(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記硬化剤系が複数の反応性水素基を有し、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマーが複数の未反応NCO基を有し、前記未反応NCO基に対する前記反応性水素基の化学量論比が0.85〜1.15である、請求項1記載の化学機械研磨パッド。
【背景技術】
【0002】
集積回路及び他の電子装置の作製においては、導体、半導体及び絶縁体の各材料からなる複数の層を半導体ウェーハの表面に堆積させたり、半導体ウェーハの表面から除去したりする。導体、半導体及び絶縁体の各材料からなる薄層は、いくつかの堆積技術を使用して堆積させることができる。最新のウェーハ加工において一般的な堆積技術としては、とりわけ、スパッタリングとしても知られる物理蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、プラズマ増強化学蒸着法(PECVD)及び電気化学的めっき法がある。一般的な除去技術としては、とりわけ、湿式及び乾式の等方性及び異方性エッチングがある。
【0003】
材料層が順次に堆積され、除去されるにつれ、ウェーハの最上面は非平坦になる。後続の半導体加工(例えばメタライゼーション)は、ウェーハが平坦面を有することを要するため、ウェーハは平坦化されなければならない。平坦化は、望ましくない表面トポグラフィー並びに表面欠陥、例えば粗面、凝集した材料、結晶格子の損傷、スクラッチ及び汚染された層又は材料を除去するのに有用である。
【0004】
化学機械平坦化又は化学機械研磨(CMP)は、半導体ウェーハのような加工物を平坦化又は研磨するために使用される一般的な技術である。従来のCMPにおいては、ウェーハキャリア、すなわち研磨ヘッドがキャリアアセンブリに取り付けられる。その研磨ヘッドがウェーハを保持し、ウェーハを、CMP装置内でテーブル又はプラテン上に取り付けられている研磨パッドの研磨層と接する状態に配置する。キャリアアセンブリがウェーハと研磨パッドとの間に制御可能な圧を提供する。同時に、研磨媒体(例えばスラリー)が研磨パッド上に分配され、ウェーハと研磨層との間の間隙に引き込まれる。研磨を実施するために、研磨パッド及びウェーハは一般に互いに対して回転する。研磨パッドがウェーハの下で回転すると、ウェーハは一般に環状の研磨トラック、すなわち研磨領域を掃き出し、その中でウェーハの表面が研磨層と直接対面する。ウェーハ表面は、研磨層及び表面上の研磨媒体の化学的かつ機械的作用によって研磨され、平坦化される。
【0005】
安定した研磨性能のために一貫した研磨面を維持するためにはパッド表面の「コンディショニング」又は「ドレッシング」が非常に重要である。時間とともに研磨パッドの研磨面はすり減って、研磨面のミクロテキスチャが均されてゆく(「グレージング」と呼ばれる現象)。研磨パッドコンディショニングは一般に、コンディショニングディスクによって研磨面を機械的に摩耗させることによって達成される。コンディショニングディスクは、一般には埋め込まれたダイアモンドポイントで構成された粗いコンディショニング面を有する。コンディショニングディスクは、研磨が停止しているCMP工程の間欠的な中断の間(「エクスサイチュー」)又はCMP工程が進行中であるとき(「インサイチュー」)、研磨面と接触する。一般に、コンディショニングディスクは、研磨パッドの回転軸に対して固定される位置で回転し、研磨パッドが回転するとき環状のコンディショニング領域を掃き出す。上記のようなコンディショニング工程は、パッド材料を摩耗させ、掘り起こし、研磨テキスチャを再生しながら、パッド表面に微視的な溝を切り込む。
【0006】
より微細な形体及びより多くのメタライゼーション層とともに、半導体装置はますます複雑になっている。この傾向は、平坦さを維持し、研磨の欠陥を制限するために、研磨消耗品の改善された性能を要求する。研磨の欠陥は、半導体装置を機能不能にするであろう導線の電気的断絶又は短絡を生じさせるおそれがある。マイクロスクラッチ又はチャターマークのような研磨の欠陥を減らすための一つの手法が、より軟質な研磨パッドを使用することであることは一般に知られている。
【0007】
一連の軟質ポリウレタン研磨層がJamesらによって米国特許第7,074,115号明細書に開示されている。Jamesらは、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと芳香族ジアミン又はポリアミン硬化剤との反応生成物を含む研磨パッドであって、反応生成物が、少なくとも0.1容量%の気孔率、40℃及び1rad/secで385〜750l/PaのKELエネルギー損失係数及び40℃及び1rad/secで100〜400MPaの弾性率E′を示す、研磨パッドを開示している。
【0008】
上記のように、最適な研磨性能のためには、化学機械研磨パッドの表面をダイアモンドコンディショニングして、好ましいミクロテキスチャを創造することが必要である。しかし、Jamesらによって記載されているような従来の研磨層材料の中にそのようなテキスチャを創造することは困難である。理由は、そのような材料が、引張破断点伸び値によって計測されるような高い延性を示すからである。その結果、これらの材料がダイアモンドコンディショニングディスクによるコンディショニングに付されても、コンディショニングディスク中のダイアモンドは、パッドの表面に溝を切り込むのではなく、パッド材料を脇に押しやるだけであり、切り込みはしない。したがって、ダイアモンドコンディショニングディスクを用いるコンディショニングの結果として、これら従来の材料の表面には非常にわずかなテキスチャしか創造されない。
【0009】
これら従来の化学機械研磨パッド材料を用いると、パッド表面に巨視的な溝パターンを形成するための機械加工工程中、もう一つの関連する問題が生じる。従来の化学機械研磨パッドは一般に、スラリーの流れを促進し、パッド−ウェーハ界面から研磨くずを除去するために、研磨面に切り込まれた溝パターンを設けられている。そのような溝は、多くの場合、旋盤を使用して、又はCNCフライス盤によって、研磨パッドの研磨面に切り込まれる。しかし、軟質のパッド材料の場合、切削ビットが通過したのち、パッド材料が単に跳ね返り、形成された溝が自らを閉じるというような、ダイアモンドコンディショニングの問題と同様な問題が起こる。したがって、溝の質は粗悪であり、そのような軟質材料を用いて商業的に許容可能なパッドをうまく製造することはより困難である。パッド材料の硬さが低下するとともに、この問題は悪化する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、低欠陥組成と関連する物性プロフィールと十分に相関する物性プロフィールを提供し、かつ高められたコンディショニング性を研磨層に付与する(すなわち、25〜150μm/hrの切削速度を示す)化学機械研磨パッドの必要性が絶えずある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、研磨面を有する研磨層を含み、研磨層が、8.5〜9.5重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系とを含む成分の反応生成物を含む、化学機械研磨パッドを提供する。
【0012】
本発明は、研磨面を有する研磨層を含み、研磨層が、8.5〜9.5重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系とを含む成分の反応生成物を含み、研磨面が、磁性基材、光学基材及び半導体基材の少なくとも一つからなる群より選択される基材を研磨するように適合されている、化学機械研磨パッドを提供する。
【0013】
本発明は、研磨面を有する研磨層を含み、研磨層が、8.5〜9.5重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系とを含む成分の反応生成物を含み、硬化剤系が複数の反応性水素基を有し、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーが複数の未反応NCO基を有し、未反応NCO基に対する反応性水素基の化学量論比が0.85〜1.15である、化学機械研磨パッドを提供する。
【0014】
本発明は、研磨面を有する研磨層を含み、研磨層が、8.5〜9.5重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系とを含む成分の反応生成物を含み、研磨層が、0.6g/cm
3よりも高い密度、40〜60のショアD硬度、125〜300%の破断点伸び、1.5〜4のG′30/90比、100〜300(MPa)の引張弾性率、4〜10μm/minの湿式切削速度、及び≧28の、ショアD硬度に対する300mmTEOS除去速度の比(TEOS
300-RR/ショアD硬度)を示す、化学機械研磨パッドを提供する。
【0015】
本発明は、研磨面を有する研磨層を含み、研磨層が、8.95〜9.25重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系とを含む成分の反応生成物を含み、研磨層が、0.6g/cm
3よりも高い密度、40〜60のショアD硬度、125〜300%の破断点伸び、1.5〜4のG′30/90比、100〜300(MPa)の引張弾性率、4〜10μm/minの湿式切削速度、及び≧28の、ショアD硬度に対する300mmTEOS除去速度の比(TEOS
300-RR/ショアD硬度)を示す、化学機械研磨パッドを提供する。
【0016】
本発明は、研磨面を有する研磨層を含み、研磨層が、8.5〜9.5重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系とを含む成分の反応生成物を含み、研磨面が、その中に形成されたらせん溝パターンを有し、研磨面が、磁性基材、光学基材及び半導体基材の少なくとも一つからなる群より選択される基材を研磨するように適合されている、化学機械研磨パッドを提供する。
【0017】
本発明は、本発明に係る化学機械研磨パッドを製造する方法であって、8.5〜9.5重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを提供する工程、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系を提供する工程、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと硬化剤系とを合わせて混合物を形成する工程、混合物を反応させて生成物を形成する工程、生成物から研磨層を形成する工程、及び研磨層を用いて化学機械研磨パッドを形成する工程を含む方法を提供する。
【0018】
本発明は、本発明に係る化学機械研磨パッドを製造する方法であって、8.5〜9.5重量%の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを提供する工程、複数の微小エレメントを提供する工程、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%、及び二官能硬化剤40〜90重量%を含む硬化剤系を提供する工程、イソシアネート末端ウレタンプレポリマー、複数の微小エレメント及び硬化剤系を合わせて混合物を形成する工程、混合物を反応させて生成物を形成する工程、生成物から研磨層を形成する工程、及び研磨層を用いて化学機械研磨パッドを形成する工程を含む方法を提供する。
【0019】
本発明は、基材を研磨する方法であって、プラテンを有する化学機械研磨装置を提供する工程、少なくとも一つの基材を提供する工程、本発明に係る化学機械研磨パッドを提供する工程、化学機械研磨パッドをプラテンの上に設置する工程、場合によっては、研磨面と基材との間の界面に研磨媒体を提供する工程、及び研磨面と基材との間に動的接触を生じさせて、少なくともいくらかの材料を基材から除去する工程を含む方法を提供する。
【0020】
本発明は、基材を研磨する方法であって、プラテンを有する化学機械研磨装置を提供する工程、磁性基材、光学基材及び半導体基材の少なくとも一つからなる群より選択される少なくとも一つの基材を提供する工程、本発明に係る化学機械研磨パッドを提供する工程、化学機械研磨パッドをプラテンの上に設置する工程、場合によっては、研磨面と基材との間の界面に研磨媒体を提供する工程、及び研磨面と基材との間に動的接触を生じさせて、少なくともいくらかの材料を基材から除去する工程を含む方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本発明の化学機械研磨パッドは、高い研磨速度を維持しながらも、低欠陥研磨性能と十分に相関する物性の所望のバランスと、ダイアモンドコンディショニングディスクを使用するミクロテキスチャの形成を容易にするためのコンディショニング性との両方を示す研磨層を有する。したがって、本発明の研磨層によって可能になる性質のバランスは、例えば、半導体装置の電気的完全性を損ないかねないマイクロスクラッチ欠陥を創造することによってウェーハ表面を損傷することなく、効率的な速度で半導体ウェーハを研磨する能力を提供する。
【0022】
明細書及び添付される特許請求の範囲の中で使用される用語「研磨媒体」は、粒子含有研磨溶液、並びに、例えば無砥粒及び反応液研磨溶液のような粒子非含有研磨溶液を包含する。
【0023】
明細書及び添付される特許請求の範囲の中で使用される用語「TEOS
300-RR/ショアD硬度」は、以下のように定義される、所与の研磨層の場合のショアD硬度に対するTEOS除去速度の比である。
TEOS
300-RR/ショアD硬度=(TEOS
300-RR)÷ショアD硬度
式中、TEOS
300-RRは、以下の研磨実施例に記載される手順に従って計測される研磨層のÅ/min単位のTEOS除去速度であり、ショアD硬度は、ASTM D2240に従って計測される研磨層の硬さである。
【0024】
明細書及び添付される特許請求の範囲の中で使用される用語「G′30/90比」は、以下のように定義される、所与の研磨層の場合の剪断弾性率(90℃時)G′
90に対する剪断弾性率(30℃時)G′
30の比である。
G′30/90比=G′
30÷G′
90
式中、研磨層のG′
30及びG′
90は、ASTM D5279−13に従って、それぞれ30℃及び90℃で計測される。
【0025】
本発明の化学機械研磨パッドは、研磨面を有する研磨層を含み、研磨層が、8.5〜9.5重量%(好ましくは8.75〜9.5重量%、より好ましくは8.75〜9.25重量%、最も好ましくは8.95〜9.25重量%)の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと、2,500〜100,000(好ましくは5,000〜50,000、より好ましくは7,500〜25,000、最も好ましくは10,000〜12,000)の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個(好ましくは4〜8個、より好ましくは5〜7個、最も好ましくは6個)のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%(好ましくは15〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%、最も好ましくは20〜30重量%)、及び二官能硬化剤40〜90重量%(好ましくは50〜85重量%、より好ましくは60〜80重量%、最も好ましくは70〜80重量%)を含む硬化剤系とを含む成分の反応生成物を含む。
【0026】
本発明の化学機械研磨パッドの研磨層の研磨面は、基材を研磨するように適合されている。好ましくは、研磨面は、磁性基材、光学基材及び半導体基材の少なくとも一つから選択される基材を研磨するように適合されている。より好ましくは、研磨面は、半導体基材を研磨するように適合されている。最も好ましくは、研磨面は、半導体基材のTEOS酸化膜面を研磨するように適合されている。
【0027】
好ましくは、研磨面は、穿孔及び溝の少なくとも一つから選択されるマクロテキスチャを有する。穿孔は、研磨面から研磨層の厚さの途中まで又は全部に延びることができる。好ましくは、溝は、研磨中に化学機械研磨パッドが回転すると、少なくとも一つの溝が、研磨されている基材の表面を掃くように研磨面上に配設される。好ましくは、研磨面は、カーブした溝、直線状の溝及びそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つの溝を含むマクロテキスチャを有する。
【0028】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は研磨面を有し、研磨面は、その中に形成された溝パターンを含むマクロテキスチャを有する。好ましくは、溝パターンは複数の溝を含む。より好ましくは、溝パターンは溝デザインから選択される。好ましくは、溝デザインは、同心状の溝(円形又はらせん状であることができる)、カーブした溝、クロスハッチ溝(例えばパッド表面上にX−Yグリッドとして配設)、他の規則的デザイン(例えば六角形、三角形)、タイヤトレッド型パターン、不規則なデザイン(例えばフラクタルパターン)及びそれらの組み合わせからなる群より選択される。より好ましくは、溝デザインは、ランダムな溝、同心状の溝、らせん溝、クロスハッチ溝、X−Yグリッド溝、六角形の溝、三角形の溝、フラクタルな溝及びそれらの組み合わせからなる群より選択される。最も好ましくは、研磨面は、その中に形成されたらせん溝パターンを有する。溝プロフィールは、好ましくは、まっすぐな側壁を有する長方形から選択され、又は、溝断面は「V」字形、「U」字形、鋸歯状及びそれらの組み合わせであることもできる。
【0029】
本発明の化学機械研磨パッドの研磨層の形成に使用されるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、好ましくは、多官能イソシアネート及びプレポリマーポリオールを含む成分の反応生成物を含む。
【0030】
好ましくは、多官能イソシアネートは、脂肪族多官能イソシアネート、芳香族多官能イソシアネート及びそれらの混合物からなる群より選択される。より好ましくは、多官能イソシアネートは、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジ−1,5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、パラ−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート及びそれらの混合物からなる群より選択されるジイソシアネートである。
【0031】
好ましくは、プレポリマーポリオールは、ジオール、ポリオール、ポリオールジオール、それらのコポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される。より好ましくは、プレポリマーポリオールは、ポリエーテルポリオール(例えばポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシエチレン)グリコール);ポリカーボネートポリオール;ポリエステルポリオール;ポリカプロラクトンポリオール;それらの混合物;並びにエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコールからなる群より選択される一つ以上の低分子量ポリオールとのそれらの混合物からなる群より選択される。さらに好ましくは、プレポリマーポリオールは、場合によってはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも一つの低分子量ポリオールと混合した、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ポリプロピレンエーテルグリコール(PPG)及びポリエチレンエーテルグリコール(PEG)の少なくとも一つからなる群より選択される。最も好ましくは、プレポリマーポリオールは主に(すなわち≧90重量%)PTMEGである。
【0032】
好ましくは、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、8.5〜9.5重量%(より好ましくは8.75〜9.5重量%、さらに好ましくは8.75〜9.25重量%、最も好ましくは8.95〜9.25重量%)の未反応イソシアネート(NCO)濃度を有する。市販されているイソシアネート末端ウレタンプレポリマーの例は、Imuthane(登録商標)プレポリマー(COIM USA, Inc.から市販、例えばPET-80A、PET-85A、PET-90A、PET-93A、PET-95A、PET-60D、PET-70D、PET-75D)、Adiprene(登録商標)プレポリマー(Chemturaから市販、例えばLF800A、LF900A、LF910A、LF930A、LF931A、LF939A、LF950A、LF952A、LF600D、LF601D、LF650D、LF667、LF700D、LF750D、LF751D、LF752D、LF753D及びL325)、Andur(登録商標)プレポリマー(Anderson Development Companyから市販、例えば70APLF、80APLF、85APLF、90APLF、95APLF、60DPLF、70APLF、75APLF)を含む。
【0033】
好ましくは、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、0.1重量%未満の遊離トルエンジイソシアネート(TDI)モノマー含量を有する、低遊離イソシアネート末端ウレタンプレポリマーである。
【0034】
本発明の化学機械研磨パッドの研磨層の形成に使用される硬化剤系は、好ましくは、高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%(好ましくは15〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%、最も好ましくは20〜30重量%)、及び二官能硬化剤40〜90重量%(好ましくは50〜85重量%、より好ましくは60〜80重量%、最も好ましくは70〜80重量%)を含む。
【0035】
好ましくは、高分子量ポリオール硬化剤は、2,500〜100,000の数平均分子量M
Nを有する。より好ましくは、使用される高分子量ポリオール硬化剤は、5,000〜50,000(さらに好ましくは7,500〜25,000、最も好ましくは10,000〜12,000)の数平均分子量M
Nを有する。
【0036】
好ましくは、高分子量ポリオール硬化剤は、1分子あたり平均3〜10個のヒドロキシル基を有する。より好ましくは、使用される高分子量ポリオール硬化剤は、1分子あたり平均4〜8個(さらに好ましくは5〜7個、最も好ましくは6個)のヒドロキシル基を有する。
【0037】
市販されている高分子量ポリオール硬化剤の例は、Specflex(登録商標)ポリオール、Voranol(登録商標)ポリオール及びVoralux(登録商標)ポリオール(The Dow Chemical Companyから市販)、Multranol(登録商標)スペシャルティーポリオール及びUltracel(登録商標)フレキシブルポリオール(Bayer MaterialScience LLCから市販)並びにPluracol(登録商標)ポリオール(BASFから市販)を含む。いくつかの好ましい高分子量ポリオール硬化剤を表1に掲げる。
【0039】
好ましくは、二官能硬化剤は、ジオール及びジアミンから選択される。より好ましくは、使用される二官能硬化剤は、第一級アミン及び第二級アミンからなる群より選択されるジアミンである。さらに好ましくは、使用される二官能硬化剤は、ジエチルトルエンジアミン(DETDA)、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン及びその異性体、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン及びその異性体(例えば3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン)、4,4′−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジフェニルメタン、1,4−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ベンゼン、4,4′−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)、4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)(MCDEA)、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、N,N′−ジアルキルジアミノジフェニルメタン、p,p′−メチレンジアニリン(MDA)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、4,4′−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)(MBOCA)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)(MDEA)、4,4′−メチレン−ビス−(2,3−ジクロロアニリン)(MDCA)、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチル−5,5′−ジメチルジフェニルメタン、2,2′,3,3′−テトラクロロジアミノジフェニルメタン、トリメチレングリコールジ−p−アミノベンゾエート及びこれらの混合物からなる群より選択される。最も好ましくは、使用されるジアミン硬化剤は、4,4′−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)(MBOCA)、4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)(MCDEA)及びそれらの異性体からなる群より選択される。
【0040】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層の形成に使用される、硬化剤系の成分(すなわち、高分子量ポリオール硬化剤及び二官能硬化剤)に含まれる反応性水素基の合計(すなわち、アミン(NH
2)基とヒドロキシル(OH)基との合計)を、イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中の未反応イソシアネート(NCO)基で割った比(すなわち化学量論比)は、好ましくは0.85〜1.15(より好ましくは0.85〜1.05、最も好ましくは0.85〜1.0)である。
【0041】
場合によっては、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層はさらに、複数の微小エレメントを含む。好ましくは、複数の微小エレメントは研磨層全体に均一に分散している。好ましくは、複数の微小エレメントは、閉じ込められた気泡、中空コアポリマー材料、液体充填中空コアポリマー材料、水溶性材料及び不溶相材料(例えば鉱油)から選択される。より好ましくは、複数の微小エレメントは、研磨層全体に均一に分散している閉じ込められた気泡及び中空コアポリマー材料から選択される。好ましくは、複数の微小エレメントは、150μm未満(より好ましくは50μm未満、最も好ましくは10〜50μm)の重量平均直径を有する。好ましくは、複数の微小エレメントは、ポリアクリロニトリル又はポリアクリロニトリルコポリマーのシェル壁を有するポリマーマイクロバルーン(例えば、Akzo NobelのExpancel(登録商標)微小球)を含む。好ましくは、複数の微小エレメントは、0〜35容量%の気孔率(より好ましくは10〜25容量%の気孔率)で研磨層に組み込まれる。
【0042】
本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、多孔構造及び無孔(すなわち非充填)構造の両方で提供することができる。好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D1622に従って計測して≧0.6g/cm
3の密度を示す。より好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D1622に従って計測して0.7〜1.1g/cm
3(より好ましくは0.75〜1.0、最も好ましくは0.75〜0.95)の密度を示す。
【0043】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D2240に従って計測して40〜60のショアD硬度を示す。より好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D2240に従って計測して45〜55(最も好ましくは50〜55)のショアD硬度を示す。
【0044】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D412に従って計測して125〜300%(より好ましくは140〜300%、最も好ましくは150〜200%)の破断点伸びを示す。
【0045】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、本明細書の実施例に記載される方法を使用して計測して4〜10μm/minの湿式切削速度を示す。より好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、本明細書の実施例に記載される方法を使用して計測して4.5〜7μm/min(さらに好ましくは4.5〜6μm/min、最も好ましくは4.5〜5.5μm/min)の湿式切削速度を示す。
【0046】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D5279−13に従って計測して50〜250MPa(より好ましくは50〜200MPa、最も好ましくは100〜200MPa)の剪断弾性率(30℃時)G′
30を示す。
【0047】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D5279−13に従って計測して45〜200MPaの剪断弾性率(40℃時)G′
40を示す。
【0048】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D5279−13に従って計測して3〜20MPaの剪断損失弾性率(40℃時)G″
40を示す。
【0049】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D5279−13に従って計測して1.5〜4(より好ましくは2〜4)のG′30/90比を示す。
【0050】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D1708−10に従って計測して20〜70MPa(より好ましくは20〜50MPa、最も好ましくは25〜40MPa)の靱性を示す。
【0051】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、ASTM D1708−10に従って計測して10〜35MPa(より好ましくは15〜30MPa、最も好ましくは15〜25MPa)の引張強さを示す。
【0052】
高い破断点伸び値を示す研磨層材料は、機械加工処理に付されたとき可逆的に変形する傾向を示し、それが、許容不可能に粗悪である溝形成及び不十分であるダイアモンドコンディショニング中のテキスチャ創造を招く。本発明の化学機械研磨パッドの研磨層の形成に使用される他に類のない硬化剤系は、40〜60のショアD硬度及びASTM D412に従って計測して125〜300%の破断点伸びの両方を示す。好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドの研磨層は、40〜60(好ましくは45〜55、より好ましくは50〜55)のショアD硬度及びASTM D412に従って計測して140〜300%(好ましくは150〜300%、より好ましくは150〜200%)の破断点伸びの両方を示す。
【0053】
より軟らかい研磨層材料は、より硬い研磨層材料よりも低い速度で基材を研磨する傾向を示す。それにもかかわらず、より軟らかい研磨層材料は、より硬い研磨層材料よりも少ない研磨欠陥を創造する傾向を示す。本発明の化学機械研磨パッドの研磨層の形成に使用される他に類のない硬化剤系は、≧28(好ましくは28〜100、より好ましくは30〜60、最も好ましくは30〜50)の改善されたTEOS
300-RR/ショアD硬度を提供し、ここでTEOS
300-RR/ショアD硬度は、本明細書の実施例に記載される条件の下で計測される。
【0054】
好ましくは、研磨層は20〜150ミルの平均厚さを有する。より好ましくは、研磨層は30〜125ミル(さらに好ましくは40〜120ミル、最も好ましくは50〜100ミル)の平均厚さを有する。
【0055】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドは、研磨機のプラテンと結合するように適合されている。好ましくは、化学機械研磨パッドは、研磨機のプラテンに貼り付けるように適合されている。好ましくは、化学機械研磨パッドは、感圧接着剤及び真空の少なくとも一つを使用してプラテンに貼り付けることができる。
【0056】
場合によっては、本発明の化学機械研磨パッドはさらに、研磨層と結合する少なくとも一つのさらなる層を含む。好ましくは、場合によっては、化学機械研磨パッドはさらに、研磨層に接着された圧縮性のベース層を含む。圧縮性のベース層は、好ましくは、研磨される基材の表面への研磨層の適合を改善する。
【0057】
基材研磨作業における重要な工程は、加工の終点を決定することである。終点検出のための一つの一般的なインサイチュー法は、選択された波長の光に対して透過性であるウィンドウを研磨パッドに設けることを含む。研磨中、光ビームがそのウィンドウを通して基材表面に当てられると、そこで反射し、ウィンドウを反対に通過して検出器(例えば分光光度計)に達する。この戻り信号に基づき、終点検出目的のために基材表面の性質(例えばその上の膜の厚さ)を測定することができる。そのような光ベースの終点検出法を容易にするために、場合によっては、本発明の化学機械研磨パッドはさらに終点検出ウィンドウを含む。好ましくは、終点検出ウィンドウは、研磨層に組み込まれた一体型ウィンドウ及び化学機械研磨パッドに組み込まれたプラグ配置(plug in place)終点検出ウィンドウブロックから選択される。当業者は、所期の研磨加工に使用するための終点検出ウィンドウに適切な構成材料を選択することを知るであろう。
【0058】
好ましくは、本発明の化学機械研磨パッドを製造する方法は、8.5〜9.5重量%(好ましくは8.75〜9.5重量%、より好ましくは8.75〜9.25重量%、最も好ましくは8.95〜9.25重量%)の未反応NCO基を有するイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを提供する工程、(i)2,500〜100,000(好ましくは5,000〜50,000、より好ましくは7,500〜25,000、最も好ましくは10,000〜12,000)の数平均分子量M
Nを有し、1分子あたり平均3〜10個(好ましくは4〜8個、より好ましくは5〜7個、最も好ましくは6個)のヒドロキシル基を有する高分子量ポリオール硬化剤10〜60重量%(好ましくは15〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%、最も好ましくは20〜30重量%)、及び(ii)二官能硬化剤40〜90重量%(好ましくは50〜85重量%、より好ましくは60〜80重量%、最も好ましくは70〜80重量%)を含む硬化剤系を提供する工程、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと硬化剤系とを合わせて混合物を形成する工程、混合物を反応させて生成物を形成する工程、生成物から研磨層を形成する工程、及び研磨層を用いて化学機械研磨パッドを形成する工程を含む。
【0059】
場合によっては、本発明の化学機械研磨パッドを製造する方法はさらに、複数の微小エレメントを提供する工程を含み、複数の微小エレメントはイソシアネート末端ウレタンプレポリマー及び硬化剤系と合わされて混合物を形成する。
【0060】
場合によっては、本発明の化学機械研磨パッドを製造する方法はさらに、型を提供する工程、混合物を型の中に流し込む工程、及び型の中で混合物を反応させて硬化ケーキを形成する工程を含み、研磨層は硬化ケーキから得られる。好ましくは、硬化ケーキをスカイビングして、一つの硬化ケーキから複数の研磨層を得る。場合によっては、方法はさらに、硬化ケーキを加熱してスカイビング処理を容易にする工程を含む。好ましくは、硬化ケーキは、それが複数の研磨層へとスカイビングされるスカイビング処理中、赤外線加熱ランプを使用して加熱される。
【0061】
場合によっては、本発明の化学機械研磨パッドを製造する方法はさらに、少なくとも一つのさらなる層を提供する工程、及び少なくとも一つのさらなる層を研磨層と結合させて化学機械研磨パッドを形成する工程を含む。好ましくは、少なくとも一つのさらなる層は、公知の技術によって、例えば接着剤(例えば感圧接着剤、ホットメルト接着剤、コンタクト接着剤)を使用することによって、研磨層と結合される。
【0062】
場合によっては、本発明の化学機械研磨パッドを製造する方法はさらに、終点検出ウィンドウを提供する工程、及び終点検出ウィンドウを化学機械研磨パッドに組み込む工程を含む。
【0063】
基材の化学機械研磨のための本発明の方法は、好ましくは、プラテンを有する化学機械研磨装置を提供する工程、研磨される少なくとも一つの基材を提供する工程(好ましくは、基材は、磁性基材、光学基材及び半導体基材の少なくとも一つからなる群より選択され、より好ましくは、基材は半導体基材であり、最も好ましくは、基材は、露出したTEOS面を有する半導体ウェーハである)、本発明の化学機械研磨パッドを提供する工程、化学機械研磨パッドをプラテンの上に設置する工程、場合によっては、化学機械研磨パッドの研磨面と基材との間の界面に研磨媒体を提供する工程(好ましくは、研磨媒体は、研磨スラリー及び砥粒非含有反応性液剤からなる群より選択される)、研磨面と基材との間に動的接触を生じさせて、少なくともいくらかの材料を基材から除去する工程、及び、場合によっては、研磨面を砥粒コンディショナによってコンディショニングする工程を含む。好ましくは、本発明の方法において、提供される化学機械研磨装置はさらに、光源及びフォトセンサ(好ましくはマルチセンサ分光器)を含み、提供される化学機械研磨パッドはさらに、終点検出ウィンドウを含み、方法はさらに、光源からの光を終点検出ウィンドウに通して伝達し、基材の表面から反射して終点検出ウィンドウを反対に通過してフォトセンサに入射する光を分析することによって研磨終点を決定する工程を含む。
【0064】
ここで、以下の実施例において本発明のいくつかの実施態様を詳細に説明する。
【0065】
比較例C1〜C9及び実施例1〜14
表2に提供される組成詳細に従って研磨層を作製した。具体的には、51℃で、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと硬化剤系の成分との制御された混合によってポリウレタンケーキを調製した。MBOCAを除くすべての原料を51℃の予備混合温度に維持した。MBOCAは、116℃の予備混合温度に維持した。イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと硬化剤系との比は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中の未反応イソシアネート(NCO)基に対する硬化剤系の硬化剤中の活性水素基(すなわち、−OH基と−NH
2基との合計)の比によって決まる化学量論比が表2に記される比になるように設定した。
【0066】
所望の気孔率及びパッド密度を達成するために、硬化剤系と合わせる前に、Expancel(登録商標)微小球をイソシアネート末端ウレタンプレポリマーに加えることによって研磨層に気孔を導入した。比較例C1〜C9及び実施例1〜14それぞれにおいて加えたExpancel(登録商標)微小球のグレードを、この気孔形成剤の重量%単位の添加量とともに表2に記す。Expancel(登録商標)微小球はAkzo Nobelから市販されている。
【0067】
高剪断混合ヘッドを使用して、Expancel(登録商標)微小球が配合されたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーと硬化剤系とを混合した。混合ヘッドから出たのち、混合物を直径86.4cm(34インチ)の円形型の中に2〜5分かけて分配して、7〜10cmの全注入厚さを得た。分配された混合物を15分かけてゲル化させたのち、型を硬化オーブンに入れた。そして、型を、硬化オーブン中、以下のサイクルを使用して硬化した:周囲温度から104℃の設定点まで30分間勾配、次いで104℃で15.5時間保持、次いで104℃から21℃まで2時間勾配。
【0068】
その後、硬化したポリウレタンケーキを型から取り出し、30〜80℃の温度で、約40個の別々の厚さ2.0mm(80ミル)のシートにスカイビング(可動ブレードを使用して切断)した。スカイビングは、各ケーキの頂部から開始した。不備なシートがあるならば廃棄した。
【0070】
比較例C1〜C9及び実施例1〜14それぞれからの溝なし研磨層材料を分析して、表3に報告するようなそれらの物性を測定した。報告する密度データはASTM D1622に従って測定されたものであり、報告するショアD硬度データはASTM D2240に従って測定されたものであり、報告する破断点伸びデータはASTM D412に従って測定されたものであることに留意すること。
【0071】
研磨層の剪断弾性率G′及び剪断損失弾性率G″は、ASTM D5279−13に従って、TA Instrumentsのねじれ固定具付きARESレオメータを使用して計測されたものである。計器に接続された液体窒素を周囲以下温度制御に使用した。試料の線形粘弾性応答を1Hzの試験周波数で−100℃から200℃まで3℃/minの温度勾配で計測した。Indusco油圧スイングアーム切断機上、47.5mm×7mmのダイを使用して、製品研磨層から試料を打ち抜き、ハサミを使用して約35mmの長さにカットした。
【0072】
表3に報告する切削速度データは、Automet(登録商標)2パワーヘッドを備えたBuehler Ecomet(登録商標)4研磨機を使用して計測されたものである。この研磨ツールは、22.86cm(9インチ)の呼び径を有する円形の化学機械研磨パッドを受け入れるように設計されている。本明細書の実施例に記載されているようにして、円形の断面を有する研磨層を作製した。両面感圧接着フィルムを使用して研磨層を研磨機の研磨プラテンに取り付けた。
【0073】
LPX-AR3B66(LPX-W)ダイアモンドコンディショニングディスク(Saesol Diamond Ind. Co., Ltd.から市販)及びAM02BSL8031C1-PM(AK45)ダイアモンドコンディショニングディスク(同じくSaesol Diamond Ind. Co., Ltd.から市販)を使用して、以下の加工条件を使用して、表3に報告するように研磨層の研磨面を磨耗させた。研磨層の研磨面を、180rpmのプラテン速度、280mL/minの脱イオン水流量及び55.16kPa(8psi)のコンディショニングディスクダウンフォースで99分間、ダイアモンドコンディショニングディスクによる連続磨耗に付した。研磨層厚さの変化を経時的に計測することによって切削速度を測定した。Zaber Technologiesの電動スライドに取り付けたMTI InstrumentsのMicrotrack IIレーザ三角測量センサを使用して研磨層厚さ変化を計測して(μm/min単位)、各研磨層の研磨面を中心から外縁までプロファイリングした。スライド上のセンサの掃引速度は0.732mm/sであり、センサのサンプリング速度(計測数/掃引1mm)は6.34点/mmであった。表3に報告されている切削速度は、研磨層の研磨面上の2,000超の点で収集された厚さ計測値に基づく、研磨層厚さの経時的算術平均減少である。
【0075】
研磨実験
表4に記載されているように、実施例に従って作製した研磨層を使用して、化学機械研磨パッドを作製した。そして、これらの研磨層を溝削り加工して、ピッチ70ミル(1.78mm)、幅20ミル(0.51mm)及び深さ30ミル(0.76mm)の寸法を有する複数の同心円形の溝を含む溝パターンを研磨面に提供した。そして、研磨層をフォームサブパッド層(Rohm and Haas Electronic Materials CMP Inc.から市販されているFSP350)に貼り合わせた。
【0076】
Applied MaterialsのReflexion LK(登録商標)CMP研磨プラットフォームを使用して、Novellus Systems, Inc.から市販されている300mmの3S20KTEN TEOS(酸化膜)ブランケットウェーハを前記化学機械研磨パッドによって研磨した。研磨実験に使用した研磨媒体はCES333F研磨スラリー(脱イオン水で1:2の希釈比)(Asahi Glass Companyから市販)であった。研磨実験のすべてにおいて使用した研磨条件は、92rpmのプラテン速度、93rpmのキャリア速度、250ml/minの研磨媒体流量及び20.7kPaのダウンフォースを含むものであった。I-PDA31G-3Nダイアモンドコンディショニングディスク(Kinik Companyから市販)を使用して化学機械研磨パッドをコンディショニングした。化学機械研磨パッドそれぞれを、コンディショナにより、7.5lbs(3.40kg)のダウンフォースを使用してエクスサイチューで40分間ならし運用した。研磨パッドをエクスサイチューでさらにコンディショニングしたのち、7.5lbs(3.40kg)のダウンフォースを使用して18秒間の研磨を実施した。研磨の前後で、49点スパイラルスキャンを使用するKLA-Tencor FX200計測ツールを使用して、エッジ除外領域3mmで膜厚さを計測することによって除去速度を測定した。除去速度実験の結果を表4に記す。