特許第6563655号(P6563655)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563655
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】クロス媒体広告ネットワーク
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20190808BHJP
【FI】
   G06Q30/02
【請求項の数】21
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-553479(P2014-553479)
(86)(22)【出願日】2013年1月18日
(65)【公表番号】特表2015-504225(P2015-504225A)
(43)【公表日】2015年2月5日
(86)【国際出願番号】US2013022254
(87)【国際公開番号】WO2013109962
(87)【国際公開日】20130725
【審査請求日】2015年11月26日
【審判番号】不服2017-17726(P2017-17726/J1)
【審判請求日】2017年11月30日
(31)【優先権主張番号】13/354,849
(32)【優先日】2012年1月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508178054
【氏名又は名称】フェイスブック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】特許業務法人World IP
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】スモールウッド、ブラッドリー ホプキンズ
(72)【発明者】
【氏名】ランケ、カート ドッジ
(72)【発明者】
【氏名】ラジャラム、ゴクル
【合議体】
【審判長】 渡邊 聡
【審判官】 田中 秀樹
【審判官】 相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−515018(JP,A)
【文献】 特開2007−183863(JP,A)
【文献】 特表2010−524352(JP,A)
【文献】 特開2011−253530(JP,A)
【文献】 特開2009−217599(JP,A)
【文献】 特開2011−48765(JP,A)
【文献】 特表2009−521014(JP,A)
【文献】 特表2003−527627(JP,A)
【文献】 特開2002−163548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、1以上の広告主から複数の広告と広告露出目標とを受信する工程であって、各広告は前記広告露出目標のうちの1つに各々関連する、工程と、
前記複数の広告の各々について、
前記コンピュータが、前記広告が複数の広告媒体のうちの1以上における複数のユーザの各々に対する提示用に選択されていると判定する工程と、
前記コンピュータが、前記複数のユーザの各々について、前記広告に対し前記ユーザが露出された時間の長さを、前記ユーザに関連する情報に基づき決定される重み付け因子によって重み付けし、重み付けされた時間の長さを生成する、重み付け工程と、
前記コンピュータが、コンピュータ・プロセッサを用いて、前記重み付けされた時間の長さを集めることによって、前記広告に関連する露出時間を計算する工程と、
前記コンピュータが、クライアントから、広告の要求を受信する工程と、
前記コンピュータが、前記広告露出目標と前記複数の広告に関連する露出時間とに基づいて、前記複数の広告からクライアントへの提示用の広告を選択する工程と、
を備える方法。
【請求項2】
受信された前記広告露出目標は広告提示時間の閾値量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
受信された前記広告露出目標は広告インプレッションの閾値数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
クライアントから広告の要求を受信する工程は、前記コンピュータが、クライアントからコンテンツの要求を受信する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
各広告に関連する露出時間は、広告提示時間の量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のユーザの各々について、
前記コンピュータが、前記複数の広告媒体の各々から該ユーザに関連する広告露出情報を受信する工程と、
前記コンピュータが、受信された広告露出情報を集め、前記広告に対し前記ユーザが露出された時間の長さを判定する工程とをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記広告媒体のうちの1以上の広告媒体は1以上の外部広告媒体を含み、広告媒体のうちの1以上の広告媒体は1以上の制御された広告媒体を含み、各外部広告媒体は広告システム以外の源から広告を受信する広告媒体を含み、各制御された広告媒体は前記広告システムから広告を受信する広告媒体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記制御された広告媒体のうちの少なくとも1つはウェブ・ページを含み、前記外部広告媒体のうちの少なくとも1つはテレビ・コンテンツを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のユーザの各々について、
前記コンピュータが、広告について、前記1以上の制御された広告媒体の各々から該ユーザに関連する広告露出情報を受信する工程と、
前記コンピュータが、1以上の外部広告媒体の各々から広告の露出の量を見積もる工程と、
前記コンピュータが、受信された広告の広告露出情報と露出の見積もられた量とを集めて、前記広告に対し前記ユーザが露出された時間の長さを判定する工程とを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
外部広告媒体の各々からの広告の露出の量を見積もる工程は、前記コンピュータが、広告媒体をモニターしつつ、各外部広告媒体での広告の露出を追跡する工程を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
外部広告媒体の各々からの広告の露出の量を見積もる工程
前記コンピュータが、外部源から前記外部広告媒体のうちの1または複数の外部広告媒体についての情報を受信する工程と、
前記コンピュータが、受信された情報に基づいて、広告の露出の量を見積もる工程とを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
第1の広告に関連する広告露出目標が、クライアントに関連する識別されたユーザの前記第1の広告に関連する広告主によって望まれる前記第1の広告の広告露出を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記コンピュータが、クライアントに関連するユーザの識別情報を判定する工程と、
前記コンピュータが、前記広告に対し識別された前記ユーザが露出された重み付けされた時間の長さにさらに基づいて、クライアントへの提示用の広告を選択する工程とをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ユーザの識別情報を判定する工程前記コンピュータが、広告システムにおけるソーシャル・ネットワーキング・システム・プラグインを用いて、ユーザのソーシャル・ネットワーキング・システム識別を判定する工程を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ユーザの識別情報を判定する工程は、前記コンピュータが、クライアントに関連するオンライン口座に関連する情報を用いて、ユーザの識別情報を判定する工程を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記重み付け工程は、前記コンピュータが、前記ユーザが前記広告に関連する動作を取ったか否かに基づき前記時間の長さを重み付けする工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記重み付け工程は、前記コンピュータが、前記ユーザに対し前記広告が提示された広告媒体のタイプに基づき、前記時間の長さを重み付けする工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記重み付け工程は、前記コンピュータが、前記広告が受信された広告主が前記ユーザを目標にしたと1以上の目標規準に基づき判定する工程を含み、前記ユーザに関連する前記情報が前記1以上の目標規準とマッチするとき、前記重み付け因子は前記広告に対し前記ユーザが露出された時間の長さを前記1以上の目標規準に関連する量だけ増加させる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
1以上の広告主から広告露出目標に各々関連する複数の広告を受信し、クライアントから、広告の要求を受信するように構成されたレシーバ・モジュールと、
コンピュータ・プロセッサ上で実行する露出判定モジュールであって、
前記複数の広告の各々について、
前記広告が複数の広告媒体のうちの1以上における複数のユーザの各々に対する提示用に選択されていると判定する工程と、
前記複数のユーザの各々について、前記広告に対し前記ユーザが露出された時間の長さを、前記ユーザに関連する情報に基づき決定される重み付け因子によって重み付けし、重み付けされた時間の長さを生成する、重み付け工程と、
コンピュータ・プロセッサを用いて、前記重み付けされた時間の長さを集めることによって、前記広告に関連する露出時間を計算する工程と、を行うように構成された露出判定モジュールと、
前記広告露出目標と前記複数の広告に関連する露出時間とに基づいて、前記複数の広告からクライアントへの提示用の広告を選択するように構成された広告サーバとを含むシステム。
【請求項20】
前記重み付け工程は、前記ユーザに対し前記広告が提示された広告媒体のタイプに基づき前記時間の長さを重み付けする工程を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記重み付け工程は、前記広告が受信された広告主が前記ユーザを目標にしたと1以上の目標規準に基づき判定する工程を含み、前記ユーザに関連する前記情報が前記1以上の目標規準とマッチするとき、前記重み付け因子は前記広告に対し前記ユーザが露出された時間の長さを前記1以上の目標規準に関連する量だけ増加させる、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロス媒体広告ネットワーク、さらに詳しくは、複数の広告媒体に亘っての広告の露出に基づき、かつ所与の広告用露出時間の所望の合計量のような広告主の広告露出目標に基づき、対象ユーザへの表示用の広告を選択することに関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャル・ネットワーキング・システム、検索エンジン、ニュース・アグリゲータ、インターネット・ショッピング・サービス、およびコンテンツ・デリバリ・サービスのようなオンライン・サービスは、見込があるバイヤーに広告を提示するための人気がある場となった。いくつかのオンライン・サービスは、チャージ無しの、またはチャージのみの最低費用のそのサービス費用を規定する。それに代えて、オンライン・サービスは、提示された複数広告(「広告群」)に基づいてある動作(例えば、広告にクリックする)を取ることができるユーザに広告を提示することによって収益を作り出す。広告ベースのオンライン・サービス・モデルは、多くの多様なタイプのオンライン・サービスを生み出してきた。
【0003】
オンライン・サービスは、しばしば、広告がユーザに表示された回数に釣り合わせて(すなわち、「インプレッション」)、または(クリックまたは変換のような)広告を見ることに応じてユーザによって取られた動作に基づいて、広告費用をチャージする仕組みを用いる。広告費用を評価するためのオンライン・サービスで広く用いられる価格設定構造としては、例えば、インプレッション当たりの費用(CPI:Cost Per Impression)および動作当たりの費用(CPA:Cost Per Action)が挙げられる。CPIをベースとする価格設定構造は、場合の数に基づいて広告費用を評価し、典型的には、コンテンツ項目に対するユーザの要求に応じて、広告はロードされ、ユーザのスクリーンに表示される。CPAをベースとする価格設定構造は、広告がスクリーンに表示された後にユーザによって取られた動作に基づいて広告費用を評価する。CPAをベースとする価格設定構造について考慮される動作としては、とりわけ、(i)広告のクリック、(ii)広告主のサービスまたは製品に対する登録、および(iii)サービスまたは製品の販売の結論を挙げることができる。CPIまたはCPAをベースとする価格設定構造を用いるよりはむしろ、いくつかのオンライン・サービスは、広告を表示することに対して定額費用をチャージする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オンライン広告表示に加えて、広告は表示することができ、そうでなければ、代替広告媒体を介してユーザに提示される。例えば、広告は、テレビで、ラジオで、広告掲示板で、雑誌で、モバイル・デバイスで、またはいずれかの他の適当な広告媒体内で表示することができる。1以上のユーザに対する広告の表示または提示を、本明細書中においては、広告の「露出」と称する。広告露出についての情報は、広告値付けについて広告主によって、広告を選択するために広告サーバによって、またはいずれかの他の適切な目的で、活用され得る。しかしながら、広告露出についての情報の使用は、単一の制御された広告媒体に亘っての広告露出についての情報に制限され、そのような情報の利用性を制限する。広告の提示としては、広告を表示し、広告を放映する等によりユーザに広告を露出するいずれの方法も挙げられる。広告は、表示以外の方法によってユーザに提示できるが(例えば、オーディオ広告はラジオでユーザに対して放送することができる)、明細書の残りでは、簡潔性の目的だけで広告の表示を指す。しかしながら、本明細書中に記載される原理は、表示によって提示されない広告にも等しく適用されることに注意すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、広告露出目標および広告露出の判定された量に基づいて、複数の広告の中から広告を選択する。広告および関連広告露出目標は、1以上の広告主から受信される。広告はテキスト広告、イメージ広告、ビデオ広告等であってよい。広告露出目標は、広告表示時間の所望の量または広告インプレッションの所望の数であってよい。広告および広告露出目標に加えて、広告主は時間ベースの広告購入、時間ベースの広告値付け、および広告予算を提供することができる。
【0006】
1つの実施形態において、広告についての要求はクライアントから受信される。広告についての要求は、そのうち広告が構成要素であるコンテンツについての要求の形態であってよい。広告についての要求の受信に応じて、各々の広告についての露出の量が判定される。広告についての露出の判定された量は、広告についての表示時間の量、またはそれを通じて広告をユーザに提示することができる複数の媒体に亘っての広告についてのインプレッションの数であってよい。広告露出は、広告露出情報についての広告媒体を質問し、受信された広告露出情報を集めることによって判定することができる。広告露出情報は、広告露出情報に関連するクライアントの識別情報、または広告露出情報に関連する露出のタイプに基づいて集めることができる。広告露出情報は、広告露出情報を集める前に、または集める間に、露出のタイプまたはクライアントの識別情報によって重み付けすることもできる。
【0007】
広告露出情報は、制御された広告媒体および外部広告媒体の双方から受信することができる。広告媒体の例としては、ウェブ・ページ、ソーシャル・ネットワーキング・システム、テレビのコンテンツまたはサービス、ラジオのコンテンツまたはサービス、広告掲示板、雑誌、および広告をユーザに提示することができるいずれかの他の媒体が挙げられる。外部媒体での広告の露出は、例えば、外部広告媒体をモニターすることによって、または外部源から外部広告媒体についての広告露出情報を受信することによって見積もることができ、ユーザ当たりをベースとして、またはユーザのグループ当たりをベースとして見積もることができる。次いで、広告についての広告露出は、外部広告媒体に関連する見積もられた広告露出情報および制御された広告媒体に関連する受信された広告露出情報を集めることによって判定される。
【0008】
次いで、受信された広告露出目標および受信された広告に関連する判定された広告露出に基づいて広告が選択される。広告は、要求するクライアントの識別情報に基づいて選択することもできる。各々の広告についての広告露出はクライアントの識別情報によって判定することができ、広告は、確認されたクライアントについての広告露出および広告露出目標に基づいて選択することができる。クライアントの識別情報は、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システム・プラグイン、オンライン口座情報、クッキー情報、または1以上の異なる媒体における広告の受信者を確認するためのいずれかの他のメカニズムを用いて判定することができる。
【0009】
1つの実施形態において、広告は、インプレッションまたは動作よりはむしろ広告表示時間に基づいて選択することができる。この実施形態において、広告主は広告表示時間のブロックを購入することができるか、または広告予算と結合された広告表示時間についての付け値を提供することができる。1以上の広告媒体に亘っての総広告表示時間を判定することができ、広告は、関連する購入された広告表示時間または予算を満足しなかった広告群のサブセットから選択することができる。オークションは、広告から行うことができ、各々の広告についての付け値は、表示時間の購入された量、および広告が表示されるであろう時間の予測した量に基づいて、または広告主が提供した付け値に基づいて判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、1つの実施形態による、クロス媒体広告ネットワークの操作を示すブロック図。
図2図2は、1つの実施形態による、クロス媒体広告ネットワークの実行に適したシステム環境の高レベル・ブロック図。
図3図3は、1つの実施形態による、1以上の広告主から広告および広告情報を受信するように構成された広告データベースを示すブロック図。
図4図4は、1つの実施形態による、時間ベースの広告購入に基づいた広告の選択および表示を示すブロック図。
図5図5は、1つの実施形態による、広告露出情報に基づいた広告の選択および表示を示すブロック図。
図6図6は、1つの実施形態による、時間ベースの広告購入に基づいた表示用の広告の選択を示すフローチャート。
図7図7は、1つの実施形態による、広告露出情報に基づいた広告の選択を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面は、説明のみを目的として本発明の種々の実施形態を描く。当業者であれば、以下の議論から、本明細書中に記載された発明の原理から逸脱することなく、本明細書中において説明された構造および方法の代替実施形態を使用できることを容易に認識するであろう。
概観
図1は、1つの実施形態による、クロス媒体広告ネットワークの操作を示すブロック図である。図1の実施形態は、広告サーバ105、露出判定モジュール110、外部広告観察モジュール115、制御された広告媒体120、および外部広告媒体125を備えている。制御された広告媒体120および外部広告媒体125はユーザ130に広告を表示する。単一の制御された広告媒体120、単一の外部広告媒体125、および単一のユーザ130のみを図1に示すが、他の実施形態は、いずれの数の、例えば、数百または数千いずれかの広告媒体および/またはユーザを有してもよい。
【0012】
広告サーバ105は広告を選択し、選択された広告をユーザ130への表示のために制御された広告媒体120に送る。本明細書中で用いるように、「制御された広告媒体」は、ユーザ130への表示のために広告サーバ105から広告を検索するいずれの広告媒体を記載するのにも用いられる。広告はまた、ユーザ130に対して外部広告媒体125で表示される。本明細書中で用いるように、「外部広告媒体」は、広告サーバ105以外の源から広告を検索するいずれの広告媒体を記載するのにも用いられる。
【0013】
広告サーバ105は、因子の中でも、露出判定モジュール110によって収集された広告露出情報に基づいて表示用の広告を選択する。露出判定モジュール110は、源の中でも、制御された広告媒体120から広告露出情報を受信する。1つの実施形態においては、制御された広告媒体120は、ユーザ130に表示される広告を露出判定モジュール110に伝達する。別法として、広告サーバ105または制御された広告媒体120のいずれかは、露出判定モジュール110に対する表示広告を確認することができる。加えて、制御された広告媒体120は、広告のユーザ130への表示に関連する他の露出情報を露出判定モジュール110に送ることができる。
【0014】
露出情報の例としては、限定されるものではないが、ユーザ130に表示された広告の識別、広告がユーザ130に表示された回数(広告のインプレッション)、広告がユーザ130に表示された時間の長さ(しばしば、露出時間を見積もらなければならない)、ユ
ーザ130に関連するいずれかの他のユーザ情報の識別、表示された広告に関してユーザ130によって取られたいずれかの動作、表示された広告のセッティングまたはコンテクスト、または広告の表示に関連するいずれかの他の情報が挙げられる。同様に、露出情報としては、広告がユーザの全てまたはサブセットに表示された総回数、広告がユーザの全てまたはサブセットに表示された時間の総量、ユーザの全てまたはサブセットの識別等を挙げることができる。
【0015】
広告露出情報としては、広告が全てのユーザに表示される総回数(単一のユーザに対する多数の広告表示をカウントする)を挙げることができ、または広告が表示されたユニークなユーザの数に限定されることができる。広告露出情報は、広告が単一のユーザに表示された回数の計数を所定の閾値に制限することができ、所定の閾値は、広告をユーザに反復して表示する有効性を記載する判定された有効性閾値に基づいて設定することができる。
【0016】
広告露出情報としては、所定の時間の閾値に制限された、広告がユーザ130に表示された総時間を挙げることができる。1つの実施形態において、もし広告がウェブ・ページ内でユーザ130に表示され、ユーザ130が、所定の時間の閾値よりも長い時間の間、該ウェブ・ページから離れてナビゲートしないのであれば、広告露出情報は広告の特定の表示についての所定の時間の閾値のみをカウントする。もし広告がウェブ・ページ内でユーザ130に表示され、ユーザが所定の時間の閾値未満の時間量のうちにウェブ・ページから離れてナビゲートすれば、広告露出情報は、ユーザ130がウェブ・ページから離れてナビゲートする前に、広告がユーザ130に表示された時間量をカウントすることができる。さらに、もしユーザが、最小時間が経過する前にウェブ・ページから離れてナビゲートすれば、広告露出はこのエクスペリエンスについてカウントすることはできない。もしどれくらい長くユーザ130が広告に露出されていたかが判定できなければ、初期設定露出を推定することができ、または全広告露出はこのエクスペリエンスについてカウントされなくてよい。
【0017】
テレビのコマーシャルまたはラジオのコマーシャルとして表示された広告では、広告露出情報としてはコマーシャルの長さを挙げることができる。同様に、そのような広告では、もしユーザがチャンネルを変え、またはそうでなければ広告の表示を中断するならば、広告露出は、広告がユーザに表示された時間のみをカウントすることができる。いずれのタイプの広告でも、もしユーザが、最小の時間の閾値量未満、例えば、1秒以下に広告の表示から離れてナビゲートし、またはそうでなければ、その表示を中断すれば、広告の露出情報はこの時間を含めなくてよい。最小の時間の閾値は、広告をユーザに最小の時間の量の間に表示する有効性を記載する決定された有効性閾値に基づいて設定することができる。
【0018】
露出判定モジュール110は、外部広告媒体125でユーザ130に表示された広告の広告露出情報も受信する。いくつかの実施形態において、外部広告媒体125に表示された広告コンテンツに対する制御または影響を有しないにも拘わらず、露出判定モジュール110は外部広告媒体125との直接的接触を有する。例えば、外部広告媒体125は外部広告媒体125でユーザ130に表示された広告の識別および他の広告露出情報を露出判定110に直接的に送ることができる。代替実施形態において、露出判定モジュール110は外部広告媒体125との直接的接触は有しておらず、その代り、露出情報を外部広告観察モジュール115から受信する。
【0019】
外部広告観察モジュール115は外部広告媒体125をモニターして、外部広告媒体125によるユーザ130への広告の表示に関連する露出情報を判定する。外部広告観察モジュール115は、外部広告媒体125を直接的にモニターすることができる。外部広告媒体125はテレビのチャンネルであってよく、外部広告観察モジュール115は、テレ
ビのチャンネルのコンテンツを分析することによって外部広告媒体125を直接的にモニターして、テレビのチャンネルに表示された広告を確認することができる。同様に、外部広告媒体125はラジオのチャンネル、ウェブ・ページ、コンピュータ・アプリケーション、モバイル・アプリケーション、雑誌、広告掲示板、新聞等であってよく、外部広告観察モジュール115は、これらの媒体についてのコンテンツを分析することによって外部広告媒体125を直接的にモニターして、ラジオ・チャンネルで放送された広告を確認することができる。そのような実施形態において、ユーザ130の識別情報は、広告サーバ105によって、かつ外部広告露出情報に関連して判定することができる。ユーザ130の識別情報を、外部広告媒体125の直接的モニタリングを用いてさえ判定するのは困難または不可能であり;そのような場合には、確率モデルを用いて、ユーザ130の識別情報を判定することができる。
【0020】
外部広告観察モジュール115は外部広告媒体125を間接的にモニターすることができる。そのような実施形態において、外部広告観察モジュール115は、コンテンツのリスト、ソーシャル・ネットワーキング・システムから、または広告主それ自身からのように、第三者源から外部広告媒体125の広告コンテンツの情報を受信することができる。そのような実施形態において、ユーザ130が広告を見る可能性は、外部広告観察モジュール115によって判定される。外部広告観察モジュール115はニールセン(Nielsen)視聴率を検索し、それを用いて、ユーザを記載する人口統計学的情報に基づいて、ユーザ130が広告を見た可能性を判定することができる。例えば、もしニールセン視聴率が、25歳および49歳の間の男性の40%が広告を含むテレビ番組を見たことを示すならば、外部広告観察モジュール115は、もしユーザ130が30歳の男性であるならば、ユーザ130は広告を見たという40%の可能性があると判定することができる。別法として、外部広告観察モジュール115はユーザ130に関するソーシャル・ネットワーキング・システム情報を検索して、ユーザが広告を見たかを判定することができる。例えば、もしユーザ130が、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ポストにおいて、ユーザ130が広告の時間の20%を表示することが知られたモバイル・デバイスでアプリケーションを用いたことを示すならば、外部広告観察モジュール115は、ユーザ130が広告を見た20%の可能性があると判定することができる。そのような確率モデルを用いて、ユーザ130の識別情報を判定することができるか、またはそれを用いて、ユーザ130を記載する人口統計学的情報を判定することができる。
【0021】
1つの実施形態において、露出判定モジュール110および/または外部広告観察モジュール115は、ユーザ130によって用いられたデバイスから露出情報を受信して、制御された広告媒体120および/または外部広告媒体125から広告を受信し、表示する。例えば、ユーザ130によって用いられたデバイスはTVセット・トップ・ボックスまたはインターネット接続を備えたビデオ・ゲーム・システム、インターネット接続性を備えたテレビ、ウェブ・ブラウザーを実行するコンピュータ、モバイル・デバイス等であってよい。そのような実施形態においては、デバイスは、ユーザ130の識別情報、広告の識別、広告がユーザ130に表示された時間の長さ等のような露出情報を露出判定モジュール110に直接的に伝達することができる。
【0022】
図1の実施形態において、露出判定モジュール110は、制御された広告媒体120および外部広告観察モジュール115から広告露出情報を受信するが、他の実施形態においては、露出判定モジュール110は、広告サーバ105、外部広告媒体125、ユーザ130によって用いられたデバイスから、またはいずかの他の源からのように、同様に他の源から広告露出情報を受信する。露出判定モジュール110は、この受信された情報を集め、分析し、そうでなければ組織化することができる。1つの実施形態において、露出判定モジュール110は、各広告の、各広告主の、各広告キャンペーンの、および/または各ユーザ130の総露出を集める。例えば、露出判定モジュール110は、特定のユーザ
に対する特定の広告または広告の組の露出時間の総量を判定することができ、広告サーバ105に対する総露出時間およびユーザを判定することができる。露出判定モジュール110は、受信されたおよび/または集められたまたは分析された情報を広告サーバ105に伝達する。
【0023】
露出判定モジュール110は、広告が表示された広告媒体に基づいて、広告が表示されたユーザ130に基づいて、またはいずれかの他の因子に基づいて、広告露出情報を重み付けすることができる。1つの実施形態において、露出判定モジュール110は、テレビで、またはラジオで放送された広告について、ウェブ・ページで表示された広告よりも高く、広告露出情報を重み付けする。例えば、露出判定モジュール110は、テレビ広告を5のインプレッションとして、およびウェブ・ページ広告を1のインプレッションとしてカウントすることができる。同様に、露出判定モジュール110は、ウェブ・ページで広告が表示される時間と比較して、ラジオで広告が流される時間に因数3を掛けることができる。露出判定モジュール110は、広告主が対象とするユーザに対する広告インプレッションおよび表示時間を、対象としないユーザに対する広告インプレッションおよび表示時間よりも高く重み付けすることもできる。最後に、もしユーザ130が広告をクリックするか、または(広告と連動して購入を行うような)広告に関してもう1つの動作を取れば、露出判定モジュール110はユーザ130に表示された広告の重み付けを増大させることができる。
【0024】
前記で議論したように、少なくとも部分的には、(例えば、制御された広告媒体120および/または外部広告媒体125での広告露出について)露出判定モジュール110から受信した広告露出情報に基づいて、広告サーバ105は制御された広告媒体120への伝達用の広告を選択する。1つの実施形態において、広告サーバ105は広告主から広告の広告時間の量の購入を受信し、広告に関連する広告露出情報内の広告の表示時間の総量が広告の時間の購入された量を超えるか、またはそれに足りないかに基づいて、制御された広告媒体120への伝達用の広告を選択する。同様に、広告主は広告の組、または広告キャンペーンの広告時間の量を購入することができ、広告サーバ105は、広告キャンペーンまたは広告の組の表示時間の総量が購入された広告時間を超えるか否かに基づいて広告を選択することができる。同様に、広告主は1以上の広告の広告インプレッションの数を買うことができ、広告サーバ105は、広告または広告の組のインプレッションの総数が購入された広告時間を超えるか否かに基づいて、1以上の広告のうちの1つの広告を選択することができる。広告主は、広告の組み合わせの露出因子の組み合わせを広告キャンペーンの一部として買うこともでき、広告サーバ105は、広告キャンペーンの全露出情報に基づいて広告群のいずれかの広告を選択することができる。
【0025】
広告サーバ105は、広告に対する要求の受信に応じて、広告主によって供給された付け値に基づいて、または広告主によって供給された広告の全予算に基づいて、広告主から受信された広告内でオークションを行うことができる。1つの実施形態において、広告サーバ105は、各受信された広告の付け値(例えば、広告主によって供給された付け値、または広告の広告主の予算に基づいた付け値)を判定し、最高の付け値を持つ広告が選択される。
【0026】
1つの実施形態において、広告主は、ユーザ130の識別情報に基づいて、広告露出時間の所望の量を値付けし、またはそれを購入することができる。例えば、広告主は、特定の広告について、設定された予算まで、広告を要求する各ユーザ130に広告露出時間の2分を値付けし、または購入することができる。そのような実施形態において、もし広告を要求するユーザ130が(例えば、制御された広告媒体120または外部広告媒体125を介して)広告に2分未満の間露出され、かつもし広告主が残りの予算を有すれば、広告サーバ105は広告に値付けし、または広告を選択することができる。同様に、広告主は、特定の広告につきユーザの特定の組の各々に露出時間の5分を値付けし、または購入
することができ、もし要求ユーザ130がユーザの組のメンバーであり、もし要求ユーザ130が広告に5分未満の間露出され、かつもし広告主が残りの予算を有するならば、広告サーバ105は広告を選択できるに過ぎない。
【0027】
広告主は特定の制御された広告媒体120への広告露出を購入するか、または値付けすることができる。そのような実施形態においては、広告の要求ユーザ130が特定の制御された広告媒体120を介して該広告を要求している場合のみ、広告サーバ105は広告を値付けし、または選択することができる。全てのユーザに亘って広告の広告インプレッションの総数が広告インプレッションの購入された数を超えない場合のみ、広告主は広告につき広告インプレッションの数を購入することができ、広告サーバ105は広告を値付けし、または選択することができる。
システムの構成
図2は、1つの実施形態による、クロス媒体広告ネットワークの実施に適したシステム環境の高レベル・ブロック図である。システム環境は、広告システム205、制御された広告媒体120、外部広告媒体125、クライアント210、広告主220、および連結ネットワーク200を通じて通信するソーシャル・ネットワーキング・システム230を備えている。外部データ源のような他の構成要素は図2に示されていないが、同様に、図2の構成要素と通信することができる。1つの実施形態において、種々の構成要素は単一の構成要素において実施することができる。例えば、広告システム205または制御された広告媒体120はソーシャル・ネットワーキング・システム230内で実施することができる。
【0028】
広告主220は、広告および(広告予算および他の拘束、広告付け値、広告目標、広告フォーマットおよび他の特徴、および広告を記載する、または広告主によって設定された他の情報のような)広告情報を、格納のために広告システム205に提供するように構成されている。ユーザ130はクライアント210および制御された広告媒体120を介して広告システム205から広告を要求し、広告システム205は、制御された広告媒体120を通じてクライアント210を介してユーザ130への表示のために広告を選択するように構成されている。制御された広告媒体120に加えて、広告は、1以上の外部広告媒体125を通じてクライアント210を介してユーザ130に表示される。3つのユーザ130、3つのクライアント210、3つの広告主220、3つの制御された広告媒体120、および3つの外部広告媒体125が図2に示されているが、他の実施形態はいずれの数のこれらの構成要素、例えば、1つ、数千、または数百万の構成要素を備えていてもよい。
【0029】
クライアント210は、連結ネットワーク200を通じて、広告のような、通信および他のデータを送り、または受信することができるいずれのデバイスを備えていてもよい。例えば、クライアント210は、携帯電話、ラップトップ、サーバ、データベース、ノートブック、タブレット、デスクトップ・コンピュータ、またはテレビを備えていてよい。広告主220、ソーシャル・ネットワーキング・システム230、広告システム205、制御された広告媒体120、および外部広告媒体125のいずれも、クライアント210または同様なデバイスにおいて実施することもできることに注意すべきである。1つの実施形態において、クライアント210および広告主220は、簡潔性の目的でこの明細書の残りを通じて別々に記載するが、同一の構成要素はクライアント210および広告主220の双方であってよい。クライアント210は、ウェブ・ブラウザー、ゲーム、携帯電話アプリ、または連結ネットワーク200を介して通信するように構成されたいずれかの他のプログラムのようなクライアント・デバイスにインストールされ、実行されるいずれのソフトウェアを備えていてよい。
【0030】
連結ネットワークはインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイヤレス・ネットワーク、セルラー・ネットワーク、またはモジュール間の通信を可能とするいずれ
かの他のネットワークであってよい。連結ネットワーク200は標準的な通信技術および/またはプロトコルを用いることができる。代替構成において、異なるおよび/または追加のモジュールをシステムに含めることができる。加えて、連結ネットワーク200はネットワークの組み合わせを備えていてよい。例えば、クライアント210が携帯電話である実施形態においては、連結ネットワーク200は、インターネットとインターフェースで接続する携帯電話ワイヤレス・ネットワークを備えていてよく、携帯電話が、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システムのウェブ・サーバと連結されるのを可能とする。
【0031】
クライアント210は制御された広告媒体120を通じて広告を要求することができる。先に議論したように、図2の実施形態における制御された広告媒体120は、広告システム205から広告を検索し、該広告をクライアント210に表示することができるいずれかの広告媒体である。クライアント210は広告の明示性を要求することができる。例えば、クライアント210はコンピュータであってよく、制御された広告媒体120はコンピュータのユーザ130によってアクセスされるウェブサイトであってよい。この例では、ウェブサイトは、広告システム205からの広告がウェブサイトでユーザ130に表示されることを要求することができる。別法として、クライアント210は、制御された広告媒体120にアクセスし、またはそれを用いることによって、制御された広告媒体120を通じて非明示的に広告を要求することができ、これは、今度は、制御された広告媒体120によってアクセスされ、または使用されることに応じて、広告システム205からの広告を要求する。例えば、クライアント210はウェブサイトへのアクセスを要求することができ、ウェブサイトは、実行された場合に、ウェブサイトにウェブサイトのコンテンツ内での表示のために広告システム205から広告を要求するようにさせるコードを備えていてよい。クライアント210はソフトウェア・アプリケーションまたはゲームの形態で制御された広告媒体120を実行することができ、該アプリケーションまたはゲームは、アプリケーションまたはゲーム内でクライアント210のユーザ130への表示のために広告システム205から広告を要求することができる。1つの実施形態において、ユーザ130はクライアント210を用いて、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ページにアクセスし、ソーシャル・ネットワーキング・システム230は広告システム205からの広告がユーザ130に表示されることを要求する。
【0032】
クライアント210に、制御された広告媒体120を介して広告システム205から広告を要求させるのは典型的にはユーザ130であるが、本明細書中における記載は、簡潔さの目的で広告を要求するクライアント210それ自身を指すことができるのは注意すべきである。加えて、ある例においては、クライアント210は広告システム205から広告を要求しないことに注意すべきである。例えば、テレビのようなあるクライアントは、データを受信し(それを要求しない)ようにのみ構成することができる。これらの例においては、広告システム205またはいずれかの他の広告システムは、単に、広告を広告媒体を介してクライアントに伝達することができ、クライアントは広告をユーザ130に表示する。同様に、雑誌および新聞のようなある広告媒体は非一時的であり;これらの広告媒体は連結ネットワーク200を介して通信せず、従って、広告システム205から広告を要求せず(従って、外部広告媒体125である)。ある例においては、ユーザ130は、クライアント210の使用無くして広告を要求することができ、またはそれを見ることができるのにも注意すべきである。例えば、広告を表示する広告掲示板または広告を含む雑誌は、特定のクライアント210無くしてユーザ130が見ることができる。
【0033】
クライアント210は、外部広告媒体125を通じて広告を要求することもできる。先に議論したように、図2の実施形態における外部広告媒体125は、広告、広告情報、ブランド情報、推奨情報、またはクライアント210への表示のために広告システム205以外の源から広告主に関連するいずれかの他の情報を検索するいずれかの広告媒体である
。特定の広告媒体は、(広告媒体が広告システム205から広告を検索する場合における)制御された広告媒体120および(広告媒体が広告システム205以外の源から広告を検索する場合における)外部広告媒体125の双方として作動できるのに注意すべきである。先に議論したように、広告媒体としては、ウェブサイトまたは他のオンライン・ポータル、アプリケーション、ゲーム、(衛星テレビ、ケーブル・テレビ、放送テレビ、テレビ−コンテンツ・ウェブサイト、テレビ−コンテンツ・インターネット−ストリーミング・サービス等のような)テレビまたはテレビ−コンテンツ・ポータル、映画または他のビデオ、ラジオ、(雑誌および新聞のような)印刷物、(e−リーダーまたはタブレット・コンテンツのような)デジタル・テキスト、モバイル・デバイス・アプリケーションまたは(SMSメッセージング・インターフェースのような)他のポータル、eメール、音楽および音楽−ストリーミング・サービス、(デジタルおよび非デジタル広告掲示板、ビルおよび他の構造物上での表示のような)物理的表示、または広告をユーザ130に表示することができるいずれかの他の媒体が挙げられる。
【0034】
ソーシャル・ネットワーキング・システム230としては、ユーザがソーシャル・ネットワーキング・システム・オブジェクトおよび他のユーザと対話することを表示し、および可能とする一連の相互連結ページを含むウェブベースのインターフェースを挙げることができる。ソーシャル・ネットワーキング・システム・ページは、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザ、ソーシャル・ネットワーキング・システム・オブジェクト、ユーザ間の通信、広告、またはいずれかの他の情報に関する情報を表示することができる。ソーシャル・ネットワーキング・システム230は、ユーザが、(本明細書中においては「友達」と称される)ソーシャル・ネットワーキング・システム内で連結を確立することを可能とする。ソーシャル・ネットワーキング・システム・データおよびソーシャル・ネットワーキング・システム230においてユーザによって取られる行動は、後の検索のためにソーシャル・ネットワーキング・システム230によって格納することができる。
【0035】
ソーシャル・ネットワーキング・システム230としては、制御された広告媒体120および外部広告媒体125の双方を挙げることができることに注意すべきである。例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システム230は、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザ130に1以上のソーシャル・ネットワーキング・システム・ページで表示するために広告システム205から広告を要求することができる。この例においては、広告システム205から広告を表示するソーシャル・ネットワーキング・システム・ページは制御された広告媒体120として働く。同様に、ソーシャル・ネットワーキング・システム230は、ユーザが、掲示されたメッセージを用いて、特定の製品、会社、またはブランドについて通信することを可能とすることができる。同様に、ユーザは、イメージまたは他のソーシャル・ネットワーキング・システム・オブジェクトにおいて製品、会社またはブランドを標識することができる。次いで、ソーシャル・ネットワーキング・システム230は、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ページ内でこれらの通信またはオブジェクトをユーザ130に表示することができ、広告システム205からのアクション無くして、または広告システム205からの広告コンテンツ無くしてユーザを製品、会社、またはブランドに露出させる。この例において、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ページは、外部広告媒体125として働く。
【0036】
広告主220によって広告システム205にアップロードされた広告としては、テキスト、HTML−連結テキスト、イメージ、HTML−連結イメージ、ビデオ、オーディオ、アドビフラッシュ(Adobe Flash)(登録商標)、またはいずれかの他のデジタル−フォーマットを挙げることができる。1つの実施形態において、広告は、ウェブ・ページ、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ページ等のような制御された広告媒体ページ内で表示することが要求される。広告は、ページの頂部のバナー領域において
、ページの脇の欄において、ページGUIのいずれかの部分において、ポップ−アップ・ウインドウにおいて、ページ・コンテンツの頂部上で、またはページ中のいずれかの他の場所におけるように、ページの専用部分において表示することができる。広告は、アプリケーションの専用部分内で、またはゲームプレイ中にはゲーム内に表示することができる。広告は専用のページに表示することができ、ユーザに、広告と対話し、または広告を見ることを要求し、その後、ユーザはページにアクセスし、アプリケーションを利用し、またはゲームをプレイすることができる。1つの実施形態において、広告はテレビのコンテンツ等のようなビデオ媒体内で表示することが要求される。この実施形態においては、ビデオ広告は伝統的なコマーシャルとしてコンテンツのコマ間で表示することができ、またはイメージ広告はビデオ媒体の頂部上に一定期間置くことができる。
【0037】
広告は種々の方法で対話させることができる。ビューアは広告を単に注視することができ、見ることができ、または聞くことができる。広告のビューアは、ページ上に、またはゲームまたはアプリケーション内に表示された広告をクリックし、またはそうでなければそれを選択することができ、広告はビューアを広告に関連するページに向けることができる。一旦広告関連のページにくると、ビューアは、広告に関連する製品またはサービスの購入、広告に関連する情報の受信、および広告に関連するニュース・レタの購読のような追加の動作を取ることができる。オーディオおよびビデオ広告では、広告は(「ボタンを押す」のような)広告の構成要素を選択することによって放映することができるか、または広告は他のコンテンツ内で自動的に放映することができる。広告としては、ビューアが広告の関連でプレイすることができるゲームが挙げられる。広告はビューアが、広告内で提示された世論調査または質問に答えることを可能とすることもできる。
【0038】
広告は、ビューアが対話することができるソーシャル・ネットワーキング・システム機能を含むことができる。例えば、広告は、推奨に関連するボタンまたはリンクを選択することによって、ビューアが広告を「好きに」なるようにし、またはそうでなければビューアに広告を推奨することができる。同様に、ビユーアは、もう1つのソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザと広告を共有することができるか、または広告中で宣伝されたソーシャル・ネットワーキング・システムのイベントに関連するイベントに対して返事をすることができる。加えて、広告はビューアに向けられたソーシャル・ネットワーキング・システム・コンテクストを含むことができる。例えば、広告は、広告の主題に関連する行動を取ったソーシャル・ネットワーキング・システム内のビューアの友達の情報を表示することができる。
【0039】
ソーシャル・ネットワーキング・システムを含めて、広告の機能または状況は多数の方法で行うことができる。例えば、広告システム205は社会的機能および状況をソーシャル・ネットワーキング・システム230から直接的に検索することができ、広告を広告媒体に供給する前に、広告を検索された機能または状況と組み合わせることができる。広告と共にソーシャル・ネットワーキング・システム機能および状況を選択し、それを提供する実施形態は、ここに引用してその内容を全体的に援用する、2010年10月5日に出願された、「社会的状況へのオンライン広告の提供(Providing Social
Endorsements with Online Advertising)」という発明の名称の同時係属米国特許出願第12/898,662号、および2011年3月8日に出願された「見るユーザに対する表示用広告のための社会的推奨情報の選択(Selecting Social Endorsement Information for an Advertisement for Display to a Viewing User)」という発明の名称の、米国特許出願第13/043,424号に記載されている。ソーシャル・ネットワーキング・システム機能または状況を含む広告との対話は、対話の情報がビューアのソーシャル・ネットワーキング・システム・プロフィール・ページに表示されることを可能とすることができる。
【0040】
図2に示されるように、広告システム205は広告主インターフェース240、広告データベース245、ユーザ確認モジュール250、広告サーバ105、露出判定モジュール110および外部広告観察モジュール115を備えている。1つの実施形態において、広告サーバ105、露出判定モジュール110、および外部広告観察モジュール105は図1からの各構成要素である。他の実施形態において、広告システム205はより多い、またはより少ない構成要素を備え、該構成要素はここに記載されるのとは異なる機能を行ってよい。
【0041】
広告主インターフェース240は、広告システム205と広告主220との間に通信インターフェースを提供する。広告システム205は広告主インターフェース240を介して広告および関連広告情報を広告主220から受信し、広告および広告情報を広告データベース245に格納する。広告主インターフェース240は、広告主220が、1以上の広告をアップロードし、(広告予算、最大広告付け値、所望の広告状況等のような)広告に関連する広告の拘束を特定し、(所望の広告露出、所望の広告対象ユーザ等のような)広告に関連する広告目標を特定し、広告に関連するいずれかの他の情報を特定するのを可能とすることができる。広告主インターフェース240は広告主220による使用のためのGUIを備えることができる。広告データベース245は広告主220から受信した広告および広告情報を格納し、要求に応じて、広告および広告情報を広告サーバ・モジュール105に供給する。広告主インターフェース240および広告データベース245は、図3に関連して後により詳細に議論する。
【0042】
ユーザ確認モジュール250は制御された広告媒体120を介して広告を要求するクライアント210に関連するユーザ130を確認することができ、ユーザの識別情報を広告サーバ105に提供することができる。ユーザ130は多数の方法で確認することができる。1つの実施形態において、ユーザ130は、広告の要求に関連する制御された広告媒体120内でプラグイン利用されるソーシャル・ネットワーキング・システムを介して確認される。ソーシャル・ネットワーキング・システム130は、ユーザ130にソーシャル・ネットワーキング・システム130にサインをするように要求することによってユーザ130を確認し、制御された広告媒体120にプラグイン・インストールされたソーシャル・ネットワーキング・システムはユーザ130の識別情報をユーザ確認モジュール250に中継する。別法として、ユーザ130は、ユーザ130に制御された広告媒体120にサインするように要求することによって、ユーザ130に関連するクライアント210にインストールされたクッキーによって、(MACアドレス、モバイル・デバイス数、通し番号、tvセット−頂部ボックス識別子等のような)クライアント210に関連するユニークな確認情報によって、eメール・アドレスによって、IPアドレスによって、またはいずれかの他の方法を介して確認することができる。1つの実施形態において、ユーザ確認モジュール250は、具体的には、ユーザに代えてユーザ130の家族を確認し、人口統計学的情報を用いて、ユーザ130が家族のどのメンバーなのか判定することができる。例えば、tvセット−頂部ボックスは、特定の家のメンバーが10歳と17歳との間で女性に訴えることが知られた特定の番組を見たことをユーザ確認モジュール250に中継することができ、ユーザ確認モジュール250は、女性であって、10歳と17歳との間にある家族のメンバーをユーザ130として確認することができる。
広告データベース
図3は、1つの実施形態による、1以上の広告主から広告および広告情報を受信するように構成された広告データベースを示すブロック図である。図3の広告データベース245は広告コンテンツ格納モジュール320および広告情報格納モジュール330を備えており、広告主インターフェース240を介して広告主220から1以上の広告300および関連広告情報310を受信する。他の実施形態において、広告データベース245は、追加のまたは少数の格納モジュールおよび他の構成要素、例えば広告コンテンツ格納モジ
ュール320を備えており、広告情報格納モジュール330は単一の格納モジュールに組み合わせることができる。
【0043】
広告主インターフェース240は、広告主220と広告データベース245との間に通信インターフェースを提供する。1つの実施形態において、広告主インターフェース240は広告データベース245内に一体化される。広告主220から送られた(広告300および広告情報310のような)データは広告主インターフェース240によって広告データベース245に送られる。広告主220から広告300を受信するのに応じて、広告主インターフェース240は予算、広告目標、広告値付け、広告キャンペーン、または他の広告情報を、広告主220の識別情報、広告300のフォーマットまたはコンテンツ、またはいずれかの他の因子に基づいて広告主220に提案することができる。
【0044】
広告主220は1以上の広告300を広告データベース245にアップロードし、広告データベース245は1以上の広告300を広告コンテンツ格納モジュール320に格納する。広告主220は、また、アップロードされた1以上の広告300に関連する広告情報310を広告データベース245にアップロードし、広告データベース245はアップロードされた広告情報310を広告情報格納モジュール330に格納する。格納された広告300および関連広告情報310は格納され、その結果、各広告300に関連する広告情報310は広告データベース245内の広告に関連付けられる。これは、有利には、広告サーバ105が広告について広告データベース245に質問すると、広告サーバ105が、広告に関連する広告情報310を検索するのを可能とする。
【0045】
先に議論したように、広告主220によってアップロードされた広告情報310は予算、広告露出時間の購入、(インプレッション当たりベース、露出の時間単位当たりベース等の)1以上の広告付け値、広告拘束(対象ユーザまたはユーザのグループの識別情報等)、および広告露出目標(インプレッションの数、所望の露出時間等)を備えてよい。広告情報310は、広告のフォーマット、(もし広告が放送できるならば)広告の長さ、広告の寸法等の、広告を記載する情報も備えることができる。広告情報310は、広告の主題、広告に関連する会社または製品、および広告(例えば、特定の広告キャンペーンに関連する広告)の間の関連性を記載する情報等の、アップロードされた広告に関連する広告メタデータを備えていてもよい。
【0046】
広告データベース245は、必要に応じて、フォーマット、寸法または他の表示特徴、またはアップロードされた広告のメタデータを改変するように構成されていてよい。広告コンテンツ格納モジュール320または広告情報格納モジュール330は、1以上の格納された広告300に関連するソーシャル・ネットワーキング・システム230からのソーシャル・ネットワーキング・システム機能または状況を格納することもできる。広告情報格納モジュール330は、露出判定モジュール110から検索された露出情報、特定の広告の表示で出費された広告主の予算の量、特定の広告に関連する残りの予算、特定の広告の表示によって経過した購入された露出時間の量、および特定の広告に関連する残りの購入された露出時間の量のような、格納された広告に関連した履歴の統計量を格納することもできる。
操作
図4は、1つの実施形態による、時間ベースの広告購入に基づいた広告の選択および表示を説明するブロック図である。図4の実施形態は、制御された広告媒体120a、120b、および120cを備えているが、外部広告媒体は備えておらず;他の実施形態は、より少数の、または追加の制御された媒体を有してよく、1以上の外部広告媒体を有してよい。加えて、図4の実施形態においては、広告サーバ105は値付けモジュール420およびオークション・モジュール430を備えている。他の実施形態において、時間ベースの広告購入に基づいた広告の選択および表示は図4に示されていない追加の構成要素を
備えていてよい。
【0047】
制御された広告媒体120aは広告要求400を広告サーバ105に伝達する。広告要求400は、ユーザまたはクライアントからのコンテンツの要求に応じて、制御された広告媒体120aに送ることができる。制御された広告媒体120aは、広告を要求し、広告サーバ105から広告を受信することができるいずれの広告媒体を含むこともできる。例えば、制御された広告媒体120aはストリーミング・テレビ・サービスであってよく、広告要求400は30秒のビデオ・コマーシャル広告を要求してよい。
【0048】
広告要求400の受信に応じて、広告サーバ105は、1以上の適切な広告および関連する時間ベースの広告情報410について広告データベース245に質問する。広告サーバ105は所望のタイプの広告(例えば、イメージ広告、テキスト広告、ビデオ広告等)を特定することができ、広告の形式または主題ベースの広告タイプ、および広告要求400において特異的な主題を特定することができる。時間ベースの広告情報は、各関連する広告について、広告主によって購入された広告露出時間、広告主による広告露出の時間の付け値、先の広告表示の露出時間の総量、広告の予算等を含むことができる。広告データベース245は、広告サーバ105からの質問の受信に応じて、1以上の広告および関連する時間ベースの広告情報410を広告サーバ105に提供する。
【0049】
制御された広告媒体120a、120b、および120cは、時間単位換算で、各々、広告露出時間情報440a、440b、および440cを露出判定モジュール110に提供する。1つの実施形態において、制御された広告媒体120は、広告サーバ105からの広告露出情報に対するプロンプトに応じて、広告露出時間情報を提供する。別法として、制御された広告媒体120は広告露出時間情報440を露出判定モジュール110に周期的かつ自動的に提供することができ、その結果、露出判定モジュール110は、広告データベース245中の各広告の露出時間の量の実質的にアップデートされた現在の出費記録を維持することができる。明瞭にするために、広告露出時間情報440は、広告が制御された広告媒体120において1以上の広告について表示された時間のカウントまたは量を含む。先に議論したように、制御された広告媒体120は、特定の広告表示について、または特定のユーザに対して報告された広告露出時間情報440を締めくくることができ、制御された広告媒体120は、特定の広告のタイプまたはフォーマットに基づいて、広告が表示されたユーザに基づいて、または広告に関連するいずれかの他の因子に基づいて、広告露出時間情報440を重み付けすることができる。
【0050】
露出判定モジュール110は制御された広告媒体120から受信された広告露出時間情報440を集め、集められた広告露出時間情報450を広告サーバ105に送る。1つの実施形態において、収集は、全ての制御された広告媒体120に亘って各広告の広告露出時間の量を合計することを含む。かくして、もし特定の広告を、制御された広告媒体120aを介して10分間、制御された広告媒体120bを介して5分間、および制御された広告媒体120cを介して20分間ユーザに表示すれば、露出判定モジュール110は、集められた広告露出時間情報450において広告の露出時間の合計35分を備えるであろう。露出判定モジュール110は、広告が表示されたユーザの識別情報、各制御された広告媒体120に亘っての広告露出の内訳のような、集められた広告露出時間情報450における時間無関連情報を備えてよい。1つの実施形態において、広告サーバ105は、集められた広告露出時間情報450について露出判定モジュール110に質問する。別法として、露出判定モジュール110は、集められた広告露出時間情報450を広告サーバ105に周期的にまたは自動的に提供することができる。
【0051】
広告サーバ105は、広告および関連する時間ベースの広告情報410ならびに集められた広告露出時間情報450を受信し、この受信された情報に基づいて広告を選択し、表
示広告470としての表示のために、選択された広告460を制御された広告媒体120aに送る。図4の実施形態において、広告サーバ105は、受信された広告情報に基づいて受信された広告の中からオークションを行う。値付けモジュール420は、選択された広告が表示されることが期待される時点に基づいて各受信された広告に付け値を判定することができる。広告主が(0.50ドル/分のような)時間の単位に基づいて広告露出に対して値付けを行う実施形態において、値付けモジュール420は、もし広告主が設定した予算の限度が満たされなければ広告主が作成した付け値と同等の値付けを行い、もし予算の限度が満足されれば値付けを行わなくてよい。
【0052】
値付けモジュール420は、各広告について広告主による広告表示時間の期間の購入に基づいて付け値を判定することができる。この実施形態において、値付けモジュール420は、購入された広告露出時間について広告主によって支払われた価格を購入された時間で割り、予測される広告表示時間を掛けて付け値となるように判定する。この実施形態において、値付けモジュール420は、受信された総広告露出時間が購入された広告露出時間を超えなかった場合のみ、広告に対する付け値を判定する。例えば、もし広告主が10ドルで広告の広告露出表示時間の10分を買えば、もし露出判定モジュール110が、広告が7分間表示されたことを示すならば、およびもし広告要求400が60秒の広告が要求されていると特定すれば、値付けモジュール420は60秒の広告に対して1ドルを値付けすることができる。
【0053】
値付けモジュール420からの1以上の広告の各々に関連する付け値を受信するのに応じて、オークション・モジュール430は関連する広告の中からオークションを行うことができる。1つの実施形態において、オークション・モジュール430は最高の付け値に関連する広告を選択された広告460として選択する。他の実施形態において、オークション・モジュール430は、他の適切な方法で、オークションを行うか、または広告を選択された広告460として選択する。他の実施形態において、広告サーバ105は、例えば、所定の広告主またはユーザの優先順位に基づき、広告の主題、広告の要求、広告のメタデータ、広告のフォーマットまたは長さ、あるいは広告、広告主、広告要求400、広告サーバ105等に関連するいずれかの他の特性に基づいて、広告を選択することによって、値付けまたはオークションを行うことなく、広告を選択する。
【0054】
図5は、1つの実施形態による、広告露出情報に基づく、広告の選択および表示を示すブロック図である。図5の実施形態は、制御された広告媒体120aおよび120b、および外部広告媒体125aおよび125bを備えており;他の実施形態はより少数の、または追加の広告媒体を有してよい。加えて、図5の実施形態はユーザ確認モジュール250、外部広告観察モジュール115、露出判定モジュール110、広告データベース245および広告サーバ105を備えてよく、これは値付けモジュール420およびオークション・モジュール430を備えている。他の実施形態において、より少数の、または追加の構成要素を存在させてよい。
【0055】
ユーザ130は、コンテンツ要求500を、例えば、コンピュータ、携帯電話、またはテレビのようなクライアント・デバイスを介して制御された広告媒体120aに送る。制御された広告媒体120aは、例えば、ウェブサイト、モバイル・アプリケーション、またはテレビ・ストリーミング・サービスであってよい。コンテンツ要求500の受信に応じて、制御された広告媒体120aは広告要求505を広告サーバ105に送る。1つの実施形態において、制御された広告媒体120aは、ユーザ130の識別情報に基づいて、要求されたコンテンツのタイプに基づいて、制御された広告媒体120aに基づいて、またはコンテンツまたは広告に関連するいずれかの他の情報に基づいて、広告を要求する。図4の実施形態と同様に、広告要求505の受信に応答して、広告サーバ105は、予め、広告データベース245に質問し、1以上の広告および関連広告情報510を受信す
る。
【0056】
制御された広告媒体120aは、ユーザ130に関連するユーザ情報520をユーザ確認モジュール250に送る。ユーザ確認モジュール250は、ユーザ情報520に基づいてユーザ130を確認する。前記したように、ユーザ確認モジュール250は、プラグイン・インストールされたソーシャル・ネットワーキング・システム・プラグインのようなプラグインを用い、またはコンテンツ要求500の受信に応じて、ユーザ確認モジュール250に対してユーザ130を確認する制御された広告媒体120aで実行し、ユーザ130を確認することができる。1つの実施形態において、ユーザ情報520としては、人口統計学的情報、IPアドレスまたはMACアドレス情報、(ユーザ・ログイン情報、または制御された広告媒体120aにアクセスするのに用いられるユーザ識別情報のような)制御された広告媒体120aのユーザ認証情報、クッキー情報、口座情報、電話番号、ユニークな確認用数字、またはユーザ確認モジュール250によって用いられて、ユーザ130を確認でき、または部分的に確認できる、ユーザ130に関連するいずれかの他の情報を挙げることができる。
【0057】
ユーザ確認モジュール250は、ユーザの識別情報530を、制御された広告媒体120aおよび120b、および外部広告観察モジュール115に送る。図4の実施形態と同様に、制御された広告媒体120aおよび120bは、広告露出情報540aおよび540bを露出判定モジュール110に送る。外部広告観察モジュール115は外部広告媒体125aおよび125bを観察して、外部広告媒体125aおよび125bでのユーザ130に対する広告露出を判定する。先に議論したように、外部広告観察モジュール115は、ユーザ130に表示された全ての広告を外部広告媒体125aおよび125bでモニターすることができ、ユーザの家族に表示された広告を確認することができ、広告がユーザ130に表示された可能性を判定することができ、人口統計学的情報に基づいて広告がユーザ130に表示された可能性を判定することができ、ユーザ130のソーシャル・ネットワーキング・システム活動に基づいて広告露出情報を確認することができ、またはユーザ130または外部広告媒体125aおよび125bに関連するいずれかの他の情報に基づいて広告露出を判定することができる。外部広告観察モジュール115は外部広告媒体125aおよび125bから外部広告露出情報550を受信し、ユーザ130に対する総外部広告露出を見積、広告露出情報見積560を露出判定モジュール110に送る。
【0058】
先に議論したように、広告露出情報540aおよび540b、および広告露出情報見積560としては、1以上の広告に対する総インプレッション数、1以上の特定のユーザの1以上の広告に対する総インプレッション数、1以上の広告の各々が表示された時間の量、1以上の広告の各々が1以上のユーザに表示された時間の量、1以上の広告について1以上のユーザによって取られたいずれかの動作、広告キャンペーンにおける広告の露出に関連する情報、またはいずれかの他の広告露出情報を挙げることができる。図4の実施形態と同様に、露出判定110は、受信された広告露出情報540aおよび540b、および広告露出情報見積560を集め、集められた広告露出情報570を広告サーバ105に送る。
【0059】
図4の実施形態と同様に、広告サーバ105は、受信された広告および関連する広告情報510に基づいて、および/または集められた広告露出情報570に基づいて、広告を選択する。1つの実施形態において、広告サーバ105の値付けモジュール420は1以上の受信された広告に対して付け値を作成し、オークション・モジュール430は最高の付け値に関連する広告を選択する。広告サーバ105は、選択された広告580を制御された広告媒体120aに送り、制御された広告媒体120aは要求されたコンテンツを選択された広告580と組み合わせ、組み合わせられたコンテンツおよび広告590をユーザ130に送る。
【0060】
図6は、1つの実施形態による、時間ベースの広告購入に基づいた表示用の広告の選択を示すフローチャートである。広告および関連する時間ベースの広告購入は1以上の広告主の各々から受信される600。本明細書中で用いるように、「時間ベースの広告購入」とは、広告に対する表示時間の量の購入、広告に対する表示時間の時間単位での値付け等を指すことができる。広告および関連する時間ベースの広告購入は、引き続いての検索のために格納することができる。広告に対する要求はクライアントから受信される610。該要求は、制御された広告媒体におけるコンテンツに対する要求の受信に応じて生じさせることができ、ここに、制御された広告媒体は、今度は、要求されたコンテンツを伴う表示用の広告を要求する。別法として、該要求はクライアントから直接的に受信することができる。
【0061】
受信された1以上の広告の各々について、広告に対する露出時間の量が判定される620。1つの実施形態において、判定された広告の露出時間の量は、広告が1以上の媒体に亘って表示された時間の総量を含む。広告は、1以上の広告に関連する受信された時間ベースの広告購入に基づいて、かつ判定された1以上の広告の各々の露出時間に基づいて、1以上の広告の中から表示のために選択される630。例えば、オークションは、受信された時間ベースの広告購入および判定された各広告の露出時間に基づいて各広告について付け値を決定することによって行うことができ、最高の付け値を伴う広告を選択することができる。この実施形態において、もし広告の露出時間が広告の時間ベースの購入限度と等しいか、またはそれを超えれば、付け値は該広告については判定されなくてよい。
【0062】
図7は、1つの実施形態による、広告露出情報に基づいた広告の選択を示すフローチャートである。広告および関連する広告露出目標は、1以上の広告主の各々から受信される700。広告露出目標は、広告が全てのユーザに表示される時間の所望の量、広告が対象ユーザに表示される時間の所望の量、全てのユーザの広告インプレッションの所望の数、対象ユーザの広告インプレッションの所望の数、特定の媒体における広告の露出時間の所望の量または広告インプレッションの数、特定の広告セッティングの露出時間の所望の量または広告インプレッションの数、ユーザのサブセットの露出時間の所望の量または広告インプレッションの数、広告の所望の付け値、広告予算等を含むことができる。広告および関連する広告露出目標は引き続いての検索のために格納することができる。
【0063】
広告の要求は、制御された広告媒体において要求ユーザから受信される710。1つの実施形態において、要求ユーザは、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・システム・プラグイン、クッキー情報、または他のユニークな確認情報を用いて確認される。1以上の制御された広告媒体および外部広告媒体を観察720して、要求ユーザに対する広告の露出の量を判定する。各広告媒体からの広告露出の量は、広告、広告主、広告キャンペーン、または広告セッティングによって集めることができ、広告が要求ユーザに表示された時間の総量、要求ユーザによる広告のインプレッションの総数等を表すことができる。広告は、広告露出目標および要求ユーザに対する決定された広告露出に基づいて、要求ユーザへの表示のために選択される730。例えば、オークションを行うことができ、最高付け値を伴う広告を選択することができる。
まとめ
本発明の実施形態のこれまでの記載は説明の目的で提示されており、限定的であったり、または本発明を開示された正確な形態に限定する意図ではない。関連分野の当業者であれば、前記開示に徴して、多くの修飾および変形が可能であるのを認識することができる。
【0064】
本明細書のいくつかの部分は、情報に対する操作のアルゴリズムおよび記号表現の点から本発明の実施形態を記載する。これらのアルゴリズムの記載および表現は、自己の仕事を効果的に他の当業者に伝えるためにデータ処理分野における当業者によって通常に使用
される。これらの操作は、機能的に、計算上、または論理的に記載されているが、コンピュータ・プログラムまたは同等な電気回路、マイクロコード等によって実施されると理解される。さらに、一般性の喪失無くして、モジュールとしての操作のこれらの配置を指摘するのは時々は便利であることも判明した。記載された操作およびそれらの関連モジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらのいずれかの組み合わせにおいて具体化することができる。
【0065】
本明細書中に記載された工程、操作、または処理のいずれも、単独で、または他のデバイスと組み合わせて、1以上のハードウェアまたはソフトウェア・モジュールで行い、または実行することができる。1つの実施形態において、ソフトウェア・モジュールは、記載された工程、操作、または処理のいずれかまたは全てを行うためのコンピュータ・プロセッサによって実行することができる、コンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ可読媒体を備えたコンピュータ・プログラム製品で実行される。
【0066】
本発明の実施形態は、本明細書中における操作を行う装置にも関することができる。この装置は、要求される目的で特別に構築することができ、および/またはそれは、コンピュータに格納されたコンピュータ・プログラムによって選択的に活性化された、または再構成された汎用の計算デバイスを備えることができる。そのようなコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム・バスに結合することができる、非一時的な実体的コンピュータ可読格納媒体、または電子的指令を格納するのに適したいずれかのタイプの媒体に格納することができる。さらに、本明細書中で言及されたいずれの計算システムも単一のプロセッサを備えることができ、または増加した計算能力のために多数プロセッサ設計を用いる構成であってよい。
【0067】
本発明の実施形態は、本明細書中に記載された計算処理によって得られた製品にも関することができる。そのような製品は計算処理から得られた情報を備えることができ、ここに、該情報は非一時的な実体的コンピュータ可読格納媒体に格納され、コンピュータ・プログラム製品または本明細書中に記載された他のデータ組み合わせのいずれの実施形態も備えることができる。
【0068】
最後に、本明細書中で用いられる言語は可読性および指示目的で主として選択してきたが、本発明の主題を説明し、境界を明確化するのに選択してはいない。従って、本発明の範囲はこの詳細な記載によって制限されず、むしろ、これに基づく適用を論ずるいずれかの請求項によって制限される。従って、本発明の実施形態の開示は説明的であることを意図し、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明は以下の特許請求の範囲によって記載される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7