(54)【発明の名称】撮像トランスジューサに又は撮像トランスジューサ上のアダプタに取付けられるニードルガイド装置、ニードルガイド装置を取付けるための撮像トランスジューサ、及びニードルガイド装置が取り付けられる撮像トランスジューサ用のアダプタ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
撮像トランスジューサに又は撮像トランスジューサ上のアダプタに着脱可能に取付けるために構成されるニードルガイド装置であって、前記撮像トランスジューサ又は前記アダプタは第1の部分を備える結合部材を含み、前記ニードルガイド装置はロック可能取付け部材及びニードルガイドアセンブリを備え、前記ニードルガイドアセンブリは本体部材及びニードルホルダを備え、前記ニードルホルダは、前記本体部材に取付けられており、ニードルを挿入するための細長い通路であって、当該細長い通路内に前記ニードルが配置されたときに当該ニードルの軌跡を確立する前記細長い通路を備え、前記ロック可能取付け部材は、第2の部分を有する摺動可能部材を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分の一方は突出部を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分の他方は凹所を備え、前記ロック可能取付け部材は、前記本体部材に摺動可能に結合されてロック解除位置からロック位置にまたその逆に摺動可能であるように構成されており、前記突出部は、前記ロック可能取付け部材が前記ロック位置にあるときに前記凹所内に収容されて前記ロック可能取付け部材を前記撮像トランスジューサ又は前記アダプタに着脱可能に固定し、それにより、当該ニードルガイド装置が前記撮像トランスジューサに着脱可能に取付けられるように構成されている、ニードルガイド装置。
前記本体部材はスロットを備え、当該スロット内に前記摺動可能部材が配設されて前記ロック解除位置から前記ロック位置にまたその逆に摺動可能である、請求項1に記載のニードルガイド装置。
前記摺動可能部材はロック可能取付けアセンブリの一部分を備え、前記ロック可能取付けアセンブリは停止部を含む本体部材を備え、前記停止部は、前記摺動可能部材が前記ロック位置にあるときに前記摺動可能部材に係合することにより、前記結合部材が前記停止部と前記摺動可能部材の前記第2の部分との間で保持されるように構成されている、請求項1に記載のニードルガイド装置。
前記ニードルホルダは、当該ニードルホルダが前記ニードルの種々の傾斜軌跡を確立すべく前記本体部材に対して種々の選択された向きに配向できるように、前記本体部材に調整可能に取付けられている、請求項1に記載のニードルガイド装置。
前記ニードルガイドアセンブリは、ベース部材、ニードルホルダサブアセンブリ、及びスライド部材を備え、前記ニードルホルダサブアセンブリはバレル部材及び前記ニードルホルダを備え、前記ニードルホルダは前記バレル部材内に位置付けられており、前記バレル部材は前記ベース部材に回動可能に取付けられており、前記スライド部材は、前記ベース部材に対して摺動可能であり、前記スライド部材は、前記スライド部材が第1の位置まで摺動したときには前記バレル部材を前記ベース部材に対して第1の角度配向に回動させ、前記スライド部材が第2の位置に摺動したときには前記バレル部材を前記ベース部材に対して第2の角度配向に回動させるように前記バレル部材と結合しており、前記ニードルホルダは、前記バレル部材が前記第1の角度配向にあるときに前記ニードル用に第1の角度軌跡を確立し、前記バレル部材が前記第2の角度配向にあるときに前記ニードル用に、前記第1の角度軌跡と異なる第2の角度軌跡を確立する、請求項5に記載のニードルガイド装置。
前記バレル部材は、前記ベース部材に対して約40度の角度にわたって回動可能であり、前記ベース部材に対して0度から約40度までの前記ニードル用の軌跡の角度範囲を確立する、請求項6に記載のニードルガイド装置。
前記スライド部材は、自由端を有する少なくとも1つの突出耳部を含み、前記バレル部材は角度配向したトラックを備え、当該トラックに前記突出耳部の前記自由端が摺動可能に結合されており、前記ベース部材に対して前記スライド部材が摺動すると、前記突出耳部の前記自由端が前記トラックに対して摺動して、前記バレル部材を前記ベース部材に対して回動させる、請求項6に記載のニードルガイド装置。
前記スライド部材は、前記ニードル用の複数の所定の角度配向を確立すべく、前記ベース部材に対して互いに異なる2箇所より多い所定の位置に摺動可能である、請求項6に記載のニードルガイド装置。
前記ロック機構は、前記ベース部材において互いに離間した第1及び第2のノッチと、摺動可能レバーとを備え、前記第1のノッチは前記第1の位置を確立し、前記第2のノッチは前記第2の位置を確立し、前記摺動可能レバーは、前記ベース部材と前記スライド部材との間に結合されており、前記摺動可能レバーが、前記第1のノッチ又は前記第2のノッチ内へとスライドして当該第1又は第2のノッチ内に着脱可能に保持されるように構成される部分を有する、請求項10に記載のニードルガイド装置。
複数の標識を含み、前記標識のうちの1つの標識は、前記第1の位置にある前記スライド部材の場所をユーザが確認できるように、前記スライド部材が前記第1の位置にあるときに目視可能であり、前記標識のうちの別の標識は、前記第2の位置にある前記スライド部材の場所をユーザが確認できるように、前記スライド部材が前記第2の位置にあるときに目視可能である、請求項6に記載のニードルガイド装置。
前記バレル部材は、長手方向中心軸を有する円柱キャビティを備え、前記ニードルホルダは、前記円柱キャビティ内に位置し前記長手方向中心軸の周りに回転可能な細長い円柱部材を備え、前記ニードルホルダは、前記長手方向中心軸に平行で前記ニードルホルダを貫通して延在する通路であって、当該通路内に前記ニードルが挿入されて前記ニードルの軌跡を確立するように構成される前記通路を有する、請求項6に記載のニードルガイド装置。
前記バレル部材は、前記円柱キャビティと連通するとともに前記長手方向中心軸に平行に延在するスロットを含み、前記ニードルホルダは前記通路と連通しているスロットを備え、前記ニードルホルダは、前記円柱キャビティ内で閉鎖位置と開口位置との間でまたその逆に回転可能であり、前記ニードルホルダの前記スロットは、前記ニードルホルダが前記開口位置まで回転すると前記バレル部材の前記スロットに整列され、前記通路を貫通するニードルは、当該整列済みスロットを通って横に前記ニードルホルダから取除くことができ、また、前記整列済みスロットを通してニードルを前記通路に横に導入可能であり、前記スロットは前記ニードルホルダが前記閉鎖位置にあるとき非整列状態であり、前記通路内に配設されたニードルは前記スロットが前記非整列状態であると前記通路内に保持される、請求項13に記載のニードルガイド装置。
前記スライド部材は、前記第1の位置と前記第2の位置との間の任意の位置まで、前記ベース部材に対して連続的に摺動可能である、請求項6に記載のニードルガイド装置。
撮像トランスジューサに又は撮像トランスジューサ上のアダプタに取付けるために構成されるニードルガイド装置であって、ベース部材、バレル部材、スライド部材、及びニードルホルダを備え、前記ニードルホルダは、前記バレル部材に取付けられており、前記ニードルホルダは、ニードルを挿入するための細長い通路であって、当該細長い通路内に前記ニードルが配置されたときに当該ニードルの軌跡を確立する前記細長い通路を備え、前記バレル部材は前記ベース部材に回動可能に取付けられており、前記スライド部材は前記ベース部材に対して摺動可能であり、前記スライド部材は、前記スライド部材が第1の位置まで摺動したときには前記バレル部材を前記ベース部材に対して第1の角度配向に回動させ、前記スライド部材が第2の位置に摺動したときには前記バレル部材を前記ベース部材に対して第2の角度配向に回動させるように前記バレル部材と結合しており、前記ニードルホルダは、前記バレル部材が前記第1の角度配向にあるときに前記ニードル用に第1の角度軌跡を確立し、前記バレル部材が前記第2の角度配向にあるときに前記ニードル用に、前記第1の角度軌跡と異なる第2の角度軌跡を確立する、ニードルガイド装置。
前記バレル部材は、前記ベース部材に対して約40度の角度にわたって回動可能であり、前記ベース部材に対して0度から約40度までの前記ニードル用の軌跡の角度範囲を確立する、請求項16に記載のニードルガイド装置。
前記スライド部材及び前記バレル部材の一方は、自由端を有する少なくとも1つの突出耳部を含み、前記スライド部材及び前記バレル部材の他方は角度配向した少なくとも1つのトラックを備え、当該角度配向した少なくとも1つのトラックに前記突出耳部の前記自由端が摺動可能に結合されており、前記ベース部材に対して前記スライド部材が摺動すると、前記少なくとも1つの突出耳部の前記自由端が前記角度配向した少なくとも1つのトラックに対して摺動して、前記バレル部材を前記ベース部材に対して回動させる、請求項16に記載のニードルガイド装置。
前記スライド部材が前記少なくとも1つの突出耳部を備え、前記バレル部材が前記角度配向した少なくとも1つのトラックを備える、請求項18に記載のニードルガイド装置。
前記スライド部材は、前記ニードル用の複数の所定の角度配向を確立すべく、前記ベース部材に対して互いに異なる2箇所より多い所定の位置に摺動可能である、請求項16に記載のニードルガイド装置。
前記ロック機構は、前記ベース部材において互いに離間した第1及び第2のノッチと、摺動可能レバーとを備え、前記第1のノッチは前記第1の位置を確立し、前記第2のノッチは前記第2の位置を確立し、前記摺動可能レバーは、前記ベース部材と前記スライド部材との間に結合されており、前記摺動可能レバーが、前記第1のノッチ又は前記第2のノッチ内へとスライドして当該第1又は第2のノッチ内に着脱可能に固定されるように構成される部分を有する、請求項21に記載のニードルガイド装置。
複数の標識を含み、前記標識のうちの1つの標識は、前記第1の位置にある前記スライド部材の場所をユーザが確認できるように、前記スライド部材が前記第1の位置にあるときに目視可能であり、前記標識のうちの別の標識は、前記第2の位置にある前記スライド部材の場所をユーザが確認できるように、前記スライド部材が前記第2の位置にあるときに目視可能である、請求項16に記載のニードルガイド装置。
前記バレル部材は、長手方向中心軸を有する円柱キャビティを備え、前記ニードルホルダは、前記円柱キャビティ内に位置し前記長手方向中心軸の周りに回転可能な細長い円柱部材を備え、前記ニードルホルダは、前記長手方向中心軸に平行で前記ニードルホルダを貫通して延在する通路であって、当該通路内に前記ニードルが挿入されて前記ニードルの軌跡を確立するように構成される前記通路を有する、請求項16に記載のニードルガイド装置。
前記バレル部材は、前記円柱キャビティと連通するとともに前記長手方向中心軸に平行に延在するスロットを含み、前記ニードルホルダは前記通路と連通しているスロットを備え、前記ニードルホルダは、前記円柱キャビティ内で閉鎖位置と開口位置との間でまたその逆に回転可能であり、前記ニードルホルダの前記スロットは、前記ニードルホルダが前記開口位置まで回転すると前記バレル部材の前記スロットに整列され、前記通路を貫通するニードルは、当該整列済みスロットを通って横に前記ニードルホルダから取除くことができ、また、前記整列済みスロットを通してニードルを前記通路に横に導入可能であり、前記スロットは前記ニードルホルダが前記閉鎖位置にあるとき非整列状態であり、前記通路内に配設されたニードルは前記スロットが前記非整列状態であると前記通路内に保持される、請求項24に記載のニードルガイド装置。
前記スライド部材は、前記第1の位置と前記第2の位置との間の任意の位置まで、前記ベース部材に対して連続的に摺動可能である、請求項16に記載のニードルガイド装置。
患者の身体の内部部分の画像を示す信号を撮像トランスジューサのユーザによる可視化のために提供するための撮像トランスジューサであって、前記撮像トランスジューサは、ハウジングを有し、前記ハウジングは、ニードルガイド装置を着脱可能に固定するための結合部材を備え、前記ニードルガイド装置は、第2の部分を有するロック可能取付け部材を備え、前記結合部材は第1の部分を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分の一方は突出部を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分の他方は凹所を備え、前記ロック可能取付け部材は、前記ニードルガイド装置に対してロック解除位置からロック位置にまたその逆に摺動可能であり、前記突出部は、前記ロック可能取付け部材が前記ロック位置にあるときに前記凹所内に収容されて前記ロック可能取付け部材を前記結合部材に着脱可能に固定し、それにより、当該撮像トランスジューサに前記ニードルガイド装置が着脱可能に取付けられるように構成されている、撮像トランスジューサ。
患者の身体の内部部分の画像を示す信号を撮像トランスジューサのユーザによる可視化のために提供するために構成される撮像トランスジューサに取付けられるアダプタにおいて、当該アダプタはハウジングを有し、前記ハウジングは、ニードルガイド装置を着脱可能に固定するための結合部材を備え、前記ニードルガイド装置はロック可能取付け部材を備え、前記ロック可能取付け部材は第2の部分を備え、前記結合部材は第1の部分を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分の一方は突出部を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分の他方は凹所を備え、前記ロック可能取付け部材は、前記ニードルガイド装置に対してロック解除位置からロック位置にまたその逆に摺動可能であり、前記突出部は、前記ロック可能取付け部材が前記ロック位置にあるときに前記凹所内に収容されて前記ロック可能取付け部材を前記結合部材に着脱可能に固定し、それにより、当該アダプタに前記ニードルガイド装置が着脱可能に取付けられるように構成されている、アダプタ。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】超音波プローブ等の撮像トランスジューサに取付けられて示される本発明に従って構築されたニードルガイド装置の例示的な実施形態の斜視図であり、従来のカバーが撮像トランスジューサとニードルガイド装置との間に挿入され、ニードルガイド装置は所望に応じて変えることができるニードル軌跡角度を提供するように構成される。
【
図2】
図1に示すニードルガイド装置であるが、ニードルがニードルガイド装置内に示されていないニードルガイド装置の斜視図である。
【
図3】
図1の撮像トランスジューサの底部分の斜視図であり、トランスジューサにニードルガイドを着脱可能に取付けるための位置付け機構として役立つ結合部材を示す。
【
図4】
図3に示す撮像トランスジューサの結合部材の上部平面図である。
【
図5】撮像トランスジューサの結合部材に隣接して示される
図1及び2のニードルガイド装置の一部分を形成するロック可能取付け部材の拡大斜視図であり、結合部材は、トランスジューサにニードルガイド装置を着脱可能に取付けるためロック可能取付け部材が結合部材に着脱可能に固定されることを可能にするためのものである。
【
図6】
図5に示すロック可能取付け部材の斜視図である。
【
図7】
図5のロック可能取付け部材であるが、異なる方向から見たロック可能取付け部材の斜視図である。
【
図8】ニードル用に0度の角度軌跡を確立している、トランスジューサ上に示される
図1のニードルガイド装置の縮小側立面図である。
【
図9】
図8の側立面図と同様であるが、ニードル用に40度の角度軌跡を確立している
図1のニードルガイド装置を示す側立面図である。
【
図10】前斜めの角度から見た
図2に示すニードルガイドアセンブリの分解斜視図である。
【
図11】後斜めの角度から見た
図2に示すニードルガイドアセンブリの分解斜視図である。
【
図12】
図2に示すようなニードルガイド装置の斜視図であるが、ニードルガイド装置のコンポーネントが開口位置にあって、ニードルが、ニードルガイド装置に横に挿入されるか又はニードルガイド装置から横に取外されることを可能にする斜視図である。
【
図13】本発明の一態様に従って構築されたアダプタブラケットに取付けられて示される
図1及び2のニードルガイド装置の斜視図であり、アダプタブラケットは、従来の撮像トランスジューサ、例えば、超音波プローブに取付けられ、従来のカバーは(図には示されないが)撮像トランスジューサとアダプタブラケットとの間に挿入されている。
【
図14】従来の撮像トランスジューサに取付けられて示される
図13のアダプタブラケットの斜視図である。
【
図15】
図14のアダプタブラケットの底部分の拡大斜視図であり、ニードルガイド装置を、アダプタブラケットに、したがって、従来の撮像トランスジューサに着脱可能に取付けるための位置付け機構として役立つアダプタブラケットの結合部材を示す。
【
図16】
図14及び15に示すアダプタブラケットの結合部材の部分の上部立面図である。
【
図17】
図14のアダプタブラケットの縮小斜視図であるが、アダプタブラケットの反対側、すなわち、結合部材の反対側を示す縮小斜視図である。
【
図18】撮像トランスジューサ、例えば、超音波プローブに取付けられて示される本発明に従って構築されたニードルガイド装置の別の例示的な実施形態の斜視図であり、従来のカバーが撮像トランスジューサとニードルガイド装置との間に挿入され、ニードルガイド装置は固定で所定のニードル軌跡角度を提供するように構成される。
【
図20】ニードル用に0度の角度軌跡を確立している、トランスジューサ上に示される
図18のニードルガイド装置の縮小側立面図である。
【
図21】
図20と同様であるが、ニードル用に40度の角度軌跡を確立している
図18のニードルガイド装置を示す側立面図である。
【
図22】前斜めの角度から見た
図18に示すニードルガイドアセンブリの分解斜視図である。
【
図23】ニードルガイドアセンブリの後側から見た
図18に示すニードルガイドアセンブリの分解斜視図である。
【
図24】
図18のニードルガイド装置の斜視図であるが、ニードルガイド装置のコンポーネントが開口位置にあって、ニードルが、ニードルガイド装置に横に挿入されるか又はニードルガイド装置から横に取外されることを可能にする斜視図である。
【
図25】従来のトランスジューサ、例えば、超音波プローブに取付けられて示される本発明に従って構築されたアダプタブラケットの斜視図であり、アダプタブラケットは、
図18に示すようなニードルガイド装置がアダプタブラケットに取付けられることを可能にするためのものである。
【
図26】撮像トランスジューサ、例えば、超音波プローブに取付けられて示される本発明に従って構築されたニードルガイド装置の例示的な実施形態の斜視図であり、ニードルガイド装置は、ニードル軌跡角度を提供するように構成され、ニードル軌跡角度は、所望に応じて変えることができるが、図示するように、ニードルについて3度の貫入角度を確立するように調整されている。
【
図27】
図26と同様であるが、ニードルについて40度の貫入角度を確立するように調整されたニードルガイド装置を示す斜視図である。
【
図28】
図26の撮像トランスジューサの底部分のわずかに拡大した斜視図であり、トランスジューサにニードルガイドを着脱可能に取付けるための位置付け機構として役立つ結合部材を示す。
【
図29】
図28のライン29−29に沿って見た撮像トランスジューサの結合部材の上部平面図である。
【
図31】
図28〜30に示す結合部材によって撮像トランスジューサに取付けられようとしている
図26のニードルガイド装置を示す拡大正面斜め斜視図である。
【
図32】ニードルガイド装置を撮像トランスジューサに着脱可能に取付けるため、
図26〜28に示す結合部材に着脱可能に固定するための
図31のニードルガイド装置の一部分の正面斜め斜視図である。
【
図33】
図32に示すニードルガイド装置の部分の後斜め斜視図である。
【
図34】
図26のニードルガイド装置の一部分を形成するロック可能取付けアセンブリの一部分を示す拡大分解斜視図である。
【
図35】
図34と同様であるが、ニードルガイド装置の本体部材内の対応するスロット内に配設されたロック可能取付けアセンブリのロック可能取付け部材を示す斜視図である。
【
図36】(A)は
図34に示すロック可能取付けアセンブリの一部分を形成するロック用レバーのわずかに拡大した立面図であり、(B)は
図36Aに示すロック用レバーの斜視図である。
【
図37】
図26に示すニードルガイド装置の縮小側立面図である。
【
図38】
図27に示すニードルガイド装置の縮小側立面図である。
【
図39】
図31に示すニードルガイド装置のものであるが、ニードルガイド装置内に位置付けられるニードルについて貫入角度を調整するためのメカニズムをより明瞭に示すため異なる角度から見た拡大前斜め斜視図である。
【
図40】ニードルガイド装置内に位置付けられるニードルについて貫入角度を調整するためのメカニズムの一部分を示す分解斜視図である。
【
図41】
図26のニードルガイド装置のものであるが、ロック可能取付けアセンブリが無い状態の分解斜視図である。
【
図42】ニードルガイド装置内に位置付けられるニードルの貫入角度を調整するためのメカニズムの一部分を形成するロックスライド又はレバーの拡大斜視図である。
【
図43】本発明に従って構築されるニードルガイド装置がアダプタに取付けられ、ひいては、従来の撮像トランスジューサに取付けられるようにしたアダプタであって、従来の撮像トランスジューサに取付けられて示される本発明の一態様に従って構築されたアダプタの縮小斜視図である。
【
図44】
図43と同様であるが、
図43に示す従来の撮像トランスジューサに取付けられるアダプタの反対側、すなわち、結合部材の反対側を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、同様な参照記号が同様な部分を示す図面の種々の図を参照すると、本発明に従って構築された例示的な実施形態の再使用可能なニードルガイド装置20が
図1に示される。本発明に従って構築された別の好ましい例示的な実施形態の再使用可能なニードルガイド装置20’が
図18に示される。本発明に従って構築された更に別の再使用可能なニードルガイド装置20”が
図21に示される。これら3つの例示的な実施形態は、撮像機器、例えば超音波トランスジューサ又はプローブ10に着脱可能に直接取付けられて、又は、本発明に従って構築されまた
図13及び25に示されるアダプタブラケット200に間接的に取付けられて、組織バイオプシプロシージャ又は任意の数の他の医療プロシージャのためにニードル12又は任意の他の細長い器具を所望の経路又は軌跡を通して患者(人間又は動物)の身体内に誘導するように構成される。
【0020】
後に見られ詳細に述べられるように、ニードルガイド装置20は、トランスジューサの遠位端又は作業端に近いか又はそこから遠く離れている患者の身体内の内部部位にニードル又は機器が到達できる軌跡経路を確立できるように調整可能である。特に、ニードルガイド装置20は、広い範囲、例えば、約40度の範囲を通してユーザがニードル角度軌跡を調整できるように構成される。
図18のニードルガイド装置20’及び
図21のニードルガイド装置20”は調整可能でない。むしろ、それぞれのニードルガイド装置は、ニードル又は他の機器について固定のそれぞれ異なる軌跡角度を確立する。本発明の好ましい態様によれば、ガイド20’及びガイド20”のような複数の固定角度ニードルガイド装置は、それぞれが自分自身のそして異なる傾斜軌跡経路を確立する幾つかの固定角度ニードルガイド装置のキットの形態で提供されることがある。そのため、固定角度ニードルガイドの適切な選択によって、ユーザは、ニードル又は他の機器について所望の角度経路を確立することがある。
【0021】
ニードルガイド装置が調整可能角度装置であるか固定角度装置であるかによらず、本発明のニードルガイド装置の全ては、取付け機構を利用して、従来のカバー14がニードルガイド装置と撮像トランスジューサとの間に挿入された状態で、ニードルガイド装置が撮像トランスジューサ10に容易にかつ迅速に取付けられることを可能にする。そのカバーは、通常、適した形状になる任意の適した材料、例えば、ラテックスの薄い可撓性シース、例えば、コンドーム状シースで形成されて、ニードルガイド装置が撮像トランスジューサに取付けられる前に撮像トランスジューサを覆って配置され、それにより、トランスジューサを清潔に保つ。図面を簡潔にするため、カバーは図面の図の多くから削除されており、カバーが、実際には、ニードルガイド装置とニードルガイド装置がその上に取付けられる撮像トランスジューサとの間に挿入されているか、又は、ニードルガイド装置とニードルガイド装置がその上に取付けられるアダプタブラケットとの間に挿入されていることが理解される。
【0022】
本発明の着脱可能に取付ける機構は後で詳細に述べられる。例示的なニードルガイド装置20、20’、20“がロック用部材を含み、ロック用部材が、特別に構築された撮像トランスジューサのハウジング上に設けられるか又は従来の撮像トランスジューサ上で使用されるブラケット又はアダプタに設けられる位置付け機構又は結合部材に摺動可能に着脱可能に固定されるように構成されると、ここでは述べるにとどめておく。更に、調整可能ニードルガイド装置20及び固定ニードルガイド装置20”(及び本発明に従って構築される全ての他のニードルガイド)は、ユーザが、ブラインドスポットを最小にした状態でニードルについて非常に浅い貫入深さを確立することを可能にする。その理由は、ニードルガイドが、トランスジューサから外に遠くに突出して、ユーザの視認を遮断するいかなる部分をも含まない、すなわち、本発明のニードルガイド装置の全てがコンパクトなフォームファクタを有するからである。
【0023】
ここで
図1及び2を考えると、ニードルガイド装置20が、ニードルガイドアセンブリ22及びロック可能取付け部材24を基本的に備えることが見て取れる。ロック可能取付け部材は、トランスジューサの遠位端又は作業端に隣接してトランスジューサのハウジング上に位置付けられるユニバーサルな又は一般的な位置付け機構又は結合部材16に着脱可能に固定されるように構成される。結合部材16は、好ましくは、従来の超音波トランスジューサの通常の「♯1アレイインジケータ」の場所に取付けられる。
図3〜5に最も見られるように、結合部材16は、或る程度長方形のプロファイルの突出部の形態であり、拡張した上部分16A及び突出部の対向する長い側部上に一対のアンダーカット凹所16Bを有する。
【0024】
ロック可能取付け部材24は、
図6及び7に最もよく見られ、長方形に形作られたフレーム、例えば、一体成型されたプラスチックコンポーネントを基本的に備え、肉厚化されたハンドル26の形態の片面セクション、ハンドルセクションの両端から延在する一対の中間セクション28及び30、並びに中間セクションの間で接続される対向面セクション32を有する。クロスピースセクション34は、ハンドルセクションに平行にかつ密接に隣接して延在する。クロスピースは、クロスピースの長さに沿って延在する突出部、例えばフランジ36を含む。
図6に最もよく見られるように、セクション26、28、30、及び32は、それらの間に窓38を画定する。窓38は、ガイド装置20がトランスジューサに取付けられるときに、トランスジューサの結合部材16及び結合部材の上部16Aにあるカバー14の部分を受取るように構成される。特に、後で詳細に述べるように、ロック可能取付け部材24は、ユーザがハンドルを押すことによって、ロック可能取付け部材24が窓38内に位置付けられる開口位置からロック位置にまたその逆に摺動されるように、ニードルガイドアセンブリ22の一部分を形成するスロット又はチャネル62(後述する)内に摺動可能に受取られるように構成される。ロック可能取付け部材がロック位置にあるとき、結合部材は依然として窓38内に位置付けられるが、フランジ付き突出部36は、結合部材16の対面するアンダーカット凹所16B内に配設される。この動作は、ロック可能取付け部材24をトランスジューサ結合部材に着脱可能に固定する。
【0025】
意図しない変位に抵抗するようにロック可能取付け部材がロック位置に保持されることを保証するため、ロック可能取付け部材は、その側部セクション32の両端から外に突出する一対の伸長フィンガー40を含む。各フィンガー40は、短い可撓性のブリッジセクション42によって側部セクション32の端に接続され、ブリッジセクション42は、ニードルガイドアセンブリのスロット又はチャネル62内にそれぞれの部分を係合させて、ロック可能取付け部材をロック位置に確実に保持する。弾性であるブリッジセクション42は、フィンガー40がユーザによって共に圧搾されると内側に撓むように構成されるように効果的にばね偏倚される。これは、ブリッジセクション42を互いに向かうようにもたらし、それにより、ロック可能取付け部材24をそのロック位置から解除する。その動作は、ロック可能取付け部材を、その開口位置であって、フランジ付き突出部36が結合部材のアンダーカット凹所16Bから外れており(アンダーカット凹所16Bを超えており)、また、結合部材が窓38内にある、その開口位置に摺動して、結合部材を効果的に開放できるようにし、それにより、ニードルガイド装置を撮像トランスジューサから外す。所望される場合、ロック可能取付け部材は、トランスジューサの結合部材16が窓38から外れた後にフィンガー40を共に圧搾し、次に、ハンドル36を引張って、ロック可能取付け部材をスロット又はチャネル62から引張り出すことによってニードルガイドから取外すことができる。
【0026】
ここで
図2、10、及び11を参照すると、ニードルガイドアセンブリ22の詳細がここで述べられる。そのため、ニードルガイドアセンブリ22は、本体又はベース部材44、ニードルホルダサブアセンブリ46、及びスライド部材48を基本的に備える。いずれも適したプラスチック材料で成型される。本体部材44は、一対の長い側部50A及び50Bを有する全体的に平坦なパネルを備える。一対の三角形に形作られたフランジ付き耳部52A及び52Bは、側部50A及び50Bの底部分から後方にそれぞれ突出する。各耳部は、ニードルホルダサブアセンブリ46の一部分を形成する円柱に形作られたバレル部材56(簡潔に述べられる)のそれぞれのピボットピンを収容するための円形穴54で終端する短いスロットを含む。穴54は軸方向整列される。全体的に平坦な背面壁58は、
図9に最もよく見られるように、三角形耳部の周縁エッジの間に延在する。本体部材44の前部分は、
図8に最もよく見られるように、弧状凹所又はキャビティ60を含み、弧状凹所又はキャビティ60はバレル部材56を収容するように構成される。背面壁58は、背面壁の一方の側部から他の側部まで延在するスロット又はチャネル62を含み、耳部52Aから耳部52Bに隣接するポイントまで背面壁の背面表面に対して開口する。中央開口64は、背面壁の前表面内に位置付けられ、トランスジューサ結合部材16の上部分16Aを収容して、ニードルガイド装置をトランスジューサに着脱可能に固定するように形作られる。
【0027】
バレル部材56は、バレル部材の長手方向中心軸78に平行に延在する、中心に位置付けられた前スロット66を有する細長い全体的に管状の部材である。一対の三角形耳部68は、スロット66の反対側でバレル部材56から外に突出する。各耳部は、直線スロット又はトラック70(一方のみ図に見られる)を含み、直線スロット又はトラック70は、
図2及び8〜12に示すように、バレル部材の長手方向軸から鋭角、例えば15度で、かつ、上でかつ外に配向して延在する。バレル部材の底縁部分は、底縁部分から外に突出する一対のピボットピン72を含む。ピン72は、正反対にあり、軸方向に整列し、各ピンは、本体部材44内のそれぞれの穴54内に配設されるように構成される。そのように位置付けられると、バレル部材は、整列した穴及びピンの軸の周りで本体部材に対して回動できて、バレル部材が、本体部材に対して0度(
図8)から40度(
図9)までの任意の所望の角度位置をとることを可能にする。ベース部材に対するバレル部材の回動をもたらす手段は、これまでに特定されたスライド部材48である。
【0028】
スライド部材を述べる前に、ニードルガイド装置20内にニードル12を保持するための部材の説明が望ましい。その部材は
図10及び11に最もよく見られる。その部材は、細長い円柱ニードルホルダ又はインサート74の形態である。インサートは、任意の適したプラスチック材料で成型され、バレル部材46内に配設されて、ニードル12をインサート内で直接保持するように構成される。更に、後で見られ述べられるように、インサート74は、バレル部材の中心軸78の周りに
図12に示すような開口位置と
図2に示すような閉鎖位置との間でまたその逆に回転するように構成される。インサート74は、インサートの長手方向中心軸78に平行にインサートの一端から他端まで延在するスロット76を有する。スロット76の幅は、ニードルガイド装置と共に使用される特定の径のニードル12の径よりほんのわずかに大きい。スロット76の内側端80は、長手方向中心軸78に平行に延在し、内側端80内にニードル12を収容するため形状が円形である。スロットの深さ、すなわち、インサートの外側表面(及びバレル部材の内側表面)からスロットの内側端までの距離はニードルの径よりほんのわずかに大きい。そのため、ニードルがスロット76に挿入されると、スロットの周縁の一部分が内側端80においてニードルに係合し、一方、スロットに隣接するバレル部材の内側表面の一部分がニードルの周縁の別の部分に係合し、それにより、ニードルを、ニードルホルダの長手方向中心軸78に平行である経路に沿って所定の場所に保持する。その経路はニードル用の軌跡を確立する。
【0029】
異なるサイズのスロット76を有する異なるインサートが、異なる径のニードルを収容するため本明細書に示すインサート76の代わりに設けられてもよいことが、この際指摘されるべきである。
【0030】
図11に最もよく見られるように、スロット76の上側又は入口端は面取りされるかテーパが付けられて、スロット76内へのニードルの軸方向導入を容易にする。すなわち、ニードルが軸方向に導入されると、テーパが付けられるか又は面取りされた表面が、ニードルの遠位端をスロットに向かって方向付ける。
【0031】
タブ82は、インサートの上端から半径方向に外に突出して、インサート76を、バレル部材内で長手方向中心軸78の周りに開口位置と閉鎖位置との間でユーザが回転させることを可能にする。タブ82を収容するため、バレル部材の上側端は、スロット66の両側のすぐ隣に一対のノッチ84を有する。ノッチの端は、一対の停止部を確立し、インサートが、180度以下の角度を通して回転することを可能にする。
【0032】
ニードルホルダ又はインサート74が
図12に示すような開口位置にあるとき、ニードル12は、先に論じたようにインサートの面取りされた上側端を通して軸方向に挿入される代わりに、横方向にインサート内に挿入されることができる。そのため、タブ82は、ユーザによって把持されて、インサート74を、長手方向中心軸78(バレル部材の長手方向中心軸でもある)の周りに
図1及び2に示す位置から
図12に示す位置まで180度回転させる。その時点で、インサートのスロット76はバレル部材のスロット66に整列することになり、それにより、ニードルを、整列したスロットを通して横方向に挿入することができる。ニードルがスロット76内にあり、長手方向中心軸78に平行になると、タブ82は、
図1及び2に示す閉鎖位置に戻るよう180度回転することができ、それにより、ニードルを所定の場所に保持する。
【0033】
当業者によって認識されるように、ニードルが、所望の軌跡に沿って患者の身体内に配備、すなわち挿入された後、撮像トランスジューサ10及びニードルガイド装置20は、インサート74を、
図12に示すようなその開口位置に単に回転させることによって、ニードル12を所定の場所に残しながらニードルから解放する(取外す)ことができ、それにより、撮像トランスジューサ10及び撮像トランスジューサ10に取付けられたニードルガイド装置20は、整列したスロット66及び77をニードルが通過するように、ニードル12に対して横方向にユニットとして移動できる。
【0034】
ここで、
図10及び11を考えると、スライド部材48の構造及び操作の詳細が述べられる。スライド部材は、側部フランジ88の肉厚化された対を有する全体的に平坦な本体セクション86を基本的に備え、側部フランジ88はいずれも、ベース部材44の側部縁50A又は50Bを挿入するための長手方向に延在するスロット又はチャネルを含んで、スライド部材をベース部材44に摺動可能に取付ける。本体セクションの中央部分は、凹所又はキャビティ90を含んで、バレル部材46が0度配向にあるとき、すなわち、バレル部材内に取付けられたニードルホルダのスロット76がベース部材のスロット62の平面に平行に延在するとき、バレル部材を収容する。この配向は
図1及び8に示される。一対の耳部92は、スロット90の両側で本体セクション86の底から外に垂直に突出する。各耳部は、ピボットピン94がそこから突出する自由端で終端する。ピボットピン94は、軸方向に整列し、各ピボットピン94は、バレル部材の角度配向したトラック70の1つのトラック内に配設されるように構成される。
【0035】
スライド部材48がベース部材44に対して一番上の位置にあるとき、スライド部材のピボットピン94は、バレル部材のトラック70の上側端にあることになり、それにより、バレル部材は、そのピボットピン72の周りに
図8に示す0度の角度配向に回動されることになる。逆に、スライド部材48がベース部材44に対して一番下の位置にあるとき、スライド部材のピボットピン94は、バレル部材のトラック70の下側端にあることになり、それにより、バレル部材は、そのピボットピン72の周りに
図9に示す40度の角度配向に回動されることになる。
【0036】
本明細書に示す可変角度ニードルガイド装置20の例示的な実施形態は、ベース部材に対して幾つかの、例えば7つの離散的な別個の所定の角度配向のうちの任意の角度配向でバレル部材を保持するデテント機構を含み、それにより、スライド部材は、それらの位置の任意の位置に容易にかつ反復して摺動され、それらの位置からの意図しない変位に抗してそれらの位置に保持されることができる。デテント機構は、複数の対のノッチ96(
図10及び11)を基本的に備え、複数の対のノッチ96は、ベース部材の側部50A及び50Bに沿って側部50A及び50Bに沿って所定距離だけ離間した種々の場所に延在し、スライド部材上のフィンガーの対と係合して、フィンガーがその中に配設されてしまうノッチの対によって確立される位置にスライド部材を着脱可能に保持するように構成される。そのため、見られるように、スライド部材48は、側部フランジ88に取付けられる一対の回動可能アーム98を含む。各アーム98の上側端はハンドルの形態であり、下側部分は、内側に向く自由端フィンガー100の形態である。各アームは、可撓性ブリッジセクション102によって側部フランジの側部フランジに取付けられ、それにより、ハンドル98が共に圧搾されると、可撓性ブリッジセクション102が撓んで、対向する2つのフィンガー100を互いから離れさせる。この動作は、フィンガー100の対が位置付けられているどの対のノッチ96であれその対のノッチ96からフィンガー100の対を解放するため、スライド部材48は、その後、ベース部材44に対して任意の他の位置まで摺動することができ、それにより、フィンガーの対はその新しい位置のノッチの対に整列する。ハンドル98は、その後、解除され、ハンドル98がスナップバック動作して、スライド部材をその位置に着脱可能に固定するノッチに入るようにフィンガーをもたらすようにさせる。
【0037】
ニードル用に所望の角度軌跡を確立するニードルガイド装置20の使用を容易にするため、装置20は、ニードルガイドが設定されている角度の指示を提供する標識を含む。特に、ニードルガイドは、ベース部材44の前表面上に位置付けられた、複数の文字、この例示的な場合、文字AからGを含む。文字A〜Gに関連するノッチは、45度、35度、25度、20度、15度、10度、及び5度の角度を確立する。
【0038】
ニードルについて所望の角度配向を示すための文字の使用は例示に過ぎないことが、この際指摘されるべきである。そのため、標識が、角度を直接特定する数値標識、例えば、「40度」を述べる標識、又は特定の角度を示す数値標識の形態であるとすることができる。代替的に、標識は、異なる角度を示す異なる色又は異なる角度を示す何らかの他の標識の形態であるとすることができる。
【0039】
いずれの場合にも、本体セクション86の上縁部分は、一対の窓104(
図10)を含み、一対の窓104は、フィンガー100の対がその中に位置付けられるノッチ96の対に関連する特定の標識、例えばこの例では文字A〜Gを露出させるように構成される。そのため、装置のユーザは、スライド部材のハンドル98を押して、そのフィンガーをベース部材から解放することができるため、スライド部材は、ベース部材に対して摺動され、ついには、窓104のうちの1つの窓が、ニードル用の所望の角度に関連する文字(又は他の標識)を露出させる。ハンドルは、その後、解除されて、アームが跳ね返ることを可能にし、それにより、フィンガーが、関連するノッチに入り、それにより、スライド部材をその所望の位置に着脱可能にロックすることができる。
【0040】
上述したニードルガイド装置20は、スライド部材が、ノッチ96の対によって確立される7つの離散的位置のうちの任意の位置に移動されて、その対のノッチに関連する傾斜したニードル軌跡を確立できるように構成されるが、可撓性ブリッジセクション102によって提供されるばね偏倚が、フィンガーの自由端を、ノッチ96の間でベース部材の側部縁50A及び50Bと十分な摩擦係合状態で保持することになることが留意されるべきである。そのため、スライド部材は、摺動され、ノッチのうちの任意のノッチの中間の「フリーハンド」位置で保持されてもよい。この特徴は、ユーザが、精密な所望のニードル軌跡角度を、その角度が、ノッチの対によって画定される予め確立された角度でない場合でも、確立することを可能にするために重要である。
【0041】
先に論じたように、ニードルガイド装置20は、これまでに述べた位置付け機構(例えば、結合部材16)を含むように特別に構築又は改造された撮像トランスジューサ10に直接取付けられるように構成される。本発明のニードルガイド装置20はまた、従来の撮像トランスジューサ、すなわち、位置付け機構又は結合部材が無い撮像トランスジューサ上で使用するのに適する。そのため、本発明の別の態様を構成するこれまでに述べたアダプタブラケットが設けられる。アダプタブラケット200は、
図13〜17に最もよく見られ、本発明のニードルガイド装置が、従来技術の撮像トランスジューサ10に間接的に取付けられることを可能にする。アダプタブラケット200は、任意の適した材料、例えばプラスチックで作られた中空ハウジング202を基本的に備える。ハウジングは、中空であり、ハウジングがその上で使用されるどの従来技術の撮像トランスジューサであれその撮像トランスジューサの下側部分を収容するように形作られる。ハウジング202は、前部分204及び前部分204に対向して配設された後部分206を含む。ハウジング202の底は、撮像トランスジューサ10の作業端を露出するため開口する。従来の撮像トランスジューサの底部分上へのアダプタブラケット200の配置を容易にするため、ハウジングは、ハウジングがクラムシェルのように開口できるように分割される。特に、ハウジング202は、後部分のハウジングの上縁からハウジングのほぼ中間高さまで延在する垂直に配向したチャネル208を含む。チャネル208の底とハウジングの底縁(すなわち、ハウジングの開口した底)との間のハウジング202の部分210は、クラムシェル配置構成の「ヒンジ」を形成する。ハウジングの前部分204は、上チャネル212及び底チャネル214によってその上縁からその底縁まで半分に分割される。上チャネルは、上チャネルよりわずかに広い底チャネルに合流する。
【0042】
本発明に従って構築されたニードルガイド装置をアダプタブラケット200上で使用可能にするため、ハウジング202の前部分は結合部材216を含む。結合部材216は、チャネル214によって2つの半分に分割されることを除いて、これまでに述べた結合部材16のように構築される。特に、結合部材216は、チャネル214の一方の側に一方の半分を、また、チャネル214の他の側に他の半分を含む。まとめると、結合部材の2つの半分のセクションは、或る程度長方形のプロファイルの突出部の形態であり、拡張した上部分116A、及び、突出部の対向する長い側部上に、すなわち、一方の半分のセクションの一方の側部上と他の半分のセクションの対応する側部上に一対のアンダーカット凹所116Bを有する。
【0043】
アダプタブラケット200の取付けは、ハウジングの前部分のチャネル212の反対側の部分を把持して、そのチャネルを開口することによって容易に達成することができ、それにより、チャネルの反対側のハウジングの2つの部分は、ヒンジ210の周りに回動して開口するため、従来の撮像トランスジューサ10の底部分は、ハウジングの開口した2つの半分の間で、撮像トランスジューサ10の作業端がハウジングの開口した底にある状態で配置することができる。ハウジングは、その後、
図14に示すように撮像トランスジューサ上でノーマリクローズ状態になるようスナップバック動作するように解除することができる。カバー14を、その後、アダプタブラケット及びトランスジューサを覆って配置することができる。本発明に従って構築されたニードルガイド装置は、その後、ニードルガイド装置20を参照しながら説明したように、結合部材に着脱可能に取付けることができる。
【0044】
したがって、既存の従来技術の任意の撮像トランスジューサが、アダプタ200によって容易に改良されて、ニードルガイド装置20(又は、ロック可能取付け部材を利用する任意の他のニードルガイド装置)を収容することができる。
【0045】
ここで
図18〜20及び22〜24を考えると、固定角度ニードルガイド装置20’がここで述べられる。その装置は、これまでに述べたのと同じ結合部材16又は216に着脱可能に取付けるために同じロック可能取付け部材24を利用する。そのため、簡潔にするため、これらのコンポーネントの一般的な構成は、同じ参照数字を与えられ、それらの構造及び操作の詳細は、反復して述べられない。
【0046】
図12〜14及び16〜18に最もよく見られるように、ニードルガイド装置20’は、ニードルガイドアセンブリ122及びロック可能取付け部材24を基本的に備える。これらのコンポーネントはいずれも好ましくは、任意の適したプラスチック材料で成型される。ニードルガイドアセンブリ122は、ベース部材126を基本的に備え、ベース部材126は、ベース部材の一方の側から他の側までベース部材を貫通して延在するスロット又はチャネル128を有する。チャネル128は、調整可能ニードルガイド装置20内のスロット又はチャネル62と同様な方法でロック可能取付け部材24を摺動可能に受取るように構成される。ベース部材126の背部表面は凹所130を含む。
【0047】
ロック可能取付け部材24がその開口位置においてスロット又はチャネル128内の所定の場所にある状態で、トランスジューサの結合部材16は、カバー14の一部分が結合部材16の上部16Aを覆っている状態で、凹所130を通り、ロック可能取付け部材内の窓38を通って延在することができる。その後、ロック可能取付け部材のハンドル26が内側に押されて、ロック可能取付け部材をロック位置に移動させ、それにより、フランジ付き突出部36は、結合部材16又は216のアンダーカット凹所12B内に位置付けられ、それにより、撮像トランスジューサに又は、アダプタブラケットと撮像トランスジューサとの間にカバー14を有するアダプタブラケットにニードルガイド装置20’を着脱可能に取付けることができる。
【0048】
ニードルガイドアセンブリはまた、バレル部材132及びニードルホルダ134を含む。バレル部材132は、バレル部材の上部からバレル部材の底部までバレル部材の長手方向中心軸138に平行に延在するスロット136を有する細長い全体的に管状の部材である。バレル部材は、ベース部材126に固定して取付けられるため、ニードル軌跡を画定するバレル部材の長手方向中心軸138は、ベース部材126に対して所定の角度で延在する。
図18〜20、22及び24に示す例示的な実施形態20’において、所定の角度は、その取付け部材126に対して5度である。
図21及び25に示す例示的な実施形態20”において、所定の角度は、その取付け部材126に対して45度である。バレル部材132をその特定の角度配向で取付けるための手段は、ベース部材126から外に突出する一対の弧状ストラット140を備える。
【0049】
ニードルホルダ134は、細長い円柱インサートの形態であり、そのインサートは、バレル部材132内に配設されて、ニードル12をニードルホルダ134内で直接保持するように構成される。更に、インサートは、バレル部材の長手方向中心軸138の周りで、
図24に示すような開口位置と
図18及び20に示すような閉鎖位置との間でまたその逆に回転するように構成される。細長い円柱インサートは、インサートの長手方向中心軸に平行にインサートの一端から他端まで延在するスロット142を有する。スロット142の幅は、ニードルガイド装置20’と共に使用される特定の径のニードル12の径よりほんのわずかに大きい。スロット142の内側端は、内側端内にニードル12を収容するため形状が円形である。スロットの深さ、すなわち、インサート134の外側表面(及びバレル部材132の内側表面)からスロットの内側端までの距離はニードルの径よりほんのわずかに大きい。そのため、ニードルがスロット142に挿入され、インサートが閉鎖位置にあると、スロット142の周縁の一部分がニードル12の周縁一部分に係合し、一方、スロットに隣接するバレル部材の内側表面の一部分がニードルの周縁の別の部分に係合し、それにより、ニードルを、ニードルホルダの長手方向中心軸138に平行である経路に沿って所定の場所に保持する。その経路はニードル用の軌跡を確立する。
【0050】
調整可能ニードルガイド装置20の場合にそうであるように、異なるインサート又はニードルホルダが、異なるサイズのスロット142を備えて、装置20’のような固定角度ニードルガイド装置と共に使用される異なる径のニードルを収容することができる。更に、装置20のニードルホルダ74のように、装置20’のニードルホルダは、スロット142を利用し、スロット142の上側端は面取りされて、スロット142内へのニードルの軸方向導入を容易にする。
【0051】
タブ144は、インサート134の上端から半径方向に外に突出して、インサートを、バレル部材132内で長手方向中心軸138の周りに開口位置と閉鎖位置との間でまたその逆にユーザが回転させることを可能にする。タブ144を収容するため、バレル部材の上側端は、内部T状スロットを有し、内部T状スロットは、バレル部材の周縁の一部分の周りでかつバレル部材の上縁の真下に延在する細長い部分146、及び、上縁から細長い部分146まで延在する入口部分148を有する。タブ144は、狭いセクションを含み、狭いセクションにおいてタブが管状インサートと合流し、狭いセクションは、T状スロットの入口部分148を通り、次に、そのスロットの細長い部分内に導入されるように構成される。T状スロットの細長い部分は、タブ144がスロットの細長い部分146内にあるとき、インサート134が、閉鎖位置と開口位置との間の約180度の角度の周りにまたその逆に回転することを可能にするのに十分に長い。
【0052】
ニードルホルダ又はインサート134が
図24に示すような開口位置にあるとき、ニードル12は、先に論じたようにインサートの面取りされた上側端を通して軸方向に挿入される代わりに、横方向にインサート内に挿入されることができる。特に、タブは、ユーザによって把持されて、インサートを、長手方向中心軸138(バレルの長手方向中心軸でもある)の周りに
図18及び19に示すような位置から
図24に示すような位置まで180度回転させる。その時点で、インサートのスロット142はバレル部材のスロット136に整列することになり、それにより、ニードル12を、整列したスロットを通して横方向に挿入することができる。ニードルがスロット142内にあると、タブ144は、
図18及び19に示す閉鎖位置に戻るよう180度回転することができ、それにより、ニードルを所定の場所に保持する。
【0053】
ニードルが、所望の軌跡に沿って患者の身体内に配備、すなわち挿入された後、撮像トランスジューサ10及び撮像トランスジューサ10に取付けられるニードルガイド装置20’は、インサート74を、
図18に示すようなその開口位置に単に回転させることによって、ニードルを所定の場所に残しながらニードルから解放する(取外す)ことができ、それにより、撮像トランスジューサ及びニードルガイド装置は、整列したスロット136及び142をニードルが通過するように、ニードルに対して横方向にユニットとして移動できる。
【0054】
図21において、本発明に従って構築された固定角度ニードルガイド装置20”の代替の実施形態が示される。ニードルガイド装置20”は、ニードル用のより大きな傾斜軌跡、すなわち本体部材126に対して40度の角度を確立することを除いて、ニードルガイド装置20’と構造が実質上同一である。そのため、ストラット140は、長い長さであり、例えば、40度の角度を確立する。簡潔にするため、装置20’及び20”の実施形態の一般的な特徴的機構は、同じ参照数字を与えられ、それらの構造及び操作の詳細は、反復して述べられない。
【0055】
先に述べたように、本発明は、装置20’及び20”のような複数の固定角度ニードルガイド装置並びに使用のために所望される他の固定角度を確立する他の装置のキットを提供することを企図する。
【0056】
調整可能ニードルガイド装置20のように、固定角度装置20’及び20”並びに他の固定角度装置は、これまでに述べた位置付け機構、例えば結合部材16を含むように特別に構築又は改造された撮像トランスジューサに、カバーが結合部材16と撮像トランスジューサとの間にある状態で、直接取付けられるように構成される。従来の撮像トランスジューサを利用するアプリケーションの場合、
図14に示すようなブラケット又はアダプタ200は、固定角度ニードルガイド装置と共に使用することができる。例えば、
図25は、従来の撮像トランスジューサ10を示し、従来の撮像トランスジューサ10に、上述したようなアダプタ200が取付けられており、また、従来の撮像トランスジューサ10を覆って、従来のカバー14が配設されている。その実施形態において、固定角度装置20”は、アダプタの結合部材16に、カバーがトランスジューサとアダプタとの間にある状態で着脱可能に取付けられる。
【0057】
本発明の範囲内で、ニードルガイド装置、結合部材、及びアダプタブラケットの構造に対して種々の改造を行うことができることが、この際指摘されるべきである。制限としてではなく例として、撮像トランスジューサ又はアダプタの結合部材とロック可能取付け部材との間の摺動可能な接続は、上述した例示的な実施形態から逆にされてもよい。そのため、ニードルガイド装置のロック可能取付け部材が撮像トランスジューサ又はアダプタブラケットの結合部材内の凹所内に収容されるように構成される突出部を有する代わりに、ロック可能取付け部材が、凹所、例えば、アンダーカット凹所を利用することができ、一方、結合部材が、ロック可能取付け部材の凹所内に摺動可能に収容される突出部を利用することができる。更に、結合部材上の凹所又はロック可能取付け部材上の凹所(コンポーネントが逆にされる場合)は、例示的な実施形態に示すように、例えば、結合部材の側に位置付けられる必要があるのではなく、結合部材とロック可能取付け部材との間の摺動可能で着脱可能にロックする係合をもたらすため任意の適した場所にあってもよい。更に、スライド部材とバレル部材との間の回動可能な接続は、上述した例示的な実施形態から逆にされてもよい。すなわち、調整可能角度ニードル装置は、少なくとも1つの突出フィンガーを有するバレル部材、及び、少なくとも1つのフィンガーを受取るための少なくとも1つの角度配向したトラック又はスロットを有する耳部を有するスライド部材を利用することができる。同様に、スライド部材と本体部材との間の回動可能な接続は、上述した例示的な実施形態から逆にされてもよい。すなわち、バレル部材は一対の整列した穴を含み、本体部材は、整列した穴内に挿入される一対のピンを含んで、バレル部材がそのピンの周りに回動することを可能にする。
【0058】
上記を考慮すると、本発明の一般的な位置付け機構、例えば、結合部材が、ほとんどの汎用的な超音波トランスジューサに適用されてもよいことが当業者によって認識されるべきである。その一般的な位置付け機構を容易に清浄化することができる。更に、一般的な位置付け機構は、♯1アレイインジケータと同様に形作られるため、本発明のユーザはそれに親しみを感じるはずである。更に、一般的な位置付け機構の構造及び配置構成は、走査中、最小の干渉又は不快をもたらし、それでも、ニードルガイド装置についての安定した支持を提供する。更になお、位置付け機構は、超音波カバーに損傷を与えることなく取付けを可能にする。ニードルガイド装置に関する限り、ニードルガイド装置によって、装置の軌跡角度が固定され、また、複数の軌跡のユーザ選択が可能になる。装置は、トランスジューサ、ブラケットに対する組立て及び/又は装置内へのニードルの挿入の前又は後に、ニードル軌跡角度をユーザが変更できる機能を組込む。更になお、ニードルガイド装置は、各ニードル経路軌跡について文字/数字/識別要素の形態で可視標識を提供し、ユーザが、超音波システム上で軌跡を特定し、対応する指針オーバレイを手動で選択できるようにする。本発明の好ましい態様によれば、ニードルガイド装置は、少なくとも40度の角度範囲の確立を可能にし、トランスジューサに対する近接性を維持して、最小の「ブラインドゾーン」を達成することができる。本発明のニードルガイド装置は、異なるニードル径のサイズに作られた複数のバージョンのインサートを受容する。固定角度ニードルガイド装置であれ、可変角度ニードルガイド装置であれ、本発明に従って構築されるニードルガイド装置は、走査に干渉しないようトランスジューサレンズの近くで最小で、ニードル経路を超えて延在する固定機構が全く無い十分に低いプロファイルを有するフォームファクタを示す。
【0059】
ここで
図26を参照すると、本発明に従って構築された、別のまたより好ましい例示的な実施形態の再使用可能なニードルガイド装置320が示される。ニードルガイド装置320は、
図26及び27に示すような撮像機器、例えば、超音波トランスジューサ又はプローブ10に直接、着脱可能に取付けられる、又は、本発明に従って構築され
図43及び44に示されるアダプタブラケット400に取付けられるように構成される。いずれの場合も、装置320は、トランスジューサ10に、又は、トランスジューサ上に取付けられるアダプタ400に取付けられると、ニードル12又は任意の他の細長い機器を取付け、組織バイプシプロシージャ又は任意の数の他の医療プロシージャのために患者(人間又は動物)の身体に入るよう所望の経路又は軌跡を通してそれを誘導するのに役立つ。
【0060】
後で見られ詳細に述べられるように、ニードルガイド装置320は、トランスジューサの遠位端又は作業端に近いか又はそこから遠く離れている患者の身体内の内部部位にニードル又は機器が到達できる軌跡経路を確立できるように調整可能である。特に、ニードルガイド装置320は、広い範囲を通してユーザがニードル角度軌跡を調整できるように構成される。
【0061】
例示的なニードルガイド装置320(及び本発明に従って構築される任意の他のニードルガイド装置)は、取付け機構を利用して、従来のカバー14がニードルガイド装置と撮像トランスジューサとの間に挿入された状態で又は挿入されていない状態で、ニードルガイド装置が撮像トランスジューサ10に容易にかつ迅速に取付けられることを可能にする。カバーが使用される場合、カバーは、通常、適した形状になる任意の適した材料、例えば、ラテックスの薄い可撓性シース、例えば、コンドーム状シースで形成されて、ニードルガイド装置が撮像トランスジューサに取付けられる前に撮像トランスジューサを覆って配置され、それにより、トランスジューサを清潔に保つことになる。図面を簡潔にするため、カバーは実施形態320の図面の図から削除されており、カバーが、ニードルガイド装置とニードルガイド装置がその上に取付けられる撮像トランスジューサとの間に挿入することができることが理解される。代替的に、カバーは、ニードルガイド装置とアダプタブラケットとの間に挿入することができる。こうしたいずれの場合も、ニードルガイド装置は、カバーを破ることなく着脱可能に取付けることができる。
【0062】
本発明の着脱可能に取付ける機構は、後で詳細に述べられる。例示的なニードルガイド装置320が、ロック可能取付けアセンブリを含み、ロック可能取付けアセンブリが、特別に構築された撮像トランスジューサのハウジング上に設けられるか又は従来の撮像トランスジューサ上で使用されるアダプタブラケット上に設けられるユニバーサルな又は一般的な位置付け機構又は結合部材に着脱可能に固定されるように構成されると、ここでは述べるにとどめておく。ロック可能取付けアセンブリは、摺動可能部材(例えば、後で述べるロックスライド)を含み、摺動可能部材は、ニードルガイド装置が結合部材に取付けられることを可能にするロック解除位置から、ニードルガイド装置が、結合部材に、したがってトランスジューサに着脱可能にロック又は固定されるロック位置まで摺動されるように構成される。
【0063】
後で述べるように、ニードルガイド装置320(及び本発明に従って構築される全ての他のニードルガイド装置)は、最小角度と最大角度との間でニードルについて貫入角度をユーザが調整できるように構成される。最大角度に調整されると、ニードルガイド装置は、トランスジューサから遠くに突出してユーザの視認を遮断するニードルガイド装置の部分が全く無い、ブラインドスポットが最小の状態で、ニードルについて非常に浅い貫入深さを使用可能にする。そのため、ニードルガイド装置320は、本発明の他のニードルガイド装置のように、コンパクトなフォームファクタを有する。
【0064】
ここで、
図26、27、及び31を考えると、例示的なニードルガイド装置320がニードルガイドアセンブリ322及びロック可能取付けアセンブリ324を基本的に備えることが見て取れる。ロック可能取付けアセンブリ324は、トランスジューサの遠位端又は作業端に隣接してトランスジューサのハウジング上に位置付けられるユニバーサルな又は一般的な位置付け機構又は結合部材316に着脱可能に固定されるように構成される。結合部材316は、好ましくは、従来の超音波トランスジューサの通常の「♯1アレイインジケータ」の場所に取付けられる。一般的な位置付け機構又は結合部材316がアダプタブラケット400上で使用される場合、一般的な位置付け機構又は結合部材316は、結合部材がトランスジューサ自体の上に取付けられる位置に対応する位置でそのブラケット上に位置付けられることになる。
【0065】
図28〜31に最も見られるように、結合部材316は、或る程度一定のプロファイルの突出部の形態であり、拡張した全体的に平坦な前表面部分316A、突出部の左側のアンダーカット凹所316B、突出部の右側のアンダーカット凹所316C、及び突出部の上側のアンダーカット凹所316Dを有する。
図30に最もよく見られるように、アンダーカット凹所316Dは、上側の中心から突出部の左側に向かってまた同様に突出部の右側に向かって対称的に下に傾斜する。
【0066】
ロック可能取付けアセンブリ324は、
図32〜36Bにおいて最もよく見られ、摺動可能部材又はロックスライド310及びロックレバー312を基本的に備える。いずれも適したプラスチック材料で成型される。ロックスライド310は、全体的に直線状の側部表面310A並びに表面310Aの反対側に位置付けられた一対の突出耳部310B及び310Cを有する全体的に平坦なフレームに似た部材である。表面310Aは、ロック可能取付けアセンブリがロック位置にあるときに突出部316の左側アンダーカット凹所316Bに嵌合する(左側アンダーカット凹所316B内に収容される)ように構成される係合表面を構成する。ロックスライドは、ロックレバー312(後述する)の所定の部分を挿入するための開口310Dを含む。ロックスライドは、ニードルガイド装置の本体又はベース部材304内のアンダーカットスロット302内に摺動可能に収容されて、ロックスライドがロック解除位置(図示せず)とロック位置(
図33)との間でまたその逆に摺動されることを可能にするように構成される。ニードルガイド装置の本体又はベース部材304は、ニードルガイドアセンブリ322の一部分を形成する。
図34に最もよく見られるように、アンダーカットスロット302は、短い前縁表面302A並びに直線状表面302B及び302Cの対向する対を含み、直線状表面302B及び302Cは、両者の間に、アンダーカットスロットに対するエントリウェイを画定する。スロットのエントリウェイに対向するスロットの端は、スロットの上に載る全体的に平坦な直線状突出部306の形態である。ロックスライドの耳部310B及び310Cは、表面302B及び302Cに隣接するスロットの部分内に耳部310B及び310Cをそれぞれ位置付け、次に、ロックスライドを突出部306に向けて摺動させることによってアンダーカットスロットに導入されるように構成される。突出部306は、ロック可能取付けアセンブリがロック位置にあるときに結合部材(突出部)316の右側アンダーカット凹所316Cに嵌合する(右側アンダーカット凹所316C内に収容される)ように構成される停止表面を形成し、それにより、突出部316は、係合表面310Aと停止表面306との間にしっかりと挟まれる。
【0067】
ロック解除位置とロック位置との間でまたその逆にロックスライド310を摺動させる手段は、これまでに特定したロックレバー312である。
図25、36A、及び36Bに見られるように、ロックレバー312は、フィンガーグリップ部分312A、ピボットピン部分312B(
図36B)、及びカム部分312Cを基本的に備える。ピボットピン312Bは、ピボットピン312Bの自由端に拡張ヘッド312Dを有する円形プロファイルの分割部材である。小さなタブ312Eがヘッド321Dから外に突出する。
図36Aに最もよく見られるように、カム312Cは、ピボットピン312Bの中心軸から横方向にオフセットする。カム312Cは、ロックスライド310の開口310D内に位置付けられるように構成され、そのとき、ピボットピン312Bはスロット302に隣接して本体部材304の突出部分304B内の穴304A内に位置付けられ、ピボットピンのヘッド321Dは突出部304Bのスロット302の反対側に位置付けられる。穴は、凹所304C(
図32及び34)を含み、凹所304Cは、タブ312Eが通って嵌ることを可能にする開口を提供するために設けられる。タブ312Eは凹所304Cを通って嵌るように構成される。
【0068】
ピボットピン312Bは、フィンガーグリップ312Aによってピボットピン312Bの中心軸の周りに穴304A内で回動されて、カム312Cをロックスライドの所定の部分に係合させ、それにより、ロックスライドを、ピボットピン312Bの回転方向に応じて、ロック位置又はロック解除位置に移動させるように構成される。特に、カム312Cがピボットピン312Bの中心軸から横方向にオフセットするため、また、カムがロックスライド310の開口310D内に位置付けられるため、フィンガーグリップ312Aを下に押すことは、ピボットピンの時計方向回転をもたらし、それにより、カムの表面の一部分が、開口310Dに隣接するスライドロックの一部分を停止部表面306の方にロック位置まで押す。逆に、フィンガーグリップを上に押すことは、ピボットピンの反時計方向回転をもたらし、それにより、カムの表面の一部分が、開口310Dに隣接するスライドロックの正反対の部分を停止部表面306から離れるように押して、スライドロックをロック解除位置まで移動させる。
【0069】
結合部材316を有するトランスジューサ上への又は同様に構築された結合部材を含むアダプタブラケット400上へのニードルガイド装置320の着脱可能な取付けは、次の通りに達成される。ロックレバー312のフィンガーグリップ312Aが上に押されて、スライドロックをロック解除又は開口位置に移動させる(スライドロックが既にその位置にあるわけではない場合)。ニードルガイド装置320及びトランスジューサ又はアダプタブラケット400は、その後、結合部材又は突出部316が係合表面310Aと停止表面306との間のアンダーカットスロット302内に位置付けられるように互いに対して移動される。それが達成されると、ロックレバーのフィンガーグリップ312Aは下に押されて、カム312Cを、開口310Dに隣接するスライドロック310の一部分に係合させ、それにより、スライドロックを停止表面306に向かって摺動させ、それにより、停止表面は突出部の右側凹所316C内に位置付けられ、スライドロックの係合表面310は突出部の左側凹所316B内に位置付けられ、それにより、結合部材316は、係合表面310Aと停止表面306との間にしっかり挟まれる。この動作は、ニードルガイド装置がすぐに使用できるように、ニードルガイド装置をトランスジューサ又はアダプタブラケット上に着脱可能に固定する。ニードルガイド装置をトランスジューサ又はアダプタブラケットから取外すため、こうしたことが所望されると、必要なのは、ロックレバーのフィンガーグリップ312Aを上に押して、カム312Cを、開口310Dに隣接するスライドロック310の正反対の部分に係合させ、それにより、スライドロックを停止表面306から離れるように摺動させ、それにより、結合部材316がアンダーカットスロット302から取外されるように結合部材316を解放することである。
【0070】
ここで
図31、37〜42を参照すると、ニードルガイドアセンブリ322の詳細がここで述べられる。そのため、ニードルガイドアセンブリ322は、これまでに特定された本体又はベース部材304、ニードルホルダサブアセンブリ346、及びスライド部材348を基本的に備える。いずれも適したプラスチック材料で成型される。本体部材304は、一対の長い側部350A及び350Bを有する全体的に平坦なパネルを備える。一対の三角形に形作られたフランジ付き耳部352A及び352Bは、側部350A及び350Bの底部分から後方にそれぞれ突出する。各フランジの内側表面は、ニードルホルダサブアセンブリ346の一部分を形成する円柱に形作られたバレル部材356(簡潔に述べられる)のピボットピンを収容するための円形穴354で終端する短いスロットを含む。穴354は軸方向整列される。本体部材304の前部分は、
図32及び40に最もよく見られるように、弧状凹所又はキャビティ360を含み、弧状凹所又はキャビティ360はバレル部材356を収容するように構成される。
【0071】
バレル部材356は、バレル部材の長手方向中心軸に平行に延在する、中心に位置付けられた前スロット366(
図41)を有する細長い全体的に管状の部材である。一対の三角形耳部368は、スロット366の反対側でバレル部材356から外に突出する。各耳部368は、直線スロット又はトラック370を含み、直線スロット又はトラック370は、
図31、39、及び41に示すように、バレル部材の長手方向軸から鋭角、例えば15度で、かつ、上でかつ外に配向して延在する。
図41に最もよく見られるように、バレル部材の底縁部分は、底縁部分から外に突出する一対の軸方向に整列したピボットピン372を含む(しかし、1つのピンのみが見られる)。ピン372は、本体部材304内の穴354内に配設されるように構成される。そのように位置付けられると、バレル部材は、整列した穴の軸の周りで本体部材に対して回動できて、バレル部材が、本体部材に対して0度(
図26及び27に示す)から40度(
図27及び38に示す)までの任意の所望の角度位置をとることを可能にする。ベース部材に対するバレル部材の回動をもたらす手段は、これまでに特定されたスライド部材248である。
【0072】
スライド部材248を述べる前に、ニードルガイド装置320内にニードル12を保持するための部材の説明が望ましい。その部材は、ニードルホルダサブアセンブリ346の一部分を形成し、
図41に最もよく見られる。その部材は、細長い円柱ニードルホルダ又はインサート374の形態である。インサートは、任意の適したプラスチック材料で成型され、バレル部材346内に配設されて、ニードル12をインサート内で直接保持するように構成される。更に、後で見られ述べられるように、インサート374は、バレル部材の長手方向中心軸378の周りに
図41に示すような開口位置と
図33及び39に示すような閉鎖位置との間でまたその逆に回転するように構成される。インサート374は、インサートの長手方向中心軸に平行にインサートの一端から他端まで延在するスロット376を有する。スロット376の幅は、ニードルガイド装置と共に使用される特定の径のニードル12の径よりほんのわずかに大きい。スロット376の内側端は、インサートの長手方向中心軸に平行に延在し、内側端内にニードル12を収容するため形状が円形である。スロットの深さ、すなわち、インサートの外側表面(及びバレル部材の内側表面)からスロットの内側端までの距離はニードルの径よりほんのわずかに大きい。そのため、ニードルがスロット376に挿入されると、スロットの周縁の一部分が内側端80においてニードルに係合し、一方、スロットに隣接するバレル部材の内側表面の一部分がニードルの周縁の別の部分に係合し、それにより、ニードルを、ニードルホルダの長手方向中心軸378に平行であるが、長手方向中心軸378から横方向にわずかにオフセットする経路に沿って所定の場所に保持する。その経路はニードル用の軌跡を確立する。スロット376の上側又は入口端は面取りされるかテーパが付けられて、スロット376内へのニードルの軸方向導入を容易にする。すなわち、ニードルが軸方向に導入されると、テーパが付けられるか又は面取りされた表面が、ニードルの遠位端をスロットに向かうよう方向付ける。
【0073】
異なるサイズのスロット376を有する異なるインサートが、異なる径のニードルを収容するため本明細書に示すインサートの代わりに設けられてもよいことが指摘されるべきである。
【0074】
タブ382は、インサートの上端から半径方向に外に突出して、インサート374を、バレル部材内でバレル部材の長手方向中心軸の周りに開口位置と閉鎖位置との間でユーザが回転させることを可能にする。タブ382を収容するため、バレル部材の上側端は、スロット366の両側のすぐ隣に一対のノッチ384を有する。ノッチの端は、一対の停止部を確立し、インサートが180度以下の角度を通して回転できるようにする。
【0075】
ニードルホルダ又はインサート374が開口位置にあり、ニードルホルダのスロット376がバレル部材のスロット266に整列するとき、ニードル12は、先に論じたようにニードルホルダの面取りされた上側端を通して軸方向に挿入される代わりに、整列したスロットを通して横方向にインサート内に挿入されることができる。そのため、タブ382は、ユーザによって把持されて、ニードルホルダを、長手方向中心軸378(バレル部材の長手方向中心軸でもある)の周りに
図31及び39に示す閉鎖位置から、スロット376及び366が整列する
図41に示すような位置まで180度回転させ、それにより、ニードルを、整列したスロットを通して横方向に挿入することができる。ニードルが軸378に沿うスロット376内にあると、タブ382は、
図6及び14に示す閉鎖位置に戻るよう180度回転することができ、それにより、ニードルを所定の場所に保持する。
【0076】
当業者によって認識されるように、ニードルが、所望の経路又は軌跡に沿って患者の身体内に配備、すなわち挿入された後、撮像トランスジューサ10及びニードルガイド装置20は、インサート374を、その開口位置に単に回転させることによって、ニードル12を所定の場所に残しながらニードルから解放する(取外す)ことができ、それにより、撮像トランスジューサ10及び撮像トランスジューサ10に取付けられたニードルガイド装置320は、整列したスロット376及び366をニードルが通過するように、ニードル12に対して横方向にユニットとして移動できる。
【0077】
ここで、
図6、15、及び16を考えると、ニードルホルダアセンブリを所望の角度に回動させるためのスライド部材348の構造及び操作の詳細が述べられる。スライド部材は、本体セクション386の側部縁から後ろに突出する一対の側部フランジ388を有する全体的に平坦な本体セクション386を基本的に備える。各フランジ388は、ベース部材304の側部縁350A又は350Bを挿入するための長手方向に延在するスロット又はチャネル388A(
図31)を含んで、スライド部材をベース部材に摺動可能に取付ける。本体セクション386の中央部分は、凹所又はキャビティ390を含んで、バレル部材346が0度配向にあるとき、すなわち、バレル部材内に取付けられたニードルホルダのスロット376がベース部材304のアンダーカットスロット302の平面に平行に延在するとき、バレル部材346を収容する。一対の耳部392は、スロット390の両側で本体セクション386の下側部分から外に垂直に突出する。各耳部は、ピボットピン394がそこから突出する自由端で終端する。ピボットピン394は、軸方向に整列し、各ピボットピン394は、バレル部材の角度配向したトラック370の1つのトラック内に配設されるように構成される。
【0078】
スライド部材348がベース部材304に対して一番上の位置にあるとき、スライド部材のピボットピン394は、バレル部材のトラック370の上側端にあることになり、それにより、バレル部材は、そのピボットピン372の周りに
図26及び37に示す0度の角度配向に回動されることになる。逆に、スライド部材348がベース部材304に対して一番下の位置にあるとき、スライド部材のピボットピン394は、バレル部材のトラック370の下側端にあることになり、それにより、バレル部材は、そのピボットピン372の周りに
図27及び38に示す40度の角度配向に回動されることになる。
【0079】
本明細書に示す可変角度ニードルガイド装置320の例示的な実施形態は、ベース部材に対して幾つかの、例えば5つの離散的な別個の所定の角度配向のうちの任意の角度配向でバレル部材を保持するロック機構を含み、それにより、スライド部材は、それらの位置の任意の位置に容易にかつ反復して摺動され、それらの位置からの意図しない変位に抗して保持されることができる。ロック機構は、複数のノッチ396(
図39及び40)及びスライドロック398を基本的に備える。ノッチ396は、ベース部材304の側部350Bに沿って側部350Bに沿う所定距離だけ離間した種々の場所に延在する。各ノッチは、スライドロック398によって係合されて、スライド部材を、選択されたノッチによって確立される位置に保持する。スライドロックは、スライド部材の右側に隣接して耳部392に沿って延在するフランジ付きレール330(
図40及び41)によってスライド部材に摺動可能に取付けられる。フランジ付きレールは、スライドロック内に摺動可能に収容されるように構成される。スライドロックは、
図41及び42に最もよく見られ、また、スライドロックの底部分のT状スロット398A、及び、スライドロックの内側端から外に突出するL状フランジ398Bを含む或る程度中空の本体を有する部材を基本的に備える。T状スロットは、スライド部材のフランジ付きレール330(
図40)を受取って、スライドロックが、フランジ付きレール330に沿ってロック解除又は後退位置からロック又は伸長位置までまたその逆に摺動されることを可能にする。スロット386Aは、フランジ付きレール330に隣接して位置付けられ、チャネル388Aを貫通して延在する。スライドロックが伸長又はロック位置にあるとき、L状フランジ398Bの上側セクションは、ノッチ396のうちの任意のノッチ内に配置するためのスロット386Aを通って延在し、それにより、スライド部材348を、本体部材304に対して所定の場所に保持することになる。スライドロックが後退又はロック解除位置にあるとき、L状フランジ398Bの上側セクションは、ノッチ396の全ての外側に位置付けられるため、スライドロックが、本体部材を上に又は下に摺動されて、本体部材に沿う任意の所望の位置になる。スライドロックは、スライドロックが後退位置にあるときにスライドロックがフランジ付きレールから外れないことを保証するデテント機構を含む。
【0080】
ニードル用に所望の角度軌跡を確立するためのニードルガイド装置320の使用を容易にするため、装置320は、ニードルガイドが設定されている角度の指示を提供する標識を含む。特に、ニードルガイドは、ベース部材304の前表面に位置付けられた、複数の文字、この例示的な場合、文字AからEを含む。文字A〜Eに関連するノッチは、40度、28度、18度、9度、及び3度の角度をそれぞれ確立する。
【0081】
ニードルについて所望の角度配向を示すための文字の使用は例示に過ぎないことが、この際指摘されるべきである。そのため、標識は、角度を直接特定する数値標識、例えば、「28度」を述べる標識、又は特定の角度を示す数値標識の形態であるとすることができる。代替的に、標識は、異なる角度を示す異なる色又は異なる角度を示す何らかの他の標識の形態であるとすることができる。
【0082】
いずれの場合にも、本体セクション386は、窓332(
図39〜41)を含み、窓332は、スライドロックのL状フランジがその中に位置付けられるノッチ396に関連する特定の標識、例えばこの例では文字A〜Eを露出させるように構成される。そのため、装置のユーザは、スライドロックを後退又はロック解除位置に摺動させるようスライドロックの上部表面を押して、スライドロックをベース部材から解放することができるため、スライドロックは、ベース部材に対して摺動され、ついには、窓332が、ニードル用の所望の角度に関連する文字(又は他の標識)を露出させる。スライドロックは、その後、伸長又はロック位置に戻るように摺動することができ、それにより、L状フランジ398Bが、関連するノッチ396に入り、それにより、スライドロックをその所望の位置に着脱可能にロックすることができる。
【0083】
ニードルガイド装置320が使用されて、ノッチ396によって確立される所定の角度と異なる角度配向をニードル用に確立することができることがこの際指摘されるべきである。その理由は、スライドロックの構造が、これらのノッチによって確立される離散的位置間の任意の位置までベース部材に対して連続的に摺動可能であるようなものであるからである。こうした場合、ユーザがしなければならないことは、スライドロック398をその後退又はロック解除位置に維持しながら、ニードルについて所望の角度を確立するため、スライドロックをベース部材に沿って所望の位置まで摺動させることである。スライドロックがロック解除位置にあるとき、L状フランジ398Bの上側は、ノッチの全ての外側にあるため、スライドロックは、効果的に浮遊し、本体部材に沿う任意の所望の位置まで本体部材を上に又は下に摺動して、ニードルについて任意の所望の角度を確立することになる。そのため、ニードルガイド装置320及び本発明に従って構築された他のニードルガイド装置は、スライドロックをロック解除位置に残すことによって、トランスジューサの中心方位面に対する自由角度移動を可能にしながら、トランスジューサの中心仰角面内でニードル又は他の細長い機器を誘導するために使用することができる。
【0084】
先に論じたように、ニードルガイド装置320は、これまでに述べた位置付け機構(例えば、結合部材316)を含むように特別に構築又は改造された撮像トランスジューサ10に直接取付けられるように構成される。本発明のニードルガイド装置はまた、従来の撮像トランスジューサ、すなわち、位置付け機構又は結合部材が無い撮像トランスジューサ上で使用するのに適する。そのため、本発明の別の態様を構成するこれまでに述べたアダプタブラケット400が設けられる。アダプタブラケット400は、
図43及び44に最もよく見られ、本発明のニードルガイド装置が、従来の任意の撮像トランスジューサに間接的に取付けられることを可能にする。そのため、アダプタブラケット400は、任意の適した材料、例えばプラスチックで作られた中空ハウジング402を基本的に備える。ハウジングは、中空であり、ハウジングがその上で使用されるどの従来技術の撮像トランスジューサであれその撮像トランスジューサの下側部分を収容するように形作られる。ハウジング402は、前部分404(
図43)及び前部分に対向して配設された後部分406を含む。ハウジングの底は、従来の撮像トランスジューサ10の作業端を露出するため408にて開口する。撮像トランスジューサの底部分上へのアダプタブラケット400の配置を容易にするため、ハウジングは、ハウジングがクラムシェルのように開口できるように分割される。特に、ハウジング402は、後部分のハウジングの上縁からハウジングのほぼ中間高さまで延在する垂直に配向したチャネル410を含む。チャネル410の底とハウジングの底縁(すなわち、開口した底408)との間のハウジングの部分は、クラムシェル配置構成の「ヒンジ」を形成する。ハウジングの前部分404は、上チャネル412A及び隣接する底チャネル412Bによってその上縁からその底縁まで半分に分割される。上チャネルは、底チャネルに整列し合流し、底チャネルよりわずかに広い。
【0085】
本発明に従って構築されたニードルガイド装置がアダプタブラケット400に着脱可能に取付けられることを可能にするため、ハウジング402の前部分404は先に述べたような結合部材の位置付け機構を含む。特に、アダプタブラケット400の結合部材は、下側チャネル412Bによって2つの半分、すなわち、左半分と右半分に分割されることを除いて、これまでに述べた結合部材316のように構築される。特に、結合部材316は、チャネル412Bの一方の側に一方の半分を、また、そのチャネルの他の側に他の半分を含む。まとめると、結合部材316の2つの半分のセクションは、トランスジューサハウジングの一部を形成する結合部材に対して先に述べたのと同じ形状の突出部の形態である。
【0086】
従来のトランスジューサ10上へのアダプタブラケット400の取付けは、ハウジング402の前部分404のチャネル412A及び412Bの反対側の部分を把持して、それらのチャネルを開口することによって容易に達成することができ、それにより、チャネルの反対側のハウジング402の2つの部分は、クラムシェルの開口のように回動して開口することができるため、従来の撮像トランスジューサ10の底部分は、ハウジングの開口した2つの半分の間に、撮像トランスジューサの作業端がハウジングの開口した底にある状態で配置することができる。ハウジングは、その後、
図43に示すように撮像トランスジューサ上でノーマリクローズ状態になるようスナップバック動作するように解除することができる。所望される場合、カバー(図示せず)を、その後、アダプタブラケット及びトランスジューサを覆って配置することができる。本発明に従って構築されたニードルガイド装置は、その後、上述したように、結合部材に着脱可能に取付けることができる。
【0087】
したがって、既存の従来技術の任意の撮像トランスジューサが、アダプタ400によって容易に改良されて、ニードルガイド装置320(又は本発明による任意の他のニードルガイド装置)を収容することができることが当業者に明らかになるはずである。
【0088】
種々の改造を、本発明の範囲内でニードルガイド装置、結合部材、及びアダプタブラケットの構造に対して行うことができる。制限としてではなく例として、撮像トランスジューサ又はアダプタの結合部材とロック可能取付け部材との間の摺動可能な接続は、上述した例示的な実施形態から逆にされてもよい。そのため、撮像トランスジューサ又はアダプタブラケットの結合部材の左側内の凹所内に受取られるように構成される突出部をニードルガイド装置のスライドロック310が有する代わりに、スライドロックが、凹所、例えば、アンダーカット凹所を利用することができ、一方、結合部材の左側が、スライドロックの凹所内に摺動可能に受取られるための突出部を利用することができる。また、ニードルガイド装置を結合部材上に着脱可能に固定するため、結合部材が対向する表面の間にしっかり挟まれる限り、突出部又は停止部306は、その自由端において凹所の形態であり、一方、結合部材の右側は、停止部306内に受取られるための突出部を含む。更に、スライド部材とバレル部材との間の回動可能な接続は、上述した例示的な実施形態から逆にされてもよい。すなわち、調整可能角度ニードル装置は、少なくとも1つの突出フィンガーを有するバレル部材、及び、少なくとも1つのフィンガーを受取るための少なくとも1つの角度配向したトラック又はスロットを有する耳部を有するスライド部材を利用することができる。同様に、スライド部材と本体部材との間の回動可能な接続が、上述した例示的な実施形態から逆にされてもよい。すなわち、バレル部材は一対の整列した穴を含み、本体部材は、整列した穴内に受取られる一対のピンを含んで、バレル部材がそのピンの周りに回動できるようにする。
【0089】
上記を考慮すると、本発明の一般的な位置付け機構、例えば、結合部材が、ほとんどの汎用的な超音波トランスジューサに適用されてもよいことが当業者によって認識されるべきである。その一般的な位置付け機構を容易に清浄化することができる。更に、一般的な位置付け機構は、♯1アレイインジケータと同様に形作られるため、本発明のユーザはそれに親しみを感じるはずである。更に、一般的な位置付け機構の構造及び配置構成は、走査中、最小の干渉又は不快をもたらし、それでも、ニードルガイド装置についての安定した支持を提供する。更になお、位置付け機構は、こうした位置付け機構が使用される場合、超音波カバーに損傷を与えることなく取付けを可能にする。
【0090】
ニードルガイド装置に関する限り、ニードルガイド装置によって、装置の軌跡角度が固定され、また、複数の軌跡のユーザ選択が可能になる。装置は、トランスジューサ、ブラケットに対する組立て及び/又は装置内へのニードルの挿入の前又は後に、ニードル軌跡角度をユーザが変更できる機能を組込む。
【0091】
更になお、ニードルガイド装置は、各ニードル経路軌跡について文字/数字/識別要素の形態で可視標識を提供し、ユーザが、超音波システム上で軌跡を特定し、対応する指針オーバレイを手動で選択できるようにする。本発明の好ましい態様によれば、ニードルガイド装置は、少なくとも40度の角度範囲の確立を可能にし、トランスジューサに対する近接性を維持して、最小の「ブラインドゾーン」を達成することができる。本発明のニードルガイド装置は、異なるニードル径のサイズに作られた複数のバージョンのインサートを受容する。なお更に、本発明に従って構築されたニードルガイド装置は、走査に干渉しないようトランスジューサレンズの近傍で最小でありニードル経路を超えて延在する固定機構が全く無い十分に低いプロファイルを有するフォームファクタを持つ。
【0092】
上記は、更なる精緻化無しで本発明を非常に完全に示すため、他の者が、現在のまた将来の知識を適用することによって、サービスの種々の条件下で使用するために本発明を採用することができる。