特許第6563772号(P6563772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563772
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/08 20060101AFI20190808BHJP
   F21V 7/04 20060101ALI20190808BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20190808BHJP
   F21V 7/28 20180101ALI20190808BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20190808BHJP
【FI】
   F21S8/08 200
   F21V7/04 500
   F21V7/00 320
   F21V7/28
   F21V7/04 110
   F21Y115:10
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-205997(P2015-205997)
(22)【出願日】2015年10月20日
(65)【公開番号】特開2017-79117(P2017-79117A)
(43)【公開日】2017年4月27日
【審査請求日】2018年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】591068816
【氏名又は名称】信号電材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(74)【代理人】
【識別番号】100194984
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 圭太
(72)【発明者】
【氏名】興梠 政広
(72)【発明者】
【氏名】松下 航平
(72)【発明者】
【氏名】池末 聡
(72)【発明者】
【氏名】吉丸 哲史
【審査官】 野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−074614(JP,U)
【文献】 特表2014−527258(JP,A)
【文献】 実開平07−025499(JP,U)
【文献】 特開2014−183001(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/02、8/08
F21V 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱内部の所定の位置に配置された光源と、
該光源から所定の距離だけ離間して、凸部が前記光源の中心を指向する錐体状の第1の反射板と、
該第1の反射板の側面であって、前記凸部を含み前記第1の反射板と略相似形の錐体状の領域に形成された鏡面と、
前記第1の反射板の側面であって、該鏡面を除いた錐台状の領域に形成された乱反射面と、
前記支柱に支持された光出射部と、を備える照明器具において、
前記光源の近傍には、該光源からの光を前記支柱の軸方向と略平行であり、前記第1の反射板を指向する向きに反射させる第2の反射板と、
前記第1の反射板と前記第2の反射板の間であって、前記第2の反射板からの反射光を前記第1の反射板に向けて導光する開口部が形成されるとともに、前記支柱の軸方向平面視で、少なくとも前記第2の反射板を覆い隠す導光板を有する
照明器具。
【請求項2】
前記乱反射面は塗料でコーティングした請求項に記載の照明器具。
【請求項3】
前記乱反射面は凹凸形状である請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記支柱の軸方向と垂直な軸と、前記鏡面で反射される反射光が交わる角度が略10°となるように、前記鏡面と前記支柱の軸方向のなす角度が設定された請求項1から請求項の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記開口部の最大幅をL、前記鏡面の最大幅をAとした場合に、
L/2≦A≦L
となるように設定された請求項1から請求項4の何れか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具、及び光の出射方法に関する。詳しくは、公園や街路等に配置される支柱付の照明器具であり、広範な照射範囲を確保することができる照明器具、及び光の出射方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
道路の側縁、公園等には、交通安全や防犯目的として多数の照明器具が設置されている。このような照明器具の光源としては、従来より白熱電球、ハロゲンランプ、及び蛍光灯などが用いられてきたが、近年では、これら白熱電球等に代替する光源として発光ダイオード素子(以下、「LED」とし略記する)を用いた照明器具が提案されている。
【0003】
しかしながら、LEDは点光源形で指向性が強く、照射方向によっては光が目に差し込んで、眩しさ(グレア)などの不快感を覚える場合もある。
一般的に照明器具の高さは、地面から光の出射部までの高さが、高いものであれば3.0〜6.0mに設定され、低いものであれば0.5〜1.0m程度に設定されたものが多いが、特に高さの低い照明器具においては、歩行者の目線と光の出射部が一致し、眩しさを覚える場合がある。
【0004】
このような課題に対して、例えば、特許文献1に開示されるように、反射板を用いて光源から出射される光を多方向に分散させ、照射範囲を広げ、光源からの出射光を過度に集中させることを防止する技術が提案されている。
【0005】
具体的には、図6に示すように、支柱102の下端部に支柱102を上下方向に移動可能な光源としてのランプ105、及び該ランプ105の支柱102の鉛直方向の対向する位置に第1の反射板108をそれぞれ配設する。ランプ105から出射された光は、第2の反射板109により鉛直方向上向きで、第1の反射板108を指向するように反射される。第1の反射板108に入射した反射光は、第1の反射板108で一定の角度で支柱102の鉛直方向斜め下向きに拡散反射され、拡散反射された反射光は照明器具101の周囲を照射する。
【0006】
即ち、歩行者にはランプ105から直接出射される直接光は照射されず、一旦、第1の反射板108で反射された反射光が照射される。反射光は直接光に比べて柔らかく、均一な光であるため、目に優しく歩行者は眩しさを覚えることはない(特許文献1参照)。
【0007】
ここで、第1の反射板108は、目標とする照射範囲を定めて、該照射範囲を照らすように歩行面に対して所定の角度を設けて設置されている。
従って、照明器具101から遠くの範囲を照射するには、第1の反射板108の水平軸に対する角度を、より大きく設定する必要がある。
一方、第1の反射板108の設置角度を大きくすると、照明器具101から離れた歩行面の所定の範囲を照らすことは可能であるが、照明器具101の足元付近には反射光が届かないという課題がある。
【0008】
本課題に対して、例えば特許文献2には、複数の反射板を備えた照明器具が開示されている。
【0009】
具体的には、図7に示すように、支柱202の中間部に光源205、光源205から出射された光を支柱202の鉛直方向上向きに反射させる第2の反射板209、支柱202の上部に第2の反射板209で鉛直方向上向きに反射された光を、支柱202の鉛直方向斜め下向きに反射させる第1の反射板208、さらに、光源205と第1の反射板208の中間部分であって、光源205から出射された光を、支柱202の鉛直方向斜め下向きに反射させて足元灯として機能させる中間照射部217がそれぞれ配設されている。
【0010】
即ち、第1の反射板208で反射させた反射光で照明器具201から所定に離れた領域を照射し、中間部分の中間照射部217で反射させた反射光で照明器具201の足元を照らすことができるため、照明器具201の周囲全体を均一に照射することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】実開平7−27008号公報
【特許文献2】特開2002−260410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述したように、特許文献1に記載の照明器具では、照明器具周囲の一定範囲を照射することはできるが、照明器具の足元まで反射光が届かないという課題がある。
また、光源であるランプが歩行者の目線と同じ位置か、又は目線よりも下に位置していることにより、配線等がむき出しとなっているランプ本体部分が歩行者に視認されるため、見栄えが悪いものとなっている。
【0013】
一方、特許文献2に記載の照明器具では、光源からの光を支柱の外方に反射させるための反射板として、第1の反射板に加えて、中間部分に中間照射部を別途準備しなければならず、部品点数が多くなり製品コストが増大するとともに、照明器具の組み立てが複雑となり組み立て工数も増大する。
【0014】
また、高さのある支柱を備える照明器具であれば、光源、中間照射部、第1の反射板を夫々配設するスペースを確保することができるが、支柱の高さが低い照明器具においては、中間照射部を配設するスペースを確保することが困難となる。
【0015】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、主に公園や街路等に配置される支柱付の照明器具であり、広範な照射範囲を確保することができる照明器具、及び光の出射方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するために、本発明の照明器具は、支柱内部の所定の位置に配置された光源と、該光源から所定の距離だけ離間して、凸部が前記光源の中心を指向する錐体状の第1の反射板と、該第1の反射板の側面であって、前記凸部を含み前記第1の反射板と略相似形の錐体状の領域に形成された鏡面と、前記第1の反射板の側面であって、該鏡面を除いた錐台状の領域に形成された乱反射面と、前記支柱に支持された光出射部とを備えている。
【0017】
ここで、光源から所定の距離だけ離間した位置に、光源の中心を指向するように第1の反射板が配置されていることにより、光源から出射した光を第1の反射板で確実に反射させることがでる。
また、第1の反射板が錐体状であることにより、光源から出射された光を照明器具の全方位に向けて放射状に反射させることができる。
【0018】
また、第1の反射板の側面であって、凸部を含み、第1の反射板と略相似形の錐体状の領域に鏡面が形成されていることにより、光源から出射された光を予め定めた一定の角度で支柱の外方に反射させることができる。
従って、目的とする照射領域に確実に反射光を照射させることができる。
【0019】
また、第1の反射板の側面であって、鏡面を除いた錐台状の領域に乱反射面が形成されていることにより、光源から出射された光を乱反射させることができるため、鏡面反射した反射光の照射範囲以外の、例えば照明器具の足元に反射光を照射することができる。
【0020】
また、支柱に支持された光出射部を備えていることにより、第1の反射板で反射した反射光を確実に支柱の外方に出射することができる。
【0021】
上記の目的を達成するために、本発明の照明器具は、支柱内部の所定の位置に配置された光源と、該光源から所定の距離だけ離間して、凸部が前記光源の中心を指向する錐体状の第1の反射板と、該第1の反射板の側面であって、前記凸部を含み前記第1の反射板と略相似形の錐体状の領域に形成された鏡面と、前記第1の反射板の側面であって、該鏡面を除いた錐台状の領域に形成された乱反射面と、前記支柱に形成された開口部とを備えている。
【0022】
ここで、光源から所定の距離だけ離間した位置に、光源の中心を指向するように第1の反射板が配置されていることにより、光源から出射した光を第1の反射板で確実に反射させることがでる。
また、第1の反射板が錐体状であることにより、光源から出射された光を照明器具の全方位に放射状に反射させることができる。
【0023】
また、第1の反射板の側面であって、凸部を含み、第1の反射板と略相似形の錐体状の領域に鏡面が形成されていることにより、光源から出射された光を予め定めた一定の角度で支柱の外方に反射させることができる。
従って、目的とする照射領域に確実に反射光を照射させることができる。
【0024】
また、第1の反射板の側面であって、鏡面を除いた錐台状の領域に乱反射面が形成されていることにより、光源から出射された光を乱反射させることができるため、鏡面反射した反射光の照射範囲以外の、例えば照明器具の足元に反射光を照射することができる。
【0025】
また、支柱に形成された開口部により、第1の反射板で反射した反射光を確実に支柱の外方に出射することができる。
【0026】
また、乱反射面が塗料でコーティングされている場合には、光源から出射された光が、塗料に含まれる微小粒子により様々な方向に乱反射させることができる。
従って、鏡面反射した反射光の照射範囲以外の、例えば照明器具の足元に反射光を照射することができる。
更に、コーティングを施すことにより第1の反射板の傷つき防止、汚れ防止となるため、第1の反射板の耐久性を向上させることができる。
【0027】
また、乱反射面が凹凸形状である場合には、光源から出射された光が、凹凸で様々な方向に乱反射させることができる。
従って、鏡面反射した反射光の照射範囲以外の、例えば照明器具の足元に反射光を照射することができる。
【0028】
また、支柱の軸方向と垂直な軸と、鏡面で反射される反射光が交わる角度が略10°となるように、鏡面と支柱の軸方向のなす角度が設定される場合には、支柱上方への光漏を極力防止することができるとともに、歩行者のグレアを防止しつつ、目標とする路面の照射範囲を確実に照射することができる。
【0029】
また、光源の近傍に、光源からの光を支柱の軸方向と略平行であり、第1の反射板を指向する向きに反射させる第2の反射板を備える場合には、光源から出射された光の漏れを極力抑えて第1の反射板に向けて出射させることができるため、照明器具の照射効率をより高めることができる。
【0030】
また、第1の反射板と前記第2の反射板の間であって、第2の反射板からの反射光を第1の反射板に向けて導光する開口部が形成された導光板を有する場合には、第2の反射板で反射された反射光を第1の反射板の中心に向けて確実に出射させることができる。
【0031】
更に、導光板が支柱の軸方向平面視で、少なくとも第2の反射板を覆い隠す場合には、光源の位置が歩行者の目線と同じか、又は低い支柱においても、例えば光源につながる配線等を導光板で覆い隠すことができるため、照明器具の見栄えが向上する。
【0032】
また、導光板の開口部の最大幅をL、前記鏡面の最大幅をAとした場合に、L/2≦Aと設定した場合には、開口部から導光され、第1の反射板に入射する光の量を一定以上に確保し、目的とする照射範囲を確保することができる。
【0033】
また、導光板の開口部の最大幅をL、前記鏡面の最大幅をAとした場合に、A≦Lと設定し場合には、開口部から導光される光のうち支柱の軸方向に対して角度をもった光を確実に遮断することができる。
即ち、支柱の軸方向と平行な光のみを第1の反射板の鏡面に反射させることができるため、グレアの発生や光害を確実に防止して、目的とする照射領域に確実に照射することができる。
【0034】
上記の目的を達成するために、本発明の光の出射方法は、支柱内部の所定の位置に配置された光源から光を出射する工程と、光源からの光を前記支柱の軸方向に平行な向きに反射させる工程と、反射光の一部を支柱の外方に向けて略一定の角度で反射させると共に、反射光の一部を支柱の外方に向けて乱反射させる工程とを備えている。
【0035】
ここで、光源からの光を支柱の軸方向に平行な向きに反射させる工程を有することにより、光源からの光が支柱の外方に漏れることがなく、照射効率を高めることができる。
【0036】
また、反射光の一部を支柱の外方に向けて略一定の角度で反射させる工程を有することにより、目的とする照射領域に確実に反射光を照射させることができる。
【0037】
また、反射光の一部を支柱の外方に向けて乱反射させる工程を有することにより、照射領域をさらに広げることができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明に係る照明器具、及び光の出射方法は広範な照射範囲を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の実施形態に係る照明器具の正面図である。
図2】本発明の実施形態に係る照明器具の上部を示す正面断面図である。
図3】第1の反射板の拡大斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る照明器具の配光の特性を示す正面断面図である。
図5】本発明の実施形態に係る照明器具の配光の特性を示す正面図である。
図6】従来技術を示す図である。
図7】従来技術を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、照明器具、及び光の出射方法に関する本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。なお、各図においては、説明の便宜上、照明器具1を地中Gに設置した状態において、照明器具1の底面から上面に向かう方向を上方向と定義し、上方向の反対方向を下方向と定義し、上方向、及び下方向により表される軸方向を鉛直方向と定義する。また、鉛直方向と垂直な軸方向を水平方向と定義する。
【0041】
まず、本発明を適用した実施形態に係る照明器具1の全体構成について、図1、及び図2を用いて説明する。照明器具1は、例えば道路の側縁、公園、又は庭園等に設置されるものであり、支柱2と支柱2の上部で光を外方に向けて出射するための光出射部3が支柱2に支持されている。そして、照明器具1は、光出射部3から光を出射して歩行面Wの所定の範囲を照射する。
【0042】
支柱2は、地中Gへの設置状態において上下方向に延びる円筒形状をしており、下部の一部が地中Gに埋め込まれている。また、支柱2の地中Gへ埋め込まれている部分には、図示しない電源ケーブルが挿通される挿通穴4が形成されており、この挿通穴4から図示しない電源ケーブルが内部に引き込まれ、光源としてのLED5の電源15に電力が供給されるように構成されている。
【0043】
ここで、必ずしも、支柱2は円筒形状である必要はない。例えば、多角形をした角柱等、照明器具1のデザインに合わせて選択することが可能である。
【0044】
また、必ずしも、光源はLED5である必要はない。例えば、白熱球、ハロゲンランプ、蛍光灯、HIDランプ等から利用目的等に応じて適宜選択することができる。
【0045】
光出射部3は透明なアクリル樹脂から構成されており、光源からの光を支柱2の外方に向けて透過可能となっている。光出射部3の外径は、支柱2の外径とほぼ同程度の大きさであり、光出射部3の外周面と支柱2の外周面とが略面一になっている。
【0046】
ここで、必ずしも、光出射部3は透明である必要はない。光が透過できれば、どのような色彩であってもよい。
【0047】
また、必ずしも、光出射部3の材質はアクリル樹脂である必要はない。ガラス、ABS樹脂等適宜選択することができる。
【0048】
また、必ずしも、光出射部3の外径は、支柱2の外径と同程度の大きさである必要はない。例えば、支柱2の外径よりも小さな外径であり、光出射部3が支柱2に対して絞られた形状であってもよい。更に、支柱2の外径よりも大きな外径であり、光出射部3が支柱2の側面から外方に膨出するような形状であってもよい。
【0049】
また、必ずしも、光出射部3として光を透過する部材を設ける必要はない。例えば、光出射部3の対応する位置に、支柱2から外方に向かって出射することができるように、支柱2の側面に開口部を形成してもよい。
【0050】
光出射部3の上端部には、支柱2を地中Gに設置した状態において下方に開口する円形容器状のカバー6が被せられており、光出射部3の上面の全面が覆われている。
【0051】
ここで、必ずしも、カバー6は円形である必要はない。支柱2、又は光出射部3の外径形状に合わせて、適宜変更することができる。
【0052】
光源としてのLED5の周囲には、LED5の自己発生熱により生じる電源15の回路不具合等を防止するため、放熱、吸熱を目的としたヒートシンク7が取り付けられている。また、ヒートシンク7には、LED5の先端部分を包囲するように、第2の反射板9が取り付けられている。
【0053】
第2の反射板9はLED5の外周から外側に向かう放物面を有し、LED5から出射される光を支柱2の鉛直方向上向きに反射させる照明作用を有する。
【0054】
ここで、必ずしも、第2の反射板9を有する必要はない。但し、第2の反射板9を有することで、LED5から出射される光を支柱2の外方に漏れ出すことなく、後述する第1の反射板に向けて、支柱2の鉛直方向上向きに反射させることができるため、照射効率を高めることが可能となる。
【0055】
また、必ずしも、第2の反射板9は放物面を形成している必要はない。LED5から出射される光を支柱2の鉛直方向上向きに反射させることができればよく、例えば、円弧面、平直な傾斜面、楕円面に形成してもよい。
【0056】
LED5、及び第2の反射板9は支柱2の側面、及びヒートシンク7で支持されたハウジング10により保護されている。
また、支柱2の上面平面視で、第2の反射板9を覆い隠すとともに、第2の反射板9で反射された反射光を支柱2の鉛直方向上向きに導光するための円形の開口部12(直径L)が形成された導光板11が、ハウジング10と一体となっている。
更に、導光板11と第2の反射板9の間には、スペーサーとしての透明樹脂板16が介挿されている。
【0057】
ここで、必ずしも、導光板11を有する必要はない。但し、導光板11を有することで、少なくとも第2の反射板9を覆い隠すことができる。即ち、例えば、光源の位置が歩行者の目線と同じか、又は低い支柱においても、導光板11により、第2の反射板9、LED5、LED5につながる配線等を覆い隠すことができるため、照明器具1の見栄えを向上させることができる。
【0058】
また、必ずしも、開口部12は円形である必要はない。一定の光を導光することができればよく、例えば、多角形であってもよい。
【0059】
また、必ずしも、導光板11はハウジング10と一体となっている必要はない。
例えば、導光板11を別体で形成し、ハウジング10又は、支柱2の側面に取り付けるように構成してもよい。
【0060】
カバー6には、凸部13がLED5の略中心を指向するように形成された円錐体状(コーン状)の第1の反射板8が、固定板14を介して取り付けられている。図3に示すように、凸部13を含み、第1の反射板8の形状と略相似形をした略円錐体状の側面に形成された領域Mには鏡面仕上げが施されている。
【0061】
ここで、必ずしも、第1の反射板8は円錐体状である必要はない。例えば、多角形の角錐体状であってもよい。但し、円錐体状の場合には、側面が滑らかなR形状であるため、第1の反射板から反射された光を支柱2の外方の全方位に向けて放射状に効率的に反射させることができる。
【0062】
また、必ずしも、第1の反射板8は凸部13を有する錐体状である必要はない。例えば、錐体状の頂点を共有し相似に縮小した凸部を含む錐体を取り除いた、所謂、錐台状であってもよい。但し、錐台状の場合には、LED5に臨む錐台状の頂面が一定面積を有する平部であり、この平部で第2の反射板9の反射光が、鉛直方向下向きに反射されてしまうため、支柱2の外方への照射効率を高めるためには、錐体状であることが好ましい。
【0063】
図4に示す第1の反射板8の、領域Mの傾斜角αは、支柱2の鉛直方向に対して35°から45°の角度を有しており、特に傾斜角αを50°に設定することが好ましい。
【0064】
第1の反射板8の領域Mで反射された鏡面反射光S1(図4の実線で示す矢印)は、一定角度で斜め下方向に向けて反射される。詳細には、第2の反射板9から支柱2の鉛直方向上向きに向かった反射光は、領域Mで鏡面反射し、水平方向に対して照明器具1から離れる側の斜め下方向に向かい、光出射部3を透過して、照明器具1から離れた一定範囲の歩行面Wを照射する。
【0065】
ここで、必ずしも、傾斜角αは35°から45°の範囲に設定される必要はない。支柱2の高さに応じて適宜設定することができる。但し、屋外の公共照明基準では、水平方向に対する反射光の仰角βが5°の位置における照明器具の輝度を基準としており、通常、屋外用の照明器具においては、この仰角β(=5°)よりも下方に向けて光を出射するように設計されている。
【0066】
この点、発明者が実験を繰り返した結果、本発明の実施形態に係る支柱2の高さ(0.8m)において、支柱2を中心とした半径4.0m位置にて、屋外の公共照明基準である1ルクス(lx)の輝度を確保するためには、図5に示すように、支柱2から出射する光の水平方向に対する仰角β(水平軸hと鏡面反射光S1とのなす角)を10°とした場合に、最も明るい輝度を確保することができた。
【0067】
即ち、支柱2からの水平距離4.0mの歩行面Wの位置から、支柱2の高さ0.8mの仰角βは、約10°(換言すると、水平方向から下方向10°)となる。この時の、傾斜角αは40°となり、この前後の傾斜角αを35°から45°に設定すると、照射範囲を確保しつつ、歩行者に対するグレアを最小限に抑えることが確認できた。
【0068】
図2に示すように、領域Mの最大幅Aの上限は、導光板11に形成された開口部12の最大幅L以下となるように設定されている。また、領域Mの最大幅Aの下限は、開口部12の最大幅Lの半分以上となるように設定されている。
【0069】
ここで、必ずしも、領域Mの最大幅Aの上限は、開口部12の最大幅L以下となるように設定される必要はない。但し、領域Mの最大幅Aの上限を、開口部12の最大幅Lより大きくすると、開口部12から導光される光のうち、開口部12の縁部で曲げられ、支柱2の鉛直方向上向きの光以外の角度をもった光が領域Mに入射することになる。
このような角度をもった光が領域Mに入射すると、領域Mで水平方向よりも上方向に光が反射され、グレアの発生、及び光害の要因となるため、領域Mの最大幅Aの上限は、開口部12の最大幅L以下とすることが好ましい。
【0070】
また、必ずしも、領域Mの最大幅Aの下限は、開口部12の最大幅Lの半分以上となるように設定される必要はない。但し、領域Mの最大幅Aの上限を、開口部12の最大幅Lの半分より小さくすると、開口部12から出射される光のうち、領域Mへ入射する光の量が相対的に小さくなる。
従って、領域Mで鏡面反射される鏡面反射光S1が弱くなるため、照射効率を一定以上に保つためにも、領域Mの最大幅Aの下限は開口部12の最大幅Lの半分以上とすることが好ましい。
【0071】
第1の反射板8の領域Mを除いた、略錐台状の側面に形成された領域Dは、白色系の塗料でコーティングが施された乱反射面が形成され、図4に示すように、第2の反射板から反射される反射光を乱反射させることが可能となっている(図4の点線で示す矢印、及び符号S2)。そして、領域Dの側面は支柱2の鉛直方向斜め上方向にやや凹んだ曲線形状を呈している。
【0072】
ここで、必ずしも、領域Dは白色系の塗料である必要はない。塗料に含まれる微小粒子により光を乱反射させることができればよく、LED5の発光色に応じてどのような色彩の塗料を選択してもよい。
【0073】
また、必ずしも、領域Dは塗料でコーティングが施されている必要はない。領域Dで光を乱反射させることができれば、どのような表面処理がされていてもよく、例えば、領域Dを凹凸形状としてもよい。
更に、塗料によるコーティングと凹凸形状の組み合わせによる表面処理が施されていてもよい。
【0074】
また、必ずしも、領域Dの側面は支柱2の鉛直方向斜め上方向にやや凹んだ曲線形状を呈している必要はない。例えば、領域Mの側面から傾斜角αを維持したままの直線形状であってもよい。但し、領域Dの側面を曲線形状とすることで、領域Dで乱反射させた乱反射光S2が照明器具1の足元の近い位置まで照射範囲を広げることができるため、曲線形状とすることが好ましい。
【0075】
次に、このように構成された照明器具1の地中Gに設置した状態における光の出射方法について、図4、及び図5に基づき説明する。
【0076】
図4において、LED5から出射された光は、第2の反射板9で支柱2の鉛直方向上向きに反射される。
【0077】
次に、第2の反射板9で反射された反射光は、導光板11の開口部12から第1の反射板8に向けて導光される。
【0078】
そして、開口部12から導光された光のうち、第1の反射板8の領域Mに入射した光は、領域Mの傾斜角αに従って水平軸hに対して一定角度βで支柱2の斜め下方向に鏡面反射される。
【0079】
領域Mで鏡面反射された鏡面反射光S1は、放射状に広がり、光出射部3から支柱2の外方に向けて出射し、照明器具1から所定に離れた歩行面Wの所定の範囲を照射する。
【0080】
一方、開口部12から導光された光のうち、第1の反射板の領域Dに入射した反射光の一部は支柱2の鉛直方向に向けて乱反射される。
【0081】
領域Dで乱反射された乱反射光S2は、光出射部3から支柱2の外方に向けて出射し、図5に示すように照明器具1の足元を含め、歩行面Wの所定の範囲を照射する。
【0082】
以上のように、本発明を適用した照明器具、及び光の出射方法は、広範な照射範囲を確保することができるものとなっている。
【符号の説明】
【0083】
1、101、201 照明器具
2、102、202 支柱
3 光出射部
4 挿通穴
5 LED
105 ランプ
205 光源
6 カバー
7 ヒートシンク
8、108、208 第1の反射板
9、109、209 第2の反射板
10 ハウジング
11 導光板
12 開口部
13 凸部
14 固定板
15 電源
16 透明樹脂板
217 中間照射部
S1 鏡面反射光
S2 乱反射光
G 地面
W 歩行面
h 水平軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7