(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6562695
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】触覚効果の動的変更
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20190808BHJP
【FI】
G06F3/01 560
【請求項の数】18
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-91224(P2015-91224)
(22)【出願日】2015年4月28日
(65)【公開番号】特開2015-215891(P2015-215891A)
(43)【公開日】2015年12月3日
【審査請求日】2018年3月15日
(31)【優先権主張番号】61/989,827
(32)【優先日】2014年5月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/581,075
(32)【優先日】2014年12月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500390995
【氏名又は名称】イマージョン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】IMMERSION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100116872
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 和子
(72)【発明者】
【氏名】シュタールベルク クルト−エーリック
(72)【発明者】
【氏名】ラムゼイ エリン
(72)【発明者】
【氏名】ダ コスタ ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】ガーベ エリック
【審査官】
岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−079191(JP,A)
【文献】
特表2011−501296(JP,A)
【文献】
特開2013−158769(JP,A)
【文献】
特表2008−546534(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0153845(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサによって実行された際、前記プロセッサに触覚出力装置を用いて触覚効果を生成させる命令が格納された非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記命令は、
前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果を定義する触覚効果定義を受信することであって、前記触覚効果定義は、第1の期間を定義する期間パラメータと強度を定義する強度パラメータとを含み、前記強度は、前記触覚効果の強さのレベルである、こと、
実行時に、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、前記第1の期間内に前記強度に達するかどうかを、前記触覚出力装置の性能特性に基づいて確認することであって、前記性能特性は、前記触覚出力装置に関連する立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線に基づいて確認される、こと、及び
前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、前記第1の期間内に前記強度に達しないという確認に応答して、前記触覚出力装置の前記性能特性に基づいて、前記第1の期間をより長い第2の期間に延長することによって、実行時に前記触覚効果定義を変更して、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、より長い前記第2の期間内に前記強度に達することを保証すること、
含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項2】
請求項1に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、
前記触覚出力装置は、種類及び/又は立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線が互いに異なる複数の触覚出力装置のうちの1つであり、前記立ち上がり曲線及び/又は前記立ち下がり曲線は、少なくとも特定の種類の前記触覚出力装置と関連しており、
前記触覚効果定義は、前記複数の触覚出力装置のそれぞれで再生される前記触覚効果が、ほぼ同じ強度に達することが保証されるように、前記複数の触覚出力装置のそれぞれに対応するように変更可能である、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項3】
請求項1に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、
前記性能特性は、前記強度パラメータによって定義された前記強度に達するために、前記触覚出力装置によって取られる最短期間であり、
前記確認することは、前記最短期間が前記第1の期間より大きい場合に、前記触覚効果定義が、前記触覚効果定義によって定義された前記触覚効果を、前記触覚出力装置を用いて生起しないこと確認することを含む、
非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項4】
請求項3に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記変更することは、前記期間パラメータを前記最短期間に設定することを含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項5】
請求項1に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記触覚出力装置は、アクチュエータである、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項6】
請求項1に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記触覚効果定義は、前記触覚効果のエンベロープを定義するパラメータ化された振動定義を含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項7】
請求項6に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記パラメータ化された振動定義は、期間、周波数及び/又は強度のうち少なくとも1つを含む1以上のパラメータを含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項8】
触覚出力装置を用いて触覚効果を生成するための、コンピュータに実装された方法であって、
前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果を定義する触覚効果定義を受信することであって、前記触覚効果定義は、第1の期間を定義する期間パラメータと強度を定義する強度パラメータとを含み、前記強度は、前記触覚効果の強さのレベルである、こと、
実行時に、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、前記第1の期間内に前記強度に達するかどうかを、前記触覚出力装置の性能特性に基づいて確認することであって、前記性能特性は、前記触覚出力装置に関連する立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線に基づいて確認される、こと、及び、
前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、前記第1の期間内に前記強度に達しないという確認に応答して、前記触覚出力装置の前記性能特性に基づいて、前記第1の期間をより長い第2の期間に延長することによって、実行時に前記触覚効果定義を変更して、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、より長い前記第2の期間内に前記強度に達することを保証すること、
を含む、コンピュータに実装された方法。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータに実装された方法であって、
前記触覚出力装置は、種類及び/又は立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線が互いに異なる複数の触覚出力装置のうちの1つであり、前記立ち上がり曲線及び/又は前記立ち下がり曲線は、少なくとも特定の種類の前記触覚出力装置と関連しており、
前記触覚効果定義は、前記複数の触覚出力装置のそれぞれで再生される前記触覚効果が、ほぼ同じ強度に達することが保証されるように、前記複数の触覚出力装置のそれぞれに対応するように変更可能である、
コンピュータに実装された方法。
【請求項10】
請求項8に記載のコンピュータに実装された方法であって、
前記性能特性は、前記強度パラメータによって定義された前記強度に達するために、前記触覚出力装置によって取られる最短期間であり、
前記確認することは、前記最短期間が前記第1の期間よりも大きい場合、前記触覚効果定義が、前記触覚効果定義によって定義された前記触覚効果を、前記触覚出力装置を用いて生起しないことを確認することを含み、
前記変更することは、前記期間パラメータを、前記最短期間に設定することを含む、
コンピュータに実装された方法。
【請求項11】
請求項8に記載のコンピュータに実装された方法であって、
前記変更された触覚効果定義によって生起される触覚効果は、前記触覚出力装置で再生され、
前記触覚出力装置はアクチュエータである、
コンピュータに実装された方法。
【請求項12】
請求項8に記載のコンピュータに実装された方法であって、前記触覚効果定義は、前記触覚効果のエンベロープを定義するパラメータ化された振動定義を含み;及び
前記パラメータ化された振動定義は、期間、周波数及び/又は強度のうち少なくとも1つを含む1以上のパラメータを含む、
コンピュータに実装された方法。
【請求項13】
触覚効果を生成するためのシステムであって、
動的触覚効果変更モジュールを格納するよう構成されるメモリと、
前記メモリに格納された前記動的触覚効果変更モジュールを実行するよう構成され、前記メモリに結合されているプロセッサと、
駆動回路を介して前記プロセッサに結合されている触覚出力装置と、を含み、
前記動的触覚効果変更モジュールは、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果を定義する触覚効果定義を受信するように構成され、前記触覚効果定義は、第1の期間を定義する期間パラメータと強度を定義する強度パラメータとを含み、前記強度は、前記触覚効果の強さのレベルであり、
前記動的触覚効果変更モジュールは、実行時に、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、前記第1の期間内に前記強度に達するかどうかを、前記触覚出力装置の性能特性に基づいて確認するように更に構成され、前記性能特性は、前記触覚出力装置に関連する立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線に基づいて確認され、
前記動的触覚効果変更モジュールは、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、前記第1の期間内に前記強度に達しないという確認に応答して、前記触覚出力装置の性能特性に基づいて、前記第1の期間をより長い第2の期間に延長することによって、実行時に前記触覚効果定義を変更して、前記触覚出力装置で再生される前記触覚効果が、より長い前記第2の期間内に前記強度に達することを保証するように更に構成される、
システム。
【請求項14】
請求項13に記載のシステムであっって、
前記触覚出力装置は、種類及び/又は立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線が互いに異なる複数の触覚出力装置のうちの1つであり、前記立ち上がり曲線及び/又は前記立ち下がり曲線は、少なくとも特定の種類の前記触覚出力装置と関連しており、
前記触覚効果定義は、前記複数の触覚出力装置のそれぞれで再生される前記触覚効果が、ほぼ同じ強度に達することが保証されるように、前記複数の触覚出力装置のそれぞれに対応するように変更可能である、
システム。
【請求項15】
請求項13に記載のシステムであって、
前記性能特性は、前記強度パラメータによって定義された前記強度に達するために、前記触覚出力装置によって取られる最短期間であり、
前記確認することは、前記最短期間が前記第1の期間より大きい場合に、前記触覚効果定義が、前記触覚効果定義によって定義された前記触覚効果を、前記触覚出力装置を用いて生起しないことを確認することを含み、
前記変更することは、前記期間パラメータを前記最短期間に設定することを含む、
システム。
【請求項16】
請求項13に記載のシステムであって、
前記変更された触覚効果定義によって生起される触覚効果は、前記触覚出力装置で再生され、
前記触覚出力装置はアクチュエータである、
システム。
【請求項17】
請求項13に記載のシステムであって、
前記触覚出力装置は、偏心回転質量(ERM)モータアクチュエータ、リニア共振アクチュエータ(LRA)、圧電アクチュエータ、広帯域アクチュエータ、電気活性ポリマー(EAP)アクチュエータ、静電摩擦ディスプレイ、及び超音波振動発生器からなる群から選択されるアクチュエータである、
システム。
【請求項18】
請求項13に記載のシステムであって、
前記触覚効果定義は、前記触覚効果のエンベロープを定義するパラメータ化された振動定義を含み、
前記パラメータ化された振動定義は、期間、周波数及び/又は強度のうち少なくとも1つを含む1以上のパラメータを含む、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、本明細書において参照によりその全体が援用される2013年5月7日出願の米国仮出願第61/989,827号の優先権を主張する。
【0002】
一実施形態は、概して触覚効果に関し、特に、触覚出力装置を用いて触覚効果を生成することに関する。
【背景技術】
【0003】
電子機器の製造者は、ユーザーに向けて充実したインターフェイスを作り出すために注力している。従来の機器はユーザーにフィードバックを提供するために視覚及び聴覚によるキューを用いる。一部のインターフェイス装置において、運動感覚フィードバック(例えば活性力及び抵抗力フィードバック)及び/又は触覚フィードバック(例えば振動、触感、及び熱)もユーザーに提供され、より一般的には、集合的に「触覚フィードバック」又は「触覚効果」として知られる。触覚フィードバックは、ユーザーインターフェイスを拡張及び単純化するキューを提供可能である。具体的には、振動効果、又は振動触知(vibrotactile)触覚効果は、特定のイベントを警告するため、又はリアルなフィードバックを提供してシミュレート環境又は仮想環境内でより優れた感覚的没入を作り出すために、電子機器のユーザーにキューを提供する上で有用であり得る。
【0004】
モバイル装置、タッチスクリーン装置、及びパーソナルコンピュータ等の装置は、触覚効果を生成するように構成することが可能である。通常、触覚効果を生成可能な埋め込みハードウェア(アクチュエータ等)への呼び出しは、装置のオペレーティングシステム(OS)内でプログラム可能である。これらの呼び出しは、どの触覚効果を再生するかを指定する。例えば、ユーザーが例えばボタン、タッチスクリーン、レバー、ジョイスティック、ホイール、又はその他の制御を用いて装置とインタラクトする際、装置のOSは制御回路を通じて埋め込みハードウェアへ再生コマンドを送信できる。埋め込みハードウェアはその後、適切な触覚効果を生起(produce)する。
【0005】
触覚フィードバックはまた、携帯電話、スマートフォン、携帯ゲーム機等の携帯電子機器や、及びその他多様な携帯電子機器にますます多く組み込まれるようになっている。例えば、一部の携帯ゲームアプリケーションは、触覚フィードバックを提供するよう構成されたより大規模なゲームシステムで用いられる制御装置(例えばジョイスティック等)と同様に振動することが可能である。更に、スマートフォンのような機器は、タッチスクリーン上の「ボタン」が、ユーザーによって選択された際に、物理的なボタンのように感じられるような触覚効果を用いる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
振動又はその他の効果を生成するために、多くの装置は、特定のタイプのアクチュエータ/モータ、又はその他の触覚出力装置を利用する。この目的で用いられる既知のアクチュエータとしては、偏心マスがモータによって動かされて回転軸を中心に回転する偏心回転質量(Eccentric Rotating Mass、ERM)アクチュエータ等の電磁アクチュエータが挙げられる。しかしながら、慣性のために、ERM中の質量が所望の回転速度に達するまでに、また、停止するまでに、時間を要する。この「スピンアップ」(又は「立ち上がり」)時間及び「スピンダウン」(又は「立ち下がり」)時間は、振動型の触覚効果の生成に遅延を発生させ得て、また、触覚効果の「感じ」を悪化させ得る。特に、「キーパッド」への押下への応答のように、短期間で設計された触覚効果は、低速で安価なERMの遅延が原因となって、所望の触覚効果を生起できないおそれがある(すなわち、効果の持続時間が、アクチュエータの「スピンアップ」/「スピンダウン」時間よりも短い)。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態は、触覚出力装置を用いて触覚効果を生成するシステムである。システムは触覚効果を定義する触覚効果定義を受信する。システムは、実行時に、触覚出力装置を用いて触覚効果定義が設計/所望の通りの出力効果を生起するかどうかを確認する。触覚効果定義が設計/所望の通りの出力効果を生起しないと確認されたとき、システムは、実行時に触覚効果定義を変更して、生起される触覚効果が前記設計/所望の通りの触覚効果に一致することを保証する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面と併せて参照される以下の好適な実施形態の詳細な説明から、更なる実施形態、詳細、利点、及び変形が明らかになるだろう。
【
図1】本発明の一実施形態に係る触覚を利用可能なシステムのブロック図である。
【
図2】公知の拡張ERMサポート(EES)の実装によって行われる、触覚効果の変更を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る強さ(strength)優先モードによる触覚効果の変更を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る効果の動的変調によって触覚効果を生成する際の
図1のシステムの機能のフロー図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る触覚効果を生成する際の
図1のシステムの機能のフロー図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る効果の動的変調によって触覚効果を生成する際の
図1のシステムの機能のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一実施形態は、システム、及び、アクチュエータの特性を構成し、また、触覚効果の定義された強度(magnitude)がアクチュエータによって達成されることを保証するために触覚効果定義を動的に処理するアクチュエータ向け駆動回路である。システムは、触覚効果の定義された持続時間内にアクチュエータが定義された強度を達成できるかどうかを確認できる。システムは、アクチュエータ機能特性及び所望の強度に基づいて新しい持続時間を生成できる。システムはその後、再生の際に所望の強度が達成されるように、新しい持続時間を用いて触覚効果を再生できる。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る触覚を利用可能なシステム10のブロック図である。システム10は、タッチ感知式表面11又はハウジング15内に搭載されたその他の種類のユーザーインターフェイスを含み、また、メカニカルキー/ボタン13を含み得る。システム10の内部には、システム10で振動30、31を生成する触覚フィードバックシステムが存在する。一の実施形態において、振動はハウジング15、タッチ表面11、又はシステム10の他の任意の箇所において生成される。様々な実施形態において、
図1に示す全ての要素が実装に必要というわけではない。
【0011】
触覚フィードバックシステムは、プロセッサ又はコントローラ12を含む。プロセッサ12には、メモリ20、及び、アクチュエータ18に結合されるアクチュエータ駆動回路16が結合される。アクチュエータ18は、任意の種類のアクチュエータであってよく、これには回転質量を有するアクチュエータを含み、これは、一実施形態においては偏心回転質量(ERM)アクチュエータである。アクチュエータ18はまた、例えば電気モータ、電磁モータ、ボイスコイル、形状記憶合金、電気活性ポリマー、ソレノイド、リニア共振アクチュエータ(LRA)、圧電アクチュエータ、広帯域アクチュエータ、電気活性ポリマー(electroactive polymer、EAP)アクチュエータ、静電摩擦ディスプレイ、又は超音波振動発生器であり得る。
【0012】
プロセッサ12は任意の種類の汎用プロセッサであり得る、もしくは、特定用途向けIC(ASIC)のような、触覚効果を提供するために特別に設計されたプロセッサであってもよい。プロセッサ12は、システム10全体を操作する同じプロセッサでも、又は、別々のプロセッサでもあり得る。プロセッサ12は、どの触覚効果を再生するか、及び効果が再生される順序を、高レベルのパラメータに基づいて決定可能である。一般的に、特定の触覚効果を定義する高レベルのパラメータとしては、強度、周波数、及び期間が含まれる。特定の触覚効果を決定するために、ストリーミングモータ指令(streaming motor command)のような低レベルのパラメータも使用可能である。触覚効果が生成される際にこれらのパラメータのいくつかの変化が含まれる場合、もしくはユーザーのインタラクションに基づいたこれらのパラメータの1つの変化が含まれる場合、触覚効果は「動的」であると見なされ得る。
【0013】
プロセッサ12は、アクチュエータ18に必要な電流と電圧(すなわち「モータ信号」)とを供給して所望の触覚効果を起こすために用いられる電子部品及び電気回路を含むアクチュエータ駆動回路16へと制御信号を出力する。システム10は、1以上のアクチュエータ18を含み得て、各々のアクチュエータは、いずれも共通のプロセッサ12に結合される個別の駆動回路16を含み得る。メモリ装置20は、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はリードオンリーメモリ(ROM)等の任意の種類の格納装置又はコンピュータ読み取り可能媒体であってよい。メモリ20は、プロセッサ12によって実行される命令を格納する。以下に詳述する通り、メモリ20は、これらの命令のうち、プロセッサ12によって実行された際に、システム性能に基づいて動的に触覚効果を変更する命令である動的触覚効果変更モジュール22を含む。メモリ20は、プロセッサ12の内部にも位置し得て、また、内部メモリと外部メモリとの任意の組み合わせであり得る。
【0014】
タッチ表面11は、タッチを認識するとともに、タッチ表面上の位置、押圧の強度、及びタッチの期間も認識し得る。タッチに対応するデータは、プロセッサ12又はシステム10内のその他のプロセッサに送信され、プロセッサ12は、タッチを解釈して、それに呼応して触覚効果信号を生成する。タッチ表面11は、静電容量感知、抵抗感知、表面弾性波感知、圧力感知、光学感知等を含む任意の感知技術を用いてタッチを感知し得る。ユーザータッチ表面11は、マルチタッチ接触を感知し得て、同時に発生した複数のタッチとその位置を区別可能であり得る。タッチ表面11は、キー、ダイヤル等のようなユーザーがインタラクトする画像を生成及び表示するタッチスクリーンであり得て、又は、最小限の画像が表示された、又は画像が表示されないタッチパッドであり得る。
【0015】
システム10は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、コンピュータタブレット/パッド、ゲームコンソール等のハンドヘルドデバイス、又は、1以上のアクチュエータを含む触覚効果システムを含む任意のその他の種類の装置であり得る。システム10は、触覚効果を生成する1以上のアクチュエータを含むウェアラブルデバイス(ブレスレット、アームバンド、手袋、ジャケット、ベスト、メガネ、靴、ベルト等)でもあり得る。ユーザーインターフェイスはタッチ感知式表面、又はその他の任意の種類のユーザーインターフェイス、例えばマウス、タッチパッド、ミニジョイスティック、スクロールホイール、トラックボール、ゲームパッド又はゲームコントローラ等であり得る。1以上のアクチュエータを有する実施形態において、各アクチュエータは、装置上に幅広い触覚効果を作り出すために異なる回転能力を有し得る。
【0016】
実施形態は、システム又は「ターゲット装置」の性能の知識を参照することで、触覚効果が設計/所望の通りの出力を生起するかどうかを評価し、生起しない場合には触覚効果をその場で(すなわち、ランタイムで)変更して、生起される触覚効果が設計/所望の通りの効果に可能な限り近いものとなるように保証することが可能な触覚再生システムを提供する。システムは、触覚効果の設計者が、顧客によって利用される各々のアクチュエータモデル向けに効果の異なるセットを設計することを必要とせず、また、最小公倍数的な手段に頼ることなく、あらゆる種類のアクチュエータ向けの触覚効果の包括的セットを作成することを可能にする。最小公倍数的な手段に頼ることは、例えば、触覚効果の設計者が最悪の場合を念頭に効果を設計すること(最低の機能又は性能を有する周知の触覚再生装置向けに効果を設計する等)を含んでよい。
【0017】
振動効果を生成するために、多くの装置は一部の種類のアクチュエータ/モータ、又は触覚再生装置を用いる。この目的に用いられる周知のアクチュエータには、偏心質量がモータによって移動されて回転軸を中心に回転するERMアクチュエータのような電磁アクチュエータが含まれる。異なる種類のアクチュエータでは、また、同じ種類のアクチュエータでさえも、立ち上がり時間と立ち下がり時間は変化し得る。
【0018】
例えば、参照によりその全体が本明細書に援用される2013年10月8日出願の米国特許出願第14/048,374号「Generating Haptic Effects While Minimizing Cascading」に示される通り、ERMアクチュエータにおけるカスケーディングを防ぐため、公知の拡張ERMサポート(EES)の実装は、効果の強さよりも効果の持続時間を優先する(例えば、「持続時間優先」モード)。
【0019】
しかしながら、このような公知の拡張ERMサポート(EES)の実装は、触覚効果の設計者が意図する通りに短期間の触覚効果が再生されることを保証する上で効果的でない場合がある。例えば、短期間の効果が高速のアクチュエータ向けに設計される場合、それは低速のアクチュエータでは全く再生されない(例えば低速のアクチュエータの低速の「立ち上がり時間」のため)可能性が高い。短期間の効果が低速のアクチュエータ向けに設計される場合、それは高速のアクチュエータでは非常に強く、及び/又は長く感じられる可能性が高い(例えば、高速のアクチュエータの高速の「立ち上がり時間」のため)。しかしながら、「一度設計したらどこでも動く(design once,run anywhere)」を実現するために、異なる種類のアクチュエータ間での一貫性への要請が存在し得る。
【0020】
実施形態では、顧客の装置で用いられる実際のアクチュエータが本来の持続時間中に設定された強度に達しないであろう場合に、設計者によって設定された効果の持続時間を延長することによってシステムがその強度で触覚効果を再生するということを前提として、触覚効果の設計者が触覚効果の強度を設定することが可能なシステムで、「強さ優先」モードを提供する。
【0021】
一部のアクチュエータの低速の「立ち上がり時間」が原因となり、短期間の触覚効果(例えば、持続時間の短い効果)が、有意義な振動を提供するための十分な長さではない可能性がある一方で、長い触覚効果が、高速の「立ち上がり時間」を有するアクチュエータで不快な感覚を生起する可能性もある。システム10は、触覚効果を生成するアクチュエータ(例えばアクチュエータ18)の立ち上がり時間に関する情報を格納し、その情報を取得して、アクチュエータが特定の強度に達するまでの最短時間を算出できる。この最短時間を効果の持続時間と比較することにより、システム10はアクチュエータが所望の強度に達するかどうかを確認できる。達しない場合、システム10は、アクチュエータがその強度に達するために必要な最短時間に持続時間を一致させることができ、これにより、本来の持続時間にかかわらず強度が達成されることを保証する。一部の実施形態において、システム10は全ての効果が、意図した持続時間にできるだけ近い状態で感じられるようにすることができる。
【0022】
例えば、Immersion Corp.製のTouchSense(登録商標)を用いる触覚効果の設計者が「強めの」非常に鋭いクリック系の確認効果を形成したい場合、設計者は持続時間を1ミリ秒、強度を例えば最大強度の50%、に設定できる。システム10はその後、再生中に、その効果がアクチュエータ18によって再生されて所望の強度に達するまでの予測持続時間を評価し、予測持続時間が当初の持続時間よりも長い場合には持続時間を延長することによって持続時間を変更し、効果が、アクチュエータ18による再生中に所望の強度に達することを保証する。この例において、異なる装置中の一部の種類のアクチュエータに考えうる変更された持続時間は次のように提供される:低速の偏心回転質量(ERM)モータアクチュエータには50ミリ秒。リニア共振アクチュエータ(LRA)には15ミリ秒、ならびに圧電アクチュエータには2ミリ秒。この例において、強さのピークにおける振動は、すべての装置においておよそ同じ強さレベルとなる。
【0023】
実施形態は、触覚効果を一度設計し、応答時間が大きく異なる可能性のある別々のアクチュエータに同じ効果を展開しつつも、触覚効果がほぼ同一の「感じ」を与えるようにする機能を対象とする。例えば、触覚効果が、高速のアクチュエータの最大強度の20%をもたらすように設計される場合、その効果は低速のアクチュエータでは顕著でないことも考えられる。より低速のアクチュエータは、顕著となり最大強度の20%に達するまでにより長い効果の持続時間を必要とするだろう。したがって、実施形態は、アクチュエータの立ち上がり曲線の情報を用いて、アクチュエータが効果の強度に達するまでどれほどの時間がかかるかを決定する。その時間が触覚効果の持続時間よりも長い場合には、アクチュエータが触覚効果の所望の強度を達成できるように、実施形態は触覚効果の持続時間を延長する。
【0024】
一部の実施形態において、触覚効果定義スタイルパラメータを用いて、設計者が「強い」又は「鋭い」効果のスタイルを選択できるようにすることができる(例えば、スタイルパラメータは触覚効果の定義に含まれてよい)。このような実施形態において、システム10は、強いスタイルの効果では持続時間よりも強さを優先し、鋭いスタイルの効果では強さよりも持続時間を優先する。したがって、強いスタイルの短期間の効果には最短(又は最短に近い)の持続時間が設定されることができ、その効果は任意のハードウェア上において設計者の所望した強度を達成できる。強いスタイルの効果では、要求された強度に達するためにアクチュエータに十分な時間を与えるよう、持続時間が自動的に調整される。当初の持続時間が1ミリ秒、強度が10,000のうち3,000(最大強度の30%)である触覚効果の、考えうる最終的/調整済みの持続時間の例は、以下のアクチュエータについて次の通りである:圧電アクチュエータでは効果の持続時間は1ミリ秒;LRAアクチュエータでは効果の持続時間は15ミリ秒;バー型ERMでは効果の持続時間は35ミリ秒;ならびにコイン型ERMでは効果の持続時間は80ミリ秒。
【0025】
一部の実施形態は、以下に説明する
図5に示される通り、EESの前処理にスタイル検出を追加し、また、例えば以下に説明する
図4〜6に示される通り、効果の持続時間の計測及び調整機能を追加する。実施形態はMagSweep効果及びPeriodic効果の両方で機能し、また、全ての種類のアクチュエータをサポートする。例えば、パラメータ化された振動定義は、触覚効果のエンベロープ/形状を定義可能であり、このような定義は、触覚効果を定義するパラメータ(例えば、持続時間、周波数、強度等)を含み得る。この定義はまた、MagSweep又はPeriodic基本効果から形成された「インパルス」、「サステイン」及び「フェード」という3つの基本部分/領域、又は効果の強度を含むエンベロープによって形成される定義形状によって触覚効果が定義されるよう、Immersion Corp.製の「TouchSense(登録商標)3000 Haptic Design Kit」に準拠してよい。Timelines及びInterpolated効果のようなその他の効果のタイプは、基本効果によって構成される。
【0026】
図2は、公知のEES実装によって行われる触覚効果の変更を図示する。グラフ200は、触覚効果の強度対触覚効果の時間のグラフである。グラフ202は、公知のEES実装によって変形された場合の、触覚効果の強度対触覚効果の時間のグラフである。公知のEES実装は、例えばERMアクチュエータにおけるカスケーディングを防ぐために、グラフ200/202に示されるように、強度を低下させて持続時間を一定に保つように触覚効果を変更する(すなわち、触覚効果の強さ(又は強度)よりも触覚効果の持続時間を優先する)「持続時間優先」モードを含んでよい。
【0027】
図3は、本発明の一実施形態に係る強さ優先モードによる触覚効果の変更を図示する。グラフ300は、触覚効果の強度対触覚効果の時間のグラフである。グラフ302は、本明細書に記載の強さ優先モードによって変形された場合の、触覚効果の強度対触覚効果の時間のグラフである。グラフ302に示される通り、強さ優先モードは、所望の強度に達するために触覚効果の持続時間を延長する。
【0028】
図4は、本発明の一実施形態による動的効果変更によって触覚効果を生成する際の、
図1のシステムの機能を図示するフロー図である。一実施形態において、以下の
図4及び/又は
図5及び/又は
図6の機能はメモリ又は他のコンピュータ読み取り可能媒体又は有形媒体に格納されたソフトウェア(例えば動的触覚効果変更モジュール22)によって実装され、プロセッサによって実行される。その他の実施形態において、この機能はハードウェア(例えば、特定用途向けIC(ASIC)、プログラム可能ゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)等を用いる)又はハードウェアとソフトウェアとの任意の組み合わせによって行われ得る。
【0029】
402において、触覚効果の再生がトリガーされる。触覚効果の再生は、触覚効果のエンベロープ/形状を定義するパラメータ化された振動定義の形で触覚効果が受信された際にトリガーできる。この定義は、持続時間、周波数、強度等を含む、触覚効果を定義するパラメータを含む。一実施形態において、この定義はImmersion Corp製の「TouchSense(登録商標)3000 Haptic Design Kit」に準拠する。この実施形態において、触覚効果は、MagSweep又はPeriodic基本効果から形成された「インパルス」、「サステイン」及び「フェード」という3つの基本部分/領域、又は効果の強度を含むエンベロープによって形成される定義形状によって触覚効果が定義される。Timelines及びInterpolated効果のようなその他の効果のタイプは、基本効果によって構成される。その他の実施形態において、定義は通常、
図4の機能全体を通じて相対的に維持される効果に関するものである。
【0030】
404において、触覚効果がそのまま再生可能かどうか(すなわち、触覚効果が変更なしで再生可能かどうか)が確認される。例えば、システム10は、システム10(すなわち、ターゲット装置)内のアクチュエータ18が触覚効果を再生可能かどうかを確認できる。触覚効果がそのまま再生可能かどうかを確認するために、システム10は、システム10内のアクチュエータ18が触覚効果の所望の強度(触覚効果の定義において指定されたもの)に達するまでの最短時間を決定し、この最短時間を触覚効果の所望の持続時間(触覚効果の定義において指定されたもの)と比較できる。この最短時間が所望の持続時間よりも長い場合には、システム10はこの触覚効果がそのまま再生できないと判断でき、それ以外の場合には、システム10は触覚効果がそのまま再生できると判断できる。触覚効果がそのまま再生可能かどうかの判断は、例えば
図6について以下で説明するように行うことができる。触覚効果がそのまま再生できると判断された場合、機能は406に進む。そうでない場合には、機能は408に進む。
【0031】
406において、触覚効果は、所望の強度が達成可能となるように変更される。触覚効果の定義を変更することは、システム10におけるアクチュエータ18の1又は複数の性能特性の推定又は測定、例えば404において決定された最短時間、に基づいて定義の持続時間値を調整することを含んでよい。アクチュエータ18の性能特性は、アクチュエータ18の立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線に基づいて決定できる。これに加えて、又は別法として、アクチュエータ18の性能特性は、アクチュエータ18の調整可能な実制動機能(例えば、逆電圧を印加することで減速してより早く停止するためのアクチュエータモータの機能であって、アクチュエータの立ち下がり曲線の要素に含めることができる、実制動時間)に基づいて決定できる。これは、所望される触覚効果を確認し、また、アクチュエータが実際に再生可能な効果をその特性に基づいて確認することにより、推定又は測定されたアクチュエータ18の特性に一致するように触覚効果を修正することを含んでよい。この「新しい」効果は、当初の効果と同じであってもよいし、又は、持続時間が延長されたバージョンであってもよい。例えば、触覚効果の定義が短い持続時間で非常に強い場合、アクチュエータはそこまで速く回転できない可能性がある。したがって、触覚効果定義は、触覚効果が再生される前に、例えば持続時間を延長する等、アクチュエータに対応するよう変更できる。一実施形態において、406における機能は、再生されるべき所望の効果と、アクチュエータの立ち上がり曲線及び/又は立ち下がり曲線とに基づいて効果を「クリッピング」することを含む。このクリッピングは、効果の持続時間の最後にアクチュエータが所望の強度を達成することを保証するために、基本効果レベルで発生してよい。
【0032】
408において、処理済みの信号を駆動回路に送信することで、処理済みの触覚効果が開始/再生され、アクチュエータは振動触覚効果を生成する。
【0033】
図5は、本発明の一実施形態に係る触覚効果を生成する際の、
図1のシステムの機能のフロー図である。
【0034】
502において、触覚効果は、触覚効果のエンベロープ/形状を定義するパラメータ化された振動定義の形で受信される。
図4の402と同様、定義は、持続時間、周波数、強度等を含む、触覚効果を定義するパラメータを含む。その他の実施形態において、定義は通常、
図5の機能全体を通じて相対的に維持される効果に関するものである。
【0035】
504において、システム10(例えば、システム10の動的触覚効果変更モジュール22)は、触覚効果が強いスタイルの効果かどうかを確認する。一部の実施形態において、触覚効果の定義は、触覚効果が強いスタイルの効果かどうかを示すスタイルパラメータを含む。そうである場合、機能は506に進む。そうでない場合には、機能は508に進む。
【0036】
506において、効果の動的変調は、例えば
図4及び6に図示されるように行われる。
【0037】
508において、システム10は、触覚効果が鋭いスタイルの効果かどうかを確認する。触覚効果の定義は、504において説明されたものと同じスタイルパラメータであっても異なるパラメータであってもよい、触覚効果が鋭いスタイルの効果かどうかを示すスタイルパラメータを含んでよい。そうである場合、機能は510に進む。そうでない場合には、機能は512に進む。
【0038】
510において、システム10はカスケーディング最小化処理を行う。カスケーディング最小化処理は、触覚効果の持続時間を維持しつつ、触覚効果の強さ(例えば強度)を調整して、カスケーディングが最小限又は全くないように触覚効果を生成することを含んでよい。カスケーディング最小化処理は、例えば、上述の米国特許出願第14/048,374号で示される通りに行われてよい。
【0039】
512において、触覚処理は継続する。例えば、任意で追加の処理が行われてよい、及び/又は、506、508、及び/又は510で触覚効果に適用された任意の変更(例えば、触覚効果定義値の変更)を考慮して触覚効果が再生されてよい。
【0040】
図6は、本発明の一実施形態に係る効果の動的変調を行って触覚効果を生成する際の、
図1のシステムの機能のフロー図である。
【0041】
602において、システム10(例えば、システム10の動的触覚効果変更モジュール22)は、システム10におけるアクチュエータ18が触覚効果の所望の強度(例えば、触覚効果定義において定義されたもの)に達するまでの最短時間を決定した。
図4の402と同様に、触覚効果は、触覚効果のエンベロープ/形状を定義する、パラメータ化された振動定義の形で定義されてよい。その他の実施形態において、定義は通常、
図6の機能全体を通じて相対的に維持される効果に関するものである。
【0042】
アクチュエータ18が触覚効果の所望の強度に達するまでの最短時間は、アクチュエータ18(すなわち、ターゲットアクチュエータ)に関連付けられた立ち上がり曲線に基づいて決定することができる。
【0043】
一部の実施形態において、システム10におけるメモリ20は、特定の種類及び/又はモデルのアクチュエータに関連付けられた所定の立ち上がり曲線を格納できる。一部のこのような実施形態において、メモリ20はシステム10内、及び/又はシステム10に接続されたアクチュエータ(例えばアクチュエータ18)の所定の立ち上がり曲線を含んでよい。一部の実施形態において、システム10は、任意のこのようなアクチュエータの立ち上がり曲線を(推定又は測定によって)決定し、決定された立ち上がり曲線をメモリ20に格納できる。一部の実施形態において、立ち上がり曲線が特定のアクチュエータに関して所定である、又は決定された場合、その立ち上がり曲線は一定であり、再評価/変更されることはない。
【0044】
例えば、アクチュエータ18の立ち上がり曲線は、システム10によって測定され、メモリ20に格納されることができる。別の例において、アクチュエータ18の立ち上がり曲線は、例えばアクチュエータ18の種類に基づいて推定された立ち上がり曲線に設定されることができる。更に別の例において、アクチュエータ18の立ち上がり曲線は、システム10の外部で所定であって、メモリ20に格納されてよい。
【0045】
立ち上がり曲線は、時間とアクチュエータの振動強さとの間にマッピングを提供できる。立ち上がり曲線は時間−強さのグラフで表すことができ、(0,0)から(time_to_max,max_vibration)に至る曲線を定義する。この曲線は任意の形状であってよく、直線である必要はない。低い強さから特定の強さに達するまでにかかる時間を推定するために、システムは、この曲線上で複数の強さ値を探し、それらの間の時間差を測定することができる。立ち下がり曲線は、最大強さからゼロに至る点を除いて、立ち上がり曲線と同様である。アクチュエータの立ち上がり曲線と立ち下がり曲線とは、互いに大きく異なっていてよい。
【0046】
604において、システム10は、602において決定された最短時間と、触覚効果の所望の持続時間(触覚効果定義において定義されたもの)とを比較する。
【0047】
606において、システム10は、アクチュエータ18が時間内に(すなわち、所望の持続時間中に)所望の強度に達することができるかどうかを確認する。そうである場合(すなわち、最短時間が所望の持続時間よりも短いかそれに等しい)、機能は610に進む。そうでない場合(すなわち、最短時間が所望の持続時間よりも長い)、機能は608に進む。
【0048】
608において、システム10は触覚効果の持続時間を、アクチュエータ18が所望の強度に達するまでにかかる最短時間となるよう、調整する。例えば、システム10は、持続時間よりも強さを優先し、かつ、定義された持続時間を602で決定された最短時間へと延長して、アクチュエータ18によって再生された際に触覚効果が所望の強さ(例えば強度)に達するように触覚効果定義を変更でき、これにより、アクチュエータ18によって再生された際に触覚効果が所望の強さに達することを保証する。
【0049】
610において、触覚処理が引き続き行われる。例えば、追加の処理が任意で行われてよい、及び/又は、608において触覚効果に適用された任意の変更(例えば、触覚効果定義値の変更)を考慮して触覚効果が再生されてよい。
【0050】
記載された通り、実施形態は、アクチュエータの特性を構成するために、触覚効果をその再生に先立って動的に前処理するシステムを実装する。この前処理は、触覚効果の持続時間を延長して、アクチュエータによって所望の持続時間が達成されることを保証することを含む。システムはその後、新しい持続時間を用いて触覚効果を再生できる。
【0051】
いくつかの実施形態が、本稿において具体的に図示及び/又は記載されている。しかしながら、開示された実施形態の変形及び変異が、本発明の精神及び意図される範囲から逸脱することなく、上述の記載によって網羅され、添付される請求の範囲に包含されることが理解される。