特許第6562860号(P6562860)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6562860空調管理装置、およびこれを用いた空調管理画面生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6562860
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】空調管理装置、およびこれを用いた空調管理画面生成方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/523 20180101AFI20190808BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20190808BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20190808BHJP
   F24F 11/52 20180101ALI20190808BHJP
   F24F 11/54 20180101ALI20190808BHJP
【FI】
   F24F11/523
   H02J13/00 301K
   H04Q9/00 301C
   H04Q9/00 311J
   H04Q9/00 361
   F24F11/52
   F24F11/54
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-62116(P2016-62116)
(22)【出願日】2016年3月25日
(65)【公開番号】特開2017-172931(P2017-172931A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2018年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】高橋 功
【審査官】 奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/123989(WO,A1)
【文献】 特開2013−068415(JP,A)
【文献】 特開2014−102053(JP,A)
【文献】 特開平04−039564(JP,A)
【文献】 特開2005−308278(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00−13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物のフロアを構成する複数エリア内の複数の空調機に接続された空調管理装置において、
前記複数の空調機から能力要求比率を示すデータを取得する空調機データ取得部と、
前記空調機データ取得部で取得された前記複数の空調機の能力要求比率を示すデータに基づいて、前記フロア内の各エリアの平均能力要求比率を算出するエリア別データ算出部と、
前記エリア別データ算出部で算出された平均能力要求比率のレベルごとに異なる色調で該当するエリアが表示されるように、該当するフロアの構成図の表示画面情報を生成する表示画面情報生成部と、
前記表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする空調管理装置。
【請求項2】
建物のフロアを構成する複数エリア内の複数の空調機に接続された空調管理装置において、
前記複数の空調機から所定時間間隔でサーモON/OFF状態の情報を取得する空調機データ取得部と、
前記空調機データ取得部で過去の所定時間内に取得された前記複数の空調機のサーモON/OFF状態の情報に基づいて、前記フロア内の各エリアの空調機のサーモOFF時間比率の平均値を算出するエリア別データ算出部と、
前記エリア別データ算出部で算出された、該当する空調機のサーモOFF時間比率の平均値が予め設定された閾値以上のエリアを強調させて、該当するフロアの構成図の表示画面情報を生成する表示画面情報生成部と、
前記表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする空調管理装置。
【請求項3】
建物のフロアを構成する複数エリア内の複数の空調機に接続された空調管理装置が、
前記複数の空調機から能力要求比率を示すデータを取得するステップと、
取得された前記複数の空調機の能力要求比率を示すデータに基づいて、前記フロア内の各エリアの平均能力要求比率を算出するステップと、
算出された平均能力要求比率のレベルごとに異なる色調で該当するエリアが表示されるように、該当するフロアの構成図の表示画面情報を生成するステップと
を有することを特徴とする空調管理画面生成方法。
【請求項4】
建物のフロアを構成する複数エリア内の複数の空調機に接続された空調管理装置が、
前記複数の空調機から所定時間間隔でサーモON/OFF状態の情報を取得するステップと、
過去の所定時間内に取得された前記複数の空調機のサーモON/OFF状態の情報に基づいて、前記フロア内の各エリアの空調機のサーモOFF時間比率の平均値を算出するステップと、
該当する空調機のサーモOFF時間比率の平均値が予め設定された閾値以上のエリアを強調させて、該当するフロアの構成図の表示画面情報を生成するステップと
を有することを特徴とする空調管理画面生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、空調管理装置、およびこれを用いた空調管理画面生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、商業施設やオフィスビルなどの大型の建物内には多数の空調機が設置されており、これらは中央管理装置において集中管理されている。中央管理装置では、各フロアの構成図に、設置された空調機の位置情報や、各空調機のON/OFF状況を示す情報、および設定内容や室温の情報等が重畳された空調管理画面を表示させることで、建物内の空調管理のための情報を管理者に提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−190080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
大規模商業施設などにおいて、1つのフロアに多数の空調機が設置されている場合、1つの空調管理画面に表示される空調機の数も多く、個々の空調機の状況を確認するのは非常に面倒である。上述したような空調管理画面を見て管理者が空調機の制御指示を行う場合、室温が他のエリアと大きく異なるエリアや、負荷が他の空調機よりも大きい空調機等を、画面に表示された情報に基づいて判断しなければならず、管理者への負担が大きく、また見落としが発生する可能性があるという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、大型の建物内の複数の空調機の稼動状態を管理者が把握しやすい状態で提示することが可能な、空調管理装置、およびこれを用いた空調管理画面生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための実施形態によれば、建物のフロアを構成する複数エリア内の複数の空調機を管理する空調管理装置は、空調機データ取得部とエリア別データ算出部と表示画面情報生成部と表示部とを備える。空調機データ取得部は、複数の空調機から能力要求比率を示すデータを取得する。エリア別データ算出部は、取得された複数の空調機の能力要求比率を示すデータに基づいて、フロア内の各エリアの平均能力要求比率を算出する。表示画面情報生成部は、算出される平均能力要求比率のレベルごとに異なる色調で該当するエリアを示して前記フロアの構成図を表示させるための表示画面情報を生成する。表示部は、生成された表示画面情報を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態による空調管理装置を用いたデマンド制御システムの構成を示す全体図である。
図2】本発明の一実施形態による空調管理装置に記憶された管理対象の建物内のフロア構成図である。
図3】本発明の一実施形態による空調管理装置で実行されるエリア別データ算出処理を示すフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態による空調管理装置に記憶される各種データの一例を示す表である。
図5】本発明の一実施形態による空調管理装置で実行されるエリア別表示色決定処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態による空調管理装置で表示された温度分布表示モードの表示情報の一例を示す画面表示図である。
図7】本発明の一実施形態による空調管理装置で表示された空調負荷分布モードの表示情報の一例を示す画面表示図である。
図8】本発明の一実施形態による空調管理装置で表示されたサーモOFF時間状況表示モードの表示情報の一例を示す画面表示図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態として、1階および2階の2フロアを有する商業施設の建物Xに搭載する空調管理システムについて説明する。本実施形態において建物内の各フロアは、予め設定された複数のエリア(店舗エリア、共有設備エリア、事務所エリア等)により構成されており、各エリアに1台または複数台の空調機が設置されている。
【0009】
〈一実施形態による空調管理装置を用いた空調管理システムの構成〉
本実施形態による空調管理装置を用いた空調管理システムの構成について、図1を参照して説明する。本実施形態による空調管理システム1は、建物内のいずれかのエリアに設置された複数台の空調機101−1、101−2・・・と、これら複数台の空調機に接続され、当該建物内の管理室に設置された空調管理装置20とを備える。なお、ここでは、空調機101−1、101−2・・・は、屋内に設置される室内機を意味する。
【0010】
空調管理装置20は、空調機データ取得部21と、データ記憶部22と、エリア別データ算出部23と、入力部24と、表示画面情報生成部25と、表示部26とを有する。
【0011】
空調機データ取得部21は、接続された全ての空調機から、各空調機に搭載されている温度センサ(図示せず)で計測された吸込温度(室温)データ、各空調機の最大能力に対する現時点における要求能力の比率を示す能力要求比率を示すデータ、各空調機の運転/停止状態を示すデータ、各空調機のサーモON/OFF状態を示すデータを取得する。データ記憶部22は、空調機データ取得部21で取得されたデータ、およびエリア別データ算出部23で算出されるデータを記憶する。能力要求比率とは、例えば、対象となる空調機の最大能力値が10kWで、現時点の要求能力値が5kWであれば、5/10=50%となる。
【0012】
エリア別データ算出部23は、空調機データ取得部21で取得された各空調機に関するデータに基づいて、各エリアの平均室温値とフロア全体の平均室温値との差分値、各エリア内の空調機の能力要求比率の平均値、または、各エリア内の空調機の所定時間内のサーモOFF時間比率の平均値を算出する。ここで、エリア内の空調機が1台の場合には、当該空調機に関するデータがそのまま、平均室温値、能力要求比率の平均値、サーモOFF時間比率の平均値として用いられる。
【0013】
入力部24は、管理者の操作により、表示対象とするフロアを指定する情報、および表示モード(温度分布表示モード、空調負荷分布表示モード、サーモOFF時間状況表示モード)を指定する情報を入力する。
【0014】
表示画面情報生成部25は、入力部24からの指示に応じて、予め保持した建物内の各フロアの構成図情報、およびデータ記憶部22に記憶されたデータに基づいて、各エリアの平均室温値とフロア全体の平均室温値との差分値のレベルごとに異なる色調で該当するエリアが表示されるように、該当するフロアの構成図の表示画面情報を生成する。また表示画面情報生成部25は、エリア別データ算出部23で算出された平均能力要求比率のレベルごとに異なる色調で該当するエリアが表示されるように、該当するフロアの構成図の表示画面情報を生成する。また表示画面情報生成部25は、エリア別データ算出部23で算出された、該当する空調機のサーモOFF時間比率の平均値が予め設定された閾値以上のエリアを強調させたフロア構成図を表示させるための表示画面情報を生成する。表示部26は、表示画面情報生成部25で生成された表示画面情報を表示する。ここで、「異なる色調」とは、色の違いや濃淡の違い等、視覚的に差異が識別可能な様々な表示状態を含む。
【0015】
〈一実施形態による空調管理システムの動作〉
次に、本実施形態による空調管理システム1の動作について説明する。本実施形態において空調管理装置20の表示画面情報生成部25には、管理対象の建物Xの1階フロアおよび2階フロアに関し、フロアを構成する複数エリアの配置を示すフロア構成図の情報が保持されている。表示画面情報生成部25に保持されているフロア構成図の情報の例について、図2を用いて説明する。
【0016】
図2は、表示画面情報生成部25に保持されている建物Xの1階のフロア構成図情報を画面に表示させたときの画面構成図である。図2に示すように、当該1階フロアには、壁や扉等で3方向または4方向が仕切られたエリア101、102、103、111、112・・・172の21個のエリアがあり、各エリアには丸印で示すように、1台または複数台の空調機がそれぞれ設置されている。例えば、エリア101には空調機101−1および101−2の2台が設置され、エリア102には空調機102−1、102−2、および102−3の3台が設置されている。ここでは、空調機の符号を理解しやすくするため、符号の前半(−の前部分)にエリアの番号を、後半に同エリア内の空調機を連番となるように記載している。
【0017】
図2を含むフロア構成図情報が表示画面情報生成部25に保持されている状態で、空調管理装置20において所定時間間隔(例えば数十秒〜数分間隔)で実行されるエリア別データの算出処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0018】
空調管理装置20では、エリア別データ算出処理の実行タイミングが到来すると(S1の「YES」)、空調機データ取得部21において、停止中の空調機も含め接続されている全ての空調機から、最新の吸込温度データが取得される。取得された吸込温度データは、各空調機の室温データとして、データ記憶部22に記憶される(S2)。
【0019】
データ記憶部22に記憶されたデータの一例を図4に示す。図4の例では、エリア101の空調機101−1の室温データが31℃、空調機101−2の室温データ29℃・・・と算出され、記憶されている。
【0020】
次に、エリア別データ算出部23において、データ記憶部22に記憶された各空調機の室温データに基づいて、フロアごとにフロア全体の平均室温値が算出され、データ記憶部22に記憶される(S3)。例えば図4に示すように、1階フロアの平均室温値が26℃と算出され、記憶される。
【0021】
次に、エリア別データ算出部23において、データ記憶部22に記憶された各空調機の室温データに基づいて、各エリアの平均室温値が算出される。そして、各エリアについて、該当するエリアの平均室温値と、ステップS3で記憶されたフロア全体の平均室温値との差分値が算出され、データ記憶部22に記憶される(S4)。例えば図4に示すように、エリア101の平均室温値が30℃、エリア122の平均室温値が24℃、エリア125の平均室温値が22℃と記憶される。さらに、エリア101の平均室温値と1Fフロア全体の平均室温値との差分値が+4℃と算出され、エリア122の平均室温値と1Fフロア全体の平均室温値との差分値が−2℃と算出され、エリア125の平均室温値と1Fフロア全体の平均室温値との差分値が−4℃・・・と算出され、これらの平均室温値がデータ記憶部22に記憶される。
【0022】
次に、空調機データ取得部21において、接続されている全ての空調機から、現在の室外機への能力要求比率を示すデータが取得され、データ記憶部22に記憶される(S5)。例えば図4に示すように、エリア101の空調機101−1の能力要求比率100%、空調機101−2の能力要求比率90%・・・が取得され、記憶される。なお、空調機データ取得部21では、空調管理装置20との接続時に各空調機の最大能力値を予め記憶するようにしておき、運転中は各空調機からその時点の要求能力値を受け取るようにして、各空調機の能力要求比率を空調機データ取得部21内で算出するようにしても良い。
【0023】
次に、エリア別データ算出部23において、データ記憶部22に記憶された各空調機の能力要求比率のデータに基づいて、各エリア内の空調機の能力要求比率の平均値が算出され、データ記憶部22に記憶される(S6)。例えば図4に示すように、エリア101の平均能力要求比率が95%、エリア122の平均能力要求比率が20%、エリア125の平均能力要求比率が0%・・・と算出され、これらの平均能力要求比率がデータ記憶部22に記憶される。
【0024】
次に、空調機データ取得部21において、接続されている全ての空調機から、現在の運転/停止状態の情報が取得される(S7)。そして、取得された最新の各空調機の運転/停止状態の情報を含めて、1時間ごとの運転時間の積算値が算出される(S8)。例えば、空調機101−1の運転時間が、時刻0〜1時は0分、1〜2時は10分、2〜3は60分・・・と算出され、空調機101−2の運転時間が、時刻0〜1時は0分、1〜2時は30分、2〜3時は20分・・・のように算出される。
【0025】
次に、算出した1時間ごとの運転時間の積算値に基づいて、現在時刻から過去24時間内での各空調機の運転時間の合計が算出され、データ記憶部22に記憶される(S9)。例えば図4に示すように、エリア101の空調機101−1および101−2の運転時間の合計が480分、エリア122の空調機122−1の運転時間の合計が320分・・・と算出され、記憶される。
【0026】
次に、空調機データ取得部21において、接続されている全ての空調機から、現在のサーモON/OFF状態の情報が取得される(S10)。サーモONとは、空調機が何らかの能力での空調運転を行うことを意味し、サーモOFFとは、例えば、室温が目標温度に到達し。これ以上空調運転を行う必要がない状態を意味しており、具体的にはサーモONは、空調機の要求能力値が0以上の場合で、サーモOFFは要求能力値が0の場合として区別される。なお、サーモON、OFFのいずれも、空調機の空調運転の指示(空調機のON)が出ている上での状態を示し、空調機の停止指示中(空調機のOFF)は対象外となる。
【0027】
そして、取得された最新のサーモON/OFF状態の情報を含めて、1時間ごとのサーモOFF時間の積算値が算出される(S11)。例えば、空調機101−1のサーモOFF時間が、0〜1時は0分、1〜2時は0分、2〜3時は55分・・・と算出され、空調機101−2のサーモOFF時間が、0〜1時は0分、1〜2時は30分、2〜3時は20分・・・と算出される。
【0028】
次に、算出した1時間ごとのサーモOFF時間の積算値に基づいて、現在時刻から過去24時間内での各空調機のサーモOFF時間の合計が算出され、データ記憶部22に記憶される(S12)。例えば図4に示すように、エリア101の空調機101−1のサーモOFF時間が30分、空調機101−2のサーモOFF時間が40分、エリア122の空調機122−1のサーモOFF時間が315分・・・と算出され、記憶される。
【0029】
次に、エリア別データ算出部23において、データ記憶部22に記憶されたデータに基づいて、各空調機の過去24時間内でのサーモOFF時間比率が、(各空調機の過去24時間内でのサーモOFF時間の合計)÷(各空調機の過去24時間内での運転時間の合計)により算出され、データ記憶部22に記憶される(S13)。例えば図4に示すように、空調機101−1のサーモOFF時間比率が6%、空調機101−2のサーモOFF時間比率が8%、空調機122−1のサーモOFF時間比率が98%・・・と算出され、記憶される。
【0030】
次に、エリア別データ算出部23において、データ記憶部22に記憶されたデータに基づいて、各エリア内の空調機のサーモOFF時間比率の平均値が算出され、データ記憶部22に記憶される(S14)。例えば図4に示すように、エリア101の平均サーモOFF時間比率が7%、エリア122の平均サーモOFF時間比率が95%・・・と記憶される。
【0031】
これらのデータが算出され記憶されると、ステップS1に戻り、次のエリア別データ算出処理の実行タイミングが到来すると、ステップS2〜S14の処理が繰り返される。
【0032】
上述した処理により各種データがデータ記憶部22に記憶されている状態で、管理者により入力部24が操作されて、表示対象とするフロアおよび表示モードが指定されると、表示画面情報生成部25により、指定された階のフロア構成図を指定された表示モードで表示させるための表示画面情報が生成される。
【0033】
ここで表示モードとしては、各エリアを室温のレベルごとに異なる色調で表示する温度分布表示モード、各エリアを空調負荷のレベルごとに異なる色調で表示する空調負荷分布モード、または、サーモOFF時間が長いエリアを所定の色調で示すサーモOFF時間状況表示モードのいずれかを指定することができる。
【0034】
管理者の操作により、表示対象とするフロアおよび表示モードが指定されたときに、表示画面情報生成部25で実行されるエリア別表示色決定処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。図5で示す処理は、指定されたフロア内のすべてのエリアに対してそれぞれ実行される。例えば、1階フロアが指定されたときには、エリア101、102、103・・・172それぞれに対してエリア別表示色決定処理が実行される。
【0035】
対象のエリアに対する処理が開始され、指定された表示モードが温度分布表示モードであると判断されると(S21の「YES」)、データ記憶部22に記憶された当該エリアの平均室温値とフロア全体の平均室温値との差分値が−3℃よりも低い値であれば(S22)、当該エリア部分を水色で塗りつぶして表示させることが決定される(S23)。また、当該エリアの平均室温値とフロア全体の平均室温値との差分値が−3℃以上3℃未満の値であれば(S24の「YES」)、当該エリア部分を白色で塗りつぶして表示させることが決定される(S25)。また、当該エリアの平均室温値とフロア全体の平均室温値との差分値が3℃以上の値であれば、当該エリア部分を橙色で塗りつぶして表示させることが決定される(S26)。
【0036】
また、指定された表示モードが空調負荷分布モードであると判断されると(S21の「NO」、S27の「YES」)、データ記憶部22に記憶された当該エリアの平均能力要求比率が0%以上30%未満であれば(S28の「YES」)、当該エリア部分を水色で塗りつぶして表示させることが決定される(S29)。また、当該エリアの平均能力要求比率が30%以上60%未満であれば(S30の「YES」)、当該エリア部分を白色で塗りつぶして表示させることが決定される(S31)。また、当該エリアの平均能力要求比率が60%以上であれば、当該エリア部分を橙色で塗りつぶして表示させることが決定される(S32)。
【0037】
また、指定された表示モードがサーモOFF時間状況表示モードであると判断されると(S21の「NO」、S27の「NO」、S33の「YES」)、データ記憶部22に記憶された当該エリアのサーモOFF時間比率が0%以上95%未満であれば(S34の「YES」)、当該エリア部分を白色で塗りつぶして表示させることが決定される(S35)。また、当該エリアのサーモOFF時間比率が95%以上であれば、当該エリア部分を強調する色調、例えばグレーで塗りつぶして表示させることが決定される(S36)。
【0038】
上述したステップS21〜S36の処理が、指定されたフロア内の全てのエリアについて実行され、指定された表示モードにおける各エリアの表示色が決定される。そして、表示画面情報生成部25により、指定されたフロアの構成図情報が用いられ、各エリアをそれぞれ決定された表示色で表示させるように表示画面情報が生成され、表示部26に表示される。
【0039】
管理者により1階フロアを温度分布表示モードで表示させることが指定されたときに、表示部26に表示された表示画面情報の一例を、図6に示す。図6では、エリア123、124、および125が水色で塗りつぶされ、エリア101、103、171、および172が橙色で塗りつぶされ、他のエリアが白色で塗りつぶされて表示されている。このように、フロア全体の平均室温よりも所定値以上高い室温のエリアや所定値以上低い室温のエリアが色分けして表示されることで、管理者は冷房シーズンに冷え過ぎているエリアや暖房シーズンに暖まり過ぎているエリアを視覚的に容易に把握示することができる。
【0040】
また、管理者により1階フロアを空調負荷分布モードで表示させることが指定されたときに、表示部26に表示された表示画面情報の一例を、図7に示す。図7では、エリア121、122、123、124、および125が水色で塗りつぶされ、エリア101、102、103、171、および172が橙色で塗りつぶされ、他のエリアが白色で塗りつぶされて表示されている。このように、空調負荷の高いエリアや低いエリアが色分けして表示されることで、管理者は空調機の運転率が他よりも高いエリア等を視覚的に容易に把握することができる。
【0041】
また、管理者により1階フロアをサーモOFF時間状況表示モードで表示させることが指定されたときに、表示部26に表示された表示画面情報の一例を、図8に示す。図8では、エリア124、131、および132がグレーで塗りつぶされて、他のエリアが白色で塗りつぶされて表示されている。このように、サーモOFF時間比率の高いエリアが色分けして表示されることで、管理者は空調機の運転の必要性が低いエリアを視覚的に容易に把握することができる。
【0042】
管理者は適宜、指定するフロアや表示モードを切り替えることにより、所望のデータに基づいたエリアごとの空調状態を表示させることができる。したがって、管理者は、エリアごとに空調状態を表示させることで、状況が一目で把握できるようになり、例えばショッピングモールの店舗ごとに冷え過ぎや暖め過ぎの判断や省エネのための運転の要否の判断を容易に行うことができる。
【0043】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
1…空調管理システム、20…空調管理装置、21…空調機データ取得部、
22…データ記憶部、23…エリア別データ算出部、24…入力部、
25…表示画面情報生成部、26…表示部、101〜172…エリア、
101−1〜172−2…空調機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8