(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
被施療者の身体部位の両側に設けられる第1部材及び第2部材を有し、当該第1部材と当該第2部材との間に形成される空間の一方側が前記身体部位の出し入れのために開口しているマッサージユニットを備えているマッサージ装置であって、
前記マッサージユニットは、更に、前記第1部材と共に設けられ前記身体部位に当接可能なマッサージ部材と、前記マッサージ部材と共に前記第1部材を全体として、前記空間を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる掴み機構と、を有し、
前記掴み機構は、更に前記第2部材を全体として、前記開口側と反対側の方向へ変位させるマッサージ装置。
前記掴み機構は、前記空間を狭くする方向へ変位しかつ前記開口側の方向へ変位した前記第1部材を、前記開口側と反対側の方向へ変位させる請求項1に記載のマッサージ装置。
前記マッサージユニットは、前記マッサージ部材を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材を更に備え、
前記掴み機構は、前記第1マッサージ部材と共に前記第1部材を全体として、前記空間を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる間に、前記第2マッサージ部材と共に前記第2部材を全体として、前記開口側と反対側の方向へ変位させる請求項1又は2に記載のマッサージ装置。
前記マッサージユニットは、前記マッサージ部材を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材を更に備え、
前記第1部材と共に設けられている前記第1マッサージ部材は、重ねて設けられている当該第1部材側の第1主エアセルと身体部位側の第1副エアセルとを含み、
前記第2部材と共に設けられている前記第2マッサージ部材は、第2エアセルを含み、
前記第1部材が前記開口側の方向へ移動すると、前記第1主エアセル及び前記第1副エアセルが膨張することで前記身体部位を前記第2部材との間で挟み、当該身体部位を挟んだ状態で前記第1部材を膨張状態にある前記第1主エアセル及び前記第1副エアセルと共に前記開口側と反対側の方向へ移動させ、
更に、前記第1部材を前記反対側へ移動させる際に、前記第2エアセルが膨張状態にあって前記第2部材を前記開口側の方向へ移動させる請求項1又は2に記載のマッサージ装置。
前記マッサージユニットは、前記マッサージ部材を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材を更に備え、
前記第1部材と共に設けられている前記第1マッサージ部材は、第1エアセルを含み、
前記第2部材と共に設けられている前記第2マッサージ部材は、第2エアセルを含み、
前記第1エアセル及び前記第2エアセルが膨張している状態で、前記第1部材が開口側とその反対側との間を往復移動する請求項1又は2に記載のマッサージ装置。
前記マッサージユニットは、前記マッサージ部材を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材を更に備え、
前記第1部材と共に設けられている前記第1マッサージ部材は、重ねて設けられている当該第1部材側の第1主エアセルと身体部位側の第1副エアセルとを含み、
前記第2部材と共に設けられている前記第2マッサージ部材は、第2エアセルを含み、
前記第1部材が開口側の方向へ移動した状態で、前記第1主エアセル及び前記第1副エアセルが膨張することにより身体部位の開口側の部分を前記第2部材との間で挟み、膨張状態にある前記第1主エアセル及び前記第1副エアセルと共に前記第1部材を前記開口側と反対側の方向へ移動させ、
更に、前記第1部材を前記反対側へ移動させる際に、前記第2エアセルが膨張状態にあって前記第2部材を前記開口側の方向へ移動させる請求項1又は2に記載のマッサージ装置。
前記第3リンク部材は、前記一端部側と前記他端部側との間に設けられている揺動中心線回りに揺動自在であり、当該揺動中心線は前記一端部側よりも前記他端部側に近い位置に偏って設けられている請求項12に記載のマッサージ装置。
被施療者が着座する座部、前記被施療者が凭れる背もたれ部、及び、前記座部に着座する前記被施療者の腕を支持する肘掛け部を備えている椅子型のマッサージ装置であって、
前記腕の両側に設けられる第1部材及び第2部材を有し、当該第1部材と当該第2部材との間に形成される空間の一方側が前記腕の出し入れのために開口しているマッサージユニットが、前記肘掛け部に設けられ、
前記マッサージユニットは、更に、前記第1部材と共に設けられ前記腕に当接可能なマッサージ部材と、前記マッサージ部材と共に前記第1部材を全体として、前記空間を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる掴み機構と、を有し、
前記掴み機構は、更に前記第2部材を全体として、前記開口側と反対側の方向へ変位させるマッサージ装置。
被施療者が着座する座部、前記被施療者が凭れる背もたれ部、及び、前記座部に着座する前記被施療者の左右の両脚を支持するフットレストを備えている椅子型のマッサージ装置であって、
前記脚を挟んで左右方向両側に設けられる第1部材及び第2部材を有し、当該第1部材と当該第2部材との間に形成される空間の一方側が前記脚の出し入れのために開口しているマッサージユニットが、前記フットレストの左右両側に設けられ、
前記マッサージユニットは、更に、前記第1部材と共に設けられ前記脚に当接可能なマッサージ部材と、前記マッサージ部材と共に前記第1部材を全体として、前記空間を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる掴み機構と、を有し、
前記掴み機構は、更に前記第2部材を全体として、前記開口側と反対側の方向へ変位させるマッサージ装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔本発明の実施形態の説明〕
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。なお、本発明のマッサージ装置1(実施の一形態)が備えている各構成に付されている符号は、
図1〜
図21において使用されているものである。
【0010】
本発明のマッサージ装置(実施の一形態)1は、被施療者の身体部位の両側に設けられる第1部材11及び第2部材12を有し、当該第1部材11と当該第2部材12との間に形成される空間S1の一方側が前記身体部位の出し入れのために開口しているマッサージユニット10を備えているマッサージ装置1であって、
前記マッサージユニット10は、更に、前記第1部材11と共に設けられ前記身体部位に当接可能なマッサージ部材(31)と、前記マッサージ部材(31)と共に前記第1部材11を全体として前記空間S1を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる掴み機構30と、を有している。
【0011】
このマッサージ装置1によれば、被施療者の身体部位の両側に設けられる第1部材11と第2部材12との内の第1部材11を、被施療者の身体部位に当接可能なマッサージ部材(31)と共に、前記空間S1を狭くする方向へ変位させることで、第1部材11と第2部材12との間でマッサージ部材(31)を介して前記身体部位を掴むことができ、また、この掴む際に第1部材11を全体として開口側の方向へも変位させることで、従来と比較して、マッサージ部材(31)を身体部位の開口側の部分にまで到達させることができる。この結果、従来よりも、マッサージ部材(31)によるマッサージ範囲を広げることが可能となる。
【0012】
また、前記掴み機構30は、前記空間S1を狭くする方向へ変位しかつ前記開口側の方向へ変位した前記第1部材11を、前記開口側と反対側の方向へ変位させることができる。
この構成によれば、第1部材11と第2部材12との間でマッサージ部材(31)を介して身体部位を挟むようにして掴んだ後、この身体部位の内の第1部材11側であって開口側にある部分を、開口側と反対側の方向へ動かすような動作(引き揉み動作)を行うことができる。
【0013】
また、前記マッサージユニット10は、前記マッサージ部材(31)を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材12と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材(32)を更に備え、
前記掴み機構30は、前記第1マッサージ部材(31)と共に前記第1部材11を全体として前記空間S1を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる間に、前記第2マッサージ部材(32)と共に前記第2部材12を全体として前記開口側と反対側の方向へ変位させることができる。
この構成によれば、第1部材11及び第1マッサージ部材(31)が第2部材12との間で身体部位を掴もうとする際に、この身体部位の内の第2部材12側の部分を、開口側と反対側へ動かすような動作(引き揉み動作)を行うことができる。
【0014】
また、この場合において、前記掴み機構30は、前記第2マッサージ部材(32)と共に前記第2部材12を全体として前記開口側と反対側の方向へ変位させる間に、更に、当該第2マッサージ部材(32)と共に当該第2部材12を、前記空間S1を狭くする方向へ変位させることができる。
この構成によれば、第1マッサージ部材(31)と共に第1部材11を全体として前記空間S1を狭くする方向へ変位させかつ開口側の方向へ変位させる間に、第2マッサージ部材(32)と共に第2部材12を全体として開口側と反対側の方向へ変位させかつ前記空間S1を狭くする方向へ変位させることができる。すなわち、第1部材11と第2部材12とが空間S1を狭くするように動作することで身体部位を掴む際に、第1部材11は開口側の方向へ第2部材12はその反対側の方向へ変位することとなる。これにより、身体部位を掴みながらひねるような動作(引き揉み動作)を行うことが可能となる。
【0015】
また、前記マッサージ装置それぞれにおいて、前記第1部材11と共に設けられている前記マッサージ部材(31)は、重ねて設けられている当該第1部材11側の第1主エアセル31aと身体部位側の第1副エアセル31bとを含み、
前記第1部材11が前記開口側の方向へ移動するのに併せて、前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bが膨張することで前記身体部位を前記第2部材12との間で挟み、当該身体部位を挟んだ状態で膨張状態にある前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bと共に前記第1部材11を前記開口側と反対側の方向へ移動させることができる。
この構成により、第1部材11が開口側の方向へ移動しかつ前記空間S1を狭くする動作を行うのに併せて、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張して身体部位を掴み、その状態で第1部材11を開口側と反対側の方向へ移動させることで、この身体部位に対して引っ張り感を与えることが可能となる。
【0016】
また、前記マッサージユニット10は、前記マッサージ部材(31)を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材12と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材を更に備え、
前記第1部材11と共に設けられている前記第1マッサージ部材(31)は、重ねて設けられている当該第1部材11側の第1主エアセル31aと身体部位側の第1副エアセル31bとを含み、
前記第2部材12と共に設けられている前記第2マッサージ部材は、第2エアセル32を含み、
前記第1部材11が前記開口側の方向へ移動すると、前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bが膨張することで前記身体部位を前記第2部材12との間で挟み、当該身体部位を挟んだ状態で前記第1部材11を膨張状態にある前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bと共に前記開口側と反対側の方向へ移動させ、
更に、前記第1部材11を前記反対側へ移動させる際に、前記第2エアセル32が膨張状態にあって前記第2部材12を前記開口側の方向へ移動させることができる。
この構成により、第1部材11が開口側でかつ前記空間S1を狭くする位置にある状態で身体部位を掴み、第1部材11を開口側と反対側の方向へ移動させることで、この身体部位に対して引っ張り感を与えることが可能となると共に、第2エアセル32が膨張状態にあって第2部材12を開口側の方向へ移動させることで身体部位を捻るような動作も含まれる。
【0017】
また、前記マッサージユニット10は、前記マッサージ部材(31)を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材12と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材を更に備え、
前記第1部材11と共に設けられている前記第1マッサージ部材は、第1エアセル31を含み、
前記第2部材12と共に設けられている前記第2マッサージ部材は、第2エアセル32を含み、
前記第1エアセル31及び前記第2エアセル32が膨張している状態で、前記第1部材11が開口側とその反対側との間を往復移動することができる。
この構成により、身体部位を擦るような動作を行うことが可能となる。
【0018】
また、前記第1部材11と共に設けられている前記マッサージ部材は、第1エアセル31(第1主エアセル及び第1副エアセル)を含み、
前記第1部材11が前記開口側の方向へ移動すると、前記第1エアセル31が膨張することで前記身体部位を前記第2部材12との間で挟み、前記第1エアセル31が膨張している状態で、前記第1部材11が前記開口側とその反対側との間を往復移動することができる。
この構成により、身体部位を押し引きするような動作を行うことが可能となる。
【0019】
また、前記第1部材11と共に設けられている前記マッサージ部材は、重ねて設けられている第1部材11側の第1主エアセル31aと身体部位側の第1副エアセル31bとを含み、
前記第1部材11が開口側の方向へ移動した状態で、前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bが膨張することにより身体部位の開口側の部分を前記第2部材12との間で挟み、当該身体部位を挟んだ状態で膨張状態にある前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bと共に前記第1部材11を前記開口側と反対側の方向へ移動させることができる。
この構成により、身体部位の開口側の部分を掴み、この身体部位に対して開口側からの引っ張り感を与えることが可能となる。
【0020】
また、前記マッサージユニット10は、前記マッサージ部材(31)を第1マッサージ部材として備えている他に、前記第2部材12と共に設けられ前記身体部位に当接可能な第2マッサージ部材を更に備え、
前記第1部材11と共に設けられている前記第1マッサージ部材(31)は、重ねて設けられている当該第1部材11側の第1主エアセル31aと身体部位側の第1副エアセル31bとを含み、
前記第2部材12と共に設けられている前記第2マッサージ部材は、第2エアセル32を含み、
前記第1部材11が開口側の方向へ移動した状態で、前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bが膨張することにより身体部位の開口側の部分を前記第2部材12との間で挟み、膨張状態にある前記第1主エアセル31a及び前記第1副エアセル31bと共に前記第1部材11を前記開口側と反対側の方向へ移動させ、
更に、前記第1部材11を前記反対側へ移動させる際に、前記第2エアセル32が膨張状態にあって前記第2部材12を前記開口側の方向へ移動させることができる。
この構成により、身体部位の開口側の部分を掴み、この身体部位に対して開口側からの引っ張り感を与えることが可能となると共に、第2エアセル32が膨張状態にあって第2部材12を開口側の方向へ移動させることで身体部位を捻るような動作も含まれる。
【0021】
また、前記第1部材11は、前記身体部位を一方から覆う板状の部材であり、前記第2部材12は、前記身体部位を他方から覆う板状の部材であるのが好ましい。
この構成によれば、身体部位を包み込むようにして掴むことができる。
【0022】
また、前記掴み機構30は、前記第1部材11と一体移動する第1リンク部材21と、前記第2部材12と一体移動する第2リンク部材22と、一端部23a側が前記第1リンク部材21と回転自在に連結されかつ他端部23b側が前記第2リンク部材22と回転自在に連結されている第3リンク部材23と、前記第3リンク部材23の前記一端部23a側を前記開口側の方向へ移動させると前記他端部23b側を前記開口側と反対側の方向へ移動させる押し引き動作を行わせるための回転部材(41)と、前記第1部材11を前記変位の方向へ誘導する第1ガイド部(13,14)と、前記第2部材12を前記変位の方向へ誘導する第2ガイド部(15,16)と、を有して構成することができる。
この構成によれば、第1部材11を全体として前記空間S1を狭くする方向へ変位させかつ開口側の方向へ変位させ、更に、第2部材12を全体として前記空間S1を狭くする方向へ変位させかつ開口側と反対側の方向へ変位させる構成が得られる。
【0023】
また、この場合において、前記第3リンク部材23は、前記一端部23a側と前記他端部23b側との間に設けられている揺動中心線Z1回りに揺動自在であり、当該揺動中心線Z1は前記一端部23a側よりも前記他端部23b側に近い位置に偏って設けられているのが好ましい。
この構成によれば、第1部材11の変位量と第2部材12の変位量とを相違させることができる。
【0024】
また、本発明のマッサージ装置(実施の一形態)は、被施療者が着座する座部2、前記被施療者が凭れる背もたれ部3、及び、前記座部2に着座する前記被施療者の腕を支持する肘掛け部4を備えている椅子型のマッサージ装置であって、
前記腕の両側に設けられる第1部材11及び第2部材12を有し、当該第1部材11と当該第2部材12との間に形成される空間S1の一方側が前記腕の出し入れのために開口しているマッサージユニット10が、前記肘掛け部4に設けられ、
前記マッサージユニット10は、更に、前記第1部材11と共に設けられ前記腕に当接可能なマッサージ部材(31)と、前記マッサージ部材(31)と共に前記第1部材11を全体として前記空間S1を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる掴み機構30と、を有している。
【0025】
このマッサージ装置によれば、被施療者の腕の両側に設けられる第1部材11と第2部材12との内の第1部材11を、その腕に当接可能なマッサージ部材と共に、前記空間S1を狭くする方向へ変位させることで、第1部材11と第2部材12との間でマッサージ部材(31)を介して腕を掴むことができ、また、この掴む際に第1部材11を全体として開口側の方向へも変位させることで、従来と比較して、マッサージ部材(31)を腕の開口側の部分にまで到達させることができる。この結果、従来よりも、マッサージ部材(31)によるマッサージ範囲を広げることが可能となる。
【0026】
また、この場合において、前記肘掛け部4には、前記被施療者の前腕の内の肘側用の前記マッサージユニット10と、手首側用の前記マッサージユニット10と、が設けられ、
手首側用の前記マッサージユニット10の前記掴み機構30を動作させる駆動源と、肘側用の前記マッサージユニット10の前記掴み機構30を動作させる駆動源とは、共通する駆動源からなるのが好ましい。
この構成によれば、一方のマッサージユニット10の駆動源を、他方のマッサージユニット10の駆動源として兼用することができ、構成の簡素化及び小型化が図れる。
【0027】
また、本発明のマッサージ装置(実施の一形態)は、被施療者が着座する座部2、前記被施療者が凭れる背もたれ部3、及び、前記座部2に着座する前記被施療者の左右の両脚を支持するフットレスト5を備えている椅子型のマッサージ装置であって、
前記脚を挟んで左右方向両側に設けられる第1部材11及び第2部材12を有し、当該第1部材11と当該第2部材12との間に形成される空間S1の一方側が前記脚の出し入れのために開口しているマッサージユニット10が、前記フットレスト5の左右両側に設けられ、
前記マッサージユニット10は、更に、前記第1部材11と共に設けられ前記脚に当接可能なマッサージ部材(31)と、前記マッサージ部材(31)と共に前記第1部材11を全体として前記空間S1を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向へ変位させる掴み機構30と、を有している。
【0028】
このマッサージ装置によれば、被施療者の各脚の左右両側に設けられる第1部材11と第2部材12との内の第1部材11を、その脚に当接可能なマッサージ部材(31)と共に、前記空間S1を狭くする方向へ変位させることで、第1部材11と第2部材12との間でマッサージ部材(31)を介して脚を掴むことができ、また、この掴む際に第1部材11を全体として開口側の方向へも変位させることで、従来と比較して、マッサージ部材(31)を脚の開口側の部分にまで到達させることができる。この結果、従来よりも、マッサージ部材(31)によるマッサージ範囲を広げることが可能となる。
【0029】
また、この場合において、前記フットレスト5には、前記被施療者の左脚用の前記マッサージユニット10と、右脚用の前記マッサージユニット10とが設けられ、
左脚用の前記マッサージユニット10の前記掴み機構30を動作させる駆動源と、右脚用の前記マッサージユニット10の前記掴み機構30を動作させる駆動源とは、共通する駆動源からなるのが好ましい。
この構成によれば、一方のマッサージユニット10の駆動源を、他方のマッサージユニット10の駆動源として兼用することができ、構成の簡素化及び小型化が図れる。
【0030】
〔本発明の実施形態の詳細〕
以下、本発明の実施形態の詳細を図面に基づいて説明する。
〔マッサージ装置の全体構成〕
図1は、マッサージ装置1の実施の一形態を示す斜視図である。このマッサージ装置1は、椅子型であり、被施療者が着座する座部2、座部2に着座する被施療者が凭れる背もたれ部3、座部2に着座する被施療者の左右の腕を支持する左右の肘掛け部4,4、及び、座部2に着座する被施療者の左右の両脚を支持するフットレスト5を備えている。座部2は、床面に置かれるベース6の上に設けられている。ベース6の内部には、マッサージ装置1の各部(後述の各種マッサージユニット10を含む)の動作を制御するマイコンを含む制御ユニット7が設けられている。
【0031】
背もたれ部3はリクライニング可能であり、また、フットレスト5は座部2側を中心として上下揺動可能として構成されている。背もたれ部3が後方へ倒れた状態にあってフットレスト5が前方に上昇した状態で、座部2に着座していた被施療者は横たわる姿勢となり、この状態で、マッサージ装置1の各種マッサージユニットによって、被施療者の身体部位のマッサージを行うことができる。
【0032】
〔肘掛け部4のマッサージユニット〕
左右の肘掛け部4,4それぞれに被施療者の身体部位である腕(前腕)をマッサージするマッサージ手段8が設けられている。左側のマッサージ手段8と右側のマッサージ手段8とは、左右対称となって配置されているが、構成は同じである。
図2は、右側のマッサージ手段8の斜視図である。マッサージ手段8は、前腕の肘側に位置する第1のマッサージユニット10と、手先側に位置する第2のマッサージユニット10とを備えている。更に、マッサージ手段8は、第1のマッサージユニット10側に、第1及び第2のマッサージユニット10,10を動作させる駆動ユニット40を備えている。
【0033】
これらマッサージユニット10,10は、前腕の長手方向に沿って並んで設けられている。なお、第2のマッサージユニット10は、前腕における手首側の領域に位置するように設けられていてもよいが、本実施形態では、手首更には手を含む領域に位置するように設けられている。
ここで、被施療者の前腕の長手方向をZ方向、前腕の横幅方向(被施療者の左右方向)をX方向、前腕の上下方向をY方向と定義する。
【0034】
マッサージ手段8は、Z方向両側及びX方向一方側(身体の中央側)に向かって開口している外カバー19を有しており、この外カバー19内に第1及び第2のマッサージユニット10,10が設けられている。外カバー19及びマッサージユニット10,10は可撓性及び柔軟性のある布状部材(シート)によって覆われているが、
図2では説明のために、この布状部材を外した状態としている。
【0035】
第1のマッサージユニット10と第2のマッサージユニット10とは同じ構成であり、第1のマッサージユニット10によりその構成について説明する。第1のマッサージユニット10(以下、単にマッサージユニット10ともいう。)は、外カバー19に固定されている一対の側壁17,18、板状である第1部材11、及び、板状である第2部材12を有している。外カバー19及び一対の側壁17,18は、肘掛け部4(
図1参照)に固定状態にあり、また、X方向一方側(身体の中央側)に開口している形状を有している。
【0036】
図3は、第1のマッサージユニット10を、駆動ユニット40側から見た説明図である。なお、
図3では、駆動ユニット40のカバー40a(
図2参照)を取り外した状態としている。
図4は、
図3に示すマッサージユニット10から、更に駆動ユニット40及び側壁17を取り外した状態を示す説明図である。
【0037】
マッサージユニット10は、更に、腕先側の側壁18に沿って設けられている第1リンク部材21、第2リンク部材22、及び第3リンク部材23を有している。これら第1リンク部材21、第2リンク部材22、及び第3リンク部材23は、
図4において図示省略している肘側の側壁17側にも設けられている。側壁17,18の両側それぞれにおいて、第3リンク部材23の一端部23aが、第1リンク部材21の端部と回転自在に取り付けられており、第3リンク部材23の他端部23bが、第2リンク部材22の端部と回転自在に取り付けられている。第3リンク部材23には、その長手方向の中央部に長穴24が設けられおり、また、この長穴24よりも他端部23b側が、側壁17(18)に揺動自在として取り付けられている。
側壁17(18)に対する第3リンク部材23の揺動中心線Z1は、Z方向(Z方向に平行)の直線である。そして、側壁17,18の両側それぞれにおいて、第1リンク部材21、第2リンク部材22、及び第3リンク部材23により、X方向一方側(身体の中央側)に開口する3辺からなるリンク機構20が構成されている。
【0038】
板状である第1部材11のZ方向の両側それぞれに第1リンク部材21が固定されている。板状である第2部材12のZ方向の両側それぞれに第2リンク部材22が固定されている。第1リンク部材21の長手方向に沿って設けられている板状である第1部材11と、第2リンク部材22の長手方向に沿って設けられている板状である第2部材12との間に、空間S1が形成されている。
以上より、このマッサージユニット10では、第1部材11と第2部材との間に被施療者の腕を位置させるための空間S1が形成されており、この空間S1のX方向一方側(身体の中央側)が、腕を出し入れするために開口している構成となる。
なお、以下において、腕を出し入れするために開口している側を「開口側」と呼び、その反対側を「非開口側」と呼ぶ。
【0039】
第1部材11には、(腕側に)腕を押圧可能とするマッサージ部材として、エアが供給されることで膨張する第1エアセル31が設けられている。第1エアセル31は、第1部材11側の第1主エアセル31aと被施療者の腕側の第1副エアセル31bとを含み、これら二つのエアセル31a,31bが膨張方向に重ねて設けられている。
また、第2部材12には、(腕側に)腕を押圧可能とするマッサージ部材として、エアが供給されることで膨張する第2エアセル32が設けられている。第2エアセル32は1つのみ設けられている。
このように、マッサージユニット10は、第1部材11側に、腕に当接可能な第1マッサージ部材として第1エアセル31を備えている他に、第2部材12側に、この第2部材12と共に設けられ腕に当接可能な第2マッサージ部材として第2エアセル32を更に備えている。
【0040】
そして、第1部材11は第1リンク部材21に固定されており、第2部材12は第2リンク部材22に固定されていることから、前記リンク機構20により、第1部材11及び第2部材12は動作可能となる。更に、第1エアセルは第1部材11と一体であるため、第1エアセルは第1部材11及び第1リンク部材21と共に移動可能であり、また、第2エアセルは第2部材12と一体であるため、第2エアセルは第2部材12及び第2リンク部材22と共に移動可能である。
【0041】
図3に示すように、一方側の側壁17には、第1リンク部材21を介して第1部材11を所定の方向に移動可能としてガイドする第1ガイド部を有している。本実施形態の第1ガイド部は二つの長穴13,14からなる。これら長穴13,14に第1リンク部材21の凸部21a,21bが穴の長手方向に移動可能となって嵌っている。また、この一方側の側壁17には、第2リンク部材22を介して第2部材12を所定の方向に移動可能としてガイドする第2ガイド部を有している。本実施形態の第2ガイド部は二つの長穴15,16からなる。これら長穴15,16に第2リンク部材22の凸部22a,22bが穴の長手方向に移動可能となって嵌っている。
また、他方側の側壁18も、同様に、第1ガイド部として二つの長穴13,14を有しており、第2ガイド部として二つの長穴15,16を有している。そして、第1リンク部材21の凸部21a,21bが長穴13,14に穴の長手方向に移動可能となって嵌っており、第2リンク部材22の凸部22a,22bが長穴15,16に穴の長手方向に移動可能となって嵌っている。
【0042】
第1ガイド部の長穴13,14は、非開口側から開口側へ長い穴であり、X方向に対して及びY方向に対してそれぞれ傾斜している。一対の長穴13,14は平行に又は略平行に設けられており、これら長穴13,14に沿って第1リンク部材21は第1部材11と共に移動することができる。
つまり、これら長穴13,14によれば、第1部材11と共に第1エアセル31は、次に定義する第1後退位置と第1前進位置とを往復移動可能となる。
・第1後退位置:空間S1を広くする位置であって非開口側の位置(
図6参照)
・第1前進位置:空間S1を狭くする位置であって開口側の位置(
図5参照)
【0043】
図3において、第2ガイド部の長穴15,16は、非開口側から開口側へ長い穴であり、X方向に対して及びY方向に対してそれぞれ傾斜している。開口側に位置する長穴15と、非開口側に位置する長穴16とは、傾斜方向が異なって設けられており、これら長穴15,16に沿って第2リンク部材22は第2部材12と共に移動することができる。
つまり、これら長穴15,16によれば、第2部材12と共に第2エアセル32は、次に定義する第2後退位置と第2前進位置とを往復移動可能となる。
・第2後退位置:空間S1を狭くする位置であって非開口側の位置(
図5参照)
・第2前進位置:空間S1を広くする位置であって開口側の位置(
図6参照)
【0044】
図4に示すように、第3リンク部材23の長穴24には、偏心カム41が設けられている。偏心カム41は、Z方向に長い駆動軸42と一体回転可能である。偏心カム41の回転中心、つまり駆動軸42の中心は、偏心カム41の中心から偏心している。
駆動軸42は、駆動ユニット40(
図3参照)が有している減速機40c及びモータ40bによって回転する。
駆動軸42と共に偏心カム41が駆動軸42の中心線Z2回りに回転すると、偏心カム41は長穴24内を摺動し、これにより、第3リンク部材23は、揺動中心線Z1回りに往復揺動する。この第3リンク部材23が往復揺動すると、第1リンク部材21と共に第1部材11及び第1エアセル31は、前記第1ガイド部(長穴13,14)に沿って往復移動すると共に、第2リンク部材22と共に第2部材12及び第2エアセル32は、前記第2ガイド部(長穴15,16)に沿って往復移動する。
【0045】
この往復移動において、
図5に示すように、第1リンク部材21、第1部材11及び第1エアセル31(以下、これらを含めて第1機構部51と呼ぶ)が開口側へ移動すると、第2リンク部材22、第2部材12及び第2エアセル32(以下、これらを含めて第2機構部52と呼ぶ)は非開口側へ移動する。これに対して、
図6に示すように、前記第1機構部51が非開口側へ移動すると、第2機構部52は開口側へ移動する。
また、第1機構部51が開口側へ移動すると(
図5参照)前記空間S1を狭くし、非開口側へ移動すると(
図6参照)前記空間S1を広くする。そして、第2機構部52が非開口側へ移動すると(
図5参照)前記空間S1を狭くし、開口側へ移動すると(
図6参照)前記空間S1を広くする。
【0046】
このように、第1機構部51が開口側へ移動すると前記空間S1を狭くし、この移動に併せて、第2機構部52が非開口側へ移動すると前記空間S1を狭くすることから、これら第1機構部51と第2機構部52との間で、被施療者の腕を掴む動作を行うことができる。
なお、第1エアセル31及び第2エアセル32が全て膨張していない状態であっても、第1部材11と第2部材12とが空間S1を狭くする動作を行うことから、被施療者の腕を掴もうとする機械的な動作を行うことができる。
そして、第1主エアセル31a、第1副エアセル31b及び第2エアセル32の少なくとも一つが膨張することで、更に空間S1を狭くすることができ、被施療者の腕を掴むエアセルによる動作を行うと共に、このエアセルの膨張によって腕を押圧することができる。
【0047】
つまり、本実施形態のマッサージユニット10では、第1部材11、第2部材12、第1リンク部材21、第2リンク部材22、第3リンク部材23、及び側壁17,18は、それぞれが剛性を有する部材からなり、このような剛性を有する部材が動作することで機械的に行われる掴み動作と、圧縮性を有する膨張しているエアセル31,32により行われる掴み動作との複合動作(ハイブリッド動作)によって、被施療者の腕に対する掴み動作が行われる。
【0048】
図5及び
図6は、マッサージユニット10をZ方向から見た説明図である。第1部材11は、板状の部材であって第1エアセル31を外側(上)から覆う構成である。第1エアセル31が膨張することで被施療者の腕Bを押圧することができるが、第1エアセル31にはその押圧による反力が生じる。そこで、この反力は、第1部材11によって支持される。これと同様に、第2部材12は、板状の部材であって第2エアセル32を外側(下)から覆う構成である。第2エアセル32が膨張することで被施療者の腕Bを押圧することができるが、第2エアセル32にはその押圧による反力が生じる。そこで、この反力は、第2部材12によって支持される。
【0049】
また、板状である第1部材11は、Z方向に沿って見ると、全体として、非開口側(
図5において右側)から開口側(
図5において左側)へ向かうにしたがって上に向かうように(空間S1を広げる方向に)傾斜して設けられているが、非開口側から開口側へ向かう途中(折れ曲がり部11a)で、第1部材11は下へ(空間S1を狭くする方向に)折れ曲がった形状を有している。
そして、第1エアセル31(第1主エアセル31a及び第1副エアセル31b)は、自由状態(エアが供給されていない収縮状態)で、第1部材11の前記折れ曲がり形状に併せて、折れ曲がり形状を有している。つまり、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bは上に凸となる形状を有しており、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bの内側面は、凹状の湾曲形状となっている。
【0050】
板状である第2部材12は、Z方向に沿って見ると、全体として、非開口側(
図5において右側)から開口側(
図5において左側)へ向かうにしたがって上に向かうように傾斜して設けられている。なお、第2部材12は、非開口側(
図5において右側)から開口側(
図5において左側)に向かう途中で折れ曲がっておらず、直線形状を有している。
そして、第2エアセル32は、第2部材12の直線形状に併せて、直線形状を有している。
【0051】
第1主エアセル31aと第1副エアセル31bとはそれぞれ独立して膨張及び収縮することができる。つまり、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bを、共に収縮させたり(
図5参照)、共に膨張させたり(
図7参照)することができる他に、第1主エアセル31aを収縮させた状態で第1副エアセル31bを膨張させたり(
図8参照)、第1副エアセル31bを収縮させた状態で第1主エアセル31aを膨張させたりする(
図9参照)ことができる。
また、第2エアセル32の膨張と収縮の動作は、第1エアセル31と独立している。つまり、第1エアセル31が収縮している状態で第2エアセル32は膨張したり収縮したり(
図5参照)することができ、また、第1エアセル31が膨張している状態で第2エアセル32は膨張したり(
図7〜
図9参照)、収縮したりすることができる。
第1主エアセル31aと第1副エアセル31bと第2エアセル32の内のいずれか一つが膨張することで、空間S1に位置する被施療者の腕Bを押圧することができる。
【0052】
また、前記のとおり、第1リンク部材21、第1部材11及び第1エアセル31を含む第1機構部51が開口側へ移動すると前記空間S1を狭くし、この移動に併せて、第2リンク部材22、第2部材12及び第2エアセル32を含む第2機構部52が非開口側へ移動すると前記空間S1を狭くすることから、これら第1機構部51と第2機構部52との間で、被施療者の腕Bを掴む動作を行うことができる。
【0053】
以上より、本実施形態のマッサージユニット10は、被施療者の腕Bを掴む動作を行うが可能となる掴み機構30を備えており、この掴み機構30は、第1部材11と一体移動する第1リンク部材21、第2部材12と一体移動する第2リンク部材22、一端部23a側が第1リンク部材21と回転自在に連結されかつ他端部23b側が第2リンク部材22と回転自在に連結されている第3リンク部材23、第3リンク部材23の一端部23a側を開口側の方向へ移動させると他端部23b側を非開口側の方向へ移動させる押し引き動作を行わせるための回転部材となる偏心カム41、及び、第1部材11を所定の変位方向へ誘導する第1ガイド部として長穴13,14が形成されていると共に第2部材12を所定の変位方向へ誘導する第2ガイド部として長穴15,16が形成されている側壁17,18を有する。
【0054】
そして、本実施形態に係る椅子型のマッサージ装置1(
図1参照)は、肘掛け部4において、マッサージユニット10,10(
図2参照)を備えており、このマッサージユニット10は、被施療者の身体部位である腕の上下両側(Y方向両側)に設けられる第1部材11及び第2部材12を有しており、これら第1部材11と第2部材12との間に形成される空間S1のX方向一方側(
図2において右側)が、被施療者の腕の出し入れのために開口している構成となっている。
そして、各マッサージユニット10(
図3参照)は、更に、第1部材11と共に設けられ被施療者の腕に当接可能なマッサージ部材として第1エアセル31と、前記掴み機構30とを有している。この掴み機構30は、第1エアセル31と共に第1部材11を全体として空間S1を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向(X方向一方側)へ変位させる。このような掴み機構30による「第1エアセル31と共に第1部材11を全体として空間S1を狭くする方向へ変位させかつ開口側の方向(X方向一方側)へ変位させる」動作を、第1部材11の前進動作という。なお、この前進動作は、
図6から
図5に示すように、第3リンク部材23の一端部23a側が開口側(
図6,5において左側)へ移動するようにこの第3リンク部材23を揺動させることで実現される。
【0055】
この前進動作を行うマッサージユニット10によれば、被施療者の腕の上下両側に設けられている第1部材11と第2部材12との内の第1部材11を、被施療者の腕Bに当接可能な第1エアセル31と共に、空間S1を狭くする方向へ変位させることで(
図5、
図7〜
図9の状態)、第1部材11と第2部材12との間で第1エアセル31を介して被施療者の腕Bを掴むことができ、また、この掴む際に第1部材11を全体として開口側の方向(X方向一方側)へも変位させることで、第1エアセル31を被施療者の腕Bの開口側の部分B1にまで到達させることができる。この結果、第1エアセル31によるマッサージ範囲を広げることが可能となる。
なお、前記前進動作を行わない状態(
図6参照)で第1エアセル31を膨張させた場合、
図6の二点鎖線で示すように、第1エアセル31(第1副エアセル31b)を被施療者の腕Bの開口側の部分B1にまで到達させることができず、腕Bの上部中央B3にしか到達することができない。
【0056】
そして、前記掴み機構30は、空間S1を狭くする方向へ変位しかつ開口側の方向(X方向一方側)へ変位した第1部材11を、開口側と反対側である非開口側の方向(X方向他方側)へ変位させることができる。つまり、前記前進動作を行った第1部材11を、非開口側の方向へ変位させており、このような「前記前進動作を行った第1部材11を、非開口側の方向へ変位させる」動作を、第1部材11の後退動作という。なお、この後退動作は、
図5から
図6の状態に示すように、第3リンク部材23の一端部23a側が非開口側へ移動するようにこの第3リンク部材23を揺動させることで実現される。
この掴み機構30の後退動作によれば、第1部材11と第2部材12との間で第1エアセル31を介して腕Bを挟むようにして掴んだ後、この腕Bの内の第1部材11側であって開口側にある部分B1を、非開口側の方向へ動かすような動作(引き揉み動作)を行うことができる。なお、この引き揉みを行う際、エアセル31a,31b,32の少なくとも一つを膨張させているのが好ましい。
【0057】
さらに、この掴み機構30は、第1エアセル31と共に第1部材11を全体として空間S1を狭くする方向へ変位させかつ前記開口側の方向(X方向一方側)へ変位させる間に、第2エアセル32と共に第2部材12を全体として非開口側の方向(X方向他方側)へ変位させている。つまり、
図6から
図5の状態に示すように、第1部材11が前記前進動作を行っている間に、第2エアセル32と共に第2部材12を全体として非開口側の方向(X方向他方側)へ変位させており、このような「第1部材11が前記前進動作を行っている間に、第2エアセル32と共に第2部材12を全体として非開口側の方向(X方向他方側)へ変位させる」動作を、第2部材12の後退動作という。
この第2部材12の後退動作によれば、第1部材11及び第1エアセル31が、第2部材12との間で被施療者の腕Bを掴もうとする際に、この腕Bの内の第2部材12側の部分B2を、非開口側へ動かすような動作(引き揉み動作)を行うことができる。なお、この引き揉みを行う際、エアセル31a,31b,32の少なくとも一つを膨張させているのが好ましい。
【0058】
また、このように第2部材12が後退動作を行う場合において、掴み機構30は、第2エアセル32と共に第2部材12を全体として非開口側の方向(X方向他方側)へ変位させる間に、更に、
図6から
図5の状態に示すように、この第2エアセル32と共に第2部材12の先部12a側を、空間S1を狭くする方向へ変位させる。つまり、第2部材の後退動作は「第1部材11が前進動作を行っている間に、第2エアセル32と共に第2部材12を全体として、非開口側の方向(X方向他方側)へ変位させ、かつ、第2部材12の先部12a側を、空間S1を狭くする方向へ変位させる」動作となる。
【0059】
このような第2部材12の後退動作によれば、第1エアセル31と共に第1部材11を全体として空間S1を狭くする方向へ変位させかつ開口側の方向へ変位させる間に、第2エアセル32と共に第2部材12を全体として非開口側の方向へ変位させかつ空間S1を狭くする方向へ変位させることができる。
したがって、第1部材11と第2部材12とが空間S1を狭くするように動作することで腕Bを掴む際に、第1部材11は開口側の方向へ第2部材12はその反対側の方向へ変位することとなる。これにより、腕Bを掴みながらひねるような動作(引き揉み動作)を行うことが可能となる。なお、この引き揉み動作を行う際、エアセル31a,31b,32の少なくとも一つを膨張させているのが好ましい。
【0060】
また、この掴み機構30は、第1部材11が前記後退動作を行うと、第2部材12の先端12a側を、空間S1を広くする方向へ変位させ、かつ、第2部材12を全体として開口側の方向(X方向一方側)へ変位させる。つまり、このような「第1部材11が前記後退動作を行うと、第2部材12の先端12a側を、空間S1を広くする方向へ変位させ、かつ、第2部材12を全体として開口側の方向(X方向一方側)へ変位させる」動作を、第2部材12の前進動作という。
【0061】
以上より、第1部材11が前進動作すると第2部材12は後退動作を行い、第1部材が後退動作すると第2部材12は前進動作を行い、駆動軸42が回転を継続することで、このような動作を繰り返すことができる。
【0062】
また、本実施形態において、第1部材11及び第2部材12は、金属製の板を加工して得られたものであり、第1部材11は被施療者の腕を一方(上側)から覆う板状の部材であり、また、第2部材12は、この腕を他方(下側)から覆う板状の部材である。このように板状であるため、被施療者の腕を上下から包み込むようにして掴むことができる。
【0063】
また、
図7、
図8及び
図9に示すように、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bは、非開口側でのみ第1部材11に対して固定されており、膨張することで開口側は自由に変形することができる。このため、
図7に示すように、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが共に膨張している状態では、膨張状態にある第1主エアセル31aの内側面31a−1に沿って(内側面31a−1を基準として)第1副エアセル31bが膨張し、被施療者の腕Bを開口側から非開口側へ押し入れる成分が生じる。
このため、これら第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが共に膨張している状態で、第1部材11が開口側の位置から非開口側の位置へ移動することで、この第1部材11により被施療者の腕Bを非開口側へ引き込む際に、エアセル31a,31bによる開口側から非開口側へ押し入れる作用が付加されて、その腕Bの上側(第1部材11側)を非開口側へ確実に引き込むことができる。
【0064】
以上より、本実施形態のマッサージユニット10は、第1部材11と共に設けられ膨張することで腕Bを押すための第1エアセル31と、第1部材11に所定の掴み動作を行わせるマッサージ機構部とを有している。本実施形態のマッサージ機構部は、前記リンク機構20(
図4参照)からなり、このリンク機構20は、腕Bを掴むために第1部材11と第2部材12とを相対的に接近させる動作、及び、エアセル31を介して第1部材11と第2部材12との間で挟んだ腕Bを動かすために、膨張している状態にあるエアセル31と共に第1部材11を非開口側の方向へ移動させる動作を行う。
このマッサージユニット10によれば、第1部材11と第2部材12との間でエアセル31が膨張していることにより腕Bを掴んでから、その膨張している状態にあるエアセル31と共に第1部材11を非開口側の方向へ移動させることで、第1部材11と第2部材12との間でエアセル31を介して掴んだ腕Bを非開口側へ動かすような動きが可能となる。つまり、腕Bに対して引き揉みのマッサージ動作が可能となり、単純に腕Bを両側から挟んで行う揉みと比較して、マッサージの体感が向上する。
【0065】
また、このリンク機構20は、膨張している状態にあるエアセル31と共に第1部材11を、開口側及び非開口側の内の少なくとも一方側の方向へ移動させる動作を行えばよい。つまり、開口側の方向へ移動させてもよく、開口側の方向と非開口側の方向との双方向へ交互に移動させてもよい。
開口側の方向へ移動させる場合、第1部材11と第2部材12との間でエアセル31を介して掴んだ腕Bを、開口側の方向へ動かすようなマッサージ動作が可能となる。つまり、腕Bに対して押し揉みのマッサージ動作が可能となる。
【0066】
さらに、第2エアセル32が膨張している状態で、又は、第2エアセル32が収縮した状態であっても、前記のとおり第1部材11が開口側の位置から非開口側の位置へ移動するのに併せて第2部材12が非開口側の位置から開口側の位置へ移動するため、上側が非開口側に引き込まれようとする腕Bの第2部材12側の部分B2(下側)を開口側へ押し出すことができる。
このように、腕Bは、その上側が非開口側へ引きこまれ下側が開口側へ押し出される成分を受けることができ、腕Bに対してマッサージユニット10は引き揉みを行うことが可能となる。
【0067】
そして、本実施形態の前記掴み機構30によれば、第1部材11を全体として空間S1を狭くする方向へ変位させかつ開口側の方向へ変位させると共に、第2部材12を全体として空間S1を狭くする方向へ変位させかつ非開口側の方向へ変位させる構成が得られる。
この構成によれば、第1部材11と第2部材12との間でエアセル31を介して腕Bを掴むことができる。さらに、第1部材11を、空間S1を狭くする方向へ変位させかつ開口側の方向へ変位させると共に、第2部材12を、空間S1を狭くする方向へ変位させかつ非開口側の方向へ変位させることで、掴んだ腕Bを第1部材11側が押し下げ第2部材12側が引き上げるような引き揉み(又は押し揉み)が可能であり、単純に身体部位を両側から挟んで行う揉みと比較して、マッサージの体感が向上する。
【0068】
以上の構成を有しているマッサージユニット10をZ方向に沿って見ると、人の手Hの形状(
図10)に近似した構成を有することができる。そして、前記のような「腕Bを掴みながらひねるような動作(引き揉み)」は、
図10の(A)から(B)に示すように、マッサージ師が手首Haを効かせて行う引き揉みマッサージとなる。つまり、マッサージ師が手Hを使って被施療者の腕Bをマッサージする場合、その腕Bを、マッサージ師は「親指h1」と「人差し指及び中指h2」とで掴み、「人差し指及び中指h2」の先端を腕Bの側部b1へ回り込ませた状態(
図10(A)参照)としてから、掴み揉み(引き揉み:
図10(B)参照)によるマッサージが行われる。このようなマッサージ師の手Hによるマッサージを、本実施形態のマッサージユニット10は実行することが可能であり、これにより、単純に上下等の両方向から腕Bを挟んで行うマッサージと比較して、本実施形態のマッサージユニット10によればマッサージ感をより一層高めることが可能となる。
【0069】
そして、このようなマッサージユニット10が備えている掴み機構30は、第1リンク部材21、第2リンク部材22、及び第3リンク部材23により3辺からなるリンク機構20が構成されており、特に本実施形態では(
図5、
図6参照)、第3リンク部材23は、一端部23a側と他端部23b側との間に設けられている揺動中心線Z1回りに揺動自在であり、この揺動中心線Z1は一端部23a側よりも他端部23b側に近い位置に偏って設けられている。
このリンク機構20の構成によれば、第3リンク部材23の一端部23a側の揺動ストロークは、他端部23b側の揺動ストロークよりも大きくなり、
図6の軌跡V1と軌跡V2とに示すように、第1部材11の変位量と第2部材12の変位量とを相違させることができる。軌跡V1は、第1部材11が前記前進動作(又は前記後退動作)を行った場合における、第1エアセル31の移動軌跡であり、軌跡V2は、第2部材12が前記前進動作(又は前記後退動作)を行った場合における、第2エアセル32の移動軌跡である。
【0070】
また、本実施形態のマッサージユニット10では、
図4に示すように、第1の側壁17側に設けられている第3リンク部材23を動かすための第1の偏心カム41と、第2の側壁18側に設けられている第3リンク部材23を動かすための第2の偏心カム41とは、同位相で駆動軸42に取り付けられている。このため、駆動軸42が回転することで、両側に在る一対の第3リンク部材23は、同期して同じ動作を行い、これにより、両側に在る一対の第1リンク部材21及び両側にある一対の第2リンク部材22も同期して同じ動作を行う。このため、第1部材11は、第2部材12に対して接近する方向の成分を有する動作と、第2部材12から離れる方向の成分を有する動作とを繰り返し行い、第2部材12は、第1部材11に対して接近する方向の成分を有する動作と、第1部材11から離れる方向の成分を有する動作とを繰り返し行う。
【0071】
これに対して、図示しないが、第1の偏心カム41と第2の偏心カム41は、異なる位相で駆動軸42に取り付けられていてもよい。例えば、第1の偏心カム41と第2の偏心カム41とが、駆動軸42の中心線Z2を中心として90°や180°離れた位相で設けられていてもよい。この場合、駆動軸42が回転することで、両側に在る一対の第3リンク部材23は、相互で異なる動作を行い、これにより、両側に在る一対の第1リンク部材21及び両側にある一対の第2リンク部材22も相互で異なる動作を行う。
図3を参考にして具体的に説明すると、例えば、第1の偏心カム41と第2の偏心カム41とが90°の位相を違えて設けられている場合、一方の側壁17側の第1リンク部材21が開口側へ移動を開始すると、これに遅れて、他方の側壁18側の第1リンク部材21が開口側へ移動を開始する。そして、一方の側壁17側の第1リンク部材21が非開口側へ移動を開始すると、これに遅れて、他方の側壁18側の第1リンク部材21が非開口側へ移動を開始する。
【0072】
これにより、第1部材11及び第1エアセル31は、「第2部材12に対して接近する方向の成分を有すると共に、Y方向の仮想中心線Y1(
図3参照)回りの一方向に揺動する成分(
図3の矢印R1)を有する動作」と、「第2部材12から離れる方向の成分を有すると共に、Y方向の仮想中心線Y1回りの他方向に揺動する成分(
図3の矢印R2)を有する動作」とを繰り返し行うことができる。
また、第2部材12及び第2エアセル32は、「第1部材11に対して接近する方向の成分を有すると共に、Y方向の仮想中心線Y2回りの一方向に揺動する成分(
図3の矢印R3)を有した動作」と、「第1部材11から離れる方向の成分を有すると共に、Y方向の仮想中心線Y2回りの他方向に揺動する成分(
図4の矢印R4)を有する動作」とを繰り返し行うことができる。
このように、第1の偏心カム41と第2の偏心カム41との位相を相違させることで、掴み動作に変化を与えることができる。
【0073】
また、
図2に示すように、被施療者の腕の肘側の第1のマッサージユニット10と、手首側の第2のマッサージユニット10とは、同期して同じ動作を行ってもよいが、異なる動作を行うように構成してもよい。後にも説明するが、同期して同じ動作を行わせるためには、全て(4つ)の偏心カム41を同位相で設ければよく、異なる動作を行わせるためには、第1のマッサージユニット10の偏心カム41と、第2のマッサージユニット10の偏心カム41との位相を相違させればよい。
【0074】
また、本実施形態(
図2参照)では、第1のマッサージユニット10に掴み揉みの動作を行わせるための駆動軸42は、第2のマッサージユニット10に掴み揉みの動作を行わせるための駆動軸としても兼用されている。そして、この駆動軸42を、駆動ユニット40のモータ40b(
図3参照)によって回転させることができ、この駆動軸42の回転よって掴み機構30を動作させることが可能となる。つまり、肘掛け部4には、被施療者の腕の内の肘側用のマッサージユニット10と、手首側用の前記マッサージユニット10とが設けられており、手首側用のマッサージユニット10の掴み機構30を動作させる駆動源(モータ)と、肘側用のマッサージユニット10の掴み機構30を動作させる駆動源(モータ)とは、共通する駆動源(モータ40b)からなる。これにより、二つのマッサージユニット10,10を含むマッサージ手段8の構成の簡素化及び小型化が図れる。
【0075】
なお、図示しないが、第1のマッサージユニット10用の駆動軸と、第2のマッサージユニット10用の駆動軸とを別としてもよく、また、この場合、駆動ユニット40も別とすればよく、一対の駆動ユニット40を独立して動作させる構成であってもよい。
【0076】
また、第1のマッサージユニット10と第2のマッサージユニット10とが同期して同じ動作を行うためには、第1のマッサージユニット10と第2のマッサージユニット10とが同じ構成となっており、特に、第1のマッサージユニット10が有する一対の偏心カム41と、第2のマッサージユニット10が有する一対の偏心カム41とが、同じ位相となっている必要がある。なお、第1のマッサージユニット10が有する一対の偏心カム41は、同じ位相であってもよく異なっていてもよい。また、第2のマッサージユニット10が有する一対の偏心カム41も、同じ位相であってもよく異なっていてもよい。
【0077】
これに対して、第1のマッサージユニット10と第2のマッサージユニット10とが、同じ時間帯に異なる動作を行うためには、第1のマッサージユニット10が有する一対の偏心カム41と、第2のマッサージユニット10が有する一対の偏心カム41とが、異なる位相となっていればよく、この点で第1のマッサージユニット10と第2のマッサージユニット10とが異なる構成となっている必要がある。
例えば、第1のマッサージユニット10の一対の偏心カム41の位相と、第2のマッサージユニット10の偏心カム41の位相とが、180°異なる場合、第1のマッサージユニット10は掴み動作を行うタイミングで、第2のマッサージユニット10は掴みを解除する動作を行うことができ、また、第1のマッサージユニット10が掴みを解除する動作を行うタイミングで、第2のマッサージユニット10は掴み動作を行うことができる。
または、例えば、第1のマッサージユニット10の一対の偏心カム41の位相と、第2のマッサージユニット10の偏心カム41の位相とが、90°異なる場合、一方のマッサージユニット10が掴み動作を開始すると、これに遅れて、他方のマッサージユニット10が掴み動作を開始することができる。
【0078】
また、駆動ユニット40は、モータ40bの回転方向を切り替えることにより、駆動軸42の回転方向(正転及び逆転)を切り換え可能である。例えば、駆動軸42を所定回転数について正転させた後、この駆動軸42を逆転させてもよい。これにより、掴み動作が途中で変更される。
【0079】
〔マッサージ動作について〕
以上の構成を有するマッサージ手段8(
図2参照)によって行われるマッサージ動作について説明する。なお、以下に説明するマッサージ動作は、制御ユニット7が有するメモリ等の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムを、この制御ユニット7が有するマイコン(CPU)が実行することで行われる。そして、記憶装置には、複数種類のコンピュータプログラムが記憶されており、選択的に実行される。
【0080】
ここで、
図6に示す状態は、第1部材11が最も非開口側に位置し、第2部材12が最も開口側に位置した状態であり、この状態を「上部引き状態」と呼ぶ。また、
図5に示す状態は、第1部材11が最も開口側に位置し、第2部材12が最も非開口側に位置した状態であり、この状態を「上部押し状態」と呼ぶ。また、前記「上部引き状態」と前記「上部押し状態」との中間状態を「中間状態」と呼ぶ。
そして、駆動軸42が一方向に回転を継続すると、掴み機構30では「上部引き状態」と「上部押し状態」とが交互に繰り返される。
【0081】
〔マッサージ動作(その1)〕
図11は、マッサージ動作(その1)の説明図である。なお、
図11及び他のマッサージ動作を説明する
図12等においても、第1リンク部材21、第2リンク部材22及び第3リンク部材23を含むリンク機構20、並びに、第1エアセル31(第1主エアセル31a、第1副エアセル31b)及び第2エアセル32を模式的に示している。
【0082】
図11(A)に示すように、マッサージ動作(その1)の開始の上部引き状態では、第1主エアセル31aは膨張、第1副エアセル31bは収縮、第2エアセル32は膨張しており、被施療者の腕Bを上下から軽く挟んでいる。そして、この上部引き状態から駆動軸42(
図3参照、以下同じ)が回転し、
図11(B)に示すように、上部押し状態となる。このように掴み機構30が上部押し状態となるのに併せて、収縮していた第1副エアセル31bが膨張し、上部押し状態で上下から腕Bを挟む。さらに、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図11(C)に示すように、上部引き状態となる。掴み機構30が上部引き状態になるのに併せて、膨張していた第2エアセル32は収縮する。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図11(D)に示すように、上部押し状態となるのに併せて、収縮していた第2エアセル32が膨張し、上部押し状態で上下から腕Bを挟む。そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図11(E)に示すように、上部引き状態となるのに併せて、膨張していた第2エアセル32は収縮する。
【0083】
このように、マッサージ動作(その1)では、
図11(B)及び(D)に示すように、第1部材11が開口側の方向へ移動するのに併せて、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張することで腕Bを第2部材12との間で挟み、この腕Bを挟んだ状態で膨張状態にある第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bと共に第1部材11を非開口側の方向へ移動させる(
図11(C)及び(E))。このマッサージ動作(その1)によれば、第1部材11が開口側でかつ空間S1を狭くする動作に併せて腕Bを掴み(
図11(B)及び(D))、第1部材11を非開口側の方向へ移動させることで、掴んだ腕Bに対して引き揉み感(引っ張り感)を与えることが可能となる。
【0084】
つまり、上部押し状態(
図11(B)及び(D))で腕Bを上下から挟み、腕Bを挟んだ状態で上部引き状態(
図11(C)及び(E))とすることで、腕Bの上面に対して引き揉み感を与える。また、上部押し状態と上部引き状態との切り換えを複数回について繰り返し行うことで、前記引き揉み感を増やすことが可能となる。
【0085】
〔マッサージ動作(その2)〕
図12は、マッサージ動作(その2)の説明図である。
図12(A)に示すように、マッサージ動作(その2)の開始の上部引き状態では、第1主エアセル31aは膨張、第1副エアセル31bは収縮、第2エアセル32は膨張しており、被施療者の腕Bを上下から軽く挟んでいる。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図12(B)に示すように、上部押し状態となる。このように掴み機構30が上部押し状態となるのに併せて、収縮していた第1副エアセル31bが膨張し、上部押し状態で上下から腕Bを挟む。さらに、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図12(C)に示すように、上部引き状態となる。掴み機構30が上部引き状態になるのに併せて、膨張していた第1主エアセル31aは収縮する。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図12(D)に示すように、上部押し状態となるのに併せて、収縮していた第1主エアセル31aが膨張し、上部押し状態で上下から腕Bを挟む。そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図12(E)に示すように、上部引き状態となるのに併せて、膨張していた第1主エアセル31aは収縮する。
【0086】
このように、マッサージ動作(その2)では、第1部材11が開口側の方向へ移動すると、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張することで腕Bを第2部材12との間で挟み(
図12(B)及び(D))、この腕Bを挟んだ状態で第1部材11を膨張状態にある第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bと共に非開口側の方向へ移動させ、更に、この第1部材11を非開口側へ移動させる際に、第2エアセル32が膨張状態にあって第2部材12を開口側の方向へ移動させる(
図12(C)及び(E))。このマッサージ動作によれば、第1部材11が開口側でかつ空間S1を狭くする位置にある状態で腕Bを掴み、第1部材11を非開口側の方向へ移動させることで、この腕Bに対して引き揉み感(引っ張り感)を与えることが可能となると共に、第2エアセル32が膨張状態にあって第2部材12を開口側の方向へ移動させることで腕Bを捻るような動作も含まれる。
【0087】
つまり、上部引き状態(
図12(C)及び(E))で上下のエアセル31b,32を膨張させることで、腕Bの上面に非開口側へ引く成分を、腕Bの下面に開口側へ押す成分を働きかけ、腕Bの筋肉を上下互い違いの方向に捻ることが可能となる。
【0088】
〔マッサージ動作(その3)〕
図13は、一対のマッサージユニット10,10の動作を説明するタイムチャートである。このタイムチャートの横方向が時間を示す。タイムチャートの上部は、マッサージユニット10,10それぞれのエアセルの状態を示しており、ハッチングが付されている領域では各エアセルが膨張動作にあり、ハッチングが付されていない領域では各エアセルは収縮状態にある。タイムチャートの下部は、手首側のマッサージユニット10及び肘側のマッサージユニット10それぞれの掴み機構30の状態を示している。つまり、
図13中の「原点」が前記「上部引き状態」に相当し、駆動軸42が回転すると「原点」から「ポジション1」「ポジション2」・・・と変化し、「ポジション5」が前記「上部押し状態」に相当する。さらに、駆動軸42が回転を継続することで「ポジション5」から「ポジション6」「ポジション7」・・・と変化し、「ポジション9」の後、「原点」へ戻る。
図13のタイムチャート中の線L1〜L4は、原点及びポジション1〜9の時間変化を示している。
【0089】
図13に示すマッサージ動作(その3)は、前半に前記マッサージ動作(その1)を含み、後半に前記マッサージ動作(その2)を含む。この後半での駆動軸42の回転速度(速度2)は、前半での駆動軸42の回転速度(速度1)よりも速い(速度1<速度2)。なお、駆動軸42の回転方向は、前半と後半とで同じである。
【0090】
また、手首側のマッサージユニット10では、第1主エアセル31a及び第2エアセル32は膨張状態であるが、第1副エアセル31bは収縮状態であり、これらの状態は継続され変化しない。これに対して、肘側のマッサージユニット10では、
図11及び
図12により説明したように、エアセル31a,31b,32の状態が変化する。
そして、マッサージ動作(その3)の前半に、線L1,L2に示すように、前記マッサージ動作(その1)について、「原点」から「ポジション9」までの動作が2回実行される。マッサージ動作(その3)の後半に、線L3,L4に示すように、前記マッサージ動作(その2)について、「原点」から「ポジション9」までの動作が2回実行される。
なお、このマッサージ動作(その3)を複数回繰り返し実行してもよい。
【0091】
〔マッサージ動作(その4)〕
図14は、マッサージ動作(その4)の説明図である。
図14(A)に示すように、マッサージ動作(その4)の開始の上部引き状態では、第1主エアセル31aは膨張、第1副エアセル31bは収縮、第2エアセル32は膨張しており、被施療者の腕Bを上下から軽く挟んでいる。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図14(B)に示すように、上部押し状態となる。
そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図14(C)に示すように、上部引き状態となる。このように掴み機構30が上部引き状態となるのに併せて、膨張していた第1主エアセル31aが収縮し、この代わりに、収縮していた第1副エアセル31bが膨張し、上部引き状態で上下から腕Bを挟む。この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図14(D)に示すように、上部押し状態となり、上部押し状態となるのに併せて、収縮していた第1主エアセル31aが膨張し、この代わりに、膨張していた第1副エアセル31bが収縮し、上部押し状態で上下から腕Bを挟む。
図14(C)に示す上部引き状態と
図14(D)に示す上部押し状態との切り換えを所定回数(例えば3回)繰り返した後、
図14(E)に示す上部引き状態から
図14(F)に示す上部押し状態となる。このように掴み機構30が上部押し状態となるのに併せて、収縮していた第1主エアセル31aが膨張し、膨張していた第1副エアセル31bはそのまま膨張し、上部押し状態で上下から腕Bを
図14(B)(D)の状態よりも強く挟む。
そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図14(G)に示すように、上部引き状態となる。このように掴み機構30が上部引き状態となるのに併せて、膨張していた第1主エアセル31aが収縮し、上部引き状態で上下から弱く腕Bを挟む。
図14(F)に示す上部押し状態と
図14(G)に示す上部引き状態との切り換えを所定回数(例えば3回)繰り返した後、
図14(H)に示す上部引き状態で全てのエアセル31a,31b,32が収縮する。
【0092】
なお、このマッサージ動作(その4)のタイムチャートを
図15に示す。
図15に示すタイムチャートも、
図13と同様に、上部は、マッサージユニット10,10それぞれのエアセルの状態を示しており、ハッチングが付されている領域では各エアセルが膨張動作にあり、ハッチングが付されていない領域では各エアセルは収縮状態にある。タイムチャートの下部は、手首側のマッサージユニット10及び肘側のマッサージユニット10それぞれの掴み機構30の状態を示している。
【0093】
このように、マッサージ動作(その4)では、第1エアセル31(第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bの内の少なくとも一方)及び第2エアセル32が膨張している状態で、第1部材11が開口側と非開口側との間を往復移動し、更に、第2部材12が非開口側と開口側との間を往復移動する。このマッサージ動作によれば、腕Bを擦るような動作を行うことが可能となる。
【0094】
更に、このマッサージ動作(その4)では、
図14(C)(D)に示すように、第1部材11及び第2部材12の往復移動にあわせて第1主エアセル31aと第1副エアセル31bとが交互に膨張し、腕Bに与えるマッサージ感に変化を与えている。
【0095】
また、このマッサージ動作(その4)では、前記マッサージ動作(その3)の場合よりも、駆動軸42の回転速度が速い。つまり、第1部材11及び第2部材12の押し引き動作を素早く行い、また、第1主エアセル31aと第1副エアセル31bとを交互に吸気・排気(膨張・収縮)することで、腕Bの表面に接触する程度として、腕Bの表面を擦る動作を行うことも可能である。
【0096】
〔マッサージ動作(その5)〕
図16は、マッサージ動作(その5)の説明図である。
図16(A)に示すように、マッサージ動作(その5)の開始の上部引き状態では、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bは膨張、第2エアセル32は収縮しており、被施療者の腕Bを上下から軽く挟んでいる。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図16(B)に示すように、上部押し状態となる。そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図16(C)に示すように、上部引き状態となる。掴み機構30が上部引き状態になるのに併せて、収縮していた第2エアセル32は膨張する。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図16(D)に示すように、上部押し状態となる。さらに、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図16(E)に示すように、上部引き状態となる。掴み機構30がこの上部引き状態になるのに併せて、膨張していた第2エアセル32が収縮する。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図12(F)に示すように、上部押し状態となる。この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図16(G)に示すように、上部引き状態となる。掴み機構30が上部引き状態になるのに併せて、収縮していた第2エアセル32は膨張する。そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図16(H)に示すように、上部引き状態となる。
【0097】
このように、マッサージ動作(その5)では、
図16(B)等に示すように、第1部材11が開口側の方向へ移動すると、第1エアセル31(第1主エアセル31a及び第1副エアセル31b)が膨張することで腕Bを第2部材12との間で挟み、第1エアセル31(第1主エアセル31a及び第1副エアセル31b)が膨張している状態で、つまり、腕Bを挟んだ状態で、第1部材11が開口側と非開口側との間を往復移動する(
図16(B)〜(H))。このマッサージ動作によれば、腕Bを押し引きするような動作を行うことが可能となる。
【0098】
なお、このマッサージ動作(その5)では、
図16(B)以降が腕Bを押し引き繰り返す動作であり、この押し引きする前に、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bを膨張させ、腕Bの開口側の部分B1を上下挟んだ状態とし、押し引き動作を繰り返す。
【0099】
〔マッサージ動作(その6)〕
図17は、マッサージ動作(その6)の説明図である。
図17(A)に示すように、マッサージ動作(その6)の開始の上部引き状態では、第1主エアセル31aは膨張、第1副エアセル31bは収縮、第2エアセル32は収縮している。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図17(B)に示すように、上部押し状態となる。このように上部押し状態になってから、
図17(C)に示すように、収縮していた第1副エアセル31bが膨張し、上部押し状態で上下から腕Bの開口側の部分B1を挟む。そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図17(D)に示すように、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張している状態のまま上部引き状態となり、更に駆動軸42が回転して、
図17(E)に示すように、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張している状態のまま上部押し状態となる。その後、同様に、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張している状態のまま上部引き状態(
図17(F)参照)及び上部押し状態(
図17(F)参照)となる。
【0100】
このように、マッサージ動作(その6)では、第1部材11が開口側の方向へ移動した状態で(
図17(C)参照)、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張することにより腕Bの開口側の部分B1を第2部材12との間で挟み、腕B(B1)を挟んだ状態で膨張状態にある第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bと共に第1部材11を非開口側の方向へ移動させる(
図17(D)参照)。このマッサージ動作により、腕Bの開口側の部分B1を掴み、この腕Bに対して開口側からの引っ張り感を与えることが可能となる。
【0101】
また、このマッサージ動作(その6)では、上部押し状態で、第1エアセル31を膨張させることで、腕Bの開口側の部分B1を挟むことができ、腕Bを開口側から非開口側に向かって引っ張るような動作が可能であり、しかも、その後、上部引き状態と上部押し状態との間を交互に変化させ、かつ、この変化を繰り返すことで、腕Bを開口側から非開口側に向かって引っ張るような押し引き動作が可能となる。
【0102】
〔マッサージ動作(その7)〕
図18は、マッサージ動作(その7)の説明図である。
図18(A)に示すように、マッサージ動作(その7)の開始の上部引き状態では、第1主エアセル31aは膨張、第1副エアセル31bは収縮、第2エアセル32は膨張している。そして、この上部引き状態から駆動軸42が回転し、
図18(B)に示すように、上部押し状態となる。このように上部押し状態になってから、
図18(C)に示すように、収縮していた第1副エアセル31bが膨張し、上部押し状態で上下から腕Bの開口側の部分B1を挟む。そして、この上部押し状態から駆動軸42が回転し、
図18(D)に示すように、全てのエアセル31a,31b,32が膨張している状態のまま上部引き状態となり、更に駆動軸42が回転して、
図18(E)に示すように、全てのエアセル31a,31b,32が膨張している状態のまま上部押し状態となる。その後、同様に、全てのエアセル31a,31b,32が膨張している状態のまま上部引き状態(
図18(F)参照)及び上部押し状態(
図18(F)参照)となる。
【0103】
このように、マッサージ動作(その7)では、第1部材11が開口側の方向へ移動した状態で(
図18(C)参照)、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張することにより腕Bの開口側の部分B1を第2部材12との間で挟み、腕B(B1)を挟んだ状態で膨張状態にある第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bと共に第1部材11を非開口側の方向へ移動させ、更に、この第1部材11を非開口側へ移動させる際に、第2エアセル32が膨張状態にあって第2部材12を開口側の方向へ移動させる(
図18(D)参照)。このマッサージ動作により、腕Bの開口側の部分B1を掴み、この腕Bに対して開口側からの引っ張り感を与えることが可能となると共に、第2エアセル32が膨張状態にあって第2部材12を開口側の方向へ移動させることで腕Bを捻るような動作も含まれる。
【0104】
また、このマッサージ動作(その7)では、上部押し状態で(
図18(C)参照)、第1エアセル31を膨張させることで、腕Bの開口側の部分B1を挟むことができ、腕Bを開口側から非開口側に向かって引っ張るような動作が可能であり、しかも、その後、上部押し状態と上部引き状態との間を交互に変化させ、かつ、この変化を繰り返すことで、腕Bを開口側から非開口側に向かって引っ張るような押し引き動作が可能となる。更に、第2エアセル32を膨張させた状態で第2部材12を押し引きさせるため、腕Bを捻る動作も同時に行うことができる。
【0105】
〔マッサージ動作(その8)〕
図19は、一対のマッサージユニット10,10の動作を説明するタイムチャートである。
図19に示すタイムチャートも、
図13と同様に、上部は、マッサージユニット10,10それぞれのエアセルの状態を示しており、ハッチングが付されている領域では各エアセルが膨張動作にあり、ハッチングが付されていない領域では各エアセルは収縮状態にある。タイムチャートの下部は、手首側のマッサージユニット10及び肘側のマッサージユニット10それぞれの掴み機構30の状態を示している。
【0106】
図19に示すマッサージ動作(その8)は、始めの時間帯に前記マッサージ動作(その5)を含み、中間の時間帯に前記マッサージ動作(その6)を含み、終わりの時間帯に前記マッサージ動作(その7)を含む。この中間の時間帯では途中から、駆動軸42の回転速度が、始めの時間帯での駆動軸42の回転速度(速度1)よりも速くなる(速度1<速度2)。つまり、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bが膨張している状態のままで上部押し状態(
図17(E))と上部引き状態(
図17(F))との間を移動する押し引き動作を開始すると、駆動軸42の回転速度が高くなる。さらに、前記終わりの時間帯では途中から、駆動軸42の回転速度が遅くなる。つまり、
図18(A)の状態から
図18(D)までの状態では、駆動軸42の回転速度が、始めの時間帯での駆動軸42の回転速度よりも速くなる。しかし、その後(
図18(E)(F)(G))では、始めの時間帯での駆動軸42の回転速度と同じとなり、その回転速度は遅くなる。
なお、駆動軸42の回転方向は、始めの時間帯、中間の時間帯、及び終わりの時間帯で同じである。
【0107】
また、手首側のマッサージユニット10では、第1主エアセル31a及び第1副エアセル31bは膨張状態であるが、第2エアセル32は収縮状態であり、これらの状態は継続され変化しない。これに対して、肘側のマッサージユニット10では、
図16、
図17及び
図18により説明したように、エアセル31a,31b,32の状態が変化する。
【0108】
以上のマッサージ動作(その1)から(その8)それぞれを、マッサージユニット10により実行するためのコンピュータプログラムが、制御ユニット7の記憶部に記憶されており、これらプログラムの少なくとも一つが選択され、そのプログラムが実行される。これにより、マッサージユニット10は被施療者の腕Bに対して所定のマッサージ動作を行うことができる。また、マッサージ動作(その1)から(その8)までの複数のマッサージ動作を組み合わせて実行することができる。例えば、マッサージ動作(その3)を行ってからマッサージ動作(その8)が実行される。
【0109】
〔マッサージ装置1に関して〕
前記のとおり(
図10参照)、マッサージ師が手Hを使って、例えば被施療者の腕Bをマッサージする場合、被施療者の腕Bを、マッサージ師は「親指h1」と「人差し指及び中指h2」とで掴み、「人差し指及び中指h2」の先端を腕Bの側部b1へ回り込ませた状態としてから、掴み揉み(引き揉み:
図10(B)参照)によるマッサージを行うことが可能である。
そこで、このようなマッサージ師による手Hの動きをマッサージ装置で実現するためには、
図20に示すマッサージユニット99の参考図に示すように、このマッサージユニット99が、被施療者の腕Bを挟んで上下方向両側に設けられる上側の板状部材97及び下側の板状部材96を有しており、これら板状部材97,96の間に形成される空間S1の一方側(
図20では左側)が、腕Bの出し入れのために開口している構成である場合において、上側の板状部材97に設けられているエアセル98が腕Bの側部B1へ到達できるように、この板状部材97を延長してその先部97aが、下側の板状部材96の先部96aと接近するような構成とすればよい。しかし、この場合、上下の板状部材97,96(先部97a,96a)間の開口が狭くなって、被施療者の腕Bの出し入れが困難となってしまう。
しかし、本実施形態のマッサージユニット10によれば、掴み機構30は、第1部材11と第2部材12との間に形成される空間S1が広い状態(
図6参照)から、
図5に示すように、第1エアセル31と共に第1部材11を全体として空間S1を狭くする方向へ変位させ、かつ、開口側の方向へ変位させることができ、さらに、(マッサージが終わると)元の空間S1が広い状態(
図6参照)となることができる。したがって、第1エアセル31が腕Bの側部(開口側の部分B1)へ到達できる構成でありながら、マッサージの対象となる腕Bの出し入れが容易となる。
【0110】
〔他の形態を有するマッサージ装置1について〕
図21は、他の形態を有する椅子型のマッサージ装置の一部(フットレスト5)を示す説明図である。なお、この椅子型のマッサージ装置は、前記実施形態の椅子型のマッサージ装置と同様に、
図1を参考に説明すると、被施療者が着座する座部2、座部2に着座する被施療者が凭れる背もたれ部3、座部2に着座する被施療者の左右の腕を支持する左右の肘掛け部4,4、及び、座部2に着座する被施療者の左右の両脚を支持するフットレスト5を備えている。
【0111】
そして、
図21に示すように、フットレスト5に、被施療者の身体部位である脚Dをマッサージするマッサージ手段8が設けられている。
図21は、脚Dの長手方向に沿ってフットレスト5を見た場合の図である。このマッサージ手段8は、左脚Da用である単一の第1のマッサージユニット10と、右脚Db用である単一の第2のマッサージユニット10とを有しており、これらマッサージユニット10,10は、左右対称となって配置されているが、構成は同じである。更に、このマッサージ手段8は、第1及び第2のマッサージユニット10,10の間にこれらマッサージユニット10,10を動作させる駆動ユニット40を備えている。
【0112】
ここで、
図21に示す実施形態においても、被施療者の脚Dの長手方向をZ方向、脚Dの横幅方向(被施療者の左右方向)をX方向、脚Dの長手方向及び横幅方向に直交する方向をY方向と定義する。
【0113】
各マッサージユニット10は、脚Dを挟んで左右方向両側に設けられる第1部材11及び第2部材12を有しており、第1部材11と第2部材12との間に形成される空間S1のY方向一方側(
図21の場合は上側)が、脚Dの出し入れのために開口している。そして、このようなマッサージユニット10がフットレスト5の左右両側に設けられている。
【0114】
また、各マッサージユニット10は、更に、第1部材11と共に設けられ脚Dに当接可能なマッサージ部材として第1エアセル31(エアセル31a,31b)と、この脚Dを掴む動作を行うための掴み機構30とを有している。そして、この掴み機構30は、第1エアセル31と共に第1部材11を全体として前記空間S1を狭くする方向(X方向)へ変位させ、かつ、前記開口側の方向(Y方向)へ変位させることができる構成であり、このための構成は、
図2に示すマッサージユニット10の構成と同じであり、ここでは、説明を省略する。
【0115】
このマッサージユニット10によれば、被施療者の各脚Dの左右両側に設けられる第1部材11と第2部材12との内の第1部材11を、その脚Dに当接可能な第1エアセル31と共に、空間S1を狭くする方向へ変位させることで、第1部材11と第2部材12との間で第1エアセル31を介して脚Dを掴むことができる。また、この掴む際に第1部材11を全体として開口側の方向(Y方向)へも変位させることで、従来と比較して、エアセル31を脚Dの開口側の部分D1にまで到達させることが可能となる。この結果、従来よりも、第1エアセル31によるマッサージ範囲を広げることが可能となる。
【0116】
また、この
図21に示す実施形態では、駆動ユニット40が、前記実施形態と同様に、掴み機構30を動作させるための駆動軸42を備えている。駆動軸42は、脚Dの長手方向(Z方向)に平行な方向に延びて設けられており、駆動軸42は、左右のマッサージユニット10,10それぞれに設けられている。そして、本実施形態では、左右の駆動軸42,42が、単一の減速機40c及びモータ40bの回転によって回転するように構成されている。つまり、モータ40b(減速機40c)の出力軸40dが、左右両側に延びて設けられており、左側のマッサージユニットにおいて出力軸40dと駆動軸42とが直交する配置にあり、右側のマッサージユニットにおいて出力軸40dと駆動軸42とが直交する配置にある。そこで、左右両側それぞれにおいて、出力軸40dの回転力を駆動軸42に伝達可能とするために、本実施形態ではねじ歯車40e等を介して出力軸40dと駆動軸42とは連結されている。なお、ねじ歯車40eの代わりに傘歯車であってもよい。
【0117】
以上より、
図21に示す実施形態では、フットレスト5には、被施療者の左脚Da用のマッサージユニット10と、右脚Db用のマッサージユニット10とが設けられており、左脚Da用のマッサージユニット10の掴み機構30を動作させる駆動源(モータ)と、右脚Db用のマッサージユニット10の掴み機構30を動作させる駆動源(モータ)とは、共通する駆動源(モータ40b)からなる。
これにより、フットレスト5において、二つのマッサージユニット10,10を含むマッサージ手段8の構成の簡素化及び小型化が図れる。
なお、このフットレスト5に設けられているマッサージユニット10に対して、前記の肘掛け部4に設けられているマッサージユニット10の構成を適用することができ、また、マッサージ動作についても同様の動作が可能である。
【0118】
〔各形態のマッサージユニット10について〕
図1及び
図2に示す前記実施形態では、肘掛け部4にマッサージ手段8として、同じ構成である掴み機構30を備えているマッサージユニット10が、二つ並んで設けられている場合について説明したが、一方のマッサージユニット10(被施療者の前腕の肘側に対してマッサージを行うマッサージユニット10)は、
図3及び
図4に示す形態であるが、他方のマッサージユニット(被施療者の前腕の手側又は手に対してマッサージを行うマッサージユニット)は、異なる構成であってもよい。例えば、他方のマッサージユニットは、一方のマッサージユニット10と同様に、被施療者の腕の両側に設けられる第1部材及び第2部材を有しており、これら第1部材と第2部材との間に形成される空間の一方側が腕の出し入れのために開口している構成であるが、これら第1部材及び第2部材は動作することなく肘掛け部4において静止したままの状態で設けられている。そして、第1部材に、前記空間に位置する身体部位(前腕又は手)に対して上から下へ押圧するエアセルが設けられており、第2部材に、この身体部位(前腕又は手)に対して下から上へ押圧するエアセルが設けられている。他方のマッサージユニットは、身体部位(前腕又は手)を上下方向に挟んで掴むことができる。
【0119】
また、肘掛け部4には、座部2に着座する被施療者が操作する押し釦を含む操作部9が設けられている。
図1に示す椅子型のマッサージ装置1では、被施療者の左右の腕の一方を施療している場合、他方の腕の施療は行っていない。そこで、一方の腕を施療していても、他方の腕で、操作部9を操作することができる。操作部9には、マッサージの強弱を選択する押し釦が設けられている。この押し釦を選択して押すことで、肘掛け部4のマッサージユニット10が備えている前記エアセル31,32による身体部位への押圧力の強弱を調整することができる。また、
図1に示すマッサージ装置1では、背もたれ部3やフットレスト5にもエアセルが設けられており、これらエアセルによる押圧力の強弱についても、この操作部9により調整することが可能となる。
【0120】
また、本発明のマッサージ装置1は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。
被施療者の腕や脚をマッサージするために、前記各形態のマッサージユニット10を肘掛け部4やフットレスト5に設けた場合について説明したが、マッサージユニット10は、他の身体部位を対象としてマッサージ動作するように構成してもよい。例えば、被施療者の上腕、肩、腰等を対象としてもよく、この場合、マッサージユニット10を座部2や背もたれ部3等に設けてもよい。