(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、一般式[I]で表される遷移金属化合物およびその鏡像異性体、これらの製造方法、これらの少なくとも1種を含有するオレフィン重合用触媒、前記オレフィン重合用触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法、オレフィン重合体、および前記オレフィン重合体を含んでなる成形体について順次説明する。
【0039】
本明細書において、式(X)(Xは式番号である。)で表される化合物を「化合物(X)」ともいい、重合体の説明において化合物Aに由来する構成単位を「化合物A単位」ともいい、その含有量を「化合物A含量」ともいう。
【0040】
〔遷移金属化合物〕
本発明の遷移金属化合物は、一般式[I]で表される遷移金属化合物またはその鏡像異性体である。本明細書において鏡像異性体については特に言及していないが、本発明の遷移金属化合物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、遷移金属化合物[I]の全ての鏡像異性体、例えば一般式[I']で表される遷移金属化合物を包含する。
【0041】
【化3】
式[I]中、R
1、R
3、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15およびR
16はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、R
2は炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、R
4は水素原子であり、R
4を除くR
1からR
16までの置換基のうち、任意の2つの置換基は互いに結合して環を形成していてもよい。
【0042】
式[I]中、Mは第4族遷移金属であり、Qはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、jは1〜4の整数であり、jが2以上の整数であるとき、Qは同一または異なる組合せで選んでもよい。
【0043】
なお、式[I]および[I']の表記において、MQ
j部分が紙面手前に、架橋部が紙面奥側に存在するものとする。すなわち、本発明の遷移金属化合物では、シクロペンタジエン環のα位(架橋部位が置換した炭素原子を基準とする)に、中心金属側に向いた水素原子(R
4)が存在する。
【0044】
本発明の遷移金属化合物[I]は、R
2が水素原子ではなく、かつR
4が水素原子であるため、従来公知のメタロセン化合物では困難であった、経済性の高い重合条件下での、高い立体規則性と適切な量の位置不規則性との両立を達成することができ、さらには高い分子量のオレフィン重合体を製造することが可能である。
【0045】
本発明の遷移金属化合物[I]が優れた性能を示す理由について、ポリマーの分子量に与える影響を例に挙げ、以下に推定される重合反応機構を用いて説明する。
重合反応によって生成するポリマーの分子量が大きいということは、モノマーが触媒の中心金属/ポリマー鎖間に挿入される反応である生長反応の速度が、ポリマー鎖の生長が停止する反応である連鎖移動反応の速度に対して、著しく大きいということである。メタロセン触媒によるオレフィン重合反応では、主な連鎖移動反応としては、水素原子が触媒の中心金属Mに移動するβ−水素移動と、水素原子がモノマーへ移動するβ−水素移動との2種類が知られており、主に後者のβ−水素移動が支配的であるとされている(Chem. Rev. (2000), 100, 1253他参照)。
【0046】
それぞれの遷移状態の模式図を式(i)〜(iii)に示す。なお、触媒の配位子は省略してあり、式(i)〜(iii)中のM'は触媒の活性中心金属を表し、Pはポリマー鎖を表す。
【0047】
【化4】
モノマーへのβ−水素移動における遷移状態は、M'を中心とした6員環構造である(式(ii))。モノマーの挿入反応は、α位の水素がM'に配位するため5員環構造をとる(式(i))。触媒の配位子によってM'近傍の空間を狭めると、より大きな空間を必要とする6員環構造の遷移状態は5員環構造の遷移状態よりも不安定化され、すなわちモノマーへのβ−水素移動の反応速度が小さくなり、相対的にモノマーの挿入反応の反応速度が大きくなる。その結果、生成するポリマーの分子量が大きくなることが知られている(Macromolecules (1996), 29, 2729参照)。
【0048】
一方、中心金属Mへのβ−水素移動における遷移状態は,モノマーの挿入反応の遷移状態よりも、空間がさらに小さい4員環構造をとる(式(iii))。そのため、配位子によってM'近傍の空間が小さくなりすぎると中心金属Mへのβ−水素移動の反応速度が相対的に高まり、生成するポリマーの分子量は小さくなることが予想される。
【0049】
以上の反応機構を、本発明の遷移金属化合物[I]に当てはめる。当該遷移金属化合物[I]は、シクロペンタジエン環とフルオレン環とを結ぶ架橋部分に5員環構造を有する。ここで、R
2が水素原子ではない骨格に対し、R
4に、水素原子よりも大きい、すなわち水素原子以外の置換基を導入すると、中心金属M周辺の空間が小さくなる。その結果、6員環構造の遷移状態を経るモノマーへのβ−水素移動を抑制することができるが、同時に5員環構造の遷移状態を経るモノマーの挿入反応の反応速度を低下させてしまうと考えられる。このため、4員環構造の遷移状態を経る中心金属Mへのβ−水素移動が促進され、分子量が充分に大きくならない。
【0050】
一方、R
2が水素原子ではない骨格に対し、R
4を水素原子にすると、モノマーの挿入反応を阻害することなく、モノマーへのβ−水素移動のみを抑制することができるため、より高分子量のポリマーを生成することができると考えられる。
【0051】
上記の理由により、シクロペンタジエン環とフルオレン環とを結ぶ架橋部分に5員環構造を有し、R
2が水素原子ではなく、かつR
4が水素原子の場合のみ、優れた性能を示す触媒となるものと考えられる。
【0052】
次にポリマーの位置規則性に与える影響について説明する。架橋型メタロセン化合物の配位子上の置換基は、ポリマーの位置規則性に影響を与えるが、とりわけ、シクロペンタジエン(またはその誘導体)部のα位(架橋部位が置換した炭素原子を基準とする)の置換基は影響が大きいことが知られている(Chem. Rev. (2000), 100, 1253)。これはα位の置換基の立体障害が主因として考えられる。このことから、本発明において遷移金属化合物[I]のR
4をアルキル基等から水素原子にすることで、立体障害が小さくなる、すなわち位置規則性が低下することになる。この効果によって、生成するポリマー中に極わずかな2,1−結合や1,3−結合が生じ、ポリマーが結晶化する際にβ型結晶がより生成しやすいポリマーとなると考えられる。
【0053】
〈R1からR16〉
R
1からR
16(ただし、R
4を除く。)における炭化水素基としては、例えば、直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、環状飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基、飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、通常1〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10である。
【0054】
直鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等の直鎖状アルキル基;アリル基等の直鎖状アルケニル基が挙げられる。
【0055】
分岐状炭化水素基としては、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,1−ジプロピルブチル基、1,1−ジメチル−2−メチルプロピル基、1−メチル−1−イソプロピル−2−メチルプロピル基等の分岐状アルキル基が挙げられる。
【0056】
環状飽和炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、メチルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ノルボルニル基、アダマンチル基、メチルアダマンチル基等の多環式基が挙げられる。
【0057】
環状不飽和炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基等のアリール基;シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;5−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニル基等の多環の不飽和脂環式基が挙げられる。
【0058】
飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基としては、例えば、ベンジル基、クミル基、1,1−ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基等のアルキル基が有する1または2以上の水素原子をアリール基に置換してなる基が挙げられる。
【0059】
R
1からR
16(ただし、R
4を除く。)におけるヘテロ原子含有炭化水素基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フリル基などの酸素原子含有炭化水素基;N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−フェニルアミノ基等のアミノ基、ピリル基などの窒素原子含有炭化水素基;チエニル基などの硫黄原子含有炭化水素基が挙げられる。ヘテロ原子含有炭化水素基の炭素数は、通常1〜20、好ましくは2〜18、より好ましくは2〜15である。ただし、ヘテロ原子含有炭化水素基からはケイ素含有基を除く。
【0060】
R
1からR
16(ただし、R
4を除く。)におけるケイ素含有基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基等の式−SiR
3(式中、複数あるRはそれぞれ独立に炭素数1〜15のアルキル基またはフェニル基である。)で表される基が挙げられる。
【0061】
R
4を除くR
1からR
16までの置換基のうち、隣接した2つの置換基(例:R
1とR
2、R
2とR
3、R
5とR
7、R
6とR
8、R
7とR
8、R
9とR
10、R
10とR
11、R
11とR
12、R
13とR
14、R
14とR
15、R
15とR
16)が互いに結合して環を形成していてもよく、R
6およびR
7が互いに結合して環を形成していてもよく、R
1およびR
8が互いに結合して環を形成していてもよく、R
3およびR
5が互いに結合して環を形成していてもよい。前記環形成は、分子中に2箇所以上存在してもよい。
【0062】
本明細書において、2つの置換基が互いに結合して形成された環(付加的な環)としては、例えば、脂環、芳香環、ヘテロ環が挙げられる。具体的には、シクロヘキサン環;ベンゼン環;水素化ベンゼン環;シクロペンテン環;フラン環、チオフェン環等のヘテロ環およびこれに対応する水素化ヘテロ環が挙げられ、好ましくはシクロヘキサン環;ベンゼン環および水素化ベンゼン環である。また、このような環構造は、環上にアルキル基等の置換基をさらに有していてもよい。
【0063】
R
1およびR
3は、立体規則性の観点から、水素原子であることが好ましい。
R
5、R
6およびR
7から選ばれる少なくとも1つは、炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であることが好ましく、R
5が炭化水素基であることがより好ましく、R
5が直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基等の炭素数2以上のアルキル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基であることがさらに好ましく、R
5が炭素数2以上のアルキル基であることがとりわけ好ましい。また、合成上の観点からは、R
6およびR
7は水素原子であることも好ましい。また、R
5およびR
7が互いに結合して環を形成していることがより好ましく、当該環がシクロヘキサン環等の6員環であることが特に好ましい。
【0064】
R
8は、炭化水素基であることが好ましく、アルキル基であることが特に好ましい。
R
2は、立体規則性の観点から、炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基であることがより好ましく、アリール基ではないことがさらに好ましく、直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基または環状飽和炭化水素基であることがとりわけ好ましく、遊離原子価を有する炭素(シクロペンタジエニル環に結合する炭素)が3級炭素である置換基であることが特に好ましい。
【0065】
R
2としては、具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−アミル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基が例示でき、より好ましくはtert−ブチル基、tert−ペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基等の遊離原子価を有する炭素が3級炭素である置換基であり、特に好ましくは1−アダマンチル基、tert−ブチル基である。
【0066】
一般式[I]において、フルオレン環部分は公知のフルオレン誘導体から得られる構造であれば特に制限されないが、R
9、R
12、R
13およびR
16は、立体規則性、分子量の観点から、好ましくは水素原子である。
【0067】
R
10、R
11、R
14およびR
15は、好ましくは水素原子、炭化水素基、酸素原子含有炭化水素基または窒素原子含有炭化水素基であり、より好ましくは炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜20の炭化水素基である。
【0068】
R
10とR
11が互いに結合して環を形成し、かつR
14とR
15が互いに結合して環を形成していてもよい。このような置換フルオレニル基としては、例えば、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、オクタヒドロジベンゾフルオレニル基、1,1,4,4,7,7,10,10-オクタメチル-2,3,4,7,8,9,10,12-オクタヒドロ-1H-ジベンゾ[b,h]フルオレニル基、1,1,3,3,6,6,8,8-オクタメチル-2,3,6,7,8,10-ヘキサヒドロ-1H-ジシクロペンタ[b,h]フルオレニル基、1',1',3',6',8',8'-ヘキサメチル-1'H,8'H-ジシクロペンタ[b,h]フルオレニル基が挙げられ、特に好ましくは1,1,4,4,7,7,10,10-オクタメチル-2,3,4,7,8,9,10,12-オクタヒドロ-1H-ジベンゾ[b,h]フルオレニル基である。
【0069】
〈M、Q、j〉
Mは、第4族遷移金属であり、好ましくはTi、ZrまたはHfであり、より好ましくはZrまたはHfであり、特に好ましくはZrである。
【0070】
Qでのハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
Qにおける炭化水素基としては、R
1からR
16(ただし、R
4を除く。)における炭化水素基と同様の基が挙げられ、好ましくは直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基等のアルキル基である。
【0071】
Qにおけるアニオン配位子としては、例えば、メトキシ、tert−ブトキシ等のアルコキシ基;フェノキシ等のアリールオキシ基;アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基;メシレート、トシレート等のスルホネート基;ジメチルアミド、ジイソプロピルアミド、メチルアニリド、ジフェニルアミド等のアミド基が挙げられる。
【0072】
Qにおける孤立電子対で配位可能な中性配位子としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン等の有機リン化合物;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテルが挙げられる。
【0073】
Qは、少なくとも1つがハロゲン原子またはアルキル基であることが好ましい。
jは、好ましくは2である。
以上、本発明の遷移金属化合物[I]の構成、すなわちR
1〜R
16、M、Qおよびjについて、好ましい態様を説明した。本発明では、それぞれの好適態様の任意の組合せも好ましい態様である。
【0074】
〈好ましい遷移金属化合物の例示〉
以下の例示において、1,1,4,4,7,7,10,10-オクタメチル-2,3,4,7,8,9,10,12-オクタヒドロ-1H-ジベンゾ[b,h]フルオレンをオクタメチルフルオレンと記載し、1',1',3',6',8',8'-ヘキサメチル-1'H,8'H-ジシクロペンタ[b,h]フルオレンをヘキサメチルジシクロペンタフルオレンと記載する。
【0075】
本発明の好ましい遷移金属化合物としては、例えば、
[1-(フルオレン-9'-イル)(1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-(1-メチル-シクロヘキシル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-(1-メチル-シクロヘキシル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0076】
[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-(1-メチル-シクロヘキシル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-(1-メチル-シクロヘキシル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-(1-メチル-シクロヘキシル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-(1-メチル-シクロヘキシル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-(1-メチル-シクロヘキシル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0077】
[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1,3-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1,3-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1,3-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1,3-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1,3-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1,3-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1,3-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0078】
[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1、3-ジ-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0079】
[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(1,5-ジ-tert-ブチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-tert-ブチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(3,5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0080】
[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0081】
[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-シクロヘキシル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-エチル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0082】
[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(3-シクロヘキセニル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0083】
[1-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[1-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-1-iso-プロピル-3-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-tert-ブチル-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-tert-ブチル-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-5,8-ジメチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、
【0084】
[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-5,8-ジメチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-5,8-ジメチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-5,8-ジメチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-5,8-ジメチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-tert-ブチル-5,8-ジメチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-tert-ブチル-5,8-ジメチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-(3-シクロヘキセニル)-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-(3-シクロヘキセニル)-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-(3-シクロヘキセニル)-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-(3-シクロヘキセニル)-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-(3-シクロヘキセニル)-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-tert-ブチル-8-(3-シクロヘキセニル)-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-tert-ブチル-8-(3-シクロヘキセニル)-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(フルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[8-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-(1-アダマンチル)-8-iso-プロピル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(フルオレン-9'-イル)(2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0085】
[7-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、
【0086】
[7-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(2-tert-ブチル-8-フェニル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-シクロヘキシル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-シクロヘキシル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-シクロヘキシル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-シクロヘキシル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-tert-ブチル-7-シクロヘキシル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-7-シクロヘキシル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-tert-ブチル-7-シクロヘキシル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(2',7'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-(1-アダマンチル)-フルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(3',6'-ジ-tert-ブチル-2',7'-ジメチルフルオレン-9'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、[7-(ヘキサメチルジシクロペンタフルオレン-10'-イル)(5-アダマンタン-1-イル-7-iso-プロピル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[a]ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド
が挙げられる。
【0087】
本発明の遷移金属化合物[I]としては、上記例示の化合物のチタン誘導体、ハフニウム誘導体でもよい。ただし、本発明の遷移金属化合物[I]は、上記例示の化合物に何ら限定されるものではない。
【0088】
上記化合物の命名に用いた位置番号を、[1-(1',1',4',4',7',7',10',10'-オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレン-12'-イル)(5-tert-ブチル-1-メチル-3-iso-プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、および[8-(1',1',4',4',7',7',10',10'-オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレン-12'-イル)(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)]ジルコニウムジクロライドを例にとり、鏡像異性体の一つについてそれぞれ式[I−1]、式[I−2]に示す。
【0090】
〔遷移金属化合物の製造方法〕
本発明の遷移金属化合物は公知の方法によって製造可能であり、特に製造方法が限定されるわけではない。以下では、本発明の遷移金属化合物[I]の製造方法の一例を説明するが、その鏡像異性体の製造方法についても同様である。
【0091】
本発明の遷移金属化合物[I]の製造方法は、例えば、一般式(1a)で表されるペンタレン化合物を調製する工程(1)を有する。ペンタレン化合物(1a)においては、目的とする遷移金属化合物[I]の立体配置に応じた異性体を用いることができる。
【0092】
【化6】
式(1a)中、R
1、R
3、R
5、R
6、R
7およびR
8はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、R
2は炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、R
4は水素原子であり、R
4を除くR
1からR
8までの置換基のうち、任意の2つの置換基は互いに結合して環を形成していてもよい。これらの好適態様は、一般式[I]中で説明したものと同様である。
【0093】
一実施態様は、工程(1)に続いて、ペンタレン化合物(1a)とフルオレン誘導体(2a)とを反応させて、遷移金属化合物[I]の前駆体化合物(3a)を得る工程(2)、および前駆体化合物(3a)から本発明の遷移金属化合物[I]を得る工程(3)を有する。
【0094】
〈工程(1)〉
ペンタレン化合物(1a)は、例えば、反応[A]に示すようにシクロペンタジエン誘導体(1a-1)とα,β−不飽和カルボニル化合物(1a-2)とを反応させる方法;反応[B]に示すようにシクロペンタジエン誘導体(1a-1)とカルボニル化合物(1a-3)とアルデヒド化合物(1a-4)とを反応させる方法によって、合成することができる。
【0095】
【化7】
反応[A]中、R
1〜R
6、R
8はそれぞれ一般式[I]中の同一記号と同義であり、R
7は水素原子である。反応[B]中、R
1〜R
8はそれぞれ一般式[I]中の同一記号と同義である。これらの好適態様は、一般式[I]中で説明したものと同様である。上記原料化合物においては、目的とするペンタレン化合物(1a)の立体配置に応じた異性体を用いることができる。
【0096】
また、シクロペンタジエン誘導体(1a-1)および後述するフルオレン誘導体(2a)、前駆体化合物(3a)は、シクロペンタジエニル環における二重結合の位置のみが異なる異性体の存在を考えることができ、各反応ではそれらのうちの1種のみを例示してある。シクロペンタジエン誘導体(1a-1)および後述するフルオレン誘導体(2a)、前駆体化合物(3a)は、シクロペンタジエニル環における二重結合の位置のみが異なる他の異性体であってもよく、またはそれらの混合物であってもよい。
【0097】
〈反応[A]〉
反応[A]に基づくペンタレン化合物(1a)は、シクロペンタジエン誘導体(1a-1)とα,β−不飽和カルボニル化合物(1a-2)とから公知の条件によって製造することができる(例えば、J. Org. Chem. 1989, 54, 4981-4982参照)。
【0098】
また、反応[A]に沿ってペンタレン化合物(1a)を製造する方法としては、シクロペンタジエン誘導体(1a-1)を塩基によって処理した後にα,β−不飽和カルボニル化合物(1a-2)に対して1,4−付加させることでケトンまたはアルデヒドを合成し、その後脱水縮合させることによって製造する方法(方法A')もある。
【0099】
方法A'で用いることのできる塩基は公知のものを用いることができ、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化バリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、水素原子化カリウム、水素原子化ナトリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩;ジエチルアミン、アンモニア、ピロリジン、ピペリジン、アニリン、メチルアニリン、トリエチルアミン、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド等の含窒素塩基;ブチルリチウム、メチルリチウム、フェニルリチウム等の有機アルカリ金属化合物;メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムクロリド等のグリニヤール試薬が挙げられる。
【0100】
方法A'においてさらに効率よく反応を行うために触媒を加えてもよい。触媒は公知の触媒が用いることができ、例えば、18−クラウン−6−エーテル、15−クラウン−5−エーテル等のクラウンエーテル類;クリプタント類;テトラブチルアンモニウムフルオライド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド等の四級アンモニウム塩;メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩;鎖状ポリエーテルに代表される相間移動触媒が挙げられる。また、マグネシウム、カルシウム、リチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、鉄、ジルコニウム、ハフニウム、ホウ素、スズ、希土類のハロゲン化物や、トリフラート等のルイス酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パラトリルスルホン酸等の酸類を用いてもよい。方法A'における1,4−付加反応の触媒として、塩化銅、ヨウ化銅等のハロゲン化銅を用いてもよい。
【0101】
〈反応[B]〉
反応[B]の反応では、塩基や触媒を加えることでより効率よく反応を行うことができる。反応[B]で用いることのできる塩基や触媒は、反応[A]にて上述のものを挙げることができる。
【0102】
反応[B]では、シクロペンタジエン誘導体(1a-1)に対し、カルボニル化合物(1a-3)やアルデヒド化合物(1a-4)を同時に反応させてもよいし、あるいはカルボニル化合物(1a-3)またはアルデヒド化合物(1a-4)の一方を反応させ、その後に他方を反応させることもできる。その際に、カルボニル化合物(1a-3)またはアルデヒド化合物(1a-4)に対し、リチウムプロピルアミド等を用いてエノラート型にした後に反応させてもよく、さらにはカルボニル化合物(1a-3)またはアルデヒド化合物(1a-4)に対応するエノラートを公知の方法で合成して反応させてもよい。また、カルボニル化合物(1a-3)およびアルデヒド化合物(1a-4)をそれぞれ別の条件で反応させてもよい。
【0103】
その他にペンタレン化合物(1a)を合成する方法としては、例えば、Angew. Chem. internal. Edit. 1970, 9, 892-893、J. Am. Chem. SOC. 1985, 107, 5308-5309、J. Org. Chem. 1990, 55, 4504-4506等で示される方法でもよい。
【0104】
反応[A]および[B]で用いることのできる溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル;トリエチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、アニリン、ピリジン、アセトニトリル等のアミン、ニトリルまたは含窒素化合物;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、メトキシエタノール等のアルコール;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等のアミド;ジメチルスルホキシド;二硫化炭素等の含硫黄化合物;アセトンやメチルエチルケトン等のケトン、特に基質として用いるアルデヒド、ケトンそのもの;などの有機溶媒;水、イオン性液体などの非有機溶媒;またはこれらのうち2種以上を混合して得られる溶媒が挙げられる。また、反応[A]および[B]の反応温度は、好ましくは−100〜150℃、より好ましくは−40〜120℃である。
【0105】
〈工程(2)〉
一実施態様は、工程(1)に続いて、ペンタレン化合物(1a)とフルオレン誘導体(2a)とを反応させて、遷移金属化合物[I]の前駆体化合物(3a)を得る工程(2)を有する。
【0106】
【化8】
上記反応中、R
1〜R
16はそれぞれ一般式[I]中の同一記号と同義であり、Lはアルカリ金属またはアルカリ土類金属である。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウムまたはカリウムが挙げられ、アルカリ土類金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウムが挙げられる。
【0107】
例えば、R
4(水素原子)およびR
5の大きさの相違等によって、シクロペンタジエン環のα位に、錯体を形成した場合には中心金属側に向いた水素原子(R
4)を有する前駆体化合物(3a)を得ることができる。
【0108】
フルオレン誘導体(2a)は従来公知の方法によって得ることができる。
上記反応で用いることのできる有機溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;またはこれらのうち2種以上を混合して得られる溶媒が挙げられる。
【0109】
ペンタレン化合物(1a)とフルオレン誘導体(2a)との反応は、好ましくはモル量比10:1〜1:10、より好ましくは2:1〜1:2、特に好ましくは1.2:1〜1:1.2で行う。反応温度は、好ましくは−100〜150℃、より好ましくは−40〜120℃である。
【0110】
〈工程(3)〉
前駆体化合物(3a)から本発明の遷移金属化合物[I]を製造する例を以下に示す。これは、本発明の範囲を制限するものではなく、本発明の遷移金属化合物[I]は、公知のいかなる方法で製造されてもよい。
【0111】
〈ジアルカリ金属塩の合成〉
前駆体化合物(3a)と、アルカリ金属、水素原子化アルカリ金属、アルカリ金属アルコキシド、有機アルカリ金属および有機アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の金属成分とを、有機溶媒中で接触させることで、ジアルカリ金属塩を得る。
【0112】
上記反応で用いることのできるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられ;水素原子化アルカリ金属としては、水素原子化ナトリウム、水素原子化カリウムなどが挙げられ;アルカリ金属アルコキシドとしては、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシドなどが挙げられ;有機アルカリ金属としては、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウムなどが挙げられ;有機アルカリ土類金属としては、メチルマグネシウムハライド、ブチルマグネシウムハライド、フェニルマグネシウムハライドなどが挙げられ;またはこれらのうち2種以上を併用してもよい。
【0113】
上記反応で用いられる有機溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;またはこれらのうち2種以上を混合して得られる溶媒が挙げられる。
【0114】
前駆体化合物(3a)と上記金属成分との反応は、好ましくはモル量比(前駆体化合物(3a):上記金属成分)=1:1〜1:20、より好ましくは1:1.5〜1:4、特に好ましくは1:1.8〜1:2.5で行う。反応温度は、好ましくは−100〜200℃、より好ましくは−80〜120℃である。
【0115】
上記反応を促進させるため、テトラメチルエチレンジアミン等に代表されるルイス塩基や、国際公開第2009/072505号パンフレットに記載されているようにα−メチルスチレン等を使用することもできる。
【0116】
〈遷移金属化合物の合成〉
上記反応で得られたジアルカリ金属塩と、一般式(4a)で表される化合物とを、有機溶媒中で反応させることで、本発明の遷移金属化合物[I]を合成する。
MZ
k …(4a)
式(4a)中、Mは第4族遷移金属であり、複数あるZはそれぞれ独立にハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、kは3〜6の整数である。MおよびZとして列挙される原子または基等は、一般式[I]の欄にて説明したMおよびQとそれぞれ同様である。
【0117】
化合物(4a)としては、例えば、三価または四価のチタニウムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;四価のジルコニウムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;四価のハフニウムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;またはこれらとテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンまたは1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類との錯体が挙げられる。
【0118】
上記反応で用いられる有機溶媒としては、〈ジアルカリ金属塩の合成〉の欄に記載した有機溶媒が挙げられる。ジアルカリ金属塩と化合物(4a)との反応は、好ましくはモル量比10:1〜1:10、より好ましくは2:1〜1:2、特に好ましくは1.2:1〜1:1.2で行う。反応温度は、好ましくは−80〜200℃、より好ましくは−75〜120℃である。
【0119】
〈その他の方法〉
その他の方法として、前駆体化合物(3a)を、有機金属試薬、例えばテトラベンジルチタン、テトラベンジルジルコニウム、テトラベンジルハフニウム、テトラキス(トリメチルシリルメチレン)チタン、テトラキス(トリメチルシリルメチレン)ジルコニウム、テトラキス(トリメチルシリルメチレン)ハフニウム、ジベンジルジクロロチタン、ジベンジルジクロロジルコニウム、ジベンジルジクロロハフニウムや、チタン、ジルコニウム、ハフニウムのアミド塩と直接反応させてもよい。
【0120】
上記反応で得られた遷移金属化合物[I]に対しては、抽出、再結晶、昇華等の方法により、単離・精製を行うことができる。このような方法で得られる本発明の遷移金属化合物[I]は、プロトン核磁気共鳴スペクトル、
13C−核磁気共鳴スペクトル、質量分析、および元素分析等の分析手法を用いることによって同定される。
【0121】
〔オレフィン重合用触媒〕
本発明のオレフィン重合用触媒は、一般式[I]で表される遷移金属化合物およびその鏡像異性体から選ばれる少なくとも1種の遷移金属化合物(以下「遷移金属化合物(A)」ともいう。)を含有する。
【0122】
本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに、
(B)(B−1)有機金属化合物、(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および(B−3)遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下「化合物(B)」ともいう。)
を含有することが好ましい。
【0123】
本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに必要に応じて、
(C)担体
を含有することがより好ましい。
【0124】
本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに必要に応じて、
(D)有機化合物成分
を含有することもできる。
【0125】
以下、遷移金属化合物(A)以外の各成分について具体的に説明する。
〈化合物(B)〉
《有機金属化合物(B−1)》
有機金属化合物(B−1)としては、例えば、一般式(B−1a)で表される有機アルミニウム化合物、一般式(B−1b)で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物、一般式(B−1c)で表される第2族または第12族金属のジアルキル化合物等の、第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が挙げられる。
【0126】
(B−1a):Ra
mAl(ORb)
nH
pX
q
式(B−1a)中、RaおよびRbはそれぞれ独立に炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3を満たす数であり、かつm+n+p+q=3である。有機アルミニウム化合物(B−1a)としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、トリシクロアルキルアルミニウムが挙げられる。
【0127】
(B−1b):M2AlRa
4
式(B−1b)中、M2はLi、NaまたはKであり、Raは炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基である。錯アルキル化物(B−1b)としては、例えば、LiAl(C
2H
5)
4、LiAl(C
7H
15)
4が挙げられる。
【0128】
(B−1c):RaRbM3
式(B−1c)中、RaおよびRbはそれぞれ独立に炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、M3はMg、ZnまたはCdである。化合物(B−1c)としては、例えば、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジn−ブチルマグネシウム、エチルn−ブチルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジn−ブチル亜鉛、ジフェニル亜鉛が挙げられる。
有機金属化合物(B−1)のなかでは、有機アルミニウム化合物(B−1a)が好ましい。
有機金属化合物(B−1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0129】
《有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)》
有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)としては、例えば、従来公知のアルミノキサンであってもよく、特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼンに対して不溶性または難溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。従来公知のアルミノキサンは、例えば、下記(1)〜(4)の方法によって製造することができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
【0130】
(1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、例えば、塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物等の炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。
【0131】
(2)ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の媒体中で、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
【0132】
(3)デカン、ベンゼン、トルエン等の媒体中で、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド等の有機スズ酸化物を反応させる方法。
【0133】
(4)トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウムと、3級アルコール、ケトン、およびカルボン酸等の炭素−酸素結合を持つ有機化合物とを反応させて生成する化合物を、熱分解反応等の非加水分解的転化をする方法。
【0134】
なお、上記アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また、回収された上記アルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
【0135】
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物としては、具体的には、有機アルミニウム化合物(B−1a)として例示したものと同一の有機アルミニウム化合物が挙げられる。これらの中でも、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。
【0136】
その他、有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)としては、例えば、修飾メチルアルミノキサンが挙げられる。修飾メチルアルミノキサンとは、トリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムとを用いて調製されるアルミノキサンである。このような化合物は、一般にMMAOと呼ばれている。MMAOは、US4960878号公報およびUS5041584号公報で挙げられている方法で調製することができる。また、東ソー・ファインケム社等からもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとを用いて調製された、Rがイソブチル基であるアルミノキサンが、MMAOやTMAOといった名称で商業生産されている。
【0137】
このようなMMAOは、各種溶媒への溶解性および保存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記のようなベンゼンに対して不溶性または難溶性のものとは違い、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素に溶解するという特徴を持つ。
【0138】
さらに、有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)としては、例えば、ホウ素原子を含む有機アルミニウムオキシ化合物や、国際公開第2005/066191号パンフレット、国際公開第2007/131010号パンフレットに例示されているようなハロゲンを含むアルミノキサン、国際公開第2003/082879号パンフレットに例示されているようなイオン性アルミノキサンを挙げることもできる。
化合物(B-2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0139】
《遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B−3)》
遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B−3)(以下「イオン性化合物(B−3)」ともいう。)としては、例えば、特表平1−501950号公報、特表平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、US5321106号公報等に記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物が挙げられる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
イオン性化合物(B−3)は、一般式(B-3a)で表される化合物が好ましい。
【0140】
【化9】
式(B-3a)中、R
e+としては、例えば、H
+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンが挙げられる。R
f〜R
iはそれぞれ独立に有機基、好ましくはアリール基である。
【0141】
カルベニウムカチオンとしては、例えば、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオン等の三置換カルベニウムカチオンが挙げられる。
【0142】
アンモニウムカチオンとしては、例えば、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n−プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオン等のトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオン等のN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオン等のジアルキルアンモニウムカチオンが挙げられる。
【0143】
ホスホニウムカチオンとしては、例えば、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン等のトリアリールホスホニウムカチオンが挙げられる。
【0144】
R
e+としては、例えば、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンが好ましく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
【0145】
カルベニウム塩としては、例えば、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4−メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5−ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0146】
アンモニウム塩としては、例えば、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
トリアルキル置換アンモニウム塩としては、例えば、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレートが挙げられる。
【0147】
N,N−ジアルキルアニリニウム塩としては、例えば、N,N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0148】
ジアルキルアンモニウム塩としては、例えば、ジ(1−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートが挙げられる。
【0149】
イオン性化合物(B−3)としては、その他、本出願人によって開示(例:特開2004−51676号公報)されているイオン性化合物も制限無く使用が可能である。
イオン性化合物(B−3)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0150】
〈担体(C)〉
担体(C)としては、例えば、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体が挙げられる。遷移金属化合物(A)は、担体(C)に担持された形態で用いることが好ましい。
【0151】
《無機化合物》
担体(C)における無機化合物としては、多孔質酸化物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。
【0152】
多孔質酸化物としては、例えば、SiO
2、Al
2O
3、MgO、ZrO
2、TiO
2、B
2O
3、CaO、ZnO、BaO、ThO
2等の酸化物、またはこれらを含む複合物もしくは混合物を使用することができる。例えば、天然または合成ゼオライト、SiO
2−MgO、SiO
2−Al
2O
3、SiO
2−TiO
2、SiO
2−V
2O
5、SiO
2−Cr
2O
3、SiO
2−TiO
2−MgOを使用することができる。これらの中でも、SiO
2および/またはAl
2O
3を主成分として含有する多孔質酸化物が好ましい。
【0153】
多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なる。本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が好ましくは1〜300μm、より好ましくは3〜100μmであり;比表面積が好ましくは50〜1300m
2/g、より好ましくは200〜1200m
2/gであり;細孔容積が好ましくは0.3〜3.0cm
3/g、より好ましくは0.5〜2.0cm
3/gである。このような担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で乾燥および/または焼成して使用される。粒子形状については特に制限はないが、特に好ましくは球状である。
【0154】
無機塩化物としては、例えば、MgCl
2、MgBr
2、MnCl
2、MnBr
2が用いられる。無機塩化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコール等の溶媒に無機塩化物を溶解させた後、析出剤によって微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
【0155】
粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。イオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有されるイオンが交換可能である。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物としては、粘土、粘土鉱物、または六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl
2型、CdI
2型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物を例示することができる。
【0156】
粘土、粘土鉱物としては、例えば、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト、ペクトライト、テニオライトが挙げられる。
【0157】
イオン交換性層状化合物としては、例えば、α−Zr(HAsO
4)
2・H
2O、α−Zr(HPO
4)
2、α−Zr(KPO
4)
2・3H
2O、α−Ti(HPO
4)
2、α−Ti(HAsO
4)
2・H
2O、α−Sn(HPO
4)
2・H
2O、γ−Zr(HPO
4)
2、γ−Ti(HPO
4)
2、γ−Ti(NH
4PO
4)
2・H
2O等の多価金属の結晶性酸性塩が挙げられる。
【0158】
粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理等、何れも使用できる。化学処理としては、具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等が挙げられる。
【0159】
イオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。
【0160】
インターカレーションするゲスト化合物としては、例えば、TiCl
4、ZrCl
4等の陽イオン性無機化合物、Ti(OR)
4、Zr(OR)
4、PO(OR)
3、B(OR)
3等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)、[Al
13O
4(OH)
24]
7+、[Zr
4(OH)
14]
2+、[Fe
3O(OCOCH
3)
6]
+等の金属水酸化物イオンが挙げられる。これらの化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)
4、Al(OR)
3、Ge(OR)
4等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)などを加水分解して得た重合物、SiO
2等のコロイド状無機化合物などを共存させることもできる。
【0161】
ピラーとしては、例えば、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物が挙げられる。
担体(C)の中でも、SiO
2および/またはAl
2O
3を主成分として含有する多孔質酸化物が好ましい。また、粘土または粘土鉱物も好ましく、特に好ましいものはモンモリロナイト、バーミキュライト、ペクトライト、テニオライトおよび合成ウンモである。
【0162】
《有機化合物》
担体(C)における有機化合物としては、例えば、粒径が5〜300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体が挙げられる。具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素数2〜14のα−オレフィンを主成分として生成される(共)重合体、ビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される(共)重合体、およびそれらの変成体を例示することができる。
【0163】
〈有機化合物成分(D)〉
本発明において、有機化合物成分(D)は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。有機化合物(D)としては、例えば、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物、アミド、ポリエーテルおよびスルホン酸塩等が挙げられる。
【0164】
〈各成分の使用法および添加順序〉
オレフィン重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。以下では、遷移金属化合物(A)、化合物(B)、担体(C)および有機化合物成分(D)を、それぞれ「成分(A)〜(D)」ともいう。
(1)成分(A)を単独で重合器に添加する方法。
(2)成分(A)および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(3)成分(A)を成分(C)に担持した触媒成分と、
成分(B)とを任意の順序で重合器に添加する方法。
(4)成分(B)を成分(C)に担持した触媒成分と、
成分(A)とを任意の順序で重合器に添加する方法。
(5)成分(A)と成分(B)とを成分(C)に担持した触媒成分を
重合器に添加する方法。
【0165】
上記(2)〜(5)の各方法においては、各触媒成分の少なくとも2種は予め接触されていてもよい。成分(B)が担持されている上記(4)、(5)の各方法においては、必要に応じて担持されていない成分(B)を、任意の順序で添加してもよい。この場合、成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。また、成分(C)に成分(A)が担持された固体触媒成分、成分(C)に成分(A)および成分(B)が担持された固体触媒成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに触媒成分が担持されていてもよい。
【0166】
〔オレフィン重合体の製造方法〕
本発明のオレフィン重合体の製造方法は、本発明のオレフィン重合用触媒の存在下で、1種または2種以上のオレフィンを重合する工程を有する。ここで「重合」とは、単独重合および共重合を総称する意味で用いる。また「オレフィン重合用触媒の存在下でオレフィンを重合する」とは、上記(1)〜(5)の各方法のように、任意の方法でオレフィン重合用触媒の各成分を重合器に添加してオレフィンを重合する態様を包含する。
【0167】
好ましくは、本発明のオレフィン重合用触媒の存在下で、プロピレンと、必要に応じてエチレンおよび炭素数4〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンAとを重合することにより、プロピレン由来の構成単位を50〜100モル%、好ましくは55〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%、特に好ましくは90〜100モル%の範囲で含むオレフィン重合体(ただし、プロピレン由来の構成単位の含量と前記オレフィンA由来の構成単位の含量との合計を100モル%とする。)を製造する。
【0168】
本発明では、重合は、溶液重合、懸濁重合等の液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。不活性炭化水素媒体は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、重合に供給されうる液化オレフィン自身を溶媒として用いる、いわゆるバルク重合法を用いることもできる。
【0169】
本発明のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンの重合を行うに際して、オレフィン重合用触媒を構成しうる各成分の使用量は以下のとおりである。また、本発明のオレフィン重合用触媒において、各成分の含有量を以下のとおりに設定することができる。
【0170】
成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10
-10〜10
-2モル、好ましくは10
-8〜10
-3モルとなるような量で用いられる。成分(B−1)は、成分(B−1)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(B−1)/M〕が通常1〜50,000、好ましくは10〜20,000、特に好ましくは50〜10,000となるような量で用いることができる。成分(B−2)は、成分(B−2)中のアルミニウム原子と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔Al/M〕が通常10〜5,000、好ましくは20〜2,000となるような量で用いることができる。成分(B−3)は、成分(B−3)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(B−3)/M〕が通常1〜1000、好ましくは1〜200となるような量で用いることができる。
【0171】
成分(C)を用いる場合は、成分(A)と成分(C)との重量比〔(A)/(C)〕が好ましくは0.0001〜1、より好ましくは0.0005〜0.5、さらに好ましくは0.001〜0.1となるような量で用いることができる。
【0172】
成分(D)を用いる場合は、成分(B)が成分(B−1)の場合には、モル比〔(D)/(B−1)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(B)が成分(B−2)の場合には、モル比〔(D)/(B−2)〕が通常0.005〜2、好ましくは0.01〜1となるような量で、成分(B)が成分(B−3)の場合は、モル比〔(D)/(B−3)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で用いることができる。
【0173】
本発明の製造方法において、オレフィンの重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜180℃であり;重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧である。重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる二段以上に分けて行うこともできる。得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素等を存在させるか、重合温度を変化させるか、または成分(B)の使用量により調節することができる。
【0174】
本発明の製造方法は、工業的製法において有利な高温条件下であっても、高い触媒活性を維持しつつ、高い立体規則性および高い分子量を有し、かつ結晶化の際にβ型結晶を生成しやすいプロピレン重合体等のオレフィン重合体を製造することが可能である。このような高温条件下では、重合温度は、通常40℃以上、好ましくは40〜200℃、より好ましくは45〜150℃、特に好ましくは50〜150℃(換言すれば、特に好ましくは工業化可能な温度である。)である。
【0175】
特に水素は、触媒の重合活性を向上させる効果や、重合体の分子量を増加または低下させる効果が得られることがあり、好ましい添加物であるといえる。系内に水素を添加する場合、その量はオレフィン1モルあたり0.00001〜100NL程度が適当である。系内の水素濃度は、水素の供給量を調整する以外にも、水素を生成または消費する反応を系内で行う方法や、膜を利用して水素を分離する方法、水素を含む一部のガスを系外に放出することによっても調整することができる。
【0176】
本発明の製造方法で得られたオレフィン重合体に対しては、上記方法で合成した後に、必要に応じて公知の触媒失活処理工程、触媒残渣除去工程、乾燥工程等の後処理工程を行ってよい。
【0177】
〈オレフィン〉
本発明の製造方法において、重合反応に供給されるオレフィンは、好ましくはプロピレンであり、必要に応じてエチレンおよび炭素数4〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンAを併用することができる。
【0178】
プロピレンとともに用いることのできるオレフィンAは、エチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、エチレンおよび炭素数4〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
【0179】
α−オレフィンとしては、直鎖状または分岐状のα−オレフィンが挙げられる。直鎖状または分岐状のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−イコセンが挙げられる。
【0180】
また、環状オレフィン、極性基を有するオレフィン、末端水酸基化ビニル化合物、および芳香族ビニル化合物から選ばれる少なくとも1種を反応系に共存させて重合を進めることもできる。また、ポリエンを併用することも可能である。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、ビニルシクロヘキサン等のその他の成分を共重合してもよい。
【0181】
環状オレフィンとしては、例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンが挙げられる。
【0182】
極性基を有するオレフィンとしては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等のα,β−不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の金属塩;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル等の不飽和グリシジル;
が挙げられる。
【0183】
末端水酸基化ビニル化合物としては、例えば、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ウンデセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン、水酸化−1−エイコセン等の直鎖状の末端水酸基化ビニル化合物;水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン、水酸化−3−エチル−1−ヘキセン等の分岐状の末端水酸基化ビニル化合物が挙げられる。
【0184】
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼン等の官能基含有スチレン誘導体;3−フェニルプロピレン、4−フェニルプロピレン、α−メチルスチレンが挙げられる。
【0185】
ポリエンとしては、ジエンおよびトリエンから選ばれることが好ましい。重合反応に供給される全オレフィンに対して、ポリエンを0.0001〜1モル%の範囲内で用いることも好ましい態様である。
【0186】
ジエンとしては、例えば、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン等のα,ω−非共役ジエン;エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン等の非共役ジエン;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これらの中でも、α,ω−非共役ジエンや、ノルボルネン骨格を有するジエンが好ましい。
【0187】
トリエンとしては、例えば、6,10-ジメチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、6,9-ジメチル-1,5,8-デカトリエン、6,8,9-トリメチル-1,5,8-デカトリエン、6-エチル-10-メチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4-エチリデン-1,6,-オクタジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン(EMND)、7-メチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、7-エチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-6-プロピル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-1,7-ノナジエン、8-メチル-4-エチリデン-1,7-ノナジエン、4-エチリデン-1,7-ウンデカンジエン等の非共役トリエン;1,3,5-ヘキサトリエン等の共役トリエンが挙げられる。これらの中でも、末端に二重結合を有する非共役トリエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン(EMND)が好ましい。
【0188】
ジエンまたはトリエンはそれぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ジエンとトリエンとを組み合わせて用いてもよい。ポリエンの中でも、特にα,ω−非共役ジエンや、ノルボルネン骨格を有するポリエンが好ましい。
【0189】
上述のプロピレンとともに用いることのできるオレフィンAの少なくとも1種が、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテンから選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、オレフィンAの少なくとも1種がエチレンであることがさらに好ましい。共重合の場合は、プロピレンとエチレンとの共重合が最も好ましい。
【0190】
プロピレンと、必要に応じて用いられるエチレンおよび炭素数4〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンAとの使用量比は、プロピレン:オレフィンA(モル比)で、通常1:10〜5000:1、好ましくは1:5〜1000:1である。
【0191】
〔オレフィン重合体〕
本発明のオレフィン重合体は、上述した本発明のオレフィン重合用触媒の存在下で、1種または2種以上のオレフィンを重合することで得ることができ;好ましくは、プロピレンと、必要に応じてエチレンおよび炭素数4〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンAとを重合することで得ることができる。
【0192】
本発明のオレフィン重合体の一態様としては、プロピレン由来の構成単位を50〜100モル%、好ましくは55〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%、特に好ましくは90〜100モル%の範囲で含むプロピレン重合体が挙げられる。前記プロピレン重合体は、上述のプロピレン以外のオレフィンA由来の構成単位を合計0〜50モル%、好ましくは0〜45モル%、さらに好ましくは0〜20モル%、特に好ましくは0〜10モル%の範囲で含んでいる。ただし、プロピレン由来の構成単位の含量と前記オレフィンA由来の構成単位の含量との合計を100モル%とする。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その他の構成単位を含んでいてもよい。これらの含量は、核磁気共鳴分光法や、基準となる物質がある場合には赤外分光法等により測定することができる。
【0193】
これらの重合体の中でも、プロピレン単独重合体、プロピレン/エチレン共重合体、プロピレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/1−オクテン重合体、プロピレン/1−ヘキセン重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン重合体、プロピレン/エチレン/1−オクテン重合体、プロピレン/エチレン/1−ヘキセン重合体、プロピレン/エチレン/4−メチル−1−ペンテン重合体が特に好ましい。また、これらの重合体から選ばれる2種以上を混合または連続的に製造することによって得られる、いわゆるブロック共重合体(インパクトコポリマー)でもよい。
【0194】
本発明のオレフィン重合体は、上記で述べた構成単位を有する重合体の中でも、実質的にプロピレン由来の構成単位のみからなるプロピレン重合体、実質的にプロピレン由来の構成単位とエチレン由来の構成単位とのみからなるプロピレン/エチレン共重合体が最も好ましい。「実質的に」とは、プロピレン重合体ではプロピレン由来の構成単位の割合が95重量%以上であり、プロピレン/エチレン共重合体ではプロピレン由来の構成単位とエチレン由来の構成単位との合計割合が95重量%以上であることを意味する。
【0195】
本発明のオレフィン重合体において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定される重量平均分子量は、好ましくは1万〜100万、より好ましくは8万〜50万、特に好ましくは9万〜40万である。重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜8.0、より好ましくは1.5〜5.0、特に好ましくは1.8〜3.5である。
【0196】
本発明のオレフィン重合体において、極限粘度[η]は、好ましくは0.1〜12dl/g、より好ましくは0.5〜10dl/g、さらに好ましくは0.7〜8dl/gである。
【0197】
本発明のオレフィン重合体において、プロピレン由来の構成単位による立体規則性は、好ましくはアイソタクチック構造であり、より好ましくは
13C−NMRで測定されるメソペンタッド分率(mmmm)が70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは97%以上である。
【0198】
本発明のオレフィン重合体において、
13C−NMRスペクトルから求められる全プロピレン構成単位中のプロピレンモノマーの、2,1−挿入に基づく位置不規則性単位の割合(以下「2,1−結合量」ともいう。)と1,3−挿入に基づく位置不規則性単位の割合(以下「1,3−結合量」ともいう。)は、それぞれ0.5モル%以下が好ましく、より好ましくは0.2モル%以下、特に好ましくは0.1モル%以下である。
【0199】
以上の物性の測定方法の詳細は実施例に記載したとおりである。
本発明のオレフィン重合体は、以上の構成および物性を有することから、高耐熱性、ならびに高剛性および高強度等の高い機械物性を有するオレフィン重合体である。
【0200】
〔プロピレン重合体〕
本発明の新規なプロピレン重合体は、
13C−NMRで測定されるメソペンタッド分率(mmmm)が、好ましくは97.0%以上99.5%以下、より好ましくは97.5%以上99.5%以下、特に好ましくは97.5%以上99.0%以下である。mmmmが前記下限値を下回ると、耐熱性や剛性が不充分になることがある。mmmmが前記上限値を上回ると、結晶化の際にβ型結晶が生成しにくい、成形性が悪化する等の問題が発生する場合がある。
【0201】
本発明のプロピレン重合体は、
13C−NMRスペクトルから求められる全プロピレン構成単位中のプロピレンモノマーの、2,1−挿入に基づく位置不規則性単位の割合(以下「2,1−結合量」ともいう。)と1,3−挿入に基づく位置不規則性単位の割合(以下「1,3−結合量」ともいう。)との合計量が、好ましくは0.01モル%以上0.06モル%以下、より好ましくは0.01モル%以上0.05モル%以下である。2,1−結合量と1,3−結合量との合計量が前記範囲であれば、2,1−結合量と1,3−結合量のうち、どちらかが実質的に検出されない、すなわち0.01モル%未満であってもよい。2,1−結合量と1,3−結合量との合計量が前記下限値を下回る、または前記上限値を上回ると、結晶化の際にβ型結晶が生成しにくい、成形性が悪化する、耐熱性や剛性が低下する等の問題が発生する場合がある。
【0202】
本発明のプロピレン重合体の融点は、示差走査熱量測定(DSC)によって測定することができる。一般に、高立体規則性のポリプロピレンの融点を、例えばJIS K7121にあるような条件下でDSCによって測定すると、α型結晶に由来する一つのピークが観測される。立体規則性が低い場合や位置不規則性単位の割合が多い場合、極端に分子量の低い場合等では、ポリプロピレンにおいて多数の融解ピークが観測されることがあるが、例えばmmmmが95%以上の立体規則性があるチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンの場合は、観測されるピークは一つであることが知られている(Polymer, 1993, Volume 34, Number 19, p4083〜4088参照)。
【0203】
本発明のプロピレン重合体の好適態様は、立体規則性(mmmm)と位置不規則性単位の割合(2,1−結合量と1,3−結合量との合計量)とが特定の範囲にあることにより、非常に高い立体規則性を有する重合体であるにもかかわらず、分岐構造等の特殊な構造を有する重合体を含むことなく、α型結晶に由来する融解ピークの他にβ型結晶に由来する融解ピークを示す。すなわち、本発明のプロピレン重合体の好適態様は、160℃以上、好ましくは160℃以上190℃以下、より好ましくは160℃以上175℃以下、特に好ましくは160℃以上170℃以下の領域にα型結晶に由来する一つ以上の融解ピークを示し、かつ140℃以上160℃未満の領域にβ型結晶に由来する一つ以上の融解ピークを示す。
【0204】
本発明の新規なプロピレン重合体は、〔オレフィン重合体〕の欄に記載した範囲の、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)、ならびに極塩粘度[η]を有することが好ましい。
【0205】
以上の物性の測定方法の詳細は実施例に記載したとおりである。
本発明の新規なプロピレン重合体は、実質的にプロピレン由来の構成単位のみからなるプロピレン重合体であるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でコモノマー由来の構成単位を含んでいてもよい。「実質的に」とは、プロピレン由来の構成単位の割合が95重量%以上であることを意味する。コモノマーとしては、例えば、〔オレフィン重合体の製造方法〕の欄に記載したオレフィンが挙げられる。
【0206】
以上の構成および物性を有するプロピレン重合体は、例えば、上述した本発明のオレフィン重合用触媒の存在下で、プロピレンと、必要に応じてコモノマー(例:エチレンおよび炭素数4〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンA)とを重合することで得ることができる。重合条件の詳細は、〔オレフィン重合体の製造方法〕の欄に記載したとおりである。
【0207】
本発明のプロピレン重合体に対しては、上記方法で合成した後に、必要に応じて公知の触媒失活処理工程、触媒残渣除去工程、乾燥工程等の後処理工程を行ってよい。
本発明のプロピレン重合体は、その一次構造が上述したような特定の範囲に制御されていることにより、高耐熱性や、高剛性および高強度等の機械的特性を有しつつ、結晶化の際にβ型結晶が生成しやすい、という特性を有する。
【0208】
本発明のプロピレン重合体のβ型結晶をより多く生成させるため、当該重合体にβ晶核剤を添加してもよい。β晶核剤としては、例えば、アミド化合物、テトラオキサスピロ化合物、キナクリドン類、ナノスケールのサイズを有する酸化鉄、1,2−ヒドロキシステアリン酸カリウム、安息香酸マグネシウムもしくはコハク酸マグネシウム等に代表されるカルボン酸のアルカリもしくはアルカリ土類金属塩、ベンゼンスルホン酸ナトリウムもしくはナフタレンスルホン酸ナトリウム等に代表される芳香族スルホン酸化合物、二もしくは三塩基カルボン酸のジもしくはトリエステル類、フタロシアニンブルー等に代表されるフタロシアニン系顔料、有機二塩基酸である成分aと周期律表第IIA族金属の酸化物、水酸化物もしくは塩である成分bとからなる二成分系化合物、環状リン化合物とマグネシウム化合物からなる組成物が挙げられる。
【0209】
〔成形体〕
本発明の成形体は、上述のオレフィン重合体またはプロピレン重合体を含んでなる。オレフィン重合体またはプロピレン重合体は、射出成形法、押出成形法、射出延伸ブロー成形法、ブロー成形法、キャスト成形法等の各種成形法により、目的とする成形体、例えばフィルム、シート、シーラント、ブロー成形体、射出延伸ブロー成形体、射出成形体、繊維等に加工することができる。
【0210】
本発明のプロピレン重合体(本発明の製造方法により得られるプロピレン重合体または新規なプロピレン重合体)の加工の際には、一度、β型結晶を含む成形体に加工した後に、延伸等によってβ型結晶をα型結晶に転移させてもよいし、β型結晶を含まない成形体に直接加工してもよい。
【0211】
本発明のオレフィン重合体またはプロピレン重合体には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質または有機質の充填剤、種々の合成樹脂等の各種添加剤を必要に応じて配合することもできる。
【実施例】
【0212】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
〔各種物性の測定法〕
プロピレン/エチレン共重合体中のエチレン含量
日本分光社製フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR−610を用い、プロピレンのメチル基に基づく横揺れ振動1155cm
-1付近の面積とC−H伸縮振動による倍音吸収4325cm
-1付近の吸光度とを求め、その比から検量線により、プロピレン/エチレン共重合体中のエチレン含量を算出した。検量線は、
13C−NMRにて標定した標準試料を用いて作成した。
【0213】
極限粘度([η])
離合社製自動動粘度測定装置VMR−053PCおよび改良ウベローデ型毛細管粘度計を用い、デカリン、135℃での比粘度ηspを求め、下記式より極限粘度([η])を算出した。
[η]=ηsp/{C(1+K・ηsp)}(C:溶液濃度[g/dl]、K:定数)
【0214】
MFR
MFRは、ASTM D 1238、230℃、荷重2.16kgに準拠し、測定した。
【0215】
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
ウォーターズ社製Alliance GPC2000を用い、濃度0.1wt%の試料溶液500μlを流量1.0ml/分で移動させることにより、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定を行った。標準ポリスチレンは東ソー社製を用いた。プロピレン単独重合体およびプロピレン/エチレン共重合体の分子量は、汎用校正法を用いてプロピレン単独重合体に換算した分子量として算出した。その際、Mark-Houwink係数はK=2.42×10
-4、α=0.707とした(C. M. L. Atkinson, R. Dietz, Makromol. Chem., 177, 213 (1976)参照)。
・分離カラム:TSKgel GMH6−HTおよびTSKgel GMH6−HTL(各内径7.5mm、長さ300mmのカラムを2本ずつ用いた。)
・カラム温度:140℃
・移動相:o−ジクロロベンゼン
・検出器:示差屈折計
(0.025wt% ジブチルヒドロキシトルエン含有)
【0216】
プロピレン単独重合体の融点(Tm)、結晶化温度(Tc)
プロピレン単独重合体の融点(Tm)および結晶化温度(Tc)を、パーキンエルマー社製Diamond DSCを用いて、以下のようにして測定した。サンプルを230℃で融解させてシート状にした後、約5mgの当該シート状サンプル試料をパーキンエルマー社製B014−3021/B700−1014サンプルパンに充填した。
【0217】
サンプルを、窒素雰囲気下、230℃まで昇温して10分間保持した後、10℃/分で30℃まで冷却した。このときに観測された結晶化に由来するピークのピーク頂点から、結晶化温度(Tc)を算出した。続いてサンプルを、窒素雰囲気下、30℃で1分間保持した後、10℃/分で230℃まで昇温させた。このときに観測された結晶溶融ピークのピーク頂点から、融点(Tm)を算出した。結晶融解ピークが複数観測された場合、最も高温側のピークをα相の融解によるピークとし、それ以外の低温側のピークをβ相の融解によるピークとした。
【0218】
ポリプロピレンの立体規則性(mmmmと位置不規則性)
メソペンタッド分率(mmmm)と2,1−挿入、1,3−挿入に起因する位置不規則性とを、
13C−NMRスペクトルより算出した。
13C−NMRスペクトルは、o−ジクロロベンゼンと重水素原子化ベンゼンとの4/1混合溶媒(o−ジクロロベンゼン/重水素原子化ベンゼン;体積比)0.6ml中、サンプル50mgを溶解し、日本電子製A500型核磁気共鳴装置を用いて、120℃で、45°パルスを用いて、繰返し時間5.5秒、積算回数16000回で測定した。ケミカルシフトの基準値は、メチル基のmmmm由来のシグナル21.59ppmとした。2,1−結合量:F(2,1)×100(モル%)、1,3−結合量:F(1,3)×100(モル%)、メソペンタッド分率(mmmm):F(mmmm)×100(%)は、それぞれ下記式より算出した。なお、0.01%未満を検出限界以下とした。
【0219】
【数1】
上記各式中の記号の意味は以下のとおりである。
【0220】
I(X)は、Xに帰属される19〜22ppmのメチル基由来のピーク積を示す。I(CH
3)は、19〜22ppmのメチル基由来の全ピーク面積を示す。R1、R2は、2,1−挿入に帰属される以下の構造(R)のピークを表す。なお、以下の帰属はerythro体であるが、threo体の場合も同様に計算することができる。S1、S2は、1,3−挿入に帰属される以下の構造(S)のピークを表す。A1、A3、C1、C2、C3は、ポリマー末端の以下の構造(A、C)に帰属されるピークを表す。
【0221】
【化10】
その他のピークはA. Zambelli, D. E. Dorman, A. I. Richard Brewster and F. A. Bovey, Macromolecules, Vol. 6, No.6, 925 (1973)を参考に帰属した。
【0222】
プロピレン単独重合体の結晶構造解析
プロピレン単独重合体のプレスシート2mgを230℃で10分間加熱した後、5℃/分の速度で30℃まで冷却することで、サンプルを作成した。広角X線回折は、大型放射光施設SPring−8のビームラインBL03XUを使用し、室温で測定した。波長1ÅのX線で測定を行い、回折パターンは1.54Å相当に換算した結果を示した。
【0223】
β相分率(Kβ)は以下の式に従って算出した(Turner Jones, A.; Aizlewood, J. M.; Beckett, D. R., Makromol. Chem. 75 (1964) 134-158参照)。
【0224】
【数2】
ただし、Hα
110、Hα
040、Hα
130は、それぞれα相の(110)、(040)、(130)反射に由来するピークの強度を表し、Hβ
300は、β相の(300)反射に由来するピークの強度を表す。
【0225】
担持触媒中のジルコニウム含有量の測定
担持触媒中のジルコニウム含有量は、島津製作所社製のICP発光分光分析装置(ICPS−8100型)を用いて測定した。サンプルは硫酸および硝酸にて湿式分解した後、定容(必要に応じてろ過および希釈を含む)したものを検液とし、濃度既知の標準試料を用いて作成した検量線から定量を行った。
【0226】
化合物および触媒の構造・純度の同定
実施例等で得られた化合物および触媒の構造・純度は、核磁気共鳴(NMR、日本電子社製GSH−270)、電解脱離質量分析(FD−MS、日本電子社製SX―102A)、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS、ヒューレットパッカード社製HP6890/HP5973または島津製作所社製GC−17A/GCMS−QP5050A)等を用いて決定した。メタロセン化合物の立体構造は、
1H−NMR測定によって得られたスペクトルと、理論的な計算によって得られた各種立体異性体のスペクトルとを比較することにより決定した。
【0227】
特に断りのない限り、全ての実施例は乾燥窒素雰囲気下、乾燥溶媒を用いて行った。
1,1,4,4,7,7,10,10-オクタメチル-2,3,4,7,8,9,10,12-オクタヒドロ-1H-ジベンゾ[b,h]フルオレンは、国際公開第2001/27124号パンフレットの実施例に従い合成した。以下、1,1,4,4,7,7,10,10-オクタメチル-2,3,4,7,8,9,10,12-オクタヒドロ-1H-ジベンゾ[b,h]フルオレンを「オクタメチルフルオレン」と記載する。
【0228】
〔遷移金属化合物の合成〕
[実施例1A](1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-イソプロピル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)ジルコニウムジクロライド(触媒A)の合成
(1)5-tert-ブチル-1-イソプロピル-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにメタノール50ml、tert-ブチルシクロペンタジエン2.54g、ピロリジン5.2ml、イソブチルアルデヒド2.1mlを氷水浴下で装入した。室温に戻し4時間、さらに40℃で1.5時間攪拌した。イソブチルアルデヒド2.1mlを追加し、室温で18時間、さらに70℃で7時間攪拌した。アセトン7.0mlを装入し、70℃で17時間反応させた。さらにアセトン10mlを装入し、70℃で6時間攪拌した。反応溶液を0.5M塩酸150mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン150mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。収量0.96g、収率21%。
【0229】
(2)1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-イソプロピル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにオクタメチルフルオレン1.54g、tert-ブチルメチルエーテル30mlを装入した。氷水浴下、1.59Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液2.60mlを12分間かけて滴下した。室温に戻し2時間、さらに40℃で2時間攪拌した。5-tert-ブチル-1-イソプロピル-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン0.96gのtert-ブチルメチルエーテル溶液15mlを-12℃で30分間かけて加えた。室温で21時間攪拌した後、反応溶液を0.1N塩酸100mlに加えた。有機層を分離し、水層をヘキサン80mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をメタノールで洗浄することにより、表題化合物を得た。収量1.48g、収率62%。
FD-MSの測定結果により、目的物を同定した。FD-MS: m/Z=602.5 (M
+).
1H-NMRより、複数の異性体の混合物であった。
【0230】
(3)触媒A:窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に1-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)-5-tert-ブチル-3-イソプロピル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン0.699g、α-メチルスチレン0.140g、ヘキサン10g、シクロペンチルメチルエーテル1.15mlを装入した。26℃のオイルバス下、1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.45mlを15分間かけて滴下した。70℃で4時間攪拌した後、氷/アセトン浴で冷却した。系内を5分間減圧することで脱気し、窒素で常圧に戻した。四塩化ジルコニウム0.293gを加えた後、徐々に室温に戻しながら17.5時間反応させた。溶媒を留去した後、ヘキサンで可溶分を抽出した。ろ過によって不溶分を取り除き、不溶分をヘキサンで洗浄した。得られた溶液を濃縮してヘキサンで再結晶を行った。固体をろ別後、減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.189g、収率21.4%。
【0231】
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 7.98(s, 1H), 7.90(s, 1H), 7.66(s, 1H), 7.42(s, 1H), 6.22(d, 1H), 5.26(d, 1H), 3.74-3.67(m, 1H), 3.00-2.91(m, 1H), 2.62-2.54(m, 1H),2.31(s, 3H), 1.80-1.68(m, 9H), 1.55(s, 3H), 1.42(s, 3H), 1.40(s, 3H), 1.39(s, 3H), 1.28(s, 3H), 1.27(s, 3H), 1.25(s, 3H), 1.09(s, 9H), 1.04(d, 3H), 1.01(d, 3H).
FD-MS: m/Z=762.3 (M
+)
【0232】
[実施例2A](1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-シクロヘキシル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)ジルコニウムジクロライド(触媒B)の合成
(1)5-tert-ブチル-1-シクロヘキシル-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにシクロペンチルメチルエーテル30ml、tert-ブチルシクロペンタジエン3.0gを装入した。氷水浴下、この溶液に1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液15.5mlを40分間かけて滴下した。室温に戻し1時間攪拌した。氷水浴下、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド2.95gを15分間かけて滴下し、室温に戻し23.5時間攪拌した。氷水浴下、さらにシクロヘキサンカルボキシアルデヒド1.57gを装入し、室温に戻し2.5時間攪拌した。ピロリジン5.2mlとアセトン4.0mlを装入し、80℃で14.5時間攪拌した。反応溶液に2N塩酸50mlを注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン100mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。アセトンとメタノールを加え、-12℃に冷却し、1時間攪拌した。析出した固体をろ過し、減圧乾燥することにより、表題化合物を得た。収量1.4g、収率22%。
1H-NMRの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 5.98(s, 1H), 5.86(s, 1H), 3.01(dd, 2H), 2.77-2.63(m, 2H), 2.13(s, 3H), 1.91(m, 1H), 1.80-1.60(m, 4H), 1.35-0.96(m+s, 15H).
【0233】
(2)1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-シクロヘキシル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにオクタメチルフルオレン0.881g、シクロヘキサン22.2g、シクロペンチルメチルエーテル0.55mlを装入した。氷水浴下、1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.45mlを10分間かけて滴下した。室温で1時間、さらに50℃で2.5時間攪拌した。シクロヘキサンを18.5g装入した後、5-tert-ブチル-1-シクロヘキシル-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン0.64gのシクロヘキサン溶液19.90gを10分間かけて加えた。室温で18時間、さらに80℃で7時間攪拌した後、反応溶液に0.11N塩酸60mlを加えた。有機層を分離し、水層をヘキサン100mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製した後、ヘキサンで洗浄することにより、表題化合物を得た。収量0.70g、収率48%。
FD-MSの測定結果により、目的物を同定した。FD-MS: m/Z=642.5 (M
+).
1H-NMRより、複数の異性体の混合物であった。
【0234】
(3)触媒(B):窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-シクロヘキシル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン0.684g、α-メチルスチレン0.254g、シクロヘキサン16g、シクロペンチルメチルエーテル1.25mlを装入した。28℃のオイルバス下、1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.30mlを10分間かけて滴下した。70℃で5時間攪拌した後、氷/アセトン浴で冷却した。系内を5分間減圧することで脱気し、窒素で常圧に戻した。四塩化ジルコニウム0.269gを加えた後、アセトン浴を除去し、室温で15.5時間反応させた。溶媒を留去した後、ヘキサンで可溶分を抽出した。ろ過によって不溶分を取り除き、不溶分をヘキサンで洗浄した。得られた溶液を濃縮してヘキサンで再結晶を行った。固体をろ別後、減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.071g、収率8.3%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 7.97(s, 1H), 7.90(s, 1H), 7.63(s, 1H), 7.43(s, 1H), 6.23(d, 1H), 5.26(d, 1H), 3.709(1H, dd), 2.914(m, 1H), 2.604(1H, dd), 2.30(s, 1H), 1.78-1.1.13(m,32H), 1.09(s, 9H).
FD-MS: m/Z=802.3 (M
+).
【0235】
[
実施例3A][1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-(シクロヘキサ-3-エンイル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン]ジルコニウムジクロライド(触媒C)の合成
(1)5-tert-ブチル-1-(シクロヘキサ-3-エンイル)-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにシクロペンチルメチルエーテル30ml、tert-ブチルシクロペンタジエン2.5gを装入した。氷水浴下、この溶液に1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液13.0mlを45分間かけて滴下した。室温に戻し2時間攪拌した。氷水浴下、3-シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド2.6gを10分間かけて滴下し、室温に戻し20時間攪拌した。3-シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド0.47gを装入し、室温で5時間攪拌した。さらに3-シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド0.94gを装入し、室温で2時間攪拌した。ピロリジン5.2mlとアセトン4.0mlを装入し、80℃で17時間攪拌した。反応溶液に2N塩酸44ml、水50mlを注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン150mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。収量1.4g、収率26%。
1H-NMRの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 6.00(d, 1H), 5.88(m, 1H), 5.74-5.67(m, 2H), 3.14-2.66(m, 4H), 2.77-2.63(m, 2H), 2.14(s, 3H), 2.08-1.60(m, 4H), 1.22 (s, 9H).
【0236】
(2)1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-(シクロヘキサ-3-エンイル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにオクタメチルフルオレン1.61g、シクロヘキサン30ml、シクロペンチルメチルエーテル1.0mlを装入した。氷水浴下、1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液2.65mlを10分間かけて滴下した。50℃で4時間攪拌した。5-tert-ブチル-1-(シクロヘキサ-3-エンイル)-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン1.4gのシクロヘキサン溶液15mlを10分間かけて加えた。50℃で15.5時間、さらに80℃で5.5時間攪拌した後、反応溶液に0.1N塩酸50mlを加えた。有機層を分離し、水層をヘキサン100mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をヘキサンで洗浄することにより、表題化合物を得た。収量1.69g、収率64%。
FD-MSの測定結果により、目的物を同定した。FD-MS: m/Z=640.5 (M
+).
1H-NMRより、複数の異性体の混合物であった。
【0237】
(3)触媒(C):窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-5-tert-ブチル-3-(シクロヘキサ-3-エンイル)-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン 0.800g、α-メチルスチレン0.301g、シクロヘキサン16g、シクロペンチルメチルエーテル1.45mlを装入した。28℃のオイルバス下、1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.5mlを10分間かけて滴下した。70℃で5時間攪拌した後、氷/アセトン浴で冷却した。系内を5分間減圧することで脱気し、窒素で常圧に戻した。四塩化ジルコニウム0.269gを加えた後、アセトン浴を除去し、室温で17時間反応させた。溶媒を留去した後、ヘキサンで可溶分を抽出した。ろ過によって不溶分を取り除き、不溶分をヘキサンで洗浄した。得られた溶液を濃縮してヘキサンで再結晶を行った。固体をろ別後、減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.123g、収率12.3%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 7.98(s, 1H), 7.90(s, 1H), 7.64(s, 1H), 7.43(s, 1H), 6.25-6.21(m, 1H), 5.70(m, 1H), 5.27(m, 1H), 3.77-3.74(m, 1H), 3.07-2.99(m, 1H), 2.69-2.60(m, 1H), 2.30(s, 3H), 2.1-1.25(m,42H), 1.09 (s, 9H).
FD-MS: m/Z=800.3 (M
+).
【0238】
[実施例4A](1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-3,5-ジ-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン)ジルコニウムジクロライド(触媒D)の合成
(1)1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにシクロペンチルメチルエーテル50ml、tert-ブチルシクロペンタジエン2.5gを装入した。氷水浴下、この溶液に1.57Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液13.2mlを40分間かけて滴下した。室温に戻し2時間攪拌した。氷水浴下、ピバルアルデヒド2.02gを3分間かけて滴下し、室温に戻し3時間攪拌した。ピロリジン8.3mlとアセトン6.0mlを装入し、80℃で16時間攪拌した。反応溶液を1.1N塩酸100mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン100mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をエタノールとメタノールの混合溶媒に加え、攪拌した。析出した固体をろ別し、減圧乾燥することにより、表題化合物を得た。収量2.09g、収率44%。
1H-NMRの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 5.99(s, 1H), 5.85(s, 1H), 2.95-2.66(m, 3H), 2.13(s, 3H), 1.22(s, 9H), 0.91(s, 9H).
【0239】
(2)1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-3,5-ジ-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにオクタメチルフルオレン2.27g、シクロヘキサン50ml、シクロペンチルメチルエーテル1.4mlを装入した。氷水浴下、1.57Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液3.90mlを10分間かけて滴下した。50℃で2時間攪拌した。1,5-ジ-tert-ブチル-3-メチル-1,2-ジヒドロペンタレン1.50gを加えた。80℃で17時間攪拌した後、反応溶液を0.2N塩酸50mlに加えた。有機層を分離し、水層をヘキサン200mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製した後、ヘキサンで洗浄することにより、表題化合物を淡黄色粉末として得た。収量1.91g、収率53%。
FD-MSの測定結果により、目的物を同定した。FD-MS: m/Z=616.5 (M
+).
1H-NMRより、複数の異性体の混合物であった。
【0240】
(3)触媒(D):窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に1-オクタメチルフルオレン-12'-イル-3,5-ジ-tert-ブチル-1-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロペンタレン1.00g、α-メチルスチレン0.386g、シクロヘキサン16g、シクロペンチルメチルエーテル1.90mlを装入した。26℃のオイルバス下、1.57Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液2.10mlを10分間かけて滴下した。70℃で5時間攪拌した後、氷/アセトン浴で冷却した。系内を5分間減圧することで脱気し、窒素で常圧に戻した。四塩化ジルコニウム0.3978gを加えた後、アセトン浴を除去し、室温で16時間反応させた。溶媒を留去した後、ヘキサンで可溶分を抽出した。ろ過によって不溶分を取り除き、不溶分をヘキサンで洗浄した。得られた溶液を濃縮してヘキサンで再結晶を行った。固体をろ別後、減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.423g、収率34%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 7.97(1H, s), 7.90(1H, s), 7.67(1H, s), 7.43(1H, s), 6.22(1H, d), 5.27(1H, d), 3.58(1H, dd), 3.08(1H, dd), 2.63(1H, dd), 2.31(3H, s), 1.784-1.661(11H, m), 1.552(3H, s), 1.445-1.352(3H, m), 1.30-1.28(12H, m), 1.24(3H, s), 1.09(9H, s), 0.98(9H, s).
FD-MS: m/Z=776.3 (M
+).
【0241】
[実施例5A](8-オクタメチルフルオレン-12'-イル-(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン))ジルコニウムジクロライド(触媒E)の合成
(1)2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにTHF50ml、tert-ブチルシクロペンタジエン2.5gを装入した。氷/アセトン浴下、この溶液に1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液13.0mlを40分間かけて滴下した。室温に戻し17時間攪拌した。氷水浴下、塩化マグネシウム2.19gを加え、室温に戻し6.5時間撹拌した。ヨウ化銅0.432gを加えた。氷/アセトン浴下、1-アセチルシクロヘキセンのヘキサン溶液7.08g(38.3wt%)を10分間かけて滴下し、室温に戻し19時間攪拌した。酢酸1.3ml、ピロリジン5.2mlを装入し、室温で17時間攪拌した。反応溶液を0.5N塩酸120mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン200mlで抽出し、先の有機層と合わせて、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。メタノールから再結晶することにより、表題化合物を得た。収量0.445g、収率9.5%。
1H-NMRとGC-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(Toluene-d8): δ 6.01(1H, s), 5.98(1H, s), 2.88-2.73(2H, m), 1.84(3H, s), 1.80-1.03(17H, m).
GC-MS: m/Z=228 (M
+).
【0242】
(2)8-オクタメチルフルオレン-12'-イル-(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン):窒素雰囲気下、30mlシュレンク管にオクタメチルフルオレン0.655g、tert-ブチルメチルエーテル20mlを装入した。氷水浴下、1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.10mlを15分間かけて滴下した。徐々に室温に戻しながら22時間攪拌した。2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン0.453gを加えた。室温で19時間、さらに50℃で6.5時間攪拌した後、反応溶液を0.1N塩酸100mlに加えた。有機層を分離し、水層をヘキサン100mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製した後、アセトンで洗浄することにより、表題化合物を得た。収量0.50g、収率48%。
FD-MSの測定結果により、目的物を同定した。FD-MS: m/Z=614.5 (M
+).
1H-NMRより、複数の異性体の混合物であった。
【0243】
(3)触媒(E):窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に8-オクタメチルフルオレン-12'-イル-(2-tert-ブチル-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)0.503g、α-メチルスチレン0.193g、ヘキサン13.6g、シクロペンチルメチルエーテル0.95mlを装入した。25℃のオイルバス下、1.65Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.00mlを10分間かけて滴下した。70℃で4時間攪拌した後、氷/アセトン浴で冷却した。系内を5分間減圧することで脱気し、窒素で常圧に戻した。四塩化ジルコニウム0.193gを加えた後、アセトン浴を除去し、室温で17時間反応させた。溶媒を留去した後、ヘキサンで可溶分を抽出した。ろ過によって不溶分を取り除き、不溶分をヘキサンで洗浄した。得られた溶液を濃縮した。上澄みをデカンテーションによって取り除き、固体をヘキサンで洗浄した。減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.057g、収率9.0%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 7.99(1H, s), 7.86(1H, s), 7.61(1H, s), 7.32(1H, s), 6.16(1H, s), 5.33(1H, s), 3.58-3.49(2H, m), 2.34-2.29(1H, m), 2.20(3H, s), 1.93-1.19(39H, m), 1.10(9H, s).
FD-MS: m/Z= 774.3 (M
+).
【0244】
[比較例1A][3-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(1,1,3-トリメチル-5-tert-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド(触媒a)の合成
(1)5-tert-ブチル-1,1,3-トリメチル-1,2-ジヒドロペンタレン:窒素雰囲気下、200ml三口フラスコにtert-ブチルシクロペンタジエン4.83g、4-メチルペンタ-3-エン-2-オン9.0ml、メタノール40ml、ピロリジン16.5mlを装入した。還流下で43時間攪拌した。反応溶液を1N塩酸250mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン200mlで抽出し、先の有機層と合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。ガスクロマトグラフィーにより分析した結果、純度は86.8%であった。収量5.46g、収率59.4%。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 5.87(s, 1H), 5.79(s, 1H), 2.94(d, 1H), 2.10(t, 3H), 1.27(s, 1H), 1.21(s, 9H).
GC-MS: m/Z=202 (M
+).
【0245】
(2)3-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(1,1,3-トリメチル-5-tert-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン):窒素雰囲気下、100ml三つ口フラスコにオクタメチルフルオレン1.58g、ジエチルエーテル30mlを装入した。氷/アセトン浴下、1.56Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液2.7mlを15分間かけて滴下した。徐々に室温まで昇温しながら25時間攪拌した。5-tert-ブチル-1,1,3-トリメチル-1,2-ジヒドロペンタレン0.95gのジエチルエーテル溶液10mlを5分間かけて加えた。還流下で56時間攪拌した後、反応溶液を1N塩酸100mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン75mlで2回抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製し、ペンタンおよびエタノールで洗浄することにより、表題化合物を得た。収量2.02g、収率84%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 7.58(s, 1H), 7.55+7.54(s, 1H), 7.50+7.49(s, 1H), 6.89+6.46(s, 1H), 6.32+5.93(s, 1H), 3.87+3.83(s, 1H), 3.11(q, 1H), 2.68(d, 1H), 1.71(s, 3H), 1.67-1.61(m, 8H), 1.38-1.28(m, 27H), 1.18-0.95(m, 11H), 0.27+0.21(s, 3H).
FD-MS: m/Z=589 (M
+).
【0246】
(3)触媒(a):窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に3-(オクタメチルフルオレン-12'-イル)(1,1,3-トリメチル-5-tert-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)0.884g、ヘキサン20mlを装入した。氷/アセトン浴下、1.56Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液2.05mlを加え、15分間攪拌した。tert-ブトキシカリウム0.351g(3.12mmol)を加えた。徐々に室温に戻しながら5時間攪拌した後、濾過により赤紫色粉末を得た。得られた赤紫色粉末を、ヘキサン約10mlを用いて洗浄した。30mlシュレンク管に赤紫色粉末、ジエチルエーテル30mlを挿入した。氷/アセトン浴で冷却後、四塩化ジルコニウム0.452g(1.94mmol)を加えた。徐々に室温に戻しながら39時間攪拌した。溶媒を留去した後、ジクロロメタンで可溶分を抽出した。溶媒を留去した。得られた固体にヘキサンを加え、可溶分を抽出した。ヘキサン溶液を濃縮し、析出した固体をデカンテーションによって取り出し、減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.248g、収率22.2%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 7.99(s, 1H), 7.98(s, 1H), 7.78(s, 1H), 7.54(s, 1H), 6.01(d, 1H), 5.25(d, 1H), 3.94(d, 1H), 2.62(d, 1H), 2.31(s, 3H), 1.79-1.61(m, 8H), 1.57(s, 3H), 1.43(s, 3H), 1.41(s, 3H), 1.39(s, 9H), 1.35(s, 3H), 1.32(s, 3H), 1.28(s, 3H), 1.24(s, 3H), 1.09(s, 9H).
FD-MS: m/Z=748 (M
+).
【0247】
[比較例2A][12-(2-tert-ブチル-8-シクロヘキシル-1,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン-3b-イル)-オクタメチルフルオレン]ジルコニウムジクロライド(触媒b)の合成
(1)2-tert-ブチル-8-シクロヘキシル-4,5,6,7,7a,8-ヘキサヒドロシクロペンタ[a]インデン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにTHF50ml、tert-ブチルシクロペンタジエン2.5gを装入した。氷/アセトン浴下、この溶液に1.67Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液12.6mlを35分間かけて滴下した。室温に戻し16.5時間攪拌した。氷/アセトン浴下、シクロヘキシルカルボキシアルデヒド2.50gを15分間かけて滴下し、室温で5時間攪拌した。ピロリジン8.3mlとシクロヘキサノン6.3mlを装入し、還流下で18時間攪拌した。モレキュラーシーブス4A3.5gを加え、さらに118時間反応させた。反応溶液を1.1N塩酸120mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン200mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。メタノールを加え、攪拌した。析出した固体をろ別し、減圧乾燥することにより、表題化合物を得た。収量1.66g、収率27%。
1H-NMRの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 5.96(1H, s), 5.85(1H, s), 2.89(1H, m), 2.70(1H, dd), 2.37-2.09(3H, m), 2.001-1.585(7H, m), 1.521-0.935(18H, m).
【0248】
(2)12-(2-tert-ブチル-8-シクロヘキシル-1,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン-3b-イル)-オクタメチルフルオレン:窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにオクタメチルフルオレン1.24g、シクロヘキサン50ml、シクロペンチルメチルエーテル0.75mlを装入した。氷水浴下、1.67Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液2.00mlを10分間かけて滴下した。50℃で5時間攪拌した。2-tert-ブチル-8-シクロヘキシル-4,5,6,7,7a,8-ヘキサヒドロシクロペンタ[a]インデン1.01gを加えた。80℃で20時間攪拌した後、反応溶液を0.1N塩酸100mlに加えた。有機層を分離し、水層をヘキサン100mlで抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製した後、ヘキサンとエタノールの混合溶媒より再結晶することにより、表題化合物を得た。収量0.84g、収率38%。
FD-MSの測定結果により、目的物を同定した。FD-MS: m/Z=682.6 (M
+).
1H-NMRより、複数の異性体の混合物であった。
【0249】
(3)触媒b:窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に12-(2-tert-ブチル-8-シクロヘキシル-1,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン-3b-イル)-オクタメチルフルオレン0.689g、α-メチルスチレン0.239g、ヘキサン13.5g、シクロペンチルメチルエーテル1.17mlを装入した。26℃のオイルバス下、1.67Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.23mlを10分間かけて滴下した。70℃で4.5時間攪拌した後、氷/アセトン浴で冷却した。系内を5分間減圧することで脱気し、窒素で常圧に戻した。四塩化ジルコニウム0.239gを加えた後、アセトン浴を除去し、室温で16時間反応させた。溶媒を留去した後、ヘキサンで可溶分を抽出した。ろ過によって不溶分を取り除き、不溶分をヘキサンで洗浄した。得られた溶液を濃縮してヘキサンで再結晶を行った。固体をろ別後、減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.178g、収率21%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl3, TMS基準): δ 8.00(1H, s), 8.00(1H, s), 7.76(1H, s), 7.57(1H, s), 6.14(1H, d), 5.33(1H, d), 3.74-3.61(1H, m), 2.99-2.86(1H, m), 2.72-2.52(2H, m), 2.30-0.72(58H, m).
FD-MS: m/Z=842.4 (M
+).
【0250】
[比較例3A]フェニルメチレン(4-tert-ブチル-2-イソプロピルシクロペンタジエニル)(オクタメチルフルオレン-12'-イル)ジルコニウムジクロライド(触媒c)の合成
(1)3-tert-ブチル-1-イソプロピル-6-フェニルフルベン:窒素雰囲気下、30mlシュレンク管にナトリウムエトキシド0.72g、エタノール10ml、tert-ブチル-イソプロピルシクロペンタジエン1.7gのエタノール溶液、ベンズアルデヒド1.2gを装入した。室温で22時間攪拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン140mlで抽出し、先の有機層と合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。収量2.1g、収率79%。
1H-NMRの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl
3, TMS基準): δ 7.57-7.29(m, 5H), 7.09(s, 1H), 6.23(t, 1H), 6.13(d, 1H), 2.95(m, 1H), 1.25(d, 6H), 1.19(s, 9H).
【0251】
(2)フェニルメチレン(4-tert-ブチル-2-イソプロピルシクロペンタジエニル)オクタメチルフルオレン:窒素雰囲気下、100mlギルダールフラスコにオクタメチルフルオレン2.85g、tert-ブチルメチルエーテル30mlを装入した。氷水浴下、1.66Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液4.6mlを20分間かけて滴下した。徐々に室温まで昇温しながら21時間攪拌した。3-tert-ブチル-1-イソプロピル-6-フェニルフルベン2.1gのtert-ブチルメチルエーテル溶液を10分間かけて加えた。室温で22時間攪拌した後、反応溶液を1N塩酸100mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン75mlで2回抽出し、先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をヘキサンで洗浄することにより、表題化合物を得た。収量2.1g、収率44%。
FD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
FD-MS: m/Z=638.6 (M
+).
【0252】
(3)触媒c:窒素雰囲気下、30mlシュレンク管にフェニルメチレン(4-tert-ブチル-2-イソプロピルシクロペンタジエニル)オクタメチルフルオレン0.81g、α-メチルスチレン0.16g(1.4mmol)、ヘキサン13g、シクロペンチルメチルエーテル1.5mlを装入した。27℃のオイルバス下、1.59Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液1.6mlを15分間かけて滴下した。70℃で3.5時間攪拌した後、氷/アセトン浴で冷却した。系内を5分間減圧することで脱気し、窒素で常圧に戻した。四塩化ジルコニウム0.29gを加え2時間反応させた後、アセトン浴を除去し、室温で16時間反応させた。溶媒を留去した後、ヘキサンで可溶分を抽出した。ろ過によって不溶分を取り除き、不溶分をヘキサンで洗浄した。得られた溶液を濃縮してヘキサンで再結晶を行った。固体をろ別後、減圧乾燥することにより、目的物を得た。収量0.06g、収率6%。
1H-NMRとFD-MSの測定結果により、目的物を同定した。
1H-NMR(270MHz, CDCl
3, TMS基準): δ 8.00(s, 1H), 7.98(s, 1H), 7.82-7.79(2H), 7.54-7.43(4H), 6.5(s, 1H), 6.47(s, 1H), 6.23(d, 1H), 5.45(d, 1H), 3.18(m, 1H), 1.79-1.61(m, 8H), 1.50(s, 3H), 1.47(s, 3H), 1.44(s, 3H), 1.38(s, 9H), 1.35(d, 3H), 1.32(s, 3H), 1.26(s, 3H), 1.19(d, 3H), 1.07(s, 9H), 0.96(s, 3H), 0.93(s, 3H).
FD-MS :m/Z=798.3 (M
+).
【0253】
〔シリカ担持メチルアルミノキサンの調製〕
充分に窒素置換した100mlの3口フラスコに攪拌棒を装着し、これに180℃、窒素気流下で6時間乾燥したシリカゲル(AGCエスアイテック株式会社製 H-121) 5.00gを添加した。ここに室温で脱水トルエン64ml、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、19.3重量%)19.5mlを加え、95℃で4時間撹拌した。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の粉体を脱水トルエン25mlで3回、次いで脱水ヘキサン25mlで3回洗浄した。洗浄後の粉体を2時間減圧乾燥して、シリカ担持メチルアルミノキサンを得た。得られたシリカ担持メチルアルミノキサン中のAl濃度は18.0wt%であった。同様の操作により、Al濃度が17.4wt%のシリカ担持メチルアルミノキサンを得た。
〔担持触媒の調製〕
[実施例1B]
充分に窒素置換した100mlの3口フラスコに攪拌棒を装着し、これにシリカ担持メチルアルミノキサン(Al=18.0wt%)1.0018gを加えた。ここに室温で脱水トルエン30mlを加え、攪拌しながら遷移金属化合物として実施例1Aで合成した触媒A23.1mgのトルエン溶液4mlを加え、1時間撹拌した。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の粉体を脱水トルエン10mlで1回、次いで脱水ヘキサン10mlで3回洗浄した。洗浄後の粉体を2時間減圧乾燥して0.9815gの粉体からなる担持触媒を得たので、これをミネラルオイルと混合して10.0wt%スラリーとした。担持触媒中のジルコニウム濃度は0.248wt%であった。
【0254】
[実施例2B〜5B、比較例1B〜3B]
実施例1Bにおいて、シリカ担持メチルアルミノキサンの種類および添加量、脱水トルエンの添加量、ならびに遷移金属化合物の種類および添加量を表1に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1Bと同様に行った。得られた粉体量および担持触媒中のジルコニウム濃度も表1に記載した。
【0255】
【表1】
【0256】
〔プロピレン単独重合〕
[実施例1c]
充分に窒素置換した50mlの枝付きフラスコに磁気攪拌子を入れ、これに実施例1Bで調製した担持触媒のスラリー0.509gと、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1.5mlおよび脱水ヘキサン5.0mlとを加え、得られた混合物を全量、充分に窒素置換した内容量3,400mlのSUS製オートクレーブに導入した。その後、液体プロピレン750g、水素0.24NLを装入し、70℃で40分間重合を行った後、オートクレーブを冷却およびプロピレンをパージして重合を停止した。得られたポリマーに対して80℃で10時間、減圧乾燥を行った。結果を表2および表3に示す。
【0257】
[実施例2c〜11c]
実施例1cにおいて、担持触媒の種類およびスラリーの使用量、水素の装入量、ならびに重合時間を表2に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1cと同様に行った。結果を表2および表3に示す。実施例7cで得られたポリマーの結晶構造解析の結果を
図1に示す。
【0258】
[比較例1c]
充分に窒素置換した50mlの枝付きフラスコに磁気攪拌子を入れ、これに比較例1Bで調製した担持触媒のスラリー0.344gと、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1.0mlおよび脱水ヘキサン5.0mlとを加え、得られた混合物を全量、充分に窒素置換した内容量2,000mlのSUS製オートクレーブに導入した。その後、液体プロピレン500g、水素0.30NLを装入し、70℃で40分間重合を行った後、オートクレーブを冷却およびプロピレンをパージして重合を停止した。得られたポリマーに対して80℃で10時間、減圧乾燥を行った。結果を表2および表3に示す。
【0259】
[比較例2c]
比較例1cにおいて、担持触媒の種類およびスラリーの使用量、ならびに水素の装入量を表2に記載したとおりに変更したこと以外は比較例1cと同様に行った。結果を表2および表3に示す。
【0260】
[比較例3c〜5c]
実施例1cにおいて、担持触媒の種類およびスラリーの使用量、ならびに水素の装入量を表2に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1cと同様に行った。結果を表2および表3に示す。
【0261】
[比較例6c]
国際公開第2006/025540号パンフレットの実施例20b記載の方法でプロピレンの重合を行った。比較例6cで使用した遷移金属化合物を「触媒d」とする。担持触媒中のジルコニウム濃度は0.232wt%であった。得られた結果を表2および表3に示す。
【0262】
[比較例7c]
特開平7−196734号公報に従い、rac-ジメチルシリレンビス(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライドを合成した。この化合物を「触媒e」とする。
【0263】
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、トルエン250mlを入れ、0℃に冷却し、プロピレンを100L/h、水素を2.5L/hで流通し、系内を充分に飽和させた。次いで、トリイソブチルアルミニウムを0.25mmol加えた。ここにあらかじめ混合しておいた触媒e0.61μmolとアルベマール社製メチルアルミノキサン0.3mmol(Al原子換算)とを含むトルエン溶液を加え、系内を0℃に保ったまま10分間重合した。重合の停止は少量のイソブチルアルコールを加えることにより行った。重合懸濁液を少量の塩酸を加えたメタノール1Lに入れて充分に攪拌し、濾過した。ポリマーを大量のメタノールにて洗浄し、80℃で10時間乾燥した。得られたポリマーは9.40g、触媒活性は92.5kg-ポリマー/mmol-Zr・hであった。結果を表2および表3に示す。
【0264】
[比較例8c]−塩化マグネシウム担持型固体状チタン触媒によるプロピレン重合−
(1)[1]固体状チタン触媒成分の調製
[1−i]固体成分の調製
内容積2Lの高速撹拌装置(特殊機化工業製)を充分窒素置換した後、精製灯油700ml、市販塩化マグネシウム10g、エタノール24.2gおよび商品名エマゾール320(花王アトラス(株)製ソルビタンジステアレート)3gを入れ、系内を撹拌下に昇温し、120℃にて800rpmで30分撹拌した。高速撹拌下、内径5mmのテフロン(登録商標)製チューブを用いて、予め-10℃に冷却された精製灯油1Lを張り込んである2Lのガラスフラスコ(攪拌機付)に移液した。生成固体をろ過し、精製n-ヘキサンで充分洗浄することにより、塩化マグネシウムに対してエタノールが配位した固体状付加物を得た。デカン548mlで懸濁状にした上記固体状付加物(マグネシウム原子に換算して825mmol)を、-20℃に保持した四塩化チタン2.2L中に攪拌下、全量導入した。この混合液を5.5時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジイソブチルフタレート33.0mlを加えた。引き続き1.5時間、110℃で攪拌した。1.5時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、100℃のデカンおよび室温のヘキサンによって、濾液中にチタンが検出されなくなるまで洗浄した。
【0265】
[1−ii]固体状チタン触媒成分の調製(極性化合物との接触処理)
充分に窒素置換された6Lのガラス製反応器に2,4−ジクロロトルエン4.1L、四塩化チタン123.6ml(1124.8mmol)およびジイソブチルフタレート15.1ml(56.4mmol)を入れ、次いで上記[1−i]で得られた固体成分133.7gを挿入した。その後、反応器内の温度を130℃に昇温し、その温度で1時間攪拌した。1時間の接触処理の後、熱濾過により固体部を採取し、この固体部を4.1Lの2,4-ジクロロトルエンに再懸濁させ、更に四塩化チタン123.6ml(1124.8mmol)およびジイソブチルフタレート15.1ml(56.4mmol)を加えた。その後昇温し、130℃に達したところで、1時間攪拌しながら保持した。
【0266】
反応終了後、再び熱濾過にて固液分離を行い、得られた固体部を100℃のデカンおよび室温のヘキサンによって触媒中の2,4-ジクロロトルエンが1重量%以下となるまで洗浄した。その結果、チタンを1.3重量%、マグネシウムを20重量%、ジイソブチルフタレートを14.7重量%含有する固体状チタン触媒成分を得た。電子供与体/チタン(重量比)は、11.3であった。
【0267】
(2)予備重合触媒の調製
窒素置換された1Lのオートクレーブに、n-ヘプタン180mlを装入して0℃に冷却した後、トリエチルアルミニウム(TEA)を18mmol、ジエチルアミノトリエトキシシランを2.7mmol、プロピレンを9.95gおよび[1]固体状チタン触媒成分の調製で得られた固体状チタン触媒成分をチタン原子換算で0.9mmol装入した後、オートクレーブを密閉し、攪拌下に20℃で1時間反応を行った。重合終了後、反応混合物を窒素雰囲気下に取り出し、デカンテーションにより液部を除去してヘプタン洗浄を3回行い、得られた予備重合触媒をヘプタンに再懸濁した。予備重合量は固体状チタン触媒成分1g当たり3.0gであった。
【0268】
(3)本重合
内容量5Lのオートクレーブ内を水素で置換した後、プロピレン1500gを装入した。60℃に昇温した後、n-ヘプタン50ml、トリエチルアルミニウム0.41mmol、ジエチルアミノトリエトキシシランを0.081mmolおよび(2)予備重合触媒の調製で得られた予備重合触媒を固体触媒成分として10mg混合して水素で圧入した。オートクレーブの温度を70℃に調節し、重合時の圧力は、3.6MPaGで一定になるように水素で調整した。重合は1時間行った。重合終了後、生成固体を含むスラリーを濾過し、白色粉末と液相部に分離した後、白色粉末状で得られた重合体を乾燥した。結果を表2および表3に示す。
【0269】
[比較例9c]
プライムポリマー社製F143Hは、塩化マグネシウム担持型固体状チタン触媒を用いて合成されたポリプロピレンである。F143Hについて、実施例と同様の分析を行った。結果を表2および表3に示す。得られたポリマーの結晶構造解析の結果を
図2に示す。
【0270】
〔プロピレン/エチレン共重合〕
[実施例1d]
充分に窒素置換した内容量3400mlのSUS製オートクレーブに液体プロピレン450gを装入し、充分に撹拌しながら55℃まで加温し、ここでエチレンガスによって加圧してオートクレーブ内圧を3.0MPaGとした。続いて、オートクレーブに装着された、充分に窒素置換した内容量30mlの触媒挿入用ポットに、脱水ヘキサン4mlとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)0.5mlとの混合溶液を加え、窒素でオートクレーブに加圧挿入した。次いで触媒挿入用ポットに、実施例5Bで調製した担持触媒のスラリー359mgとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)0.5mlとの混合物を加え、窒素でオートクレーブに加圧挿入して重合を開始した。4.5分間重合を行った後、少量のメタノールを加えて重合を停止した。塩酸を添加した大過剰のメタノール中にポリマーを加えて脱灰し、ポリマーを濾別した後、80℃で10時間、減圧乾燥を行った。結果を表4に示す。
【0271】
[実施例2d]
実施例1dにおいて、オートクレーブ内圧を3.0MPaGから3.5MPaGに変更し、担持触媒のスラリー量を359mgから355mgに変更したこと以外は実施例1dと同様に行った。結果を表4に示す。
【0272】
[実施例3d]
実施例1dにおいて、オートクレーブ内圧を3.0MPaGから4.0MPaGに変更し、担持触媒のスラリー量を359mgから310mgに変更したこと以外は実施例1dと同様に行った。結果を表4に示す。
【0273】
[比較例1d]
充分に窒素置換した内容量2000mlのSUS製オートクレーブに液体プロピレン300gを装入し、充分に撹拌しながら55℃まで加温し、ここでエチレンガスによって加圧してオートクレーブ内圧を30kg/cm
2Gとした。続いて、オートクレーブに装着された、充分に窒素置換した内容量30mlの触媒挿入用ポットに、脱水ヘキサン4mlとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1mlとの混合溶液を加え、窒素でオートクレーブに加圧挿入した。次いで触媒挿入用ポットに、比較例1Bで調製した担持触媒のスラリー339mgとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1.0mlとの混合物を加え、窒素でオートクレーブに加圧挿入して重合を開始した。8分間重合を行った後、少量のメタノールを加えて重合を停止した。塩酸を添加した大過剰のメタノール中にポリマーを加えて脱灰し、ポリマーを濾別した後、80℃で10時間、減圧乾燥を行った。結果を表4に示す。
【0274】
[比較例2d]
比較例1dにおいて、オートクレーブ内圧を30kg/cm
2Gから35kg/cm
2Gに変更し、担持触媒のスラリー量を339mgから340mgに変更し、重合時間を8分間から4.5分間に変更したこと以外は比較例1dと同様に行った。結果を表4に示す。
【0275】
【化11】
【0276】
【表2】
【0277】
【表3】
【0278】
本発明の遷移金属化合物を用いた実施例によれば、mmmm、および2,1−結合量と1,3−結合量との和が上述の特定範囲にあるプロピレン単独重合体が得られている。これは、本発明の遷移金属化合物では、シクロペンタジエン環のα位に、中心金属側に向いた水素原子が存在することが影響していると考えられる。このため、β型結晶に由来する融点が観測されたものと考えられる。
【0279】
一方、固体状チタン触媒を用いた比較例では、2,1−結合量と1,3−結合量との和が検出限界以下のプロピレン単独重合体が得られている。このため、β型結晶に由来する融点が観測されなかったものと考えられる。
【0280】
また、触媒aを用いた比較例では、2,1−結合量と1,3−結合量との和が検出限界以下のプロピレン単独重合体が得られている。これは、触媒aでは、シクロペンタジエン環のα位の水素原子がともにメチル基で置換されていることが主因と考えられる。このため、β型結晶に由来する融点が観測されなかったものと考えられる。
【0281】
また、触媒bを用いた比較例では、β型結晶に由来する融点が観測されるプロピレン単独重合体が得られている。しかしながら、実施例で得られているプロピレン単独重合体と比較し、α型結晶に由来する融点が低い。したがって、耐熱性や剛性に劣り、またmmmm、および2,1−結合量と1,3−結合量との和が上述の特定範囲に含まれない。さらに同一重合条件での得られるプロピレン単独重合体の分子量が低く、分子量が低いにも関わらず、触媒活性も低い。これは、触媒bでは、シクロペンタジエン環のα位に、中心金属側に向いたシクロヘキサン環が存在することが影響していると考えられる。
【0282】
【表4】
【0283】
実施例1d〜3dは、比較例1d〜2dに対して、略同等のエチレン含量で比較した場合(例:実施例1d/比較例1d、実施例2d/比較例2d)の重量平均分子量が向上しており、また触媒活性にも優れている。