
請求項3に記載の圧力センサ付きタッチパネル。
【請求項5】
前記CPUは、前記座標データおよび前記圧力データをホストコントローラに伝達し、
前記ホストコントローラは、前記座標データおよび前記圧力データを同時に制御する
請求項3に記載の圧力センサ付きタッチパネル。
【請求項6】
請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の圧力センサ付きタッチパネルがLCDパネルまたはOELDパネルに接着されて構成されたタッチパネル付き表示装置。
【請求項7】
静電容量方式のタッチパネルに圧力センサを組み合わせた圧力センサ付きタッチパネルの製造方法であって、
カバープレートの被形成面に前記タッチパネルのタッチセンサ電極を形成するステップと、
前記被形成面に前記タッチパネルの配線および前記圧力センサの圧力センサ用電極を同一のプロセスを通じて同一材料で形成するステップと、
圧力に応じて変形する感圧素子を、前記圧力センサ用電極を覆うように配置して固定するステップと、
前記被形成面に結合される筐体で前記感圧素子を支持するステップであって、前記感圧素子は前記筐体と直接接触するとともに前記カバープレートと前記筐体とを固定する接着剤とは平面方向から見て重ならないステップと、
を有する圧力センサ付きタッチパネルの製造方法。
【請求項8】
静電容量方式のタッチパネルに圧力センサを組み合わせた圧力センサ付きタッチパネルの製造方法であって、
カバープレートの被形成面に前記タッチパネルのタッチセンサ電極および前記圧力センサの圧力センサ用電極を同一のプロセスを通じて同一材料で形成するステップと、
前記被形成面に前記タッチパネルの配線を形成するステップと、
圧力に応じて変形する感圧素子を、前記圧力センサ用電極を覆うように配置して固定するステップと、
前記被形成面に結合される筐体で前記感圧素子を支持するステップであって、前記感圧素子は前記筐体と直接接触するとともに前記カバープレートと前記筐体とを固定する接着剤とは平面方向から見て重ならないステップと、
を有する圧力センサ付きタッチパネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばスマートフォンやタブレット端末等に適用される圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法、並びにタッチパネル付き表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、静電容量方式のタッチパネルに圧力センサを組み合わせて、圧力センサに加わる圧力が所定の閾値を超えた場合にタッチパネルを起動することで、バッテリの消費電力を低減したり、圧力センサに加わる圧力を筆圧として再現することで、筆圧対応タッチパネルを実現したりするものがある。
【0003】
また、従来、画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、LCDの表示面の上面に重ねて配置され、接触を検出するタッチパネルと、LCDの表示面の下面に重ねて配置され、圧力を検出する圧力センサと、タッチパネルへの接触を検出した場合とタッチパネルへの接触を検出した後に圧力センサが圧力を検出した場合とで異なる動作を実行する制御部とを有する入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
すなわち、特許文献1で開示された入力装置では、圧力センサとタッチパネルとは、互いに分離して設けられており、タッチパネルがLCDの上面に配置され、4個の圧力センサがLCDの下面に配置されている。また、圧力センサからの配線は、ADコンバータに接続されている。
【0005】
図7は、一般的な圧力センサを示す構成図である。図7において、この圧力センサでは、FPC(Flexible printed circuits)50上に、圧力センサ用電極51と、圧力センサ用電極51を外部回路に接続するための取り出し電極52とが形成されている(図7(a))。また、圧力センサ用電極51には、圧力に応じて変形する感圧ラバー53が覆うように配置されて固定されることにより、モジュール化されている(図7(b))。
【0006】
図8は、一般的な静電容量方式のタッチパネルを示す平面図である。図8において、このタッチパネルでは、カバープレート60上に、透明電極61でタッチセンサパターンが形成されている。また、透明電極61は、カバープレート60上で、透明電極61の周囲にAg等で形成された低抵抗な配線62に接続されている。また、配線62は、FPC63でまとめられて、タッチパネルコントローラ64に接続されている。
【0007】
なお、タッチパネルの構成として、カバープレート上に電極および配線が直接形成されないものもある。図9は、別の一般的な静電容量方式のタッチパネルを示す平面図および断面図である。図9において、このタッチパネルでは、カバープレート70に、透明電極71および配線72が形成されたセンサフィルム73が貼られている(図9(a)、(b))。また、配線72は、FPC74でまとめられて、タッチパネルコントローラ75に接続されている。なお、フィルムの代わりにガラスを用いてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−163363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の入力装置では、タッチパネルと圧力センサとが別モジュールであることから、以下のような課題がある。すなわち、特許文献1の入力装置では、4個の圧力センサが必要であり、圧力センサは、それぞれ図7に示したように、FPC50、圧力センサ用電極51、取り出し電極52および感圧ラバー53から構成されている。また、圧力センサをADコンバータに接続するための配線も必要である。そのため、部品点数が多くなるという問題がある。
【0010】
また、現在は、図8に示した静電容量方式のタッチパネルが主流であるが、静電容量方式のタッチパネルは、タッチパネルコントローラ64が必要である。ここで、特許文献1の入力装置のように、圧力センサを使用する場合には、別途ADコンバータが必要となり、CPUにおいても、タッチパネルと圧力センサとを別々に制御する必要がある。そのため、信号処理が煩雑になるという問題もある。
【0011】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、部品点数を削減してコストを低減するとともに、信号処理を簡便化することができる圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る圧力センサ付きタッチパネルは、静電容量方式のタッチパネルに圧力センサを組み合わせた圧力センサ付きタッチパネルであって、タッチパネルのタッチセンサ電極およびタッチパネルの配線と、圧力センサの圧力センサ用電極とがカバープレートの下面に形成され、圧力に応じて変形する感圧素子が、圧力センサ用電極を覆うように配置されて固定されてカバープレートの下面に結合されるケースによって支持されることにより、圧力センサがタッチパネルに一体化されているものである。
【0013】
また、この発明に係る圧力センサ付きタッチパネルの製造方法は、静電容量方式のタッチパネルに圧力センサを組み合わせた圧力センサ付きタッチパネルの製造方法であって、カバープレートの被形成面にタッチパネルのタッチセンサ電極を形成するステップと、被形成面にタッチパネルの配線および圧力センサの圧力センサ用電極を同一材料で形成するステップと、圧力に応じて変形する感圧素子を、圧力センサ用電極を覆うように配置して固定するステップと、被形成面に結合されるケースで減圧素子を支持するステップと、を有するものである。
【0014】
また、この発明に係る圧力センサ付きタッチパネルの別の製造方法は、静電容量方式のタッチパネルに圧力センサを組み合わせた圧力センサ付きタッチパネルの製造方法であって、カバープレートの被形成面にタッチパネルのタッチセンサ電極および圧力センサの圧力センサ用電極を同一材料で形成するステップと、被形成面にタッチパネルの配線を形成するステップと、圧力に応じて変形する感圧素子を、圧力センサ用電極を覆うように配置して固定するステップと、被形成面に結合されるケースで減圧素子を支持するステップと、を有するものである。
【発明の効果】
【0015】
この発明に係る圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法によれば、タッチパネルのタッチセンサ電極およびタッチパネルの配線と、圧力センサの圧力センサ用電極とが同一面上に形成され、圧力に応じて変形する感圧素子が、圧力センサ用電極を覆うように配置されて固定されることにより、圧力センサがタッチパネルに一体化されている。
そのため、部品点数を削減してコストを低減するとともに、信号処理を簡便化することができる圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルを示す平面図である。
図2】この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルを示す別の平面図である。
図3】この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルの圧力センサを示す等価回路である。
図4】この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルのタッチパネルコントローラを示すブロック図である。
図5】この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルにLCDパネルを接着した状態を示す断面図である。
図6】この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルにLCDパネルを接着し、筐体に取り付けた状態を示す断面図である。
図7】一般的な圧力センサを示す構成図である。
図8】一般的な静電容量方式のタッチパネルを示す平面図である。
図9】別の一般的な静電容量方式のタッチパネルを示す平面図および断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明に係る圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
【0018】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルを示す平面図である。図1において、この圧力センサ付きタッチパネルでは、カバープレート10上に、透明電極11でタッチセンサパターンが形成されている。なお、透明電極11は、ITO(Indium Tin Oxide)等で形成され、タッチセンサパターンは、複数のタッチセンサ電極(図示せず)で構成されている。
【0019】
また、透明電極11は、カバープレート10上で、透明電極11の周囲にAg等で形成された低抵抗な配線12に接続されている。ここで、カバープレート10上には、タッチセンサ電極または配線12と同一材料で、圧力センサの圧力センサ用電極13が形成され、配線12と接続されている。また、配線12は、FPC14でまとめられて、タッチパネルコントローラ15に接続されている。
【0020】
図2は、この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルを示す別の平面図である。図2において、圧力に応じて変形する感圧素子である感圧ラバー16が、圧力センサ用電極13を覆うように配置され、接着剤等で固定されている。これにより、圧力センサがタッチパネルに一体化されている。なお、圧力に応じて変形する感圧素子であれば、感圧ラバー16に限定されない。
【0021】
図3は、この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルの圧力センサを示す等価回路である。図3において、この圧力センサは、可変抵抗21と基準抵抗22とから構成されている。可変抵抗21は、圧力センサに加わる圧力に応じて抵抗値が変化する抵抗であり、基準抵抗22は、圧力センサの圧力変化によって変化する抵抗値を後段のADコンバータ23に好適な電圧値に変化させる抵抗である。
【0022】
図4は、この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルのタッチパネルコントローラを示すブロック図である。図4において、タッチパネルコントローラ15は、タッチ検出回路31、圧力検出回路32およびCPU33を有している。また、タッチパネルコントローラ15は、タッチセンサ電極および圧力センサ用電極13からの電圧に基づいて座標データおよび圧力データを求め、ホストコントローラ34に出力する。
【0023】
タッチ検出回路31は、タッチセンサ電極からの電圧に基づいてタッチ位置を検出し、タッチ位置の座標データをCPU33に出力する。圧力検出回路32は、図3に示したADコンバータ23であり、圧力センサ用電極13からの電圧の変化に基づいて圧力センサに加わる圧力を検出し、圧力データをCPU33に出力する。
【0024】
また、CPU33は、タッチ検出回路31および圧力検出回路32の検出タイミングを制御するとともに、座標データおよび圧力データをホストコントローラ34に出力する。これにより、圧力センサの圧力検出機能がタッチパネルコントローラ15の内部に取り込まれる。
【0025】
図5は、この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルにLCDパネルを接着した状態を示す断面図である。図5において、この圧力センサ付きタッチパネルは、接着剤41によって、LCDパネル42に貼り付けられて、タッチパネル付き表示装置を構成する。なお、タッチパネルは、OLED(Organic Light Emitting Display)パネルに貼り付けられてもよい。
【0026】
図6は、この発明の実施の形態1に係る圧力センサ付きタッチパネルにLCDパネルを接着し、筐体に取り付けた状態を示す断面図である。図6において、LCDパネル42が接着された圧力センサ付きタッチパネルは、接着剤43によって、感圧ラバー16の下に支え部分が設けられた筐体44に組み込まれている。これにより、圧力に応じて感圧ラバー16が変形し、圧力センサに加えられる圧力を検出することができる。
【0027】
以下、図2に示した圧力センサ付きタッチパネルの製造工程について説明する。まず、被形成面であるカバープレート10上に、透明電極11を構成するタッチセンサ電極を、ITO等により形成する。続いて、カバープレート10上に、配線12および圧力センサ用電極13を、Ag等の同一材料で、同一のプロセスで形成する。最後に、感圧ラバー16を、圧力センサ用電極13を覆うように配置して固定する。
【0028】
また、図2に示した圧力センサ付きタッチパネルの別の製造工程について説明する。まず、被形成面であるカバープレート10上に、透明電極11を構成するタッチセンサ電極および圧力センサ用電極13を、ITO等の同一材料で、同一のプロセスで形成する。続いて、カバープレート10上に、配線12を、Ag等により形成する。最後に、感圧ラバー16を、圧力センサ用電極13を覆うように配置して固定する。
【0029】
このように、従来であれば必要であった、図7に示した圧力センサのモジュールのFPC50および取り出し電極52を含む配線を、タッチパネルに一体化することにより、部品点数が削減される。また、圧力検出機能をタッチパネルコントローラ15の内部に取り込むことにより、ホストコントローラ34が座標データおよび圧力データを同時に制御することができ、信号処理が簡便化される。
【0030】
以上のように、実施の形態1によれば、タッチパネルのタッチセンサ電極およびタッチパネルの配線と、圧力センサの圧力センサ用電極とが同一面上に形成され、圧力に応じて変形する感圧素子が、圧力センサ用電極を覆うように配置されて固定されることにより、圧力センサがタッチパネルに一体化されている。
そのため、部品点数を削減するとともに、信号処理を簡便化することができる圧力センサ付きタッチパネルおよびその製造方法を得ることができる。
【0031】
なお、上記実施の形態1では、圧力センサ付きタッチパネルとして、カバープレート上にタッチセンサ電極、タッチパネルの配線および圧力センサ用電極が直接形成されたものを例に挙げて説明した。しかしながら、これに限定されず、図9に示したように、カバープレート上に、タッチセンサ電極、タッチパネルの配線および圧力センサ用電極が形成されたフィルムを貼り付けるような構成であってもよい。また、フィルムの代わりにガラスを用いてもよい。これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0032】
10 カバープレート、11 透明電極、12 配線、13 圧力センサ用電極、14 FPC、15 タッチパネルコントローラ、16 感圧ラバー、21 可変抵抗、22 基準抵抗、23 ADコンバータ、31 タッチ検出回路、32 圧力検出回路、33 CPU、34 ホストコントローラ、41 接着剤、42 LCDパネル、43 接着剤、44 筐体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9