【実施例】
【0044】
本発明の更なる特徴は、決して、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない以下の実施例で与えられる。
【0045】
実施例1
CH
2ClCHClCH
2ClからCH
2=CClCH
2Cl(2,3−ジクロロ−1−プロペン)の調製
約8500gの1,2,3−トリクロロプロパンおよび約88.0gのAliquat336を、TEFLON(登録商標)シャフトおよび撹拌ブレードを備え、内部TEFLON(登録商標)被覆銅コイルおよび冷却剤/加熱循環浴で加熱され、冷却コンデンサーを備えた30Lガラス容器に充填した。次いで、混合物を中速撹拌で約73℃まで加熱した。この温度で、約10,000gの25重量%NaOH/H2O溶液を、2時間掛けて別々の容器から反応器中へ添加した。pHを約14に保持した。添加後、反応の進行を、GCおよびGC/MSで観察した。1,2,3−トリクロロプロパンの転換率は約97.5%であり、CH
2=CClCH
2Clに対する選択率は約95.4%であった。決められた反応時間後に、混合物を冷却し、約4.0Lの蒸留した脱イオン水を混合物へ添加した。混合物を約10分間撹拌し、分離させた。下層生成物(約92.5℃の沸点)を排出し、実質的に単離して生成物を精製するために蒸留した。蒸留前の粗生成物収量は約6408gであった(約93%のGC純度)。
【0046】
実施例2
CH
2=CClCH
2ClからHCCl
2CCl
2CH
2Clの調製
塩素を、約10〜約30℃で、氷浴冷却の助けを借りて、淡黄色が約45分間持続するまで、約82.4gの2,3−ジクロロプロペン中で泡立たせた。約130.4gの量の粗生成物は、約93.6%のCH
2ClCCl
2CH
2Clおよび約2.6%の2,3−ジクロロプロペンからなっていた。
【0047】
500gのCH
2ClCCl
2CH
2Clを光反応器に充填した。循環冷却浴を使用し
て、反応器用ジャケットおよび450WUVランプ用ジャケットを約15℃まで冷却した。合計で約150gの塩素を、約2時間掛けて有機液体中で泡立たせた。粗生成物は約591gの重量であった。GC分析は、約54.4%の転換率および約87%の所望のHCCl
2CCl
2CH
2Clに対する選択率を示した。蒸留は、99%純度のHCCl
2CCl
2CH
2Clを与えた。
【0048】
実施例3
HCCl
2CCl
2CH
2ClからCCl
2=CClCH
2Clの調製
Aliquat−336(登録商標)(約0.26g)および約24.8gのHCCl
2CCl
2CH
2Clを室温で急速に撹拌しながら、約20gの25%水性NaOHを19分掛けて添加した。30mLの水を添加して相を分離させる前に撹拌を一晩中続けた。約19.8gの量の低部有機相は、GC分析により約97.5%純度のCCl
2=CClCH
2Clであった(収率96%)。フッ化前に、任意の相間移動触媒を除去するために蒸留した(沸点、約30mmHgで約69〜約72℃)。H NMR:δ 4.41(s)ppm。
【0049】
実施例4
気相におけるCCl
2=CClCH
2ClのCF
3CCl=CH
2(HFO−1233xf)への選択的触媒化変換
長さ558.8mm(22インチ)および直径12.7mm(1/2インチ)のモネル管気相反応器へ、約120ccの触媒または2つの触媒の混合物を充填する。混合物の場合では、Cr
2O
3触媒を、約270℃〜500℃の一定温度で反応器の底部帯域に保持し、他方の触媒、例えば、FeCl
3/C等を、約120℃〜220℃の一定温度で反応器の中央および上部帯域に保持する。反応器を、3つの帯域(上部、中央および底部)を持つヒーターの内側に載置する。反応器温度を、反応器の中央で内側で保持された特注の5点熱電対で読取る。反応器の底部を、電気的加熱により300℃に保持されている予熱器へ接続する。液体HFを、1時間当たり約1〜約1000g(g/時間)の一定流量で、ニードルバルブ、液体質量流量計、およびリサーチ制御バルブを通してシリンダーから予熱器中へ供給する。HFシリンダーを、シリンダー頭部空間中へ無水N
2ガス圧を適用することにより310.2kPa(45psig)の一定圧力に保つ。約10〜約1000g/時間のCCl
2=CClCH
2Clを、310.2kPa(約45psig)のN
2圧力下でシリンダーから浸漬管を通して液体として供給する。有機体を、1〜1000g/時間の一定流量で、ニードルバルブ、液体質量流量計、およびリサーチ制御バルブを通して浸漬管から予熱器(約250℃に保持されている)へ流す。有機体を、また、有機体を含むシリンダーを約220℃に加熱しながら、気体として供給する。シリンダーを出る気体を、ニードルバルブおよび質量流量調節弁を介して予熱器中へ通す。シリンダーから予熱器への有機体ラインを、一定温度のヒートトレースでの包装および電気的加熱要素により約200℃に保持する。全ての供給物シリンダーを、差によるこれらの重量を観察するために秤の上に載置する。触媒を、約8時間にわたり反応温度で乾燥し、次いで、CCl
2=CClCH
2Clを含む有機体供給物と接触させる前に、約6時間にわたり大気圧下で、約50g/時間のHFで、次いで、更に6時間にわたり344.7kPa(50psig)のHF加圧下で前処理する。別のリサーチ制御バルブで反応器出口ガスの流量を制御することにより、反応を、0〜1034.2kPa(約0〜約150psig)の一定反応器圧力で行う。反応器を出るガスを、凝縮を防ぐためのホットボックスバルブ(hotboxvalve)配列を介して接続されたオンラインGCおよびGC/MSにより分析する。それぞれに、CCl
2=CClCH
2Clの転換率は約70〜約100%であり、1233xfに対する選択率は約80%〜約95%である。水においてKOHを約20重量%〜約60重量%含む洗浄溶液を通して反応器出口ガスを流し、次いで、スクラバーから、ドライアイスまたは液体N
2中に保持されたシリンダー中へ出口ガスを捕捉することにより生成物を収集する。次いで、生成物、1233xfを蒸留により実質的に単
離する。結果は表1で表にされる。
【0050】
【表1】
【0051】
実施例5Aおよび5B
HFでのCF
3CCl=CH
2(1233xf)のCF
3CFClCH
3(244bb)への液相触媒的フッ化
実施例5A
約327gのHF、約50gの1233xf、および約75gのSbCl
5を、1Lのオートクレーブに充填した。反応混合物を約80℃で、約3時間、4274.7kPa(約620psig)の圧力下で撹拌した。反応後に、反応器を約0℃まで冷却し、次いで、約300mlの水を、オートクレーブ中へ、約45分間にわたってゆっくりと添加した。撹拌下での水の添加が完了後、反応器を室温まで冷却し、次いで、頭上ガスを別の収集
シリンダーへ移した。CF
3CFClCH
3の収率は、約98%の1233xf転換率水準で約90%であった。その他の主たる副生成物は、CF
3CF
2CH
3(2%)、および一般式、C
4H
3Cl
3F
4(8%)のC4化合物の不確定異性体であった。
【0052】
実施例5B
約327gのHF、約50gの1233xf、および約75gのSbCl
5を、1Lのオートクレーブに充填した。反応混合物を約80℃で、約3時間、4309.2kPa(約625psig)の圧力下で撹拌した。反応後に、反応器を約45℃まで冷却し、次いで、頭上ガス混合物を、ガス流からHFを除去するために、約80℃に保持された、十分に乾燥されたKF、NaF、またはAl
2O
3(350g)を充填したカラムを通した。カラムを出るガスを、ドライアイス(−70℃)浴中に保持されたシリンダーに収集した。CF
3CFClCH
3の収率は、93%の1233xf転換率水準で87%であった。その他の主たる副生成物は、CF
3CF
2CH
3(1%)、および一般式、C
4H
3Cl
3F
4(7%)のC4化合物の不確定異性体であった。生成物、CF
3CFClCH
3は、98%純度で蒸留により単離された。
【0053】
実施例6
HFでのCF
3CCl=CH
2(1233xf)のCF
3CFClCH
3(244bb)への気相触媒的フッ化
558.8mm(22インチ)(直径12.7mm(1/2インチ))モネル管気相反応器へ、約120ccの触媒を充填した。反応器を、3つの帯域(上部、中央および底部)を持つヒーターの内側に載置した。反応器温度を、反応器の内側中央で保持された特注の5点熱電対で読取った。反応器の入口を、電気的加熱により約300℃に保持されている予熱器へ接続した。有機体(1233xf)を、調整弁、ニードルバルブ、および気体質量流量計を通して、70℃に保持されたシリンダーから供給した。予熱器への有機体ラインをヒートトレースし、凝縮を避けるために、電気的加熱により約73℃の一定温度で保持した。N
2を、幾つかの場合に希釈剤として使用し、シリンダーから調整弁および質量流量調節弁を通して予熱器中へ供給した。全ての供給物シリンダーを、差によるこれらの重量を観察するために秤の上に載置した。別のリサーチ制御バルブで反応器出口ガスの流量を制御することにより、反応を、0〜689.4kPa(約0〜約100psig)の一定反応器圧力で行った。反応器を出るガス混合物を、凝縮を防ぐためのホットボックスバルブ配列を介して接続されたオンラインGCおよびGC/MSにより分析した。約65℃〜約−85℃で触媒として120ccの50重量%SbCl
5/Cを使用し、約50g/時間のHF流量で、約15g/時間の有機体流量での反応条件により、1233xfの転換率は約50%〜約65%であり、244異性体(CF
3CFClCH
3)に対する選択率は約90%〜約93%であった。CF
3CF
2CH
3は、この反応条件下では観察されなかった。触媒は、初めに、50g/時間のHFで約65℃で約2時間、次いで、約50g/時間のHFおよび約0.338Pam
3/S(200sccm)のCl
2で、約65℃で約4時間前処理される。前処理後、約0.0845Pam
3/S(50sccm)のN
2を、有機体供給物(1233xf)との相互作用前に、触媒表面から遊離塩素を一掃するために、触媒床を通して約40分にわたって流す。前処理は、本発明の多数の実施形態にとって重要であると考える。20〜60重量%水性KOH洗浄溶液を通して反応器出口ガスを流し、次いで、スクラバーから、ドライアイスまたは液体N
2中に保持されたシリンダー中へ出口ガスを捕捉することにより生成物を収集した。次いで、生成物を蒸留により単離した。4種類の異なる活性炭、例えば、Shirosaga、Calgon、Norit、およびAldrichを使用する、約50重量%SbCl
5/C、約3〜約6重量%FeCl
3/C、20重量%SnCl
4/C、および約23重量%TiCl
4/Cを、約60〜約150℃で触媒として使用した。この反応のために使用された全ての触媒の中で、Cl
2およびHF前処理されたSbCl
5/Cは、活性に関して全体的に好ましいことが分かった。触媒としてSbCl
5を使用する結果は表2で示される。
【0054】
【表2】
【0055】
実施例7
気相におけるCF
3CFClCH
3のCF
3CF=CH
2への転換
558.8mm(22インチ)(直径12.7mm(1/2インチ))モネル管気相反応器へ、120ccの触媒を充填した。反応器を、3つの帯域(上部、中央および底部)を持つヒーターの内側に載置した。反応器温度を、反応器の内側中央で保持された特注の5点熱電対で読取った。反応器の入口を、電気的加熱により約300℃に保持されている予熱器へ接続した。有機体(CF
3CFClCH
3)を、調整弁、ニードルバルブ、および気体質量流量計を通して、約65℃に保持されたシリンダーから供給した。予熱器への有機体ラインをヒートトレースし、凝縮を避けるために、電気的加熱により約65℃〜約70℃の一定温度で保持した。供給物シリンダーを、差によるこれらの重量を観察するために秤の上に載置した。別のリサーチ制御バルブで反応器出口ガスの流量を制御することにより、反応を、0〜689.4kPa(約0〜約100psig)の一定反応器圧力で行った。反応器を出るガス混合物を、凝縮を防ぐためのホットボックスバルブ配列を介して接続されたオンラインGCおよびGC/MSにより分析した。反応条件によって、CF
3CFClCH
3の転換率は大体98%であり、HFO−1234yfに対する選択率は約69%〜約86%であった。約20重量%〜約60重量%の水性KOH洗浄溶液を通して反応器出口ガスを流し、次いで、スクラバーから、ドライアイスまたは液体N
2中に保持されたシリンダー中へ出口ガスを捕捉することにより生成物を収集した。次いで、生成物を蒸留により単離した。結果は表3で表にされる。
【0056】
【表3】
【0057】
実施例8
気相におけるCCl
3CCl=CH
2のCF
3CCl=CH
2(HFO−1233xf)への選択的触媒化変換
長さ558.8mm(22インチ)および直径12.7mm(1/2インチ)のモネル管気相反応器へ、120ccの触媒または2つの触媒の混合物を充填した。混合物の場合では、Cr
2O
3触媒を、約270℃〜500℃の実質的に一定温度で反応器の底部帯域に保持し、他方の触媒、例えば、FeCl
3/C等を、約120℃〜220℃の実質的に一定温度で反応器の中央および上部帯域に保持する。反応器を、3つの帯域(上部、中央および底部)を持つヒーターの内側に載置する。反応器温度を、反応器の中央で内側で保持された特注の5点熱電対で読取った。反応器の底部を、電気的加熱により約300℃に保持されている予熱器へ接続した。液体HFを、約1〜約1000g/時間の実質的に一定流量で、ニードルバルブ、液体質量流量計、およびリサーチ制御バルブを通してシリンダーから予熱器中へ供給した。HFシリンダーを、シリンダー頭部空間中へ無水N
2ガス圧を適用することにより310.2kPa(約45psig)の実質的に一定圧力に保った。約10g/時間〜約1000g/時間のCCl
3CCl=CH
2の供給量を、310.2kPa(約45psig)のN
2圧力下でシリンダーから浸漬管を通して液体として供給した。有機体を、約1〜約1000g/時間の実質的に一定流量で、ニードルバルブ、液体質量流量計、およびリサーチ制御バルブを通して浸漬管から予熱器(約250℃に保持されている)へ流した。有機体を、また、有機体を含むシリンダーを約220℃に加熱しながら、気体として供給した。シリンダーからの気体流出物を、ニードルバルブおよび質量流量調節弁を介して予熱器へ通す。シリンダーから予熱器への有機体ラインを、一定温度のヒートトレースでの包装および電気的加熱要素により約200℃に保持した。全ての供給物シリンダーを、差によるこれらの重量を観察するために秤の上に載置した。触媒を、約8時間にわたり反応温度で乾燥し、次いで、有機体供給物、CCl
3CCl=C
H
2と接触させる前に、6時間にわたり大気圧下で、約50g/時間のHFで、次いで、6時間にわたり344.7kPa(約50psig)のHF加圧下で前処理した。別のリサーチ制御バルブで反応器出口ガスの流量を制御することにより、反応を、0〜1034.2kPa(約0〜約150psig)の実質的に一定反応器圧力で行った。反応器を出るそれらのガスを、凝縮を防ぐためのホットボックスバルブ配列を介して接続されたオンラインGCおよびGC/MSにより分析した。CCl
3CCl=CH
2の転換率は約90〜約100%であり、CF
3CCl=CH
2(1233xf)に対する選択率は約79%であった。流出物は、更に、約7.7%の量でHFO−1243zf、約1.3%の量で1232異性体、および約0.8%の量で1223、ならびに不確定副生成物を含んでいた。20〜60重量%水性KOH洗浄溶液を通して反応器出口ガスを流し、次いで、スクラバーから、ドライアイスまたは液体N
2中に保持されたシリンダー中へ出口ガスを捕捉することにより生成物を収集した。次いで、生成物、1233xfを蒸留により実質的に単離した。Cr
2O
3触媒だけを使用して、約79%の転換率水準で、1233xfに対して約68%の選択率が達成された。
【0058】
実施例9A〜9D
HFでのCCl
3CCl=CH
2のCF
3CFClCH
3(244異性体)への直接的液相触媒的フッ化
実施例9A
約327gのHF、約50gのCCl
3CCl=CH
2、および約75gのSbCl
5を、1Lのオートクレーブに充填した。反応混合物を約80℃で、約3時間、4205.8kPa(約610psig)の圧力下で撹拌した。反応後に、反応器を約40℃まで冷却し、次いで、約300mlの水を、オートクレーブ中へ、約45分間にわたってゆっくりと添加した。撹拌下での水の添加が完了後、反応器を室温まで冷却し、次いで、頭上ガスを別の収集シリンダーへ移した。CF
3CFClCH
3の収率は、約88%のCCl
3CCl=CH
2転換率水準で約89%であった。その他の主たる副生成物は、CF
3CF
2CH
3(2%)、および一般式、C
4H
3Cl
3F
4(8%)のC4化合物の不確定異性体であった。
【0059】
実施例9B
約327gのHF、約50gのCCl
3CCl=CH
2、および約75gのSbCl
5を、1Lのオートクレーブに充填した。反応混合物を約100℃で、約3時間、4722.9kPa(約685psig)の圧力下で撹拌した。反応後に、反応器を約40℃まで冷却し、次いで、約300mlの水を、オートクレーブ中へ、約45分間にわたってゆっくりと添加した。撹拌下での水の添加が完了後、反応器を室温まで冷却し、次いで、頭上ガスを別の収集シリンダーへ移した。CF
3CFClCH
3の収率は、約100%のCCl
3CCl=CH
2転換率水準で約78%であった。その他の主たる副生成物は、CF
3CF
2CH
3(約4%)、および一般式、C
4H
3Cl
3F
4(約13%)のC4化合物の不確定異性体であった。
【0060】
実施例9C
約327gのHF、約50gのCCl
3CCl=CH
2、および約75gのSbCl5を、1Lのオートクレーブに充填した。反応混合物を約125℃で、約6時間、5688.1kPa(約825psig)の圧力下で撹拌した。反応後に、反応器を約40℃まで冷却し、次いで、約300mlの水を、オートクレーブ中へ、約45分間にわたってゆっくりと添加した。撹拌下での水の添加が完了後、反応器をほぼ室温まで冷却し、次いで、頭上ガスを別の収集シリンダーへ移した。主生成物は、約100%のCCl
3CCl=CH
2転換率水準で、CF
3CF
2CH
3(約53%)およびCF
3CFClCH
3(約25%)であった。その他の主たる副生成物は、一般式、C
4H
3Cl
3F
4(8%)のC4化合物の不確定異性体およびタールであった。
【0061】
実施例9D
約327gのHF、約50gのCCl
3CCl=CH
2、および約75gのSbCl
5を、1Lのオートクレーブに充填した。反応混合物を約150℃で、約6時間、5688.1kPa(約825psig)の圧力下で撹拌した。反応後に、反応器を約40℃まで冷却し、次いで、約300mlの水を、オートクレーブ中へ、約45分間にわたってゆっくりと添加した。撹拌下での水の添加が完了後、反応器をほぼ室温まで冷却し、次いで、頭上ガスを別の収集シリンダーへ移した。主生成物は、約100%のCCl
3CCl=CH
2転換率水準で、CF
3CF
2CH
3(約57%)およびCF
3CFClCH
3(約15%)であった。その他の主たる副生成物は、一般式、C
4H
3Cl
3F
4(約11%)のC4化合物の不確定異性体およびタールであった。
【0062】
実施例10
CF
3CF
2CH
3のCF
3CF=CH
2への触媒的転換
558.8mm(22インチ)(直径12.7mm(1/2インチ))モネル管気相反応器へ、120ccの触媒を充填した。反応器を、3つの帯域(上部、中央および底部)を持つヒーターの内側に載置した。反応器温度を、反応器の内側中央で保持された特注の5点熱電対で読取った。反応器の入口を、電気的加熱により約300℃に保持されている予熱器へ接続した。有機物質(245cb)を、調整弁、ニードルバルブ、および気体質量流量計を通して、約65℃に保持されたシリンダーから供給した。予熱器への有機体ラインをヒートトレースし、凝縮を避けるために、電気的加熱により約65℃〜約70℃の範囲の実質的に一定温度で保持した。供給物シリンダーを、差によるこれらの重量を観察するために秤の上に載置した。別のリサーチ制御バルブで反応器出口ガスの流量を制御することにより、反応を、0〜689.4kPa(約0〜約100psig)の実質的に一定反応器圧力で行った。反応器を出るガス混合物を、凝縮を防ぐためのホットボックスバルブ配列を介して接続されたオンラインGCおよびGC/MSにより分析した。反応条件により、245cbの転換率は約30%〜約70%の範囲にあり、1234yfの選択率は約90%〜約100%の範囲であった。20〜60重量%水性KOH洗浄溶液を通して反応器出口ガスを流し、次いで、スクラバーから、ドライアイスまたは液体N
2中に保持されたシリンダー中へ出口ガスを捕捉することにより生成物を収集した。次いで、生成物を蒸留により実質的に単離した。結果は表4で表にされる。
【0063】
【表4】
【0064】
この様に、本発明の幾つかの特定の実施形態を説明したが、種々の変化、変更、および改良は当業者には容易に生じる。この開示によって明らかに為されるその様な変化、変更、および改良は、本明細書で明示的に言及されていなくてもこの記載の一部であることが意図され、本発明の精神および範囲内にあることが意図される。したがって、先の記載は、単なる例であって限定を目的とするものではない。