(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
【0019】
[1]ヘアマニキュア用組成物:
本発明のヘアマニキュア用組成物の一実施形態は、
図1に示すヘアマニキュア用組成物100である。ヘアマニキュア用組成物100は、粒状の第1相11と、第1相11が分散している第2相12とからなるエマルジョン構造を有しており、第1相11または第2相12の一方を構成し、一次粒子における平均粒子径が1nm〜
50nmの疎水性無機粒子2と、疎水性無機粒子2が分散している粒子分散剤5と、からなる無機粒子分散体1と、第1相11または第2相12の他方を構成する水性溶剤10と、第1相11と第2相12との界面を形成するための界面活性剤9と、第1相11、第2相12、または、第1相11及び第2相12の両方に含まれる染料を含む染料成分と、を含有し、疎水性無機粒子2の含有割合が、全質量の0.01〜11質量%であり、粒子分散剤5の含有割合が、全質量の0.1〜25質量%である。
疎水性無機粒子2は、疎水性シリカ粒子である。
【0020】
このようなヘアマニキュア用組成物100は、染料を含む染料成分が毛髪に浸透して毛髪を所定の色に染めることができる。また、ヘアマニキュア用組成物100に含有される疎水性無機粒子2は、「一次粒子における平均粒子径が1nm〜15μmの粒子」の微粒子であるため、「一次粒子における平均粒子径が1nm〜1μmの粒子」の場合には、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部と、このキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクルとの間(空隙)に良好に浸入することができる。また、「一次粒子における平均粒子径が1μm超で15μm以下の粒子」の場合には、上記空隙に粒子の一部が嵌り込んで上記空隙を塞ぐことができる。なお、後述するように、疎水性無機粒子2の一次粒子における平均粒子径は、1nm〜1μmであることが好ましく、このような粒子径であると、上記空隙に良好に浸入することができる。
【0021】
ここで、毛髪を所望の色にする操作において、ヘアマニキュア用組成物中の成分が毛髪内の間充物質を毛髪から溶出させてしまう。その結果、毛髪のボリューム感やハリ・コシが失われてしまうという問題がある。そこで、ヘアマニキュア用組成物100では、特に「一次粒子における平均粒子径が1nm〜1μmの粒子」の場合、無機粒子分散体1(疎水性無機粒子2)が、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部と、このキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクルとの間(空隙)に入り込み、毛髪内に定着し、毛髪を補強する(
図4参照)。そのため、この疎水性無機粒子2が、上記空隙を埋めて、毛髪にボリューム感やハリ・コシを与えることができる。更には、上記空隙に疎水性無機粒子2が埋められて定着しているため、毛髪内部に入り込んだ染料が毛髪外に放出されてしまうことが防止される。そのため、毛髪は、ボリューム感やハリ・コシのある状態が長く持続される。
【0022】
「一次粒子における平均粒子径が1μm超で15μm以下の粒子」の場合、上記空隙に粒子の一部が嵌り込んで上記空隙を塞ぐことができる。このように上記粒子が上記空隙を塞ぐと、毛髪を補強することができる。その結果、毛髪にボリューム感やハリ・コシを与えることができる。
【0023】
更に、ヘアマニキュア用組成物100は、上記構成とすることより、毛髪の立ち上がり性が向上し、毛髪のごわつきが低減する。
【0024】
更に、ヘアマニキュア用組成物100は、上記構成とすることより、誤って皮膚に付着してしまった際にも容易に洗い流すことができる。
【0025】
[1−1]エマルジョン構造:
本発明のヘアマニキュア用組成物は、粒状の第1相11と、この第1相11が分散している第2相12とからなるエマルジョン構造を有している。このようにエマルジョン構造を有することで、本発明のヘアマニキュア用組成物が毛髪に塗られた際に、無機粒子分散体(疎水性無機粒子)の全部または一部が、良好に、キューティクル縁部と、このキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクルとの間に入り込むことになる。「エマルジョン構造を有している」とは、分散体であることを意味する。
【0026】
本発明のヘアマニキュア用組成物において、粒状の第1相11は、無機粒子分散体からなるものであってもよいし、水性溶剤からなるものであってもよい。また、第2相12は、無機粒子分散体からなるものであってもよいし、水性溶剤からなるものであってもよい。つまり、疎水性無機粒子2を含む無機粒子分散体1は、第1相11、第2相12のいずれの相を構成するものであってもよい。
【0027】
[1−2]無機粒子分散体:
本発明のヘアマニキュア用組成物の無機粒子分散体は、一次粒子における平均粒子径が1nm〜1μmの疎水性無機粒子と、この疎水性無機粒子が分散している粒子分散剤と、からなるものである。以下、疎水性無機粒子と粒子分散剤について説明する。
【0028】
[1−2a]疎水性無機粒子:
本発明のヘアマニキュア用組成物は、粒子分散剤中に分散した疎水性無機粒子を含んでいる。疎水性無機粒子である場合、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部と、このキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクルとの間に定着し易い。別言すれば、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部と、このキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクルとの間(空隙)に、疎水性無機粒子を一旦定着させることができる。このようにキューティクル同士の間に疎水性無機粒子を一旦定着させると、疎水性無機粒子とキューティクルとの高い親和性によって、疎水性無機粒子が重なり合ったキューティクル同士の間から毛髪の外部に放出されにくくなる。その結果、毛髪をボリューム感やハリ・コシのある状態のまま持続させることができる。なお、無機粒子が疎水性であることにより、「一次粒子における平均粒子径が1μm超で15μm以下の粒子」の場合にも、上記空隙に疎水性無機粒子が定着される。
【0029】
更に、疎水性無機粒子が、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部とこのキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクルとの間を跨るかたちで、疎水性無機粒子やその凝集物(疎水性無機粒子等ということがある)をこれらの間に定着させることができる。このような形態で疎水性無機粒子等を上記の間に定着させると、疎水性無機粒子とキューティクルとの高い親和性も相まって、重なり合ったキューティクル同士を架橋(バインディング(binding))する状態を作ることができる。こうした架橋状態が作られた場合には、キューティクルの捲れを抑制したり、キューティクルの捲れを修復したりすることが可能になる。その結果、毛髪のダメージを抑制したり、毛髪のダメージを修復したりすることが可能になり、また、枝毛などの発生を防止することが可能になる。
【0030】
疎水性無機粒子としては、疎水性を示す以下の無機粒子を挙げることができる。シリカ粒子、リン酸カルシウム粒子、炭酸カルシウム粒子、酸化チタン粒子、カーボン粒子、タルク粒子、マイカ粒子、ケイ酸ナトリウム粒子などである。これらの中でも、シリカ粒子であることが好ましい。つまり、疎水性無機粒子は、疎水性シリカ粒子であることが好ましい。
【0031】
疎水性無機粒子のうちの疎水性シリカ粒子としては、例えば、シリカ粒子の表面に現れたヒドロキシル基(−OH)をジメチルシリル化やトリメチルシリル化などの処理をすることにより得られるものを挙げることができる。
【0032】
なお、疎水性シリカ粒子の性質についてジメチルシリル化などの処理法を例示して説明したが、もちろん、この説明は、疎水性シリカ粒子を上記の例示した処理法により得られるものに限定することを意味するものではない。
【0033】
疎水性シリカ粒子の市販品としては、例えば、AEROSIL−R972、AEROSIL−R974、AEROSIL−R104、AEROSIL−R106、AEROSIL−R202、AEROSIL−R805、AEROSIL−R812、AEROSIL−R812S、AEROSIL−R816、AEROSIL−R7200、AEROSIL−R8200、AEROSIL−R9200、AEROSIL−R711、AEROSIL−R972 Pharma(以上、日本アエロジル)、VM−2270 Aerogel Fine Particles(ダウ・コーニング)、HDK H2000、HDK H15、HDK H18、HDK H20、HDK H30(以上、旭化成ワッカーシリコーン)などを挙げることができる。
【0034】
疎水性無機粒子は、一次粒子における平均粒子径が1nm〜15μmのものであり、1nm〜1μmのものであることが好ましく、1〜900nmであることが更に好ましく、1〜500nmであることが特に好ましく、1〜50nmであることが最も好ましい。このような大きさであることで、疎水性無機粒子が、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部とこのキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクル(具体的には先端側隣のキューティクル)との間に粒子の全部または一部が入り込むことが可能となる。
【0035】
本明細書にいう平均粒子径とは、平均粒子径が1μm以下にて測定される場合には動的散乱法(光子相関法)により測定し、粒径解析法「CONTIN法」を使用して個数分布から導き出した測定値(モード径)である。また、本明細書にいう平均粒子径とは、平均粒子径が1μm超にて測定される場合にはレーザー回折法により測定した値(メジアン径)である。
【0036】
なお、疎水性無機粒子は、単体で粒子分散剤中に分散している場合に限られず、複数の粒子が凝集した形(二次粒子)で粒子分散剤に分散していてもよい。「一次粒子における平均粒子径が1nm〜1μmの粒子」の場合、二次粒子の平均粒子径は、15μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、2μm以下であることが更に好ましく、50nm〜1.5μmであることが特に好ましく、50nm〜1.0μmであることが最も好ましい。
【0037】
疎水性無機粒子の含有割合は、全質量の0.01〜30質量%であることが想定されるが、全質量の0.01〜11質量%であり、全質量の1〜10質量%であることが好ましく、全質量の2〜7質量%であることが更に好ましい。疎水性無機粒子の含有割合を上記範囲とすることにより、本発明のヘアマニキュア用組成物は、毛髪を所定の色に染めるために用いることができ、ボリューム感及びハリ・コシのある状態の毛髪を長く保持することができる。つまり、毛髪を染めるための染毛剤として用いられる本発明のヘアマニキュア用組成物は、疎水性無機粒子について、その含有割合が上記範囲を満たすことで、上記効果が発揮されるものである。
【0038】
[1−2b]粒子分散剤:
粒子分散剤は、疎水性無機粒子の凝集を抑制する作用を有する。そのため、「一次粒子における平均粒子径が1nm〜1μmの粒子」の場合、疎水性無機粒子が一次粒子(凝集していない形)や、凝集したとしても(二次粒子であっても)平均粒子径5μm以下の状態で保持され易くなる。平均粒子径が5μm以下であれば、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部とこれに覆われた内側のキューティクル(具体的には先端側隣のキューティクル)との間に入り込むことが可能である。
【0039】
なお、二次粒子の平均粒子径が5μm以下の場合、本発明のヘアマニキュア用組成物を毛髪に塗り付けると、毛髪に塗り付けた際の外力によって二次粒子が崩壊し、平均粒子径1μm以下の一次粒子や平均粒子径1μm以下の二次粒子が形成される。そのため、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部とこれに覆われた内側のキューティクル(具体的には先端側隣のキューティクル)との間に塗り込まれていく。このようにして、本発明のヘアマニキュア用組成物では、特に「一次粒子における平均粒子径が1nm〜1μmの粒子」の場合、疎水性無機粒子が、外側に露出しているキューティクル縁部とその内側のキューティクルとの間に入り込み易くなる。
【0040】
粒子分散剤としては、油溶性分散剤、ゲル化剤(増粘剤)などを挙げることができる。ゲル化剤としては、従来のヘアマニキュア剤に用いられているゲル化剤を用いることができ、例えば、親油性のゲル化剤などを挙げることができる。また、ゲル化剤としては、アニオン性ポリマーなどの水溶性ポリマーを挙げることができる。例えば、カルボキシビニルポリマー(クロスポリマー、コポリマーを含む)、アクリロイルジメチルタウリン酸のホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。
【0041】
粒子分散剤は、油溶性分散剤であることが好ましい。油溶性分散剤であると、疎水性無機粒子を更に安定した状態で分散させることができるためである。粒子分散剤を油溶性分散剤とする場合、ヘアマニキュア用組成物は、粒状の第1相と、この第1相が分散している第2相とからなるエマルジョン構造を有するものとすることが好ましい。
【0042】
油溶性分散剤は、疎水性無機粒子の凝集を抑制する作用を有する(つまり、安定した状態で分散させることができる)。そのため、「一次粒子における平均粒子径が1nm〜1μmの粒子」の場合、疎水性無機粒子が凝集体(二次粒子)を形成したとしてもそのときの平均粒子径が5μm以下の状態で保持され易くなる。平均粒子径が5μm以下であれば、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部とこれに覆われた内側のキューティクル(具体的には先端側隣のキューティクル)との間に入り込むことが可能である。
【0043】
なお、二次粒子の平均粒子径が5μm以下の場合、本発明の染毛用組成物を毛髪に塗り付けると、毛髪に塗り付けた際の外力によって二次粒子が崩壊し、平均粒子径1μm以下の一次粒子や平均粒子径1μm以下の二次粒子が形成される。そのため、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部とこれに覆われた内側のキューティクル(具体的には先端側隣のキューティクル)との間に入り込まれていく。このようにして、本発明の染毛用組成物では、疎水性無機粒子が、外側に露出しているキューティクル縁部とその内側のキューティクルとの間に入り込み易くなる。
【0044】
また、油溶性分散剤は、キューティクルと馴染み易い性質を有する。そのため、この油溶性分散剤は、外側に露出しているキューティクル縁部とこれに覆われた先端側隣のキューティクルとの間に疎水性無機粒子を導入するのを補助する役割を果たす。そのため、疎水性無機粒子が外側に露出しているキューティクル縁部とこれに覆われた先端側隣のキューティクルとの間に導入されて定着すると、毛髪を内部から補強し、毛髪にボリューム感やハリ・コシを与えることが可能になる。
【0045】
なお、疎水性無機粒子の全部または一部が外側に露出しているキューティクル縁部とこれに覆われた内側のキューティクルとの間に入り込んだ後であれば、当該疎水性無機粒子は凝集して凝集物を形成してもよい。このように、疎水性無機粒子の凝集物が外側のキューティクルと内側のキューティクルとの間に挟まれる状態の中で形成されて、この部位に当該凝集物が定着する場合には、毛髪を補強する作用がより高まる。その結果、毛髪にハリ・コシをより良好に付与することが可能になる。このときの疎水性無機粒子の凝集力は、毛髪を曲げたりして外力を加えると解けてしまう程度に弱いものである。そのため、本発明によれば、疎水性無機粒子の凝集物が外側のキューティクルと内側のキューティクルとに挟まれた状態で定着している場合であっても、毛髪を強固に固め過ぎてしまうことなく、適度に柔らかい状態で保持させることが可能である。
【0046】
油溶性分散剤としては、ポリオール類、および高級アルコールなどを挙げることができる。油溶性分散剤は、高級アルコールであることが好ましい。
【0047】
ポリオール類としては、例えば、グリセリン、濃グリセリン、ペンチレングリコール、ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、などを挙げることができる。
【0048】
高級アルコールとしては、例えば、イソステアリン酸、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、水添ナタネ油アルコール、ミスチルアルコール、アラキルアルコール、ラウリルアルコール、キミルアルコール、コレステロール、ラノリンアルコール、ヘキシルデカノール、2−オクチルデカノール、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエ一テル)、バチルアルコール(グリセリルモノステアリルエーテル)、フィトステロール(フィトステリン)、水素添加ラノリンアルコール、カプリルアルコール、リノリルアルコール、POEステリアルエーテル、POEセチルエーテルなどを挙げることができる。特に好ましい高級アルコールとしては、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ラノリンアルコール又はこれらの1以上の組合せが挙げられる。
【0049】
油溶性分散剤としては、硬化ナタネ油アルコール、イソステアリン酸硬化ヒマシ油などの植物油類;トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチルなどのエステル類;イソプロパノールなどの低級アルコール類;流動パラフィン、流動イソパラフィンなどの炭化水素類;ミツロウなどのワックス類;ラウリン酸、ミリスチン酸、ラウリル酸などの脂肪酸類;シクロペンタシロキサン、ジメチコン、シクロメチコンなどのシリコーン油類;といった各種の油類を挙げることができる。
【0050】
粒子分散剤の含有割合は、全質量の0.1〜60質量%であることが想定されるが、全質量の0.1〜25質量%であり、全質量の1〜10質量%であることが好ましく、全質量の2〜7質量%であることが更に好ましい。粒子分散剤の含有割合を上記範囲とすることにより、本発明のヘアマニキュア用組成物は、毛髪を所定の色に染めるために用いることができ、ボリューム感及びハリ・コシのある状態の毛髪を長く保持することができる。つまり、毛髪を染めるための染毛剤として用いられる本発明のヘアマニキュア用組成物は、油溶性分散剤について、その含有割合が上記範囲を満たすことで、上記効果が発揮されるものである。
【0051】
[1−3]界面活性剤:
本発明のヘアマニキュア用組成物は、粒状の第1相11と、この第1相11が分散している第2相12とからなるエマルジョン構造を有する場合、第1相と第2相との界面を形成するための界面活性剤を含有する。界面活性剤としては、従来公知のものを用いることができる。具体的には、陰イオン(アニオン)性界面活性剤、陽イオン(カチオン)性界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤を挙げることができる。
【0052】
本発明において界面活性剤として用い得る陰イオン(アニオン)性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸ナトリウム(NSソープ、SS−40N、KSソープ、OSソープ、FR−14、FR−25:花王)、ラウリル硫酸ナトリウム(エマール:花王)、高級アルコール硫酸ナトリウム(エマール:花王)、ラウリル硫酸トリエタノールアミン(エマール:花王)、ラウリル硫酸アンモニウム(ラテムル:花王)、ドデシルベンゼンスルホン酸(ネオぺレックス:花王)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオぺレックス:花王)、ドデシルベンゼンスルホン酸塩(ネオぺレックス:花王)、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(ペレツクス:花王)、ジアルキルスルホンコハク酸ナトリウム(ぺレックス:花王)、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(ペレツクス:花王)、アルカンスルホン酸ナトリウム(ラムテル:花王)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム(ラムテル:花王)、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸カリウム(エレクトロストリッパーF:花王)、アルケニルコハク酸ジカリウム(ラムテルASK:花王)、モノアルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩(エマール:花王)、アルキルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルリン酸塩、アルファスルホン脂肪酸エステルナトリウム、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシラウリルエーテル硫酸ナトリウム(TEXAPON N25 メーカー:BASFジャパン)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(エマール、ラテムル:花王)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(レベノール、ラテムル)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン(エマール:花王)、オクタン酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、PFOA(C
7F
15COOH)、ペルフルオロノナン酸、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩、1−ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1−オクタンスルホン酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸ナトリウム、ペルフルオロブタンスルホン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、DBS、ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンジスルホン酸二ナトリウム、ナフタレントリスルホン酸三ナトリウム、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、PFOS(C
8F
17SO
3H)、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェノールスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウムなどを挙げることができる。
【0053】
本発明において界面活性剤として用い得る陽イオン(カチオン)性界面活性剤としては、例えば、ココナットアミンアセテート(アセタミン24:花王)、ステアリルアミンアセテート(アセタミン86:花王)などのアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(コータミン24P:花王)、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(コータミン86P コンク:花王)、セチルトリメチルアンモニウムクロライド(コータミン60W:花王)、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(コータミン86W:花王)、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド(コータミンD86P:花王)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(サニゾールC、サニゾールB−50:花王)などの第四級アンモニウム塩などを挙げることができる。
【0054】
本発明において界面活性剤として用い得る非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシミリスチルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(エマルゲン:花王)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル(ラテムル:花王)、ソルビタン脂肪酸エステル(レオドール、エマゾール:花王)、ソルビタンモノラウレート(レオドール:花王)、ソルビタンモノパルミテート(レオドール:花王)、ソルビタンモノステアレート(レオドール:花王)、ソルビタンジステアレート(レオドール:花王)、ソルビタントリステアレート(レオドール:花王)、ソルビタンモノオレエート(レオドール:花王)、ソルビタントリオレエート(レオドール:花王)、ソルビタンモノラウレート(レオドールスーパーSP−L10:花王)、ソルビタンモノステアレート(レオドール:花王)、ソルビタンモノオレエート(レオドール:花王)、ソルビタンセスキオレエート(レオドール:花王)、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル(レオドール:花王)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(レオドール:花王)、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート(レオドール:花王)
、ポリオキシソルビタンモノステアレート(レオドール:花王)、ポリオキシソルビタントリステアレート(レオドール:花王)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(レオドール:花王)、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート(レオドール:花王)、ポリオキシエチレンソルビタントリイソステアレート(レオドール:花王)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(レオドールスーパー:花王)、テトラオイレン酸ポリオキシエチレンソルビット(レオドール:花王)、グリセリン脂肪酸エステル(レオドール:花王)、グリセロールモノステアレート(レオドール:花王)、グリセロールモノオレエート(レオドール:花王)、自己乳酸型グリセロールモノステアレート(レオドール:花王)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(エマノーン:花王)、ポリエチレングリコールモノラウレート(レオドール:花王)、ポリエチレングリコールモノステアレート(レオドール:花王)、ポリエチレングリコールジステアレート(レオドール:花王)、ポリエチレングリコールモノオレエート(レオドール:花王)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(エマノーン:花王)、ポリオキシエチレンアルキルアミン(アミート:花王)、アルキルアルカノールアミド(アミノーン:花王)、しょ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンゾルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ラウリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ノノキシノール、ノノキシノール−9、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルポリエチレングリコール、ラウリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、コカミドDEA、オクチルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシドなどを挙げることができる。
【0055】
本発明において界面活性剤として用い得る両性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン(アンヒトール:花王)、アルキルアミンオキサイド(アンヒトール:花王)、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタイン、アルキルアミンオキシド、ラウリルベタイン(アンヒトール:花王)、ステアリルベタイン(アンヒトール:花王)、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイソダゾリニウムベタイン(アンヒトール:花王)、ラウリルジメチルアミンオキサイド(アンヒトール:花王)、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルメチル−β−アラニン、ラウリルジメチルアミンN−オキシド、オレイルジメチルアミンN−オキシドなどを挙げることができる。
【0056】
本発明の染毛用組成物において界面活性剤を用いる場合、先に列挙した各種界面活性剤を1種類のみ使用しても、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。界面活性剤は、2種以上を組み合わせて用いることが好ましく、その場合、陰イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤を含むことが好ましい。また、先に列挙した各種界面活性剤は、油溶性分散剤や水性溶剤との相性なども考慮しつつ適宜選択するとよい。また、両性界面活性剤を用いると、疎水性無機粒子の毛髪への浸透がより向上するので好ましい。
【0057】
[1−4]水性溶剤:
本発明のヘアマニキュア用組成物は、水性溶剤を含有している。水性溶剤としては、従来公知のヘアマニキュア用組成物に用いるものを適宜選択して使用することができる。水性溶剤としては、例えば、水、または、水と添加剤(例えば、pH調整剤、防腐剤、キレート剤)とを含む液などを挙げることができる。
【0058】
水性溶剤の含有割合は、全質量の10〜98.9質量%であ
る。水性溶剤の含有割合を上記範囲とすることにより、毛髪を所定の色に染めることができるとともに、ボリューム感及びハリ・コシのある状態の毛髪を長く保持することができる。
【0059】
[1−5]染料成分:
本発明のヘアマニキュア用組成物は、染料を含む染料成分を含有している。「染料成分」は、着色に用いられる染料を含むものであり、ベンジルアルコール、エタノールなどの溶剤を含むことができるものである。溶剤としては、従来公知のものを適宜採用することができる。溶剤の含有割合は、10〜80質量%とすることができる。
【0060】
[1−6]その他の成分:
本発明のヘアマニキュア用組成物は、上記成分以外に、その他の成分を含有していてもよい。
【0061】
[2]ヘアマニキュア用組成物の製造方法:
本発明のヘアマニキュア用組成物は、以下のように製造することができる。以下には、粒状の第1相と、この第1相が分散している第2相とからなるエマルジョン構造を有している態様について説明する。
【0062】
まず、平均粒子径1nm〜15μmの疎水性無機粒子と粒子分散剤とを混ぜ合わせて混合物を得る。その後、この混合物に、染料成分(染色成分)、界面活性剤、水性溶剤、溶剤などを加えて混合することでエマルジョンを形成して得ることができる。
【0063】
また、別の方法としては次のものがある。一次粒子における平均粒子径が1nm〜15μmの疎水性無機粒子を分散させるための油溶性分散剤、水性溶剤、界面活性剤、及び、染料成分を加温下で混合し、水相及び油相からなるエマルジョン構造を有する混合物を得た後、得られた混合物に、一次粒子における平均粒子径が1nm〜15μmの疎水性無機粒子を添加して混合し、疎水性無機粒子を、混合物の油相中に分散させることによってヘアマニキュア用組成物を得る。
【0064】
より具体的には、まず、油溶性分散剤と水性溶剤と界面活性剤と染料成分とを混合、撹拌し、油溶性分散剤を含む相と水性溶剤を含む相(第2相)とのエマルジョン(以下、「プレエマルジョン」)を予め形成しておく。次に、このプレエマルジョンに疎水性無機粒子を添加し、強く撹拌して、油溶性分散剤を含む相の中に疎水性無機粒子を混入させる。このようにして、無機粒子分散体を含む相(第1相)を形成することができる。
【0065】
このプレエマルジョンを形成する方法は、特に、疎水性無機粒子がシリカ粒子である場合に好適である。疎水性無機粒子がシリカ粒子の場合、シリカ粒子を油溶性分散剤中に分散させることが困難なことがある。こうしたシリカ粒子を分散させることが困難なときには、上述のようなプレエマルジョンを予め形成しておき、そこにシリカ粒子を添加して強く撹拌するとよい。この方法により、シリカ粒子を油溶性分散剤に吸着させ、油溶性分散剤中に強制的に導入し、分散させることが可能になる。
【実施例】
【0066】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0067】
(実施例1)
本実施例においては、エマルジョン構造を有さない態様のヘアマニキュア用組成物(ノンエマルジョンタイプのヘアマニキュア用組成物)を作製した。
【0068】
まず、ビーカーに、増粘剤、溶剤、染料、及び精製水を入れて撹拌して混合物を得た。増粘剤としては、アクリレーツ/アルキル酸アルキル(C10−30)クロスポリマー(製品名:カーボポール1382 日光ケミカルズ社製)を用いた。溶剤としては、ベンジルアルコール(東京応化工業社製)、エタノール(無水エタノール 健栄製薬社製)を用いた。染料としては、黒色401号(癸巳化成社製)を用いた。
【0069】
次に、上記混合物に疎水性シリカ粒子を混合した。疎水性シリカとしては、疎水性シリカR812(日本アエロジル(エボニック)社製、一次粒子における平均粒子径7nm)
を用いた。このようにしてエマルジョン構造を有さない態様のヘアマニキュア用組成物を得た。
【0070】
得られたヘアマニキュア用組成物を白髪の人毛(毛束の太さ5mm)にまんべんなく塗布し、20分間放置して乾燥させた。その後、水で洗浄した。そして、この毛髪の水分をタオルで拭き取り、その後、一日放置して自然乾燥させた。このようにして染色された毛髪を得た。得られた毛髪を以下の方法で評価を行った。結果を表3に示す。
【0071】
なお、
図2は、本実施例のヘアマニキュア用組成物を使用して毛髪を染めた後の毛髪の状態を示している。
図2は、実施例1のヘアマニキュア用組成物を使用して毛髪を染めた後の毛髪の評価における写真である。
【0072】
図4は、モデル系組成物を用いて毛髪を処理した後の毛髪の電子顕微鏡写真である。つまり、
図4は、モデル系組成物を表面に塗り、その後、洗浄し、乾燥させた後の毛髪表面の電子顕微鏡写真である。モデル系組成物は、染料成分を含まないヘアマニキュア用組成物のことである。
【0073】
[ボリューム感]
染色された毛髪(毛束)を、
図2に示すように逆さまにして、毛束の先端の広がりの程度を測定して「ボリューム感」の評価を行った。評価は以下の基準で行った。毛束の先端の広がりが10cm以上であるときを、ボリューム感が非常に出るとして「優」とする。毛束の先端の広がりが8cm以上10cm未満であるときを、ボリューム感が出るとして「良」とする。毛束の先端の広がりが6cm以上8cm未満であるときを、ボリューム感がやや出るとして「可」とする。毛束の先端の広がりが6cm未満であるときを、ボリューム感が出ないとして「不可」とする。
【0074】
[ハリ・コシ]
染色された毛髪のしなりを目視にて観察して「ハリ・コシ」の評価を行った。評価は以下の基準で評価を行った。しなりが非常にあるときを、ハリ・コシが非常に出るとして「優」とする。しなりがあるときを、ハリ・コシが出るとして「良」とする。しなりがややあるときを、ハリ・コシがやや出るとして「可」とする。しなりがないときを、ハリ・コシが出ないとして「不可」とする。
【0075】
[立ち上がり]
染色された毛髪(毛束)を、
図2に示すように逆さまにした直後の「立ち上がり」を目視にて観察して評価を行った。評価は以下の基準で行った。毛髪が非常に立ち上がるときを「優」とする。毛髪が立ち上がるときを「良」とする。毛髪がやや立ち上がるときを「可」とする。毛髪が立ち上がらないときを「不可」とする。
【0076】
[ごわつき]
染色された毛髪(毛束)を指先で触ったときの感触から「ごわつき」の評価を行った。評価は以下の基準で行った。全くごわつきを感じないときを「優」とする。ごわつきを感じないときを「良」とする。あまりごわつきを感じないときを「可」とする。ごわつくときを「不可」とする。
【0077】
[持続力]
染色された毛髪(毛束)を、
図2に示すように逆さまにして立ち上げた後の「立ち上がり」の維持の程度を目視にて観察して「持続力」の評価を行った。評価は、以下の基準で行った。毛束の「立ち上がり」が非常に持続するとき(維持されるとき)を「優」とする。毛束の「立ち上がり」が持続するとき(維持されるとき)を「良」とする。毛束の「立ち上がり」がやや持続する(維持されるとき)ときを「可」とする。毛束の「立ち上がり」が持続しないとき毛束の「立ち上がり」を「不可」とする。
【0078】
[染め上がり]
染色された毛髪を目視にて観察して「染め上がり」の評価を行った。評価は、以下の基準で行った。毛髪の染め上がりが非常に良いとき(毛髪が非常に良く染色されたとき)を「優」とする。毛髪の染め上がりが良いとき(毛髪が良く染色されたとき)を「良」とする。毛髪の染め上がりがやや良い(毛髪がやや良く染色されたとき)ときを「可」とする。毛髪の染め上がりが悪いときを「不可」とする。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
なお、表1、表3中、各実施例、比較例の上欄は、各成分の配合量(g)を示している。
【0082】
(実施例2〜6、比較例1)
表1に示すように、ヘアマニキュア用組成物を構成する各成分の条件を変えたこと以外は、実施例1と同様にしてヘアマニキュア用組成物を得た。得られたヘアマニキュア用組成物について実施例1と同様にして上述の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
【0083】
なお、比較例1においては、無機粒子を含有しないヘアマニキュア用組成物を用いた。
【0084】
図3は、比較例1のヘアマニキュア用組成物を使用して毛髪を染めた後の毛髪の状態を示している。
図3は、比較例1のヘアマニキュア用組成物を使用して毛髪を染めた後の毛髪の評価における写真である。
【0085】
図5は、モデル系組成物(疎水性無機粒子を含まない)を用いて毛髪を処理した後の毛髪の電子顕微鏡写真である。つまり、
図5は、モデル系組成物(疎水性無機粒子を含まない)を表面に塗り、その後、洗浄した後の毛髪表面の電子顕微鏡写真である。モデル系組成物(疎水性無機粒子を含まない)は、疎水性無機粒子及び染料成分を含まないヘアマニキュア用組成物のことである。
【0086】
ハリ・コシ、及び立ち上がりは、疎水性シリカ粒子の含有割合が4〜7質量%であると、「優」という評価結果となった。一方で、「ごわつき」が少し認められた。染め上がりは、疎水性シリカ粒子を配合しない組成物に比べて若干上回っている。評価項目が全体的に高評価になるのは、疎水性シリカ粒子の含有割合が1.0質量%以上となる場合である。
【0087】
(実施例7)
本実施例においては、エマルジョン構造を有している態様のヘアマニキュア用組成物を作製した。
【0088】
まず、ビーカーに、油溶性分散剤、界面活性剤、溶剤、染料、及び精製水を入れて撹拌して混合物を得た。油溶性分散剤としては、セトステアリルアルコール(高級アルコール工業社製)を用いた。界面活性剤としては、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(カチオン2ABT 日油社製)、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(エマール60W 花王社製)を用いた。溶剤としては、ベンジルアルコール(東京応化工業社製)、エタノール(無水エタノール 健栄製薬社製)を用いた。染料としては、黒色401号(癸巳化成社製)を用いた。各成分を表3に示す。
【0089】
その後、上記混合物に疎水性シリカ粒子を混合した。疎水性シリカとしては、疎水性シリカR812(日本アエロジル(エボニック)社製、一次粒子における平均粒子径7nm)を用いた。このようにしてエマルジョン系のヘアマニキュア用組成物を得た。
【0090】
得られたヘアマニキュア用組成物について実施例1と同様にして上述の方法で評価を行った。結果を表4に示す。
【0091】
更に、本実施例のヘアマニキュア用組成物について以下のようにして「洗い流し試験」を行った。
【0092】
[洗い流し試験]
得られたヘアマニキュア用組成物を指に塗った後、石鹸を用いてお湯(40℃)で洗い流したときの洗い流し易さを評価した。
【0093】
評価の結果、本実施例のヘアマニキュア用組成物は、容易に洗い流すことができた。
図7は、本発明のヘアマニキュア用組成物を指の表面に塗布した後の状態を示す写真である。つまり、
図7は、本実施例のヘアマニキュア用組成物を指の表面に塗布した直後の状態を示している。
図8は、本発明のヘアマニキュア用組成物を指の表面に塗布した後、このヘアマニキュア用組成物を上述のようにして洗い流した後の状態を示す写真である。このように、本発明のヘアマニキュア用組成物は、ぬるま湯(40℃)と石鹸で簡単に洗い流すことができる。なお、市販のヘアマニキュア剤は、同じ条件で洗い流しても数日間は着色が残った。
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
【0096】
(比較例2)
表3に示すように、ヘアマニキュア用組成物を構成する各成分の条件を変えたこと以外は、実施例7と同様にしてヘアマニキュア用組成物を得た。得られたヘアマニキュア用組成物について実施例1と同様にして上述の方法で評価を行った。結果を表4に示す。
【0097】
ハリ・コシ、立ち上がりは、実施例7のヘアマニキュア用組成物の方が、ノンエマルジョンタイプのヘアマニキュア用組成物に比べて良好である。また、「疎水性シリカ粒子の含有割合が3質量%の場合」という同じ条件(実施例3)で比較しても、実施例7のヘアマニキュア用組成物の方がノンエマルジョンタイプ(実施例3)を上回っている。
【0098】
(実施例8〜
12、26〜43、45〜52、
参考例13〜25、44、比較例3〜11)
表5〜表8に示すように、ヘアマニキュア用組成物を構成する各成分の条件を変えたこと以外は、実施例1と同様にしてヘアマニキュア用組成物を得た。得られたヘアマニキュア用組成物について実施例1と同様にして上述の方法で評価を行った。結果を表5〜8に示す。
【0099】
表5、表7中、「酸化チタン TTO−55(C)」は、平均粒子径が30〜50nmである石原産業社製の疎水性無機粒子である。表5、表7中、「HDK H2000」は、平均粒子径が10〜100nmである旭化成ワッカー社製の疎水性無機粒子である。表5〜表7中、「VM2270」は、平均粒子径が5〜15μmであるダウ・コーニング社製の疎水性無機粒子である。また、ゲル化剤として用いた「アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP コポリマー」は、クラリアントジャパン社製のARISTOFLEX AVCである。
【0100】
なお、表5〜表8中、各実施例、比較例の上欄は、各成分の配合量(g)を示し、下欄は、ヘアマニキュア用組成物全体に対する各成分の含有割合(%)を示している。
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】
【表8】
【0105】
(参考例1)
親水性無機粒子を含み且つ疎水性無機粒子を含まないモデル系組成物を調製した。このモデル系組成物は、親水性無機粒子として2.0質量%の親水性シリカアエロジル300、油溶性分散剤として12.4質量%のセトステアリルアルコール、0.9質量%の塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、6.1質量%のラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、及び78.6質量%の精製水からなるものであった。このモデル系組成物を毛髪の表面に塗り、その後、水で洗浄した後の毛髪の表面を電子顕微鏡写真で観察した。
図6は、上記モデル系組成物(親水性無機粒子を含み且つ疎水性無機粒子を含まないモデル系組成物)を用いて毛髪を処理した後の毛髪の電子顕微鏡写真である。
【0106】
図6に示すように「親水性無機粒子を含み且つ疎水性無機粒子を含まないモデル系組成物」を用いた場合では、毛髪において外側に露出しているキューティクル縁部と、このキューティクル縁部に覆われた内側のキューティクルとの間は空洞のままであった。そして、毛髪にボリューム感やハリ・コシが得られなかった。
【0107】
実施例1〜
12、26〜43、45〜52、
参考例13〜25、44のヘアマニキュア用組成物は、毛髪を所定の色に染めることができるとともに、毛髪にボリューム感やハリ・コシを与えることができる。また、実施例1〜
12、26〜43、45〜52、
参考例13〜25、44のヘアマニキュア用組成物は、皮膚に付着した際にも容易に洗い流すことができる。
【0108】
また、一般的なヘアマニキュアは手肌にヘアマニキュアが付着した場合、手肌が染着し水や石鹸で落としづらいが、シリカ配合のヘアマニキュアの場合は、ぬるま湯と石鹸で簡単に落とすことができる。さらにいうと毛髪は染まったままである。よってシリカには毛髪は染まり、手肌には染着しづらいということが分かる。