(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記開口部は、上記リテーナプレートの各通油口にそれぞれ対応するように配設された複数の開口部からなる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のオイルストレーナ。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車の自動変速機の下部には作動油となるオイルを収容したオイルパンが設けられており、このオイルパン内のオイルをオイルポンプによって吸い上げて各部へ循環させるようになっている。このオイルには金属等の異物が含まれていることがあるため、異物を捕捉する濾材を備えたオイルストレーナがオイルポンプの上流側に配設されている。
【0003】
このようなオイルストレーナとしては、特許文献1に開示されたものが知られている。このオイルストレーナは、ハウジングと、リテーナプレートと、ハウジング内に配置された不織布からなる濾材と、から構成されており、濾材は、濾過面積を拡大するために、多数のビードを有するように波状に形成されている。
【0004】
さらに、特許文献2のオイルフィルタ装置では、目の大きさの異なる2種類の濾材を用い、目の細かい濾材を上流側に配置し、この下流側に目の粗い濾材を配設して、これらの濾材を別体のスペーサにより離間させて保持している。
【0005】
また、特許文献3には、上流側に配置された目の粗い濾材と、目の細かい濾材とを、縦方向及び横方向に延在した支柱から構成されるグリッドスペーサによって、離間させて保持したものが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
別部材のスペーサで2種類の濾材を保持する構成では、濾材と重なるスペーサが通路抵抗となるだけでなく、スペーサが位置する部分は濾過に寄与しないため、濾過に使用し得る面積が減少してしまう。
【0008】
また、別部材のスペーサを用いることにより、部品点数が増加してオイルストレーナが複雑化するとともに、オイルストレーナひいてはこれが装着される自動変速機等の重量が増加してしまうため、望ましくない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のオイルストレーナは、吸入口
を有する第1のハウジングおよび吐出口を有する
第2のハウジングからなるハウジングと、このハウジングの内部を吸入口側と吐出口側とに区画する濾過エレメントと、を備え、吸入口から濾過エレメントを通って吐出口へとオイルが流れる。濾過エレメントは、目の粗い
濾材からなる第1濾材と、第1濾材の上流側もしくは下流側に積層された目の細かい
濾材からなる第2濾材と、第1濾材および上記第2濾材の下流側に積層されて、これらの濾材を保持するとともに、複数の通油口を有するリテーナプレートと、を備える。
上記第1濾材の周縁部と上記第2濾材の周縁部と上記リテーナプレートの周縁部とが積層されて上記第1のハウジングと上記第2のハウジングの間に挟持されている。第2濾材は、オイルの一部が該第2濾材をバイパスするように、少なくとも1つの開口部を有し、第1濾材および第2濾材の一方に、他方の濾材に部分的に当接するように凹凸形状が形成されて
いて、この凹凸形状による部分的な当接によって2つの濾材の間に少なくとも1つの油路が構成されており、各々の油路は上記開口部に連通している。
【0010】
このような構成によれば、目の大きさの異なる2種類の濾材により異物が確実に捕捉される。さらに、第2濾材に少なくとも1つの開口部を設けたことにより、オイルの一部は、第2濾材を通過することなく、開口部を通って第2濾材をバイパスする。また、濾材自体の凹凸形状によって第1濾材および第2濾材が離間した状態で保持される。
【0011】
本発明の好ましい一態様では、凹凸形状は、複数のプリーツを有するように第1濾材もしくは第2濾材の母材を波状に折曲加工することによって形成され、プリーツ間に画成される油路の各々は開口部に連通している。
【0012】
このような構成とすることにより、オイルがプリーツ間に画成される油路に沿って流れて、油路に連通した各開口部へと円滑に導かれる。
【0013】
さらに本発明の好ましい一態様では、第1濾材は金網からなり、吸入口側に配置され、第2濾材は不織布からなり、第1
濾材の下流側に配置される。
【0014】
このような構成とすることにより、上流側の第1濾材によって比較的大きな異物が捕捉され、下流側の第2濾材によって微細な異物が捕捉される。
【0015】
本発明のさらに好ましい一態様では、開口部は、リテーナプレートの各通油口にそれぞれ対応するように配設された複数の開口部からなるようにしてもよい。また、開口部は、いくつかの通油口に対応するように延在した1つの開口部からなるようにしてもよい。
【0016】
このような構成とすることにより、オイルは開口部を通って第2濾材をバイパスする。また、開口部が通油口と連通しているので、開口部を介して第2濾材をバイパスしたオイルは通油口へと円滑に導かれる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、第2濾材に開口部を設けたことにより、オイルの一部が開口部を通って第2濾材をバイパスするので、通路抵抗を低減させつつ、目の大きさの異なる2種類の濾材により異物を確実に捕捉することが可能となる。さらに、本発明によれば、濾材自体の形状によって第1濾材および第2濾材を離間させた状態で保持することができるので、別部材のスペーサが不要となり、これに起因する通路抵抗を低減させることができるとともに、濾材の濾過面積全体を用いてオイルを濾過することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜5を参照して本発明のオイルストレーナ1の一実施例について説明する。本実施例のオイルストレーナ1は、例えば、自動車の自動変速機に用いられる。
【0020】
図1,2に示すように、オイルストレーナ1は、両者間にオイル室2を画成する金属製のロアハウジング3およびアッパハウジング4と、ロアハウジング3とアッパハウジング4との間に挟持され、オイル室2を上流側の第1オイル室2aと下流側の第2オイル室2bに区画する濾過エレメント5と、から構成されている。
【0021】
ロアハウジング3は、上面が開口した略長方形の皿状をなしており、この開口部分の全周に沿って形成されたフランジ7と、第1オイル室2aを画成するように窪んでなる皿部8と、を有し、皿部8の底部8aには円筒状の吸入口9が突出形成されている。フランジ7には、図示せぬ取付用ボルトが貫通する3つの取付孔7aが貫通形成されている。
【0022】
同様に、アッパハウジング4は、下面が開口した略長方形の皿状をなしており、取付孔11aを有するフランジ11と、第2オイル室2bを画成するように窪んでなる皿部12と、を有し、皿部12の頂部12aには円筒状の吐出口13が突出形成されている。この吐出口13は、オイルストレーナ1の組立状態において、吸入口9の対角線上に位置するように配置されている。つまり、吐出口13は、吸入口9からオフセットしている。
【0023】
濾過エレメント5は、目の粗い第1濾材16と、この第1濾材16の下流側に積層された目の細かい第2濾材17と、第2濾材17の下流側に積層され、濾材16,17を保持する格子状のリテーナプレート18と、からなる。
【0024】
図2,3に示すように、リテーナプレート18は、平坦な金属板からなり、フランジ11の外縁に沿った略長方形の外形状を有している。このリテーナプレート18は、オイル室2a,2bに対応する中央の領域に開口形成された多数の通油口20と、その周囲に設けられたフランジ7,11に対応する周縁部21と、を備えている。通油口20は、細い梁部22を残すようにして開口形成されており、各通油口20は、多角形状(例えば、六角形)をなしている。また、周縁部21には、取付孔7a,11aに対応する3つの取付孔21aが貫通形成されている。
【0025】
第1濾材16は、リテーナプレート18の外縁に沿った略長方形の外形状を有し、金属製のメッシュつまり金網からなる。第1濾材16は、第1オイル室2aに対応する中央の領域(濾過領域)に設けられた複数のプリーツ24と、その周囲に設けられた周縁部25と、を備えている。周縁部25には、3つの取付孔25aが貫通形成されている。
【0026】
プリーツ24は、第1濾材16の一方の短辺部16aと他方の短辺部16bとの間に亘って互いに平行をなすように配列されるとともに、一方の長辺部16cと他方の長辺部16dとの間に亘って連続に延びている。プリーツ24は、第1濾材16と第2濾材17とを離間させ、かつ積層方向と直交する方向にオイルを導く油路26を画成する機能を有するとともに、第1濾材16の剛性向上に寄与する。
図3,4に示すように、各プリーツ24は、第1オイル室2a側に向けて突出した略V字形の断面形状を有し、頂部24bが周縁部25と同一平面上に位置するのに対して、谷部24aが周縁部25から一段低い位置にある。各プリーツ24は、高さがいずれも等しく、また、隣接するプリーツ24間の幅も等しく設定されている。したがって、プリーツ24間に画成される油路26の高さおよび幅はいずれも等しくなっている。プリーツ24は、第1濾材16の母材を波状に折曲加工(プリーツ加工)することによって形成されている。
【0027】
第2濾材17は、シート状の不織布からなり、第1濾材16の外縁に沿った長方形の外形状を有している。第2濾材17は、中央の濾過領域において円形に開口形成された多数の開口部28と、その周囲に設けられ取付孔29aを有する周縁部29と、を備えている。
【0028】
各開口部28は、第2濾材17をバイパスするオイルの流れを許容するように構成されている。複数の開口部28は、濾過領域において等間隔に配設されており、濾過エレメント5が積層されたときに、プリーツ24全体に亘るように配設されている。
図5に示すように、各開口部28の開口面積は、第2濾材17をバイパスさせるオイルの割合に応じて設定されており、各通油口20の開口面積よりも小さくなっている。各開口部28は、バイバスオイルを通油口20を通して円滑に流すために、積層時に対応する各通油口20のほぼ中央に位置するように、第2濾材17上に配置されている。
【0029】
上記のように構成された濾過エレメント5は、
図3,4に示すように、アッパハウジング4とロアハウジング3との間に挟持されている。具体的には、ロアハウジング3上に第1濾材16を配置し、その上に第2濾材17およびリテーナプレート18を順に積層し、さらにその上にアッパハウジング4を重ね合わせる。ロアハウジング3のフランジ7を、フランジ11および周縁部21,25,29を巻き込むようにしてかしめることによって、フランジ7とフランジ11との間に濾過エレメント5が挟持されて、オイルストレーナ1が組み立てられる。
【0030】
オイルストレーナ1の組立状態では、プリーツ24、開口部28および通油口20は、いずれもオイル室2a,2bの全面に亘ってほぼ一様に配置されている。第1濾材16は、プリーツ24の谷部24aが第1オイル室2aに突出するとともに頂部24bが第2濾材17に当接した状態で第2濾材17に対して積層されている。これにより、第1濾材16と第2濾材17とは谷部24aと第2濾材17とが離間した状態で保持され、この離間した空間が油路26となる。
【0031】
図5に示すように、プリーツ24で構成される各油路26(破線で示す)は、それぞれ開口部28と連通しており、本実施例では、1つの油路26は3つまたは4つの開口部28と連通している。これにより、オイルは油路26に沿って流れた後、各油路26に対応する開口部28を通って第2濾材17をバイパスするようになっている。また、第2濾材17の各開口部28は、各通油口20の中央に位置している。つまり、1つの通油口20に対して1つの開口部28が対応している。
【0032】
次に、オイルストレーナ1内のオイルの流れについて説明する。
【0033】
図示しないオイルパン内のオイルは、図示しないオイルポンプにより吸い上げられて、吸入口9からオイルストレーナ1(第1オイル室2a)内に流入する。次いで、オイルは、プリーツ24の傾斜部分を通って第1濾材16を通過し、油路26に流入する。このとき、第1濾材16によって比較的大きな異物が捕捉される。吸入口9と吐出口13とは、対角線上に配置されているため、吸入口9を介して吸い上げられたオイルは、吸入口9が設けられた角部から吐出口13が設けられた角部へ向けて対角線上に流れ、その結果、オイルは第1濾材16の全体に広がって第1濾材16を通って流れる。
【0034】
次いで、油路26内のオイルは、第2濾材17を通って流れ、このとき、第1濾材16によって捕捉されなかった微細な異物が第2濾材17によって捕捉される。また、オイルの一部は、油路26に沿って流れ、油路26に対応する開口部28を通って第2濾材17をバイパスする。特に、未暖機時など、オイルの粘性が高い場合には、オイルの大部分が第2濾材17を通過することなく、開口部28を通って第2濾材17をバイパスする。
【0035】
その後、オイルは、通油口20を通って第2オイル室2bへと流れ込み、吐出口13を介してオイルストレーナ1から流出する。
【0036】
本実施例によれば、第2濾材17に複数の開口部28を設けたことにより、通路抵抗を低減させつつ、目の大きさの異なる2種類の濾材により異物を確実に捕捉することが可能となる。また、第1濾材16に設けた複数のプリーツ24により第1濾材16と第2濾材17とを離間させて保持しているため、別部材のスペーサが不要となり、通路抵抗が減少するとともに、濾過面積全体を用いることができる。
【0037】
次に、
図6〜8を参照して、本発明の他の実施例について説明する。なお、ロアハウジング3、アッパハウジング4およびリテーナプレート18の構成は、第1実施例と同一である。また、特に記載がない場合には第1濾材16および第2濾材17の構成は、第1実施例と同一である。
【0038】
図6は、第2実施例のオイルストレーナ1の分解斜視図であり、
図7は、
図1のA−A線に沿ったオイルストレーナ1の断面図であり、
図8は、
図7の拡大断面図である。
【0039】
本実施例では、目の細かい第2濾材17を上流側に配置し、この第2濾材17の下流側に目の粗い第1濾材16を積層し、第1濾材16の下流側にリテーナプレート18を積層している。
【0040】
図7,8に示すように、オイルストレーナ1の組立状態では、プリーツ24の頂部24bがリテーナプレート18に当接し、谷部24aが第1濾材16に当接した状態で、第1濾材16は第2濾材17とリテーナプレート18との間に挟持されている。これにより、第1濾材16と第2濾材17とは、頂部24bと第2濾材17とが離間した状態で保持され、この離間した空間が油路26となる。
【0041】
このように構成されたオイルストレーナ1では、第1オイル室2a内に流入したオイルは、第2濾材17を通って流れ、微細な異物が第2濾材17によって捕捉される。また、オイルの一部は、開口部28を通って第2濾材17をバイパスする。このバイパスオイルは、第2濾材17を通過したオイルとともに第1濾材16を通って流れ、このとき、第1濾材16によって残存する異物が捕捉される。その後、オイルは、通油口20を通って第2オイル室2bへと流れ込み、吐出口13を介してオイルストレーナ1から流出する。
【0042】
次に、
図9〜12を参照してオイルストレーナ1の第3実施例について説明する。
【0043】
本実施例では、第1濾材16は、複数のプリーツ24に替えて、複数の凸部32を有している。
【0044】
図9に示すように、金網からなる第1濾材16は、第1オイル室2aに対応する中央の濾過領域が周縁部25から一段窪んでおり、その底部33に複数の凸部32が突出形成されている。各凸部32は、円形をなしており、その高さはいずれも等しく、頂面32aは、周縁部25と同一平面上に位置している。凸部32は、第1濾材16と第2濾材17とを離間させ、かつ両者間(つまり凸部32の間)に油路34を画成する機能を有するとともに、第1濾材16の剛性向上に寄与する。複数の凸部32は、第1濾材16の母材をエンボス加工することによって形成されている。
【0045】
図11,12に示すように、濾過エレメント5の積層状態では、凸部32は、その頂面32aが開口部28(破線で示す)の周囲に沿って第2濾材17に当接している。これにより、第1濾材16と第2濾材17は、底部33と第2濾材17とが離間した状態で保持され、この離間した空間が油路34となる。
【0046】
このように構成されたオイルストレーナ1では、オイルは、第1濾材16を通過し、油路34に流入する。このとき、比較的大きな異物が第1濾材16によって捕捉される。次いで、オイルは、第2濾材17を通って流れ、微細な異物が第2濾材17によって捕捉される。また、オイルの一部は、油路34に沿って流れ、開口部28を通って第2濾材17をバイパスする。その後、オイルは、吐出口13を介してオイルストレーナ1から流出する。
【0047】
次に、
図13,14を参照してオイルストレーナ1の第4実施例について説明する。
【0048】
本実施例では、第2濾材17は、複数の開口部28に替えて、1つの長方形の開口部36を有している。開口部36は、略長方形をなす第2濾材17の一方の長辺部17c寄りの位置に配置されており、周縁部29を残すようにして、一方の短辺部17aと他方の短辺部17bとの間で所定の長さに亘って延びているとともに、一方の長辺部17cと他方の長辺部17dとの間で所定の幅に亘って延びている。
【0049】
オイルストレーナ1の組立状態では、開口部36は、吐出口13の真下に位置している。
図14に示すように、開口部36は、第1濾材16のプリーツ24と直交する方向に延び、ほぼ全てのプリーツ24したがって油路26と連通している。また、開口部36は、長辺部17c側に位置する複数列(例えば、3列)の通油口20と連通している。
【0050】
このように構成されたオイルストレーナ1では、第1オイル室2a内に流入したオイルは、第1濾材16および第2濾材17を順に通って流れ、これらの濾材16,17により、異物が捕捉される。一方、第1濾材16を通過したオイルの一部は、油路26に沿って開口部36に向けて長辺部17c側に流れ、開口部36を通って第2濾材17をバイパスする。バイパスオイルは、直上に位置する吐出口13に向けて下流側に流れ、第2濾材17を通過したオイルとともに吐出口13を介してオイルストレーナ1から流出する。
【0051】
次に、
図15,16を参照してオイルストレーナ1の第5実施例について説明する。
【0052】
本実施例では、第1濾材16に替えて、第2濾材17に複数のプリーツ40が形成されている。第1濾材16は、金網からなり、プリーツ40を受容するように中央部分が窪んでいる。
【0053】
不織布からなる第2濾材17は、中央の濾過領域に設けられた複数のプリーツ40と、その周囲に設けられた周縁部29と、を備えている。プリーツ40は、第1実施例におけるプリーツ24と同様であり、一方の短辺部17aと他方の短辺部17bとの間に亘って互いに平行をなすように配列されており、一方の長辺部17cと他方の長辺部17dとの間に亘って延びている。プリーツ40は、第1濾材16と第2濾材17とを離間させるとともに、プリーツ40間に油路42を画成するように構成されている。プリーツ40は、第2濾材17の母材を波状に折曲加工(プリーツ加工)することによって形成されている。
【0054】
さらに、第2濾材17は、長辺部17c寄りの位置に長方形の開口部44を有している。この開口部44は、第4実施例の開口部36と同様であって、プリーツ40と直交する方向に延びているとともに、長辺部17cと長辺部17dとの間で所定の幅に亘って延びている。この開口部44に向かってプリーツ40間の油路42が開放されている。
【0055】
オイルストレーナ1の組立状態では、第2濾材17は、プリーツ40の谷部40aが第1濾材16に当接するとともに頂部40bがリテーナプレート18に当接した状態で、第1濾材16とリテーナプレート18との間に積層されている。これにより、第1濾材16と第2濾材17とは頂部40bと第2濾材17とが離間した状態で保持され、この離間した空間が油路42となる。開口部44は、リテーナプレート18の複数の通油口20の一部と重なっている。
【0056】
このように構成されたオイルストレーナ1では、第1濾材16を通過したオイルの一部は、油路42を通って開口部44に向けて長辺部17c側へと流れて、開口部44を通って第2濾材17をバイパスする。バイパスオイルは、直上に位置する吐出口13に向けて下流側に流れ、第2濾材17を通過したオイルとともに吐出口13を介してオイルストレーナ1から流出する。
【0057】
次に、
図17〜20を参照してオイルストレーナ1の第6実施例について説明する。
【0058】
不織布からなる第2濾材17は、第1濾材16の濾過領域よりも小さい外形状を有している。つまり、第2濾材17は、第1濾材16のプリーツ24およびリテーナプレート18の通油口20の一部にのみ重なる。
【0059】
図18,19に示すように、このように構成された第2濾材17は、第1濾材16とリテーナプレート18との間に挟持される。このとき、第2濾材17は、プリーツ24が設けられた濾過領域の中央に位置するように第1濾材16上に積層されるとともに、第2濾材17の外周側に一部の通油口20が位置するように、リテーナプレート18が積層される。
【0060】
このように、第2濾材17を第1濾材16およびリテーナプレート18に対して配置することにより、オイルストレーナ1の組立時に、第2濾材17をバイパスするオイルの流れを許容する開口部50が第2濾材17の全周に沿って画成される(
図20)。開口部50は、各プリーツ24間の油路26と連通するとともに、周縁部21に沿った通油口20と重なっている。
【0061】
このように構成されたオイルストレーナ1では、第1オイル室2a内に流入したオイルは、第1濾材16および第2濾材17を順に通って流れ、これらの濾材16,17により、異物が捕捉される。一方、第1濾材16を通過したオイルの一部は、油路26に沿って、開口部50に向けて一方の長辺部16c側および他方の長辺部16d側へとそれぞれ流れ、開口部50を通って第2濾材17をバイパスして上流へと流れ、周縁部21に沿った通油口20を通って第2オイル室2bに流入した後、第2濾材17を通過したオイルとともに吐出口13を介してオイルストレーナ1から流出する。
【0062】
以上、この発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、通油口20および開口部28,36,44は上記の形状に限定されず、他の形状としてもよい。また、上記実施例では、ロアハウジング3およびアッパハウジング4は、金属製であるが、合成樹脂でそれぞれ成形してもよい。また、本発明のオイルストレーナは、内燃機関や種々の油圧機器のオイルストレーナとして用いてもよい。