(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
【0014】
(パチンコ機1の全体構成)
まず、パチンコ機1の全体構成を説明する。
図1は、パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すパチンコ機1は、矩形状の外枠2と、外枠2の前側に配設された内枠3と、内枠3の前側に配設された扉ユニット4と、を備えている。
内枠3は、矩形状に形成され、外枠2に対して開閉することが可能となるように配設されている。内枠3の内側には、遊技盤10(
図2参照)が取り付けられている。
扉ユニット4は、略方形の扉状に形成され、外枠2に対して開閉することが可能となるように配設されている。これによって、扉ユニット4は、内枠3に取り付けられた遊技盤10の正面側を開閉することが可能となっている。扉ユニット4は、略中央部に配設された透明板4aと、透明板4aの周囲に配設された装飾部4bと、透明板4aの下側に配設された受皿ユニット5と、受皿ユニット5の側方に配設された発射ハンドル6と、を備えている。
透明板4aは、樹脂、ガラス等の透明な材料により平板状に形成され、内枠3に取り付けられた遊技盤10の正面側に配設される。これによって、遊技者は、透明板4aを介して、遊技盤10を視認することが可能となっている。装飾部4bは、前方に向かって膨出する形状を有している。装飾部4bの上側の各角部には、その内部に音発生装置(スピーカ)22(
図3参照)が配設された音抜部4cが設けられている。各音抜部4cには、音発生装置22が出力する音声を通過させる複数の音抜孔が設けられている。また、装飾部4bには、複数のランプ21(
図3参照)が配設されている。
受皿ユニット5は、遊技球(貸球及び賞球)を受ける受皿5aと、受皿5aの前側に配設された演出ボタン5b及び回転型セレクター5cと、を有している。
演出ボタン5bは、略円柱状に形成され、受皿ユニット5から上方に向かって突出するように配設されている。演出ボタン5bは、遊技者による押下操作(下方に向かって押し込む操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、演出ボタン5bの押下操作を検出する第1操作検出スイッチ24(
図3参照)が配設されている。第1操作検出スイッチ24は、演出ボタン5bが押下操作されるごとに、第1操作信号を演出制御回路300(
図3参照)に対して出力する。
回転型セレクター5c(いわゆる「ジョグダイヤル」)は、略円筒状に形成され、演出ボタン5cの周囲を囲むように配設されている。回転型セレクター5cは、遊技者による回転操作(円筒軸を中心に回転させる操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、回転型セレクター5cの回転操作を検出する第2操作検出スイッチ25(
図3参照)が配設されている。第2操作検出スイッチ25は、回転型セレクター5cが所定角度(例えば、60[°])回転操作されるごとに、第2操作信号を演出制御回路300に対して出力する。
【0015】
また、受皿ユニット5の上面には、貸出操作部7が配設されている。貸出操作部7は、球貸ボタン7aと、返却ボタン7bと、度数表示装置7cと、を有している。ここで、パチンコ機1は、プリペイドカードに記録されている情報の読出し及び更新を行うことが可能なCRユニット500(
図3参照)と通信可能に接続されている。そして、プリペイドカード(図示せず)がCRユニット500に挿入されると、CRユニット500に挿入されたプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。そして、プリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で球貸ボタン7aが操作されると、所定数の遊技球が受皿5aに払い出される。この際、払い出された遊技球の数に応じてプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が更新されて、更新された有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。また、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で返却ボタン7bが操作されると、CRユニット500からプリペイドカードが返却される。
ここで、プリペイドカートとしては、例えば、磁気記憶媒体、記憶IC内蔵媒体等が該当する。
発射ハンドル6は、遊技者による回転操作が可能となっている。そして、発射ハンドル6は、回転操作されたことに応じて、この回転操作量に応じた抵抗値を払出制御回路400(
図3参照)に対して出力する。
【0016】
(遊技盤10の構成)
次に、遊技盤10の構成を説明する。
図2は、遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
図2に示すように、遊技盤10の正面には、発射ハンドル6が操作されることに応じて打ち出された遊技球が流下する遊技領域30が形成されている。また、遊技領域30の略中央部には、メイン画像表示装置31が配設されている。そして、遊技領域30は、遊技球が流下する流路として、メイン画像表示装置31の左側に形成された左側流路と、メイン画像表示装置31の右側に形成された右側流路と、を有している。
メイン画像表示装置31は、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。そして、メイン画像表示装置31の表示画面31aには、演出図柄z1(
図26参照)が表示される3つの演出図柄表示領域a1〜a3(
図26参照)と、演出図柄z2(
図26参照)が表示される演出図柄表示領域a4(
図26参照)と、を構成することが可能となっている。また、メイン画像表示装置31の表示画面31aには、保留図柄h(
図26参照)が表示される保留図柄表示領域b1,b2(
図26参照)を構成することが可能となっている。
各演出図柄表示領域a1〜a3では、演出図柄z1の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。各演出図柄表示領域a1〜a3で表示される演出図柄z1は、数字、文字、記号、キャラクター等の識別情報(図柄)を含んで構成されている。本実施形態では、演出図柄z1として、数字(「1」〜「8」のうちいずれか一つ)を含んで構成された「数字図柄」を有している。
演出図柄表示領域a4では、演出図柄z2の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。本実施形態では、演出図柄表示領域a4で表示される演出図柄z2は、カラーバーから構成されている。
演出図柄z1,z2の変動表示とは、各演出図柄表示領域a1〜a3において、複数種類の演出図柄z1をスクロールさせた状態(抽選結果表示位置に表示される演出図柄z1の種類が順次変更される状態)で表示するとともに、演出図柄表示領域a4において、演出図柄z2の種類(カラーバーが表す色)が順次変化される状態で表示することをいう。一方、演出図柄z1,z2の停止表示とは、各演出図柄表示領域a1〜a3の抽選結果表示位置において、一の種類の演出図柄z1を停止させた状態で表示するとともに、演出図柄表示領域a4において、一の種類の演出図柄z2を表示(カラーバーが所定の色を表示)することをいう。
そして、演出図柄表示領域a1〜a4では、4つの領域a1〜a4において停止表示された演出図柄z1,z2の組み合わせによって、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が表示される。
保留図柄表示領域b1には、報知表示(特別図柄の変動表示及び停止表示)中の始動情報に対応する保留図柄hが表示される。一方、保留図柄表示領域b2には、報知表示が保留されている始動情報に対応する保留図柄hが表示される。
【0017】
図2に示すように、メイン画像表示装置31の正面側の位置には、第1サブ画像表示装置32、第2サブ画像表示装置33及び第3サブ画像表示装置34が配設されている。
各サブ画像表示装置32,33,34は、例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。各サブ画像表示装置32,33,34は、演出画像を表示することが可能な表示画面32a,33a,34aを有している。
第1サブ画像表示装置32は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの上側に配設されている。そして、第1サブ画像表示装置32は、第1位置(
図2参照)と、第1位置より下方の第2位置(図示せず)と、を含む複数の位置に変位させることが可能に構成されている。第1サブ画像表示装置32は、第1位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31aの上側に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、第1サブ画像表示装置32は、第2位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31a内に配置され、表示画面31aの所定領域を被覆する。第1サブ画像表示装置32は、モータ26a(
図3参照)によって変位される。
【0018】
第2サブ画像表示装置33は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの下側かつ左方に配設されている。そして、第2サブ画像表示装置33は、第1位置(
図2参照)と、第1位置より上方の第2位置(図示せず)と、を含む複数の位置に変位させることが可能に構成されている。第2サブ画像表示装置33は、第1位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31aの下側に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、第2サブ画像表示装置33は、第2位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31a内に配置され、表示画面31aの所定領域を被覆する。第2サブ画像表示装置33は、モータ26b(
図3参照)によって変位・回転される。
【0019】
第3サブ画像表示装置34は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの下側かつ右方に配設されている。そして、第3サブ画像表示装置34は、第1位置(
図2参照)と、第1位置より上方の第2位置(図示せず)と、を含む複数の位置に変位させることが可能に構成されている。第3サブ画像表示装置34は、第1位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31aの下側に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、第3サブ画像表示装置34は、第2位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31a内に配置され、表示画面31aの所定領域を被覆する。第3サブ画像表示装置34は、モータ26c(
図3参照)によって変位・回転される。
【0020】
メイン画像表示装置31の左方には、始動ゲート41が設けられている。始動ゲート41は、常時、遊技球による通過が可能となるように形成されている。始動ゲート41には、普図始動球検知センサ104(
図3参照)が配設されている。普図始動球検知センサ104は、遊技球による始動ゲート41の通過の検出に応じて、検出信号を主制御回路200(
図3参照)に対して出力する。主制御回路200は、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。始動ゲート41は、左側流路を流下する遊技球による通過が可能となっている。
第2画像表示装置32の下方には、第1始動口51が設けられている。第1始動口51は、上向きに開口した入球口(いわゆる「ヘソ」)であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。第1始動口51内には、特
図1始動球検知センサ101(
図3参照)が配設されている。特
図1始動球検知センサ101は、第1始動口51への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力に応じて、第1特別図柄抽選を実行する。第1始動口51は、左側流路を流下する遊技球及び右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
【0021】
第1始動口51の下方には、第2始動口52が設けられている。第2始動口52には、第2始動口52への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と遊技球の入球を可能にする開放状態とに変位することが可能な始動口開閉部材52a(いわゆる「電動チューリップ」)が設けられている。始動口開閉部材52aは、始動口ソレノイド64(
図3参照)によって開閉される。第2始動口52は、通常時は、始動口開閉部材52aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、普通図柄抽選に当選した場合に、始動口開閉部材52aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。第2始動口52内には、特
図2始動球検知センサ102(
図3参照)が配設されている。特
図2始動球検知センサ102は、第2始動口52への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力に応じて、第2特別図柄抽選を実行する。第2始動口52は、左側流路を流下する遊技球及び右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
【0022】
第2始動口52の下方には、第1大入賞口53が設けられている。第1大入賞口53には、第1大入賞口53への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と遊技球の入球を可能にする開放状態とに変位することが可能な第1大入賞口開閉部材53a(いわゆる「アタッカー」)が設けられている。
第1大入賞口開閉部材53aは、第1大入賞口ソレノイド65a(
図3参照)によって開閉される。第1大入賞口53は、通常時は、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、所定の大当たり遊技状態が生起された場合に、第1大入賞口開閉部材53aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。第1大入賞口53内には、第1大入賞球検知センサ103a(
図3参照)が配設されている。第1大入賞球検知センサ103aは、第1大入賞口53への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第1大入賞球検知センサ103aからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440(
図3参照)による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作を実行する。第1大入賞口53は、左側流路を流下する遊技球及び右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
【0023】
第1始動口51の右方には、第2大入賞口54が設けられている。第2大入賞口54には、第2大入賞口54への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と遊技球の入球を可能にする開放状態とに変位することが可能な第2大入賞口開閉部材54a(いわゆる「アタッカー」)が設けられている。
第2大入賞口開閉部材54aは、第2大入賞口ソレノイド65b(
図3参照)によって開閉される。第2大入賞口54は、通常時は、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、所定の大当たり遊技状態が生起された場合に、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
第2大入賞口54内には、遊技球による通過が可能なV領域(図示せず)が形成されている。ここで、V領域は、第2大入賞口54へ入球した遊技球の一部が通過するように構成されている。
また、第2大入賞口54内には、第2大入賞球検知センサ103b(
図3参照)及びV入賞球検知センサ105(
図3参照)が配設されている。第2大入賞球検知センサ103bは、第2大入賞口54への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第2大入賞球検知センサ103bからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440(
図3参照)による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作を実行する。
V入賞球検知センサ105は、遊技球によるV領域の通過の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力に応じて、後述するV入賞フラグの設定を行う。ここで、第2大入賞口54では、V入賞球検知センサ105により検出された遊技球は、その後、更に第2大入賞球検知センサ103bにより検出されるように構成されている。第2大入賞口54は、右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
遊技領域30における第1大入賞口53の下方には、いずれの入球口にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口55が設けられている。なお、遊技領域30には、各入球口51,52,53,54やゲート41に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
第1始動口51の右方には、状態表示装置63が設けられている。状態表示装置63は、LED等によって構成されている。状態表示装置63には、第1特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(いわゆる「保留数」)、第2特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数、普通図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数、大当たり遊技状態の種別(ラウンド遊技の実行回数)等が表示される。
【0024】
状態表示装置63の下方には、普図表示装置60、特
図1表示装置61及び特
図2表示装置62が設けられている。各表示装置60,61,62は、7セグメントLED、ドットマトリクスLED等によって構成されている。
普図表示装置60は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、普図表示装置60では、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果が表示される。ここで、普図表示装置60に停止表示された普通図柄が特定の図柄となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である普図当たり遊技状態が生起される。
特
図1表示装置61は、数字や図柄等からなる第1特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図1表示装置61では、停止表示された第1特別図柄によって、第1特別図柄抽選の結果が表示される。特
図2表示装置62は、数字や図柄等からなる第2特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図2表示装置62では、停止表示された第2特別図柄によって、第2特別図柄抽選の結果が表示される。
ここで、特図表示装置61,62における特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の表示と、演出図柄表示領域a1〜a4における演出図柄z1,z2の表示とは、変動表示が開始される時期、変動表示が終了して停止表示が行われる時期及び停止表示された図柄が示す抽選結果のそれぞれについて対応付けられている。
そして、特
図1表示装置61に停止表示された第1特別図柄が特定の図柄となった場合又は特
図2表示装置62において停止表示された第2特別図柄が特定の図柄となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である大当たり遊技状態が生起される。
【0025】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図3は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、パチンコ機1は、主制御回路200と、演出制御回路300と、払出制御回路400と、各制御回路200,300,400等に電源(電力)を供給する電源回路600と、を備えている。
各制御回路200,300,400は、CPU(Central Processing Unit)と、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータを格納するROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されているプログラムに基づく処理を進行するために使用される一時記憶領域となるRAM(Random Access Memory)と、を備えるマイクロコンピュータである。主制御回路200、演出制御回路300及び払出制御回路400は、それぞれ別々の基板に実装されている。
【0026】
主制御回路200は、CPU210と、ROM220と、RAM230と、入力ポート240と、第1出力ポート251と、第2出力ポート252と、第3出力ポート253と、周波数発生回路260と、ハード乱数発生回路270と、を備える。
入力ポート240は、各検知センサ101〜105から入力された検出信号及び払出制御回路400から入力された制御コマンドのそれぞれを、CPU210に対して出力する。第1出力ポート251は、各表示装置60〜63及び各ソレノイド64,65a,65bのそれぞれに対して制御信号を出力するとともに、パチンコ機1の賞球の払い出しに関する情報やエラー信号をホールコンピュータ(図示せず)に対して送信する。第2出力ポート252は、演出制御回路300に対して制御コマンドを送信する。第3出力ポート253は、払出制御回路400に対して制御コマンドを送信する。
【0027】
第2出力ポート252及び第3出力ポート253のそれぞれは、送信用データレジスタ(図示せず)と、FIFO(First In First Out)バッファ(図示せず)と、送信用シフトレジスタ(図示せず)と、を有している。
送信用データレジスタは、後述する制御コマンド送信処理(ステップS13)に基づいて入力された制御コマンドを、FIFOバッファに対して出力する。
FIFOバッファは、複数のレジスタから構成され、複数の制御コマンドを記憶することが可能となっている。そして、FIFOバッファは、送信用データレジスタから入力された制御コマンドを記憶するとともに、記憶している制御コマンドを入力された順番で送信用シフトレジスタに対して出力する。
送信用シフトレジスタは、FIFOバッファから入力された制御コマンドについて、パラレル−シリアル変換を行い、シリアルデータとして、演出制御回路300に対して送信する。
【0028】
ROM220には、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータが格納されている。特に、ROM220には、遊技の進行に必要なデータとして、各種抽選を実行するための判定テーブル、演出制御回路300を制御するために必要な各種制御コマンドが格納されている。
RAM230には、主制御回路200における入出力データ、演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタ等の各種カウンタ、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等が一時的に記憶される。
特に、RAM230には、特
図1始動球検知センサ101、特
図2始動球検知センサ102及び普図始動球検知センサ104のそれぞれからの検出信号の入力を契機として取得される始動情報を記憶する領域が設けられている。ここで、始動情報とは、各検出信号の入力を契機として取得された各種乱数値等の情報をいう。
本実施形態では、始動情報記憶領域として、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力を契機として取得された始動情報(以下、「特
図1始動情報」とする)を記憶することが可能な特
図1始動情報記憶領域と、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力を契機として取得された始動情報(以下、「特
図2始動情報」とする)を記憶することが可能な特
図2始動情報記憶領域と、を有している。
特
図1始動情報記憶領域及び特
図2始動情報記憶領域には、それぞれ、所定数(本実施形態では、4つ)を上限として、始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)を記憶することが可能となっている。
【0029】
周波数発生回路260は、所定のクロック周波数(本実施形態では、12[MHz])でクロック(同期信号)を発生させて、このクロックをCPU210及びハード乱数発生回路270のそれぞれに対して出力する。ハード乱数発生回路270は、普通図柄抽選の当たり乱数、第1特別図柄抽選の当たり乱数及び第2特別図柄抽選の当たり乱数のそれぞれを発生させる。ハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0〜65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、当たり乱数を発生させる。本実施形態では、ハード乱数発生回路270のループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。なお、ループカウンタは、普通図柄抽選、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0030】
演出制御回路300は、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、各画像表示装置31〜34における演出画像の表示、ランプ21の点灯、音発生装置22による演出音の出力、各モータ26a,26b,26cの駆動等を制御する。
演出制御回路300は、CPU(図示せず)と、ROM(図示せず)と、RAM(図示せず)と、を備える。演出制御回路300のROMには、演出の進行に係るプログラム、演出の進行に必要なデータ等が格納されている。演出制御回路300のRAMには、主制御回路200から受信した制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出の内容を決定する。そして、決定した演出の内容に対応する演出プログラムにしたがって、表示制御データ、ランプ制御データ及び音制御データを読み出して、読み出した各制御データに基づく制御信号を、各画像表示装置31〜34、ランプ21及び音発生装置22のそれぞれに対して出力する。また、決定した演出内容に係る演出プログラムにしたがって、モータ制御データを読み出して、読み出した制御データにしたがって、各モータ26a,26b,26cを駆動する。
【0031】
払出制御回路400は、発射ハンドル6が備える発射ボリューム(図示せず)から入力された信号に基づいて、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
具体的には、払出制御回路400には、発射ボリューム及び遊技球発射装置423が接続されている。発射ボリュームは、発射ハンドル6が回転操作されると、この回転操作量に応じた信号を払出制御回路400に対して出力する。そして、払出制御回路400は、発射ボリュームから入力された信号に応じた強さで遊技球を遊技領域30に発射するように、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
【0032】
また、払出制御回路400は、主制御回路200から受信した制御コマンド及びCRユニット500から受信した球貸指示信号のそれぞれに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を制御する。
具体的には、払出制御回路400には、接続基板410が接続され、その接続基板410には、球貸ボタン7a、返却ボタン7b、度数表示装置7c及びCRユニット500のそれぞれが接続されている。
球貸ボタン7aは、押下操作されたことに応じて、球貸操作信号を、接続基板410を介してCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、球貸操作信号を受信すると、挿入されているプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数から所定数の貸球を払い出すために必要な度数を減算して、プリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新するとともに、所定数の遊技球の払い出しを指示する球貸指示信号を、接続基板410を介して払出制御回路400に送信する。さらに、払出制御回路400は、球貸指示信号を受信すると、所定数の遊技球を払い出すように、遊技球払出装置440による遊技球の払出動作を制御する。
CRユニット500は、プリペイドカートが挿入されたとき及びプリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新したときのそれぞれにおいて、有価媒体の残存度数を示す度数信号を、接続基板410を介して度数表示装置7cに送信する。そして、度数表示装置7cは、度数信号を受信すると、この度数信号が示す有価媒体の残存度数を表示する。
返却ボタン7bは、押下操作されたことに応じて、返却操作信号を、接続基板410を介してCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、返却操作信号を受信すると、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードを返却(排出)する。
【0033】
(各種抽選について)
次に、パチンコ機1で実行される各種抽選について説明する。
図4は、各種抽選における当たりの種類(種別)を示す図である。
パチンコ機1では、遊技球による始動ゲート41の通過を契機として、普通図柄抽選が実行される。そして、普通図柄抽選に当選した場合に、普図当たり遊技状態が生起される。普図当たり遊技状態では、始動口開閉部材52aが閉止状態から開放状態に変位(開放)されて、第2始動口52への遊技球の入球が可能な状態となる。
図4(a)に示すように、本実施形態では、普通図柄抽選に当選した場合に生起される普図当たり遊技状態の種別として、「普図当たり」の1種類が設定されている。
「普図当たり」に当選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄を「普図当たり図柄」で停止表示させるように制御する。一方、普通図柄抽選に落選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。
【0034】
また、パチンコ機1では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として、第1特別図柄抽選が実行され、第2始動口52への遊技球の入球を契機として、第2特別図柄抽選が実行される。そして、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選に当選した場合に、大当たり遊技状態が生起される。大当たり遊技状態では、大入賞口開閉部材53a,54aが閉止状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、大入賞口53,54への遊技球の入球が可能な状態となる。
図4(b)に示すように、本実施形態では、第1特別図柄抽選に当選した場合に生起され得る大当たり遊技状態の種別として、「大当たり1」〜「大当たり4」の4種類が設定されている。また、第2特別図柄抽選に当選した場合に生起され得る大当たり遊技状態の種別として、「大当たり5」及び「大当たり6」の2種類が設定されている。
そして、第1特別図柄抽選に当選した場合に各種別が選択される確率は、「大当たり1」が34%、「大当たり2」が1%、「大当たり3」が60%、「大当たり4」が5%に設定されている。また、第2特別図柄抽選に当選した場合に各種別が選択される確率は、「大当たり5」が70%、「大当たり6」が30%に設定されている。
【0035】
「大当たり1」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「大当たり1図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
ここで、「チャンス図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「1、1、1」、「2、2、2」等、同一の所定の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示された演出図柄z2が所定色を示す態様とする。
「大当たり2」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「大当たり2図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
「大当たり3」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「大当たり3図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
「大当たり4」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「大当たり4図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
「大当たり5」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「大当たり5図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
「大当たり6」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「大当たり6図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
一方、特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、表示装置61,62において特別図柄を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。「はずれ図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1を、「1、6、9」等、少なくとも一の領域に停止表示された「数字図柄」が示す数字が、他の領域に停止表示された「数字図柄」が示す数字と異なる組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示された演出図柄z2が白色を示す態様とする。
【0036】
「大当たり1」〜「大当たり6」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が16[回]に設定される。
各回のラウンド遊技では、1回又は複数回の単位開放が実行される。ここで、単位開放とは、大入賞口開閉部材53a,54aが、閉止状態から開放状態に変位される動作をいう。
そして、各回のラウンド遊技は、1回目の単位開放が開始されてから大入賞口53,54への遊技球の入球数が所定入賞上限数(本実施形態では、9[球])に達したこと、及び、最終回の単位開放が終了したこと(または、最終回の単位開放が終了してから所定時間が経過したこと)、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
また、各回の単位開放は、大入賞口開閉部材53a,54aが開放状態とされてから、予め設定された最長開放時間が経過したこと、及び、当該ラウンド遊技における大入賞口53,54への遊技球の入球数が所定入賞上限数に達したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される(閉止状態に変位される)。
【0037】
本実施形態では、ラウンド遊技の種類として、大入賞口53,54への遊技球の入球が容易となる入賞容易ラウンドと、大入賞口53,54への遊技球の入球が困難となる入賞困難ラウンドと、が設定されている。
各回の入賞容易ラウンドでは、1回の単位開放が実行される。そして、各回の入賞容易ラウンドでは、各回の単位開放に係る最長開放時間が、第1所定時間に設定される。ここで、第1所定時間は、大入賞口53,54への遊技球の入球が容易となる時間(本実施形態では、30.0[s])となっている。
各回の入賞困難ラウンドでは、複数回(本実施形態では、3[回])の単位開放が実行される。そして、各回の入賞困難ラウンドでは、各回の単位開放に係る最長開放時間が、第2所定時間に設定される。ここで、第2所定時間は、第1所定時間より短い時間であり、大入賞口53,54への遊技球の入球が困難となる時間(本実施形態では、0.1[s])となっている。
【0038】
「大当たり1」では、3〜10,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,11〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり1」の実質ラウンド遊技回数は、7[回]となる。ここで、実質ラウンド遊技回数とは、当該種別に係る大当たり遊技状態において実行される入賞容易ラウンドの回数をいう。また、「大当たり1」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
「大当たり2」では、3〜10回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,11〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり1」の実質ラウンド遊技回数は、8[回]となる。また、「大当たり2」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
【0039】
「大当たり3」では、4〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1〜3,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり3」の実質ラウンド遊技回数は、4[回]となる。また、「大当たり3」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
「大当たり4」では、4〜11回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1〜3,12〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり4」の実質ラウンド遊技回数は、8[回]となる。また、「大当たり4」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
【0040】
「大当たり5」では、1〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される(入賞困難ラウンドが設定されない)。これによって、「大当たり5」の実質ラウンド遊技回数は、16[回]となる。また、「大当たり5」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
「大当たり6」では、4〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1〜3,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり6」の実質ラウンド遊技回数は、4[回]となる。また、「大当たり6」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
【0041】
パチンコ機1では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選)の当選確率に係る遊技状態として、「特図低確率状態」及び「特図高確率状態」を有している。「特図低確率状態」では、特別図柄抽選の当選確率が、第1の確率(以下、「低確率」とする)(例えば、1/390)に設定される。一方、「特図高確率状態」では、特別図柄抽選の当選確率が、第1の確率より高い第2の確率(以下、「高確率」とする)(例えば、1/39)に設定される。なお、主制御回路200は、第1特別図柄抽選の当選確率と第2特別図柄抽選の当選確率とが同期するように、各抽選の当選確率を設定する。
そして、主制御回路200は、大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出された場合(V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力があった場合)には、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図高確率状態」を生起させる。「特図高確率状態」は、後述する転落抽選に当選して、特図低確率状態フラグがRAM230の所定領域に設定されるまで継続する。
一方、大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合(V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力がなかった場合)には、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図低確率状態」を生起させる。
そして、「大当たり1」では、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態に変位される入賞容易ラウンドが設定されていない。このため、「大当たり1」では、当該大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出される可能性が低くなる。したがって、「大当たり1」は、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図低確率状態」が生起される可能性が高い大当たり遊技状態の種別(実質確変とならない大当たり遊技状態の種別)となっている。
一方、「大当たり2」〜「大当たり6」では、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態に変位される入賞容易ラウンドが設定されている。このため、「大当たり2」〜「大当たり6」では、当該大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出される可能性が高くなる。したがって、「大当たり2」〜「大当たり6」は、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図高確率状態」が生起される可能性が高い大当たり遊技状態の種別(実質確変となる大当たり遊技状態の種別)となっている。
【0042】
また、パチンコ機1では、補助制御として、時短制御を実行することが可能となっている。時短制御とは、該制御が実行されていないときと比較して、特別図柄の変動表示を行う時間(以下、「変動時間」とする)が短縮される制御をいう。
本実施形態では、時短制御が実行されているときには、該制御が実行されていないときと比較して、普通図柄抽選の当選確率が向上され、普図当たり遊技状態における始動口開閉部材52aの開放回数が増加され、普図当たり遊技状態における始動口開閉部材52aの開放時間が延長され、かつ、普通図柄の変動表示を行う時間が短縮される。
これによって、時短制御の実行中(入球容易状態の生起中)には、第2始動口52への遊技球の入球が容易となり、時短制御の停止中(入球困難状態の生起中)には、第2始動口52への遊技球の入球が困難となる。
そして、「大当たり1」〜「大当たり6」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に、時短制御が実行される。
本実施形態では、時短制御は、大当たり遊技状態の終了に応じて開始される。
そして、当該時短制御は、少なくとも「時短終了条件1」が成立するまで継続される(当該時短制御が開始されてから「時短終了条件1」が成立するまでに大当たり遊技状態が生起されない場合)。ここで、「時短終了条件1」の成立とは、当該時短制御の実行中に実行された特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)の回数が、所定最低継続回数(本実施形態では、100[回])に達したことをいう。
具体的には、当該時短制御は、「時短終了条件1」の成立時に「特図低確率状態」が生起されている場合には、当該「時短終了条件1」の成立に応じて終了(停止)される。一方、「時短終了条件1」の成立時に「特図高確率状態」が生起されている場合には、「時短終了条件2」が成立するまで継続(延長)される。ここで、「時短終了条件2」の成立とは、当該「特図高確率状態」が終了すること(「特図低確率状態」が生起されること)をいう。
これによって、当該時短制御が開始されてから「時短終了条件1」が成立するまでの期間中に実行された転落抽選に当選している場合には、当該時短制御は、大当たり遊技状態の終了後における所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了に応じて終了(停止)される。
一方、当該時短制御が開始されてから「時短終了条件1」が成立するまでの期間中に実行された全ての転落抽選に落選している場合には、当該時短制御は、大当たり遊技状態の終了後における所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了後も継続し、その後に実行される転落抽選に当選したことに応じて終了(停止)される。
なお、時短制御の開始後、「時短終了条件1」が成立するまでに、大当たり遊技状態が生起される場合には、当該時短制御は、当該大当たり遊技状態の開始に応じて終了(停止)される。
【0043】
次に、パチンコ機1で実行される遊技の内容について説明する。
図5は、パチンコ機1で実行される遊技の内容を示す図である。
パチンコ機1では、遊技の内容が互いに異なる複数の遊技区間が定義される。具体的には、
図5に示すように、パチンコ機1では、遊技区間として、「大当たり遊技状態」と、「通常区間」と、「チャンス区間」と、「分岐変動表示」と、「バトル区間」と、が定義される。
「通常区間」は、「特図低確率状態」の生起中、かつ、時短制御の停止中に係る遊技区間となっている。
「チャンス区間」及び「分岐変動表示」は、それぞれ、「特図低確率状態」又は「特図高確率状態」の生起中、かつ、時短制御の実行中に係る遊技区間となっている。
「バトル区間」は、「特図高確率状態」の生起中、かつ、時短制御の実行中に係る遊技区間となっている。
パチンコ機1に電源が投入されると、まず、「通常区間」が開始される。そして、「通常区間」中に実行された特別図柄抽選に当選すると、当該特別図柄抽選に係る報知表示の終了に応じて「通常区間」が終了され、当該特別図柄抽選に基づいて生起される大当たり遊技状態の終了後に、「チャンス区間」が開始される。
「チャンス区間」中に実行された特別図柄の報知表示の回数が所定終了回数に達した場合には、当該所定終了回数目の特別図柄の報知表示の終了に応じて「チャンス区間」が終了され、当該所定終了回数目の特別図柄の報知表示の終了後に、「分岐変動表示」が実行される。
ここで、所定終了回数は、所定最低継続回数から1[回]を減算した数(本実施形態では、99[回])に設定されている。
一方、「チャンス区間」中に実行された特別図柄抽選に当選した場合には、当該特別図柄抽選に係る報知表示の終了に応じて「チャンス区間」が終了され、当該特別図柄抽選に基づいて生起される大当たり遊技状態の終了後に、再び「チャンス区間」が開始される。
「分岐変動表示」は、各回の大当たり遊技状態の終了後、大当たり遊技状態が生起されることなく、所定最低継続回数の特別図柄の報知表示が実行される場合における、当該所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示となっている。
そして、「分岐変動表示」に係る特別図柄抽選に落選した場合には、当該「分岐変動表示」の終了後に、「バトル区間」又は「通常区間」が開始される。この際、「分岐変動表示」の終了時に「特図高確率状態」が生起されている場合には、「バトル区間」が開始され、「分岐変動表示」の終了時に「特図低確率状態」が生起されている場合には、「通常区間」が開始される。
一方、「分岐変動表示」に係る特別図柄抽選に当選した場合には、当該「分岐変動表示」に基づいて生起される大当たり遊技状態の終了後に、「チャンス区間」が開始される。
「バトル区間」中に実行された転落抽選に当選した場合には、当該転落抽選後に、「バトル区間」が終了され、「通常区間」が開始される。
一方、「バトル区間」中に実行された特別図柄抽選に当選した場合には、当該特別図柄抽選に係る報知表示の終了に応じて「バトル区間」が終了され、当該特別図柄抽選に基づいて生起される大当たり遊技状態の終了後に、「チャンス区間」が開始される。
【0044】
本実施形態では、「チャンス区間」中には、当該「チャンス区間」中に実行された転落抽選の結果を示唆する演出を実行しない(特に、転落抽選に当選したこと(「特図高確率状態」が終了されること)を報知しない)構成となっている。
そして、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選している場合には、「分岐変動表示」において、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選したこと(「特図低確率状態」が生起されていること)を示唆する演出(後述する「転落演出変動」)が実行され、その後、「通常区間」に突入する。
一方、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選していない場合(「分岐変動表示」の終了後も「特図高確率状態」が継続する場合)には、「分岐変動表示」において、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選していないこと(「特図高確率状態」が生起されていること)を示唆する演出(後述する「継続演出変動」)が実行され、その後、「バトル区間」に突入する。
さらに、「バトル区間」中に実行された転落抽選に当選した場合には、当該転落抽選に係る特別図柄の報知表示中に、転落抽選当選したこと(「特図低確率状態」が生起されること)を示唆する演出(後述する「バトル敗北演出変動」)が実行され、その後、「通常区間」に突入する。
これによって、遊技者は、「チャンス区間」中には、現在の遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」)を認識することができない状態で遊技を進行し、「分岐変動表示」において、現在の遊技状態を認識する。
【0045】
(制御コマンドについて)
次に、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンド、及び、主制御回路200と払出制御回路400との間で送受信される制御コマンドについて説明する。
図6は、主制御回路から演出制御回路に対して送信される制御コマンドを説明する図である。
主制御回路200と演出制御回路300とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と演出制御回路300との間における通信は、主制御回路200から演出制御回路300への一方向のみで行われ、演出制御回路300から主制御回路200への通信は行われない。
主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される各制御コマンドは、制御コマンドの種類を示す1バイトの先行データと、制御コマンドの内容を示す1バイトの後続データと、から構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、先行データ及び後続データから構成される制御コマンドを演出制御回路300に対して送信する。演出制御回路300では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。
【0046】
図6に示すように、パチンコ機1では、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンドとして、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド、第2変動パターン指定コマンド、停止指定コマンド、状態指定コマンド、第1保留数指定コマンド、第2保留数指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド開始指定コマンド、ラウンド終了指定コマンド、エンディング指定コマンド、V入賞指定コマンド等が設定されている。
図柄種別指定コマンドは、特別図柄(演出図柄)の停止図柄(特別図柄抽選の抽選結果)を指定するコマンドである。図柄種別指定コマンドは、停止図柄として、「はずれ図柄」又は「大当たりp図柄」(「大当たり1図柄」〜「大当たり6図柄」のうちいずれか)を指定する。図柄種別指定コマンドは、特別図柄の変動開始時に送信される。本実施形態では、図柄種別指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、特別図柄(演出図柄)の変動表示の変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定するコマンドである。本実施形態では、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、変動パターン番号を指定することによって、当該変動パターン番号に対応付けられている変動時間(変動パターンの種別)を指定する。
第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、特別図柄の変動開始時に送信される。本実施形態では、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0047】
第1変動パターン指定コマンドは、演出図柄の変動表示のうち第1期間(本実施形態では、演出図柄z1,z2の変動表示の開始後から後述するリーチ表示の開始前までの期間)の変動パターン(以下、「第1変動パターン」とする)を指定する。
本実施形態では、第1変動パターンとして、互いに異なる内容の報知演出が対応付けられた、m(複数)種類の変動パターン(変動時間)が設定されている。そして、第1変動パターン指定コマンドは、m種類の第1変動パターンのうち一のものを指定する。
本実施形態では、第1変動パターンの種別として、「通常変動」と、「擬似連続変動」と、「短縮変動」と、が設定されている。
「通常変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、大当たり遊技状態が生起されることを期待させる表示が行われない第1変動パターンの種別をいう。
「擬似連続変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、2回以上の「擬似変動表示」が行われる第1変動パターンの種別をいう。
「擬似変動表示」とは、演出図柄表示領域a4における演出図柄z2の変動表示が継続されつつ、演出図柄表示領域a1〜a3のうち少なくとも1の領域において、演出図柄z1の通常変動表示が行われた後に、演出図柄z1の仮停止表示が行われる表示をいう。
「仮停止表示」とは、抽選結果表示位置において、一の種類の演出図柄z1が揺動(又は回転)される表示(抽選結果表示位置に表示されている演出図柄z1が変更されずに、該演出図柄z1が所定の動きで表示)をいう。
「通常変動表示」とは、抽選結果表示位置に表示される演出図柄z1が、順次、変更される(入れ替わる)表示をいう。なお、「抽選結果表示位置」とは、演出図柄z1が停止表示される位置をいう。
「短縮変動」とは、「通常変動」及び「擬似連続変動」のそれぞれと比較して、短い変動時間(例えば、0.5[s])に係る第1変動パターンの種別をいう。
【0048】
第2変動パターン指定コマンドは、演出図柄の変動表示のうち第2期間(本実施形態では、リーチ表示の開始後から演出図柄z1,z2の停止表示の開始前までの期間)の変動パターン(以下、「第2変動パターン」とする)を指定する。ここで、第2期間は、第1期間より後の期間となっている。
本実施形態では、第2変動パターンとして、互いに異なる内容の報知演出が対応付けられた、n(複数)種類の変動パターン(変動時間)が設定されている。そして、第2変動パターン指定コマンドは、n種類の第2変動パターンのうち一のものを指定する。
本実施形態では、第2変動パターンの種別として、「通常変動」と、「リーチ変動」と、「短縮変動」と、「撃破演出変動」と、「継続演出変動」と、「掃討演出変動」と、「転落演出変動」と、「バトル敗北演出変動」と、「バトル勝利演出変動」と、が設定されている。
「通常変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、大当たり遊技状態が生起されることを期待させる表示が行われない第2変動パターンの種別をいう。
「リーチ変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、演出図柄z1,z2が第1リーチ状態を形成するとともに、第1リーチ状態の形成中に、「通常リーチ演出」が実行される第2変動パターンの種別をいう。
「第1リーチ状態」とは、演出図柄表示領域a4における演出図柄z2の変動表示が継続されつつ、演出図柄表示領域a1〜a3のうち2つの領域において演出図柄z1の仮停止表示が行われ、かつ、2つの領域において仮停止表示されている演出図柄z1が、「大当たり図柄」に含まれる組み合わせとなる状態(例えば、2つの演出図柄表示領域a1,a3において互いに同一の数字を示す「数字図柄」が仮停止表示されている状態)をいう。
「通常リーチ演出」は、「大当たり図柄」が停止表示されることを煽る演出となっている。
本実施形態では、「リーチ変動」には、「通常リーチ演出」の内容が互いに異なる「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」及び「スペシャルリーチ」が含まれている。
【0049】
「短縮変動」とは、「通常変動」及び「リーチ変動」のそれぞれと比較して、短い変動時間(例えば、0.5[s])に係る第2変動パターンの種別をいう。
「撃破演出変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、第1リーチ状態を介さずに、演出図柄z1,z2が第2リーチ状態を形成するとともに、第2リーチ状態の形成中に、「撃破演出」が実行される第2変動パターンの種別をいう。
「第2リーチ状態」とは、演出図柄表示領域a4における演出図柄z2の変動表示が継続されつつ、全ての演出図柄表示領域a1〜a3において演出図柄z1の仮停止表示が行われ、かつ、全ての演出図柄表示領域a1〜a3において仮停止表示されている演出図柄z1が、「大当たり図柄」に含まれる組み合わせとなる状態(例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3において互いに同一の数字を示す「数字図柄」が仮停止表示されている状態)をいう。
「撃破演出」は、特別図柄抽選に当選したこと(「大当たり図柄」が停止表示されること)を示唆する演出となっている。
なお、「撃破演出変動」が実行される場合には、第2リーチ状態を形成している演出図柄z1,z2が、そのまま停止表示される(いわゆる、「即当たり」となる)。
「継続演出変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、「継続演出」が実行される第2変動パターンの種別をいう。
「継続演出」は、転落抽選に当選していないこと(「特図高確率状態」が継続していること)を示唆する演出となっている。
「掃討演出変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、第1リーチ状態を介さずに、演出図柄z1,z2が第2リーチ状態を形成するとともに、第2リーチ状態の形成中に、「掃討演出」が実行される第2変動パターンの種別をいう。
「掃討演出」は、特別図柄抽選に当選したこと(「大当たり図柄」が停止表示されること)を示唆する演出となっている。
【0050】
「転落演出変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、「転落演出」が実行される第2変動パターンの種別をいう。
「転落演出」は、転落抽選に当選していること(「特図低確率状態」が生起されていること)を示唆する演出となっている。
「バトル敗北演出変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、演出図柄z1,z2が第1リーチ状態を形成するとともに、第1リーチ状態の形成中に、「バトル敗北リーチ演出」が実行される第2変動パターンの種別をいう。
「バトル敗北リーチ演出」は、特別図柄抽選に落選したこと、かつ、転落抽選に当選したこと(「特図低確率状態」が生起されること)を示唆する演出となっている。
「バトル勝利演出変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、演出図柄z1,z2が第1リーチ状態を形成するとともに、第1リーチ状態の形成中に、「バトル勝利リーチ演出」が実行される第2変動パターンの種別をいう。
「バトル勝利リーチ演出」は、特別図柄抽選に当選したこと、かつ、転落抽選に落選したこと(「特図高確率状態」が継続すること)を示唆する演出となっている。
【0051】
停止指定コマンドは、特別図柄(演出図柄)の停止表示を指定するコマンドである。停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示時に送信される。
状態指定コマンドは、遊技状態を指定するコマンドである。状態指定コマンドは、時短制御の開始(実行)、時短制御の終了(停止)、特図高確率状態の設定及び特図低確率状態の設定のうち一のものを指定する。状態指定コマンドは、時短制御の開始時若しくは終了時、又は、各遊技状態の設定時に送信される。
第1保留数指定コマンドは、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」増加したことを指示するコマンドである。第2保留数指定コマンドは、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」減少したことを指示するコマンドである。ここで、特
図1保留数とは、特
図1表示装置61における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。また、特
図2保留数とは、特
図2表示装置62における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。
第1保留数指定コマンドは、始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)の記憶時に送信される。第2保留数指定コマンドは、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動開始時に送信される。本実施形態では、第1保留数指定コマンド及び第2保留数指定コマンドのそれぞれは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0052】
オープニング指定コマンドは、大当たり遊技状態の開始(オープニング期間の開始)を指定するコマンドである。オープニング指定コマンドは、「大当たり1」〜「大当たり6」のうちいずれか(「大当たりh」)の開始を指定する。オープニング指定コマンドは、大当たり遊技状態の開始時に送信される。
ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド遊技の開始を指定するコマンドである。ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド遊技の開始時に送信される。
ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド遊技の終了を指定するコマンドである。ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド遊技の終了時に送信される。
エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始を指定するコマンドである。エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始時に送信される。
V入賞指定コマンドは、遊技球による第2大入賞口54のV領域の通過を指定するコマンドである。V入賞指定コマンドは、遊技球による第2大入賞口54のV領域の通過の検出時に送信される。
【0053】
主制御回路200と払出制御回路400とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と払出制御回路400との間における通信は、双方向に行われる。主制御回路200と払出制御回路400との間において送受信される各制御コマンドは、1バイトのデータから構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、制御コマンドを払出制御回路400に対して送信する。払出制御回路400では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。また、払出制御回路400は、シリアル通信によって、制御コマンドを主制御回路200に対して送信する。主制御回路200では、払出制御回路400から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAM230の所定領域に記憶する。
パチンコ機1では、主制御回路200から払出制御回路400に対して送信される制御コマンドとして、賞球数指定コマンド等が設定されている。賞球数指定コマンドは、払い出しを行う賞球数を指定するコマンドである。本実施形態では、賞球数指定コマンドは、n個(n=1〜15)の賞球の払い出しを指定する。賞球数指定コマンドは、遊技球払出制御回路400による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作の実行時に送信される。
また、パチンコ機1では、払出制御回路400から主制御回路200に対して送信される制御コマンドとして、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除等のそれぞれを指定するコマンドが設定されている。各制御コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
【0054】
(主制御回路200で実行される処理)
次に、主制御回路200で実行される処理を説明する。
まず、主制御回路200に構成されているハードウェアの機能について説明する。
パチンコ機1に電源が投入されると、ハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごと(本実施形態では、0.083[μs]ごと)に、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0〜65535の範囲内)において1ずつ更新するハード乱数更新処理を実行する。そして、ハード乱数更新処理によって、普通図柄抽選の当たり乱数、第1特別図柄抽選の大当たり乱数、第2特別図柄抽選の大当たり乱数及び転落抽選乱数のそれぞれが更新される。なお、ハード乱数更新処理は、ハード乱数発生回路270(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
また、パチンコ機1に電源が投入されると、第2出力ポート252の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを演出制御回路300に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。なお、制御コマンド送信処理は、第2出力ポート252(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0055】
次に、主制御回路200のCPU210がROM220に記憶されている遊技の進行に係るプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する遊技制御処理について説明する。
図7は、主制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
主制御回路200は、パチンコ機1に電源が投入されると、メインルーチンとして、所定の初期化処理を実行した後に、
図7に示すメインループ処理を繰り返し実行する。ここで、所定の初期化処理では、RAM230の所定領域において、特図低確率状態フラグが設定されるとともに、時短制御が停止(時短制御フラグが解除)された状態とされる。
メインループ処理が開始されると、まず、ステップS10に移行する。
ステップS10では、割込み禁止処理を実行して、ステップS11に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS11では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS12に移行する。初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。初期値乱数とは、プログラム上で発生する乱数であるソフト乱数(大当たり図柄乱数、変動パターン乱数等)の初期値及び終了値を更新(変更)するための乱数である。
すなわち、ソフト乱数を発生させるループカウンタは、予め設定された初期値から終了値までの範囲内において更新される。そして、ループカウンタの初期値及び終了値は、ループカウンタの乱数値が終了値に達するごとに変更される。この際、ループカウンタに設定される初期値及び終了値は、初期値乱数に基づいて決定される。
【0056】
ステップS12では、制御コマンド解析処理を実行し、ステップS13に移行する。制御コマンド解析処理では、払出制御回路400から受信した制御コマンドの解析を行う。
ステップS13では、制御コマンド送信処理を実行し、ステップS14に移行する。制御コマンド送信処理では、RAM230のポート出力要求バッファに記憶されている制御コマンドを、第2出力ポート252の送信用データレジスタに対して出力する。
これによって、送信用データレジスタに入力された制御コマンドは、FIFOバッファに記憶(格納)される。そして、FIFOバッファに記憶された制御コマンドは、送信用シフトレジスタによって、所定の順番で、演出制御回路300に対して送信される。
ステップS14では、割込み許可処理を実行し、ステップS15に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS14に係る処理が実行されてからステップS10に係る処理が実行されるまでの期間中が、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
ステップS15では、その他乱数更新処理を実行し、ステップS10に移行する。その他乱数更新処理では、ソフト乱数のうち大当たり図柄乱数を除いたもの(変動パターン乱数等)の更新を行う。
【0057】
次に、CPU210が実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
図8は、主制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
CPU210は、払出制御回路400から制御コマンドを受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中又はタイマ割込み処理の割込み許可期間中において、
図8に示すシリアル通信受信割込み処理を開始する。
シリアル通信受信割込み処理が開始されると、ステップS20に移行する。
ステップS20では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS21に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理又はタイマ割込み処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
【0058】
ステップS21では、入力ポート240の受信バッファにデータ(制御コマンド)が存在するか否かを判定し、受信バッファにデータが存在すると判定した場合(Yes)には、ステップS22に移行し、受信バッファにデータが存在しないと判定した場合(No)には、ステップS23に移行する。
ステップS22では、受信データ格納処理を実行し、ステップS23に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに存在するデータ(制御コマンド)をRAM230の所定領域に格納する。
ステップS23では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS20で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理又はタイマ割込み処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0059】
次に、CPUが実行するタイマ割込み処理を説明する。
図9は、主制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
周波数発生回路260は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。そして、CPU210は、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図9に示すタイマ割込み処理を開始する。
タイマ割込み処理が開始されると、ステップS30に移行する。
ステップS30では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS31に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS31では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS32に移行する。ステップS31の初期値乱数更新処理は、ステップS11の初期値乱数更新処理と同一の処理となっている。
【0060】
ステップS32では、ソフト乱数更新処理を実行し、ステップS33に移行する。ソフト乱数更新処理では、ソフト乱数のうち大当たり図柄乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS33では、スイッチチェック処理を実行し、ステップS34に移行する。スイッチチェック処理では、入力ポート240における各検知センサ101〜105からの検出信号の入力の有無をチェックする。そして、いずれかの検知センサ101〜105からの検出信号の入力を検出した場合には、該検出を示す情報をRAM230の所定領域に記憶する。
ステップS34では、特別図柄抽選に係る各種乱数を記憶する特図乱数記憶処理を実行し、ステップS35に移行する。特図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS35では、特別図柄抽選の抽選結果を報知する特図変動処理を実行し、ステップS36に移行する。特図変動処理については、後述する。
ステップS36では、大当たり遊技状態を制御する大当たり遊技処理を実行し、ステップS37に移行する。大当たり遊技処理については、後述する。
【0061】
ステップS37では、普通図柄抽選に係る各種乱数を記憶する普図乱数記憶処理を実行し、ステップS38に移行する。普図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS38では、普通図柄抽選の抽選結果を報知する普図変動処理を実行し、ステップS39に移行する。普図変動処理については、後述する。
ステップS39では、普図当たり遊技状態を制御する普図当たり遊技処理を実行し、ステップS40に移行する。普図当たり遊技処理については、後述する。
ステップS40では、賞球の払い出し動作を実行する賞球払出処理を実行し、ステップS41に移行する。賞球払出処理では、ステップS33の処理結果に基づいて、各検知センサ101,102,103a,103bからの検出信号の入力の有無を判定する。そして、各検知センサ101,102,103a,103bからの検出信号の入力があった場合には、賞球数指定コマンドを払出制御回路400に対して送信する。
本実施形態では、特
図1始動球検知センサ101から検出信号の入力があった場合には、3[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、特
図2始動球検知センサ102から検出信号の入力があった場合には、1[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、大入賞球検知センサ103a,103bから検出信号の入力があった場合には、5[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンドを払出制御回路400に対して送信する。
【0062】
ステップS41では、ポート出力処理を実行し、ステップS42に移行する。ポート出力処理では、各種制御信号が、普図表示装置60、特
図1表示装置61、特
図2表示装置62、状態表示装置63、始動口ソレノイド64、大入賞口ソレノイド65a,65b等に対して出力される。
ステップS43では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS30で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0063】
次に、ステップS34の特図乱数記憶処理を説明する。
図10は、特図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
特図乱数記憶処理は、ステップS34において実行されると、
図10に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、ステップS33の処理結果に基づいて、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS101に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、ステップS103に移行する。
ステップS101では、特
図1保留数が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS102に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS103に移行する。
ここで、特
図1保留数とは、特
図1表示装置61における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、特
図1保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS102では、特
図1乱数記憶処理を実行し、ステップS103に移行する。特
図1乱数記憶処理では、第1特別図柄抽選の大当たり乱数、転落抽選乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特
図1始動情報として、RAM230の特
図1始動情報記憶領域に記憶する。
また、特
図1乱数記憶処理では、特
図1保留数が1増加したことを指定する第1保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、第1保留数指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0064】
ステップS103では、ステップS33の処理結果に基づいて、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS104に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S35)に移行する。
ステップS104では、特
図2保留数が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS105に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(S35)に移行する。
ここで、特
図2保留数とは、特
図2表示装置62における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、特
図2保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS105では、特
図2乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S35)に移行する。特
図2乱数記憶処理では、第2特別図柄抽選の大当たり乱数、転落抽選乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特
図2始動情報(遊技状態)として、RAM230の特
図2始動情報記憶領域に記憶する。
また、特
図2乱数記憶処理では、特
図2保留数が1増加したことを指定する第1保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、第1保留数指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0065】
次に、ステップS35の特図変動処理を説明する。
図11は、特図変動処理を示すフローチャートである。
図12は、テーブル番号決定テーブルの内容を示す図である。
図13は、第1変動パターン決定テーブルの内容及び第2変動パターン決定テーブルの内容を示す図である。
特図変動処理は、ステップS35において実行されると、
図11に示すように、まず、ステップS110に移行する。
ステップS110では、大当たり遊技状態中であるか否かを判定し、大当たり遊技状態中でないと判定した場合(No)には、ステップS111に移行し、大当たり遊技状態中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。
ここで、大当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域において大当たり遊技状態フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS111では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の報知表示中であるか否かを判定し、特別図柄の報知表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS112に移行し、特別図柄の報知表示中であると判定した場合(Yes)には、ステップS121に移行する。
ここで、特別図柄の報知表示中とは、特別図柄の変動表示又は停止表示が行われている期間中をいう。
【0066】
ステップS112では、特図保留数が「0」であるか否かを判定し、特図保留数が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS113に移行し、特図保留数が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。
ここで、特図保留数とは、特
図1保留数及び特
図2保留数の合計数をいう。
ステップS113では、「特図高確率状態」の生起中であるか否かを判定し、「特図高確率状態」の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS114に移行し、「特図高確率状態」の生起中でない(「特図低確率状態」の生起中である)と判定した場合(No)には、ステップS117に移行する。
ここで、「特図高確率状態」の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域において特図低確率状態フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS114では、転落抽選処理を実行し、ステップS115に移行する。転落抽選処理では、「特図高確率状態」を終了するか否か(「特図高確率状態」に替えて「特図低確率状態」を生起させるか否か)を決定するための転落抽選を実行する。
転落抽選処理では、RAM230の始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域又は特
図2始動情報記憶領域)に記憶されている始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)に含まれる転落抽選乱数を読み出して、この転落抽選乱数の値が当たり値と一致しているか否かを判定(転落判定)する。そして、転落抽選乱数の値が当たり値と一致している場合には、「当選」(「特図高確率状態」終了)と判定し、転落抽選乱数の値が当たり値と一致していない場合には、「落選」(「特図高確率状態」継続)と判定する。
本実施形態では、特
図2始動情報記憶領域において特
図2始動情報が記憶されている場合には、特
図1始動情報に対して優先して、当該特
図2始動情報に基づく始動判定(大当たり判定、当選種別判定等)を実行する。
具体的には、特
図2始動情報記憶領域において特
図2始動情報が記憶されている場合には、当該特
図2始動情報記憶領域に記憶されている特
図2始動情報のうち最も先に取得(記憶)された特
図2始動情報が判定始動情報とされて、当該判定始動情報に基づいて始動判定が実行される。
一方、特
図2始動情報記憶領域において特
図2始動情報が記憶されていない場合には、特
図1始動情報記憶領域に記憶されている特
図1始動情報のうち最も先に取得(記憶)された特
図1始動情報が判定始動情報とされて、当該判定始動情報に基づいて始動判定が実行される。
【0067】
ROM220には、転落抽選乱数と当たり値との対応が登録された転落抽選テーブルが格納されている。転落抽選テーブルでは、当選確率が所定確率(例えば、1/500)となるように、転落抽選に係る当たり値が登録されている。
転落抽選処理では、判定始動情報に含まれる転落抽選乱数と、転落抽選テーブルと、に基づいて、転落判定を行う。これにより、転落抽選の抽選結果(「当選」又は「落選」)が判定される。
【0068】
ステップS115では、ステップS114で実行された転落抽選に当選したか否かを判定し、転落抽選に当選したと判定した場合(Yes)には、ステップS116に移行し、転落抽選に落選したと判定した場合(No)には、ステップS117に移行する。
ステップS116では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS117に移行する。遊技状態更新処理では、RAM230の所定領域において、設定されている特図高確率状態フラグを解除して、特図低確率状態フラグを設定する。
また、遊技状態更新処理では、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
そして、時短カウンタの値が「0」であると判定した場合には、当該時短制御を停止して、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグを解除する。また、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
一方、時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合には、当該時短制御が実行されている状態を維持する。
【0069】
ステップS117では、大当たり判定処理を実行し、ステップS118に移行する。大当たり判定処理では、判定始動情報に含まれる大当たり乱数を読み出して、この大当たり乱数の値が大当たり値と一致しているか否かを判定(大当たり判定)する。そして、大当たり乱数の値が大当たり値と一致している場合には、「大当たり」(当選)と判定し、大当たり乱数の値が大当たり値と一致していない場合には、「はずれ」(落選)と判定する。
【0070】
ROM220には、大当たり乱数と大当たり値との対応が登録された特別図柄抽選テーブルが格納されている。また、特別図柄抽選テーブルとして、「特図低確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルと、「特図高確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルと、が格納されている。
「特図低確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルでは、当選確率が第1の確率(例えば、1/390)となるように、大当たり値が登録されている。一方、「特図高確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルでは、当選確率が第1の確率より高い第2の確率(例えば、1/39)となるように、大当たり値が登録されている。
そして、大当たり判定処理では、判定始動情報に含まれる大当たり乱数と、現在の遊技状態(「特図低確率状態」又は「特図高確率状態」)に対応する特別図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当たり判定を行う。これにより、特別図柄抽選の抽選結果(「当選」又は「落選」)が判定される。
ここで、現在の遊技状態は、RAM230の所定領域において特図低確率状態フラグ及び特図低確率状態フラグのうちいずれのフラグが設定されているかに基づいて判定する。
【0071】
ステップS118では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS119に移行する。停止図柄設定処理では、ステップS117の処理結果に基づいて、停止表示させる特別図柄の態様(停止図柄)を設定する。
停止図柄設定処理では、大当たり判定により特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選したと判定された場合には、停止図柄(大当たり図柄の種別(大当たり遊技状態の種別))を判定(当選種別判定)する。
一方、大当たり判定により特別図柄抽選に落選したと判定された場合には、停止図柄として、「はずれ図柄」が判定される。
ROM220には、大当たり図柄乱数と大当たり図柄の種別(「大当たり1図柄」〜「大当たり6図柄」)との対応が登録された大当たり図柄決定テーブルが格納されている。また、大当たり図柄決定テーブルとして、第1特別図柄抽選に対応する第1大当たり図柄決定テーブルと、第2特別図柄抽選に対応する第2大当たり図柄決定テーブルと、が格納されている。
第1大当たり図柄決定テーブルには、「大当たり1図柄」〜「大当たり4図柄」が登録されている(「大当たり5図柄」及び「大当たり6図柄」が登録されていない)。第1大当たり図柄決定テーブルでは、「大当たり1図柄」の選択確率が34%、「大当たり2図柄」の選択確率が1%、「大当たり3図柄」の選択確率が60%、「大当たり4図柄」の選択確率が5%に設定されている。
第2大当たり図柄決定テーブルには、「大当たり5図柄」及び「大当たり6図柄」が登録されている(「大当たり1図柄」〜「大当たり4図柄」が登録されていない)。第2大当たり図柄決定テーブルでは、「大当たり5図柄」の選択確率が70%、「大当たり6図柄」の選択確率が30%に設定されている。
【0072】
当選種別判定では、判定始動情報が特
図1始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる大当たり図柄乱数と、第1大当たり図柄決定テーブルと、に基づいて、大当たり図柄の種別(「大当たり1図柄」〜「大当たり4図柄」のうちいずれか)が判定される。
一方、判定始動情報が特
図2始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる大当たり図柄乱数と、第2大当たり図柄決定テーブルと、に基づいて、大当たり図柄の種類(「大当たり5図柄」又は「大当たり6図柄」)が判定される。
そして、停止図柄設定処理では、停止表示させる特別図柄の態様として、決定した停止図柄を設定する。また、決定した停止図柄を指定する図柄種別指定コマンド(「大当たりp図柄指定」又は「はずれ図柄指定」)を、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、図柄種別指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
【0073】
ステップS119では、変動時間設定処理を実行し、ステップS120に移行する。変動時間設定処理では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動時間を設定する。
変動時間設定処理では、まず、使用する変動パターン決定テーブルの番号(以下、「テーブル番号」)を決定する。
ROM220には、テーブル選択情報とテーブル番号(「0」〜「5」)との対応が登録されたテーブル番号決定テーブルが格納されている。
「テーブル選択情報」とは、(1)判定始動情報に基づく報知表示に係る大当たり後変動回数と、(2)現在の遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」)と、(3)判定始動情報に基づいて転落抽選が実行されたか否か(転落抽選が実行された場合には、当該転落抽選の結果)と、の組み合わせをいう。
「大当たり後変動回数」とは、前回の大当たり遊技状態の終了後における特別図柄の報知表示の回数をいう。ここで、判定始動情報に基づく報知表示に係る大当たり後変動回数は、大当たり後変動回数カウンタの値と一致している。
【0074】
図12に示すように、テーブル番号決定テーブルでは、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が1〜99[回目]であり、現在の遊技状態が「特図高確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行され、当該転落抽選の結果が「落選」である場合には、テーブル番号「1」が決定される。
また、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が100[回目]であり、現在の遊技状態が「特図高確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行され、当該転落抽選の結果が「落選」である場合には、テーブル番号「2」が決定される。
さらに、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が101[回目]以上であり、現在の遊技状態が「特図高確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行され、当該転落抽選の結果が「落選」である場合には、テーブル番号「4」が決定される。
【0075】
一方、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が1〜99[回目]であり、現在の遊技状態が「特図低確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行され、当該転落抽選の結果が「当選」である場合には、テーブル番号「1」が決定される。
また、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が100[回目]であり、現在の遊技状態が「特図低確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行され、当該転落抽選の結果が「当選」である場合には、テーブル番号「3」が決定される。
さらに、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が101[回目]以上であり、現在の遊技状態が「特図低確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行され、当該転落抽選の結果が「当選」である場合には、テーブル番号「5」が決定される。
【0076】
一方、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が1〜99[回目]であり、現在の遊技状態が「特図低確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行されていない場合には、テーブル番号「1」が決定される。
また、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が100[回目]であり、現在の遊技状態が「特図低確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行されていない場合には、テーブル番号「3」が決定される。
さらに、現在の大当たり後変動回数カウンタの値が101[回目]以上であり、現在の遊技状態が「特図低確率状態」であり、当該判定始動情報に基づく転落抽選が実行されていない場合には、テーブル番号「0」が決定される。
【0077】
そして、テーブル番号を決定する処理では、テーブル番号決定テーブルに基づいて、テーブル選択情報(現在の大当たり後変動回数カウンタの値と、現在の遊技状態と、当該判定始動情報に基づく転落抽選の実行状況(抽選結果)と、の組み合わせ)に対応するテーブル番号を決定する。
ここで、現在の遊技状態は、RAM230の所定領域において特図低確率状態フラグ及び特図低確率状態フラグのうちいずれのフラグが設定されているかに基づいて判定する。
【0078】
変動時間設定処理では、次に、第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定(変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と第1変動パターンの種別(変動パターン番号)との対応が登録された第1変動パターン決定テーブルが格納されている。また、第1変動パターン決定テーブルとして、テーブル番号(「0」〜「5」のそれぞれ)と、大当たり判定の結果(「当選」又は「落選」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する第1変動パターン決定テーブルが格納されている。
図13(a)に示すように、テーブル番号「0」(落選時・当選時)に対応する第1変動パターン決定テーブルには、「通常変動」(変動パターン番号)及び「擬似連続変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
一方、テーブル番号「1」〜「5」(落選時・当選時)に対応する第1変動パターン決定テーブルには、「短縮変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
【0079】
そして、第1変動パターンの種別を決定する処理では、まず、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数を読み出す。また、決定されたテーブル番号と、ステップS117で実行された大当たり判定の結果(「当選」又は「落選」)と、の組み合わせに対応する第1変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、読み出した変動パターン乱数及び第1変動パターン決定テーブルに基づいて、第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定する。
【0080】
変動時間設定処理では、次に、第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定(変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と第2変動パターンの種別(変動パターン番号)との対応が登録された第2変動パターン決定テーブルが格納されている。また、第2変動パターン決定テーブルとして、テーブル番号(「0」〜「5」のそれぞれ)と、大当たり判定の結果(「当選」又は「落選」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する第2変動パターン決定テーブルが格納されている。
図13(b)に示すように、テーブル番号「0」(落選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「通常変動」(変動パターン番号)及び「リーチ変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。一方、テーブル番号「0」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「リーチ変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
また、テーブル番号「1」(落選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「短縮変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。一方、テーブル番号「1」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「撃破演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
また、テーブル番号「2」(落選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「継続演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。一方、テーブル番号「2」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「掃討演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
また、テーブル番号「3」(落選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「転落演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。一方、テーブル番号「3」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「掃討演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
また、テーブル番号「4」(落選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「短縮変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。一方、テーブル番号「4」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「バトル勝利演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
また、テーブル番号「5」(落選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「バトル敗北演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。一方、テーブル番号「5」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「バトル勝利演出変動」(変動パターン番号)のみが登録されている。
【0081】
そして、第2変動パターンの種別を決定する処理では、まず、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数を読み出す。また、決定されたテーブル番号と、ステップS117で実行された大当たり判定の結果(「当選」又は「落選」)と、の組み合わせに対応する第2変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、読み出した変動パターン乱数及び第2変動パターン決定テーブルに基づいて、第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定する。
【0082】
変動時間設定処理では、次に、決定した第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定する第1変動パターン指定コマンド(変動パターンm指定)及び決定した第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定する第2変動パターン指定コマンド(変動パターンn指定)を、ポート出力要求バッファに格納する。
また、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)を1減算し、特図保留数が1減少したことを指定する第2保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。
これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、第1変動パターン指定コマンド、第2変動パターン指定コマンド及び第2保留数指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0083】
ステップS120では、報知表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。報知表示開始処理では、ステップS119で決定した特別図柄の変動時間(変動パターン番号に対応する変動時間)を、特図変動時間タイマに設定する。ここで、特別図柄の変動時間とは、第1変動パターンに係る変動時間と第2変動パターンに係る変動時間とを合計した時間をいう。
そして、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を開始するとともに、設定した特図変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。
また、RAM230の始動情報記憶領域に記憶されている判定始動情報を消去して、当該判定始動情報を、RAM230の変動中始動情報記憶領域に記憶する。
ステップS121では、特図変動時間タイマに基づいて、ステップS120で設定した特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、設定した特別図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS122に移行し、設定した特別図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。
【0084】
ステップS122では、報知表示終了処理を実行し、ステップS123に移行する。報知表示終了処理では、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、ステップS118で設定された停止図柄による特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を行う。なお、特別図柄の停止表示は、予め設定された所定時間行われる。
また、報知表示終了処理では、停止指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、停止指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
さらに、報知表示終了処理では、現在の大当たり後変動回数カウンタの値に1を加算した値を、新たに大当たり後変動回数カウンタの値として設定する。
ステップS123では、ステップS122で停止表示された停止図柄が「大当たり図柄」(「大当たり1図柄」〜「大当たり6図柄」のうちいずれか)であるか否かを判定し、「大当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS124に移行し、大当たり図柄でないと判定した場合(No)には、ステップS125に移行する。
【0085】
ステップS124では、大当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。大当たり遊技状態開始処理では、まず、ステップS122で停止表示された「大当たり図柄」(停止図柄)に基づいて、生起させる大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」〜「大当たり6」のうちいずれか)を確認する。
次に、生起させる大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグ及びオープニング期間中フラグを、RAM230の所定領域に設定する。また、所定のオープニング時間を、オープニング期間タイマに設定して、オープニング期間タイマによる設定したオープニング時間の計測を開始する。
さらに、現在、時短制御を実行中である場合には、時短制御を停止して、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグを消去するとともに、時短カウンタの値をリセットする。そして、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。また、生起させる大当たり遊技状態の種別に対応するオープニング指定コマンド(大当たりh指定)を、RAM230の所定領域に格納する。
これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、状態指定コマンド及びオープニング指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0086】
ステップS125では、時短制御を実行中であるか否かを判定し、時短制御を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS126に移行し、時短制御を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。
ここで、時短制御を実行中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている時短制御フラグに基づいて判定する。
ステップS126では、時短制御管理処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。時短制御管理処理については、後述する。
【0087】
次に、ステップS126の時短制御管理処理を説明する。
図14は、時短制御管理処理を示すフローチャートである。
時短制御管理処理は、ステップS126において実行されると、
図14に示すように、まず、ステップS190に移行する。
ステップS190では、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、時短カウンタの値が「0」でない(「1」以上である)と判定した場合(No)には、ステップS191に移行し、時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS193に移行する。
ステップS191では、時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS192に移行する。時短カウンタ更新処理では、現在の時短カウンタの値から「1」を減算した値を、新たに時短カウンタの値として設定する。
ステップS192では、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS193に移行し、時短カウンタの値が「0」でない(「1」以上である)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。
ステップS193では、「特図高確率状態」の生起中であるか否かを判定し、「特図高確率状態」の生起中でない(「特図低確率状態」の生起中である)と判定した場合(No)には、ステップS194に移行し、「特図高確率状態」の生起中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。
ここで、「特図高確率状態」の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域において特図低確率状態フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS194では、時短制御停止処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S36)に移行する。時短制御停止処理では、時短制御を停止して、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグを解除する。
また、時短制御停止処理では、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0088】
次に、ステップS36の大当たり遊技処理を説明する。
図15は、大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
大当たり遊技処理は、ステップS36において実行されると、
図15に示すように、まず、ステップS130に移行する。
ステップS130では、大当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、大当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS131に移行し、大当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。
ここで、大当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域において大当たり遊技状態フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS131では、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されたか否かを判定し、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されたと判定した場合(Yes)には、ステップS132に移行し、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS133に移行する。
ステップS132では、V入賞フラグ設定処理を実行し、ステップS133に移行する。V入賞フラグ設定処理では、RAM230の所定領域において、V入賞フラグを設定する。
また、V入賞フラグ設定処理では、V入賞指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、V入賞指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
ステップS133では、オープニング期間中であるか否かを判定し、オープニング期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS134に移行し、オープニング期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS136に移行する。
ここで、オープニング期間中であるか否かは、RAM230の所定領域においてオープニング期間中フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS134では、オープニング期間を終了するか否かを判定し、オープニング期間を終了すると判定した場合(Yes)には、ステップS135に移行し、オープニング期間を終了しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。
ここで、オープニング期間タイマに設定されたオープニング時間が経過した場合に、オープニング期間を終了すると判定する。
【0089】
ステップS135では、ラウンド遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。ラウンド遊技開始処理では、オープニング期間を終了して、ラウンド遊技を開始する。
ラウンド遊技開始処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグに基づいて、現在の大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」〜「大当たり6」のうちいずれか)を確認する。
次に、確認した大当たり遊技状態の種別に基づいて、ラウンド遊技の回数をラウンド遊技カウンタに設定する。また、確認した大当たり遊技状態の種別に基づいて、各回のラウンド遊技において開放する大入賞口53,54と、各回のラウンド遊技の種類(「入賞容易ラウンド」又は「入賞困難ラウンド」)と、を含むラウンド開閉パターンを設定する。
ここで、ラウンド開閉パターンには、各回のラウンド遊技において実行される単位開放の回数、各回の単位開放に係る最長開放時間、2回の単位開放の間のインターバル時間等が含まれている。
【0090】
具体的には、「大当たり1」〜「大当たり6」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、16回が設定される。また、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技において開放する大入賞口として、第1大入賞口53が設定され、3,16回目のラウンド遊技において開放する大入賞口として、第2大入賞口54が設定される。
そして、「大当たり1」に当選した場合には、1,2,11〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定され、3〜10,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定される。
「大当たり2」に当選した場合には、1,2,11〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定され、3〜10回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定される。
「大当たり3」に当選した場合には、1〜3,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定され、4〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定される。
「大当たり4」に当選した場合には、1〜3,12〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定され、4〜11回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定される。
「大当たり5」に当選した場合には、1〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。
「大当たり6」に当選した場合には、1〜3,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定され、4〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定される。
なお、本実施形態では、全ての大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」〜「大当たり6」)について、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技において開放する大入賞口として、第1大入賞口53が設定され、3,16回目のラウンド遊技において開放する大入賞口として、第2大入賞口54が設定される。しかしながら、大当たり遊技状態の種別ごとに、各回のラウンド遊技において開放する大入賞口の種類(第1大入賞口53又は第2大入賞口54)を異ならせても構わない。
【0091】
そして、ラウンド遊技開始処理では、設定した1回目のラウンド遊技に係るラウンド開閉パターンに基づいて、大入賞口53,54(大入賞口開閉部材53a,54a)の開放を開始するとともに、大入賞口入球数カウンタによる大入賞口53,54への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、RAM230の所定領域に設定されているオープニング期間中フラグを解除するとともに、ラウンド遊技中フラグを、RAM230の所定領域に設定する。さらに、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230の所定領域に格納する。
これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、ラウンド開始指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0092】
ステップS136では、インターバル期間中であるか否かを判定し、インターバル期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS137に移行し、インターバル期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS139に移行する。
ここで、インターバル期間中であるか否かは、RAM230の所定領域においてインターバル期間中フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS137では、インターバル期間を終了するか否かを判定し、インターバル期間を終了すると判定した場合(Yes)には、ステップS138に移行し、インターバル期間を終了しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。
ここで、インターバル期間タイマに設定されたインターバル時間が経過した場合に、インターバル期間を終了すると判定する。
【0093】
ステップS138では、ラウンド遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。ラウンド遊技開始処理では、インターバル期間を終了して、ラウンド遊技を開始する。
ラウンド遊技開始処理では、ラウンド遊技カウンタの計数値に基づいて、開始するラウンド遊技の回数(何回目のラウンド遊技を開始するか)を確認する。そして、ステップS135で設定したラウンド開閉パターンのうち、確認した回数のラウンド遊技に対応するラウンド開閉パターンに基づいて、大入賞口53,54(大入賞口開閉部材53a,54a)の開放を開始するとともに、大入賞口入球数カウンタによる大入賞口53,54への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、RAM230の所定領域に設定されているインターバル期間中フラグを解除(消去)するとともに、ラウンド遊技中フラグを、RAM230の所定領域に設定する。
さらに、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、ラウンド遊技指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0094】
ステップS139では、ラウンド遊技中であるか否かを判定し、ラウンド遊技中であると判定した場合(Yes)には、ステップS140に移行し、ラウンド遊技中でないと判定した場合(No)には、ステップS145に移行する。
ここで、ラウンド期間中であるか否かは、RAM230の所定領域においてラウンド遊技中フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS140では、ラウンド遊技終了条件を満たすか否かを判定し、ラウンド遊技終了条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS141に移行し、ラウンド遊技終了条件を満たさないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。
ここで、ステップS135で設定したラウンド開閉パターンのうち当該ラウンド遊技に対応するラウンド開閉パターンに基づく大入賞口53,54の開放が完了したこと(当該ラウンド遊技における最終回の単位開放に係る最長開放時間が経過したこと)、及び、大入賞口入球数カウンタによりカウントされた大入賞口53,54への遊技球の入球数が所定入賞上限数に達したこと、のうち一方が達成された場合に、ラウンド遊技終了条件を満たすと判定する。
【0095】
ステップS141では、ラウンド遊技終了処理を実行し、ステップS142に移行する。ラウンド遊技終了処理では、大入賞口開閉部材53a,54aを閉鎖状態に変位させて、大入賞口入球数カウンタの値をリセットする。
また、ラウンド遊技カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たにラウンド遊技カウンタに設定するとともに、RAM230の所定領域に設定されているラウンド遊技中フラグを解除する。また、ラウンド終了指定コマンドを、RAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、ラウンド終了指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
ステップS142では、最終回のラウンド遊技が終了したか否かを判定し、最終回のラウンド遊技が終了していないと判定した場合(No)には、ステップS143に移行し、最終回のラウンド遊技が終了したと判定した場合(Yes)には、ステップS144に移行する。
ここで、ラウンド遊技カウンタに設定されている値が「1」以上である場合には、最終回のラウンド遊技が終了していないと判定し、ラウンド遊技カウンタに設定されている値が「0」である場合には、最終回のラウンド遊技が終了したと判定する。
【0096】
ステップS143では、インターバル期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。インターバル期間開始処理では、インターバル期間中フラグを、RAM230の所定領域に設定する。また、所定のインターバル時間を、インターバル期間タイマに設定して、インターバル期間タイマによる設定したインターバル時間の計測を開始する。
ステップS144では、エンディング期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。エンディング期間開始処理では、エンディング期間中フラグを、RAM230の所定領域に設定する。また、所定のエンディング時間を、エンディング期間タイマに設定して、エンディング期間タイマによる設定したエンディング時間の計測を開始する。
さらに、エンディング指定コマンドを、RAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、エンディング指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0097】
ステップS145では、エンディング期間を終了するか否かを判定し、エンディング期間を終了すると判定した場合(Yes)には、ステップS146に移行し、エンディング期間を終了しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。
ここで、エンディング期間タイマに設定されたエンディング時間が経過した場合に、エンディング期間を終了すると判定する。
ステップS146では、大当たり遊技状態終了処理を実行し、ステップS147に移行する。大当たり遊技状態終了処理では、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグを解除して、大当たり遊技状態を終了する。
また、大当たり遊技状態終了処理では、RAM230の所定領域においてV入賞フラグが設定されているか否かを判定する。そして、V入賞フラグが設定されていると判定した場合には、特図高確率状態フラグをRAM230の所定領域に設定するとともに、特図高確率状態の設定を指定する状態指定コマンドをRAM230の所定領域に格納する。その後、RAM230の所定領域に設定されているV入賞フラグを解除する。
一方、V入賞フラグが設定されていないと判定した場合には、特図低確率状態フラグをRAM230の所定領域に設定するとともに、特図低確率状態の設定を指定する状態指定コマンドをRAM230の所定領域に格納する。
これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
さらに、大当たり遊技状態終了処理では、大当たり後変動回数カウンタ更新処理の値として、「1」を設定する。
【0098】
ステップS147では、時短制御開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S37)に移行する。時短制御開始処理では、時短制御フラグをRAM230の所定領域に設定して、時短制御を開始する。
また、時短制御開始処理では、所定最低継続回数(本実施形態では、100[回])を、時短カウンタに設定し、時短制御の開始を指定する状態指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理を介して、状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0099】
次に、ステップS37の普図乱数記憶処理を説明する。
図16は、普図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
普図乱数記憶処理は、ステップS37において実行されると、
図16に示すように、まず、ステップS180に移行する。
ステップS180では、ステップS33の処理結果に基づいて、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS181に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S38)に移行する。
ステップS181では、普図保留数が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS182に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(S38)に移行する。
ここで、普図保留数とは、普図表示装置60における普通図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、普図保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS182では、普図乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S38)に移行する。普図乱数記憶処理では、普通図柄抽選の普図当たり乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した乱数(乱数値)を、普図始動情報として、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶する。
【0100】
次に、ステップS38の普図変動処理を説明する。
図17は、普図変動処理を示すフローチャートである。
普図変動処理は、ステップS38において実行されると、
図17に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、普図当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、ステップS151に移行し、普図当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(S39)に移行する。ここで、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている普図当たり遊技状態フラグに基づいて判定する。
【0101】
ステップS151では、普通図柄の報知表示中であるか否かを判定し、普通図柄の報知表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS152に移行し、普通図柄の報知表示中であると判定した場合(Yes)には、ステップS157に移行する。ここで、普通図柄の報知表示中とは、普通図柄の変動表示又は停止表示が行われている期間中をいう。
ステップS152では、普図保留数が「0」であるか否かを判定し、普図保留数が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS153に移行し、普図保留数が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(S39)に移行する。
ステップS153では、普図当たり判定処理を実行し、ステップS154に移行する。普図当たり判定処理では、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶されている普図始動情報に含まれる普図当たり乱数を読み出して、この普図当たり乱数の値が当たり値と一致しているか否かを判定(普図当たり判定)する。
【0102】
ROM220には、普図当たり乱数と当たり値との対応が登録された普通図柄抽選テーブルが格納されている。また、普通図柄抽選テーブルとして、時短制御停止時に対応する普通図柄抽選テーブル及び時短制御実行時に対応する普通図柄抽選テーブルが格納されている。時短制御停止時に対応する普通図柄抽選テーブルには、当選確率が第1の確率(例えば、1/80)となるように、当たり値が登録されている。一方、時短制御実行時に対応する普通図柄抽選テーブルには、当選確率が第1の確率より高い第2の確率(例えば、1/1.1)となるように、当たり値が登録されている。
そして、普図当たり判定処理では、現在の時短制御の実行状況に対応する普通図柄抽選テーブルを読み出して、普図当たり判定を行う。これにより、普通図柄抽選の抽選結果(当選又は落選)が判定される。なお、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域において時短制御フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
【0103】
ステップS154では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS155に移行する。停止図柄設定処理では、まず、ステップS153の処理結果に基づいて、停止表示させる普通図柄の態様(停止図柄)を判定する。
具体的には、ステップS153において普通図柄抽選に当選したと判定された場合には、停止図柄として「普図当たり図柄」を判定し、普通図柄抽選に落選したと判定された場合には、停止図柄として「はずれ図柄」を判定する。
そして、停止図柄設定処理では、停止図柄させる特別図柄の態様として、決定した停止図柄を設定する。
ステップS155では、変動時間設定処理を実行し、ステップS156に移行する。変動時間設定処理では、普通図柄の変動時間を設定する。
本実施形態では、時短制御停止時には、普通図柄の変動時間として第1の時間(例えば、2.0[s])を設定し、時短制御実行時には、普通図柄の変動時間として第1の時間より短い第2の時間(例えば、0.5[s])を設定する。なお、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に記憶されている時短制御フラグに基づいて判定する。
【0104】
ステップS156では、報知表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S39)に移行する。報知表示開始処理では、ステップS155で決定した普通図柄の変動時間を、普図変動時間タイマに設定する。そして、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示を開始して、設定した普図変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。
ステップS157では、普図変動時間タイマに基づいて、ステップS156で設定した普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、設定した普通図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS158に移行し、設定した普通図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S39)に移行する。
ステップS158では、報知表示終了処理を実行し、ステップS159に移行する。報知表示終了処理では、普図表示装置60において、ステップS154で設定された停止図柄による普通図柄の停止表示を行う。なお、普通図柄の停止表示は、予め設定されている所定時間行われる。
ステップS159では、ステップS158で停止表示された停止図柄が「普図当たり図柄」であるか否かを判定し、「普図当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS160に移行し、普図当たり図柄でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S39)に移行する。
【0105】
ステップS160では、普図当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S39)に移行する。
普図当たり遊技状態開始処理では、普図当たり遊技状態フラグを、RAM230の所定領域に設定するとともに、現在の時短制御の実行状況に応じて開放時間(0.5[s]又は2.0[s])を、始動口開閉部材開放タイマに設定する。
そして、始動口開閉部材52aの開放を開始するとともに、設定した始動口開閉部材開放タイマによる始動口開閉部材52aの開放時間の計測を開始する。さらに、第2始動口入球数カウンタによる第2始動口52への遊技球の入球数のカウントを開始する。
【0106】
次に、ステップS39の普図当たり遊技処理を説明する。
図18は、普図当たり遊技処理を示すフローチャートである。
普図当たり遊技処理は、ステップS39において実行されると、
図18に示すように、まず、ステップS170に移行する。
ステップS170では、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、普図当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS171に移行し、普図当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S40)に移行する。ここで、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域において普図当たり遊技状態フラグが設定されているか否かに基づいて判定する。
ステップS171では、第1開放部材52aの閉鎖条件を満たすか否かを判定し、始動口開閉部材52aの閉鎖条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS172に移行し、始動口開閉部材52aの閉鎖条件を満たさない(No)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S40)に移行する。
ここで、始動口開閉部材開放タイマに設定された開放時間が経過した場合に、第1開放部材52aの閉鎖条件を満たすと判定する。
ステップS172では、普図当たり遊技状態終了処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S40)に移行する。普図当たり遊技状態終了処理では、始動口開閉部材52aを閉鎖して、RAM230の所定領域に設定されている普図当たり遊技状態フラグを解除する。また、始動口開閉部材開放タイマ及び第2始動口入球数カウンタのそれぞれの値をリセットする。
【0107】
(演出制御回路300で実行される処理)
次に、演出制御回路300のCPU310がROM320に記憶されているプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する演出制御処理について説明する。
図19は、演出制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
図20は、演出制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
図21は、演出制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
演出制御回路300は、パチンコ機1に電源が投入されると、メインルーチンとして、所定の初期化処理を実行した後に、メインループ処理を繰り返し実行する。また、演出制御回路300は、所定の割込み発生要因の成立に応じて、割込み処理として、リアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等を実行する。
シリアル通信受信割込み処理の割込み発生要因は、主制御回路200からの制御コマンドの受信となっている。タイマ割込み処理の割込み発生要因は、割込み要求信号の受信となっている。ここで、割込み要求信号は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms]周期)で発生する。
【0108】
まず、演出制御回路300のCPUが実行するメインループ処理を説明する。
演出制御回路300のCPUは、パチンコ機1に対して電源が投入されると、初期化処理を実行した後に、
図19に示すメインループ処理を開始する。メインループ処理が開始されると、ステップS50に移行する。
ステップS50では、割込み禁止処理を実行し、ステップS51に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の割込みが禁止される。
ステップS51では、制御コマンド解析処理を実行し、ステップS52に移行する。制御コマンド解析処理では、主制御回路200から受信した制御コマンドの解析を行う。
【0109】
ステップS52では、割込み許可処理を実行し、ステップS53に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS52の割込み許可処理終了後からステップS50の割込み禁止処理が開始される前までの期間が割込み許可期間となり、当該割込み許可期間中において、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の割込みが許可される。
ステップS53では、演出用乱数更新処理を実行し、ステップS50に移行する。演出用乱数更新処理では、演出内容の抽選に用いる各種乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
【0110】
次に、演出制御回路300のCPUが実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中又はタイマ割込み処理の割込み許可期間中において、
図20に示すシリアル通信受信割込み処理を開始する。シリアル通信受信割込み処理が開始されると、ステップS400に移行する。
ステップS400では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS401に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理又はタイマ割込み処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAMの退避領域に退避させる。
ステップS401では、入力ポート(図示せず)の受信バッファ(図示せず)に制御コマンド(データ)が記憶されているか否かを判定し、受信バッファに制御コマンドが記憶されていると判定した場合(Yes)には、ステップS402に移行し、受信バッファに制御コマンドが記憶されていないと判定した場合(No)には、ステップS403に移行する。
ステップS402では、受信データ格納処理を実行し、ステップS403に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに記憶されている制御コマンドをRAMのコマンドバッファ領域に記憶する。
ステップS403では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS400で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理又はタイマ割込み処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0111】
次に、CPU310が実行するタイマ割込み処理を説明する。
演出制御回路300の周波数発生回路(図示せず)は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。そして、演出制御回路300のCPUは、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図21に示すタイマ割込み処理を開始する。タイマ割込み処理が開始されると、ステップS500に移行する。
ステップS500では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS501に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAMの退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS501では、演出フラグ設定処理を実行し、ステップS502に移行する。演出フラグ設定処理では、状態指定コマンドを受信したか否かを判定し、状態指定コマンドを受信したと判定した場合には、各種演出フラグの設定を行う。なお、状態指定コマンドを受信したか否かは、状態指定コマンドがRAM320のコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
具体的には、特図高確率状態を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、確変演出フラグを、RAMの所定領域に設定する。一方、特図低確率状態を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、RAMの所定領域に設定されている確変演出フラグを解除する。
また、時短制御の開始を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、時短演出フラグを、RAMの所定領域に設定する。一方、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、RAMの所定領域に設定されている時短演出フラグを解除する。
【0112】
ステップS502では、入賞時演出管理処理を実行し、ステップS503に移行する。入賞時演出管理処理については、後述する。
ステップS503では、変動時演出管理処理を実行し、ステップS504に移行する。変動時演出管理処理については、後述する。
ステップS504では、大当たり演出管理処理を実行し、ステップS505に移行する。大当たり演出管理処理については、後述する。
ステップS505では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS500で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0113】
次に、ステップS502の入賞時演出管理処理を説明する。
図22は、入賞時演出管理処理を示すフローチャートである。
入賞時演出管理処理は、ステップS502において実行されると、
図22に示すように、まず、ステップS600に移行する。
ステップS600では、第1保留数指定コマンドを受信したか否かを判定し、第1保留数指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS601に移行し、第1保留数指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS602に移行する。
第1保留数指定コマンドを受信したか否かは、第1保留数指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS601では、保留数増加表示処理を実行し、ステップS602に移行する。保留数増加表示処理では、保留図柄表示領域b2において、新たに取得された始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)に対応する保留図柄hの表示を開始する。
【0114】
ステップS602では、第2保留数指定コマンドを受信したか否かを判定し、第2保留数指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS603に移行し、第2保留数指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S503)に移行する。
第2保留数指定コマンドを受信したか否かは、第2保留数指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS603では、保留数減少表示処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S503)に移行する。保留数減少表示処理では、保留図柄表示領域b2において、特別図柄の報知表示が開始された始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)に対応する保留図柄hの表示を終了するとともに、保留図柄表示領域b1において、当該特別図柄の報知表示が開始された始動情報に対応する保留図柄hの表示を開始する。
これによって、当該特別図柄の報知表示が開始された始動情報に対応する保留図柄hが、保留図柄表示領域b2から保留図柄表示領域b1に移動される。
【0115】
次に、ステップS503の変動時演出管理処理を説明する。
図23は、変動時演出管理処理を示すフローチャートである。
図24は、分岐変動表示における演出の流れを示す図である。
変動時演出管理処理は、ステップS503において実行されると、
図23に示すように、まず、ステップS700に移行する。
ステップS700では、所定の制御コマンドを受信したか否かを判定し、所定の制御コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS701に移行し、所定の制御コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS706に移行する。ここで、所定の制御コマンドとは、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドをいう。
所定の制御コマンドを受信したか否かは、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
【0116】
ステップS701では、停止図柄決定処理を実行し、ステップS702に移行する。停止図柄決定処理では、停止表示させる演出図柄z1,z2の具体的な内容を決定する。
具体的には、停止図柄決定処理では、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄(「はずれ図柄」又は「大当たりp図柄」)に基づいて、演出図柄z1,z2に係る停止図柄の具体的な内容(組み合わせ)を決定する。
演出制御回路300のROMには、停止図柄抽選乱数と停止図柄の具体的な内容との対応が登録された停止図柄抽選テーブルが格納されている。また、停止図柄抽選テーブルとして、図柄種別指定コマンドにより指定され得る停止図柄(「はずれ図柄」及び「大当たりp図柄」)のそれぞれに対応する停止図柄抽選テーブルを有している。
「はずれ図柄」に対応する停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の具体的な内容として、複数種類の「はずれ図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「はずれ図柄」は、3つの演出図柄表示領域a1〜a3のうち少なくとも一の領域に停止表示される「数字図柄」が示す数字が、他の領域に停止表示される「数字図柄」が示す数字と異なる組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が白色を示す態様となっている。
「大当たりp図柄」に対応する停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の具体艇な内容として、複数種類の「チャンス図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「チャンス図柄」は、演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示される演出図柄z1が、「2、2、2」等、同一の数字を示す演出図柄z1で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が所定色を示す態様となっている。
【0117】
停止図柄決定処理では、まず、所定の乱数カウンタから停止図柄抽選乱数を取得する。また、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種類を確認して、この確認結果に対応する停止図柄抽選テーブルを読み出す。そして、取得した停止図柄抽選乱数と、停止図柄抽選テーブルとに基づいて、停止図柄の具体的な内容を決定する。
さらに、決定した停止図柄の具体的な内容に係る画像データ(以下、「停止図柄データ」)を読み出して、読み出した画像データを、停止表示させる演出図柄z1,z2に係るデータとして設定する。
【0118】
ステップS702では、変動演出決定処理を実行し、ステップS703に移行する。変動演出決定処理では、演出図柄z1,z2の変動表示の具体的な内容を決定する。
変動演出決定処理では、まず、第1変動パターン指定コマンドが指定する第1変動パターンの種別に基づいて、第1変動パターンの具体的な内容を決定する。
演出制御回路300のROMには、第1変動パターン抽選乱数と第1変動パターンの具体的な内容との対応が登録された第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。また、第1変動パターン抽選テーブルとして、第1変動パターンの各種別に対応する第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。
そして、各第1変動パターン抽選テーブルには、当該第1変動パターン抽選テーブルに対応する第1変動パターンの種別(変動時間)に係る第1変動パターンの具体的な内容が登録されている。
具体的には、「通常変動」に対応する第1変動パターン抽選テーブルには、「通常変動」の具体的な内容が登録されている。また、「擬似連続変動」に対応する第1変動パターン抽選テーブルには、「擬似連続変動」の具体的な内容が登録されている。さらに、「短縮変動」に対応する第1変動パターン抽選テーブルには、「短縮変動」に係る具体的な内容が登録されている。
そして、第1変動パターンの具体的な内容を決定する処理では、まず、所定の乱数カウンタから第1変動パターン抽選乱数を取得する。また、第1変動パターン指定コマンドが指定する第1変動パターンの種別を確認して、この確認結果に対応する第1変動パターン抽選テーブルを読み出す。そして、取得した第1変動パターン抽選乱数及び第1変動パターン抽選テーブルに基づいて、第1変動パターンの具体的な内容を決定する。
【0119】
変動演出決定処理では、次に、第2変動パターン指定コマンドが指定する第2変動パターンの種別に基づいて、第2変動パターンの具体的な内容を決定する。
演出制御回路300のROMには、第2変動パターン抽選乱数と第2変動パターンの具体的な内容との対応が登録された第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。また、第2変動パターン抽選テーブルとして、第2変動パターンの各種別に対応する第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。
そして、各第2変動パターン抽選テーブルには、当該第2変動パターン抽選テーブルに対応する第2変動パターンの種別(変動時間)に係る第2変動パターンの具体的な内容が登録されている。
具体的には、「通常変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「通常変動」の具体的な内容が登録されている。「リーチ変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「リーチ変動」の具体的な内容が登録されている。「短縮変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「短縮変動」の具体的な内容が登録されている。「撃破演出変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「撃破演出変動」の具体的な内容が登録されている。「継続演出変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「継続演出変動」の具体的な内容が登録されている。「掃討演出変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「掃討演出変動」の具体的な内容が登録されている。「転落演出変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「転落演出変動」の具体的な内容が登録されている。「バトル敗北演出変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「バトル敗北演出変動」の具体的な内容が登録されている。「バトル勝利演出変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「バトル勝利演出変動」の具体的な内容が登録されている。
そして、第2変動パターンの具体的な内容を決定する処理では、まず、所定の乱数カウンタから第2変動パターン抽選乱数を取得する。また、第2変動パターン指定コマンドが指定する第2変動パターンの種別を確認して、この確認結果に対応する第2変動パターン抽選テーブルを読み出す。そして、取得した第2変動パターン抽選乱数及び第2変動パターン抽選テーブルに基づいて、第2変動パターンの具体的な内容を決定する。
【0120】
ここで、第2変動パターンの具体的な内容について説明する。
上述したように、本実施形態では、第2変動パターンの種別として、「通常変動」と、「リーチ変動」と、「短縮変動」と、「撃破演出変動」と、「継続演出変動」と、「掃討演出変動」と、「転落演出変動」と、「バトル敗北演出変動」と、「バトル勝利演出変動」と、が設定されている。
「通常変動」及び「リーチ変動」は、「通常区間」中に実行された特別図柄抽選に係る報知表示の第2変動パターンとして選択される。
「通常変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、リーチ状態(第1リーチ状態、第2リーチ状態)が形成されず、また、大当たり遊技状態が生起されることを期待させる演出が実行されない。
「リーチ変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、第1リーチ状態が形成され、第1リーチ状態の形成中に、「大当たり図柄」が停止表示されることを煽る「通常リーチ演出」が実行される。
「通常リーチ演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「通常リーチ画像」が表示される。「通常リーチ画像」は、所定のキャラクターによって、「チャンス図柄」が停止表示されることを煽る演出画像となっている。
【0121】
「短縮変動」は、「チャンス区間中」に実行された特別図柄抽選に落選した場合、及び、「バトル区間中」に実行された特別図柄抽選に落選した場合に、当該特別図柄抽選に係る報知表示の第2変動パターンとして選択される。
「短縮変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、リーチ状態が形成されず、また、大当たり遊技状態が生起されることを期待させる演出が実行されない。
【0122】
「撃破演出変動」は、「チャンス区間中」に実行された特別図柄抽選に当選した場合に、当該特別図柄抽選に係る報知表示の第2変動パターンとして選択される。
「撃破演出変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、第2リーチ状態が形成され、第2リーチ状態の形成中に、特別図柄抽選に当選したことを示唆する「撃破演出」が実行される。
「撃破演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、味方キャラクターが敵キャラクターを撃破する演出画像である「撃破画像」が表示される。
そして、「撃破演出変動」では、「撃破画像」の表示によって、特別図柄抽選に当選したことが示唆される。
【0123】
「継続演出変動」は、「分岐変動表示」(「特図高確率状態」の生起中に実行された特別図柄抽選に落選した場合の「分岐変動表示」)の第2変動パターンとして選択される。
「継続演出変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、「特図高確率状態」が継続していることを示唆する「継続演出」が実行される。
本実施形態では、「継続演出変動」の具体的な内容として、「継続演出変動A」と、「継続演出変動B」と、「継続演出変動C」と、が設定されている。そして、「継続演出変動A」では、「継続演出」として、「継続演出A」が実行され、「継続演出変動B」では、「継続演出」として、「継続演出B」が実行され、「継続演出変動C」では、「継続演出」として、「継続演出C」が実行される。
図24((c)に示す演出の流れ)に示すように、「継続演出A」では、「チャンス区間終了表示」が実行された後に、「扉開放演出」が実行され、その後、「バトル区間突入表示」が実行される。
「チャンス区間終了表示」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「チャンス区間」の終了を示す演出画像が表示される。
「継続演出A」に係る「扉開放演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、扉が開放するか否かを煽る演出画像である「扉開放煽り画像」が表示された後に、扉が開放される演出画像である「扉開放画像」が表示される。
「バトル区間突入表示」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「バトル区間」の開始を示す演出画像が表示される。
そして、「継続演出A」では、「扉開放画像」の表示及び「バトル区間突入表示」のそれぞれによって、「特図高確率状態」の継続(「バトル区間」の開始)が示唆される。
一方、
図24((e)に示す演出の流れ)に示すように、「継続演出B」では、「バトル区間突入表示」が実行される。
そして、「継続演出B」では、「バトル区間突入表示」によって、「特図高確率状態」の継続(「バトル区間」の開始)が示唆される。
一方、
図24((f)に示す演出の流れ)に示すように、「継続演出C」では、「バトル区間突入表示」が実行された後に、「バトル演出」が実行される。
「継続演出B」に係る「バトル演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、味方キャラクターと敵キャラクターとが対戦する(戦う)演出画像である「バトル画像」が表示された後に、味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する演出画像である「勝利画像」が表示される。
そして、「継続演出C」では、「勝利画像」の表示によって、「特図高確率状態」の継続(「バトル区間」の開始)が示唆される。
【0124】
「掃討演出変動」は、「分岐変動表示」(特別図柄抽選に当選した場合の「分岐変動表示」)の第2変動パターンとして選択される。
「掃討演出変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、第2リーチ状態が形成され、第2リーチ状態の形成中に、特別図柄抽選に当選したことを示唆する「掃討演出」が実行される。
本実施形態では、「掃討演出変動」の具体的な内容として、「掃討演出変動A」と、「掃討演出変動B」と、が設定されている。そして、「掃討演出変動A」では、「掃討演出」として、「掃討演出A」が実行され、「掃討演出変動B」では、「掃討演出」として、「掃討演出B」が実行される。
図24((d)に示す演出の流れ)に示すように、「掃討演出A」では、「チャンス区間終了表示」が実行された後に、「扉開放演出」が実行される。
「掃討演出A」に係る「扉開放演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「扉開放煽り画像」が表示された後に、開放された扉を介して敵キャラクターが掃討される(退散する)姿が視認される演出画像である「第1掃討画像」が表示される。
そして、「掃討演出A」では、「第1掃討画像」の表示によって、特別図柄抽選に当選したことが示唆される。
一方、
図24((h)に示す演出の流れ)に示すように、「掃討演出B」では、「バトル区間突入表示」が実行された後に、「バトル演出」が実行される。
「掃討演出B」に係る「バトル演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「バトル画像」が表示された後に、敵キャラクターが掃討される(退散する)演出画像である「第2掃討画像」が表示される。
そして、「掃討演出B」では、「第2掃討画像」の表示によって、特別図柄抽選に当選したことが示唆される。
【0125】
「転落演出変動」は、「分岐変動表示」(「特図低確率状態」の生起中に実行された特別図柄抽選に落選した場合の「分岐変動表示」)の第2変動パターンとして選択される。
「転落演出変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、「特図低確率状態」が生起されていることを示唆する「転落演出」が実行される。
本実施形態では、「転落演出変動」の具体的な内容として、「転落演出変動A」と、「転落演出変動B」と、「転落演出変動C」と、が設定されている。そして、「転落演出変動A」では、「転落演出」として、「転落演出A」が実行され、「転落演出変動B」では、「転落演出」として、「転落演出B」が実行され、「転落演出変動C」では、「転落演出」として、「転落演出C」が実行される。
図24((a)に示す演出の流れ)に示すように、「転落演出A」では、「チャンス区間終了表示」が実行される。
そして、「転落演出A」では、「チャンス区間終了表示」によって、「特図低確率状態」が生起されていることが示唆される。
一方、
図24((b)に示す演出の流れ)に示すように、「転落演出B」では、「チャンス区間終了表示」が実行された後に、「扉開放演出」が実行され、その後、「通常区間突入表示」が実行される。
「転落演出B」に係る「扉開放演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「扉開放煽り画像」が表示された後に、扉が閉鎖される(開放されない)演出画像である「扉閉鎖画像」が表示される。
「通常区間突入表示」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「通常区間」の開始を示す演出画像が表示される。
そして、「転落演出B」では、「扉閉鎖画像」の表示及び「通常区間突入表示」のそれぞれによって、「特図低確率状態」が生起されていることが示唆される。
一方、
図24((g)に示す演出の流れ)に示すように、「転落演出C」では、「バトル区間突入表示」が実行された後に、「バトル演出」が実行され、その後、「通常区間突入表示」が実行される。
「転落演出C」に係る「バトル演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「バトル画像」が表示された後に、「敗北画像」が表示される。
そして、「転落演出C」では、「バトル区間突入表示」によって、「特図高確率状態」が生起されていることが示唆された後に、「敗北画像」の表示及び「通常区間突入表示」のそれぞれによって、「特図低確率状態」が生起されていることが示唆される。
【0126】
「バトル敗北演出変動」は、「バトル区間中」に実行された転落抽選に当選し、かつ、特別図柄抽選に落選した場合に、当該特別図柄抽選に係る報知表示の第2変動パターンとして選択される。
「バトル敗北演出変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、第1リーチ状態が形成され、第1リーチ状態の形成中に、転落抽選に当選したことを示唆する「バトル敗北リーチ演出」が実行される。
「バトル敗北リーチ演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「バトル画像」が表示された後に、「敗北画像」が表示される。
そして、「バトル敗北演出変動」では、「敗北画像」の表示によって、転落抽選に当選したことが示唆される。
【0127】
「バトル勝利演出変動」は、「バトル区間中」に実行された特別図柄抽選に当選した場合に、当該特別図柄抽選に係る報知表示の第2変動パターンとして選択される。
「バトル勝利演出変動」では、演出図柄z1,z2の変動表示中に、第1リーチ状態が形成され、第1リーチ状態の形成中に、特別図柄抽選に当選したことを示唆する「バトル勝利リーチ演出」が実行される。
「バトル勝利リーチ演出」では、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、「バトル画像」が表示された後に、「勝利画像」が表示される。
そして、「バトル勝利演出変動」では、「勝利画像」の表示によって、特別図柄抽選に当選したことが示唆される。
【0128】
ステップS703では、予告演出決定処理を実行し、ステップS704に移行する。予告演出決定処理では、予告演出を実行するか否かを決定するとともに、予告演出を実行することが決定された場合には、予告演出の内容を決定する。
「予告演出」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に実行される演出であって、当該変動表示に係る特別図柄抽選の結果(「当選」又は「落選」)を示唆(予告)する演出となっている。
本実施形態では、予告演出は、「通常区間」中(「特図低確率状態」の生起中、かつ、時短制御の停止中)にのみ実行される。
演出制御回路300のROMには、予告演出抽選乱数と予告演出抽選の当たり値との対応が登録された予告演出抽選テーブルが格納されている。また、予告演出抽選テーブルとして、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄が「大当たりp図柄」である場合に対応する第1予告演出抽選テーブルと、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄が「はずれ図柄」である場合に対応する第2予告演出抽選テーブルと、が格納されている。そして、第1予告演出抽選テーブルでは、第2予告演出抽選と比較して当選確率が高くなるように、予告演出抽選の当たり値が設定されている。
さらに、演出制御回路300のROMには、予告演出抽選乱数と予告演出の内容との対応が登録された予告演出内容抽選テーブルが格納されている。
【0129】
予告演出決定処理では、まず、「通常区間」中(「特図低確率状態」の生起中、かつ、時短制御の停止中)であるか否かを判定し、「通常区間中」であると判定した場合には、予告演出抽選処理を実行し、「通常区間中」でないと判定した場合には、予告演出を実行しないことを決定する。
予告演出抽選処理では、まず、所定の乱数カウンタから予告演出抽選乱数を取得する。また、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別に対応する予告演出抽選テーブルを読み出す。そして、取得した予告演出抽選乱数及び予告演出抽選テーブルに基づいて、予告演出を実行するか否かを決定する。
さらに、予告演出を実行することが決定された場合には、既に取得している予告演出抽選乱数及び予告演出内容抽選テーブルに基づいて、予告演出の内容を決定する。
【0130】
ステップS704では、変動演出データ設定処理を実行し、ステップS705に移行する。変動演出データ設定処理では、演出図柄z1,z2の変動表示に係る演出データを設定する。
具体的には、変動演出データ設定処理では、ステップS702で決定された第1変動パターンの具体的な内容に対応する演出プログラムにしたがって、第1期間の変動表示に係る演出データ(シナリオデータ)を読み出すとともに、ステップS702で決定された第2変動パターンの具体的な内容に対応する演出プログラムにしたがって、第2期間の変動表示に係る演出データ(シナリオデータ)を読み出す。
また、ステップS703で予告演出を実行することが決定された場合には、決定された予告演出の内容に対応する演出プログラムにしたがって、予告演出の演出データ(シナリオデータ)を読み出す。
そして、第1期間の変動表示に係る演出データ及び第2期間の変動表示に係る演出データを合わせて、変動演出データを編集して、編集した変動演出データを演出図柄z1,z2の変動表示に係る演出データとして設定する。
この際、ステップS703で予告演出を実行することが決定された場合には、予告演出の演出データが、変動演出データに合成される。
そして、編集された変動演出データを、実行する演出図柄z1,z2の変動表示に係る演出データとして設定する。
【0131】
ステップS705では、変動演出開始処理を実行し、ステップS706に移行する。変動演出開始処理では、変動時間タイマによる変動時間の計測を開始して、ステップS704で設定した変動演出データに基づく演出を開始する。これによって、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、演出図柄z1,z2の変動表示が開始される。
ステップS706では、停止指定コマンドを受信したか否かを判定し、停止指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS707に移行し、停止指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S504)に移行する。
停止指定コマンドを受信したか否かは、停止指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS707では、停止表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S504)に移行する。停止表示開始処理では、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2の変動表示を終了して、ステップS701で設定した停止図柄データに基づく演出図柄z1,z2の停止表示を開始する。ここで、演出図柄z1,z2の停止表示は、その開始から所定時間が経過したことに応じて終了され、これにより、演出図柄z1,z2の報知表示が終了する。
また、停止表示開始処理では、変動時間タイマによる変動時間の計測を終了して、変動時間タイマをリセットする。
【0132】
次に、S504の大当たり演出管理処理を説明する。
図25は、大当たり演出管理処理を示すフローチャートである。
大当たり演出管理処理は、ステップS504において実行されると、
図25に示すように、まず、ステップS800に移行する。
ステップS800では、オープニング指定コマンドを受信したか否かを判定し、オープニング指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS801に移行し、オープニング指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS802に移行する。
オープニング指定コマンドを受信したか否かは、オープニング指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS801では、大当たり演出開始処理を実行し、ステップS802に移行する。大当たり演出開始処理では、大当たり演出を開始する。
具体的には、大当たり演出開始処理では、まず、大当たり演出の内容を決定する。
「大当たり演出」とは、大当たり遊技状態の生起中において実行される演出となっている。
演出制御回路300のROMには、大当たり演出抽選乱数と大当たり演出の内容との対応が登録された大当たり演出内容抽選テーブルが格納されている。また、大当たり演出内容抽選テーブルとして、大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」〜「大当たり6」)のそれぞれに対応する大当たり演出内容抽選テーブルが格納されている。
【0133】
そして、大当たり演出開始処理では、まず、所定の乱数カウンタから大当たり演出抽選乱数を取得する。また、オープニング指定コマンドが指定する大当たり遊技状態の種別を確認して、この確認結果に対応する大当たり演出内容抽選テーブルを読み出す。そして、取得した大当たり演出抽選乱数と大当たり演出内容抽選テーブルとに基づいて、大当たり演出の内容を決定する。
大当たり演出開始処理では、次に、決定した大当たり演出の内容に対応する演出プログラムにしたがって、大当たり演出に係る演出データ(シナリオデータ)を読み出して、読み出した演出データを、実行する大当たり演出に係る演出データとして設定する。そして、設定した演出データに基づく大当たり演出を開始する。
【0134】
ステップS802では、エンディング指定コマンドを受信したか否かを判定し、エンディング指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS803に移行し、エンディング指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(S505)に移行する。
エンディング指定コマンドを受信したか否かは、エンディング指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS803では、エンディング演出開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(S505)に移行する。エンディング演出開始処理では、大当たり演出を終了して、エンディング演出を開始する。
「エンディング演出」とは、エンディング期間中において実行される演出となっている。
エンディング演出開始処理では、エンディング演出に対応する演出プログラムにしたがって、エンディング演出に係る演出データ(シナリオデータ)を読み出して、読み出した演出データを、実行するエンディング演出に係る演出データとして設定する。そして、設定した演出データに基づくエンディング演出を開始する。
【0135】
(パチンコ機1の動作)
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
図26は、演出図柄の通常変動表示の一例を示す図である。
主制御回路200では、始動口51,52への遊技球の入球があると、大当たり乱数、転落抽選乱数、大当たり図柄乱数、変動パターン乱数等の各種乱数が取得されて、取得した各種乱数が、始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)として、RAM230の始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域又は特
図2始動情報記憶領域)に記憶される。ここで、各始動情報記憶領域には、最大4つまで始動情報が記憶される。
主制御回路200では、始動情報記憶領域に記憶されている始動情報について、所定の順序で、大当たり遊技状態を生起させるか否かを判定する大当たり判定と、当該大当たり判定の結果を報知する報知表示に係る変動パターンを判定する変動パターン判定と、を含む始動判定が実行される。
また、大当たり判定により特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選したと判定された場合には、大当たり遊技状態の種別を判定する当選種別判定が、始動判定に含まれる。
そして、始動判定が実行されると、表示装置61,62において、変動パターン判定により決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、特別図柄の変動表示が行われた後に、大当たり判定の結果(特別図柄抽選の結果)に応じた態様による特別図柄の停止表示が行われる。
また、始動判定が実行されると、演出制御回路300では、変動パターン判定により決定された変動パターンに基づいて、演出図柄z1,z2の変動表示に係る変動パターンの具体的な内容(第1変動パターンの具体的な内容及び第2変動パターンの具体的な内容)が決定される。
そして、
図26に示すように、特別図柄の報知表示に同期して、演出図柄表示領域a1〜a4において、決定された変動パターンの具体的な内容に基づいて、演出図柄z1,z2の変動表示が行われた後に、演出図柄z1,z2の停止表示が行われる。
【0136】
大当たり判定により特別図柄抽選に当選したと判定された場合には、特別図柄(演出図柄z1,z2)の停止表示が行われた後に、当選種別判定により判定された種別に係る大当たり遊技状態が生起される。
大当たり遊技状態では、大入賞口開閉部材53a,54aが閉止状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、大入賞口53,54への遊技球の入球が可能となる。
大当たり遊技状態の生起中に、遊技球による第2大入賞口54内に配設されたV領域の通過が検出された場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に「特図高確率状態」が生起される。
一方、大当たり遊技状態の生起中に、遊技球による第2大入賞口54内に配設されたV領域の通過が検出されなかった場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に「特図低確率状態」が生起される。
さらに、「特図高確率状態」の生起中には、始動判定が実行される際に、当該「特図高確率状態」を終了するか否かを判定する転落判定が実行される。そして、転落判定により「特図高確率状態」を終了することが判定された場合には、「特図高確率状態」が終了され、「特図低確率状態」が生起される。ここで、転落判定は、始動判定より先に実行され、転落判定に当選した場合には、「特図低確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルに基づいて、大当たり判定が実行される。
本実施形態では、大当たり遊技状態の種別として、「大当たり1」〜「大当たり6」が設定されている。
そして、「大当たり1」では、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態に変位される入賞容易ラウンドが設定されていない。このため、「大当たり1」では、当該大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出される可能性が低く、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図低確率状態」が生起される可能性が高くなる。
一方、「大当たり2」〜「大当たり6」では、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態に変位される入賞容易ラウンドが設定されている。このため、「大当たり2」〜「大当たり6」では、当該大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出される可能性が高くなり、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図高確率状態」が生起される可能性が高くなる。
【0137】
大当たり遊技状態の終了後には、時短制御が開始される。
そして、大当たり遊技状態の終了後から所定最低継続回数(100[回])目の特別図柄の報知表示が終了するまでの期間(以下、「時短制御最低継続期間」とする)中に実行された転落抽選に当選している場合には、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了に応じて、時短制御が停止される。すなわち、所定最低継続回数目の報知表示の終了時に「特図低確率状態」が生起されている場合には、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了に応じて、時短制御が停止される。
一方、時短制御最低継続期間中に実行された転落抽選に当選していない場合には、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了後に実行される転落抽選に当選したことに応じて、時短制御が終了される。すなわち、所定最低継続回数目の報知表示の終了時に「特図高確率状態」が生起されている場合には、当該「特図高確率状態」の終了に応じて、時短制御が停止される。
【0138】
以上により、パチンコ機1では、遊技内容が互いに異なる複数の遊技区間が定義される。
具体的には、パチンコ機1では、遊技区間として、「大当たり遊技状態」と、「通常区間」と、「チャンス区間」と、「分岐変動表示」と、「バトル区間」と、が定義される。
「通常区間」は、「特図低確率状態」の生起中、かつ、時短制御の停止中に係る遊技区間となっている。
「チャンス区間」及び「分岐変動表示」は、それぞれ、「特図低確率状態」又は「特図高確率状態」の生起中、かつ、時短制御の実行中に係る遊技区間となっている。
「バトル区間」は、「特図高確率状態」の生起中、かつ、時短制御の実行中に係る遊技区間となっている。
パチンコ機1に電源が投入(ラムクリア)されると、まず、「通常区間」が開始される。
「通常区間」は、当該「通常区間」中に実行された特別図柄抽選に当選した場合に、終了される。そして、「通常区間」中に実行された特別図柄抽選に当選した場合は、大当たり遊技状態の終了後に、「チャンス区間」が開始される。
「チャンス区間」は、当該「チャンス区間」中に実行された特別図柄の報知表示の回数が所定終了回数(本実施形態では、99[回])に達したこと、及び、当該「チャンス区間」中に実行された特別図柄抽選に当選したこと、のうち一方を満たした場合に、終了される。
そして、「チャンス区間」中に実行された特別図柄の報知表示の回数が所定終了回数に達した場合には、当該所定終了回数目の特別図柄の報知表示の終了後に、「分岐変動表示」(大当たり遊技状態の終了後、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示)が実行される。一方、「チャンス区間」中に実行された特別図柄抽選に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に、再び「チャンス区間」が開始される。
「分岐変動表示」に係る特別図柄抽選に落選した場合には、当該「分岐変動表示」の終了後に、「バトル区間」又は「通常区間」が開始される。この際、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選していない場合(「分岐変動表示」の終了時に「特図高確率状態」が生起されている場合)には、「バトル区間」が開始される。一方、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選している場合(「分岐変動表示」の終了時に「特図低確率状態」が生起されている場合)には、「通常区間」が開始される。
一方、「分岐変動表示」に係る特別図柄抽選に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に、「チャンス区間」が開始される。
「バトル区間」は、当該「バトル区間」中に実行された転落抽選に当選したこと、及び、当該「バトル区間」中に実行された特別図柄抽選に当選したこと、のうち一方を満たした場合に、終了される。
そして、「バトル区間」中に実行された転落抽選に当選した場合には、当該転落抽選後に、「通常区間」が開始される。一方、「バトル区間」中に実行された特別図柄抽選に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に、「チャンス区間」が開始される。
【0139】
特に、パチンコ機1では、「チャンス区間」中には、当該「チャンス区間」中に実行された転落抽選に係る当選の有無が報知(示唆)されず、「分岐変動表示」において、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に係る当選の有無が報知(示唆)される。
また、パチンコ機1では、「チャンス区間」中には、転落抽選の結果を煽る演出(「バトル画像」の表示)が実行されない。
具体的には、「チャンス区間」中に実行される報知表示では、第2変動パターンの種別として、「短縮変動」(特別図柄抽選に落選時)又は「撃破演出変動」(特別図柄抽選に当選時)が選択され、当該報知表示において転落抽選の結果が示唆されることがない。
そして、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選している場合(「特図低確率状態」が生起されている場合)には、その後の「分岐変動表示」に係る第2変動パターンの種別として、「転落演出変動」が選択され、当該「転落演出変動」に基づく変動表示によって、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選したこと(「特図低確率状態」が生起されていること)が示唆される。
一方、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選していない場合(「分岐変動表示」の終了後も「特図高確率状態」が継続する場合)には、その後の「分岐変動表示」に係る第2変動パターンの種別として、「継続演出変動」が選択され、当該「継続演出変動」に基づく変動表示によって、「チャンス区間」中に実行された転落抽選に当選していないこと(「特図高確率状態」が継続していること)が示唆される。
さらに、「バトル区間」中に実行された転落抽選に当選した場合には、当該報知表示の第2変動パターンの種別として、「バトル敗北演出変動」が選択され、当該「バトル敗北演出変動」に基づく変動表示によって、転落抽選に当選したことが示唆される。
【0140】
また、パチンコ機1では、「分岐変動表示」に係る第2変動パターンの種別として選択され得る「転落演出変動」の具体的な内容として、「転落演出変動A」と、「転落演出変動B」と、「転落演出変動C」と、が設定されている。
そして、「転落演出変動B」に基づく変動表示では、「チャンス区間終了表示」が実行された後に、「扉開放演出」(「扉閉鎖画像」)が実行され、その後、「通常区間突入表示」が実行される。
これによって、「転落演出変動B」に基づく変動表示では、「バトル区間」の開始が示唆されることなく、「扉開放演出」及び「通常区間突入表示」によって「通常区間」の開始が示唆される。
一方、「転落演出C」では、「バトル区間突入表示」が実行された後に、「バトル演出」が実行され、その後、「通常区間突入表示」が実行される。
これによって、「転落演出変動C」に基づく変動表示では、「バトル区間突入表示」によって「バトル区間」の開始が示唆され、「バトル演出」によって「バトル区間」中であることが示唆された後に、「通常区間突入表示」によって「通常区間」の開始が示唆される。
【0141】
(パチンコ機1の作用)
次に、パチンコ機1の作用について説明する。
パチンコ機1では、始動口51,52への遊技球の入球を契機として取得された始動情報に基づいて、始動判定が実行される。始動判定には、大当たり遊技状態を生起させるか否かを判定する大当たり判定と、大当たり判定により大当たり遊技状態を生起させることが判定された場合には、大当たり遊技状態の種別を判定する当選種別判定と、が含まれる。
大当たり判定により大当たり遊技状態を生起させることが判定された場合には、大当たり遊技状態が生起され、当該大当たり遊技状態において、遊技球によるV領域の通過が可能となるラウンド遊技が実行される。
そして、大当たり遊技状態の生起中に遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図低確率状態」が生起され、大当たり遊技状態の生起中に遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図高確率状態」が生起される。
また、「特図高確率状態」の生起中には、始動判定が実行される際に、当該「特図高確率状態」を終了するか否かを判定する転落判定が実行される。
そして、転落判定により「特図高確率状態」を終了することが判定された場合には、当該「特図高確率状態」が終了されて、「特図低確率状態」が生起される。
これによって、パチンコ機1では、大当たり遊技状態が生起されても、当該大当たり遊技状態に係るラウンド遊技において、遊技球によるV領域の通過がなかった場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図高確率状態」が生起されることがない。
したがって、転落抽選により「特図高確率状態」を終了することが判定される確率を、大当たり遊技状態の終了後に必ず「特図高確率状態」が生起される場合と比較して低く設定しても、出玉率を所定範囲内に収めることができる。
よって、パチンコ機1では、「特図高確率状態」が生起された場合に、当該「特図高確率状態」が継続する確率が高くなり、遊技の興趣を向上することが可能となる。
【0142】
また、パチンコ機1では、大当たり遊技状態の種別として、ラウンド遊技における遊技球によるV領域の通過が困難となる「大当たり1」と、ラウンド遊技における遊技球によるV領域の通過が容易となる「大当たり2」〜「大当たり6」と、を有している。
そして、第1始動口51への遊技球の入球を契機として取得された始動情報に基づく当選種別判定(第1特別図柄抽選に係る当選種別判定)では、第2始動口52への遊技球の入球を契機として取得された始動情報に基づく当選種別判定(第2特別図柄抽選に係る当選種別判定)と比較して、「大当たり1」が判定される確率が高く設定される。
また、第2始動口52への遊技球の入球を契機として取得された始動情報に基づく当選種別判定(第2特別図柄抽選に係る当選種別判定)では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として取得された始動情報に基づく当選種別判定(第1特別図柄抽選に係る当選種別判定)と比較して、「大当たり2」〜「大当たり6」が判定される確率が高く設定される。
これによって、パチンコ機1では、第2始動口52への遊技球の入球を契機として取得された始動情報に基づく大当たり判定により大当たり遊技状態を生起させることが決定された場合には、第1始動口51への遊技球の入球を契機として取得された始動情報に基づく大当たり判定により大当たり遊技状態を生起させることが決定された場合と比較して、当該大当たり遊技状態の終了後に「特図高確率状態」が生起される可能性が高くなり、遊技の興趣を更に向上することが可能となる。
【0143】
さらに、パチンコ機1では、「大当たり1」〜「大当たり6」に係る大当たり遊技状態が生起された場合に、当該大当たり遊技状態の終了後に、時短制御が実行される。
時短制御は、少なくとも、大当たり遊技状態の終了後から、当該時短制御中に所定最低継続回数(本実施形態では、100[回])の報知表示が実行されるまでの期間(時短制御最低継続期間)継続する。
そして、時短制御の実行中に実行された報知表示の回数が所定最低継続回数に達した際に、「特図低確率状態」が生起されている場合には、当該時短制御が停止される。一方、時短制御の実行中に実行された報知表示の回数が所定最低継続回数に達した際に、「特図高確率状態」が生起されている場合には、当該時短制御は、その後に「特図低確率状態」が生起されるまで継続する。
また、転落抽選に当選した場合に、「特図高確率状態」の終了を示唆する「バトル敗北リーチ演出」が実行される。特に、時短制御最低継続期間中に実行される転落抽選に当選した場合には、「バトル敗北リーチ演出」が実行されない。
これによって、パチンコ機1では、時短制御最低継続期間中に実行された転落抽選に当選した場合には、転落抽選に当選したことが報知されず、遊技者は、遊技状態が「特図高確率状態」から「特図低確率状態」に変更されることを認識できない。したがって、時短制御最低継続期間中には、遊技者は、現在の遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」)を認識することができない状態で遊技を進行する。
一方、時短制御最低継続期間後に実行された転落抽選に当選した場合には、転落抽選に当選したことが報知され、遊技者は、遊技状態が「特図高確率状態」から「特図低確率状態」に変更されることを認識できる。
したがって、パチンコ機1によれば、遊技の興趣を更に向上することが可能となる。
【0144】
さらに、パチンコ機1では、時短制御の実行中に実行された報知表示の回数が所定最低継続回数に達した場合に、所定最低継続回数目の報知表示(「分岐変動表示」)の実行中に、現在の遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」)を示唆する演出(「転落演出」又は「継続演出」)が実行される。
これによって、パチンコ機1では、時短制御最低継続期間中に実行された転落抽選に当選した場合には、「分岐変動表示」の実行中に、現在の遊技状態が「特図低確率状態」であることが報知される。
一方、時短制御最低継続期間中に実行された転落抽選に当選していない場合には、「分岐変動表示」の実行中に、現在の遊技状態が「特図高確率状態」であることが報知される。
したがって、パチンコ機1によれば、遊技の興趣を更に向上することが可能となる。
【0145】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、大入賞口への遊技球の入球が困難となる入賞困難ラウンド(所謂、「短縮開放ラウンド」)については、全て、第2大入賞口54により行う(第1大入賞口53により行う入賞困難ラウンドが設定されていない)構成としても構わない。
また、上記実施形態では、テーブル番号「1」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルには、「撃破演出変動」のみが登録されている。しかしながら、テーブル番号「1」(当選時)に対応する第2変動パターン決定テーブルにおいて、「掃討演出変動」のみが登録されている構成としても構わない。