特許第6563002号(P6563002)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6563002立体画像投影装置、立体視メガネ及び立体表示システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563002
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】立体画像投影装置、立体視メガネ及び立体表示システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 13/334 20180101AFI20190808BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20190808BHJP
   H04N 13/324 20180101ALI20190808BHJP
   H04N 13/341 20180101ALI20190808BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20190808BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   H04N13/334
   G03B21/00 D
   H04N13/324
   H04N13/341
   G09G5/36 510V
   G09G5/00 510A
   G09G5/00 510V
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-506665(P2017-506665)
(86)(22)【出願日】2015年8月19日
(65)【公表番号】特表2017-532812(P2017-532812A)
(43)【公表日】2017年11月2日
(86)【国際出願番号】CN2015087517
(87)【国際公開番号】WO2016037521
(87)【国際公開日】20160317
【審査請求日】2017年2月4日
(31)【優先権主張番号】201410454907.5
(32)【優先日】2014年9月9日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514090979
【氏名又は名称】深▲せん▼光峰科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】APPOTRONICS CORPORATION LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】王 則欽
【審査官】 佐野 潤一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−115554(JP,A)
【文献】 特表2014−514598(JP,A)
【文献】 特表2011−519194(JP,A)
【文献】 特開平01−116521(JP,A)
【文献】 特開2014−056028(JP,A)
【文献】 特開2014−146056(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0247709(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 13/00
H04N 9/31
H04N 5/74
G03B 21/00
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の広スペクトル光及び第2の広スペクトル光を順次に生成するための部分と、第5の波長光を発するための第2の光源と、第6の波長光を発するための第3の光源とを含む光源システムと、
前記第1の広スペクトル光を、異なる波長を有する第1の波長光及び第2の波長光に分光し、前記第2の広スペクトル光を、異なる波長を有する第3の波長光及び第4の波長光に分光するための分光装置と、
第1の波長光から第6の波長光を処理するための光変調装置と、
第1の波長光及び第5の波長光が左目の画像における対応する色を表示すると同時に、第2の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように前記光変調装置を制御且つ、次の時間帯で、第3の波長光が左目の画像における対応する色を表示すると同時に、第4の波長光及び第6の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように前記光変調装置を制御するための制御装置とを備え、
前記第1の広スペクトル光は、赤色光又は青色光であり、前記第2の広スペクトル光は、緑色光又は黄色光であることを特徴とする立体画像投影装置。
【請求項2】
前記光変調装置は、左目の画像における対応する色を表示する前記第1の波長光と右目の画像における対応する色を表示する前記第2の波長光を同時に変調し、左目の画像における対応する色を表示する前記第3の波長光と右目の画像における対応する色を表示する前記第4の波長光を同時に変調することを特徴とする請求項1に記載の立体画像投影装置。
【請求項3】
前記第1の波長光及び第2の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、前記第3の波長光及び第4の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であることを特徴とする請求項2に記載の立体画像投影装置。
【請求項4】
前記光源システムは、励起光を発するための第1の光源を備える固体光源と、少なくとも2つの発光領域を有する波長変換装置とを備え、前記発光領域は、波長変換材料が設けられ、前記励起光の光通路に順次に配置され、前記励起光を吸収し前記第1の広スペクトル光及び前記第2の広スペクトル光を順次に生成することを特徴とする請求項3に記載の立体画像投影装置。
【請求項5】
前記第5の波長光と前記第6の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であることを特徴とする請求項4に記載の立体画像投影装置。
【請求項6】
前記制御装置は、さらに、左目の画像における対応する色を表示する第5の波長光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する第6の波長光が右目に入るように制御することに用いられることを特徴とする請求項5に記載の立体画像投影装置。
【請求項7】
前記分光装置は、第1のプリズム、第2のプリズム及び第3のプリズムを備え、前記第1のプリズムと第2のプリズムとの境界面は、前記第5の波長光又は第6の波長光を対応する光変調装置に順次に伝送するための第1の膜層を有し、前記第2のプリズムと第3のプリズムとの境界面は、前記第1の広スペクトル光を、異なる波長を有する第1の波長光及び第2の波長光に分光し、前記第2の広スペクトル光を、異なる波長を有する第3の波長光及び第4の波長光に分光し、対応する光変調装置にそれぞれ伝送するための第2の膜層を有することを特徴とする請求項6に記載の立体画像投影装置。
【請求項8】
前記光変調装置は、
前記第5の波長光及び前記第6の波長光を順次に処理する第1の光変調装置と、
前記第1の波長光及び前記第3の波長光を順次に処理する第2の光変調装置と、
前記第2の波長光及び前記第4の波長光を順次に処理する第3の光変調装置とを備えることを特徴とする請求項7に記載の立体画像投影装置。
【請求項9】
前記第1の広スペクトル光は、赤色光であり、前記第2の広スペクトル光は、緑色光であり、前記第5の波長光及び第6の波長光は、青色光であることを特徴とする請求項8に記載の立体画像投影装置。
【請求項10】
立体視メガネであって、
第1のレンズと第2のレンズとを備え、
請求項1〜9の何れか1つに記載の立体画像投影装置により投影された前記第1から第6の波長光について、前記第1のレンズは、前記第1の波長光、前記第3の波長光及び前記第5の波長光を左目へ透過させ、その他の波長光を左目へ透過させず、前記第2のレンズは、前記第2の波長光、前記第4の波長光及び前記第6の波長光を右目へ透過させ、その他の波長光を右目へ透過させないことを特徴とする立体視メガネ。
【請求項11】
立体画像投影装置と、立体視メガネとを含む立体表示システムであって、
前記立体画像投影装置は、
第1の広スペクトル光及び第2の広スペクトル光を順次に生成するための部分と、第5の波長光を発するための第2の光源と、第6の波長光を発するための第3の光源とを含む光源システムと、
前記第1の広スペクトル光を、異なる波長を有する第1の波長光及び第2の波長光に分光し、前記第2の広スペクトル光を、異なる波長を有する第3の波長光及び第4の波長光に分光するための分光装置と、
第1から第6の波長光を処理するための光変調装置と、
第1の波長光及び第5の波長光が左目の画像における対応する色を表示すると同時に、第2の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように前記光変調装置を制御し、且つ、次の時間帯で、第3の波長光が左目の画像における対応する色を表示すると同時に、第4の波長光及び第6の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように前記光変調装置を制御するための制御装置とを備え、
前記第1の広スペクトル光は、赤色光又は青色光であり、前記第2の広スペクトル光は、緑色光又は黄色光であり、
前記立体視メガネは、第1のレンズと第2のレンズとを備え、
前記第1のレンズは、前記第1の波長光、前記第3の波長光及び前記第5の波長光を左目へ透過させ、その他の波長光を左目へ透過させず、前記第2のレンズは、前記第2の波長光、前記第4の波長光及び前記第6の波長光を右目へ透過させ、その他の波長光を右目へ透過させない
ことを特徴とする立体表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学技術分野に関し、特に、立体画像投影装置及び立体視メガネに関するものである。
【背景技術】
【0002】
波長の光は、同じ赤色光又は緑色光又は青色光であっても、主波長が異なり、即ち、左目に入る赤色光と右目に入る赤色光、左目に入る緑色光と右目に入る緑色光、左目に入る青色光と右目に入る青色光は、同じ色で異なるスペクトルの光であるが、メガネのフィルタリングの機能により、左右目は、異なる主波長の光を受け取り、左目及び右目は何れも三原色光を受け取る。図1aに示すように、P1、P3、P5は、左目(又は右目)の三原色スペクトルであり、P2、P4、P6は、右目(又は左目)の三原色スペクトルであり、図1bに示すように、107は、立体メガネ左目(又は右目)レンズの透過曲線である。これにより、三原色P1、P3、P5からなる色域空間は、107透過曲線を有するレンズを介して、左目(又は右目)のみに見られ、三原色P2、P4、P6からなる色域空間は、108透過曲線を有するレンズを介して、右目(又は左目)のみに見られ、左右目の画像が大脳により重ね合わせてから、立体効果が形成される。
【0003】
通常、このような技術での表示デバイスの表示原理は、図2に示す通りである。一定の時間帯で、光源201は、左目に見られるP1、P3、P5のような光を発生し、色合成装置202に入射させ、赤色、緑色、青色の光に分光してSLM(Spatial Light Modulator、空間光変調器)203、SLM204、SLM205に入射させ、SLMにより画像変調された後、色合成装置206に入射させ、さらに投影レンズ207により出力され、左目に見られるようになる。別の時間帯で、光源201は、右目に見られるP2、P4、P6のような光を発生し、色合成装置202に入射させ、赤色、緑色、青色の光に分光してSLM203、SLM204、SLM205に入射させ、SLMにより画像変調された後、色合成装置206に入射させ、さらに投影レンズ207により出力され、右目に見られるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
左目Z及び右目Yに見られる画像の時系列図は、図3に示す通りである。ここから分かるように、同一の時間帯で、明暗が激しく切り替わる光は、観察者の1つの目のみに見られるため、目の疲労を引き起こし易い。
【0005】
上記に鑑み、本発明は、同一の時間帯で、明暗が激しく切り替わる光は、観察者の1つの目のみに見られるため、目の疲労を引き起こし易い従来技術の課題を解決するための立体画像投影装置及び立体視メガネを提供している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を実現するために、本発明は、以下の技術案を提供している。
立体画像投影装置であって、第1の広スペクトル光及び第2の広スペクトル光を順次に生成するための光源システムと、前記第1の広スペクトル光を、異なる波長を有する第1の波長光及び第2の波長光に分光し、前記第2の広スペクトル光を、異なる波長を有する第3の波長光及び第4の波長光に分光するための分光装置と、第1の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第2の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように制御すると共に、第3の波長光が前記左目の画像における対応する色を表示し、第4の波長光が前記右目の画像における対応する色を表示するように制御するための制御装置とを備える。
【0007】
好ましくは、立体画像投影装置は、左目の画像における対応する色を表示する前記第1の波長光と右目の画像における対応する色を表示する前記第2の波長光を同時に変調し、左目の画像における対応する色を表示する前記第3の波長光と右目の画像における対応する色を表示する前記第4の波長光を同時に変調するための光変調装置を更に備える。
【0008】
好ましくは、前記第1の波長光及び第2の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、前記第3の波長光及び第4の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光である。
【0009】
好ましくは、前記光源システムは、励起光を発するための第1の光源を備える固体光源と、少なくとも2つの発光領域を有する波長変換装置とを備え、前記発光領域は、波長変換材料が設けられ、前記励起光の光通路に順次に配置され、前記励起光を吸収し前記第1の広スペクトル光及び前記第2の広スペクトル光を順次に生成する。
【0010】
好ましくは、前記光源システムは、第5の波長光を発するための第2の光源と、第6の波長光を発するための第3の光源とを更に備え、前記第5の波長光と前記第6の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光である。
【0011】
好ましくは、前記制御装置は、さらに、左目の画像における対応する色を表示する第5の波長光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する第6の波長光が右目に入るように制御することに用いられる。
【0012】
好ましくは、前記分光装置は、第1のプリズム、第2のプリズム及び第3のプリズムを備え、前記第1のプリズムと第2のプリズムとの境界面は、前記第5の波長光又は前記第6の波長光を対応する光変調装置に順次に伝送するための第1の膜層を有し、前記第2のプリズムと第3のプリズムとの境界面は、前記第1の広スペクトル光を、異なる波長を有する第1の波長光及び第2の波長光に分光し、前記第2の広スペクトル光を、異なる波長を有する第3の波長光及び第4の波長光に分光し、対応する光変調装置にそれぞれ伝送するための第2の膜層を有する。
【0013】
好ましくは、前記光変調装置は、前記第5の波長光及び前記第6の波長光を順次に処理する第1の光変調装置と、前記第1の波長光及び前記第3の波長光を順次に処理する第2の光変調装置と、前記第2の波長光及び前記第4の波長光を順次に処理する第3の光変調装置とを備える。
【0014】
好ましくは、前記第1の広スペクトル光は、赤色光であり、前記第2の広スペクトル光は、緑色光であり、前記第5の波長光及び前記第6の波長光は、青色光である。
【0015】
立体画像投影装置であって、
第1の波長光、第2の波長光、第3の波長光及び第4の波長光を順次に生成するための光源システムと、
第1の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第2の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように順次に制御し、第3の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第4の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように順次に制御するための制御装置とを備える。
【0016】
好ましくは、前記光源システムは、さらに、第5の波長光及び第6の波長光を生成することに用いられる。
【0017】
好ましくは、前記制御装置は、さらに、第5の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第6の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように順次に制御することに用いられる。
【0018】
好ましくは、立体画像投影装置は、前記第1の波長光、前記第2の波長光、前記第3の波長光、前記第4の波長光、前記第5の波長光及び前記第6の波長光を順次に変調するための光変調装置を更に備える。
【0019】
好ましくは、前記光源システムは、励起光を発するための固体光源と、少なくとも6つの発光領域を有する波長変換装置とを備え、前記発光領域は、波長変換材料が設けられ、前記発光領域は、前記励起光の光通路に順次に配置され、前記励起光を吸収し第1の波長光、第2の波長光、第3の波長光、第4の波長光、第5の波長光及び第6の波長光を順次に生成する。
【0020】
好ましくは、前記第1の波長光及び前記第2の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、前記第3の波長光及び前記第4の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、前記第5の波長光及び前記第6の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光である。
【0021】
好ましくは、前記第1の波長光及び前記第4の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、前記第2の波長光及び前記第5の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、前記第3の波長光及び前記第6の波長光は、同じ色で異なるスペクトルの光である。
【0022】
好ましくは、前記光源システムは、固体光源と、少なくとも6つの領域を有するカラーホイールとを備え、少なくとも3つの前記領域はP光を透過させることに用いられ、少なくとも3つの前記領域はS光を透過させることに用いられ、前記P光は三原色を含み、前記S光は三原色を含む。
【0023】
立体視メガネであって、上述の何れか1つに記載の立体画像投影装置により投影された立体画像を表示することに用いられる。
【0024】
従来技術に比べ、本発明に係る技術案は、以下のメリットを有する。
本発明に係る立体画像投影装置及び立体視メガネは、第1の広スペクトル光を、第1の波長光及び第2の波長光に分光し、第2の広スペクトル光を、第3の波長光及び第4の波長光に分光し、第1の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第2の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように制御すると共に、第3の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第4の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように制御する。同じタイミングで、観察者は、左目が第1の波長光又は第3の波長光を見られ、右目が第2の波長光又は第4の波長光を見られるため、観察者は、左目及び右目が光線を同時に受けることができることで、目の疲労を緩和した。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係るもう1つの立体画像投影装置及び立体視メガネは、第1の波長光、第2の波長光、第3の波長光及び第4の波長光を順次に生成し、第1の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第2の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように順次に制御し、第3の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第4の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように順次に制御する。本発明に係る立体画像投影装置は、左目の画像における対応する色を表示する第1の波長光が左目に入るように制御し、その後、右目の画像における対応する色を表示する第2の波長光が右目に入るように制御し、そして、左目の画像における対応する色を表示する第3の波長光が左目に入るように制御し、右目の画像における対応する色を表示する第4の波長光が右目に入るように制御する。これにより、観察者の左目又は右目に見られる光の切り替わり速度が高まり、さらに、目の疲労を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明の実施例又は従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術を説明する時に必要な図面を簡単に説明する。当然ながら、以下の図面は、本発明の実施例に過ぎず、当業者は、進歩性の労働をせずに、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
【0027】
図1a】は、従来の立体画像投影システムにおいて左右目に入った光線の波形図である。
図1b】は、従来の立体画像投影システムに合わせる立体メガネの左右目の透過曲線である。
図2】は、従来の立体画像投影システムの構造模式図である。
図3】は、従来技術において左目Z及び右目Yに見られた画像の時系列の図である。
図4】は、本発明の実施例1に係る立体画像投影装置の構造模式図である。
図5】は、本発明の実施例1に係る分光装置の構造模式図である。
図6】は、本発明の実施例1に係る第1の広スペクトル光λ1及び第2の広スペクトル光λ2の波形図である。
図7】は、本発明の実施例1において左目Z及び右目Yに入った画像の時系列の図である。
図8】は、本発明の実施例2に係る立体画像投影装置の構造模式図である。
図9】は、本発明の実施例2に係る波長変換装置の発光領域の分布図である。
図10】は、本発明の実施例2において左目Z及び右目Yに入った画像の時系列の図である。
図11】は、本発明の実施例3に係る波長変換装置の発光領域の分布図である。
図12】は、本発明の実施例3において左目Z及び右目Yに入った画像の時系列の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術案を明確に完全に説明する。当然ながら、これらの実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本発明の実施例に基づいて進歩性の労働をせずに得られた全ての他の実施例は、何れも本発明の特許請求の範囲に属する。
【0029】
本発明に記載の光変調装置は、DMD(Digital Micro mirror Device、ディジタルマイクロミラーデバイス)、LCOS(Liquid Crystal On Silicon、シリコン上の液晶)、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)を備えるが、これらに限らない。
本発明では、説明の便利上、以下の実施例は、主に光変調装置がDMDであるとして説明するが、本発明の保護範囲を制限しない。ここで、LCOS又はLCDは、赤色、緑色、青色の三原色を含むP光を変調して左目に入れて、赤色、緑色、青色の三原色を含むP光を変調して右目に入れる。
【0030】
実施例1
本実施例は、立体画像投影装置を提供している。その立体画像投影装置は、図4に示すように、光源システム40と、分光装置50と、制御装置60と、光変調装置とを備え、当該光変調装置は、第1の光変調装置701、第2の光変調装置702及び第3の光変調装置703を備える。
【0031】
光源システム40は、第1の広スペクトル光λ1及び第2の広スペクトル光λ2を順次に生成し、即ち、一定の時間帯で第1の広スペクトル光λ1を生成し、別の時間帯で第2の広スペクトル光λ2を生成することに用いられる。分光装置50は、前記第1の広スペクトル光λ1を、異なる波長を有する第1の波長光λ10と第2の波長光λ11に分光し、前記第2の広スペクトル光λ2を、異なる波長を有する第3の波長光λ20と第4の波長光λ21に分光し、ここで、第1の波長光λ10及び第2の波長光λ11は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、第3の波長光λ20及び第4の波長光λ21は、同じ色で異なるスペクトルの光である。
【0032】
制御装置60は、第1の波長光λ10が左目の画像における対応する色を表示し、第2の波長光λ11が右目の画像における対応する色を表示するように同時に制御すると共に、第3の波長光λ20が左目の画像における対応する色を表示し、第4の波長光λ21が右目の画像における対応する色を表示するように同時に制御することに用いられる。光変調装置は、左目の画像における対応する色を表示する第1の波長光λ10及び右目の画像における対応する色を表示する第2の波長光λ11を同時に変調すると共に、左目の画像における対応する色を表示する第3の波長光λ20及び右目の画像における対応する色を表示する第4の波長光λ21を同時に変調することに用いられる。
【0033】
これに基づき、本実施例に係る立体画像投影装置により、観察者の左目及び右目は光線を同時に見ることができ、左目が受けた三原色の主波長と右目が受けた三原色の主波長とは異なり、左目が受けた画像と右目が受けた画像とは異なるため、左右目が画像を受けた後、画像が脳により合成され、立体画像が形成される。本実施例では、左目及び右目は、画像の光信号を同時に受けることができるため、左右目が頻繁に切り換え、目に損害し、目の疲労を引き起こし易いということは避けることができる。
【0034】
具体的には、本実施例における光源システム40は、固体光源と、波長変換装置とを備え、固体光源は、励起光を発する第1の光源401を備え、波長変換装置402は、少なくとも2つの発光領域を有し、各前記発光領域には、蛍光体である波長変換材料が設けられている。波長変換装置402が駆動装置403の駆動により回転することにより、前記発光領域が順次に前記励起光の光通路に位置し、前記励起光を吸収し第1の広スペクトル光λ1及び第2の広スペクトル光λ2を順次に生成する。本実施例においては、第1の広スペクトル光λ1は、赤色光であり、第2の広スペクトル光λ2は、緑色光であるが、当然ながら、本発明は、これらに限らない。例えば、他の実施例においては、第1の広スペクトル光は、青色光であってもよく、第2の広スペクトル光は、黄色光であってもよく、青色光及び黄色光により画像表示用の白色光を合成する。例えば、光源システム40は、青色光、マゼンタ光、黄色光を順次に生成することにも用いられる。当然ながら、光源システム40は、光を補充するための白色光を生成し、画像表示の輝度を更に高めることができる。
【0035】
第1の広スペクトル光λ1が赤色光であり、第2の広スペクトル光λ2が緑色光である場合、三原色の原理により、光源システム40は、第5の波長光λ3を発する第2の光源404と、第6の波長光λ4を発する第3の光源405とを更に備え、ここで、第5の波長光λ3及び第6の波長光λ4は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、即ち、主波長が異なり色が同じな単色光であり、青色光であることが好ましい。ここで、第1の光源401、第2の光源404及び第3の光源405は、少なくとも1つのレーザー又は発光ダイオードを備える。
【0036】
分光装置50は、Philipsプリズム構造を備えるが、当然ながら、他の実施例においては、他の構造の分光装置を用いても良く、本発明はこれに限らない。本実施例においては、図5に示すように、分光装置50は、第1のプリズム501と、第2のプリズム502と、第3のプリズム503とを備える。第1のプリズム501と第2のプリズム502との境界面は、前記第5の波長光λ3又は第6の波長光λ4を対応する光変調装置に順次に伝送する第1の膜層504を有し、即ち、図5に示すように、第5の波長光λ3又は第6の波長光λ4は、反射膜である第1の膜層504に順次に入射した場合、第1の膜層504は、第5の波長光λ3又は第6の波長光λ4を対応する光変調装置に反射し、即ち、第1の光変調装置701に順次に反射する。
【0037】
第2のプリズム502と第3のプリズム503との境界面は、第2の膜層505を有し、第2の膜層505は、第1の広スペクトル光λ1を、異なる波長を有する第1の波長光λ10及び第2の波長光λ11に分光し、第2の広スペクトル光λ2を、異なる波長を有する第3の波長光λ20及び第4の波長光λ21に分光し、各波長光を対応する光変調装置に伝送することに用いられる。
【0038】
ここで、第2の膜層505は、波長選択分光膜であり、即ち、一定の波長範囲の光を透過し、他の波長の範囲の光を反射することができる。例えば、第1の広スペクトル光λ1及び第2の広スペクトル光λ2の波形図は、図6に示す通りである。光源システム40から順次に生成した第1の広スペクトル光λ1は波長の範囲が、約600nm〜700nmであり、第2の広スペクトル光λ2は波長の範囲が、約500nm〜600nmであり、第2の膜層505は、反射又は透過により、第1の広スペクトル光λ1を、約600nm〜650nmの波長の範囲の第1の波長光λ10及び約650nm〜700nmの波長の範囲の第2の波長光λ11に分光し、第2の広スペクトル光λ2を、約500nm〜550nmの波長の範囲の第3の波長光λ20及び約550nm〜600nmの波長の範囲の第4の波長光λ21に分光する。当然ながら、上述の波長の範囲の分割は、1つの実施形態に過ぎず、本発明はこれに限らない。
【0039】
図5に示すように、透過又は反射後の第1の波長光λ10は、第2の光変調装置702に入り、反射又は透過後の第2の波長光λ11は、第3の光変調装置703に入り、透過又は反射後の第3の波長光λ20は、第2の光変調装置702に入り、反射又は透過後の第4の波長光λ21は、第3の光変調装置703に入る。
【0040】
即ち、本実施例においては、第1の光変調装置701は、第5の波長光λ3と第6の波長光λ4を順次に処理し、第2の光変調装置702は、第1の波長光λ10と第3の波長光λ20を順次に処理し、第3の光変調装置703は、第2の波長光λ11と第4の波長光λ21を順次に処理する。
【0041】
また、制御装置60は、投影システムに入力されたビデオ又は画像データに基づき、左目及び右目に入った各フレームの画像のシーケンスを取得する。また、本実施例においては、制御装置60は、第1の波長光、即ち赤色光λ10が左目の画像における対応する色を表示するように制御すると同時に、第2の波長光、即ち赤色光λ11が右目に入り右目の画像における対応する色を表示するように制御し、第3の波長光、即ち緑色光λ20が左目に入り左目の画像における対応する色を表示するように制御すると同時に、第4の波長光、即ち緑色光λ21が右目に入り右目の画像における対応する色を表示するように制御し、第5の波長光、即ち青色光λ3が左目に入り左目の画像における対応する色を表示するように制御すると同時に又は次の時間帯で、第6の波長光、即ち青色光λ4が左目に入り右目の画像における対応する色を表示するように制御する。しかし、本実施例においては、光変調装置及び分光装置の構造の制限で、第5の波長光、即ち青色光λ3が左目に入り左目の画像における対応する色を表示するように制御し、そして、次の時間帯で第6の波長光、青色光λ4が右目に入り右目の画像における対応する色を表示するように制御することが好ましい。
【0042】
本実施例においては、左目Zに入った光線及び右目Yに入った光線の時系列図は、図7に示す通り、左目Zに入った赤色光と右目Yに入った赤色光の時系列は同じ、左目Zに入った緑色光と右目Yに入った緑色光の時系列は同じ、左目Zに入った青色光と左目Zに入った赤色光又は緑色光の時系列は同じであるが、当然ながら、異なっても良く。同じ目に入った青色光、赤色光及び緑色光の間の時間差が十分に小さければ、人間の脳の幻影の持続の作用で1フレームの画像を合成し、人間の脳により、左右目の僅かな波長差を有する2つのフレームの画像を立体画像に合成することができる。
【0043】
本技術案においては、制御装置60は、図7の斜線付きのR、G、B光で1フレームの画像を表示し、空白領域のR、G、Bで他の1フレームの画像を表示するように、左目の画像及び右目の画像の色の表示を同時に制御し、ここで、斜線付きの光は、1つの目に入り、空白領域の光は、もう1つの目に入る。本実施例の技術案により、時系列で、同じタイミングに左目及び右目が同時に光を受けることができるため、同じタイミングに1つの目のみには光が入り、もう1つの目には光が入らず、両目が頻繁に明暗を切り替えることにより目に損害する又は疲労を引き起こすことは避けられる。
【0044】
本実施例に係る立体画像投影装置は、第1の広スペクトル光を、第1の波長光及び第2の波長光に分光し、第2の広スペクトル光を、第3の波長光及び第4の波長光に分光し、第1の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第2の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように同時に制御すると共に、第3の波長光が左目の画像における対応する色を表示し、第4の波長光が右目の画像における対応する色を表示するように同時に制御する。同じタイミングに、観察者は、左目が第1の波長光又は第3の波長光が見え、右目が第2の波長光又は第4の波長光が見えるため、観察者は、左目及び右目が光線を同時に受けることができ、目の疲労を緩和することができる。
【0045】
実施例2
本実施例は立体画像投影装置を提供している。その立体画像投影装置は、図8に示すように、光源システム80と、制御装置81と、光変調装置82とを備える。
【0046】
光源システム80は、第1の波長光λ5、第2の波長光λ6、第3の波長光λ7及び第4の波長光λ8を順次に生成することに用いられ、ここで、第1の波長光λ5及び第2の波長光λ6は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、例えば、青色光又は赤色光又は緑色光であり、第3の波長光λ7及び第4の波長光λ8は、同じ色で異なるスペクトルの光であり、例えば、黄色光又は緑色光又は赤色光である。制御装置81は、第1の波長光λ5が左目に入り左目の画像における対応する色を表示し、第2の波長光λ6が右目に入り右目の画像における対応する色を表示し、第3の波長光λ7が左目に入り左目の画像における対応する色を表示し、第4の波長光λ8が右目に入り右目の画像における対応する色を表示するように順次に制御する。左目の画像における対応する色を表示する赤色光R、緑色光G及び青色光Bが順次に左目に入るように制御した後、右目の画像における対応する色を表示する赤色光R、緑色光G及び青色光Bが順次に右目に入るように制御する方法に比べて、本実施例に係る立体画像投影システムでは、観察者の左目及び右目に見られる光線の切り替え速度が高まり、目の疲労を緩和することができる。
【0047】
第1の波長光λ5及び第2の波長光λ6が赤色光であり、第3の波長光λ7及び第4の波長光λ8が緑色光である場合、光源システム80は、第5の波長光λ9及び第6の波長光λ10を生成することにも用いられ、第5の波長光λ9及び第6の波長光λ10は、青色光であり、このとき、制御装置81は、第5の波長光λ9が左目に入り左目の画像における対応する色を表示し、第6の波長光λ10が右目に入り右目の画像における対応する色を表示するように制御することにも用いられ、これにより、三原色の原理により、左目又は右目に入った赤色光、緑色光及び青色光を後続の光合成装置に伝送し、画像表示用の白色光を合成する。
【0048】
具体的には、光源システム80は、固体光源801と、波長変換装置802とを備える。固体光源801は、励起光を発するための少なくとも1つのレーザー又は発光ダイオードを備える。波長変換装置802は、少なくとも6つの発光領域を備え、各前記発光領域には、蛍光体である波長変換材料が設けられている。波長変換装置802は、駆動装置803の駆動により回転することにより、各発光領域が順次に前記励起光の光通路に位置し、前記励起光を吸収し第1の波長光λ5、第2の波長光λ6、第3の波長光λ7、第4の波長光λ8、第5の波長光λ9及び第6の波長光λ10を順次に生成する。
【0049】
波長変換装置802の発光領域の分布は、図9に示す通りである。波長変換装置802が時計回りに回転する場合、発光領域R-Zは、励起光を吸収し、左目に入る第1の波長光λ5、即ち赤色光λ5を生成し、発光領域R-Yは、励起光を吸収し、右目に入る第2の波長光λ6、即ち赤色光λ6を生成し、発光領域G-Zは、励起光を吸収し、左目に入る第3の波長光λ7、即ち緑色光λ7を生成し、発光領域G-Yは、励起光を吸収し、左目に入る第4の波長光λ8、即ち緑色光λ8を生成し、発光領域B-Zは、励起光を吸収し、左目に入る第5の波長光λ9、即ち青色光λ9を生成し、発光領域B-Yは、励起光を吸収し、右目に入る第6の波長光λ10、即ち青色光λ10を生成する。
【0050】
光源システム80から生成した第1の波長光λ5〜第6の波長光λ10は、光変調装置により変調されることで、異なる光に異なる諧調を持たせ、さらに、左目に入る左目の画像及び右目に入る右目の画像の全体の輝度を制御する。本実施例では、1つだけの光変調装置72を有する。
【0051】
本実施例においては、左目Z及び右目Yに入った画像の時系列図は、図10に示す通りである。制御装置81は、左目の画像における対応する色を表示する赤色光λ5が左目Zに入り、右目の画像における対応する色を表示する赤色光λ6が右目Yに入り、左目の画像における対応する色を表示する緑色光λ7が左目Zに入り、右目の画像における対応する色を表示する緑色光λ8が右目Yに入り、左目の画像における対応する色を表示する青色光λ9が左目Zに入り、右目の画像における対応する色を表示する青色光λ10が右目Yに入るように順次に制御する。赤色光λ5と赤色光λ6、緑色光λ7と緑色光λ8、青色光λ9と青色光λ10は、僅かな波長差を有し、その波長差が蛍光体の異なる種類により実現することができるため、人間の脳により合成された後、観察者は立体画像を見ることができる。
【0052】
本実施例に係る立体画像投影装置は、左目に入る赤色光、右目に入る赤色光、左目に入る緑色光、右目に入る緑色光、左目に入る青色光、及び右目に入る青色光を順次に生成し、左目の画像における対応する色を表示する赤色光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する赤色光が右目に入り、左目の画像における対応する色を表示する緑色光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する緑色光が右目に入り、左目の画像における対応する色を表示する青色光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する青色光が右目に入るように順次に制御する。これにより、観察者の左目又は右目に見られる光の切り替え速度が高まり、さらに目の疲労を緩和することができる。
【0053】
実施例3
本実施例に係る立体画像投影装置は、実施例2に係る立体画像投影装置とほぼ同じであるが、両者の相違は、本実施例の波長変換装置における各発光領域の蛍光体が異なり、順次に生成した光も異なるという点にある。
【0054】
具体的には、本実施例における波長変換装置の発光領域の分布は、図11に示す通りである。波長変換装置が時計回りに回転する場合、発光領域B-Zは、励起光を吸収し、左目に入る第1の波長光λ5、即ち青色光λ5を生成し、発光領域G-Yは、励起光を吸収し、右目に入る第2の波長光λ6、即ち緑色光λ6を生成し、発光領域R-Zは、励起光を吸収し、左目に入る第3の波長光λ7、即ち赤色光λ7を生成し、発光領域B-Yは、励起光を吸収し、右目に入る第4の波長光λ8、即ち青色光λ8を生成し、発光領域G-Zは、励起光を吸収し、左目に入る第5の波長光λ9、即ち緑色光λ9を生成し、発光領域R-Yは、励起光を吸収し、右目に入る第6の波長光λ10、即ち赤色光λ10を生成する。
【0055】
光変調装置は、第1の波長光〜第6の波長光を変調し、左目Z及び右目Yに入った画像の時系列図は、図12に示す通りである。制御装置は、左目の画像における対応する色を表示する青色光λ5が左目Zに入り、右目の画像における対応する色を表示する緑色光λ6が右目Yに入り、左目の画像における対応する色を表示する赤色光λ7が左目Zに入り、右目の画像における対応する色を表示する青色光λ8が右目Yに入り、左目の画像における対応する色を表示する緑色光λ9が左目Zに入り、右目の画像における対応する色を表示する赤色光λ10が右目Yに入るように順次に制御する。赤色光λ5と赤色光λ6、緑色光λ7と緑色光λ8、青色光λ9と青色光λ10は、僅かな波長差を有し、その波長差が蛍光体の異なる種類により実現することができるため、人間の脳により合成された後、観察者は立体画像を見ることができる。
【0056】
本実施例に係る立体画像投影装置は、左目に入る青色光、右目に入る緑色光、左目に入る赤色光、右目に入る青色光、左目に入る緑色光、及び右目に入る赤色光を順次に生成し、左目の画像における対応する色を表示する青色光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する緑色光が右目に入り、左目の画像における対応する色を表示する赤色光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する青色光が右目に入り、左目の画像における対応する色を表示する緑色光が左目に入り、右目の画像における対応する色を表示する赤色光が右目に入るように順次に制御する。これにより、観察者の左目又は右目に見られる光の切り替え速度が高まり、さらに、目の疲労を緩和することができる。
【0057】
実施例4
本実施例は、立体視メガネを提供している。その立体視メガネは、上述の何れか1つの実施例における立体画像投影装置により投影された画像を表示するものである。当該メガネは、観察者の左目に対応する第1のレンズと、観察者の右目に対応する第2のレンズとを備える。第1のレンズは、左目に入る必要のある光線を透過させ、左目に入る必要のない光を反射させ、第2のレンズは、右目に入る必要のある光線を透過させ、右目に入る必要のない光を反射させる。第1のレンズ及び第2のレンズは、同時に又は順次に光線を透過させることができるため、観察者から立体画像を見る時の目の疲労を緩和することができる。
【0058】
本明細書においては、各実施例を段階的に説明し、各実施例については、他の実施例との相違を主に説明し、各実施例の間の同じ又は似た部分は互いに参照すれば良い。
【0059】
当業者は、本発明を実現又は使用することができるように、上述した実施例を説明した。これらの実施例に対する様々な変更は、当業者にとって明らかである。本発明に定義の一般的な原理は、本発明の特許請求の範囲から逸脱しなければ、他の実施例で実現することができる。よって、本発明は、本明細書に記載の実施例に限らず、本明細書に公開の原理及び新規的な特徴と一致する最も広い範囲を含む。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12