(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
有効な活性薬剤、有効な投与量、活性薬剤の有効な薬物動態、またはこれらの組み合わせに関して組織をアッセイするための移植可能なマイクロデバイスであって、前記マイクロデバイスは、
円筒形の支持構造体であって、前記支持構造体は、その表面に前記支持構造体上もしくは前記支持構造体内に形成された複数のマイクロウェルを有し、前記マイクロウェルは、移植後に有効微小用量の治療剤または診断剤を組織の別個の領域に送達し、隣接する組織に対する前記治療剤または前記診断剤の効果を個々に評価することを可能にする、支持構造体
を含み、
前記デバイスは、カテーテル、カニューレ、もしくは生検ニードルを使用して組織への移植をすることと、前記マイクロデバイスの直径よりも大きい直径を有するカテーテル、カニューレ、もしくは生検ニードルを使用して、前記移植可能なマイクロデバイスとの空間的配向において前記隣接する組織と一緒に前記マイクロデバイスの除去をすることとを可能にする寸法を有し、
前記デバイスは、形状が円筒形であり、約0.5mm〜約2.0mmの間の直径および約5.0mm未満の長さを有する、
マイクロデバイス。
リソグラフィー・電気鋳造・成形、フォトレジストを使用する高アスペクト比フォトリソグラフィー、マイクロ放電加工、深掘反応性イオンエッチングによる高アスペクト比機械加工、熱エンボス、3D印刷、ステレオリソグラフィー、レーザー機械加工、イオンビーム機械加工、および機械式マイクロ切削からなる群より選択される方法によって形成される、請求項1に記載のマイクロデバイス。
前記デバイスは、前記デバイスの端部に取り付けられたガイドワイヤ、前記デバイスもしくは前記マイクロウェル内に一体化された1以上のセンサ、ならびに前記マイクロデバイスからのシグナルと相互作用するかもしくは前記シグナルを受容するための手段を含む、前記デバイスの遠隔呼び出しのための光ファイバーまたは他のアドレス指定可能な手段もしくは双方向手段を含む、請求項7に記載のキット。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(発明の詳細な説明)
デバイスおよびその使用法が提供される。デバイスは、1種以上の活性薬剤を、1種以上の種々の投与量において含む1以上のマイクロウェルを含む。そのレザバは、微小用量の活性薬剤を、上記マイクロウェルに対して近位に位置した標的組織に局所送達する。
【0012】
I.定義
「マイクロウェル」とは、本明細書で使用される場合、上記支持構造体内もしくは上記支持構造体上で形成されるチャンバ、空隙、もしくは窪みをいう。
【0013】
「支持構造体」とは、本明細書で使用される場合、1以上のマイクロウェルが取り付けられるか、または1以上のマイクロウェルが内部に形成される上記デバイスの本体に言及する。
【0014】
「ガイドワイヤ」とは、本明細書で使用される場合、医学的利益のある部位での上記デバイスの移植および/または移植部位からの上記デバイスのその後の除去を補助することが意図されている、上記デバイスに取り付けられたワイヤ様構造体をいう。
【0015】
「活性薬剤」とは、本明細書で使用される場合、身体において局所的にそして/または全身的に作用し得る生理学的にもしくは薬理学的に活性な薬剤をいう。用語「活性薬剤」とは、疾患もしくは障害の処置(例えば、治療剤)、予防(例えば、予防剤)、もしくは診断(例えば、診断剤)のために被験体に投与され得る薬剤を含む。
【0016】
「抗腫瘍剤」とは、本明細書で使用される場合、新生物細胞の成長および増殖を阻害する(例えば、上記細胞がDNAを複製する能力に干渉することによって)、および/または新生物細胞に対して細胞傷害性であるかのいずれかである活性薬剤に言及する。
【0017】
「有効量」もしくは「治療上有効な量」とは、本明細書で使用される場合、固形腫瘍のサイズを低下させるかもしくは固形腫瘍の成長を阻害するために有効である、1種以上の治療剤の量に言及する。
【0018】
「生物適合性」および「生物学的に適合性」とは、本明細書で使用される場合、一般に、任意の代謝産物もしくはその分解産物とともに、一般に、レシピエントに対して非毒性であり、上記レシピエントに対していかなる顕著な有害効果をも引き起こさない物質に言及する。概して、生体適合性物質は、患者に投与された場合に、有意な炎症応答も免疫応答も誘発しない物質である。
【0019】
「生分解性ポリマー」および「生体侵食性(bioerodible)ポリマー」は、本明細書で交換可能に使用され、一般に、生理学的条件下での酵素作用もしくは加水分解によって、被験体によって代謝され得るか、排除され得るか、もしくは排泄され得る、より小さな単位もしくは化学種へと分解もしくは侵食されるポリマーをいう。その分解時間は、ポリマー組成、形態(例えば、多孔性)、粒子寸法、および環境の関数である。適切な分解時間は、数時間から数週間、より好ましくは、数日から数週間である。
【0020】
「腫瘍」とは、本明細書で使用される場合、細胞の増殖から生じる組織の異常な塊をいう。代表的には、固形腫瘍は、上記組織塊内に嚢胞も液体領域も含まない。固形腫瘍は、身体の任意の部分において生じ得、良性(癌性でない)もしくは悪性(癌性)であり得る。白血病以外の癌のうちの大部分のタイプは、固形腫瘍を形成し得る。固形腫瘍としては、例えば、腺癌、癌腫、血管腫、脂肪肉腫、リンパ腫、黒色腫および肉腫が挙げられる。
【0021】
「組織」とは、本明細書で使用される場合、特定の機能を発揮する細胞の群、ならびに組織の集合体である器官をいう。
【0022】
「局所送達」および「局所投与」とは、一般に本明細書で使用される場合、標的組織位置にあるか、または上記標的組織位置に隣接しているかもしくは近位にある供給源から、上記標的組織位置への活性薬剤の投与をいう。
【0023】
「微小用量」とは、本明細書で使用される場合、1種以上の臨床パラメーター(例えば、活性薬剤の効力、上記活性薬剤の代謝、もしくはこれらの組み合わせ)を決定するために、組織へと局所投与される活性薬剤の量に言及する。
【0024】
II.デバイス
支持構造体
デバイスは、一般に、支持構造体上にもしくは支持構造体内に形成された1以上のマイクロウェルを含む。上記支持構造体は、上記デバイスの本体を形成する。上記支持構造体は、種々の形状を有するデバイスを形成するように製作され得る。例えば、上記デバイスは、形状が直方体(cuboid)、立方体(cubic)、もしくは円筒形であり得る。好ましい実施形態において、上記デバイスは円筒形である。上記支持構造体はまた、1以上の分離した領域を有するように構成され得る。例えば、使用される物質およびマイクロウェルの数のような要因に依存して、上記分離した領域は、穿孔、増強した可撓性もしくはより低い硬度(durometer)の物質、ヒンジ、接合部などを含み得、これらは、上記支持構造体の一部が分離されるかもしくは撓むことを可能にする。
【0025】
好ましくは、上記デバイスの寸法は、18ゲージの生検ニードル、スタイレット、カニューレもしくはカテーテルを使用して移植を可能にするために適している。特定の実施形態において、上記円筒形デバイスは、約0.5mm〜約2mmの間、より好ましくは、約0.5mm〜約1.5mmの間、最も好ましくは、約0.5mm〜約1.0mmの間の直径である。特定の実施形態において、上記円筒形デバイスは、約0.9mmの直径を有する。特定の実施形態において、上記円筒形デバイスは、約5mm未満、より好ましくは、約4mm未満、最も好ましくは、約3mm未満の長さを有する。特定の実施形態において、上記円筒形デバイスは、約2.5mmの長さを有する。
【0026】
マイクロウェル
上記デバイスの表面は、1以上のマイクロウェルを含み、その各々は、代表的には、上記支持構造体に対して近位に中実の底部、1以上の中実の側壁、および上記支持構造体に対して遠位に上記デバイスの表面に位置した開口部を含む。あるいは、上記マイクロウェルは、半球状のボウルの形態にあり得る。
【0027】
デバイスは、任意の数のマイクロウェルを含み得る。添付の図面に示されるデバイスにおいて、ウェルは、8ウェル×5列で提供される。マイクロウェルの代表的な数は、4〜約100の範囲に及ぶ。上記マイクロウェルは、特定の適用に適切な任意の形状(例えば、円形もしくは矩形)および寸法(例えば、長さ/幅、直径、および/もしくは深さ)を有し得る。いくつかの実施形態において、デバイスにおける上記マイクロウェルのうちの全ては、同じ形状および寸法を有する。これらの場合において、上記デバイスにおけるマイクロウェルのうちの全ては、実質的に同じ容積を有する。他の実施形態において、そのアレイは、複数の形状、寸法もしくはこれらの組み合わせを有するマイクロウェルを含む。これらの場合において、種々の容積を有するマイクロウェルは、単一のデバイスへと組み込まれ得る。
【0028】
上記マイクロウェルは、任意の適切な形状を有し得る。例えば、上記マイクロウェルは、円形、卵形、四辺形、矩形、正方形、三角形、五角形、六角形、七角形、もしくは八角形であり得る。いくつかの実施形態において、上記マイクロウェルは、形状が矩形である。これらの例において、上記マイクロウェルの形状は、上記矩形マイクロウェルの境界を形成する4つの側壁の長さによって画定され得る。
【0029】
特定の例において、上記矩形マイクロウェルは、長さが約50ミクロン〜約500ミクロン、より好ましくは、長さが約100ミクロン〜約400ミクロンの範囲に及ぶ側壁を有する。特定の実施形態において、上記矩形マイクロウェルの境界を形成する4つの側壁は、実質的に等しい長さである(すなわち、上記マイクロウェルは、正方形の形状を有する)。好ましいサイズは、100×100、200×200、および400×400ミクロンであり、深さは、100〜300ミクロンである。
【0030】
いくつかの実施形態において、上記マイクロウェルは、形状が球状である。特定の例において、上記球状マイクロウェルは、約50ミクロン〜約500ミクロン、より好ましくは、約100ミクロン〜約400ミクロンの範囲に及ぶ直径を有する。
【0031】
上記マイクロウェルの深さは、上記マイクロウェルを形成する上記中実側壁の高さによって左右され、特定の適用に関して所望の容積および/もしくは容積対表面積比を有するマイクロウェルを提供するために変動し得る。特定の例において、上記マイクロウェルの深さは、約50ミクロン〜約500ミクロン、より好ましくは、約75ミクロン〜約400ミクロン、最も好ましくは、約100〜約300ミクロンの範囲に及ぶ。
【0032】
上記マイクロウェルは、特定の適用に適した任意の容積を有し得る。特定の例において、上記マイクロウェルの容積は、約1.25×10
5立方ミクロン〜約1.25×10
8立方ミクロン、より好ましくは、約1.00×10
5立方ミクロン〜約6.40×10
7立方ミクロン、最も好ましくは、約1.00×10
5立方ミクロン〜約4.80×10
7立方ミクロンの範囲に及ぶ。
【0033】
上記マイクロウェルは、全体的なデバイス形状に依存して、種々の幾何的配列で上記支持構造体上もしくは上記支持構造体内に配置され得る。例えば、いくつかの実施形態において、上記マイクロウェルは、上記支持構造体上にもしくは上記支持構造体内に配置され、上記マイクロウェルの軸は比較的平行であり、遠位の開口部は、比較的1つの平面にある。この構成において、上記マイクロウェルは、矩形もしくは円形のアレイにおいて配置され得る。あるいは、上記マイクロウェルは、上記マイクロウェルに遠位端が複数の平面にある三次元パターンで配置され得る。この三次元パターンにおいて、上記マイクロウェルの軸は、上記デバイスの全体的な形状に依存して、互いに対して比較的平行であってもよいし、斜めであってもよい。
【0034】
上記マイクロウェルは、互いに対して等しく間隔が空けられていてもよいし、不規則に間隔が空けられていてもよい。好ましい実施形態において、隣り合うマイクロウェルの縁部は、少なくとも約50ミクロン、より好ましくは、少なくとも約75ミクロン、最も好ましくは、少なくとも約100ミクロン分離している。特定の実施形態において、隣り合うマイクロウェルの縁部は、少なくとも約100ミクロン、約200ミクロン、約300ミクロン、もしくは約400ミクロン分離している
。
【0036】
デバイスを形成するために使用される材料
デバイスは、使用される場合に1種以上の活性薬剤の送達にも、行われるアッセイにも、データ収集にも干渉しない任意の生体適合性材料もしくは材料の組み合わせから製作され得る。
【0037】
特定の実施形態において、上記デバイスは、移植、留置、および/もしくは除去の間の画像化を容易にするように放射線不透過性である。いくつかの場合において、上記デバイスのうちの1以上の部分が、放射線不透過性である材料(例えば、ステンレス鋼)から製作される。いくつかの場合において、1種以上の造影剤が、上記デバイスのインビボでの放射線不透過性もしくは画像化を改善するために上記デバイスへと組み込まれる。
【0038】
上記マイクロウェルおよび支持構造体は、一般に、デバイスの移植および除去を可能にし、標的組織内での所望の留置時間を提供するために適した完全性を上記デバイスに提供する生体適合性材料から製作される。上記マイクロウェル、支持構造体、もしくはその両方が非生体適合性材料から製作される例において、上記非生体適合性材料は、一般に、上記マイクロウェルおよび支持構造体を生体適合性にする別の材料で覆われる。
【0039】
いくつかの実施形態において、上記マイクロウェルおよび支持構造体は、単一の材料から形成される。他の実施形態において、上記マイクロウェルおよび支持構造体は、一体化構造を形成するように組み合される複数の材料から形成される。上記マイクロウェルおよび/もしくは支持構造体を形成するために使用され得る材料の例としては、ポリマー、シリコーン、ガラス、金属、セラミック、無機材料およびこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態において、上記マイクロウェルおよび支持構造体は、複合材(例えば、ポリマーと半導体材料(例えば、ケイ素)との複合材)から形成される
。
【0040】
いくつかの実施形態において、上記マイクロウェル、支持構造体、もしくはこれらの組み合わせは、ポリマーから形成されるか、またはポリマーを含む。適切なポリマーの例としては、以下が挙げられる:ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリマー、シリコーン(例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS))、ポリビニリデンクロリド、ビス−ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリイミド、ポリイミドのフッ素化誘導体、ポリウレタン、ポリ(エチレンビニルアセテート)、ポリ(アルキレンオキシド)(例えば、ポリ(エチレングリコール)(PEG))、またはこれらのコポリマーもしくはブレンド。
【0041】
好ましくはないが、特定の実施形態において、マイクロウェル、支持構造体、もしくはこれらの組み合わせは、1種以上の生分解性ポリマーから製作されるかもしくは上記生分解性ポリマーを含む。適切な生分解性ポリマーの例としては、ポリヒドロキシ酸(例えば、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、およびポリ(乳酸−co−グリコール酸));ポリヒドロキシアルカノエート(例えば、ポリ3−ヒドロキシブチレートもしくはポリ4−ヒドロキシブチレート);ポリ(カプロラクトン);ポリ(オルトエステル);ポリ(ホスファゼン);ポリエステルアミド;ポリ無水物;ポリ(ジオキサノン);ポリ(アルキレンアルキレート);ポリ(ヒドロキシ酸)/ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー;ポリ(カプロラクトン)/ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー;生分解性ポリウレタン;ポリ(アミノ酸);ポリエーテルエステル;ポリアセタール;ポリシアノアクリレート;ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、またはこれらのブレンドもしくはコポリマーが挙げられ、これらが使用され得る。生分解性形状記憶ポリマー(例えば、米国特許第5,189,110号もしくは米国特許第5,139,832号に記載されるもの)もまた、使用され得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、上記マイクロウェル、支持構造体、もしくはこれらの組み合わせは、金属から形成されるか、または金属を含む。適切な金属の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:コバルト、クロム、ニッケル、白金、金、銀、ケイ素、ステンレス鋼、チタン、タンタル、およびそれらの合金のうちのいずれか(例えば、ニッケル−チタン合金)、ならびにこれらの組み合わせ。生分解性金属(例えば、マグネシウムベースの金属)もまた、使用され得る。
【0043】
特定の実施形態において、上記マイクロウェル、支持構造体、もしくはこれらの組み合わせは、ケイ素もしくはセラミック(例えば、ヒドロキシアパタイト)から製作されるかもしくはこれらを含む。特定の実施形態において、上記マイクロウェル、支持構造体、もしくはこれらの組み合わせは、SU−8から形成されるポリマーから製作されるかまたは上記ポリマーを含み、その構造は、以下に示される。
【0044】
【化1】
いくつかの実施形態において、上記デバイスは、いったん移植されたら、上記デバイスに対するバイオフィルム形成もしくは炎症もしくは他の異物反応を予防または低下させる作用物質を含む。このような作用物質は、上記デバイスの構成要素物質のうちの1種以上の中に組み込まれ得るか、または上記デバイスもしくはその一部の表面上を覆い得る。特定の実施形態において、上記デバイスのうちの1以上の部分は、上記デバイスに対するバイオフィルム形成もしくは炎症もしくは他の異物反応を予防または低下させるポリマー被覆で覆われる。
【0045】
好ましい実施形態において、上記デバイスは、移植を容易にし、組織損傷を最小限にするために、形状が円筒形である。円筒形デバイスの代表例は、
図1に示される。上記デバイス(10)は、上記デバイスの本体を形成する支持構造体(16)を含む。上記デバイスは、近位端(14)および近位端(12)(そこからガイドワイヤ(20)が延びている)、ならびに上記支持構造体内に形成された複数のマイクロウェル(18)を有する。上記マイクロウェルのうちの1以上は、活性薬剤(22)を含み、これは、独立してもしくは組み合わせて放出され得る。
【0046】
好ましい実施形態において、上記デバイスは、ケイ素(これは、生体適合性であり、破損に対して耐性であり、高分解能で容易に製造されるという利点を有する)もしくはSU8ポリエチレン(これは、非常に生体適合性であり、より軟らかく、よってミクロトーム切片化を可能にするという利点を有する)から形成される。
【0047】
ガイドワイヤ
いくつかの実施形態において、上記デバイスはまた、医学的利益のある部位での上記デバイスの移植および/または移植部位からの上記デバイスのその後の除去を補助するように設計されたガイドワイヤを含む。上記ガイドワイヤは、上記デバイスの任意の部分に取り付けられ得るか、または上記デバイスの任意の部分から延び得る。特定の実施形態において、上記ガイドワイヤは、上記デバイスの近位端から延びる。
【0048】
上記ガイドワイヤは、医学的利益のある部位での上記デバイスの移植および/または移植部位からの上記デバイスのその後の除去を補助するために適した任意のワイヤ様構造寸法および長さであり得る。特定の実施形態において、上記ガイドワイヤは、約0.010インチ〜約0.065インチの間の直径を有する。上記ガイドワイヤの長さは、代表的には、長さ約30cm〜約300cm(もしくはより大きい)に範囲に及ぶ;しかし、上記ガイドワイヤは、代表的には、上記ガイドワイヤが上記デバイスの移植後に外側からアクセス可能なままであるように、デバイス移植の部位から上記患者の身体の外側の点まで延びるように十分長い。
【0049】
ガイドワイヤは、ポリマー、金属、およびポリマー−金属複合材のような任意の材料もしくは材料の組み合わせから製作され得る。
【0050】
適切な材料の例としては、金属(例えば、ステンレス鋼(例えば、304ステンレス鋼)、ニッケルおよびニッケル合金(例えば、NITINOL(登録商標)もしくはMP−35N)、ならびにコバルト合金、ポリマー(例えば、ポリウレタン、エラストマーポリアミド、ブロックポリアミド−エーテル、およびシリコーン)が挙げられる。放射線不透過性合金(例えば、白金およびチタン合金)はまた、全体としてもしくは一部において、上記ガイドワイヤを製作するために使用され得る。
【0051】
特定の実施形態において、上記ガイドワイヤは、異物反応を低下させるために、または所望の取扱特徴もしくは性能特徴を提供するために(例えば、潤滑性を増大させるために)、種々のポリマーもしくは他の化合物で覆われるかもしくは処理される。特定の実施形態において、上記ガイドワイヤは、潤滑性を増強し、所望の取扱特徴を上記ガイドワイヤに付与するために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)もしくは親水性ポリマー被覆(例えば、ポリ(カプロラクトン))で覆われ得る。
【0052】
センサ;光ファイバー
いくつかの実施形態において、上記デバイスはまた、上記マイクロアッセイデバイスの一部から延びている、光ファイバー束、または他の呼び出し可能なもしくはアドレス指定可能な手段を含む。上記光ファイバー束の長さは、代表的には、長さ約30cm〜約300cm(もしくはより大きい)の範囲に及ぶ;しかし、上記光ファイバー束は、代表的には、上記光ファイバー束が上記デバイスの移植後に外部からアクセス可能なままであるように、デバイス移植の部位から上記患者の身体の外側の点まで延びるように十分長い。
【0053】
これら実施形態において、上記光ファイバー束内の個々の光ファイバー要素は、上記マイクロアッセイデバイスにおけるマイクロウェルのうちの1以上に内部で接続され得る。上記光ファイバー要素は、上記マイクロウェルの内容物、上記マイクロウェルに対して近位にある組織の性質、およびこれらの組み合わせを分析するために、外部シグナル処理手段と連結され得る。上記光ファイバー要素はまた、薬物の放出を引き起こすかもしくは光ダイナミック療法を提供するために、外部エネルギー源と連結され得る。
【0054】
上記呼び出し可能手段は、上記マイクロウェルに隣接するかもしくは上記マイクロウェル内にあるセンサに接続され得る。これらはまた、WiFi接続のような遠隔アクセスのための手段を有し得る
。
【0056】
図2は、一体化光ファイバー構成要素を含む円筒形デバイスを図示する。この実施形態において、上記デバイス(30)は、上記デバイスの本体を形成する支持構造体(36)を含む。上記デバイスは、遠位端(34)および近位端(32)(これから、光ファイバー束(40)が延びる)、ならびに上記支持構造体内に形成された複数のマイクロウェル(38)を有する。上記光ファイバー束内の個々の光ファイバー要素は、上記マイクロアッセイデバイスにおける上記マイクロウェルに内部で接続される。
【0057】
組織保持器
いくつかの実施形態において、上記デバイスはまた、デバイス除去の際に上記デバイスの直ぐ周りを囲んでいる組織の除去を容易にするための特徴(例えば、突出部もしくはリップ)を含む。上記デバイスはまた、移植もしくは除去までに、上記デバイスの凹所に設けられた保持器を含み得る。次いで、これらは、上記デバイスに対する上記組織の空間的配置を安定化もしくは維持し、そして/またはウェル間の薬物拡散におけるいかなる重なりをも減少させるように上記保持器が働き得る組織へと外側に向かって拡がる。
【0058】
上記デバイスはまた、デバイス除去を容易にするために、締結手段(例えば、スナップロックファスナー)、もしくは上記デバイスの近位端に磁石を含み得る。
【0059】
B.活性薬剤
1種以上の活性薬剤は、上記デバイスにおける上記マイクロウェルのうちの1以上に組み込まれる。いくつかのデバイスにおいて、上記マイクロウェルのうちの全ては、1種以上の活性薬剤を、1以上の投与量において含む。他のデバイスにおいて、上記マイクロウェルのうちの全てが活性薬剤を含むわけではない。これら実施形態において、空のマイクロウェルはコントロールとして働き得るか、または拡散される薬物の重なりを低下させるために放出薬物間の距離を増大させ得る。
【0060】
いくつかの実施形態において、活性薬剤を含む各マイクロウェルは、種々の活性薬剤もしくは活性薬剤の種々の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、複数のマイクロウェルは各々、活性薬剤、または活性薬剤の種々の量、活性薬剤の種々の比、もしくは活性薬剤の種々の賦形剤/処方物において活性薬剤の組み合わせを含む。これは、上記薬物のバリエーションのみならず、投与量、放出薬物動態、および同時の種々の組み合わせの試験をも可能にする。
【0061】
上記デバイスは、標的組織へと微小用量の物質を送達する。微小用量は、上記物質の約0.001μg(もしくはそれより少ない)〜約1,000μg、もしくは約10,000μg(もしくはそれより多い)であり得る。当業者は、微小用量レベルが使用される特定の物質、標的組織、および/もしくは処置されている医学的状態の関数として変動し得ることを容易に認識する。適切な用量は、実施例1に記載されるように決定され得る。
【0062】
上記物質は、制御された放出、徐放、遅延された放出、もしくはパルス様式において送達され得る。送達はまた、任意の期間にわたって起こり得る。例えば、それはまた、数分から数時間、もしくは数日から数週間の期間にわたって起こり得る。好ましい実施形態において、放出は、48時間内に完了し、実質的に全ての薬物が、12時間、24時間、36時間もしくは48時間以内に放出される。
【0063】
上記薬物は、粉末、粒状物として、または溶液もしくは懸濁物の中で適用され得、溶媒は、乾燥、エバポレーション、凍結乾燥もしくは吸引によって除去される。膜もしくはフィルムは、使用時までに薬物を単離するために上記薬物が組み込まれた後に、上記ウェルに適用され得る。あるいは、多孔性膜が、上記マイクロウェルを覆って、移植後に放出速度を制御するために使用され得る。上記薬物は、生分解性材料から形成されるマトリクス内に保持され得るか、あるいは上記マトリクスからの拡散もしくは上記マトリクスの分解によって、または取り囲んでいる間質液への上記物質の溶解によって、上記組み込まれた物質を放出する材料内に保持され得る。マトリクス中に提供される場合、上記物質は、上記マトリクス内に均一にもしくは不均一に分布し得る。
【0064】
上記マトリクスの選択は、上記物質の所望の放出速度に依存し得る。生分解性マトリクスおよび非生分解性マトリクス(放出システム)の両方が、上記物質の送達のために使用され得る。適切な放出システムとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ポリマーおよびポリマーマトリクス、非ポリマーマトリクス、または無機性賦形剤および有機性賦形剤ならびに希釈剤(例えば、炭酸カルシウムおよび糖が挙げられるが、これらに限定されない)。上記放出システムは、天然であってもよいし、合成であってもよい。いくつかのバリエーションにおいて、上記放出システムは、放出が所望される期間に基づいて選択され得る。ウェルからの薬物は、別個の薬物および濃度とともに放出され得るのみならず、各ウェルにおける種々の材料被覆(例えば、白金もしくは金もしくはポリマー)に(潜在的に)依存して、種々の動態で放出され得る。
【0065】
好ましい実施形態において、上記活性薬剤は、抗腫瘍剤である。代表的抗腫瘍剤としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、ダカルバジン、ロムスチン、カルムスチン、プロカルバジン、クロラムブシルおよびイホスファミド)、代謝拮抗物質(例えば、フルオロウラシル(5−FU)、ゲムシタビン、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、フルダラビン、およびフロクスウリジン)、抗有糸分裂剤(パクリタキセルおよびドセタキセル(decetaxel)のようなタキサン、ならびにビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、およびビンデシンのようなビンカアルカロイドが挙げられる)、アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、およびエピルビシンが挙げられる)、ならびにアクチノマイシン(例えば、アクチノマイシンD))、細胞傷害性抗生物質(マイトマイシン、プリカマイシン、およびブレオマイシンが挙げられる)、およびトポイソメラーゼインヒビター(カンプトテシン、イリノテカン、およびトポテカンのようなカンプトテシン、ならびにアムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、およびテニポシドのようなエピポドフィロトキシンの誘導体が挙げられる)。
【0066】
他の薬物は、抗感染剤(例えば、抗ウイルス剤、抗生物質、もしくは抗真菌剤)、免疫調節剤、いずれの免疫増強剤、ワクチン、もしくは免疫抑制剤、またはホルモンもしくはそのアナログ、アゴニストもしくはアンタゴニストであり得る。
【0067】
活性薬剤は、低分子活性薬剤もしくはより大型の分子(例えば、高分子(例えば、タンパク質、ペプチド、炭水化物および核酸))であり得る。タンパク質の好ましいクラスは、抗体および融合タンパク質である。「低分子」とは、本明細書で使用される場合、有機化合物もしくは有機金属化合物のような、分子量2,000ダルトン未満、より好ましくは、1,500ダルトン未満、最も好ましくは、1,000ダルトン未満を有する分子をいう。上記低分子は、親水性、疎水性、もしくは両親媒性の化合物であり得る。
【0068】
C.製造法
デバイスは、当該分野で公知の方法(例えば、パターン形成(patterning)、フォトリソグラフィー、およびエッチング)を使用して製作され得る。デバイスの製造のために適切な方法は、種々の要因(上記デバイスのデザイン(例えば、上記デバイスのサイズ、デバイス特徴の相対的配置など)および上記デバイスを形成するために使用される構成要素の材料が挙げられる)を鑑みて選択され得る。
【0069】
デバイスの製作のために、単独でもしくは組み合わせにおいて使用され得る適切な技術の例としては、X線リソグラフィーを使用するLIGA(リソグラフィー・電気鋳造・成形(lithographic galvanoforming abforming))技術、フォトレジスト(例えば、EPON
TM SU−8(EPIKOTE
TM 157ともいわれる)のようなエポキシベースのネガティブフォトレジスト)を使用する高アスペクト比フォトリソグラフィー、マイクロ放電加工(μEDM)、深掘反応性イオンエッチング(DRIE)による高アスペクト比機械加工、熱エンボス、3D印刷、ステレオリソグラフィー、レーザー機械加工、イオンビーム機械加工、およびダイアモンドのような硬い材料から作製されるマイクロツールを使用する機械式マイクロ切削が挙げられる。
【0070】
微小製作のための詳細な方法は、例えば、「Microreactors, Epoch−making Technology for Synthesis」 (Jun−ichi Yoshida編集、CMC Publishing Co., Ltd.刊行、2003)および「Fine Processing Technology, Application Volume-Application to Photonics, Electronics and Mechatronics-」 (the Meeting Committee of the Society of Polymer Science, Japan編集、NTS Inc.刊行、2003)に記載される
。
【0072】
III.使用方法
上記デバイスは、処置される予定の腫瘍もしくは他の組織へと直接移植される。上記組織は、代表的には、形質転換されている(すなわち、癌性組織)であるが、免疫調節(すなわち、免疫抑制もしくは免疫増強)が必要な、またはホルモン調節が必要な、細菌、真菌もしくはウイルスに感染している可能性もある。いくつかの場合において、上記ホルモンは、癌を処置するために有用であり得る。上記デバイスは、難治性障害を処置するにあたって、および組み合わせにおいてより有効であり得る薬物の組み合わせを試験するにあたって、特に有用である。
【0073】
上記デバイスは、一連の微小用量の薬物を局所的に放出し、応答を誘導する薬物もしくは組み合わせを同定するための当該分野の最先端の検出方法を使用する。薬物の微小用量を使用することによって、上記デバイスは、全身毒性を誘導することなく広い範囲のレジメンに対する応答について各患者を試験し得る。これらデータは、全身薬物応答を正確に予測するために、ゲノムデータとともに使用され得る。
【0074】
いくつかのバリエーションにおいて、微小用量は、初期のヒト研究において、例えば、第I相臨床試験の前に、標的組織に対する上記物質の効果を評価するために、または薬物動態もしくは代謝データを得るために、使用される。他のバリエーションにおいて、微小用量は、医学的状態、例えば、癌もしくは腫瘍を局所的に処置するために使用される。なお他のバリエーションにおいて、微小用量は、構造もしくは機能上の画像化手順のための造影剤を局所送達するために使用される。これに鑑みれば、微小用量は、上記物質送達の特定の適用に合わせて調節され得る。
【0075】
上記アッセイは、以下のうちの1以上を検出するために使用され得る:上記標的組織を通る薬剤透過の程度;上記標的組織に対する上記薬剤の物理化学的効果の検出;および上記組織に対する上記薬剤の薬理学的効果の検出。さらなるバリエーションにおいて、上記デバイスは、上記物質の送達後の上記標的組織の1以上のパラメーターを感知するためのセンサを含み得る。薬剤は、上記応答パラメーターの結果として、または上記アッセイおよび/もしくはセンサによって得られるデータに応じて、送達され得る。上記アッセイは、種々のデータ(例えば、化学療法の効力のような効力に関するデータ;腫瘍細胞侵襲性のような活性;送達されている1種以上の薬剤に起因する毒性もしくは細胞死に起因する毒性のような毒性;およびこれらの組み合わせ)を提供するように構成され得る
。
【0077】
A.標的組織
上記標的組織は、肝臓、肺、腎臓、前立腺、卵巣、脾臓、リンパ節、甲状腺、膵臓、心臓、骨格筋、腸、喉頭、食道および胃を含む場所のような上記患者の身体のどこかに位置し得る。好ましい実施形態において、上記標的組織は腫瘍組織であり、以下が挙げられるが、これらに限定されない:腺腫、腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、小細胞癌、大細胞未分化癌、軟骨肉腫、線維肉腫、およびこれらの組み合わせ。
【0078】
上記標的組織はまた、例えば、ウイルス、細菌、真菌もしくは寄生生物に感染しているか、または炎症によって特徴づけられるかもしくは免疫刺激が必要な組織であり得る。
【0079】
B.上記デバイスの送達および回収
デバイスは、経皮的な、最小限に侵襲性の、もしくは開放系手順を介して、患者の組織へと移植され得る。例えば、デバイスは、開放的外科手順を介して、または最小限に侵襲性の手順(例えば、腹腔鏡検査、内視鏡検査、関節鏡検査、およびカテーテルベースの手順)によって送達され得る。上記デバイスはまた、例えば、ニードル(例えば、19〜24ゲージの生検ニードル)を使用して、経皮的に送達され得る。上記デバイスの回収は、同じ手順を介して、代表的には、より大きな直径を有する以外は、生検ニードル(例えば、16〜18ゲージのニードル)を使用しても、起こり得る。挿入するニードルは、回収ニードル(これは、より大きな直径のコア採取ニードル(coring needle)である)より小さな直径を有する切断ニードルである。
【0080】
上記標的組織(例えば、腫瘍)の画像は、移植前に、移植中に、移植物留置中に、移植物除去中に、移植物回収後に、およびこれらの組み合わせで撮られ得る。特定の実施形態において、上記マイクロアッセイデバイスは、画像ガイダンスを用いて、上記患者に移植される。
【0081】
大部分の場合において、上記デバイスは、生検タイプニードル、カニューレ、カテーテルもしくはスタイレットを使用して腫瘍に移植される。上記デバイスはまた、管腔(例えば、胆管、肺胞もしくは気管支または腎細管(kidney tubule))に配置され得る。あるいは、上記デバイスは、腫瘍の生検もしくは切除のような手順の間に配置され得る。
【0082】
好ましい実施形態において、上記デバイスは、鋭い充填器先端部を有する切断生検ニードルを使用して配置される。次いで、上記充填器ニードルは、上記ニードルを適所に保持しながら引っ込められる。上記デバイスは、上記ニードルを介して送達され、次いで、上記ニードルが引っ込められる。ガイドワイヤは、移植の前にもしくは移植時に取り付けられ得る。この方法の利点は、上記ウェルの中へ組織がよく通り、組織損傷が少ないことである。
【0083】
上記デバイスは、隣接する組織とともに回収される。目的は、上記デバイスに対する空間的配向において上記組織を分析して、効力、用量依存性、および応答のタイプ(すなわち、アポトーシス、壊死、炎症、無症状の応答)の評価を可能にすることである。好ましい実施形態において、上記デバイスは、上記デバイスおよび付随した組織を一度に摘出することによって、例えば、上記デバイスと、上記デバイスの周りの均一な量の組織とを切断することによって、回収される。円筒形デバイスの場合において、上記デバイスより大きな直径の切断ニードルもしくはカテーテルを使用して、上記デバイスが摘出される。上記ガイドワイヤは、上記組織が上記デバイスに対して同じ近さで配置されたままであることを確実にするために、使用され得る。スタビライザーもしくは保持器は、上記デバイスおよび処置された組織との空間的関係を維持する一助となるように、上記切断除去デバイスもしくは上記移植したデバイスのいずれかにおいて使用され得る。
【0084】
C.組織の分析
回収の後に、通常、移植から7日間未満で、上記処置された組織サンプルが、例えば、鏡検によって、酵素アッセイによって、ならびに癌細胞もしくは感染細胞を評価するために使用される他の組織学および免疫組織化学技術によって分析される。
【0085】
図3は、1種以上の活性薬剤に対する患者の固形腫瘍の感受性を分析するためのインビボ方法を示す。スタイレット52付きの18gの切断生検ニードル51を、固形腫瘍50に挿入する。上記ニードル51を適所に残して上記スタイレット52を引っ込める。上記スタイレット52を使用して、デバイス53を腫瘍50の中へと押し込む。上記デバイス53を、回収デバイス54を除いて、上記腫瘍50の中に存在したままにする。より大きな14ゲージのコア採取ニードル55を、上記デバイス53の周りから上記腫瘍50の中に挿入する。上記デバイス53および取り囲んでいる組織45を採取して、上記ニードル55を引っ込める。次いで、上記デバイス53をアクリル樹脂57の中に包埋し、切片化し、組織学を行う(preformed)。
【0086】
図4A〜Dは、上記デバイスのウェルにおける薬物の配置(
図4A)、移植(
図4B)、薬物がウェルから放出される投薬(
図4C)、および得られた種々の結果(
図4D)を示す模式図である。
【0087】
IV.キット
キットは、上記デバイスのうちの1以上を含み得る。展開ツール、回収ツール、および画像化デバイスの任意の数およびタイプがまた、含まれ得る。上記キットはまた、将来の組織学的分析のために組織サンプルを固定するためのマトリクスのようなサンプルを評価するためのさらなるインビトロアッセイを含み得る。
【0088】
上記キットはまた、上記デバイス、ツール、および/もしくはそこに含まれるアッセイを使用するための説明書を含み得る。
【実施例】
【0089】
実施例1:マウスモデルにおけるプロトタイプ試験
材料および方法
図5に示されるように、ヒト癌細胞株に関するマウスモデルを、ヒト癌細胞(例えば、MDA MB−231)を免疫不全マウスの乳腺脂肪パッドの中に注射することによって調製する。腫瘍を移植し、約150〜170mm
3になるまで増殖させる。
【0090】
個々の薬物を、上記薬物についての局所的薬物動態を確立するために、上記マウスへの注射によって全身に投与した。乳癌細胞に関して、試験される代表的薬物は、ドセタキセル、ドキソルビシン、イリノテカン、トラスツズマブ、およびベバシズマブを含む
。
【0091】
【0092】
上記デバイスに、全身試験の結果に基づいて、同じ薬物を装填し得る。各薬物を、別個にかつ1種より多くの濃度において、同様に組み合わせにおいて装填する。12時間、24時間、36時間および48時間後、デバイスを除去し、各ウェルに隣接する腫瘍細胞に対する効果を調べるために組織学を行った
。
【0093】
【0094】
アポトーシス、壊死、有糸分裂期の細胞死、および増殖の分析もまた、行い得る。次いで、上記局所的微小用量応答を決定し、癌に関する適切な治療レジメンを規定するために使用し得る
。