(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サイドターンシグナルランプは、車両の側面に取り付けられている。車種などによって車両の側面の形状は様々であるため、車種に応じてカメラの向きや傾きを考慮しながらサイドターンシグナルランプを設計する必要がある。しかし、車種ごとにカメラの姿勢を考慮して、多数のサイドターンシグナルランプを設計することは煩わしく、コストが嵩む。
【0005】
そこで本発明は、側面形状が異なる車両に取り付けてもカメラを一定の取付姿勢とすることができる、サイドターンシグナルランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかるサイドターンシグナルランプは、
ハウジングとアウタカバーとで形成される灯室内に配置された光源と、前記灯室内に配置され前記灯室の外の画像を取得するカメラと、を有し、
前記カメラは、前記カメラの姿勢を決定する姿勢決定部を介して前記ハウジングに固定されており、
前記姿勢決定部は、前記カメラが相異なる複数の姿勢で取付可能な複数の取付部を有し、
前記カメラは、前記取付部の少なくとも一つを使って所望の姿勢で前記姿勢決定部に取り付けられている。
【0007】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、カメラを相異なる複数の姿勢で取り付け可能な複数の取付部を有する姿勢決定部を介してカメラが取り付けられている。このため、サイドターンシグナルランプの形状や構造が車種ごとに変わっていても、所望の姿勢でカメラを取り付けやすい。また、取り付ける車両の側面形状が異なっていても、所望の姿勢でカメラを取り付けやすい。
【0008】
本発明のサイドターンシグナルランプにおいて、
複数の前記取付部は、前記姿勢決定部の面に点対称に設けられ、前記カメラの光軸回りの前記カメラの回転角度を決定可能であってもよい。
【0009】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、いずれかの取付部を選択して用いてカメラを取り付けることで、カメラの光軸回りのカメラの回転角度を容易に選択できる。
【0010】
本発明のサイドターンシグナルランプにおいて、
前記カメラは、撮像素子と、レンズ部と、前記撮像素子および前記レンズ部が搭載されたカメラ基板と、を有し、
前記カメラ基板は少なくとも2つの締結孔を有する第一締結孔組を有し、
前記姿勢決定部の面に、前記第一締結孔組に対応するように設けられた複数組の第二締結孔組が設けられており、
前記第二締結孔組が前記取付部であってもよい。
【0011】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、複数の第二締結孔組の中から特定の組の締結孔を選び、第一締結孔組および第二締結孔組にねじをねじ込むという簡単な作業で、カメラの光軸回りの所望の回転角度でカメラを取り付けることができる。
【0012】
本発明のサイドターンシグナルランプにおいて、
前記カメラは、撮像素子と、レンズ部と、前記撮像素子および前記レンズ部が搭載されるカメラ基板と、を有し、
前記姿勢決定部の面に、平面視で、前記カメラを相異なる複数の前記回転角度とした場合の前記カメラ基板の外形に対応する形状の凹部が設けられており、
平面視における前記凹部の外縁をなす凸形状部分が前記取付部であってもよい。
【0013】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、カメラを特定の回転角度に設定しようとする場合に、姿勢決定部の凹部には該姿勢のカメラにおけるカメラ基板に対応する形状が含まれている。このため、カメラが特定の回転角度となるようにカメラ基板を凹部に嵌め込むことにより、簡単にカメラの光軸回りの特定の回転角度となるようにカメラを取り付けることができる。
【0014】
本発明のサイドターンシグナルランプにおいて、
前記カメラは、撮像素子と、レンズ部と、前記撮像素子および前記レンズ部が搭載されたカメラ基板と、を有し、
前記姿勢決定部の面に、平面視で、前記カメラを相異なる複数の前記回転角度とした場合の前記カメラ基板の少なくとも角部を支持する二組以上のリブが設けられており、
前記リブが前記取付部であってもよい。
【0015】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、カメラを光軸回りの特定の回転角度に設定しようとする場合に、該姿勢のカメラにおけるカメラ基板の角部を支持する特定の組のリブが設けられている。このため、カメラが特定の回転角度となるように特定のリブにカメラ基板の角部を当接させることにより、簡単に特定の回転角度となるようにカメラを取り付けることができる。
【0016】
本発明のサイドターンシグナルランプにおいて、
前記カメラは、撮像素子と、レンズ部と、前記撮像素子および前記レンズ部が搭載されるカメラ基板を有し、
前記姿勢決定部は、
前記カメラ基板をその間に挟んで、前記カメラ基板の側面を支持する一対の支持壁部と、
前記支持壁部の前記カメラと向かい合う面に設けられて前記カメラ基板の表面および裏面の少なくとも一方を支持するリブと、を有し、
複数の前記リブは互いに異なる方向に延びており、
前記リブは前記取付部であってもよい。
【0017】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、カメラの光軸を特定の方向に設定しようとする場合に、該姿勢のカメラにおけるカメラ基板を支持する特定のリブが設けられている。このため、カメラの光軸が特定の方向となるように特定のリブにカメラ基板を支持させることにより、簡単に光軸が特定の方向となるようにカメラを取り付けることができる。
【0018】
本発明のサイドターンシグナルランプにおいて、
前記姿勢決定部が、前記光源が搭載されて前記ハウジングに固定された搭載基板に設けられていてもよい。
【0019】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、部品点数を低減でき、部品点数の低減によってコストを抑えることができる。
【0020】
本発明のサイドターンシグナルランプにおいて、
前記カメラが取得した画像の傾きを電子的処理により補正する画像補正部を備えたものでもよい。
【0021】
この構成のサイドターンシグナルランプによれば、姿勢決定部によってある程度の精度の姿勢でカメラを取り付けることができれば、該画像を電子的に処理しても、画像処理に伴う歪みが小さく、画像処理に伴い削除される情報量が少なくなる。
【0022】
本発明の車両は、
上記のいずれかのサイドターンシグナルランプと、
前記カメラが取得した画像の傾きを電子的処理により補正する画像補正部を備えている。
【0023】
この構成の車両によれば、姿勢決定部によってある程度の精度の姿勢でカメラを取り付けることができれば、該画像を電子的に処理しても、画像処理に伴う歪みが小さく、画像処理に伴い削除される情報量が少なくなる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、側面形状が異なる車両に取り付けてもカメラを一定の取付姿勢とすることができる、サイドターンシグナルランプを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係るサイドターンシグナルランプの実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
【0027】
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係るサイドターンシグナルランプ10が搭載された車両1の斜視図である。
図1に示すように、サイドターンシグナルランプ10の少なくとも一部は、車体ボディの側面に設けられている。サイドターンシグナルランプ10は、前輪2のタイヤハウス3を形成するフロントフェンダ4に設けられている。左右一対のサイドターンシグナルランプ10はそれぞれ、車両1の右側面および左側面に設けられている。
【0028】
図1に示した車両1には、フェンダミラーやドアミラーが設けられていない。フェンダミラーやドアミラーが担う後方を観察する機能は、後述するサイドターンシグナルランプ10に搭載されたカメラ50が担っている。車両1の右側面に設けられた右サイドターンシグナルランプ10は、内部に右カメラ50を備えている。車両1の左側面に設けられた左サイドターンシグナルランプ10は、内部に左カメラ50を備えている。右カメラ50および左カメラ50は、それぞれ車両1の後方の画像情報を取得する。
【0029】
次に、本発明の第一実施形態に係るサイドターンシグナルランプ10を詳細に説明する。
図2は、
図1に示したサイドターンシグナルランプ10の分解斜視図である。
なお、
図2は、右サイドターンシグナルランプ10を図示している。左サイドターンシグナルランプ10と右サイドターンシグナルランプ10は同様の構造を有しているため、右サイドターンシグナルランプ10を説明する。以降の説明においては、必要がある場合を除き、右サイドターンシグナルランプ10を単にサイドターンシグナルランプ10と称する。また、以降の説明において、上下方向、左右方向、前後方向は、サイドターンシグナルランプ10を車両1に取り付けた状態で運転者から見た場合の方向を言う。
【0030】
図2に示したように、サイドターンシグナルランプ10は、ランプボディ(ハウジングの一例)11と、アウタカバー12と、LED(Light Emitting Diode)20(光源の一例)と、導光体30と、エクステンション40と、カメラ50を備えている。ランプボディ11とアウタカバー12により、灯室が形成される。灯室の内部には、LED20と、導光体30と、エクステンション40と、カメラ50が設けられている。
【0031】
LED20は、搭載基板21に搭載されている。LED20は、搭載基板21を介してランプボディ11に取り付けられている。なお、本実施形態においては、光源としてLED20を採用した例を説明したが、LED20の他に、フィラメントバルブ、放電バルブ、有機EL、LD(Laser Diode)などを光源として採用してもよい。
【0032】
導光体30は、LED20から出射された光を導光する透明の樹脂部材である。導光体30は、側面視において、90°回転されたU字状の部材である。導光体30は、U字の底部30aが車両1の前部を向く姿勢で、LED20の搭載基板21に取り付けられている。
【0033】
導光体30は、入射部31と、主導光部32と、副導光部33を一体的に有している。入射部31は、U字の底部30aに接続され、LED20を覆っている。主導光部32は、U字の底部30aからU字の外縁に沿って上下に分かれた二股形状をなしている。導光体30の後端部34は、主導光部32の後端に設けられている。後端部34は、その法線方向が後方に延びる後端面を有している。副導光部33は、上部の主導光部32と下部の主導光部32の間に設けられている。副導光部33の左右方向の厚みは、主導光部32の左右方向の厚みよりも薄い。
【0034】
LED20から出射された光は、導光体30の入射部31に入射する。入射部31に入射した光の一部は主導光部32の表面から出射され、他の一部が後端部34まで導光されて後端部34から後方に向けて出射される。この後端部34から出射される光により、法規で定められた所定の配光パターンが形成される。
また、入射部31に入射した光の一部は、副導光部33にも導光され、副導光部33の表面から出射される。
なお、主導光体32の表面から出射される光だけで法規で定められた所定の配光パターンが形成されるように、構成してもよい。
【0035】
このように、サイドターンシグナルランプ10は、後端部34から出射される光により法規で定められた所定の配光パターンを形成しつつ、主導光部32および副導光部33を発光させて視認性を高めている。
【0036】
本実施形態において、LED20は白色光を発する。導光体30はアンバー色に着色されている。アウタカバー12は無色透明である。LED20を点灯させると、導光体30がアンバー色を呈し、サイドターンシグナルランプ10として機能する。
もっとも、アンバー色に発光するLED20と、無色透明の導光体30とにより、アンバー色の光を出射するサイドターンシグナルランプ10として機能させてもよい。
【0037】
エクステンション40は、ランプボディ11の内面や灯室内に配置される部材の少なくとも一部を外部から遮蔽する部材である。
エクステンション40は、ランプボディ11の外縁に沿う形状の枠部41と、カメラ50を覆うカメラ覆い部42と、LED20を外部から遮蔽する光源覆い部43と、透光部45とを一体的に有している。
【0038】
カメラ覆い部42の前端は、導光体30の副導光部33の後端に対応する形状とされている。これにより、エクステンション40と導光体30とが一体的な印象を与え、意匠性が高められている。
【0039】
光源覆い部43は、導光体30の入射部31の外側から、LED20を覆っている。これにより、光源覆い部43は導光体30越しにLED20が点光りする様子を外部から遮蔽し、サイドターンシグナルランプ10としての見栄えが高められている。
【0040】
透光部45は、主導光部32の表面または副導光部33の表面から車両側方に向かう光を透過させる。透光部45は、開口または透明材料による透明領域で構成することができる。
【0041】
カメラ50は、姿勢決定部52を介してランプボディ11に固定されている。姿勢決定部52は、カメラ50の姿勢を決定するものである。カメラ50は、撮像方向が後方を向いた姿勢で、ランプボディ11に取り付けられている。カメラ50は、LED20よりも後方に設けられている。カメラ50は、導光体30の上部の主導光部32および下部の主導光部32の間に設けられている。カメラ50は、エクステンション40のカメラ覆い部42の後端から後方に向けて露出されている。
【0042】
カメラ50への給電は、車両1のECU(Electric Control Unit)等から延びる図示しない給電線によりなされる。カメラ50は、図示しない通信線を介してECUに撮像情報を送信する。ECUは、カメラ50から取得した画像情報を図示しないモニタに送信する。
【0043】
図3は、サイドターンシグナルランプ10に搭載されるカメラ50および姿勢決定部52の斜視図である。
図3に示すように、カメラ50は、撮像素子61と、レンズ部62と、これらの撮像素子61およびレンズ部62が搭載されたカメラ基板63と、を有している。カメラ基板63は、2つの締結孔65からなる第一締結孔組64を有している。
【0044】
姿勢決定部52は、側面視台形状に形成されたブロックからなる。姿勢決定部52の底面が固定面71とされている。姿勢決定部52は、固定面71をランプボディ11に固定した状態で、車両1の後方側へ向いた一側面が取付面72とされている。カメラ50は、姿勢決定部52の取付面72に取り付けられている。
【0045】
取付面72は、複数組(本例では二組)の第二締結孔組73A,73Bを有している。本実施形態において、第二締結孔組73A,73Bが取付部74を構成している。第二締結孔組73Aは、一対の雌ねじ(締結孔の一例)75Aを有している。第二締結孔組73Bは、一対の雌ねじ(締結孔の一例)75Bを有している。第二締結孔組73A,73Bの雌ねじ75A,75Bは、取付面72に点対称に設けられている。第二締結孔組73A,73Bは、それぞれ第一締結孔組64に対応するように設けられている。
【0046】
カメラ50は、ねじ77により姿勢決定部52に取り付けられている。ねじ77は、カメラ基板63の締結孔65と姿勢決定部52の雌ねじ75Aまたは雌ねじ75Bにねじ込まれる。このようにして、カメラ50は、第二締結孔組73A,73Bのいずれか一つを使って所望の姿勢で姿勢決定部52に取り付けられる。
本実施形態に係るサイドターンシグナルランプ10によれば、カメラ50は、取付部74を構成する一方の第二締結孔組73Aを用いた固定姿勢(
図3中実線で示す姿勢)、または、取付部74を構成する他方の第二締結孔組73Bを用いた固定状態(
図3中2点鎖線で示す姿勢)のいずれかで姿勢決定部52の取付面72に固定することができる。このように、姿勢決定部52は、カメラ50が相異なる複数の姿勢で取付可能な複数の取付部74を有し、取付部74は、カメラ50の光軸回りのカメラ50の回転角度を決定可能である。
【0047】
以上、説明したように、第一実施形態に係るサイドターンシグナルランプ10によれば、カメラ50を相異なる複数の姿勢で取り付け可能な複数の取付部74を有する姿勢決定部52を介してカメラ50が取り付けられている。このため、サイドターンシグナルランプ10の形状や構造が車種ごとに変わっていても、所望の姿勢でカメラ50を取り付けやすい。また、取り付ける車両1の側面形状が異なっていても、所望の姿勢でカメラ50を取り付けやすい。
【0048】
ところで、車両1の外面に露出するサイドターンシグナルランプ10のような灯具は、デザイン的な観点からその形状が決定されることが多い。このため、車種に応じてサイドターンシグナルランプ10の形状は多様である。このように多様な形状のサイドターンシグナルランプ10にカメラ50を搭載しようとすると、そのサイドターンシグナルランプ10に所望の姿勢で取り付けられるように、個々のサイドターンシグナルランプ10を検討する必要が生じてしまい、設計者にとっては煩わしく、また、コストが嵩んでしまう。
【0049】
さらに、車両1の車種によって、車両1の側面の形状は様々である。このため、共通の構成のサイドターンシグナルランプ10を互いに異なる車両側面形状を有する様々な車両1に搭載すると、カメラ50の取付姿勢がばらついてしまう。取付姿勢がばらつく結果、例えば、カメラ50が取得したカメラ画像の水平方向が実際の水平方向から傾いてしまうことがある。
【0050】
これらの場合には、カメラ画像の水平方向を実際の水平方向に一致するように、カメラ画像を電子的に補正することが考えられる。このような電子的な処理は、既存の車載のECUや小型の演算装置を用いて行うことができる。
【0051】
しかし、カメラ画像の傾きが大きい場合には、カメラ画像の周縁部の情報が削除されてしまい、本来のカメラ画像よりも小さな画像が出力されてしまう。これを電子的に補正すると、歪みが発生したり解像度が低下したりするなど、画質の低下を招いてしまう。このため、電子的な補正に頼ると、大きな画角が得られる大型のカメラ50が必要になり、結果的に、サイドターンシグナルランプ10が大型化してしまうことに、本発明者は気が付いた。
【0052】
そこで、本実施形態に係るサイドターンシグナルランプ10においては、複数の取付姿勢を選択可能な取付部74を有する姿勢決定部52を介してカメラ50を取り付ける構造を採用した。これにより、多様な形状のサイドターンシグナルランプ10においても、カメラ50をおおよそ狙った姿勢で取り付けることができ、電子的な画像補正によっても削除される情報量を少なくできる。
【0053】
また、いずれかの取付部74を選択して用いてカメラ50を取り付けることで、カメラ50の光軸回りのカメラ50の回転角度を容易に選択できる。
【0054】
しかも、姿勢決定部52の複数の第二締結孔組73A,73Bの中から特定の組を選び、第一締結孔組64および第二締結孔組73Aの雌ねじ75Aまたは第二締結孔組73Bの雌ねじ75Bにねじ77をねじ込むという簡単な作業で、所望の回転角度でカメラ50を取り付けることができる。
【0055】
次に、他の実施形態について説明する。
なお、第一実施形態と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0056】
<第二実施形態>
図4は、第二実施形態を説明するカメラ150および姿勢決定部152の正面図である。
図4は、カメラ150の光軸方向から見た、カメラ150および姿勢決定部152を示している。
【0057】
図4に示すように、第二実施形態では、カメラ基板163が平面視正方形状に形成されたカメラ150を備えている。また、第二実施形態では、姿勢決定部152の取付面172に、凹部81が形成されている。本実施形態においては、この凹部81が取付部84を構成している。
【0058】
凹部81は、平面視で、カメラ150を光軸回りの相異なる複数の回転角度とした場合のカメラ基板163の外形に対応する形状とされている。具体的には、凹部81は、カメラ基板163の外形に対応する複数(本例では3つ)の正方形状凹部を、平面視において、相異なる複数の回転角度の配置で重ねて形成した形状とされている。
【0059】
凹部81は、平面視において、それぞれの正方形状に対応した、凹部81の外縁をなす三組の突形状部分82A,82B,82Cを有しており、これらの突形状部分82A,82B,82Cが取付部84を構成している。突形状部分82A,82B,82Cは、それぞれ4つで一組とされている。突形状部分82A,82B,82Cには、カメラ基板163の角部163aが嵌合される。
【0060】
第二実施形態によれば、カメラ150を光軸回りの特定の回転角度に設定しようとする場合に、姿勢決定部152の凹部81には、その姿勢のカメラ150におけるカメラ基板163に対応する形状が含まれている。このため、カメラ150が特定の回転角度となるようにカメラ基板163を凹部81に嵌め込むことにより、簡単に特定の回転角度となるようにカメラ150を取り付けることができる。
【0061】
なお、凹部81の突形状部分82A,82B,82Cの形状は、矩形状のカメラ基板163の角部163aの形状に対応する角形とされている。つまり、凹部81の突形状部分82A,82B,82Cの形状は、カメラ基板163の角部163aの形状に合わせた形状に形成される。したがって、カメラ基板163が平面視で楕円形状等の円弧形状や湾曲形状を有する場合は、その形状に合わせて凹部81の突形状部分82A,82B,82Cの形状も円弧形状や湾曲形状とされる。
【0062】
<第三実施形態>
図5は、第三実施形態を説明するカメラ150および姿勢決定部252の正面図である。
図5は、カメラ150の光軸方向から見た、カメラ150および姿勢決定部52を示している。
図5に示すように、第三実施形態においても、第二実施形態のカメラ150と同様の、カメラ基板163が平面視正方形状に形成されたカメラ150を備えている。
【0063】
本実施形態において、姿勢決定部252の取付面272に、平面視において、カメラ基板163の角部163aに対応した、三組のリブ85A,85B,85Cが形成されている。これらのリブ85A,85B,85Cは、4つで一組とされており、平面視で、カメラ150を光軸回りの相異なる複数の回転角度とした場合のカメラ基板163の角部163aを支持する。
【0064】
それぞれのリブ85A,85B,85Cは、平面視L字状に形成されている。リブ85A,85B,85Cが取付部86を構成している。各組の四つのリブ85A,85B,85Cにカメラ基板163の四つの角部163aが当接されることにより、カメラ150が取付姿勢決定部252に支持される。
【0065】
この第三実施形態によれば、カメラ150を光軸回りの特定の回転角度に設定しようとする場合に、その姿勢におけるカメラ基板163の角部163aを支持する特定の組のリブ85A,85B,85Cが設けられている。このため、カメラ150が特定の回転角度となるように特定のリブ85A,85B,85Cにカメラ基板163の角部163aを当接させることにより、簡単に特定の回転角度となるようにカメラ150を取り付けることができる。
【0066】
なお、リブ85A,85B,85Cの形状も、カメラ基板163の角部163aの形状に合わせた形状に形成される。カメラ基板163が楕円形状等の円弧形状や湾曲形状を有する場合は、その形状に合わせてリブ85A,85B,85Cの形状も円弧形状や湾曲形状とされる。
【0067】
<第四実施形態>
次に、第四実施形態について説明する。
図6は、第四実施形態を説明する図であって、(a)は、カメラ150が搭載された姿勢決定部352の正面図、(b)は(a)におけるB−B断面図、(c)は(a)におけるC−C断面図である。
【0068】
図6(a)に示すように、第四実施形態において、カメラ150は、第二実施形態のカメラ150と同様のカメラである。姿勢決定部352は、平板状の基板90と、この基板90に垂直に設けられた一対の支持壁部91A,91Bを備えている。基板90がランプボディ11に固定されている。一対の支持壁部91A,91Bは、カメラ基板163をその間に挟み、カメラ基板163の側面を支持している。
【0069】
それぞれの支持壁部91A,91Bのカメラ150と向かい合う面に、リブ95A,95B,95Cが設けられている。これらのリブ95A,95B,95Cが取付部96を構成している。支持壁部91Aと支持壁部91Bの互いに向かい合う位置に設けられたリブの組が三組(95A,95A),(95B,95B),(95C,95C)設けられている。リブ95A,95B,95Cは、支持壁部91A側と支持壁部91B側とで異なる形状とされている。
【0070】
図6(b)に示すように、一方の支持壁部91Aに設けられたリブ95A,95B,95Cは、互いに平行に配置されたリブ片95aから構成されている。
図6(c)に示すように、他方の支持壁部91Bに設けられたリブ95A,95B,95Cは、凹状に形成されている。
【0071】
カメラ基板63が支持壁部91A,91Bの間に挿入された状態で、支持壁部91Aに設けられたリブ95A,95B,95Cはカメラ基板163の上部を支持し、支持壁部91Bに設けられたリブ95A,95B,95Cはカメラ基板163の下部を支持する。支持壁部91A側では、平行に配置されたリブ95A,95B,95Cのリブ片95aがカメラ150のカメラ基板163の表面および裏面に当接してカメラ基板163を支持する。また、支持壁部91B側では、凹状のリブ95A,95B,95Cにカメラ150のカメラ基板163の下部を支持する。
【0072】
この第四実施形態においては、カメラ150の光軸を特定の方向に設定しようとする場合に、その姿勢のカメラ150におけるカメラ基板163を支持する特定のリブ95A,95B,95Cが設けられている。このため、カメラ150の光軸が特定の方向となるように特定のリブ95A,95B,95Cにカメラ基板163を支持させることにより、簡単に光軸が特定の方向となるようにカメラ150を取り付けることができる。
【0073】
また、本実施形態では、それぞれの支持壁部91A,91Bに設けたリブ92A,92B,92Cでカメラ基板163を支持させたが、本発明はこれに限られない。支持壁部91A,91Bの一方のリブ92A,92B,92Cによる支持強度が十分であれば、支持壁部91A,91Bの他方ではリブなどを設けずに接着剤によってカメラ基板163を支持壁部91A,91Bに固定してもよい。
【0074】
なお、上記第一から第四実施形態において、姿勢決定部は、光源であるLED20が搭載されてランプボディ11に固定された搭載基板21に設けても良い。このように、姿勢決定部をLED20の搭載基板21に設ければ、部品点数の低減によってコストを抑えることができる。
【0075】
また、サイドターンシグナルランプ10は、カメラが取得した画像の傾きを電子的処理により補正する画像補正部66を備えても良い。画像補正部66は、例えば、カメラ基板上に設けることができる(
図3参照)。この画像補正部66を備えることで、姿勢決定部によってある程度の精度の姿勢でカメラを取り付けることができれば、その画像を電子的に処理しても、画像処理に伴う歪みが小さく、画像処理に伴い削除される情報量が少なくなる。この場合には、サイドターンシグナルランプ10から、加工された画像情報が、車両1に搭載されたECUに送信される。
【0076】
なお、画像補正部を車両1のECUに設け、カメラが取得した画像の傾きを車両1のECUの画像補正部で電子的処理により補正するようにしても良い。この場合には、サイドターンシグナルランプ10からは未加工の画像情報が、車両1に搭載されたECUに送信される。この場合も、姿勢決定部によってある程度の精度の姿勢でカメラを取り付けることができれば、その画像を電子的に処理しても、画像処理に伴う歪みが小さく、画像処理に伴い削除される情報量が少なくなる。
【0077】
なお、上述した説明においては、フェンダミラーやドアミラーを排した車両に、本実施形態に係るカメラを搭載したサイドターンシグナルランプを搭載した例を説明したが、本発明はこれに限られない。フェンダミラーやドアミラーを有する車両に、本実施形態に係るカメラを搭載したサイドターンシグナルランプを搭載し、フェンダミラーやドアミラーとカメラで取得した画像情報とを併用して、自車両の後方の様子を確認してもよい。
【0078】
また、上述した説明においては、フロントフェンダにサイドターンシグナルランプを取り付けた例を説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、車両のボンネットやフロントピラーなどに取り付けてもよい。サイドターンシグナルランプが取り付けられる車両表面は、鉛直方向に延びていてもよいし、鉛直方向に対して傾斜した方向に延びていてもよいし、水平方向に延びていてもよい。