【文献】
STEPHANIE POSTIAUX,LONG LASTING AND MEAL RESISTANCE IN LIPSTICKS AND LIPCREAMS USING SILICONE ACRYLATE COPOLYMERS,RESEARCH DISCLOSURE,英国,MASON PUBLICATIONS,2006年 5月 1日,VOL:505, NR:25,PAGE(S):493 - 495
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
組成物が、任意の無極性ワックスを含む場合、無極性ワックスの含有量が、組成物に対して0.1質量%から5質量%の間を表し、組成物が、任意の極性ワックスを含む場合、極性ワックスの含有量が、組成物に対して0.1質量%から5質量%の間を表すことを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
極性若しくは無極性炭化水素系非揮発性油、又は第1の油及び第2の油以外のシリコーン非揮発性油、及びまたそれらの混合物から選択される、少なくとも1つの追加の非揮発性油を含むことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、以下に続く説明及び実施例を読むとより明らかになるであろう。
【0015】
残りの説明では、指示がない限り、ある範囲について示された極限値は、前記範囲内に含まれることに留意すべきである。
【0016】
「少なくとも1つの」及び「いくつかの」という表現は、区別なく使用される。
【0017】
「無水」という用語は、好ましくは、水が組成物に意図的には加えられないが、組成物に使用される様々な化合物中に微量で存在しうることをとりわけ意味する。
【0018】
以下に示されている温度は、大気圧(1.013×10
5Pa)で示されている。
【0019】
本発明による化粧用組成物は、より具体的には、皮膚又は口唇のメーキャップ及び/又はケアするよう意図された組成物である。好ましくは、本発明による組成物は、口唇をメーキャップ及び/又はケアする、更により優先的には、口唇をメーキャップするよう意図されている。
【0020】
以前に示したように、本発明による組成物は、固体形態である。特に、スティック(棒、ペン)形態、又は深皿若しくはジャーで成形される形態であってよい。
【0021】
好ましくは、組成物は、リップクリーム又は口紅であり、より一層優先的にはスティック(棒)の形態である。
【0022】
以下の試験実施計画書に従って、組成物の硬度を測定する:
【0023】
硬度を測定する試験実施計画書
硬度を測定する前に、20℃で24時間にわたり口紅を保管する。
【0024】
硬度は、「チーズワイヤー」法("cheese wire" method)により、20℃で測定することができ、この方法は、ペン型の生成物、好ましくは円筒形を、直径250μmの剛性タングステンワイヤーによって、ワイヤーをスティックに対して100mm/分の速度で動かして横方向に切断することにある。
【0025】
本発明の組成物の試料の硬度はNm
-1で表現され、Indelco-Chatillon社のDFGS2引張試験機を使用して測定される。
【0026】
測定を3回繰り返し、次いで平均化する。上述の引張試験機を使用して読まれる、Yで記載される3つの値の平均は、グラムで示される。この平均は、ニュートンに変換され、次いで、ワイヤーが通過した最長距離を表すLで除算される。円筒形の棒の場合、Lが直径(メートル)に等しい。
【0027】
硬度は、以下の方程式:
(Y×10
-3×9.8)/L
によりNm
-1に変換される。
【0028】
異なる温度での測定に関しては、測定する前に、この新たな温度でスティックを24時間にわたり保管する。
【0029】
この測定方法によれば、本発明による組成物は、20℃及び大気圧で40Nm
-1以上の硬度を有すると有利である。具体的な様式によれば、20℃及び大気圧での硬度は60Nm
-1以上である。
【0030】
好ましくは、本発明による組成物は、20℃で500Nm
-1未満、とりわけ400Nm
-1未満、好ましくは300Nm
-1未満の硬度を有する。
【0031】
好ましくは、組成物は、60から150Nm
-1の間の硬度を有する。
【0032】
第1の非揮発性シリコーン油
本発明による組成物は、少なくとも1つの、ジメチコンフラグメントを一切持たない第1の非揮発性フェニルシリコーン油を含む。
【0033】
「シリコーン油」という用語は、少なくとも1個のケイ素原子を含有する、特にSi-O基を含有する油を意味する。
【0034】
「フェニル」という用語は、前記油が構造内にフェニル基を含むことを明示している。
【0035】
「ジメチコンフラグメント」という用語は、ケイ素原子が2個のメチル基を持つ二価シロキサン基を表し、この基は、分子の末端に位置していない。これは、以下の式:-(Si(CH
3)
2-O)-によって表すことができる。
【0036】
「非揮発性」という用語は、25℃及び大気圧における蒸気圧が0ではなく、0.02mmHg(2.66Pa)未満であり、更に良好には10
-3mmHg(0.13Pa)未満の油を意味するよう意図されている。
【0037】
本発明における使用に適している、ジメチコンフラグメントを一切持たない、第1の非揮発性フェニルシリコーン油に関しては、以下の油が単独で、又は混合物として挙げられうる:
a)以下の式(I)に対応するフェニルシリコーン油:
【0039】
式中、一価又は二価のR基が、互いに独立して、メチル又はフェニルを表すが、但し、少なくとも1個のR基が、フェニルを表し、式(I)が、ジメチコンフラグメントを一切含まないことが条件である。
【0040】
好ましくは、この式において、フェニルシリコーン油は、少なくとも3個、例えば少なくとも4個、少なくとも5個又は少なくとも6個のフェニル基を含む。
【0041】
b)以下の式(II)に対応するフェニルシリコーン油:
【0043】
式中、R基が、互いに独立して、メチル又はフェニルを表すが、但し、少なくとも1個のR基がフェニルを表し、式(II)がジメチコンフラグメントを一切含まないことが条件である。
【0044】
好ましくは、この式において、式(II)の化合物は、少なくとも3個、例えば少なくとも4個、又は少なくとも5個のフェニル基を含む。
【0045】
上記の、様々なフェニルオルガノポリシロキサン化合物の混合物を使用してよい。
【0046】
挙げられうる例は、トリフェニル、テトラフェニル又はペンタフェニルオルガノポリシロキサンの混合物を含む。
【0047】
式(II)の化合物のうち、より具体的には、式(II)(式中、少なくとも4個又は少なくとも5個のR基がフェニル基を表し、残りの基がメチルを表す)に対応する、ジメチコンフラグメントを一切持たないフェニルシリコーン油が挙げられうる。
【0048】
そのような非揮発性フェニルシリコーン油は、好ましくはトリメチルペンタフェニルトリシロキサン又はテトラメチルテトラフェニルトリシロキサンである。これらは、具体的には、Dow Corning社によりPH-1555HRI若しくはDow Corning 555 Cosmetic Fluid (化学名:1,3,5-トリメチル-1,1,3,5,5-ペンタフェニルトリシロキサン;INCI名:トリメチルペンタフェニルトリシロキサン)という参照名で販売されており、又は、Dow Corning社によりDow Corning 554 Cosmetic Fluidという参照名で販売されるテトラメチルテトラフェニルトリシロキサンも使用してよい。
【0049】
これらは、とりわけ、以下の式(IIa)及び(IIb)に対応する:
【0051】
式中、Meがメチルを表し、Phがフェニルを表す。
【0052】
c)以下の式(III)に対応するフェニルシリコーン油:
【0054】
式中:
- R
1からR
10が、互いに独立して、飽和又は不飽和、直鎖状、環状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基であり、
- m、n、p及びqが、互いに独立して、0から900の間の整数であるが、但し、m+n+qの合計が0以外であり、R
3及びR
4がメチル基を表す場合、pが0に等しいことが条件である。
【0055】
好ましくは、m+n+qの合計は、1から100の間である。m+n+p+qの合計は、1から900の間、好ましくは1から800の間が有利である。
【0057】
より具体的には、R
1からR
10が、互いに独立して、飽和若しくは不飽和、好ましくは飽和直鎖状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基を表し、特に、好ましくは飽和C
1〜C
20、特にC
1〜C
18炭化水素系基若しくは単環式又は多環式C
6〜C
14を表し、特にC
10〜C
13、アリール基又はアラルキル基を表し、そのアルキル部分が好ましくはC
1〜C
3アルキルである。
【0058】
好ましくは、R
1からR
10は各々、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基、或いはフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表しうる。R
1からR
10は、特に同一であってよく、更にメチル基であってよい。
【0059】
式(III)のより具体的な第1の実施形態によれば、以下が挙げられうる:
i)以下の式(IIIi)に対応するフェニルシリコーン油:
【0061】
式中:
- R
1からR
6が、互いに独立して、飽和又は不飽和、直鎖状、環状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基であり、好ましくはC
6〜C
14アリール基又はアラルキル基であり、そのアルキル部分がC
1〜C
3アルキルであり、
- m、n及びpが、互いに独立して、0から100の間の整数であるが、但し、n+mの合計が1から100の間であり、R
3及びR
4がメチル基を表す場合、pが0に等しいことが条件である。
【0062】
好ましくは、R
1からR
6は、互いに独立して、C
1〜C
20、特にC
1〜C
18炭化水素系、好ましくはアルキル基、又は単環式(好ましくはC
6)若しくは多環式C
6〜C
14、特にC
10〜C
13アリール基若しくはアラルキル基(好ましくはアリール部分がC
6アリールであり;アルキル部分がC
1〜C
3アルキルである)を表す。
【0063】
好ましくは、R
1からR
6は各々、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基、或いはフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表しうる。
【0064】
R
1からR
6は、特に同一であってよく、更にメチル基であってよい。好ましくは、m=1若しくは2若しくは3、及び/又はn=0及びp=0が、式(IIIi)で適用されうる。
【0065】
適切な変形によれば、以下の式(IIIi)に由来する化合物(B)が挙げられうる:
【0067】
式中、Meがメチルであり、Phがフェニルであり、OR'が-OSiMe
3基を表し、pが0に等しく、mが1から1000の間である。特に、m及びpは、化合物(B)が非揮発性油となるようにする。
【0068】
例えば、具体的には、Dow Corning 556 Cosmetic Grade Fluid(DC556)の参照名で販売されているフェニルトリメチルシロキシトリシロキサンを使用してよい。
【0069】
ii)以下の式(IIIii)に対応する、ジメチコンフラグメントを一切持たない非揮発性フェニルシリコーン油:
【0071】
式中:
- Rが、互いに独立して、飽和又は不飽和、直鎖状、環状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基であり、好ましくはRがC
1〜C
30アルキル基であり、好ましくはC
6〜C
14アリール基又はアラルキル基であり、そのアルキル部分がC
1〜C
3アルキルであり、
- m及びnが、互いに独立して、0から100の間の整数であるが、但し、n+mの合計が1から100の間であることが条件である。
【0072】
好ましくは、Rは、互いに独立して、飽和又は不飽和、好ましくは飽和直鎖状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基を表し、特に好ましくは飽和C
1〜C
20、具体的にはC
1〜C
18、より具体的にはC
4〜C
10炭化水素系基を表し、単環式又は多環式C
6〜C
14、特にC
10〜C
13アリール基又はアラルキル基を表し、好ましくはそのアリール部分はC
6アリールであり、アルキル部分はC
1〜C
3アルキルである。
【0073】
好ましくは、Rは各々、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基、或いはフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表しうる。
【0074】
Rは、特に同一であってよく、更にメチル基であってよい。
【0075】
好ましくは、m=1若しくは2若しくは3、及び/又はn=0及び/又はp=0若しくは1が、式(IIIii)に適用されうる。
【0076】
好ましい実施形態によれば、nは、0から100の間の整数であり、mは1から100の間の整数であるが、但し、式(IIIii)において、n+mの合計が1から100の間であることが条件である。好ましくは、Rはメチル基である。
【0077】
一実施形態によれば、25℃で粘度が5から1500mm
2/秒(すなわち5から1500cSt)の間、好ましくは粘度が5から1000mm
2/秒(すなわち5から1000cSt)の間である、式(IIIii)のフェニルシリコーン油が使用されうる。
【0078】
この実施形態によれば、非揮発性フェニルシリコーン油は、好ましくは、フェニルトリメチコン(n=0の場合)、例えば、Dow Corning社のDC556(22.5cSt)から選択され、そうでなければジフェニルシロキシフェニルトリメチコン油(m及びnが1から100の間である場合)、例えばShin Etsu社のKF56A、又はRhone-Poulenc社のSilbione70663V30という油(28cSt)から選択される。括弧に入れた値は、25℃での粘度を表す。
【0079】
d)以下の式(IV)に対応するフェニルシリコーン油:
【0081】
式中:
同一でも異なっていてもよいR
1、R
2、R
5及びR
6が、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基であり、R
5及びR
6が同時にメチル基を表さず、
同一でも異なっていてもよいR
3及びR
4が、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基又はアリール基(好ましくはC
6〜C
14)であるが、但し、R
3及びR
4の少なくとも1つがフェニル基であることが条件であり、
Xが、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基、ヒドロキシル基又はビニル基であり、
n及びpが、油を、200000g/mol未満、好ましくは150000g/mol未満、より好ましくは100000g/mol未満の質量平均分子量にするように選択される1以上の整数である。
【0082】
好ましくは、第1の油は、式(II)又は(III)の油、及びそれらの混合物から選択され、より一層好ましくは式(IIa)及び(IIIi)、特に式(B)及び(IIIii)のフェニルシリコーン油、また、それらの混合物から選択される。
【0083】
第1の非揮発性フェニルシリコーン油の含有量は、組成物の質量に対して、10質量%から50質量%の間、好ましくは15質量%から40質量%である。
【0084】
第2の非揮発性シリコーン油
本発明による組成物は、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを持つ、少なくとも1つの第2の非揮発性フェニルシリコーン油を含む。
【0085】
第1のフェニルシリコーン油を説明する文脈で再度触れられる定義は、有効なままであり、繰り返さない。
【0086】
本発明における使用に適している、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを持つ、第2の非揮発性フェニルシリコーン油として、以下の油が単独で、又は混合物として挙げられうる:
a)以下の式(I')に対応するフェニルシリコーン油:
【0088】
式中、一価又は二価のR基が、互いに独立して、メチル又はフェニルを表すが、但し、少なくとも1個のR基がフェニルを表し、式(I')が、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを含むことが条件である。
【0089】
好ましくは、この式では、フェニルシリコーン油は、少なくとも3個、例えば少なくとも4個、少なくとも5個又は少なくとも6個のフェニル基を含む。
【0090】
b)以下の式(II')に対応するフェニルシリコーン油:
【0092】
式中、R基が互いに独立して、メチル又はフェニルを表すが、但し、少なくとも1個のR基が、フェニルを表し、式(II')が、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを含むことが条件である。
【0093】
好ましくは、この式では、式(II')の化合物は、少なくとも3個、例えば少なくとも4個又は少なくとも5個のフェニル基を含む。
【0094】
上記の、様々なフェニルオルガノポリシロキサン化合物の混合物を使用してよい。
【0095】
挙げられうる例は、トリフェニル、テトラフェニル又はペンタフェニルオルガノポリシロキサンの混合物を含む。
【0096】
c)以下の式(III')に対応するフェニルシリコーン油:
【0098】
式中、Meがメチルを表し、yが1から1000の間であり、Xが、-CH
2-CH(CH
3)(Ph)を表す。
【0099】
d)以下の式(IV')に対応するフェニルシリコーン油:
【0101】
式中:
- R
1からR
10が、互いに独立して、飽和又は不飽和、直鎖状、環状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基であり、
- m、n、p及びqが、互いに独立して、0から900の間の整数であるが、但し、m+n+qの合計が0以外であることが条件であり;
- 式(IV')が、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを含む。
【0102】
好ましくは、m+n+qの合計は、1から100の間である。m+n+p+qの合計は1から900の間が有利であり、好ましくは1から800の間が有利である。
【0104】
より具体的には、R
1からR
10は、互いに独立して、飽和又は不飽和、好ましくは飽和直鎖状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基を表し、特に好ましくは、飽和C
1〜C
20、具体的にはC
1〜C
18炭化水素系基、又は単環式若しくは多環式C
6〜C
14、特にC
10〜C
13アリール基若しくはアラルキル基を表し、そのアルキル部分は、好ましくはC
1〜C
3アルキルである。
【0105】
好ましくは、R
1からR
10は各々、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル若しくはオクタデシル基、或いはフェニル、トリル、ベンジル若しくはフェネチル基を表しうる。R
1からR
10は特に同一であってよい、更にメチル基であってよい。
【0106】
式(IV')のより具体的な実施形態によれば、以下の式(IV'i)に対応するフェニルシリコーン油が挙げられうる:
【0108】
式中:
- R
1からR
6が、互いに独立して、飽和又は不飽和、直鎖状、環状又は分岐状C
1〜C
30炭化水素系基であり、好ましくはC
6〜C
14アリール基又はアラルキル基であり、そのアルキル部分がC
1〜C
3アルキルであり、
- m、n及びpが、互いに独立して、0から100の間の整数であるが、但し、n+mの合計が1から100の間であることが条件であり、
- 式(IV'i)が、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを含む。
【0109】
好ましくは、R
1からR
6は、互いに独立して、C
1〜C
20、特にC
1〜C
18炭化水素系、好ましくはアルキル基、又は単環式(好ましくはC
6)若しくは多環式C
6〜C
14、特にC
10〜C
13アリール基、若しくはアラルキル基(好ましくはアリール部分がC
6アリールであり;アルキル部分がC
1〜C
3アルキルである)を表し;式(IV'i)は、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを含む。
【0110】
好ましくは、R
1からR
6は各々、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基、或いはフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表すことがあり;式(IV'i)は、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを含む。
【0111】
R
1からR
6は、特に同一であってよく、更にメチル基であってよい。好ましくは、m=1若しくは2若しくは3、及び/又はn=0及び/又はp=0若しくは1が、式(IV'i)に適用されうる。
【0112】
好ましくは、本発明の文脈中で第2の油として使用されうるフェニルシリコーン油は、以下の式(IV'i)の化合物に対応する:
A)m=0であり、n及びpが、互いに独立して、1から100の間の整数である。
好ましくは、R
1からR
6はメチル基である。
【0113】
この実施形態によれば、シリコーン油は、好ましくは、ジフェニルジメチコン、例えばShin Etsu社のKF-54(400cSt)、Shin Etsu社のKF54HV(5000cSt)、Shin Etsu社のKF-50-300CS(300cSt)、Shin Etsu社のKF-53(175cSt)又はShin Etsu社のKF-50-100CS(100cSt)から選択される。
【0114】
B)pが1から100の間であり、n+mの合計が1から100の間であり、n=0である。
場合により少なくとも1つのジメチコンフラグメントを持つ、これらのフェニルシリコーン油は、より具体的には以下の式(B)に対応する:
【0116】
式中、Meがメチルであり、Phがフェニルであり、OR'が-OSiMe
3基を表し、pが1から1000の間であり、mが1から1000の間である。特に、m及びpは、化合物(B)が非揮発性油となるようにする。
【0117】
具体的な実施形態によれば、非揮発性フェニルシリコーン油は、pが1から1000の間となるようにし、より具体的には、mは、化合物(B)が非揮発性油となるようにする。例えば、具体的には、Wacker社によりBelsil PDM1000という参照名で販売されているトリメチルシロキシフェニルジメチコンを使用できる。
【0118】
e)以下の式(V')に対応するフェニルシリコーン油:
【0120】
式中、
同一でも異なっていてもよいR
1、R
2、R
5及びR
6が、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基であり、
同一でも異なっていてもよいR
3及びR
4が、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基又はアリール基(好ましくはC
6〜C
14)であるが、但し、R
3及びR
4の少なくとも1つがフェニル基であることが条件であり、
Xが、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基、ヒドロキシル基又はビニル基であり、
n及びpが、油を、200000g/mol未満、好ましくは150000g/mol未満、より好ましくは100000g/mol未満の質量平均分子量にするように選択される1以上の整数であり;
式(V')が、少なくとも1つのジメチコンフラグメントを含む。
【0121】
好ましくは、第2の油は、式(IV')の油、より具体的には式(IV'i)の油、好ましくは変形(A)及び(B)に従った油、及びまたそれらの混合物から選択される。
【0122】
第2の非揮発性フェニルシリコーン油の含有量は、組成物の質量に対して、5質量%から20質量%、好ましくは5質量%から15質量%である。
【0123】
ビニルポリマー/カルボシロキサンデンドリマーユニット
更に、本発明による組成物は、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを含む、少なくとも1つのビニルポリマーを含む。
【0124】
ビニルポリマーは、主鎖及び少なくとも1つの側鎖を有し、側鎖は、カルボシロキサンデンドリマー構造を有する、カルボシロキサンデンドリマー系ユニットを含む。
【0125】
本発明の文脈において、「カルボシロキサンデンドリマー構造」という用語は、高分子量の分岐状基を含有する分子構造を表し、前記構造は、結合から主鎖へと始まる半径方向に高い規則性を有する。そのようなカルボシロキサンデンドリマー構造は、高度に分岐状のシロキサン-シリルアルキレンコポリマーの形態で、特願平9-171154に記載されている。
【0126】
本発明によるビニルポリマーは、以下の一般式(I)により表されうる、カルボシロキサンデンドリマー系ユニットを含有しうる:
【0128】
式中:
- R
1が、5から10個の炭素原子を含有するアリール基、又は1から10個の炭素原子を含有するアルキル基を表し;
- X
iが、i=1である場合、式(II)により表されるシリルアルキル基を表し:
【0130】
{式中:
・R
1が、式(I)にて上で定義されている通りであり、
・R
2が、2から10個の炭素原子を含有するアルキレン基を表し、
・R
3が、1から10個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、
・X
i+1が:水素原子、1から10個の炭素原子を含有するアルキル基、5から10個の炭素原子を含有するアリール基、及びi=i+1である式(II)の上で定義されているシリルアルキル基から選択され、
・iが、前記シリルアルキル基の生成を表す1から10の整数であり、
・a
iが、0から3の整数である};
- Yが、以下から選択されるラジカル重合性有機基を表す:
・メタクリル基又はアクリル基を含有し、以下の式により表される有機基:
【0132】
{式中:
*R
4が、水素原子又は1から10個の炭素原子を含有するアルキル基を表し;
*R
5が、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基又はブチレン基を表し、メチレン及びプロピレン基が好ましい};
・以下の式のスチリル基を含有する有機基:
【0134】
{式中:
*R
6が、水素原子又は1から10個の炭素原子を含有するアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を表し、メチル基が好ましく;
*R
7が、1から10個の炭素原子を含有するアルキル基を表し;
*R
8が、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基又はブチレン基を表し、エチレン基が好ましく;
*bが0から4の整数であり;
*cが0である場合は、-(R
8)
c-が結合を表すように、cが0又は1である}。
【0135】
一実施形態によれば、R
1は、5から10個の炭素原子を含有するアリール基又は1から10個の炭素原子を含有するアルキル基を表しうる。アルキル基は、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基により表されうる。アリール基は、好ましくは、フェニル基及びナフチル基により表されうる。より具体的には、メチル及びフェニル基が好ましく、すべての中で、メチル基が好ましい。
【0136】
一実施形態によれば、R
2は、2から10個の炭素原子を含有するアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン若しくはヘキシレン基;又は分岐状アルキレン基、例えばメチルメチレン、メチルエチレン、1-メチルペンチレン若しくは1,4-ジメチルブチレン基を表す。
【0137】
すべての中で、エチレン、メチルエチレン、ヘキシレン、1-メチルペンチレン及び1,4-ジメチルブチレン基が好ましい。
【0138】
一実施形態によれば、R
3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル及びイソプロピル基から選択される。
【0139】
式(II)において、iは、生成数を示し、したがって、シリルアルキル基の反復の数に一致する。
【0140】
例えば、生成数が1に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下に示されている一般式により表すことができ、式中、Y、R
1、R
2及びR
3が、上で定義されている通りであり、R
12が水素原子を表し、又はR
1と同一であり;a
1がa
iと同一である。好ましくは、分子中におけるOR
3基の合計平均数は、0から7の範囲内である。
【0142】
生成数が2に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下の一般式により表すことができ、式中、Y、R
1、R
2、R
3及びR
12が、上で定義されている通り同一であり、a
1及びa
2が、示されているa
iの生成を表す。好ましくは、分子中における基OR
3の合計平均数は、0から25の範囲内である。
【0144】
生成数が3に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下の一般式により表され、式中、Y、R
1、R
2、R
3及びR
12が上で定義されている通り同一であり、a
1、a
2及びa
3が、示されているa
iの生成を表す。好ましくは、分子中における基OR
3の合計平均数は、0から79の範囲内である。
【0146】
少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーは、カルボシロキサンデンドリマー構造を含有する分子側鎖を有し:
(A)0から99.9質量部のビニルモノマー;及び
(B)上で定義されている通り一般式(I)により表される、100から0.1質量部のラジカル重合性有機基を含有するカルボシロキサンデンドリマー
の重合に由来しうる。
【0147】
少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマー中の成分(A)であるビニル系モノマーは、ラジカル重合可能なビニル基を含有するビニル系モノマーである。
【0148】
そのようなモノマーに関して、具体的な限定はない。
【0149】
以下は、このビニル系モノマーの例である:メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル又は低級アルキル類似体のメタクリレート;メタクリル酸グリシジル;メタクリル酸ブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル又は高級メタクリレート類似体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル又は低級脂肪酸類似体のビニルエステル;カプロン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル又は高級脂肪酸エステル類似体;スチレン、ビニルトルエン、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、ビニルピロリドン又は同様のビニル芳香族モノマー;メタクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-メトキシメチルメタクリルアミド、イソブトキシメトキシメタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド又はアミド基を含有する同様のビニル系モノマー;メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルアルコール又はヒドロキシル基を含有する同様のビニル系モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸又はカルボン酸基を含有する同様のビニル系モノマー;メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ブトキシエチル、メタクリル酸エトキシジエチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、モノメタクリル酸ポリプロピレングリコール、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル又はエーテル結合を有する同様のビニル系モノマー;メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、分子末端の一方にメタクリル基を含有するポリジメチルシロキサン、分子末端の一方にスチリル基を含有するポリジメチルシロキサン又は不飽和基を含有する同様のシリコーン化合物;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;メタクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;無水コハク酸;メタクリルグリシジルエーテル;メタクリル酸
、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸又はフマル酸の有機アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩;スルホン酸基、例えばスチレンスルホン酸基を含有するラジカル重合性不飽和モノマー;メタクリル酸に由来する第四級アンモニウム塩、例えば2-ヒドロキシ-3-メタクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;並びに第三級アミン基を含有するアルコールのメタクリル酸エステル、例えばジエチルアミンのメタクリル酸エステル。
【0150】
多官能性ビニルモノマーも使用してよい。
【0151】
以下はそのような化合物の例を表す:トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリチルトリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチルメタクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジメタクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリメタクリレート、ジビニルベンゼン基を含有するスチリル基で両端がキャップされているポリジメチルシロキサン、又は不飽和基を含有する同様のシリコーン化合物。
【0152】
成分(B)であるカルボシロキサンデンドリマーは、上で定義されている式(I)によって表されうる。
【0153】
以下は、式(I)のY基の好ましい例を表す:アクリロキシメチル基、3-アクリロキシプロピル基、メタクリロキシメチル基、3-メタクリロキシプロピル基、4-ビニルフェニル基、3-ビニルフェニル基、4-(2-プロペニル)フェニル基、3-(2-プロペニル)フェニル基、2-(4-ビニルフェニル)エチル基、2-(3-ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基及び5-ヘキセニル基。
【0154】
本発明によるカルボシロキサンデンドリマーは、以下の平均構造を有する式により表されうる:
【0156】
したがって、一実施形態によれば、本発明による組成物のカルボシロキサンデンドリマーは、以下の式により表される:
【0158】
式中:
・Y、R
1、R
2及びR
3が、上の式(I)及び(II)で定義されている通りであり;
・a
1、a
2及びa
3が、式(II)によるa
iの定義に一致し;
・R
12がH、5から10個の炭素原子を含有するアリール基又は1から10個の炭素原子を含有するアルキル基である。
【0159】
一実施形態によれば、本発明による組成物のカルボシロキサンデンドリマーは、以下の式の1つにより表される:
【0161】
本発明によるカルボシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマーは、特願平9-171154に記載されている、分岐状シルアルキレンシロキサンを製造する方法に従って製造できる。
【0162】
例えば、ポリマーは、以下の一般式(IV)により表される、ケイ素原子に結び付いている水素原子を含有する有機ケイ素化合物:
【0164】
[R
1が、上の式(I)で定義されている通りである]
及びアルケニル基を含有する有機ケイ素化合物に、ヒドロシリル化反応を施すことにより生成できる。
【0165】
上式において、有機ケイ素化合物は、3-メタクリロキシプロピルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、3-アクリロキシプロピルトリス(ジメチルシロキシ)シラン及び4-ビニルフェニルトリス(ジメチルシロキシ)シランにより表されうる。アルケニル基を含有する有機ケイ素化合物は、ビニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ビニルトリス(ジメチルフェニルシロキシ)シラン及び5-ヘキセニルトリス(トリメチルシロキシ)シランにより表されうる。
【0166】
ヒドロシリル化反応は、クロロ白金酸、ビニルシロキサン及び白金の錯体又は同様の遷移金属触媒の存在下で行われる。
【0167】
少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーは、カルボシロキサンデンドリマー系ユニットが、式(III)によって表されるカルボシロキサンデンドリマー構造になるようにするポリマーから選択されうる:
【0169】
式中、Zが二価有機基であり、「p」が0又は1であり、R
1が、上で式(IV)にて定義されている通りであり、X
iが上で定義されている式(II)によって表されるシリルアルキル基である。
【0170】
少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーにおいて、成分(A)及び(B)の間の重合比は、(A)及び(B)の間の質量比の観点から、0/100から99.9/0.1の範囲内である、又は更に0.1/99.9から99.9/0.1、好ましくは1/99から99/1の範囲内である。成分(A)及び(B)の間が0/100の比は、化合物が成分(B)のホモポリマーになることを意味する。
【0171】
少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーは、成分(A)及び(B)の共重合により、又は成分(B)単独の重合により得られる。
【0172】
重合は、フリーラジカル重合であってもイオン重合であってもよいが、フリーラジカル重合が好ましい。
【0173】
重合は、溶液中で、ラジカル開始剤の存在下で、温度50℃から150℃にて3から20時間にわたり、成分(A)及び(B)の間に反応をもたらすことにより行われうる。
【0174】
この目的に適切な溶媒は、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサン又は同様の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン又は同様の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン又はエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン又は同様のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル又は同様のエステル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール又は同様のアルコール;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン又は同様のオルガノシロキサンオリゴマーである。
【0175】
ラジカル開始剤は、標準的なフリーラジカル重合反応用の、当業界で公知のあらゆる化合物であってよい。そのようなラジカル開始剤の具体的な例は、2,2'-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)又は、同様のアゾビス系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、tert-ブチルペロキシベンゾエート、tert-ブチルペロキシ-2-エチルヘキサノエート又は同様の有機過酸化物。これらのラジカル開始剤は、単独又は2つ以上の組合せで使用されうる。ラジカル開始剤は、成分(A)及び(B)の100質量部に対して0.1から5質量部の量で使用されうる。連鎖移動剤を加えてもよい。連鎖移動剤は2-メルカプトエタノール、ブチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピル基を含有するポリジメチルシロキサン又は同様のメルカプト系化合物;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化ブチル、3-クロロプロピルトリメトキシシラン又は同様のハロゲン化化合物である。
【0176】
ビニル系ポリマーの製造において、重合後、未反応の残留ビニルモノマーは、真空加熱条件下で除去できる。
【0177】
化粧料の出発原料を調整しやすくするためには、カルボシロキサンデンドリマーを持つビニルポリマーの数平均分子量は、3000から2000000の間、好ましくは5000から800000の間の範囲内から選択されうる。ビニルポリマーは液体、ガム、ペースト、固体、粉末又は他のいかなる形態であってもよい。好ましい形態は、分散体の希釈又は溶媒中の粉末からなる溶液である。
【0178】
ビニルポリマーは、液体、例えばシリコーン油、有機油、アルコール又は水中における、分子側鎖にカルボシロキサンデンドリマー構造を持つビニル系ポリマーの分散体であってよい。
【0179】
シリコーン油は、トリメチルシロキシ基でキャップされている2つの分子末端を有するジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサン及びトリメチルシロキシ基でキャップされている2つの分子末端を有するジメチルシロキサンのコポリマー、メチル-3,3,3-トリフルオロプロピルシロキサン、及びトリメチルシロキシ基でキャップされている2つの分子末端を有するジメチルシロキサンのコポリマー、又は同様の非反応性直鎖状シリコーン油、また、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン又は同様の環状化合物であってよい。非反応シリコーン油に加えて、末端又は分子側鎖内に官能基、例えばシラノール基、アミノ基及びポリエーテル基を含有する修飾ポリシロキサンも使用してよい。
【0180】
有機油は、イソドデカン、液体パラフィン、イソパラフィン、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル;パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、オレイン酸2-オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ホホバ油、ガム油、ヒマワリ油、ダイズ油、ツバキ油、スクアラン、ヒマシ油、綿実油、ヤシ油、卵黄油、モノオレイン酸プロピレングリコール、2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール又は同様のグリコールエステル油;イソステアリン酸トリグリセリル、ヤシ油の脂肪酸のトリグリセリド、又は多価アルコールエステルの同様の油;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル又は同様のポリオキシアルキレンエーテルであってよい。
【0181】
アルコールは、化粧料の出発原料と組み合わせる使用に適している、いかなるタイプであってもよい。例えば、アルコールは、メタノール、エタノール、ブタノール、2-プロパノール又は同様の低級アルコールであってよい。
【0182】
アルコールの溶液又は分散体は、25℃で10から10
9mPaの範囲内の粘度を有するべきである。化粧料における使用感特性を改善するために、粘度は、100から5×10
8mPa.秒の範囲内にすべきである。
【0183】
溶液及び分散体は、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーとシリコーン油、有機油、アルコール又は水を混合することにより容易に調製できる。液体は、重合工程に存在しうる。このケースでは、未反応の残留ビニルモノマーは、大気圧又は減圧下で、溶液又は分散体の加熱処理により完全に除去されるべきである。
【0184】
分散体のケースでは、ビニル系ポリマーの分散度は、界面活性剤を加えることにより改善できる。
【0185】
そのような作用剤は、ヘキシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、ミリスチルベンゼンスルホン酸又はこれらの酸のナトリウム塩のアニオン性界面活性剤;オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、デシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒドロキシド又は同様のカチオン性界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンのソルビトールエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコールトリメチルノナノールのエチレンオキシド付加物及びポリエステル系非イオン性界面活性剤、また、混合物であってよい。
【0186】
分散体において、ビニル系ポリマーの平均粒子直径は、0.001から100ミクロンの間、好ましくは0.01から50ミクロンの間の範囲内であってよい。この理由は、推奨される範囲外では、エマルションと混合される化粧料は、特に口唇において、又は触感について十分優れた感覚を有さず、十分な伸び性質も、心地よい感覚も有さないためであろう。
【0187】
分散体又は溶液に含有されるビニルポリマーは、0.1質量%から95質量%の間、好ましくは5質量%から85質量%の間の範囲内の濃度を有しうる。しかし、混合物を取り扱いしやすく、及び調製しやすくするために、範囲は、好ましくは10質量%から75質量%の間とすべきである。
【0188】
本発明における使用に適しているビニルポリマーは、特許出願EP0963751の実施例に記載されているポリマーの1つであってもよい。
【0189】
好ましい一実施形態によれば、カルボシロキサンデンドリマーがグラフトされたビニルポリマーは:
(A1)1つ又は複数のアクリレート又はメタクリレートモノマーの0から99.9質量部;及び
(B1)トリス[トリ(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチルシロキシ]シリルプロピルカルボシロキサンデンドリマーのアクリレート又はメタクリレートモノマーの100から0.1質量部
を重合した生成物であってよい
【0190】
モノマー(A1)及び(B1)は、それぞれ特定のモノマー(A)及び(B)に対応する。
【0191】
一実施形態によれば、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーは、式の1つに対応するトリス[トリ(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチルシロキシ]シリルプロピルカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを含みうる:
【0193】
好ましい一様式によれば、本発明に使用される、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーは、少なくとも1つのアクリル酸ブチルモノマーを含む。
【0194】
一実施形態によれば、ビニルポリマーは、少なくとも1つのフルオロ有機基も含みうる。
【0195】
重合したビニルユニットが主鎖及びカルボシロキサンデンドリマー構造を構成し、また、フルオロ有機基が側鎖に付いている構造が特に好ましい。
【0196】
フルオロ有機基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル及びオクタデシル基、並びに炭素原子が1から20個の他のアルキル基、また、炭素原子が6から22個のアルキルオキシアルキレン基の水素原子のすべて又は一部を、フッ素原子で置換することにより得られる。
【0197】
式-(CH
2)
x-(CF
2)
y-R
13によって表される基は、フッ素原子をアルキル基の水素原子と置き換えることにより得られるフルオロアルキル基の例として示唆される。この式において、指数「x」は0、1、2又は3であり、「y」は1から20の整数である。R
13は、水素原子、フッ素原子、-CH(CF
3)
2-又はCF(CF
3)
2から選択される原子又は基である。そのようなフッ素置換アルキル基は、以下に示されている式によって表される、直鎖状又は分岐状ポリフルオロアルキル又はペルフルオロアルキル基により例示される:
-CF
3、-C
2F
5、-nC
3F
7、-CF(CF
3)
2、-nC
4F
9、CF
2CF(CF
3)
2、-nC
5F
11、-nC
6F
13、-nC
8F
17、CH
2CF
3、-(CH(CF
3)
2、CH
2CH(CF
3)
2-CH
2(CF
2)
2F、-CH
2(CF
2)
3F、-CH
2(CF
2)
4F、CH
2(CF
2)
6F、CH
2(CF
2)
8F、-CH
2CH
2CF
3、-CH
2CH
2(CF
2)
2F、-CH
2CH
2(CF
2)
3F、-CH
2CH
2(CF
2)
4F、-CH
2CH
2(CF
2)
6F、-CH
2CH
2(CF
2)
8F、-CH
2CH
2(CF
2)
10F、-CH
2CH
2(CF
2)
12F、CH
2CH
2(CF
2)
14F、-CH
2CH
2(CF
2)
16F、-CH
2CH
2CH
2CF
3、-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2F、-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2H、-CH
2(CF
2)
4H及び-CH
2CH
2(CF
2)
3H。
【0198】
-CH
2CH
2-(CF
2)
m-CFR
14-[OCF
2CF(CF
3)]
n-OC
3F
7によって表される基は、フッ素原子をアルキルオキシアルキレン基の水素原子と置き換えることにより得られるフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基として示唆される。この式において、指数「m」は0又は1であり、「n」は0、1、2、3、4又は5であり、及びR
14はフッ素原子又はCF
3である。そのようなフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基は、以下に示されている式によって表される、ペルフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基により例示される:
-CH
2CH
2CF(CF
3)-[OCF
2CF(CF
3)]
n-OC
3F
7、-CH
2CH
2CF
2CF
2-[OCF
2CF(CF
3)]
n-OC
3F
7。
【0199】
本発明に使用されるビニルポリマーの数平均分子量は、3000から2000000の間、より好ましくは5000から800000の間であってよい。
【0200】
このタイプのフッ素化ビニルポリマーは:
- フルオロ有機基を有さないビニルモノマー(M2)
- フルオロ有機基を含有するビニルモノマー(M1)及び
- 上で定義されている一般式(I)の、上で定義されているカルボシロキサンデンドリマー(B)
を加え、それらに共重合を施すことにより得られる。
【0201】
したがって、一実施形態によれば、本発明の組成物は、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーを含むことができ、このビニルポリマーは、上で定義されているビニルモノマー(M1)、場合により上で定義されているビニルモノマー(M2)、及び上で定義されているカルボシロキサンデンドリマー(B)の共重合から生じ、
前記ビニルポリマーは、0.1から100:99.9から0質量%のモノマー(M1)及びモノマー(M2)の間における共重合比、並びに0.1から99.9:99.9から0.1質量%のモノマー(M1)及び(M2)、並びにモノマー(B)の間における合計の共重合比を有する。
【0202】
分子中にフルオロ有機基を含有するビニルモノマー(M1)は、好ましくは一般式:
(CH
2)=CR
15COOR
f
により表されるモノマーである。
【0203】
この式では、R
15が、水素原子又はメチル基であり、R
fが、上記のフルオロアルキル及びフルオロアルキルオキシフルオロアルキレン基により例示されているフルオロ有機基である。以下に提示されている式によって表される化合物は、成分(M1)の具体例として示唆される。以下に提示されている式では、「z」が1から4の整数である。
CH
2=CCH
3COO-CF
3、CH
2=CCH
3COO-C
2F
5、CH
2=CCH3COO-nC
3F
7、
CH
2=CCH
3COO-CF(CF
3)
2、CH
2=CCH
3COO-nC
4F
9、
CH
2=CCH
3COO-CF(CF
3)
2、CH
2=CCH
3COO-nC
5F
11、
CH
2=CCH
3COO-nC
6F
13、CH
2=CCH
3COO-nC
8F
17、CH
2=CCH
3COO-CH
2CF
3、
CH
2=CCH
3COO-CH(CF
3)
2、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH(CF
3)
2、
CH
2=CCH
3COO-CH
2 (CF
2)
2F、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
2F、
CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
6F、
CH
2=CCH
3COO-CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CF
3、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
3F、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
10F、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
12F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
14F、
CH
2=CCH
3COO-CH
2-CH
2-(CF
2)
16F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CH
2CF
3、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2H、
CH
2=CCH
3COO-CH
2 (CF
2)
4H、CH
2=CCH
3COO-(CF
2)
3H、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CF(CF
3)-[OCF
2-CF(CF
3)]z-OC
3F
7、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2CF
2CF
2-[OCF
2-CF(CF
3)]z-OC
3F
7、
CH
2=CHCOO-CF
3、CH2=CHCOO-C
2F
5、CH
2=CHCOO-nC
3F
7、
CH
2=CHCOO-CF(CF
3)
2、CH
2=CHCOO-nC
4F
9、CH
2=CHCOO-CF
2CF(CF
3)
2、
CH
2=CHCOO-nC
5F
11、CH
2=CHCOO-nC
6F
13、CH
2=CHCOO-nC
8F
17、
CH
2=CHCOO-CH
2CF
3、CH
2=CHCOO-CH(CF
3)
2、CH
2=CHCOO-CH
2CH(CF
3)
2、
CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
3F、
CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
6F、
CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
8F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CF
3、
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2 (CF
2)
2F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
3F、
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
4F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、CH
2=HCOO-CH
2CH
2(CF
2)
10F、
CH
2-CHCOO-CH
2CH
2-(CF
2)
12F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
14F、
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
16F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CH
2CF
3、
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CH
2(CF
2)
2F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CH
2(CF)
2H、
CH
2=CHCOO-CH
2(CF
2)
4H、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
3H、
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CF(CF
3)-、[OCF
2-CF(CF
3)]
Z-OC
3F
7、
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2CF
2CF
2(CF
3)-[OCF
2-CF(CF
3)]
2-OC
3F
7。
【0204】
これらのうち、以下に提示されている式によって表されるビニルポリマーが好ましい:
CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CHCOO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、
CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
6F、CH
2=CCH
3COO-CH
2CH
2(CF
2)
8F、
CH
2=CHCOO-CH
2CF
3、CH
2=CCH
3COO-CH
2CF
3。
【0205】
以下に提示されている式によって表されるビニルポリマーが特に好ましい:
CH
2=CHCOO-CH
2CF
3、CH
2=CCHCOO-CH
2CF
3。
【0206】
分子中にフルオロ有機基を一切含有しないビニルモノマー(M2)は、以下で例示されている、ラジカル重合可能なビニル基を含有するいかなるモノマー、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、メタクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル及び他の低級アクリル酸又はメタクリル酸アルキル;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル;アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、アクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸n-ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル並びに他の高級アクリレート及びメタクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及び他の低級脂肪酸ビニルエステル;酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル及び他の高級脂肪酸エステル;スチレン、ビニルトルエン、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸フェノキシエチル、ビニルピロリドン及び他のビニル芳香族モノマー;アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル及び他のアミノビニルモノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシメチルメタクリルアミド、イソブトキシメトキシアクリルアミド、イソブトキシメトキシメタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド及び他のビニルアミドモノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピルアルコール、メタクリル酸ヒドロキシプロピルアルコール及び他のヒドロキシビニルモノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン
酸及び他のビニルカルボン酸モノマー;アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸ブトキシエチル、メタクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸エトキシジエチレングリコール、メタクリル酸エトキシジエチレングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、モノアクリル酸ポリプロピレングリコール、モノメタクリル酸ポリプロピレングリコール、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル及びエーテル結合を含有する他のビニルモノマー;アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、端部の一方にアクリル又はメタクリル基を含有するポリジメチルシロキサン、端部の一方にアルケニルアリール基を含有するポリジメチルシロキサン及び不飽和基を含有する他のシリコーン化合物;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;ドデシルコハク酸無水物;アクリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸及び他のラジカル重合性不飽和カルボン酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩、スルホン酸基を含有するラジカル重合性不飽和モノマー、例えばスチレンスルホン酸、また、そのアルカリ金属塩、そのアンモニウム塩及びその有機アミン塩;アクリル酸又はメタクリル酸に由来する第四級アンモニウム塩、例えば2-ヒドロキシ-3-メタクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、第三級アミンアルコールのメタクリル酸エステル、例えばメタクリル酸のジエチルアミンエステル及びその第四級アンモニウム塩であってもよい。
【0207】
更に、ビニルモノマー(M2)として、以下で例示されている多官能性ビニルモノマー、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリチルトリアクリレート、ペンタエリスリチルトリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチルメタクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジメタクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリメタクリレート、分子鎖の2つの末端がアルケニルアリール基でブロックされるポリジメチルシロキサン、及び不飽和基を含有する他のシリコーン化合物を使用することもできる。
【0208】
(M1)及び(M2)が共重合化されている、上述の比に関しては、(M1)及び(M2)の間における質量比は、好ましくは、1:99から100:0の範囲内である。
【0209】
Yは、例えば、アクリル若しくはメタクリル基を含有する有機基、アルケニルアリール基を含有する有機基、又は2から10個の炭素原子を含有するアルケニル基から選択されうる。
【0210】
アクリル又はメタクリル基を含有する有機基、及びアルケニルアリール基を含有する有機基は、上で定義されている通りである。
【0211】
化合物(B)のうち、例えば、以下の化合物が挙げられうる:
【0213】
カルボシロキサンデンドリマー(B)は、明細書EP1055674に記載されている、シロキサン/シルアルキレン分岐状コポリマーを調製する方法を使用して調製されうる。
【0214】
例えば、それらは、有機アルケニルシリコーン化合物、及び上で定義されている式(IV)によって表されるケイ素に結合している水素原子を含むシリコーン化合物に、ヒドロシリル化反応を施すことにより調製されうる。
【0215】
モノマー(B)並びにモノマー(M1)及び(M2)の間における共重合比(質量に対して)は、好ましくは1:99から99:1の範囲内、より一層好ましくは5:95から95:5の範囲内である。
【0216】
アミノ基は、成分(M2)に含まれるアミノ基を含有するビニルモノマー、例えばアクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル及びメタクリル酸ジエチルアミノエチルを使用してビニルポリマーの側鎖に導入でき、続いて、カリウムアセテートモノクロリド、アンモニウムアセテートモノクロリド、モノクロロ酢酸のアミノメチルプロパノール塩、モノブロモ酢酸のトリエタノールアミン塩、モノクロロプロピオン酸ナトリウム及び他のハロゲン化脂肪酸のアルカリ金属塩での修飾を行い;別の方法では、カルボン酸基は、成分(M2)に含まれるカルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸及びマレイン酸を含有するビニルモノマーを使用して、ビニルポリマーの側鎖に導入でき、続いて生成物とトリエチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン及び他のアミンと中和される。
【0217】
フッ素化されたビニルポリマーは、特許出願WO03/045337の実施例に記載されているポリマーの1つであってよい。
【0218】
好ましい一実施形態によれば、本発明の意味においてグラフトされたビニルポリマーは、特に、シリコーン油及び炭化水素系油並びにそれらの混合物から選択される、好ましくは揮発性の油又は油の混合物中に移すことができる。
【0219】
具体的な一実施形態によれば、本発明における使用に適しているシリコーン油は、シクロペンタシロキサンであることがある。
【0220】
別の具体的な実施形態によれば、本発明における使用に適している炭化水素系油は、イソドデカンであることがある。
【0221】
特に、本発明における使用に適しうる、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットでグラフトされたビニルポリマーは、Dow Corning社によりTIB4-100、TIB4-101、TIB4-120、TIB4-130、TIB4-200、FA4002ID(TIB4-202)、TIB4-220及びFA4001CM(TIB4-230)という名称で販売されているポリマーである。
【0222】
一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系ユニットを持つビニルポリマーを、前記組成物の合計質量に対して0.5質量%から20質量%、特に1質量%から15質量%の活物質含有量で含む。
【0223】
固体化合物/ワックス
本発明による組成物は、場合により、固体脂肪アルコール及びワックス、特に極性若しくは無極性炭化水素系ワックス、又はそれらの混合物から選択される、少なくとも1つの固体化合物を含みうる。
【0224】
固体脂肪アルコール
したがって、本発明による組成物は、少なくとも1つの飽和又は不飽和、直鎖状又は分岐状、好ましくは直鎖状の、融点が40℃以上であり、16から60個の炭素原子を含み、18から60個の炭素原子を含むと有利な固体脂肪アルコールを含みうる。好ましくは、固体脂肪アルコールは、モノアルコールである。
【0225】
組成物中におけるそのようなアルコールの存在は、組成物の強度の更なる改善に貢献する一方、同時に、塗布の容易さ及び良好な滑らかさ、また、得られた付着物の色の均一性を保つ。
【0226】
例えば、ワックスであるNew Phase Technologies社からのPerformacol550-L Alcohol、ステアリルアルコール、セチルアルコール、パルミチルアルコール、ベヘニルアルコール、アラキジルアルコール若しくは1-トリアコンタノール、又はそれらの混合物が挙げられうる。
【0227】
好ましくは、融点が少なくとも60℃であり、20から60個の炭素原子を含む飽和直鎖状固体脂肪アルコールが使用される。
【0228】
融点が40℃以上である固体脂肪アルコールの含有量は、組成物が固体脂肪アルコールを多少なりとも含む場合、組成物全体の質量に対して5質量%から20質量%、好ましくは5質量%から15質量%、より具体的には7質量%から15質量%を表すと有利である。
【0229】
アルコール又はアルコールに由来する添加剤
本発明の有利な変形によれば、組成物は、少なくとも1つのアルコール又は以下から選択されるアルコールに由来する添加剤も含む:
●25℃から40℃未満の間の融点を有する固体脂肪アルコール。
より具体的には、前記アルコールは、飽和又は不飽和、好ましくは飽和、好ましくは直鎖状であり、少なくとも14個の炭素原子を含むと有利である。
【0230】
挙げられうる例は、ミリスチルアルコール及びエルシルアルコールを含む。
【0231】
●少なくとも14個の炭素原子を含有し、25℃で固体の、直鎖状又は分岐状、飽和又は不飽和モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C
2〜C
3脂肪アルコール。
より具体的には、前記脂肪アルコールは、モノオキシエチレン化又はポリオキシエチレン化され、14から30個、好ましくは16から30個の炭素原子を含むと有利である。これらは、好ましくは直鎖状及び飽和である。
【0232】
オキシアルキレン、好ましくはオキシエチレンのユニットの数は、好ましくは1から100の間、より具体的には1から50の間、好ましくは1から30の間である。
【0233】
挙げられうる例は、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール又はパルミチルアルコールのエトキシ化誘導体、また、それらの混合物を含む。例えば、20molのエチレンオキシドを含有するステアリルアルコール、20molのエチレンオキシドを含有するセトステアリルアルコール又は30molのエチレンオキシドを含有するセトステアリルアルコールが挙げられうる。
【0234】
●1つ又は複数の、C
2〜C
100、好ましくはC
2〜C
50ジオールの間におけるポリエーテル化から生じる脂溶性ポリエーテル。
脂溶性ポリエーテルの中でも、特に検討中のものは、エチレンオキシド及び/又は酸化プロピレンとC
6〜C
30アルキル鎖を含むジオールのコポリマーである。
【0235】
好ましくは、これらのポリエーテルは、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド対上述のジオールが5/95から70/30の範囲の質量比を有する。
【0236】
好ましくは、これらの化合物はトリブロックポリマーである。
【0237】
このファミリーでは、アルキル鎖を含むジオールがブロック状に配置され、平均分子量が1000から10000になるコポリマー、例えばポリオキシエチレン/ポリドデシルグリコールブロックコポリマー、例えばドデカンジオール(22mol)及びポリエチレングリコール(45OE)のエーテル(INCI名:PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー;Akzo Nobel社によりElfacos ST9の商品名で販売されている)又は、ドデカンジオール(9mol)及びポリエチレングリコール(22OE)のエーテル(INCI名:PEG-22/ドデシルグリコールコポリマー;Akzo Nobel社によりElfacos ST37の商品名で販売されている)がとりわけ挙げられるであろう。
【0239】
組成物がこうした添加剤の1つ又は複数を含み、この添加剤が、本発明の特に有利な変形に対応する場合、その含有量は、組成物全体の質量に対して、1質量%から10質量%の間、好ましくは3質量%から7.5質量%の間である。
【0240】
好ましくは、上述のアルコール又はアルコールに由来する添加剤/固体脂肪アルコールの質量比は、1未満、好ましくは0から1の間(限界値は除外)である。
【0241】
ワックス
本発明による組成物は、既に述べた40℃で固体である脂肪アルコール以外に、アルコール又はアルコールに由来する添加剤以外に、少なくとも1つのワックスを場合により含みうる。より具体的には、前記ワックスは、極性及び無極性炭化水素系ワックス、又はそれらの混合物から選択される。
【0242】
本発明の文脈において検討中のワックスは、一般的に、室温で(25℃)固体であり、状態が固体/液体に可逆的に変化し、30℃以上の融点を有し、融点が最大200℃、とりわけ120℃であってよい脂溶性化合物である。
【0243】
具体的には、本発明に適しているワックスは、45℃以上、特に55℃以上の融点を有しうる。
【0244】
本発明の目的のために、融点は、ISO規格11357-3;1999年に記載されている熱分析(DSC)で観察された最大吸熱ピークの温度に相当する。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、TA Instruments社によりDSC Q2000という名称で販売されている熱量計を使用して測定できる。
【0245】
好ましくは、ワックスは、70J/g以上の融解熱ΔHfを有する。
【0246】
好ましくは、ワックスは、X線観察により目に見える、少なくとも1つの結晶性部分を含む。
【0247】
測定の試験実施計画書は以下の通りである:
るつぼに入れたワックスの試料5mgに、10℃/分の加熱速度で、-20℃から120℃の範囲の第1の温度上昇を施し、次いで試料を、10℃/分の冷却速度で、120℃から20℃に冷却し、最後に、5℃/分の加熱速度で、-20℃から120℃の範囲の第2の温度上昇を施す。第2の温度上昇中に、以下のパラメータを測定する:
- 以前に述べたように、吸収された力の差の変化を、温度の関数として表す、観察された溶融曲線の最大吸熱ピークの温度に、ワックスの融点(Mp)は相当する。
- ΔHf:積分した全体の溶融曲線に対応するワックスの融解熱を得た。ワックスのこの融解熱は、化合物を固体状態から液体状態に変化させるのに必要とされるエネルギーの量である。これは、J/gで表現される。
【0248】
ワックスは、とりわけ、0.05MPaから15MPa、好ましくは6MPaから15MPaの範囲の硬度を有しうる。この硬度は、圧縮力を測定することにより判定され、Rheo社によりTA-TX2iという名称で販売されており、直径2mmのステンレス鋼シリンダを備え、このシリンダを0.1mm/秒の測定速度で移動させ、ワックスを0.3mmの貫入深さまで貫くテクスチュロメータを使用して、20℃で測定される。
【0249】
組成物が、以前に述べた、融点が40℃以上の固体脂肪アルコール以外に、及び、やはり本明細書において上述のアルコール又はアルコールに由来する添加剤以外に、少なくとも1つのワックスを含む場合、その含有量は、好ましくは、ワックス/固体脂肪アルコールの質量比が1未満、好ましくは0から1の間(限界値は除外)になるようにする。
【0250】
無極性ワックス:
本発明の目的のために、「無極性ワックス」という用語は、下で定義されている25℃での溶解度パラメータδ
aが、0(J/cm
3)
1/2に等しいワックスを意味する。
【0251】
無極性ワックスは、具体的には、炭素及び水素原子のみで構成され、ヘテロ原子、例えばN、O、Si及びPを含まない炭化水素系ワックスである。
【0252】
「炭化水素系ワックス」という用語は、炭素及び水素原子、並びに場合により酸素及び窒素原子から本質的に形成される、又は更に構成され、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しないワックスを意味する。これは、アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミン及び/又はアミド基を含有しうる。
【0253】
より具体的には、無極性ワックスは、微結晶性ワックス、パラフィンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス、ポリメチレンワックス及びマイクロワックス、並びにそれらの混合物から選択されうる。
【0254】
使用されうる微結晶性ワックスとして、Sonneborn社により販売されているMultiwax W445(登録商標)、並びにParamelt社により販売されているMicrowax HW(登録商標)及びBase Wax30540(登録商標)が挙げられうる。
【0255】
挙げられうるオゾケライトは、Ozokerite Wax SP1020Pである。
【0256】
挙げられうるポリエチレンワックスは、New Phase Technologies社により販売されているPerformalene500-L Polyethylene及びPerformalene400Polyethyleneを含む。
【0257】
挙げられうるポリメチレンワックスは、Cirebelle社により、Cirebelle303という参照名で販売されているポリメチレンワックス(54℃);Cirebelle108という参照名で販売されているポリメチレンワックス(80℃)を含む。
【0258】
本発明による組成物中に、無極性ワックスとして使用されうるマイクロワックスとして、とりわけ、ポリエチレンマイクロワックス、例えばMicro Powders社によりMicropoly200(登録商標)、220(登録商標)、220L(登録商標)及び250S(登録商標)という名称で販売されているものが挙げられうる。
【0259】
組成物が少なくとも1つの無極性ワックスを含む場合、その含有量は、組成物の質量に対して0.1質量%から5質量%を表すと有利である。
【0260】
極性ワックス
本発明の目的のために、「極性ワックス」という用語は、25℃での溶解度パラメータδ
aが、0(J/cm
3)
1/2以外であるワックスを意味する。
【0261】
具体的には、「極性ワックス」という用語は、化学構造が、炭素及び水素原子から本質的に形成される、又は更に構成され、少なくとも1つの高度に電気陰性のヘテロ原子、例えば酸素、窒素、ケイ素又はリン原子を含むワックスを意味する。
【0262】
Hansenの三次元溶解度空間における溶解度パラメータの定義及び計算は、C.M.Hansen:The three-dimensional solubility parameters、J. Paint Technol.39、105(1967年)による記事に記載されている。
【0263】
このHansen空間によれば:
- δ
Dは、分子衝突中に誘導される双極子の形成に由来するLondon分散力を特徴づける;
- δ
pは、永久双極子の間におけるDebye相互作用力、また、誘導される双極子及び永久双極子の間におけるKeesom相互作用力を特徴づけ;
- δ
h特異的相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、供与体/受容体)を特徴づけ;並びに
- δ
aは、方程式:δ
a=(δ
p2+δ
h2)
1/2により判定される。
【0264】
パラメータδ
p、δ
h、δ
D及びδ
aは、(J/cm
3)
1/2で表現される。
【0265】
炭化水素系極性ワックスとして、エステルワックスから選択されるワックスが特に好ましい。
【0266】
「炭化水素系」という用語は、炭素及び水素原子、並びに場合により酸素及び窒素原子から本質的に形成される、又は更に構成され、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しない化合物を意味する。
【0267】
本発明によれば、「エステルワックス」という用語は、少なくとも1個のエステル官能基を含むワックスを意味する。
【0268】
以下が、エステルワックスとしてとりわけ使用されうる:
- エステルワックス、例えば以下から選択されるもの:
i)式R
1COOR
2のワックス(式中、R
1及びR
2が直鎖状、分岐状又は環状脂肪族鎖を表し、原子の数が10から50の範囲であり、ヘテロ原子、例えばO、N又はPを含有してよく、融点は25から120℃の範囲である)。
具体的には、エステルワックスとして、C
20〜C
40アルキル(ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート(20から40個の炭素原子を含むアルキル基)が、単独で、若しくは混合物として、又はC
20〜C
40ステアリン酸アルキルが使用されうる。そのようなワックスは、とりわけ、Koster Keunen社によりKester Wax K82P(登録商標)、Hydroxypolyester K82P(登録商標)、Kester Wax K80P(登録商標)及びKester Wax K82Hという名称で販売されている。
ii)グリコール及びブチレングリコールモンタネート(オクタコサノエート)ワックス、例えば、Clariant社により販売されているLicoWax KPS Flakes(INCI名:グリコールモンタネート)というワックス。
iii)Heterene社によりHest2T-4S(登録商標)という名称で販売されているビス(1,1,1-トリメチロールプロパン)テトラステアレート。
iv)一般式R
3-(-OCO-R
4-COO-R
5)のジカルボン酸のジエステルワックス[式中、R
3及びR
5が同一又は異なり、好ましくは同一であり、C
4〜C
30アルキル基(4から30個の炭素原子を含むアルキル基)を表し、R
4が直鎖状又は分岐状C
4〜C
30脂肪族基(4から30個の炭素原子を含むアルキル基)を表し、この脂肪族基は、1つ又は複数の不飽和基を含有してもしなくてもよく、好ましくは直鎖状及び不飽和である]。
v)直鎖状又は分岐状C
8〜C
32脂肪族鎖を有する、動物又は植物油の接触水素添加、例えば水添ホホバ油、水添ヒマワリ油、水添ヒマシ油、水添ヤシ油により得られるワックス、また、セチルアルコールを用いてエステル化したヒマシ油の水添により得られるワックス、例えばSophim社によりPhytowax Ricin16L64(登録商標)及び22L73(登録商標)という名称で販売されているものも挙げられうる。そのようなワックスは、特許出願FR-A-2792190に記載されており、ステアリルアルコールを用いてエステル化したオリーブ油の水添により得られるワックス、例えば、Phytowax Olive18L57という名称で販売されているもの、そうでなければ
vi)ビーズワックス、合成ビーズワックス、ポリグリセロール化ビーズワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、オキシプロピレン化ラノリンワックス、米糠ワックス、オウリキュリーワックス、エスパルトグラスワックス、コルク繊維ワックス、サトウキビワックス、ジャパンワックス、スマックワックス、モンタンワックス、オレンジワックス、ローレルワックス及び水添ホホバワックス。キャンデリラワックスが好ましくは使用される。
【0269】
本発明の具体的な実施形態によれば、組成物は、少なくとも1つの極性ワックスを含む。
【0270】
極性ワックスは、炭化水素系極性ワックスから、より具体的には、エステルワックス、好ましくは上述のワックスvi)及びそれらの混合物から選択されると有利である。
【0271】
本発明の具体的な実施形態によれば、組成物中における極性ワックスの含有量は、存在する場合は、組成物全体の質量に対して0.1質量%から5質量%の間、好ましくは0.1質量%から2質量%の間である。
【0272】
好ましくは、組成物は、以前に記載されている少なくとも1つの固体脂肪アルコールを含む。
【0273】
更に、少なくとも1つの上述のアルコール又はアルコールに由来する添加剤を含むことはきわめて有利である。
【0274】
本発明の別の変形によれば、組成物は、固体脂肪アルコール及びアルコール又はアルコールに由来する添加剤以外に、好ましくはワックスvi)から選択される、少なくとも1つの極性ワックスを含む。
【0275】
ペースト状脂肪性物質
本発明による組成物は、少なくとも1つのペースト状脂肪性物質も含みうる。
【0276】
本発明の目的のために、「ペースト状脂肪性物質」という用語は、状態を可逆的に固体/液体に変化させる脂溶性脂肪族化合物を表すよう意図されており、固体状態で異方性結晶組織を呈し、温度23℃で液体分画及び固体分画を含む。
【0277】
言い換えれば、ペースト状脂肪性物質の開始融点は、23℃未満であることがある。23℃で測定されたペースト状脂肪性物質の液体分画は、ペースト状脂肪性物質の9質量%から97質量%を表しうる。23℃で、この液体分画は、好ましくは、15質量%から85質量%の間、より好ましくは40質量%から85質量%の間を表す。
【0278】
本発明の目的のために、融点は、ISO規格11357-3;1999年に記載されている熱分析(DSC)で観察された最大吸熱ピークの温度に相当する。ペースト状脂肪性物質の融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、TA Instruments社によりMDSC2920という名称で販売されている熱量計を使用して測定できる。
【0279】
測定の試験実施計画書は以下の通りである:
るつぼに入れたペースト状脂肪性物質の試料5mgに、10℃/分の加熱速度で、-20℃から100℃の範囲の第1の温度上昇を施し、次いで試料を、10℃/分の冷却速度で、100℃から-20℃に冷却し、最後に、5℃/分の加熱速度で、-20℃から100℃の範囲の第2の温度上昇を施した。第2の温度上昇中、空のるつぼ、及びペースト状脂肪性物質の試料を含有するるつぼに吸収された力の差の変化を、温度の関数として測定する。ペースト状脂肪性物質の融点は、吸収された力の差の変化を温度の関数として表す、曲線のピークの先端に対応する温度の値である。
【0280】
23℃におけるペースト状脂肪性物質の質量に対する液体分画は、23℃で消費される融解熱対ペースト状脂肪性物質の融解熱の比に等しい。
【0281】
ペースト状脂肪性物質の融解熱は、固体状態から液体状態へと移り変わるために、ペースト状脂肪性物質により消費される熱である。ペースト状脂肪性物質は、その集塊のすべてが結晶性固体形態である場合、固体状態といわれる。ペースト状脂肪性物質は、その集塊のすべてが液体形態である場合、液体状態といわれる。
【0282】
ペースト状脂肪性物質の融解熱は、示差走査熱量計(DSC)、例えばTA Instruments社によりMDSC2920という名称で販売されている熱量計を使用して、ISO規格11357-3、1999年に従って、1分当たり5℃又は10℃温度上昇させて得られた、サーモグラムの曲線下面積に等しい。
【0283】
ペースト状脂肪性物質の融解熱は、ペースト状脂肪性物質を固体状態から液体状態へと変化させるのに必要とされるエネルギーの量である。融解熱は、J/gで表現される。
【0284】
23℃で消費される融解熱は、固体状態から、23℃で液体分画及び固体分画で構成されている状態へと変化させるのに、試料により吸収されるエネルギーの量である。
【0285】
32℃で測定されたペースト状脂肪性物質の液体分画は、好ましくはペースト状脂肪性物質の30質量%から100質量%、好ましくはペースト状脂肪性物質の50質量%から100質量%、より好ましくは60質量%から100質量%を表す。32℃で測定されたペースト状脂肪性物質の液体分画が100%に等しい場合、ペースト状脂肪性物質の溶融範囲の終点温度は32℃以下である。
【0286】
32℃で測定されたペースト状脂肪性物質の液体分画は、32℃で消費される融解熱対ペースト状脂肪性物質の融解熱の比に等しい。32℃で消費される融解熱は、23℃で消費される融解熱と同じ手段で計算される。
【0287】
ペースト状脂肪性物質は、特に、合成脂肪性物質及び植物起源の脂肪性物質から選択されうる。ペースト状脂肪性物質は、植物起源の出発原料の合成からも得られる。
【0288】
ペースト状脂肪性物質は、以下から選択されうる:
- ラノリン及びその誘導体
- ワセリン(ペトロラタムも公知)
- ポリアルキレングリコールのペンタエリスリチルエーテル、糖の脂肪族アルキルエーテル及びそれらの混合物から選択されるポリオールエーテル、5個のオキシエチレン(5OE)ユニットを含むポリエチレングリコールのペンタエリスリチルエーテル(CTFA名:PEG-5ペンタエリスリチルエーテル)、5個のオキシプロピレン(5OP)ユニットを含むポリプロピレングリコールのペンタエリスリチルエーテル(CTFA名:PPG-5ペンタエリスリチルエーテル)及びそれらの混合物、更にとりわけ、Vevy社によりLanolideという名称で販売されているPEG-5ペンタエリスリチルエーテル、PPG-5ペンタエリスリチルエーテル及びダイズ油の混合物であり、これは、成分が46/46/8の質量比:46%がPEG-5ペンタエリスリチルエーテル、46%がPPG-5ペンタエリスリチルエーテル及び8%がダイズ油の混合物である、
- ポリマー性若しくは非ポリマー性のシリコーン化合物、
- ポリマー性若しくは非ポリマー性のフルオロ化合物、
- ビニルポリマー、とりわけ:
・オレフィンホモポリマー及びコポリマー、
・水添ジエンホモポリマー及びコポリマー、
・好ましくはC
8〜C
30アルキル基を含有する、アルキル(メタ)アクリレートのホモポリマー若しくはコポリマーである直鎖状若しくは分岐状オリゴマー
・C
8〜C
30アルキル基を含有するビニルエステルのホモポリマー及びコポリマーであるオリゴマー、及び
・C
8〜C
30アルキル基を含有するビニルエーテルのホモポリマー及びコポリマーであるオリゴマー
- エステル、
- 並びに/又はそれらの混合物。
【0289】
エステルのうち、以下がとりわけ考えられる:
- グリセロールオリゴマーのエステル、とりわけジグリセロールエステル、特にアジピン酸及びグリセロールの濃縮物であり、グリセロールのヒドロキシル基の一部が、脂肪酸、例えばステアリン酸、カプリン酸、イソステアリン酸及び12-ヒドロキシステアリン酸の混合物と反応したもの、例としてSasol社によりSoftisan(登録商標)649という参照名で販売されているビスジグリセリルポリアシルアジペート-2と反応したもの
- C
8〜C
30アルキル基を含有するビニルエステルホモポリマー、例えばラウリン酸ポリビニル(とりわけ、Chimex社によりMexomer PPという参照名で販売されている)、
- Alzo社によりWaxenol801の商品名で販売されているプロピオン酸アラキジル
- フィトステロールエステル、
- 脂肪酸トリグリセリド及びそれらの誘導体、
- ペンタエリスリトールエステル、
- 遊離アルコール官能基又は酸官能基が酸基又はアルコール基で適切にエステル化された、ジオールダイマー及び二酸ダイマーのエステル、とりわけダイマージリノーレエートエステル;そのようなエステルは、とりわけ以下のINCI名称を有するエステルから選択されうる:ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)(Plandool G)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(Plandool H又はPlandool S)、及びそれらの混合物、
- 植物起源のバター、例えばマンゴーバター、例えばAarhuskarlshamn社によりLipex203という参照名で販売されている製品、シアバター、特にINCI名がブチロスパーマムパーキーバターの製品、例えば、Aarhuskarlshamn社によりSheasoft(登録商標)という参照名で販売されている製品、クプアスバター(Beraca Sabara社のRain Forest RF3410)、ムルムルバター(Beraca Sabara社のRain Forest RF3710)、ココアバター;また、オレンジワックス、例えばKoster Keunen社によりOrange Peel Waxという参照名で販売されている製品、
- 全体又は部分水添植物油、例えば水添ダイズ油、水添ヤシ油、水添菜種油、水添植物油の混合物、例えば水添したダイズ、ヤシ、パーム及び菜種の植物油の混合物、例えばAarhuskarlshamn社によりAkogel(登録商標)という参照名で販売されている混合物(INCI名水添植物油)、Desert Whale社によりIso-Jojoba-50(登録商標)の市販参照名で製造又は販売されているトランス異性化部分水添ホホバ油、部分水添オリーブ油、例えばSoliance社によりBeurroliveという参照名で販売されている化合物、
- 水添ヒマシ油エステル、例えばダイマージリノール酸水添ヒマシ油、例えばKokyu alcohol Kogyo社により販売されているRisocast DA-L及びイソステアリン酸水添ヒマシ油、例えばNisshin Oil社により販売されているSalacos HCIS(V-L)、
- 並びにそれらの混合物。
【0290】
好ましい実施形態によれば、ペースト状脂肪性物質は、エステル、特にジグリセロールエステル及びそれらの混合物から選択される。
【0291】
ペースト状化合物のうち、ビスベヘニル/イソステアリルアリール/フィトステリルダイマージリノレイル、ビス(ジグリセリル)ポリ(2-アシルアジペート)、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、例えばKokyu alcohol Kogyo社により販売されているRisocast DA-L及びイソステアリン酸水添ヒマシ油、例えばNisshin Oil社により販売されているSalacos HCIS(V-L)、ラウリン酸ポリビニル、マンゴーバター、シアバター、水添ダイズ油、水添ヤシ油及び水添菜種油又はそれらの混合物が、好ましくは選択されるであろう。
【0292】
好ましくは、組成物が少なくとも1つのペースト状脂肪性物質を含む場合、次いでその含有量は、組成物全体の質量に対して0.1質量%から20質量%を表す。
【0293】
追加の非揮発性油
本発明による組成物は、少なくとも1つの追加の非揮発性油を含みうる。
【0294】
より具体的には、この、又はこれらの追加の非揮発性油は、極性若しくは無極性炭化水素系非揮発性油から、又は第1の油及び第2の油以外のシリコーン非揮発性油から、また、それらの混合物から選択されうる。
【0295】
極性非揮発性炭化水素系油
「炭化水素系油」という用語は、炭素及び水素原子、並びにことによると酸素及び窒素原子から本質的に形成される、又は更に構成され、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しない油を意味するよう意図されている。
【0296】
この油は、アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミン及び/又はアミド基を含有しうる。
【0297】
好ましくは、炭化水素系油は、ケイ素及びフッ素を含まないことに加え、ヘテロ原子、例えばN及びPを含まない。したがって、炭化水素系油は、シリコーン油及びフルオロ油とは異なる。
【0298】
本ケースでは、非揮発性炭化水素系油は、少なくとも1個の酸素原子を含む。
【0299】
「非揮発性」という用語は、25℃及び大気圧での蒸気圧が0ではなく、0.02mmHg(2.66Pa)未満であり、更に良好には10
-3mmHg(0.13Pa)未満の油を意味するよう意図されている。
【0300】
特に、この非揮発性炭化水素系油は、少なくとも1個のアルコール官能基(よって「アルコール油」である)又は少なくとも1個のエステル官能基(よって「エステル油」である)を含む。
【0301】
本発明による組成物中に使用されうるエステル油は、特にヒドロキシル化されていてよい。
【0302】
組成物は、1つ又は複数の非揮発性炭化水素系油、特に、以下から選択されるものを含みうる:
- C
10〜C
26アルコール、好ましくはモノアルコール;
より具体的には、C
10〜C
26アルコールは飽和又は不飽和であり、分岐又は非分岐であり、10から26個の炭素原子を含む。
【0303】
好ましくは、C
10〜C
26アルコールは、少なくとも16個の炭素原子を含む場合は好ましくは分岐状の、脂肪アルコールである。
【0304】
本発明に従って使用されうる脂肪アルコールの例として、合成起源或いは天然起源の直鎖状又は分岐状脂肪アルコール、例えば植物材料(ヤシ、パーム核、パーム等)又は動物材料(獣脂等)に由来するアルコールが挙げられうる
【0305】
いうまでもないが、他の長鎖アルコール、例えばエーテルアルコール或いは「Guerbet」アルコールも使用してよい。
【0306】
最後に、程度の差はあるが一定の長さの天然起源アルコールの分画、例えばヤシ(C
12〜C
16)若しくは獣脂(C
16〜C
18)又はジオール若しくはコレステロール系化合物の使用も挙げられる。
【0307】
好ましくは、10から24個の炭素原子、より優先的には12から22個の炭素原子を含む脂肪アルコールが使用される。
【0308】
好ましくは使用されうる脂肪アルコールの具体的な例として、とりわけ、ラウリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2-ブチルオクタノール、2-ウンデシルペンタデカノール、2-ヘキシルデシルアルコール、イソセチルアルコール及びオクチルドデカノール並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0309】
本発明の有利な一実施形態によれば、アルコールは、オクチルドデカノールから選択される。
【0310】
- 場合により、C
2〜C
8モノカルボン酸又はポリカルボン酸、及びC
2〜C
8アルコールのヒドロキシル化モノエステル、ジエステル又はトリエステル。
具体的には:
*場合により、C
2〜C
8カルボン酸及びC
2〜C
8アルコールのヒドロキシル化モノエステル
*場合により、C
2〜C
8ジカルボン酸及びC
2〜C
8アルコールのヒドロキシル化ジエステル、例えばアジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸2-ジエチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソステアリル又はコハク酸2-ジエチルヘキシル、
*場合により、C
2〜C
8トリカルボン酸及びC
2〜C
8アルコールのヒドロキシル化トリエステル、例えばクエン酸エステル、例えばクエン酸トリオクチル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリブチル又はクエン酸トリブチル、
【0311】
- C
2〜C
8ポリオール及び1つ又は複数のC
2〜C
8カルボン酸のエステル、例えば一酸のグリコールジエステル、例えばジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、又は一酸のグリコールトリエステル、例えばトリアセチン。
【0312】
- 特に少なくとも18個の炭素原子、より一層具体的には18から70個の間の炭素原子を含有するエステル油。
挙げられうる例は、モノエステル、ジエステル又はトリエステルを含む。
【0313】
エステル油は、ヒドロキシル化されていても非ヒドロキシル化であってもよい。
【0314】
非揮発性エステル油は、例えば以下から選択されうる:
*少なくとも18個の炭素原子を含み、より一層具体的には、合計で18から40個の間の炭素原子を含有するモノエステル、特に式R
1COOR
2のモノエステル(式中、R
1が4から40個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和、直鎖状又は分岐状又は芳香族脂肪酸の残基を表し、R
2が、4から40個の炭素原子を含有する、特に分岐状の炭化水素系鎖を表すが、但し、R
1及びR
2基の炭素原子の合計が18以上になることが条件である)、例えばピュアセリン油(オクタン酸セトステアリル)、イソノナン酸イソノニル、C
12〜C
15安息香酸アルキル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、エルカ酸2-オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、C
12〜C
15安息香酸アルキル、例えば安息香酸2-オクチルドデシル、オクタン酸、デカン酸又はリシン酸アルコール又はポリアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル又はミリスチン酸2-オクチルドデシル。
好ましくは、これらは、式R
1COOR
2のエステルであり、式中、R
1が、4から40個の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状脂肪酸残基を表し、R
2が、4から40個の炭素原子を含有する、特に分岐状の炭化水素系鎖を表し、R
1及びR
2が、R
1及びR
2基の炭素原子の合計を18以上にするようになる。
より一層具体的には、エステルは、合計で18から40個の間の炭素原子を含む。
挙げられうる好ましいモノエステルは、イソノナン酸イソノニル、エルカ酸オレイル及び/又はネオペンタン酸2-オクチルドデシルを含む;
*具体的には、少なくとも18個の炭素原子、より一層具体的には18から22個の炭素原子を含有する脂肪酸、とりわけラノリン酸、オレイン酸、ラウリン酸又はステアリン酸、及びジオール、例えばモノイソステアリン酸プロピレングリコールのモノエステル。
*とりわけ少なくとも18個の炭素原子を含有する、より一層具体的には合計18から60個の間の炭素原子、特に合計18から50個の間の炭素原子を含むジエステル。とりわけ、ジカルボン酸及びモノアルコールのジエステル、好ましくは、例えばリンゴ酸ジイソステアリル、又はモノカルボン酸のグリコールジエステル、例えばジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸プロピレングリコール、ジイソノナン酸ジエチレングリコール又はジイソステアリン酸ポリグリセリル-2(具体的には、例えば、Akzo社によりDermol DGDISの市販参照名で販売されている化合物)が使用されうる;
*好ましくは、少なくとも18個の炭素原子、より一層具体的には18から70の範囲の合計炭素数を有するヒドロキシル化モノエステル及びジエステル、例えばジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル又はステアリン酸グリセリル;
*とりわけ、全体に少なくとも35個の炭素原子を含有する、より一層具体的には、35から70個の間の炭素原子を含むトリエステル、特に、例えばトリカルボン酸のトリエステル、例えばクエン酸トリイソステアリル若しくはトリメリット酸トリデシル、又はモノカルボン酸のグリコールトリエステル、例えばトリイソステアリン酸ポリグリセリル-2;
*とりわけ、少なくとも35個の炭素原子を含有する、より一層具体的には35から70個の範囲の合計炭素数を有するテトラエステル、例えばモノカルボン酸のペンタエリスリトール又はポリグリセロールテトラエステル、例えばテトラペラルゴン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル、トリス(2-デシル)テトラデカン酸グリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2又はテトラキス(2-デシル)テトラデカン酸ペンタエリスリチル;
*不飽和脂肪酸ダイマー及び/又はトリマー並びにジオール、例えば、特許出願FR0853634に記載されているもの、特に、例えばジリノール酸及び1,4-ブタンジオールの縮合により得られるポリエステル。この点において、Biosynthis社によりViscoplast14436Hという名で販売されているポリマー(INCI名:ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー)、そうでなければポリオール及びダイマー二酸のコポリマー、並びにそれらのエステル、例えばHailucent ISDAが特に挙げられうる;
*ジオールダイマー及びモノカルボン酸又はジカルボン酸のエステル及びポリエステル、例えばジオールダイマー及び脂肪酸のエステル、並びにジオールダイマー及びジカルボン酸ダイマーのエステル、具体的には、とりわけC
8〜C
34、とりわけC
12〜C
22、具体的にはC
16〜C
20、より具体的にはC
18の不飽和脂肪酸の二量体化に特に由来するジカルボン酸ダイマーから得られるもの、例えばジリノール二酸及びジリノールジオールダイマーのエステル、例えばNippon Fine Chemical社によりLusplan DD-DA5(登録商標)及びDD-DA7(登録商標)の販売名で販売されているもの;
*ヒドロキシル化カルボン酸の少なくとも1つのトリグリセリドの、場合により不飽和である脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸を用いたエステル化から生じるポリエステル、例えばZenitech社によりZeniglossという参照名で販売されているコハク酸及びイソステアリン酸ヒマシ油;
*炭化水素系植物油、例えば脂肪酸トリグリセリド(室温で液体である)、とりわけ、少なくとも7個の炭素原子を含有する、より一層具体的には7から40個の炭素原子を含有する脂肪酸、例えばヘプタン酸又はオクタン酸トリグリセリド、又はホホバ油;特に、飽和トリグリセリド、例えばトリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル及びその混合物、例えば、Cognis社からMyritol318という参照名で販売されている生成物、トリヘプタン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル及びC
18〜36酸トリグリセリド、例えば、Stearineries Dubois社によりDub TGI24という参照名で販売されているもの、並びに不飽和トリグリセリド、例えばヒマシ油、オリーブ油、ハマナツメモドキ油又はプラカシー油が挙げられる;
【0315】
- ビニルピロリドン/1-ヘキサデセンコポリマー、例えば、ISP社によりAntaron V-216(Ganex V216としても公知)という名称で販売されている製品(MW=7300g/mol);
【0316】
- 好ましくは不飽和である、C
12〜C
26脂肪酸、好ましくはC
12〜C
22脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸又はリノレン酸及びそれらの混合物;
【0317】
- ことによると2つのアルキル鎖が同一又は異なっている炭酸ジアルキル、例えばCognis社によりCetiol CC(登録商標)という名称で販売されている炭酸ジカプリリル;
【0319】
無極性非揮発性炭化水素系油
本発明による組成物は、少なくとも1つの追加の無極性非揮発性炭化水素系油を含みうる。
【0320】
これらの油は、植物、鉱物又は合成起源であってよい。
【0321】
本発明の目的のために、「無極性油」という用語は、25℃での溶解度パラメータδ
aが、0(J/cm
3)
1/2に等しい油を意味するよう意図されている。
【0322】
Hansenの三次元溶解度空間における溶解度パラメータの定義及び計算は、C.M.Hansen:The three-dimensional solubility parameters、J. Paint Technol.39、105(1967年)による記事に記載されている。
このHansen空間によれば:
- δ
Dは、分子衝突中に誘導される双極子の形成に由来するLondon分散力を特徴づける;
- δ
pは、永久双極子の間におけるDebye相互作用力、また、誘導される双極子及び永久双極子の間におけるKeesom相互作用力を特徴づけ;
- δ
h特異的相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、供与体/受容体)を特徴づけ;並びに
- δ
aは、方程式:δ
a=(δ
p2+δ
h2)
1/2により判定される。
【0323】
パラメータδ
p、δ
h、δ
D及びδ
aは、(J/cm
3)
1/2で表現される。
【0324】
「炭化水素系油」という用語は、炭素及び水素原子、並びに場合により酸素及び窒素原子から本質的に形成される、又は更に構成され、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しない油を意味する。これは、アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミン及び/又はアミド基を含有しうる。好ましくは、無極性油は、炭素及び水素原子からなり、言い換えれば無極性油は、酸素又は窒素原子を含まない。
【0325】
好ましくは、非揮発性無極性炭化水素系油は、鉱物又は合成起源の直鎖状又は分岐状炭化水素、例えば、以下から選択されうる:
- 液体パラフィン又はその誘導体、
- スクアラン、
- イソエイコサン、
- ナフタレン油、
- ポリブテン、例えば、Amoco社により販売又は製造されているIndopol H-100(モル質量又はMW=965g/mol)、Indopol H-300(MW=1340g/mol)及びIndopol H-1500(MW=2160g/mol)。
- ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、例えばNippon Oil Fats社により販売されているParleam(登録商標)、Amoco社により販売又は製造されているPanalane H-300E(MW=1340g/mol)、Synteal社により販売又は製造されているViseal20000(MW=6000g/mol)及びWitco社により販売又は製造されているRewopal PIB1000(MW=1000g/mol)、或いはNOF Corporation社により販売されているParleam Lite、
- デセン/ブテンコポリマー、ポリブテン/ポリイソブテンコポリマー、特にIndopol L-14、
- ポリデセン及び水添ポリデセン、例えば:Mobil Chemicals社により販売又は製造されているPuresyn10(MW=723g/mol)及びPuresyn150(MW=9200g/mol)、或いはExxonMobil Chemicalにより販売されているPuresyn6、
- 並びにそれらの混合物。
【0326】
非揮発性非フェニルシリコーン油
「非フェニルシリコーン油」という用語は、フェニル置換基を一切持たないシリコーン油を表す。
【0327】
これらの非揮発性非フェニルシリコーン油の、挙げられうる代表例は、ポリジメチルシロキサン;アルキルジメチコン;ビニルメチルメチコン;また、脂肪族基及び/又は官能基、例えばヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基で修飾されているシリコーンを含む。
【0328】
「ジメチコン」(INCI名)は、ポリ(ジメチルシロキサン)(化学名)に相当することに留意すべきである。
【0329】
非揮発性非フェニルシリコーン油は、好ましくは、非揮発性ジメチコン油から選択される。
【0330】
特に、これらの油は、以下の非揮発性油から選択されうる:
- ポリジメチルシロキサン(PDMS)、
- ペンダントである、及び/又はシリコーン鎖の末端にある、脂肪族基、特にアルキル又はアルコキシ基を含むPDMSであり、これらの基が各々、2から24個の炭素原子を含む。例として、Evonik Goldschmidt社からAbil Wax9801の市販参照名で販売されているセチルジメチコンが挙げられうる。
- 脂肪族基又は官能基、例えばヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基を含むPDMS、
- 官能基、例えばヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基で置換されるポリアルキルメチルシロキサン、
- 脂肪酸、脂肪アルコール又はポリオキシアルキレン及びそれらの混合物で修飾されているポリシロキサン。
【0331】
好ましくは、これらの非揮発性非フェニルシリコーン油は、ポリジメチルシロキサン;アルキルジメチコン、また、脂肪族基、特にC
2〜C
24アルキル基及び/又は官能基、例えばヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基を含むPDMSから選択される。
【0332】
非フェニルシリコーン油は、特に、式(I)のシリコーンから選択されうる:
【化30】
【0333】
式中:
R
1、R
2、R
5及びR
6が、一緒に又は別々に、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基であり、
R
3及びR
4が、一緒に又は別々に、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基、ビニル基、アミン基又はヒドロキシル基であり、
Xが、1から6個の炭素原子を含有するアルキル基、ヒドロキシル基又はアミン基であり、
n及びpが、流体化合物を有するように、具体的には、25℃でのその粘度が9センチストーク(cSt)(9×10
-6m
2/秒)から800000cStの間となるように選択される整数である。
【0334】
本発明に従って使用できる非揮発性非フェニルシリコーン油として、以下が挙げられうる:
- R
1からR
6及びXが、メチル基を表し、p及びnが、粘度を500000cStにするようになる置換基、例えば、General Electric社によりSE30という名称で販売されている製品、Wacker社によりAK500000という名称で販売されている製品、Bluestar社によりMirasil DM500000という名称で販売されている製品、Dow Corning社によりDow Corning 200 Fluid 500000cStという名称で販売されている製品、
- R
1からR
6及びXが、メチル基を表し、p及びnが、粘度を60000cStにするようになる置換基、例えばDow Corning社によりDow Corning 200 Fluid 60000CSという名称で販売されている製品、並びにWacker社によりWacker Belsil DM60000という名称で販売されている製品、
- R
1からR
6及びXが、メチル基を表し、p及びnが、粘度を100cSt又は350cStにするようになる置換基、例えばDow Corning社によりBelsil DM100及びDow Corning 200 Fluid 350CSという名称でそれぞれ販売されている製品、
- R
1からR
6が、メチル基を表し、X基がヒドロキシル基を表し、n及びpが粘度を700cStにするようになる置換基、例えばMomentive社によりBaysilone Fluid T0.7という名称で販売されている製品。
【0335】
好ましくは、組成物が少なくとも1つの追加の油を含む場合、この油は、非揮発性極性油、具体的にはエステル油から選択される。
【0336】
より具体的には、組成物は、少なくとも1つのアルコールエステル炭化水素系非揮発性油を含む。
【0337】
これらの油により、付着物の色の均一性を更に改善することが可能となる一方、同時に、塗布中における組成物の良好な性質(例えば滑らかさ)を維持し、心地よさ又は色の持続性の観点から性能品質を悪化させないことが可能となる。
【0338】
「アルコールエステル炭化水素系油」という用語は、炭素、水素、酸素、及び場合により窒素原子から本質的に形成される、又は更に構成され、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しない油を意味する。
【0339】
更に、この非揮発性油は、少なくとも1個のエステル官能基及び少なくとも1個の遊離アルコール官能基(ヒドロキシル基)を含む。
【0340】
アルコールエステル非揮発性油は、好ましくは以下の油から、単独で、又は混合物として選択される:
*C
2〜C
8モノカルボン酸又はポリカルボン酸及びC
2〜C
8アルコールのヒドロキシル化モノエステル、ジエステル及びトリエステル、具体的にはヒドロキシル化C
2〜C
8トリカルボン酸及びC
2〜C
8アルコールのトリエステル、例えばクエン酸エステル、具体的にはクエン酸トリオクチル、クエン酸トリエチル又はクエン酸トリブチル及びそれらの混合物;
*好ましくは18から70個の範囲の合計炭素数を有するヒドロキシル化モノエステル、ジエステル及びトリエステル、より具体的には飽和、不飽和、好ましくは飽和、又は芳香族モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸及びモノアルコール又はポリオールのエステル、例えばモノイソステアリン酸プロピレングリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ポリ(2-グリセリル)(とりわけ、例えばAkzo社によりDermol DGDISの商標参照名で販売されている化合物)、ポリ(3-グリセリル)ジイソステアレート、乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、ステアリン酸グリセリル;クエン酸トリイソステアリル又はトリメリット酸トリデシル、トリイソステアリン酸ポリ(2-グリセリル)。
【0341】
本発明の有利な実施形態によれば、アルコールエステル油はトリグリセリドではなく、言い換えれば、グリセロール及びヒドロキシル化カルボン酸のトリエステルではない。
【0342】
この変形によれば、組成物は、以前に記載されているアルコールエステル非揮発性油以外に、1つ又は複数の炭化水素系非揮発性油も含みうる。
【0343】
この変形によれば、組成物は、好ましくは、上述のアルコールエステル炭化水素系非揮発性油及び上述のビニルポリマー以外に、組成物の質量に対して少なくとも15質量%の、ジメチコンフラグメントを一切含まない少なくとも1つのフェニルシリコーン非揮発性油及び少なくとも1つの固体染料、好ましくは少なくとも1つの顔料を含む。
【0344】
組成物が、1つ又は複数の追加の非揮発性油を含む場合、その結果、その含有量は、組成物全体の質量に対して2質量%から20質量%、好ましくは2質量%から15質量%を表す。
【0345】
本発明のきわめて有利な変形によれば、組成物は、組成物全体の質量に対して、2質量%から20質量%、好ましくは2質量%から15質量%の範囲の含有量のヒドロキシル化エステル非揮発性油を含む。
【0346】
揮発性油
本発明の具体的な実施形態によれば、組成物は、少なくとも1つの揮発性油も含みうる。
【0347】
揮発性油は、具体的には、シリコーン油、好ましくは無極性である炭化水素系油又はフルオロ油であってよい。
【0348】
一実施形態によれば、揮発性油はシリコーン油であり、特に、40℃から102℃の範囲の引火点を有し、好ましくは55℃超及び95℃以下の範囲の引火点、優先的には、65℃から95℃の範囲の引火点を有するシリコーン油から選択されうる。
【0349】
本発明で使用されうる揮発性のシリコーン油として、室温で8センチストーク(cSt)(8×10
-6m
2/秒)未満の粘度であり、特に2から10個のケイ素原子、特に2から7個のケイ素原子を含有する直鎖状又は環状シリコーンが挙げられ、これらのシリコーンは、場合により1から10個の炭素原子を含有するアルキル又はアルコキシ基を含む。
【0350】
本発明で使用されうる揮発性のシリコーン油として、具体的には、5及び6cStの粘度を有するジメチコン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン及びドデカメチルペンタシロキサン、並びにそれらの混合物が挙げられうる。
【0351】
第2の実施形態によれば、揮発性油は、フルオロ油、例えばノナフルオロメトキシブタン又はペルフルオロメチルシクロペンタン、及びそれらの混合物である。
【0352】
第3の実施形態によれば、揮発性油は、好ましくは無極性である炭化水素系油である。
【0353】
無極性揮発性炭化水素系油は、40℃から102℃の範囲の、好ましくは40℃から55℃の範囲の、優先的には40℃から50℃の範囲の引火点を有しうる。
【0354】
炭化水素系揮発性油は、具体的には、8から16個の炭素原子を含有する炭化水素系揮発性油、及びその混合物、特に以下から選択されうる:
- 分岐状C
8〜C
16アルカン、例えばC
8〜C
16イソアルカン(イソパラフィンとしても公知)、イソドデカン、イソデカン及びイソヘキサデカン、並びに、例えば、Isopar又はPermethylの販売名で販売されている油、
- 直鎖状アルカン、例えばSasol社によりParafol12-97及びParafol14-97の参照名でそれぞれ販売されている、n-ドデカン(C12)及びn-テトラデカン(C14)、また、それらの混合物、ウンデカン-トリデカン混合物(Cetiol UT)、Cognis社の特許出願WO2008/155059の実施例1及び2で得られるn-ウンデカン(C11)及びn-トリデカン(C13)の混合物、並びにそれらの混合物。
【0355】
好ましくは、組成物は、炭化水素系揮発性油から選択される、少なくとも1つの揮発性油を含む。
【0356】
組成物が少なくとも1つの揮発性油を含む場合、その含有量は、より具体的には、前記組成物全体の質量に対して0.1質量%から40質量%、より具体的には0.5質量%から40質量%、好ましくは5質量%から30質量%である。
【0357】
更に、組成物が少なくとも1つのシリコーン揮発性油を含む場合、その含有量は、組成物の質量に対して5質量%未満である。
【0358】
好ましくは、本発明による組成物は、シリコーン揮発性油を一切含まない。
【0359】
染料
本発明による組成物は、水溶性又は水不溶性、脂溶性又は非脂溶性、有機又は鉱物染料、及び光学的効果を有する材料、及びそれらの混合物から選択されうる少なくとも1つの染料を含みうる。
【0360】
本発明の目的のために、「染料」という用語は、色の光学的効果を生成することが可能である化合物を意味し、染料は、適切な化粧品媒体中に十分な量で配合される。
【0361】
本発明に従って使用される水溶性染料は、より具体的には水溶性色素である。
【0362】
本発明の目的のために、「水溶性色素」という用語は、水性相又は水混和性溶媒中に可溶性であり色を付けることが可能な、あらゆる天然又は合成の有機化合物を一般的に意味する。具体的には、「水溶性」という用語は、化合物が、25℃で測定して、少なくとも0.1g/lに等しい濃度まで水に溶解する能力(肉眼的に等方、透明、有色又は無色の溶液の生成)を意味するよう意図されている。この溶解度は、具体的には、1g/l以上である。
【0363】
本発明における使用するに適している水溶性色素として、特に、合成又は天然の水溶性色素、例えばFDC Red4(CI:14700)、DC Red6(リソールルビンNa;CI:15850)、DC Red22(CI:45380)、DC Red28(CI:45410、Na塩)、DC Red30(CI:73360)、DC Red33(CI:17200)、DC Orange4(CI:15510)、FDC Yellow5(CI:19140)、FDC Yellow6(CI:15985)、DC Yellow8(CI:45350、Na塩)、FDC Green3(CI:42053)、DC Green5(CI:61570)、FDC Blue1(CI:42090)が挙げられる。
【0364】
本発明の文脈において使用されうる水溶性染料の供給源の非限定的な例示として、天然起源のもの、例えばコチニールカイガラムシ、ビーツ、ブドウ、ニンジン、トマト、アナトー、パプリカ、ヘンナ、カラメル及びクルクミンの抽出物が特に挙げられうる。
【0365】
したがって、本発明における使用に適している水溶性染料は、とりわけカルミン酸、ベタニン、アントシアン、エノシアニン、リコペン、β-カロテン、ビキシン、ノルビキシン、カプサンチン、カプソルビン、フラボキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ルビキサンチン、ビオラキサンチン、リボフラビン、ロドキサンチン、カンタキサンチン及びクロロフィル並びにそれらの混合物である。
【0366】
これらは、硫酸銅、硫酸鉄、水溶性スルホポリエステル、ローダミン、ベタイン、メチレンブルー、タートラジンの二ナトリウム塩及びフクシンの二ナトリウム塩であってもよい。
【0367】
これらの水溶性染料の一部は、具体的には、食品使用が許可されている。これらの色素の挙げられうる代表例は、より具体的には、カロテノイドファミリーの色素、食品取り扱い規範で言及されているE120、E162、E163、E160a〜g、E150a、E101、E100、E140及びE141を含む。
【0368】
特に好ましい実施形態によれば、水溶性染料は、LCW社によりDC Yellow6という名称で販売されている明黄色の二ナトリウム塩FCF、LCW社により販売されているDC Red33という名称で販売されているフクシン酸Dの二ナトリウム塩、及びLCW社により、FD&C Red40という名称で販売されているRouge Alluraの三ナトリウム塩から選択される。
【0369】
「顔料」という用語は、白色又は有色の、無機(鉱物)又は有機粒子の意味として理解されるべきであり、顔料は、液体有機相に不溶性であり、本組成物を用いて生成される組成物及び/又は付着物に色を付ける、及び/又は不透明にするよう意図されている。
【0370】
顔料は、鉱物顔料、有機顔料及び複合顔料(すなわち鉱物及び/又は有機材料を基材とする顔料)から選択されうる。
【0371】
顔料は、単色顔料、レーキ、真珠層及び光学的効果を有する顔料、例えば、反射顔料及びゴニオクロマチック顔料から選択されうる
【0372】
鉱物顔料は、金属酸化物顔料、酸化クロム、酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、マンガンバイオレット、プルシアンブルー、ウルトラマリンブルー及びフェリックブルー並びにそれらの混合物から選択されうる。
【0373】
有機レーキは、基体に付けた色素から形成される有機顔料である。
【0374】
有機顔料としても公知のレーキは、以下の材料及びそれらの混合物から選択されうる:
- コチニールカイガラムシ;
- アゾ色素、アントラキノン色素、インジゴイド色素、キサンテン色素、ピレン色素、キノリン色素、トリフェニルメタン色素又はフルオラン色素の有機顔料。特に挙げられうる有機顔料のうち、以下の名称のものが公知である:D&C Blue No.4、D&C Brown No.1、D&C Green No.5、D&C Green No.6、D&C Orange No.4、D&C Orange No.5、D&C Orange No.10、D&C Orange No.11、D&C Red No.6、D&C Red No.7、D&C Red No.17、D&C Red No.21、D&C Red No.22、D&C Red No.27、D&C Red No.28、D&C Red No.30、D&C Red No.31、D&C Red No.33、D&C Red No.34、D&C Red No.36、D&C Violet No.2、D&C Yellow No.7、D&C Yellow No.8、D&C Yellow No.10、D&C Yellow No.11、FD&C Blue No.1、FD&C Green No.3、FD&C Red No.40、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6;
- 有機レーキは、酸性色素、例えばアゾ、アントラキノン、インジゴイド、キサンテン、ピレン、キノリン、トリフェニルメタン又はフルオラン色素、ことによると、少なくとも1つのカルボン酸又はスルホン酸基を含むこれらの色素の不溶性ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、ジルコニウム、ストロンチウム又はチタン塩であってよい。
【0375】
有機レーキは、有機支持材、例えばロージン又は安息香酸アルミニウムで支持されていてもよい。
【0376】
特に挙げられうる有機レーキのうち、以下の名称のものが公知である:D&C Red No.2アルミニウムレーキ、D&C Red No.3アルミニウムレーキ、D&C Red No.4アルミニウムレーキ、D&C Red No.6アルミニウムレーキ、D&C Red No.6バリウムレーキ、D&C Red No.6バリウム/ストロンチウムレーキ、D&C Red No.6ストロンチウムレーキ、D&C Red No.6カリウムレーキ、D&C Red No.7アルミニウムレーキ、D&C Red No.7バリウムレーキ、D&C Red No.7カルシウムレーキ、D&C Red No.7カルシウム/ストロンチウムレーキ、D&C Red No.7ジルコニウムレーキ、D&C Red No.8ナトリウムレーキ、D&C Red No.9アルミニウムレーキ、D&C Red No.9バリウムレーキ、D&C Red No.9バリウム/ストロンチウムレーキ、D&C Red No.9ジルコニウムレーキ、D&C Red No.10ナトリウムレーキ、D&C Red No.19アルミニウムレーキ、D&C Red No.19バリウムレーキ、D&C Red No.19ジルコニウムレーキ、D&C Red No.21アルミニウムレーキ、D&C Red No.21ジルコニウムレーキ、D&C Red No.22アルミニウムレーキ、D&C Red No.27アルミニウムレーキ、D&C Red No.27アルミニウム/チタニウム/ジルコニウムレーキ、D&C Red No.27バリウムレーキ、D&C Red No.27カルシウムレーキ、D&C Red No.27ジルコニウムレーキ、D&C Red No.28アルミニウムレーキ、D&C Red No.30レーキ、D&C Red No.31カルシウムレーキ、D&C Red No.33アルミニウムレーキ、D&C Red No.34カルシウムレーキ、D&C Red No.36レーキ、D&C Red No.40アルミニウムレーキ、D&C Blue No.1アルミニウムレーキ、D&C Green No.3アルミニウムレーキ、D&C Orange No.4アルミニウムレーキ、D&C Orange No.5アルミニウムレーキ、D&C Orange No.5ジルコニウムレーキ、D&C Orange No.10アルミニウムレーキ、D&C Orange No.17バリウムレーキ、D&C Yellow No.5アルミニウムレーキ、D&C Yellow No.5ジルコニウムレーキ、D&C Yellow No.6アルミニウムレーキ、D&C Yellow No.7ジルコニウムレーキ、D&C Yellow No.10アルミニウムレーキ、FD&C Blue No.1アルミニウムレーキ、FD&C Red No.4アルミニウムレーキ、FD&C Red No.40アルミニウムレーキ、FD&C Yellow No.5アルミニウムレーキ、FD&C Yellow No.6アルミニウムレーキ。
【0377】
脂溶性色素、例えば、スーダンレッド、DC Red17、DC Green6、β-カロテン、ダイズ油、スーダンブラウン、DC Yellow11、DC Violet2、DC Orange5及びキノリンイエローも挙げられうる
【0378】
上記の有機染料それぞれに対応する化学物質は、出版物「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」、1997年版、371から386頁及び524から528頁、The Cosmetic, Toiletries and Fragrance Association刊で挙げられており、その内容は、参照のために本特許出願に組み込む。
【0379】
顔料には、疎水性処理を施してもよい。
【0380】
疎水性処理剤は、シリコーン、例えばメチコン、ジメチコン及びペルフルオロアルキルシラン;脂肪酸、例えばステアリン酸;金属石鹸、例えばジミリスチン酸アルミニウム、水添タロウグルタミン酸のアルミニウム塩、リン酸ペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルキルシラン、ペルフルオロアルキルシラザン、ポリヘキサフルオロプロピレンオキシド、ペルフルオロアルキルペルフルオロポリエーテル基及びアミノ酸を含むポリオルガノシロキサン;N-アシルアミノ酸又はその塩;レシチン、イソプロピルトリイソステアリルチタネート、並びにそれらの混合物から選択されうる。
【0381】
N-アシルアミノ酸は、8から22個の炭素原子を含有するアシル基、例えば、2-エチルヘキサノイル、カプロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル又はココイル基を含みうる。これらの化合物の塩は、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、亜鉛、ナトリウム又はカリウム塩であってよい。アミノ酸は、例えばリジン、グルタミン酸又はアラニンであってよい。
【0382】
上記化合物で挙げられる「アルキル」という用語は、とりわけ、1から30個の炭素原子を含有し、好ましくは5から16個の炭素原子を含有するアルキル基を表す。
【0383】
疎水性処理した顔料は、具体的には、特許出願EP-A-1086683に記載されている.
【0384】
本特許出願の目的のために、「真珠層」という用語は、虹色であってもなくてもよく、具体的には、殻の中の特定の軟体動物により生成され、或いは合成され、光学干渉を経由した色彩効果を有する、あらゆる形態の有色粒子を意味するよう意図されている。
【0385】
挙げられうる真珠層の例は、真珠光沢顔料、例えば酸化鉄でコーティングされているチタンマイカ、オキシ塩化ビスマスでコーティングされているマイカ、酸化クロムでコーティングされているチタンマイカ、有機色素、特に上述のタイプのものでコーティングされているチタンマイカ、また、オキシ塩化ビスマスを基材とする真珠光沢顔料を含む。真珠層はマイカ粒子であってもよく、この表面に、金属酸化物及び/又は有機染料の少なくとも2つの連続する層が重なっている。
【0386】
真珠層は、より具体的には、黄色、ピンク色、赤色、ブロンズ色、オレンジ色、褐色、金及び/又は赤銅色又は淡色を有する。
【0387】
干渉顔料として第1の組成物中に導入されうる真珠層の例示として、特にEngrehard社によりBrilliant gold212G(Timica)、Gold222C(Cloisonne)、Sparkle gold(Timica)、Gold4504(Chromalite)及びMonarch gold233X(Cloisonne)という名称で販売されている金色の真珠層;特に、Merck社によりBronze fine(17384)(Colorona)及びBronze(17353)(Colorona)という名称で、並びにEngelhard社によりSuper Bronze(Cloisonne)という名称で販売されているブロンズ色の真珠層;特に、Engelhard社によりOrange363C(Cloisonne)及びOrange MCR101(Cosmica)という名称で、並びにMerck社によりPassion orange(Colorona)及びMatte orange(17449)(Microna)という名称で販売されているオレンジ色の真珠層;特にEngelhard社により、Nu-antique copper340XB(Cloisonne)及びBrown CL4509(Chromalite)という名称で販売されている褐色の真珠層;特にEngelhard社により、Copper340A(Timica)という名称で販売されている淡い赤銅色を伴う真珠層;特にMerck社により、Sienna fine(17386)(Colorona)という名称で販売されている淡い赤色を伴う真珠層;特にEngelhard社により、Yellow(4502)(Chromalite)という名称で販売されている淡い黄色を伴う真珠層;特にEngelhard社により、Sunstone G012(Gemtone)という名称で販売されている淡い金色を伴う赤色の真珠層;特にEngelhard社により、Tan opal G005(Gemtone)という名称で販売されているピンク色の真珠層;特にEngelhard社により、Nu-antique bronze240AB(Timica)という名称で販売されている淡い金色を伴う黒色の真珠層、特にMerck社により、Matte blue(17433)(Microna)という名称で販売されている青色の真珠層、特にMerck社により、Xirona Silverという名称で販売されている淡い銀色を伴う、白色の真珠層と、特にMerck社により、Indian summer(Xirona)という名称で販売されている金色がかった緑色且つ、及びピンク色がかったオレンジ色の真珠層とそれらの混合物が挙げられうる。
【0388】
染料の含有量は、組成物全体の質量に対して0.1質量%から25質量%、より具体的には0.1質量%から15質量%を表すと有利である。
【0389】
賦形剤
本発明による組成物は、場合により、有機又は無機性質の少なくとも1つ以上の賦形剤を含みうる。
【0390】
「賦形剤」という用語は、不溶性であり組成物の媒体中に分散する形態の、あらゆる形状の無色又は白色の固体粒子を意味すると理解されるべきである。これらの、鉱物又は有機性質の粒子により、組成物にコシ又は剛性が生じ、且つ/又はメーキャップに柔らかさ及び均一性が生じうる。賦形剤、特に有機賦形剤は染料ではない。
【0391】
本発明による組成物に使用される賦形剤は、層状、小球状(globular)若しくは球状(spherical)形態、繊維形態又はこれらの定義された形態の他のあらゆる中間体形態であってよい。
【0392】
本発明による賦形剤は、表面コーティングされていてもいなくてもよく、具体的には賦形剤は、シリコーン、アミノ酸、フルオロ誘導体、又は組成物における賦形剤の分散及び相溶性を向上させる他のあらゆる物質を用いて表面処理されていてもよい。
【0393】
挙げられうる鉱物賦形剤の例は、滑石、マイカ、シリカ、中空シリカ微小球、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、ガラス若しくはセラミックマイクロカプセル、又はシリカ及び二酸化チタンの複合材料、例えばNippon Sheet Glass社により販売されているTSGシリーズを含む。
【0394】
挙げられうる有機賦形剤の例は、ポリアミド粉末(Atochem社のNylon(登録商標)Orgasol)、ポリエチレン粉末、メタクリル酸ポリメチル粉末、又はメタクリル酸メチルコポリマー[例えば:Polypore(登録商標)L200-メタクリル酸ポリメチル/ジメタクリル酸エチレングリコール;Chemdal Corporation社]の粉末、ポリテトラフルオロエチレン粉末(例えば:Teflon)、アクリル酸コポリマーの粉末(Dow Corning社のPolytrap)、ラウロイルリシン、中空ポリマー微小球、例えば塩化ポリビニリデン/アクリロニトリルのもの(例えば:Akzo Nobel社のExpancel)、合成又は天然微粉化ワックス、8から22個の炭素原子、好ましくは12から18個の炭素原子を含有する有機カルボン酸に由来する金属石鹸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、又はラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、シリコーン賦形剤、ポリウレタン粉末並びにこれらの賦形剤の混合物を含む。
【0395】
シリコーン賦形剤に関しては、これらは、より具体的には、シリコーン樹脂マイクロビーズ、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、及びシリコーン樹脂を用いてコーティングした架橋エラストマー系オルガノポリシロキサン粉末、並びにそれらの混合物から選択されうる。
【0396】
シリコーン樹脂、例えば特許US5538793に特に記載されているシルセスキオキサン樹脂を用いてコーティングされているオルガノポリシロキサン粉末が、本発明を行うためにとりわけ適している。そのようなエラストマー粉末は、Shin Etsu社によりKSP-100、KSP-101、KSP-102、KSP-103、KSP-104及びKSP-105という名称で販売されており、INCI名:ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサンクロスポリマーを有する。シリコーン樹脂を用いてコーティングされている架橋エラストマー系オルガノポリシロキサンの粉末、例えば、特にShin Etsu社によりKSP-200という名称で販売されている、フルオロアルキル基により官能基化したハイブリッドシリコーン粉末、又は、とりわけShin Etsu社によりKSP-300という名称で販売されている、フェニル基により官能基化したハイブリッドシリコーン粉末が挙げられうる。
【0397】
ポリメチルシルセスキオキサン粉末に関しては、ごく具体的には、シリコーン樹脂マイクロビーズ、例えばMomentive Performance Materials社によりTospearlという名称で販売されているもの、とりわけTospearl145Aという参照名で販売されているもの;及びその混合物が挙げられる。
【0398】
ポリウレタン粉末に関しては、具体的には、コポリマーを含む架橋したポリウレタンの粉末が挙げられ、前記コポリマーは、トリメチロールヘキシルラクトンを含む。コポリマーは、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロールヘキシルラクトンポリマーであってよい。そのような粒子は、とりわけ、例えば、Toshiki社によりPlastic Powder D-400(登録商標)又はPlastic Powder D-800(登録商標)という名称で市販されている、及びそれらの混合物である。
【0399】
好ましくは、有機賦形剤は、シリコーン賦形剤又はその混合物から、特にシリコーン樹脂を用いてコーティングした架橋エラストマー系オルガノポリシロキサンの粉末から選択される。
【0400】
本発明に従って使用される組成物は、組成物全体の質量に対して0.1質量%から15質量%、特に1質量%から10質量%の範囲の含有量で、1つ又は複数の賦形剤を含むことができると有利である。
【0401】
本発明の一変形によれば、組成物は、組成物全体の質量に対して0.1質量%から15質量%の間、特に1質量%から10質量%の範囲の含有量で、少なくとも1つの鉱物賦形剤を含むと有利である。
【0402】
別の変形によれば、組成物は、組成物の質量に対して、8質量%未満の含有量で、より具体的には、組成物の質量に対して6質量%の最大含有量で、少なくとも1つの有機賦形剤を含むと有利である。より一層優先される変形によれば、組成物が有機賦形剤を多少なりとも含む場合、有機賦形剤の含有量は、組成物の質量に対して0.1質量%から6%質量の間である。
【0403】
この変形によれば、組成物は、好ましくは、ジメチコンフラグメントを一切持たない1つ又は複数の非揮発性フェニルシリコーン油を少なくとも10質量%含む。
【0404】
これらの賦形剤の存在により、組成物の移染現象を更に低下させることが可能になる。
【0405】
添加剤
本発明による組成物は、従来使用されているいかなる原料も、化粧品及び皮膚科分野における添加剤として更に含んでよい。
【0406】
これらの添加剤は、界面活性剤、抗酸化剤、増粘剤、甘味料、塩基性又は酸性保存剤、及びそれらの混合物から選択されると有利であり、Codex Alimentariusの表1中の目的としたものから選択できると有利である。
【0407】
抗酸化剤として、本発明による組成物は、少なくとも1つのペンタエリスリチルジ-t-ブチルヒドロキシシンナメートを含むことができると有利である。
【0408】
本発明による組成物は、香味料及び/又は香料も含有しうる。
【0409】
本発明に使用されうる化粧品活性剤として、サンスクリーン、ビタミンA、E、C及びB3、プロビタミン、例えばD-パンテノール、鎮静剤、例えばα-ビサボロール、アロエベラ(Aloe vera)、アラントイン、植物抽出物又はエッセンシャルオイル、保護又は再構築剤、清涼剤、例えばメントール及びそれらの誘導体、皮膚軟化剤、保湿剤及び必須脂肪酸並びにそれらの混合物が挙げられうる。
【0410】
これらの様々な原料の各々の量は、存在する場合は、検討中の分野で従来通り使用されているものであり、例えば、組成物全体の質量に対して0.01質量%から10質量%の範囲である。
【0411】
いうまでもないが、当業者は、この、若しくはこれらの任意の追加化合物、及び/又はその量を、本発明による組成物の有利な性質が、想定される添加により有害な影響を受けない、又は実質的に受けないように選択することに気を付けるであろう。
【0412】
以下の実施例は、本発明の分野の非限定的な例示として示されている。
【実施例1】
【0413】
固体口紅組成物を調製し、組成物の原料及び比率は、以下の表に順に並べられている(割合は、原材料の質量割合として表現される):
【0414】
【表1】
【0415】
調製の試験実施計画書
顔料は、油相部分で粉砕する。
【0416】
次いで、残りの油相、ワックス及びDow Corning社のアクリル酸ポリマーを加熱皿に入れ、100℃で穏やかに撹拌する。
【0417】
混合物が均一になるまで撹拌を続ける。
【0418】
次いで、組成物を型に注ぎ、放置して冷ます。
【0419】
塗布の際に滑らかな口紅の本体部分、きめ細かい付着物、良好に持続するねばつかない皮膜が得られる。
【実施例2】
【0420】
固体口紅組成物を調製し、組成物の原料及び比率は、以下の表に順に並べられている(割合は、原材料の質量割合として表現される):
【0421】
【表2】
【0422】
調製の試験実施計画書
顔料は、油相部分で粉砕する。
【0423】
次いで、残りの油相、ワックス及びDow Corning社のアクリル酸ポリマーを加熱皿に入れ、100℃で穏やかに撹拌する。
【0424】
混合物が均一になるまで撹拌を続ける。
【0425】
次いで、組成物を型に注ぎ、放置して冷ます。
【0426】
塗布の際に滑らかな口紅の本体部分、きめ細かい付着物、良好に持続するねばつかない皮膜が得られる。
【実施例3】
【0427】
固体口紅組成物を調製し、組成物の原料及び比率は、以下の表に順に並べられている(割合は、原材料の質量割合として表現される):
【0428】
【表3】
【0429】
調製の試験実施計画書
顔料は、リンゴ酸ジイソステアリルを含有する油相部分で粉砕する。
【0430】
次いで、残りの油相、ワックス及びDow Corning社のアクリル酸ポリマーを加熱皿に入れ、100℃で穏やかに撹拌する。
【0431】
混合物が均一になるまで撹拌を続ける。
【0432】
次いで、組成物を型に注ぎ、放置して冷ます。
【0433】
塗布の際に滑らかな口紅の本体部分、きめ細かい付着物、良好に持続するねばつかない皮膜が得られる。
【実施例4】
【0434】
固体口紅組成物を調製し、組成物の原料及び比率は、以下の表に順に並べられている(割合は、原材料の質量割合として表現される):
【0435】
【表4】
【0436】
調製の試験実施計画書
顔料は、油相部分で粉砕する。
【0437】
次いで、残りの油相、ワックス及びDow Corning社のアクリル酸ポリマーを加熱皿に入れ、100℃で穏やかに撹拌する。
【0438】
均一な混合物を得たら、シリコーン賦形剤を加える。
【0439】
混合物が均一になるまで撹拌を続ける。
【0440】
次いで、組成物を型に注ぎ、放置して冷ます。
【0441】
塗布の際に滑らかな口紅の本体部分、きめ細かい付着物、良好に持続するねばつかない皮膜が得られる。
【実施例5】
【0442】
固体口紅組成物を調製し、組成物の原料及び比率は、以下の表に順に並べられている(割合は、原材料の質量割合として表現される):
【0443】
【表5】
【0444】
調製の試験実施計画書
顔料は、油相部分で粉砕する。
【0445】
次いで、残りの油相、ワックス及びDow Corning社のアクリル酸ポリマーを加熱皿に入れ、100℃で穏やかに撹拌する。
【0446】
混合物が均一になるまで撹拌を続ける。
【0447】
次いで、組成物を型に注ぎ、放置して冷ます。
【0448】
各組成物について、塗布の際に滑らかな口紅の本体部分、きめ細かい付着物、良好に持続するねばつかない皮膜が得られる。
【0449】
組成物の耐油性の評価:
事前に破壊した各組成物を、人工のケラチン材料でできている支持材に塗布して、均一な皮膜を得た。
【0450】
付着物を、ホットプレートにて35℃で1時間にわたり乾燥させた。
【0451】
各皮膜にオリーブ油の一滴を付着させて5分後、各皮膜を、同一の圧力で綿を用いて拭いた(15度)。
【0452】
皮膜の耐性を視覚的に評価する。
【0453】
本発明による組成物は、シリコーン油を1つのみ含有する比較の組成物に対して、改善した耐油性を有する。