(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
タブから排出された空気を前記タブに再供給する循環過程(process)と、前記タブに供給された空気の一部を前記タブの外部に排出させる排気過程と、前記循環過程を通じて循環する空気にタブの外部の空気を供給する吸気過程と、前記タブに供給される空気を加熱する加熱過程とを含む乾燥ステップと、
前記タブの内部に回転可能に設けられて洗濯物が貯蔵されるドラムを、前記乾燥ステップの実行中に第1モーションで回転させるモーション実行ステップとを含み、
前記第1モーションは、
前記ドラムの回転により洗濯物に誘発される遠心力が洗濯物の自重よりも大きい第1回転数で前記ドラムを回転させる過程(process)と、
前記第1回転数よりも大きい第2回転数で前記ドラムを回転させる過程とを含み、
前記第1回転数で回転させる過程と前記第2回転数で回転させる過程は乾燥ステップの実行中の間連続して繰り返される、ことを特徴とする衣類処理装置の制御方法。
前記第1回転数で前記ドラムを回転させる過程にかかる時間よりも、前記第2回転数で前記ドラムを回転させる過程にかかる時間がさらに長い、請求項1に記載の衣類処理装置の制御方法。
前記第1回転数で前記ドラムを回転させる過程にかかる時間と、前記第2回転数で前記ドラムを回転させる過程にかかる時間との比は一定である、請求項2に記載の衣類処理装置の制御方法。
前記タブの内周面を冷却させる水を前記乾燥ステップの実行中に前記タブに供給するか否かを選択するモード選択ステップをさらに含む、請求項1に記載の衣類処理装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。一方、以下に記述される装置の構成や制御方法は、本発明の実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明の権利範囲を限定するためのものではない。明細書全般にわたって同一に使用された参照番号は同一の構成要素を示す。
【0027】
図1及び
図2に示すように、本発明に係る衣類処理装置100は、外観を形成するキャビネット1と、キャビネットの内部に備えられ、洗濯対象物(洗濯物)及び洗濯水が貯蔵される衣類収容部2,3と、衣類収容部の内部の空気を循環させる循環ダクト7と、衣類収容部の内部の空気の一部を衣類収容部の外部に排出させる排気ダクト83と、衣類収容部の内部に外気を供給する吸気ダクト81と、衣類収容部に加熱された空気を供給する加熱部とを含む。
【0028】
キャビネット1は、衣類処理装置の前方面を形成するフロントパネル11を含み、フロントパネル11には、衣類収容部に洗濯物を投入したり、衣類収容部から洗濯物を取り出したりするための投入口13が設けられる。
【0029】
投入口13は、キャビネット1に回転可能に結合されたドア14(
図6参照)によって開閉される。
【0030】
また、フロントパネル11には、ユーザインターフェース(user interface)であるコントロールパネル17を設けることができる。コントロールパネル17は、使用者が衣類処理装置100の制御部(図示せず)と情報交換を可能にする手段である。
【0031】
すなわち、コントロールパネル17には、使用者が衣類処理装置100に電源供給命令を入力する電源入力部179と、使用者が衣類処理装置100が具現可能な衣類処理方法を選択可能にする入力部175とが設けられる。
【0032】
入力部175を介して選択される「衣類処理方法」は、洗濯物に水分や空気を供給できるように、制御部(図示せず)が衣類処理装置100に設けられた各装置を制御するための時系列的制御命令または非時系列的制御命令の集合である。
【0033】
上述した「衣類処理方法」は、通常、衣類処理コースまたは衣類処理装置の制御方法などと呼ばれており、このような衣類処理方法は、衣類処理装置100に多数個が設定(program)されてもよい。
【0034】
さらに、コントロールパネル17には、使用者が選択した衣類処理方法、または衣類処理装置100の作動過程に関する情報を表示する表示部177がさらに設けられてもよい。
【0035】
表示部177に表示される「衣類処理装置の作動過程に関する情報」は、入力部175を介して使用者が選択した衣類処理方法の名称、使用者が選択した衣類処理方法に設定された時間、実行中にある衣類処理方法の完了予定時刻または残り時間、使用者が選択した衣類処理方法の実行のために衣類処理装置100が使用者に要請する事項などを含む概念(衣類処理装置の動作と関連する情報)である。
【0036】
キャビネット1に設けられる衣類収容部は、洗濯水が貯蔵されるタブ2と、タブの内部に回転可能に設けられ、洗濯物が貯蔵されるドラム3とを含むことができる。
【0037】
タブ2は、円筒状に設けられ、タブ支持部21によってキャビネット1の内部に固定され、前方面には投入口13に連通するタブ投入口22が設けられる。
【0038】
タブ投入口22と投入口13との間にはガスケット23が設けられ、ガスケット23は、タブ2に発生した振動がキャビネット1に伝達されることを遮断するだけでなく、タブ2の内部に貯蔵された洗濯水が漏れることを防止できるように、ゴムのような弾性材質で形成することが好ましい。
【0039】
ドラム3は、タブ2の背面に設けられた駆動部M(
図6参照)によってタブ2の内部に回転可能に支持され、タブ投入口22に連通するドラム投入口31と、ドラム3の円周面を貫通する貫通孔33とを含む。
【0040】
循環ダクト7は、タブ2の内部の空気をタブ2の外部に引き出した後、再びタブ2に案内する流路であって、タブの上部円周面に設けることができる。
【0041】
循環ダクト7との結合のために、タブ2には第1連通部26及び第2連通部27を設けることができる。
【0042】
図2に示すように、第1連通部26は、タブ2の内部の空気を循環ダクト7に案内する流路であり、第2連通部27は、循環ダクト7の内部に流入した空気をタブ2に案内する流路となる。
【0043】
第2連通部27はガスケット23に設けることができる。すなわち、第2連通部27は、ガスケット23を貫通する穴として設けられ、循環ダクト7の空気排出口は、ガスケット23に形成された穴に結合可能である。
【0044】
第1連通部26と同様に、第2連通部27がタブの円周面に設けられてもよいが、第2連通部27がガスケット23に設けられる場合、循環ダクト7から排出される空気をドラム投入口31を介してドラム3の中心部に供給できるので、洗濯物と空気との熱交換効率を高めるのに有利である。
【0045】
タブ2に加熱された空気を供給するために設けられる加熱部は、循環ダクト7の内部に設けられたファン71及びヒーター73を含むことができる。ファン71は、第1連通部26を介してタブ2の内部の空気を循環ダクト7に流入させるだけでなく、循環ダクト7に流入した空気を第2連通部27に移動させる手段であり、ヒーター73は、ファン71を通じて第2連通部27に移動する空気を加熱する手段である。
【0046】
この場合、第1連通部26と第2連通部27は、キャビネット1が支持される地面と平行なタブの断面を基準に対角線方向に位置するように設けられ、ヒーター73は、循環ダクト7の長手方向に沿って延びる部分が含まれるように設けられてもよい。循環ダクト7が形成する流路の長さを長くすることにより、循環ダクト7に沿って移動する空気が加熱されるための十分な時間を確保するためである。
【0047】
本発明の衣類処理装置100は、ヒーター73に供給される空気の一部は吸気ダクト81を介して供給され、タブ2に供給された熱風の一部は排気ダクト83を介してタブ2の外部に排出させる。
【0048】
吸気ダクト81は、タブ2の内部の空気がファン71に流入する流路上に設けられることが好ましい。これは、吸気ダクト81に別途の空気流入手段を設けることなく、循環ダクト7に設けられたファン71のみでタブ2の内部の空気循環及びタブ2の外部の空気を循環ダクトに流入させるためである。
【0049】
図2は、吸気ダクト81が第1連通部26を介してタブ2の外部の空気を循環ダクト7に流入させる場合を一例として示している。この場合、ファン71が回転すると、第1連通部26には負圧(negative pressure)が形成されるので、タブ2の内部の空気及びタブ2の外部の空気が循環ダクト7に流入する。
【0050】
一方、
図3に示すように、本発明に設けられた吸気ダクト81は、吸気ダクト81の開閉を制御するための別途の制御手段(バルブなど)を必要としない。すなわち、本発明に設けられた吸気ダクト81は、常に開放された状態を維持することができる。
【0051】
但し、吸気ダクト81は、第1連通部26に連通する連通部811と、連通部から循環ダクト7に向かって延びる延長部813とで構成することができる。延長部813は、連通部811からタブ2の高さ方向に沿って所定の長さだけ延びて設けられることが好ましい(延長部813は、連通部811から循環ダクト7に向かって延びて設けられることが好ましい)。洗濯物の洗濯中に洗剤により誘発された泡が吸気ダクト81を介してタブ2の外部に排出されることを防止するためである。
【0052】
さらに、吸気ダクト81には、延長部813に流入する空気を濾過するフィルターF2をさらに備えることができ、フィルターF2は循環ダクト7に備えられ、延長部813はフィルターF2に固定され得る。即ち、本発明に設けられた吸気ダクト81は、一端はタブ2に固定され、他端は循環ダクト7に固定される。
【0053】
これは、循環ダクト7が、タブ2の上部円周面に固定された形態であるため可能な特徴である。衣類処理装置100の振動システムの観点から見ると、循環ダクト7とタブ2はほぼ同一の振動をするようになるので、吸気ダクト81がタブ2と循環ダクト7とを連結するように設けられても、吸気ダクト81の耐久性の維持が可能である。
【0054】
仮に、循環ダクト7がタブ2の上部円周面に固定された形態ではなく、キャビネット1に固定された構造であれば、循環ダクト7は、タブ2の振動と別個に振動するようになるため、別途の振動吸収装置がなければ、吸気ダクト81の耐久性を担保しにくい。
【0055】
排気ダクト83は、循環ダクト7を介してタブ2に流入した空気の一部をタブの外部に排出させることができれば、タブ2のどの位置に設けられてもよい。
【0056】
図1は、排気ダクト83が、タブ2の上部円周面に設けられた第3連通部28に設けられた場合を一例として示している。ファン71によってタブ2の内部に空気が供給されると、タブ2の内部は正圧(positive pressure)状態であるので、タブ2の内部の空気の一部は、排気ダクト83を介して大気圧状態(タブの内部よりも圧力が低い状態)であるタブ2の外部に排出され、タブ2の内部の空気の残りは、負圧(negative pressure)状態である第1連通部26を介して循環ダクト7に移動する。
【0057】
循環ダクト7を介してタブ2に供給された空気の一部のみが排気ダクト83を介して排出され得るように、排気ダクト83の断面積は、第1連通部26の断面積(または循環ダクトの断面積)よりも小さいことが好ましい。
【0058】
一方、タブ2の内部に供給される空気の流量を一定に維持させるために、排気ダクト83が排出可能な流量(排気量)と、吸気ダクト81が吸い込み可能な流量(吸気量)とは同一またはほぼ同一に設定されることが好ましい。
【0059】
排気ダクト83は、タブ2の内部とキャビネット1の外部とを連通させて、排気ダクト83に流入した空気をキャビネット1の外部に案内するように設けられてもよいが、タブ2の内部の洗濯水を排出させるように設けられる排水部6に連結されることが好ましい。
【0060】
排気ダクト83を介して排出される空気は湿度の高い空気であるため、排気ダクト83がキャビネット1の外部と直接連通するように設けられる場合、排気ダクト83から排出された空気が室内壁に凝結するという問題を誘発することがあるからである。
【0061】
本発明の衣類処理装置100には、タブ2の内部の洗濯水をキャビネット1の外部に排出させる排水部6が設けられるので、排気ダクト83が排水部に連結されれば、上述した問題を解決することができる。
【0062】
この場合、排気ダクト83と排水部6との連結点には、排気ダクト83及び排水部6の開閉を制御する流路切換部9がさらに備えられることが好ましい。排気ダクト83を介して排出される空気がタブ2に再流入することを防ぎ、排水部6を介して排出される水がタブ2に再流入することを防止するためである。
【0063】
本発明に設けられる排水部6は、タブの内部の洗濯水をタブの外部に排出させる第1排水流路61及びポンプ63、ポンプから排出される洗濯水を流路切換部9に案内する第2排水流路65と、流路切換部9に流入した水を下水溝のような屋外連通部(図示せず)に案内する第3排水流路67とを含むことができる。
【0064】
排気ダクト83と排水部6との連結点に設けられる流路切換部9は、タブ3に設定された最高水位H(
図6参照)よりも高い位置に設けることが好ましい。
【0065】
従来の衣類処理装置は、第3排水流路67のように屋外連通部に連結された流路を介して悪臭が衣類処理装置の内部に流入することを防ぐために、第3排水流路の内部の水が完全に排出されることを防止するための構造(以下、「ウォータトラップ(water trap)」という。)を備えることが一般的である。
【0066】
ウォータトラップが備えられた排水部に、本発明に設けられた排気ダクト83を連結すると、洗濯物の乾燥時に排気ダクト83を介してタブ2の内部の空気がタブ2の外部に排出されない。したがって、従来の衣類処理装置の排水部に排気ダクト83を連結する場合、制御部は、ファンの回転数の制御を通じて、ウォータトラップを除去できる圧力で空気を排出させなければならない。
【0067】
しかし、本発明のように、流路切換部9が、タブ2に設定された最高水位よりも高い位置に設けられる場合、排気ダクト83がサイフォン現象(siphon)を防止する役割を果たすので、ウォータトラップは、流路切換部9とポンプ63との間(第2排水流路65)に形成されて、悪臭がタブ2に流入することを防止することができる。
【0068】
また、排気ダクト83に流入した空気は、流路切換部9及び第3排水流路67を介してタブの外部に排出可能であるので、ウォータトラップを除去するためのファン71の回転数の制御が不要である。
【0069】
また、上述した構造を通じて、タブ2に設定された最高水位まで洗濯水が供給されても、洗濯水が排水部6を介してタブ2の外部に排出されることを防止できるようになる。
【0070】
本発明に設けられた流路切換部9は、
図4に示したような形態で構成することができる。
【0071】
流路切換部9は、排気ダクト83と第2排水流路65との連結点に設けられる切換部ボディー91と、排気ダクト83と切換部ボディー91とを連結するダクト連結管93と、第2排水流路65を切換部ボディー91に連結する流路連結管95と、第3排水流路67を切換部ボディー91と連結する排出管97と、を含むことができる。
【0072】
ダクト連結管93と流路連結管95は互いに対向するように設けられており、ダクト連結管93は切換部ボディー91の上部に設けられ、流路連結管95は切換部ボディー91の下部に設けられることが好ましい。
【0073】
この場合、切換部ボディー91の内部には、ダクト連結管93を開閉する切換バルブ99が設けられる。切換バルブ99は、ダクト連結管93を開閉するバルブボディー991と、バルブボディー991を切換部ボディー91に回転可能に固定させるバルブ回転軸993とを含む。
【0074】
バルブボディー991は、自重(dead weight)によりダクト連結管93を開放した状態を維持するが、第2排水流路65を介して洗濯水が切換部ボディー91に流入すると、水圧によってダクト連結管93を閉鎖する。
【0075】
一方、流路切換部9が上述した構造のみで構成される場合、タブから排出される洗濯水がダクト連結管93を介してタブ2に流入することは防止できるが、タブ2から排出された空気が流路連結管95を介してタブ2に再供給される可能性を排除することができないという問題がある。
【0076】
上述したように、本発明は、第2排水流路65にウォータトラップが発生するので、排気ダクト83を介して排出された空気がタブ2に再流入することを防止できるが、洗濯物の乾燥前に洗濯水の排出がなかった場合であれば、第2排水流路65にウォータトラップが形成されないことがある。
【0077】
したがって、本発明に設けられた流路切換部9は、流路連結管95を開閉する流路バルブ951をさらに含むことができる。流路バルブ951は、第2排水流路65を介して洗濯水が切換部ボディー91に流入するときにのみ流路連結管95を開放するようにチェックバルブとすることができる。
【0078】
図1及び
図2に示すように、本発明の衣類処理装置100は、洗濯に必要な水をタブ2に供給する水供給部4と、タブ2に洗剤を供給する洗剤供給部5とをさらに含むことができる。
【0079】
水供給部4は、衣類処理装置100の外部に設けられた給水源(図示せず)とタブ2とを連結する給水流路43、及び制御部(図示せず)によって給水流路43を開閉する給水バルブ41を含むことができる。
【0080】
一方、洗剤供給部5は、洗剤が貯蔵される洗剤貯蔵部53、及び洗剤貯蔵部53とタブ2とを連結するタブ供給管55を含むことができ、給水流路43は、洗剤貯蔵部53に水を供給することができれば、いかなる形態であってもよい。この場合、制御部(図示せず)は、給水バルブ41を開放させるだけで、洗剤貯蔵部53に貯蔵された洗剤及び洗濯に必要な水をタブ2に供給できるようになる。
【0081】
一方、洗剤貯蔵部53は、フロントパネル11から引き出し可能なように設けることができる。そのために、洗剤供給部5には、洗剤貯蔵部53をフロントパネル11から引き出すことができるように洗剤貯蔵部53を支持するボディー51をさらに設け、フロントパネル11には、洗剤貯蔵部53が引き出される貯蔵部貫通孔15をさらに設けることができる。
【0082】
この場合、洗剤貯蔵部53の内部はボディー51と連通しなければならず、タブ供給管55は、ボディー51とタブ2の内部とを連通させるように設けなければならない。
【0083】
制御部(図示せず)は、タブ2の冷却(タブ内部の空気の凝縮)に必要な水をタブ2に供給できるように、水供給部4を制御(乾燥効率の向上)することができる。
【0084】
但し、タブ2の内部の湿った空気が洗剤供給部5内で凝縮し、洗濯物の乾燥中にタブ2に水を供給すると、ドラム3に貯蔵された洗濯物が濡れることがあるという点で、本発明の衣類処理装置100は、タブ供給管55とタブ2とを連通させる給水ガイダー25をさらに含むように構成することが好ましい。
【0085】
本発明に設けられた給水ガイダー25は、ウォータトラップを形成(常に一定量の水を貯蔵して、タブと洗剤供給部が連通することを防止)して、タブ2の内部の空気が洗剤供給部5に流入することを防ぎ、水供給部4を介してタブ2に供給される水が、タブ2の内周面に沿ってタブ2の底面に移動するようにすることによって、ドラム3の内部の洗濯物が水に濡れることを防止することが特徴である。
【0086】
図5に示すように、給水ガイダー25は、タブ3の上部円周面に設けられた第4連通部29に設けることができる。
【0087】
第4連通部29は、同図に示すように、タブの円周面から突出した管の形状に設けてもよく、タブの円周面を貫通する穴として設けてもよい。
【0088】
給水ガイダー25は、第4連通部29に位置し、水が貯蔵される空間を提供するトラップボディー251と、トラップボディー251の円周面と第4連通部29の内周面との間の間隔を維持させる固定板253と、第4連通部29に固定され、タブ供給管55を介して供給される水をトラップボディー251の内部に案内する案内管255とを含む。
【0089】
案内管255は、水をトラップボディー251に案内する案内管ボディー255aと、案内管ボディーの円周面に沿って設けられ、案内管ボディー255aを第4連通部29に固定させるフランジ255bとを含むことができる。
【0090】
案内管ボディー255aは、外周面がトラップボディー251の内周面と所定距離だけ離隔する直径を有するように設けられ、水が排出される案内管ボディー255aの下部面は、トラップボディー251の底面と所定距離だけ離隔する長さを有する。
【0091】
フランジ255bは、案内管ボディー255aの外周面と第4連通部29の内周面との間の空間を閉鎖させるように設けなければならず、
図5に示すように、第4連通部29の上部面に支持されてもよい。
【0092】
したがって、給水流路43を介して洗剤貯蔵部53に供給された水は、タブ供給管55、案内管ボディー255aを介してトラップボディー251に供給され、トラップボディー251に供給された水は、トラップボディー251の内周面と案内管ボディー255aの外周面との間の空間、トラップボディー251の外周面と第4連通部29の内周面との間の空間を介してタブ2に流入する。
【0093】
トラップボディー251の内部には一定量の水が常に貯蔵され、案内管ボディー255aの下部面(フランジが設けられていない面)は、トラップボディー251に貯蔵された水に浸った状態を維持するようになるので、タブ2の内部の湿った空気は洗剤供給部5に供給されない。
【0094】
また、上述した給水ガイダー25は、ドラム3の回転中心C1を通る垂直線Xからタブ2の幅方向Yに沿って所定距離離隔した位置に設けられた第4連通部29に設けられるので、乾燥中にタブ2の内部に水を供給するとしても、ドラム3に貯蔵された洗濯物が水に濡れることを防止することができる。
【0095】
さらに、ドラム3の円周面に接する垂直線X1と、タブ2の高さ方向に沿ってタブの円周面に接する垂直線X2との間に給水ガイダー25が位置するように第4連通部29が設けられれば、上述した効果を極大化することができる。
【0096】
一方、上述した位置に給水ガイダー25を設けることが難しい場合、給水ガイダー25に設けられた供給流路を上述した位置に設けることによって、上述した効果を図ることができる。
【0097】
図5(b)に示すように、トラップボディー251を第4連通部29に固定させる固定板253は、トラップボディー251の円周面に沿って多数設けられ、一つの固定板253と他の固定板253との間に設けられた空間は、トラップボディー251の水をタブ2に流入させる流路となる。
【0098】
したがって、一つの固定板と他の固定板との間に設けられた空間のうち一部は閉鎖面259として構成し、残りの空間は開放面257として構成し、開放面257が、ドラム3の円周面に接する垂直線X1とタブ2の円周面に接する垂直線X2との間に位置するようにすれば、乾燥中にタブ2に供給される水によって洗濯物が濡れることを防止することができる。
【0099】
すなわち、開放面257は、第4連通部29の中心C2を通り、タブの長手方向と平行な直線Zを基準として、ドラムの回転中心C1を通る垂直線Xから遠い方向に位置する半円または円弧状に設けることができる。
【0100】
開放面257が円弧状に設けられる場合、開放面257の長さは、トラップボディー251の円周面の長さの1/4以上1/2未満にすることができる。角度の観点から見ると、円弧状の開放面257は、第4連通部29の中心C2を基準にして中心角が45度以上180度未満になるようにすることができる。
【0101】
上述した開放面257の形状的、位置的特徴は、乾燥中の給水時において洗濯物が濡れることを防止するだけでなく、洗濯時に給水時間の増加を最小化するためである。
【0102】
図2を参照して説明すると、上述した本発明の衣類処理装置100が具現する乾燥システム(洗濯物に加熱した空気を供給して洗濯物を乾燥させる過程)は、次の通りである。
【0103】
ファン71が作動すると、タブ2の内部の空気は第1連通部26を介して循環ダクト7に流入し、循環ダクト7に流入した空気は、ヒーター73により加熱された後、第2連通部27を介してタブ2に供給される。タブ2に供給された空気は、ドラム3に貯蔵された洗濯物と熱交換した後、第1連通部26に向かって移動する。
【0104】
タブ2は、キャビネット1の内部の空気(またはキャビネット貫通孔19などを介してキャビネットに流入する空気)と熱交換するので、タブ2の表面の温度はタブ2の中心よりも低い温度を維持する。したがって、ドラム3から排出された後、空気は、第1連通部26に向かって移動する過程で冷却されるので、空気に含まれた水分の一部はタブ2の内周面に凝縮する。
【0105】
したがって、本発明に設けられたタブ2、循環ダクト7、ファン71及びヒーター73は、タブから排出された空気の除湿、除湿された空気の加熱、加熱された空気をタブに再供給する循環式乾燥システム(第1熱交換流路及び加熱部)を形成する。
【0106】
一方、洗濯物と熱交換を終えた空気の一部は、排気ダクト83を介してタブ2の外部に排出され、残りの空気は、第1連通部26を介して循環ダクト7に回収され、この過程において、吸気ダクト81を介して流入するタブ2の外部の空気と混合される。
【0107】
ドラム3から排出された空気は、第1連通部26に移動する間にタブ2と熱交換して除湿されるが、布量(ドラムに貯蔵された洗濯物の量)に応じて、循環ダクト7に回収される空気は十分な量の水分が除去された状態を維持しにくいことがある。排気ダクト83及び吸気ダクト81は、このような問題を解決するための手段である。
【0108】
すなわち、本発明は、タブ2から第1連通部26に流入する空気の一部を、排気ダクト83を介してキャビネット1の外部に排出させることによって、循環ダクト7に流入する湿った空気の量を減少させ、吸気ダクト81を介して供給される乾燥空気(タブの外部の空気)をタブ2から循環ダクト7に流入する空気と混合することで、ヒーター73に供給される空気の湿度を所望の水準に下げることができる。
【0109】
本発明に設けられた吸気ダクト81、ファン71、ヒーター73及び排気ダクト83は、タブの外部の空気を加熱してタブに供給するだけでなく、タブの内部で洗濯物と熱交換を終えた空気の一部をタブの外部に排出させる排気式乾燥システム(第2熱交換流路及び加熱部)を形成する。
【0110】
したがって、本発明は、循環式乾燥システムと排気式乾燥システムとが結合された乾燥システムを通じて、洗濯物の量や洗濯物の種類に関係なく(タブから排出される空気の湿度に関係なく)、乾燥効率が低下することを防止することができる。
【0111】
上述した効果の具現のために、上述した排気ダクト83及び吸気ダクト81は、乾燥中に常に開放された状態を維持することが好ましく、吸気ダクト81を介して循環ダクト7に流入する空気量(吸気量)と排気ダクト83を介してタブ2の外部に排出される空気量(排気量)とはほぼ同一にすることが好ましい。
【0112】
一方、吸気量と排気量とが同じときに乾燥効率が最も高いが、吸気量と排気量を一致させること難しい場合、排気量を吸気量に比べてさらに大きく設定することが好ましい。
【0113】
吸気量が排気量に比べてさらに大きいと、タブ2の内部に供給される熱風の量が増加し、タブの内部に供給される熱風の量が増加するということは、タブ2が除湿しなければならない空気量が増加することを意味する。したがって、吸気量が排気量に比べて大きくなるように吸気ダクトと排気ダクトが設けられると、冷却水の使用なしに洗濯物を乾燥するときに乾燥効率が低下するという問題が発生し得るので、排気量を吸気量よりも大きく設定することが好ましい。
【0114】
上述した乾燥システムは、布量に応じて乾燥時間が増加する危険性があるが、本発明は、水供給部4の制御を通じて本問題も解決した。すなわち、本発明が具現する乾燥システムは、制御部(図示せず)が、洗濯物の乾燥中にタブ2の内周面に水が供給されるように水供給部4を制御することによって、上述した問題点を解消することができる。
【0115】
乾燥中に水供給部4を介してタブ2の内周面を冷却させる水をタブ2に供給すると、タブ2の内周面が急激に冷却するので、循環ダクト7に流入する空気の湿度は低く維持(循環ダクトに流入する空気の乾燥度を高く維持)されるからである。
【0116】
水供給部4を介してタブ2に供給される水は、給水ガイダー25によってタブの内周面に沿って排水部6に移動するので、ドラム3に貯蔵された洗濯物が水に濡れて乾燥時間が増加する危険性も非常に低い。
【0117】
一方、水の節約のために、水供給部4を介してタブ2に水を供給する過程は使用者の選択によって実行されることが好ましい。そのために、コントロールパネル17には、タブに水を供給して洗濯物を乾燥させる第1モード選択部171と、タブに水を供給せずに洗濯物を乾燥させる第2モード選択部173とがさらに設けられることが好ましい(
図1(b)参照)。
【0118】
一方、上述した本発明の衣類処理装置100は、
図6のように構成してもよい。
【0119】
図6に示された衣類処理装置100は、循環ダクト7、吸気ダクト81及び排気ダクト83の連結関係以外は、
図1乃至
図5に示された衣類処理装置の構造と同一である。
【0120】
すなわち、本実施例に設けられたタブ2は、吸気ダクト81を介してタブ2の外部(キャビネットの内部またはキャビネットの外部)の空気が供給され、排気ダクト83を介してタブ2の内部の空気を外部に排出させ、循環ダクト7(連結ダクト)を介してタブ2の内部の空気の一部を吸気ダクト81に案内する。
【0121】
ファン71及びヒーター73は吸気ダクト81の内部に備えられ、循環ダクト7は、ファン71へ空気を案内する吸気ダクト81の流路に連結される(循環ダクトは、ファンと吸気ダクトの流入口との間に連結される)。
【0122】
本実施例もまた、循環式乾燥システムは、第1熱交換流路及び加熱部71,73によって形成され、第1熱交換流路は、タブ2、循環ダクト7(連結ダクト)、及びファン71から排出される空気をタブ2に案内する吸気ダクト81の一部の流路で構成される。
【0123】
一方、本実施例の排気式乾燥システムは、第2熱交換流路及び加熱部71,73によって形成され、第2熱交換流路は、吸気ダクト81、タブ2及び排気ダクト83で構成される。
【0124】
したがって、本実施例もまた、
図1乃至
図5で説明した実施例と同一の効果を具現することができる。
【0125】
図7は、上述した衣類処理装置100の制御方法を示すもので、本発明の衣類処理装置の制御方法は、タブ2に加熱された空気を供給する乾燥ステップ(S30)と、乾燥ステップの進行中にドラム3を既設定されたモーション(motion)に応じて回転させるモーション実行ステップ(S50)とを含むことができる。
【0126】
乾燥ステップ(S30)は、タブ2の内部の空気をタブ2の外部に排出させた後、タブ2に再供給する循環過程(S31)と、タブの内部に供給された空気の一部をタブの外部に排出させる排気過程(S33)と、循環過程を通じて循環する空気にタブの外部の空気を混合させる吸気過程(S35)と、タブ2に供給される空気を加熱する加熱過程(S37)とを含む。
【0127】
循環過程(S31)は、ファン71が作動することによってタブ2の内部の空気が循環ダクト7に沿って流動する過程であり、ファン71の作動と共に開始される。循環過程(S31)では、タブ2の内部の全ての空気が循環ダクト7に流入するわけではない。すなわち、タブ2の内部の空気の一部は、循環過程(S31)を通じてタブ2に再供給されるが、タブの内部の空気の一部は、排気過程(S33)を通じてタブの外部に排出される。
【0128】
排気過程(S33)は、排気ダクト83を通じて行われるので、排気過程(S33)を通じてタブ2から排出された空気は、流路切換部9及び第3排水流路67を経て衣類処理装置100の外部に移動する。
【0129】
吸気過程(S35)は、吸気ダクト81を通じて行われ、吸気ダクト81は、循環ダクト7とタブ2とを連結する第1連通部26に設けられるので、ファン71の作動によって循環過程(S31)が開始されると、吸気過程(S35)も開始されると見なすことができる。
【0130】
加熱過程(S37)は、循環過程(S31)及び吸気過程(S35)を通じて循環ダクト7の内部で混合された空気をヒーター73が加熱する過程である。
【0131】
上述した乾燥ステップ(S30)を通じて、本発明は、加熱された空気の供給、洗濯物と熱交換を終えた空気の除湿、タブから排出される空気の一部の再加熱、タブから排出される空気の一部の排気、再加熱された空気を洗濯物に供給することが可能である。
【0132】
モーション実行ステップ(S50)は、乾燥ステップ(S30)の実行中に実行され、第1モーション及び第2モーションのいずれか一つのみを実行するように設けられてもよく、第1モーションの実行過程(S53)及び第2モーションの実行過程(S51)が予め設定された順序に従って実行されるように設けられてもよい。
【0133】
第1モーション実行過程(S53)は、第1モーションに応じてドラムを回転させる過程であって、第1モーションは、ドラム3を時計方向及び反時計方向のいずれか一つの方向にのみ回転させ、洗濯物がドラム3の内周面に密着し、分離(落下することはない)されることを繰り返すことによって、タブ2に供給される熱風と洗濯物の熱交換効率を高めるモーションである。
【0134】
第1モーション実行過程(S53)は、ドラム3の回転により洗濯物に誘発される遠心力が洗濯物の自重よりも大きい第1回転数(基準回転数)で前記ドラムを回転させる過程(S531)と、第1回転数よりも大きい回転数に設定された第2回転数でドラム3を回転させる過程(S533)と、前記2過程(S531,S533)を既設定された回数または既設定された時間繰り返す過程とを含むことができる。
【0135】
第1回転数でドラムを回転させる過程(S531)と第2回転数でドラムを回転させる過程(S533)において、ドラム3は同一方向にのみ回転し、第1回転数及び第2回転数は、洗濯物がドラム3と共に回転するようにする回転数であるので、第1モーション実行過程(S53)中、洗濯物は、
図8に示された形態の動きを見せるようになる。
【0136】
すなわち、ドラム3が第1回転数で回転すると、洗濯物Lは、ドラム3の内周面に密着した状態を一定時間維持し(
図8(b))、ドラム3が第2回転数で回転すると、洗濯物Lは、ドラム3の内周面に密着した状態を一定時間維持するが、第1回転数でドラムが回転する場合に比べてドラム3の内周面にさらに密着する(
図8(a))。
【0137】
第1回転数よりも第2回転数が大きいので、洗濯物に誘発される遠心力は、第1回転数でドラムが回転するときよりも、第2回転数でドラムが回転するときにさらに大きいからである。
【0138】
第1回転数及び第2回転数を、洗濯物Lがドラムの内周面に密着してドラムと共に回転できる回転数に設定したことは、ドラム3の内部に熱風が移動する空間を確保するためである。第1モーションによってタブに供給される熱風に接触可能な洗濯物の表面積が極大化されるので、タブ2に供給される熱風と洗濯物との熱交換効率が高まる。
【0139】
一方、第1回転数と第2回転数とを異ならせて設定したことは、ドラム3に設けられた貫通孔33を洗濯物によって開閉するためである。すなわち、第2回転数でドラムが回転する間には熱風をドラム3の内部に閉じ込め、第1回転数でドラムが回転する間にはドラム3の内部の空気をタブ2に排出させるためである。
【0140】
従来の衣類処理装置の場合、ドラム3に流入した熱風の一部は、洗濯物と熱交換を終えた後、タブ2に排出されるが、ドラムに流入した空気の一部は、ドラム3に設けられた貫通孔33を介して、洗濯物と熱交換なしに直ちにタブ2に排出された。したがって、従来の衣類処理装置は、熱風と洗濯物との熱交換効率が低いため、エネルギー消費量が増加するという問題があった。
【0141】
本発明は、従来の衣類処理装置の上述した問題をドラムの回転数の制御により解決することができる。
【0142】
洗濯物の量が一定量以上になると、洗濯物は、ドラムの内周面全体を覆うように配置され、ドラム3が第2回転数で回転すると、洗濯物が大きな遠心力によってドラム3の内周面に密着するので、第2回転数でドラムが回転すると、ドラム3の内部の熱風が貫通孔33を介してタブ2に排出されることを最小化することができる。
【0143】
また、ドラムが第1回転数で回転すると、洗濯物は、比較的小さな遠心力によりドラム3の内周面に密着した状態を維持するので、ドラム3の内部の熱風は、貫通孔33を介してタブ2に排出され得る。
【0144】
洗濯物と熱風との熱交換効率をさらに高めるために、第2回転数でドラムを回転させる過程(S533)に設定された時間は、第1回転数でドラムを回転させる過程(S531)に設定された時間よりも長く設定されることが好ましい。
【0145】
但し、ドラム3からタブ2に熱風が排出される時間(タブに排出される熱風の量)に応じて、循環ダクト7に移動する空気の凝縮効率が変わり得るので、第1回転数でドラムを回転させる時間と、第2回転数でドラムを回転させる時間とは一定の割合に設定することが好ましい。
図8は、第1回転数でドラムを回転させる時間と第2回転数でドラムを回転させる時間との比が1:3である場合を一例として示している。
【0146】
一方、第2モーション実行過程(S51)は、第2モーションに応じてドラムを回転させる過程であって、第2モーションは、ドラム3の回転とドラムの回転中止を繰り返すことによって、洗濯物を、ドラム3の回転中心C1を通る水平線Yの上部から水平線Yの下部に落下させるモーションである(洗濯物の撹拌及び熱交換効率を高めるモーションである)。
【0147】
図7に示すように、第2モーション実行過程(S51)は、第3回転数でドラム3を回転させる過程(S511)と、ドラム3が1回転(1 revolution)を完了する前にドラムの回転を中止させる過程(S513)と、前記2つの過程(S511,S513)を既設定された回数または既設定された時間反復(S515)する過程とを含むことができる。
【0148】
第3回転数は、ドラム3の回転により洗濯物に誘発される遠心力が洗濯物の自重(dead weight)よりも大きくなるように設定され、第3回転数は、第1回転数または第2回転数のいずれか一つと同一に設定されてもよい。
【0149】
ドラムの回転を中止させる過程(S513)は、洗濯物がドラムの高さの半分(h)以上上昇したときに開始されるので、第2モーション実行過程の実行中、洗濯物は、
図9に示された形態の動き(movement)を見せるようになる。
【0150】
すなわち、第3回転数でドラムを回転(S511)させると、洗濯物Lは、ドラム3の内周面に密着したままドラム3と共に回転(
図9(a))し、洗濯物Lがドラムの高さの半分(h)以上上昇したときにドラムの回転を中止(S513)させると、洗濯物は、水平線Yの上部から水平線Yの下部に位置したドラム3の内周面に向かって落下(
図9(b))する。
【0151】
第2モーションによって、ドラム3へ供給される熱風に露出される洗濯物の表面積は増加し、洗濯物Lがドラム3の内周面にぶつかると、洗濯物に含まれた水分が容易に分離されるので、本発明は、熱風と洗濯物との熱交換効率を高めることができる(乾燥効率の増加)。
【0152】
また、第2モーションは、洗濯物がドラム3の内部において上昇と落下を繰り返すように設けられるので、洗濯物同士がドラム3の内部で絡み合うことも防止する。
【0153】
上述した効果の極大化のためにドラムの回転を中止させる過程(S513)は、ドラム3の回転方向(ドラムの回転中止過程が開始される時点でのドラムの回転方向)と反対方向のトルク(torque)をドラム3に供給することによって行われる。これは、洗濯物に、より大きな衝撃力を提供するためである。
【0154】
また、ドラムの回転を中止させる過程(S513)は、ドラム3の回転軌跡の最低点Bを基準として、洗濯物が90度以上180度未満の角度で回転した場合に行われることが好ましい。
【0155】
上述した第2モーションは、
図9(c)に示すように、ドラム3が時計方向または反時計方向のいずれか一つの方向にのみ回転するように設定されてもよく、
図9(d)に示すように、ドラム3の時計方向の回転と反時計方向の回転とを交互に行うように設定されてもよい。
【0156】
また、ドラムを第3回転数で回転させる過程(S511)及びドラムの回転を一時的に中止させる過程(S513)は、既設定された時間や既設定された回数だけ反復(S515)され、第3回転数は、第2モーションが繰り返されるごとに次第に増加するように設定されてもよい。
【0157】
すなわち、第2モーションが多数回実行されるとき、先に実行される第2モーションに設定された第3回転数は、続く第2モーションに設定された第3回転数よりも小さく設定することができる(
図9(d)参照)。
【0158】
さらに、ドラム回転過程(S511)に設定された第3回転数は、第2モーションが繰り返されるごとに増加し、既設定された回数の第2モーションが繰り返された後には減少するように設定されてもよい。
【0159】
第2モーションの実行が繰り返されるごとに第3回転数を次第に増加させると、洗濯物に含まれている水分の除去が容易である。
【0160】
一方、上述した第2モーションを実行する過程(S51)は、第1モーションを実行する過程(S53)よりも先に実行されることが好ましい。これは、第2モーションを通じて、洗濯物がドラム3の内部で絡み合うことを防止することによって、第1モーションの実行時に、洗濯物3がドラムの内周面に均一に分散できるようにするためである。
【0161】
また、第1モーションを実行する過程(S53)に設定された時間は、第2モーションを実行する過程(S51)に設定された時間よりも長く設定されることが好ましい。これは、ドラム3の内部に供給される熱エネルギーがドラム3の内部に残留する時間を増加させることによって、洗濯物と熱風との熱交換率を高めるためである。
【0162】
本発明の制御方法は、上述した乾燥ステップ(S30)及びモーション実行ステップ(S50)のみを含むこともできるが、
図7に示された冷却水供給ステップ(S70)をさらに含むことができる。冷却水供給ステップ(S70)は、モーション実行ステップ(S50)の実行中にタブ2の内周面に水を供給して、ドラム3から排出された空気と熱交換するタブ2の内周面を冷却させるステップである。
【0163】
本発明に設けられた冷却水供給ステップ(S70)は、使用者の選択によって実行されることが好ましい。そのために、本発明は、乾燥ステップ(S30)の開始前に、冷却水供給ステップ(S70)を行うか否かを設定するモード選択ステップ(S10)をさらに含むことができる。
【0164】
モード選択ステップ(S10)は、使用者が、コントロールパネル17に設けられた第1モード選択部171及び第2モード選択部173を介して制御命令を入力するステップであり得る。
【0165】
第1モード選択部171は、モーション実行ステップ(S50)の実行中に冷却水供給ステップ(S70)を実行する制御方法(いわゆる「ターボ乾燥モード」)を選択する手段であり、第2モード選択部173は、冷却水供給ステップ(S70)を実行せずにモーション実行ステップ(S50)を行う制御方法(いわゆる「風乾燥モード」)を選択する手段である。
【0166】
一方、モード選択ステップ(S10)は、ドラム3に貯蔵された洗濯物の量に応じて、制御部(図示せず)が、使用者の意思に関係なく、冷却水供給ステップ(S70)が含まれた第1モードを選択するステップであってもよい。
【0167】
どの場合でも、本発明の制御方法は、乾燥ステップ(S30)の開始と共に第1モードが選択されたか否かを判断(S40)する。
【0168】
第1モードが選択されなかった場合(第2モードが選択された場合)、本発明の制御方法は、第2モーション実行過程(S51)と第1モーション実行過程(S53)のみを順次実行する。しかし、第1モードが選択された場合、本発明の制御方法は、第1モーションが実行(S53)される間、冷却水供給ステップ(S70)を実施するようになる。
【0169】
乾燥ステップ(S30)の開始初期には、洗濯物と熱風との熱交換率が低い。洗濯物の乾燥度は、洗濯物が一定の温度に到達する前まではほとんど変化がなく、洗濯物が一定の温度に到達した時点から急激に増加する傾向を見せる。
【0170】
これは、洗濯物に含まれた水分が蒸発するためには、洗濯物の温度が一定温度以上にならなければならないからであり、乾燥ステップ(S30)の後半に行くほどドラム3から排出される空気の湿度は高くなることを意味する。
【0171】
したがって、乾燥ステップ(S30)の開始と共に実行される第2モーションが実行される時(S51)よりも、乾燥ステップ(S30)の開始後、一定時間が経過したときに開始(第2モーションの実行が終了した後に開始)される第1モーションの実行(S53)時にタブを冷却させることが、洗濯物の乾燥においてより有利である。
【0172】
さらに、冷却水供給ステップ(S70)は、第1モーションに含まれたステップのうち、ドラムが第2回転数で回転する過程(S533)中に行われることが好ましい。
【0173】
水供給部4を通じてタブ2に供給された水が、ドラム3に向かって移動するようになっても、ドラム3の内部の洗濯物を濡らすことを防止するためである(ドラムの回転数が高いと、ドラムの外周面に衝突した水はドラムから遠ざかる方向に移動するから)。
【0174】
その後、本発明の制御方法は、乾燥ステップ(S30)及びモーション実行ステップ(S50)の実行時間が、乾燥時間設定ステップ(S20)で設定された乾燥時間を経過したか否かを判断(S80)し、乾燥ステップ(S30)及びモーション実行ステップ(S50)を終了する。
【0175】
乾燥時間設定ステップ(S20)は、乾燥ステップ(S30)の開始前に実行されることが好ましい。乾燥時間設定ステップ(S20)は、制御部(図示せず)が洗濯物の量に基づいて乾燥時間を設定するようにしてもよく、コントロールパネルを介して使用者が入力した時間を乾燥時間として設定するようにしてもよい。
【0176】
本発明は、様々な形態に変形実施が可能であり、上述した実施例にその権利範囲が限定されるものではない。したがって、変形した実施例が本発明の特許請求の範囲の構成要素を含んでいる場合、本発明の権利範囲に含まれるものと解さねばならない。