【実施例1】
【0014】
実施例1に係る流路形成方法につき、
図1から
図12を参照して説明する。まず、
図1及び
図2を用いて、流路形成方法の全体の流れを説明し、その後に
図3〜
図12を用いて各部の構造及び各工程の詳細について説明を行う。
図1に示されるように、上水道としてのダクタイル鋳鉄製等の既設流体管1が地中に埋設されており、既設流体管1には支管2がそれぞれ接続されて、支管2は各家庭等に施設されている。本発明の流路形成方法は、例えば経年劣化等の不具合により、既設流体管の所定区間を撤去するような場合に、供給地域の利便性を考慮し不断流状態にて以下の工程に沿って行われる。尚、本実施例では流体管内の流体は上水であるが、本実施例の上水に限らず、例えば工業用水や農業用水、下水の他、ガスやガスと液体との気液混合体であっても構わない。
【0015】
まず、弁部材設置工程について説明する。
図1(a)に示すように、流路F1、流路F2及び流路F3・・により既設流路を構成している既設流体管1について、撤去作業の対象となる流路F2の区間A間の所定位置に、分岐部3aを有する分割構造を備えた筐体(以下、分割筐体と称する)3A,3Bが既設流体管1に対して密封状に外嵌され、分岐部3aから連通するように分岐管9A,9Bが接続される。次に、分割筐体3A,3Bの内部の既設流体管1の一部が切断されると共に、流路を切換え可能な弁体7と弁箱6とから成る弁部材5が該管切断部に不断流状態にて各々配置される。尚、不断流状態での作業の詳細については後述する。
この時、弁箱6内の弁体7は分割筐体3内の分岐部3aにおいて分岐管9A,9Bを遮蔽するように配置されている。そのためこの状態において、流体は依然、既設流路である流路F1、流路F2及び流路F3・・の順に流下している。
【0016】
次に、既設流体管1の区間Aと併設して、バイパス管8Aを配置し、バイパス管8Aと分割筐体3A,3Bとを、分岐管9A,9Bと筐体としての接続管4Aにより接続することで連通する。ここで、接続管4Aは内部の弁体7’から成る弁部材5’を備えており、接続された状態において、接続管4Aの弁体7’は、バイパス管8Aから分岐管9Bに流路が連通するように配置されている。
【0017】
次に、
図1(b)に示すように、分割筐体3A及び3Bの弁部材5について、弁体7,7が流路F2を遮蔽するとともに新設流路を開放するように各々回動操作する。この操作により、上流である流路F1から流下してくる流体が新設流路F2’、すなわち分岐管9Aを経てバイパス管8Aに流下する。さらに流体は接続管4Aの分岐部4aを経由して分岐管9B内を流下する新設流路F2’’を経て、分割筐体3Bを経由して既設流路F3へと流下することになる。
【0018】
その後、本実施例では区間A間の既設流体管1は所定の位置で切断され、管切断部には閉塞部材として例えば管帽10,10が取り付けられることで、区間A間の既設流体管1は各々閉塞される。これにより、既設流路F2から新設流路F2’及び新設流路F2’’に流路が切換ることになる。尚、閉塞部材による既設流体管1の閉塞については、上記した管切断部に管帽10を取付けるものの他、既設のフランジ(図示せず)にて流体管を外した後に、該フランジに閉塞フランジを取り付けるものでもよいし、既設の受口部(図示せず)にて流体管を外した後に、該受口部に管栓を取り付けるものであってもよい。
【0019】
次に、弁体撤去工程として、
図2に示すように、分割筐体3A内の弁部材5を不断流状態で撤去する。さらに、流路案内手段設置工程として、流路案内部材11を有する弁箱6’を分割筐体内に不断流状態で設置する。尚、弁体撤去工程及び流路案内手段設置工程における不断流状態での作業の詳細については後述する。
【0020】
以上の工程を行うことで、不断流状態を維持したまま、既設流体管の区間Aの流路F2の代替流路として、分岐管9A,9B及びバイパス管8で構成される新設流路F2’及びF2’’が形成され、バイパス管8に新たな支管2’が各々設備されることで、本実施例では上水が供給地域にて使用されることが可能となっている。
【0021】
次に、区間Aの下流側の区間Bについても同様に撤去作業が行われる。具体的には
図2において、流路F3(
図1(b)参照)の区間B間の所定位置に分割筐体3Cを前述と同様に配置し、接続管4Aにバイパス管8B、接続管4B及び分岐管9Cを接続することで、新設流路F2’と分割筐体3Cが連通するように配置する。この状態において、接続管4Bの弁体7’’は、バイパス管8Bから分岐管9Cに流路が連通するように配置されている。その後、接続管4A内の弁部材5’を操作することにより、接続管4A内の弁体7’が流路F2’’ (
図1(b)参照)を遮蔽するとともに新設流路F3’を開放するように回動操作する。また、分割筐体3C内の弁体(図示せず)により流路F3を遮蔽すると共に、流路F3’’と流路F4を連通するように回動操作する。これにより、流路F2’を流れた流体はその後流路F3’を流れ、流路F3’’及び分割筐体3Cを経て流路F4に流下するようになる。その後、分岐管9B、分割筐体3B及び流路F3を構成する既設流体管1を撤去し、接続管4Aの分岐部4aを閉塞部材である管栓10’により閉塞すると共に、分割筐体3C内の弁部材(図示せず)を撤去し、流路案内部材11を備える弁箱6’を設置する。これにより、F2’、F2’’、F3、F4の順に流下していた流体はF2’、F3’、F3’’、F4の順に流下するようになり、すなわち新設流路F3’、F3’’が形成されることになる。
このように作業に適した区間毎に分割して新設流路を形成することで、既設流体管を一度に撤去等する工事範囲を小さくしながら、順次新設流路を形成する事が可能となっている。
【0022】
次に、
図3を用いて、本実施例に用いられる弁部材5について説明する。
図3に示されるように、弁部材5は分割筐体3のフランジ部34に対して上蓋5rを介してボルト・ナット5qで締結固定されている。弁部材5は上蓋5rの上部に弁操作軸5sを備えており、操作メモリ5tまで弁操作軸5sを回動することで、内部の弁体7を回動し、それによって内部の流路を切換えることが出来る。さらに、弁部材5の弁体7を回動するときのトルクが大きい場合には、上蓋5rを介して減速機5uを取付けることによって、弁部材5の弁体7を小さなトルクで操作することもできる。
【0023】
次に、弁部材5が備える弁体7について
図9を用いて説明する。弁体7は中央に回転軸7sを有し、略90°の扇形を有する弁部7tを備えた構造を有している。回転軸7sの回動により弁部7tも回動し、弁箱6の上流側、下流側、及び分岐側に設けられた開口部を切換えて塞ぐことが出来る。更に、
図6(b)に示すように、開口部と開口部との間及び弁箱6と分割筐体3との間には、密封部材が介設され、流体が開口部以外を流下するのを防ぐように密封している。
【0024】
次に、本実施例における最初の工程である弁部材設置工程について詳述する。
図4に示す既設流体管1は、ダクタイル鋳鉄製であって、断面視略円形状に形成され、内周面がエポキシ樹脂層で被覆されている。尚、本発明に係る流体管は、その他鋳鉄、鋼等の金属製、あるいは石綿製、コンクリート製、塩化ビニール製、ポリエチレン製若しくはポリオレフィン製等であってもよい。更に尚、流体管の内周面はエポキシ樹脂層に限らず、例えばモルタル等により被覆されてもよく、若しくは適宜の材料を紛体塗装により流体管の内周面に被覆してもよい。また、分割筐体3、弁部材5、分岐管9の材質も上記に適合するものとしてよい。
【0025】
分割筐体3はいわゆる割T字管であって、既設流体管1の径方向に分割された構造となっている。分割筐体の上部に位置するフランジ部34には流体管切断装置50や弁部材挿入装置70等を取り付けることが出来る。一方、分割筐体3の下部は筐体下部内側に連なるすり鉢状の筐体底部を有し、筐体底部の中央には排出孔35が形成されている。該排出孔35は図示しないプラグ又はバルブを接続可能となっており、一連の作業を通して分割筐体3の内部に充満した流体を排出可能となっている。尚、本実施例では分割筐体上部31、分割筐体下部32と称して説明するが、筐体の分割方向は上下に限らず、例えば水平方向や所定角度の傾斜方向であってもよい。また、分割数は3つ以上であってもよい。同じく、既設流体管1の配管方向も水平に限らず、例えば垂直方向であってもよい。さらに、後述するカッターの切断方向も上下に限らず、例えば水平方向であってもよい。
【0026】
最初に、
図4(a)に示されるように、既設流体管1に分割筐体上部31及び分割筐体下部32に図示しないパッキンを介在させた状態で、既設流体管1及び分岐管9を複数の図示しないボルト・ナットにより緊締することによって、分割筺体3、既設流体管1を密封状態で取付け、つぎに、分割筐体上部31のフランジ部34の上部に固定フランジ本体20、作業弁本体40及び流体管切断装置50を取付ける。
【0027】
ここで、固定フランジ本体20の固定フランジ部21とフランジ部34との接合面には、シール部材23が介挿され、図示しないボルト・ナットによって緊締されることによって、固定フランジ部21とフランジ部34とは密封される。固定フランジ部21の径方向には、周方向に所定の間隔を隔てて、複数の押えネジ22が密封状に取付けられており、後述するように、分割筺体3に弁部材5を挿入した際に、弁部材5を一時的に固定できるようになっている。
【0028】
作業弁本体40の作業弁筺体41と固定フランジ本体20との接合面は、シール部材43が介挿され、ボルト24によって緊締され、作業弁本体40と固定フランジ本体20とは密封される。作業弁本体40の作業弁筺体41には、水平方向にスライド移動することで分割筐体3と流体管切断装置50との間を開閉自在とする作業弁42が密封状に取り付けられている。
【0029】
また、流体管切断装置50と作業弁本体40との間の接合面は、シール部材53が介挿され、図示しないボルト・ナットによって緊締され、流体管切断装置50と作業弁本体40との間は密封される。さらに、カッター軸54に取付けられたカッター52が切断装置筐体51に密封状に、上下に移動可能かつ回転可能に取付けられている。カッター52及びカッター軸54は流体管切断装置50の外部から図示しない駆動装置により回転駆動できるようになっている。
【0030】
分割筐体上部31のフランジ部34に固定フランジ本体20、作業弁本体40及び流体管切断装置50の取付けを完了すると、作業弁42を開放した状態でカッター52により、既設流体管1を不断流状態で切断する。
図4(a)に示されるように、カッター52は円筒形状をしているので、既設流体管1の管切断部1a,1aは、カッター52の円筒軸方向から見ると円筒形状のカッターに沿った円弧状に形成される。既設流体管1を切断する際に発生する切粉は、分割筐体下部32の中央に設けられた排出孔35に取付けられた図示しないバルブを操作して、流体とともに排出される。
【0031】
次に、既設流体管1を切断した後は、カッター52を上昇させ、作業弁筺体41を作業弁42により閉塞し、既設流体管1は切断された状態で分割筐体3内に密封される。その後、作業弁本体40から流体管切断装置50を取り外して、既設流体管1の切断作業を終了する(
図4(b)参照)。
【0032】
次に、
図5(a)に示されるように、作業弁本体40の上部に防錆部材挿入装置60が密封状に取り付けられる。この防錆部材挿入装置60は、上部に作業弁本体40に取り付けられる挿入装置筐体63を有し、下部に防錆部材65,65を水平方向の各端部に保持する保持部61,61を有する。保持部61,61はジャッキ部62,62を介して、上端操作部が外方に突出した操作軸64に連結されている。操作軸64の前記した上端操作部を回動操作することにより、ジャッキ部62,62が水平方向に拡がるように動くことができ、左右の防錆部材65,65が既設流体管1の管切断部1a,1aに取り付けられる。
【0033】
ここで、防錆部材65,65は、前述の円筒状のカッター52によって切断した管切断部1a,1aを覆い防錆できるように、流体管の管軸方向から見ると流体管の断面形状と同じく円形に形成され、カッターの円筒軸方向から見ると円筒状のカッターに沿う円弧状に形成されたリング形状となっている。また、防錆部材65は、ダクタイル鋳鉄製、鋳鉄、ステンレス鋼、鋼等の金属からなり、該金属の表面をゴムライニング等により防錆されている。尚、防錆部材65は金属製に限らず、樹脂製でもよいし、樹脂とゴムの組合せでもよい。
【0034】
次に、防錆部材65の取り付け状態の詳細について説明する。
図5(a)、(b)に示すように、防錆部材65は水平方向に延出し先端が略V字状に折曲された係合部66を備えており、係合部66が分割筐体上部31及び分割筐体下部32の内面に形成された突出部37に係合することで取り付けられている。係合部66は防錆部材65の径方向に弾性を有しており、前述のジャッキ部62の操作による挿入時は弾性により縮径変形し突出部37を通過するようになっており、突出部37を完全に通過すると係合部66が拡径方向に弾性復元して突出部37に係合するため、抜けることがない構造となっている。尚、係合部66は複数あり、分割筐体上部31と分割筐体下部32の内面に形成された複数の突出部37に係合する。
【0035】
次に、
図6(a)に示されるように、作業弁本体40の上部に弁部材挿入装置70が密封状に取り付けられる。この弁部材挿入装置70は、挿入装置筐体74、挿入軸75、該挿入軸の一端には弁部材5を保持する保持部71、挿入軸75の他端には螺入されるネジ部76、該ネジ部76を回動操作するハンドル77(
図7参照)を備え、該ハンドル77を回動操作して挿入軸75を昇降させ、弁部材5を分割筐体3に対し挿入及び取出しすることができる。
【0036】
そして、弁部材挿入装置70によって弁部材5を分割筐体3内へ設置すると、固定フランジ本体20に設けられた押えネジ22をねじ込み、弁部材5を仮固定する。この状態で、分割筐体上部31と弁部材5とは、
図3に示す密封部材38によって密封される。
その後、弁部材挿入装置70内の流体を排出し、挿入装置蓋72を取外し、作業用孔73から保持部71と挿入軸75との固定を解除し、弁部材挿入装置70を作業弁本体40から取外す。そして
図3に示すように、固定部材39で弁部材5を分割筐体上部31に固定し、押えネジ22を解除し、固定フランジ本体20と作業弁本体40を撤去し、弁部材挿入装置70の保持部71を弁部材5から取外す(
図6(b)参照)。そして、分割筐体上部31のフランジ部34に上蓋5rを取り付け、減速機5uを取り付ける。
【0037】
次に、弁部材撤去工程について詳述する。
図1に示すように、弁部材5を操作し弁体7により流路の切換えを行った後、既設流路を形成していた管路構成部材を切断等により撤去し、当該切断部を閉塞部材である管帽10で閉塞する。ここで、管帽10設置前には、死水状態を防ぐため、残水や湿気を十分取り除き、乾燥させてから設置するのが好ましい。その後、先ほどと同様に、保持部71、固定フランジ本体20、作業弁本体40及び弁部材挿入装置70を設置し、不断流状態にて弁部材5を撤去する。このとき、既設流路側は既に管帽10により閉塞されているため、弁部材5を撤去しても、流体は新設流路を流下することとなる。尚、弁部材挿入装置70については前述の構造と同一のため、説明を省略する。なお、弁部材設置工程と弁部材撤去工程を同工期内で一連として行う場合には、上記のように固定フランジ本体20、作業弁本体40を撤去せずに、それらを設置したままの状態で利用し、弁体7による流路切換えを行ってもよい。
【0038】
次に、流路案内手段設置工程について詳述する。
図7に示すように、前述の弁部材の設置及び撤去で用いた弁部材挿入装置70を用いて、流路案内部材11を備える弁箱6’を分割筐体3内の既設流体管1の管切断部1a,1aに弁部材設置工程で行った手順と同様の手順で設置する。この時、流路案内部材11を備える弁箱6’は前述の弁部材5の弁箱6と比較して、新設流路に対する上流側と下流側の2か所のみに開口部を有する点で異なる構造となっており、外形としては略同一形状を有している。このため、弁部材挿入装置70がそのまま再度使用できると共に、弁箱6’を分割筐体3に対し密封状に設置できるばかりか、弁部材5を撤去した筐体内の既設流体管の管切断部1a,1aにほとんど隙間なく嵌合配置することができ、既設流体管1に形成される管切断部1a,1aに、正確に流路案内部材11の位置が決まるため、流路の案内を正確に行うことが出来る。更に
図8(b)に示されるように、開口部と開口部との間及び弁箱6と分割筐体3との間には、密封部材が介設され、流体が開口部以外を流下するのを防ぐように密封しているため、開口部の無い弁箱側に流体が進入しない。また、ここで、流路案内部材11を備える弁箱6’と既設流体管1の管切断部1a,1aの間には前述の防錆部材65が介挿されている状態となり、弁箱6’により防錆部材65は既設流体管1の管切断部1a,1aにリング形状の全周にわたって、偏ることなく押圧されることになる。これにより防錆部材65の管切断部1a,1aへの密着性が向上し、防錆部材65の防錆性能を向上することが出来る。
【0039】
次に、分割筐体3内に配置された流路案内手段について説明する。
図8に示すように、流路案内手段としての流路案内部材11及び弁箱6’が筐体内に配置されたことにより、流路F1を流下してきた流体は、流路案内部材11に流下方向を案内されながら新設流路F2を形成する分岐管に流下する。これにより、弁部材5を撤去した後であっても、流体は閉塞部材周辺に残置された閉塞管路に流れ込むことが出来ないので、閉塞部材周辺で乱流が発生することを防ぎ、これにより圧損や流動抵抗の増大を防ぐことが出来る。なお、本実施例においては、防錆部材65は既設流体管1の切断後に取付けたが、弁部材撤去工程後に設置してもよい。
【0040】
次に、流路案内部材11の構造について
図10を用いて説明する。流路案内部材11は主に流体の流下方向を案内する曲管部からなるベンド管部11qと、このベンド管部11qに一体に形成されるとともにその上下に延出され弁箱6’に固定される固定軸11sとにより構成されている。ベンド管部11qは、既設流体管1と略同径の内径を有する断面略円形の流路が略90°に曲げて延設された内壁部11rを備え、この内壁部11rに沿って流体が流下することで流下方向を案内することが出来る。更に、ベンド管部11qの流路方向の端部に位置する嵌合部11uは、弁箱6’の開口部を介して既設流体管1の管切断部1a,1a付近に嵌合するため、その上下が流路方向にせり出すように延出した形状となっている。また、嵌合部11u、弁箱6’、管切断部1a,1aは隙間なく嵌合してもよい。尚、ベンド管部の形状については、前述の断面略円形の流路が略90°に曲げて延設される他、既設流体管の断面形状及び流体の流下方向に沿って形成されていればよい。
【0041】
さらに、流路案内部材11は固定軸11sを介して弁箱6’に固定に設置されている。流路案内部材11の固定設置について詳述すると、固定軸11sの上部には平面視略矩形状の突起部11tが形成されており、一方、固定軸11sの突起部11tが嵌合する弁箱6’の固定蓋6sには略矩形状の嵌合孔6tが形成されている。流路案内部材11の固定軸11s下端を弁箱6’の嵌合凹部6pに嵌合するとともに、固定軸11s上端の突起部11tを、弁箱6’を構成する箱蓋6mの貫通孔に貫通させ、固定蓋6sの嵌合孔6tに固定軸11sの突起部11tが嵌合された状態で、固定蓋6sを箱蓋6mに固定ボルト6uにより締結固定する。このようにすることで、固定蓋6sが固定軸11sの回転を規制する回転止めとして作用し、流路案内部材11は弁箱6’に対して回転規制された状態で固定されることになる(
図8(a)参照)。これにより、流路案内部材11が流体の圧力により弁箱6’に対して回動せず、その位置を正確に維持して流路案内することができる。
【0042】
尚、突起部11t及び嵌合孔6tの形状としては前記略矩形状に限られず、楕円形、小判形、多角形、Dカット若しくは平取り加工又はその他の円形を除く各種形状により、流路案内部材11の弁箱6’に対する回転規制ができるものであればよい。
更に尚、回り止めとしては前述の態様の他、例えば流体の案内する際の反力により、ベンド管部11qの外壁部11rが弁箱6’に押圧されることで回転規制として作用するような態様であっても構わない。
【0043】
次に、
図11に示すように、弁箱6’と流路案内部材11の間に充填剤12を充填することで、弁箱6’と流路案内部材11の間の流体が流れ込み得る空間を無くすことができ、弁箱6’内に流体の滞留領域が形成されることを防ぐことが出来る。尚、充填剤12としてはモルタル等の水和硬化体やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂のように、充填時には流動性を有し充填後に硬化するものが望ましく、このようにすることで、流路案内部材11が流体からの反力を受けた際の姿勢を安定させることが出来る。この際、
図11(b)に示すように、注入用蓋6m’を用いるとよい。
尚、上記した充填剤12を充填せずともよく、弁箱6’と流路案内部材11の間に空隙を形成していても構わない。
【0044】
次に接続管4において行われる流路形成方法について、
図12を用いて説明する。
接続管4は弁体7を有する弁部材5を備えており、弁部材5の操作により、流路を切り替える事が出来る。流路を切り替えた後に、流路の一方を閉塞部材である管帽10により閉塞する。ただし、分岐口の場合、管栓10’で閉塞する。ここで、閉塞前には前述と同様に死水対策を施すのが好ましい。その後、
図12(d)において、弁体7を撤去すると共に、流路案内部材11を接続管内に設置することで、管帽10の周辺に流体が流下することがなく、圧損や流動抵抗の増大を防ぐことが出来る。尚、弁体7の撤去や流路案内部材11の設置工程に関しては不断流状態で行われ、前述の分割筐体3への工程と同様であり説明を省略する。