(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書に使用される用語は単に特定の実施態様を説明する目的のためのもので、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書において使用される場合、単数形の「a」、「an」及び「the」は、文脈が他に明確に示さない限り、複数形も含むことを意図している。ポリマーに使用される場合の構成単位の割合は、他に断りがない限り、モル%である。
【0017】
本発明は、添付の図面を参照して説明され、この図面においては同様の参照番号は同様のフィーチャーを意味する。
【0018】
本発明の架橋性ポリマー及び下層組成物は、パターン化される1以上の層上に架橋性下層組成物を適用することを含む誘導自己組織化(DSA)法における特定の用途を満足させる。
【0019】
組成物に有用な架橋性ポリマーは、ホモポリマーであってもよいし、又は複数の異なる繰り返し単位、例えば2種、3種、4種もしくはそれより多くの異なる繰り返し単位を有するコポリマーであってもよい。典型的に架橋性ポリマーはコポリマーである。コポリマーは、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー又はグラジエントコポリマーであってもよく、ランダムコポリマーが典型的である。
【0020】
架橋性ポリマーは、シクロブテン環と縮合した芳香族基(以下、「アリールシクロブテン」と言う。)を含む第1の単位を含む。前記芳香族基は、単一のもしくは複数の芳香環、例えば1つ、2つ、3つもしくは4つ以上の芳香環を含むことができる。複数の芳香環が単位中に存在する場合、その芳香環はそれ自体が縮合された構造(例えば、ナフチル、アントラセニル、ピレニル)及び/又は係留された(tethered)構造(例えばビフェニル)を形成することができる。芳香族基は任意に置換されていてよく、例えば1以上のアルキル、シクロアルキルもしくはハロによって任意に置換されていている。シクロブテン基は任意に置換されていてよく、例えば1以上のヒドロキシ、アルコキシ、アミンもしくはアミドによって任意に置換されている。
【0021】
架橋性ポリマーは下記の一般式(I−A)又は(I−B)の単位を含む。
【0024】
式中、Pは重合性官能基であり、例えば、ビニル、(アルキル)アクリレートもしくは環状オレフィンであり;Lは単結合もしくはm+1価の結合基であり、かかる結合基は任意に置換された直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族及び芳香族炭化水素並びにこれらの混合から選択され、任意に、例えば−O−、−S−、−COO−、−CONR
3−、−CONH−並びに−OCONH−(式中R
3は、水素及び置換及び非置換のC
1−C
10直鎖、分岐鎖及び環状炭化水素から選択され、アルキルが好ましい。)から選択される、1以上の結合部分を有し;X
1は一価の電子供与基から選択され、例えばC
1−C
10アルコキシ、アミン、硫黄、−OCOR
9(式中R
9は、置換及び非置換のC
1−C
10直鎖、分岐鎖及び環状炭化水素から選択される。)及び−NHCOR
10(式中R
10は、置換及び非置換のC
1−C
10直鎖、分岐鎖及び環状炭化水素から選択される。)から選択され;X
2は二価の電子供与基から選択され、例えば−O−、−S−、−COO−、−CONR
11−、−CONH−並びに−OCONH−(式中R
11は、水素及び置換及び非置換のC
1−C
10直鎖、分岐鎖及び環状炭化水素から選択され、アルキルが好ましい。)から選択され、−O−が好ましく;Ar
1及びAr
2はそれぞれ三価及び二価のアリール基であり、及びシクロブテン環の炭素原子は、Ar
1又はAr
2の同じ芳香環上の隣接する炭素原子に結合され;並びに、m及びnはそれぞれ1以上の整数であり;各R
1は独立して一価の基である。好ましくは、Ar
1及びAr
2は1つ、2つもしくは3つの芳香族炭素環もしくはヘテロ芳香族環を含む。アリール基が単一の芳香環を含むことが好ましく、フェニル基を含むことがより好ましい。アリール基は任意に、(C
1−C
6)アルキル、(C
1−C
6)アルコキシ及びハロから選択される1〜3つの基で置換されていてもよく、好ましくは(C
1−C
6)アルキル、(C
1−C
3)アルコキシ及びハロの1以上で置換されており、より好ましくは(C
1−C
3)アルキル及び(C
1−C
3)アルコキシの1以上で置換されている。アリールが非置換であることが好ましい。m=1又は2であることが好ましく、m=1がより好ましい。n=1〜4が好ましく、n=1又は2がより好ましく、n=1がさらに好ましい。好ましくは、R
1はH及び(C
1−C
6)アルキルから選択され、より好ましくはH及び(C
1−C
3)アルキルから選択される。好ましくはR
2は単結合、(C
1−C
6)アルキレンから選択され、より好ましくは単結合及び(C
1−C
3)アルキレンから選択される。明確にするために記すと、m又はnが1よりも大きい場合に、複数のこのような基が存在する式(I−A)及び(I−B)中で定義されているかかる様々な基の各々は独立に選択され得る。
【0025】
重合性官能基Pは、例えば、下記一般式(II−A)及び(II−B)から選択することができる。
【0027】
式中、R
4は、水素、フッ素、C
1−C
3アルキル及びC
1−C
3フルオロアルキルから選択され;並びにXは酸素であるか、もしくは式NR
5(式中のR
5はハロゲン、置換及び非置換C
1−C
10直鎖、分岐鎖及び環状炭化水素から選択される。)によって表され;並びに、
【0029】
式中、R
6は、水素、フッ素、C
1−C
3アルキル及びC
1−C
3フルオロアルキルから選択される。さらなる好適な重合性官能基として、例えば、ノルボルネン類、環状シロキサン、環状エーテル、アルコキシシラン、ノボラック、例えばフェノール類及び/もしくはアルデヒドのような官能基、カルボン酸、アルコール及びアミンが挙げられる。
【0030】
本発明に有用なアリールシクロブテンモノマーは、任意の好適な手段、例えばエム.アザディ−アルダカニら著、「3,6−ジメトキシベンゾシクロブテノン:キノン合成の試薬」、テトラへドロン第44巻第18号、5939−5952頁、1988年;ジェイ.ドービシュら著、ポリマーケミストリー、2012、3、857−860頁(2012年);米国特許第4540763号、第4812588号、第5136069号及び第5138081号;並びに国際公開第94/25903号に記載されている手段のような手段によって調製することができる。これらのモノマーを製造するのに有用なアリールシクロブテンは、ザ ダウ ケミカル カンパニーから「Cyclotene
(商標)」の銘柄で商業的に入手可能である。
【0031】
好適なアリールシクロブテンモノマーとして、例えば、下記重合単位を形成するものが挙げられる。
【0034】
第1の単位は、典型的に自己架橋性ポリマー中にポリマー基準で1〜100モル%、例えば1〜50モル%、2〜20モル%又は3〜10モル%の量で存在する。
【0035】
架橋性ポリマーは、1種以上のさらなる単位を含むことができる。ポリマーは、例えば、自己架橋性ポリマーの表面エネルギー、光学特性(例えば、n及びk値)及び/又はガラス転移温度を調整する目的で1種以上の追加の単位を含むことができる。ポリマーのための適切な単位の選択によって、ポリマーは、下層上に塗布されたDSAブロックコポリマーの特定のブロックに対して親和性を有するように、又はDSAブロックコポリマーの各ブロックに対して中性(neutral)であるように作ることができる。好適な単位には、例えば下記の一般式(III)及び(IV)から選択される1種以上の単位が含まれる。
【0037】
式中、R
11は独立に水素、フッ素、C
1−C
3アルキル及びC
1−C
3フルオロアルキルから選択され、R
12は任意に置換されたC
1−C
10アルキルから選択され;並びにAr
3はアリール基である。好ましくはAr
3は1つ、2つ又は3つの芳香族炭素環式及び/又はヘテロ芳香環を含む。アリール基が単一の芳香環を含むことが好ましく、フェニル環を含むことがさらに好ましい。アリール基は任意に、例えば(C
1−C
6)アルキル、(C
1−C
6)アルコキシ又はハロで置換されていてもよい。アリール基が置換されていないのが好ましい。
【0038】
追加の単位の典型的で好適な構造には、下記が含まれる。
【0040】
1種以上の追加の単位が自己架橋性ポリマー中に存在する場合には、ポリマー基準で99モル%以下、好ましくは80〜98モル%の量で使用することができる。
【0041】
架橋性ポリマーは好ましくは100,000未満の重量平均分子量Mw、好ましくは1,000〜50,000のMwを有する。架橋性ポリマーは、典型的に2.0未満、より好ましくは1.8未満の多分散指数(PDI=Mw/Mn)を有する。分子量(Mw及びMnの両方)は、例えばポリスチレン標準に較正されたユニバーサルキャリブレーション法を用いるゲル浸透クロマトグラフィーによって決定することができる、
【0042】
ポリマーの架橋の開始温度(T
0)は好ましくは250℃未満、好ましくは100〜225℃、より好ましくは100〜200℃である。このように比較的低い開始温度は、比較的低い温度及び比較的短い時間でのポリマーの架橋を可能にし、それによって、より高い開始温度及び架橋温度を有するポリマーの使用に伴って起こり得る上記のような問題を回避するか最小限にすることが可能である。
【0043】
架橋性ポリマーは典型的に下層組成物中に組成物の全固形分基準で80〜100重量%、例えば90〜100重量%もしくは95〜100重量%の量で存在する。
【0044】
好適なランダム架橋性ポリマーは、例えば下記を含む(割合はモル%)
【0049】
下層組成物は溶媒をさらに含み、溶媒には単一の溶媒もしくは溶媒混合液が含まれ得る。下層組成物を配合及びキャストするのに好適な溶媒物質は、組成物の非溶媒成分に対してとても良好な溶解性を示すが、下層組成物と接触する基体表面の下部物質を認め得るほど溶解しない。溶媒は典型的に水、水溶液、有機溶媒及びこれらの混合物から選択される。下層組成物に好適な有機溶媒として例えば、アルコール、例えば、直鎖、分岐鎖もしくは環状C
4−C
9一価アルコール、例えば1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール及び4−オクタノール;2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール及び2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1−ヘキサノールなど、並びに、C
5−C
9フッ素化ジオール、例えば2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール及び2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクタンジオールなど;アルキルエステル、例えばアルキルアセテート、例えばn−ブチルアセテートなど、プロピオネート、例えばn−ブチルプロピオネート、n−ペンチルプロピオネート、n−ヘキシルプロピオネート及びn−ヘプチルプロピオネートなど並びに、アルキルブチレート、例えばn−ブチルブチレート、イソブチルブチレート及びイソブチルイソブチレートなど;ケトン、例えば、2,5−ジメチル−4−ヘキサノン及び2,6−ジメチル−4−ヘプタノンなど;脂肪族炭化水素、例えばn−ヘプタン、n−ノナン、n−オクタン、n−デカン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、3,3−ジメチルヘキサン及び2,3,4−トリメチルヘプタンのなど、並びにフッ素化脂肪族炭化水素、例えば、ペルフルオロヘプタンなど;エーテル、例えばイソペンチルエーテル及びジプロピレングリコールモノエチルエーテルなど;並びに、これら溶媒の1種以上を含有する混合物が挙げられる。これらの有機溶媒のうち、アルコール、脂肪族炭化水素及びエーテルが好ましい。組成物の溶媒成分は典型的に、下層組成物の全重量基準で、80〜99重量%、より典型的には90〜99重量%もしくは95〜99重量%の量で存在する。
【0050】
下層組成物は、1種以上の任意の添加剤を含むことができ、添加剤としては例えば界面活性剤及び酸化防止剤が挙げられる。典型的な界面活性剤には両親媒性を示す界面活性剤が挙げられ、両親媒性とは、界面活性剤が同時に親水性及び疎水性の両方であり得ることを意味する。両親媒性界面活性剤は、水に強い親和性を有する1もしくは複数の親水性ヘッド基と、有機物親和性で水をはじく長鎖疎水性テイルを有する。好適な界面活性剤はイオン性(すなわち、アニオン性、カチオン性)又は非イオン性であり得る。界面活性剤のさらなる例としては、シリコーン界面活性剤、ポリ(アルキレンオキシド)界面活性剤及びフルオロケミカル界面活性剤が挙げられる。好適な非イオン性界面活性剤には、これらに限定されないが、オクチル及びノニルフェノールエトキシレート、例えば、トライトン(TRITON(登録商標))X−114、X−100、X−45、X−15、並びに分岐第二級アルコールエトキシレート、例えば、テルジトル(TERGITOL(商標))TMN−6(ザ ダウ ケミカル カンパニー、米国、ミシガン州、ミッドランド)が挙げられる。さらに典型的な界面活性剤には、アルコール(第一級及び第二級)エトキシレート、アミンエトキシレート、グルコシド、グルカミン、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール−コ−プロピレングリコール)、又はニュージャージー州、グレンロックのマニュファクチャーズコンフェクショナーズパブリシングカンパニー(Manufacturers Confectioners Publishing Co.)によって出版されたマカッチャンの乳化剤及び洗浄剤(McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents)2000年北米版に開示される他の界面活性剤が挙げられる。アセチレンジオール誘導体である非イオン性界面活性剤も好適であり得る。このような界面活性剤はペンシルバニア州アレンタウンのエアプロダクツアンドケミカルズインコポレーテッド(Air Products and Chemicals,Inc.)から商品名サーフィノール(SURFYNOL(登録商標))及びダイノール(DYNOL(登録商標))で商業的に入手可能である。さらなる好適な界面活性剤には、他のポリマー系化合物、例えば、トリブロックEO−PO−EOコポリマーである、プルロニック(PLURONIC(登録商標))25R2、L121、L123、L31、L81、L101及びP123(BASF、Inc.)が挙げられる。このような界面活性剤及び他の任意の添加剤が使用される場合には典型的に組成物中で少量で、例えば、下層組成物の全固形分基準で0.01〜10重量%で存在する。
【0051】
下層組成物中の有機物質の酸化を防止もしくは最小限にするために酸化防止剤を下層組成物に添加することができる。好適な酸化防止剤として、例えば、フェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤、硫黄含有酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、アミン−アルデヒド縮合物からなる酸化防止剤及びアミン−ケトン縮合物からなる酸化防止剤が挙げられる。フェノール系酸化防止剤の例としては、置換フェノール、例えば1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2−メチル−4,6−ジノニルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)2,4−ビスオクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネート、オクチル化フェノール、アラルキル置換フェノール、アルキル化p−クレゾール及びヒンダードフェノールなど;ビス−,トリス−,及びポリ−フェノール、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニル、メチレン−ビス(ジメチル−4,6−フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)、メチレン架橋多価アルキルフェノール、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、アルキル化ビスフェノール、ヒンダードビスフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン並びにテトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが挙げられる。好適な酸化防止剤は、商業的に入手可能で、例えば、イルガノックス(Irganox
(商標))酸化防止剤(チバ スペシャリティー ケミカル コーポレーション(Ciba Specialty Chemcals Corp.))が挙げられる。酸化防止剤が使用される場合には典型的に、下層組成物の全固形分基準で0.01〜10重量%の量で下層組成物中に存在する。
【0052】
ポリマーは自己架橋性なので、下層組成物は、ポリマーに架橋をもたらすために追加の架橋剤を必要とはしない。好ましくは、下層組成物はそのような追加の架橋剤を含まない。
【0053】
下層組成物は既知の手順に従って調製することができる。例えば、組成物は、組成物の固体成分を溶媒成分中に溶解することによって調製することができる。組成物の所望の全固形分含有量は、所望の最終的な層の厚さなどの要因に依存するであろう。典型的には、下層組成物の固形分含有量は、組成物の全重量基準で0.05〜10重量%、より典型的には0.1〜5重量%である。
【0054】
下層組成物は、基体上に配置される前に精製工程に付してもよい。精製としては、例えば遠心分離、濾過、蒸溜、デカンテーション、蒸発、イオン交換ビーズによる処理などが挙げられうる。
【0055】
本発明の下層組成物は、DSAプロセスにおいて、オーバーコートされるDSAブロックコポリマーのブロックに対して親和性を有する下層として、又はDSAブロックコポリマーのブロックに対して中性である下層としての特有の用途を満足させる。組成物は、例えばそのような下層の使用を要求する化学エピタキシー(ケモエピタキシー(chemoepitaxy))プロセスにおいて使用することができる。
【0056】
ここで、説明のため本発明は
図1A〜Fを参照して説明され、
図1A〜Fは本発明に従った典型的なDSAケモエピタキシープロセスフローを表したものである。
図1の例示されたプロセスでは、本発明の下層組成物をマット層(mat layer)として用いているが、その代わりにブラシ層(brush layer)又は他の種類の下層の形成に使用されてもよいことは明らかである。
【0057】
図1Aは、その表面上にパターン形成される1以上の層を含む基体100を示す。パターン形成される1以上の層は、下にあるベース基体物質それ自体及び/又は、ベース基体物質上に形成された別の1以上の層でもよい。基体は、半導体、例えばケイ素、又は化合物半導体(例えば、III−V又はII−VI)、ガラス、石英、セラミック、銅などの物質からなることができる。典型的には、基体は半導体ウェハ、例えば、単結晶シリコン、又は化合物半導体ウェハであり、基体はその表面上に形成された1以上の層及びパターン形成されたフィーチャーを有することができる。基体上のその層には、例えば、1以上の導電層、例えば、アルミニウム、銅、モリブデン、タンタル、チタン、タングステン、このような金属の合金、窒化物もしくはケイ化物、ドープされた非晶質ケイ素、又はドープされたポリシリコン、非晶質炭素の層、1以上の誘電層、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素もしくは金属酸化物の層、半導体層、例えば、単結晶シリコン、並びにこれらの組み合わせが包含され得る。この層はハードマスク層、例えば、ケイ素含有もしくは炭素ハードマスク層、又は反射防止コーティング層、例えば下部反射防止膜(bottom antireflectove coating;BARC)層を包含し得る。この層は様々な技術、例えば、化学蒸着(CVD)、例えば、プラズマCVD、低圧CVDもしくはエピタキシャル成長;物理蒸着(PVD)、例えばスパッタリングもしくは蒸発;電気めっき又はスピンコーティングによって形成され得る。
【0058】
本明細書に説明されているように下層組成物が基体表面に適用されて、下層102を形成する。下層組成物は、例えばスピンコーティング、ディッピング、ローラーコーティングもしくは他の従来のコーティング技術によって、基体に適用することができる。これらのうち、スピンコーティングが典型的ありかつ好適である。スピンコーティングでは、利用する個々のコーティング機器、溶液の粘度、コーティングツールのスピン速度及びスピンを行う時間に応じて下層組成物の固形分含有量を調整し、望まれる膜厚を得ることができる。下層組成物の典型的な厚さは2〜15nm、好ましくは5〜10nmである。
【0059】
次いで、任意に下層102は、層中の溶媒含有量を最小限にするためにソフトベークされてもよく、それにより、粘着性のない塗膜を形成し、この層の基体に対する接着性を向上させることができる。かかるソフトベークは、ホットプレート上でもしくはオーブン中で行うことができ、ホットプレートが典型的である。ソフトベークの温度及び時間は、例えば、フォトレジストの具体的な材料や厚さに応じて変化するであろう。典型的なソフトベークは約90〜150℃の温度で、約30〜120秒の時間で行われる。
【0060】
下層102は架橋性ポリマーが架橋を引き起こし架橋されたポリマー網を形成するのに有効な温度及び時間で加熱される。架橋ベークはホットプレート上又はオーブン中で行うことができる。架橋ベークは、例えば、下層組成物のコーティングにも使用されるウエハトラック(wafer track)のホットプレート上で行うことができる。架橋ベーク温度及び時間は、例えば、下層の具体的な組成及び厚さに応じて変化するであろう。架橋ベークは典型的に約100℃〜250℃の温度で、約30秒から30分、好ましくは30秒〜5分、さらに好ましくは30秒〜120秒の時間行われる。架橋ベークは、例えば、下層をベークの間均一の温度で、又は温度を傾斜させて、又は段階的な加熱プロファイルを用いて加熱することによって行うことができる。ベークは任意に例えば不活性ガスのような空気以外の雰囲気下で行うことができるが、架橋反応は比較的低い温度で行うことができるので、ベークは空気環境下で行うことができる。
【0061】
架橋された下層の層は次いでパターン化されてガイドパターンを形成する。ガイドパターンのパターン化は、
図1B及び1Cに示したようなフォトリソグラフィ及びエッチングプロセスを用いて成し遂げられ得る。あるいはパターン化は、例えば、ガイドパターンに対応する下層領域又はガイドパターンに対応しない下層領域の酸触媒された極性変換(polarity switching)によって化学的に成し遂げられ得る。好適な極性変換プロセス及び組成物は、米国特許出願公開第2012/0088188A1号に記載されている。
【0062】
パターン化は典型的にフォトリソグラフィプロセスによって成し遂げられ、これによれば、フォトレジスト組成物が架橋された下層上に塗布されて、ソフトベークされかかる層から溶媒が除去される。フォトレジスト層は典型的に50nm〜120nmの厚さで塗布される。好適なフォトレジスト物質は当該技術分野で周知であり及び/又は商業的に入手可能である。フォトレジスト層は、パターン化されたフォトマスクを通して活性化放射線にパターン露光され、好適な現像剤、例えば水性塩基現像剤(例えば、2.38重量%のTMAH)もしくは有機溶媒現像剤によって画像が現像される。フォトレジストは典型的に化学増幅され及び短い波長の放射線(例えば193nmをはじめとするサブ−200nm放射線及びEUV放射線(例えば13.5nm))又は電子ビームによって画像形成され得る。フォトレジストはポジ型であってもネガ型であってもよい。レジストパターンは、従来通りにポジ型フォトレジストが画像形成され及び有機溶媒現像剤中で現像されるネガティブトーン現像(NTD)によって形成されるのが望ましい場合がある。生じたフォトレジストパターン104は
図1Bに示すように架橋された下層102上に形成される。
【0063】
次いでフォトレジストパターン104がエッチングによって下層102に転写され、
図1Cに示すように下にある基体への開口部によって隔てられたガイドパターン102’を形成する。エッチングプロセスは典型的に、適切な化学エッチングを用いるドライエッチである。好適な化学エッチングとして、例えばO
2、CHF
3、CF
4、Ar、SF
6及びこれらの組み合わせによるプラズマ処理が挙げられる。これらのうち、酸素及びフッ素化プラズマエッチングが典型的である。任意にエッチングは、さらに微細なパターンを作るためにガイドパターンの幅をさらに減少させるトリムエッチを含むことができる。ガイドパターンは典型的に、例えば1〜30nmの幅、及び5〜500nmの中心間ピッチ(center−to−center pitch)を有する。これは例えばピニングマット層(pinning mat layer)に関して典型的である。用途が中性マット層(neutral mat layer)の場合には、ガイドパターンは典型的に例えば5〜300nmの幅及び12〜500nmの中心間ピッチを有する。
【0064】
残っているフォトレジストパターン104は適切な剥離剤を用いて
図1Dに示すように基体から除去される。好適な剥離剤は商業的に入手可能であり、例えば乳酸エチル、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン又はN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が挙げられる。
【0065】
次いでブラシ(brush)組成物が、
図1Eに示すように、ガイドパターンの間に形成された凹部中に配置されてブラシ層106を形成するように基体上に塗布される。ブラシ層と基体の間の共有結合を可能とするため、基体は典型的に上面に結合したヒドロキシ基を有する。共有結合は典型的に基体ヒドロキシ基(例えば、Si−OH(基体がSiO
2を含む場合)もしくはTi−OH(基体がTiO
2を含む場合))とブラシポリマーのそれの間の縮合反応によって生じる。ブラシポリマーの基体への共有結合は典型的に、例えば、ポリマー主鎖の末端基として又はポリマーの側鎖中の末端基として少なくとも1つのヒドロキシ基を有する接続基を含むブラシポリマーの溶液をスピンコーティングすることによって達成される。ポリマーを結合するためにさらなる技術又は代替技術を用いことができ、例えばエポキシ基、エステル基、カルボン酸基、アミド基、シロキサン基又は(メタ)アクリレート基を介した結合や、これらの官能基がポリマー中にも存在してもよく又は表面処理によって基体表面に結合することができることは理解されるであろう。ブラシポリマーは典型的にランダムコポリマーであり、例えばヒドロキシ末端ポリ(2−ビニルピリジン)、ヒドロキシ末端ポリスチレン−ランダム−ポリ(メチルメタクリレート)から選択されるランダムコポリマーであり、又は末端ヒドロキシ基の代わりとしてヒドロキシスチレンもしくは2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位を含有してもよい。
【0066】
ブラシ組成物層は加熱され、それによって溶媒が除去されてポリマーの基体表面への結合が生じる。ブラシ層を結合するための加熱は、任意の好適な温度及び時間で行うことができ、例えば70〜250℃の温度で30秒間〜2分間が典型的である。
【0067】
次いで誘導自己組織化層108が、
図1Fに示すようにブラシ層106及びガイドパターン102’上に形成される。自己組織化層は下層ガイドパターン102’に対して親和性を有する第1のブロック並びに、ガイドパターンに対して親和性を有さない第2の分散(「中性」とも言う。)ブロックを有するブロックコポリマーを含む。本明細書において使用される場合、「に対して親和性を有する」とは、キャスティング及びアニーリングの過程において流動性のある第1のブロックがガイドパターンに対して整列してその上に選択的に堆積するように第1のブロックがガイドパターンに対して表面エネルギーについて適合しそして引きつけられることを意味する。この方法においては、第1のブロックは、ガイドパターンに対して整列した、下層上の第1のドメインを形成する。同様に、下層のガイドパターンに対する親和性がより低いブロックコポリマーの第2の分散ブロックは第1のドメインの隣に整列した下層上の第2のドメインを形成する。このドメインは典型的に1〜100nm、例えばは5〜75nmもしくは10〜50nmの最も短い平均寸法を有する。
【0068】
これらブロックは一般に、任意の適切なドメイン形成性ブロックであることができ、このブロックには、別の似ていないブロックを結合させることができる。ブロックは異なる様々な重合性モノマーに由来することができ、これらブロックには、これらに限定されないが、ポリオレフィン、例えば、ポリジエン、ポリエーテル、例えば、ポリ(アルキレンオキシド)、例えば、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(ブチレンオキシド)、又はこれらのランダムもしくはブロックコポリマー;ポリ((メタ)アクリレート)、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオルガノシロキサン、ポリオルガノゲルマン、もしくはFe、Sn、AlもしくはTiをベースにした重合性有機金属モノマーから調製される有機金属ポリマー、例えば、ポリ(オルガノフェニルシリルフェロセン)が含まれ得る。
【0069】
ブロックコポリマーのブロックはモノマーとして、例えばC
2−30オレフィンモノマー、C
1−30アルコールから誘導される(メタ)アクリレートモノマー、無機物含有モノマー、例えば、Fe、Si、Ge、Sn、Al、Tiをベースにしたもの又は前記モノマーの少なくとも1種を含む組み合わせを含み得る。ブロックに使用するのに典型的なモノマーとしては、C
2−30オレフィンモノマー、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1,3−ブタジエン、イソプレン、酢酸ビニル、ジヒドロピラン、ノルボルネン、無水マレイン酸、スチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−メチルスチレン、もしくはα−メチルスチレンを挙げることができ;並びに、(メタ)アクリレートモノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、又はヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられうる。これらのモノマーの2種以上の組み合わせを使用することができる。
【0070】
有用なブロックコポリマーは少なくとも2種のブロックを含み、別個のブロックを有するジブロック、トリブロック、テトラブロックなどのコポリマーであってよい。典型的なブロックコポリマーとして、ポリスチレン−b−ポリビニルピリジン、ポリスチレン−b−ポリブタジエン、ポリスチレン−b−ポリイソプレン、ポリスチレン−b−ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン−b−ポリアルケニル芳香族、ポリイソプレン−b−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−b−ポリ(エチレン−プロピレン)、ポリエチレンオキシド−b−ポリカプロラクトン、ポリブタジエン−b−ポリエチレンオキシド、ポリスチレン−b−ポリ(t−ブチル(メタ)アクリレート)、ポリメチルメタクリレート−b−ポリ(t−ブチルメタクリレート)、ポリエチレンオキシド−b−ポリプロピレンオキシド、ポリスチレン−b−ポリテトラヒドロフラン、ポリスチレン−b−ポリイソプレン−b−ポリエチレンオキシド、ポリ(スチレン−b−ジメチルシロキサン)、ポリ(メチルメタクリレート−b−ジメチルシロキサン)、ポリ(メチル(メタ)アクリレート−r−スチレン)−b−ポリメチルメタクリレート、ポリ(メチル(メタ)アクリレート−r−スチレン)−b−ポリスチレン、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−r−スチレン)−b−ポリメチルメタクリレート、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−r−スチレン)−b−ポリエチレンオキシド、ポリイソプレン−b−ポリスチレン−b−ポリフェロセニルシラン、又は前記のブロックコポリマーの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる。
【0071】
ブロックコポリマーは、望ましくはさらなる処理を行いやすい全体分子量(an overall molecular weight)及び多分散度を有する。ブロックコポリマーは典型的に1,000〜200,000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する。ブロックコポリマーは典型的に1.01〜6、1.01〜1.5、1.01〜1.2又は1.01〜1.1の多分散度(Mw/Mn)を有する。分子量は、Mw及びMnの両方とも、例えば、ポリスチレン標準に較正されたユニバーサルキャリブレーション方法を用いたゲル浸透クロマトグラフィによって決定することができる。
【0072】
ブロックコポリマーは典型的に、スピンコーティングによって溶液から下層(ガイドパターン及びブラシ層)表面上に塗布されて下層表面上に自己組織化層108を形成する。ブロックコポリマーは、アニーリングプロセスにおいてアニールされてドメインを形成する。アニール条件はDSA層の具体的な物質に依存するであろう。アニールは典型的に100℃〜380℃の温度で30秒〜2時間の間行われる。アニールは一定温度もしくは可変温度、例えば移動傾斜温度加熱(moving gradient thermal heating)で行い、ブロックコポリマーにおいて所望の自己組織化形態の形成を促進させることができる。ブロックコポリマーにおいて所望の自己組織化形態の形成を促進させる他の好適なアニーリング技術は、室温又は高められた温度のいずれかで溶媒蒸気と膜を接触させることが含まれる。溶媒蒸気は例えば単一溶媒からのもの又は複数の溶媒の混合物からのものであり得る。溶媒蒸気の組成は時間と共に変化し得る。溶媒蒸気アニーリング技術は、例えば、ユングとロス(Jung and Ross)著「自己組織化ブロックコポリマーパターンの溶媒‐蒸気誘起による調節可能性(Solvent−Vapor−Induced Tunability of Self Assembled Block Copolymer Patterns)」アドバンスト マテリアル(Adv.Mater)、第21巻、第24号第2540頁〜第2545頁;Wiley−VCH、第1521頁〜第4095頁(2009年)及び米国特許出願公開第2011/0272381号に記載されている。
【0073】
第1のブロックが、下層上にガイドパターンに対して整列した第1のドメイン110を形成し、かつ第2のブロックが下層上に第1のドメインの隣に整列した第2のドメイン112を形成しているドメインが生じる。下層のガイドパターンが、第1のドメインと第2のドメインの空けられた間隔よりも大きな間隔を空けてまばらなパターンを形成している場合には、図示したように、そのまばらなパターンの空けられた間隔を満たすように追加の第1及び第2のドメインが下層上に生じる。追加の第1のドメインは、それを整列させるためのガイドパターンなしでも、その代わりにすでに形成されている第2の(分散)ドメインに対して整列し、そして追加の第2のドメインはこの追加の第1のドメインに対して整列する。
【0074】
次いで、第1もしくは第2のドメインのいずれかを除去し、並びに、任意に、下にある下層の部分を除去することによってレリーフパターンが形成される。除去工程は例えばウェットエッチ方法によってもしくは例えば酸素プラズマを使用するドライエッチ方法によって、又はこれらの組み合わせによって達成され得る。
【0075】
上記方法及び構造は、例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)のような密なライン/スペースパターンを必要とする、又は例えばハードドライブにおけるようなデータ記憶のための密なフィーチャを必要とする、メモリデバイスをはじめとする半導体デバイスの製造に使用され得る。このようなデバイスは例示を意図するものであり、これに限定されると解釈されるべきではないことが理解される。
【0076】
最終的なデバイスを形成するため基体のさらなる処理が行われる。さらなる処理として、例えば、基体上に追加の層の形成、研磨、化学機械平坦化(CMP)、イオン注入、アニーリング、CVD、PVD、エピタキシャル成長、電気めっき、エッチング及びリソグラフィ技術、例えばDSA及びフォトリソグラフィの1以上が含まれ得る。
【0077】
以下の非限定的な実施例は本発明を例示するものである。
【実施例】
【0078】
2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレートの合成
1−ブロモ−1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン(1.2)
丸底長首フラスコに、N−ブロモスクシンイミド(102グラム、0.573モル)及び600mlクロロベンゼンを室温で添加した。次いで過酸化ベンゾイル(1.2グラム、0.005モル)を添加し、その後にビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6)、2,4−トリエン(1.1)(50グラム、0.48モル)を添加した。反応混合物を85℃で2日間撹拌した。室温に冷却した後、400mlのヘプタンを添加し、かかる混合物を室温で20分間撹拌した。混合物を短パッド(short pad)のシリカゲルを通して濾過しヘプタンで洗浄した。減圧下で濃縮した後、得られたオイルを約2トールの真空、70〜74℃で蒸留し、オイル状の生成物(1.2)を得た(64g、収率73%)。
【0079】
【化16】
【0080】
2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エタノール(1.3)
丸底長首フラスコに、1−ブロモ−1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン(1.2)(30グラム、0.164モル)及びエチレングリコール(150ml)を添加した。次いで、テトラフルオロホウ酸銀(I)(35グラム、0.18モル)を、氷浴を用いて温度を約30℃に維持しながらゆっくりと添加した。添加後、かかる反応混合物を50℃で3時間撹拌した。室温に冷却するとすぐに200mlの水と400mlのエーテルを添加した。得られた混合物をセライトを通して濾過した。有機層を水で3回(それぞれ300ml)洗浄し、その後にNa
2SO
4により乾燥し、濃縮してオイル状の生成物(1.3)を得た(21.8g、収率79%)。
【0081】
【化17】
【0082】
2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(1.5)
2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エタノール(1.3)(20グラム、0.122モル)を、トリエチルアミン(37グラム、0.366モル)及び約100ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含む500mlのジクロロメタン(DCM)に溶解した。かかる混合物を氷浴で約0℃に冷却した。その後、メタクリロイルクロリド(1.4)(15.27グラム、0.146モル)を滴下した。得られた混合物を約0℃で4時間撹拌した。水系後処理(aqueous work−up)の後、有機相を10%NH
4OH及び水で洗浄した。有機相をNa
2SO
4により乾燥し濃縮した。EA/ヘプタン0−40%でフラッシュクロマトグラフィーに付して乾燥生成物(1.5)を得た(21g、収率74%)。
【0083】
【化18】
【0084】
架橋性ポリマー(CP)の調製
実施例1:架橋性ポリマー1(CP1)(比較)
スチレン及び4−ビニルベンゾシクロブテン(VBCB)モノマーをアルミナカラムに通して全ての阻害物質を除去した。28.883gのスチレン、1.116gのVBCB、0.225gのN−tert−ブチル−N−(2−メチル−1−フェニルプロピル)−O−(1−フェニルエチル)ヒドロキシアミン及び0.011gの2,2,5−トリメチル−4−フェニル−3−アザヘキサン−3−ニトロキシドを100mlシュレンクフラスコに入れた。かかる反応混合物を3回の凍結脱気(freeze−pump−thaw)サイクルによって脱気し、その後フラスコを窒素でチャージし密封した。その後、かかる反応フラスコを120℃で19時間加熱した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー1(CP1)を得た。
【0085】
【化19】
【0086】
実施例2:架橋性ポリマー2(CP2)(比較)
スチレン及び4−ビニルベンゾシクロブテン(VBCB)モノマーをアルミナカラムに通して全ての阻害物質を除去した。26.341gのスチレン、3.658gのVBCB、0.229gのN−tert−ブチル−N−(2−メチル−1−フェニルプロピル)−O−(1−フェニルエチル)ヒドロキシアミン及び0.011gの2,2,5−トリメチル−4−フェニル−3−アザヘキサン−3−ニトロキシドを100mlシュレンクフラスコに入れた。かかる反応混合物を3回の凍結脱気サイクルによって脱気し、その後フラスコを窒素でチャージし密封した。その後、かかる反応フラスコを120℃で19時間加熱した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー2(CP2)を得た。
【0087】
【化20】
【0088】
実施例3:架橋性ポリマー3(CP3)
17.899gのスチレン及び2.101gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)を30.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。PGMEA(15.097g)を凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れ、窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応フラスコ中の溶媒を80℃の温度にした。V601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)(1.041g)を4.000gのPGMEAに溶解させ、この初期溶液も窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。この初期溶液を前記反応フラスコに添加し、その後に前記モノマー溶液を、激しい撹拌及び窒素環境下で前記反応容器に3時間にわたって滴下した。モノマー供給が完了した後、その重合混合物を80℃でさらに1時間そのままの状態にした。合計で4時間の重合時間(3時間の供給及び1時間の供給後撹拌)の後、重合混合物を室温に冷却させた。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー3(CP3)を得た。
【0089】
【化21】
【0090】
実施例4:架橋性ポリマー4(CP4)
16.028gのスチレン及び3.972gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)を30.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。PGMEA(14.964g)を凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れ、窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応フラスコ中の溶媒を80℃の温度にした。V601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)(0.984g)を4.000gのPGMEAに溶解させ、この初期溶液も窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。この初期溶液を前記反応フラスコに添加し、その後に前記モノマー溶液を、激しい撹拌及び窒素環境下で前記反応容器に3時間にわたって滴下した。モノマー供給が完了した後、その重合混合物を80℃でさらに1時間そのままの状態にした。合計で4時間の重合時間(3時間の供給及び1時間の供給後撹拌)の後、重合混合物を室温に冷却した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー4(CP4)を得た。
【0091】
【化22】
【0092】
実施例5:架橋性ポリマー5(CP5)
15.901gのメチルメタアクリレート(MMA)及び4.099gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)を30.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。PGMEA(15.037g)を凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れ、窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応フラスコ中の溶媒を80℃の温度にした。V601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)(1.016g)を4.000gのPGMEAに溶解させ、この初期溶液も窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。この初期溶液を前記反応フラスコに添加し、その後に前記モノマー溶液を、激しい撹拌及び窒素環境下で前記反応容器に3時間にわたって滴下した。モノマー供給が完了した後、その重合混合物を80℃でさらに1時間そそのままの状態にした。合計で4時間の重合時間(3時間の供給及び1時間の供給後撹拌)の後、重合混合物を室温に冷却した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー5(CP5)を得た。
【0093】
【化23】
【0094】
実施例6:架橋性ポリマー6(CP6)
17.445gのベンジルメタクリレート(BZMA)及び2.555gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)を30.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。PGMEA(14.144g)を凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れ、窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応フラスコ中の溶媒を80℃の温度にした。V601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)(0.633g)を4.000gのPGMEAに溶解させ、この初期溶液も窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。この初期溶液を前記反応フラスコに添加し、その後に前記モノマー溶液を、激しい撹拌及び窒素環境下で前記反応容器に3時間にわたって滴下した。モノマー供給が完了した後、その重合混合物を80℃でさらに1時間そのままの状態にした。合計で4時間の重合時間(3時間の供給及び1時間の供給後撹拌)の後、重合混合物を室温に冷却した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー6(CP6)を得た。
【0095】
【化24】
【0096】
実施例7:架橋性ポリマー7(CP7)
17.254gのフェニルメタクリレート(PHMA)及び2.746gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)を30.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。PGMEA(14.254g)を凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れ、窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応フラスコ中の溶媒を80℃の温度にした。V601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)(0.680g)を4.000gのPGMEAに溶解させ、この初期溶液も窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。この初期溶液を前記反応フラスコに添加し、その後に前記モノマー溶液を、激しい撹拌及び窒素環境下で前記反応容器に3時間にわたって滴下した。モノマー供給が完了した後、その重合混合物を80℃でさらに1時間そのままの状態にした。合計で4時間の重合時間(3時間の供給及び1時間の供給後撹拌)の後、重合混合物を室温に冷却した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー7(CP7)を得た。
【0097】
【化25】
【0098】
実施例8:架橋性ポリマー8(CP8)
16.415gの4−メチルスチレン(4MS)、3.585gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)及び0.178gのV601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)を20.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させ、凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応溶液を60℃の温度にした。24時間の重合後、反応混合物を室温に冷却した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー8(CP8)を得た。
【0099】
【化26】
【0100】
実施例9:架橋性ポリマー9(CP9)
18.125gの4−メチルスチレン(4MS)、1.875gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)及び0.130gのV601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)を20.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させ、凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応溶液を60℃の温度にした。24時間の重合後、反応混合物を室温に冷却した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー9(CP9)を得た。
【0101】
【化27】
【0102】
実施例10:架橋性ポリマー10(CP10)
18.258gのn−プロピルメタクリレート(nPMA)、1.742gの2−(1,2−ジヒドロシクロブタベンゼン−1−イルオキシ)エチルメタクリレート(BCBMA)及び0.121gのV601(ジメチル−2,2−アゾジイソブチレート)を20.000gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させ、凝縮器及び機械式スターラーが装着された250mlの三ツ口フラスコに入れた。このモノマー溶液を窒素で20分間バブリングすることにより脱気した。次いで、かかる反応溶液を60℃の温度にした。24時間の重合後、反応混合物を室温に冷却した。メタノール/水(80/20)中で沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過によって採取し一晩空気乾燥し、THFに再溶解し、メタノール/水(80/20)中で再び沈殿させた。最終的なポリマーを濾過し、一晩空気乾燥し、さらに真空下25℃で48時間乾燥させて架橋性ポリマー10(CP10)を得た。
【0103】
【化28】
【0104】
溶媒剥離試験
架橋性ポリマーの熱架橋反応は、溶媒剥離試験を行うことによって間接的に観察された。実施例1−10において調製された各架橋性ポリマーをポリエチレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解し、剥き出しのSiウェハ上にスピンコートした。コーティングされたウェハを窒素環境下で、表1に示すように様々な温度及び様々な期間で加熱し、熱架橋の有効性を調査した。その後、かかる膜をPGMEAで十分に洗浄し、架橋されていない物質を除去した。基体上に残った不溶性架橋ポリマーの厚さを測定した。結果を以下の表1に示す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
表1には、比較架橋性ポリマー1及び2の有効な架橋は、例えばCP1に関しては250℃で30分間及びCP2に関しては250℃で5分間というように、高い温度でアニールした場合にのみ達成されたことが示されている。本発明の架橋性ポリマー3〜10のそれぞれの有効な架橋は、より低い温度及びより短い時間のアニーリングによって達成された。
【0108】
架橋した下層上のブロックコポリマー自己組織化
架橋性下層組成物は、架橋性ポリマーCP4、CP5及びCP8それぞれをPGMEA中に溶解することによって調製した。得られた組成物を、それぞれのシリコンウェハ上にスピンコートし8〜9nmの厚さを有する下層を形成した。下記の表2に示した条件で架橋を誘導するよう下層をアニールした。この下層上に、PGMEA中にポリスチレン−ブロック−ポリメチルメタクリレート(PS−b−PMMA)ブロックコポリマーを含むDSA組成物をCP4及びCP5に関しては32nmの厚さに及び、CP8に関しては50nmmの厚さで塗布し、250℃で2分間アニールした。原子間力顕微鏡(AFM)撮像を得られたウェハに行い表面上に形成されたパターンを観察した。ポリマーCP4について得られたAFM画像は、指紋のパターンであり、これはDSAポリマーのポリスチレン及びポリメチルメタクリレートブロックの両方に対して中性の下層を示している。ポリマーCP5及びCP8についてのAFM画像は、それぞれポリメチルメタクリレート選択的及びポリスチレン選択的な島/穴(island/hole)であった。これらの結果は、下層組成物の表面エネルギーを、DSAブロックコポリマーの異なるブロックに選択的に一致させるか、又は両方のブロックに対し中性にすることが可能であることを示している。
【0109】
【表3】