特許第6563473号(P6563473)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563473
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】綿棒の製法
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20190808BHJP
   A61M 35/00 20060101ALI20190808BHJP
   A61F 13/38 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   A45D34/04 510E
   A61M35/00 X
   A61F13/38
   A61F13/38 100
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-249110(P2017-249110)
(22)【出願日】2017年12月26日
(65)【公開番号】特開2019-111272(P2019-111272A)
(43)【公開日】2019年7月11日
【審査請求日】2018年3月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】313014147
【氏名又は名称】有限会社サプライズ
(74)【代理人】
【識別番号】100082049
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 敬一
(72)【発明者】
【氏名】大平 太陽
【審査官】 粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−528874(JP,A)
【文献】 特表2007−515234(JP,A)
【文献】 特開2005−106795(JP,A)
【文献】 特表2010−504801(JP,A)
【文献】 特開2003−313133(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
A61F 13/38
A61M 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端付近に環状凹部を有する一定長さの中空管を形成する工程と、
環状凹部が形成された環状凹部に近い中空管の一端をホルダにより把持して、タンク内に収容される液剤の液面中に中空管の他端を浸漬する工程と、
ホルダの通路を真空源に接続して中空管の空洞内の空気を吸引して、中空管の他端からタンク内の液剤を中空管内に吸引する工程と、
中空管の空洞の一端に液剤が達する状態又は中空管の空洞の一端から液剤が溢れる状態に達するとき、ホルダ内のピストンを下降して、ピストンの下端により中空管の一端の空洞に栓を気密かつ液密に固定して、中空管に閉鎖端を形成する工程と、
ホルダから中空管を取り出す工程と、
閉鎖端の反対側の開放端を覆って中空管に湿化綿毛を取り付ける工程とを含むことを特徴とする綿棒の製法。
【請求項2】
タンク内の液剤を中空管内に吸引した後に、ホルダと共に中空管をタンクの液剤から引き揚げる工程と、
中空管内の液剤を更に吸引して、中空管の開放端と液剤との間に距離を形成する工程と、
中空管内の液剤を更に吸引して、中空管の空洞の一端に液剤が達する状態又は上端から液剤が溢れる状態に達したとき、ホルダ内のピストンを下降して、ピストンの下端により空洞の一端に栓を気密かつ液密に固定して、中空管に閉鎖端を形成する工程とを含む請求項1に記載の綿棒の製法。
【請求項3】
一端付近に環状凹部を有する一定長さの中空管を形成する工程と、
中空管の一端をホルダにより把持する工程と、
ホルダ内のピストンを上昇して、ピストンの上端により中空管の一端の空洞に栓を気密かつ液密に固定して、中空管に閉鎖端を形成する工程と、
液剤源に接続される供給管により中空管の開放された他端から中空管内に液剤を注入する工程と、
ホルダから中空管を取り出す工程と、
閉鎖端の反対側の開放端を覆って中空管に湿化綿毛を取り付ける工程とを含むことを特徴とする綿棒の製法。
【請求項4】
圧入、圧着又は溶着により中空管に栓を気密かつ液密に固定して、中空管に閉鎖端を形成する工程を含む請求項1〜3の何れか1項に記載の綿棒の製法。
【請求項5】
中空管の開放端付近の外周面に粗面部を形成する工程と、
中空管の開放端付近の外周面の粗面部に綿毛を巻き付けて湿化綿毛を取り付ける工程とを含む請求項1〜4の何れか1項に記載の綿棒の製法。
【請求項6】
中空管の閉鎖端付近の外周面に粗面部を形成する工程と、
中空管の閉鎖端付近の外周面に粗面部に綿毛を巻き付けて乾燥綿毛を取り付ける工程とを含む請求項1〜4の何れか1項に記載の綿棒の製法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄、消毒、治療、スキンケア、化粧又は化粧落としに使用できる綿棒の製法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常の電子たばこ装置は、加熱用電池を構成するバッテリと、液体(リキッド)又はたばこ葉を収容する容器を構成するスリーブ又はカートリッジと、液体又はたばこ葉を熱して蒸気を発生させる加熱器と、発生する液体又はたばこ葉の蒸気を吸引する吸口とから構成される。液体又はたばこ葉から発生する蒸気中には、カルボニル類、アルデヒド類、ケトン類、カルボニル類、ジエチレングリコール、微量のニコチン等種々の有機物質及び炭素等の無機物質が含まれ、これらの物質は、気相又は液相の状態でカートリッジ内を流動する。しかし、これらの物質は、冷却時に加熱器やカートリッジ等の表面に強固に凝着するヤニとなり、複雑な装置各部の表面に付着したヤニを除去することは困難である。
【0003】
【特許文献1】意匠登録第1538949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に示す清掃具を使用して、喫煙者は、カートリッジの表面の凝着物質(ヤニ)の除去を試みているが、簡易に除去することはできない。ヤニを容易に除去するため、電子たばこ用クリーニングキットが市販されている。このクリーニングキットは、アルコールを含む溶剤を収容するボトルと、綿棒とを組み合わせたものであり、ボトルから溶剤を綿棒に染み込ませて、綿棒でカートリッジを洗浄することができる。しかしながら、洗浄の都度ボトルから溶剤を綿棒に染み込ませる操作は、極めて煩瑣であり、手間を要する。
【0005】
他面、人体等生体皮膚の洗浄、消毒、治療、スキンケア、化粧又は化粧落としを緊急に行うときに容易かつ迅速に利用できる綿棒が求められている。
【0006】
本発明は、洗浄、消毒、治療、スキンケア、化粧又は化粧落としに容易に利用できる綿棒の製法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の綿棒の一製法は、一端付近に環状凹部(4f)を有する一定長さの中空管(4)を形成する工程と、環状凹部(4f)が形成された環状凹部(4f)に近い中空管(4)の一端をホルダ(43)により把持して、タンク(42)内に収容される液剤(4e)の液面中に中空管(4)の他端を浸漬する工程と、ホルダ(43)の通路(44)を真空源に接続して中空管(4)の空洞(4a)内の空気を吸引して、タンク(42)内の液剤(4e)を中空管(4)内に吸引する工程と、中空管(4)の一端の空洞(4a)に液剤(4e)が達する状態又は一端の空洞(4a)から液剤(4e)が溢れる状態に達したとき、ホルダ(43)内のピストン(45)を下降して、ピストン(45)の下端により中空管(4)の一端の空洞(4a)に栓(4d)を気密かつ液密に固定して、中空管(4)に閉鎖端(4c)を形成する工程と、ホルダ(43)から中空管(4)を取り出す工程と、閉鎖端(4c)の反対側の開放端(4b)を覆って中空管(4)に湿化綿毛(5)を取り付ける工程とを含む。
【0008】
綿棒(1)の環状凹部(4f)に折曲力を加えて中空管(4)を破断しない限り、中空管(4)内に空気が流入しないので、綿棒(1)をどの方向に向けても、液剤(4e)は、流出不能に中空管(4)内に保持される。湿化綿毛(5)を下方又は水平に向けて、綿棒(1)の環状凹部(4f)に折曲力を加えて中空管(4)を破断すると、破断部(4d)から中空管(4)内に空気が流入して、中空管(4)内の液剤は、重力により開放端(4b)から流出して、湿化綿毛(5)に吸収されて、液剤が染み込んだ湿化綿毛(5)を容易かつ迅速に洗浄、消毒、治療、スキンケア、化粧又は化粧落としに使用することができる。
【0009】
本発明による綿棒(1)の他の製法は、一端付近に環状凹部(4f)を有する一定長さの中空管(4)を形成する工程と、環状凹部(4f)が形成された環状凹部(4f)に近い中空管(4)の一端をホルダ(43)により把持する工程と、ホルダ(43)内のピストン(45)を上昇して、ピストン(45)の上端により中空管(4)の一端の空洞(4a)に栓(4d)を気密かつ液密に固定して、中空管(4)の空洞(4a)の一端に閉鎖端(4c)を形成する工程と、液剤源に接続される供給管(46)により中空管(4)の開放された他端から中空管(4)内に液剤(4e)を注入する工程と、ホルダ(43)から中空管(4)を取り出す工程と、閉鎖端(4c)の反対側の開放端(4b)を覆って中空管(4)に湿化綿毛(5)を取り付ける工程とを含む。
【発明の効果】
【0010】
綿棒内に液剤を流出不能に保持する本発明の綿棒は、必要時に中空管の環状凹部に折曲力を加えて中空管を破断すると、破断部から空気が流入し、中空管の開放端から液剤を流出させて、液剤が染み込んだ湿化綿毛を有する綿棒を容易かつ迅速に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明により製造した綿棒の断面図
図2】粗面部を示す綿棒の斜視図
図3】湿化綿毛を下方に向けて垂直に配置した綿棒の側面図
図4】環状凹部で破断する綿棒の側面図
図5】本発明により製造した綿棒を使用して洗浄する電子タバコ装置の部分断面図
図6】中空管の他端(下端)から液剤を吸引する製造装置の断面図
図7】液剤を吸引した中空管の上端(一端)に栓を気密に固定する製造装置の断面図
図8】中空管の一端(下端)に栓を気密に固定する製造装置の断面図
図9】栓を固定した中空管の他端(上端)から液剤を注入する製造装置の断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の綿棒の製法の実施の形態を図1図9について説明するが、図面の同一の箇所には、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
【0013】
図1に示すように、本発明により製造する綿棒は、空洞(4a)内に液剤(4e)を保持する中空管(4)と、気密かつ液密に栓(4d)が固定されて中空管(4)の空洞(4a)を閉鎖する閉鎖端(4c)と、閉鎖端(4c)付近の外面に周方向に形成される環状凹部(4f)と、閉鎖端(4c)とは反対側で中空管(4)を開放する開放端(4b)と、開放端(4)を覆って中空管(4)の端部に取り付けられる綿球状の湿化綿毛(5)とを備える。中空管(4)の開放端(4b)付近に形成された下部粗面部(4g)上には、湿化綿毛(5)が接着され又は強固に捲回して取り付けられる。
【0014】
中空管(4)は、透明又は半透明のポリプロピレン等の樹脂材料により円筒状又は角筒状に成型される。栓(4d)は、圧入、圧着又は溶着により中空管(4)の一端に気密かつ液密に固定されて、閉鎖端(4c)が形成される。例示する栓(4d)は、中空管(4)と同一又は異なる樹脂材料により形成され、中空管(4)に圧入される円柱部と、円柱部から径方向に拡径して中空管(4)の一端に当接する鍔部とを有する。中空管(4)に栓(4d)を圧入すると、円柱部の外面と鍔部の内側面は、中空管(4)の内面及び端面に気密かつ液密に密着又は溶着される。図1に示すように、中空管(4)の開放端(4b)から距離(d)を開けて中空管(4)内に液剤(4e)が保持される
【0015】
図1に示す綿棒(1)は、中空管(4)の閉鎖端(4c)付近に形成される上部粗面部(4g)と、中空管(4)の閉鎖端(4c)及び環状凹部(4f)を覆って上部粗面部(4g)上に接着され又は強固に捲回して取り付けられる綿球状の乾燥綿毛(9)と、乾燥綿毛(9)の外面から中空管(4)に折曲力を加えるべき環状凹部(4f)の形成位置を示す乾燥綿毛(9)の外面上の着色マーク(10)とを更に備える。同様に、綿棒(1)は、中空管(4)の開放端(4b)付近に形成される下部粗面部(4g)と、中空管(4)の開放端(4b)を覆って下部粗面部(4g)上に接着され又は強固に捲回して取り付けられる綿球状の湿化綿毛(5)とを更に備える。しかしながら、開放端(4b)付近の環状凹部(4f)と、環状凹部(4f)の形成位置を示す着色マーク(10)は、設けられない。図2は、中空管(4)の外面に形成される上部粗面部(4g)と、下部粗面部(4g)とを示す。
【0016】
綿棒(1)の環状凹部(4f)に折曲力を加えて中空管(4)を破断しない限り、綿棒(1)をどの方向に配置しても、中空管(4)内には空気が流入せず、液剤(4e)は、中空管(4)内に流出不能に保持される。使用の際に、図3に示すように、湿化綿毛(5)を下方又は水平に向け、図4に示すように、綿棒(1)の環状凹部(4f)に折曲力を加えて中空管(4)を周方向に部分的に又は完全に破断すると、破断部(4d)から中空管(4)内に空気が流入して、中空管(4)内の液剤(4e)は、重力により開放端(4b)から下方に流出して、湿化綿毛(5)に吸収されるので、液剤(4e)が染み込んだ湿化綿毛(5)を容易かつ迅速に使用することができる。
【0017】
綿棒(1)の使用目的又は用途に応じて、種々の異なる液体を、液剤(4e)として中空管(4)の空洞(4a)内に収容することができる。例えば、綿棒(1)で対象物を洗浄又は消毒するとき、純水、エチルアルコールと純水との混合物、過酸化水素水等を液剤(4e)に適用することができる。中空管(4)の空洞(4a)内に充填されるアルコール水溶液は、例えば、純水とエチルアルコールとを同一比率で配合した混合水であるが、混合比率及び配合する他の添加成分を適宜変更することができる。綿棒(1)で生体の皮膚の治療又はスキンケアを行うとき、治療に要する薬液を液剤(4e)に使用することができる。化粧又は化粧落としに綿棒(1)を使用するとき、化粧液又は洗浄液を液剤(4e)に使用することができる。液剤(4e)は、溶液でも分散液でもよいが、中空管(4)の破断時に開放端(4b)から迅速に流出するように、例えば、温度20℃で0.8〜4.4mPa・s、好ましくは1.0〜3.0mPa・sの低粘性率液剤(4e)を使用することが好ましい。
【0018】
図5は、キャップを除去した電子たばこ装置を洗浄する本発明の綿棒を示す。綿棒(1)を使用する際に、図4に示す液剤(4e)が染み込んだ湿化綿毛(5)を、図5に示すように、電子たばこ装置(30)のスリーブ(31)内に挿入して、湿化綿毛(5)に付着するアルコール水溶液でヤニを溶解しながら、スリーブ(31)の内面及び外面のヤニ(35)を洗浄し、除去することができる。同様に、液剤(4e)を含浸させた湿化綿毛(5)を生体の皮膚に当てて、皮膚の消毒、治療、スキンケア、化粧又は化粧落としを行うことができる。
【0019】
図6図9は、綿棒(1)の製造装置(40)を示す。上端付近に環状凹部(4f)が形成されかつ両端付近又は少なくとも下端付近に粗面部(4g)を有する中空管(4)は、樹脂成形金型により事前に成型して製造される。例えば、粗面部(4g)は、金型で同時に成型できるが、中空管(4)の成型後に、サンドブラスト又はやすり研磨で粗面化してもよい。図6に示す製造装置(40)は、液剤(4e)としてのアルコール水溶液(41)を収容するタンク(42)と、環状凹部(4f)と粗面部(4g)とを有する中空管(4)の上端をタンク(42)の上方で垂直に把持するホルダ(43)とを備える。ホルダ(43)は、互いに接近及び分離可能な一対の組み合わせ保持片で構成される。
【0020】
製造の際に、まず、図6に示すように、中空管(4)を保持するホルダ(43)を下降させて、タンク(42)内のアルコール水溶液(41)の液面中に中空管(4)の下端が浸漬される。次に、図示しない真空源にホルダ(43)の通路(44)を接続して、中空管(4)の空洞(4a)内の空気を吸引し、中空管(4)の下端からタンク(42)内のアルコール水溶液(41)を中空管(4)内に吸引する。アルコール水溶液(41)が中空管(4)の上端付近に達したとき又は上端から溢れる状態に達したとき、図7に示すように、ホルダ(43)と共に中空管(4)を引き揚げて、更に中空管(4)内のアルコール水溶液(41)を吸引して、中空管(4)の開放端(4b)から距離(d)を開けて、アルコール水溶液(4e)を中空管(4)内に吸引する。
【0021】
その後、ホルダ(43)内のピストン(45)を下降して、ピストン(45)の下端により中空管(4)の上端の空洞(4a)内に栓(4d)を気密かつ液密に固定して、中空管(4)に閉鎖端(4c)を形成し、ホルダ(43)から中空管(4)を取り出す。この場合に、常温又は高温で中空管(4)の上端に栓(4d)を圧入し、圧着し又は溶着して、中空管(4)の上端に栓(4d)を気密かつ液密に固定することができる。最後に、閉鎖端(4c)の反対側の中空管(4)の開放端(4b)付近の下部粗面部(4g)に湿化綿毛(5)を強固に捲回し又は接着して、開放端(4b)付近に湿化綿毛(5)が取り付けられる。これと同時に、閉鎖端(4c)及び環状凹部(4f)を覆って上部粗面部(4g)にも乾燥綿毛(9)が強固に捲回し又は接着して取り付け、環状凹部(4f)の形成位置を表す乾燥綿毛(9)に着色マーク(10)を表示して、図1に示す綿棒(1)を製造することができる。中空管(4)の上端に栓(4d)を気密かつ液密に固定すれば、ホルダ(43)から中空管(4)を外しても、中空管(4)内のアルコール液剤(4e)は、開放端(4b)から下方に落下しない。
【0022】
図8及び図9は、本発明の綿棒の他の製法を示す。この製法も、下端付近に環状凹部(4f)を有し、両端付近又は少なくとも下端付近に粗面部(4g)を有する中空管(4)が、樹脂成形金型により事前に製造される。図8に示すように、環状凹部(4f)に近い中空管(4)の下端は、ホルダ(43)により把持される。次に、ホルダ(43)内のピストン(45)を上昇して、ピストン(45)の上端で栓(4d)を空洞(4a)の下端に気密かつ液密に固定し、中空管(4)に閉鎖端(4c)が形成される。空洞(4a)の下端への栓(4d)の気密・液密固定工程は、空洞(4a)の下端への栓(4d)の圧入、圧着又は溶着工程を含む。
【0023】
次に、図示しない液剤源に接続される供給管(46)により、中空管(4)の開放された上端から中空管(4)内に液剤(4e)が注入され、その後、ホルダ(43)から中空管(4)を取り出し、中空管(4)の少なくとも開放端(4b)又は開放端(4b)と閉鎖端(4c)付近の外周部に粗面部(4g)が形成される。最後に、開放端(4b)又は開放端(4b)と閉鎖端(4c)の各粗面部(4g)に綿毛を捲回して又は接着剤により湿化綿毛(5)が取り付けられる。
【0024】
前記のように、本発明では、液剤(4e)を流出不能に保持する綿棒(1)の一端又は両端に綿毛を取り付けて、必要時に綿棒(1)の環状凹部(4f)に折曲力を加えて中空管(4)を破断して、綿棒(1)内の液剤(4e)を湿化綿毛(5)に染み込ませて、液剤(4e)が染み込んだ湿化綿毛(5)を容易かつ迅速に使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明により製造される綿棒は、対象物又は生体皮膚の洗浄、消毒、治療、スキンケア、化粧又は化粧落としに使用できる。
【符号の説明】
【0026】
(1)・・綿棒、 (4)・・中空管、 (4a)・・空洞、 (4b)・・開放端、 (4c)・・閉鎖端、 (4d)・・栓、 (4f)・・環状凹部、 (4g)・・粗面部、 (4e)・・液剤、 (5)・・湿化綿毛、 (9)・・乾燥綿毛、 (10)・・着色マーク、 (40)・・製造装置、 (42)・・タンク、 (43)・・ホルダ、 (44)・・通路、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9