(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
住宅において、子育てする上では子供とのコミュニケーションを極力取ることが望まれている。
また、階段下の空間を物品収納以外に有効利用できれば好都合である。
【0006】
そこで、本発明は、子供とのコミュニケーションの機会を増加させる住宅を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、階段下を子供がいる空間として有効利用することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば
図1〜
図7に示すように、
居室2と台所3とが連続するように隣接した住宅1において、
前記居室2には、
前記台所3の床面よりも高くて、前記台所3に隣接する位置に設けられた高床部22と、
前記居室2と前記台所3とが隣接する壁11から略直交方向に突き出て、前記台所3と前記高床部22との境界に沿うように配置された作業台33と、
前記作業台33と向かい合う壁12側で前記高床部22から前記作業台33への方向に昇る上階に繋がる階段25と、が備えられ、
前記階段25下に沿って前記高床部22よりも床面が低い低床部28が
前記作業台33に隣接して設けられていて、
前記低床部28には、前記作業台33と略直交方向の壁11側に沿って机5が、前記高床部22から平面視において前記作業台33と平行する方向に離間させ、かつ、前記作業台33と向かい合う壁12側から前記作業台33側へかけて置かれており、
前記高床部22の前記低床部28に置かれた前記机5側に面する端縁部が、前記作業台33と向かい合う壁12側から前記作業台33側へかけて前記低床部28側を中心とする円弧状形状部Rとして形成され、かつ、前記机5と向かい合っていて、
前記階段25は、前記作業台33と向かい合う壁12側で前記高床部22から前記作業台33と略直交方向の壁11側との角部に配置された最下段の廻り階段251と、その廻り階段251から前記作業台33と略直交方向の壁11側に沿って配置された、前記作業台33の上方側に向かって上階に繋がる直線階段252と、からなることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、台所3の作業台33が
、壁11から略直交方向に突き出て、高床部22との境界に沿っているので、台所3から作業台33に向かって作業する人は必然的に高床部22側を向くことになる。このため、高床部22と低床部28を子供用スペースとして使用すれば、台所作業中においても高床部22にいる子供をそのままの姿勢で視認することができ、コミュニケーションの機会が増加されることになる。
そして、高床部22から上階に繋がる階段25が備えられているので、階段25を使うときは必ず高床部22を通過することになる。従って、階段25の使用時においても高床部22にいる子供とコミュニケーションを取る機会が与えられ、コミュニケーションの機会が高まる。
さらに、
壁11から略直交方向に突き出た作業台33に向かい合う壁12側で高床部22から作業台33への方向に昇る上階に繋がる階段25の下に沿って、高床部22よりも床面が低い低床部28が
作業台33に隣接して設けられているので、階段25の下を低床部28により子供の籠り空間として有効に利用することができる。
また、階段25下の低床部28に、作業台33と略直交方向の壁11側に沿って机5が、高床部22から平面視において作業台33と平行する方向に離間させ作業台33と平行する方向に離間させ、かつ、作業台33と向かい合う壁12側から作業台33側へかけて置かれているので、階段25下の低床部28による子供の籠り空間において、作業台33と略直交方向の壁11側に沿って置かれた机5の前に座る子供と、台所3や居室2にいる親等との視線が合いにくく、作業台33に隣接した低床部28の机5の前に座って勉強等する子供にとって集中しやすいものとなる。
そして、高床部22の低床部28に置かれた机5側に面する端縁部が、作業台33と向かい合う壁12側から作業台33側へかけて低床部28側を中心とする円弧状形状部Rとして形成され、かつ、机5と向かい合っているので、低床部28を広くして、高床部22から低床部28に子供が降りやすく、籠り空間として好都合となる。
また、高床部22から上階に繋がる最下段の廻り階段251及び直線階段252が備えられているので、最下段の廻り階段251及び直線階段252を使うときは必ず高床部22を通過することになる。従って、最下段の廻り階段251及び直線階段252の使用時においても高床部22にいる子供とコミュニケーションを取る機会が与えられ、コミュニケーションの機会が高まる。
さらに、作業台33に向かい合う壁12側で高床部22から上階に繋がる直線階段252の下に沿って、高床部22よりも床面が低い低床部28が作業台33に隣接して設けられているので、直線階段252の下を低床部28により子供の籠り空間として有効に利用することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の住宅において、例えば
図1〜
図7に示すように、
前記居室2は、前記作業台33と略平行方向に設けられるダイニング
であることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば
、階段25下の低床部28による子供の籠り空間において、作業台33と略直交方向の壁11側に沿って置かれた机5の前に座る子供と、台所3やダイニング2にいる親等との視線が合いにくく、低床部28の机5の前に座って勉強等する子供にとって集中しやすいものとなる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、
請求項1または2に記載の住宅において、例えば
図1〜
図3に示すように、
前記高床部22は、
前記作業台33から当該作業台33に対向する壁12まで延在する第一高床部23と、
前記第一高床部23から前記作業台33に対向する壁12に沿って延在する第二高床部24と、を有しており、
前記作業台33と前記第二高床部24とが略平行に配置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、作業台33から対向する壁12まで第一高床部23が延在しているので、階段25下に沿った低床部28の横に位置し、作業台33から対向する壁12まで延在する比較的広い第一高床部23を階段25下の低床部28と併せ子供用スペースとして使用できる。
さらに、作業台33に対向する壁12に沿って第二高床部24が床部21側に延在しているので、この第二高床部24を椅子として使用することができる。従って、第一高床部23との統一感を出しつつ、居住性を高めることができる。
そして、作業台33と第二高床部24とが略平行に配置されているので、作業台33から対向する壁12まで延在する比較的広い第一高床部23とその横の階段25下の低床部28とにいる子供を、台所作業中の人や第二高床部24に座った人からも見守ることができる。また、視線も合いにくい。
【0013】
請求項4に記載の発明は、
請求項1から3のいずれか一項に記載の住宅において、例えば
図1〜
図7に示すように、
前記高床部22の床下には、前記低床部28と面一の床面を有する収納部29が設けられて、
前記収納部29の前記低床部28側が開放していることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、高床部22下の収納部29は低床部28側が開放していて、低床部28と面一の床面を有しているので、高床部22下を収納スペースとして用いるだけでなく、低床部28側から高床部22下の収納部29への収納作業を容易に行うことができる。
【0017】
請求項
5に記載の発明は、
請求項
1から
4のいずれか一項に記載の住宅において、例えば
図1〜
図3、
図7に示すように、
前記居室2には、前記台所3の床面と面一に連続する床部21と、前記第一高床部23及び前記第二高床部24と、前記低床部28と、が設けられており、
前記台所3の床面と面一に連続する床部21と前記低床部28との間に前記第一高床部23が位置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、台所の作業台を挟んだ居室の高床部を利用して、子供とのコミュニケーションの機会を増加させる住宅を提供することができる。
さらに、階段下を低床部により子供の籠り空間として有効に利用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施形態)
図1から
図3は本発明に係る住宅の一実施形態として一階の一部分の間取りを示すもので、図示例の住宅1においては、三方の壁11,12,13により囲まれた空間に、居室2と台所3とが連続して隣接するように配置されている。
【0024】
居室2は、図示のように、三方の壁11,12,13に各々面して囲まれる位置に配置されたダイニングである。また、居室2は、リビングとしての機能も有し、ダイニング兼リビングとしても利用できる。
台所3は、図示のように、交差する二方の壁12,13から離れて、他方の壁11に面する位置に配置されている。
【0025】
台所3には作業台33が設けられている。
ここで、作業台33としては、調理作業に使用される流し台、コンロ台、調理台、収納室などをいい、実施形態において、作業台33は、水回り設備としての流し台31及び加熱設備としてのコンロ部32を備えている。
【0026】
なお、作業台33としては、流し台31及びコンロ部32の少なくとも一方を備えていてもよい。
また、これ以外の作業台33としては、水回り設備や加熱設備を備えていない調理台や配膳台などが挙げられる。
図示例において、作業台33は、壁11から突き出て壁12に対向するペニンシュラ型キッチンとなっている。
【0027】
ダイニング2には、台所3の床面と面一に連続する床部21と、床部21よりも高い床面を有し、台所3に隣接する位置に設けられた高床部22とが設けられている。
床部21は、交差する二方の壁12,13に面する位置に配置されている。
【0028】
高床部22には、作業台33の裏面側から離れる方向(作業台33が延在する方向と直交する方向)に延びて、作業台33に対向する壁12まで延在する第一高床部23と、第一高床部23から壁12に沿って延在する第二高床部24とが設けられている。
この高床部22と台所3との境界に沿うように作業台33が配置されている。
【0029】
なお、作業台33の裏面には、第一高床部23の床面に面一で連続する収納部331が形成されている。この収納部331の上方には棚板332が設置されている。
【0030】
第一高床部23と第二高床部24とは全体として上面視略L字状に形成されている。
第一高床部23には、上階へと繋がる階段25が設けられている。
この階段25は、壁11,12がなす角部に最下段の廻り階段251が配置されており、その廻り階段251から壁11に沿って直線階段252が配置されている。
なお、直線階段252の下の空間には、複数段(図示例では三段)の収容棚253が設けられている。
【0031】
第二高床部24は、第一高床部23から壁13まで延在している。この第二高床部24の奥行きHは人が腰をかけられる程度の長さが確保されているため、第二高床部24を椅子として使用することが可能となっている。
第一高床部23は、第二高床部24と同じ高さであり、なおかつ第二高床部24よりも奥行きが長いので、第一高床部23も椅子として用いることが可能である。このため、第一高床部23及び第二高床部24がなす角部近傍には机(ダイニングテーブル)4が配置されている。
【0032】
第一高床部23及び第二高床部24の床下には、床部21と面一の床面を有する収納部26,27が設けられている。
この収納部26,27は、床部21側が開放している。また、収納部26,27の奥行きは350mm〜400mm程度に設定されている。
【0033】
以上のダイニング2において、作業台33と略直交方向の壁11に沿った部分で、かつ階段25の直線階段252の下方に沿った部分には、
図4から
図7にも示すように、高床部22よりも床面が低い低床部28が設けられている。
この低床部28は、床部21と略同じ高さの床面となっている。
【0034】
そして、低床部28には、壁11側に沿って、低い机5が置かれている。
また、高床部22(第一高床部23)の床下には、低床部28と面一の床面を有する収納部29が設けられていて、この収納部29は、低床部28側に開放されていて、収納箱6が収納可能となっている。
さらに、高床部22(第一高床部23)の低床部28側に面する端縁部は、低床部28側を中心とする円弧状形状部Rとなっている。
【0035】
また、作業台33の低床部28側に面する部分には、作業台33と略同じ高さの棚34が設けられて、その上方に耐熱ガラスパネル35が据え付けられている。
なお、壁11の直線階段252の下方に沿った面には、マグネット塗装が施されていて、マグネットが吸着可能となっている。
【0036】
また、高床部22(第一高床部23)は、床部21側に開放された収納部26と、低床部28側に開放された収納部29との間が、床下収納庫231となっていて、外し蓋232により開閉可能となっている。
【0037】
図8(a)から(f)は高床部下収納空間に入れる収納箱6を示すもので、収納箱6は、図示のように、上面が開口60で、底面が白色板により白色面61となっていて、周囲側面の一面が、例えばクリアアクリル板により透明62となっている。
【0038】
そして、収納箱6周囲の対向する二面は、例えば青等の寒色系着色板による寒色系着色面63と、例えばオレンジ等の暖色系着色板による暖色系着色面64となっている。
これら寒色系着色面63及び暖色系着色面64には、黒板塗装とマグネット塗装が施されている。
なお、収納箱6周囲の残る一面は、ダイニング2の第二高床部24を含む床の化粧材と同一の意匠面、実施形態では木目柄面65となっている。
【0039】
また、クリアアクリル板による透明62部分の背面側には、隙間を空けて薄いクリアアクリル板66が設けられて、その隙間がシート材の挿入部67となっている。この挿入部67には、例えば紙、布、樹脂等の少なくとも一つからなるシート材が交換自在に収納される。
【0040】
なお、収納箱6周囲の対向する二面の寒色系着色面63及び暖色系着色面64の上部には、手を入れる穴部68が形成されている。
【0042】
例えば親が台所3で作業していたとしても、作業台33がダイニング2との境界に配されているので、ダイニング2にいる子供は親の視界内に収まることになる。
また、階段25を使う際にも高床部22を必ず通過せねばならず、この際においても親の視界内に子供が収まることになる。
【0043】
また、収納部26,27の床面が床部21と面一であるために子供でも容易に収納作業を行うことができる。
特に、収納部26は床部21と高床部22との境界に設けられているので、床部21と高床部22との間を行き来することをきっかけに収納作業を行うことも容易にできる。
さらに、上述したように静的な行動には相対的に天井の低い高床部22が適しており、動的な行動には相対的に天井の高い床部21が適している。
このように、大きく行動パターンの異なる動作に際しては、異なる場所で行動を行うように対応付けしておけば、その移動と片付けとをまとめて行うように習慣づけることも容易である。
【0044】
そして、作業台33と略直交方向の壁12側で階段25の下に沿って設けられ、高床部22よりも床面が低い低床部28を、子供が籠る空間として利用可能である。
その場合、低床部28側に面する高床部22(第一高床部23)の端縁部が、低床部28側を中心とする円弧状形状部Rなので、低床部28を広くして、高床部22(第一高床部23)から低床部28に子供が降りやすく、籠り空間として好都合となる。
【0045】
しかも、その階段25下の低床部28による子供の籠り空間において、作業台33と略直交方向の壁11側に沿って置かれた机5の前に子供が座って読書や勉強が可能となる。
【0046】
また、高床部22(第一高床部23)下で低床部28側が開放した収納部29に対し、低床部28側から子供が収納作業を容易に行える。
【0047】
そして、その高床部22(第一高床部23)下の収納部29に対し、低床部28側から子供が収納箱6を用いて整理整頓の行き届いた収納が可能となる。
しかも、高床部22(第一高床部23)下の収納部29へ収納箱6を出し入れする際に、低床部28側や高床部22(第一高床部23)上から収納箱6に収納された物を開口60から見て確認が可能となる。
【0048】
さらに、その収納箱6は、一側面のクリアアクリル板による透明62部分及びその背面側に隙間を空けて配置した薄いクリアアクリル板66を通して中が横から見えて、箱の中の物を取り出したり、片付けたりしやすいものである。
【0049】
すなわち、例えば本を収納箱6に入れて、その一側面の透明62部分を低床部28側に向けて高床部22(第一高床部23)下の収納部29に置いた状態から引き出した場合、
図7に示すように、高床部22(第一高床部23)の低床部28側を中心とする円弧状形状部Rによる端縁側にいる子供が、収納箱6内の本を開口60から見て取り出したり、片付けたりしやすい。
また、低床部28に座った子供も、収納箱6内の本を一側面のクリアアクリル板による透明62部分及びその背面側に隙間を空けて配置した薄いクリアアクリル板66を通して中を見て確認したり、開口60から見て取り出したり、片付けたりしやすい。
【0050】
このように、高床部22(第一高床部23)の円弧状形状部Rによる端縁側にいる子供と、低床部28に座った子供が、各々の目線下にある収納箱6なので、協同して作業しやすいものとなる。
しかも、協同作業を子供にとって遊びの延長、模擬から入って身に付けるので、高床部22(第一高床部23)下の収納部29に入れる引き出しよりも収納箱6で外に出した方が協同作業しやすい。
【0051】
そして、その収納箱6を、例えば寒い季節では寒色系着色面63を低床部28側に向けたり、暖かい季節では暖色系着色面64を低床部28側に向けたりして、収納箱6を高床部22下に収納可能である。
【0052】
また、その寒色系着色面63と暖色系着色面64は黒板塗装面となっているで、収納箱6に入れた物の名前や絵を描くことも可能である。
さらに、寒色系着色面63と暖色系着色面64はマグネット塗装面でもあるので、マグネットを付けることも可能である。
【0053】
また、クリアアクリル板による透明62部分の背面側の挿入部67に挿入するシート材を交換すれば、異なる色や、柄、テキストを収納箱6の一面に表示することもできる。
例えばテキストを表示すれば、収納箱6の用途を直接的に明示することもできる。色や柄を用途に対応付けしておけば、間接的に収納箱の用途を明示することもできる。また、色や柄を表示する場合においては、インテリア的な印象を切り替えたりすることも可能である。
【0054】
以上のように、実施形態の住宅1によれば、台所3の作業台33がダイニング2の高床部22との境界に沿っているので、台所3から作業台33に向かって作業する人は、必然的にダイニング2の高床部22側を向くことになる。
このため、台所作業中において、ダイニング2の高床部22にいる子供をそのままの姿勢で視認することができ、コミュニケーションの機会が増加されることになる。
【0055】
また、ダイニング2には、作業台33に対向する壁12に沿って第二高床部24が床部21側に延在しているので、この第二高床部24を椅子として使用することができる。従って、第一高床部23との統一感を出しつつ、居住性を高めることができる。
【0056】
また、高床部22の床下の収納部26,27は床部21側が開放していて、床部21と面一の床面を有しているので、高床部22の床下を収納スペースとして用いるだけでなく、収納作業も容易に行うことが可能である。
【0057】
また、ダイニング2には、高床部22から上階に繋がる階段25が備えられているので、階段25を使うときは必ず高床部22を通過することになる。
従って、台所3から作業台33に向かって作業する人は、ダイニング2の高床部22にいる子供が階段25の使用時においても、子供とコミュニケーションを取る機会が与えられ、コミュニケーションの機会が高まる。
【0058】
さらに、作業台33と略直交方向の壁12側で階段25の下に沿って設けられ、高床部22よりも床面が低い低床部28において、子供の籠り空間として有効に利用することができる。
【0059】
しかも、その階段25下の低床部28による子供の籠り空間において、作業台33と略直交方向の壁11側に沿って置かれた机5の前に座る子供の身体の向きは、台所3側とダイニング2側とから何れも略直交方向となるので、台所3やダイニング2にいる親等と視線が合わなく、低床部28の机5の前に座って勉強等する子供にとって集中しやすいものとなる。
【0060】
また、高床部22(第一高床部23)下で低床部28側が開放した収納部29に対し、低床部28側から子供が収納作業を容易に行うことができる。
【0061】
そして、その高床部22(第一高床部23)下の収納部29に対し、低床部28側から子供が収納箱6を用いて整理整頓の行き届いた収納を行うことができる。
しかも、高床部22(第一高床部23)下の収納部29へ収納箱6を出し入れする際に、低床部28側や高床部22上から子供が収納箱6の開口60から収納された物を見て確認することができる。
【0062】
さらに、その収納箱6は、側面の透明62部分から中が横から見えて、箱の中の物を取り出したり、片付けたりしやすいといった利点が得られる。
加えて、その収納箱6を、例えば寒い季節では寒色系着色面63を低床部28側に向けたり、暖かい季節では暖色系着色面64を低床部28側に向けたりして、高床部22下に収納することもできる。
【0063】
また、その収納箱6は、その黒板塗装した寒色系着色面63と暖色系着色面64に、入れた物の名前や絵を描けるといった利点も得られる。
さらに、寒色系着色面63と暖色系着色面64はマグネット塗装面でもあるので、マグネットを付けることもできる。
【0064】
また、来客時には、収納箱6を回転させて、ダイニング2の第二高床部24を含む床の化粧材と同一の木目柄面65をダイニング2の方向に向けることで、スッキリとした印象のインテリアに切替えすることが可能である。
従って、子育て中の来客時にもスッキリとした部屋で人を迎えることが容易になる。
さらに、子育てが終わった後は、収納箱6の木目柄面65をダイニング2の方向に向けておいて、スッキリとした印象のインテリアに保つことができる。
【0065】
(変形例)
以上の実施形態においては、作業台が壁から突き出ている場合を例示して説明したが、作業台は高床部との境界に沿うように配置されているのであれば壁から離れて配置されていてもよい。
また、居室、台所、作業台、高床部、階段及び低床部の形状等も任意であり、その他、収納箱など、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
例えば収納箱の一面を、居室の床の化粧材と同一の意匠面として木目柄面としたが、居室の床が大理石の場合は、大理石柄面とすればよく、要は居室の化粧材と同一の意匠面とすればよい。