【文献】
高度広帯域衛星デジタル放送におけるダウンロード方式,社団法人電波産業会,2010年 4月26日,ARIB STD-B45 1.0版,p.47-52,33-42,URL,http://www.arib.or.jp/english/html/overview/doc/2-STD-B45v1_0.pdf
【文献】
Text of ISO/IEC 2nd CD 23008-1 MPEG Media Transport,2013年 1月,ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 MPEG/N13293,p.29-31,URL,http://mpeg.chiariglione.org/standards/mpeg-h/mpeg-media-transport/text-isoiec-2nd-cd-23008-1-mpeg-media-transport
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0023】
<1.実施の形態>
[放送システムの構成例]
図1は、実施の形態としての送受信システム10の構成例を示している。この送受信システム10は、放送送出システム100と、受信機200により構成されている。
【0024】
放送送出システム100は、伝送メディアを含むIP(Internet Protocol)方式の放送信号を送信する。この伝送メディアには、タイムト゛メディア(Timed Media)と、ノンタイムト゛メディア(Non-Timed Media)が存在する。例えば、タイムト゛メディアは、ビデオ、オーディオ、字幕等のストリームデータである。また、例えば、ノンタイムト゛メディアは、HTML文書データ、その他のデータなどのファイルデータである。
【0025】
受信機200は、放送送出システム100から送られてくる上述のIP方式の放送信号を受信する。そして、受信機200は、この放送信号から、ビデオ、オーディオなどの伝送メディアを取得し、画像、音声などを提示する。
【0026】
図2は、放送信号構成例を示すスタックモデルである。下位に物理レイヤ(PHY)がある。この物理レイヤには、変調方式、誤り訂正方式などが含まれる。この物理レイヤの上に、TLV(Type Length Value)あるいはGSE(Generic Stream Encapsulation)の伝送パケットのレイヤがある。
【0027】
これらTLVあるいはGSEの伝送パケットの上にIPパケットが載る。このIPパケットの上に、さらに、UDP(User Datagram Protocol)が載る。一方、TLVあるいはGSEの伝送パケットの上に、シグナリング(Signaling)情報としての伝送制御信号も載る。
【0028】
また、UDPの上に、MMTパケットが載る。このMMTパケットのペイロード部には、MFU(MMT Fragment Unit)あるいはシグナリングメッセージ(Signaling Message)が含まれる。このMFUとして、ビデオ、オーディオ等のストリームデータや、HTML文書データ、その他のデータ等のファイルデータが挿入される。
【0029】
図3は、タイムト゛メディア(Timed Media)を伝送する場合における放送ストリーム(放送信号)の構成例を示している。
図3(a)は、ビデオのエレメンタリストリーム(Video ES)を示している。このビデオのエレメンタリストリームは、所定の大きさの固まりに分割され、
図3(b)に示すように、MFUのペイロードに配置される。
【0030】
図3(c)に示すように、MFUにMMTペイロードヘッダ(MMT payload header)が付加されてMMTペイロード(MMT payload)が構成される。そして、
図3(d)に示すように、このMMTペイロードにさらにMMTパケットヘッダ(MMT Packet header)が付加されて、MMTパケット(MMT packet)が構成される。なお、図示していないが、ペイロードに、各ピクチャの提示時刻を示すPTSなどのシグナリングメッセージを含むMMTパケットも存在する。
【0031】
図3(e)に示すように、MMTパケットに、UDPヘッダ、IPヘッダおよびTLVヘッダが付加されて、放送ストリームを構成するTLVパケット(TLV packet)が生成される。なお、図示は省略されているが、TLVパケットとしては、さらに、オーディオ、字幕などのその他の伝送メディアのMMTパケットを含むTLVパケットも存在する。
【0032】
図4は、ノンタイムト゛メディア(Non-Timed Media)を伝送する場合における放送ストリーム(放送信号)の構成例を示している。
図4(a)は、ファイルデータ(File data)を示している。F1,F2,F3,F4,F5のそれぞれが1つのファイルデータを示している。例えば、F1〜F4はある番組で利用するファイルデータであり、F5は次の番組で利用するファイルデータである。
【0033】
F1〜F4のファイルデータは、それぞれ、ファイルサイズが小さいので、
図4(b)に示すように、MFUのペイロードに配置される。一方、F5のファイルデータは、ファイルサイズが大きいので、
図4(b)に示すように、複数個、ここでは2個の固まりに分割され、それぞれがMFUのペイロードに配置される。
【0034】
このようにペイロードにファイルデータが配置されるMFUのヘッダには、ファイルIDを示す、「item_ID」の32ビットフィールドが存在する。ここで、F1〜F5のファイルデータがペイロードに配置される各MFUのファイルIDは異なる値となる。なお、F5のファイルデータが分割された、F5-1,F5-2のファイルデータがペイロードに配置される2つのMFUのファイルIDは同じ値となる。
【0035】
図4(c)に示すように、MFUにMMTペイロードヘッダ(MMT payload header)が付加されてMMTペイロード(MMT payload)が構成される。この場合、F1〜F4のファイルデータを持つMFUはサイズが小さいので、1つのMMTペイロードに配置される。一方、F5-1,F5-2のファイルデータを持つMFUは、それぞれ、1つのMMTペイロードに配置される。そして、
図4(d)に示すように、このMMTペイロードにさらにMMTパケットヘッダ(MMT Packet header)が付加されて、MMTパケット(MMT packet)が構成される。
【0036】
MMTパケットには、ペイロードに、シグナリングメッセージを含むMMTパケットも存在する。このシグナリングメッセージの一つとして、MPテーブル(MPT:MMT Package Table)を含むPAメッセージ(Package Access Message)がある。詳細は後述するが、このMPテーブルに、ファイルデータで構成されるコンテンツの情報などが挿入される。なお、ペイロードにシグナリングメッセージが含まれるか、あるいは伝送メディア(ストリームデータ、ファイルデータ)が含まれるかは、MMTペイロードヘッダに存在する「Type」の8ビットフィールドにより識別可能とされる。
【0037】
上述したように、ある番組では、F1〜F4のファイルデータが、MMTパケットストリームのレイヤで、繰り返し送られる。そして、このF1〜F4のファイルデータに対応して送られるMPテーブルには、このF1〜F4のファイルデータで構成されるコンテンツの情報が含まれる。また、次の番組では、F5-1,F5-2のファイルデータ、MMTパケットストリームのレイヤで、繰り返し送られる。そして、このF5-1,F5-2のファイルデータに対応して送られるMPテーブルには、このF5-1,F5-2のファイルデータで構成されるコンテンツの情報が含まれる。
【0038】
図4(e)に示すように、MMTパケットに、UDPヘッダ、IPヘッダおよびTLVヘッダが付加されて、放送ストリームを構成するTLVパケット(TLV packet)が生成される。
【0039】
図5は、PAメッセージ(Package Access Message)およびMPテーブル(MPT:MMT Package Table)の構成例を示している。また、
図6は、PAメッセージの主要なパラメータの説明を示し、
図7は、MPテーブルの主要なパラメータの説明を示している。
【0040】
「message_id」は、各種シグナリング情報において、PAメッセージを識別する固定値である。「version」は、PAメッセージのバージョンを示す8ビット整数値である。例えば、MPテーブルを構成する一部のパラメータでも更新した場合には、+1インクリメントされる。「length」は、このフィールドの直後からカウントされる、PAメッセージのサイズを示すバイト数である。
【0041】
「extention」のフィールドには、ペイロード(Payload)のフィールドに配置されるテーブルのインデックス情報が配置される。このフィールドには、「table_id」、「table_version」、「table_length」の各フィールドが、テーブル数だけ配置される。「table_id」は、テーブルを識別する固定値である。「table_version」は、テーブルのバージョンを示す。「table_length」は、テーブルのサイズを示すバイト数である。
【0042】
PAメッセージのペイロード(Payload)のフィールドには、MPテーブル(MPT)と、所定数のその他のテーブル(Other table)が配置される。以下、MPテーブルの構成について説明する。
【0043】
「table_id」は、各種シグナリング情報において、MPテーブルを識別する固定値である。「version」は、MPテーブルのバージョンを示す8ビット整数値である。例えば、MPテーブルを構成する一部のパラメータでも更新した場合には、+1インクリメントされる。「length」は、このフィールドの直後からカウントされる、MPテーブルのサイズを示すバイト数である。
【0044】
「pack_id」は、放送信号で伝送される全ての信号、ファイルを構成要素とする全体のパッケージとしての識別情報である。この識別情報は、テキスト情報である。「pack_id_len」は、そのテキスト情報のサイズ(バイト数)を示す。「MPT_descripors」のフィールドは、パッケージ全体に関わる記述子の格納領域である。「MPT_dsc_len」は、そのフィールドのサイズ(バイト数)を示す。
【0045】
「num_of_asset」は、パッケージを構成する要素としてのアセット(信号、ファイル)の数を示す。この数分だけ、以下のアセットループが配置される。「asset_id」は、アセットをユニークに識別する情報(アセットID)である。この識別情報は、テキスト情報である。「asset_id_len」は、そのテキスト情報のサイズ(バイト数)を示す。
【0046】
「gen_loc_info」は、アセットの取得先のロケーションを示す情報である。この情報は、「loc_type」および「LOCATION」からなる。つまり、「LOCATION」に、ロケーションタイプ毎に、特定の情報を挿入し得る構成となっている。この実施の形態において、ロケーションタイプはMPTが送られてくるチャネルの中にある別パケットであることを示し、そのパケットID(Packet_id)が「LOCATION」に配置される。このパケットIDと、上述したアセットIDにより、アセットの特定が行われる。
【0047】
「asset_descriptors」のフィールドは、アセットに関わる記述子の格納領域である。「asset_dsc_len」は、そのフィールドのサイズ(バイト数)を示す。この実施の形態において、アセットがファイルデータである場合、この「asset_descriptors」のフィールドに格納される記述子として、ファイルコンテント記述子(file_content_descritor)を、新たに定義する。このファイルコンテント記述子は、アセットとしてファイルデータを伝送するとき、どのようなファイルデータが伝送されているかなどを示す。
【0048】
図8は、ファイルコンテント記述子(file_content_descritor)の構成例を示し、
図9は、その記述子の主要なパラメータの説明を示している。「descriptor_tag」の16ビットフィールドは、記述子タイプを示し、ここでは、ファイルコンテント記述子であることを示す。「descriptor_length」の16ビットフィールドは、記述子の長さ(サイズ)を示し、以降のバイト数を示す。
【0049】
「content_id」の24ビットフィールドは、伝送するファイル群全体として特定の利用単位となるコンテンツを識別するID(コンテンツID)を示す。「content_version」の8ビットフィールドは、特定のコンテンツIDを持つコンテンツのバージョンを示す。コンテンツを構成する一部のファイルでも更新した場合には+1インクリメントされる。「content_type」は、コンテンツのタイプ(種類)を示す。例えば、データ放送のコンテンツ、蓄積型放送のコンテンツ、受信機ソフトウェア更新用のコンテンツなどが示される。また、例えば、蓄積型放送のコンテンツでも、映像コンテンツ、音楽コンテンツ、ゲームコンテンツなどがさらに示される。
【0050】
「number_of_Base_URI_byte」8ビットフィールドは、「Base_URI_byte」のバイト数を示す。「Base_URI_byte」のフィールドは、コンテンツを構成する各ファイル共通の参照URI(Uniform Resource Identifier)を示す。このフィールドは、また、放送で取得できなかった場合の通信取得先も示す。
【0051】
「number_of_files」の8ビットフィールドは、コンテンツを構成するファイルの数を示す。この数分だけ、以下のアイテムループが配置される。「item_ID」の16ビットフィールドは、ファイル(アイテム)を特定するIDである。上述したMFUヘッダに付与される値と同じ値とされる。「item_version」の8ビットフィールドは、ファイルのバージョンを示す。ファイル内容を更新した場合には+1インクリメントされる。
【0052】
「media_type」の16ビットフィールドは、ファイルデータのメディア分類と符号化方式を示す。「item_size」の32ビットフィールドは、ファイルのデータサイズをバイト数で示す。「number_of_URI_bytes」の8ビットフィールドは、「item_URI_bytes」のバイト数を示す。「item_URI_byte」のフィールドは、ファイルごとのURIを示す。Base_URIが指定されている場合には、Base_URIに接続した文字列によりファイルのURIを得る。
【0053】
「expire_date」の40ビットフィールドは、コンテンツとしての有効期限を示す。この期限以降にファイルを保持することは禁じられる。「estimated_update_time」の40ビットフィールドは、コンテンツの変更、またはコンテンツの更新が次に生じる想定日時を示す。同一のコンテンツで定期的にアップデートされるケースの場合、伝送されている中で1回だけ取得したのち同じものが繰り返し伝送されている間は受信しないでもよい。この想定日時の情報を利用することで、アップデートされる日時になったら受信してアップデート後のコンテンツを取得するということができ、コンテンツ取得を効率よく行うことが可能となる。
【0054】
図10は、ペイロードにファイルデータを含むMMTパケットのヘッダ、つまりMMTパケットヘッダ(MMT Packet header)の構成例を示している。この例では、12バイトの拡張部(header extension)が設けられている。
図11は、この拡張部における主要なパラメータの説明を示している。「Type」の16ビットフィールドは、この拡張部のタイプを示し、ここでは、ファイル伝送パラメータが配置されることを示す。
【0055】
「length」の16ビットフィールドは、拡張部のサイズを示し、以降のバイト数、ここでは8バイトを示す。「content_id」の24ビットフィールドは、伝送するファイル群全体として特定の利用単位となるコンテンツを識別するID(コンテンツID)を示す。「content_version」の8ビットフィールドは、特定のコンテンツIDを持つコンテンツのバージョンを示す。コンテンツを構成する一部のファイルでも更新した場合には+1インクリメントされる。この「content_id」、「content_version」は、上述したファイルコンテント記述子の「content_id」、「content_version」に対応している。
【0056】
「Part_id」の16ビットフィールドは、コンテンツ全体を各パケットに分割した場合の分割した各パートを識別するIDである。「Number_of_parts」の16ビットフィールドは、コンテンツ全体を各パケットに分割した場合の分割したパート数を示す。この「Part_id」、「Number_of_parts」は、受信側でコンテンツを構成する全てのファイルのデータを取得するための手掛かりとなる。
【0057】
図12は、放送送出システム100の構成例を示している。この放送送出システム100は、時計部111と、信号送出部112と、ビデオエンコーダ113と、オーディオエンコーダ114と、キャプションエンコーダ115と、シグナリング発生部116と、ファイルエンコーダ117を有している。また、この放送送出システム100は、TLV(GSE)シグナリング発生部118と、N個のIPサービス・マルチプレクサ119-1〜119-Nと、TLV(GSE)・マルチプレクサ120と、変調/送信部121を有している。
【0058】
時計部111は、図示しないNTP(Network Time Protocol)サーバから取得された時刻情報に同期した時刻情報(NTP時刻情報)を生成し、この時刻情報を含むIPパケットをIPサービス・マルチプレクサ119-1に送る。信号送出部112は、例えば、TV局のスタジオとか、VTR等の記録再生機であり、タイムト゛メディアであるビデオ、オーディオ、字幕等のストリームデータ、ノンタイムト゛メディアであるHTML文書データ等のファイルデータを各エンコーダに送出する。
【0059】
ビデオエンコーダ113は、信号送出部112から送出されるビデオ信号を符号化し、さらにパケット化して、ビデオのMMTパケットを含むIPパケットをIPサービス・マルチプレクサ119-1に送る。オーディオエンコーダ114は、信号送出部112から送出されるオーディオ信号を符号化し、さらにパケット化して、オーディオのMMTパケットを含むIPパケットをIPサービス・マルチプレクサ119-1に送る。
【0060】
キャプションエンコーダ115は、信号送出部112から送出される字幕信号を符号化し、さらにパケット化して、字幕のMMTパケットを含むIPパケットをIPサービス・マルチプレクサ119-1に送る。また、シグナリング発生部116は、PAメッセージ(
図5参照)などのシグナリングメッセージを発生し、ペイロード部にこのシグナリングメッセージが配置されたMMTパケットを含むIPパケットをIPサービス・マルチプレクサ119-1に送る。
【0061】
ファイルエンコーダ117は、信号送出部112から送出されるファイルデータを、必要に応じて合成あるいは分割し、ファイルデータを含むMMTパケットを生成し(
図4(c)、(d)参照)、このMMTパケット含むIPパケットをIPサービス・マルチプレクサ119-1に送る。IPサービス・マルチプレクサ119-1は、各エンコーダ等から送られてくるIPパケットの時分割多重化を行う。この際、IPサービス・マルチプレクサ119-1は、各IPパケットにTLV(GSE)ヘッダを付加して、TLV(GSE)パケットとする。
【0062】
IPサービス・マルチプレクサ119-1は、一つのトランスポンダの中にいれる一つのチャネル部分を構成する。IPサービス・マルチプレクサ119-2〜119-Nは、IPサービス・マルチプレクサ119-1と同様の機能を持ち、その1つのトランスポンダの中にいれる他のチャネル部分を構成する。
【0063】
TLV(GSE)シグナリング発生部118は、シグナリング(Signaling)情報を発生し、このシグナリング(Signaling)情報をペイロード部に配置するTLV(GSE)パケットを生成する。TLV(GSE)・マルチプレクサ120は、IPサービス・マルチプレクサ119-1〜119-NおよびTLV(GSE)シグナリング発生部118で生成されるTLV(GSE)パケットを多重化して、放送ストリーム(
図3(e)、
図4(e)参照)を生成する。変調/送信部121は、TLV(GSE)・マルチプレクサ120で生成される放送ストリームに対して、RF変調処理を行って、RF伝送路に送出する。
【0064】
図12に示す放送送出システム100の動作を簡単に説明する。時計部111では、NTPサーバから取得された時刻情報に同期した時刻情報が生成され、この時刻情報を含むIPパケットが生成される。このIPパケットは、IPサービス・マルチプレクサ119-1に送られる。
【0065】
信号送出部112から送出されるビデオ信号は、ビデオエンコーダ113に供給される。このビデオエンコーダ113では、ビデオ信号が符号化され、さらにパケット化されて、ビデオのMMTパケットを含むIPパケットが生成される。このIPパケットは、IPサービス・マルチプレクサ119-1に送られる。
【0066】
また、信号送出部112から送出されるオーディオ信号、字幕信号に対しても同様の処理が行われる。そして、オーディオエンコーダ114で生成されるオーディオのMMTパケットを含むIPパケットがIPサービス・マルチプレクサ119-1に送られ、字幕エンコーダ115で生成される字幕のMMTパケットを含むIPパケットがIPサービス・マルチプレクサ119-1に送られる。
【0067】
また、シグナリング発生部116では、シグナリングメッセージ(PTSも含まれる)が発生され、ペイロード部にこのシグナリングメッセージが配置されたMMTパケットを含むIPパケットが生成される。このIPパケットは、IPサービス・マルチプレクサ119-1に送られる。
【0068】
また、信号送出部112から送出されるファイルデータは、ファイルエンコーダ117に供給される。ファイルエンコーダ117では、ファイルデータが、必要に応じて合成あるいは分割され、ファイルデータを含むMMTパケットが生成され、さらに、このMMTパケット含むIPパケットが生成される。このIPパケットは、IPサービス・マルチプレクサ119-1に送られる。
【0069】
IPサービス・マルチプレクサ119-1では、各エンコーダおよびシグナリング発生部116から送られてくるIPパケットの時分割多重化が行われる。この際、各IPパケットにTLV(GSE)ヘッダが付加されて、TLV(GSE)パケットとされる。このIPサービス・マルチプレクサ119-1では、一つのトランスポンダの中にいれる1つのチャネル部分の処理が行われ、IPサービス・マルチプレクサ119-2〜119-Nでは、その一つのトランスポンダの中にいれる他のチャネル部分の処理が同様に行われる。
【0070】
IPサービス・マルチプレクサ119-1〜119-Nで得られるTLV(GSE)パケットは、TLV(GSE)・マルチプレクサ120に送られる。このTLV(GSE)・マルチプレクサ120には、さらに、TLV(GSE)シグナリング発生部118から、シグナリング(Signaling)情報をペイロード部に配置するTLV(GSE)パケットも送られる。
【0071】
TLV(GSE)・マルチプレクサ120では、IPサービス・マルチプレクサ119-1〜119-NおよびTLV(GSE)シグナリング発生部118で生成されるTLV(GSE)パケットが多重化されて、放送ストリームが生成される。この放送ストリームは、変調/送信部121に送られる。変調/送信部121では、この放送ストリームに対してRF変調処理を行われ、そのRF変調信号がRF伝送路に送出される。
【0072】
図13は、受信機200の構成例を示している。この受信機200は、チューナ/復調部201と、デマルチプレクサ202と、時計部203と、ビデオデコーダ204と、オーディオデコーダ205と、キャプションデコーダ206と、データ放送アプリエンジン207と、システム制御部208と、合成部209を有している。
【0073】
チューナ/復調部201は、RF変調信号を受信し、復調処理を行って、放送ストリーム(
図3(e)、
図4(e)参照)を得る。デマルチプレクサ202は、この放送ストリームに対して、デマルチプレクス処理およびデパケット化処理を行って、NTP時刻情報、PTS(提示時刻情報)、シグナリング情報、ビデオ、オーディオ、キャプションの符号化信号、さらには、ファイルデータを出力する。なお、ここでは、ファイルデータは、データ放送コンテンツを構成するものとする。
【0074】
システム制御部208は、デマルチプレクサ202で得られるシグナリング情報、図示しないユーザ操作部からの操作情報などに基づき、受信機200の各部を制御する。時計部203は、デマルチプレクサ202で得られるNTP時刻情報に基づき、この時刻情報に同期した時刻情報を発生する。
【0075】
ビデオデコーダ204は、デマルチプレクサ202で得られる符号化ビデオ信号の復号化を行ってベースバンドのビデオ信号を得る。オーディオデコーダ205は、デマルチプレクサ202で得られる符号化オーディオ信号の復号化を行ってベースバンドのオーディオ信号を得る。さらに、キャプションデコーダ206は、デマルチプレクサ202で得られる符号化字幕信号の復号化を行って、字幕の表示信号を得る。
【0076】
データ放送アプリエンジン207は、デマルチプレクサ202で得られるファイルデータを処理して、データ放送の表示信号を得る。なお、放送ストリームでは、同一コンテンツのファイルデータが繰り返し送られてくる。システム制御部208は、デマルチプレクサ202におけるフィルタリング動作を制御し、このデマルチプレクサ202において必要なファイルデータのみが取得されるようにする。
【0077】
システム制御部208は、上述したPAメッセージ(PA message)内のMPテーブル(MPT:MMT Package Table)に含まれるファイルコンテンツ記述子(file_content_descriptor)を参照して、フィルタリング動作を制御する。なお、デマルチプレクサ202におけるファイル取得処理の詳細については、さらに、後述する。
【0078】
システム制御部208は、各デコーダにおけるデコードタイミングをPTS(提示時刻情報)に基づいて制御し、ビデオ、オーディオ、字幕の提示タイミングを調整する。合成部209は、ベースバンドのビデオ信号に、字幕の表示信号およびデータ放送の表示信号を合成し、映像表示用のビデオ信号を得る。なお、オーディオデコーダ205で得られるベースバンドのオーディオ信号は、音声出力用のオーディオ信号となる。
【0079】
図13に示す受信機200の動作を簡単に説明する。チューナ/復調部201では、RF伝送路を通じて送られてくるRF変調信号が受信され、復調処理が行われて、放送ストリーム(
図3(e)、
図4(e)参照)が得られる。この放送ストリームは、デマルチプレクサ202に送られる。
【0080】
このデマルチプレクサ202では、この放送ストリームに対して、デマルチプレクス処理およびデパケット化処理が行われ、NTP時刻情報、PTS、シグナリング情報、ビデオ、オーディオ、キャプションの符号化信号、さらにはデータ放送コンテンツを構成するファイルデータが抽出される。
【0081】
デマルチプレクサ202で抽出されるNTP時刻情報は、時計部203に送られる。この時計部203では、このNTP時刻情報に基づき、この時刻情報に同期した時刻情報が生成される。つまり、この時計部203では、放送送出システム100の時計部111で生成される時刻情報に合った時刻情報が再生される。
【0082】
デマルチプレクサ202で抽出される符号化ビデオ信号はビデオデコーダ204に送られて復号化され、ベースバンドのビデオ信号が得られる。また、デマルチプレクサ202で抽出される符号化字幕信号はキャプションデコーダ206に送られて復号化され、字幕表示信号が得られる。また、デマルチプレクサ202で抽出されるファイルデータはデータ放送アプリエンジン207に送られて処理され、データ放送の表示信号が得られる。これらのビデオ信号および表示信号は合成部209で合成され、映像表示用のビデオ信号が得られる。
【0083】
また、デマルチプレクサ202で抽出される符号化オーディオ信号はオーディオデコーダ205に送られて復号化され、音声出力用のベースバンドのオーディオ信号が得られる。
【0084】
ここで、
図14を参照して、デマルチプレクサ202におけるファイル取得処理の一例を説明する。
図14(a)は、MMTパケットストリームを示している。このMMTパケットストリームには、コンテンツを構成するファイルデータを含むMMTパケットが存在する他、シグナリングメッセージを含むMMTパケットも存在する。
【0085】
シグナリングメッセージとしてのPAメッセージにはMPテーブル(MPT)が存在する。このMPテーブルには、
図14(b)に示すように、ファイルコンテンツアセット記述が存在する。このファイルコンテンツアセット記述には、ファイルコンテンツアセットの識別情報(アセットID)と、このアセット、つまりファイルデータを含むMMTパケットを識別するパケットID(packet_id)が含まれている。
【0086】
また、このファイルコンテンツアセット記述には、ファイルコンテント記述子(file_content_discriptor)が含まれている(
図8参照)。このファイルコンテント記述子には、コンテンツを識別するID(コンテンツID)と、そのコンテンツのバージョンの記述が存在し、さらに、そのコンテンツを構成する各ファイル(ファイルデータ)の情報が存在する。
【0087】
まず、デマルチプレクサ202では、
図14(c)に示すように、ファイルコンテンツアセット記述のパケットIDに基づき、MMTパケットストリームから、それと同じパケットIDを持つMMTパケットがフィルタリングされる。
【0088】
次に、デマルチプレクサ202では、
図14(d)に示すように、ファイルコンテント記述子のコンテンツIDおよびコンテンツバージョンに基づき、MMTパケットヘッダの拡張部にそれと同じコンテンツIDおよびコンテンツバージョンを持つMMTパケットがフィルタリングされる。なお、
図14(c)において、「V0」はコンテンツIDおよびコンテンツバージョンが異なることを示し、「V1」はコンテンツIDおよびコンテンツバージョンが同じことを示している。
【0089】
この場合、デマルチプレクサ202では、MMTパケットヘッダの拡張部の「Part_id」、「Number_of_parts」の情報に基づき、コンテンツ全体を分解した各パートを含むMMTパケットが重複することなく抽出され、ファイルコンテント記述子に記載されているコンテンツを構成する全てのファイルのデータが取得される。図示の例は、4つのパートに分解されていた、F1〜F5の5個のファイルデータが取得される例を示している。
【0090】
図15は、受信機200におけるファイル受信処理フローの一例を示している。受信機200は、ステップST1において、受信を開始し、その後に、ステップST2の処理に移る。このステップST2において、PAメッセージを含むシグナリングメッセージを受信したか否かを判断する。
【0091】
シグナリングメッセージを受信したとき、受信機200は、ステップST3の処理に移る。このステップST3において、受信機200は、MPテーブル(MPT)を解析する。そして、受信機200は、ステップST4において、デマルチプレクサ202のフィルタ設定を行う。
【0092】
次に、受信機200は、ステップST5において、フィルタにマッチしたMMTパケットを受信したか否かを判定する。受信したとき、受信機200は、ステップST6において、そのMMTパケットをキャッシュする。そして、受信機200は、ステップST7において、「Number_of_parts」で示されるパート分の取得を完了したか判断する。取得を完了していないとき、受信機200は、ステップST8において、「Part_id」を+1インクリメントして、ステップST4に戻り、次のパート分の取得処理に移る。
【0093】
ステップST7で「Number_of_parts」で示されるパート分の取得を完了したとき、受信機200は、ステップST9の処理に移る。このステップST9において、受信機200は、取得したMMTパケットを連結して解析し、ファイル群およびコンテンツとして管理する。
【0094】
次に、受信機200において、ステップST10において、MPテーブル(MPT)の更新、かつ、コンテンツID/コンテンツバージョンの更新があるか否かを判断する。なお、図示のフローには明記されていないが、受信機200は、シグナリングメッセージの受信を継続的に行っている。更新があるとき、ステップST4に戻り、上述したと同様の処理を繰り返す。
【0095】
上述したように、
図1に示す送受信システム10においては、所定のコンテンツを構成するファイルデータを含むMMTパケットのヘッダが拡張され、その拡張部に、そのコンテンツに関する情報(ファイル伝送パラメータ)が挿入されるものである(
図10参照)。そのため、受信側では、例えば、この情報に基づいて、所定のコンテンツを構成するファイルデータを含むMMTパケットを容易かつ的確に取得できる。
【0096】
また、
図1に示す送受信システム10においては、PAメッセージに含まれるMPテーブル(MPT)に、ファイルコンテンツ記述の1つとして、所定のコンテンツに関する情報を持つファイルコンテント記述子が挿入されるものである(
図8、
図14参照)。そのため、受信側では、例えば、このファイルコンテント記述子に基づいて、伝送ストリームに含まれる所定のコンテンツのコンテンツID、コンテンツバージョン、さらにそのコンテンツを構成するファイル情報などを容易に把握できる。
【0097】
<2.変形例>
なお、上述実施の形態において、PAメッセージに含まれるMPテーブル(MPT)に、ファイルコンテンツ記述の1つとしてファイルコンテント記述子を挿入する例を示した。しかし、このファイルコンテント記述子に含まれる所定のコンテンツに関する情報を、受信側では、他の方法で取得してもよい。例えば、放送送出システム100に関連したネットワークサーバから通信により取得することも考えられる。
【0098】
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)ペイロードに伝送メディアを含む第1の伝送パケットと、ペイロードに上記伝送メディアに関する情報を含む第2の伝送パケットとが時分割的に多重化された伝送ストリームを生成する伝送ストリーム生成部と、
上記伝送ストリームを所定の伝送路を通じて受信側に送信する伝送ストリーム送信部と、
上記第1の伝送パケットのペイロードに含まれる伝送メディアが所定のコンテンツを構成するファイルデータであるとき、該第1の伝送パケットのヘッダに、上記所定のコンテンツに関する第1の情報を挿入する情報挿入部とを備える
送信装置。
(2)上記第1の情報は、上記所定のコンテンツを識別するコンテンツ識別子の情報を含む
前記(1)に記載の送信装置。
(3)上記第1の情報は、上記所定のコンテンツを構成するファイルデータの更新を示すコンテンツバージョンの情報を含む
前記(1)または(2)に記載の送信装置。
(4)上記第1の情報は、上記所定のコンテンツの全体を所定数のパケットに分割した場合のパート数と、各パートを識別するパート識別子の情報を含む
前記(1)から(3)のいずれかに記載の送信装置。
(5)上記情報挿入部は、上記第2の伝送パケットのペイロードに、上記所定のコンテンツに関する第2の情報を挿入する
前記(1)から(4)のいずれかに記載の送信装置。
(6)上記第2の情報は、上記所定のコンテンツを識別するコンテンツ識別子の情報を含む
前記(5)に記載の送信装置。
(7)上記第2の情報は、上記所定のコンテンツを構成するファイルデータの更新を示すコンテンツバージョンの情報を含む
前記(5)または(6)に記載の送信装置。
(8)上記第2の情報は、上記所定のコンテンツを構成するファイルの参照情報を含む
前記(5)から(7)のいずれかに記載の送信装置。
(9)上記参照情報は、URIである
前記(8)に記載の送信装置。
(10)上記第2の情報は、上記所定のコンテンツの有効期限の情報を含む
前記(5)から(9)のいずれかに記載の送信装置。
(11)上記第2の情報は、上記所定のコンテンツの更新想定日時の情報を含む
前記(5)から(10)のいずれかに記載の送信装置。
(12)上記伝送パケットは、MMTパケットである
前記(1)から(11)のいずれかに記載の送信装置。
(13)ペイロードに伝送メディアを含む第1の伝送パケットと、ペイロードに上記伝送メディアに関する情報を含む第2の伝送パケットとが時分割的に多重化された伝送ストリームを生成する伝送ストリーム生成ステップと、
送信部により、上記伝送ストリームを所定の伝送路を通じて受信側に送信する伝送ストリーム送信ステップと、
上記第1の伝送パケットのペイロードに含まれる伝送メディアが所定のコンテンツを構成するファイルデータであるとき、該第1の伝送パケットのヘッダに、上記所定のコンテンツに関する第1の情報を挿入する情報挿入ステップとを有する
送信方法。
(14)ペイロードに伝送メディアを含む第1の伝送パケットと、ペイロードに上記伝送メディアに関する情報を含む第2の伝送パケットとが時分割的に多重化された伝送ストリームを、送信側から所定の伝送路を通じて受信する伝送ストリーム受信部を備え、
上記第1の伝送パケットのペイロードに含まれる伝送メディアが所定のコンテンツを構成するファイルデータであるとき、該第1の伝送パケットのヘッダに、上記所定のコンテンツに関する第1の情報が挿入されており、
上記伝送ストリームから、上記第1の情報を利用して、上記所定のコンテンツを構成するファイルデータを含む上記第1の伝送パケットをフィルタリングし、該フィルタリングされた上記第1の伝送パケットから上記所定のコンテンツを構成するファイルデータを取得するファイルデータ取得部をさらに備える
受信装置。
(15)上記第2の伝送パケットのペイロードに上記所定のコンテンツに関する第2の情報が挿入されており、
上記ファイルデータ取得部は、上記第2の情報に対応した上記第1の情報を持つ上記第1の伝送パケットをフィルタリングする
前記(14)に記載の受信装置。
(16)受信部により、ペイロードに伝送メディアを含む第1の伝送パケットと、ペイロードに上記伝送メディアに関する情報を含む第2の伝送パケットとが時分割的に多重化された伝送ストリームを、送信側から所定の伝送路を通じて受信する伝送ストリーム受信ステップと、
上記第1の伝送パケットのペイロードに含まれる伝送メディアが所定のコンテンツを構成するファイルデータであるとき、該第1の伝送パケットのヘッダに、上記所定のコンテンツに関する第1の情報が挿入されており、
上記伝送ストリームから、上記第1の情報を利用して、上記所定のコンテンツを構成するファイルデータを含む上記第1の伝送パケットをフィルタリングし、該フィルタリングされた上記第1の伝送パケットから上記所定のコンテンツを構成するファイルデータを取得するファイルデータ取得ステップとをさらに有する
受信方法。