(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電気的経路は、前記LEDを、複数の独立してアドレス指定可能なグループに接続し、各前記グループは、前記サポート用チップ結合パッドの第1のサブセットのうちの異なる1つを介して電流を受承するよう接続される、請求項1に記載のLEDエミッタ。
前記電気的経路は、前記LEDを、少なくとも3つの独立してアドレス指定可能なグループに接続し、各前記グループは、前記サポート用チップ結合パッドの第1のサブセットのうちの異なる1つを介して電流を受承するよう接続される、請求項1に記載のLEDエミッタ。
前記電気的経路は、前記LEDを、複数の独立してアドレス指定可能なグループに接続し、各前記グループは、前記ドライバユニット結合パッドのうちの異なる1つを介して電流を受承するよう接続される、請求項9に記載のLEDエミッタ。
前記電気的経路は、前記LEDを、少なくとも3つの独立してアドレス指定可能なグループに接続し、各前記グループは、前記ドライバユニット結合パッドのうちの異なる1つを介して電流を受承するよう接続される、請求項9に記載のLEDエミッタ。
前記マイクロコントローラユニット結合パッドの前記第1のサブセットは、前記LEDを用いて生成される光の標的明度を示す入力信号を受信するための、少なくとも1つの結合パッドを含む、請求項9に記載のLEDエミッタ。
前記マイクロコントローラユニット結合パッドの前記第1のサブセットは、前記LEDを用いて生成される光の標的色温度を示す入力信号を受信するための、少なくとも1つの結合パッドを含む、請求項9に記載のLEDエミッタ。
前記マイクロコントローラユニット結合パッドの前記第2のサブセットは、ドライバ制御信号を前記マイクロコントローラユニットから前記ドライバユニットへ伝送するための複数のパッドを含み、
前記ドライバユニットは、前記ドライバ制御信号に基づいて、前記動作電流を生成するよう構成される、請求項9に記載のLEDエミッタ。
前記マイクロコントローラユニット結合パッドは、さらに、前記プログラマブル読み取り専用メモリをプログラムするために、前記マイクロコントローラユニットの回路構成に接続された、少なくとも1つの結合パッドを含む、請求項16に記載のLEDエミッタ。
前記マイクロコントローラユニット及び前記ドライバユニットは、フリップチップ結合によって、それぞれ前記マイクロコントローラユニット結合パッド及び前記ドライバユニット結合パッドに接続される、請求項9に記載のLEDエミッタ。
前記コントローラ/ドライバチップは、さらに、前記外部制御信号を受信し、及び、前記制御回路に前記外部制御信号を提供する無線通信インタフェースを含む、請求項1に記載のLEDエミッタ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明のある実施形態によるLEDパッケージのための基板100の簡略側面図である。基板100は、一連のセラミック材料(例えばアルミナ又は窒化アルミニウム(AlN))の層101〜105として形成される。層101〜105は、熱膨張及び熱応力を制御するために最適化できる、異なる厚さを有する。例えば合計厚さ1.05mmのために、層101、102はそれぞれ0.15ミリメートル(mm)とすることができ、層103は0.10mmとすることができ、層104は0.50mmとすることができ、層105は0.15mmとすることができる。
【0016】
上層104、105は、1つ又は複数のLED(図示せず)をその中に配置できる凹部(又は凹部領域)110を画定する。一実施形態では、凹部110は切頂円錐形であり、側壁111は円形であり、例えば垂直軸に対して約20°の角度で内向きに傾斜している。凹部110の側壁111は、デバイスの光出力を増加させるために、反射性材料(例えば銀)でコーティングできる。
【0017】
上層105は円形開口を提供でき、これにより光が凹部110から出てゆくことができる。この実施形態では、層105の縁部は、凹部110の周縁部において層104の縁部から離間して配置され、これにより、一次レンズをその上に配置できるリッジ112が形成される。
【0018】
層101〜103は、パッケージのための基部を提供する。パターン形成済み金属層114は、凹部110内の最上基層103上に堆積される。パターン形成済み金属層114は、凹部110内に配置されるLED及びサポート用回路構成への電気的接触のための様々な結合パッド(例えばパッド120)を提供する。(これらは複数の基層のうちの最上部のものの上にあるため、本明細書では「上側(top‐side)」結合パッドと呼ばれる。)具体例を以下に説明するが、本発明は、結合パッド又は金属層114のいずれの特定の構成に限定されないことを理解されたい。
【0019】
外部電気的接点116は、基板100の上面上の周縁部付近に設けられる。いくつかの実施形態では、外部電気的接点116の一部又は全ては、基板100の周縁部に形成でき、また、基板100(又はその一部分)の厚さ全体に沿って垂直に延在する金属コーティングを含むことができる。基板100の頂部及び/又は周縁部上に、いずれの個数の外部電気的接点116を設けることができる。パターン形成済み金属層114の各上側結合パッド(例えばパッド120)は、例えば複数のセラミック層の間に配置された金属ライン及び上記セラミック層を貫通する金属ビアを用いて、外部電気的接点116のうちの1つ(又は複数)に接続できる。例示として、
図1は、層間金属ライン122、124及びビア126、128、132によって外部接点116に接続された上側結合パッド120を示す。いずれの構成の接続を使用してよく、また基層の数は、上記接続を収容できるように増減させることができる。更に、いくつかの実施形態では、上側結合パッド(例えばパッド120)のうちのいくつかを、外部電気的接点116に接続しない層間金属ライン及びビアによって、互いに接続できる。いくつかの実施形態では、上記電気的接続は、異なる複数のLED又はLEDのグループに電力を別個に供給できるように配設される。いくつかの実施形態では、外部接点は、上記上面に加えて、又は上記上面の代わりに、基板100の底面及び/又は側面に配置してもよい。
【0020】
以下に記載するように、コントローラ/ドライバチップも、凹部110内に、例えばLEDに隣接して配置できる。いくつかの実施形態では、外部電気的接点116は、電力を供給するために、内部電気的経路(例えば上述のような金属ライン及びビア)を介して上記コントローラ/ドライバチップに接続でき、また更なる内部電気的経路(例えば追加の金属ライン及びビア)は、コントローラ/ドライバチップからLEDへと動作電流を供給できる。上記電気的接続が、異なる複数のLED又はLEDのグループに電力を別個に供給できるように配設される場合、上記コントローラ/ドライバチップは、独立してアドレス指定可能なLED又はLEDのグループそれぞれに対して別個に動作電流を供給するように接続できる。いくつかの実施形態では、制御論理及びドライバ回路構成の両方を含む単一のサポート用チップの代わりに、2つ以上のサポート用チップを使用でき、ここで各サポート用チップは、LEDの動作をサポートする制御論理及び/又はドライバ回路構成の少なくとも一部を実装する。
【0021】
金属プレート130を、下層101の底面上に配置できる。金属層130は、いくつかの実施形態では有利には円形であり、かつ可能な限り大きいものであるが、これはヒートシンクを取り付けるための金属表面を提供する。金属プレート130は、基板100上、基板100内、及び/又は基板100の下に存在し得る上記様々な電気的経路及びパッドから電気的に絶縁できる。
【0022】
上述のように、基板100は、いずれの個数及び配置の、LED及び1つ又は複数のサポート用チップを支持するために使用できる。
図2は、本発明のある実施形態によるエミッタ200の簡略上面図である。エミッタ200は、上述の基板100と概ね同様であってよい基板201を含むことができる。基板201は、上述の接点116と同様であってよい外部電気的接点216を提供できる。
【0023】
基板201は凹部領域220を含むことができ、その中には、9個のLED202a〜c、203a〜c、204a〜cと、サポート用チップの一例であるコントローラ/ドライバ(「C/D」)チップ210が配置される。9個のLEDが図示されているが、LEDの個数を変更できることは明らかになるだろう。
【0024】
本記載では、用語「LED」は、電流に応答して光を生成する半導体デバイスを指すために使用される。いくつかの例では、生成された光の波長を変移させるために、上記デバイスを燐光体又は同様の材料でコーティングしてよい。しかしながら、LEDそれ自体は、カプセル化されておらず、又は環境から保護されていない。このような保護は、エミッタ基板と、その上に存在する光学構造体とを含む、本明細書に記載のパッケージ構造体によって提供される。
【0025】
LED202、203、204は、動作電流を供給するために、複数の電気的パッド222(そのうちのいくつかのみが図示されている)に接続できる。フリップチップ及び/又はワイヤ結合を用いて、上記接続を作製できる。この例では、LED202a〜cは、緑白色光を生成する緑白色(greenish white:GW)LEDである。LED203a〜cは、青白色光を生成する青白色(bluish white:BW)LEDであり、またLED204a〜cは、赤色光を生成する赤色LEDである。上述のような金属経路及びビアを用いて、LED202a〜cを直列に電気的に接続でき、LED203a〜cを直列に電気的に接続でき、またLED204a〜cを直列に電気的に接続できる。このようにして、LEDの、3つの独立してアドレス指定可能なグループを提供できる。各グループに供給される相対電流を調整することによって、エミッタ200が生成する光の色を、所望の色へと調整できる。
【0026】
コントローラ/ドライバチップ210は、複数の外部電気的接点を有する半導体集積回路チップ(剥き出しのダイ又はバンプ付きダイ)とすることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ/ドライバチップ210は、電力、接地及び制御入力信号用の入力接触パッドと、LED202、203、204に動作電流を送達するための出力接触パッド(例えばグループあたり1つの出力パッド;全てのグループは1つの共通の接地パッドに連結される)とを含むことができる。コントローラ/ドライバチップ210は、制御入力信号に基づいて動作電流を決定するための制御論理、及び電流生成(ドライバ回路)を組み込むことができる。いくつかの実施形態では、コントローラ/ドライバチップ210は、2014年4月3日出願の米国特許出願第14/244787号(米国特許出願公開第2014/0300283号として公開;その開示は参照によって本出願に援用される)に記載されているものと同様の制御論理及びアルゴリズムを実装できる。コントローラ/ドライバチップ210の具体的設計及び動作は、本発明の理解には重要でなく、詳細な説明は省略する。本出願の目的に関しては、コントローラ/ドライバチップ210を、様々な別個の電気的接触領域(例えば結合パッド又はバンプ)が1つ又は複数の表面上に配置された、梱包されていない(剥き出しのダイ又はバンプ付きダイ)半導体チップとして提供できることが理解されれば十分である。これらの接触領域は、凹部領域220の上面上の結合パッドに(例えばフリップチップ結合技法を用いて)電気的に接続でき、これによって、外部入力信号(例えば外部電気的接点216を介して外側エミッタ200から受信した信号)とLED202、203、204との間にコントローラ/ドライバチップ210を電気的に接続し、コントローラ/ドライバチップ210が、上記外部入力信号に応答して、第1の動作電流をLED202に、第2の動作電流をLED203に、そして第3の動作電流をLED204に供給できるようにする。これら3つの動作電流は、光を所望の色に調整するために、独立して調整できる。
【0027】
図示されている例では、コントローラ/ドライバチップ210は凹部領域220の周縁に位置決めされる。これにより、LEDを配置するために利用可能な領域への影響を最小としたまま、電気的接続を促進できる。更に、凹部領域220内にコントローラ/ドライバチップ210を配置することにより、環境からのコントローラ/ドライバチップ210の保護を促進できる。例えば以下に記載するように、凹部領域220は、一次レンズ等の光学構造体で被覆でき、上記光学構造体は、凹部領域220全体を所定の位置で密閉でき、これによってLED202、203、204及びコントローラ/ドライバチップ210を環境から保護する。
【0028】
エミッタ200は例示的なものであること、並びに変形及び修正が可能であることが理解されるだろう。例えば、LEDの個数、及び/又はLEDの独立してアドレス指定可能なグループの個数は、必要に応じて変更できる。よって、LEDの2つのグループ、3つのグループ又はより多くのグループ(例えば5つ若しくは7つのグループ)が存在でき、各グループは、1つ以上のLED、2つ以上のLED、又はいずれの個数のLEDを含むことができる。各グループ内のLEDの個数は、必要に応じて同一であっても異なっていてもよい。異なるグループにおけるLEDのタイプ及び色も変更できる。コントローラ/ドライバチップのサイズ、形状、位置も変更でき、例えば凹部領域220内のあらゆる場所に、又は凹部領域220の外側ではあるものの基板201の上に、コントローラ/ドライバチップ210を配置する。更に、単一のコントローラ/ドライバチップではなく、複数のサポート用チップ(例えば別個のコントローラ及びドライバユニット)を使用でき、例を以下に記載する。
【0029】
図3は、本発明のある実施形態による9LED構成のための上側結合パッドの更なる詳細を示す。基板210は、上述のものとすることができる。
図3に示されているのは、結合パッド310a〜i、312a〜i、314a〜hである。結合パッド310a〜iは、1つのLEDを各結合パッド上に直接設置できるようにサイズ設定及び位置決めできる。いくつかの実施形態では、結合パッド310a〜iは、放熱を促進するために、全体サイズ、及び結合パッド間の電気的絶縁を維持する必要性に関する制約を考慮して、可能な限り大型に作製される。結合パッド312a、312b、312d、312f、312h、312iは、様々なLEDからのワイヤ結合を取り付けるために使用できる、比較的小型のパッドとすることができる。これらの態様は、米国特許第8384097号(その開示は参照によってその全体が本出願に援用される)に記載の実施形態と同様とすることができる。
【0030】
結合パッド314a〜hは、上述のコントローラ/ドライバチップ210に接続するよう設けることができる。この例では、2列に配設された8つのパッドを使用するが、パッドの個数及び配置は変更できることを理解されたい。更にこの例では、コントローラ/ドライバチップ210をパッド314a〜hにフリップチップ結合できると仮定している。他の実施形態では、ワイヤ結合を用いてよく、結合パッド314a〜hは、ワイヤ結合を容易にするために異なる配置としてよい。このようにして、コントローラ/ドライバチップをLEDと共に凹部領域に収容できる。
【0031】
結合パッド314のうちのいくつかは、例えば
図1を参照して上述したような層間金属経路及びビアを用いて、LED結合パッド310、312に接続できる。結合パッド314のうちの他のものは、更なる層間金属経路及びビアを用いて、外部電気的接点216に接続できる。よって動作時、コントローラ/ドライバチップ210は、外部電気的接点216を介して電力及び制御信号を受信でき、また上記制御信号に応答して、動作電流をLEDに送達できる。
【0032】
図4は、本発明のある実施形態による上側結合パッドの別の配置を示す。基板400は、上述の基板と同様のものとすることができる。この例では、7つのLED結合パッド410及び7つの周縁結合パッド412を設けることができる。各LEDは異なる色とすることができ、また動作電流を独立して供給されることができる。(この例における「グループ」は、LEDを1つだけ含む。)結合パッド414は、上述のコントローラ/ドライバチップ210と同様のコントローラ/ドライバチップを収容するように設けることができる。ここでもまた、図示されている構成はフリップチップ結合のために使用でき、代替構成によってワイヤ結合をサポートできる。
【0033】
図5は、本発明のある実施形態による上側結合パッドの更に別の配置を示す。基板500は、上述の基板と同様のものとすることができる。この例では、12個のLED結合パッド510a〜l及び12個の周縁結合パッド512a〜lを設けることができる。結合パッド514は、上述のコントローラ/ドライバチップ210と同様のコントローラ/ドライバチップを収容するように設けることができる。ここでもまた、図示されている構成はフリップチップ結合のために使用でき、代替構成によってワイヤ結合をサポートできる。
【0034】
パッドの配置は例示的なものであること、並びに変形及び修正が可能であることを、当業者であれば理解するだろう。コントローラ/ドライバチップのために設けられる結合パッドの個数は、コントローラ/ドライバチップの特定の構成、送達される出力電流の数、電力及び制御信号の供給に使用される入力パッドの個数に左右され得る。更に、以下に記載するように、いくつかの実施形態では、コントローラ/ドライバチップを2つ(以上)のサポート用チップに置換して、制御論理及び動作電流を供給できる。
【0035】
内部金属経路及びビアを有する多層セラミック基板は、例えば上で参照した米国特許第8384097号に記載されているような公知の方法を用いて形成できる。基板の製作後、LEDを適切な結合パッドにフリップチップ結合及び/又はワイヤ結合でき、またコントローラ/ドライバチップ(又は複数のサポート用チップ)も、適切な結合パッドにフリップチップ結合及び/又はワイヤ結合できる。その後、凹部領域を、光学的に透明な接着材料で充填して、光学的に透明なカバーで被覆できる。この光学的に透明なカバーは、フラットトップカバー、球面若しくは非球面一次レンズ、又は色混合ロッドを含む様々な形態とすることができる。上記カバーは、光が出てゆくことができるようにして所望の光学特性を提供することに加えて、凹部領域内に配置された(LED及び1つ又は複数のサポート用チップを含む)半導体デバイスに、環境からの保護を提供できる。
【0036】
図6は、本発明のある実施形態によるエミッタ600の簡略断面図を示す。エミッタ600は基板602(これは上述の基板のいずれと同様のものとすることができる)を含み、その上にはLED604及び(例えば上述のような)コントローラ/ドライバチップ606が配置される。凹部領域610は、接着材料であってよい光学的に透明な材料で充填して、一次レンズ612をかぶせることができる。外部電気的接点614は露出しているが、LED604及びコントローラ/ドライバチップ606は、一次レンズ612で基板602を密閉することによって、環境から密閉できる。上述のように、一次レンズ612は、平坦な光学的に透明なカバー又は色混合ロッド等の他の構造体に置換できる。更に、LED及び外部接点の個数及び配置、並びにコントローラ/ドライバチップの位置は、必要に応じて修正できる。
【0037】
いくつかの実施形態では、エミッタ600を覆うようにプラスチックカバーを配置することによって、外部接点(例えば
図6の接点614)への電気的接続を容易にすることができ、またエミッタ基板に更なる保護を提供できる。
図7A〜7Cは、本発明のある実施形態によるカバー700の例を示す。
図6のエミッタ600を被覆し、更にヒートシンク750に取り付けられるカバー700の、
図7Aは簡略上面図であり、
図7Bは簡略底面図であり、
図7Cは簡略断面図である。
【0038】
プラスチック又は他の電気絶縁性材料で作製できるカバー700は、円形とすることができ、エミッタ600の基板602の側部を被覆するよう延在する周縁側壁702(
図7Cに示す)を有することができる。カバー700はまた、中央開口704を有することができ、一次レンズ612はこの中央開口704を通って延在する。(なお、中央開口704は、エミッタ600の上面が平坦である場合であっても設けることができ、これによってLEDからの光がカバー700を通過できるようになる。)整列及び設置用孔710を設けることによって、ヒートシンク750(
図7Cに示す)等の別の構造体へのカバー700の接続を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、孔710は、エミッタ600の周縁部の外側となるように配設できる。例えばカバー700の上面から上向きに延在する、更なる整列用構造体720を設けることもできる。
【0039】
図7Bに示すように、カバー700の下側は、金属リード730を保持できる。金属リード730は、カバー700の周縁の外部嵌合器具731(又は単一のマルチピンコネクタ)に接続して、外部電気的接点を提供できる。金属リード730の内側端部は、例えば
図7Cに示すように下向きに屈曲して、エミッタ600の外部電気的接点614とのばね力接触を提供できる。カバー700が、エミッタ600を覆うように所定の位置に固定されている場合、外部電気的接点614との接触により、金属リード730は上向きに偏向され、ばね力が、金属リード730を、電気的接点614と接触下状態に維持する。
【0040】
いくつかの実施形態では、エミッタ600は、
図7Cに示すヒートシンク750等のヒートシンクに直接接続できる。
図1を参照して上述したように、基板602の底面は、熱伝達を促進するためにその上に配置された金属プレートを有することができる。ヒートシンク750へのエミッタ600の固定は、カバー700の設置及び整列用孔710を通るねじ752又は他の締結器具を用いて達成できる。熱伝導性接着剤、はんだ等も、エミッタ600をヒートシンク750に固定するために使用でき、この場合ねじ752は、カバー700を所定の位置に固定するために依然として使用できる。動作中、熱は、基板602の熱伝導性材料(例えばセラミック及び金属)を通して、LED及びサポート用チップから出てヒートシンク750へと交換され、ヒートシンク750がこの熱を放散する。いくつかの実施形態では、LED及びサポート用チップからの熱伝達を促進するために、結合パッドを可能な限り大型に作製できる(利用可能な領域、及び隣接する結合パッド間の電気的絶縁の必要に関する制約は受ける)。
【0041】
カバー700は例示的なものであること、並びに変形及び修正が可能であることが理解されるだろう。特定のサイズ及び形状、並びにいずれの整列及び設置用構造体は、必要に応じて変更できる。金属リード及び外部嵌合器具(又はコネクタ)の個数及び配置も修正できる。
【0042】
図8は、本発明のある実施形態による照明デバイス組立体800の簡略断面図を示す。組立体800は、エミッタ600、カバー700、ヒートシンク750を含み、二次レンズ810が更に追加される。二次レンズ810は例えば、出力光の更なる色混合及び成形を提供する、内部全反射(total internal reflection:TIR)レンズとすることができる。いくつかの実施形態では、整列用構造体720を用いて、二次レンズ810を保持して整列させることができる。他の二次光学素子で二次レンズ810を置換できる。例えば放物面反射鏡等を、TIRレンズに加えて、又はTIRレンズの代わりに使用できる。別の例は、従来の白熱電球の光出力パターンを模倣するために、比較的広い角度(例えば360°に達する)にわたって光を分散させる、「バルブ(bulb)」レンズとすることができる。一次光学素子(例えばレンズ612又は代替構造体)と二次光学素子(例えばレンズ810又は代替構造体)との異なる組み合わせを使用できる。例えば球面又は非球面一次レンズ(例えばレンズ612)を、反射鏡又はTIRレンズ(例えばレンズ810)と組み合わせて使用して、指向性の光を提供できる。別の例としては、一次レンズ612を色混合ロッドと置換でき、その一方でTIRレンズ810又は反射鏡を二次光学素子として使用する。更に別の例としては、一次レンズ612を色混合ロッドと置換でき、TIRレンズ810を二次バルブレンズ等と置換して、広い角度にわたって光を分散させることができる。
【0043】
図7C、8に示す実施形態では、必要な外部電気的接続は、独立してアドレス指定可能なLEDグループの個数にかかわらず、電力及び制御信号用のもののみであることに留意されたい。これにより、照明器具へのエミッタ600又は組立体800の組み込みを単純化できる。
【0044】
上述の実施形態では一般に、単一のサポート用チップが、電流生成器(又はドライバ)回路構成と、ドライバ回路構成を制御するための制御論理との両方を含むことが仮定される。他の実施形態では、ドライバ回路構成及び制御論理は、別個のサポート用チップを用いて実装でき、上記別個のサポート用チップは両方共、基板の凹部領域内、従ってエミッタの内部に配置できる。
【0045】
図9は、本発明のある実施形態によるエミッタ900の簡略上面図を示し、これはマイクロコントローラユニット及びドライバユニットを、別個の半導体集積回路チップとして提供する。エミッタ900は、上述のエミッタ200と同様のものとすることができる。例えばエミッタ900は、上述の基板100と概ね同様のものとすることができる基板901を含むことができる。基板901は、上述の接点116と同様のものとすることができる外部電気的接点916を提供できる。
【0046】
基板901は凹部領域920を含むことができ、凹部領域920内には、9つのLED902a〜c、903a〜c、904a〜cと、2つのサポート用チップ:マイクロコントローラユニット(「MCU」)910及びドライバチップ(又はドライバユニット)912とが配置される。
【0047】
LED902、903、904は、動作電流を供給するために、電気的パッド922(そのうちのいくつかのみが示されている)に接続できる。フリップチップ及び/又はワイヤ結合を用いて、接続を作製できる。この例では、
図2のエミッタ200と同様、LED902a〜cは、緑白色の光を生成する緑白色(GW)LEDである。LED903a〜cは、青白色光を生成する青白色(BW)LEDであり、またLED904a〜cは、赤色光を生成する赤色LEDである。上述のような金属経路及びビアを用いて、LED902a〜cを直列に電気的に接続でき、LED903a〜cを直列に電気的に接続でき、またLED904a〜cを直列に電気的に接続できる。このようにして、LEDの、3つの独立してアドレス指定可能なグループを提供できる。各グループに供給される相対電流を調整することによって、エミッタ900が生成する光の色を、所望の色へと調整できる。
【0048】
MCU910は、複数の外部電気的接点を有する半導体集積回路チップ(剥き出しのダイ又はバンプ付きダイ)とすることができる。いくつかの実施形態では、MCU910は、電力、接地及び1つ又は複数の入力制御信号(例えば外部エミッタ900から受信した制御信号)用の入力接触パッドと、ドライバチップ912にドライバ制御信号を提供するための出力接触パッドとを含むことができる。MCU910は、1つ又は複数の入力制御信号に基づいて、LEDの独立してアドレス指定可能なグループそれぞれのための所望の動作電流を決定するため、及び上記所望の動作電流に基づいてドライバ制御信号を生成するための、制御論理を組み込むことができる。いくつかの実施形態では、MCU910は、上で参照した米国特許出願第14/244787号に記載されているものと同様の制御論理及びアルゴリズムを実装できる。
【0049】
ドライバチップ912は、複数の外部電気的接点を有する別の半導体集積回路チップ(剥き出しのダイ又はバンプ付きダイ)とすることができる。いくつかの実施形態では、ドライバチップ912は、MCU910からドライバ制御信号を受信するための入力接触パッドと、LEDの各グループ902、903、904に別個の駆動電流を提供するための出力接触パッドとを含むことができる。例えば、グループあたり1個の出力パッドが存在してよく、全てのグループは1つの共通の接地パッドに連結される。ドライバチップ912は、MCU910から受信した制御信号に基づいて、LEDの各グループのための動作電流を別個に生成するための、電流生成回路構成を組み込むことができる。いくつかの実施形態では、ドライバチップ912は、上で参照した米国特許出願第14/244787号に記載されているものと同様の制御論理及びアルゴリズムを実装できる。
【0050】
MCU910及びドライバチップ912の具体的設計及び動作は、本発明の理解には重要でなく、詳細な説明は省略する。本出願の目的に関しては、MCU910及びドライバチップ912をそれぞれ、様々な別個の電気的接触領域(例えば結合パッド又はバンプ)が1つ又は複数の表面上に配置された、梱包されていない(剥き出しのダイ又はバンプ付きダイ)半導体チップとして提供できることが理解されれば十分である。これらの接触領域は、凹部領域920の上面上の結合パッドに電気的に接続でき、これによって、外部入力信号(例えば外部電気的接点916を介して受信した信号)とドライバチップ912との間にMCU910を電気的に接続し、更にMCU910とLED902、903、904との間にドライバチップ912を電気的に接続し、MCU910が、上記外部入力信号に応答してドライバチップ912を制御して、第1の動作電流をLED902に、第2の動作電流をLED903に、そして第3の動作電流をLED904に供給できるようにする。これら3つの動作電流は、光を所望の色に調整するために、独立して調整できる。
【0051】
図示されている例では、MCU910及びドライバチップ912は凹部領域920の周縁に位置決めされる。これにより、LEDを配置するために利用可能な領域への影響を最小としたまま、電気的接続を促進できる。更に
図1を参照すると、上層104の下に位置する最上基層103の一部を、金属トレースでパターン形成することによって、MCU910及びドライバチップ912を接続できる。凹部領域920内にMCU910及びドライバチップ912を配置することにより、環境からのMCU910及びドライバチップ912の保護を促進できる。例えば上述のように、凹部領域920は、一次レンズ等の光学構造体で被覆でき、上記光学構造体は、凹部領域920全体を所定の位置で密閉でき、これによってLED902、903、904、MCU910及びドライバチップ912を環境から保護する。
【0052】
エミッタ900は例示的なものであること、並びに変形及び修正が可能であることが理解されるだろう。例えば、LEDの個数、及び/又はLEDの独立してアドレス指定可能なグループの個数は、必要に応じて変更できる。よって、LEDの2つのグループ、3つのグループ又はより多くのグループ(例えば5つ若しくは7つのグループ)が存在でき、各グループは、1つ以上のLED、2つ以上のLED、又はいずれの個数のLEDを含むことができる。各グループ内のLEDの個数は、必要に応じて同一であっても異なっていてもよい。異なるグループにおけるLEDのタイプ及び色も変更できる。MCU及びドライバチップのサイズ、形状、位置も変更できる。例えば凹部領域920内のあらゆる場所に、又は凹部領域920の外側ではあるものの基板901の上に、MCU910又はドライバチップ912のうちの一方又は両方を配置できる。MCU910とドライバチップ912との間には、特定の物理的近接性又は距離は不要である。更にいくつかの実施形態では、単一のMCUによって制御される複数のドライバチップが存在してよい。例えば1つのドライブチップを、4つまでの独立して制御可能な出力電流を提供するように設計してよく、5つ以上のグループが存在する場合は1つ又は複数の追加のドライバチップを使用できる(又はより多数の出力電流を有する単一のドライバチップを使用できる)。独立して制御可能な出力電流はそれぞれ、ドライバチップの「チャネル(channel)」と呼ばれる場合がある。
【0053】
図10は、マイクロコントローラユニット及びドライバユニット(又はドライバチップ)を別個の半導体デバイスとして提供する、本発明のある実施形態による上側結合パッドの別の配置を示す。上述の実施形態と同様、マイクロコントローラユニット及びドライバはそれぞれ、LEDが配置されているセラミック基板と同一のセラミック基板上に配置できる、剥き出しのダイ又はバンプ付きダイとして設けることができる。
【0054】
基板1000は、上述の基板と同様のものとすることができる。この例では、12個のLED結合パッド1010a〜l及び12個の周縁結合パッド1012a〜lを設けることができる。結合パッド1014は、上述のMCU910と同様のマイクロコントローラユニットを収容するように設けることができ、また結合パッド1018は、上述のドライバチップ912と同様のドライバチップを収容するように設けることができる。ここでもまた、図示されている構成はフリップチップ結合のために使用でき、代替構成によってワイヤ結合をサポートできる。更に、結合パッド1014及び/又は結合パッド1018の個数及び配置を、ある特定のチップに関して修正できる。
【0055】
図11は、マイクロコントローラユニット及びドライバユニットを別個のサポート用チップとして提供する、本発明のある実施形態によるエミッタ1100の簡略概略図を示す。エミッタ1100は、それぞれ直列に接続された、LEDの3つのグループ1102、1103、1104を含む。いずれの個数のLEDのグループを使用できること、各グループはいずれの個数の別個のLEDのチップを含むことができること、及び異なる複数のグループは、必要に応じて同一の個数又は異なる個数のLEDチップを含むことができることを理解されたい。異なるグループ内のLEDは、例えば上述のような、異なる色特性を有することができる。過渡電圧抑制ダイオード1106、1107、1108を、当該技術分野において公知であるような電気的保護のために設けることができる。
【0056】
エミッタ1100は、上述のMCU910と同様のものとすることができるマイクロコントローラユニット(MCU)1110、及び上述のドライバユニット912と同様のものとすることができるドライバユニット1112も含む。この例では、MCU1110を動作入力信号経路1114に接続して、ここでは明度信号(Br)及び色温度信号(CCT)と呼ばれる制御入力を受信する。MCU1110を更なる動作入力信号経路1114にも接続して、電力(PWR)、接地(GND)及び動作電圧(Vcc)を受承する。動作信号経路1114は、通常のデバイス動作中に外部接続を可能とするために、露出させることができる。例えば信号経路1114は、
図9の実施形態の外部信号パッド916に接続でき、
図7のカバー700は、動作信号経路1114に対応する外部信号パッド916に接触するよう配設された金属リード730を含むことができる。
【0057】
MCU1110への更なる入力としては、較正/プログラミング信号経路1116が挙げられる。この例では、較正/プログラミング信号経路1116は、多数の入出力ピン(GPIO)と、プログラム信号ピン(PGM)とを含む。これらのピンを用いて、較正及び試験動作中にプログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)1118をプログラムできる。例えば以下に記載するように、PROM1118は、受信した明度(Br)及び色温度(CCT)信号と、ドライバユニット1112に送信されることになる制御信号との間のマッピングを記憶するようプログラムできる。所与のエミッタに関する特定のマッピングを、較正動作中に決定できる。較正の例について以下に記載する。
【0058】
較正/プログラミング信号経路1116はまた、LEDの各グループに関する電圧経路(V1、V2、V3)も含むことができる。電圧経路V1、V2、V3は、較正中にLEDに送達される電圧(又は電流)を供給又は監視するために使用できる。
【0059】
較正/プログラミング信号経路1116は、PROM1118の較正及びプログラミングの完了後に外部接続を可能とするために露出させることができるが、必ずしもそうでなくてもよい。例えば較正/プログラミング信号経路1116は、
図9の実施形態の外部信号パッド916に接続できる。較正及びプログラミングは、カバー700(上述)をエミッタ1100に取り付ける前に行うことができ、カバー700は、較正/プログラミング信号経路1116に接続するためのリードを提供する必要はない。
【0060】
動作時、マイクロコントローラユニット1110は、動作信号経路1114を介して、外部制御入力、例えば明度信号(Br)及び色温度信号(CCT)を受信できる。例えばユーザは、エミッタ1100を含むランプの設定を調整でき、明度信号(Br)及び色温度信号(CCT)を用いて、所望の設定をエミッタ1100に通信できる。外部制御入力に基づいて、マイクロコントローラユニット1110は、各LEDグループ1102、1103、1104に関する所望の動作電流を(例えばPROM1118に記憶された較正データにアクセスすることによって)決定できる。上記所望の動作電流に基づいて、対応するドライバ制御信号を、エミッタ基板上及び/又はエミッタ基板内の金属経路を用いて実装できるドライバ制御信号経路(ch0、ch1、ch2)を介してドライバユニット1112に送信できる。ドライバユニット1112はまた、マイクロコントローラユニット1110から、電力、接地、動作電圧も受承できる。経路ch0、ch1、ch2上の上記ドライバ制御信号に基づいて、ドライバユニット1112は、LEDグループ1102、1103、1104に関する出力電流I0、I1、I2を生成できる。異なるドライバチャネル(ch0、ch1、ch2)に関する制御信号は、互いに独立したものとすることができ、出力電流I0、I1、I2もまた、互いに独立したものとすることができることを理解されたい。(通常動作中、経路V1、V2、V3はアクティブではなく;いくつかの実施形態では、電圧又は電流は、経路V1、V2、V3を用いて、較正中に供給できる)。上述のように、上記所望の動作電流を決定及び生成するために使用される制御論理及びアルゴリズムは、上で参照した米国特許出願第14/244787号に記載のものと同様のものとすることができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、マイクロコントローラユニット1110はまた、エミッタ上又はエミッタ内に配置されたセンサからの入力も受承でき、センサデータに基づいて動作電流を調整できる。例えば過熱を防止するために、LEDの温度を監視して、温度が高くなり過ぎた場合に動作電流を低減することが望ましい場合がある。また、LEDの異なる複数のグループに対する相対動作電流を、動作温度の変化に基づいて調整すること、例えば、動作温度の変化によって、異なるタイプのLEDの効率が異なる影響を受ける場合に、発生し得る色の変移を補償することが望ましい場合もある。従ってマイクロコントローラユニット1110は温度センサ1130に接続でき、この温度センサ1130は、一般的な従来の設計のものとすることができ、エミッタ1100のどこか、例えばLED付近に配置できる。この接続は、エミッタ1100の内部とすることができる。動作温度に基づいて相対電流を調整するための制御論理及びアルゴリズムの例は、上で参照した米国特許出願第14/244787号に記載されている。
【0062】
同様に、いくつかの実施形態では、エミッタ1100が、環境光条件の変化に自動的に適合すること、及び/又は占有度の変化(例えばエミッタ1100を含むランプが存在する部屋に出入りする人間)に応答することが望ましい場合がある。従ってマイクロコントローラユニット1110は環境センサ1132に接続でき、この環境センサ1132は、必要に応じてエミッタ1100の外面内又は外面上に配置できる。環境センサ1132は例えば、環境光センサ又は占有度センサ(例えば運動検出器若しくは赤外線熱センサ等)とすることができ、このようなセンサは、一般的な従来の設計のものとすることができる。環境センサ1132への接続は、エミッタ1100の内部とすることができる。
【0063】
図11の概略図は一例であること、並びに変形及び修正が可能であることを理解されたい。例えば、外部接続の個数は変更できる。制御回路構成とドライバ回路構成とが単一のチップに統合されている場合、制御回路とドライバ回路との間の信号経路は、上記チップの内部とすることができる。更に、ドライバチャネルの個数を、LEDグループの個数に一致するように修正できる。
【0064】
上述のエミッタは例示的なものであり、変形及び修正が可能である。エミッタは、いずれの個数の独立してアドレス指定可能なグループ内に配設されたいずれの個数のLEDを有することができる。「サポート用(supporting)」回路構成(例えばドライバ、電流源、上記ドライバを制御するための制御論理、記憶されたデータ等)は、単一の半導体チップに統合でき、又は2つ以上の半導体チップにわたって分散させることができ、またサポート用回路構成を実装したチップは全て、エミッタ内に配置できる。接続経路は必要に応じて修正できる。サポート用回路構成を提供するいずれの個数の半導体チップを有するエミッタを、
図6〜8に示す物理的構成のいずれに組み込むことができることを理解されたい。
【0065】
本明細書に記載の例では、全ての制御回路構成及び電流生成回路構成は、LEDと同一の基板上に、例えば凹部領域内に設置された、1つ又は複数のサポート用チップを用いて提供される。このような構成は、必要な外部電気的接続が少ないコンパクトエミッタを提供することに加えて、外部源からの高周波数パルス電流を使用してLEDを動作させる場合に発生し得る電磁的干渉を低減又は排除することもできる。
【0066】
上述のように、いくつかの実施形態では、製造プロセスの一部として、例えばカバー700の取り付け前に、エミッタを較正できる。較正は、特定の出力色(例えば異なる色温度の白色光)を生成することになる電流の絶対又は相対値を決定するステップを含むことができる。較正データは、オンボードコントローラ/ドライバチップ又はマイクロコントローラユニットに統合できるプログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)(例えばマイクロコントローラユニット1110に統合されたPROM1118;
図2のコントローラ/ドライバチップ210もPROMを含むことができることを理解されたい)に記憶できる。よって全ての制御回路構成をエミッタの内部とすることができ、外部マイクロプロセッサ、メモリ又は電流生成器は全く必要ない。
【0067】
いくつかの実施形態では、較正を実施することにより、複数のエミッタにわたって一貫した色品質を提供できる。上述のように、エミッタは、異なる色又は色品質(例えば
図2の青白色、緑白色、赤色)を有するLEDの異なるグループを組み込むことができる。各グループに関する相対電流を、エミッタ毎に適切に選択することにより、多数のエミッタを、単一のビンに調整できる(例えばこれによって、上記区分内の異なる複数のエミッタの色は、人間の目では区別できないか、又は略区別できなくなる)。例えば、あるビンは、色温度(CCT)約2800Kの暖色系白色光に対応してよく、別のビンは、CCT約6000Kの寒色系白色光であってよい。他のビンも定義できる。較正技法のいくつかの例は、米国特許第8598793号(その開示は参照によって本出願に援用される)に記載されている。更に、光の色(例えば色温度)が動作中に調整可能である場合、上記調整は、異なる複数の色設定に関する適切な相対動作電流を画定でき、これにより、異なる複数のエミッタが、同一の色設定の一貫した色の光を生成する。
【0068】
較正は、例えばカバー700の取り付け前に、試験台にエミッタ(例えば
図6のエミッタ600)を配置することによって実施できる。上記試験台は、電力及び較正制御ワイヤの、エミッタ600の外部接点(例えば接点614)への一時的な接続を可能とする、電気的接点を提供できる。よって例えば、
図11のエミッタ1100の信号経路1114、1116は全て、試験台内の外部ワイヤに接続できる。較正制御ワイヤ上の制御信号を用いて、1つ又は複数のサポート用チップに、動作電流の特定の分配をLEDグループへ送達するよう命令でき、また上記試験台は、結果として得られる光の色を測定する分光計を含むことができる。測定された色と所望のビンとの間の差異に基づいて、上記電流分配を調整し、エミッタを標的ビンへと調整できる。ある標的ビンに関して所望の電流分配が決定されると、エミッタに送達される追加の制御信号は、例えば
図11に示すGPIO及びPGM信号経路を用いて、上記標的ビンの光を生成する電流分配を画定するパラメータを、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)のPROMにプログラムするために使用できる。制御可変色の光を提供するためにエミッタを使用できる用途に関しては、較正プロセスは、複数の標的ビンに関して反復でき、例えばPROMは、特定の色又は色温度を、動作電流に関する特定のパラメータのセットに対してマッピングした、ルックアップテーブルを記憶でき、またコントローラチップは、上記ルックアップテーブル内のエントリ間で内挿を実施することによって、中間色又は色温度を生成できる。
【0069】
いくつかの実施形態では、PROMの較正及びプログラミングは、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)の専用オンチップ「較正」入力パッドを用いて実施してよく、これは、通常の(較正後)動作中に制御信号を受信するために提供され得るいずれの入力パッドとは別個のものとすることができる。例えば、上記較正入力パッドは、
図11に示す信号経路1116に接続できる。通常動作中、外部源からの制御入力信号(例えば
図11に示すBr及び/又はCCT信号経路を介して受信される信号)は、所望の色温度及び/又は明度を指示してよく、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)は、PROM内に記憶されたパラメータを用いて、動作電流の適切な分配を決定できる。しかしながら較正中、上記パラメータはまだPROMに記憶されておらず、従って電流分配を指定するため、及び/又はPROMのプログラミングを指示するためには、異なる入力経路が望ましい場合がある。更にいくつかの実施形態では、PROMをプログラミングするためのオンチップ入力パッドは、(例えば
図11に示すような)制御信号入力パッドとは別個のものとすることができ、またマイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)は、(例えば高電圧パルスを生成することによって)PROMをプログラムするためのいずれの追加の回路構成を含む必要はない。よって、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)上に専用の較正入力パッドを設けると有用であり得る。
【0070】
マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)が専用のオンチップ較正入力パッドを提供する場合、エミッタ上の外部接点(例えば
図6の接点614)は、上述のようなエミッタ本体の表面内及び/又は表面上の金属経路を介して、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)の上記オンチップ較正入力パッドに接続される、追加の「較正」接点を含むことができる。これらの較正接点を較正プロセス中に使用して、ある標的ビンの光を生成する電流分布を決定した後に、特定の電流分布を適用し、またPROMをプログラムできる。
【0071】
較正完了後、上記較正接点は不要となり、カバー700は、上記較正接点に接続するいずれの金属リードを含む必要がなくなる。よって例えば、カバー700は、信号経路1116ではなく、動作信号経路1114に接続するための金属リードを提供できる。カバー700の電気的絶縁材料(例えばプラスチック)は、エミッタをランプ組立体内に設置する際に、上記較正接点との偶発的な電気的接触を防止できる。
【0072】
いくつかの実施形態では、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)は、通常(較正後)デバイス動作中に使用されるものと同一の制御信号入力ピンを用いた、較正及びPROMプログラミングをサポートしてよく、この場合、専用較正接点は不要となることを理解されたい。
【0073】
従っていくつかの実施形態では、エミッタの通常(較正後)動作中に必要な外部接点は、電力接続(例えば24及び/又は48ボルト;いくつかの実施形態は二重の動作電圧をサポートしてよい)、並びに(例えば色を調整すること及び/又は明度を変更することによって)ランプの光出力を制御可能とする1つ又は複数の制御信号入力経路のみである。いくつかの実施形態では、通常動作中、別個の制御信号入力経路は必要ない場合がある。例えばマイクロコントローラチップ(若しくはコントローラ/ドライバチップ)は、電力経路を介して、若しくは無線データ通信インタフェースを介して(例えばBluetooth、ZigBee若しくは他の標準的な無線データ通信プロトコルを用いて)、制御信号を受信できるものであってよく、又はエミッタが固定された色及び明度において動作できるものであってよく、この場合、制御信号は通常動作中に必要ない。制御信号入力経路が通常デバイス動作中に必要ない場合、動作信号経路の数を、電力及び接地のみに削減できる。
【0074】
いくつかの実施形態では、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)は、温度補償、例えば相対動作電流を調整することによって、動作温度の関数としての異なる複数のLEDの光出力の変動を考慮するための、制御論理を組み込むことができる。コントローラ/ドライバチップはエミッタの内部(LEDと同一の温度環境)にあるためコントローラ/ドライバチップは、動作温度を直接感知して、それに従って動作温度を補償でき、又は(
図11に示すように)追加の温度センサをエミッタ内に設けることができる。実装可能な温度補償機能性の例は、上で参照した米国特許出願第14/244787号に記載されているが、他の技法も使用できることを理解されたい。
【0075】
更に、本明細書に記載のエミッタは、削減されたコストで製造できる。例えば上述のように、エミッタ基板はヒートシンク上に直接設置でき、また、従来行われていたようにエミッタを金属コアプリント回路基板に最初に接続することなく、ランプ(例えば照明器具、電球等)に電気的に接続できる。外部電気的接続個数の削減によっても、ケーブル又はコネクタが不要となるため、製造コストを削減できる。
【0076】
本発明を具体的実施形態に関して説明してきたが、当業者は、多数の修正が可能であることを認識するだろう。エミッタの特定の寸法;LEDの個数、タイプ、配置;LEDの独立してアドレス指定可能なグループの個数は、全て必要に応じて変更できる。例えばLEDの2つのグループ、3つのグループ又は4つ以上のグループ(例えば5つのグループ若しくは7つのグループ)が存在してよい。LEDは、いずれの色のLEDを含むことができ、色は、燐光体コーティングを用いて又は用いずに生成してよい。例えば、赤色LEDの代わりに、赤色の燐光体でコーティングされた青色LEDを用いることが望ましい場合がある。また、琥珀色の光を生成するLED(例えば適切な燐光体でコーティングされた青色LED)を使用することが望ましい場合もある。1つ又は複数のサポート用チップへの電気的接続のサイズ、位置及び個数も、例えばLEDの独立してアドレス指定可能なグループの個数に応じて変更できる。例えば、複数のドライバチップを用いてよく、ここで各ドライバチップは、LEDグループの異なる重複しないサブセットに動作電流を供給する。一次及び二次光学素子、プラスチックカバー、ヒートシンク並びに他の構造体も修正できる。
【0077】
いくつかの実施形態では、PROM(又は制御パラメータ等を記憶するための他のメモリデバイス)を、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)とは別個のチップに実装でき、ここでPROMは、エミッタ基板上に配置され、また上述のようなエミッタ基板上又はエミッタ基板内の金属経路及びビアを用いて、マイクロコントローラチップ(又はコントローラ/ドライバチップ)に接続される。この場合、PROMをプログラミングするための専用外部接点を、上述の較正/プログラミング信号経路と同様に、エミッタ上に設けることができる。
【0078】
よって、本発明を具体的実施形態に関して説明してきたが、本発明は、後続の請求項の範囲内のあらゆる修正形態及び均等物を包含することを意図したものであることが理解されるだろう。